以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。尚、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。尚、本実施の形態におけるフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の前方側(遊技者側)には、液晶表示装置(LCD)で構成されたサブ液晶と、カバー、導電膜、ガラス基板等から構成された静電容量式のタッチパネルをサブ液晶の上面に配置したタッチパネル付サブ液晶60が設けられている。このタッチパネル付サブ液晶60は、後述する演出表示装置9よりも小型であり、演出表示装置9よりも小さな画像表示領域を有している。また、打球供給皿3の上部には、遊技者が押下動作などにより所定の指示操作を可能な操作ボタン61が設けられている。操作ボタン61は、遊技者からの押下動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。操作ボタン61の設置位置における上皿の本体内部などには、操作ボタン61に対してなされた遊技者による押下動作を検出する操作検出スイッチ61aが設けられていればよい。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における演出表示装置9の上部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における演出表示装置9の上部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの下部には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。例えば、後述するタイマ割込処理の表示制御処理(S22)において表示制御を行う処理が実行されることによって実現される。
第2特別図柄表示器8bの下部には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。例えば、後述するタイマ割込処理の表示制御処理(S22)において表示制御を行う処理が実行されることによって実現される。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられている。この実施の形態では、合算保留記憶表示部18cにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とに対応する保留表示が第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順に並べて表示される。なお、合算保留記憶表示部18cにおいて、第1保留記憶であるか第2保留記憶であるかを認識可能な態様で表示されるようにしてもよい(例えば、第1保留記憶は赤色で表示され、第2保留記憶は青色で表示されるようにしてもよい)。また、合算保留記憶表示部18cに代えて、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部と第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部とを設けるように構成してもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技盤6の右側方下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(例えば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯する表示器を1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。すなわち、遊技球が始動入賞しやすくなる(つまり、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、この実施の形態では、時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)においても、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当りとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27R,27Lが設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。また、左枠LED28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾LED25は、パチンコ遊技機1に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合算保留記憶数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9及びタッチパネル付サブ液晶60の表示制御を行わせる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAMは、その一部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、演出制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAMの一部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態を示すデータ(後述する、確変状態フラグや時短状態フラグ)は、バックアップRAMに保存される。ただし、この実施の形態では、後述する時短状態移行後の変動回数をカウントするための時短後回数カウンタの値は、バックアップRAMには保存されない。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDP109によって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを演出表示装置9及びタッチパネル付サブ液晶60に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU101は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用CPU101から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
中継基板77から入力される演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、図示しない入力ドライバに入力する。中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路が搭載されている。
さらに、演出制御用CPU101は、図示しない出力ポートを介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポートを介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、図示しないLEDドライバに入力される。LEDドライバは、駆動信号を天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cなどの枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板35に搭載される。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバを介して図示しない音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27R,27Lに出力する。音声合成用ICに接続された音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。主基板31では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ560が起動し、CPU56によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU56は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM55がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU56へ送出され、CPU56は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。尚、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU56は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受付けると、図10に示すS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:S21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(S22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、S32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:S23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:S24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(S26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(S27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:S28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(S29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(S30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(S31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(S32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(S33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるS21〜S33(S29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図3は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図3に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様がリーチ状態を伴わない場合に対応した変動パターンとして、短縮非リーチはずれ及び非リーチはずれが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様がリーチ状態を伴う場合に対応した変動パターンとして、ノーマルはずれ、擬似連1ノーマルはずれ、スーパーはずれ、擬似連2スーパーはずれ及び擬似連3スーパーはずれが用意されている。なお、図3に示すように、擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、擬似連1ノーマルはずれを用いる場合には、再変動が1回行われる。また、擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、擬似連2スーパーはずれを用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、擬似連3スーパーはずれを用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。また、図3に示す変動パターンのうち、短縮非リーチはずれは、非リーチはずれに対応して設けられた、非リーチはずれよりも変動時間が短い短縮用の変動パターンである。
また、図3に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が通常大当りまたは確変大当りになる場合に対応した変動パターンとして、ノーマル当り、擬似連1当り、スーパー当り、擬似連2スーパー当り及び擬似連3スーパー当りが用意されている。また、図3に示すように、擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、擬似連1ノーマル当りを用いる場合には、再変動が1回行われる。また、擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、擬似連2スーパー当りを用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、擬似連3スーパー当りを用いる場合には、再変動が3回行われる。
また、図3に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が突然確変大当りまたは小当りになる場合に対応した変動パターンとして、特殊当りが用意されている。
なお、この実施の形態では、図3に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、擬似連(3回)ありのスーパーリーチの場合には変動時間が40秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチの場合には変動時間が25秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々のテーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合と時短状態である場合とで、変動時間が異なるように構成されているが(図3に示す例では、時短状態である場合には、他の変動パターンに比べて変動時間が短い「短縮非リーチはずれ」が選択される割合が、図6に示すように、高くなるように判定値が設定されている)、これに限らず、通常状態(または時短状態)であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間が異なる(すなわち、変動時間が短い変動パターンが選択される割合が異なる)ように構成してもよい。例えば、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなる(すなわち、変動時間が短い変動パターンが選択される割合が高くなる)ようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせる(すなわち、変動時間が短い変動パターンが選択される割合を異ならせる)ようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせる(すなわち、変動時間が短い変動パターンが選択される割合を異ならせる)ようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々のテーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
保留記憶数に応じて異なる変動パターン判定テーブルを用いるように構成するときには、例えば、表示結果がはずれであって、合算保留記憶数が3以上である場合に用いられる変動パターン判定テーブルは、合算保留記憶数が0〜2である場合に用いられる変動パターン判定テーブルと比較して、リーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチ)となる割合が少なくなるように判定値が割り当てられる。また、合算保留記憶数が3以上である場合に用いられる変動パターン判定テーブルは、他の変動パターンに比べて変動時間が短い「短縮非リーチはずれ」が選択される割合が高くなるように判定値が設定される。このことによって、合算保留記憶数が多くなるに従って平均的な変動時間を短くすることができ、可変表示の作動率が低下してしまう事態を極力防止することができる。
また、合算保留記憶数が3以上である場合に用いられる変動パターン判定テーブルと、合算保留記憶数が0〜2である場合に用いられる変動パターン判定テーブルとには、特定の演出(例えばスーパーリーチ)を伴う変動パターン(またはそのような変動パターンの集合)に対して、共通の判定値(例えば、950〜997など)が割り当てられる。そのため、合算保留記憶数にかかわらず(つまり用いる変動パターン判定テーブルが異なっても)、始動入賞時において、抽出した変動パターン判定用乱数(ランダム3)の値さえ確認すれば、特定の演出(例えばスーパーリーチ)を伴うか否かをあらかじめ容易に判定することができる。従って、その始動入賞に対応した可変表示よりも以前に、特定の演出(例えばスーパーリーチ)を伴うことを報知することができ(例えば、その旨を示す演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信し、演出制御コマンドを受信した演出制御用マイクロコンピュータ100において先読み演出等の演出を実行することによって実現される)、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、合算保留記憶数が0〜2であるか3以上であるかの2種類について、判定値の割り当てを異ならせる場合を示したが、これに限らず、例えば、合算保留記憶数に応じてさらに細かく段階的に割り当てを異ならせてもよい。この場合、例えば、合算保留記憶数が0,1用の変動パターン判定テーブルと、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用および合算保留記憶数4個用の変動パターン判定テーブルとをあらかじめ用意しておき、リーチを伴う変動パターンや短縮変動の変動パターンに対する判定値の割り当てさらに段階的に異ならせるようにしてもよい。
図4は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定
用)
(3)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(4)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、変動パターン判定テーブルに含まれるいずれかの変動パターンに決定する。
図10に示された遊技制御処理におけるS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図5(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図5(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図5(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図5(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図5(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図5(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図5(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図5(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図5(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図5(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図5(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図5(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図5(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図5(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図5(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図5(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図5(D),(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して10個の判定値が割り当てられている(40分の10の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して3個の判定値が割り当てられている(40分の3の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。なお、テーブルに設定される判定値は、個数が異なるとともに重複して割り当てられないようになっている。
なお、この実施の形態では、図5(D),(E)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態として2ラウンドの突然確変大当りと、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態として15ラウンドの大当り(確変大当りまたは通常大当り)と決定する場合を説明するが、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定する場合を示しているが、付与される遊技価値は、この実施の形態で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態いずれの場合であっても、大入賞口を15回開放したときに(この場合、第1特定遊技状態の場合には15ラウンド全てを終了し、第2特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出を実行するようにしてもよい。そして、第1特定遊技状態の場合には内部的に15ラウンド全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第2特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も15回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
この実施の形態では、図5(D),(E)に示すように、大当り種別として、「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」がある。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するS170,S171参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するS134参照)。
また、「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行されず、時短状態にのみ移行される大当りである(後述するS167参照)。そして、時短状態に移行した後、特別図柄および演出図柄の変動表示の実行を所定回数(例えば、100回)終了するまで時短状態が維持される(後述するS142〜S145参照)。なお、この実施の形態では、時短状態に移行した後、所定回数の変動表示の実行を終了する前に大当りが発生した場合にも、時短状態が終了する(後述するS134参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「確変大当り」や「通常大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。そして、この実施の形態では、その2ラウンドの大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するS170,S171参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するS134参照)。
なお、前述したように、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される(後述するS147〜S151参照)。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図6は、ROM54に記憶されている変動パターン判定テーブルを示す説明図である。変動パターン判定テーブルは、大当り種別や遊技状態などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。CPU56は、抽出したランダム3の(1〜997)の値が変動パターンごとに割り当てられたデータ(判定値)と一致した場合に、変動パターンを、一致した変動パターンの判定値に対応するパターンに決定する。なお、図6に示す例では、変動パターンごとに割り当てられる判定値の割合が示されている。例えば、通常遊技状態において可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされている場合(図6の「はずれ」フィールド)においては、ランダム3の値(1〜997)に対応する判定値のうちの50%が、変動パターン「非リーチはずれ」に設定されている。つまり、図6に示す例では、変動パターン判定テーブルに設定された各値は、可変表示結果が「はずれ」、「はずれ(時短時)」、「通常大当り/確変大当り」または「突然確変大当り/小当り時」である場合に、対応付けられた変動パターンに決定される割合を示している。
図6に示すように、例えば、通常遊技状態において可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされている場合(図6の「はずれ」フィールド)においては、複数種類の変動パターンのうち、「非リーチはずれ」と判定される割合が最も高く、「擬似連3スーパーはずれ」と判定される割合が最も低い。また、例えば、時短状態において可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされている場合(図6の「はずれ(時短時)」フィールド)においては、「はずれ」フィールドとは異なり、「非リーチはずれ」と判定されることがなく、「短縮非リーチはずれ」と判定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このように設定することによって、時短状態においては変動時間が短い変動パターンが選択されやすくなる。
また、可変表示結果を「通常大当り」または「確変大当り」にする旨の判定がなされている場合(図6の「通常大当り/確変大当り」フィールド)においては、擬似連演出を伴う変動パターンのうち、「擬似連3スーパー当り」と判定される割合が最も高く、「擬似連1ノーマル当り」と判定される割合が最も低くなるように判定値が割り当てられている。すなわち、「通常大当り/確変大当り」フィールドにおいては、擬似連演出を伴う変動パターンのうち擬似連回数が多い方の変動パターンが選択されやすい。したがって、擬似連演出は、擬似連回数が多い方が、可変表示結果が大当りとなる期待度が高い。また、図6に示す例では、ノーマルリーチを伴う変動パターン(ノーマルはずれ、擬似連1ノーマルはずれ、ノーマル当り及び擬似連1ノーマル当り)は、スーパーリーチを伴う変動パターン(スーパーはずれ、擬似連2スーパーはずれ、擬似連3スーパーはずれ、スーパー当り、擬似連2スーパー当り及び擬似連3スーパー当り)よりも、可変表示結果が「はずれ」のに選択されやすい。逆に、スーパーリーチを伴う変動パターン(スーパーはずれ、擬似連2スーパーはずれ、擬似連3スーパーはずれ、スーパー当り、擬似連2スーパー当り及び擬似連3スーパー当り)は、ノーマルリーチを伴う変動パターン(ノーマルはずれ、擬似連1ノーマルはずれ、ノーマル当り及び擬似連1ノーマル当り)よりも、可変表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」のときに選択されやすい。したがって、この実施の形態では、ノーマルリーチを伴う変動パターンよりもスーパーリーチを伴う変動パターンの方が、可変表示結果が大当りとなる期待度が高い。
また、図6に示す例では、可変表示結果を「突然確変大当り」または「小当り」にする旨の判定がなされている場合(図6の「突然確変大当り/小当り」フィールド)においては、変動パターンは「特殊当り」と判定される。
図7および図8は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図7および図8に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図3に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド95XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。この実施の形態では、後述する入賞時判定処理(図14参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時にいずれの変動パターンとなるかを判定する。そして、入賞時判定結果指定結果コマンドのEXTデータに判定結果としての変動パターンを指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信するための制御(送信設定)を行う。
図9は、入賞時判定結果指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図9に示すように、この実施の形態では、始動入賞時にいずれの変動パターンになると判定したとかに応じて、EXTデータに値が設定され、入賞時判定結果指定コマンドが送信される。例えば、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞時に変動パターンが「短縮非リーチはずれ」となると判定した場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した入賞時判定結果指定コマンドが送信される。また、例えば、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞時に変動パターンが「特殊当り」となると判定した場合には、EXTデータに「13(H)」を設定した入賞時判定結果指定コマンドが送信される。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび小当り/突然確変大当り開始指定コマンドがある。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、通常大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であることを指定する演出制御コマンド(通常状態指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(確変状態を含まない)であることを指定する演出制御コマンド(時短状態指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態であることを指定する演出制御コマンド(確変状態指定コマンド)である。
コマンドC0XX(H)は、第1保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC0XX(H)における「XX」が、第1保留記憶数を示す。コマンドC1XX(H)は、第2保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC1XX(H)における「XX」が、第2保留記憶数を示す。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図7および図8に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図7および図8に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う演出表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図11は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(S26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、または第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(S311,S312)。そして、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
S300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(S300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(S301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(S302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(S303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(S301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(S304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(S305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理はラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(S306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御(送信設定)や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(S307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(S308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理はラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(S309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(S310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図12は、S312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認する(S1211)。第1始動口スイッチ13aがオン状態でなければ、S1222に移行する。第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(S1212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、S1222に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1214)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(S1215)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図13(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図13(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図13(A)には、合算保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図13(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図13(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(S1216)。なお、S1216の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図13(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図13(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターンを始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時判定処理を実行する(S1217)。そして、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値にもとづいて第1保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御(送信設定)を行い、その後、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御(送信設定)を行う(S1218)。
なお、S1218の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態や高ベース状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU56は、第1始動入賞口13に始動入賞するごとに、必ず第1保留記憶数指定コマンドおよび入賞時判定結果指定コマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
なお、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行されるが、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成してもよい。例えば、高ベース状態に移行された場合には可変入賞球装置15が設けられた第2始動入賞口14に始動入賞しやすくなり第2保留記憶が溜まりやすくなるのであるから、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。この場合には、S1215の処理を省略可能であるとともに、図13(A)に示す保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)が不要となる。また、この場合には、CPU56は、高ベース状態でなく(時短フラグがセットされていない場合)、大当り遊技中でないことを条件に、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく入賞時判定処理(S1217)を行うようにしてもよい。すなわち、条件を満たさない場合には、入賞時判定処理(S1217)の実行を制限するようにし、特定の変動表示の表示結果が大当りやスーパーリーチとなることを予告する先読み演出(詳細については後述する)を実行させないようにしてもよい。第2特別図柄の変動表示を優先して実行する構成において、第2始動入賞口14に始動入賞しやすい遊技状態では、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく第1特別図柄の変動表示が後回しにされ続けることがあるため、先読み演出を実行しても、予告対象の変動表示がなかなか実行されない状態が生じてしまう可能性がある。しかし、入賞時判定処理(S1217)の実行を制限することで、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく先読み演出を実行させないようにすることができ、そのような状態を回避することができる。また、高ベース状態や大当り遊技中に入賞時判定処理を制限することによって、大当りとなる保留記憶が記憶されていることが認識できる状態で遊技が行われることを防止することができる。なお、大当り遊技中であるか否かは、例えば、特別図柄プロセスフラグの値で確認される。その場合、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が5〜7のいずれかであるときに大当り遊技中であると判定する。また、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560側では入賞時判定処理を常に行い、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、高ベース状態であるか否か、大当り遊技中であるか否かを判定し、先読み演出の実行を制限するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する(S1222)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオン状態であれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(S1223)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1224)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1225)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(S1226)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図13(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(S1227)。なお、S1227の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時判定処理を実行する(S1228)。そして、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値にもとづいて第2保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御(送信設定)を行い、その後、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御(送信設定)を行う(S1229)。
なお、S1229の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態や高ベース状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU56は、第2始動入賞口14に始動入賞するごとに、必ず第2保留記憶数指定コマンドおよび入賞時判定結果指定コマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
図14は、S1217,S1218の入賞時判定処理を示すフローチャートである。入賞時判定処理では、CPU56は、まず、S1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図5(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(S220)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時判定処理を実行することによって、あらかじめいずれの変動パターンとなるか否かを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動パターンを予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって大当りやスーパーリーチとなることを予告する先読み演出を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(S220のN)、CPU56は、遊技状態が確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(S221)。確変フラグがセットされていれば、CPU56は、S1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図5(A)の右欄に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(S222)。なお、始動入賞時にS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にS221で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(S222のN)、CPU56は、S1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図5(B),(C)に示す小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(S223)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(図12に示す始動口スイッチ通過処理で入賞時判定処理(S1217参照)を実行する場合)には、図5(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(図12に示す始動口スイッチ通過処理で入賞時判定処理(S1228参照)を実行する場合)には、図5(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(S223のN)、CPU56は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(S224)。この実施の形態では、CPU56は、S224において、遊技状態が確変状態または時短状態であるか否か(具体的には、時短フラグがセットされているか否か)を判定する。なお、始動入賞時にS224で確変状態や時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にS224で確変状態や時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にS224で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。
そして、CPU56は、S224の判定結果に応じて、変動パターン判定テーブルのフィールドを選択する(S225)。具体的には、CPU56は、遊技状態が確変状態もしくは時短状態であると判定した場合には、図6に示す変動パターン判定テーブルの「はずれ(時短時)」フィールドを選択する。また、遊技状態が通常状態であると判定した場合には、図6に示す変動パターン判定テーブルの「はずれ」フィールドを選択する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(S223のY)、CPU56は、図6に示す変動パターン判定テーブルの「突然確変大当り/小当り」フィールドを選択する。(S226)。
S220またはS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU56は、S1216,S1227で抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(S227)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(図12に示す始動口スイッチ通過処理で入賞時判定処理(S1217参照)を実行する場合)には、図5(D)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(図12に示す始動口スイッチ通過処理で入賞時判定処理(S1228参照)を実行する場合)には、図5(E)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
そして、CPU56は、S227で判定した大当り種別に応じて、変動パターン判定テーブルのフィールドを選択する。(S228)。具体的には、CPU56は、「通常大当り」または「確変大当り」と判定した場合には、変動パターン判定テーブルの「通常大当り/確変大当り」フィールドを選択する。また、「突然確変大当り」と判定した場合には、変動パターン判定テーブルの「突然確変大当り/小当り」フィールドを選択する。
次いで、CPU56は、S225,S226,S228で設定した変動パターン判定テーブルのフィールドと、S1216,S1227で抽出した変動パターン判定用乱数(ランダム3)とを用いて、変動パターンを判定する(S229)。
そして、CPU56は、判定した変動パターンを入賞時判定結果指定コマンドに設定する処理を行う(S230)。具体的には、CPU56は、S229でいずれの変動パターンになると判定したかに応じて、図9に示すような「00(H)」〜「51(H)」のいずれかの値を入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
例えば、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(図12に示す始動口スイッチ通過処理で入賞時判定処理(S1217A参照)を実行する場合)には、S229で「非リーチはずれ」の変動パターンになると判定した場合には、MODEデータ「95(H)」で構成される入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに「02(H)」を設定する処理を行う。また、S229で「擬似連3スーパー当り」の変動パターン種別になると判定した場合には、MODEデータ「95(H)」で構成される入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに「12(H)」を設定する処理を行う。
なお、この実施の形態では、保留記憶数が異なっていても同じ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンが判定されるが、保留記憶数に応じて異なる変動パターン判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合には、保留記憶数にかかわらず、例えば、ノーマルリーチやスーパーリーチなどを伴う変動パターンになるか否かを変動パターン判定用乱数(または変動パターン種別判定用乱数)から判定し、判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよいし、特定の変動パターン(例えば、特定のリーチ演出を行う変動パターンや、特定の擬似連回数の変動パターンなど)になると判定されたときに、判定結果を示す入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。また、例えば、表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」であるか否かを判定し、判定結果を示す入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。
図15は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(S51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、保留特定領域(図13(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(S52)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(S52のN)、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(S54)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(S52のY)、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(S53)。
S52〜S54の処理が実行されることによって、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される。なお、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成してもよい。例えば、第2特別図柄の変動表示を優先して実行する場合には、S52において第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数が1以上であるか否かを確認し、1以上であればS54に移行し、0であればS53に移行するようにする。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(S55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、CPU56は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜8)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各合算保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合算保留記憶数=1〜8の順番と一致するようになっている。
なお、CPU56は、S56において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算すると、減算された保留記憶数カウンタのカウント値にもとづいて第1特別図柄保留記憶表示器18aまたは第2特別図柄保留記憶表示器18bの表示を変更する制御も行う。
そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタのカウント値をRAM55の所定の領域に保存した後(S57)、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(S58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値にもとづいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御(送信設定)を行う(S59)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、S300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のS214Aや第2始動口スイッチ通過処理のS214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図5参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図5(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図5(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図5(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(S61)、S71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(S61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図5(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図5(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図5(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図5(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(S62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(S63)、S75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(S62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままS75に移行する。
S71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(S72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図5(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図5(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(S73)。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のS214Aや第2始動口スイッチ通過処理のS214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図5(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(S74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(S75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S301)に対応した値に更新する(S76)。
図16は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(S301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(S91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、大当り種別が通常大当りまたは確変大当りである場合には(S92のY)、変動パターン判定テーブルの「通常大当り/確変大当り」フィールドを選択し(S93)、大当り種別が通常大当りまたは確変大当りでない場合には(S92のN)、変動パターン判定テーブルの「突然確変大当り/小当り」フィールドを選択する(S94)。そして、S101に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(S93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン判定テーブルの「突然確変大当り/小当り」フィールドを選択する(S96)。そして、S101に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(S97)。なお、時短フラグは、遊技状態を時短状態に移行するとき(確変状態に移行するときを含む)にセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、時短回数を消化したタイミングや、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。時短フラグがセットされていれば(S97のY)、CPU56は、変動パターン判定テーブルの「はずれ(時短時)」フィールドを選択する(S98)。そして、S101に移行する。
時短フラグがセットされていなければ(S97のN)、CPU56は、変動パターン判定テーブルの「はずれ」フィールドを選択する(S99)。そして、S101に移行する。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し(S101)、S93、S94、S96,S98またはS99の処理で選択した変動パターン判定テーブルのフィールドを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(S102)。
次いで、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御(送信設定)を行う(S103)。また、CPU56は、特別図柄ポインタが示す図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御(送信設定)を行う(S104)。
また、特別図柄の変動を開始する(S105)。例えば、S33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(S106)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(S302)に対応した値に更新する(S107)。
図17は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(S304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、S32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う(S131)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う(S132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、S140に移行する(S133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、および時短状態であることを示す時短フラグをリセットし(S134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う(S135)。具体的には、大当りの種別が通常大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に通常状態指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う(S136)。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(S137)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、通常大当りまたは確変大当りの場合には15回。突然確変大当りの場合には2回。)をセットする(S138)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S305)に対応した値に更新する(S139)。
S140では、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する。確変フラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(S141)。時短フラグがセットされている場合には(すなわち、確変状態をともなわず、時短状態にのみ制御されている場合には)、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(S142)。
次いで、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(S144)、時短フラグをリセットする(S145)。また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して通常状態指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う(S146)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(S147)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する(S148)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(S149)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(S150)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(S308)に対応した値に更新する(S151)。
小当りフラグもセットされていなければ(S147のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新する(S152)。
図18は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(S307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(S160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、S164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(S161)、大当り終了指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う(S162)。ここで、通常大当りであった場合には大当り終了1指定コマンドを送信し、確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(S163)、処理を終了する。
S164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(S165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(S165のY)、CPU56は、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かを確認する(S166)。なお、確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」〜「03」であるか否かを確認することによって判定できる。確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、通常大当りであれば)、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(S167)。また、CPU56は、時短回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(S168)。また、CPU56は、時短状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御(送信設定)を行う(S169)。そして、S173に移行する。
確変大当りまたは突然確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(S170)。また、CPU56は、時短フラグをセットする(S171)。また、CPU56は、確変状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御(送信設定)を行う(S172)。そして、S173に移行する。
なお、この実施の形態では、S167,S171でセットした時短フラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(S27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、時短フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行う。また、S167,S171でセットした時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新する(S173)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図19は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグのセットやデータを格納する処理等を行う(コマンド解析処理:S704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(S705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、サブ液晶制御処理を行う(S706)。サブ液晶制御処理では、タッチパネルが遊技者によってタッチされたか否かや、演出表示装置9において実行されている演出、変動が実行されている変動パターン等に応じてサブ液晶における表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの各種乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S707)。その後、S702に移行する。
図20〜図21は、コマンド解析処理(S704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド受信バッファは、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(S611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(S612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(S613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(S621)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(S622)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(S623)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(S625)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(S626)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(S627)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(S628)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数指定コマンドであれば(S651)、演出制御用CPU101は、その第1保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を第1保留記憶数として第1保留記憶数保存領域に格納する(S652)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数指定コマンドであれば(S654)、演出制御用CPU101は、その第2保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を第2保留記憶数として第2保留記憶数保存領域に格納する(S655)。
次いで、受信した演出制御コマンドがいずれかの入賞時判定結果指定コマンドであれば(S664)、演出制御用CPU101は、受信した入賞時判定結果指定コマンドに応じた入賞時判定結果を入賞時判定結果記憶バッファにおいて合算保留記憶数に対応付けられた領域に保存し(S665)、先読み演出決定処理を行う(S671)。
なお、この実施の形態では、合算保留記憶数は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数と、第2保留記憶数保存領域に格納されている第2保留記憶数とを合算することで求められる。第1保留記憶数は、第1保留記憶数指定コマンドを受信した後に、S652において更新され、第2保留記憶数は、第2保留記憶数指定コマンドを受信した後に、S655において更新されるため、合算保留記憶数も同じタイミングで更新される。また、入賞時判定結果指定コマンドは、始動口スイッチ通過処理のS1218においては、第1保留記憶数指定コマンドを送信した後に送信され、S1228においては、第2保留記憶数指定コマンドを送信した後に送信される。そのため、演出制御用マイクロコンピュータ100は、合算保留記憶数を更新した後に、入賞時判定結果指定コマンドを受信する。なお、演出制御用CPU101は、S665の処理で、例えば、入賞時判定結果指定コマンドの2バイト目のデータを入賞時判定結果バッファにおいて合算保留記憶数に対応付けられた保存領域にセットする。入賞時判定結果指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)で、入賞時判定結果が特定されるからである(図9参照)。また、入賞時判定結果バッファにセットされたデータは、後述する演出図柄変動開始処理(S1800の処理が実行されるタイミングなど)において、先にセットされたものから順に削除される。
図21(A)は、入賞時判定結果を保存する領域(入賞時判定結果記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図21(A)に示すように、この実施の形態では、入賞時判定結果記憶バッファにおいて合算保留記憶数に対応付けられた8個の保存領域が確保されている。なお、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成されている場合には、いずれの入賞時判定結果であるかを区別するために、第1始動入賞口13への始動入賞時の入賞時判定結果を保存する第1入賞時判定結果記憶バッファと、第2始動入賞口14への始動入賞時の入賞時判定結果を保存する第2入賞時判定結果記憶バッファとを用意するようにしてもよい。この場合には、第1入賞時判定結果記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されていれば良く、また、第2入賞時判定結果記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されていれば良い。また、この場合には、第1入賞時判定結果記憶バッファおよび第2入賞時判定結果記憶バッファには、受信した入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータが記憶される。なお、入賞時判定結果記憶バッファ(第1入賞時判定結果記憶バッファおよび第2入賞時判定結果記憶バッファ)は、演出制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAMに形成されれば良い。
また、受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(S683)。そして、S611に移行する。
次に、先読み演出について説明する。先読み演出とは、演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前に実行され、演出の対象となる変動表示が大当りとなることや特定の変動(例えば、リーチ演出を含むなど)となることを予告する予告演出のことである。この実施の形態では、先読み演出として、合算保留記憶表示部18cにおいて、予告対象となる変動表示(保留記憶)に対応する保留表示が、通常の表示態様(以下、通常態様)とは異なる表示態様(後述する特殊態様または第1特別態様もしくは第2特別態様)で表示される演出が行われる。
図22は、先読み演出決定処理を示すフローチャートである。先読み演出決定処理において、演出制御用CPU101は、先読み演出の実行が制限されていることを示す先読み演出制限フラグがセットされているか否かを確認する(S67101)。なお、先読み演出制限フラグは、後述するS67111においてセットされる。先読み演出制限フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおいて、最新の保留記憶に対応する新たな保留表示を通常態様で表示する(S67116)。例えば、合算保留記憶表示部18cの1つ目〜5つ目の保留表示が表示されていた場合には、演出制御用CPU101は、6つ目の保留表示を通常態様で表示するように制御する。
先読み演出制限フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果記憶バッファが記憶する過去の入賞時判定結果(今回受信した入賞時判定結果指定コマンドに示される入賞時判定結果を除く)を全て抽出する(S67102)。
次いで、演出制御用CPU101は、抽出した入賞時判定結果が全て「非リーチ」を示す判定結果であるか否かを確認する(S67103)。この実施の形態では、演出制御用CPU101は、S67103において、抽出した入賞時判定結果が、全て変動パターンが「短縮非リーチはずれ」または「非リーチはずれ」になることを示す値(具体的には、「01(H)」または「02(H)」。図9参照)であるか否かを判定する(すなわち、リーチを伴わないはずれ変動となるか否かを確認する)。
S67103において抽出した入賞時判定結果が全て「非リーチ」を示す判定結果である場合には、演出制御用CPU101は、S67104に移行する。一方、抽出した入賞時判定結果が全て「非リーチ」を示す判定結果でない場合には、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおいて、最新の保留記憶に対応する新たな保留表示を通常態様で表示する(S67116)。すなわち、この実施の形態では、リーチ演出を伴う変動表示が行われる保留記憶がある場合には、新たに受信した入賞時判定結果指定コマンドにもとづいて先読み演出を実行しないように構成されている。なお、図22に示す例に限らず、リーチ演出を伴う変動表示が行われる保留記憶がある場合であっても、新たに受信した入賞時判定結果指定コマンドにもとづいて先読み演出を実行するようにしてもよい。
S67104では、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果記憶バッファが記憶する最新の入賞時判定結果(今回受信した入賞時判定結果指定コマンドに示される入賞時判定結果)を抽出し、抽出した入賞時判定結果にもとづいて、先読み演出を実行するか否かを決定する(S67104)。
この実施の形態では、演出制御用CPU101は、図23(A)に示す先読み演出実行決定テーブルを用いて、先読み演出を実行するか否かを決定する。
図23(A)は、先読み演出実行決定テーブルを示す説明図である。先読み演出実行決定テーブルには、入賞時判定結果ごとに決定事項(「先読み演出を実行する」または「先読み演出を実行しない」)に対応する判定値が割り当てられているが、図23(A)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、先読み演出を実行するか否かを決定するための乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項(「先読み演出を実行する」または「先読み演出を実行しない」)に決定する。したがって、図23(A)に示す例では、各入賞時判定結果における「先読み演出を実行する」と「先読み演出を実行しない」とに対応する数値は、決定事項として「先読み演出を実行する」または「先読み演出を実行しない」が選択される割合(%)を示している。
なお、この実施の形態では、図23(A)に示す先読み演出実行決定テーブルの他に、図23(B)に示す最終表示態様決定テーブル、図24に示す先読み演出パターン決定テーブル、図25に示す先読み演出変化タイミング決定テーブルおよび図26に示す示唆演出態様決定テーブルについても、実際には判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために割り当てられた判定値の割合が示されている。また、それらのテーブルが用いられる後述するS67106、S67107、S67108、S67110、S67115においても、S67104と同様に、演出制御用CPU101は、例えば、最終表示態様、先読み演出パターン、変化タイミング(シフト回数)または示唆演出の演出態様を決定するための乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている事項に決定する。
S67104では、演出制御用CPU101は、抽出した最新の入賞時判定結果にもとづいて、図23(A)に示す先読み演出実行決定テーブルにおいて入賞時判定結果ごとに定められた割合で、先読み演出を実行するか否かを決定する。例えば、入賞時判定結果で「短縮非リーチはずれ」であることが示されているときには、演出制御用CPU101は、100%の割合で先読み演出を実行しないと決定する。また、例えば、入賞時判定結果で「擬似連3スーパー当り」であることが示されているときには、演出制御用CPU101は、99%の割合で先読み演出を実行すると決定する。
図23(A)に示す先読み演出実行決定テーブルにおいて特徴的なことは、表示結果が「はずれ」である場合(入賞時判定結果1指定〜入賞時判定結果7指定に相当)に比べて、表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」である場合(入賞時判定結果8指定〜入賞時判定結果12指定に相当)の方が、先読み演出が実行される割合が高くなるように判定値が設定されていることである。また、表示結果が「特殊当り」である場合(入賞時判定結果13指定に相当)は、先読み演出が実行されないように判定値が設定されている。また、図23(A)に示す先読み演出実行決定テーブルにおいて特徴的なことは、同じ表示結果であっても、期待度が高いリーチ演出が行われる方が(例えばノーマルリーチよりもスーパーリーチが行われる方が)、先読み演出が実行される割合が高くなるように判定値が設定されていることである。このような特徴を備えていることによって、先読み演出が実行されたときには、先読み演出が実行されないときに比べて、予告対象の変動表示において大当りが発生する割合を高くすることや、大当りとなる期待度が高いリーチ演出が行われる割合を高くすることができる。したがって、先読み演出が実行されることに対して遊技者に期待感を持たせることができる。
なお、図23(A)に示す例では、入賞時判定結果で「非リーチはずれ」である場合にも1%の割合で先読み演出を実行すると決定されるが、「非リーチ」(「短縮非リーチはずれ」または「非リーチはずれ」)の場合には、先読み演出を実行すると決定されないようにしてもよい。また、図23(A)に示す例では、入賞時判定結果で示される変動パターンごとに先読み演出を実行するか否かを決定するための判定値(割合)が設定されているが、例えば、表示結果ごと(例えば、「はずれ」、「通常大当り」もしくは「確変大当り」または「突然確変大当り」もしくは「小当り」)に先読み演出を実行するか否かを決定するための判定値(割合)が設定されていてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、先読み演出を実行すると決定した場合には(S67105のY)、S67105aに移行する。一方、先読み演出を実行しないと決定した場合には(S67105のN)、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおいて、最新の保留記憶に対応する新たな保留表示を通常態様で表示する(S67116)。
S67105aでは、演出制御用CPU101は、先読み演出の対象となる保留表示を特定するための演出用合算保留記憶数カウンタに、合計保留記憶数をセットする(S67105a)。演出用合算保留記憶数カウンタの値は、演出図柄変動開始処理のS1802aにおいて1減算され、S1811において、先読み演出の対象となる保留表示を特定するために用いられる。例えば、演出用合算保留記憶数カウンタの値が4である場合には、合算保留記憶表示部18cの4つ目の保留表示の表示態様を変化させる先読み演出が実行される。なお、この実施の形態では、合算保留記憶数は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数と、第2保留記憶数保存領域に格納されている第2保留記憶数とを合算することで求められる。第1保留記憶数は、第1保留記憶数指定コマンドを受信した後に、S652において更新され、第2保留記憶数は、第2保留記憶数指定コマンドを受信した後に、S655において更新されるため、合算保留記憶数も同じタイミングで更新される。また、入賞時判定結果指定コマンドは、始動口スイッチ通過処理のS1218においては、第1保留記憶数指定コマンドを送信した後に送信され、S1228においては、第2保留記憶数指定コマンドを送信した後に送信される。そのため、演出制御用マイクロコンピュータ100は、合算保留記憶数を更新した後に、入賞時判定結果指定コマンドを受信する。
次いで、演出制御用CPU101は、先読み演出において、予告対象となる変動表示(保留情報)に対応する保留表示を、最終的にどの表示態様で表示するかを決定する(S67106)。この実施の形態では、保留表示の表示態様として、通常態様の他に、特殊態様、第1特別態様および第2特別態様が設けられている。ただし、後述するように、特殊態様で表示された保留表示は、その保留表示に対応する保留情報にもとづく変動表示が開始されるまでに、特殊態様から第1特別態様または第2特別態様に変化して表示される。したがって、S67106では、最終的な表示態様は第1特別態様または第2特別態様のいずれかに決定される。以下、第1特別態様と第2特別態様とを特別態様と総称することがある。
図23(B)は、最終表示態様決定テーブルを示す説明図である。S67106において、演出制御用CPU101は、図23(B)に示す最終表示態様決定テーブルを用いて、最終的にどの表示態様で表示するか(以下、最終表示態様ともいう)を決定する。具体的には、抽出した最新の入賞時判定結果にもとづいて、最終表示態様決定テーブルにおいて入賞時判定結果(変動表示の表示結果)ごとに定められた割合で、最終表示態様を決定する。例えば、入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「はずれ」であることが示されている場合(入賞時判定結果1指定〜入賞時判定結果7指定に相当)には、演出制御用CPU101は、80%の割合で最終表示態様を第1特別態様に決定する。また、例えば、入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」であることが示されている場合(入賞時判定結果8指定〜入賞時判定結果12指定に相当)には、演出制御用CPU101は、80%の割合で最終表示態様を第2特別態様に決定する。
図23(B)に示す最終表示態様決定テーブルにおいて特徴的なことは、表示結果が「はずれ」である場合(入賞時判定結果1指定〜入賞時判定結果7指定に相当)に比べて、表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」である場合(入賞時判定結果8指定〜入賞時判定結果12指定に相当)の方が、第2特別態様に決定される割合が高くなるように判定値が設定されていることである。このような特徴を備えていることによって、保留表示が第2特別態様で表示されたときには、第1特別態様で表示されたときに比べて、予告対象の変動表示において大当りが発生する割合を高くすることができる。したがって、第1特別態様よりも第2特別態様で表示された方が大当りとなる期待度を高くすることができ、先読み演出が実行されたときに、保留表示がどの表示態様で表示されるかについて着目させることができる。
なお、図23(B)に示す例では、入賞時判定結果で示される表示結果ごと(「はずれ」、「通常大当り」もしくは「確変大当り」または「突然確変大当り」もしくは「小当り」)に最終表示態様を決定するための判定値(割合)が設定されているが、例えば、図23(A)の先読み演出実行決定テーブルと同様に、入賞時判定結果で示される変動パターンごとに最終表示態様を決定するための判定値(割合)が設定されていてもよい。そのようにすることで、保留表示が第2特別態様で表示されたときに、予告対象の変動表示において大当りが発生する割合を高くすることの他に、期待度が高いリーチ演出が行われる割合も高くすることができる。
また、この実施の形態では、最終表示態様として第1特別態様と第2特別態様との2種類の表示態様が設けられているが、これに限らず、3種類以上の表示態様を設け、それぞれ期待度が異なる(表示結果に応じて選択される割合が異なる)ようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、先読み演出の演出パターン(以下、先読み演出パターンともいう)を決定する(S67107)。
この実施の形態では、先読み演出パターンとして、第1先読み演出パターンと第2先読み演出パターンとが設けられている。第1先読み演出パターンでは、予告対象の変動表示(保留情報)に対応する保留表示が、一旦特殊態様で表示されることなく、第1特別態様または第2特別態様で表示される。なお、第1先読み演出パターンは、始動入賞のタイミングで予告対象の変動表示(保留情報)に対応する保留表示が第1特別態様または第2特別態様で表示されるものと、予告対象の変動表示(保留情報)が開始されるまでの任意のシフトタイミングで予告対象の変動表示(保留情報)に対応する保留表示が通常態様から第1特別態様または第2特別態様に変化して表示されるものとを含む。一方、第2先読み演出パターンでは、予告対象の変動表示に対応する保留表示が、始動入賞のタイミングで特殊態様で表示され、その予告対象の変動表示が開始されるまでの任意のシフトタイミングで、特殊態様から第1特別態様または第2特別態様に変化して表示される。
保留表示のシフトタイミングとは、後述する演出図柄変動開始処理において、合算保留記憶表示部18cにおける1つ目の保留表示を消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、合算保留記憶表示部18cにおける合算保留記憶数表示を更新するタイミング(具体的には、S1800が実行されるタイミング)である。例えば、合算保留記憶表示部18cの1つ目〜5つ目の保留表示が表示されていた場合に、シフトタイミングで1つ目の保留表示が消去されるとともに、2つ目に表示されていた保留表示が1つ目の表示領域にシフトされ、3つ目に表示されていた保留表示が2つ目の表示領域にシフトされ、4つ目に表示されていた保留表示が3つ目の表示領域にシフトされ、5つ目に表示されていた保留表示が4つ目の表示領域にシフトされる。
図24は、先読み演出パターン決定テーブルを示す説明図である。S67107において、演出制御用CPU101は、先読み演出パターン決定テーブルと合計保留記憶数とにもとづいて、先読み演出パターンを決定する。具体的には、演出制御用CPU101は、抽出した最新の入賞時判定結果によって示される変動表示の表示結果が当り(例えば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)である場合(すなわち、入賞時判定結果8指定〜入賞時判定結果13指定の場合)、図24(A)に示す当り時先読み演出パターン決定テーブルを用いる。そして、演出制御用CPU101は、図24(A)に示す当り時先読み演出パターン決定テーブルにおいて合計保留記憶数ごとに定められた割合で、先読み演出パターンを第1先読み演出パターンと第2先読み演出パターンとのいずれかに決定する。
また、演出制御用CPU101は、抽出した最新の入賞時判定結果によって示される変動表示の表示結果が「はずれ」である場合(すなわち、入賞時判定結果1指定〜入賞時判定結果7指定の場合)、図24(B)に示すはずれ時先読み演出パターン決定テーブルを用いる。そして、演出制御用CPU101は、図24(B)に示すはずれ時先読み演出パターン決定テーブルにおいて合計保留記憶数ごとに定められた割合で、先読み演出パターンを第1先読み演出パターンと第2先読み演出パターンとのいずれかに決定する。
例えば、入賞時判定結果によって示される変動表示の表示結果が当り(例えば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)であり、合計保留記憶数が2である場合には、演出制御用CPU101は、先読み演出パターンを、35%の割合で第1先読み演出パターンに、65%の割合で第2先読み演出パターンに決定する。また、例えば、入賞時判定結果によって示される変動表示の表示結果が「はずれ」であり、合計保留記憶数が2である場合には、演出制御用CPU101は、先読み演出パターンを、65%の割合で第1先読み演出パターンに、35%の割合で第2先読み演出パターンに決定する。
図24に示す先読み演出パターン決定テーブルにおいて特徴的なことは、変動表示の表示結果が「はずれ」である場合に比べて、変動表示の表示結果が当り(例えば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)である場合の方が、第2先読み演出パターンに決定される割合が高くなるように判定値が設定されていることである。このような特徴を備えていることによって、第2先読み演出パターンで先読み演出が行われたとき(すなわち始動入賞時に保留表示が特殊態様で表示され、その後、特別態様に変化して表示されるとき)には、第1先読み演出パターンで先読み演出が行われたとき(すなわち保留表示が一旦特殊態様で表示されることなく特別態様で表示されたとき)に比べて、予告対象の変動表示において当りが発生する割合を高くすることができる。また、変動表示の表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」の場合には、最終表示態様が第2特別態様に決定される割合が高いため、第2先読み演出パターンで先読み演出が行われたとき(すなわち始動入賞時に保留表示が特殊態様で表示され、その後、特別態様に変化して表示されるとき)には、特殊態様で表示された保留表示が、第1特別態様よりも大当りとなる期待度が高い第2特別態様に変化する割合が高くなる。したがって、先読み演出がどの先読み演出パターンで実行されるかについて着目させることができる。また、第2先読み演出パターンで先読み演出が行われたとき(すなわち始動入賞時に保留表示が特殊態様で表示されたとき)には、特殊態様で表示された保留表示が第1特別態様よりも期待度が高い第2特別態様に変化しやすいため、期待感を高めることができ、遊技興趣を向上させることができる。また、この実施の形態では、特殊態様で表示された保留表示は、その保留表示(保留情報)に対応する変動表示が開始されるまでに、第1特別態様または第2特別態様に変化して表示されるため、保留表示が特殊態様で表示されてから特別態様に変化するまで、期待感を持続させることができる。
また、図24に示す先読み演出パターン決定テーブルにおいて特徴的なことは、合算保留記憶数が1の場合には、第2先読み演出パターンに決定されないように判定値が設定されていることである。この実施の形態では、第2先読み演出パターンにおいて、始動入賞時に特殊態様で表示された保留表示を、特殊態様から第1特別態様または第2特別態様に変化して表示させるタイミングは、予告対象の変動表示が開始されるまでの任意のシフトタイミングである。しかし、合算保留記憶数が1の場合(すなわち予告対象の変動表示に対応する保留表示のみが表示される場合)には、保留表示のシフトが1回行われると、予告対象の変動表示に対応する保留表示は消去されてしまう。そのため、合算保留記憶数が1の場合には、シフトタイミングで予告対象の変動表示に対応する保留表示の表示態様を変化させることができない。したがって、合算保留記憶数が1の場合には、第2先読み演出パターンに決定されないように判定値が設定されている。
なお、この実施の形態では、説明を簡略化するために、第1先読み演出パターンにおいて、保留表示が通常態様から第1特別態様または第2特別態様に変化して表示されるタイミングと、第2先読み演出パターンにおいて、保留表示が特殊態様から第1特別態様または第2特別態様に変化して表示されるタイミングとを、予告対象の変動表示が開始されるまでの任意のシフトタイミングとしているが、これに限らず、他のタイミングであってもよい。例えば、予告対象の変動表示が開始されるまでに実行される変動表示中(1つの変動表示または複数の変動表示にまたがった期間)の任意のタイミングで表示態様を変化させるようにしてもよい。この場合には、例えば、合計保留記憶数が1の場合にも、第2先読み演出パターンに決定可能とし、始動入賞時に保留表示を特殊態様で表示し、その保留表示(保留情報)に対応する変動表示が開始されるまでに特殊態様から第1特別態様または第2特別態様に変化して表示させるようにしてもよい。
なお、図24に示す例では、入賞時判定結果で示される表示結果が当りの場合(例えば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)と「はずれ」の場合とに対応する先読み演出パターン決定テーブルがそれぞれ設けられているが、例えば、表示結果が当りであっても、「通常大当り」または「確変大当り」の場合と、「突然確変大当り」または「小当り」の場合とで、異なる割合でいずれかの先読み演出パターンに決定する先読み演出パターン決定テーブルを設けるようにしてもよい。また、例えば、図23(A)の先読み演出実行決定テーブルと同様に、入賞時判定結果で示される変動パターンごとに、異なる割合でいずれかの先読み演出パターンに決定する先読み演出パターン決定テーブルを設けるようにしてもよい。そのようにすることで、先読み演出が第1先読み演出パターンで実行されたときに、予告対象の変動表示において大当りが発生する割合を高くすることの他に、期待度が高いリーチ演出が行われる割合も高くすることができる。
先読み演出パターンを決定すると、演出制御用CPU101は、予告対象の変動表示(保留情報)に対応する保留表示の表示態様を変化させる変化タイミング(本例では、保留表示のシフト回数)を決定し、決定した変化タイミング(シフト回数)を、変化タイミング(シフト回数)を特定するためのシフト回数カウンタにセットする(S67108)。この実施の形態では、予告対象の変動表示(保留情報)に対応する保留表示の表示態様が変化するタイミングは、任意の保留表示のシフトタイミングである。したがって、変化タイミング(シフト回数)を決定することによって、予告対象の変動表示に対応する保留表示に対して何回目のシフトが行われるタイミングで表示態様を変化させるかが決定される。例えば、変化タイミング(シフト回数)を2と決定すると、予告対象の変動表示に対応する保留表示に対して2回目のシフトが行われるタイミングで、その保留表示の表示態様を変化させる。
図25は、変化タイミング決定テーブルを示す説明図である。S67108において、演出制御用CPU101は、変化タイミング決定テーブルと合計保留記憶数とにもとづいて、予告対象の変動表示に対応する保留表示の変化タイミング(シフト回数)を決定する。具体的には、演出制御用CPU101は、抽出した最新の入賞時判定結果によって示される変動表示の表示結果が当り(例えば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)であり(すなわち、入賞時判定結果8指定〜入賞時判定結果13指定の場合)、S67107で決定した先読み演出パターンが第1先読み演出パターンである場合に、図25(A)に示す当り時第1先読み演出変化タイミング決定テーブルを用いる。そして、演出制御用CPU101は、図25(A)に示す当り時第1先読み演出変化タイミング決定テーブルにおいて合計保留記憶数ごとに定められた割合で、予告対象の変動表示に対応する保留表示の変化タイミング(シフト回数)を0(入賞時)〜7のいずれかに決定する。
なお、図25に示す例において、変化タイミング(シフト回数)が0であるということは、始動入賞のタイミングで保留表示が第1特別態様または第2特別態様で表示されることである。始動入賞のタイミングで第1特別態様または第2特別態様で保留表示を表示させる場合には、例えば、新たな保留表示を最初から第1特別態様または第2特別態様で表示することによって実現してもよいし、新たな保留表示を一旦通常態様で表示し、直後に第1特別態様または第2特別態様に変化させて表示することによって実現してもよい。
また、演出制御用CPU101は、抽出した最新の入賞時判定結果によって示される変動表示の表示結果が「はずれ」であり(すなわち、入賞時判定結果1指定〜入賞時判定結果7指定の場合)、S67107で決定した先読み演出パターンが第1先読み演出パターンである場合に、図25(B)に示すはずれ時第1先読み演出変化タイミング決定テーブルを用いる。そして、演出制御用CPU101は、図25(B)に示すはずれ時第1先読み演出変化タイミング決定テーブルにおいて合計保留記憶数ごとに定められた割合で、予告対象の変動表示に対応する保留表示の変化タイミング(シフト回数)を0(入賞時)〜7のいずれかに決定する。
また、演出制御用CPU101は、抽出した最新の入賞時判定結果によって示される変動表示の表示結果が当り(例えば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)であり(すなわち、入賞時判定結果8指定〜入賞時判定結果13指定の場合)、S67107で決定した先読み演出パターンが第2先読み演出パターンである場合に、図25(C)に示す当り時第2先読み演出変化タイミング決定テーブルを用いる。そして、演出制御用CPU101は、図25(C)に示す当り時第2先読み演出変化タイミング決定テーブルにおいて合計保留記憶数ごとに定められた割合で、予告対象の変動表示に対応する保留表示の変化タイミング(シフト回数)を0(入賞時)〜7のいずれかに決定する。
また、演出制御用CPU101は、抽出した最新の入賞時判定結果によって示される変動表示の表示結果が「はずれ」であり(すなわち、入賞時判定結果1指定〜入賞時判定結果7指定の場合)、S67107で決定した先読み演出パターンが第2先読み演出パターンである場合に、図25(D)に示すはずれ時第2先読み演出変化タイミング決定テーブルを用いる。そして、演出制御用CPU101は、図25(D)に示すはずれ時第2先読み演出変化タイミング決定テーブルにおいて合計保留記憶数ごとに定められた割合で、予告対象の変動表示に対応する保留表示の変化タイミング(シフト回数)を0(入賞時)〜7のいずれかに決定する。
例えば、当り時第1先読み演出変化タイミング決定テーブルを用いるときに、合計保留記憶数が3である場合には、演出制御用CPU101は、50%の割合で変化タイミング(シフト回数)を0(入賞時)と決定し、30%の割合で変化タイミング(シフト回数)を1と決定し、20%の割合で変化タイミング(シフト回数)を2と決定する。また、はずれ時第1先読み演出変化タイミング決定テーブルを用いるときに、合計保留記憶数が3である場合には、演出制御用CPU101は、20%の割合で変化タイミング(シフト回数)を0(入賞時)と決定し、30%の割合で変化タイミング(シフト回数)を1と決定し、50%の割合で変化タイミング(シフト回数)を2と決定する。
また、例えば、当り時第2先読み演出変化タイミング決定テーブルを用いるときに、合計保留記憶数が3である場合には、演出制御用CPU101は、30%の割合で変化タイミング(シフト回数)を1と決定し、70%の割合で変化タイミング(シフト回数)を2と決定する。また、はずれ時第2先読み演出変化タイミング決定テーブルを用いるときに、合計保留記憶数が3である場合には、演出制御用CPU101は、70%の割合で変化タイミング(シフト回数)を1と決定し、30%の割合で変化タイミング(シフト回数)を2と決定する。
図25に示す先読み演出変化タイミング決定テーブルにおいて特徴的なことは、第1先読み演出パターンの場合には、変動表示の表示結果が「はずれ」である場合に比べて、変動表示の表示結果が当り(例えば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)である場合の方が、シフト回数が少ない変化タイミングに決定する割合が高くなるように判定値が設定されていることである。このような特徴を備えていることによって、第1先読み演出パターンで先読み演出が行われるとき(すなわち保留表示が一旦特殊態様で表示されることなく特別態様で表示されるとき)には、保留表示がより少ないシフト回数で通常態様から特別態様に変化した方が、予告対象の変動表示において当りが発生する割合を高くすることができ、さらに始動入賞時(シフト回数0)に特別態様で表示された方が、より当りが発生する割合を高くすることができる。したがって、保留表示が変化するタイミングに関心を持たせることができ、遊技興趣を高めることができる。
図25に示す先読み演出変化タイミング決定テーブルにおいて特徴的なことは、第2先読み演出パターンの場合には、変動表示の表示結果が「はずれ」である場合に比べて、変動表示の表示結果が当り(例えば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)である場合の方が、シフト回数が多い変化タイミングに決定する割合が高くなるように判定値が設定されていることである。このような特徴を備えていることによって、第2先読み演出パターンで先読み演出が行われるとき(すなわち始動入賞時に保留表示が特殊態様で表示され、その後、特別態様に変化されるとき)には、特殊態様の保留表示がより多くのシフト回数で(つまり多くのシフトが行われた後に)特別態様に変化した方が、予告対象の変動表示において当りが発生する割合を高くすることができる。すなわち、保留表示が特殊態様で表示されてから特別態様に変化するまでの期間が長くなるほど(つまり変化のタイミングが遅くなるほど)、予告対象の変動表示において当りが発生する割合を高くすることができる。したがって、保留表示を複数のタイミングで変化させることができるとともに、特殊態様で表示された保留表示が変化するタイミングに注目させることができ、遊技興趣を高めることができる。
なお、この実施の形態では、説明を簡略化するために、保留表示の表示態様を変化させるタイミングを、予告対象の変動表示が開始されるまでの任意のシフトタイミングとしているが、予告対象の変動表示が開始されるまでの任意のタイミングで表示態様を変化可能とする場合には、例えば、変化させるタイミング(特定のシフトタイミングや特定の変動表示中など)を特定可能な複数種類の変化タイミングパターンを設け、入賞時判定結果に応じていずれかを選択するようにしてもよい。
また、図25に示す例では、第1先読み演出パターンの場合にはシフト回数が少ない方(つまり変化のタイミングが早いほど)が有利になり、第2先読み演出パターンの場合にはシフト回数が多い方(つまり変化のタイミングが遅いほど)が有利になるように設定されているが、遊技者にわかりやすくするため、例えば、第1先読み演出パターンの場合にもシフト回数が多い方(つまり変化のタイミングが遅いほど)が有利になるように設定してもよい。また、例えば、第2先読み演出パターンの場合にもシフト回数が少ない方(つまり変化のタイミングが早いほど)が有利になるように設定してもよい。
また、図25に示す例では、入賞時判定結果で示される表示結果が当りの場合(例えば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)と「はずれ」の場合とに対応する先読み演出パターン決定テーブルがそれぞれ設けられているが、例えば、表示結果が当りであっても、「通常大当り」または「確変大当り」の場合と、「突然確変大当り」または「小当り」の場合とで、異なる割合でいずれかの変化タイミング(シフト回数)に決定する変化タイミング決定テーブルを設けるようにしてもよい。また、例えば、図23(A)の先読み演出実行決定テーブルと同様に、入賞時判定結果で示される変動パターンごとに、異なる割合でいずれかの変化タイミング(シフト回数)に決定する変化タイミング決定テーブルを設けるようにしてもよい。そのようにすることで、予告対象の変動表示に対応する保留表示の変化タイミングに応じて、予告対象の変動表示において大当りが発生する割合を異ならせるとともに、期待度が高いリーチ演出が行われる割合も異ならせることができる。
なお、この実施の形態では、第2先読み演出パターンでは、始動入賞のタイミングで新たな保留表示が特殊態様で表示されるが、始動入賞のタイミングでは保留表示を通常態様で表示し、その後の任意のタイミングで通常態様から特殊態様に変化させ、さらに後の任意のタイミングで特殊態様から特別態様に変化させるようにしてもよい。
変化タイミング(シフト回数)を決定すると、演出制御用CPU101は、S67107において決定した先読み演出パターンが、第2先読み演出パターンである場合には(S67109のY)、保留表示の変化タイミングで行う示唆演出の演出態様を決定する(S67110)。この実施の形態では、保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出がシフトタイミングで実行可能である。また、示唆演出は、第1演出態様または第2演出態様で実行される。S67110では、保留表示の変化タイミングで実行される示唆演出の演出態様が、第1演出態様または第2演出態様のいずれかに決定される。
この実施の形態では、示唆演出の演出態様に応じて、異なる割合で保留表示が第1特別態様または第2特別態様に変化する。具体的には、示唆演出が第1演出態様で実行される場合には、保留表示が第1特別態様に変化する割合が高く、示唆演出が第2演出態様で実行される場合には、保留表示が第2特別態様に変化する割合が高い。したがって、示唆演出が実行されることによって、保留表示の表示態様が変化することが示唆され、示唆演出がいずれの演出態様で実行されるかに応じて、いずれの特別態様に変化しやすいかが示唆される。なお、詳細については後述するが、示唆演出は、保留表示の変化タイミング以外のシフトタイミングでも実行される。そのため、これらを区別するために、保留表示の変化タイミングで実行される示唆演出を示唆演出(成功パターン)ともいい、保留表示の変化タイミング以外のシフトタイミングで実行される示唆演出を示唆演出(通過パターン)ともいう。この実施の形態では、示唆演出(成功パターン)と示唆演出(通過パターン)とのいずれについても、第1演出態様または第2演出態様で実行される。そのため、示唆演出の演出態様に応じて、保留表示の表示態様が変化する割合が異なるようにしてもよい。例えば、示唆演出が第1演出態様(例えば、この実施の形態の第1演出態様および第2演出態様とは異なる第1演出態様Aとしてもよい)で実行される場合には、保留表示が変化する割合が低く、示唆演出が第2演出態様(例えば、この実施の形態の第1演出態様、第2演出態様および第1演出態様Aとは異なる第1演出態様Bとしてもよい)で実行される場合には、保留表示が変化する割合が高くなるようにしてもよい。すなわち、示唆演出が第1演出態様(第1演出態様A)で実行される場合には、示唆演出(成功パターン)である割合が高く、示唆演出が第2演出態様(第1演出態様B)で実行される場合には、示唆演出(通過パターン)である割合が高くなるようにしてもよい。
図26は、示唆演出態様決定テーブルを示す説明図である。S67110において、演出制御用CPU101は、図26に示す示唆演出態様決定テーブルを用いて、保留表示の変化タイミングで行う示唆演出の演出態様を決定する。具体的には、抽出した最新の入賞時判定結果にもとづいて、最終表示態様決定テーブルにおいて入賞時判定結果(変動表示の表示結果)ごとに定められた割合で、演出態様を第1演出態様または第2演出態様のいずれかに決定する。例えば、入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「はずれ」であることが示されている場合(入賞時判定結果1指定〜入賞時判定結果7指定に相当)には、演出制御用CPU101は、80%の割合で演出態様を第1演出態様に決定し、20%の割合で演出態様を第2演出態様に決定する。また、例えば、入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」であることが示されている場合(入賞時判定結果8指定〜入賞時判定結果12指定に相当)には、演出制御用CPU101は、20%の割合で演出態様を第1演出態様に決定し、80%の割合で演出態様を第2演出態様に決定する。
尚、本実施の形態では、入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「突然確変大当り」または「小当り」である場合は、一義的に先読み演出の非実行を決定している形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「突然確変大当り」または「小当り」である場合においても先読み演出の実行を決定するようにしても良い。このように入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「突然確変大当り」または「小当り」である場合に先読み演出の実行を決定する場合は、入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「はずれ」となる場合と、「通常大当り」または「確変大当り」となる場合とで、示唆演出態様を異なる割合で決定すれば良い(例えば、入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「突然確変大当り」または「小当り」であることが示されている場合(入賞時判定結果13指定に相当)には、演出制御用CPU101は、50%の割合で示唆演出態様を第1演出態様に決定し、50%の割合で示唆演出態様を第2演出態様に決定する)。
図26に示す示唆演出態様決定テーブルにおいて特徴的なことは、表示結果が「はずれ」である場合(入賞時判定結果1指定〜入賞時判定結果7指定に相当)に比べて、表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」である場合(入賞時判定結果8指定〜入賞時判定結果12指定に相当)の方が、第2演出態様に決定される割合が高くなるように設定されていることである。このような特徴を備えていることによって、示唆演出が第2演出態様で実行されたときには、第1演出態様で表示されたときに比べて、予告対象の変動表示において大当りが発生する割合を高くすることができる。また、変動表示の表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」の場合には、保留表示の最終表示態様が第2特別態様になる割合が高いため、示唆演出が第2演出態様で実行されたときには、保留表示の表示態様が第1特別態様よりも期待度が高い第2特別態様に変化する割合が高くなる。したがって、示唆演出に多様性を持たせることができるとともに、いずれの演出態様の示唆演出が実行されるかに着目させることができ、遊技興趣を向上させることができる。
なお、図26に示す例では、入賞時判定結果で示される表示結果ごと(「はずれ」、「通常大当り」もしくは「確変大当り」または「突然確変大当り」もしくは「小当り」)に示唆演出の演出態様を決定するための割合が定められているが、例えば、図23(A)の先読み演出実行決定テーブルと同様に、入賞時判定結果で示される変動パターンごとに示唆演出の演出態様を決定するための判定値(割合)を設定するようにしてもよい。そのようにすることで、示唆演出が第2演出態様で実行されたときに、予告対象の変動表示において大当りが発生する割合を高くすることの他に、期待度が高いリーチ演出が行われる割合も高くすることができる。
なお、この実施の形態では、保留表示の表示態様が変化するシフトタイミングで、示唆演出が必ず実行されるように構成されているが、示唆演出が実行されないことがあってもよい。この場合には、示唆演出によって示唆されることなく、保留表示の表示態様を突然変化させることができるため、意外感を高めることができる。
また、この実施の形態では、示唆演出の演出態様として第1演出態様と第2演出態様との2種類の演出態様が設けられているが、これに限らず、3種類以上の演出態様を設け、それぞれ期待度が異なる(表示結果に応じて選択される割合が異なる)ようにしてもよい。
示唆演出の演出態様を決定すると、演出制御用CPU101は、先読み演出の実行が制限されていることを示す先読み演出制限フラグをセットする(S67111)。
先読み演出制限フラグがセットされると、S67101の処理によって、先読み演出を重ねて実行しないように制御される。すなわち、この実施の形態では、いずれかの保留表示が特殊態様で表示されている場合には、新たに先読み演出を実行しないように制御される。そのため、複数の保留表示が特殊態様で表示されることが制限される。したがって、複数の保留表示が特殊態様で表示されることで、どの保留表示に注目すればよいか遊技者を混乱させてしまうことを防止することができる。
なお、この実施の形態では、いずれかの保留表示が特殊態様で表示されている場合には、先読み演出を重ねて実行しないように制御されるが、これに限らず、先読み演出を重ねて実行することを一定の割合で許容してもよいし、完全に許容してもよい。すなわち、S67111の処理を一定の割合または完全に省略することで、複数の保留表示が特殊態様で表示されることを一定の割合または完全に許容するようにしてもよい。また、例えば、いずれかの保留表示が、特殊態様に限らず、第1特別態様または第2特別態様で表示されている場合にも、先読み演出を重ねて実行しないように制御してもよい。例えば、S67114の処理を実行するときや、S67115の処理を実行するとき、または後述する演出図柄変動開始処理で保留表示を通常態様から特別態様に変化させるタイミングであると判断したとき(例えば、S1803など)に先読み演出制限フラグをセットすることによって実現できる。また、この場合には、特別態様で表示された保留表示が消去されたときに先読み演出制限フラグをリセットするようにしてもよい(すなわち、保留表示が特別態様で表示されている間は先読み演出の実行が制限される)。このようにすることで、いずれかの保留表示が通常態様以外の表示態様で表示されているときには、新たな先読み演出によって他の保留表示が通常態様以外の表示態様で表示されることが制限されるため、どの保留表示に注目すればよいか遊技者が分かりやすくなる。
また、例えば、いずれかの保留表示が特殊態様や第1特別態様または第2特別態様で表示されている場合には、新たな先読み演出が実行されやすくなるようにしてもよい。すなわち先読み演出が重ねて実行されやすくなるようにしてもよい。また、例えば、特定の遊技状態(例えば、確変状態や時短状態)の場合には、先読み演出が重ねて実行されやすくなるようにしてもよい。例えば、先読み演出を重ねて実行することを一定の割合で許容する構成において、特定の遊技状態である場合には、許容する割合を高くすることによって実現できる。
次いで、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおいて、新たな保留表示を特殊態様で表示させるように制御する(S67112)。なお、S67112では、演出制御用CPU101は、新たな保留表示を特殊態様で表示させるように制御するとともに、S67106で決定した最終表示態様を示す情報と、S67110で決定した示唆演出の演出態様を示す情報とを、RAMに形成された保存領域に格納する。これらの情報を記憶させておくことで、後述する演出図柄変動開始処理において、いずれの最終表示態様と示唆演出の演出態様とに決定されているかを特定することができる。
また、S67107において決定した先読み演出パターンが、第2先読み演出パターンでない場合には(S67109のN)、すなわち第1先読み演出パターンに決定した場合には、演出制御用CPU101は、S67108で決定した変化タイミングが始動入賞時であるか否かを確認する(S67113)。具体的には、シフト回数カウンタの値が0であるか否かを確認する。そして、変化タイミングが始動入賞時であれば(S67113のY)、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおいて、新たな保留表示をS67107で決定した最終表示態様で表示させるように制御する(S67114)。
また、S67113において変化タイミングが入賞時でなければ(S67113のN)、演出制御用CPU101は、上述のS67110と同様に、保留表示の変化タイミングで行う示唆演出の演出態様を決定する(S67115)。次いで、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおいて、新たな保留表示を通常態様で表示させるように制御する(S67116)。なお、S67116においても(例えば、S67115から移行した場合のみ)、S67112と同様に、演出制御用CPU101は、新たな保留表示を表示させるように制御するとともに、S67106で決定した最終表示態様を示す情報と、S67115で決定した示唆演出の演出態様を示す情報とを、RAMに形成された保存領域に格納する。これらの情報を記憶させておくことで、後述する演出図柄変動開始処理において、いずれの最終表示態様と示唆演出の演出態様とに決定されているかを特定することができる。
以上のように、この実施の形態では、入賞時判定結果指定コマンドを受信すると、先読み演出決定処理において、新たな保留表示を通常態様、特殊態様、第1特別態様または第2特別態様のいずれかで表示する処理が行われる。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか入賞順に変動表示が実行されるが、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成されている場合には、(1)第1特別図柄の変動表示のみを対象として先読み演出を行うように構成することと、(2)第2特別図柄の変動表示のみを対象として先読み演出を行うように構成することと、(3)第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を対象として先読み演出を行うように構成することとの3種類の構成が考えられる。
第2特別図柄の変動表示を優先して実行する構成に、上記(1)の構成を加えた場合には、第1保留記憶数の上限値(本例では4)に応じて、シフト回数カウンタには最大4がセットされる。ただし、上記(1)の構成で、第1特別図柄の変動表示に対応する保留表示の表示態様を変化させる先読み演出を実行しても、第2始動入賞口14への入賞が発生すると、第2特別図柄の変動表示が割り込んで(入賞順ではなく優先して)実行されるため、例えば、第2特別図柄の変動表示が行われる場合には、シフトタイミングであっても、後述する演出図柄変動開始処理のS1802bでシフト回数カウンタの値を減算しないように構成することが望ましい。また、上記(3)の構成で、第1特別図柄の変動表示に対応する保留表示の表示態様を変化させる先読み演出を実行した場合も同様に、第2特別図柄の変動表示が行われる場合には、後述する演出図柄変動開始処理のS1802bでシフト回数カウンタの値を減算しないように構成することが望ましい。
また、第2特別図柄の変動表示を優先して実行する構成に、上記(2)の構成を加えた場合には、第2保留記憶数の上限値(本例では4)に応じて、シフト回数カウンタには最大4がセットされる。この場合には、上記(1)の構成とは異なり、第1特別図柄または第2特別図柄のいずれの変動表示が行われるときでも、シフトタイミングになればシフト回数カウンタの値を減算する。また、上記(3)の構成で、第2特別図柄の変動表示に対応する保留表示の表示態様を変化させる先読み演出を実行した場合も同様に、第1特別図柄または第2特別図柄のいずれの変動表示が行われるときでも、シフトタイミングになればシフト回数カウンタの値を減算する。
なお、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成されている場合には、高ベース中には、第1特別図柄の変動表示を対象として先読み演出を行わないように構成してもよい。また、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成されている場合には、大当り遊技中の第1始動入賞口13への入賞にもとづく先読み演出を行わないように構成してもよい。このような構成は、例えば、高ベース中や大当り遊技中には、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、第1始動入賞口13への入賞が発生しても、S1217の入賞時判定処理を実行しないようにしたり、演出制御用マイクロコンピュータ100において受信した入賞時判定結果指定コマンドを破棄したり、先読み演出を実行することに決定されても、実行しないように制御することで実現することができる。また、第2特別図柄の変動表示を優先して実行する構成に上記(3)の構成を加える場合に、高ベース中または大当り遊技中には、第1始動入賞口13への入賞にもとづく先読み演出を行わないが、第2始動入賞口14への入賞にもとづく先読み演出は行うようにしてもよい。このような構成は、例えば、高ベース中や大当り遊技中には、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、第1始動入賞口13への入賞が発生しても、S1217の入賞時判定処理を実行しないようにしたり、演出制御用マイクロコンピュータ100において受信した第1始動入賞口13への入賞にもとづく入賞時判定結果指定コマンドを破棄したり、先読み演出を実行することに決定されても、実行しないように制御することで実現することができる。
なお、第2特別図柄の変動表示を優先して実行する構成に、上記(1)の構成を加える場合には、第2始動入賞口14への入賞にもとづく保留記憶が存在している状態で、第1始動入賞口13への入賞が発生したときには、その第1始動入賞口13への入賞にもとづく保留記憶を対象とした先読み演出を実行しないようにしてもよい。また、第2特別図柄の変動表示を優先して実行する構成に、上記(1)の構成を加える場合には、第1始動入賞口13への入賞にもとづく保留記憶を対象とした先読み演出の実行を決定している状態で、第2始動入賞口14への入賞が発生したときには、すでに決定していた先読み演出の実行をキャンセルするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか入賞順に変動表示が実行されるが、第1特別図柄の変動表示のみを対象として先読み演出を行う構成(上記(1))、または第2特別図柄の変動表示のみを対象として先読み演出を行う構成(上記(2))を加えるようにしてもよい。また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか入賞順に変動表示が実行されるが、例えば、高ベース中または大当り遊技中には、第1始動入賞口13への入賞にもとづく先読み演出を行わないようにしてもよい。
図27は、図19に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S809のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)、小当り表示処理(S807)または変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S805)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(S805):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置9におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S806)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S806):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行うとともに、セットされていれば、先読み演出制限フラグをリセットする処理を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
小当り表示処理(S807):変動時間の終了後、演出表示装置9に小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を小当り遊技中処理(S808)に対応した値に更新する。
小当り遊技中処理(S808):小当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置9における小当りに応じた表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を小当り終了演出処理(S809)に対応した値に更新する。
小当り終了演出処理(S809):演出表示装置9において、小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
図28は、図27に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、入賞時判定結果記憶バッファが記憶する1つ目の入賞時判定結果(最も古い判定結果)を削除し、入賞時判定結果記憶バッファの内容をシフトするとともに、合算保留記憶表示部18cにおける1つ目の保留表示を消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、合算保留記憶表示部18cにおける合算保留記憶数表示を更新する(S1800)。例えば、合算保留記憶表示部18cの1つ目〜5つ目の保留表示が表示されていた場合に、シフトタイミングで1つ目の保留表示が消去されるとともに、2つ目に表示されていた保留表示が1つ目の表示領域にシフトされ、3つ目に表示されていた保留表示が2つ目の表示領域にシフトされ、4つ目に表示されていた保留表示が3つ目の表示領域にシフトされ、5つ目に表示されていた保留表示が4つ目の表示領域にシフトされる。なお、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成されている場合には、演出制御用CPU101は、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行するとき(具体的には、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合)には、第1入賞時判定結果記憶バッファが記憶する1つ目の入賞時判定結果を削除し、第1入賞時判定結果記憶バッファの内容をシフトする。また、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行するとき(具体的には、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合)には、第2入賞時判定結果記憶バッファが記憶する1つ目の入賞時判定結果を削除し、第2入賞時判定結果記憶バッファの内容をシフトする。
次いで、演出制御用CPU101は、変化タイミング(シフト回数)を特定するためのシフト回数カウンタの値が0より大きいか否かを確認する(S1801)。シフト回数カウンタの値が0より大きいということは、合算保留記憶表示部18cに表示されている保留表示のうちのいずれかについて、表示態様を変化させる先読み演出を実行することが決定されていることを示している。したがって、S1801では、先読み演出を実行すること(保留表示の表示態様を変化させること)が決定されているか否かが確認されている。
シフト回数カウンタの値が0より大きくない場合(S1801のN)、すなわち、シフト回数カウンタの値が0であって、先読み演出を実行すること(保留表示の表示態様を変化させること)が決定されていない場合には、演出制御用CPU101は、処理をS1804に移行する。
一方、シフト回数カウンタの値が0より大きい場合(S1801のY)、すなわち、先読み演出を実行すること(保留表示の表示態様を変化させること)が決定されている場合には、演出制御用CPU101は、演出用合算保留記憶数カウンタの値を1減算する(S1802a)。また、演出制御用CPU101は、シフト回数カウンタの値を1減算する(S1802b)。次いで、演出制御用CPU101は、シフト回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(S1803)。S1802bでシフト回数カウンタの値を1減算した結果、シフト回数カウンタの値が0になったということは、合算保留記憶表示部18cに表示されている保留表示のうちのいずれかの表示態様を変化させる先読み演出を実行するタイミングであることを示している。したがって、S1803では、保留表示の表示態様を変化させる先読み演出の変化タイミングであるか否かが確認されている。
S1803において、シフト回数カウンタの値が0ではない場合、すなわち、保留表示の表示態様を変化させる先読み演出の変化タイミングではない場合には、演出制御用CPU101は、処理をS1804に移行する。一方、シフト回数カウンタの値が0である場合、すなわち、保留表示の表示態様を変化させる先読み演出の変化タイミングである場合には、演出制御用CPU101は、処理をS1808に移行する。
S1804では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(S1804)。
次いで、演出制御用CPU101は、S1804で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて、演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(S1805)。すなわち、演出制御用CPU101によってS1805の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を以下に説明する。本実施の形態では、受信した表示結果指定コマンドが通常大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。受信した表示結果指定コマンドが確変大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が奇数図柄(確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。受信した表示結果指定コマンドが突然確変大当りまたは小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄として3図柄が「1」「2」「3」や「4」「5」「6」等の階段状に並んだチャンス目図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。そして、はずれの場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。なお、受信した表示結果指定コマンドが突然確変大当りや小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドや表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。また、確変大当りを想起させるような停止図柄を確変大当り図柄といい、通常大当りを想起させるような停止図柄を通常大当り図柄という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出の演出態様を決定する(S1806)。ここで、S1806の処理は、先読み演出によって保留表示の表示態様が変化するタイミングで実行されるものではない。したがって、S1806では、保留表示の表示態様が変化することを示唆するものの、結果的には表示態様が変化しないときに実行される示唆演出の演出態様を決定する。なお、保留表示の表示態様が変化するときに実行される示唆演出(成功パターン)と区別するために、表示態様が変化しないときに実行される示唆演出を示唆演出(通過パターン)ともいう。
S1806では、演出制御用CPU101は、先読み演出制限フラグがセットされていないとき、すなわち合算保留記憶表示部18cにおいていずれの保留表示も特殊態様で表示されていないときには、図28(A)に示す示唆演出(通過パターン)決定テーブルの割合で、示唆演出(通過パターン)を実行しない、または第1演出態様もしくは第2演出態様で実行すると決定する。また、演出制御用CPU101は、先読み演出制限フラグがセットされているとき、すなわち合算保留記憶表示部18cにおいていずれかの保留表示が特殊態様で表示されているときには、図28(B)に示す示唆演出(通過パターン)決定テーブルの割合で、示唆演出(通過パターン)を実行しない、または第1演出態様もしくは第2演出態様で実行すると決定する。なお、示唆演出(通過パターン)決定テーブルには、決定事項(「演出なし」、「第1演出態様」または「第2演出態様」)に対応する判定値が割り当てられているが、図28(A)、(B)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例えば、示唆演出(通過パターン)の演出態様を決定するための乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項(「演出なし」、「第1演出態様」または「第2演出態様」)に決定する。
例えば、先読み演出制限フラグがセットされていないとき、すなわち合算保留記憶表示部18cにおいていずれの保留表示も特殊態様で表示されていないときには、60%の割合で示唆演出(通過パターン)を実行しないと決定され、30%の割合で示唆演出を第1演出態様で実行すると決定され、10%の割合で示唆演出を第2演出態様で実行すると決定される。また、先読み演出制限フラグがセットされているとき、すなわち合算保留記憶表示部18cにおいていずれかの保留表示が特殊態様で表示されているときには、0%の割合で示唆演出(通過パターン)を実行しないと決定され、60%の割合で示唆演出を第1演出態様で実行すると決定され、40%の割合で示唆演出を第2演出態様で実行すると決定される。
図28(A)、(B)に示すように、この実施の形態では、先読み演出制限フラグがセットされている場合、すなわち合算保留記憶表示部18cにおいていずれかの保留表示が特殊態様で表示されている場合には、そうでない場合に比べて高い割合で示唆演出が実行される。したがって、保留表示が特殊態様で表示されているときの期待感を高めることができ、遊技興趣を高めることができる。なお、この実施の形態では、保留表示の表示態様が変化するタイミングでも示唆演出が実行されるため、保留表示が特殊態様で表示されているときには、常に示唆演出が実行されるように構成されているが、保留表示が特殊態様で表示されているときであっても、示唆演出が実行されないことがあってもよい。ただし、この場合にも、保留表示が特殊態様で表示されていないときに比べて高い割合で示唆演出が実行されることが望ましい。
また、先読み演出制限フラグがセットされている場合、すなわち合算保留記憶表示部18cにおいていずれかの保留表示が特殊態様で表示されている場合には、その保留表示の最終表示態様が第1表示態様または第2表示態様のいずれであるかに応じて、異なる割合で示唆演出の演出態様を第1演出態様または第2演出態様に決定するようにしてもよい。例えば、最終表示態様が第1表示態様よりも期待度が高い第2表示態様に決定されている場合には、示唆演出の演出態様が第1演出態様よりも期待度が高い第2演出態様に決定される割合を高くするようにしてもよい。また、この実施の形態では、後述するように、保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出として、演出表示装置9において、表示領域の右側から矢が飛んでくる表示制御が行われ、保留表示の表示態様が変化する場合(示唆演出(成功パターン)の場合)には、飛んできた矢が予告対象となる保留情報に対応する保留表示に突き刺さる表示制御が行われる。また、保留表示の表示態様が変化しない場合(示唆演出(通過パターン)の場合)には、飛んできた矢がそのまま表示領域を通過する表示制御が行われる。したがって、S1806では、後述するS1811のように、演出用合算保留記憶数カウンタを用いて予告対象となる保留情報に対応する保留表示を特定する必要はない。なお、例えば、保留表示の表示態様を変化させるタイミングであるときと、そのタイミングではないときとの両方で、保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出として、演出表示装置9において、表示領域の右側から矢が飛んできた矢が予告対象となる保留情報に対応する保留表示に突き刺さる表示制御を行い、保留表示の表示態様を変化させるタイミングであるときには、矢が突き刺さった保留表示の表示態様が変化させ(示唆演出(成功パターン)に相当)、保留表示の表示態様を変化させるタイミングではないときには、矢が突き刺さった保留表示の表示態様が変化させない(本例の示唆演出(通過パターン)に相当)ようにしてもよい。この場合には、演出制御用CPU101は、S1806において、後述するS1811のように、演出用合算保留記憶数カウンタを用いて予告対象となる保留情報に対応する保留表示を特定し、S1807において特定した保留表示に対する示唆演出を実行するためのプロセステーブルを選択するようにしてもよいし、表示されている保留表示の中から矢が突き刺さる保留表示をランダムに決定し、決定した保留表示に対する示唆演出を実行するためのプロセステーブルを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、S1806において示唆演出の非実行が(演出なし)が決定されたか否かを判定する(S1806a)。S1806において示唆演出の非実行が(演出なし)が決定されている場合は(S1806a;Y)、演出制御用CPU101は、演出制御基板80に設けられた図示しない乱数回路等から変動中予告演出決定乱数を抽出し、該抽出した変動中予告演出決定乱数、S1804において読み出した変動パターンコマンド及び図示しない変動中予告演出決定テーブルを用いて変動中予告演出の実行の有無及び実行する予告演出種別を決定し、S1807に移行する。
尚、本実施の形態では、変動中予告演出の予告演出種別としては、演出表示装置9にキャラクタを表示するキャラクタ表示予告演出と、演出表示装置9にセリフを表示するセリフ表示予告演出と、遊技者が操作ボタン61を操作することによって演出表示装置9にキャラクタやセリフを表示するボタン操作予告演出とを決定するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、実行する変動中予告演出の予告演出種別としては、これらキャラクタ表示予告演出、セリフ表示予告演出、ボタン操作予告演出以外の予告演出の実行を決定するようにしても良い。
具体的には、図29に示すように、S1804において読み出した変動パターンコマンドが非リーチの変動パターンを示している場合は、100%の割合で予告演出の非実行を決定する。S1804において読み出した変動パターンコマンドがノーマルリーチの変動パターンを示している場合は、70%の割合で予告演出の非実行を決定し、10%の割合でキャラクタ表示予告演出の実行を決定し、10%の割合でセリフ表示予告演出の実行を決定し、10%の割合でボタン操作予告演出の実行を決定する。S1804において読み出した変動パターンコマンドがノーマルリーチの変動パターンを示している場合は、10%の割合で予告演出の非実行を決定し、30%の割合でキャラクタ表示予告演出の実行を決定し、30%の割合でセリフ表示予告演出の実行を決定し、30%の割合でボタン操作予告演出の実行を決定する。尚、S1806bにおいて変動中予告演出の実行を決定した場合は、変動中予告演出の実行タイミングまでの期間に応じた値を示す予告演出開始待ちタイマをセットする。
また、S1806において示唆演出の実行が決定されている場合は(S1806a;N)S1806bを経由せずにS1807に移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、決定した示唆演出(通過パターン)の演出態様と変動パターンとに応じたプロセステーブルを選択する(S1807)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S1812)。
尚、プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様や、合算保留記憶表示部18cにおける先読み演出の態様を示すデータ、示唆演出の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータ(例えば、先読み演出が実行されないときに用いられるプロセステーブルの表示制御実行データに記載された先読み演出の態様を示すデータ)には、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
これらのプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27R,27L)の制御を実行する(S1813)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27R,27Lからの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(S1814)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値にする(S1815)。
S1803でシフト回数カウンタの値が0であると判断した場合、すなわち、保留表示の表示態様を変化させる先読み演出の変化タイミングである場合には、演出制御用CPU101は、変化タイミングフラグをセットした後(S1808a)、先読み演出制限フラグがセットされていれば、それをリセットする(S1808b)。このような処理が実行されることによって、この実施の形態では、保留表示が特殊態様で表示されている期間は新たに先読み演出を実行することを制限することができ、複数の保留表示が特殊態様で表示されることを制限することができる。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(S1809)。次いで、演出制御用CPU101は、S1809で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて、演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(S1810)。
次いで、演出制御用CPU101は、示唆演出の演出態様と、演出用合算保留記憶数カウンタによって特定される保留表示の最終表示態様と、変動パターンとに応じた表示態様変化時用のプロセステーブルを選択する(S1811)。そして、S1812に移行する。
表示態様変化時用のプロセステーブルとは、演出図柄の変動表示とともに、演出図柄の変動開始時に、示唆演出(成功パターン)を実行し、特定の保留表示の表示態様を変化させる先読み演出を実行する制御を行うためのプロセスデータが設定されたテーブルである。この実施の形態では、実行する示唆演出(成功パターン)や先読み演出の態様に応じて複数種類の表示態様変化時用のプロセステーブルが設けられている。また、この実施の形態では、先読み演出決定処理において決定され(S67110またはS67115)、記憶されている示唆演出(成功パターン)の演出態様(本例では、第1演出態様または第2演出態様)と、演出用合算保留記憶数カウンタによって特定される演出対象の保留表示(例えば、演出用合算保留記憶数カウンタの値が2のときには、合算保留記憶表示部18cにおける2つ目の保留表示)と、先読み演出決定処理において決定され(S67106)、記憶されている最終表示態様(本例では、第1表示態様または第2表示態様)とにもとづいて、どのような態様で示唆演出(成功パターン)を実行し、どの保留表示をどのような表示態様に変化させる先読み演出を実行するかを特定することができる。したがって、演出制御用CPU101は、示唆演出(成功パターン)の演出態様と、演出用合算保留記憶数カウンタによって特定される保留表示の最終表示態様と、変動パターンとに応じて、複数種類の表示態様変化時用のプロセステーブルのいずれかを選択し、選択した表示態様変化時用のプロセステーブルのプロセスデータ1の内容に従って演出装置の制御を実行することによって、先読み演出決定処理で決定された演出態様で示唆演出(成功パターン)を実行し、予告対象の変動表示に対応する保留表示を決定された表示態様に変化させる先読み演出を実行することができる。
図30は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(S802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(S1841)、変動時間タイマの値を1減算する(S1842)。また、予告演出開始待ちタイマまたは変動中予告演出が実行中であることを示す予告演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する(S1842a)。
予告演出開始待ちタイマまたは予告演出実行中フラグがセットされている場合は、予告演出処理を実行する(S1842b)。この予告演出処理においては、演出制御用CPU101は、予告演出開始待ちタイマがセットされている場合は、該予告演出開始待ちタイマの値を1減算した後に、該予告演出開始待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する。予告演出開始待ちタイマがタイマアウトした場合は、予告演出実行中フラグをセットし、決定した予告演出種別に応じた予告演出プロセステーブルを選択するとともに決定した予告演出種別に応じたプロセスタイマをスタートさせる。
そして、予告演出実行中フラグがセットされている場合は、決定した予告演出種別に応じたプロセスタイマの値を1減算するとともに、該減算したプロセスタイマの値に応じて予告演出プロセスデータに記述されている処理を実行していく。尚、予告演出実行中フラグは、変動中予告演出が終了した時点でクリアすれば良い。
予告演出開始待ちタイマまたは予告演出実行中フラグがセットされていない場合または予告演出処理を実行した後は、演出制御用CPU101は、S1841において減算したプロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する。プロセスタイマがタイムアウトしたら(S1843)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(S1844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(S1845)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(S1849)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に応じた値に更新する(S1851)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(S1850)、S1851に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
なお、この実施の形態では、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことにもとづいて先読み演出を行うか否かを含む決定処理を、先読み演出決定処理において実行しているが、それらの処理を演出図柄変動中処理において実行するようにしてもよい。例えば、演出図柄変動中処理において、入賞時判定結果記憶バッファを監視する処理を含めることで先読み演出を行うか否かを含む決定処理を実行するこができる。
図31は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(S803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(S851)、確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、確定コマンド受信フラグをリセットし(S852)、演出図柄表示結果格納領域に格納されているデータ(停止図柄を示すデータ)に従って停止図柄を導出表示する制御を行う(S853)。次いで、演出制御用CPU101は、大当りとすることに決定されているか否か確認する(S855a)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認できる。なお、この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、大当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。大当りとすることに決定されている場合には、S858に進み、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)に応じた値に更新する。
一方、大当りとすることに決定されていない場合には、更に、小当りとすることに決定されているか否か確認する(S855b)。小当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認できる。なお、この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、小当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。小当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を小当り表示処理(S807)に応じた値に更新する(S856)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には(S855bのN)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に応じた値に更新する(S857)。
そして、S856、S857、S858のいずれかの実行後、演出制御用CPU101は、変化タイミングフラグがセットされていたらリセットするとともに(S859)、遊技者がタッチパネル付サブ液晶60におけるタッチパネルにタッチすることによりサブ液晶に大当り期待度を表示する演出であるタッチ演出を実行しないと決定していることを示すタッチ演出非実行フラグがセットされていたらリセットし(S860)、演出図柄停止処理を終了する。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信したことを条件に、演出図柄の変動(可変表示)を終了させる(S851,S853参照)。しかし、受信した変動パターンコマンドにもとづく変動時間タイマがタイムアウトしたら、図柄確定指定コマンドを受信しなくても、演出図柄の変動を終了させるように制御してもよい。その場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示の終了を指定する図柄確定指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
図32〜図40は、演出制御メイン処理におけるサブ液晶制御処理を示すフローチャートである。サブ液晶制御処理において、演出制御用CPU101は、先ず、タッチパネルにおいて遊技者を検出したことに応じてサブ液晶における表示を変化させるタッチ演出の非実行を決定したことを示すタッチ演出非実行フラグがセットされているか否かを判定する(S901)。タッチ演出非実行フラグがセットされている場合は(S901;Y)、サブ液晶制御処理を終了し、タッチ演出非実行フラグがセットされていない場合は(S901;N)、演出制御用CPU101は、後述する大当り期待度表示態様に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルを実行中であるか否かを判定する(S902)。
大当り期待度表示態様に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルを実行中である場合は(S902;Y)、S961(図36参照)に移行し、大当り期待度表示態様に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルを実行中ではない場合は(S902;N)、演出制御用CPU101は、後述するミス表示に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルを実行中であるか否かを判定する(S903)。ミス表示に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルを実行中である場合は(S903;Y)、S951(図35参照)に移行し、ミス表示に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルを実行中ではない場合は(S903;N)、演出制御用CPU101は、後述する大当り期待度表示態様に応じたリーチ時タッチ結果用プロセステーブルを実行中であるか否かを判定する(S904)。
大当り期待度表示態様に応じたリーチ時タッチ結果用プロセステーブルを実行中である場合は(S904;Y)、S1010a(図40参照)に移行し、大当り期待度表示態様に応じたリーチ時タッチ結果用プロセステーブルを実行中ではない場合は(S904;N)、演出制御用CPU101は、後述するミス表示に応じたリーチ時タッチ結果用プロセステーブルを実行中であるか否かを判定する(S905)。
ミス表示に応じたリーチ時タッチ結果用プロセステーブルを実行中である場合は(S905;Y)、S1001(図39参照)に移行し、ミス表示に応じたリーチ時タッチ結果用プロセステーブルを実行中ではない場合は(S905;N)、演出制御用CPU101は、実行中の変動パターンはリーチの変動パターンであるか否かを判定する(S906)。尚、実行中の変動パターンがリーチの変動パターンであるか否かは、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドを参照し、該変動パターンコマンドがリーチの変動パターンを示しているか否かを判定すれば良い。
実行中の変動パターンがリーチの変動パターンである場合は(S906;Y)、S970a(図37参照)に移行し、実行中の変動パターンがリーチの変動パターンではない場合は(S906;N)、演出制御用CPU101は、先読み演出制限フラグがセットされているか否か、つまり、いずれかの保留表示が特殊態様にて表示されているか否かを判定する(S907)。先読み演出制限フラグがセットされていない場合は(S907;N)、サブ液晶制御処理を終了し、先読み演出制限フラグがセットされている場合は(S907;Y)、演出制御用CPU101は、後述する変化タイミング用プロセステーブルを実行中であるか否かを判定する(S908)。変化タイミング用プロセステーブルを実行中である場合は(S908;Y)、S931(図34参照)に移行し、変化タイミング用プロセステーブルを実行中ではない場合は(S908;N)、演出制御用CPU101は、変化タイミングフラグがセットされているか否かを判定する(S909)。
変化タイミングフラグがセットされている場合は(S909;Y)、S923に移行し、変化タイミングフラグがセットされていない場合は(S909;N)、演出制御用CPU101は、後述する変化前用プロセステーブルを実行中であるか否かを判定する(S910)。変化前用プロセステーブルを実行中である場合は(S910;Y)、S918(図33参照)に移行し、変化前用プロセステーブルを実行中ではない場合は(S910;N)、図33に示すように、サブ液晶において特殊態様から特別態様に変化した保留記憶の変動表示結果または実行中の変動の変動表示結果が大当りとなる期待度の表示が既に実行されていることを示す大当り期待度表示済フラグがセットされているか否かを判定する(S911)。
大当り期待度表示済フラグがセットされている場合は(S911;Y)、サブ液晶制御処理を終了し、大当り期待度表示済フラグがセットされていない場合は(S911;N)、いずれかの保留表示が特殊態様にて表示されていることにもとづいて、タッチパネルにおいて遊技者を検出したことに応じてサブ液晶における表示を変化させるタッチ演出(先読み演出時のタッチ演出)の実行・非実行を決定する(S912)。具体的には、演出制御用CPU101は、演出制御基板80に設けられた図示しない乱数回路からタッチ演出実行決定用乱数を抽出し、該タッチ演出実行決定用乱数と図示しないタッチ演出表示実行決定テーブルとを用いて、図41に示すように、90%の割合で先読み演出時のタッチ演出の実行を決定し、10%の割合で先読み演出時のタッチ演出の非実行を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、図33に示すように、S912において先読み演出時のタッチ演出の実行が決定されたか否かを判定する(S913)。S912において先読み演出時のタッチ演出の実行が決定されている場合は(S913;Y)、演出制御用CPU101は、図46及び図47(F)に示すように、サブ液晶において本発明における作用対象物画像を通常態様(大きさ;小)で表示するためのプロセステーブルである変化前用プロセステーブルを選択する(S914)。そして、選択した変化前用プロセステーブルにおけるプロセスデータ1における変化前用プロセスタイマをスタートさせる(S915)。さらに、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、タッチパネルにおける遊技者検出判定範囲データ1、音番号データ1等)に従ってサブ液晶の表示及びスピーカ27R,27Lの音声出力の制御を実行し、サブ液晶制御処理を終了する(S916)。また、S912において先読み演出時のタッチ演出の実行が決定されていない場合は(S913;N)、演出制御用CPU101は、タッチ演出非実行フラグをセットしてサブ液晶制御処理を終了する(S917)。
S918において、演出制御用CPU101は、変化前用プロセスタイマの値を1減算し(S918)、変化前用プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S919)。変化前用プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は(S919;N)、S939(図34参照)に移行し、変化前用プロセスタイマがタイマアウトしている場合は(S919;Y)、演出制御用CPU101は、タイマアウトした変化前用プロセスタイマが最後の変化前用プロセスタイマであるか否かを判定する(S920)。
タイマアウトした変化前用プロセスタイマが最後の変化前用プロセスタイマで有る場合は(S920;Y)、前述したS915〜S916の処理を実行してサブ液晶制御処理を終了し、タイマアウトした変化前用プロセスタイマが最後の変化前用プロセスタイマではない場合は(S920;N)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、変化前用プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値を変化前用プロセスタイマに設定する(S921)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、タッチパネルにおける遊技者検出判定範囲データ等にもとづいてサブ液晶の表示及びスピーカ27R,27Lの音声出力を変更し(S922)、S939(図34参照)に移行する。
図32に戻り、S923において、演出制御用CPU101は、大当り期待度表示済フラグがセットされているか否かを判定する(S923)。大当り期待度表示済フラグがセットされている場合は(S923;Y)、サブ液晶制御処理を終了し、大当り期待度表示済フラグがセットされていない場合は(S923;N)、演出制御用CPU101は、変化前用プロセスタイマを停止する(S924)。そして、図46、図47(G)及び図47(H)に示すように、サブ液晶において作用対象物画像を前兆演出として発光表示させた後、該作用対象物画像をサブ液晶において変化前用プロセステーブルの実行時よりも大きい拡大態様(大きさ;大)で表示するためのプロセステーブルである変化タイミング用プロセステーブルを変化前用プロセステーブルに替えて選択する。
そして、演出制御用CPU101は、選択した変化タイミング用プロセステーブルにおけるプロセスデータ1における変化タイミング用プロセスタイマをスタートさせる(S926)。さらに、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、タッチパネルにおける遊技者検出判定範囲データ1、音番号データ1等)に従ってサブ液晶の表示の制御を実行し、サブ液晶制御処理を終了する(S927)。
図34に示すように、S931において、演出制御用CPU101は、変化タイミング用プロセスタイマの値を1減算し(S931)、変化タイミング用プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S932)。変化タイミング用プロセスタイマがタイマアウトした場合は(S932;Y)、プロセスデータの切り替えを行う。すなわち、変化タイミング用プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値を変化タイミング用プロセスタイマに設定する(S933)。また、その次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、タッチパネルにおける遊技者検出判定範囲データ、音番号データ等)にもとづいてサブ液晶の表示及びスピーカ27R,27Lの音声出力を変更し(S934)、S935に移行する。また、変化タイミング用プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は(S932;N)、S933及びS934を経由せずにS935に移行する。
S935において、演出制御用CPU101は、変化タイミング用プロセスタイマの値にもとづいて、サブ液晶において前兆表示の表示期間中であるか否かを判定する(S935)。前兆表示の表示期間中である場合は(S935;Y)、サブ液晶における前兆表示制御を実行してS937に移行し(S936)、前兆表示の表示期間中でない場合は(S935;N)、S936を経由せずにS937に移行する。
S937において、演出制御用CPU101は、変化タイミング用プロセスタイマの値にもとづいて、サブ液晶において本発明における作用対象物画像を拡大表示させる拡大表示の表示期間中で有るか否かを判定する(S937)。拡大表示の表示期間中である場合は(S937;Y)、サブ液晶における拡大表示制御を実行してS939に移行し(S938)、拡大表示の表示期間中でない場合は(S937;N)、S938を経由せずにS939に移行する。
S939において、演出制御用CPU101は、実行中のプロセスデータの内容(遊技者検出判定範囲データ)に従って、タッチパネルにおける遊技者の検出判定範囲を特定し(S939)、タッチパネルにおける遊技者の検出の有無、つまり、タッチパネルが遊技者によってタッチされたか否かを特定する(S940)。次いで、タッチパネルにおける遊技者の検出が無い場合、つまり、タッチパネルが遊技者によってタッチされていない場合は(S940;N)、サブ液晶制御処理を終了し、タッチパネルにおける遊技者の検出が有る場合、つまり、タッチパネルが遊技者によってタッチされている場合は(S940;Y)、演出制御用CPU101は、本発明にける対応位置特定手段として、タッチパネルでの遊技者の検出に対応する検出位置をタッチパネルにおける座標位置として特定し(S941)該特定した遊技者の座標位置とタッチパネルにおける検出判定範囲とを比較する(S942)。
そして、演出制御用CPU101は、遊技者が検出判定範囲内で検出されているか否か、つまり、S941において特定した座標位置が検出判定範囲内に含まれているか否かを判定する(S943)。
遊技者が検出判定範囲内で検出されている場合は(S943;Y)、演出制御用CPU101は、保留表示が特殊態様にて表示されているターゲット保留記憶の始動入賞時判定結果にもとづいて大当り期待度表示態様を決定する(S944a)。具体的には、演出制御用CPU101は、演出制御基板80に設けられた図示しない乱数回路から大当り期待度表示態様決定乱数を抽出し、該大当り期待度表示態様決定用乱数及びターゲット保留記憶の始動入賞時判定結果と図示しない先読み演出時大当り期待度表示態様決定テーブルを用いて大当り期待度表示態様を決定する。
このとき、演出制御用CPU101は、ターゲット保留記憶の始動入賞時判定結果が通常大当りまたは確変大当りである場合は、図42(A)に示すように、大当り期待度表示態様を10%の割合で『20%』に決定し、20%の割合で『40%』に決定し、30%の割合で『60%』に決定し、40%の割合で『80%』に決定する。また、ターゲット保留記憶の始動入賞時判定結果がはずれである場合は、大当り期待度表示態様を40%の割合で『20%』に決定し、30%の割合で『40%』に決定し、20%の割合で『60%』に決定し、10%の割合で『80%』に決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、実行中のプロセスタイマを停止し(S944b)、実行するプロセステーブルを、S944aにおいて決定した大当り期待度表示態様に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルに切り替える(S945a)。尚、当り期待度表示態様に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルは、図46、図51(C)及び図51(D)に示すように、表示態様が特別態様に変化した保留記憶の大当り期待度をサブ液晶において表示するためのプロセステーブルである。そして、演出制御用CPU101は、大当り期待度表示済フラグをセットしてS947に移行する(S945b)。
一方、S943において、遊技者が検出判定範囲内で検出されていない場合は(S943;N)、演出制御用CPU101は、実行中のプロセスタイマを停止し(S946a)、実行するプロセステーブルを、ミス表示に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルに切り替える(S946b)。尚、ミス表示に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルは、図46、図51(A)及び図51(B)に示すように、遊技者がタッチパネルにおける検出判定範囲内において検出されなかったことに応じてサブ液晶にてミス表示を実行するためのプロセステーブルである。
そして、S947において、演出制御用CPU101は、S945aまたはS946bにて切り替えた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブル(大当り期待度表示態様に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルまたはミス表示に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブル)におけるプロセスデータ1における先読み演出時タッチ結果用プロセスタイマ(大当り期待度表示態様に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセスタイマまたはミス表示に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセスタイマ)をスタートさせる(S947)。更に、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、音番号データ1等)に従ってサブ液晶の表示の制御及びスピーカ27R,27Lからの音声出力制御を実行し、サブ液晶制御処理を終了する(S948)。
図35に示すように、S951において、演出制御用CPU101は、ミス表示に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセスタイマの値を1減算し(S951)、ミス表示に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S952)。ミス表示に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセスタイマがタイマアウトしている場合は(S952;Y)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、ミス表示に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をミス表示に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセスタイマに設定する(S953)。また、その次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、音番号データ等)にもとづいてサブ液晶の表示やスピーカ27R,27Lの音声出力を変更し(S954)、S954aに移行する。また、ミス表示に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は(S952;N)、S953及びS954を経由せずにS954aに移行する。
S954aにおいて、演出制御用CPU101は、ミス表示に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセスタイマの値にもとづいて、サブ液晶において操作キャラクタの動作期間中であるか否かを判定する(S954a)。操作キャラクタの動作期間中である場合は(S954a;Y)、サブ液晶における操作キャラクタの動作制御を実行してサブ液晶制御処理を終了し(S954b)、操作キャラクタの動作期間中でない場合は(S954a;N)、S954bを経由せずにS954cに移行する。
S954cにおいて、演出制御用CPU101は、ミス表示に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセスタイマの値にもとづいて、遊技者がタッチパネルにタッチしたことを報知するタッチ音声の出力期間中であるか否かを判定する(S954c)。タッチ音声の出力期間中である場合は(S954c;Y)、スピーカ27L,27Rにおけるタッチ音声の出力制御を実行してS955に移行し(S954d)、タッチ音声の出力期間中でない場合は(S954c;N)、S954dを経由せずにS955に移行する。
S955において、演出制御用CPU101は、ミス表示に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセスタイマの値にもとづいて、サブ液晶においてミス表示の表示期間中であるか否かを判定する(S955)。ミス表示の表示期間中である場合は(S955;Y)、サブ液晶におけるミス表示制御を実行してサブ液晶制御処理を終了し(S956)、ミス表示の表示期間中でない場合は(S955;N)、S956を経由せずにサブ液晶制御処理を終了する。
図36に示すように、S961において、演出制御用CPU101は、大当り期待度表示態様に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセスタイマの値を1減算し(S961)、大当り期待度表示態様に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S962)。大当り期待度表示態様に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセスタイマがタイマアウトしている場合は(S962;Y)、タイマアウトした大当り期待度表示態様に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセスタイマが最後のプロセスタイマであるか否かを判定する(S962a)。
タイマアウトした大当り期待度表示態様に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセスタイマが最後のプロセスタイマである場合は(S962a;Y)、演出制御用CPU101は、大当り期待度表示済フラグをクリアしてサブ液晶制御処理を終了し(S962b)、タイマアウトした大当り期待度表示態様に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセスタイマが最後のプロセスタイマではない場合は(S962a;N)、プロセスデータの切り替えを行う。すなわち、大当り期待度表示態様に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値を大当り期待度表示態様に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセスタイマに設定する(S963)。また、その次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、音番号データ等)にもとづいてサブ液晶の表示及びスピーカ27R,27Lの音声出力を変更し(S964)、S965に移行する。また、大当り期待度表示態様に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は(S962;N)、S963及びS964を経由せずにS965に移行する。
S965において、演出制御用CPU101は、大当り期待度表示態様に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセスタイマの値にもとづいて、サブ液晶における操作キャラクタの動作表示期間中であるか否かを判定する(S965)。操作ャラクタの動作表示期間中である場合は(S965;Y)、サブ液晶における操作ャラクタの動作表示制御を実行してS966aに移行し(S966)、操作キャラクタの動作表示期間中でない場合は(S965;N)、S966を経由せずにS966aに移行する。
S966aにおいて、演出制御用CPU101は、大当り期待度表示態様に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセスタイマの値にもとづいて、遊技者がタッチパネルにタッチしたことを報知するタッチ音声の出力期間中であるか否かを判定する(S966a)。タッチ音声の出力期間中である場合は(S966a;Y)、スピーカ27L,27Rにおけるタッチ音声の出力制御を実行してS967に移行し(S966b)、タッチ音声の出力期間中でない場合は(S966a;N)、S966bを経由せずにS967に移行する。
S967において、演出制御用CPU101は、大当り期待度表示態様に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセスタイマの値にもとづいて、サブ液晶における大当り期待度の表示期間中であるか否かを判定する(S967)。大当り期待度の表示期間中である場合は(S967;Y)、表示態様が特別態様に変化した保留表示の変動表示における大当り期待度の表示制御を実行してサブ液晶制御処理を終了し(S968)、大当り期待度の表示期間中でない場合は(S967;N)、S968を経由せずにサブ液晶制御処理を終了する。
このように、図32〜図36に示すように先読み演出時のタッチ演出を実行する場合において、特殊態様にて表示されている保留表示が特別態様に変化する変動表示(図43中のターゲット変動表示)にて大当り期待度を表示する場合は、図43に示すように、先ず、始動入賞が発生し、該始動入賞による保留表示が特殊態様にて表示されることで、サブ液晶における変化前用プロセステーブルを用いた表示制御が開始される。
変化前用プロセステーブルを用いた表示制御の実行中においては、遊技者がタッチパネルの検出判定範囲外をタッチする毎にミス表示に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルを用いた表示制御が実行される。ミス表示に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルを用いた表示制御が終了した後は、再び変化前用プロセステーブルを用いた表示制御が実行される。
尚、変化前用プロセステーブルを用いた表示制御が終了した時点で遊技者がタッチパネルをタッチしていない場合、または、特殊態様にて表示されている保留表示が特別態様に変化する変動表示が開始されていない場合は、変化前用プロセステーブルを用いた表示制御がループして実行される。
そして、特殊態様にて表示されている保留表示が特別態様に変化する変動表示が開始されると、サブ液晶における表示制御が変化タイミング用プロセステーブルを用いた表示制御に切り替わる。この変化タイミング用プロセステーブルを用いた表示制御中に遊技者がタッチパネルの検出判定範囲内をタッチすることで、サブ液晶における表示制御が大当り期待度表示態様に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルを用いた表示制御に切り替る。大当り期待度表示態様に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルを用いた表示制御が終了した後は、サブ液晶における表示制御が終了する。
また、図32〜図36に示すように先読み演出時のタッチ演出を実行する場合において、特殊態様にて表示されている保留表示が特別態様に変化する変動表示(図44中のターゲット変動表示)を実行する以前に大当り期待度を表示する場合は、図44に示すように、先ず、始動入賞が発生し、該始動入賞による保留表示が特殊態様にて表示されることで、サブ液晶における変化前用プロセステーブルを用いた表示制御が開始される。
変化前用プロセステーブルを用いた表示制御の実行中においては、遊技者がタッチパネルの検出判定範囲外をタッチする毎にミス表示に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルを用いた表示制御が実行される。ミス表示に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルを用いた表示制御が終了した後は、再び変化前用プロセステーブルを用いた表示制御が実行される。
尚、変化前用プロセステーブルを用いた表示制御が終了した時点で遊技者がタッチパネルをタッチしていない場合、または、特殊態様にて表示されている保留表示が特別態様に変化する変動表示が開始されていない場合は、変化前用プロセステーブルを用いた表示制御がループして実行される。
そして、変化前用プロセステーブルを用いた表示制御の実行中において遊技者がタッチパネルの検出判定範囲内をタッチすることで、サブ液晶における表示制御が大当り期待度表示態様に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルを用いた表示制御に切り替る。先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルを用いた表示制御が終了した後は、特殊態様にて表示されている保留表示が特別態様に変化する変動表示が実行されても、サブ液晶における表示制御は実行されない。
また、図32〜図36に示すように先読み演出時のタッチ演出を実行する場合において、大当り期待度を表示しない場合は、図45に示すように、先ず、始動入賞が発生し、該始動入賞による保留表示が特殊態様にて表示されることで、サブ液晶における変化前用プロセステーブルを用いた表示制御が開始される。
変化前用プロセステーブルを用いた表示制御の実行中においては、遊技者がタッチパネルの検出判定範囲外をタッチする毎にミス表示に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルを用いた表示制御が実行される。ミス表示に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルを用いた表示制御が終了した後は、再び変化前用プロセステーブルを用いた表示制御が実行される。
尚、変化前用プロセステーブルを用いた表示制御が終了した時点で遊技者がタッチパネルをタッチしていない場合、または、特殊態様にて表示されている保留表示が特別態様に変化する変動表示が開始されていない場合は、変化前用プロセステーブルを用いた表示制御がループして実行される。
特殊態様にて表示されている保留表示が特別態様に変化する変動表示が開始されると、サブ液晶における表示制御が変化タイミング用プロセステーブルを用いた表示制御に切り替わる。この変化タイミング用プロセステーブルを用いた表示制御の実行中においては、遊技者がタッチパネルの検出判定範囲外をタッチする毎にミス表示に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルを用いた表示制御が実行される。ミス表示に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセステーブルを用いた表示制御が終了した後は、サブ液晶の表示制御が再び変化タイミング用プロセステーブルを用いた表示制御が実行される。
図37に示すように、S970aにおいて、演出制御用CPU101は、変動時間がタイムアウトしているか否かを判定する(S970a)。変動時間がタイムアウトしていない場合は(S970a;N)、更に確定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(S970b)。変動時間がタイムアウトしている場合(S970a;Y)または確定コマンド受信フラグがセットされている場合(S970b;Y)は、実行中のプロセスタイマを停止してサブ液晶制御処理を終了する(S970c)。
また、S970bにおいて確定コマンド受信フラグがセットされていない場合は(S970b;N)、演出制御用CPU101は、サブ液晶におけるリーチ時の表示制御を実行するためのリーチ時プロセステーブルの実行中であるか否かを判定する(S971a)。リーチ時プロセステーブルの実行中である場合は(S971a;Y)、S982に移行し、リーチ時プロセステーブルの実行中でない場合は(S971a;N)、演出制御用CPU101は、大当り期待度表示済フラグがセットされているか否かを判定する(S971b)。
大当り期待度表示済フラグがセットされている場合は(S971b;Y)、サブ液晶制御処理を終了し、大当り期待度表示済フラグがセットされていない場合は(S971b;N)、演出制御用CPU101は、リーチ時におけるタッチ演出の実行が決定されたことを示すリーチ時タッチ演出実行決定フラグがセットされているか否かを判定する(S972)。リーチ時タッチ演出実行決定フラグがセットされていない場合は(S972;N)、実行中の変動パターンがリーチの変動パターンであることにもとづいて、タッチパネルにおいて遊技者を検出したことに応じてサブ液晶における表示を変化させるタッチ演出(リーチ時のタッチ演出)の実行・非実行を決定する(S973)。具体的には、演出制御用CPU101は、演出制御基板80に設けられた図示しない乱数回路からタッチ演出実行決定用乱数を抽出し、該タッチ演出実行決定用乱数と図示しないタッチ演出表示実行決定テーブルとを用いて、図41に示すように、90%の割合でリーチ時のタッチ演出の実行を決定し、10%の割合でリーチ時のタッチ演出の非実行を決定する。
そして、演出制御用CPU101は、S973においてリーチ時のタッチ演出の実行が決定されたか否かを判定する(S974)。S973においてリーチ時のタッチ演出の実行が決定されていない場合は(S974;N)、演出制御用CPU101は、タッチ演出非実行フラグをセットしてサブ液晶制御処理を終了する(S981)。
また、S973においてリーチ時のタッチ演出の実行が決定されている場合は(S974;Y)、演出制御用CPU101は、リーチ時タッチ演出実行決定フラグをセットし(S975)、S976に移行する。尚、S972においてリーチ時タッチ演出実行決定フラグがセットされている場合は(S972;Y)、S973〜S975を経由せずにS976に移行する。
S976において、演出制御用CPU101は、演出図柄変動中処理にて実行中のプロセスタイマを参照し、リーチの開始タイミングであるか否かを判定する(S976)。リーチの開始タイミングでない場合は(S976;N)、サブ液晶制御処理を終了し、リーチの開始タイミングである場合は(S976;Y)、演出制御用CPU101は、リーチ時タッチ演出実行決定フラグをクリアし(S977)、図53(C)〜図53(E)に示すように、リーチ中において、サブ液晶において本発明における作用対象物画像を通常態様(大きさ;小)または拡大態様(大きさ;大)にて表示するとともに、通常態様の作用対象物画像の色を前兆表示として変化させるためのリーチ時プロセステーブルを選択する(S978)。そして、選択したリーチ時プロセステーブルにおけるプロセスデータ1におけるリーチ時プロセスタイマをスタートさせる(S979)。さらに、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、タッチパネルにおける遊技者検出判定範囲データ1、音番号データ1等)に従ってサブ液晶の表示及びスピーカ27R,27Lの音声出力の制御を実行し、サブ液晶制御処理を終了する(S980)。
S982において、演出制御用CPU101は、リーチ時プロセスタイマの値を1減算し(S982)、リーチ時プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S983)。リーチ時プロセスタイマがタイマアウトしている場合は、プロセスデータの切り替えを行う。すなわち、リーチ時プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をリーチ時プロセスタイマに設定する(S984)。また、その次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、タッチパネルにおける遊技者検出判定範囲データ、音番号データ等)にもとづいてサブ液晶の表示及びスピーカ27R,27Lの音声出力を変更し(S985)、S986に移行する。リーチ時プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は(S983;N)、S984及びS985を実行せずにS986に移行する。
S986において、演出制御用CPU101は、リーチ時プロセスタイマの値にもとづいて、サブ液晶において前兆表示の表示期間中であるか否かを判定する(S986)。前兆表示の表示期間中である場合は(S986;Y)、サブ液晶における前兆表示制御を実行してS988に移行し(S987)、前兆表示の表示期間中でない場合は(S986;N)、S987を経由せずにS988に移行する。
S988において、演出制御用CPU101は、リーチ時プロセスタイマの値にもとづいて、サブ液晶において本発明における作用対象物画像を拡大表示する拡大表示期間中であるか否かを判定する(S988)。拡大表示期間中である場合は(S988;Y)、サブ液晶における拡大表示制御を実行してS990に移行し(S989)、拡大表示期間中でない場合は(S988;N)、S989を経由せずにS990に移行する。
S990において、演出制御用CPU101は、タッチパネルにおける遊技者の検出の有無、つまり、タッチパネルが遊技者によってタッチされたか否かを特定する(S990)。図38に示すように、タッチパネルにおける遊技者の検出が無い場合、つまり、タッチパネルが遊技者によってタッチされていない場合は(S990;N)、サブ液晶制御処理を終了し、タッチパネルにおける遊技者の検出が有る場合、つまり、タッチパネルが遊技者によってタッチされている場合は(S990;Y)、演出制御用CPU101は、本発明にける対応位置特定手段として、タッチパネルでの遊技者の検出に対応する検出位置をタッチパネルにおける座標位置として特定し(S991)該特定した遊技者の座標位置とタッチパネルにおける固定の検出判定範囲とを比較する(S992)。
そして、演出制御用CPU101は、遊技者が検出判定範囲内で検出されているか否か、つまり、S991において特定した座標位置が固定の検出判定範囲内に含まれているか否かを判定する(S993)。尚、本実施の形態におけるリーチ時プロセステーブルのタッチパネルにおける遊技者検出判定範囲データは、全てタッチパネルにおける固定の大きさ及び位置を指定している。このため、S993においてタッチパネルにおける遊技者の検出箇所と比較される検出判定範囲、つまりリーチ時におけるタッチパネルにおける検出判定範囲は固定の検出判定範囲となっている。
タッチパネルにおける固定の検出判定範囲内で遊技者が検出されている場合は(S993;Y)、演出制御用CPU101は、実行中の変動の変動表示結果にもとづいて大当り期待度表示態様を決定する(S994a)。具体的には、演出制御用CPU101は、演出制御基板80に設けられた図示しない乱数回路から大当り期待度表示態様決定乱数を抽出し、該大当り期待度表示態様決定用乱数及び実行中の変動の変動表示結果と図示しないリーチ時大当り期待度表示態様決定テーブルを用いて大当り期待度表示態様を決定する。
このとき、演出制御用CPU101は、変動表示結果が通常大当りまたは確変大当りである場合は、図42(B)に示すように、大当り期待度表示態様を10%の割合で『20%』に決定し、20%の割合で『40%』に決定し、30%の割合で『60%』に決定し、40%の割合で『80%』に決定する。また、変動表示結果がはずれである場合は、大当り期待度表示態様を40%の割合で『20%』に決定し、30%の割合で『40%』に決定し、20%の割合で『60%』に決定し、10%の割合で『80%』に決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、実行中のプロセスタイマを停止し(S994b)、実行するプロセステーブルを、S994aにおいて決定した大当り期待度表示態様に応じたリーチ時タッチ結果用プロセステーブルに切り替える(S995a)。尚、当り期待度表示態様に応じたリーチ時タッチ結果用プロセステーブルは、実行中の変動における大当り期待度をサブ液晶において表示するためのプロセステーブルである。そして、演出制御用CPU101は、大当り期待度表示済フラグをセットしてS997に移行する(S995b)。
一方、S993において、タッチパネルにおける固定の検出判定範囲内で遊技者が検出されていない場合は(S993;N)、演出制御用CPU101は、実行中のプロセスタイマを停止し(S996a)、実行するプロセステーブルを、ミス表示に応じたリーチ時タッチ結果用プロセステーブルに切り替える(S996b)。尚、ミス表示に応じたリーチ時タッチ結果用プロセステーブルは、遊技者がタッチパネルにおける固定の検出判定範囲内において検出されなかったことに応じてサブ液晶にてミス表示を実行するためのプロセステーブルである。
そして、S997において、演出制御用CPU101は、S995aまたはS996bにて切り替えたリーチ時タッチ結果用プロセステーブル(大当り期待度表示態様に応じたリーチ時タッチ結果用プロセステーブルまたはミス表示に応じたリーチ時タッチ結果用プロセステーブル)におけるプロセスデータ1におけるリーチ時タッチ結果用プロセスタイマ(大当り期待度表示態様に応じたリーチ時タッチ結果用プロセスタイマまたはミス表示に応じたリーチ時タッチ結果用プロセスタイマ)をスタートさせる(S997)。更に、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、音番号データ1等)に従ってサブ液晶の表示及びスピーカ27R,27Lの音声出力の制御を実行し、サブ液晶制御処理を終了する(S998)。
図39に示すように、S1001において、演出制御用CPU101は、ミス表示に応じたリーチ時タッチ結果用プロセスタイマの値を1減算し(S1001)、ミス表示に応じたリーチ時タッチ結果用プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S1002)。ミス表示に応じたリーチ時タッチ結果用プロセスタイマがタイマアウトしている場合は(S1002;Y)、プロセスデータの切り替えを行う。すなわち、ミス表示に応じたリーチ時タッチ結果用プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をミス表示に応じたリーチ時タッチ結果用プロセスタイマに設定する(S1003)。また、その次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、音番号データ等)にもとづいてサブ液晶の表示及びスピーカ27R,27Lの音声出力を変更し(S1004)、S1004aに移行する。また、ミス表示に応じたリーチ時タッチ結果用プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は(S1002;N)、S1003及びS1004を経由せずにS1004aに移行する。
S1004aにおいて、演出制御用CPU101は、ミス表示に応じたリーチ時タッチ結果用プロセスタイマの値にもとづいて、サブ液晶において操作キャラクタの動作期間中であるか否かを判定する(S1004a)。操作キャラクタの動作期間中である場合は(S1004a;Y)、操作キャラクタの動作表示制御を実行してS1004cに移行し(S1004b)、操作キャラクタの動作期間中でない場合は(S1004a;N)、S1004bを経由せずにS1004cに移行する。
S1004cにおいて、演出制御用CPU101は、ミス表示に応じたリーチ時タッチ結果用プロセスタイマの値にもとづいて、遊技者がタッチパネルにタッチしたことを報知するタッチ音声の出力期間中であるか否かを判定する(S1004c)。タッチ音声の出力期間中である場合は(S1004c;Y)、スピーカ27L,27Rにおけるタッチ音声の出力制御を実行してS1005に移行し(S1004d)、タッチ音声の出力期間中でない場合は(S1004c;N)、S1004dを経由せずにS1005に移行する。
S1005において、演出制御用CPU101は、ミス表示に応じたリーチ時タッチ結果用プロセスタイマの値にもとづいて、サブ液晶においてミス表示の表示期間中であるか否かを判定する(S1005)。ミス表示の表示期間中である場合は(S1005;Y)、サブ液晶におけるミス表示制御を実行してサブ液晶制御処理を終了し(S1006)、ミス表示の表示期間中でない場合は(S1005;N)、S1006を経由せずにサブ液晶制御処理を終了する。
図40に示すように、S1010aにおいて、演出制御用CPU101は、変動時間がタイムアウトしているか否かを判定する(S1010a)。変動時間がタイムアウトしていない場合は(S1010a;N)、更に確定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(S1010b)。変動時間がタイムアウトしている場合(S1010a;Y)または確定コマンド受信フラグがセットされている場合(S1010b;Y)は、大当り期待度表示態様に応じたリーチ時タッチ結果用プロセスタイマを停止するとともに(S1010c)、大当り期待度表示済フラグをクリアしてサブ液晶制御処理を終了する(S1010d)。
また、S1010bにおいて確定コマンド受信フラグがセットされていない場合は(S1010b;N)、演出制御用CPU101は、大当り期待度表示態様に応じたリーチ時タッチ結果用プロセスタイマを1減算し(S1011)、大当り期待度表示態様に応じたリーチ時タッチ結果用プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S1012)。大当り期待度表示態様に応じたリーチ時タッチ結果用プロセスタイマがタイマアウトしている場合は(S1012;Y)、プロセスデータの切り替えを行う。すなわち、大当り期待度表示態様に応じたリーチ時タッチ結果用プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値を大当り期待度表示態様に応じたリーチ時タッチ結果用プロセスタイマに設定する(S1013)。また、その次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、音番号データ等)にもとづいてサブ液晶の表示及びスピーカ27R,27Lの音声出力を変更し(S1014)、S1015に移行する。また、大当り期待度表示態様に応じたリーチ時タッチ結果用プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は(S1012;N)、S1013及びS1014を経由せずにS1015に移行する。
S1015において、演出制御用CPU101は、大当り期待度表示態様に応じたリーチ時タッチ結果用プロセスタイマの値にもとづいて、サブ液晶における操作キャラクタの動作表示期間中であるか否かを判定する(S1015)。操作キャラクタの動作表示期間中である場合は(S1015;Y)、サブ液晶における操作キャラクタの動作表示制御を実行してS1016aに移行し(S1016)、操作キャラクタの動作表示期間中でない場合は(S1015;N)、S1016を経由せずにS1016aに移行する。
S1016aにおいて、演出制御用CPU101は、大当り期待度表示態様に応じた先読み演出時タッチ結果用プロセスタイマの値にもとづいて、遊技者がタッチパネルにタッチしたことを報知するタッチ音声の出力期間中であるか否かを判定する(S1016a)。タッチ音声の出力期間中である場合は(S1016a;Y)、スピーカ27L,27Rにおけるタッチ音声の出力制御を実行してS1017に移行し(S1016b)、タッチ音声の出力期間中でない場合は(S1016a;N)、S1016bを経由せずにS1017に移行する。
S1017において、演出制御用CPU101は、大当り期待度表示態様に応じたリーチ時タッチ結果用プロセスタイマの値にもとづいて、サブ液晶における大当り期待度の表示期間中であるか否かを判定する(S1017)。大当り期待度の表示期間中である場合は(S1017;Y)、実行中の変動における大当り期待度の表示制御を実行してサブ液晶制御処理を終了し(S1018)、大当り期待度の表示期間中でない場合は(S101;N)、S1018を経由せずにサブ液晶制御処理を終了する。
次に、先読み演出及び先読み演出実行時のタッチ演出の具体例について説明する。図47(A)に示すように、演出表示装置9において、演出図柄の変動表示中であって、合算保留記憶表示部18cに2つの保留表示が通常態様(本例では「○」)で表示されているときに始動入賞が行われると、先読み演出(先読み演出パターン、最終表示態様、変化タイミング)および示唆演出の態様が決定され、決定結果に応じて新たな保留表示が表示される。図47に示す例では、先読み演出パターンを第2先読み演出パターンと決定し、最終表示態様を第1特別態様または第2特別態様と決定し、変化タイミングをシフト回数1またはシフト回数2と決定する。また、示唆演出の演出態様を、第1演出態様または第2演出態様と決定する。
この実施の形態では、第2先読み演出パターンにもとづく先読み演出では、予告対象となる変動表示(保留情報)に対応する保留表示が、始動入賞のタイミングにおいて特殊態様で表示され、任意のシフトタイミングで、最終表示態様の第1特別態様または第2特別態様に変化して表示される。そのため、先読み演出パターンが第2先読み演出パターンと決定されると、図47(B)に示すように、始動入賞のタイミングで、合算保留記憶表示部18cに3つ目の保留表示が特殊態様(本例では「○」の外側に6本の線が描かれている)で表示される。
そして、演出図柄の変動表示が停止し(図47(C))、1つ目の保留表示に対応する保留情報にもとづく変動表示が開始されると、1つ目の保留表示が消去され、2つ目と3つ目の保留表示がそれぞれシフトされる。
このように、始動入賞により特殊態様の保留表示が表示された状態であり、且つ特殊態様の保留表示が特別態様に変化する変動表示ではない状態においては、図47(F)に示すように、サブ液晶では本発明における作用対象物画像が通常態様(大きさ;小)において表示される。尚、この時表示される作用対象物画像の検出判定範囲は、該作用対象物画像の大きさと略同一となっており(検出判定範囲;小)、遊技者がタッチパネルにおける検出判定範囲をタッチすることが困難な状態となっている。
このとき、示唆演出の演出態様が第2演出態様に決定されていると、保留表示が変化することを示唆する示唆演出として、演出表示装置9において、表示領域の右側から白い矢が飛んでくる(第2演出態様)表示制御がおこなわれる(図47(D))。
ここで、変化タイミングがシフト回数1に決定され、最終表示態様が第1特別態様に決定されている場合には、図47(E1)に示すように、シフトのタイミングで、合算保留記憶表示部18cの2つ目の保留表示(図47(B)で新たに表示された特殊態様の保留表示に相当)に白い矢が刺さる演出(第2演出態様の示唆演出(成功パターン))が行われるとともに、白い矢が刺さった保留表示が特殊態様から第1特別態様(本例では「○」内に「×」が含まれる)に変化して表示される。また、変化タイミングがシフト回数1に決定され、最終表示態様が第2特別態様に決定されている場合には、図47(E2)に示すように、シフトのタイミングで、合算保留記憶表示部18cの2つ目の保留表示(図47(B)で新たに表示された特殊態様の保留表示に相当)に白い矢が刺さる演出(第2演出態様の示唆演出(成功パターン))が行われるとともに、白い矢が刺さった保留表示が特殊態様から第2特別態様(本例では「○」内に「×」が2つ含まれる)に変化して表示される。
図47(E1)及び図47(E2)に示すように、変化タイミングがシフト回数1に決定されている場合は、図47(G)及び図47(H)に示すように、演出表示装置9において表示領域の右側から白い矢が飛んでくる時点から、サブ液晶において本発明における作用対象物として表示されている魚が発光する。そして、該魚が所定時間発光した後は、該魚が通常態様よりも大きな拡大態様(大きさ;大)にてサブ液晶に表示される。このとき、魚が拡大表示されることで、該魚の検出判定範囲は拡大表示された魚を大きさと略同一となる(検出判定範囲;大)。つまり、サブ液晶において魚が拡大表示されることで、遊技者がタッチパネルにおける検出判定範囲をタッチすることが容易な状態となる。尚、始動入賞により特殊態様の保留表示が表示されたにも拘らずタッチ演出が実行されない場合、つまり、タッチ演出非実行フラグがセットされている場合は、サブ液晶では図47(F)〜図47(H)に示すいずれの画像も表示されない。
また、変化タイミングがシフト回数2に決定されているときには、図48(A)〜図48(E)に示すように、シフトのタイミングで、白い矢がいずれの保留表示にも刺さらず通過する示唆演出(第2演出態様の示唆演出(通過パターン))が行われる。なお、図48(E)に示す示唆演出は、演出図柄変動開始処理において示唆演出(通過パターン)を第2演出態様で実行すると決定されたときに行われる。このように、この実施の形態では、示唆演出として、演出表示装置9において、表示領域の右側から黒い矢(第1演出態様)または白い矢(第2演出態様)が飛んでくる表示制御を行うことで、保留表示の表示態様が変化することを示唆し、矢が保留表示に刺さると(示唆演出(成功パターン)が行われると)表示態様が変化し、矢がいずれの保留表示にも刺さらず通過すると(示唆演出(通過パターン)が行われると)表示態様が変化しない。
また、図48(A)〜図48(E)に示すように、シフトのタイミングで、白い矢がいずれの保留表示にも刺さらず通過する示唆演出(第2演出態様の示唆演出(通過パターン))が行われる場合は、図48(F)に示すようにサブ液晶では保留表示が特殊態様にて表示された時点から実行されている魚の通常態様(大きさ;小)の表示が継続される。
その後、演出図柄の変動表示が停止し(図49(F))、1つ目の保留表示に対応する保留情報にもとづく変動表示が開始されると、1つ目の保留表示が消去され、2つ目の保留表示がシフトされる。このとき、保留表示が変化することを示唆する示唆演出として、演出表示装置9において、表示領域の右側から黒い矢が飛んでくる(第1演出態様)表示制御がおこなわれる(図49(G))。
そして、図49(F)及び図49(G)に示すように、変化タイミングがシフト回数2に決定されている場合は、図49(J)、図49(K)及び図49(L)に示すように、演出表示装置9において表示領域の右側から黒い矢が飛んでくる時点から、サブ液晶において表示されている魚が発光する。そして、該魚が所定時間発光した後は、該魚が通常態様よりも大きな拡大態様(大きさ;大)にてサブ液晶に表示される。このとき、魚が拡大表示されることで、該魚の検出判定範囲は拡大表示された魚を大きさと略同一となる(検出判定範囲;大)。つまり、サブ液晶において魚が拡大表示されることで、遊技者がタッチパネルにおける検出判定範囲をタッチすることが容易な状態となる。
そして、変化タイミングがシフト回数2に決定され、最終表示態様が第1特別態様に決定されている場合には、図49(H1)に示すように、シフトのタイミングで、合算保留記憶表示部18cの1つ目の保留表示(図47(B)で新たに表示された特殊態様の保留表示に相当)に黒い矢が刺さる演出(第1演出態様の示唆演出(成功パターン))が行われるとともに、黒い矢が刺さった保留表示が特殊態様から第1特別態様(本例では「○」内に「×」が含まれる)に変化して表示される。また、変化タイミングがシフト回数2に決定され、最終表示態様が第2特別態様に決定されている場合には、図49(H2)に示すように、シフトのタイミングで、合算保留記憶表示部18cの1つ目の保留表示(図47(B)で新たに表示された特殊態様の保留表示に相当)に黒い矢が刺さる演出(第2演出態様の示唆演出(成功パターン))が行われるとともに、黒い矢が刺さった保留表示が特殊態様から第2特別態様(本例では「○」内に「×」が2つ含まれる)に変化して表示される。
図50(A)に示されるように、演出表示装置9において、演出図柄の変動表示中であって、合算保留記憶表示部18cに2つの保留表示が通常態様(本例では「○」)で表示されているときに始動入賞が行われると、先読み演出の態様(先読み演出パターン、最終表示態様、変化タイミング)および示唆演出の態様が決定され、決定結果に応じて新たな保留表示が表示される。図50に示す始動入賞により表示された保留表示が特殊態様でない例では、先読み演出パターンを第1先読み演出パターンと決定し、最終表示態様を第1特別態様または第2特別態様と決定し、変化タイミングを始動入賞時(シフト回数0)またはシフト回数1と決定する。また、示唆演出(成功パターン)の演出態様を、第1演出態様または第2演出態様と決定する。
この実施の形態では、第1先読み演出パターンにもとづく先読み演出では、予告対象となる変動表示(保留情報)に対応する保留表示が、一旦特殊態様で表示されることなく、最終表示態様の第1特別態様または第2特別態様で表示される。また、保留表示が第1特別態様または第2特別態様で表示されるタイミングは、始動入賞のタイミングまたは任意のシフトタイミングである。そこで、変化タイミングが始動入賞時(シフト回数0)に決定され、最終表示態様が第1特別態様に決定された場合には、図50(B1)に示すように、始動入賞のタイミングで、合算保留記憶表示部18cに3つ目の保留表示が第1特別態様(本例では「○」内に「×」が含まれる)で表示される。また、変化タイミングが始動入賞時(シフト回数0)に決定され、最終表示態様が第2特別態様に決定された場合には、図50(B2)に示すように、始動入賞のタイミングで、合算保留記憶表示部18cに3つ目の保留表示が第2特別態様(本例では「○」内に「×」が2つ含まれる)で表示される。
また、最終表示態様が第1特別態様または第2特別態様であっても、変化タイミングが始動入賞のタイミング(シフト回数0)ではなく、任意のシフトタイミング(ここでは、シフト回数1)に決定された場合には、図50(B3)に示すように、始動入賞のタイミングでは、合算保留記憶表示部18cに3つ目の保留表示が通常態様(本例では「○」)で表示される。そして、演出図柄の変動表示が停止し(図50(C))、1つ目の保留表示に対応する保留情報にもとづく変動表示が開始されると、1つ目の保留表示が消去され、2つ目と3つ目の保留表示がそれぞれシフトされる。
このとき、変化タイミングがシフト回数1に決定され、示唆演出(成功パターン)の演出態様が第1演出態様に決定されている場合には、保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出として、演出表示装置9において、表示領域の右側から黒い矢が飛んでくる表示制御がおこなわれる(図50(D1))。
そして、最終表示態様が第1特別態様に決定されている場合には、図50(E1)に示すように、シフトのタイミングで、合算保留記憶表示部18cの2つ目の保留表示(図50(B3)で新たに表示された保留表示に相当)に黒い矢が刺さる演出(第1演出態様の示唆演出(成功パターン))が行われるとともに、黒い矢が刺さった保留表示が第1特別態様(本例では「○」内に「×」が含まれる)に変化して表示される。また、最終表示態様が第2特別態様に決定されている場合には、図50(E2)に示すように、シフトのタイミングで、合算保留記憶表示部18cの2つ目の保留表示(図50(B3)で新たに表示された保留表示に相当)に黒い矢が刺さる演出(第1演出態様の示唆演出(成功パターン))が行われるとともに、黒い矢が刺さった保留表示が第2特別態様(本例では「○」内に「×」が2つ含まれる)に変化して表示される。
また、変化タイミングがシフト回数1に決定され、示唆演出(成功パターン)の演出態様が第2演出態様に決定されている場合には、保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出として、演出表示装置9において、表示領域の右側から白い矢が飛んでくる表示制御がおこなわれる(図50(D2))。
そして、最終表示態様が第1特別態様に決定されている場合には、図50(E3)に示すように、シフトのタイミングで、合算保留記憶表示部18cの2つ目の保留表示(図50(B3)で新たに表示された保留表示に相当)に白い矢が刺さる演出(第2演出態様の示唆演出(成功パターン))が行われるとともに、白い矢が刺さった保留表示が第1特別態様(本例では「○」内に「×」が含まれる)に変化して表示される。また、最終表示態様が第2特別態様に決定されている場合には、図50(E4)に示すように、シフトのタイミングで、合算保留記憶表示部18cの2つ目の保留表示(図50(B3)で新たに表示された保留表示に相当)に白い矢が刺さる演出(第2演出態様の示唆演出(成功パターン))が行われるとともに、白い矢が刺さった保留表示が第2特別態様(本例では「○」内に「×」が2つ含まれる)に変化して表示される。
既に説明しているように、この実施の形態では、示唆演出(成功パターン)の演出態様が第2演出態様であるときには、第1演出態様であるときに比べて、保留表示の表示態様が第1特別態様よりも大当りとなる期待度が高い第2特別態様になる割合が高くなるように構成されている。したがって、示唆演出(成功パターン)の演出態様が第1演出態様であるとき、すなわち黒い矢が飛んできて保留表示に刺さったときには、保留表示が期待度の低い第1特別態様に変化する割合が高い。つまり図50(D1)から図50(E1)に移行する割合が高い。一方、示唆演出(成功パターン)の演出態様が第2演出態様であるとき、すなわち白い矢が飛んできて保留表示に刺さったときには、保留表示が期待度の高い第2特別態様に変化する割合が高い。つまり図50(D2)から図50(E4)に移行する割合が高い。このように構成されることによって、矢が飛んできて保留表示に刺さる示唆演出(成功パターン)であっても、第2演出態様で行われて欲しいと感じさせるとともに、示唆演出が第1演出態様で行われたとき、すなわち黒い矢が飛んできたときには、保留表示に刺さらずに通過して欲しい(示唆演出(通過パターン)であってほしい)と感じさせることができる。
図47(F)、図48(F)及び図49(A)に示すように、サブ液晶において魚が通常態様にて表示されている状態において、図51(A)及び図51(B)に示すように、遊技者がタッチパネルにおける検出判定範囲外をタッチした場合は、サブ液晶において操作キャラクタが魚を捉えようと魚に手を伸ばす表示が行われる一方で魚が画面外に逃げ出す表示が行われ、遊技者がタッチパネルにおける検出判定範囲内をタッチできなかったことを示すミス表示が更に行われる。また、図51(C)及び図51(D)に示すように、遊技者がタッチパネルにおける検出判定範囲内をタッチした場合は、サブ液晶において操作キャラクタが魚を捉えようと魚に手を伸ばし、魚を捉える表示が行われ、特殊態様の保留表示の変動における大当り期待度の表示が更に行われる。
図47(H)、図49(L)に示すように、サブ液晶において魚が拡大態様にて表示されている状態において、図52(A)及び図52(B)に示すように、遊技者がタッチパネルにおける検出判定範囲外をタッチした場合は、サブ液晶において操作キャラクタが魚を捉えようと魚に手を伸ばす表示が行われる一方で魚が画面外に逃げ出す表示が行われ、遊技者がタッチパネルにおける検出判定範囲内をタッチできなかったことを示すミス表示が更に行われる。また、図52(C)及び図52(D)に示すように、遊技者がタッチパネルにおける検出判定範囲内をタッチした場合は、サブ液晶において操作キャラクタが魚を捉えようと魚に手を伸ばし、魚を捉える表示が行われ、特殊態様の保留表示の変動における大当り期待度の表示が更に行われる。
尚、本実施の形態では、先読み演出時のタッチ演出では、保留表示の表示態様が特殊態様から特別態様に変化する変動表示を開始することで、作用対象物画像としてサブ液晶に表示されている魚を拡大態様にて表示するとともに、拡大態様にて表示されている魚と略同一の大きさに検出判定範囲を変化させることで、検出判定範囲内を遊技者がタッチし易くしている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、作用対象物画像の拡大態様として、通常態様からの拡大倍率の異なる複数の拡大態様を設け、保留表示の表示態様が特殊態様から特別態様に変化する変動表示を開始することで、特殊態様から特別態様に変化する保留表示の変動における大当り期待度に応じて異なる割合で作用対象物画像をいずれかの拡大態様で表示させるとともに、該拡大態様にて表示している魚と略同一の大きさに検出判定範囲を変化させることで、検出判定範囲内を遊技者がタッチし易くしても良い。
また、本実施の形態では、先読み演出時のタッチ演出では、保留表示の表示態様が特殊態様から特別態様に変化する変動表示を開始することで、作用対象物画像としてサブ液晶に表示されている魚を拡大態様にて表示させるとともに、拡大態様にて表示している魚と略同一の大きさに検出判定範囲を変化させることで、検出判定範囲内を遊技者がタッチし易くしている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読み演出を開始してから変動表示を実行する毎、または示唆演出を実行する毎に段階的に作用対象物画像と検出判定範囲を拡大していくことで、遊技者が検出判定範囲内をタッチし易くなるようにしても良い。尚、このように作用対象物画像と検出判定範囲を順次拡大していく場合は、保留表示の表示態様が特殊態様から特別態様に変化する変動表示を開始することで、作用対象物画像と検出判定範囲が最大まで拡大され、遊技者が検出判定範囲を最もタッチし易い状態となれば良い。
また、本実施の形態では、先読み演出時のタッチ演出では、保留表示の表示態様が特殊態様から特別態様に変化する変動表示を開始することで、作用対象物画像としてサブ液晶に表示されている魚を拡大態様にて表示させるとともに、拡大態様にて表示している魚と略同一の大きさに検出判定範囲を変化させることで、検出判定範囲内を遊技者がタッチし易くしている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読み演出を開始してから保留表示の表示態様が特殊態様から特別態様に変化する変動表示を開始するまでの期間では、遊技者が検出判定範囲外をタッチする毎に作用対象物画像及び検出判定範囲を順次拡大していき、遊技者が検出判定範囲内をタッチしやすくなるようにしても良い。尚、このように作用対象物画像と検出判定範囲を順次拡大していく場合は、保留表示の表示態様が特殊態様から特別態様に変化する変動表示を開始することで、作用対象物画像と検出判定範囲が最大まで拡大され、遊技者が検出判定範囲を最もタッチし易い状態となれば良い。
また、本実施の形態では、先読み演出時のタッチ演出では、保留表示の表示態様が特殊態様から特別態様に変化する変動表示を開始することで、作用対象物画像としてサブ液晶に表示されている魚を拡大態様にて表示させるとともに、拡大態様にて表示している魚と略同一の大きさに検出判定範囲を変化させることで、検出判定範囲内を遊技者がタッチし易くしている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、サブ液晶において変動中予告演出等のタッチ演出以外の演出をタッチ演出と同時に実行する場合は、タッチ演出と同時に実行する演出を阻害しないように、作用対象物画像及び検出判定範囲を縮小するようにしても良い。
また、本実施の形態では、先読み演出時のタッチ演出において、遊技者がタッチパネルをタッチすることにより、操作キャラクタが魚を捉えようと魚に手を伸ばす表示が実行される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者がタッチパネルをタッチすることにより、遊技者がタッチしたタッチパネルに対応した位置に操作キャラクタが手を伸ばす表示を実行するようにし、操作キャラクタが手を伸ばした位置を遊技者が視認することで、遊技者自身がタッチパネルにおいてタッチした位置を認識できるようにしても良い。
次に、リーチ時のタッチ演出の具体例について説明する。図53(A)及び図53(B)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示中である状態から「左」、「右」の図柄表示エリア9L、9Rに同一の演出図柄が表示されることでリーチ状態となると、サブ液晶において操作キャラクタと本発明における作用対象物画像である敵キャラクタの表示が開始される。尚、図53(C)に示すように、敵キャラクタは操作キャラクタとの間に距離感を演出するためにサブ液晶において通常態様(大きさ;小)にて表示されており、タッチパネルにおける検出判定範囲は該敵キャラクタを囲むように略楕円状となって配置されている。
リーチ開始から所定時間が経過すると、図53(D)に示すように、敵キャラクタの被っているマスクの色が変色する。そして、図53(E)に示すように、マスクの色が変色した敵キャラクタが操作キャラクタに近づいてきたことを演出するために、サブ液晶において敵キャラクタが拡大態様(大きさ;大)にて表示される。尚、図53(E)に示すように、敵キャラクタが拡大態様にて表示されている状態でのタッチパネルにおける検出判定範囲は図53(D)に示した状態と大きさ及び形状が不変となっている。
図53(C)に示すように、サブ液晶において敵キャラクタが通常態様にて表示されている状態において、図54(A)及び図54(B)に示すように、遊技者がタッチパネルにおける検出判定範囲外をタッチした場合は、サブ液晶において操作キャラクタが敵キャラクタを攻撃する表示が行われる一方で、敵キャラクタが操作キャラクタの攻撃を交わす表示が行われ、遊技者がタッチパネルにおける検出判定範囲内をタッチできなかったことを示すミス表示が更に行われる。また、図54(C)及び図54(D)に示すように、遊技者がタッチパネルにおける検出判定範囲内をタッチした場合は、サブ液晶において操作キャラクタが敵キャラクタを攻撃する表示と該操作キャラクタの攻撃により敵キャラクタがダウンする表示がおこなれ、当該変動の大当り期待度の表示が更に行われる。
図53(E)に示すように、サブ液晶において敵キャラクタが拡大態様にて表示されている状態において、図55(A)及び図55(B)に示すように、遊技者がタッチパネルにおける検出判定範囲外をタッチした場合は、サブ液晶において操作キャラクタが敵キャラクタを攻撃する表示が行われる一方で、敵キャラクタが操作キャラクタの攻撃を交わす表示が行われ、遊技者がタッチパネルにおける検出判定範囲内をタッチできなかったことを示すミス表示が更に行われる。また、図55(C)及び図55(D)に示すように、遊技者がタッチパネルにおける検出判定範囲内をタッチした場合は、サブ液晶において操作キャラクタが敵キャラクタを攻撃する表示と該操作キャラクタの攻撃により敵キャラクタがダウンする表示がおこなれ、当該変動の大当り期待度の表示が更に行われる。
以上のように、本実施の形態におけるリーチ時のタッチ演出は、先読み演出の対象となる1の変動表示のみにおいて実行される演出であるのに対し、先読み演出時のタッチ演出は、先読み演出の対象であるノーマルリーチ及びスーパーリーチの変動表示が実行されるまでの複数回の変動表示に亘って実行される場合がある演出であるので、先読み演出時のタッチ演出は、リーチ時のタッチ演出よりも高頻度で実行されるようになっている。
また、リーチ時のタッチ演出が実行されるときには、リーチ演出も実行されるが、これらリーチ演出においては、演出表示装置9での表示、装飾LED25の発光、スピーカ27L,27Rからの音出力等が実行されるため、先読み演出の実行時よりも演出制御用マイクロコンピュータ100の処理負荷が大きい。
また、先読み演出時において実行される、検出判定範囲の大きさを作用対象物画像の大きさの変化に連動して変化させるタッチ演出は、作用対象物画像の表示範囲と検出判定範囲との差が少ないことにより、遊技者がタッチパネルへのタッチによる違和感を覚えることが比較的少ないものの、作用対象物画像の大きさを変化させる処理を伴うことにより、作用対象物画像の大きさを変化させないリーチ時のタッチ演出よりも演出制御用マイクロコンピュータ100にかかる負荷が大きいタッチ演出である。
よって、これらの理由から、本実施の形態では、比較的高頻度で実行されるが演出制御用マイクロコンピュータ100の処理負荷が比較的少ない先読み演出時においては、検出判定範囲の大きさを作用対象物画像の大きさを変化に連動して変化させるタッチ演出を実行し、比較的低頻度で実行されるが演出制御用マイクロコンピュータ100の処理負荷が比較的大きいリーチ時においては、検出判定範囲の大きさを作用対象物画像の大きさに連動して変化させないタッチ演出を実行することにより、演出制御用マイクロコンピュータ100の処理負荷が著しく大きくなってしまうことを防ぎつつ、遊技者が違和感を覚える頻度を低減するようにしている。
以上、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1にあっては、判定手段による判定が、作用対象物画像の態様の変化に応じて変化するようになるので、作用対象物画像の態様が変化したにもかかわらず、判定が変化しないことによって遊技者が混乱してしまうことを回避することができる。
また、タッチパネルが作用対象物画像が表示されるサブ液晶とともに設けられているため、作用対象物画像を視認しながら入力を行えるようになるので、直感的に分かりやすい入力を行うことができる。
また、作用対象物画像が発光したり変色することにより作用対象物画像の変化が起こることを遊技者に事前に認識させることができる。
また、作用対象物画像の態様変化に注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、操作ボタン61の操作と入力または移動や動作を同時に行う必要が生じないので、操作ボタン61の操作と入力または移動や動作が煩雑となってしまうことを防ぐことができる。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、上記実施の形態では、パチンコ遊技機1にタッチパネル付サブ液晶60を設け、遊技者のタッチパネル付サブ液晶60におけるタッチパネルのタッチを検出することにより、保留表示が特殊態様から特別態様に変化する保留記憶の大当り期待度や、実行中の変動の大当り期待度を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例1として図56に示すように、パチンコ遊技機1に、パチンコ遊技機1前方の遊技者側の領域に向けて広がるように放射する赤外光放射部11aと、この赤外光放射部11aから放射されるパターン赤外光による撮像を行う赤外線撮像部11bと、を備えた撮像ユニット11を設け、赤外線撮像部11bにて撮像した遊技者の画像により、撮像した画像中に含まれる遊技者や該遊技者の各身体部位を抽出したり、これら遊技者や各身体部位までの距離や位置を特定することにより、サブ液晶に保留表示が特殊態様から特別態様に変化する保留記憶の大当り期待度や、実行中の変動の大当り期待度を表示するようにしても良い。
具体的には、先読み演出時のタッチ演出においては、サブ液晶に魚の画像が通常態様にて表示されている場合は、演出制御用CPU101は、先ず赤外線撮像部11bによってサブ液晶の周囲において遊技者が撮像されているか否かを判定する。サブ液晶の周囲において遊技者が撮像されている場合は、赤外線撮像部11bによって撮像された画像にもとづいて遊技者が通常態様にて表示されている魚の画像に対応した検出判定範囲内に位置しているかを判定する。遊技者が検出判定範囲内に位置している場合は、サブ液晶において保留表示が特殊態様から特別態様に変化する保留記憶の大当り期待度を表示し、遊技者が検出判定範囲外に位置している場合は、サブ液晶においてミス表示を行う。
リーチ時のタッチ演出においては、サブ液晶に敵キャラクタの画像が表示されている場合は、演出制御用CPU101は、先ず赤外線撮像部11bによってサブ液晶の周囲において遊技者が撮像されているか否かを判定する。サブ液晶の周囲において遊技者が撮像されている場合は、赤外線撮像部11bによって撮像された画像にもとづいて遊技者が敵キャラクタの表示態様に拘らず固定の検出判定範囲に位置しているか否かを判定する。遊技者が固定の検出判定範囲内に位置している場合は、サブ液晶において保留表示が特殊態様から特別態様に変化する保留記憶の大当り期待度を表示し、遊技者が固定の検出判定範囲外に位置している場合は、サブ液晶においてミス表示を行う。
尚、変形例1においては、パチンコ遊技機1前方の遊技者側の領域に向けて広がるように放射する赤外光放射部11aと、この赤外光放射部11aから放射されるパターン赤外光による撮像を行う赤外線撮像部11bと、を備えた撮像ユニット11により遊技者が検出判定範囲に位置しているか否かに応じて大当り期待度の表示を行う形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、サブ液晶に表示されている敵キャラクタが操作キャラクタに対して攻撃を行う演出を実行するようにし、該敵キャラクタの攻撃を操作キャラクタが回避することで大当り期待度が表示される演出を実行する場合は、撮像ユニット11により遊技者の動作を撮像し、該撮像した遊技者の動作が敵キャラクタの攻撃を回避する動作であれば、サブ液晶に表示される操作キャラクタが敵キャラクタの攻撃を回避するような表示を実行するようにしても良い。
また、上記実施の形態では、パチンコ遊技機1に演出表示装置9とタッチパネル付サブ液晶60とを設け、演出表示装置9では演出図柄の変動表示や変動中予告演出、先読み演出等の表示を行い、タッチパネル付サブ液晶60では、演出表示装置9において先読み演出や演出図柄の変動表示がリーチとなったときにタッチ演出の表示を行う形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例2として、演出表示装置9にタッチパネルを設けることで演出表示装置9において演出図柄の変動表示や変動中予告演出、先読み演出及びタッチ演出全ての表示を実行するようにしても良い。
このように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示や変動中予告演出、先読み演出及びタッチ演出全ての表示を実行する場合、タッチ演出の実行中は、作用対象物画像である魚や敵キャラクタの画像が演出図柄の表示を遮らないように、演出図柄の変動表示を「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rではなく演出表示装置9の右上部等にて縮小表示し、作用対象物画像によって演出図柄の変動表示が把握し難くなってしまうことを防ぐことができる。
尚、変形例2においては、演出表示装置9においてタッチ演出の実行中は、作用対象物画像である魚や敵キャラクタの画像が演出図柄の表示を遮らないように、演出図柄の変動表示を「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rではなく演出表示装置9の右上部等にて縮小表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出表示装置9においてタッチ演出の実行中は、保留表示、遊技球を遊技領域の右側に打つよう支持する旨の表示(右打ち表示)、大当り遊技中のラウンド、残り時短回数、特別図柄及び演出図柄の変動中であることを示す第4図柄数等の遊技に関わる情報(遊技関連情報)を演出表示装置9の右上部等にて縮小表示するようにしても良い。
尚、変形例2においては、演出表示装置9においてタッチ演出の実行中は、作用対象物画像である魚や敵キャラクタの画像が演出図柄、保留表示、遊技球を遊技領域の右側に打つよう支持する旨の表示(右打ち表示)、大当り遊技中のラウンド、残り時短回数、特別図柄及び演出図柄の変動中であることを示す第4図柄数等の遊技に関わる情報(遊技関連情報)の表示を遮らないように、これら遊技関連情報を演出表示装置9の右上部等にて縮小表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、VDP109において演出表示装置9において表示する画像を描画する際に、魚や敵キャラクタ等の作用対象物画像を描画するレイヤーよりも手前のレイヤーに遊技関連情報を描画することで、演出表示装置9において遊技関連情報を作用対象物画像よりも手前側にて表示し、作用対象物画像が遊技関連情報の表示を遮らないようにしても良い。
更に、上記実施の形態においては、パチンコ遊技機1に演出表示装置9とタッチパネル付サブ液晶60とを設け、演出表示装置9では演出図柄の変動表示や変動中予告演出、先読み演出等の表示を行い、タッチパネル付サブ液晶60では、演出表示装置9において先読み演出や演出図柄の変動表示がリーチとなったときにタッチ演出の表示を行う形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、タッチパネル付サブ液晶60において演出図柄の変動表示を実行するようにしても良い。このようにタッチパネル付サブ液晶60において演出図柄の変動表示を実行する場合は、タッチパネル付サブ液晶60においてタッチ演出の実行中に作用対象物画像である魚や敵キャラクタの画像が演出図柄の表示を遮らないように、演出図柄の変動表示をサブ液晶の右上部等にて縮小表示すれば良い。
また、上記実施の形態では、先読み演出時やリーチ時にサブ液晶に作用対象物画像である魚や敵キャラクタの画像を表示し、該作用対象物画像に応じたタッチパネルにおける検出判定範囲内を遊技者がタッチすることで大当り期待度を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例3として、サブ液晶に作用対象物画像を表示する場合は、タッチパネルにおける遊技者がタッチしている箇所を特定し、該タッチパネルにおける遊技者がタッチしている箇所を避けてサブ液晶に作用対象物画像である魚や敵キャラクタの画像を表示するようにすることで、タッチパネルにおける遊技者がタッチしている箇所が検出判定範囲に含まれてしまう位置に作用対象物画像が表示されてしまうことにより、即座にサブ液晶において大当り期待度の表示やミス表示がされてしまうような不具合の発生を防ぐことができる。
尚、変形例3において、遊技者がタッチパネルの全面を掌等で覆っている場合、つまり、遊技者がタッチパネルの全面をタッチしている場合は、一義的にサブ液晶の中央部に作用対象物画像を表示することで、演出制御用CPU101が作用対象物画像をタッチパネルの何処に表示するかを決定する処理を実行する手間を省き、演出制御用CPU101に掛る負荷を低減するようにしても良い。
更に尚、変形例3において、遊技者がタッチパネルの全面を掌等で覆っている場合、つまり、遊技者がタッチパネルの全面をタッチしている場合は、後述する変形例4に示すように、作用対象物画像を第2拡大態様や縮小態様にて表示することで、遊技者がタッチパネルにおける検出判定範囲内をタッチしているか否かの判定を実行しないようにしても良い。
また、上記実施の形態では、先読み演出時やリーチ時にサブ液晶に作用対象物画像である魚や敵キャラクタの画像を表示し、保留表示が特殊態様から特別態様に変化するタイミングやリーチの開始時から所定時間が経過したタイミングにおいて作用対象物画像を通常態様から該通常態様よりも大きな拡大態様にて表示を開始する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例4として、拡大態様として通常態様よりも作用対象物画像を大きく表示する第1拡大態様と、該第1拡大態様よりも更に作用対象物画像を大きく表示する第2拡大態様とを設け、保留表示が特殊態様から特別態様に変化するタイミングやリーチの開始時から所定時間が経過したタイミングにおいて作用対象物画像を第1拡大態様にて表示を開始し、更に作用対象物画像を該第1拡大態様にて表示を開始指定から所定時間が経過するタイミングにおいて作用対象物画像を第2拡大態様にて表示していくことで、作用対象物画像が遊技者に向けて近づいてくる演出を実行するようにしても良い。
尚、検出判定範囲が作用対象物画像の大きさに応じて変化する先読み演出時の達演出において作用対象物画像を通常態様と、該通常態様よりも大きく表示する第1拡大態様と、該第1拡大態様よりも大きく表示する第2拡大態様とで表示する場合は、作用対象物画像が通常態様または第1拡大態様にて表示されているときは、遊技者がタッチパネルにおける検出判定範囲内をタッチすることで大当り期待度を表示するようにし、作用対象物画像が第2拡大態様にて表示されているときは、遊技者がタッチパネルにおける検出判定範囲内をタッチしているか否かの判定を実行しないことにより大当り期待度を表示しないようにすることで、検出判定範囲が拡大されてしまうことで遊技者によるタッチパネルにおける検出判定範囲のタッチが極端に容易なものとなった上で大当り期待度の表示が実行され、遊戯興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
尚、変形例4では、作用対象物画像が第2拡大態様にて表示されている場合は、遊技者がタッチパネルにおける検出判定範囲内をタッチしたとしても大当り期待度を表示しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、作用対象物画像が第2拡大態様にて表示されている場合は、遊技者がタッチパネルにおける検出判定範囲内をタッチすることにより演出制御用CPU101が大当り期待度の表示を実行するか否かを抽選し、該抽選に当選した場合のみ大当り期待度を表示するようにしても良い。
更に、変形例4では、作用対象物画像の表示態様として通常態様、第1拡大態様、第2拡大態様を設け、作用対象物画像を通常態様から順次第1拡大態様、第2拡大態様にて表示していることで作用対象物画像が遊技者に向けて近づいてくる演出を実行し、作用対象物画像が第2拡大態様にて表示されている場合は、遊技者がタッチパネルにおける検出判定範囲内をタッチしているか否かの判定を実行しないことで大当り期待度の表示を実行しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、作用対象物画像の表示態様として、通常態様、拡大態様及び通常態様よりも作用対象物画像を小さく表示する縮小態様を設け、作用対象物画像が縮小態様にて表示されているときは、遊技者がタッチパネルにおける検出判定範囲内をタッチしているか否かの判定を実行しないことで大当り期待度の表示を実行しないようにしても良い。
また、上記実施の形態では、パチンコ遊技機1にタッチパネル付サブ液晶60を設け、遊技者のタッチパネル付サブ液晶60におけるタッチパネルのタッチが検出判定範囲内である場合は、保留表示が特殊態様から特別態様に変化する保留記憶の大当り期待度や、実行中の変動の大当り期待度を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、サブ液晶の前方側にマトリクス状に赤外線を放射可能な赤外線放射装置を設けることで、遊技者のサブ液晶における検出位置を赤外線放射装置における座標として特定し、該遊技者を検出した座標位置が検出判定範囲内である場合に保留表示が特殊態様から特別態様に変化する保留記憶の大当り期待度や、実行中の変動の大当り期待度を表示するようにしても良い。
また、上記実施の形態では、実行中の変動表示がノーマルリーチの変動パターンの変動表示であるか、スーパーリーチの変動パターンの変動表示であるかに拘わらずリーチの開始タイミングとなったことに応じてサブ液晶においてタッチ演出の表示を開始する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、サブ液晶におけるタッチ演出は、実行中の変動表示がノーマルリーチの変動パターンの変動表示であるか、スーパーリーチの変動パターンの変動表示であるかに応じて、異なる割合にて実行するようにしても良い。
また、上記実施の形態では、実行中の変動表示がノーマルリーチの変動パターンの変動表示であるか、スーパーリーチの変動パターンの変動表示であるかに拘わらずリーチの開始タイミングとなったことに応じてサブ液晶においてタッチ演出の表示を開始する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ時におけるサブ液晶におけるタッチ演出は、変動表示の開始タイミングやリーチとなってから所定時間の経過後等の任意のタイミングから開始するようにしても良い。
また、上記実施の形態では、先読み演出時のタッチ演出において、シフト回数カウンタが0となった変動表示、つまり、特殊態様に表示されている保留表示が特別態様に変化する変動表示にて作用対象画像である魚の発光及び魚の拡大態様での表示を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、シフト回数カウンタが0ではない変動表示、つまり、特殊態様に表示されている保留表示が特別態様に変化しない変動表示にて作用対象画像である魚の発光及び魚の拡大態様での表示を実行するようにしても良い。
また、上記実施の形態では、先読み演出としてサブ液晶において作用対象物画像である魚や敵キャラクタを表示し、これら作用対象物画像に応じたタッチパネルにおける検出判定範囲内を遊技者が一度タッチすることで大当り期待度を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読み演出としてサブ液晶において作用対象物画像である魚や敵キャラクタを複数体表示するとともに、これら複数の作用対象物画像全てにタッチパネルにおいて検出判定範囲を設定し、遊技者が全ての作用対象物画像に応じたタッチパネルにおける検出判定範囲内をタッチすることで大当り期待度を表示するようにしても良い。
また、上記実施の形態では、先読み演出としてサブ液晶において作用対象物画像である魚や敵キャラクタを表示し、これら作用対象物画像に応じたタッチパネルにおける検出判定範囲内を遊技者が一度タッチすることで大当り期待度を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読み演出としてサブ液晶において作用対象物画像である魚や敵キャラクタを複数体表示するとともに、これら複数の作用対象物画像全てにタッチパネルにおいて検出判定範囲を設定し、遊技者がどの検出判定範囲内をタッチするかに応じて大当り期待度の表示を変化させるようにしても良い。
また、上記実施の形態では、先読み演出としてサブ液晶において作用対象物画像である魚や敵キャラクタを表示し、これら作用対象物画像に応じたタッチパネルにおける検出判定範囲内を遊技者が一度タッチすることで大当り期待度を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者が所定時間内に検出判定範囲内をタッチした回数を計数し、該遊技者の検出判定範囲内のタッチ回数が規定回数以上である場合に大当り期待度を表示するようにしても良い。
また、上記実施の形態では、先読み演出としてサブ液晶において作用対象物画像である魚や敵キャラクタを表示し、これら作用対象物画像に応じたタッチパネルにおける検出判定範囲内を遊技者が一度タッチすることで大当り期待度を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者がタッチパネルの検出判定範囲内で四角形や三角形等の特定の図形や記号の形状にスライド操作したか否かに応じて大当り期待度を表示するようにしても良い。
また、上記実施の形態では、先読み演出としてサブ液晶において作用対象物画像である魚や敵キャラクタを表示し、これら作用対象物画像に応じたタッチパネルにおける検出判定範囲内を遊技者が一度タッチすることで大当り期待度を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者がタッチパネルにおける検出判定範囲内を一定時間タッチし続けたか否かに応じて大当り期待度を表示するようにしても良い。
また、上記実施の形態では、サブ液晶において実行するタッチ演出において遊技者がタッチする対象としてタッチパネルを用いた形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、タッチパネルを用いる演出としてはタッチ演出に限らず、例えば、パチンコ遊技機1においてスーパーリーチ演出中に遊技者がタッチパネルをタッチまたは操作ボタン61を操作することにより、大当り期待度が異なるカットイン画像を表示するカットイン演出を実行するようにし、実行中の変動表示の大当り期待度に応じて該カットイン演出において遊技者が操作する対象を、タッチパネルと操作ボタン61と異なる割合で決定するようにしても良い。
また、上記実施の形態では、先読み演出実行時のタッチ演出では、作用対象物画像である魚を通常態様から拡大態様に変化させる場合、前兆表示として魚を発光表示させた後に拡大態様に変化させ、リーチ時のタッチ演出では、作用対象物画像である敵キャラクタを通常態様から拡大態様に変化させる場合、前兆表示として敵キャラクタのマスクを変色させた後に拡大態様に変化させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、タッチ演出においては、作用対象物画像である魚や敵キャラクタを前兆表示を実行することなく通常態様から拡大態様に変化させるようにしても良い。
また、上記実施の形態では、先読み演出実行時のタッチ演出では、作用対象物画像である魚を通常態様から拡大態様に変化させる場合、前兆表示として魚を発光表示させた後に拡大態様に変化させ、リーチ時のタッチ演出では、作用対象物画像である敵キャラクタを通常態様から拡大態様に変化させる場合、前兆表示として敵キャラクタのマスクを変色させた後に拡大態様に変化させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら作用対象物画像を通常態様から拡大態様に変化させる間に実行する前兆表示としては、遊技者に対して作用対象物画像が通常態様から拡大態様に変化することを示唆することが可能なものであれば、例えば、スピーカ27L,27Rからの音出力や装飾LED25の発光、演出表示装置9やサブ液晶における作用対象物画像が通常態様から拡大態様に変化する旨の表示等であっても良い。
また、上記実施の形態では、先読み演出の実行時とリーチ時に遊技者がタッチパネルの検出判定範囲をタッチすることにより大当り期待度を表示するタッチ演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、タッチ演出を実行するタイミングは、例えば、演出図柄を、大当りを示す組み合わせで導出表示するタイミング(大当り表示処理の実行時)、大当り遊技中における大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御されることを示す昇格演出の実行タイミング等の先読み演出の実行時やリーチ時以外であってもよい。尚、大当り表示処理の実行時にタッチ演出を実行する場合は、遊技者がタッチパネルの検出判定範囲をタッチすることにより、大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に移行するか否かの報知、大当り遊技におけるラウンド数等を表示するようにすれば良い。
また、上記実施の形態では、遊技者がタッチパネルの検出判定範囲をタッチすることにより大当り期待度を表示するタッチ演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、サブ液晶にカーソルを表示するとともに、パチンコ遊技機1に該カーソルを操作するための十字キー、ダイヤル、トラックボール等の操作手段を設け、遊技者が該操作手段を操作することによりカーソルで検出判定範囲内を選択した後、操作ボタン61を操作することによって大当り期待度を表示するようにしても良い。尚、このようにパチンコ遊技機1に操作手段としてダイヤルを設ける場合は、操作ボタン61とダイヤルとを一体に設けるようにしても良い。
また、上記実施の形態では、先読み演出の実行時はタッチ演出として実行中のプロセスデータに応じた大きさに変化する検出判定範囲内において遊技者が検出されているか否かを判定し、リーチ時はタッチ演出として実行中のプロセスデータに拘らず固定の大きさの検出判定範囲内において遊技者が検出されているか否かを判定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読み演出の実行時のタッチ演出では実行中のプロセスデータに拘らず固定の大きさの検出判定範囲内において遊技者が検出されているか否かを判定し、リーチ時のタッチ演出では実行中のプロセスデータに応じた大きさに変化する検出判定範囲内において遊技者が検出されているか否かを判定するようにしても良い。
また、上記実施の形態では、タッチ演出の実行時に遊技者がタッチパネルをタッチすることで操作キャラクタの動作表示を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作キャラクタの動作表示は、特殊態様から特別態様に変化する保留表示の変動表示結果または実行中の変動の変動表示結果が大当りとなるか否かに応じて、異なる割合にて複数の動作表示から1の動作表示を実行するようにしても良い。
また、上記実施の形態では、タッチ演出の実行時に遊技者がタッチパネルをタッチすることでタッチ音声出力を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、タッチ音声出力は、特殊態様から特別態様に変化する保留表示の変動表示結果または実行中の変動の変動表示結果が大当りとなるか否かに応じて、異なる割合にて複数の音声から1の音声を出力するようにしても良い。
また、上記実施の形態では、タッチ演出の実行時にサブ液晶に作用対象物画像として魚の画像や敵キャラクタの画像を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら作用対象物画像は、特殊態様から特別態様に変化する保留表示の変動表示結果または実行中の変動の変動表示結果が大当りとなるか否かに応じて、異なる割合にて複数の作用対象物画像から1の対象物画像の表示を実行するようにしても良い。
また、上記実施の形態では、先読み演出時のタッチ演出における作用対象物画像の検出判定範囲は、該作用対象物画像の大きさと略同一であり、リーチ時のタッチ演出における作用対象物画像の検出判定範囲は、該作用対象物画像を囲むように略楕円状となっている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読み演出時のタッチ演出とリーチ時のタッチ演出における作用対象物画像の検出判定範囲は、ともに作用対象物画像の大きさと略同一や作用対象物画像を囲む略楕円状であっても良く、また、作用対象物画像の検出判定範囲は、四角形等の楕円とは異なる形状、作用対象物画像よりも小さい形状であっても良い。
また、上記実施の形態では、先読み演出時とリーチ時のみサブ液晶においてタッチ演出として作用対象物画像としての魚の画像や敵キャラクタの画像及び操作キャラクタの表示を行っている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読み演出やリーチの非実行時においても作用対象物画像や操作キャラクタとは異なるキャラクタや画像をサブ液晶において表示するようにしても良い。
また、上記実施の形態では、パチンコ遊技機1に入力手段であるタッチパネルと表示手段であるサブ液晶を一体に構成したタッチパネル付サブ液晶60を設けた形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら入力手段であるタッチパネルと表示手段であるサブ液晶とは、パチンコ遊技機1に個別に設けられていても良い。
また、上記実施の形態では、表示手段として演出表示装置9と、タッチパネルとサブ液晶とが一体に構成されたタッチパネル付サブ液晶60をパチンコ遊技機1に備えたが、本発明はこれに限定されるものではなく、タッチパネル付サブ液晶60とは別に、タッチパネルを有さない表示手段として、演出図柄や変動中予告演出、先読み予告演出等の演出を表示するための表示装置を演出表示装置9の周囲に設けるようにしてもよい。
上記実施の形態では、第1先読み演出パターンにおいて、保留表示が特別態様で表示されるタイミングは、始動入賞のタイミングと、通常態様から第1特別態様または第2特別態様に変化して表示されるシフトタイミングとのいずれかである形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、他のタイミングを含むようにしてもよい。例えば、予告対象の変動表示が開始されるまでの任意のタイミング(具体的には、予告対象の変動表示が開始されるまでに実行される1つの変動表示中または複数の変動表示にまたがった期間)で保留表示を特別態様で表示するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、第2先読み演出パターンにおいて、保留表示が特殊態様で表示されるタイミングは、始動入賞のタイミングのみである形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、始動入賞のタイミングでは通常態様で表示し、任意のシフトタイミングで特殊態様に変化して表示するようにしてもよいし、予告対象の変動表示が開始されるまでの任意のタイミング(具体的には、予告対象の変動表示が開始されるまでに実行される1つの変動表示中または複数の変動表示にまたがった期間)で保留表示を特殊態様で表示するようにしてもよい。また、第2先読み演出パターンにおいて、特殊態様で表示された保留表示が特別態様に変化するタイミングについても、シフトタイミングに限らず、保留表示が特殊態様で表示されてから、予告対象の変動表示が開始されるまでの任意のタイミング(具体的には、予告対象の変動表示が開始されるまでに実行される1つの変動表示中または複数の変動表示にまたがった期間)であってもよい。
また、上記実施の形態では、先読み演出の演出パターンとして、予告対象となる変動表示(保留情報)に対応する保留表示が、一旦特殊態様で表示されることなく、最終表示態様の第1特別態様または第2特別態様で表示される第1先読み演出パターンと、始動入賞のタイミングで予告対象となる変動表示(保留情報)に対応する保留表示が特殊態様で表示され、任意のシフトタイミングで最終表示態様の第1特別態様または第2特別態様で表示される第2先読み演出パターンとを含む形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2先読み演出パターンのみ含むようにしてもよい。この場合であっても、先読み演出が行われると、予告対象となる変動表示(保留情報)に対応する保留表示が、一旦特殊態様で表示されるが、特殊態様から特別態様には複数のタイミング(シフトタイミング等の任意のタイミング)で変化されるため、保留表示の表示態様を変化させる演出に多様性を持たせ、遊技興趣を向上させることができる
また、上記実施の形態では、保留表示が特殊態様で表示されたときには、保留表示は、必ず特殊態様から第1特別態様または第2特別態様に変化させて表示される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、特殊態様のまま変化させないようにしてもよい。この場合には、保留表示が特殊態様から特別態様に変化されることなく、その保留表示(保留情報)に対応する変動表示が開始されたときには、特殊態様から特別態様に変化されたときに比べて大当りとなる割合が低くなるように構成することが望ましい。このようにすることで、保留表示の表示態様が特殊態様から特別態様に変化することに対して、より関心を持たせることができる。また、この場合には、保留表示が特殊態様で表示されている状態の方が、通常状態で表示されている状態に比べて、特別態様に変化して表示される割合が高くなるように構成することが望ましい。このようにすることで、保留表示の表示態様が通常態様から特殊態様に変化することに対して関心を持たせることができ、さらに特殊態様で表示されているときの期待感を高めることもできる。
なお、上記実施の形態では、示唆演出として、演出表示装置9において所定の表示制御が行われている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これとともに(またはこれに代えて)、スピーカから音声を出力する演出や、ランプを点灯させる演出などを行うようにしてもよい。また、この実施の形態では、示唆演出は、保留表示の変化に作用する演出(矢が突き刺さる(または通過する))であり、演出結果に応じて保留表示が変化するが(矢が突き刺さると保留表示が変化する)、必ずしも保留表示の変化に作用する演出としなくてもよい。例えば、保留表示の表示態様を変化させる場合と変化させない場合とのいずれであっても、示唆演出として、特定の保留表示に矢が突き刺さる演出を行う。そして、保留表示を変化させる場合には、示唆演出によって矢が突き刺さった保留表示を変化させ、変化させない場合には、示唆演出によって矢が突き刺さった保留表示を変化させないようにしてもよい。すなわち、保留表示が変化するときと変化しないときとで、示唆演出の態様(飛んできた矢が特定の保留表示に突き刺さる)は同じであるが、結果(矢が突き刺さった保留表示の表示態様が変化するか否か)が異なるような保留変化演出を行うようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%や
A:B=40%:60%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の実施の形態においては、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータは2つのコマンドの組み合わせから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ100の方で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態で示した構成は、パチンコ遊技機にかぎらず、様々な形態の遊技機に適用することができる。例えば、上記の各実施の形態で示した構成を封入循環式のパチンコ機に適用するようにしてもよい。封入循環式のパチンコ機は、そのパチンコ機で用いられる所定数(例えば、50個)の遊技玉が封入領域内(例えば、パチンコ機内)に封入されており、このパチンコ機に設けられた遊技領域に遊技球を発射させ、遊技領域を経由した遊技球を回収部(例えば、各入賞口、アウト口、ファール玉戻り口)を介して回収し、回収した遊技玉を再び遊技領域に発射させるために封入領域内において循環させる。また、そのような封入循環式のパチンコ機では、各入賞口への入賞があった場合に、賞球に代えて、カードユニットに挿入されたカードに賞球数に相当するポイントなどを加算する処理が行われる。
また、上記の実施の形態では、遊技機としてパチンコ機の形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組み合わせが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、上記実施の形態では、先読み演出時に実行するタッチ演出として、表示する作用対象物画像が通常態様である場合と拡大態様である場合とに連動して検出判定範囲の大きさを拡大する検出判定範囲変化タッチ演出を実行し、リーチ時に実行するタッチ演出として、表示する作用対象物画像が通常態様である場合と拡大態様である場合とに拘らず検出判定範囲の大きさを同一とする検出判定範囲同一タッチ演出を実行している形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、検出判定範囲変化タッチ演出のみを実行するようにしても良い。
また、上記実施の形態では、変動中予告演出として、遊技者が操作ボタン61を操作することによって演出表示装置9にキャラクタやセリフを表示するボタン操作予告演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ボタン操作予告演出では、変動表示結果が大当りであるか否かに応じて異なる決定割合で遊技者が操作する操作対象を操作ボタン61とタッチパネルとから決定し、該決定した操作対象を遊技者が操作することによって演出表示装置9にキャラクタやセリフを表示するようにしても良い。
また、上記実施の形態では、リーチ時のタッチ演出では、遊技者がタッチパネルをタッチすることによって、サブ液晶に表示された作用対象物画像である敵キャラクタを味方キャラクタが倒し、大当り期待度を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ時のタッチ演出では、変動表示結果が大当りであるか否かに応じて異なる決定割合で遊技者が操作する操作対象を操作ボタン61とタッチパネルとから決定し、該決定した操作対象を遊技者が操作することによってサブ液晶に表示された作用対象物画像である敵キャラクタを味方キャラクタが倒し、大当り期待度を表示するようにしても良い。