JP2015101653A - マグネシウム固体燃料 - Google Patents
マグネシウム固体燃料 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015101653A JP2015101653A JP2013243581A JP2013243581A JP2015101653A JP 2015101653 A JP2015101653 A JP 2015101653A JP 2013243581 A JP2013243581 A JP 2013243581A JP 2013243581 A JP2013243581 A JP 2013243581A JP 2015101653 A JP2015101653 A JP 2015101653A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnesium
- solid fuel
- combustion
- calcium
- magnesium solid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Solid Fuels And Fuel-Associated Substances (AREA)
Abstract
【課題】燃焼により二酸化炭素や有害酸化物を発生させず且つエネルギーを付与することにより再生可能な固体燃料を提供する。【解決手段】マグネシウムを燃焼させるため、二酸化炭素や有害酸化物を発生させない。カルシウムを少なくとも0.5wt%含有することで、自然発火の危険がなくなる。燃焼灰は還元材と混合して太陽熱エネルギーなどを付与することにより還元されて再生され、同じマグネシウム金属を繰り返し使用することができる。【選択図】 図1
Description
本発明はマグネシウム固体燃料に関する。
燃焼用の固形燃料として石炭固体燃料が広く使用されている。一次エネルギー源として中小ボイラー用燃料または炊事、暖房等の民生用燃料として大量に使用されている。しかし石炭固体燃料は燃焼によって二酸化炭素を大量に発生させる問題がある。また低品位石炭を使用した場合は排気中に窒素酸化物(NOX)や硫黄酸化物(SOX)も含まれるため、石炭固体燃料中にそれらを除去するための脱硫剤や脱硝剤を添加させる必要もある。更に従来の石炭固体燃料は消費型の燃料で一度燃焼させると再利用できない(例えば、特許文献1参照)。
本発明は、このような従来の技術に着目してなされたものであり、燃焼により二酸化炭素や有害酸化物を発生させず且つエネルギーを付与することにより再生可能な固体燃料を提供することを目的としている。
請求項1記載の発明は、カルシウムを少なくとも0.5wt%含有したマグネシウム金属から成ることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、カルシウムを0.5〜2.0wt%含有したことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、マグネシウム金属が太陽熱に由来した熱エネルギーによるピジョン法で製造されたことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、ペレット状又はブリケット状に成形したことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、マグネシウムを燃焼させるため、二酸化炭素や有害酸化物を発生させない。カルシウムを少なくとも0.5wt%含有することで、マグネシウムが難燃性となり、自然発火の危険がなくなるため、保管及び取り扱いが容易になる。金属のため耐水性に優れ屋外保管が可能となる。燃料発熱量が石炭に略相当(25MJ/kg)するためボイラー設計が容易である。燃焼灰は還元材と混合して太陽熱エネルギーなどを付与することにより還元されて再生され、同じマグネシウム金属を繰り返し使用することができる。
請求項2記載の発明によれば、カルシウム含有量は0.5wt%未満だと難燃性の効果が少なく、2.0wt%を超えて添加してもそれ以上の難燃性効果の向上はみられず、カルシウム含有量が増える分だけマグネシウム成分が減少するため燃焼発熱量の低下を招く傾向になる。そのためカルシウム含有量は0.5〜2.0wt%が好ましい範囲である。
請求項3記載の発明によれば、マグネシウム金属が太陽熱に由来した熱エネルギーによりピジョン法で製造されたものであるため、繰り返し使用しても環境負荷が小さい。
請求項4記載の発明によれば、ペレット状又はブリケット状に成形したため燃焼しやすい。
図1及び図2は本発明の好適な実施形態を示す図である。
マグネシウム固体燃料1は既存のボイラー2で燃焼され、その熱によりタービン3を稼働させることができる。図1中のfは炎を表してる。
このマグネシウム固体燃料1はマグネシウム金属にカルシウムを1.0wt%含有させた組成を有し、重量5gのブリケット状に成形されている。通常のマグネシウム金属(カルシウム添加なし)の場合は400℃程度で発火するが、カルシウムを0.5wt%以上含有することにより発火点は800℃程度に上昇する。すなわちマグネシウム金属が発火しにくい難燃性となる。発火点が800℃になってもボイラー内での燃焼温度は1500℃に達しているので燃焼上の問題はない。マグネシウム金属が難燃性になり、自然発火の危険がなくなるため、保管及び取り扱いが容易になる。またマグネシウム固体燃料1はそれ自体が金属のため耐水性に優れ屋外保管が可能となる。
マグネシウムの粉末は現在も花火に使われるように容易に発火する。ブリケット形状にしても互いに擦れあうことにより粉末が生じる。従ってマグネシウム金属は形状を塊状にしても、自然発火のおそれから保管や取り扱いが容易でなかった。しかしカルシウムを0.5wt%以上添加することにより発火点が上昇し自然発火の危険性をなくすことができる。
マグネシウム固体燃料1をボイラー2内で燃焼させても、二酸化炭素や有害酸化物(SOX、NOX)を発生しない。そのため環境汚染を招くおそれはない。
ただ燃焼自体は二酸化炭素や有害酸化物を発生させなくても、マグネシウム固体燃料1をただ消費するだけでは原料の発掘作業などで他のエネルギーを消費して結局環境負荷が大きくなる。
そのためこの実施形態では、マグネシウム固体燃料1を太陽熱に由来した熱エネルギーにより再生させるようにした。製造方法は一般的に広く使用されているピジョン法を採用した。
ボイラー2で燃焼されたマグネシウム固体燃料1は酸化マグネシウム4の燃焼灰となって排出される。この酸化マグネシウム4中には燃焼前に含有されていたカルシウムも残っている。
回収した酸化マグネシウム4に還元材としてのアルミドロス5を混合する。アルミドロス5はアルミ精錬工場Aから排出される廃棄物である。廃棄物利用のためコスト的に有利である。
酸化マグネシウム4とアルミドロス5は混練して、還元に適した形状のブリケット6に成形される。ブリケット6は若干大きめ(10g)で且つ非球形に成形される。酸化マグネシウム4中に前述のようにカルシウムは残っているが、酸化マグネシウム4とアルミドロス5の混練の際にカルシウムを多少加えて調整する。
またマグネシウム固体燃料1はボイラー2内で燃焼される際に一部が燃焼煙となって集塵装置11で回収される。その回収された分の酸化マグネシウム4も、燃焼灰として回収されたものに加えて、アルミドロス5と混練する。
混練後に成形されたブリケット6は鋼製のレトルト容器7内に収納される。レトルト容器7は内部が真空減圧された状態で、太陽熱還元炉8にセットされる。レトルト容器7は一端が太陽熱還元炉8から突出しており、そこだけ水冷で冷却される。太陽熱還元炉8の内部はビームダウン式の太陽集光装置のミラー9で反射された太陽光Lにより約1200℃に加熱される。
ブリケット6は加熱されることによりマグネシウム成分だけが気化し、水冷されたレトルト容器7の一端側へ移動する。そして金属マグネシウム10の結晶体(クラウン)として凝固付着する。
この金属マグネシウム10中には所定量のカルシウムも含まれている。従って、それを再度ブリケット状に成形することによりマグネシウム固体燃料1となり、それをボイラー2で燃焼させることができる。このサイクルを繰り返すことにより、一定量のマグネシウムを太陽熱で再生させながら繰り返し使用することができる。
繰り返し使用する一定量の最初のマグネシウムは、マグネシウム酸化物原料として採掘されるドロマイドから得ても良し、海水から得た塩化マグネシウムから得ても良い。マグネシウムの還元材としてはアルミドロスに限らずフェロシリコンその他も使用することができる。マグネシウム固体燃料1はブリケット形状に限らず、ペレット状或いは箔状でも良い。
1 マグネシウム固体燃料
2 ボイラー
3 タービン
4 酸化マグネシウム
5 アルミドロス
6 ブリケット
7 レトルト容器
8 太陽熱還元炉
9 ミラー
10 金属マグネシウム
11 集塵装置
L 太陽光
f 炎
2 ボイラー
3 タービン
4 酸化マグネシウム
5 アルミドロス
6 ブリケット
7 レトルト容器
8 太陽熱還元炉
9 ミラー
10 金属マグネシウム
11 集塵装置
L 太陽光
f 炎
Claims (4)
- カルシウムを少なくとも0.5wt%含有したマグネシウム金属から成ることを特徴とするマグネシウム固体燃料。
- カルシウムを0.5〜2.0wt%含有したことを特徴とする請求項1記載のマグネシウム固体燃料。
- マグネシウム金属が太陽熱に由来した熱エネルギーによるピジョン法で製造されたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のマグネシウム固体燃料。
- ペレット状又はブリケット状に成形したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマグネシウム固体燃料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013243581A JP2015101653A (ja) | 2013-11-26 | 2013-11-26 | マグネシウム固体燃料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013243581A JP2015101653A (ja) | 2013-11-26 | 2013-11-26 | マグネシウム固体燃料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015101653A true JP2015101653A (ja) | 2015-06-04 |
Family
ID=53377645
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013243581A Pending JP2015101653A (ja) | 2013-11-26 | 2013-11-26 | マグネシウム固体燃料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015101653A (ja) |
-
2013
- 2013-11-26 JP JP2013243581A patent/JP2015101653A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN104028306B (zh) | 一种煤炭燃烧复合催化剂 | |
KR101572562B1 (ko) | 유해 배출가스 및 클링커 억제와 완전연소를 위한 화석연료 및 축분 연소 촉진제 및 그 제조방법 | |
CN203615343U (zh) | 一种复合型热解焚烧系统 | |
Zajemska et al. | The impact of co-firing sunflower husk pellets with coal in a boiler on the chemical composition of flue gas | |
Bui et al. | Thermodynamic evaluation of carbon negative power generation: Bio-energy CCS (BECCS) | |
CN103074141A (zh) | 特效节煤复合添加剂 | |
JP2015101653A (ja) | マグネシウム固体燃料 | |
CN203385194U (zh) | 一种可燃用劣质燃料的多孔介质烟气热风炉 | |
CN101560426A (zh) | 型煤添加剂 | |
Thien et al. | Co-firing coal: poultry litter biomass blends in a laboratory-scale boiler-burner | |
CN104629866A (zh) | 一种锅炉除焦剂 | |
CN102311837A (zh) | 节能燃煤添加剂 | |
JP2013538904A (ja) | 火力発電所、工業用炉及び集中加熱炉において化石燃料の代わりに使用される燃料及び可燃性混合気 | |
CN103773552A (zh) | 一种锅炉燃煤除焦清灰化学添加剂 | |
CN101343583A (zh) | 锅炉用煤助然氯化钠基制剂 | |
CN104946340A (zh) | 一种高效燃煤助剂及其制备方法 | |
RU2416627C1 (ru) | Металлотермическое топливо | |
CN105861105A (zh) | 一种用于煤粉锅炉的助燃剂及使用方法 | |
CN105861106A (zh) | 煤粉锅炉脱硫助燃剂及使用方法 | |
CN103773547A (zh) | 一种锅炉燃煤固硫化学添加剂 | |
CN203249267U (zh) | 一种煤粉工业锅炉点火装置 | |
WO2012047066A3 (ko) | 연소촉진 및 융점저하 기능을 갖는 이온성 알칼리금속 첨가제 조성물 | |
JP2594875B2 (ja) | ごみ混合燃料組成物及び塩化水素ガス発生廃棄物を無害化する方法 | |
RU2461608C1 (ru) | Металлотермическое топливо | |
CN104371789A (zh) | 一种除焦、防焦节能剂 |