JP2015097370A - 色名出力装置、色名出力方法及び色名出力プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
画像データの各点の映像レベルを色空間L*a*b*の座標値に変換し、色名データベースで座標値と色名を対応付けると共に、色変換前後で明度、彩度、色相が0でない点に関して、変化の大きさも同時に表示する装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
高齢者や色覚異常者が見易い画面配色を施すため、画面の見辛い領域を検出して、見易い色にデザイナが修正できるようにする支援装置が提案されている(例えば、特許文献6、特許文献7参照)他、Webページの作り方が視覚障害者や色覚障害者にとっても読み易くなっているかを診断するため、背景と文字を手動で指定して両者の明度差を判定するソフトウェアが開発されている(例えば、非特許文献2参照)。
画像内のエッジを検出し、例えば文字の周辺部を太くして、色覚異常者に見易くする装置が提案されている(例えば、特許文献8参照)。
画像から色名を判定する場合、特許文献1〜3では、色空間L*a*b*での座標値と色名との対応付けが与えられているか、あるいは、明度、彩度、色相をそれぞれ等分に分割して色名が付与される。このため、実際に存在する色以外の色を含めた等分割である上、等間隔でない人間の色知覚特性に合った色名とはならない虞がある。
さらに、色名出力装置は、利用者から色の指定を受け付けるのに先行して、判定部により予め各画素に色名を付与できる。したがって、画素間の色差の演算が不要となるため、色名出力装置は、同定部による処理負荷を低減できると共に、色名を出力するための全体の処理速度を高めることができる。
以下、本発明の第1実施形態について説明する。
本実施形態の色名出力装置1は、例えばテレビの気象予報画面、データ放送画面、Webページに埋め込まれた画像又はカメラで撮影した画像等を入力とし、利用者が指定した部分又は色名群から選択した色と同色の領域を同定し、これらの領域を別の色に変換し、変換前後の色名を画像と共に文字又は音声で出力する。
色名出力装置1は、指定部11と、同定部12と、変換部13と、判定部14と、出力部15とを備える。
具体的には、同定部12は、例えば、入力画像データの水平方向又は垂直方向に端から処理対象色とRGB画素レベルを比較し、差分が予め設定された値より小さい画素については、同色領域の画素の位置情報として画像データと共に出力する。
例えば、L*a*b*表色系では、下式によりデータ変換と2点(点1及び点2)間の色差ΔEが導出される。
L*=116(Y/Yn)1/3−16
a*=500[(X/Xn)1/3−(Y/Yn)1/3]
b*=200[(Y/Yn)1/3−(Z/Zn)1/3]
ΔE=√{(L* 1−L* 2)2+(a* 1−a* 2)2+(b* 1−b* 2)2}
なお、X、Y、Zは、RGB表色系から変換されるXYZ表色系での値であり、Xn、Yn、Znは、基準となるホワイトポイントの値である。
なお、変換部13は、同定部12から知覚情報を取得した場合、画像データから知覚情報への変換処理を省略できる。
色相領域は、実在する色に関する人間の色知覚特性に基づき、各色相の境界線を近似して定式化した関数によって区分される。
具体的には、出力部15は、例えば、処理対象色の色名と変換色の色名とを、変換部13から出力された出力画像データに重ねて表示、又は音声で出力する。このとき、出力部15は、選択された画素若しくは領域、又は同色領域と対応付けた色名の表示を行うことが好ましい。
また、出力部15は、入力画像データ及び出力画像データを交互に表示し、原画色と変換色とをブリンクさせてもよい。この場合、出力部15は、原画像に対する色名だけを表示してもよい。
人間の知覚に合致したマンセル表色系では、色は3属性(色相H、明度V、彩度C)で表される。例えば、色相、明度、彩度に関して細分化された実在する2734色について、xy色度点データが公開されている(Munsell Renotation Data、[online]、[平成25年9月30日検索]、インターネット<http://www.cis.rit.edu/research/mcsl2/online/munsell.php>)。マンセル表色系での実在する色データは、球状の色空間ではなく、歪な空間となっている。
b*=f(a*)
この関数fは、各分布に従い、線形近似、多項式近似又は指数近似等により得られる。
なお、色相Hが大きくなるに従って分布は反時計回りに移動しており、隣接する色相の分布が重なる場合、輪郭部(例えば、いずれかの外枠、又は双方の中間線)を、離れている場合、いずれかの外枠(例えば、10G等、色相Hが最大の分布)を、色相の境界として関数fにより近似する。
b*=f_minG(a*)
とし、色相Hが最大の分布、すなわち青緑色BGとの境界線を近似した関数を、
b*=f_maxG(a*)
とする。
また、色名判定を行う画素のa*b*色度図上の点を(a0 *,b0 *)とする。
また、「b0 *>f_minG(a0 *)」の場合、対象の画素はY(黄色)又はGY(黄緑色)であり、同様の処理をGYに適用すれば、判定部14は、対象の画素が「黄色」又は「黄緑色」のいずれの可能性があるかを判定できる。
判定部14は、「緑色」の可能性ありと判定した色度図上の点(a0 *,b0 *)から、彩度C*を、以下のように算出する。
C*=(a0 *2+b0 *2)1/2
「C*>予め設定した上限値」の場合、判定部14は、対象の画素を、「鮮やかな緑色」又は「濃い緑色」の可能性ありと判定する。
判定部14は、「灰色」の可能性がある場合、Vが大きければ(例えば、7以上又は8以上)、「白色」、「白味掛かった灰色」又は「明るい灰色」等と判定し、Vが小さければ(例えば、2以下又は3以下)、「黒色」、「黒味掛かった灰色」又は「暗い灰色」等と判定する。
例えば、判定部14は、「V≧9」かつ「C*≦下限値」の場合、「白」と、「V≦1」かつ「C*≦下限値」の場合、「黒」と判定してもよい。
また、本実施形態の色名出力装置1は、a*b*色度図を利用したが、xy色度図を利用して同様の処理を行うこともできる。
地域毎の気温が範囲に応じて色分けされているが、利用者の色覚特性により、異なる気温範囲の色の区別が付き難い場合がある。この場合に、利用者により選択された指定点20に対して、同色領域21が同定される。
同色領域21は、元の色とは異なる色に変換され、さらに、変換前後の色名22が表示されている。
これにより、利用者は、変換後の色と、他の気温範囲の色とを容易に区別できる。さらに、変換前後の色名が付加されることにより、利用者は、色変換の内容を把握できると共に、他者との情報共有等に利用できる。
本実施形態により、利用者が放送画面の「見辛い領域」を指定すること、又は色名を選択することで、色名出力装置1は、自動的に同色領域を同定して色変換し、変換前後の色名を出力することで、「見辛い領域」を見易くすることができる。
また、色名出力装置1は、データ放送画面において、利用者がポインタ等で指定した任意の部分の色名を出力し、情報提供できる。
また、色名出力装置1は、彩度C*及び明度Vによって、色名を調整するので、細分化した色名を適切に出力できる。
また、色名出力装置1は、所定の色名群からの選択により、処理対象色の指定を受け付けるので、利用者は、予め用意されたリストから、識別の難しい色名を選択することにより、画像内の同色領域を容易に把握できる。
なお、色名出力装置1は、利用者の色覚特性に応じて予め定義される変換規則に従って色変換を行ってもよい。また、色名出力装置1は、同色領域の周囲の色相等に応じて、識別が容易な色を決定してもよい。
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態の色名出力装置1aは、入力画像における各画素の色名を予め判定しておくことにより、利用者が指定した部分又は色名群から選択した色と同色の領域を同定し、これらの領域を別の色に変換し、変換前後の色名を画像と共に文字又は音声で出力する。
色名出力装置1aは、指定部11と、同定部12aと、変換部13と、判定部14aと、出力部15とを備える。
なお、指定部11と、変換部13と、出力部15とは、第1実施形態と同様の機能を有する。
黒色=1、白色=2、
灰色=3、暗い灰色=4、明るい灰色=5、
赤紫色=6、赤色=7、赤緑色=8、黄色=9、黄緑色=10、緑色=11、青緑色=12、青色=13、青紫色=14、紫色=15、
暗い赤紫色=16、暗い赤色=17、・・・
のように付与される。
なお、変換部13による変換後の色名が既定のもの(白色又は黒色等)でない場合、例えば、変換部13が反対色等を出力した場合、出力部15は、変換後の知覚情報に基づいて、判定部14aの機能(第1実施形態の判定部14)により色名を判定することとしてよい。
11 指定部
12、12a 同定部
13 変換部
14、14a 判定部
15 出力部
Claims (9)
- 処理対象色の指定を受け付ける指定部と、
入力画像データのうち、前記処理対象色との色差が所定未満の同色領域を同定する同定部と、
前記同色領域の各画素を、前記処理対象色とは異なる色に変換した出力画像データを生成する変換部と、
前記処理対象色、及び前記変換部による変換後の色について、各色の知覚情報が所定の色度図上で予め区分されたいずれの色相領域に属するかによって、当該色相領域に対応した色名を判定する判定部と、
前記判定部により判定された色名の情報を、前記出力画像データと共に出力する出力部と、を備える色名出力装置。 - 入力画像データの各画素について、当該画素の知覚情報が所定の色度図上で予め区分されたいずれの色相領域に属するかによって、当該色相領域に対応した色名を判定する判定部と、
処理対象色の指定を受け付ける指定部と、
前記入力画像データのうち、前記処理対象色と色名が同一の同色領域を同定する同定部と、
前記同色領域の各画素を、前記処理対象色とは異なる色に変換した出力画像データを生成する変換部と、
前記同色領域に対する前記変換部による変換前後の色名の情報を、前記出力画像データと共に出力する出力部と、を備える色名出力装置。 - 前記色相領域は、各色相の境界線を近似した関数によって区分される請求項1又は請求項2に記載の色名出力装置。
- 前記判定部は、前記色度図上で定義された彩度に基づいて、前記色名を調整する請求項1から請求項3のいずれかに記載の色名出力装置。
- 前記判定部は、明度に基づいて、前記色名を調整する請求項1から請求項4のいずれかに記載の色名出力装置。
- 処理対象色の指定を受け付ける指定ステップと、
入力画像データのうち、前記処理対象色との色差が所定未満の同色領域を同定する同定ステップと、
前記同色領域の各画素を、前記処理対象色とは異なる色に変換した出力画像データを生成する変換ステップと、
前記処理対象色、及び前記変換ステップによる変換後の色について、各色の知覚情報が所定の色度図上で予め区分されたいずれの色相領域に属するかによって、当該色相領域に対応した色名を判定する判定ステップと、
前記判定ステップにより判定された色名の情報を、前記出力画像データと共に出力する出力ステップと、をコンピュータが実行する色名出力方法。 - 入力画像データの各画素について、当該画素の知覚情報が所定の色度図上で予め区分されたいずれの色相領域に属するかによって、当該色相領域に対応した色名を判定する判定ステップと、
処理対象色の指定を受け付ける指定ステップと、
前記入力画像データのうち、前記処理対象色と色名が同一の同色領域を同定する同定ステップと、
前記同色領域の各画素を、前記処理対象色とは異なる色に変換した出力画像データを生成する変換ステップと、
前記同色領域に対する前記変換ステップによる変換前後の色名の情報を、前記出力画像データと共に出力する出力ステップと、をコンピュータが実行する色名出力方法。 - 処理対象色の指定を受け付ける指定ステップと、
入力画像データのうち、前記処理対象色との色差が所定未満の同色領域を同定する同定ステップと、
前記同色領域の各画素を、前記処理対象色とは異なる色に変換した出力画像データを生成する変換ステップと、
前記処理対象色、及び前記変換ステップによる変換後の色について、各色の知覚情報が所定の色度図上で予め区分されたいずれの色相領域に属するかによって、当該色相領域に対応した色名を判定する判定ステップと、
前記判定ステップにより判定された色名の情報を、前記出力画像データと共に出力する出力ステップと、をコンピュータに実行させるための色名出力プログラム。 - 入力画像データの各画素について、当該画素の知覚情報が所定の色度図上で予め区分されたいずれの色相領域に属するかによって、当該色相領域に対応した色名を判定する判定ステップと、
処理対象色の指定を受け付ける指定ステップと、
前記入力画像データのうち、前記処理対象色と色名が同一の同色領域を同定する同定ステップと、
前記同色領域の各画素を、前記処理対象色とは異なる色に変換した出力画像データを生成する変換ステップと、
前記同色領域に対する前記変換ステップによる変換前後の色名の情報を、前記出力画像データと共に出力する出力ステップと、をコンピュータに実行させるための色名出力プログラム。
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