JP2015099701A - 試料計測装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】試料外縁付近を計測するときに生じる一次電子線の偏向による位置ずれを、試料の外側に設けた補正電極の電位制御により対策する際に、試料電位が変動する。【解決手段】試料10にリターディング電圧を印加するリターディング電圧印加部26と、試料を試料台11に吸着するための第1、第2の電極32−1、32−2と、その内縁が試料の外縁よりも外側になるように設けられた第3の電極44−1と、第2の電極と第3の電極との間に設けられた第4の電極44−2と、第1、第2、第3の電極にそれぞれ電圧を印加するための第1、第2、第3の電圧印加部38−1、39−2、48と、計測した試料台の位置に基づき、第3の電圧印加部の印加電圧を制御する制御部を備え、第4の電極にリターディング電圧印加部26により電圧を印加する試料計測装置である。試料外周近傍を計測する際に生じる位置ずれを低減しながら、試料の近傍外側での電位分布の乱れや試料電位の変動を低減できる。【選択図】図2
Description
本発明は半導体などを用いたデバイス製造等において用いられる、荷電粒子線を用いた試料計測技術に関する。
半導体などを用いたデバイス製造などにおいては、ゲート電極や配線層間のコンタクトホールの寸法を測定するために測長SEM(Critical-Dimension Scanning Electron Microscope、以下CD−SEMと記す)など一次電子線を利用した計測装置が荷電粒子線応用装置の1つの形態として用いられている。
この測長SEMにおいて計測対象となる試料は、半導体などを用いたウェハであり、複数の矩形のチップが試料のほぼ全領域において形成されている。そのため測長SEMは試料の中央部のチップだけではなく、外側に形成されたチップの計測も行う場合がある。試料の外周部以外の例えば中央部を計測する場合には、試料近傍の等電位面は光軸を中心軸とする軸対称分布となるが、試料の外周部を計測する場合には、試料近傍の等電位面の軸対称性が乱れてしまうという問題があった。このように等電位面の軸対称性が乱れてしまうと、電子銃から出た一次電子が曲げられ、試料上の本来計測すべき位置、すなわち光軸と試料の表面とが交わる位置から離れた位置に一次電子が当たってしまう、いわゆる位置ずれの問題が生じる。
このような試料の外周部での等電位面の軸対称性の乱れを低減する方策として、本発明者等は、特許文献1に示す技術を発明して開示した。
特許文献1に開示した発明は、試料よりも下方で且つ試料の外周の位置に補正電極を設け、その補正電極を試料よりも低い電位、すなわち、絶対値が大きな負の電位にすることにより、試料外周での電位分布を補正し、電子ビームの偏向により生じる位置ずれを低減するものである。また、特許文献1には、試料を保持する試料台の内部に複数の吸着用電極を設け、これらの電極に直流電圧を印加することにより試料を試料台に吸着させる静電チャックとして機能させ、その試料台に前述の様な位置ずれを低減する構成を適用した構成も併せて開示している。
しかしながら本発明者等の検討により、新たに2つの課題が明らかとなった。1つ目の課題は、試料と異なる電位の電極を試料の近傍外側に設けることにより、試料の近傍外側での電位分布がわずかながら乱される場合があることである。この乱れは位置ずれを生じさせるほど大きなものではないが、画像のわずかなゆがみなどにつながる。また2つ目の課題は、試料電位が変動する恐れがあることである。つまり,リターディング電位に保持すべき試料の近傍外側に,リターディング電位に対して負の電圧を印加した電極を設けることにより,その影響が試料電位の電位におよび,試料の電位がわずかながら負の方向に変動する恐れがある。この試料電位の変動は、試料の外周近傍の位置を計測する際に、フォーカス位置を変動させる要因となり,フォーカシング時間を増大させ,スループット低下につながる恐れがある。
以上より、試料外周近傍を計測する際に生じる位置ずれを低減すると同時に、試料外周近傍の電位を試料の電位となるべく近くすることにより、試料の近傍外側での電位分布の乱れや試料電位の変動を低減することが望まれている。
本発明は、上記の課題を解決し、試料外周近傍を計測する際に生じる位置ずれを低減し、また試料の近傍外側での電位分布の乱れや試料電位の変動を低減することが可能な試料計測装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明においては、試料を保持するための試料台と、
試料に一次荷電粒子ビームを照射するためのビーム源と、一次荷電粒子ビームを試料に走査させる一次荷電粒子ビーム走査部と、試料から放出される二次荷電粒子を検出する二次荷電粒子検出部と、試料にリターディング電圧を印加するリターディング電圧印加部と、試料を試料台に吸着する吸着電極と、試料台の内部に設けられ、その内縁が試料の外縁よりも外側に設けられた第1の電極と、試料台の内部に設けられ,吸着電極と第1の電極との間に設けられた第2の電極と、を有し、第2の電極の上面が、吸着電極の上面または第1の電極の上面のうち、少なくともいずれかよりも下方に設置された試料計測装置を提供する。
試料に一次荷電粒子ビームを照射するためのビーム源と、一次荷電粒子ビームを試料に走査させる一次荷電粒子ビーム走査部と、試料から放出される二次荷電粒子を検出する二次荷電粒子検出部と、試料にリターディング電圧を印加するリターディング電圧印加部と、試料を試料台に吸着する吸着電極と、試料台の内部に設けられ、その内縁が試料の外縁よりも外側に設けられた第1の電極と、試料台の内部に設けられ,吸着電極と第1の電極との間に設けられた第2の電極と、を有し、第2の電極の上面が、吸着電極の上面または第1の電極の上面のうち、少なくともいずれかよりも下方に設置された試料計測装置を提供する。
また、上記の目的を達成するため、本発明においては、試料を保持するための試料台と、試料に一次荷電粒子ビームを照射するためのビーム源と、一次荷電粒子ビームを試料に走査させる一次荷電粒子ビーム走査部と、試料から放出される二次荷電粒子を検出する二次荷電粒子検出部と、試料にリターディング電圧を印加するリターディング電圧印加部と、試料を試料台に吸着する吸着電極と、試料台の周りに設けられ、その内縁が試料の外縁よりも外側に設けられた第1の電極と、試料台の内部に設けられ,吸着電極と第1の電極との間に設けられた第2の電極と、を有し、第2の電極の上面が、吸着電極の上面または第1の電極の上面のうち、少なくともいずれかよりも下方に設置された試料計測装置を提供する。
本発明によって、試料外周近傍を計測する際に生じる位置ずれを低減することができる。
以下、本発明の種々の実施例を図面に従い説明するが、それに先立ち現在用いられているCD−SEMの概略構成例とその問題点を図9、図10を用いて説明する。
図9に、従来の測長SEMの概略を示す。同図において、引き出し電極2の電圧により電子銃1から出た、破線で示す一次電子22は、コンデンサレンズ3、走査偏向器5、絞り6、対物レンズ9等を通過して収束・偏向されて、半導体装置などの試料10の計測位置に照射される。なお、コンデンサレンズ3、走査偏向器5、絞り6、対物レンズ9およびシールド電極16は、光軸18を中心軸とする軸対称形状に形成されている。
図示を省略した真空ポンプにより真空引きされ減圧状態にある試料室12内には試料10を設置するための試料台11や、試料10および試料台11を移動させるためのX−Yステージ15が設置されている。試料10には、一次電子22の減速用に図示を省略したリターディング電源により減速電圧(以下、リターディング電圧と記す)が印加されている。試料10からは一次電子22の照射により、破線で示す二次電子24が発生し、試料10に印加されたリターディング電圧により加速され上方に移動する。加速された二次電子24は、EクロスB偏向器8により偏向され、二次電子検出器14に入射する。二次電子検出器14では入射した二次電子24が電気信号に変換され、図示を省略したプリアンプによって増幅されて検査画像の信号用の輝度変調入力となり、検査領域の画像データが得られる。この画像データの処理を行うことにより、領域内にあるラインの幅や配線間をつなぐために形成されるコンタクトホールの穴径などの寸法が計測される。
先に説明したように、半導体デバイス製造においては、試料10は半導体ウェハであり、複数の矩形のチップが試料10のほぼ全領域において形成されている。そのためSEMは試料10の中央部のチップだけではなく、外側に形成されたチップの計測も行う場合がある。試料10の外周部以外、例えば中央部を計測する場合には、試料10近傍の等電位面は光軸18を中心軸とする軸対称分布となるが、試料10の外周部を計測する場合には、図10に示すように試料10近傍の、破線で示す等電位面20の軸対称性が乱れてしまうという問題があった。このように等電位面20の軸対称性が乱れてしまうと一次電子22が曲げられ、試料10上の本来計測すべき位置、すなわち、光軸18と試料11の表面とが交わる位置から離れた位置30に一次電子22が当たってしまう、いわゆる位置ずれの問題が生じるため、本発明者等は、特許文献1に開示した発明を提案した。
以下に詳述する本発明は、上述した特許文献1に開示した解決策の更なる改良を図るものであり、試料外周近傍を計測する際に生じる位置ずれを低減しながら、試料の近傍外側での電位分布の乱れや試料電位の変動を低減することが可能となる。
以下、本発明を適用した荷電粒子線を用いた半導体計測装置の一例として、CD−SEMに適用した第1の実施例について図1〜図3Bを用いて説明する。
図1は本実施例を適用したCD−SEMの構成を示す側断面図である。また、図2は本実施例のCD−SEMで使用する試料台11近傍を拡大した断面図であり、特に試料10の外縁から2mm内側の位置を計測している場合の構成を示すものとする。ちなみに代表的な数値を例示したが、ウェハの材料等により変化する値であるので本数値はあくまで一例である。
図1に示すように、本実施例を適用したCD−SEMは試料室12と、その上部に設置された鏡搭7とから成る。引き出し電極2の電圧により電子銃1から出た一次電子22は、コンデンサレンズ3、走査偏向器5、絞り6、対物レンズ9等を通過して収束・偏向されて、試料台11上に載置された試料10の計測位置に照射される。計測位置を変える場合には、試料台11下に設置されたX−Yステージ15を用いて試料10を移動させる。なお、本実施例においては試料10を円盤形状の半導体ウェハとした。
この試料10には、一次電子22の減速用にリターディング電源26より減速電圧(以下、リターディング電圧と記す)が印加されている。試料10からは一次電子22の照射により二次電子24が発生し、上方に移動する。
さらに試料10近傍に、リターディング電圧が印加されるシールド電極16を設けることにより、試料10近傍の電位分布の乱れが軽減される。なお、対物レンズ9などは、光軸18(一点鎖線で示す)を中心軸とする軸対称形状に構成されている。
対物レンズ9の電子銃側には隣接してEクロスB偏向器8が設けてある。このEクロスB偏向器8は、一次電子22に対しては電界と磁界による偏向量が互いに打ち消し合い、二次電子24に対しては、両者の重ね合わせで電子を偏向させる偏向器である。試料10から上方に移動してきた二次電子24は、このEクロスB偏向器8により偏向され、二次電子検出器14に入射する。この二次電子検出器14では入射した二次電子24が電気信号に変換され、プリアンプ(図示しない)によって増幅されて計測画像の信号用の輝度変調入力となり、計測領域の画像データが得られる。この画像データを分析することにより、画像中のラインの幅やコンタクトホールの直径などの寸法を計測できる。
円盤形状のアルミナセラミクスから成る試料台11の内部には、円形の内側吸着電極32−1と、その外側にリング状の外側吸着電極32−2が形成されている。試料台11の直径は、試料10のそれよりも大きく形成されており、試料台11の内部で且つ試料10の外側の位置にはリング状の第1補正電極44−1が形成されている。さらに、その第1補正電極44−1の内縁と試料10の外縁との間には、ある程度の隙間が設けられており、そこに第2補正電極44−2が設置される。また、吸着電極を用いた試料の吸着方式はいくつかあり、クーロン力型と、ジョンソン・ラベック力型などがある。本発明はジョンソン・ラベック力型の双極方式にて説明しているが、他の適用例としては単極方式がある。その場合、吸着電極は単極となる。
ここで本実施例に適用した試料台11の製造方法について、以下説明する。試料台11は絶縁物であるアルミナセラミクス製であるが、これは厚さが薄いアルミナセラミクス粉末を用いたグリーンシートを積層させて形成する。その際、同じ層のグリーンシートの表面に、ペースト状の金属粉を用いてスクリーン印刷により電極を形成し、さらにその上にグリーンシートを積み重ねて、それを加圧・焼結することにより、内部に電極が形成された円盤状の試料台11が製造される。以上より、内側吸着電極32−1と外側吸着電極32−2と第1補正電極44−1と第2補正電極44−2の4枚の電極は、全て試料台11の内部であり且つ同じ高さに形成される。なお、これら4枚の電極において、隣り合う電極の間隔が近すぎる場合は、電極に電圧を印加して両電極の電位差が大きくなった際にショートしてしまう。このような場合には、試料10の試料台11への適切な吸着や、第1補正電極44−1への適切な電圧印加ができなくなり、その結果、試料10の適切な計測ができなくなる。そのため、これら4枚の電極のそれぞれの電極間の距離は、ある程度離す必要がある。本実施例ではそれぞれの電極の間隔をそれぞれ2mmになるように構成した。
図2に示すように、内側吸着電極32−1と外側吸着電極32−2とには、それぞれスイッチ36−1とスイッチ36−2とを介して直流電源38−1と直流電源38−2とリターディング電源26とが接続されている。これらスイッチ36−1とスイッチ36−2をオンにすることにより、内側吸着電極32−1には負の直流電圧が、外側吸着電極32−2には正の直流電圧がそれぞれ印加される。本実施例においては、直流電源38−1と直流電源38−2を、互いに正負逆の極性であり絶対値が同じ電圧をそれぞれ印加するように設定した。なお,内側吸着電極32−1と外側吸着電極32−2に印加する電圧の極性を正負逆にして,内側吸着電極32−1に正の、外側吸着電極32−2に負の直流電圧を印加しても発明の効果は変わらない。これにより、内側吸着電極32−1と外側吸着電極32−2の2枚の電極と試料10との間に静電気力が発生し、試料10が試料台11に吸着される。なお、試料台11による試料10の吸着のためには、外側吸着電極32−2の外縁をなるべく試料10の外縁近くまで設けることが望ましい。本実施例においては、外側吸着電極32−2の外縁が試料10の外縁よりも1mm内側になるように構成した。
また、互いに正負逆の極性であり絶対値が同じ電圧に設定された直流電源38−1と直流電源38−2とは、リターディング電源26にそれぞれ直列に接続されており、さらに、内側吸着電極32−1と外側吸着電極32−2とは同じ面積になるように構成されている。その結果、試料10は、直流電源38−1と直流電源38−2の中間電位であるリターディング電源26の電圧つまりリターディング電位に保持される。
また、第1補正電極44−1にはスイッチ36−3を介して電圧可変式の直流電源48およびリターディング電源26が接続されており、スイッチ36−3をオンにすることにより、リターディング電源26と直流電源48の合計の電圧が第1補正電極44−1に印加される。これにより、第1補正電極44−1は、リターディング電位に保持されている試料10よりも低い電位(絶対値がより高い負の電位)となり、その結果、第1補正電極44−1の上方に等電位面20−1が持ち上げられる。これにより、試料10の上方の等電位面20−1が試料10の外周で落ち込むのを低減し、等電位面20−1を、光軸18を軸とする軸対称分布に近づけられる。その結果、試料10の外縁近傍を計測するとき、例えば図2に示すように試料10の外縁から2mm内側を計測する場合でも、1次電子線22の偏向による位置ずれを低減できる。
なお、第1補正電極44−1に電圧を印加しない場合の試料10の外側での等電位面20−1の落ち込み方は、CD−SEMの計測位置すなわち光軸18と試料10外縁との間の距離によって変化する。また、第1補正電極44−1に印加する電圧の大きさによって、等電位面20−2の持ち上がり方が変わるため、試料10近傍の等電位面20−1の分布も変化する。そのため、一次電子22の偏向を無くすために第1補正電極44−1に印加すべき最適な電圧は、光軸18と試料10外縁との間の距離によって変化する。また、この最適電圧は、対物レンズ9の構造など計測装置の構造や、リターディング電位などによって変化する。本実施例を適用したCD−SEMでは、リターディング電圧が-2.5kV、試料10としてφ300ウェハを計測する場合で、直流電源48の電圧(第1補正電極44−1の電位は、この電圧にリターディング電源26の電圧を加えたものとなる)と一次電子22の曲がり量との関係が、図3Aに示すようなグラフで示されることが発明者らの評価により確かめられた。また、この評価から、一次電子22の曲がりが問題となる試料10外縁から計測位置(光軸18の位置)までの距離が1〜4mmにおいて、一次電子22の曲がり量をゼロにするための直流電源48の電圧すなわち最適電圧は図3Bに示されることがわかった。
図3Bは、第1実施例を適用したCD−SEMの光軸と試料外縁との距離と、第1補正電極に接続した直流電源の最適な電圧、すなわち、位置ずれをゼロにするための電圧との関係を示す図である。
以上のような、光軸18と試料10の外縁との距離に応じて制御する直流電源48の電圧のデータを、図1に示す分析部27に蓄えておく。分析部27は、試料台11の位置、例えばX−Yステージ15の座標から光軸18と試料10の外縁との距離を求め、その距離と試料10の厚さやリターディング電圧など一次電子22の照射条件とに応じた直流電源48の設定電圧を求め、制御部29は、その電圧に直流電源48を制御する。これにより第1補正電極44−1の電位を制御し、一次電子22の曲がりを低減することで、試料10の外周部を計測している場合でも位置ずれを無くすことができる。
なお、本実施例に示した構成では、内側吸着電極32−1と外側吸着電極32−2と第1補正電極44−1の3枚の電極は、試料10とは異なる電位に保持される。そのため、もしこれら3枚の電極がむき出しになっている場合には、試料10を試料台11の上に設置する際に、万が一試料10の搬入に失敗した場合にこれら3枚の電極と試料10とが接触する可能性があり、異常放電を引き起こす恐れがある。それに対し、本実施例に示した構成では、これら3枚の電極と第2補正電極44−2とが絶縁物であるアルミナセラミクス内部に構成されているため、これらの電極と試料10とが接触する恐れが無い。そのため試料10を試料台11の上に設置する際に発生し得る異常放電の危険性を低減できる。
また、第2補正電極44−2はスイッチ36−4を介してリターディング電源26に接続されており、このスイッチ36−4をオンにすることにより第2補正電極44−2にリターディング電圧が印加される。前述したように、試料10はリターディング電位に保持されているため、第2補正電極44−2と試料10とは同じ電位に保持される。これにより、位置ずれを低減するために第1補正電極44−1を試料10よりも低い電位に保持した場合でも、第2補正電極44−2をリターディング電位に保持することにより、試料10の外縁付近をリターディング電位に近づけることができる。
以上示したように、第1実施例を適用した測長SEMにおいては、試料10の外周近傍を計測する際に生じる位置ずれを低減すると同時に、試料10の外縁付近をリターディング電位に近づけることにより試料10傍外側での電位分布の乱れや試料10の電位の変動を低減できるという効果が得られる。
次に、図4を用いて、第2実施例を適用した測長SEMについて、第1実施例との差異について、以下説明する。第2実施例と第1実施例との差異は、試料台11内部の第2補正電極44−2に電圧を印加するための電気回路の構成である。
第1実施例に示した構成では、第2補正電極44−2をリターディング電位に保持した場合でも、試料10よりも低い電位(絶対値がより大きな負の電位)に保持された第1補正電極44−1が試料10の外縁近傍の電位に影響し、試料10の外側近傍における電位がわずかながらリターディング電位よりも低くなる場合がある。本実施例は、その場合の試料10外縁近傍の電位をリターディング電位により近づけることを可能にするために、図4に示すように、第2補正電極44−2に接続されたスイッチ36−4と、リターディング電源26との間に直流電源48−2を設けた。特に本実施例では、リターディング電源26に対し正の電圧を印加できるように正の直流電源48−2を設けた。
これにより、位置ずれを低減するために第1補正電極44−1を試料10よりも低い電位に保持した場合でも、直流電源48−2により正電圧を印加することにより、第2補正電極44−2をリターディング電位よりも高い電位に保持し、第1補正電極44−1の影響を相殺でき、その結果、第1実施例に示した構成よりもさらに、試料10の外縁付近の電位を精度良くリターディング電位に近づけることができる。その結果、試料10の外周近傍を計測する際に生じる位置ずれを低減すると同時に、試料10傍外側での電位分布の乱れや試料電位の変動を低減できる。
なお、本実施例においては、スイッチ36−4とリターディング電源26との間に設置した直流電源48−2の電圧の極性を正としたが、それに限るものではない。例えば内側吸着電極32−1に接続する直流電源38−1の極性が負、外側吸着電極32−2に接続する直流電源38−2の極性が正となる構成を用いた場合は、外側吸着電極32−2が試料10外縁付近に与える影響により、試料10外縁付近の電位が試料10の電位よりも高くなる場合がある。その場合には、試料10外縁付近の電位を試料10のそれに近づけるために、直流電源48−2の電圧の極性を負とすることが効果的である。
また、試料10の外縁近傍の電位は第1補正電極44−1に印加する直流電源48の設定電圧に影響されるため、制御部29の制御により、直流電源48−2の電圧も直流電源48の設定電圧に応じて制御することが望ましい。その場合は、試料台11の位置、例えば、X−Yステージ15の座標から光軸18と試料10の外縁との距離を分析部27で求め、その距離と試料10の厚さやリターディング電圧など一次電子22の照射条件とに応じて直流電源48−2の設定電圧を求め、制御部29は、その電圧に直流電源48−2を制御すれば良い。
以上示したように、第2実施例を適用した測長SEMにおいては、試料10の外周近傍を計測する際に生じる位置ずれを低減すると同時に、試料10の外縁付近をリターディング電位に近づけることにより試料10傍外側での電位分布の乱れや試料10の電位の変動を低減できるという効果が得られる。
次に、図5A〜図7Bを用いて、第3実施例を適用した測長SEMについて、第1実施例および第2実施例との差異について説明する。この第3実施例と、第1実施例および第2実施例との差異は、試料台11内部に設けた第2補正電極44−2の構成および他の電極との位置関係である。これらの実施例に示した構成では、内側吸着電極32−1と外側吸着電極32−2と第1補正電極44−1と第2補正電極44−2の4枚の電極を全て同じ高さに設置していた。それに対し本第3の実施例では、図5Aおよび図5Bに示すように、第2補正電極44−2をその他の3枚の電極よりも下方に設置した。
前述したように、第1実施例で使用した試料台11内部の4枚の電極は、同じ層のグリーンシート上にスクリーン印刷により形成され、その上からさらにグリーンシートを重ねることにより形成される。その場合は、焼結によりアルミナセラミクス製の試料台11が形成された後でも、焼結前にグリーンシートとその上の層あるいはその下の層のグリーンシートとの間の界面だった場所での電気的な絶縁耐圧が低くなり、電極と電極との間でショートが起きるリスクが高くなる。そのため、第1実施例に示した試料台11においては、電極間の距離を2mm離して形成していた。第1補正電極44−1と第2補正電極44−2の2枚の電極を試料10外縁よりも外側で且つ試料台11内部という狭いスペースに設置する必要があるため、これらの電極の間隔を2mm設けた場合は、第1補正電極44−1と第2補正電極44−2のサイズを小さくする必要があり、その結果、これら2枚の電極による電位の補正効果が弱くなるという課題があった。
またさらに、第2実施例のように第2補正電極44−2にリターディング電位に対し正の電圧を印加する場合には、第1補正電極44−1と第2補正電極44−2との間の電位差が大きくなり、両電極の間でのショートが起きる危険性があるという懸念もあった。
それに対し、本実施例においては図5Aおよび図5Bに示すように、第2補正電極44−2をその他の3枚の電極よりも下方に設置した。この場合は、まずグリーンシート上に第2補正電極44−2をスクリーン印刷により形成し、その上にグリーンシートを積み重ね、その積み重ねたグリーンシート上に、内側吸着電極32−1と外側吸着電極32−2と第1補正電極44−1とをスクリーン印刷により形成し、さらにグリーンシートを積み重ねた後に圧縮・焼結することにより製造される。つまり、第2補正電極44−2と、それと隣り合う外側吸着電極32−2と第1補正電極44−1とは異なる層に形成される。このような方法で製造された場合は、第2補正電極44−2と外側吸着電極32−2との間、および第2補正電極44−2と第1補正電極44−1との間の絶縁耐圧はグリーンシート同士の界面におけるそれよりも高くなる。そのため、図5Bに示すように、第2補正電極44−2と外側吸着電極32−2との間、および第2補正電極44−2と第1補正電極44−1との間の距離を、横方向に2mm以下、縦方向(高さ方向)に1mm以下としても、ショートの危険性が低くなる。そのため、第1補正電極44−1と第2補正電極44−2の2枚の電極を試料10外縁よりも外側で且つ試料台11内部という狭いスペースに設置する場合でも、両電極を同じ層に設ける場合よりも、両電極のサイズを大きくすることができ、その結果、電位の補正効果が強くできる。また、第2実施例のように第2補正電極44−2にリターディング電位に対し正の電圧を印加する場合でも、両電極の間でのショートが起きる危険性を低減できる。
また、試料台11内部の電極の構成に関して、図6A、図6Bに示すように、第2補正電極44−2の内縁を外側吸着電極32−2の外縁よりも内側にし、第2補正電極44−2の外縁を第1補正電極44−1の内縁よりも外側になるように構成しても良い。つまり、第2補正電極44−2を、外側吸着電極32−2や第1補正電極44−1と一部オーバーラップするように構成しても良い。この場合は第2補正電極44−2のサイズを図5に示した例よりも大きくすることができる。この場合の第2補正電極44−2の電位補正効果は、外側吸着電極32−2の外縁と、第1補正電極44−1の内縁との間の領域に制限されるものの、第2補正電極44−2の電位補正効果が生じる領域は前述の例よりも大きくできるため、その効果を大きくできる。このような構成においても前述したように、第2補正電極44−2が外側吸着電極32−2や第1補正電極44−1と異なる層に形成されているため、第2補正電極44−2と外側吸着電極32−2との間、および第2補正電極44−2と第1補正電極44−1との間でのショートが起きる危険性を低減できる。
これにより、位置ずれを低減するために第1補正電極44−1を試料10よりも低い電位に保持した場合でも、直流電源48−2により正電圧を印加することにより、第2補正電極44−2をリターディング電位よりも高い電位に保持し、第1補正電極44−1の影響を相殺でき、その結果、第1実施例に示した構成よりも試料10の外縁付近の電位をさらに精度良くリターディング電位に近づけることができる。その結果、試料10の外周近傍を計測する際に生じる位置ずれを低減すると同時に、試料10傍外側での電位分布の乱れや試料電位の変動を低減できる。
以上のような第3実施例に示した試料台11を測長SEMに適用することにより、試料10の外周近傍を計測する際に生じる位置ずれを低減すると同時に、試料10の外縁付近をリターディング電位に近づけることにより試料10傍外側での電位分布の乱れや試料10の電位の変動を低減できるという効果が得られる。
次に、図7A、図7Bを用いて、第4実施例を適用した測長SEMについて、第1〜第3実施例との差異について説明する。
本実施例は、第1補正電極44−1をアルミナセラミクスから成る試料台11内部に設けず、別部品として試料台11の外側に設けた構成である。また、第2補正電極44−2と外側吸着電極32−2とは第3実施例と同様に異なる層であり、且つ一部がオーバーラップするように構成されている。この場合は、第3実施例で説明したように第2補正電極44−2と外側吸着電極32−2の間でのショートの危険性を低減できる。また、第1補正電極44−1を試料台11の外側に設置したことにより、両者の間に隙間が生じることになり、試料台11の積層したグリーンシート間の界面のように絶縁耐圧が低くショートしやすい経路から離れる。そのため第2補正電極44−2と第1補正電極44−1との間のショートの危険性を低減できる。
これにより、位置ずれを低減するために第1補正電極44−1を試料10よりも低い電位に保持した場合でも、直流電源48−2により正電圧を印加することにより、第2補正電極44−2をリターディング電位よりも高い電位に保持し、第1補正電極44−1の影響を相殺でき、その結果、第1実施例に示した構成よりも試料10の外縁付近の電位をさらに精度良くリターディング電位に近づけることができる。その結果、試料10の外周近傍を計測する際に生じる位置ずれを低減すると同時に、試料10傍外側での電位分布の乱れや試料電位の変動を低減できる。
また、第1補正電極44−1を試料台11とは別の部品としたことにより、第1補正電極44−1の形状や設置場所の自由度が増す。そのため本実施例を半導体計測装置に適用する際に、半導体計測装置の構成に対し第1補正電極44−1の形状の最適化が容易となる。なお前述したように、試料10を試料台11上に設置するために試料10を搬入する際に搬入エラーが起きた場合でも、試料10と第1補正電極44−1との接触を避けるために、第1補正電極44−1は、試料10の載置面である試料11上面よりも下方に設けることが望ましい。
なお、本実施例では第2補正電極44−2と外側吸着電極32−2とを異なる層であり、且つ一部がオーバーラップするように構成したが、それに限るものではない。例えば第2補正電極44−2の内縁と外側電極32−2の外縁とをオーバーラップしないように形成しても良いし、第2補正電極44−2と外側吸着電極32−2の電位差が比較的小さく両電極間でのショートの危険性が低ければ、同じ高さに構成しても構わない。また、両電極の間隔を2mm程度設けることによっても両電極間でのショートの危険性を低減でき、同じ高さに構成できる。
以上のような第4実施例に示した試料台11を測長SEM装置に適用することにより、試料10の外周近傍を計測する際に生じる位置ずれを低減すると同時に、試料10の外縁付近をリターディング電位に近づけることにより試料10傍外側での電位分布の乱れや試料10の電位の変動を低減できるという効果が得られる。
次に、図8A、図8Bを用いて、第5実施例を適用した測長SEMについて、第1〜第4実施例との差異について説明する。第2〜第4実施例においては、スイッチ36−4とリターディング電源26との間に直流電源48−2を設置していたが、第1実施例に示したように直流電源48−2を設置しない構成であっても良い。例えば図8A、図8Bに示すように、第2補正電極44−2を外側吸着電極32−2や第1補正電極44−1と一部オーバーラップするように構成した試料台11において、スイッチ36−4を介して第2補正電極44−2にリターディング電源26を接続し、スイッチ36−4をオンにしたときに第2補正電極44−2にリターディング電源26によりリターディング電圧を印加できる構成であっても良い。
また、第2補正電極44−2を外側吸着電極32−2や第1補正電極44−1と一部オーバーラップしない構成の試料台11において、スイッチ36−4を介して第2補正電極44−2にリターディング電源26を接続し、スイッチ36−4をオンにしたときに第2補正電極44−2にリターディング電源26によりリターディング電圧を印加できる構成であっても良い。その場合は、図5に示した構成から、直流電源48−2を取り除いた構成となる。
また、第4実施例で示したように、第1補正電極44−1を試料台11とは別の部品として外側に設置した場合でも、スイッチ36−4を介して第2補正電極44−2にリターディング電源26を接続し、スイッチ36−4をオンにしたときに第2補正電極44−2にリターディング電源26によりリターディング電圧を印加できる構成であっても良い。その場合は、図7A、図7Bに示した構成から、直流電源48−2を取り除いた構成となる。
以上のような構成において、試料10はリターディング電位に保持されているため、第2補正電極44−2と試料10とは同じ電位に保持される。これにより、位置ずれを低減するために第1補正電極44−1を試料10よりも低い電位に保持した場合でも、第2補正電極44−2をリターディング電位に保持することにより、試料10の外縁付近をリターディング電位に近づけることができる。
以上示したように、第4実施例を適用した測長SEMにおいては、試料10の外周近傍を計測する際に生じる位置ずれを低減すると同時に、試料10の外縁付近をリターディング電位に近づけることにより試料10傍外側での電位分布の乱れや試料10の電位の変動を低減できるという効果が得られる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、第1〜第5の実施例においては、一次電子線を利用した計測装置としてCD−SEMを例に取り説明したが、それに限るものではない。一次電子線を利用した他の計測装置に対してもこれらの実施例を適用することにより、同様に一次電子線の曲がりを低減し、いわゆる位置ずれを無くす効果を得ながら試料の外縁近傍の電位を試料の電位に近づけることができる。
また、第1〜第5の実施例においては、荷電粒子として一次電子線を利用した計測装置を例に取り説明したが、それに限るものではない。例えばヘリウムやリチウムなどのイオンなどを利用した顕微鏡に対しても適用できる。その場合には第1〜第5とは異なり、荷電粒子が正の電位を持つため、第1補正電極や第2補正電極に印加する電圧の極性および電圧値にすることにより、同様に荷電粒子の曲がりを低減し、いわゆる位置ずれを無くすと同時に、試料の外縁近傍の電位の高精度な制御が可能になるという効果が得られる。
以上説明したように本発明によれば、試料の外縁付近を検査する場合においても一次電子線など荷電粒子ビームの曲がりを低減することができ、位置ずれを無くすことができる。また、それと同時に試料の外縁近傍の電位を高精度に制御できる。
なお、以上説明した各種の実施例には、特許請求の範囲に記載の発明のみならず、種々の発明が開示されている。例えば測長装置(測長SEM)だけでなく検査装置(検査SEM)などにも適用できる。また、その一例を下記に示す。
例1)その上に試料を保持するための試料台と、該試料台内部に設け試料を吸着するための第1の電極と第2の電極と、該1の電極と該第2の電極にそれぞれ直流電圧を印加するための第1の直流電源と第2の直流電源と、該試料よりも外側であり且つ下方の位置に設けた第3の電極と、該電極に直流電圧を印加するための第3の直流電源と、該試料台を移動させる手段と、該試料の表面に荷電粒子ビームを照射するためのビーム源と、荷電粒子ビームを前記試料の表面に走査するビーム走査手段と、該試料をリターディング電位に保持するためのリターディング電源と、ステージ位置によって該第3の直流電源の電圧設定値を算出する分析部と、該分析部での分析結果に基づき該第3の直流電源の電圧を制御する制御部とを備え、前記試料と前記電極との間に隙間を設け、該隙間に前記電極とは別に第4の電極を設け、該リターディング電源により該第4の電極をリターディング電位に保持する計測装置。
例2)その上に試料を保持するための試料台と、該試料台内部に設け試料を吸着するための第1の電極と第2の電極と、該1の電極と該第2の電極にそれぞれ直流電圧を印加するための第1の直流電源と第2の直流電源と、該試料よりも外側であり且つ下方の位置に設けた第3の電極と、該電極に直流電圧を印加するための第3の直流電源と、該試料台を移動させる手段と、該試料の表面に荷電粒子ビームを照射するためのビーム源と、荷電粒子ビームを前記試料の表面に走査するビーム走査手段と、該試料をリターディング電位に保持するためのリターディング電源と、ステージ位置によって該第3の直流電源の電圧設定値を算出する分析部と、該分析部での分析結果に基づき該第3の直流電源の電圧を制御する制御部とを備え、前記試料と前記電極との間に隙間を設け、該隙間に前記電極とは別に第4の電極を設け、該第4の電極と該リターディング電源との間に第4の直流電源を設け、該第4の電極に該リターディング電源の電圧と該第4の直流電源の合計を印加する計測装置。
例3)その上に試料を保持するための試料台と、該試料台内部に設け試料を吸着するための第1の電極と第2の電極と、該1の電極と該第2の電極にそれぞれ直流電圧を印加するための第1の直流電源と第2の直流電源と、該試料台の周囲に設けた第3の電極と、該電極に直流電圧を印加するための第3の直流電源と、該試料台を移動させる手段と、該試料の表面に荷電粒子ビームを照射するためのビーム源と、荷電粒子ビームを前記試料の表面に走査するビーム走査手段と、該試料をリターディング電位に保持するためのリターディング電源と、ステージ位置によって該第3の直流電源の電圧設定値を算出する分析部と、該分析部での分析結果に基づき該第3の直流電源の電圧を制御する制御部とを備え、前記試料と前記電極との間に隙間を設け、該隙間に前記電極とは別に第4の電極を設け、該リターディング電源により該第4の電極をリターディング電位に保持する計測装置。
例4)その上に試料を保持するための試料台と、該試料台内部に設け試料を吸着するための第1の電極と第2の電極と、該1の電極と該第2の電極にそれぞれ直流電圧を印加するための第1の直流電源と第2の直流電源と、該試料台の周囲に設けた第3の電極と、該電極に直流電圧を印加するための第3の直流電源と、該試料台を移動させる手段と、該試料の表面に荷電粒子ビームを照射するためのビーム源と、荷電粒子ビームを前記試料の表面に走査するビーム走査手段と、該試料をリターディング電位に保持するためのリターディング電源と、ステージ位置によって該第3の直流電源の電圧設定値を算出する分析部と、該分析部での分析結果に基づき該第3の直流電源の電圧を制御する制御部とを備え、前記試料と前記電極との間に隙間を設け、該隙間に前記電極とは別に第4の電極を設け、該第4の電極と該リターディング電源との間に第4の直流電源を設け、該第4の電極に該リターディング電源の電圧と該第4の直流電源の合計を印加する計測装置。
1 電子銃
2 引き出し電極
3 コンデンサレンズ
5 走査偏向器
6 絞り
7 鏡筒
8 EクロスB偏向器
9 対物レンズ
10 試料
11 試料台
12 試料室
14 二次電子検出器
15 X−Yステージ
16 シールド電極
18 光軸
22 一次電子
24 二次電子
26 リターディング電源
27 分析部
29 制御部
32−1 内側吸着電極
32−2 外側吸着電極
34 誘電体部分
36−1〜4 スイッチ
38−1 直流電源
38−2 直流電源
42 スイッチ
44−1 第1補正電極
44−2 第2補正電極
48、48−2 直流電源
2 引き出し電極
3 コンデンサレンズ
5 走査偏向器
6 絞り
7 鏡筒
8 EクロスB偏向器
9 対物レンズ
10 試料
11 試料台
12 試料室
14 二次電子検出器
15 X−Yステージ
16 シールド電極
18 光軸
22 一次電子
24 二次電子
26 リターディング電源
27 分析部
29 制御部
32−1 内側吸着電極
32−2 外側吸着電極
34 誘電体部分
36−1〜4 スイッチ
38−1 直流電源
38−2 直流電源
42 スイッチ
44−1 第1補正電極
44−2 第2補正電極
48、48−2 直流電源
Claims (15)
- 試料を保持するための試料台と、
前記試料に一次荷電粒子ビームを照射するためのビーム源と、
前記一次荷電粒子ビームを前記試料に走査させる一次荷電粒子ビーム走査部と、
前記試料から放出される二次荷電粒子を検出する二次荷電粒子検出部と、
前記試料にリターディング電圧を印加するリターディング電圧印加部と、
前記試料を前記試料台に吸着する吸着電極と、
前記試料台の内部に設けられ、その内縁が前記試料の外縁よりも外側に設けられた第1の電極と、
前記試料台の内部に設けられ,前記吸着電極と前記第1の電極との間に設けられた第2の電極と、を有し、
前記第2の電極の上面が、前記吸着電極の上面または前記第1の電極の上面のうち、少なくともいずれかよりも下方に設置されたことを特徴とする試料計測装置。 - 請求項1に記載の試料計測装置であって、
前記第2の電極の内縁が前記吸着電極の外縁よりも外側に設けられたことを特徴とする試料計測装置。 - 請求項2に記載の試料計測装置であって、
前記第2の電極の内縁が前記第1の電極の外縁よりも外側に設けられたことを特徴とする試料計測装置。 - 請求項1に記載の試料計測装置であって、
前記第2の電極の外縁が前記第1の電極の内縁よりも内側に設けられたことを特徴とする試料計測装置。 - 請求項1に記載の試料計測装置であって、
前記第2の電極の内縁が前記吸着電極の外縁よりも内側にある、
ことを特徴とする試料計測装置。 - 請求項5に記載の試料計測装置であって、
前記第2の電極の外縁が前記第1の電極の内縁よりも外側にある、
ことを特徴とする試料計測装置。 - 請求項1に記載の試料計測装置であって、
前記第2の電極の外縁が前記第1の電極の内縁よりも外側にある、
ことを特徴とする試料計測装置。 - 請求項1に記載の試料計測装置であって、
前記第2の電極に電源を印加する電圧印加部は、前記リターディング電圧印加部と直列に設けられた直流電源であることを特徴とする試料計測装置。 - 請求項8に記載の試料計測装置であって、
前記一次荷電粒子ビームを前記試料に収束させる対物レンズを有し、
前記二次荷電粒子検出部は、前記対物レンズよりも上方に設けられたことを特徴とする試料計測装置。 - 請求項8に記載の試料計測装置であって、
前記試料に対して前記1次荷電粒子ビームが照射された位置に基づき、前記第2の電極に印加する電圧を制御する電圧制御部を有することを特徴とする試料計測装置。 - 請求項1に記載の試料計測装置であって、
前記試料台は、少なくとも上面が誘電体で形成されており、前記誘電体の上面方向に前記試料を保持し、前記誘電体の内部に前記吸着電極および前記第2の電極が設けられたことを特徴とする試料計測装置。 - 試料を保持するための試料台と、
前記試料に一次荷電粒子ビームを照射するためのビーム源と、
前記一次荷電粒子ビームを前記試料に走査させる一次荷電粒子ビーム走査部と、
前記試料から放出される二次荷電粒子を検出する二次荷電粒子検出部と、
前記試料にリターディング電圧を印加するリターディング電圧印加部と、
前記試料を前記試料台に吸着する吸着電極と、
前記試料台の周りに設けられ、その内縁が前記試料の外縁よりも外側に設けられた第1の電極と、
前記試料台の内部に設けられ,前記吸着電極と前記第1の電極との間に設けられた第2の電極と、を有し、
前記第2の電極の上面が、前記吸着電極の上面または前記第1の電極の上面のうち、少なくともいずれかよりも下方に設置されたことを特徴とする試料計測装置。 - 請求項12に記載の試料計測装置であって、
前記第2の電極に電源を印加する電圧印加部は、前記リターディング電圧印加部と直列に設けられたことを特徴とする試料計測装置。 - 請求項13に記載の試料計測装置であって、
前記一次荷電粒子ビームを前記試料に収束させる対物レンズを有し、
前記二次荷電粒子検出部は、前記対物レンズよりも上方に設けられたことを特徴とする試料計測装置。 - 請求項13に記載の試料計測装置であって、
前記試料に対して前記1次荷電粒子ビームが照射された位置に基づき、前記第2の電極に印加する電圧を制御する電圧制御部を有することを特徴とする試料計測装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013239176A JP2015099701A (ja) | 2013-11-19 | 2013-11-19 | 試料計測装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019189363A1 (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-03 | 株式会社ニコン | 荷電粒子装置、計測システム、及び、荷電粒子ビームの照射方法 |
WO2024100897A1 (ja) * | 2022-11-11 | 2024-05-16 | 株式会社日立ハイテク | 荷電粒子ビーム装置 |
-
2013
- 2013-11-19 JP JP2013239176A patent/JP2015099701A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2019189363A1 (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-03 | 株式会社ニコン | 荷電粒子装置、計測システム、及び、荷電粒子ビームの照射方法 |
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