JP2015096092A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技者が遊技演出と特定演出との両方の演出を楽しんで遊技を行うことが可能な遊技機を提供すること。【解決手段】液晶表示装置5には、遊技演出の画像と新曲発表演出の画像とが同時に表示される場合がある。この場合、遊技演出の画像に関して、新曲発表演出の画像が表示されていないときに表示すべき遊技演出の画像の一部又は全部を表示しないようにする表示制御が画像音響制御基板140によって行われる。また、新曲発表演出の実行前には、新曲発表演出の内容を示唆する示唆演出が行われる。【選択図】図84

Description

本発明は、演出実行手段を備える遊技機に関する。
一般的なパチンコ遊技機は、遊技を統括的に制御する遊技制御部と、演出を統括的に制
御する演出制御部とを有して構成されている(例えば特許文献1参照)。遊技制御部では
、始動口に遊技球が入賞すると、遊技者に有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定す
る大当たり判定が行われ、特別図柄表示器において特別図柄が変動表示された後に上記大
当たり判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示される。そして、大当たり遊技を実行す
ると判定されたことを示す特別図柄が停止表示された場合、大当たり遊技が実行されて大
入賞口が開放される。
一方の演出制御部では、遊技制御部によって制御される遊技に伴って、所定の演出が行
われる。すなわち、特別図柄表示器において特別図柄が変動表示されている際には、画像
表示装置に装飾図柄を変動表示させる変動演出が行われ、特別図柄表示器において大当た
り判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示される際には、同じく大当たり判定の判定結
果を示す装飾図柄が画像表示装置において停止表示される。また、大当たり遊技が実行さ
れる際には、画像表示装置において所定の大当たり演出が行われる。
このように、演出制御部では、遊技制御部によって制御される遊技に伴って、所定の遊
技演出が行われる。
特開2012−90650号公報
ところで、従来の遊技機では、遊技制御部によって制御される遊技に関する情報に基づ
いて演出が制御されるため、例えば大当たり遊技を実行するという判定結果がなかなか得
られないような場合に、遊技が単調になり易いという問題がある。これに対して、出願人
は、このような問題が生じるのを抑制するために、所定の時間条件が満たされたことを条
件として遊技演出とは異なる特定演出を実行するという構成を考えるに至った。
このような構成では、場合によっては、遊技演出と特定演出とが同時に行われることが
考えられるが、その際、いずれか一方の演出の画像を画像表示装置に表示するような構成
を採用してしまうと、遊技演出と特定演出との両方を楽しみにしている遊技者にとっては
、興趣が損なわれるおそれがある。また、両方の演出の画像を画像表示装置に単に並列的
に表示するだけでは、それぞれの演出が活かされ難くなる。
また、特定演出がどのような内容のものであるかを遊技者が事前に把握することができ
なければ、特定演出が行われることに対する期待感を遊技者が抱き難く、特定演出を楽し
みにして遊技を行うことができない可能性がある。
それ故に、本発明の目的は、遊技者が遊技演出と特定演出との両方の演出を楽しんで遊
技を行うことが可能な遊技機を提供することである。
本発明は、上記の課題を解決するために以下の構成を採用した。なお、本欄における括
弧内の参照符号や補足説明等は、本発明の理解を助けるために、後述する実施形態との対
応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
本発明に係る遊技機は、遊技の進行を制御する遊技制御部(100)と、演出を制御す
る演出制御部(130,140,150)とを具備する遊技機(1)であって、前記遊技
制御部は、所定の始動条件が成立すると、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判
定する特別遊技判定手段(101、S307)と、前記特別遊技を実行すると前記特別遊
技判定手段によって判定された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段(10
1,116,S7)とを備え、前記演出制御部は、前記遊技制御部によって制御される遊
技に伴って、遊技演出の画像を所定の画像表示手段(5)に表示する遊技演出画像表示手
段(141)と、所定の時間条件が満たされたか否かを判定する時間条件判定手段(14
1、S2104)と、前記所定の時間条件が満たされたと前記時間条件判定手段によって
判定された場合に実行される前記遊技演出とは異なる特定演出の画像を前記画像表示手段
に表示する特定演出画像表示手段(141)と、前記特定演出の実行前に当該特定演出の
内容を示唆する示唆演出(例えば図84)を実行する示唆演出実行手段と、前記画像表示
手段における画像表示を制御する画像表示制御手段(141)とを備え、前記遊技演出画
像表示手段は、前記特定演出の画像表示期間内であるか否かに関わらず前記遊技演出の画
像を表示可能であり、前記画像表示制御手段は、前記特定演出の画像と前記遊技演出の画
像とが前記画像表示手段に同時に表示される際に、前記特定演出の画像が表示されていな
いときに表示すべき前記遊技演出の画像の一部又は全部を表示させない(例えば図78(
C))。
この発明によれば、遊技者が遊技演出と特定演出との両方の演出を楽しんで遊技を行う
ことが可能である。
パチンコ遊技機1の概略正面図 図1における表示器4の拡大図 特定領域9の内部構造を示す概略斜視図 大当たりと遊技状態について説明するための説明図 複数台のパチンコ遊技機1が設置された遊技システムの模式図 メイン液晶表示装置5を用いて行われる演出の流れについて説明するための画面図 特定の条件下でメイン液晶表示装置5に表示されている通常演出画像が縮小表示される様子を示す画面図 パチンコ遊技機1で行われる新曲発表演出の流れについて説明するための説明図 サブ液晶表示装置6を用いて行われる告知演出の一例を示す画面図 全ての新曲が発表された後にパチンコ遊技機1で行われる新曲発表演出の流れについて説明するための説明図 パチンコ遊技機1が備える制御装置の構成例を示すブロック図 画像音響制御基板140の構成例を示すブロック図 通常時の描画処理について説明するための説明図 発表予告演出中又は新曲発表演出中の描画処理について説明するための説明図 通常演出画像を縮小表示する際の描画処理について説明するための説明図 遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャート 図16のステップS2におけるスイッチ処理の詳細フローチャート 図17のステップS21における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャート 図17のステップS22における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャート 図17のステップS23におけるゲートスイッチ処理の詳細フローチャート 図16のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャート 図21のステップS307における大当たり判定処理の詳細フローチャート 図21のステップS319における停止中処理の詳細フローチャート 図16のステップS4における普通図柄処理の詳細フローチャート 図16のステップS5における電動チューリップ処理の詳細フローチャート 図16のステップS6における特定領域開放制御処理の詳細フローチャート 図16のステップS6における特定領域開放制御処理の詳細フローチャート 図16のステップS7における大入賞口開放制御処理の詳細フローチャート 大入賞口13の開放パターンと特別遊技中の演出について説明するための説明図 図28のステップS72における長当たり遊技制御処理の詳細フローチャート 図28のステップS76における短当たり遊技制御処理の詳細フローチャート 図30のステップS745と図31のステップS780における遊技状態設定処理の詳細フローチャート 演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャート 図33のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャート 図33のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャート 図33のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャート 制御用ROM144の構成例を示すブロック図 画像音響制御基板140において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャート 図38のステップS2100における計測処理の詳細フローチャート 公開管理テーブルについて説明するための説明図 図38のステップS2200における状態制御処理の詳細フローチャート 発表許可状態について説明するための説明図 発表順管理テーブルについて説明するための説明図 図38のステップS2300における告知演出制御処理の詳細フローチャート 図38のステップS2400における発表予告演出制御処理の詳細フローチャート 図38のステップS2400における発表予告演出制御処理の詳細フローチャート 発表予告演出の発動時間と長開放ラウンド遊技に要する時間との関係について説明するための説明図 発表予告演出の発動時間と短当たり遊技に要する時間との関係について説明するための説明図 図38のステップS2500における新曲発表演出開始処理の詳細フローチャート 客待ち状態のときに発表予告演出の開始時間となった場合の演出の流れについて説明するための説明図 第1特別図柄判定の権利が保留された状態で発表予告演出の開始時間となった場合の演出の流れについて説明するための説明図 第1特別図柄判定の権利が保留されていない状態で発表予告演出の開始時間となった場合の演出の流れについて説明するための説明図 長開放ラウンド遊技中に発表予告演出の開始時間となった場合の演出の流れについて説明するための説明図 長当たり遊技中の最終ラウンド開始後、又は短当たり遊技中に発表予告演出の開始時間となった場合の演出の流れについて説明するための説明図 特別図柄の変動表示に伴う通常演出が新曲発表演出の開始時間となっても終了しない場合の演出の流れについて説明するための説明図 特別図柄の変動表示に伴う通常演出が新曲発表演出の開始時間となっても終了しない場合の演出の流れについて説明するための説明図 図38のステップS2600における通常演出制御処理の詳細フローチャート 図38のステップS2600における通常演出制御処理の詳細フローチャート 図38のステップS2600における通常演出制御処理の詳細フローチャート 図38のステップS2600における通常演出制御処理の詳細フローチャート デフォルトテーブルの概略図 新曲Aメインテーブルの概略図 新曲Bメインテーブルの概略図 新曲Cメインテーブルの概略図 新曲Dメインテーブルの概略図 新曲Eメインテーブルの概略図 新曲Lメインテーブルの概略図 背景画像の描画に使用される画像データの変化について説明するための説明図 各種背景画像の出現率の変化について説明するための説明図 図38のステップS2700における新曲発表演出終了処理の詳細フローチャート 図38のステップS2800における画像出力制御処理の詳細フローチャート 図38のステップS2900における音声出力制御処理の詳細フローチャート 発表予告演出の発動時間と特別図柄の変動時間との関係について説明するための説明図 発表許可フラグの変形例について説明するための説明図 オールモードテーブルの概略図 特定の条件下でメイン液晶表示装置5に表示されている発表予告演出画像が縮小表示される様子を示す画面図 発表予告演出画像又は新曲発表演出画像を縮小表示する際の描画処理について説明するための説明図 特別図柄の変動表示に伴う変動演出が新曲発表演出の開始時間となっても終了しない場合の他の演出の流れについて説明するための説明図 当たり演出中における発表予告演出画像又は新曲発表演出画像の表示態様について説明するための説明図 新曲発表演出に係る3種類のカウントダウン表示の流れについて説明するための説明図 第1カウントダウン表示の具体例を示す画面図 第2カウントダウン表示の具体例を示す画面図 第3カウントダウン表示の具体例を示す画面図 特定演出に関する示唆演出の具体例を示す画面図 画像音響制御基板140において実行される選択演出制御処理の一例を示すフローチャート 各演出の演出態様について説明するための説明図 新曲発表演出の開始時間になってもSPSPリーチ演出が終了しない場合の演出の流れについて説明するための説明図 特定演出の開始契機について説明するための説明図 特定演出の終了契機について説明するための説明図 各演出の優先度を例示する説明図 新曲発表演出のスケジュールを示すスケジュール画面の一例を示す画面図 ランプ制御基板150の周辺構成を例示するブロック図 ランプ制御基板150が有する記憶領域に格納される各種制御データについて説明するための説明図 ランプ制御基板150において実行される第1演出役物制御処理の一例を示すフローチャート
[第1の実施形態]
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の第1の実施形態に係るパチンコ遊技機
1について説明する。
[パチンコ遊技機1の概略構成例]
まず、図1を参照しつつ、パチンコ遊技機1の概略構成について説明する。ここで、図
1は、パチンコ遊技機1の概略正面図である。パチンコ遊技機1は、本実施形態では、1
種2種混合タイプと呼ばれるパチンコ遊技機である。図1に示されるように、パチンコ遊
技機1は、入賞や判定に関する役物等が設けられた遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3
とを備えている。枠部材3は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラ
ス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域
10が形成されている。
遊技者がハンドル20を握ってレバー21を時計方向に回転させると、皿28に溜めら
れた遊技球が発射装置(不図示)へと案内され、ハンドル20の回転角度に応じた打球力
で遊技領域10へと発射される。この遊技領域10には、不図示の遊技クギや風車等が設
けられており、発射された遊技球は、遊技領域10における上部位置へと案内され、遊技
クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って落下する
。なお、遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン22を操作することによって一時的に停止
される。
また、皿28と近接配置された取り出しボタン23を遊技者が操作すると、皿28の下
面の一部が開口されて、皿28に溜まった遊技球が皿28の下方に配置された不図示の箱
に落下する。なお、皿28は、発射装置へ供給される遊技球及び賞球を溜める上皿と、賞
球を溜める下皿との2つの皿によって構成されてもよい。
遊技者がハンドル20を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」
を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印31
に例示されるように遊技領域10における左側領域を流下する。一方、遊技者がハンドル
20を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が
相対的に強い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印32に例示されるように
遊技領域10における右側領域を流下する。
左打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口11
、第2始動口12、2つの普通入賞口14、及び電動チューリップ17が設けられている
。また、右打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2
始動口12、大入賞口13、2つの普通入賞口14、ゲート16、上記電動チューリップ
17、特定入賞口19、及び羽根部材90が設けられている。
遊技領域10に打ち出された遊技球は、遊技盤2に沿って流下する過程で、第1始動口
11、第2始動口12、大入賞口13、及び普通入賞口14のいずれかに入球して入賞す
る。これにより、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が皿28に払い出される。なお、入
賞しなかった遊技球は、排出口18を介して遊技領域10から排出される。
第1の入賞領域としての第1始動口11は、常時開放されている始動口であり、第2の
入賞領域としての第2始動口12は、普通電動役物としての電動チューリップ17が作動
しているときだけ開放される始動口である。パチンコ遊技機1では、遊技球が第1始動口
11を通過して入賞した場合、又は遊技球が第2始動口12を通過して入賞した場合、遊
技者にとって有利な特別遊技を実行するか否かが判定され、その判定結果が後述する表示
器4に表示される。
なお、以下の説明では、第1始動口11への遊技球の入賞を条件として実行される判定
を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口12への遊技球の入賞を条件として実行され
る判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」と呼ぶ
ものとする。
大入賞口13は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この大
入賞口13の開口部には、大入賞口13を開閉するプレートが設けられている。大入賞口
13は、通常はこのプレートによって閉塞されている。これに対して、特別図柄判定の結
果が大当たりであることを示す所定の大当たり図柄が表示器4に停止表示された場合、す
なわち1種大当たりが発生した場合、上記プレートを作動させて大入賞口13を開放する
特別遊技が実行される。このため、遊技者は、特別遊技中に右打ちを行うことで、特別遊
技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。なお、第2特別図
柄判定の結果が小当たりであることを示す所定の小当たり図柄が表示器4に停止表示され
ると、後述する羽根部材90を作動させて特定入賞口19を開放する小当たり遊技が実行
される。この小当たり遊技中には、V入賞口92(図3参照)が一時的に開放され、この
間にV入賞口92に遊技球が入賞することで2種大当たりが発生する。大入賞口13は、
このように2種大当たりが発生した場合にも開放される。
電動チューリップ17は、第2始動口12に近接配置されており、一対の羽根部材を有
している。この電動チューリップ17は、一対の羽根部材が第2始動口12を閉塞する閉
姿勢(図1参照)と、第2始動口12を開放する開姿勢(不図示)とに姿勢変化可能に構
成されている。
第2始動口12は、図1に示されるように、通常は電動チューリップ17によって閉塞
されている。これに対して、遊技球がゲート16を通過すると、賞球の払い出しは行われ
ないものの、第2始動口12を開放するか否かが判定される。ここで、第2始動口12を
開放すると判定された場合、電動チューリップ17の一対の羽根部材が規定時間開姿勢を
維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口12は、電
動チューリップ17が作動していないときには遊技球が入賞し難い状態であるのに対して
、電動チューリップ17が作動することによって遊技球が入賞し易い状態となる。なお、
以下の説明では、ゲート16への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「普通図柄
判定」と呼ぶものとする。
普通入賞口14は、第1始動口11と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によっ
て所定個数の賞球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口11等とは異なり、普
通入賞口14に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
後述するメイン液晶表示装置5の前面側には、特別図柄判定の結果に応じて一時的に開
放される特定領域9が設けられている。この特定領域9については、図3に基づいて後に
詳述する。
[表示器4の構成例]
図2は、図1における表示器4の拡大図である。表示器4は、主に特別図柄判定や普通
図柄判定に関する情報を表示するものであり、図2に示されるように、第1特別図柄表示
器41、第2特別図柄表示器42、第1特別図柄保留表示器43、普通図柄表示器45、
普通図柄保留表示器46、及び遊技状態表示器47を有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから
第1特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第1特別図柄判
定の判定結果を報知する。この第1特別図柄表示器41には、第1特別図柄判定の結果が
大当たり(1種大当たり)であることを示す大当たり図柄、又は第1特別図柄判定の結果
がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第2特別図柄表示器42は、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから
第2特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第2特別図柄判
定の判定結果を報知する。この第2特別図柄表示器42には、第2特別図柄判定の結果が
大当たり(1種大当たり)であることを示す大当たり図柄、第2特別図柄判定の結果が小
当たりであることを示す小当たり図柄、又は第2特別図柄判定の結果がハズレであること
を示すハズレ図柄が停止表示される。
ところで、特別図柄判定に係る図柄の変動表示中や特別遊技中に第1始動口11に新た
に遊技球が入賞した場合、この入賞を契機とする第1特別図柄判定及び図柄の変動表示を
即座に実行することができない。そこで、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、第1
始動口11に遊技球が入賞しても即座に第1特別図柄判定を実行できない場合に、第1特
別図柄判定の権利が保留されるように構成されている。第1特別図柄保留表示器43は、
このようにして保留された第1特別図柄判定の保留数を表示する。
なお、パチンコ遊技機1では、第2始動口12に遊技球が入賞しても第2特別図柄判定
及び図柄の変動表示を即座に実行できない場合、すなわち特別図柄判定に係る図柄の変動
表示中や特別遊技中に第2始動口12に新たに遊技球が入賞した場合には、第2特別図柄
判定は実行されず、また、第2特別図柄判定の権利が保留されることもない。このため、
表示器4には、第2特別図柄判定の保留数を表示する表示器は設けられていない。
普通図柄表示器45は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄
判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報
知する。なお、例えば普通図柄表示器45における図柄の変動表示中など、遊技球がゲー
ト16を通過しても普通図柄判定及び普通図柄判定に係る図柄の変動表示を即座に実行で
きない場合には、普通図柄判定の権利が保留される。普通図柄保留表示器46は、このよ
うして保留された普通図柄判定の保留数を表示する。遊技状態表示器47は、パチンコ遊
技機1の電源投入時点における遊技状態を表示する。パチンコ遊技機1の遊技状態につい
ては、図4に基づいて後に詳述する。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に表示さ
れる図柄を「特別図柄」と呼び、普通図柄表示器45に表示される図柄を「普通図柄」と
呼ぶものとする。
[特定領域9の構成例]
図3は、特定領域9の内部構造を示す模式図である。図3における鉛直方向34及び幅
方向35は、図1における鉛直方向34及び幅方向35と対応している。特定領域9は、
小当たりが発生することによって遊技球が進入可能に開放される領域であり、その入口で
ある特定入賞口19には、特定入賞口19を開閉する羽根部材90が設けられている。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄
表示器42に特別図柄判定の結果が「大当たり」であることを示す大当たり図柄が判定図
柄として停止表示されると、1種大当たりとなって第1特別遊技が実行される。
本実施形態では、第1特別遊技として、長当たり遊技と短当たり遊技の2種類の特別遊
技が設けられている。
長当たり遊技は、所定条件(例えば大入賞口13への9個の遊技球の入賞、又は大入賞
口13が開放されてから29秒が経過)を満たすまで大入賞口13を開放した状態を維持
した後に大入賞口13を閉塞する長開放ラウンド遊技を規定回数実行するものである。本
実施形態では、1種大当たりに対する長当たり遊技として、長開放ラウンド遊技が4回実
行される4R長当たり遊技と、長開放ラウンド遊技が7回実行される7R長当たり遊技と
の2種類の長当たり遊技が設けられている。なお、長開放ラウンド遊技は、大入賞口13
を複数の遊技球が入球可能に長開放するものであれば、本実施形態で例示した開放パター
ンとは異なる開放パターンで大入賞口13を開閉するものであってもよい。
短当たり遊技は、大入賞口13を開放してから所定時間(例えば0.2秒)が経過する
まで大入賞口13を開放した状態を維持した後に大入賞口13を閉塞する短開放ラウンド
遊技を規定回数(例えば15回)実行する15R短当たり遊技である。なお、規定回数は
、複数であれば15回に限定されるものではない。また、短開放ラウンド遊技は、大入賞
口13を遊技球が入球困難に短開放するものであれば、本実施形態で例示した開放パター
ンとは異なる開放パターンで大入賞口13を開閉するものであってもよい。
一方、第2特別図柄表示器42に第2特別図柄判定の結果が「小当たり」であることを
示す小当たり図柄が判定図柄として停止表示されると、羽根部材90を作動させて特定領
域9を開放する小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技では、特定領域9を開放し
てから所定時間(例えば3.2秒)が経過するまで特定領域9を開放した状態を維持した
後に特定領域9を閉塞する羽根部材90の動作が規定回数(例えば1回)実行される。こ
のように、小当たりが発生することで、特定領域9への遊技球の進入が可能になる。
図3に示されるように、特定領域9には、案内部材91、V入賞口92、ハズレ入賞口
93、及びスライド部材94が設けられている。案内部材91は、特定入賞口19から特
定領域9に進入した遊技球をV入賞口92又はハズレ入賞口93へと案内するものである
。V入賞口92又はハズレ入賞口93に遊技球が入賞した場合、所定数の賞球が払い出さ
れる。ハズレ入賞口93が常時開放されているのに対して、V入賞口92は、通常はスラ
イド部材94によって閉塞されており、特定入賞口19が開放された後の所定期間だけ開
放される。具体的には、本実施形態では、特定入賞口19が開放されてから例えば0.5
秒後にスライド部材94がスライドしてV入賞口92が開放され、V入賞口92の開放か
ら0.2秒が経過するとスライド部材94が図3に示される元の位置に戻ってV入賞口9
2が閉塞される。
そして、このV入賞口92の開放期間にV入賞口92に遊技球が入賞(V入賞)するこ
とで2種大当たりが発生し、既に行われた小当たり遊技を含む第2特別遊技が実行される
。すなわち、2種大当たりが発生した場合、小当たり遊技に続いて長当たり遊技が実行さ
れる。具体的には、特定領域9を3.2秒間だけ開放する小当たり遊技に続いて、大入賞
口13を長開放する3回の長開放ラウンド遊技からなる長当たり遊技、又は大入賞口13
を長開放する14回の長開放ラウンド遊技からなる長当たり遊技が実行される。すなわち
、1回の小当たり遊技と3回の長開放ラウンド遊技とを含む計4Rの特別遊技、又は1回
の小当たり遊技と14回の長開放ラウンド遊技とを含む計15Rの特別遊技が実行される
このように、1種大当たりによる特別遊技では大入賞口13のみを開放するラウンド遊
技から構成される第1特別遊技が実行されるのに対して、2種大当たりによる特別遊技で
は特定領域9を開放する小当たり遊技と大入賞口13を開放するラウンド遊技とから構成
される第2特別遊技が実行される。なお、V入賞口92の開放期間中に遊技球がV入賞口
92に入賞しなかった場合、小当たり遊技に続いて大入賞口13が開放されることはない
ため、第2特別遊技は小当たり遊技のみの1Rで終了することになる。
なお、本実施形態では、V入賞口92がスライド部材94によって開閉される場合につ
いて説明するが、パチンコ遊技機1の奥行方向を軸方向として回動する羽根部材によって
V入賞口92を開閉するようにしてもよい。また、1回の小当たり遊技中の羽根部材90
の動作パターン(特定入賞口19を開放する時間及び回数)等も適宜変更可能である。
[遊技状態の変化の説明]
次に、図4を参照しつつ、パチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。ここで、図
4は、大当たりと遊技状態について説明するための説明図である。図4に示されるように
、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、「通常遊技状態」又は「時短遊技状態」にて
遊技が制御される。
「通常遊技状態」は、いわゆる電チューサポート機能が付与されない通常の遊技状態で
ある。「通常遊技状態」は、具体的には、第2始動口12を開放すると普通図柄判定にお
いて判定される割合が相対的に低い割合(例えば1/12)に設定され、普通図柄の変動
時間が相対的に長い時間(例えば25秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると
判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に短い時間(例えば0.1秒×1回
)に設定される遊技状態である。
「時短遊技状態」は、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。「時短遊技
状態」は、具体的には、第2始動口12を開放すると普通図柄判定において判定される割
合が相対的に高い割合(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に
短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の
第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば0.3秒×5回)に設定される遊
技状態である。すなわち、「時短遊技状態」は、通常遊技状態に比べて、第2始動口12
が開放状態に制御され易い遊技状態である。
遊技盤2の盤面構成上、遊技領域10の左側領域に打ち出された遊技球は第1始動口1
1に入賞可能であるのに対して、遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球が第1始
動口11に入賞することはない。また、「通常遊技状態」のときには第2始動口12は開
放状態になり難い。このため、「通常遊技状態」のときに右打ちを行うメリットはない。
このように、「通常遊技状態」は、遊技球を遊技領域10の左側領域に打ち出した方が右
側領域に打ち出すよりも大当たりを引き当て易い左側有利状態であるため、遊技者は、メ
イン液晶表示装置5に表示されるメッセージやスピーカ24から出力される音声ガイダン
スに従って左打ちを行うことになる。
「通常遊技状態」のときに遊技者が左打ちを行って遊技領域10の左側領域に打ち出さ
れた遊技球が第1始動口11に入賞すると、第1特別図柄判定が行われ、第1特別図柄表
示器41に特別図柄が変動表示された後にその第1特別図柄判定の結果を示す判定図柄が
停止表示される。ここで、第1特別図柄判定によって1種大当たりと判定された場合には
第1特別図柄表示器41にその旨を示す大当たり図柄が停止表示され、大入賞口13を開
放する第1特別遊技が実行される。そして、この第1特別遊技開始時に第1特別図柄表示
器41に停止表示されていた大当たり図柄の種類に応じて、第1特別遊技終了時に遊技状
態が設定される。本実施形態では、図4に例示されるように、第1特別遊技終了後に50
%の割合で「通常遊技状態」が継続される一方で、残りの50%については「通常遊技状
態」から「時短遊技状態」へと遊技状態が変化する。
本実施形態では、第1特別遊技終了後に通常遊技状態にて遊技が制御されることになる
時短無し当たりとして、図4に例示されるように、7回の長開放ラウンド遊技が行われた
後に通常遊技状態となる時短無し7R当たりが設けられており、1種大当たりの50%が
この時短無し7R当たりとなる。また、第1特別遊技終了後に時短遊技状態にて遊技が制
御されることになる時短付き当たりとして、4回の長開放ラウンド遊技が行われた後に時
短遊技状態となる時短付き4R当たり、15回の短開放ラウンド遊技が行われた後に時短
遊技状態となる突然時短当たりの2種類が設けられており、1種大当たりの50%がこれ
ら2種類の時短付き当たりのいずれかとなる。
遊技状態が「時短遊技状態」に移行すると、「通常遊技状態」のときに比べて第2始動
口12が開放状態になり易くなる。その上、第2始動口12に遊技球が入賞することを条
件として実行される第2特別図柄判定の結果の大半が小当たりとなるため、2種大当たり
が発生し易い。このように、「時短遊技状態」は、遊技球を遊技領域10の右側領域に打
ち出した方が左側領域に打ち出すよりも大当たりを引き当て易い右側有利状態であるため
、遊技者は、メイン液晶表示装置5に表示されるメッセージやスピーカ24から出力され
る音声ガイダンスに従って右打ちを行うことになる。
「時短遊技状態」のときに遊技者が右打ちを行って遊技領域10の右側領域に打ち出さ
れた遊技球がゲート16を通過すると、普通図柄判定が行われる。「時短遊技状態」のと
きに普通図柄判定が行われて第2始動口12を開放すると判定された場合、第2始動口1
2の開放時間が「通常遊技状態」のときに比べて長いので、遊技領域10の右側領域に打
ち出された遊技球は、第2始動口12に容易に入賞する。
「時短遊技状態」において、特別図柄が変動表示されておらず、且つ特別遊技中でない
ときに第2始動口12に遊技球が入賞すると、第2特別図柄判定が行われ、第2特別図柄
表示器42に特別図柄が変動表示された後にその第2特別図柄判定の結果を示す判定図柄
が停止表示される。ここで、第2特別図柄判定によって小当たりと判定された場合には第
2特別図柄表示器42にその旨を示す小当たり図柄が停止表示され、特定領域9及びV入
賞口92を一時的に開放する小当たり遊技が実行され、この小当たり遊技中に遊技球がV
入賞口92に入賞することで2種大当たりとなって、当該小当たり遊技を含む第2特別遊
技が実行される。そして、この小当たり遊技のときに第2特別図柄表示器42に停止表示
されていた小当たり図柄の種類に応じて、第2特別遊技終了時に遊技状態が設定される。
本実施形態では、図4に例示されるように、第2特別遊技終了後に70%の割合で「時短
遊技状態」が継続される一方で、残りの30%については「時短遊技状態」から「通常遊
技状態」に戻されることになる。
本実施形態では、第2特別遊技終了後に通常遊技状態にて遊技が制御されることになる
時短無し当たりとして、図4に例示されるように、1回の小当たり遊技と3回の長開放ラ
ウンド遊技とが行われた後に通常遊技状態となる時短無し4R当たりが設けられており、
2種大当たりの30%がこの時短無し4R当たりとなる。また、第2特別遊技終了後に時
短遊技状態にて遊技が制御されることになる時短付き当たりとして、1回の小当たり遊技
と14回の長開放ラウンド遊技とが行われた後に時短遊技状態となる時短付き15R当た
り、1回の小当たり遊技と3回の長開放ラウンド遊技とが行われた後に時短遊技状態とな
る時短付き4R当たりの2種類が設けられており、2種大当たりの70%がこれら2種類
の時短付き当たりのいずれかとなる。
なお、詳細な説明は省略するが、「時短遊技状態」において100回の第2特別図柄判
定(又は第1特別図柄判定)が行われても大当たりが発生しなかった場合にも、遊技状態
が「時短遊技状態」から「通常遊技状態」に戻されることになる。
[パチンコ遊技機1の演出手段の構成例]
図1に示されるように、遊技盤2又は枠部材3には、各種の演出を行うものとして、メ
イン液晶表示装置5、サブ液晶表示装置6、ロゴ役物7、スピーカ24、及び枠ランプ2
5が設けられている。
メイン液晶表示装置5は、演出画像を表示する画像表示装置であり、遊技者によって視
認され易い位置に設けられている。メイン液晶表示装置5には、例えば、特別図柄判定の
結果を報知する装飾図柄、予告演出などを行うキャラクタやアイテム、第1特別図柄判定
が保留されていることを示す保留表示画像等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表
示される。
サブ液晶表示装置6は、演出画像を表示する画像表示装置であり、メイン液晶表示装置
5の上方に設けられている。サブ液晶表示装置6としては、メイン液晶表示装置5に比べ
て表示画面が小さいものが用いられ、主に、メイン液晶表示装置5で行われる演出に対す
る告知演出に使用される。
なお、本実施形態では、メイン液晶表示装置5及びサブ液晶表示装置6が共に液晶表示
装置によって構成されている場合について説明するが、これらの両方又はどちらか一方が
例えばEL表示装置等の他の画像表示装置によって構成されてもよい。
ロゴ役物7は、サブ液晶表示装置6に対して可動に構成されており、サブ液晶表示装置
6に遊技者の視線を誘導することを目的として、サブ液晶表示装置6において告知演出が
行われるのに先立って振動するように動作する。
スピーカ24は、メイン液晶表示装置5又はサブ液晶表示装置6で行われる表示演出と
同期するように楽曲や音声、効果音等を出力して音による演出を行う。枠ランプ25は、
発光色や発光パターン、光の放射方向を変化させることによって光による演出を行う。
[パチンコ遊技機1の操作手段の構成例]
枠部材3には、遊技者が操作する操作手段として、演出ボタン26及び演出キー27が
設けられている。演出ボタン26は、遊技者が押下することによって操作情報を入力する
ための押ボタンである。演出キー27は、上下左右のいずれかの方向を指示するための十
字キーと、これらのキーの中央に位置する中央キーとを有して構成されている。パチンコ
遊技機1では、演出ボタン26又は演出キー27から入力された操作情報に応じた演出が
行われる場合がある。
[パチンコ遊技機1で行われる演出の主な特徴]
以下、図5〜図10を参照しつつ、パチンコ遊技機1において行われる演出の主な特徴
について説明する。
図5は、複数台のパチンコ遊技機1が設置された遊技システムの模式図である。図5に
例示されるように、いわゆるパチンコホールには、上述したパチンコ遊技機1が複数台(
例えば20台)並べて設置されることによって1つの島が構成される。この島に設置され
た各パチンコ遊技機1は、共通の島電源ラインを介して島電源供給装置500と電気的に
接続される。このため、各パチンコ遊技機1の個別電源スイッチを「ON」にした状態で
島電源供給装置500の電源を投入することで、1つの島に設置された複数台のパチンコ
遊技機1を一斉に起動させることができる。後に詳述するが、本実施形態におけるパチン
コ遊技機1は、このような起動方法を利用して、同じ島に設置された全てのパチンコ遊技
機1において一斉に同じ演出を開始することを可能にする構成を備えている。
図6は、メイン液晶表示装置5を用いて行われる演出の流れについて説明するための画
面図である。例えば「通常遊技状態」のときに第1始動口11に遊技球が入賞して第1特
別図柄判定が行われた場合、メイン液晶表示装置5の表示画面には、第1特別図柄表示器
41に特別図柄が表示されるのに伴って装飾図柄が変動表示された後に、第1特別図柄表
示器41に判定図柄が停止表示されるタイミングで第1特別図柄判定の結果を示す装飾図
柄が停止表示される(図6(A)参照)。
このように、通常時は、遊技媒体としての遊技球を用いた遊技に伴って、メイン液晶表
示装置5やスピーカ24、枠ランプ25等を用いた通常演出が実行される。ここで、通常
演出とは、特別図柄の変動表示に伴う変動演出と、特別遊技に伴う当たり演出の両方を含
むものである。なお、この通常演出の画像は、通常演出のみが行われているときには、本
実施形態では、全体領域に表示される。
一方、パチンコ遊技機1では、電源が投入されてからの経過時間を計測する計測処理が
行われており、電源投入から第1設定時間(本実施形態では約59分)が経過した後に、
新曲発表演出(図6(C)参照)に先立って、新曲発表演出が行われることを予告する発
表予告演出が実行される。この発表予告演出は、新曲発表演出と演出内容が関連するもの
であって、本実施形態では、新曲発表演出で再生される新曲のドキュメント映像のムービ
ーを再生する演出である。加えて、本実施形態における発表予告演出では、新曲発表演出
が開始されるまでの残り時間がカウントダウン表示される(図6(B)参照)。この発表
予告演出の画像は、本実施形態では、全体領域のうちの一部の領域である上部領域に表示
される。なお、新曲発表演出が開始されるまでの残り時間のカウントダウン表示は、サブ
液晶表示装置6においても行われる(図9(C)参照)。
なお、本実施形態では、発表予告演出が新曲のドキュメント映像のムービー再生によっ
て実現される場合について説明するが、発表予告演出は、新曲発表演出と内容が関連する
ものであれば、例えば新曲発表演出の演出内容を示唆する演出として、新曲を歌うメンバ
ーが楽屋で準備している風景を撮影したムービーを再生する演出などの他の演出であって
もよい。
次に、電源投入から第2設定時間(本実施形態では1時間)が経過したタイミングで、
未公開コンテンツとしての新曲を発表する新曲発表演出(本実施形態では新曲のムービー
再生)が開始される(図6(C)参照)。この新曲発表演出は、発表予告演出とは異なり
、遊技球を用いた遊技の状況とは無関係に、電源投入から第2設定時間が経過すると強制
的に開始される。このため、島電源供給装置500を用いて1つの島に設置された複数台
のパチンコ遊技機1を一斉に起動させることで、これらのパチンコ遊技機1において同時
に新曲発表演出を開始させることが可能である。
ところで、発表予告演出及び新曲発表演出は、遊技球を用いた遊技とは無関係に行われ
る演出であるが、発表予告演出及び新曲発表演出が行われている間も遊技球を用いた遊技
が継続されるため、この遊技に対する通常演出を発表予告演出又は新曲発表演出と並行さ
せる必要がある。このため、パチンコ遊技機1では、発表予告演出が開始されてからそれ
に続く新曲発表演出が終了するまでの間、上部領域を用いて発表予告演出と新曲発表演出
とが行われる一方で、メイン液晶表示装置5の表示画面の下部領域を用いて通常演出が行
われる(図6(B)及び(C)参照)。このように、発表予告演出の画像が表示されてい
たのと同じ上部領域に新曲発表演出の画像が表示されるのに対して、通常演出の画像は、
発表予告演出が開始されるまでは全体領域に表示される一方で、発表予告演出が開始され
て以降は上部領域の下方に位置する下部領域に表示される。なお、本実施形態では、発表
予告演出及び新曲発表演出を際立たせるために、下部領域には、通常演出の装飾図柄等が
ドット表示される。
新曲発表演出が終了すると、下部領域を用いて通常演出が行われていた状態から、全体
領域を用いて通常演出が行われる状態へと戻る。そして、新曲発表演出が行われた後の通
常演出では、新曲発表演出で発表された新曲に基づく演出が行われることになる。すなわ
ち、新曲発表演出開始前の通常演出では使用されていなかった新曲に関する演出データが
、新曲発表演出が実行されたことで使用可能となる。
なお、新曲発表演出は、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから1時間が経過したと
きにだけ実行される訳ではなく、本実施形態では、パチンコ遊技機1の電源が投入されて
から1時間が経過する毎に実行される。すなわち、パチンコ遊技機1の電源が投入されて
から1時間が経過したときに例えば新曲Aの新曲発表演出が実行された場合、1時間おき
に、新曲Aの新曲発表演出が行われる。また、1つの新曲に対する新曲発表演出は、その
新曲の初回の新曲発表演出が実行されてから1週間継続され、次の1週間では、他の新曲
の新曲発表が1時間おきに実行される。本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、この
ような処理が繰り返されることによって、約3ヶ月間にわたって全12曲の新曲に対する
新曲発表演出が実行され、その都度、通常演出で使用可能な演出データが増えて行く。
なお、以下の説明では、メイン液晶表示装置5の表示画面における全体領域を単に「全
体領域」と呼び、メイン液晶表示装置5の表示画面における上部領域を単に「上部領域」
と呼び、メイン液晶表示装置5の表示画面における下部領域を単に「下部領域」と呼ぶも
のとする。
図7は、特定の条件下でメイン液晶表示装置5に表示されている通常演出画像が縮小表
示される様子を示す画面図である。発表予告演出の開始時間から新曲発表演出の開始時間
までの間に、全体領域に特別図柄判定の結果として装飾図柄が停止表示された場合、この
特別図柄判定の次の特別図柄判定の実行に伴って装飾図柄の変動表示を開始する際に通常
演出の表示態様を下部領域におけるドット表示に切り替えるようにすれば、通常演出の興
趣が損なわれてしまうのを抑制することができる。これに対して、遊技球を用いた遊技に
対して必要な情報を適切に報知しなければ、発表予告演出及び新曲発表演出が遊技の妨げ
になってしまうそれがある。このため、例えば図7に例示されるように、発表予告演出中
に大当たりが発生して遊技者に右打ちを促す報知を行う必要があるような場合には、通常
演出画像を、下部領域におけるドット表示ではなく、上部領域において発表予告演出画像
又は新曲発表演出画像に重畳するように縮小表示することとしている。
図8は、パチンコ遊技機1で行われる新曲発表演出の流れの一例について説明するため
の説明図である。なお、新曲発表演出の流れを分かり易く示すために、図8においては、
午前9時ちょうどにパチンコ遊技機1の電源を投入した場合の時刻が示されている。また
、説明の便宜上、新曲発表演出に先立って実行される発表予告演出の図示を省略している
図8(A)に示されるように、パチンコ遊技機1が例えば6/30の土曜日にパチンコ
ホールに導入された場合、導入から1週間が経過するまでは、デフォルトの通常演出が行
われる。例えば、新曲発表演出が1回も行われていない状態でメイン液晶表示装置5に表
示される背景画像として、第1デフォルト背景画像及び第2デフォルト背景画像の2種類
の背景画像が予め記憶されており、新曲Aの初回新曲発表演出が実行されるまでは、メイ
ン液晶表示装置5に第1デフォルト背景画像及び第2デフォルト背景画像のどちらか一方
が表示される。
そして、パチンコ遊技機1がパチンコホールに導入されてから1週間が経過した7/7
の土曜日に、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから3時間が経過したときに、新曲A
の初回新曲発表演出が実行される(図8(B)参照)。図8(B)には、午前9時ちょう
どにパチンコ遊技機1の電源が投入されているため、正午ちょうどに新曲Aの初回新曲発
表演出が実行され、その後1時間おきに新曲Aの新曲発表演出が実行される例が示されて
いる。
新曲Aの初回新曲発表演出が実行されると、新曲Aに関する画像データを主に使用する
通常演出が行われるようになる。すなわち、背景画像を例に説明すると、第1デフォルト
背景画像及び第2デフォルト背景画像の2つの背景画像しか使用できなかったのが、新曲
発表演出で再生される新曲Aのムービーデータを構成する画像データに基づいて予め作成
された新曲A背景画像が新たに使用可能となる。この新曲A背景画像は、新曲Aの新曲発
表演出が行われる1週間は、第1デフォルト背景画像及び第2デフォルト背景画像よりも
選択率が高く設定されるため、第1デフォルト背景画像及び第2デフォルト背景画像より
も高い割合でメイン液晶表示装置5に表示されることになる。
続いて、新曲Aの初回新曲発表演出が実行されてから1週間が経過した7/14の土曜
日に、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから3時間が経過したときに、新曲Bの初回
新曲発表演出が実行される(図8(C)参照)。
新曲Bの初回新曲発表演出が実行されると、新曲Bに関する画像データを主に使用する
通常演出が行われるようになる。すなわち、背景画像を例に説明すると、第1デフォルト
背景画像、第2デフォルト背景画像、及び新曲A背景画像の3つの背景画像が使用可能で
あったのが、第1デフォルト背景画像が使用できなくなり、代わりに、新曲発表演出で再
生される新曲Bのムービーデータを構成する画像データに基づいて予め作成された新曲B
背景画像が新たに使用可能となる。この新曲B背景画像は、新曲Bの新曲発表演出が行わ
れる1週間は、第2デフォルト背景画像及び新曲A背景画像よりも選択率が高く設定され
るため、第2デフォルト背景画像及び新曲A背景画像よりも高い割合でメイン液晶表示装
置5に表示されることになる。
このように、各新曲の初回新曲発表演出が実行される毎に使用可能な背景画像が増えて
行き、且つ最新の新曲に関する背景画像が最も高い割合でメイン液晶表示装置5に表示さ
れる。
なお、図8に例示された新曲発表のスケジュールは一例であって、パチンコ遊技機1の
導入初日に新曲Aの初回新曲発表演出を行ったり、同じ新曲の新曲発表演出が実行される
時間間隔を1時間以外の時間や一定でない時間にしたりするといった変更を行ってもよい
図9は、サブ液晶表示装置6を用いて行われる告知演出の一例を示す画面図である。例
えば新曲Aの初回新曲発表が行われる7/7の土曜日の前日には、図9(A)に例示され
るように、初回新曲発表日までの残り日数を告知する演出画像をサブ液晶表示装置6に表
示させる告知演出が実行される。また、例えば新曲Aの初回新曲発表が行われる7/7の
土曜において、初回新曲発表演出が開始されるまでに、図9(B)に例示されるように、
初回新曲発表演出が本日行われることを告知する演出画像をサブ液晶表示装置6に表示さ
せる告知演出が実行される。また、例えば新曲Aの新曲発表演出の開始時間までの残り時
間が所定時間未満となった場合には、図9(C)に例示されるように、サブ液晶表示装置
6に残り時間をカウントダウン表示させる告知演出が実行される。また、例えば新曲Aの
初回新曲発表演出が終了する際には、1週間後に次の新曲Bの初回新曲発表演出が行われ
ることを告知する演出画像をサブ液晶表示装置6に表示させる告知演出が行われる。
このように、サブ液晶表示装置6では、新曲発表演出に関する様々な告知演出が実行さ
れる。
図10は、全ての新曲が発表された後にパチンコ遊技機1で行われる新曲発表演出の流
れについて説明するための説明図である。図8(D)に示されるように12曲目の新曲L
の初回新曲発表演出が行われると、その日から1週間が経過した9/29の土曜日からは
、1時間毎に行われる新曲発表演出で発表される新曲の種類が順次変化していく(図10
参照)。そして、図10(A)〜(D)に例示されるように、9/29の土曜日には電源
投入から1時間が経過したときに新曲Aの新曲発表演出が行われるのに対して、9/30
の日曜日には電源投入から1時間が経過したときには新曲Bの新曲発表演出が行われ、1
0/1の月曜日には電源投入から1時間が経過したときには新曲Cの新曲発表演出が行わ
れるというように、同じ時間帯であっても、日によって発表される新曲の種類が変化する
このため、新曲Aの初回新曲発表演出が行われてから新曲Lの1週間の新曲発表演出が
完了するまでは毎週遊技しなければ楽しむことができなかった全曲の新曲発表演出を、1
日で楽しむことができる。
また、同じ時間帯であっても日によって発表される新曲の種類が変化するので、ある時
間帯にしか遊技できない遊技者であっても、様々な種類の新曲の新曲発表演出を楽しむこ
とができる。
以下、上述したような通常演出、発表予告演出、新曲発表演出、及び告知演出の実行を
実現するためのパチンコ遊技機1の内部構成やパチンコ遊技機1で行われる処理について
、詳細に説明する。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
遊技盤2の裏面側には、賞球として払い出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、
パチンコ遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図11に例示されるよう
に、パチンコ遊技機1の制御装置は、判定の実行や演出制御基板130へのコマンド送信
処理等を制御する遊技制御基板100、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づ
いて演出を統括的に制御する演出制御基板130、画像や音による演出を制御する画像音
響制御基板140、各種のランプやロゴ役物7による演出を制御するランプ制御基板15
0等から構成されている。本実施形態では、遊技制御基板100が遊技の進行を制御する
遊技制御部として機能し、演出制御基板130、画像音響制御基板140、及びランプ制
御基板150が演出を制御する演出制御部として機能する。
[遊技制御基板100の構成]
遊技制御基板100は、メインCPU101、メインROM102、及びメインRAM
103を備えている。メインCPU101は、メインROM102に記憶されたプログラ
ム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM
103は、メインCPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時
的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
遊技制御基板100には、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、電
動チューリップ開閉部113、ゲートスイッチ114、大入賞口スイッチ115、大入賞
口制御部116、普通入賞口スイッチ117、特定入賞口スイッチ118、特定領域開閉
部119、V入賞口スイッチ120、ハズレ入賞口スイッチ121、V入賞口開閉部12
2、及び表示器4を構成する各表示器41〜43,45〜47が接続されている。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口11に遊技球が入賞したことを検知して、そ
の検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2始動口スイッチ112は、第2始動口
12に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する
。電動チューリップ開閉部113は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、電動
チューリップ17の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動さ
せることによって、第2始動口12を開閉する。ゲートスイッチ114は、遊技球がゲー
ト16を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。大入
賞口スイッチ115は、大入賞口13に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号
を遊技制御基板100に出力する。大入賞口制御部116は、遊技制御基板100からの
制御信号に応じて、大入賞口13を閉塞するプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソ
レノイドを作動させることによって、大入賞口13を開閉する。普通入賞口スイッチ11
7は、遊技球が普通入賞口14に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板
100に出力する。
特定入賞口スイッチ118は、遊技球が特定入賞口19に入賞したことを検知して、そ
の検知信号を遊技制御基板100に出力する。特定領域開閉部119は、遊技制御基板1
00からの制御信号に応じて、羽根部材90に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイド
を作動させることによって、特定入賞口19を開閉する。V入賞口スイッチ120は、遊
技球がV入賞口92に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出
力する。ハズレ入賞口スイッチ121は、遊技球がハズレ入賞口93に入賞したことを検
知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。V入賞口開閉部122は、スラ
イド部材94に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、V
入賞口92を開閉する。
遊技制御基板100のメインCPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口
スイッチ112、大入賞口スイッチ115、普通入賞口スイッチ117、V入賞口スイッ
チ120、又はハズレ入賞口スイッチ121からの検知信号が入力されると、遊技球が入
賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御基板(不図示)に指示し、払出制
御基板からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。
この払出制御基板は、遊技盤2の裏面側に設けられている球タンクから皿28へ賞球を
送り出す駆動モータ等を有して構成されている。
メインCPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたタイミ
ングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実
行する。また、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力
されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別
図柄判定を実行する。そして、大当たりであると判定した場合には、大入賞口制御部11
6を介して大入賞口13を開閉する。
また、メインCPU101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりであると判定した場
合には、特定領域開閉部119を介して羽根部材90を作動させることで特定入賞口19
を開閉すると共に、V入賞口開閉部122を介してスライド部材94を作動させることで
V入賞口92を開閉する。そして、スライド部材94の作動中にV入賞口92に遊技球が
入賞した場合、大当たりであると判定した場合と同様に、大入賞口制御部116を介して
大入賞口13を開閉する。
また、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力されたタイ
ミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、第2始
動口12を開放すると判定した場合、電動チューリップ開閉部113を介して電動チュー
リップ17を作動させることによって、第2始動口12を一時的に開放する。
また、メインCPU101は、表示器4を構成する各表示器41〜43,45〜47に
対して、図2に基づいて上述した処理を実行させる。
[演出制御基板130の構成]
演出制御基板130は、サブCPU131、サブROM132、サブRAM133、及
びRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。サブCPU131は、サブRO
M132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブ
RAM133は、サブCPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを
一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
RTC134は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。パチンコ遊技機1は、島
電源供給装置500からパチンコ遊技機1が備える電源基板へと電力が供給されることに
よって起動する。RTC134は、島電源供給装置500から電源基板に電力が供給され
ているときには、電源基板から供給される電力によって計時動作を行う。一方、島電源供
給装置500から電源基板に電力が供給されていないときには、RTC134は、パチン
コ遊技機1に内蔵されている不図示の内蔵電池から供給される電力によって計時動作を行
う。このため、RTC134は、電源基板から電力が供給されないときにも計時動作を行
うことができる。なお、内蔵電池の寿命は約3年であるが、電源基板に電力が供給されて
いるときには、内蔵電池を使用せずに電源基板から供給される電力によって計時動作が行
われるため、内蔵電池の寿命を約3年よりも延ばすことが可能である。また、電源基板か
ら電力が供給されているときの方がRTC134の計時動作が安定するため、計時動作の
誤差がより少なくなるといった効果が期待できる。
後に詳述するが、画像音響制御基板140の統括CPU141(図12参照)は、この
RTC134から現在の日付及び時刻を示す情報(以下「RTC情報」という。)を取得
して、上述した発表予告演出や新曲発表演出等を制御する。
演出制御基板130のサブCPU131は、遊技制御基板100から送信される特別図
柄判定や普通図柄判定、特別遊技等に関する遊技情報に基づいて、通常演出の演出内容を
設定する。その際、演出ボタン26又は演出キー27からの操作情報の入力を受け付けて
、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。また、サブCPU131は、設
定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制
御基板150に送信する。なお、上述した発表予告演出や新曲発表演出の演出内容の設定
は、本実施形態では、演出制御基板130ではなく画像音響制御基板140において行わ
れる。
[ランプ制御基板150の構成]
ランプ制御基板150は、図には示されていないが、CPU、ROM、及びRAMを備
えている。ランプ制御基板150のCPUは、ROMに記憶されたプログラムに基づいて
、枠ランプ25やロゴ役物7の動作を制御する際の演算処理を行う。ランプ制御基板15
0のRAMは、CPUが上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶
する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
ランプ制御基板150のROMには、発光パターンデータ及び動作パターンデータが記
憶されている。ここで、発光パターンデータは、枠ランプ25やロゴ役物7が備える発光
素子のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、ロゴ役物7
の動作パターンを示すデータである。
ランプ制御基板150のCPUは、ROMに記憶された発光パターンデータの中から、
演出制御基板130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをRAMに読み
出して、枠ランプ25やロゴ役物7の発光素子の発光を制御する。また、ランプ制御基板
150のCPUは、ROMに記憶された動作パターンデータの中から、演出制御基板13
0から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをRAMに読み出して、ロゴ役物
7を動作させるモータの駆動を制御する。
[画像音響制御基板140の構成]
図12は、画像音響制御基板140の構成例を示すブロック図である。画像音響制御基
板140は、メイン液晶表示装置5及びサブ液晶表示装置6の画像表示制御と、スピーカ
24からの音声出力制御とを行うものである。この画像音響制御基板140は、統括CP
U141、VDP(Video Display Processor)142、音響D
SP(Digital Signal Processor)143、制御用ROM14
4、制御用RAM145、音響用ROM146、SDRAM147、及びVRAM149
を備えている。
統括CPU141は、制御用ROM144に記憶されているプログラムや各種テーブル
、演出制御基板130から受信したコマンド、RTC134から取得したRTC情報に基
づいて、VDP142に対して、CGROM148に記憶されている画像データをメイン
液晶表示装置5又はサブ液晶表示装置6に表示させる指示を行う。この指示は、主にディ
スプレイリストの出力によって行われる。
ここで、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド
群で構成されており、描画する画像の種類、画像を描画する位置(座標)、表示の優先順
位、表示倍率、回転角、透過率等の各種パラメータを含むものである。このディスプレイ
リストを作成する処理については、後に詳述する。
統括CPU141は、音響DSP143に対しても、音響用ROM146に記憶されて
いる音響データをスピーカ24から出力させる指示を行う。
制御用ROM144は、マスクROMで構成されており、統括CPU141の制御プロ
グラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、各種
テーブル(図37参照)等が記憶されている。
制御用RAM145は、統括CPU141が上記プログラムを実行する際に用いる各種
データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
CGROM148は、通常演出、発表予告演出、新曲発表演出、告知演出などを実行す
るために必要な演出データを記憶するものである。このCGROM148は、フラッシュ
メモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例
えば32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなるスプライトデータ(1枚の
画像データ)、複数の画像データの集まりからなるムービーデータ等を圧縮して記憶して
いる。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明
度を示すα値とから構成されている。また、CGROM148は、色番号を指定する色番
号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータ等を圧
縮せずに記憶している。
このCGROM148には、新曲発表演出及び発表予告演出を行うためのデータとして
、新曲発表演出用ムービーデータ及び発表予告演出用ムービーデータがそれぞれの新曲に
対して個別に記憶されている。
VDP142は、統括CPU141によって作成されたディスプレイリストに基づいて
どの新曲の発表予告演出及び新曲発表演出の実行が指示されたかを特定し、特定した新曲
の発表予告演出用ムービーデータ及び新曲発表演出用ムービーデータをCGROM148
から読み出して再生する。
また、CGROM148には、通常演出の画像を生成するために使用されるスプライト
データとして、通常演出データ及び特定演出データを記憶している。通常演出データは、
新曲発表演出が行われたか否かに関わらず使用可能なデフォルトデータであり、第1デフ
ォルト背景画像や第2デフォルト背景画像の画像データがこれに該当する。これに対して
、特定演出データは、初回の新曲発表演出行われることではじめて使用可能になるスプラ
イトデータ(例えば新曲A背景画像や新曲B背景画像の画像データ)であり、それぞれの
新曲に対して個別に記憶されている。この特定演出データは、新曲発表演出用ムービーデ
ータを構成する画像データを編集する形で予め生成されたものである。
なお、本実施形態では、新たに使用可能となった特定演出データを用いた通常演出の出
現率をできるだけ高くするために、使用可能な特定演出データが増える毎に通常演出デー
タを用いた通常演出の出現率を徐々に低下させていき、通常演出データを用いた通常演出
の出現率が最終的にゼロとなるように、新曲の初回新曲発表演出が行われる毎にディスプ
レイリスト作成テーブルを切り替える特別選択が実行される。この特別選択については、
後に詳述する。
VDP142は、統括CPU141によって作成されたディスプレイリストに基づいて
通常演出データ又は特定演出データをCGROM148から読み出して、通常演出を行う
ための描画処理を実行する。初回新曲発表演出が1度も行われていないときには、特定演
出データが読み出されることはないため、通常演出データを用いた描画処理が行われて、
例えばデフォルトの背景画像がメイン液晶表示装置5に表示される。これに対して、例え
ば新曲Aの初回新曲発表演出が行われると、新曲Aに対する特定演出データが読み出され
るようになり、この特定演出データを用いた描画処理が行われて、例えば新曲Aの背景画
像がメイン液晶表示装置5に表示されるようになる。このように、本実施形態におけるパ
チンコ遊技機1では、新曲の初回新曲発表演出の実行を契機として、当該新曲の特定演出
データの使用制限が解除されることになる。
なお、CGROM148に記憶される画像データの一部のみを圧縮しておくようにして
もよい。また、ムービーデータの圧縮方法としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方
式を用いることができる。
VRAM149は、画像データを高速に書き込んだり読み出したりすることができるS
RAMで構成されており、ディスプレイリスト記憶領域1491、展開記憶領域1492
、全画面用フレームバッファ1493、縮小画像用フレームバッファ1494、メイン液
晶用フレームバッファ1495、サブ液晶用フレームバッファ1496を有して構成され
ている。
ディスプレイリスト記憶領域1491は、統括CPU141から出力されたディスプレ
イリストを一時的に記憶するものである。展開記憶領域1492は、CGROM148か
ら読み出された後に伸長された画像データを記憶するものである。全画面用フレームバッ
ファ1493は、全体領域に表示される画像を描画するための描画用フレームバッファで
ある。縮小画像用フレームバッファ1494は、メイン液晶表示装置5に縮小表示される
通常演出画像(図7参照)を描画するための描画用フレームバッファである。メイン液晶
用フレームバッファ1495は、全画面用フレームバッファ1493(及び縮小画像用フ
レームバッファ1494)から転送される画像データを一時的に記憶する表示用フレーム
バッファである。サブ液晶用フレームバッファ1496は、サブ液晶表示装置6に表示さ
れる画像データを描画して表示するための描画と表示に兼用されるフレームバッファであ
る。
VDP142は、CGROM148に圧縮された状態で記憶されている画像データを伸
長して、伸長した画像データを展開記憶領域1492に格納する。また、VDP142は
、ディスプレイリスト記憶領域1491に記憶されたディスプレイリストに基づいて、全
画面用フレームバッファ1493、縮小画像用フレームバッファ1494、又はサブ液晶
用フレームバッファ1496を用いて描画処理を行う。また、VDP142は、VRAM
149内の表示用フレームバッファ(メイン液晶用フレームバッファ1495又はサブ液
晶用フレームバッファ1496)に記憶された画像データから画像の色を示す映像信号と
してのRGB信号を生成し、生成したRGB信号をメイン液晶表示装置5又はサブ液晶表
示装置6に出力する。
音響DSP143には、楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響
用ROM146と、音響DSP143によるデータ処理等の作業領域として使用されるS
DRAM147が接続されている。音響DSP143は、統括CPU141からの指示に
対応する音響データを音響用ROM146からSDRAM147に読み出してデータ処理
を実行し、データ処理後の音響データをスピーカ24に出力させる。
[VDP142の描画処理]
次に、図13〜図15を参照しつつ、VDP142によって実行される描画処理とメイ
ン液晶表示装置5又はサブ液晶表示装置6に表示される画像とについて説明する。
図13は、通常時の描画処理について説明するための説明図である。上述した発表予告
演出及び新曲発表演出を行わないときには、ディスプレイリスト記憶領域1491に格納
されたメイン液晶用のディスプレイリスト等に基づいて、VDP142によって以下のよ
うな描画処理がフレーム単位で実行される。すなわち、図13に例示されるように、VD
P142は、例えば、装飾図柄及びキャラクタを示す第1画像と、装飾図柄等の背景を示
す背景画像としての第2画像と、文字画像としての第3画像とをCGROM148から読
み出して展開記憶領域1492に格納し、Zバッファ法などを用いてこれらの画像を合成
した通常演出画像を全画面用フレームバッファ1493に描画する。
なお、縮小画像用フレームバッファ1494は、発表予告演出中や新曲発表演出中にお
いて特定の条件下で通常演出画像を縮小表示する必要があるときにのみ使用されるフレー
ムバッファであるため、発表予告演出又は新曲発表演出が行われていないときには使用さ
れない。
このため、発表予告演出や新曲発表演出が行われていない通常時は、VDP142は、
全画面用フレームバッファ1493に描画した通常演出画像をメイン液晶用フレームバッ
ファ1495に転送し、所定の表示タイミングでRGB信号としてメイン液晶表示装置5
に出力する。そして、メイン液晶用フレームバッファ1495内の画像がメイン液晶表示
装置5に出力されている間に、次のフレームの通常演出画像を全画面用フレームバッファ
1493に描画する。
また、VDP142は、ディスプレイリスト記憶領域1491に格納されたサブ液晶用
のディスプレイリスト等に基づいて、新曲発表演出に関する告知演出画像をCGROM1
48から読み出して展開記憶領域1492に格納し、この告知演出画像と、初回の新曲発
表演出が実行される日までの残り日数や新曲発表演出が開始されるまでの残り時間を示す
文字画像とをZバッファ法などを用いてサブ液晶用フレームバッファ1496に合成描画
する。そして、合成描画した告知演出画像を所定の表示タイミングでRGB信号としてサ
ブ液晶表示装置6に出力する。
なお、描画処理を効率良く実行するために、描画処理で頻繁に使用される画像データを
展開記憶領域1492にバッファリングしておくようにしてもよい。
図14は、発表予告演出中又は新曲発表演出中の描画処理について説明するための説明
図である。上述した発表予告演出又は新曲発表演出を行うときには、ディスプレイリスト
記憶領域1491に記憶されたメイン液晶用のディスプレイリスト等に基づいて、VDP
142によって以下のような描画処理がフレーム単位で実行される。すなわち、図14に
示されるように、VDP142は、例えば、プリレンダリングされた特殊演出画像(発表
予告演出画像又は新曲発表演出画像)と、通常演出画像をドット表示するためのドット演
出画像とをCGROM148から読み出して展開記憶領域1492に格納し、これらの画
像を全画面用フレームバッファ1493に一緒に描画する。その際、特殊演出画像を上部
領域に対応する領域に描画し、ドット演出画像を下部領域に対応する領域に描画する。
なお、ドット演出画像による通常演出が行われている場合には、全画面表示されていた
通常演出画像を縮小表示する必要はないため、縮小画像用フレームバッファ1494はこ
こでも未使用である。
このため、発表予告演出又は新曲発表演出が行われているときには、VDP142は、
全画面用フレームバッファ1493に描画した特殊演出画像及びドット演出画像をメイン
液晶用フレームバッファ1495に転送し、所定の表示タイミングでRGB信号としてメ
イン液晶表示装置5に出力する。そして、メイン液晶用フレームバッファ1495内の画
像がメイン液晶表示装置5に出力されている間に、次のフレームの特殊演出画像及びドッ
ト演出画像を全画面用フレームバッファ1493に描画する。
また、VDPU142は、発表予告演出及び新曲発表演出が行われていないときと同様
に、告知演出画像をサブ液晶用フレームバッファ1496に描画してサブ液晶表示装置6
に出力する。なお、メイン液晶表示装置5を用いて新曲発表演出が行われているときには
新曲発表演出が開始されるまでの残り時間をカウントダウン表示するといった処理は必ず
しも必要ではないため、告知演出画像の代わりに、メイン液晶表示装置5で行われている
新曲発表演出に関する演出画像をサブ液晶表示装置6に表示させるための描画処理を行う
ようにしてもよい。
次に、通常演出画像を縮小表示する際の描画処理について説明する。特別図柄の変動時
間が例えば2分といった長尺の通常演出が行われ、新曲発表演出が開始されてからもこの
通常演出が継続するような場合、特別図柄の変動表示が終了する前に通常演出画像をドッ
ト表示に切り替えてしまうと、通常演出画像の興趣が損なわれてしまうことになる。そこ
で、このような問題が生じるのを防止するために、特別図柄の変動表示が終了するまで通
常演出画像の全画面表示を継続させることが考えられるが、この場合、新曲発表演出画像
の表示が遅れてしまうという別の問題が生じることになる。そこで、本実施形態では、こ
れらの問題が生じるのを防止するために、例えば新曲発表演出が開始されるタイミングで
通常演出画像を縮小して新曲発表演出画像に重畳表示し、特別図柄の変動表示が終了した
後に、ドット演出画像を用いた通常演出を開始させることとしている。このような制御は
、例えば発表予告演出又は新曲発表演出の実行中に大当たりとなって特別遊技の開始に関
する報知(例えば図7参照)を行う必要が生じた場合にも同様に行われる。
図15は、通常演出画像を縮小表示する際の描画処理について説明するための説明図で
ある。上述した発表予告演出中又は新曲発表演出中に通常演出画像を縮小表示するときに
は、ディスプレイリスト記憶領域1491に記憶されたメイン液晶用のディスプレイリス
ト等に基づいて、VDP142によって以下のような描画処理がフレーム単位で実行され
る。すなわち、図15に示されるように、VDP142は、上述したように、新曲発表演
出画像(又は発表予告演出画像)とドット演出画像とを全画面用フレームバッファ149
3に一緒に描画する。また、VDP142は、第1画像、第2画像、及び第3画像からな
る通常演出画像をスケーリングした縮小画像を縮小画像用フレームバッファ1494に描
画する。
なお、本実施形態では、通常演出画像が縮小表示されているときには、その通常演出画
像に含まれているものと同じ装飾図柄を下部領域にドット表示することとしている。この
ため、全画面用フレームバッファ1493における下部領域と対応する領域には、縮小表
示されている通常演出画像に含まれる装飾図柄と同じ装飾図柄がドット表示されるように
、ドット演出画像が描画される。
次に、VDP142は、全画面用フレームバッファ1493に描画した新曲演出画像及
びドット演出画像をメイン液晶用フレームバッファ1495に転送すると共に、縮小画像
用フレームバッファ1494に描画した縮小画像をメイン液晶用フレームバッファ149
5に転送する。そして、VDP142は、このようにしてメイン液晶用フレームバッファ
1495に格納した2つの画像を所定の表示タイミングでRGB信号としてメイン液晶表
示装置5に一緒に出力する。加えて、告知演出画像又は新曲発表演出に関する演出画像を
サブ液晶用フレームバッファ1496に描画してサブ液晶表示装置6に出力する。
そして、縮小表示された通常演出画像による通常演出が終了すると、図15に例示した
描画処理が図14に例示した描画処理に切り替えられて、下部領域のみを用いた通常演出
が開始されることになる。
なお、サブ液晶用フレームバッファ1496と同様のフレームバッファを別途設けて、
描画用フレームバッファと表示用フレームバッファとに交互に切り替えるようにしてもよ
い。
また、本実施形態では、VDP142がメイン液晶表示装置5及びサブ液晶表示装置6
に表示される2つの演出画像の描画処理を行う場合について説明するが、メイン液晶表示
装置5用のVDPとサブ液晶表示装置6用のVDPとを個別に設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、メイン液晶用のディスプレイリストとサブ液晶用のディスプレ
イリストをディスプレイリスト記憶領域1491に格納する場合について説明するが、こ
れらのディスプレイリストを個別に格納するために、ディスプレイリスト記憶領域を2つ
設けてもよい。
[遊技制御基板100によるタイマ割込み処理]
次に、図16を参照しつつ、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理
について説明する。ここで、図16は、遊技制御基板100において実行されるタイマ割
込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御基板100は、電源投入時や電源
断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図16に例示されている一連の処理を
一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図16以降のフローチャート
に基づいて説明する遊技制御基板100の処理は、メインROM102に記憶されている
プログラムに基づいてメインCPU101が発行する命令に従って行われる。
まず、メインCPU101は、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱
数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処
理を実行する(ステップS1)。
ここで、大当たり乱数は、大当たり、小当たり、又はハズレを決定するための乱数であ
る。大当たり用図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類を決定
するための乱数である。小当たり用図柄乱数は、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球
が入賞した場合に発生する2種大当たりの種類を決定するための乱数である。リーチ乱数
は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有りの演出を行うか或いはリーチ無しの演
出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示され
る際の変動パターンを決定するための乱数である。普通図柄乱数は、第2始動口12を開
放するか否かを決定するための乱数である。大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当た
り用図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数は、このステップS1
の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。なお、このステップS1の処理を行うカウ
ンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達し
た後は「0」に戻る。
ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、各スイッチからの検知信号が入
力された場合に、スイッチ処理を実行する(ステップS2)。このスイッチ処理について
は、図17〜図20に基づいて後に詳述する。
ステップS2の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄判定を実行し、第1特
別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄
判定の結果を示す判定図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステ
ップS3)。この特別図柄処理については、図21に基づいて後に詳述する。
ステップS3の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を実行し、普通図
柄表示器45に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止
表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップS4)。この普通図柄処理に
ついては、図24に基づいて後に詳述する。
ステップS4の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を行った結果、第
2始動口12を開放すると判定した場合に、電動チューリップ開閉部113を介して電動
チューリップ17を作動させる電動チューリップ処理を実行する(ステップS5)。この
電動チューリップ処理については、図25に基づいて後に詳述する。
ステップS5の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3の特別図柄処理に
おいて小当たりであると判定した場合に、特定領域開閉部119を介して羽根部材90を
作動させると共に、V入賞口開閉部122を介してスライド部材94を作動させる特定領
域開放制御処理を実行する(ステップS6)。この特定領域開放制御処理については、図
26及び図27に基づいて後に詳述する。
ステップS6の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3において大当たり
であると判定した場合、又は小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞した場合に、
大入賞口制御部116を制御して大入賞口13を開放する大入賞口開放制御処理を実行す
る(ステップS7)。この大入賞口開放制御処理については、図28〜図32に基づいて
後に詳述する。
ステップS7の処理に続いて、メインCPU101は、遊技球の入賞に応じた賞球の払
い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS8)。
ステップS8の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS8以前の処理ステッ
プにおいてメインRAM103にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定す
るために必要な情報を演出制御基板130に送信する送信処理を実行する(ステップS9
)。このステップS9の処理が実行されることにより、特別図柄判定や特別遊技に関する
遊技情報が演出制御基板130に送信されることになる。この遊技情報は、具体的には、
後述する変動開始コマンド、図柄確定コマンド、オープニングコマンド、ラウンド開始コ
マンド、エンディングコマンド等である。
[遊技制御基板100によるスイッチ処理]
図17は、図16のステップS2におけるスイッチ処理の詳細フローチャートである。
ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、図17に例示されるように、第1
始動口スイッチ111からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によ
って適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変
動パターン乱数)について、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力された時点
の値を取得する第1始動口スイッチ処理を実行する(ステップS21)。この第1始動口
スイッチ処理については、図18に基づいて後に詳述する。
次に、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号の入力の有無
を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、大当
たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、
第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力された時点の値を取得する第2始動口ス
イッチ処理を実行する(ステップS22)。この第2始動口スイッチ処理については、図
19に基づいて後に詳述する。
そして、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号の入力の有無を
監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される普通図柄乱数について、ゲートス
イッチ114からの検知信号が入力された時点の値を取得するゲートスイッチ処理を実行
する(ステップS23)。このゲートスイッチ処理については、図20に基づいて後に詳
述する。
[遊技制御基板100による第1始動口スイッチ処理]
図18は、図17のステップS21における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャ
ートである。図18に例示されるように、メインCPU101は、ステップS1の乱数更
新処理に続いて、第1始動口スイッチ111からの検知信号(第1始動口スイッチ111
が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第1始動口ス
イッチ111が「ON」になったか否かを判定する(ステップS211)。ここで、第1
始動口スイッチ111が「ON」になったと判定した場合(ステップS211:YES)
、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、予めメインR
OM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(本実施形態では
「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS212)。
メインCPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満であると判定した場合
(ステップS212:YES)、保留数U1の値を「1」加算した値に更新する(ステッ
プS213)。そして、第1特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、大
当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付
けてメインRAM103の所定領域に格納し(ステップS214〜S217)、第1特別
図柄判定が保留されていることを画像音響制御基板140に通知する保留コマンドをメイ
ンRAM103にセットする(ステップS218)。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、第1特別図柄判定の結果が大当たり又
はハズレのいずれかとなり、第1特別図柄判定においては、小当たり遊技を発生させる小
当たりと判定されないように構成されている。このため、第1始動口スイッチ処理には、
2種大当たりの種類を決定するための小当たり用図柄乱数を取得するステップが含まれて
いない。
[遊技制御基板100による第2始動口スイッチ処理]
図19は、図17のステップS22における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャ
ートである。図19に例示されるように、メインCPU101は、ステップS21の第1
始動口スイッチ処理に続いて、第2始動口スイッチ112からの検知信号(第2始動口ス
イッチ112が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、
第2始動口スイッチ112が「ON」になったか否かを判定する(ステップS221)。
メインCPU101は、第2始動口スイッチ112が「ON」になったと判定した場合
(ステップS221:YES)、例えば、メインRAM103に記憶されている長当たり
遊技フラグ、短当たり遊技フラグ、又は小当たり遊技フラグが「ON」に設定されている
か否かに基づいて、特別遊技中であるか否かを判定する(ステップS222)。
ここで、長当たり遊技フラグは、大入賞口13を長開放する複数の長開放ラウンド遊技
からなる長当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、長当たり遊技の開始時
に「ON」に設定され、長当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。短当たり遊技
フラグは、大入賞口13を短開放する複数の短開放ラウンド遊技からなる短当たり遊技の
実行中であるか否かを示すフラグであり、短当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、
短当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。小当たり遊技フラグは、特定入賞口1
9を開放する小当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、小当たり遊技の開
始時に「ON」に設定され、小当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。
メインCPU101は、特別遊技中ではないと判定した場合(ステップS222:NO
)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42における特別図柄の変動表示中
であるか否かを判定する(ステップS223)。ここで、特別図柄の変動表示中ではない
と判定した場合(ステップS223:NO)、第2特別図柄判定に使用する取得情報とし
て、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パ
ターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてメインRAM103の所定領域に格納す
る(ステップS224〜S228)。
このように、特別遊技中ではなく特別図柄の変動表示中でもないときに第2始動口12
に遊技球が入賞した場合には、メインCPU101は、第2特別図柄判定に使用する各種
乱数を、メインRAM103の判定用記憶領域に直接格納する。この判定用記憶領域は、
特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種乱数が記憶さ
れる記憶領域である。なお、第1始動口11に遊技球が入賞した場合には、メインCPU
101は、第1特別図柄判定に使用する各種乱数をメインRAM103の保留記憶領域に
格納し、実際に第1特別図柄判定を行って特別図柄の変動表示を開始させるときに、保留
記憶領域に記憶されている各種乱数を判定用記憶領域にシフトさせる。
以上説明したように、本実施形態では、特別図柄の変動表示中や特別遊技中に第2始動
口12に遊技球が入賞したためにその入賞に対応する第2特別図柄判定に係る特別図柄の
変動表示を直ちに開始できない場合には、第2始動口12への遊技球の入賞に基づく第2
特別図柄判定は行われない。一方、第1始動口11に遊技球が入賞したときにその入賞に
対応する第1特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示を直ちに開始できない場合であって
も、第1特別図柄判定の権利は、4つを上限として保留される。
[遊技制御基板100によるゲートスイッチ処理]
図20は、図17のステップS23におけるゲートスイッチ処理の詳細フローチャート
である。図20に例示されるように、メインCPU101は、ステップS22の第2始動
口スイッチ処理に続いて、ゲートスイッチ114からの検知信号(ゲートスイッチ114
が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、ゲートスイッ
チ114が「ON」になったか否かを判定する(ステップS231)。
メインCPU101は、ゲートスイッチ114が「ON」になったと判定した場合(ス
テップS231:YES)、メインRAM103に記憶されている普通図柄判定の保留数
Tが、メインROM102に予め記憶されている普通図柄判定の最大保留数Tmax(例
えば「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS232)。
メインCPU101は、保留数Tが最大保留数Tmax未満であると判定した場合(ス
テップS232:YES)、保留数Tを「1」加算した値に更新し(ステップS233)
、この処理によって保留された普通図柄判定に使用される普通図柄乱数を取得して、メイ
ンRAM103に格納する(ステップS234)。
[遊技制御基板100による特別図柄処理]
次に、図21を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される特別図柄処理の詳
細について説明する。ここで、図21は、図16のステップS3における特別図柄処理の
詳細フローチャートである。図21に例示されるように、遊技制御基板100のメインC
PU101は、メインRAM103に記憶されている長当たり遊技フラグ、短当たり遊技
フラグ、又は小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、特別遊
技中であるか否かを判定する(ステップS301)。ここで、特別遊技中であると判定さ
れた場合(ステップS301:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められ
る。
メインCPU101は、特別遊技中ではないと判定した場合(ステップS301:NO
)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、特別
図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS302:NO)、第2始動口入賞
に係る各種乱数がメインRAM103の判定用記憶領域に記憶されているか否かを判定す
る(ステップS303)。具体的には、遊技球が第2始動口12に入賞したことに応じて
取得された各種乱数が判定用記憶領域に直接記憶されると共に、第2始動口入賞に係る各
種乱数が記憶されたことを示すフラグが判定用記憶領域に記憶されるので、判定用記憶領
域に各種乱数が記憶された際にこのフラグが記憶されているか否かに基づいて、判定用記
憶領域に記憶された各種乱数が第2始動口入賞に係るものであるか或いは第1始動口入賞
に係るものであるかを判定する。ここで、第2始動口入賞に係る乱数が記憶されていると
判定された場合(ステップS303:YES)、後述するステップS307に処理が進め
られる。
メインCPU101は、第2始動口入賞に係る乱数が判定用記憶領域に記憶されていな
いと判定した場合(ステップS303:NO)、メインRAM103に記憶されている第
1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS304)
。ここで、保留数U1が「1」以上であると判定した場合(ステップS304:YES)
、保留数U1を「1」減算した値に更新する(ステップS305)。そして、メインRA
M103の記憶領域に対するシフト処理を実行する(ステップS306)。具体的には、
メインRAM103の保留記憶領域に記憶されている第1特別図柄判定に係る大当たり乱
数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数について、保留記憶領域に
最初に格納されたもの(最も古いもの)を判定用記憶領域にシフトさせ、残りのものを判
定用記憶領域側にシフトさせる。
メインCPU101は、ステップS306の処理を実行した場合、又は第2始動口入賞
に係る乱数が判定用記憶領域に記憶されていると判定した場合(ステップS303:YE
S)、判定用記憶領域に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(
ステップS307)。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たり、小当
たり、及びハズレのいずれであるかが判定され、その判定結果を示す判定図柄の設定情報
がメインRAM103にセットされる。そして、大当たり(1種大当たり)であると判定
された場合には大当たりの種類が決定され、小当たりであると判定された場合には小当た
り遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞したことを契機として発生する2種大当たりの種
類が決定される。この大当たり判定処理については、図22に基づいて後に詳述する。
ステップS307の処理に続いて、メインCPU101は、変動パターン選択処理を実
行する(ステップS308)。具体的には、メインROM102に予め記憶されている変
動パターンテーブルを参照して、ステップS307における大当たり判定の判定結果、メ
インRAM103にセットされた判定図柄の種類、現在の遊技状態、第1特別図柄判定の
保留数U1、上記ステップS307の処理で使用した大当たり乱数と一緒に判定用記憶領
域に記憶されているリーチ乱数及び変動パターン乱数に基づいて、特別図柄の変動パター
ンを選択する。このステップS308の処理が行われることによって、リーチ有り演出を
行うか、或いはリーチ無し演出を行うかも併せて決定される。
ステップS308の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS307の処理で
設定した図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或
いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップS308の処理で設定し
た変動パターンの設定情報、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらの演出を行うかを
示す情報、パチンコ遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメイン
RAM103にセットする(ステップS309)。この変動開始コマンドは、特別図柄の
変動表示に伴う変動演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS9の送信処理に
よって演出制御基板130に送信される。
これに対して、演出制御基板130は、遊技制御基板100から受信した変動開始コマ
ンドを解析することによって、特別図柄判定の結果を特定し、リーチ有り演出とリーチ無
し演出のどちらを行う必要があるのかを判定し、特別図柄が変動表示される変動時間を取
得し、パチンコ遊技機1の遊技状態を特定する。そして、第1特別図柄表示器41又は第
2特別図柄表示器42における特別図柄の変動表示に伴って、メイン液晶表示装置5にど
のような演出画像を表示するか、スピーカ24からどのような音を出力するか、枠ランプ
25をどのような発光パターンで発光させるか、ロゴ役物7を作動させるか否か等を決定
し、決定した内容の演出を画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に実行させ
る。
ステップS309の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS309の処理で
セットした変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を
開始する(ステップS310)。なお、この特別図柄の変動表示は、判定用記憶領域に第
1特別図柄判定に係る乱数が記憶されている状態でステップS307〜ステップS309
の処理が行われた場合には第1特別図柄表示器41を用いて行われ、第2特別図柄判定に
係る乱数が記憶されている状態でステップS307〜ステップS309の処理が行われた
場合には第2特別図柄表示器42を用いて行われる。
ステップS310に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されて
いる客待ちフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS311)。
ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機1が客待ち状態であるか否かを示すフラグであ
り、第1特別図柄判定の権利が保留されておらず且つ第1特別図柄判定又は第2特別図柄
判定に係る特別図柄の変動表示が行われなくなったタイミングで「ON」に設定され、特
別図柄の変動表示が再び開始されるときに「OFF」に設定される。
メインCPU101は、客待ちフラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ス
テップS311:YES)、客待ちフラグを「OFF」に設定する(ステップS312)
。そして、ステップS312の処理を実行した場合、又は客待ちフラグが「ON」に設定
されていないと判定した場合(ステップS311:NO)、変動時間の計測を開始する(
ステップS313)。
メインCPU101は、ステップS313の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動
表示中であると判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS313における
変動時間の計測開始から、ステップS308の処理によって選択された変動パターンに対
応する変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS315)。ここで、変動時間が
経過していないと判定された場合(ステップS315:NO)、一連の特別図柄処理が終
了してステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、変動時間が経過したと判定した場合(ステップS315:YE
S)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の判定結果を
示す判定図柄が停止表示されることを通知する図柄確定コマンドをメインRAM103に
セットする(ステップS316)。この図柄確定コマンドは、ステップS9における送信
処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、メイン液晶表示装置5に変
動表示されていた装飾図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等
が行われることになる。
ステップS316の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS310の処理で
開始した特別図柄の変動表示を終了する(ステップS317)。その際、ステップS30
7の処理で設定した判定図柄(大当たり図柄、小当たり図柄、又はハズレ図柄)を、特別
図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。
ステップS318の処理に続いて、メインCPU101は、上記ステップS313の処
理で計測を開始した変動時間をリセットし(ステップS318)、大当たりである場合に
第1特別遊技を開始させ、小当たりである場合に小当たり遊技を開始させる処理等を含む
停止中処理を実行する(ステップS319)。この停止中処理については、図23に基づ
いて後に詳述する。
一方、メインCPU101は、第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上ではないと
判定した場合(ステップS304:NO)、客待ちフラグが「ON」に設定されているか
否かを判定する(ステップS321)。ここで、客待ちフラグが「ON」に設定されてい
ると判定された場合(ステップS321:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理
が進められる。
メインCPU101は、客待ちフラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(
ステップS321:NO)、パチンコ遊技機1が客待ち状態になったことを通知する客待
ちコマンドをメインRAM103にセットし(ステップS322)、客待ちフラグを「O
N」に設定する(ステップS323)。この客待ちコマンドは、ステップS9の送信処理
によって演出制御基板130に送信される。その結果、客待ちコマンドが送信されてから
所定時間(本実施形態では30秒)が経過すると、客待ち演出が開始される。
[遊技制御基板100による大当たり判定処理]
図22は、図21のステップS307における大当たり判定処理の詳細フローチャート
である。メインCPU101は、判定用記憶領域に第2特別図柄判定に係る乱数がフラグ
と共に記憶されていると判定した場合(ステップS303:YES)、又はステップS3
06の処理を実行した場合、図22に例示されるように、大当たり判定を実行する(ステ
ップS3071)。ここで、第2始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合にはメイ
ンROM102に予め記憶されている第2始動口入賞用大当たり判定テーブルを参照し、
第1始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合にはメインROM102に予め記憶さ
れている第1始動口入賞用大当たり判定テーブルを参照する。
第2始動口入賞用大当たり判定テーブルには、判定結果と乱数値とが対応付けられて記
憶されている。具体的には、大当たりに対する乱数値と、小当たりに対する乱数値と、ハ
ズレに対する乱数値とが記憶されている。メインCPU101は、第2始動口入賞に係る
大当たり判定を実行する場合、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第2始
動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、
大当たり(1種大当たり)であるか、小当たりであるか、又はハズレであるかを判定する
第1始動口入賞用大当たり判定テーブルには、判定結果と乱数値とが対応付けられて記
憶されている。具体的には、大当たりに対する乱数値とハズレに対する乱数値とが記憶さ
れている。メインCPU101は、第1始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合、
判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第1始動口入賞用大当たり判定テーブ
ルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たり(1種大当たり)であ
るか、又はハズレであるかを判定する。
このように、メインCPU101は、第1特別図柄判定又は第2特別図柄判定に係る各
種乱数が判定用記憶領域に記憶されるといった始動条件が成立すると、判定用記憶領域に
記憶されている各種乱数に基づいて、第1特別遊技を行うか否かを判定する。
メインCPU101は、ステップS3071の判定結果に基づいて、1種大当たりであ
るか否かを判定する(ステップS3072)。ここで、1種大当たりであると判定した場
合(ステップS3072:YES)、メインROM102に予め記憶されている大当たり
時の図柄決定テーブルを参照して大当たりの種類を決定する(ステップS3073)。
大当たり時の図柄決定テーブルには、当たりの種類と乱数値とが対応付けられて記憶さ
れている。メインCPU101は、大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域に記憶されてい
る大当たり用図柄乱数が、大当たり時の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と
一致するかに基づいて、1種大当たりの種類を決定する。第1特別図柄判定における1種
大当たりの種類としては、「時短無し7R当たり」、「時短付き4R当たり」、「突然時
短当たり」が例として挙げられ、第2特別図柄判定における1種大当たりの種類としては
、「時短無し4R当たり」、「時短付き15R当たり」、「時短付き4R当たり」が例と
して挙げられる(図4参照)。
メインCPU101は、ステップS3073で決定した大当たりの種類に応じた大当た
り図柄を設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップS3074)。これ
により、上記ステップS317の処理の際にここでセットされた大当たり図柄が第1特別
図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されて、第1特別
遊技が実行されることになる。
一方、メインCPU101は、特別図柄判定の結果が1種大当たりではないと判定した
場合(ステップS3072:NO)、判定用記憶領域に第2特別図柄判定に係るフラグが
記憶されているか否かに基づいて、この特別図柄判定が第1始動口入賞に係る第1特別図
柄判定であるか否かを判断する(ステップS3075)。ここで、第1特別図柄判定であ
ると判断した場合(ステップS3075:YES)、第1特別図柄判定の判定結果が大当
たりでない場合にはハズレであるので、ハズレ図柄を設定情報としてメインRAM103
にセットする(ステップS3076)。これにより、上記ステップS317の処理の際に
ここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41に判定図柄として停止表示され
ることになる。
第2特別図柄判定の判定結果が大当たりではない場合、その判定結果は、小当たり又は
ハズレとなる。これに対して、メインCPU101は、第1特別図柄判定ではないと判定
した場合(ステップS3075:NO)、すなわち今回の特別図柄判定が第2特別図柄判
定である場合、ステップS3071における大当たり判定の結果が小当たりであるか否か
を判定する(ステップS3077)。具体的には、判定用記憶領域に記憶されている大当
たり乱数が、第2始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されている小当たりに対応す
る乱数値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄判定の判定結果が小当たりであるか
ハズレであるかを判定する。
メインCPU101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりではないと判定した場合(
ステップS3077:NO)、上記ステップS3076の処理を実行する。この場合、上
記ステップS317の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第2特別図柄表示器4
2に判定図柄として停止表示されることになる。
一方、メインCPU101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりであると判定した場
合(ステップS3077:YES)、メインROM102に予め記憶されている小当たり
時の図柄決定テーブルを参照して小当たりの種類を決定する(ステップS3078)。具
体的には、判定用記憶領域に記憶されている小当たり用図柄乱数が、小当たり時の図柄決
定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、小当たりの種類を決定
する。そして、決定した小当たり図柄を設定情報としてメインRAM103にセットする
(ステップS3079)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセット
された小当たり図柄が第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されることにな
る。
このようにして小当たり図柄が第2特別図柄表示器42に停止表示されると、上述した
小当たり遊技が開始される。そして、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞する
と2種大当たりとなり、小当たり遊技を1ラウンド目とする第2特別遊技が行われること
になる。なお、2種大当たりの種類は、第2特別図柄表示器42に停止表示された小当た
り図柄に基づいて決定される。このため、小当たりの種類を決定する処理は、2種大当た
りの種類を決定する処理と捉えることができる。2種大当たりの種類としては、「時短付
き15R当たり」、「時短付き4R当たり」、「時短無し4R当たり」が例として挙げら
れる(図4参照)。
[遊技制御基板100による停止中処理]
図23は、図21のステップS319における停止中処理の詳細フローチャートである
。メインCPU101は、上記ステップS318の処理によって変動時間をリセットした
後、図23に例示されるように、上記ステップS3071の大当たり判定の結果に基づい
て、1種大当たりであるか否かを判定する(ステップS3191)。ここで、1種大当た
りであると判定した場合(ステップS3191:YES)、1種大当たりに対して実行さ
れる第1特別遊技が、長当たり遊技であるか短当たり遊技であるかを判定する(ステップ
S3192)。具体的には、上記ステップS3074の処理でメインRAM103にセッ
トされた大当たり図柄を設定情報に基づいて、長当たり遊技が行われるか短当たり遊技が
行われるかを判定する。なお、本実施形態では、「突然時短当たり」のときにのみ短当た
り遊技が行われ、これ以外の1種大当たりに対しては長当たり遊技が行われる。
メインCPU101は、長当たり遊技であると判定した場合には(ステップS3192
:YES)、長当たり遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS3193)、長当たり
遊技ではないと判定した場合には(ステップS3192:NO)、短当たり遊技フラグを
「ON」に設定する(ステップS3194)。
ステップS3193の処理又はステップS3194の処理に続いて、メインCPU10
1は、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグが「ON」に設定されている
か否かを判定する(ステップS3195)。この時短遊技フラグは、パチンコ遊技機1の
遊技状態が時短遊技状態であるか否かを示すフラグであり、通常遊技状態から時短遊技状
態に移行する際に「ON」に設定され、時短遊技状態から通常遊技状態に戻される際に「
OFF」に設定される。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した
場合(ステップS3195:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステッ
プS3196)。
一方、メインCPU101は、1種大当たりではないと判定した場合(ステップS31
91:NO)、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップ
S3197)。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ス
テップS3197:YES)、メインRAM103に記憶されている時短遊技残余回数W
を「1」減算した値に更新する(ステップS3198)。この時短遊技残余回数Wは、時
短遊技状態で第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が実行される残り回数を示すも
のであり、時短遊技残余回数Wが「0」になると、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技
状態に戻されることになる。
ステップS3198に続いて、メインCPU101は、時短遊技残余回数Wが「0」で
あるか否かを判定する(ステップS3199)。ここで、時短遊技残余回数Wが「0」で
あると判定した場合(ステップS3199:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設
定する(ステップS3200)。これにより、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態
に戻されることになる。
メインCPU101は、ステップS3200の処理を実行した場合、時短遊技フラグが
「ON」ではないと判定した場合(ステップS3197:NO)、又は時短遊技残余回数
Wが「0」ではないと判定した場合(ステップS3199:NO)、上記ステップS30
77の処理と同様に、小当たりであるか否かを判定する(ステップS3201)。そして
、小当たりであると判定した場合(ステップS3201:YES)、小当たり遊技フラグ
を「ON」に設定する(ステップS3202)。
メインCPU101は、ステップS3196の処理を実行した場合、時短遊技フラグが
「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS3195:NO)、又はステッ
プS3202の処理を実行した場合、メインRAM103にオープニングコマンドをセッ
トする(ステップS3203)。ここで、オープニングとは、長当たり遊技或いは短当た
り遊技が開始されてから最初に大入賞口13が開放され始めるまでの期間、又は小当たり
遊技が開始されてから最初に特定入賞口19が開放され始めるまでの期間のことをいう。
これに対して、オープニングコマンドは、これらのオープニングが開始されることを通知
するためのコマンドであり、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信
される。
[遊技制御基板100による普通図柄処理]
図24は、図16のステップS4における普通図柄処理の詳細フローチャートである。
図24に例示されるように、メインCPU101は、ステップS3の特別図柄処理に続い
て、メインRAM103に記憶されている補助遊技フラグが「ON」に設定されているか
否かを判定する(ステップS401)。この補助遊技フラグは、電動チューリップ17が
規定時間だけ開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作を規定回数行う補助遊技中であるか
否かを示すフラグであり、補助遊技中は「ON」に設定され、補助遊技中でないときは「
OFF」に設定される。
ステップS401において、補助遊技フラグが「ON」に設定されていると判定された
場合(ステップS401:YES)、ステップS5の電動チューリップ処理に処理が進め
られる。
メインCPU101は、補助遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合
(ステップS401:NO)、普通図柄表示器45における普通図柄の変動表示中である
か否かを判定し(ステップS402)、普通図柄の変動表示中ではないと判定した場合(
ステップS402:NO)、普通図柄判定の保留数Tが「1」以上であるか否かを判定す
る(ステップS403)。ここで、保留数Tが「1」以上ではないと判定された場合(ス
テップS403:NO)、ステップS5の電動チューリップ処理に処理が進められる。
メインCPU101は、保留数Tが「1」以上であると判定した場合(ステップS40
3:YES)、保留数Tを「1」減算した値に更新し(ステップS404)、当たり乱数
判定処理を実行する(ステップS405)。具体的には、上記ステップS234(図20
参照)に処理によってメインRAM103に記憶された普通図柄乱数の中で最も古い普通
図柄乱数が、予めメインROM102に記憶されている普通図柄判定に係る当選値のいず
れかと一致するか否かに基づいて、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判定
する。
ステップS405の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS405の判定結
果に基づいて、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判断し(ステップS40
6)、当たりであると判断した場合(ステップS406:YES)、普通図柄表示器45
に判定図柄として停止表示させる当たり図柄をメインRAM103にセットする(ステッ
プS407)。逆に、普通図柄判定の判定結果が当たりではないと判断した場合(ステッ
プS406:NO)、ハズレ図柄をメインRAM103にセットする(ステップS408
)。
ステップS407又はステップS408の処理に続いて、メインCPU101は、時短
遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、パチンコ遊技機1の現在の遊
技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する(ステップS409)。そして、現在の遊
技状態が通常遊技状態であると判定した場合(ステップS409:YES)、普通図柄表
示器45に普通図柄を変動表示させる普通図柄変動時間を例えば25秒にセットする(ス
テップS410)。一方、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないと判定した場合(ステ
ップS409:NO)、普通図柄変動時間を例えば2秒にセットする(ステップS411
)。このようにしてステップS410又はステップS411の処理によってセットされた
普通図柄変動時間は、メインRAM103に一時的に記憶される。
ステップS410又はステップS411の処理に続いて、メインCPU101は、普通
図柄表示器45による普通図柄の変動表示を開始させ(ステップS412)、その変動表
示開始からの経過時間の計測を開始する(ステップS413)。
一方、メインCPU101は、普通図柄表示器45による普通図柄の変動表示中である
と判定した場合(ステップS402:YES)、普通図柄の変動表示を終了させるか否か
を判定する(ステップS415)。具体的には、ステップS413の処理によって計測を
開始した経過時間が、ステップS410又はステップS411でセットした普通図柄変動
時間に達したか否かに基づいて、普通図柄の変動表示を終了させるか否かを判定する。こ
こで、普通図柄の変動表示を終了させないと判定された場合(ステップS415:NO)
、ステップS5の電動チューリップ処理に処理が進められる。
メインCPU101は、普通図柄の変動表示を終了させると判定した場合(ステップS
415:YES)、普通図柄表示器45における普通図柄の変動表示を終了させて、ステ
ップS407の処理でメインRAM103にセットされた当たり図柄又はステップS40
8の処理でメインRAM103にセットされたハズレ図柄を停止表示させる(ステップS
416)。そして、ステップS413の処理で計測を開始した経過時間をリセットする(
ステップS417)。そして、上記ステップS406の処理と同様に、普通図柄判定の判
定結果が当たりであるか否かを判定する(ステップS418)。ここで、普通図柄判定の
判定結果が当たりであると判定した場合(ステップS418:YES)、補助遊技フラグ
を「ON」に設定する(ステップS419)。このようにして補助遊技フラグが「ON」
に設定されることにより、電動チューリップ17を作動させる補助遊技が開始されること
になる。
[遊技制御基板100による電動チューリップ処理]
図25は、図16のステップS5における電動チューリップ処理の詳細フローチャート
である。ステップS4の普通図柄処理に続いて、メインCPU101は、図25に例示さ
れるように、補助遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS
501)。ここで、補助遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ス
テップS501:NO)、ステップS6の特定領域開放制御処理に処理が進められる。
メインCPU101は、補助遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(
ステップS501:YES)、電動チューリップ17が動作中であるか否かを判定する(
ステップS502)。そして電動チューリップ17が動作中ではないと判定した場合(ス
テップS502:NO)、ステップS406の処理と同様に、現在の遊技状態が通常遊技
状態であるか否かを判定する(ステップS503)。ここで、現在の遊技状態が通常遊技
状態であると判定した場合(ステップS503:YES)、電動チューリップ17の動作
パターンとして、第2始動口12を0.1秒間開放する動作を1回行う動作パターンをメ
インRAM103にセットする(ステップS504)。逆に、現在の遊技状態が通常遊技
状態ではないと判定した場合(ステップS503:NO)、すなわち時短遊技状態である
場合、電動チューリップ17の動作パターンとして、第2始動口12を0.3秒間開放す
る動作を5回行う動作パターンをメインRAM103にセットする(ステップS505)
メインCPU101は、ステップS504又はステップS505で動作パターンをセッ
トした後、セットした動作パターンでの電動チューリップ17の動作を電動チューリップ
開閉部113に開始させる(ステップS506)。
メインCPU101は、ステップS506の処理を実行した場合、又は電動チューリッ
プ17の動作中であると判定した場合(ステップS502:YES)、ステップS506
の処理で開始された電動チューリップ17の動作が完了したか否かを判定する(ステップ
S507)。ここで、電動チューリップ17の動作が完了したと判定した場合(ステップ
S507:YES)、補助遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS508)。こ
れにより、補助遊技が終了される。
[遊技制御基板100による特定領域開閉制御処理]
第2特別図柄判定の結果が小当たりである場合、ステップS6の特定領域開放制御処理
によって小当たり遊技が実行される。以下、図26及び図27を参照しつつ、遊技制御基
板100において実行される特定領域開放制御処理について説明する。ここで、図26及
び図27は、図16のステップS6における特定領域開放制御処理の詳細フローチャート
である。
ステップS5の電動チューリップ処理に続いて、メインCPU101は、図26及び図
27に例示されるように、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定
する(ステップS601)。ここで、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されていない
と判定された場合(ステップS601:NO)、ステップS7の大入賞口開放制御処理に
処理が進められる。
メインCPU101は、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場
合(ステップS601:YES)、例えば上記ステップS3203の処理において小当た
り遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が予め設定されたオープ
ニング時間に達したか否かに基づいて、小当たり遊技のオープニング中であるか否かを判
定する(ステップS602)。ここで、オープニング中であると判定した場合(ステップ
S602:YES)、上記オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS6
03)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップS60
3:NO)、ステップS7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
メインCPU101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS60
3:YES)、メインRAM103に記憶されている特定入賞口19への遊技球の入賞数
Xをリセットし(ステップS604)、特定領域開閉部119による特定入賞口19の開
放制御を開始し(ステップS605)、この開放制御が開始されてからの経過時間の計測
を開始する(ステップS606)。このステップS605の処理が行われることによって
、羽根部材90が特定入賞口19を3.2秒間開放してから閉塞する動作が1回行われる
ことになる。
一方、メインCPU101は、小当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定し
た場合(ステップS602:NO)、例えば小当たり遊技開始からの経過時間に基づいて
、小当たり遊技のエンディング中であるか否かを判定する(ステップS608)。ここで
、小当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(ステップS608:N
O)、特定入賞口スイッチ118からの検知信号の入力の有無に基づいて、特定入賞口ス
イッチ118が「ON」になったか否かを判定する(ステップS609)。ここで、特定
入賞口スイッチ118が「ON」になったと判定した場合(ステップS609:YES)
、特定入賞口19に1個の遊技球が入賞したと判断して、遊技球の入賞数Xを「1」加算
した値に更新する(ステップS610)。
メインCPU101は、ステップS610の処理を実行した場合、特定入賞口スイッチ
118が「ON」ではないと判定した場合(ステップS609:NO)、又はステップS
606の処理を実行した場合、ステップS606の処理で計測を開始した経過時間が予め
設定された設定時間(例えば0.5秒)と一致するか否かを判定する(ステップS611
)。ここで、設定時間に達したと判定した場合(ステップS611:YES)、V入賞口
開閉部122にスライド部材94を作動させてV入賞口92を開放する処理を開始させる
(ステップS612)。これにより、上述した2種大当たりが発生可能となる。
メインCPU101は、ステップS612の処理を実行した場合、又は経過時間が設定
時間と一致しないと判定した場合(ステップS611:NO)、V入賞口スイッチ120
からの検知信号の入力の有無に基づいて、V入賞口スイッチ120が「ON」になったか
否かを判定する(ステップS613)。ここで、V入賞口スイッチ120が「ON」にな
ったと判定した場合(ステップS613:YES)、メインRAM103に記憶されてい
るV入賞フラグを「ON」に設定する(ステップS614)。このV入賞フラグは、小当
たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞して2種大当たりが発生したか否かを示すフラ
グであり、V入賞口92に遊技球が入賞していない状態では「OFF」に設定されており
、V入賞口92に遊技球が入賞すると「ON」に設定される。
メインCPU101は、ステップS614の処理を実行した場合、又はV入賞口スイッ
チ120が「ON」になっていないと判定した場合(ステップS613:NO)、V入賞
口92の閉塞タイミングであるか否かを判定する(ステップS615)。具体的には、V
入賞口92が開放されてから所定時間(本実施形態では0.2秒)が経過したか否かを判
定する。ここで、閉塞タイミングであると判定した場合(ステップS615:YES)、
V入賞口開閉部122にV入賞口92を閉塞させる(ステップS616)。
メインCPU101は、ステップS616の処理を実行した場合、又はV入賞口92の
閉塞タイミングではないと判定した場合(ステップS615:NO)、ステップS606
の処理によって計測を開始した経過時間に基づいて、羽根部材90の規定開放動作(本実
施形態では、特定入賞口19を3.2秒間開放する1回の動作)が終了したか否かを判定
する(ステップS618)。
メインCPU101は、規定開放動作が終了していないと判定した場合(ステップS6
18:NO)、今回の小当たり遊技における特定入賞口19への遊技球の入賞数Xが、予
めメインROM102に記憶されている特定入賞口19の閉塞タイミングを規定する遊技
球数Xmax(例えば「6」)と一致するか否かを判定する(ステップS619)。ここ
で、入賞数Xが遊技球数Xmaxと一致しないと判定された場合(ステップS619:N
O)、ステップS7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、入賞数Xが遊技球数Xmaxと一致すると判定した場合
(ステップS619:YES)、又は規定開放動作が終了したと判定した場合(ステップ
S618:YES)、ステップS605の処理で開始した特定入賞口19の開放制御を終
了させ(ステップS620)、ステップS606の処理で計測を開始した経過時間をリセ
ットし(ステップS621)、エンディング時間の計測を開始する(ステップS622)
。ここで、エンディングは、特定入賞口19の開放が終了してから小当たり遊技が終了す
るまでの期間をいう。
メインCPU101は、上記ステップS608においてエンディング中であると判定し
た場合(ステップS608:YES)、図27に例示されるように、ステップS622の
処理で計測を開始したエンディング時間が予め設定された小当たり遊技に係るエンディン
グ時間に達したか否かに基づいて、エンディング時間が経過したか否かを判定する(ステ
ップS625)。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(ステッ
プS625:NO)、ステップS7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
メインCPU101は、予め設定されたエンディング時間が経過したと判定した場合(
ステップS625:YES)、小当たり遊技を終了させるために小当たり遊技フラグを「
OFF」に設定し(ステップS626)、V入賞フラグが「ON」に設定されているか否
かを判定する(ステップS627)。ここで、V入賞フラグが「ON」に設定されていな
いと判定された場合(ステップS627:NO)、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技
球が入賞しなかったと判断されて、ステップS7の大入賞口開放制御処理に処理が進めら
れる。この場合、特別遊技が小当たり遊技のみで終了することになる。
一方、メインCPU101は、V入賞フラグが「ON」に設定されていると判定した場
合(ステップS627:YES)、V入賞フラグを「OFF」に設定し(ステップS62
8)、小当たり遊技に続いて長開放ラウンド遊技を開始させるために長当たり遊技フラグ
を「ON」に設定し(ステップS629)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ス
テップS630)。
[遊技制御基板100による大入賞口開放制御処理]
以下、図28を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される大入賞口開放制御
処理について説明する。ここで、図28は、図16のステップS7における大入賞口開放
制御処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、ステップS6の特定領域
開放制御処理に続いて、図28に例示されるように、長当たり遊技フラグが「ON」に設
定されているか否かを判定する(ステップS71)。ここで、長当たり遊技フラグが「O
N」に設定されていると判定した場合(ステップS71:YES)、長当たり遊技制御処
理を実行する(ステップS72)。この長当たり遊技制御処理については、図30に基づ
いて後に詳述する。
メインCPU101は、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した
場合(ステップS71:NO)、短当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否か
を判定する(ステップS75)。ここで、短当たり遊技フラグが「ON」であると判定し
た場合(ステップS75:YES)、短当たり遊技制御処理を実行する(ステップS76
)。この短当たり遊技制御処理については、図31に基づいて後に詳述する。
このステップS76の処理が実行された場合、ステップS72の処理が実行された場合
、又は短当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS
75:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
[大入賞口13の開放パターンと特別遊技中の演出の概要]
次に、図29を参照しつつ、大入賞口13の開放パターンと特別遊技中の演出について
説明する。
図29(A)は、「時短無し4R当たり」又は「時短付き4R当たり」に対して4R長
当たり遊技が行われる際の大入賞口13の開放パターンと4R長当たり遊技中の演出との
関係を示す図である。1種大当たりの長当たり遊技に係るオープニングコマンドが演出制
御基板130に送信されると、図29(A)に例示されるように、オープニング演出が開
始される。そして、大入賞口13を最長で29秒間長開放する長開放ラウンド遊技が所定
のインターバル時間を挟んで繰り返し実行されるのに伴って、長開放ラウンド遊技が開始
される毎にラウンド中演出が実行される。このラウンド中演出には、例えば、時短遊技状
態から通常遊技状態に戻されるまでに特別遊技が継続して行われた継続回数を表示する演
出や、現在のラウンド数を報知する演出が含まれる。そして、全ての長開放ラウンド遊技
が終了してエンディングコマンドが演出制御基板130に送信されると、所定のエンディ
ング時間が経過するまでの間、エンディング演出が実行される。
図29(B)は、「突然時短当たり」に対して15R短当たり遊技が行われる際の大入
賞口13の開放パターンと15R短当たり遊技中の演出との関係を示す図である。1種大
当たりの短当たり遊技に係るオープニングコマンドが演出制御基板130に送信されると
、短当たり演出が開始される。この場合、大入賞口13を0.2秒間開放する短開放ラウ
ンド遊技が所定の時間間隔(例えば1秒間隔)で15回実行されるが、短当たり遊技に要
する時間が相対的に短いため、全ての短開放ラウンド遊技が終了してエンディングコマン
ドが送信されて所定のエンディング時間が経過するまで、一連の上記短当たり演出が実行
される。
図29(C)は、「時短付き15R当たり」に対して15R長当たり遊技が行われる際
の大入賞口13の開放パターンと15R長当たり遊技中の演出との関係を示す図である。
小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞すると、2ラウンド目からは、大入賞口1
3を長開放する長開放ラウンド遊技が所定のインターバル時間を挟んで繰り返し実行され
る。この15R長当たり遊技中には、図29(A)に基づいて説明したラウンド中演出の
他に、楽曲演出が行われる。具体的には、2ラウンド目(小当たり遊技終了後の最初の長
開放ラウンド遊技中)において、メイン液晶表示装置5に不図示の楽曲選択画面が表示さ
れる。そして、3ラウンド目が開始されるまでに遊技者が演出キー27を用いて選択した
楽曲が、3ラウンド目以降のラウンド中に継続して再生される。すなわち、遊技者が選択
した楽曲がスピーカ24から出力されると共に、その楽曲の映像がメイン液晶表示装置5
において再生される。このようにして遊技者が選択した楽曲再生は、15R長当たり遊技
が終了して時短遊技状態で遊技が制御されるときにも行われる場合がある。
本実施形態においては、このように長当たり遊技の2ラウンド目に楽曲選択が行われる
場合について説明するが、長当たり遊技中であればいつでも楽曲選択が行えるような構成
を採用してもよいし、或いは、時短遊技状態で遊技が制御されているときに楽曲選択が行
えるような構成を採用してもよい。また、短当たり遊技中に楽曲選択が行えるような構成
を採用してもよい。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、初回新曲発表が行われる毎に遊技者が
選択可能な楽曲が増えて行くといった特徴も有している。具体的には、新曲Aの初回新曲
発表演出が行われる前の15R長当たり遊技中には、デフォルトの楽曲のみを選択可能な
楽曲選択画面が表示される。これに対して、新曲Aの初回新曲発表演出が行われた後の1
5R長当たり遊技中には、デフォルトの楽曲又は新曲Aを選択可能な楽曲選択画面が表示
されるようになる。そして、新曲Bの初回新曲発表演出が行われると、デフォルトの楽曲
、新曲A、又は新曲Bを選択可能な楽曲選択画面が表示されるようになる。なお、遊技者
が楽曲を選択したにも拘わらず、新曲発表演出が開始されてしまったために選択された楽
曲を直ちに再生できない場合や、楽曲の再生が中断されてしまった場合には、新曲発表演
出が終了した後に、選択された楽曲が最初から再生される。
[遊技制御基板100による長当たり遊技制御処理]
図30は、図28のステップS72における長当たり遊技制御処理の詳細フローチャー
トである。メインCPU101は、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判
定した場合(ステップS71:YES)、図30に例示されるように、例えばステップS
3203の処理によって長当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経
過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、長当たり遊技のオープニン
グ中であるか否かを判定する(ステップS721)。ここで、オープニング中であると判
定した場合(ステップS721:YES)、同じく経過時間が所定のオープニング時間に
達したか否かに基づいて、オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS7
22)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップS72
2:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS72
2:YES)、特別遊技のラウンド数Rmax、大入賞口制御部116の動作パターン等
を決定して、これらの情報をメインRAM103に格納する(ステップS723)。この
ステップS723の処理が実行されることによって、ラウンドと次のラウンドとの間のイ
ンターバル時間、最終ラウンド終了後のエンディング時間等の長当たり遊技に関する各種
時間も併せて設定される。
ステップS723の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶
されている大入賞口13への遊技球の入賞数Yをリセットし(ステップS724)、同じ
くメインRAM103に記憶されている長当たり遊技中のラウンド数Rを「1」加算した
値に更新する(ステップS725)。このラウンド数Rは、長当たり遊技開始前は「0」
に設定されており、ステップS725の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。
ステップS725の処理に続いて、メインCPU101は、大入賞口制御部116によ
る大入賞口13の開放制御を開始し(ステップS726)、この開放制御が開始されてか
らの経過時間である開放時間の計測を開始する(ステップS727)。そして、長開放ラ
ウンド遊技が開始されたことを通知するラウンド開始コマンドをメインRAM103にセ
ットする(ステップS728)。
メインCPU101は、長当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合
(ステップS721:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が
長当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、最終ラウンド終了直後の
エンディング中であるか否かを判定する(ステップS729)。ここで、エンディング中
であると判定された場合(ステップS729:YES)、後述するステップS744に処
理が進められる。
メインCPU101は、長当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合
(ステップS729:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が
長当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、インターバル中(ラウン
ドと次のラウンドとの間)であるか否かを判定する(ステップS730)。ここで、イン
ターバル中であると判定した場合(ステップS730:YES)、前回のラウンド終了時
に大入賞口13が閉塞してから、ステップS723の処理によって設定されたインターバ
ル時間が経過したか否かを判定する(ステップS731)。ここで、インターバル時間が
経過したと判定された場合(ステップS731:YES)、次のラウンドを開始するタイ
ミングになっているため、上記ステップS724に処理が進められる。逆に、インターバ
ル時間が経過していないと判定された場合(ステップS731:NO)、ステップS8の
賞球処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、インターバル中ではないと判定した場合(ステップS7
30:NO)、ラウンド中であると判断して、大入賞口スイッチ115からの検知信号の
入力の有無に基づいて、大入賞口スイッチ115が「ON」になったか否かを判定する(
ステップS733)。ここで、大入賞口スイッチ115が「ON」になったと判定した場
合(ステップS733:YES)、大入賞口13に1個の遊技球が入賞したと判断して、
遊技球の入賞数Yを「1」加算した値に更新する(ステップS734)。
メインCPU101は、ステップS728の処理を実行した場合、ステップS734の
処理を実行した場合、又は大入賞口スイッチ115が「ON」ではないと判定した場合(
ステップS733:NO)、大入賞口13の開放開始から規定開放時間が経過したか否か
を判定する(ステップS735)。具体的には、上記ステップS727の処理によって計
測が開始された開放時間が、予めメインROM102に記憶されている規定開放時間(本
実施形態では29秒)に達したか否かを判定する。
メインCPU101は、規定開放時間が経過していないと判定した場合(ステップS7
35:NO)、メインRAM103に記憶されている今回のラウンドにおける遊技球の入
賞数Yが、予めメインROM102に記憶されている大入賞口13の閉塞タイミングを規
定する遊技球数Ymax(例えば「9」)と一致するか否かを判定する(ステップS73
6)。ここで、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致しないと判定された場合(ステップS
736:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致すると判定した場合
(ステップS736:YES)、又は規定開放時間が経過したと判定した場合(ステップ
S735:YES)、大入賞口制御部116に大入賞口13の開放制御を終了させる(ス
テップS737)。
ステップS737の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶
されている長当たり遊技の現在のラウンド数Rが、上記ステップS723の処理によって
設定されたラウンド数Rmaxと一致するか否かを判定する(ステップS738)。ここ
で、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しないと判定した場合(ステップS738
:NO)、次のラウンドの開始タイミングを制御するために、大入賞口13が閉塞されて
からの経過時間であるインターバル時間の計測を開始する(ステップS739)。このス
テップS739の処理によって計測が開始されたインターバル時間は、上記ステップS7
31の処理に使用される。
一方、メインCPU101は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致すると判定し
た場合(ステップS738:YES)、エンディング時間の計測を開始し(ステップS7
40)、メインRAM103に記憶されているラウンド数Rをリセットし(ステップS7
41)、エンディングコマンドをメインRAM103にセットする(ステップS742)
。このエンディングコマンドは、大入賞口13の最後の開放が終了したことを通知するコ
マンドであり、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
メインCPU101は、ステップS742の処理を実行した場合、又はエンディング中
であると判定した場合(ステップS729:YES)、設定エンディング時間が経過した
か否かを判定する(ステップS744)。具体的には、上記ステップS740の処理によ
って計測を開始したエンディング時間が、上記ステップS723の処理によって設定され
た設定エンディング時間に達したか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過し
ていないと判定された場合(ステップS744:NO)、ステップS8の賞球処理に処理
が進められる。
メインCPU101は、設定エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS
744:YES)、長当たり遊技終了後のパチンコ遊技機1の遊技状態を設定する遊技状
態設定処理を実行する(ステップS745)。そして、長当たり遊技を終了させるために
、長当たり遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS746)。なお、遊技状態設
定処理については、図32に基づいて後に詳述する。
[遊技制御基板100による短当たり遊技制御処理]
図31は、図28のステップS76における短当たり遊技制御処理の詳細フローチャー
トである。メインCPU101は、短当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判
定した場合(ステップS75:YES)、図31に例示されるように、例えばステップS
3203の処理によって短当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経
過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、短当たり遊技のオープニン
グ中であるか否かを判定する(ステップS761)。ここで、オープニング中であると判
定した場合(ステップS761:YES)、同じく経過時間が所定のオープニング時間に
達したか否かに基づいて、オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS7
62)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップS76
2:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS76
2:YES)、特別遊技のラウンド数Rmax、大入賞口制御部116の動作パターン等
を決定して、これらの情報をメインRAM103に格納する(ステップS763)。この
ステップS723の処理が実行されることによって、ラウンドと次のラウンドとの間のイ
ンターバル時間、最終ラウンド終了後のエンディング時間等の短当たり遊技に関する各種
時間も併せて設定される。
ステップS763の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶
されている短当たり遊技中のラウンド数Rを「1」加算した値に更新する(ステップS7
64)。このラウンド数Rは、長当たり遊技が行われる場合と同様に、短当たり遊技開始
前は「0」に設定されており、ステップS764の処理が行われる毎に「1」ずつ加算さ
れる。
ステップS764の処理に続いて、メインCPU101は、大入賞口制御部116によ
る大入賞口13の開放制御を開始し(ステップS765)、この開放制御が開始されてか
らの経過時間である開放時間の計測を開始する(ステップS766)。
メインCPU101は、短当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合
(ステップS761:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が
短当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、最終ラウンド終了直後の
エンディング中であるか否かを判定する(ステップS767)。メインCPU101は、
短当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(ステップS767:NO
)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が短当たり遊技におけるどの
時点であるかを示す情報に基づいて、インターバル中であるか否かを判定する(ステップ
S768)。ここで、インターバル中であると判定した場合(ステップS768:YES
)、前回のラウンド終了時に大入賞口13が閉塞してから、ステップS763の処理によ
って設定されたインターバル時間が経過したか否かを判定する(ステップS769)。こ
こで、インターバル時間が経過したと判定された場合(ステップS769:YES)、次
のラウンドを開始するタイミングになっているため、上記ステップS764に処理が進め
られる。逆に、インターバル時間が経過していないと判定された場合(ステップS769
:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、インターバル中ではないと判定した場合(ステップS7
68:NO)、大入賞口13の開放開始から規定開放時間が経過したか否かを判定する(
ステップS771)。具体的には、上記ステップS766の処理によって計測が開始され
た開放時間が、予めメインROM102に記憶されている規定開放時間(本実施形態では
0.2秒)に達したか否かを判定する。ここで、規定開放時間が経過していないと判定さ
れた場合(ステップS771:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、規定開放時間が経過したと判定した場合(ステップS771:
YES)、大入賞口制御部116に大入賞口13の開放制御を終了させる(ステップS7
72)。
ステップS772の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶
されている短当たり遊技の現在のラウンド数Rが、上記ステップS763の処理によって
設定されたラウンド数Rmaxと一致するか否かを判定する(ステップS773)。ここ
で、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しないと判定した場合(ステップS773
:NO)、次のラウンドの開始タイミングを制御するために、大入賞口13が閉塞されて
からの経過時間であるインターバル時間の計測を開始する(ステップS774)。このス
テップS774の処理によって計測が開始されたインターバル時間は、上記ステップS7
69の処理に使用される。
一方、メインCPU101は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致すると判定し
た場合(ステップS773:YES)、エンディング時間の計測を開始し(ステップS7
75)、メインRAM103に記憶されているラウンド数Rをリセットし(ステップS7
76)、エンディングコマンドをメインRAM103にセットする(ステップS777)
。このエンディングコマンドは、長当たり遊技に係るエンディングコマンドと同様に、ス
テップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
メインCPU101は、ステップS777の処理を実行した場合、又はエンディング中
であると判定した場合(ステップS767:YES)、設定エンディング時間が経過した
か否かを判定する(ステップS779)。具体的には、上記ステップS775の処理によ
って計測を開始したエンディング時間が、上記ステップS763の処理によって設定され
た設定エンディング時間に達したか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過し
ていないと判定された場合(ステップS779:NO)、ステップS8の賞球処理に処理
が進められる。
メインCPU101は、設定エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS
779:YES)、短当たり遊技終了後のパチンコ遊技機1の遊技状態を設定する遊技状
態設定処理を実行する(ステップS780)。そして、短当たり遊技を終了させるために
、短当たり遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS781)。
[遊技制御基板100による遊技状態設定処理]
図32は、図30のステップS745と図31のステップS780における遊技状態設
定処理の詳細フローチャートである。この遊技状態設定処理は、長当たり遊技又は短当た
り遊技が終了した後のパチンコ遊技機1の遊技状態を通常遊技状態又は時短遊技状態に設
定するための処理である。
まず、メインCPU101は、例えば長当たり遊技フラグ及び短当たり遊技フラグのい
ずれが「ON」に設定されているかに基づいて、今回行われた特別遊技が長当たり遊技で
あるか否かを判定する(ステップS7451)。ここで、長当たり遊技ではないと判定し
た場合(ステップS7451:NO)、すなわち短当たり遊技フラグが「ON」に設定さ
れている場合、ステップS7452に処理が進められる。
本実施形態では、第1特別図柄判定の結果が突然時短当たりとなった場合にのみ短当た
り遊技が行われるので、短当たり遊技が行われた後に、必ず時短が付与される。このため
、メインCPU101は、ステップS7452において、時短遊技フラグを「ON」に設
定する。そして、時短遊技残余回数Wを「100」に設定する(ステップS7453)。
一方、メインCPU101は、長当たり遊技であると判定した場合(ステップS745
1:YES)、今回の長当たり遊技が小当たり遊技に続く長当たり遊技であるか否かを判
定する(ステップS7454)。本実施形態では、小当たり遊技に続いて長当たり遊技が
行われる場合、すなわち2種大当たりの場合、ステップS629(図27参照)の処理に
よって長当たり遊技フラグが「ON」に設定される。これに対して、小当たり遊技が行わ
れずに長当たり遊技のみが行われる場合、すなわち1種大当たりの場合、ステップS31
93(図23参照)の処理によって長当たり遊技フラグが「ON」に設定される。このた
め、どちらの処理ステップによって長当たり遊技フラグが「ON」に設定されたかに基づ
いて、今回の長当たり遊技が小当たり遊技に続く長当たり遊技であるか否かを判定するこ
とができる。
メインCPU101は、小当たり遊技に続く長当たり遊技ではないと判定した場合(ス
テップS7454:NO)、長当たり遊技開始時に第1特別図柄表示器41又は第2特別
図柄表示器42に停止表示された大当たり図柄に基づいて、長当たり遊技終了後の時短の
有無を判定する(ステップS7455)。逆に、小当たり遊技に続く長当たり遊技である
と判定した場合(ステップS7454:YES)、小当たり遊技開始時に第2特別図柄表
示器42に停止表示された小当たり図柄に基づいて、長当たり遊技終了後の時短の有無を
判定する(ステップS7456)。
そして、メインCPU101は、ステップS7455又はステップS7456の判定結
果が時短ありであるか否かを判定し(ステップS7457)、時短ありと判定した場合に
は(ステップS7457:YES)、上記ステップS7452及びステップS7453の
処理を実行する。これにより、長当たり遊技が終了してから100回の特別図柄判定が実
行されるまでの間、第2始動口12が開放され易い時短遊技状態で遊技が制御されること
になる。これに対して、時短なしと判定された場合(ステップS7457:NO)、ステ
ップS7452及びステップS7453の処理が行われないので、長当たり遊技が終了し
た後は、第2始動口12が開放され難い通常遊技状態で遊技が制御されることになる。
この一連の遊技状態設定処理が終了すると、長当たり遊技終了時である場合にはステッ
プS746(図30参照)に処理が進められ、短当たり遊技終了時である場合にはステッ
プS781(図31参照)に処理が進められる。
[演出制御基板130によるタイマ割込み処理]
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、演出制御基板130のサブCPU131は、
後述するタイマ割込み処理を行う周期であるCTC周期を設定する。そして、サブCPU
131は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理をC
TC周期よりも短い所定周期で繰り返す。すなわち、サブCPU131は、パチンコ遊技
機1が起動している間、所定周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、CTC周期でタイマ割
込み処理を繰り返す。
以下、図33を参照しつつ、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理
について説明する。ここで、図33は、演出制御基板130において実行されるタイマ割
込み処理の一例を示すフローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100
で行われるタイマ割込み処理と同様に、図33に例示されている一連の処理を一定時間(
例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図33以降のフローチャートに基づいて
説明する演出制御基板130で行われる処理は、サブROM132に記憶されているプロ
グラムに基づいてサブCPU131が発行する命令に従って行われる。
サブCPU131は、まず、遊技制御基板100から遊技情報としてのコマンドを受信
した場合に、コマンド受信処理を実行する(ステップS10)。このコマンド受信処理の
詳細については、図34〜図36に基づいて後に詳述する。
ステップS10の処理に続いて、サブCPU131は、演出ボタン26又は演出キー2
7からの操作情報の入力の有無に基づいて、演出ボタン26又は演出キー27が操作され
たか否かを判定する(ステップS11)。ここで、演出ボタン26又は演出キー27が操
作されたと判定した場合(ステップS11:YES)、その旨を通知するための操作コマ
ンドをサブRAM133にセットする(ステップS12)。この操作コマンドが画像音響
制御基板140及びランプ制御基板150へ送信されることによって、演出ボタン26又
は演出キー27の操作に応じた演出上の効果を実現するための処理が行われる。
サブCPU131は、ステップS11で「NO」と判定した場合、又はステップS12
の処理を実行した場合、コマンド送信処理を実行する(ステップS13)。具体的には、
ステップS10やステップS12の処理によってサブRAM133にセットされたコマン
ドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。このコマンド送信処
理が行われることによって、画像表示や音声出力等による演出の実行が画像音響制御基板
140に対して指示され、各種ランプの点灯やロゴ役物7の動作による演出の実行がラン
プ制御基板150に対して指示される。
[演出制御基板130によるコマンド受信処理]
以下、図34〜図36を参照しつつ、演出制御基板130において実行されるコマンド
受信処理について説明する。ここで、図34〜図36は、図33のステップS10におけ
るコマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板1
00から送信された保留コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS101)。こ
こで、保留コマンドを受信したと判定した場合(ステップS101:YES)、サブRA
M133に記憶されている第1特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する(ス
テップS102)。そして、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像
の更新を指示する保留表示コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS103
)。この保留表示コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって少なくとも画
像音響制御基板140に送信される。
サブCPU131は、ステップS103の処理を実行した場合、又は保留コマンドを受
信していないと判定した場合(ステップS101:NO)、特別図柄の変動表示に伴う変
動演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS104)。具体的には、例えば、遊
技制御基板100から送信された変動開始コマンドに含まれている特別図柄の変動パター
ンを示す情報に基づいて特別図柄の変動時間を特定し、その変動開始コマンドを受信して
からその変動時間が経過したか否かに基づいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実
行中であるか否かを判定する。
サブCPU131は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中ではないと判定した
場合(ステップS104:NO)、遊技制御基板100から変動開始コマンドを受信した
か否かを判定する(ステップS105)。ここで、変動開始コマンドを受信したと判定し
た場合(ステップS105:YES)、その変動開始コマンドを解析する(ステップS1
06)。
この変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定処理の判定結果を示す判定
図柄の設定情報、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらの演出を行うかを示す設定情
報、変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている
。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の結果を特定し
、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判断し、特別図柄が
変動表示される変動時間を特定し、パチンコ遊技機1の遊技状態を特定することが可能で
ある。
変動開始コマンドを解析すると、サブCPU131は、その解析結果に基づいて、変動
演出パターン選択処理を実行する(ステップS107)。
図には示されていないが、サブROM132には、特別図柄の変動表示に伴う変動演出
に関して、大当たり演出テーブル、ハズレリーチ有り演出テーブル、ハズレリーチ無し演
出テーブル、及び小当たり演出テーブルの少なくとも4つの演出テーブルが記憶されてい
る。これらの演出テーブルの各々には、遊技制御基板100において決定される変動パタ
ーン(変動時間)に対応するテーブルが複数設けられている。例えば、ハズレリーチ無し
演出テーブルには、4秒用、8秒用、12秒用のテーブルが設けられており、大当たり演
出テーブルには、1分、1分30秒、2分のテーブルが設けられている。サブCPU13
1は、これら複数のテーブルの中から、変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づ
いて、1のテーブルを選択する。例えば、設定情報に「ハズレ」を示す情報、「リーチ無
し演出」を行うことを示す情報、特別図柄の「変動時間」が4秒であることを示す変動パ
ターンの情報が含まれている場合、サブCPU131は、4秒用のハズレリーチ無し演出
テーブルを選択する。
演出テーブルにおいては、演出乱数と演出パターンとが対応付けられている。サブCP
U131は、上述した乱数更新処理が行われる毎に更新される演出乱数について、変動開
始コマンドを受信した時点の値を取得しておき、選択した演出テーブルに格納されている
多数の演出パターンの中から、予め取得した演出乱数に対応する演出パターンを読み出す
ことによって、1つの演出パターンを選択する。
これにより、メイン液晶表示装置5を用いて行われる変動演出の演出パターン(装飾図
柄の変動パターンなど)、ロゴ役物7を作動させるか否か、ロゴ役物7を作動させる場合
にはその動作パターン、枠ランプ25の発光パターン、変動演出に関してスピーカ24か
ら出力される音の出力パターンといった各演出手段による演出の内容が決定される。
このように、特別図柄の変動表示に伴う変動演出については、遊技制御基板100から
送信される遊技情報(各種コマンド)に基づいて、その演出内容や開始終了タイミングが
演出制御基板130において設定される。これに対して、上述した新曲発表演出において
再生される新曲(楽曲)の種類、新曲発表演出が行われる時間、新曲発表演出中又は発表
予告演出中のメイン液晶表示装置5の画面構成などは、上記遊技情報とは無関係に、画像
音響制御基板140において設定される。この画像音響制御基板140における処理につ
いては、後に詳述する。
続いて、サブCPU131は、ステップS107の処理で選択した演出パターンの変動
演出の開始を指示する変動演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップ
S108)。
この変動演出開始コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって画像音響制
御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、演出制御基板130
において演出パターンが決定された変動演出が、画像音響制御基板140及びランプ制御
基板150によって実現されることになる。
ステップS108に続いて、サブCPU131は、サブRAM133に記憶されている
第1特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する(ステップS109)。
一方、サブCPU131は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であると判定
した場合(ステップS104:YES)、遊技制御基板100から図柄確定コマンドを受
信したか否かを判定する(ステップ111)。ここで、図柄確定コマンドを受信していな
いと判定された場合(ステップS111:NO)、ステップS11に処理が進められる。
サブCPU131は、図柄確定コマンドを受信したと判定した場合(ステップS111
:YES)、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の終了を指示する変動演出終了コマンド
をサブRAM133にセットする(ステップS112)。
この変動演出終了コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって画像音響制
御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、上記ステップS10
8の処理に応じて開始された変動演出が終了して、特別図柄判定の結果を示す装飾図柄が
メイン液晶表示装置5に停止表示されることになる。
サブCPU131は、ステップS109の処理を実行した場合、又は変動開始コマンド
を受信していないと判定した場合(ステップS105:NO)、特別遊技に関する以下の
処理を実行する。すなわち、サブCPU131は、図35に例示されるように、遊技制御
基板100からオープニングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS114)
サブCPU131は、オープニングコマンドを受信したと判定した場合(ステップS1
14:YES)、オープニングコマンドを解析する(ステップS115)。具体的には、
オープニングコマンドに含まれている情報に基づいて、今回行われるオープニングが長当
たり遊技に係るものであるか或いは短当たり遊技に係るものであるかを判別する処理等を
行う。
サブCPU131は、ステップS115の解析結果に基づいて、今回のオープニングが
長当たり遊技に係るものであるか否かを判定する(ステップS116)。ここで、長当た
り遊技(図29(A)及び(C)参照)に係るものであると判定した場合(ステップS1
16:YES)、オープニング中に行うオープニング演出の演出パターンを選択し(ステ
ップS117)、選択した演出パターンのオープニング演出の実行を指示するオープニン
グ演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS118)。
このオープニング演出開始コマンドは、ステップS13の送信処理によって画像音響制
御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、長当たり遊技が開始
されることを報知する演出や右打ちを促す演出などを含むオープニング演出が行われるこ
とになる。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、このオープニング演出として、新曲
発表演出において発表された最新曲を利用した演出が行われる。具体的には、例えば新曲
Aの新曲発表演出は既に行われているものの新曲Bの新曲発表演出は未だ行われていない
場合、新曲発表演出で再生された新曲Aの映像の一部を用いたオープニング演出が行われ
る。また、例えば新曲Dの新曲発表演出は既に行われているものの新曲Eの新曲発表演出
は未だ行われていない場合、新曲発表演出で再生された新曲Dの映像の一部を用いたオー
プニング演出が行われる。
このように、通常演出とは無関係に行われた新曲発表演出において再生された新曲の映
像に基づいてオープニング演出が構成されるので、遊技者は、初回新曲発表が行われる毎
にオープニング演出の内容が変化していくのを見て楽しむことができる。このようなオー
プニング演出の変化を実現するために画像音響制御基板140で行われる処理については
後に詳述する。
サブCPU131は、今回のオープニングが長当たり遊技に係るものではないと判定し
た場合(ステップS116:NO)、すなわち短当たり遊技(図29(B)参照)に係る
ものである場合、短当たり遊技のオープニングからエンディング終了までの間に行われる
短当たり演出の演出パターンを選択し(ステップS119)、選択した演出パターンの短
当たり演出の実行を指示する短当たり演出開始コマンドをサブRAM133にセットする
(ステップS120)。
この短当たり演出開始コマンドは、ステップS13の送信処理によって画像音響制御基
板140及びランプ制御基板150に送信されて、右打ちを促す演出などを含む短当たり
演出が行われることになる。
なお、短当たり演出についても、長当たり遊技のオープニング演出と同様に、初回新曲
発表演出が行われる毎に最新曲に対応する映像を利用するように演出切り替えが行われる
が、これを実現するために画像音響制御基板140で行われる処理についても後に詳述す
る。
サブCPU131は、オープニングコマンドを受信していないと判定した場合(ステッ
プS114:NO)、ステップS118の処理を実行した場合、又はステップS120の
処理を実行した場合、長開放ラウンド遊技の開始時に遊技制御基板100から送信される
ラウンド開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS122)。
サブCPU131は、ラウンド開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS1
22:YES)、受信したラウンド開始コマンドを解析し(ステップS123)、その解
析結果に基づいて、今回の長開放ラウンド遊技が15R長当たり遊技における最初の長開
放ラウンド遊技(図29(C)における2R)であるか否かを判定する(ステップS12
4)。
サブCPU131は、最初の長開放ラウンド遊技であると判定した場合(ステップS1
24:YES)、画像音響制御基板140に対して楽曲選択画面の表示を指示する楽曲選
択画面表示コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS125)。ここで、楽
曲選択画面は、長当たり遊技の3R目の開始からエンディング演出が開始されるまでの間
に再生される楽曲を選択可能に表示する画面であり、遊技者が演出キー27を操作するこ
とによって、所望の新曲を選択することができる。楽曲選択画面表示コマンドは、ステッ
プS13のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140に送信され、これにより、
メイン液晶表示装置5に楽曲選択画面が表示されることになる。
サブCPU131は、ステップS125の処理を実行した場合、又は最初の長開放ラウ
ンド遊技ではないと判定した場合(ステップS124:NO)、今回受信したラウンド開
始コマンドが、次の長開放ラウンド遊技(図29(C)における3R)の開始を通知する
ものであるか否かを判定する(ステップS126)。ここで、ラウンド開始コマンドが次
の長開放ラウンド遊技の開始を通知するものであると判定した場合(ステップS126:
YES)、最初の長開放ラウンド遊技中に遊技者が演出キー27を操作して選択した楽曲
の再生開始を指示するための楽曲再生コマンドをサブRAM133にセットする(ステッ
プS127)。
この楽曲再生コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって画像音響制御基
板140に送信される。これにより、遊技者が選択した楽曲が15R長当たり遊技の3ラ
ウンド目から再生されることになる。
サブCPU131は、ステップS127の処理を実行した場合、又は次の長開放ラウン
ド遊技ではないと判定した場合(ステップS126:NO)、特別遊技の継続回数(連チ
ャン回数)や今回受信したラウンド開始コマンドに対応するラウンド数を判断してラウン
ド中の演出パターンを選択し(ステップS128)、選択した演出パターンのラウンド中
演出の実行を画像音響制御基板140に指示するラウンド中演出開始コマンドをサブRA
M133にセットする(ステップS129)。これにより、メイン液晶表示装置5に表示
されている現在のラウンド数を示す表示などが更新されることになる。
サブCPU131は、ラウンド開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステッ
プS122:NO)、又はステップS129の処理を実行した場合、図36に例示される
ように、遊技制御基板100からエンディングコマンドを受信したか否かを判定する(ス
テップS131)。ここで、エンディングコマンドを受信したと判定した場合(ステップ
S131:YES)、受信したエンディングコマンドを解析し(ステップS132)、エ
ンディングが長当たり遊技の終了に係るものであるか否かを判定する(ステップS133
)。ここで、長当たり遊技に係るものであると判定した場合(ステップS133:YES
)、エンディング演出の演出パターンを選択し(ステップS134)、選択した演出パタ
ーンのエンディング演出の実行を指示するためのエンディング演出開始コマンドをサブR
AM133にセットする(ステップS135)。
このエンディング演出開始コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって画
像音響制御基板140に送信される。これにより、後に詳述するが、オープニング演出で
使用された楽曲と同じ楽曲の映像を用いたエンディング演出が行われることになる。
一方、サブCPU131は、エンディングが長当たり遊技に係るものではないと判定し
た場合(ステップS133:NO)、すなわち短当たり遊技に係るエンディングである場
合、上記ステップS120の処理に応じて開始された短当たり演出の終了を指示する短当
たり演出終了コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS136)。
この短当たり演出終了コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって画像音
響制御基板140に送信される。これにより、エンディング時間が経過してから短当たり
演出が終了することになる。
サブCPU131は、エンディングコマンドを受信していないと判定した場合(ステッ
プS131:NO)、ステップS135の処理を実行した場合、又はステップS136の
処理を実行した場合、遊技制御基板100から客待ちコマンドを受信したか否かを判定す
る(ステップS138)。ここで、客待ちコマンドを受信したと判定した場合(ステップ
S138:YES)、客待ちコマンドを受信してからの経過時間の計測を開始し(ステッ
プS139)、サブRAM133に記憶されている計測フラグを「ON」に設定する(ス
テップS140)。この計測フラグは、客待ちコマンドを受信してからの経過時間の計測
中であるか否かを示すフラグである。
サブCPU131は、客待ちコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS1
38:NO)、計測フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS1
41)。ここで、計測フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップ
S141:NO)、一連のコマンド受信処理が終了して、ステップS11に処理が進めら
れる。
サブCPU131は、計測フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステッ
プS141:YES)、又はステップS140の処理を実行した場合、客待ち演出の開始
タイミングを規定する客待ち判定時間が経過したか否かを判定する(ステップS142)
。具体的には、ステップS139の処理で計測を開始した経過時間が、サブROM132
に記憶されている客待ち判定時間(例えば30秒)に達したか否かを判定する。ここで、
客待ち判定時間が経過していないと判定された場合(ステップS142:NO)、ステッ
プS11に処理が進められる。
サブCPU131は、客待ち判定時間が経過したと判定した場合(ステップS142:
YES)、計測フラグを「OFF」に設定し(ステップS143)、経過時間をリセット
し(ステップS144)、客待ち演出の開始を指示する客待ち演出開始コマンドをサブR
AM133にセットする(ステップS145)。
この客待ち演出開始コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって画像音響
制御基板140に送信される。これにより、客待ちの所定のデモ画面表示が開始されるこ
とになる。
[制御用ROM144の構成例]
図37は、制御用ROM144の構成例を示すブロック図である。制御用ROM144
には、図37に示されるように、統括CPU141によって実行されるプログラムの他に
、公開管理テーブル、発表順管理テーブル、ディスプレイリスト作成テーブルが記憶され
ている。
公開管理テーブルは、新曲の初回の新曲発表演出の実行を許可する状態に移行させる日
付及び時刻を新曲毎に規定したテーブルである。この公開管理テーブルについては、図4
0に基づいて後に詳述する。
発表順管理テーブルは、1週間ずつ行われる全ての新曲の新曲発表演出が完了した後に
、1時間毎に曲を切り替えながら新曲発表演出を行うために参照されるテーブルである。
この発表順管理テーブルについては、図43に基づいて後に詳述する。なお、以下の説明
では、この発表順管理テーブルが使用されるようになった状態を「全曲開放状態」と呼ぶ
ものとする。
ディスプレイリスト作成テーブルは、メイン液晶表示装置5やサブ液晶表示装置6に実
行させる演出の演出パターンを決定する処理に使用される演出パターンテーブルである。
ここでの演出パターンを決定する処理とは、演出制御基板130において決定された演出
内容の演出を実行するに際して、実際にどのような画像データを使用してその演出を実現
するか等を決定する処理である。
ディスプレイリスト作成テーブルは、ディスプレイリスト記憶領域1491に格納され
るディスプレイリストを作成するために使用されるテーブルであり、主に、メイン液晶表
示装置5を用いて行われる通常演出とサブ液晶表示装置6を用いて行われる告知演出とを
制御するために参照される。このディスプレイリスト作成テーブルは、本実施形態では、
デフォルトテーブル、新曲Aメインテーブル、新曲Bメインテーブル、新曲Cメインテー
ブル、新曲Dメインテーブル、新曲Eメインテーブル、新曲Fメインテーブル、新曲Gメ
インテーブル、新曲Hメインテーブル、新曲Iメインテーブル、新曲Jメインテーブル、
新曲Kメインテーブル、新曲Lメインテーブル、及びドット演出用テーブルから構成され
ている。
デフォルトテーブルは、新曲Aの初回新曲発表演出が行われる前に使用されるテーブル
である。新曲Aメインテーブルは、新曲Aの初回新曲発表演出が行われてから新曲Bの初
回新曲発表演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Bメインテーブルは、新
曲Bの初回新曲発表演出が行われてから新曲Cの初回新曲発表演出が行われるまで使用さ
れるテーブルである。新曲Cメインテーブルは、新曲Cの初回新曲発表演出が行われてか
ら新曲Dの初回新曲発表演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Eメインテ
ーブルは、新曲Eの初回新曲発表演出が行われてから新曲Fの初回新曲発表演出が行われ
るまで使用されるテーブルである。新曲Fメインテーブルは、新曲Fの初回新曲発表演出
が行われてから新曲Gの初回新曲発表演出が行われるまで使用されるテーブルである。新
曲Gメインテーブルは、新曲Gの初回新曲発表演出が行われてから新曲Hの初回新曲発表
演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Hメインテーブルは、新曲Hの初回
新曲発表演出が行われてから新曲Iの初回新曲発表演出が行われるまで使用されるテーブ
ルである。新曲Iメインテーブルは、新曲Iの初回新曲発表演出が行われてから新曲Jの
初回新曲発表演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Jメインテーブルは、
新曲Jの初回新曲発表演出が行われてから新曲Kの初回新曲発表演出が行われるまで使用
されるテーブルである。新曲Kメインテーブルは、新曲Kの初回新曲発表演出が行われて
から新曲Lの初回新曲発表演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Lメイン
テーブルは、新曲Lの初回新曲発表演出が行われてから全曲開放状態となるまでの1週間
使用されるテーブルである。このように、新曲Aメインテーブル〜新曲Lメインテーブル
は、それぞれ、予め規定された1週間使用されるテーブルである。なお、全曲開放状態に
おいては、これらのディスプレイリスト作成テーブルを1時間毎に切り替えながら通常演
出が行われる。
ドット演出用テーブルは、下部領域においてドット表示で通常演出を行う際に使用され
るテーブルである。すなわち、ドット演出用テーブルは、発表予告演出中や新曲発表演出
中に使用されるテーブルである。
統括CPU141は、全曲開放状態となる前は、公開管理テーブル及びディスプレイリ
スト作成テーブルを構成する14個のテーブルのいずれかを使用してディスプレイリスト
を作成する。そして、全曲開放状態においては、発表順管理テーブル及び14個のテーブ
ルのいずれかを使用してディスプレイリストを作成する。このようなディスプレイリスト
の作成方法については、後に詳述する。
[画像音響制御基板140によるタイマ割込み処理]
次に、図38を参照しつつ、画像音響制御基板140において実行されるタイマ割込み
処理について説明する。ここで、図38は、画像音響制御基板140において実行される
タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。画像音響制御基板140は、電源
投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図38に例示されている
一連の処理を一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
まず、統括CPU141は、演出制御基板130のRTC134からRTC情報を取得
して制御用RAM145に格納するRTC情報取得処理を実行する(ステップS2000
)。制御用RAM145に格納されたRTC情報は、このステップS2000の処理が行
われる毎に、新たに取得されたRTC情報に書き換えられる。
ステップS2000の処理に続いて、統括CPU141は、パチンコ遊技機1の電源が
投入されてからの経過時間を計測する計測処理を実行する(ステップS2100)。統括
CPU141は、このステップS2100の計測結果に基づいて、発表予告演出と新曲発
表演出とを開始させる。この計測処理については、図39に基づいて後に詳述する。
ステップS2100の処理に続いて、統括CPU141は、各新曲の初回新曲発表演出
の実行を許可するか否かを決定するための状態制御処理を実行する(ステップS2200
)。この状態制御処理については、図41に基づいて後に詳述する。
ステップS2200の処理に続いて、統括CPU141は、サブ液晶表示装置6を用い
て行われる告知演出を制御するための告知演出制御処理を実行する(ステップS2300
)。この告知演出制御処理については、図44に基づいて後に詳述する。
ステップS2300の処理に続いて、統括CPU141は、メイン液晶表示装置5を用
いて新曲発表演出に先立って行われる発表予告演出を制御するための発表予告演出制御処
理を実行する(ステップS2400)。この発表予告演出制御処理については、図45及
び図46に基づいて後に詳述する。
ステップS2400の処理に続いて、統括CPU141は、メイン液晶表示装置5を用
いて行われる新曲発表演出を開始させるための新曲発表演出開始処理を実行する(ステッ
プS2500)。この新曲発表演出開始処理は、通常演出(特別図柄の変動表示に伴う変
動演出や特別遊技に伴う当たり演出)を実行中のメイン液晶表示装置5に、遊技制御基板
100からの遊技情報とは別の制御用ROM144に予め記憶されている情報に基づいて
、上述した新曲発表演出を開始させるための処理である。この新曲発表演出開始処理につ
いては、図49に基づいて後に詳述する。
ステップS2500の処理に続いて、統括CPU141は、メイン液晶表示装置5を用
いて行われる通常演出を制御するための通常演出制御処理を実行する(ステップS260
0)。この通常演出制御処理は、遊技制御基板100からの遊技情報に基づいて、遊技制
御基板100によって制御される遊技に伴って、メイン液晶表示装置5に通常演出を実行
させるための処理である。この通常演出制御処理については、図57〜図60に基づいて
後に詳述する。
ステップS2600の処理に続いて、統括CPU141は、ステップS2500の新曲
発表演出開始処理に応じて開始された新曲発表演出を終了させるための新曲発表演出終了
処理を実行する(ステップS2700)。この新曲発表演出終了処理については、図70
に基づいて後に詳述する。
ステップS2700の処理に続いて、統括CPU141は、ステップS2300〜ステ
ップS2700の処理の結果に基づいて、メイン液晶用ディスプレイリスト及び/又はサ
ブ液晶用ディスプレイリストを作成してディスプレイリスト記憶領域1491にセットす
る画像出力制御処理を実行する(ステップS2800)。この画像出力制御処理について
は、図71に基づいて後に詳述する。
ステップS2800の処理に続いて、統括CPU141は、メイン液晶表示装置5又は
サブ液晶表示装置6において行われる表示演出と同期するようにスピーカ24から楽曲や
音声などを出力させるための音声出力制御処理を実行する(ステップS2900)。この
音声出力制御処理については、図72に基づいて後に詳述する。
ステップS2900の処理に続いて、統括CPU141は、データ送信制御処理を実行
する(ステップS3000)。具体的には、画像音響制御基板140において行われる画
像音響制御に関するデータを演出制御基板130に送信する。これに対して、演出制御基
板130は、画像音響制御基板140から受信したデータをランプ制御基板150に転送
する。これにより、メイン液晶表示装置5、サブ液晶表示装置6、及びスピーカ24によ
って行われている演出と同期するように、枠ランプ25やロゴ役物7が制御されることと
なる。
[画像音響制御基板140による計測処理]
図39は、図38のステップS2100における計測処理の詳細フローチャートである
。ステップS2000のRTC情報取得処理に続いて、統括CPU141は、図39に例
示されるように、制御用RAM145に記憶されている画像音響制御基板140における
割込み処理回数Nを「1」加算した値に更新する(ステップS2101)。画像音響制御
基板140において割込み処理が行われる毎にこのステップS2101の処理が行われる
ことによって、パチンコ遊技機1の電源が投入されてからの経過時間が計測されることに
なる。
ステップS2101に続いて、統括CPU141は、発表予告演出の開始時間であるか
否かを判定する(ステップS2102)。具体的には、本実施形態では、新曲発表演出の
開始時間の所定時間前(本実施形態では1分前)であるか否かを判定するための第1設定
時間が59分に設定されているので、画像音響制御基板140における割込み処理の時間
間隔(本実施形態では33ミリ秒)に制御用RAM145に記憶されている割込み処理回
数Nを乗算して経過時間を算出し、算出した経過時間が59分に達したか否かに基づいて
、発表予告演出の開始時間であるか否かを判定する。
なお、ここでの発表予告演出の開始時間は、必ずしも発表予告演出が開始される時間で
はなく、発表予告演出の開始を許可する時間である。すなわち、発表予告演出は、その開
始時間になったら直ちに開始される場合もあれば、通常演出の実行状況に応じて、例えば
開始時間から40秒が経過してから開始される場合もある。また、通常演出の実行状況に
よっては、発表予告演出が行われない場合もある。このような発表予告演出を制御するた
めの発表予告演出制御処理については、後に詳述する。
統括CPU141は、発表予告演出の開始時間であると判定した場合(ステップS21
02:YES)、制御用RAM145に記憶されている発表予告フラグを「ON」に設定
する(ステップS2103)。この発表予告フラグは、発表予告演出の開始時間になった
か否かを示すフラグであり、発表予告演出の開始時間になると「ON」に設定され、新曲
発表演出が開始されるときに「OFF」に設定される。
統括CPU141は、ステップS2103の処理を実行した場合、又は発表予告演出の
開始時間ではないと判定した場合(ステップS2102:NO)、新曲発表演出の開始時
間であるか否かを判定する(ステップS2104)。具体的には、本実施形態では、新曲
発表演出の開始時間であるか否かを判定するための第2設定時間が1時間に設定されてい
るので、上記ステップS2102の処理と同様の方法で算出した経過時間が1時間に達し
たか否かに基づいて、新曲発表演出の開始時間であるか否かを判定する。ここで、新曲発
表演出の開始時間ではないと判定された場合(ステップS2104:NO)、ステップS
2200の状態制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、新曲発表演出の開始時間であると判定した場合(ステップS21
04:YES)、制御用RAM145に記憶されている新曲発表フラグを「ON」に設定
する(ステップS2105)。ここで、新曲発表フラグは、新曲発表演出の開始時間にな
ったか否かを示すフラグであり、新曲発表演出の開始時間になると「ON」に設定され、
新曲発表演出が開始されると「OFF」に設定される。
このように、統括CPU141は、遊技制御基板100から送信される各種コマンドと
は無関係に、計測中の経過時間が新曲発表演出の開始タイミングを規定する第2設定時間
(本実施形態では1時間)になったか否かに基づいて新曲発表演出の開始タイミングを決
定し、決定した開始タイミングで新曲発表フラグを「ON」に設定することによって、メ
イン液晶表示装置5やスピーカ24に新曲発表演出を開始させる。この新曲発表演出を開
始させるための新曲発表演出開始制御処理については、後に詳述する。
ステップS2105の処理に続いて、統括CPU141は、制御用RAM145に記憶
されている割込み処理回数Nをリセットする(ステップS2106)。このように、本実
施形態では、ステップS2101の処理が繰り返されることによって計測される経過時間
が1時間に達すると、割込み処理回数Nが「0」に戻されてから再び経過時間が計測され
る。このため、新曲発表演出が1時間おきに実行されることになる。
なお、本実施形態では、第2設定時間が1時間に設定されている場合について説明した
が、第2設定時間は1時間以外の時間であってもよい。また、第2設定時間は必ずしも1
つである必要はなく、例えば新曲発表演出に使用される新曲の種類に応じて相異なる第2
設定時間が設定されていてもよい。この構成を採用することにより、新曲発表演出が行わ
れる時間間隔を新曲毎に異ならせることができる。また、第1設定時間についても、59
分以外の時間であってもよい。
ステップS2106に続いて、統括CPU141は、全曲開放状態であるか否かを判定
する(ステップS2107)。具体的には、最後に発表される新曲Lの初回新曲発表演出
が行われる2012年9月22日(図40参照)から1週間が経過した同年9月29日に
全曲開放状態に移行するので、RTC134から取得したRTC情報が示す現在の日付が
、全曲開放状態への移行開始日である9月29日以降の日付であるか否かを判定する。こ
こで、全曲開放状態ではないと判定された場合(ステップS2107:NO)、ステップ
S2200の状態制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、全曲開放状態であると判定した場合(ステップS2107:YE
S)、制御用RAM145に記憶されているリセット処理回数Pを「1」加算した値に更
新する(ステップS2108)。このリセット処理回数Pは、ステップS2106のリセ
ット処理が行われた回数を示すものである。なお、本実施形態では、電源投入時を基準と
して1時間が経過する毎にステップS2106の処理が行われるので、リセット処理回数
Pは、リセット処理回数Pが更新されたタイミングにおいては、パチンコ遊技機1の電源
投入からの経過時間と一致することになる。このため、例えばリセット処理回数Pが「1
」になれば電源が投入されてから1時間が経過したと判断することができ、「2」になれ
ば2時間が経過したと判断することができる。このリセット処理回数Pは、全曲開放状態
において1時間おきに開始される新曲発表演出に使用される新曲の種別を決定するために
、ステップS2500の新曲発表演出開始処理において使用される。
[公開管理テーブル]
図40は、公開管理テーブルについて説明するための説明図である。図40に例示され
るように、公開管理テーブルには、新曲の種類を示す新曲種別と、初回の新曲発表演出を
行う日付である初回発表日と、初回発表日において対応する新曲の初回新曲発表演出の実
行を許可する状態に移行させる時刻である初回発表許可時刻とが、新曲毎に対応付けられ
て記憶されている。
例えば新曲Aについては、2012年7月7日の12時(正午)になると新曲発表演出
に関する内部状態を発表許可状態に移行させ、その後、新曲Aの初回の新曲発表演出を開
始させることが規定されている。また、例えば新曲Bについては、2012年7月14日
の12時(正午)になると新曲発表演出に関する内部状態を発表許可状態に移行させ、そ
の後、新曲Bの初回の新曲発表演出を開始させることが規定されている。本実施形態では
、パチンコ遊技機1の電源投入時を基準として1時間おきに新曲発表フラグが「ON」に
設定されるので、新曲Aの発表許可状態となる2012年7月7日の12時から新曲Bの
発表許可状態となる同年の7月14日の12時までの1週間は、電源投入時を基準として
1時間おきに新曲Aの新曲発表演出が繰り返されることになる。このことは、発表許可状
態となる期間が相異なる点を除いて、新曲B〜新曲Lについても同様である。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、初回の新曲発表演出が行われたことを
契機として、メイン液晶表示装置5を用いて行われる通常演出と発表予告演出、サブ液晶
表示装置6を用いて行われる告知演出の演出内容が変化するという特徴を有している。
例えば新曲Aの初回の新曲発表演出が行われると、各演出の演出内容が以下のように変
化する。すなわち、図40に例示されるように、メイン液晶表示装置5に表示される背景
画像として、新曲Aの初回新曲発表演出が行われるまではデフォルトの背景画像しか出現
しなかったのが、新曲Aの初回新曲発表演出が行われた後は、新曲Aに関する画像データ
を用いて作成された新曲A背景画像が出現するようになる。これは、新曲B以降の新曲に
ついても同様である。
また、長当たり遊技のオープニングにおいて、新曲Aの初回新曲発表演出が行われるま
ではデフォルトのオープニング演出が行われていたのが、新曲Aの初回新曲発表演出が行
われてから新曲Bの初回新曲発表演出が行われるまでは、新曲Aに関する画像データや音
響データを用いたオープニング演出が行われる。これは、長当たり遊技のエンディング演
出についても同様である。このように、長当たり遊技におけるオープニング演出及びエン
ディング演出は、次に公開される新曲の初回新曲発表演出が行われるまでは、現在の新曲
発表演出に使用されている新曲に基づくものに固定される。すなわち、例えば新曲Cの初
回新曲発表演出が行われてから新曲Dの初回新曲発表演出が行われるまでの間は、新曲C
仕様のオープニング演出及びエンディング演出が行われる。
また、15Rの長当たり遊技において再生される楽曲の楽曲選択では、新曲Aの初回新
曲発表演出が行われるまではデフォルトの楽曲しか選択できなかったのが、新曲Aの初回
新曲発表演出が行われた後は、新曲Aを選択可能になる。これは、新曲B以降の新曲につ
いても同様であり、初回新曲発表演出が行われる毎に、楽曲選択において遊技者が選択可
能な新曲が増えて行くことになる。このため、例えば新曲Bの初回新曲発表演出が行われ
てから1週間は選択可能な楽曲がデフォルトの楽曲、新曲A、及び新曲Bの3曲だけであ
ったのが、新曲Lの初回新曲発表演出が行われた後は、デフォルトの楽曲、及び新曲A〜
新曲Lの全ての新曲を含む13曲の楽曲を選択可能になる。
また、新曲Aの初回新曲発表演出開始時までは発表予告演出が行われていなかったのが
、当該開始時の直前から新曲Bの初回新曲発表演出開始時までは、新曲Aのドキュメント
映像を再生する発表予告演出が、新曲Aの新曲発表演出が行われる毎に、新曲発表演出に
先立って実行される。このことは、新曲G以降の新曲についても同様であり、新曲発表演
出が行われるに際して、この新曲発表演出に使用される新曲に対応する発表予告演出が行
われる。
また、新曲Aの初回新曲発表演出が行われてから1週間は1時間おきに新曲Aの新曲発
表演出が行われると共に、1週間が経過すると新曲Bの新曲発表演出が行われるようにな
る。このため、新曲Aの初回新曲発表演出が行われてから新曲Bの初回新曲発表演出が行
われるまでの間は、サブ液晶表示装置6では、新曲Aの新曲発表演出に関する告知演出(
例えば図9(C)参照)、又は新曲Bの新曲発表演出に関する告知演出(図9(D)参照
)が行われる。このことは、新曲C以降の新曲についても同様である。
ここまで初回新曲発表演出を契機として演出がどのように変化するかについて簡単に説
明したが、これらの演出の変化は、本実施形態では、ディスプレイリストを作成するため
に使用するディスプレイリスト作成テーブル(図37参照)を切り替えることによって実
現される。
なお、本実施形態では初回発表日から次の新曲の初回発表日までの間隔が全て1週間に
設定されている場合について説明するが、この間隔は1週間以外の間隔であってもよいし
、複数種の間隔が設定されてもよい。また、本実施形態では初回発表許可時刻が全ての新
曲に関して12時に統一されている場合について説明するが、新曲毎に異なる初回発表許
可時刻を設定してもよい。また、新曲の発表順についても、公開管理テーブルに例示され
ている発表順以外の発表順であってもよい。
[画像音響制御基板140による状態制御処理]
図41は、図38のステップS2200における状態制御処理の詳細フローチャートで
ある。ステップS2100の計測処理に続いて、統括CPU141は、上記ステップS2
107の処理と同様に、全曲開放状態であるか否かを判定する(ステップS2201)。
ここで、全曲開放状態であると判定された場合(ステップS2201:YES)、ステッ
プS2300における告知演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、全曲開放状態ではないと判定した場合(ステップS2201:N
O)、現在の日付が初回新曲発表日であるか否かを判定する(ステップS2202)。具
体的には、RTC情報が示す現在の日付が、公開管理テーブルに規定されている新曲A〜
新曲Lの初回発表日のいずれかと一致するか否かを判定する。ここで、初回新曲発表日で
はないと判定された場合(ステップS2202:NO)、すなわちいずれの新曲の初回発
表日でもない場合、ステップS2300における告知演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、初回新曲発表日であると判定した場合(ステップS2202:Y
ES)、現在の時刻が初回発表許可時刻になったか否かを判定する(ステップS2203
)。具体的には、いずれかの新曲の初回発表日に相当する現在の日付に対応する初回発表
許可時刻を公開管理テーブルから読み出し、RTC情報が示す現在の時刻が読み出した初
回発表許可時刻になったか否かを判定する。なお、本実施形態では、全ての新曲に対して
初回発表許可時刻が12時に設定されているので、このステップS2203においては、
RTC情報が示す時刻が12時になったか否かが判定されることになる。このステップS
2203において、初回発表許可時刻になっていないと判定された場合(ステップS22
03:NO)、ステップS2300における告知演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、初回発表許可時刻になったと判定した場合(ステップS2203
:YES)、制御用RAM145に記憶されている発表許可フラグを「ON」に設定する
(ステップS2204)。この発表許可フラグは、現在公開されている新曲の次に公開さ
れる新曲の初回新曲発表演出の実行を許可する発表許可状態になっているか否かを示すフ
ラグであり、公開管理テーブルに規定されているいずれかの初回発表日の初回発表許可時
刻になると「ON」に設定され、「ON」に設定された状態で新曲発表演出が開始される
際に「OFF」に設定される。
[発表許可状態]
図42は、発表許可状態について説明するための説明図である。本実施形態におけるパ
チンコ遊技機1では、上述したように、電源投入時を基準として経過時間の計測が行われ
る。そこで、パチンコ遊技機1の電源が午前8時頃に投入され且つパチンコホールが午前
10時にオープンすると想定して、例えば新曲Aの初回新曲発表演出に関して、初回発表
日である7月7日において、上記ステップS2106(図39参照)のリセット処理の回
数をカウントし、カウントした回数が「4」に達したこと(電源投入から4時間が経過し
たこと)を契機として新曲Aの初回新曲発表演出を開始させるといった構成を採用するこ
とで、12時(正午)頃に新曲Aの初回新曲発表演出を行うことが可能である(図42(
A)参照)。
しかしながら、この構成では、以下のような問題が生じてしまう。すなわち、図42(
B)に例示されるように、ホール店員が午前5時頃に電源を投入した場合、パチンコホー
ルがオープンする午前10時よりも前の午前9時頃に新曲Aの初回新曲発表演出が行われ
てしまい、その結果、新曲Aに関する各種演出を新たに出現させるトリガとなる新曲Aの
初回新曲発表演出を遊技者が楽しむことができないという問題が生じてしまう。また、初
回発表日の前日からパチンコ遊技機1の電源が投入されたままの状態であるような場合に
も、同様の問題が生じてしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、RTC情報が示す現在時刻が予め設定された時刻(初回発表
許可時刻)になったことを条件として発表許可フラグを「ON」に設定し、発表許可フラ
グが「ON」になった状態で新曲発表フラグが「ON」になったことを条件として初回新
曲発表演出を実行させる一方で、発表許可フラグが「OFF」の状態で新曲発表フラグが
「ON」になった場合には初回新曲発表演出を実行させない(既に公開されている新曲が
あればその新曲の新曲発表演出を実行させる)構成を採用している。
この構成により、図42(C)に例示されているように、たとえ想定とは異なる午前5
時頃にパチンコ遊技機1の電源が投入されたとしても、12時頃(正確には12時以降に
最初に新曲発表フラグが「ON」になるとき)に新曲Aの初回新曲発表演出を開始させる
ことが可能になる。なお、このような発表許可状態の制御は、新曲A以外の新曲について
も同様に行われる。
[発表順管理テーブル]
図43は、発表順管理テーブルについて説明するための説明図である。発表順管理テー
ブルは、全曲開放状態における新曲発表演出に使用される新曲の種別を管理するためのテ
ーブルである。発表順管理テーブルでは、図43に例示されるように、全曲開放状態の初
日である9/29以降のそれぞれの日付に関して、パチンコ遊技機1の電源投入からの経
過時間と、新曲発表演出に使用される新曲の種別とが対応付けられている。なお、本実施
形態では、発表順管理テーブルが、パチンコ遊技機1の電源が午前8時頃に投入されるこ
とを想定して構成されている場合を例に説明する。
全曲開放状態になると、各曲の新曲発表演出が行われる期間が1週間から1時間に短縮
される。その結果、全曲開放状態となる前に84日間(=1週間×12曲)かけて行われ
た新曲A〜新曲Lの新曲発表演出が、1日で行われるようになる。
例えば、9月29日において午前8時頃に電源が投入された場合、2時間後の午前10
時頃に新曲Aの新曲発表演出が行われ、3時間後の午前11時頃に新曲Bの新曲発表演出
が行われ、4時間後の12時頃に新曲Cの新曲発表演出が行われる。そして、11時間後
の19時頃に新曲Jの新曲発表演出が行われ、12時間後の20時頃に新曲Kの新曲発表
演出が行われ、13時間後の21時頃に新曲Lの新曲発表演出が行われる。
ところで、9月30日以降について、9月29日と同じスケジュールで新曲発表演出を
行うようにした場合、遊技者がどの日に遊技を行ったとしても、パチンコホールのオープ
ンからクローズまで遊技を続けていれば、全ての新曲の新曲発表演出を楽しむことができ
る。しかしながら、遊技者の中には特定の時間帯にしか遊技できない人もおり、これに対
して、上述したような同一スケジュールで新曲発表演出を行ってしまうと、たとえ毎日遊
技し続けたとしても、全ての新曲の新曲発表演出を楽しむことができないという問題が生
じてしまう。例えば、9月29日に関して、遊技者が18時頃から遊技を始めると、新曲
I〜新曲Lの新曲発表演出は楽しむことができるが、新曲A〜新曲Hの新曲発表演出を楽
しむことはできない。
このため、本実施形態では、図43に例示されるように、新曲発表演出に使用される新
曲の曲順を1曲ずつ規則的にシフトさせていくように新曲の曲順が予め規定されている。
このため、例えば、9月29日の午前中にしか楽しむことができなかった新曲Aや新曲B
の新曲発表演出が、10月1日には18時以降に行われるようになる。このため、上述し
たように特定の時間帯にしか遊技できない遊技者であっても、ある程度継続してパチンコ
ホールに通い続けることにより、全ての新曲の新曲発表演出を楽しむことが可能になる。
このような全曲開放状態における新曲発表演出の制御については、図49に基づいて後に
詳述する。
[画像音響制御基板140による告知演出制御処理]
図44は、図38のステップS2300における告知演出制御処理の詳細フローチャー
トである。告知演出制御処理は、サブ液晶表示装置6を用いて行われる告知演出を制御す
るための処理である。
ステップS2200の状態制御処理に続いて、統括CPU141は、図44に例示され
るように、上記ステップS2107の処理と同様に、全曲開放状態であるか否かを判定す
る(ステップS2301)。ここで、全曲開放状態であると判定された場合(ステップS
2301:YES)、告知演出を実行させるための具体的な処理は行われず、ステップS
2400の発表予告演出制御処理に処理が進められる。これは、全曲開放状態においては
、新曲発表演出が1時間おきに行われ、その都度使用される新曲が切り替わっていき、且
つ、未公開の新曲が存在しないため、図9に例示されているような告知演出を必ずしも行
う必要がないためである。
統括CPU141は、全曲開放状態ではないと判定した場合(ステップS2301:N
O)、例えばVDP142の処理状況に基づいて、新曲発表演出の実行中であるか否かを
判定する(ステップS2302)。ここで、新曲発表演出の実行中ではないと判定した場
合(ステップS2302:NO)、例えばVDP142の処理状況に基づいて、新曲発表
演出が開始されるまでの残り時間のカウントダウン表示を含む告知演出(図9(C)参照
)の実行中であるか否かを判定する(ステップS2303)。ここで、カウントダウン表
示を含む告知演出の実行中であると判定された場合(ステップS2303:YES)、ス
テップS2400における発表予告演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、カウントダウン表示を含む告知演出の実行中ではないと判定した
場合(ステップS2303:NO)、例えばステップS2101の処理でカウントアップ
される割込み処理回数Nに基づいて、新曲発表演出の開始時時間の所定時間前(例えば1
5分前)であるか否かを判定する(ステップS2304)。
統括CPU141は、所定時間前であると判定した場合(ステップS2304:YES
)、カウントダウン表示を含む告知演出をサブ液晶表示装置6に開始させるための設定情
報(残り時間を示す情報などを含む)を制御用RAM145にセットする(ステップS2
305)。この設定情報に基づいてサブ液晶用のディスプレイリストが作成されてディス
プレイリスト記憶領域1491に格納されることで、発表される新曲のタイトルが報知さ
れ、且つその新曲の新曲発表演出が開始されるまでの残り時間がカウントダウン表示され
ることになる(図9(C)参照)。
統括CPU141は、新曲発表演出の所定時間前ではないと判定した場合(ステップS
2304:NO)、現時点での最新曲の次に公開される新曲に関する告知演出を行うため
に、以下の処理を実行する。すなわち、統括CPU141は、ステップS2202(図4
1参照)の処理と同様に、初回新曲発表日であるか否かを判定する(ステップS2306
)。
統括CPU141は、初回新曲発表日ではないと判定した場合(ステップS2306:
NO)、次に公開される新曲の初回発表日までの残り日数を報知する演出を含む告知演出
をサブ液晶表示装置6に実行させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(
ステップS2307)。具体的には、まず、RTC情報に基づいて現在の日付を特定する
。そして、公開管理テーブル(図40参照)を参照し、現在の日付よりも後の日付であっ
て現在の日付に最も近い初回発表日を特定する。このようにして特定した初回発表日が、
次に公開される新曲の初回発表日である。例えば、現在の日付が2012年7月6日であ
る場合、上述した条件に該当する初回発表日は2012年7月7日であり、次に公開され
る新曲が新曲Aであると判断することができる。統括CPU141は、このようにして初
回発表日を特定すると、現在の日付から特定した初回発表日までの日数を算出する。ここ
で説明した例では、日数「1」が算出される。このように、統括CPU141は、RTC
情報と公開管理テーブルとに基づいて、次に公開される新曲の種別(ここでは曲名)と、
その新曲の初回新曲発表演出が行われるまでの日数とを取得する。そして、取得したこれ
らの情報に対応する告知演出の設定情報をセットする。この設定情報に基づいてサブ液晶
用のディスプレイリストが作成されてディスプレイリスト記憶領域1491に格納される
ことで、次に公開される新曲のタイトルとその新曲の初回発表日までの残り日数とが報知
されることになる(図9(A)参照)。
統括CPU141は、初回新曲発表日であると判定した場合(ステップS2306:Y
ES)、未公開の新曲発表が本日行われることを報知する演出を含む告知演出をサブ液晶
表示装置6に実行させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS
2308)。具体的には、上述したステップS2306と同様に処理を行って次に公開さ
れる新曲の種別(曲名)を取得し、この情報に対応する告知演出の設定情報をセットする
。この設定情報に基づいてサブ液晶用のディスプレイリストが作成されてディスプレイリ
スト記憶領域1491に格納されることで、未公開曲のタイトルとその未公開曲の新曲発
表演出が本日行われることが報知されることになる(図9(B)参照)。
一方、統括CPU141は、新曲発表演出の実行中であると判定した場合(ステップS
2302:YES)、例えばVDP142の処理状況に基づいて、新曲発表演出が終了し
たか否かを判定する(ステップS2310)。ここで、新曲発表演出が終了していないと
判定された場合(ステップS2310:NO)、ステップS2400における発表予告演
出制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、新曲発表演出が終了したと判定した場合(ステップS2310:
YES)、その終了した新曲発表演出が、初回の新曲発表演出であったか否かを判定する
(ステップS2311)。具体的には、初回の新曲発表演出の開始時には発表許可フラグ
が「ON」に設定されるので、新曲発表演出の開始時に発表許可フラグが「ON」に設定
されていたか否かに基づいて、初回の新曲発表演出であるか否かを判定する。ここで、初
回の新曲発表演出ではなかったと判定された場合(ステップS2311:NO)、ステッ
プS2400における発表予告演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、初回の新曲発表演出であったと判定した場合(ステップS231
1:YES)、例えば発表管理テーブルを参照して次に公開される新曲を特定し、その新
曲の初回発表演出が行われるまでの残り日数(本実施形態では新曲の種類に関わらず7日
)を報知する演出を含む告知演出をサブ液晶表示装置6に実行させるための設定情報を制
御用RAM145にセットする(ステップS2312)。この設定情報に基づいてサブ液
晶用のディスプレイリストが作成されてディスプレイリスト記憶領域1491に格納され
ることで、未公開曲のタイトルと、その未公開曲の初回発表が行われるまでの日数とが報
知されることになる(図9(D)参照)。
なお、本実施形態では、サブ液晶表示装置6が告知演出のみに使用される場合について
説明したが、例えばメイン液晶表示装置5において行われる演出と同期する演出をサブ液
晶表示装置6に行わせるというように、告知演出以外の用途にサブ液晶表示装置6を使用
してもよい。
[画像音響制御基板140による発表予告演出制御処理]
図45及び図46は、図38のステップS2400における発表予告演出制御処理の詳
細フローチャートである。ステップS2300の告知演出制御処理に続いて、統括CPU
141は、図45に例示されるように、制御用RAM145に記憶されている発表予告フ
ラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2401)。この発表予
告フラグは、上述したステップS2103(図39参照)が行われることによって「ON
」に設定される。ここで、発表予告フラグが「ON」に設定されていないと判定された場
合(ステップS2401:NO)、ステップS2500の新曲発表演出開始処理に処理が
進められる。
統括CPU141は、発表予告フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ス
テップS2401:YES)、発表予告フラグを「ON」に設定したことに応じて発表予
告演出に係る設定情報を制御用RAM145にセットする処理が既に完了しているか否か
を判定する(ステップS2402)。ここで、設定情報をセットする処理が完了している
と判定された場合(ステップS2402:YES)、ステップS2500の新曲発表演出
開始処理に処理が進められる。
統括CPU141は、設定情報をセットする処理が完了していないと判定した場合(ス
テップS2402:NO)、例えば演出制御基板130からの特別遊技に係るコマンドの
受信状況に基づいて、特別遊技中であるか否かを判定する(ステップS2403)。ここ
で、特別遊技中ではないと判定した場合(ステップS2403:NO)、客待ち演出中で
あるか否かを判定する(ステップS2404)。具体的には、演出制御基板130からの
客待ち演出開始コマンドを受信してから変動演出開始コマンドを受信するまでの間は客待
ち演出が行われるので、例えば、客待ち演出開始コマンドを受信した後であって、変動演
出開始コマンドを受信する前であるか否かに基づいて、客待ち演出中であるか否かを判定
する(ステップS2404)。
ところで、客待ち演出中は、遊技球を用いた遊技に伴う通常演出が行われていない状態
である。このため、通常演出とは無関係な発表予告演出を行ったとしても、通常演出の興
趣を損なうおそれはない。このため、統括CPU141は、客待ち演出中であると判定し
た場合(ステップS2404:YES)、新曲発表演出で発表される新曲を特定する(ス
テップS2405)。具体的には、RTC情報に基づいて、現在日時(日付及び時刻)を
特定し、特定した現在日時に基づいて、今回の発表予告演出に続いて行われる新曲発表演
出の開始時間を特定する。より詳細には、新曲発表フラグが「ON」に設定されるときの
割込み処理回数Nから現時点での割込み処理回数Nを減算し、この減算によって得られた
値を割込み処理の時間間隔(本実施形態では33ミリ)に乗算して新曲発表演出の開始時
間までの残り時間を算出する。そして、上記特定した現在日時に算出した残り時間を加算
することによって、新曲発表演出の開始時間を特定する。統括CPU141は、新曲発表
演出の開始時間を特定すると、テーブルを参照して新曲発表演出に使用される新曲を特定
する。すなわち、現在の状態が全曲開放状態ではない場合、公開管理テーブル(図40参
照)を参照し、特定した新曲発表演出の開始時間にどの新曲が使用されるかを判断する。
一方、現在の状態が全曲開放状態である場合には、発表順管理テーブル(図43参照)を
参照して、特定した新曲発表演出の開始時間にどの新曲が使用されるかを判断する。
ステップS2405の処理に続いて、統括CPU141は、特定した新曲に関する発表
予告演出を開始させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2
406)。設定情報がセットされると、この設定情報に基づいてメイン液晶用のディスプ
レイリストが作成されて、作成されたディスプレイリストがディスプレイリスト記憶領域
1491に格納される。これにより、発表予告演出が開始されることになる。
このようにして、統括CPU141は、新曲発表演出の開始時間の所定時間(本実施形
態では1分)前、すなわち発表予告演出の開始時間となったときに客待ち演出中である場
合には、発表予告演出を直ちに開始させる。
一方、統括CPU141は、客待ち演出中ではないと判定した場合(ステップS240
4:NO)、例えば特別図柄の変動表示に伴う通常演出の開始を指示する変動演出開始コ
マンドを受信してからの経過時間に基づいて、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定
する(ステップS2407)。
統括CPU141は、特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS240
7:YES)、制御用RAM145に記憶されている発展時開始フラグ、禁止フラグ、及
び終了後開始フラグのいずれかのフラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、
フラグ設定処理が完了しているか否かを判定する(ステップS2408)。なお、これら
3つのフラグについては後述する。
統括CPU141は、フラグ設定処理が完了していないと判定した場合(ステップS2
408:NO)、すなわち上記3つのフラグがいずれも「OFF」に設定されている場合
、今回の特別図柄の変動表示が終了するまでの残り時間を算出する(ステップS2409
)。具体的には、例えば、演出制御基板130から受信した変動演出開始コマンドに基づ
いて特別図柄の変動時間を特定し、変動演出開始コマンドを受信してから現時点までの経
過時間を特定した変動時間から減算することによって、残り時間を算出する。
ところで、新曲発表演出の開始時間となる前に特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終
了する場合、今回の変動演出が終了する終了タイミング、或いは次の特別図柄の変動表示
に伴う変動演出が開始される開始タイミングといった変動演出の切替タイミングが、新曲
発表演出の開始時間よりも前に存在することとなる。このような場合、上記終了タイミン
グや上記開始タイミングで発表予告演出を開始させるようにすれば、発表予告演出によっ
て変動演出の興趣が損なわれてしまうのを抑制することが可能である。
このため、統括CPU141は、上記ステップS2409の処理に続いて、現在の時間
に算出した残り時間を加算した時間が新曲発表演出の開始時間よりも前の時間であるか否
かに基づいて、今回の特別図柄の変動表示に伴って実行している変動演出が、新曲発表演
出が開始されるよりも前に終了するか否かを判定する(ステップS2410)。ここで、
新曲発表演出が開始されるよりも前に終了すると判定した場合(ステップS2410:Y
ES)、終了後開始フラグを「ON」に設定する(ステップS2411)。この終了後開
始フラグは、今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了した後に発表予告演出を開
始させるか否かを示すフラグである。このため、終了後開始フラグが「ON」に設定され
ることにより、今回の変動演出が終了するタイミング、又は次回の変動演出が開始される
タイミングで発表予告演出が開始されることになる。
一方、統括CPU141は、新曲発表演出が開始されるよりも前に今回の特別図柄の変
動表示に伴う変動演出が終了しないと判定した場合(ステップS2410:NO)、新曲
発表演出が開始されるよりも前に変動演出における発展タイミングがあるか否かを判定す
る(ステップS2412)。具体的には、演出制御基板130から受信した変動演出開始
コマンドを解析し、特別図柄の変動表示に伴って実行中である変動演出において、例えば
ノーマルリーチからスーパーリーチに発展するといった発展タイミングが存在するか否か
を判断する。そして、発展タイミングが存在すると判断した場合、その発展タイミングに
相当する時間が、上記特定した新曲発表演出の開始時間よりも前であるか否かを判定する
ところで、発表予告演出が今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出の興趣を損なって
しまうのを抑制するためには、変動演出が終了してから発表予告演出を開始させることが
好ましい。しかしながら、新曲発表演出が開始されるよりも前に今回の特別図柄の変動表
示に伴う変動演出が終了しない場合にこのような構成を採用すると、新曲発表演出中に発
表予告演出が行われてしまうという問題が生じる。このため、新曲発表演出が開始される
よりも前に今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了しない場合には、発表予告演
出を行わないようにするのが好ましい。これに対して、特別図柄の変動表示が開始されて
から終了するまでの間に行われる1回の変動演出が発展タイミング、すなわち演出の切替
タイミングを有している場合、その発展タイミングで変動演出画像を縮小表示に切り替え
ると共に発表予告演出を開始させるようにすれば、発表予告演出が変動演出の興趣を損な
ってしまうのを抑制することが可能である。
そこで、統括CPU141は、新曲発表演出が開始されるよりも前に変動演出における
発展タイミングがあると判定した場合(ステップS2412:YES)、発展時開始フラ
グを「ON」に設定する(ステップS2413)。ここで、発展時開始フラグは、変動演
出における演出の発展タイミングで発表予告演出を開始させるか否かを示すフラグである
一方、統括CPU141は、新曲発表演出が開始されるよりも前に変動演出における発
展タイミングがないと判定した場合(ステップS2412:NO)、発表予告演出の開始
時間から新曲発表演出の開始時間までの間に変動演出の切替タイミングが存在しないので
、発表予告演出が行われて変動演出の興趣が損なわれるのを防止するために、禁止フラグ
を「ON」に設定する(ステップS2414)。ここで、禁止フラグは、発表予告演出の
実行を禁止するか否かを示すフラグである。
統括CPU141は、ステップS2411の処理を実行した場合、ステップS2413
の処理を実行した場合、ステップS2414の処理を実行した場合、又はフラグ設定処理
が完了していると判定した場合(ステップS2408:YES)、禁止フラグが「ON」
に設定されているか否かを判定する(ステップS2417)。ここで、禁止フラグが「O
N」に設定されていると判定された場合(ステップS2417:YES)、ステップS2
500の新曲発表演出開始処理に処理が進められる。このように、禁止フラグが「ON」
に設定された場合には上述したステップS2405及びステップS2406に処理が進め
られないので、発表予告演出が行われないこととなる。
一方、統括CPU141は、禁止フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合
(ステップS2417:NO)、発展時開始フラグが「ON」に設定されているか否かを
判定する(ステップS2418)。ここで、発展時開始フラグが「ON」に設定されてい
ないと判定された場合(ステップS2418:NO)、ステップS2500の新曲発表演
出開始処理に処理が進められる。
統括CPU141は、発展時開始フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(
ステップS2418:YES)、今回の通常演出に係る変動演出開始コマンドの解析結果
等に基づいて、発展タイミングになったか否かを判定する(ステップS2419)。ここ
で、発展タイミングになっていないと判定された場合(ステップS2419:NO)、ス
テップS2500の新曲発表演出開始処理に処理が進められる。
統括CPU141は、発展タイミングになったと判定した場合(ステップS2419:
YES)、上述したステップS2405及びステップS2406の処理を実行する。
このように、統括CPU141は、演出制御基板130から受信した変動演出開始コマ
ンドに基づいて変動演出の発展タイミング(演出の切替タイミング)を特定し、発表予告
演出の開始時間になったと判定してから新曲発表演出の開始時間となるまでに、特定した
発展タイミングで、上部領域における発表予告演出を開始させる。
一方、今回の特別図柄の変動表示が終了した後には、以下のような処理が行われる。す
なわち、統括CPU141は、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップ
S2407:NO)、終了後開始フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(
ステップS2421)。ここで、終了後開始フラグが「ON」に設定されていないと判定
された場合(ステップS2421:NO)、ステップS2500の新曲発表演出開始処理
に処理が進められる。
統括CPU141は、終了後開始フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(
ステップS2421:YES)、例えば演出制御基板130からの保留表示コマンド及び
変動演出開始コマンドの受信状況に基づいて、第1特別図柄判定が保留されているか否か
を判定する(ステップS2422)。ここで、第1特別図柄判定が保留されていないと判
定した場合(ステップS2422:NO)、演出制御基板130から変動演出終了コマン
ドを受信したか否かを判定する(ステップS2423)。ここで、変動演出終了コマンド
を受信していないと判定された場合(ステップS2423:NO)、ステップS2500
の新曲発表演出開始処理に処理が進められる。
一方、変動演出終了コマンドを受信したと判定された場合(ステップS2423:YE
S)、上述したステップS2405及びステップS2406に処理が進められる。今回の
特別図柄の変動表示に伴う変動演出の終了時に第1特別図柄判定が保留されていない場合
は、今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出の終了タイミングが演出の切替タイミング
となる。このため、このような場合には、今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終
了するタイミングで、発表予告演出が開始されることになる。
統括CPU141は、第1特別図柄判定が保留されていると判定した場合(ステップS
2422:YES)、演出制御基板130から変動演出開始コマンドを受信したか否かを
判定する(ステップS2424)。ここで、変動演出開始コマンドを受信していないと判
定された場合(ステップS2424:NO)、ステップS2500の新曲発表演出開始処
理に処理が進められる。
ところで、今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了した直後に変動演出開始コ
マンドが受信される場合、これに応じて次の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が開始さ
れることになる。このため、特別図柄の変動表示が終了してから次に特別図柄の変動表示
が開始されるタイミング、すなわち変動演出開始コマンドに応じて次の変動演出が開始さ
れるタイミングも、演出の切替タイミングとなる。このため、統括CPU141は、変動
演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS2424:YES)、上述した
ステップS2405及びステップS2406の処理を実行する。
このように、統括CPU141は、発表予告演出の開始時間に特別図柄が変動表示され
ている場合には、この変動表示の終了後に、メイン液晶表示装置5に発表予告演出を開始
させる。
一方、統括CPU141は、特別遊技中であると判定した場合(ステップS2403:
YES)、図46に例示されるように、長当たり遊技中であるか否かを判定する(ステッ
プS2426)。長当たり遊技が行われる場合、長当たり遊技に伴う当たり演出の実行を
指示するコマンドとして、オープニング演出開始コマンド、ラウンド中演出開始コマンド
、及びエンディング演出開始コマンドが演出制御基板130から送信される。これに対し
て、短当たり遊技が行われる場合、短当たり演出開始コマンド及び短当たり演出終了コマ
ンドが演出制御基板130から送信される。このため、統括CPU141は、これらのコ
マンドのうちのいずれのコマンドに応じた当たり演出を実行しているかに基づいて、長当
たり遊技中であるか否かを判定する。
統括CPU141は、長当たり遊技中であると判定した場合(ステップS2426:Y
ES)、最終ラウンドの開始前であるか否かを判定する(ステップS2427)。ここで
、最終ラウンドの開始前ではないと判定された場合(ステップS2427:NO)、後述
するステップS2435に処理が進められる。
ところで、長当たり遊技中は、長開放ラウンド遊技が開始される毎にラウンド中演出開
始コマンドが演出制御基板130から送信されて、各ラウンドのラウンド中演出が行われ
る。このラウンド中演出においては、ラウンド中演出開始コマンドが画像音響制御基板1
40によって受信される毎にその表示内容の少なくとも一部(例えば現在のラウンド数を
示す表示)が更新される。すなわち、ラウンド中演出開始コマンドが画像音響制御基板1
40によって受信される毎に、長当たり遊技に伴う当たり演出が切り替えられることにな
る。
そこで、統括CPU141は、最終ラウンド開始前であると判定した場合(ステップS
2427:YES)、演出制御基板130からラウンド中演出開始コマンドを受信したか
否かを判定する(ステップS2428)。ここで、ラウンド中演出開始コマンドを受信し
ていないと判定された場合(ステップS2428:NO)、ステップS2500の新曲発
表演出開始処理に処理が進められる。
これに対して、統括CPU141は、ラウンド中演出開始コマンドを受信したと判定し
た場合(ステップS2428:YES)、新曲発表演出で発表される新曲を特定し(ステ
ップS2429)、特定した新曲に関する発表予告演出を開始させるための設定情報を制
御用RAM145にセットする(ステップS2430)。このステップS2429及びス
テップS2430の処理は、上述したステップS2405及びステップS2406の処理
と同様に行われる。
このように、統括CPU141は、長開放ラウンド遊技中に発表予告演出の開始時間と
なった場合、この長開放ラウンド遊技が終了した後に、メイン液晶表示装置5に発表予告
演出を開始させる。なお、本実施形態では、発表予告演出の開始時間に実行中の長開放ラ
ウンド遊技が終了してから次の長開放ラウンド遊技が開始されるタイミングで発表予告演
出を開始させる場合について説明するが、例えば、発表予告演出の開始時間に実行中の長
開放ラウンド遊技が終了するタイミングで発表予告演出を開始させるようにしてもよい。
ここで、図47を参照しつつ、発表予告演出の発動時間と長開放ラウンド遊技に要する
時間との関係について説明する。本実施形態では、発表予告演出の開始時間となってから
新曲発表演出の開始時間となるまでの時間である発動時間が1分に設定されている。これ
に対して、図47(A)に例示されるように、仮に発動時間が20秒に設定されている場
合、発表予告演出の開始時間となったときに実行中であるラウンド中演出が、新曲発表演
出の開始時間よりも後に終了する場合がある。すなわち、発動時間において、長当たり遊
技に伴う当たり演出の切替タイミングが存在しないため、発動時間中のどこかで発表予告
演出を開始させると、当たり演出の興趣を確実に損なってしまうことになる。
これに対して、本実施形態では、発表予告演出の発動時間が、1回の長開放ラウンド遊
技を消化するのに要する時間(最長29秒)よりも十分に長い時間に設定されている。言
い換えれば、発表予告演出の発動時間が、1回のラウンド中演出が実行される時間の最長
時間よりも長い時間に設定されている。このため、図47(B)に例示されるように、発
表予告演出の開始時間となったときに実行中であるラウンド中演出が新曲発表演出の開始
時間よりも前に終了して次のラウンドのラウンド中演出が開始されることになる。そして
、本実施形態ではこのラウンド中演出の開始時に発表予告演出が開始されるので、新曲発
表演出の興趣を損なうことなく発表予告演出を開始させることができる。
ところで、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、長当たり遊技中に遊技者によっ
て選択された楽曲が再生される場合がある。このような楽曲の再生中に発表予告演出又は
新曲発表演出を開始させることとなった場合、楽曲の再生を中止させる必要がある。しか
しながら、遊技者が所望の楽曲を選択したにも拘わらずその楽曲が最後まで再生されない
となれば、遊技者に不快感を与えてしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、楽曲
の再生中に発表予告演出や新曲発表演出が開始された場合、その楽曲の再生を中止すると
共に、新曲発表演出が終了してからその楽曲の再生を初めからやり直すこととしている。
このような制御を実現するために、ステップS2430の処理に続いて、以下の処理が行
われる。
すなわち、ステップS2430に続いて、統括CPU141は、例えばVDP142が
楽曲再生に係る描画処理の実行中であるか否かに基づいて、選択された楽曲の再生中であ
るか否かを判定する(ステップS2431)。ここで、楽曲の再生中ではないと判定され
た場合(ステップS2431:NO)、ステップS2500の新曲発表演出開始処理に処
理が進められる。
統括CPU141は、楽曲の再生中であると判定した場合(ステップS2431:YE
S)、VDP142及び音響DSP143に楽曲の再生を中止させる(ステップS243
2)。そして、再生を中止した楽曲の種別を特定可能な楽曲情報を制御用RAM145に
保存し(ステップS2433)、制御用RAM145に記憶されているリプレイフラグを
「ON」に設定する(ステップS2434)。このリプレイフラグは、新曲発表演出が終
了した後に楽曲情報に対応する楽曲の再生を改めて開始させるか否かを示すフラグである
ところで、長当たり遊技における最終ラウンド開始後に発表予告演出の開始時間となっ
た場合、この長当たり遊技が終了する前にラウンド中演出開始コマンドを受信してラウン
ド中演出を変化させる処理が行われることはない。このため、このような場合には、長当
たり遊技のエンディングが終了したタイミングで、発表予告演出を開始させることとして
いる。
また、短当たり遊技に伴う短当たり演出は、この短当たり遊技のオープニング開始から
エンディング終了まで一連のものであって、その途中に演出の切替タイミングが存在しな
い。このため、短当たり遊技中に発表予告演出の開始時間となった場合、短当たり遊技の
エンディングが終了したタイミングで、発表予告演出を開始させることとしている。
このため、統括CPU141は、長当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS
2426:NO)、最終ラウンド開始前ではないと判定した場合(ステップS2427:
NO)、例えばエンディング演出開始コマンド(又は短当たり演出終了コマンド)を受信
してからの経過時間に基づいて、長当たり遊技(又は短当たり遊技)のエンディングが終
了したか否かを判定する(ステップS2435)。ここで、エンディングが終了していな
いと判定された場合(ステップS2435:NO)、ステップS2500の新曲発表演出
開始処理に処理が進められる。逆に、エンディングが終了したと判定された場合(ステッ
プS2435:YES)、ステップS2429に処理が進められて発表予告演出が開始さ
れることになる。
このように、長当たり遊技における最終ラウンドの長開放ラウンド遊技が開始されてか
ら発表予告演出の開始時間となった場合、この長開放ラウンド遊技のエンディングが終了
した後に、発表予告演出を開始させる。また、短当たり遊技における短開放ラウンド遊技
中に発表予告演出の開始時間となった場合、この短開放ラウンド遊技と連続して実行され
る全ての短開放ラウンド遊技が終了した後に、発表予告演出を開始させる。
ここで、図48を参照しつつ、発表予告演出の発動時間と短当たり遊技に要する時間と
の関係について説明する。本実施形態では、発表予告演出に係る発動時間が1分に設定さ
れている。これに対して、図48(A)に例示されるように、仮に発動時間が20秒に設
定されている場合、発表予告演出の開始時間となったときに実行中である短当たり演出が
、新曲発表演出の開始時間よりも後に終了することになる。すなわち、発動時間において
、短当たり遊技に伴う短当たり演出の切替タイミングが存在しないため、発動時間中のど
こかで発表予告演出を開始させると、当たり演出の興趣を確実に損なってしまうことにな
る。
これに対して、本実施形態では、発表予告演出の発動時間が、1回の短当たり遊技を消
化するのに要する時間(例えば30秒)よりも十分に長い時間に設定されている。言い換
えれば、発表予告演出の発動時間が、連続する複数(本実施形態では15回)の短開放ラ
ウンド遊技を消化するのに要する合計時間よりも十分に長い時間に設定されている。この
ため、図48(B)に例示されるように、発表予告演出の開始時間となったときに実行中
である短当たり演出が新曲発表演出の開始時間よりも前に終了することになる。そして、
本実施形態ではこの短当たり遊技に伴う短当たり演出が終了した後に再開された特別図柄
の変動表示の開始に伴って発表予告演出が開始されるので、当たり演出や変動演出の興趣
を損なうことなく発表予告演出を開始させることができる。
[画像音響制御基板140による新曲発表演出開始処理]
図49は、図38のステップS2500における新曲発表演出開始処理の詳細フローチ
ャートである。ステップS2400の発表予告演出制御処理に続いて、統括CPU141
は、図49に例示されるように、新曲発表フラグが「ON」に設定されているか否かを判
定する(ステップS2501)。ここで、新曲発表フラグが「ON」に設定されていない
と判定された場合(ステップS2501:NO)、ステップS2600の通常演出制御処
理に処理が進められる。
統括CPU141は、新曲発表フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ス
テップS2501:YES)、発表予告演出に関する全てのフラグを「OFF」に設定す
る(ステップS2502)。ここで、発表予告演出に関する全てのフラグとは、具体的に
は、図45に示されている発表予告フラグ、終了後開始フラグ、発展時開始フラグ、及び
禁止フラグである。
ステップS2502の処理に続いて、統括CPU141は、制御用RAM145に記憶
されている最新のRTC情報に基づいて現在の日付を特定し(ステップS2504)、ス
テップS2107の処理と同様に、現在の状態が全曲開放状態であるか否かを判定する(
ステップS2504)。
統括CPU141は、全曲開放状態ではないと判定した場合(ステップS2504:N
O)、制御用ROM144に記憶されている公開管理テーブル(図40参照)を制御用R
AM145にセットし(ステップS2505)、現在の日付に対応する新曲を選択する(
ステップS2506)。例えば現在の日付が2012年7月9日である場合、この日付が
新曲Aの初回発表日である2012年7月7日と新曲Bの初回発表日である2012年7
月14日との間の日付であるので、新曲Aを選択する。また、例えば現在の日付が201
2年7月14日である場合、この日付が新曲Bの初回発表日である2012年7月14日
であるので、新曲Bを選択する。
ところで、新曲発表演出を実行する日付が初回発表日以外の日である場合、その日の新
曲発表演出に使用される新曲は1種類である。これに対して、新曲発表演出を実行する日
付が初回発表日に該当する日である場合、発表許可状態に移行する前後で新曲の種類が変
化するので、その日の新曲発表演出に使用される新曲は2種類である。このため、現在の
日付が初回発表日である場合には、2種類の新曲のどちらを使用するかを決定する必要が
ある。
そこで、統括CPU141は、ステップS2506の処理に続いて、現在の日付が公開
管理テーブルに規定されている初回発表日のいずれかに該当するか否かに基づいて、初回
発表日であるか否かを判定する(ステップS2507)。ここで、初回発表日ではないと
判定した場合(ステップS2507:NO)、ステップS2506の処理で選択した新曲
の新曲発表演出を実行するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップ
S2508)。このようにして新曲発表演出に係る設定情報が制御用RAM145にセッ
トされると、その設定情報に基づいてメイン液晶用のディスプレイリストが作成されてデ
ィスプレイリスト記憶領域1491にセットされる。これにより、ステップS2506の
処理で選択された新曲発表演出が開始されることになる。
一方、統括CPU141は、初回発表日であると判定した場合(ステップS2507:
YES)、制御用RAM145に記憶されている発表許可フラグが「ON」に設定されて
いるか否かを判定する(ステップS2507)。
図40に例示されるように、現在の日付が例えば新曲Bの初回発表日に該当する201
2年7月14日であり且つ発表許可フラグが「ON」に設定されている場合、新曲Bの初
回の新曲発表演出を実行するための設定情報をセットする必要がある。これに対して、現
在の日付が例えば新曲Bの初回発表日に該当する2012年7月14日であり且つ発表許
可フラグが「OFF」に設定されている場合、新曲Bではなく新曲Bの1つ前の新曲Aの
新曲発表演出を実行するための設定情報をセットする必要がある。
そこで、統括CPU141は、発表許可フラグが「ON」に設定されていると判定した
場合(ステップS2509:YES)、初回発表日ではないと判定した場合と同様に、ス
テップS2506の処理で選択した新曲の新曲発表演出を実行するための設定情報をセッ
トする(ステップS2508)。逆に発表許可フラグが「ON」に設定されていないと判
定した場合(ステップS2509:NO)、すなわち発表許可フラグが「OFF」に設定
されている場合、ステップS2506の処理で選択した新曲の1つ前の新曲の新曲発表演
出を実行するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2510)
このように、統括CPU141は、公開管理テーブルに規定されている初回発表許可時
刻を過ぎたと判定して発表許可フラグを「ON」に設定した後に、経過時間が1時間に達
するという時間条件を満たすと判定した場合には、新曲(上述した例では新曲B)の初回
新曲発表演出をメイン液晶表示装置5に開始させる。逆に、初回発表許可時刻を過ぎたと
判定していない状態で上記時間条件を満たすと判定した場合には、新曲の初回新曲発表演
出を実行させずに、既に公開されている1つ前の新曲の新曲発表演出を実行させる。
ステップS2508に続いて、統括CPU141は、発表許可フラグが「ON」に設定
されているか否かを判定する(ステップS2511)。ここで、発表許可フラグが「ON
」に設定されていると判定した場合(ステップS2511:YES)、発表許可フラグを
「OFF」に設定する(ステップS2512)。
一方、統括CPU141は、全曲開放状態であると判定した場合(ステップS2504
:YES)、発表順管理テーブル(図43参照)を制御用RAM145にセットする(ス
テップS2514)。そして、制御用RAM145に記憶されているリセット処理回数P
に基づいて、パチンコ遊技機1の電源投入からの経過時間を特定する(ステップS251
5)。ここで、リセット処理回数Pは、パチンコ遊技機1の電源投入時には「0」に設定
されており、ステップS2108(図39参照)の処理が行われる毎に「1」加算される
。このため、統括CPU141は、新曲発表フラグが「ON」に設定されたと判定した直
後のリセット処理回数Pを経過時間として特定する。例えばリセット処理回数が「1」に
更新された場合にはその更新タイミングで1時間が経過したと判断することができ、「3
」に更新された場合にはその更新タイミングで3時間が経過したと判断することができる
ステップS2515の処理に続いて、統括CPU141は、ステップS2503の処理
で特定した現在の日付、及びステップS2515の処理で特定した経過時間に対応する新
曲を選択する(ステップS2516)。具体的には、特定した現在の日付及び電源投入時
からの経過時間に対応する新曲の種別を発表順管理テーブルから読み出す。例えば現在の
日付が9月30日であり電源投入から3時間が経過している場合、新曲Cを選択する。ま
た、例えば現在の日付が10月4日であり電源投入から10時間が経過している場合、新
曲Bを選択する。
そして、ステップS2516の処理に続いて、統括CPU141は、上記ステップS2
508の処理と同様に、選択した新曲の新曲発表演出を実行するための設定情報を制御用
RAM145にセットする(ステップS2517)。これらのステップS2514〜ステ
ップS2517の処理は、全曲開放状態において電源投入時を基準として1時間が経過す
る毎に行われる。
このように、統括CPU141は、現在の日付における新曲A〜新曲Lのそれぞれの新
曲発表演出の実行タイミングを個別に設定し、設定した実行タイミングで各新曲の新曲発
表演出を実行させる。
なお、本実施形態では、図43に例示された発表順管理テーブルを用いて全曲開放状態
における各新曲の新曲発表演出の実行タイミングを設定する場合について説明したが、他
の実施形態として、以下のような構成を採用してもよい。すなわち、本実施形態では、全
ての新曲の実行タイミングを発表順管理テーブルに規定しておく場合について説明したが
、実行日とその実行日において最初に実行される新曲発表演出に使用される新曲の種別と
を対応付けて予め記憶しておき、その新曲を基準として、例えば新曲D、新曲E、新曲F
というように規則的に選曲していくようにしてもよい。
また、前日の最初の新曲発表演出に使用された新曲(例えば新曲F)を示す情報を保持
しておき、翌日はその次の曲(例えば新曲G)から順に選曲していくといった構成を採用
してもよい。
また、発表順管理テーブルなどの実行タイミングを規定する情報を予め記憶しておく代
わりに、例えば全曲開放状態において乱数を用いた選択抽選を行って、新曲発表演出に使
用する新曲をランダムに決定するようにしてもよい。この場合、1日に同じ曲の新曲発表
演出が2回以上行われないように、新曲発表演出で既に使用された新曲の種別を示す情報
を保持しておき、選択抽選によりその曲が選択されたら選択抽選をやり直すといった構成
を更に追加してもよい。
このように、統括CPU141は、経過時間の計測結果、RTC情報、公開管理テーブ
ル、及び発表順管理テーブルに基づいて新曲発表演出の開始タイミグや使用される新曲の
種別を制御する。すなわち、特別図柄表示器41,42によって特別図柄が変動表示され
ているか否か、特別遊技中であるか否かに関わらず、メイン液晶表示装置5に新曲発表演
出を実行させる。
[新曲発表演出の前後の演出の流れ]
次に、図50〜図56を参照しつつ、新曲発表演出の前後の各演出の流れについて説明
する。
図50は、客待ち状態のときに発表予告演出の開始時間となった場合の演出の流れにつ
いて説明するための説明図である。遊技制御基板100から客待ちコマンドが送信されて
から所定時間(例えば30秒)が経過すると、客待ち状態に移行する。この客待ち状態の
ときには、図50に例示されるように、所定の客待ち演出画像が全体領域に表示される(
図50(A)参照)。このような客待ち演出が行われている状態で発表予告演出の開始時
間となった場合、遊技球を用いた遊技に伴う通常演出が行われていないので、発表予告演
出を直ちに開始させても通常演出の興趣を損なうおそれはない。このため、客待ち演出が
行われている状態で発表予告演出の開始時間となった場合、上部領域を用いた発表予告演
出が直ちに開始される(図50(B)参照)。この場合、発表予告演出の開始時間と実際
の開始時間とが同じであるため、60秒からカウントダウン表示が開始される。なお、発
表予告演出の開始時に客待ち状態であったため、下部領域には、停止表示状態の装飾図柄
がドット表示されることにより、通常演出に係る画像を表示するための領域が確保される
その後、新曲発表演出の開始時間になると、それまで発表予告演出に使用されていた上
部領域を用いて新曲発表演出が開始される(図50(C)参照)。そして、この新曲発表
演出が終了してもなお特別図柄判定の権利が発生しない場合には、全体領域を用いた客待
ち演出画像の表示が再開される(図50(D)参照)。逆に、発表予告演出中又は新曲発
表演出中に第1始動口11に遊技球が入賞した場合には、下部領域を用いて特別図柄の変
動表示に伴う通常演出がドット表示にて開始される。
図51は、第1特別図柄判定の権利が保留された状態で発表予告演出の開始時間となっ
た場合の演出の流れについて説明するための説明図である。図51(A)に例示されるよ
うに、特別図柄の変動表示に伴う通常演出の実行中に発表予告演出の開始時間となった場
合、発表予告演出を開始させるためにこのタイミングで通常演出の画面構成を変化させる
と、通常演出の興趣が損なわれてしまう。このため、新曲発表演出が開始されるよりも前
に第1特別図柄判定の権利が保留された状態で特別図柄の変動表示が終了する場合、次の
特別図柄の変動表示に伴う通常演出が開始されるタイミングで、通常演出の画像を表示さ
せる領域が、全体領域から下部領域に変更される(図51(B)参照)。これに伴い、上
部領域を用いて発表予告演出が開始される。なお、発表予告演出の開始時間に実行中であ
った通常演出が終了してから発表予告演出が開始されるため、60秒よりも少ない時間か
らカウントダウン表示が開始される。
その後、新曲発表演出の開始時間になると、それまで発表予告演出に使用されていた上
部領域を用いて新曲発表演出が開始される(図51(C)参照)。なお、ここでは発表予
告演出の開始時間となる前から遊技が継続されているため、発表予告演出が実際に開始さ
れてから新曲発表演出が終了するまでの間は、下部領域を用いて特別図柄の変動表示に伴
う通常演出が行われる。また、下部領域には、ドット表示された装飾図柄の他、第1特別
図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像も併せて表示される。そして、新曲発
表演出が終了するときに第1特別図柄判定の権利が保留されている場合、その第1特別図
柄判定が消化されるのに伴って、通常演出の画像を表示させる領域が、下部領域から全体
領域に戻される(図51(D)参照)。
図52は、第1特別図柄判定の権利が保留されていない状態で発表予告演出の開始時間
となった場合の演出の流れについて説明するための説明図である。特別図柄の変動表示に
伴う通常演出の実行中に発表予告演出の開始時間となった場合、発表予告演出を開始させ
るためにこのタイミングで通常演出の画面構成を変化させると、通常演出の興趣が損なわ
れてしまう。このため、新曲発表演出が開始されるよりも前に第1特別図柄判定の権利が
保留されていない状態で特別図柄の変動表示が終了する場合、この特別図柄の変動表示に
伴う通常演出が終了されるタイミングで、通常演出の画像を表示させる領域が、全体領域
から下部領域に変更される(図52(A)及び(B)参照)。これに伴い、上部領域を用
いて発表予告演出が開始される。なお、発表予告演出の開始時間に実行中であった通常演
出が終了してから発表予告演出が開始されるため、60秒よりも少ない時間からカウント
ダウン表示が開始される。
その後、新曲発表演出の開始時間になると、それまで発表予告演出に使用されていた上
部領域を用いて新曲発表演出が開始される(図52(C)参照)。そして、新曲発表演出
が終了するときに第1特別図柄判定の権利が保留されている場合、その第1特別図柄判定
が消化されるのに伴って、通常演出の画像を表示させる領域が、下部領域から全体領域に
戻される(図52(D)参照)。
図53は、長開放ラウンド遊技中に発表予告演出の開始時間となった場合の演出の流れ
について説明するための説明図である。図53(A)に例示されるように、長当たり遊技
における長開放ラウンド遊技中は、通常演出として、現在のラウンド数、合計賞球数、右
打ちを促すメッセージなどを含むラウンド中演出画像が全体領域に表示される。長開放ラ
ウンド遊技に伴う通常演出(ここではラウンド中演出)の実行中に発表予告演出の開始時
間となった場合、発表予告演出を開始させるためにこのタイミングでラウンド中演出の画
面構成を変化させると、ラウンド中演出の興趣が損なわれてしまう。このため、次の長開
放ラウンド遊技に関するラウンド中演出の開始時に、ラウンド中演出の画像を表示させる
領域が、全体領域から下部領域に変更される(図53(A)及び(B)参照)。これに伴
い、上部領域を用いて発表予告演出が開始される。
その後、新曲発表演出の開始時間になると、それまで発表予告演出に使用されていた上
部領域を用いて新曲発表演出が開始される(図53(C)参照)。なお、発表予告演出中
や新曲発表演出中に長当たり遊技が終了して特別図柄の変動表示が開始される場合には、
ラウンド中演出に用いられていたのと同じ下部領域に特別図柄の変動表示に伴う通常演出
の画像が表示される。そして、新曲発表演出が終了するときに第1特別図柄判定の権利が
保留されている場合、その第1特別図柄判定が消化されるのに伴って、通常演出の画像を
表示させる領域が、下部領域から全体領域に戻される(図53(D)参照)。
図54は、長当たり遊技中の最終ラウンド開始後、又は短当たり遊技中に発表予告演出
の開始時間となった場合の演出の流れについて説明するための説明図である。最終ラウン
ドの長開放ラウンド遊技が終了すると、通常演出の画像として、図54(A)に例示され
るようにエンディング演出の画像が全体領域に表示される。一方、図には示されていない
が、短当たり遊技中には、上部領域に短当たり演出の画像が表示される。特別遊技のエン
ディング中にこれらの画像が表示されている状態で発表予告演出の開始時間となった場合
、発表予告演出を開始させるためにこのタイミングでエンディングに係る通常演出の画面
構成を変化させると、通常演出の興趣が損なわれてしまう。このため、エンディングが終
了するタイミングで、通常演出の画像を表示させる領域が、全体領域から下部領域に変更
される(図54(A)及び(B)参照)。これに伴い、上部領域を用いて発表予告演出が
開始される。なお、図54(B)には、第1特別図柄判定の権利が保留されていない状態
でエンディングが終了する場合が例として示されている。
その後、新曲発表演出の開始時間になると、それまで発表予告演出に使用されていた上
部領域を用いて新曲発表演出が開始される(図54(C)参照)。そして、新曲発表演出
が終了するときに第1特別図柄判定の権利が保留されている場合、その第1特別図柄判定
が消化されるのに伴って、通常演出の画像を表示させる領域が、下部領域から全体領域に
戻される(図54(D)参照)。
図55は、特別図柄の変動表示に伴う通常演出が新曲発表演出の開始時間となっても終
了しない場合の演出の流れについて説明するための説明図である。特別図柄の変動時間が
1分を超えるようなロング変動に伴う通常演出の実行中に発表予告演出の開始時間になる
と、新曲発表演出の開始時間になっても通常演出が終了しない場合がある。このような場
合において、新曲発表演出の開始時間よりも前に通常演出が発展する場合、その発展タイ
ミングで発表予告演出が開始される(図55(A)及び(B)参照)。これに伴い、下部
領域に通常演出用の画像が表示されるが、例えばスーパーリーチに発展するようないわゆ
るアツい通常演出の表示領域を下部領域に変更してしまうと、通常演出の画像が小さくな
り過ぎてしまい、通常演出の興趣が損なわれてしまう可能性がある。そこで、本実施形態
では、上記発展タイミングにおいて、下部領域における通常演出画像のドット表示を開始
させつつ、全体領域に表示されていた通常演出の画像を縮小して上部領域における発表予
告演出や新曲発表演出の画像に重畳表示させることとしている(図55(B)及び(C)
参照)。そして、縮小表示されていた通常演出が終了して次の特別図柄の変動表示に伴う
通常演出が開始されるタイミングで、下部領域のみを用いた通常演出が開始される(図5
5(D)参照)。
図56は、特別図柄の変動表示に伴う通常演出が新曲発表演出の開始時間となっても終
了しない場合の演出の流れについて説明するための説明図である。図55を用いて説明し
た例とは異なり、新曲発表演出が開始されるよりも前に特別図柄の変動表示に伴う通常演
出が発展しない場合、発表予告演出の発動時間中に演出の切替タイミングが存在しない。
このため、このような場合には、本実施形態では、発表予告演出を行わず、新曲発表演出
が開始されるタイミングで通常演出を縮小表示に切り替えることとしている(図56(A
)及び(B)参照)。なお、新曲発表演出が開始されるまで通常演出の画像を縮小表示し
ないようにしているのは、できるだけ長い間通常演出の画像を全画面表示させるためであ
る。ちなみに、通常演出画像が上部領域に縮小表示されているときには、図55の例と同
様に、その通常演出画像に含まれている装飾図柄とリンクするように、下部領域にドット
表示された装飾図柄が変動表示される(図55(B)及び(C)、図56(B)及び(C
)参照)。
その後、特別図柄判定の結果がハズレであることを示す装飾図柄を含む通常演出の画像
が表示されると、新曲発表演出の画像に重畳表示されていた通常演出の画像が消去され、
例えば次の特別図柄の変動表示に伴う通常演出が開始されるタイミングで、下部領域のみ
を用いた通常演出が開始される(図56(C)及び(D)参照)。
[画像音響制御基板140による通常演出制御処理]
図57〜図60は、図38のステップS2600における通常演出制御処理の詳細フロ
ーチャートである。この通常演出制御処理では、通常演出に係る設定情報が制御用RAM
145にセットされる。そして、この設定情報に基づいて作成されたメイン液晶用のディ
スプレイリストに基づいてメイン液晶表示装置5の表示が制御されることにより、通常演
出が実現される。
ステップS2500の新曲発表演出開始処理に続いて、統括CPU141は、図57に
示されるように、演出制御基板130からのコマンドを受信したか否かを判定する(ステ
ップS2601)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS2
601:NO)、ステップS2700の新曲発表演出終了処理に処理が進められる。
統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドを受信したと判定した場合(
ステップS2601:YES)、そのコマンドが客待ち演出開始コマンドであるか否かを
判定する(ステップS2602)。ここで、客待ち演出開始コマンドであると判定した場
合(ステップS2602:YES)、所定客待ち演出画像の表示を開始させるための設定
情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2603)。ただし、画像音響制御
基板140が客待ち演出開始コマンドを受信したタイミングで発表予告演出又は新曲発表
演出が実行されている場合には、統括CPU141は、新曲発表演出が終了してから客待
ち演出に係る設定情報をセットする。
なお、本実施形態では、所定の客待ち演出を実行する場合について説明したが、長当た
り遊技のオープニング演出やエンディング演出と同様に、新曲の初回新曲発表演出が行わ
れる毎に、客待ち演出に使用される映像を最新曲に基づくものに適宜変更していくように
したり、客待ち演出中に最新曲をスピーカ24から出力したりするようにしてもよい。こ
れにより、遊技者が遊技を開始する前に、どの新曲まで新曲発表が行われたかを把握した
り、次に発表される新曲を予測したりすることが可能になる。
統括CPU141は、ステップS2603の処理を実行した場合、又は演出制御基板1
30からのコマンドが客コマンドではないと判定した場合(ステップS2602:NO)
、演出制御基板130からのコマンドが保留表示コマンドであるか否かを判定する(ステ
ップS2605)。
本実施形態における通常演出は、発表予告演出や新曲発表演出が行われていないときに
は全体領域を用いて行われ、これらの演出が行われているときには下部領域を用いて行わ
れる。このため、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像は、これら
の演出が行われていないときには全体領域に表示され(例えば図51(A)参照)、これ
らの演出が行われているときには下部領域に表示される(例えば図51(B)及び(C)
参照)。また、特別遊技中は特別図柄判定が行われないため、保留表示画像は、特別遊技
中には表示されない(例えば図53(A)及び(B)参照)。このような保留表示画像の
表示制御を実現するために、統括CPU141は、以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドが保留表示コマン
ドであると判定した場合(ステップS2605:YES)、例えばVDP142の処理状
況に基づいて、発表予告演出中であるか否かを判定する(ステップS2606)。ここで
、発表予告演出の実行中ではないと判定した場合(ステップ2606:NO)、新曲発表
演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2607)。ここで、新曲発表演出の
実行中ではないと判定した場合(ステップS2607:NO)、全体領域に保留表示画像
を追加表示するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2608
)。
統括CPU141は、発表予告演出の実行中であると判定した場合(ステップS260
6:YES)、又は新曲発表演出の実行中であると判定した場合(ステップS2607:
YES)、例えば演出制御基板130からの特別遊技に係るコマンドの受信状況やそのコ
マンドを受信してからの経過時間などに基づいて、特別遊技中であるか否かを判定する(
ステップS2609)。
統括CPU141は、特別遊技中ではないと判定した場合(ステップS2609:NO
)、下部領域に保留表示画像を追加表示するための設定情報を制御用RAM145にセッ
トする(ステップS2610)。
統括CPU141は、ステップS2608の処理を実行した場合、ステップS2610
の処理を実行した場合、演出制御基板130からのコマンドが保留表示コマンドではない
と判定した場合(ステップS2605:NO)、又は特別遊技中であると判定した場合(
ステップS2609:YES)、演出制御基板130からのコマンドが変動演出開始コマ
ンドであるか否かを判定する(ステップS2612)。
統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドが変動演出開始コマンドであ
ると判定した場合(ステップS2612:YES)、新曲発表演出が一度も行われていな
い未発表状態であるか否かを判定する(ステップS2613)。具体的には、RTC情報
が示す現在の日時が、公開管理テーブル(図40参照)に規定されている新曲Aの初回発
表日及び初回発表時刻よりも前の日時であるか否かに基づいて、未発表状態であるか否か
を判定する。
統括CPU141は、未発表状態であると判定した場合(ステップS2613:YES
)、ディスプレイリスト作成テーブルとして、デフォルトテーブルを制御用RAM145
にセットする(ステップS2614)。
一方、統括CPU141は、未発表状態ではないと判定した場合(ステップS2613
:NO)、上記ステップS2606の処理と同様に、発表予告演出の実行中であるか否か
を判定する(ステップS2615)。ここで、発表予告演出の実行中ではないと判定した
場合(ステップS2615:NO)、ステップS2607の処理と同様に、新曲発表演出
の実行中であるか否かを判定する(ステップS2616)。
統括CPU141は、発表予告演出の実行中であると判定した場合(ステップS261
5:YES)、又は新曲発表演出の実行中であると判定した場合(ステップS2616:
YES)、ディスプレイリスト作成テーブルとして、ドット演出用テーブルを制御用RA
M145にセットする(ステップS2617)。
統括CPU141は、新曲発表演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS26
16:NO)、前回の新曲発表演出に使用された新曲を特定する(ステップS2618)
。例えば、新曲発表演出に使用された新曲を示す新曲情報を制御用RAM145に保持し
ておき、新曲発表演出が行われる毎にその新曲情報を更新するようにすれば、前回の新曲
発表演出に使用された新曲を特定することが可能である。
ステップS2618の処理に続いて、統括CPU141は、特定した新曲に対応するメ
インテーブルを制御用RAM145にセットする(ステップS2619)。具体的には、
図37に例示されるように、本実施形態では制御用ROM144に新曲Aメインテーブル
〜新曲Lメインテーブルの12個のメインテーブルが記憶されているので、これら12個
のメインテーブルの中から、ステップS2618の処理で特定した新曲のメインテーブル
を選択して制御用RAM145にセットする。
統括CPU141は、ステップS2617の処理を実行した場合、ステップS2614
の処理を実行した場合、又はステップS2619の処理を実行した場合、選択用乱数を取
得する(ステップS2620)。具体的には、画像音響制御基板140においては割込み
処理が行われるよりも短い所定周期で選択用乱数等を更新する乱数更新処理が行われてお
り、統括CPU141は、選択用乱数について、演出制御基板130からの変動演出開始
コマンドを受信した時点の値を取得する。
そして、統括CPU141は、取得した選択用乱数とセットしたディスプレイリスト作
成テーブルとに基づいて、通常演出における表示内容を決定する(ステップS2621)
。ディスプレイリスト作成テーブルにおいては、特別図柄の変動パターンと、通常演出の
複数の演出パターンとが対応付けられている。そして、通常演出の複数の演出パターンの
それぞれに関して、通常演出を構成する各演出(装飾図柄演出、背景画像演出、キャラク
タ演出など)の画像を生成する際に素材として使用する画像データの種別と、選択用乱数
とが対応付けられている。統括CPU141は、まず、変動演出開始コマンドを解析して
今回の通常演出の演出パターンを特定する。そして、特定した演出パターンに対して、ス
テップS2620の処理で取得した選択用乱数に対応する画像データの種別を特定するこ
とによって、通常演出に使用する画像データの種別を決定する。この画像データの種別と
しては、デフォルト、新曲A、新曲B、新曲C、新曲D、新曲E、新曲F、新曲G、新曲
H、新曲I、新曲J、新曲K、新曲Lが挙げられる。例えば、背景画像演出の画像データ
の種別としてデフォルトが選択された場合、デフォルトの画像データを使用して生成され
たデフォルト背景画像がメイン液晶表示装置5に表示され、新曲Aが選択された場合、新
曲Aの画像データを使用して生成された新曲A背景画像がメイン液晶表示装置5に表示さ
れる。
統括CPU141は、ステップS2621の処理で決定した表示内容の通常演出画像の
表示を開始するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2622
)。この設定情報に基づいて生成されたディスプレイリストがディスプレイリスト記憶領
域1491にセットされることにより、メイン液晶表示装置5を用いた通常演出が開始さ
れる。
このように、統括CPU141は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器4
2によって特別図柄が変動表示されているときに、メイン液晶表示装置5に通常演出を実
行させる。その際、メイン液晶表示装置5によってどの新曲の新曲発表演出が実行された
か否かを判定し、その判定結果に基づいてディスプレイリスト作成テーブルを選択する。
ここで、各ディスプレイリスト作成テーブルと新曲発表演出を契機とする通常演出中の
背景画像の変化について説明する。なお、ここでは新曲発表演出を契機とする背景画像の
変化を例に通常演出の変化を説明するが、メイン液晶表示装置5の表示画面に表示される
キャラクタやスピーカ24から出力されるBGMなども新曲発表演出を契機として変化し
ていく。
図61は、デフォルトテーブルの概略図である。図61に例示されるように、デフォル
トテーブルでは、背景画像を生成するための画像データの種別として、第1デフォルト背
景及び第2デフォルト背景の2種類が規定されている。例えば選択用乱数が取り得る値が
100個である場合、デフォルトテーブルでは、これら2種類の背景に対して、それぞれ
50個の相異なる選択用乱数が割り当てられる。このため、上記ステップS2621にお
いては、それぞれ50%の割合で選択される。このデフォルトテーブルは、パチンコ遊技
機1がパチンコホールに導入されてから新曲Aの初回の新曲発表演出が行われるまで使用
され、その後は、全曲開放状態においても使用されることはない。
図62は、新曲Aメインテーブルの概略図である。図62に例示されるように、新曲A
メインテーブルでは、背景画像を生成するための画像データの種別として、第1デフォル
ト背景、第2デフォルト背景、及び新曲A背景の3種類が規定されている。例えば選択用
乱数が取り得る値が100個である場合、新曲Aメインテーブルでは、第1デフォルト背
景に対しては25個の選択用乱数が割り当てられ、第2デフォルト背景に対しては同じく
25個の選択用乱数が割り当てられ、新曲A背景に対しては50個の選択用乱数が割り当
てられる。このため、上記ステップS2621においては、50%の割合で新曲A背景が
選択され、25%の割合で第2デフォルト背景が選択され、残り25%の割合で第1デフ
ォルト背景が選択される。
この新曲Aメインテーブルは、全曲開放状態に移行する前は、新曲Aの初回新曲発表演
出が開始されてから新曲Bの初回新曲発表演出が開始されるまでの1週間使用される。新
曲Aの初回新曲発表演出が行われると1週間は新曲Aの背景画像が50%と最も出現し易
くなるので、遊技者は、新曲Aの新曲発表演出が行われた後も新曲Aの演出を楽しむこと
ができ、また、新曲Aの初回以降の新曲発表演出をより楽しむことができる。
なお、新曲Aメインテーブルは、新曲A背景が新たに選択可能になっている点でデフォ
ルトテーブルと異なる。ここで、例えば第1デフォルト背景、第2デフォルト背景、及び
新曲A背景の選択率を同じに設定してしまうと、新曲Aに基づく通常演出の出現率が低く
なってしまう。その結果、遊技者が新曲Aに基づく通常演出を楽しめる機会が減ると共に
、新曲Aの初回新曲発表演出によって通常演出が切り替わった(新曲Aに関する演出が新
たに加わった)ということを明確に認識できなくなってしまう可能性がある。そこで、本
実施形態では、デフォルトテーブルに比べて第1デフォルト背景及び第2デフォルト背景
の選択率を低くすることによって、新曲A背景の選択率を高くしている。
ここまでの説明から明らかなように、統括CPU141は、新曲Aの初回新曲発表演出
が行われるまではデフォルトテーブルを選択して、CGROM148に記憶されている通
常演出データを使用する演出を通常演出としてメイン液晶表示装置5に実行させる。一方
、新曲Aの初回新曲発表演出が行われた後は、第1デフォルト背景及び第2デフォルト背
景の選択率がデフォルトテーブルに比べて低く設定されると共に、その代わりに、新曲A
背景の選択率が最も高く設定された新曲Aメインテーブルを選択する。これにより、CG
ROM148に記憶されている特定演出データ(ここでは新曲Aの画像データ)を使用す
る演出を通常演出としてメイン液晶表示装置5に実行させる。
図63は、新曲Bメインテーブルの概略図である。図63に例示されるように、新曲B
メインテーブルでは、背景画像を生成するための画像データの種別として、第2デフォル
ト背景、新曲A背景、及び新曲B背景の3種類が規定されている。例えば選択用乱数が取
り得る値が100個である場合、新曲Bメインテーブルでは、第2デフォルト背景に対し
ては15個の選択用乱数が割り当てられ、新曲A背景に対しては35個の選択用乱数が割
り当てられ、新曲B背景に対しては50個の選択用乱数が割り当てられる。このため、上
記ステップS2621においては、50%の割合で新曲B背景が選択され、35%の割合
で新曲A背景が選択され、残り15%の割合で第2デフォルト背景が選択される。
この新曲Bメインテーブルは、全曲開放状態に移行する前は、新曲Bの初回新曲発表演
出が開始されてから新曲Cの初回新曲発表演出が開始されるまでの1週間使用される。新
曲Bの初回新曲発表演出が行われると新曲Bの背景画像が50%と最も出現し易いので、
遊技者は、新曲Bの新曲発表演出が行われた後も新曲Bの演出を楽しむことができ、また
、全曲開放状態に移行する前は、新曲Bの初回以降の新曲発表演出をより楽しむことがで
きる。
なお、新曲Bメインテーブルは、新曲Bが新たに選択可能になっている点と、第1デフ
ォルト背景が除外されている点で新曲Aメインテーブルと異なる。ここで、仮に第1デフ
ォルト背景を除外しなかった場合、選択可能な背景が第1デフォルト背景、第2デフォル
ト背景、新曲A背景、及び新曲B背景の4種類となり、最も多く出現させたい新曲B背景
の選択率をあまり高く設定できないという問題が生じてしまう。また、新曲B背景の選択
率を更に高くしようとした場合、デフォルト背景だけでなく新曲A背景の選択率も低くせ
ざるを得ないという問題が生じてしまう。そこで、本実施形態では、新曲Aメインテーブ
ルには含まれていた第1デフォルト背景を除外する(選択率を「0」にする)と共に第2
デフォルト背景の選択率を低くすることによって、新曲B背景の選択率を高くすると共に
、新曲A背景の選択率が必要以上に低くなってしまうのを抑制している。
図64は、新曲Cメインテーブルの概略図である。図64に例示されるように、新曲C
メインテーブルでは、背景画像を生成するための画像データの種別として、新曲A背景、
新曲B背景、及び新曲C背景の3種類が規定されている。例えば選択用乱数が取り得る値
が100個である場合、新曲Cメインテーブルでは、新曲A背景に対しては20個の選択
用乱数が割り当てられ、新曲B背景に対しては30個の選択用乱数が割り当てられ、新曲
C背景に対しては50個の選択用乱数が割り当てられる。このため、上記ステップS26
21においては、50%の割合で新曲C背景が選択され、30%の割合で新曲B背景が選
択され、残り20%の割合で新曲A背景が選択される。
この新曲Cメインテーブルは、全曲開放状態に移行する前は、新曲Cの初回新曲発表演
出が開始されてから新曲Dの初回新曲発表演出が開始されるまでの1週間使用される。新
曲Cの初回新曲発表演出が行われると新曲Cの背景画像が50%と最も出現し易いので、
遊技者は、新曲Cの新曲発表演出が行われた後も新曲Cの演出を楽しむことができ、また
、全曲開放状態に移行する前は、新曲Cの初回以降の新曲発表演出をより楽しむことがで
きる。
なお、新曲Cメインテーブルは、新曲Cが新たに選択可能になっている点と、第2デフ
ォルト背景が除外されている点で新曲Bメインテーブルと異なる。すなわち、新曲C背景
画像の出現率を最も高くすると共に新曲A及び新曲Bの出現率もできるだけ高く設定する
ために、第2デフォルト背景を除外している。すなわち、この新曲Cメインテーブルが使
用されるようになった段階で、CGROM148に記憶されている通常演出データは使用
されなくなり、特定演出データのみが使用されるようになる。
図65は、新曲Dメインテーブルの概略図である。図65に例示されるように、新曲D
メインテーブルでは、背景画像を生成するための画像データの種別として、新曲A背景、
新曲B背景、新曲C背景、及び新曲D背景の4種類が規定されている。例えば選択用乱数
が取り得る値が100個である場合、新曲Dメインテーブルでは、新曲A背景に対しては
10個の選択用乱数が割り当てられ、新曲B背景に対しては20個の選択用乱数が割り当
てられ、新曲C背景に対しては30個の選択用乱数が割り当てられ、新曲D背景に対して
は40個の選択用乱数が割り当てられている。このため、上記ステップS2621におい
ては、40%の割合で新曲D背景が選択され、30%の割合で新曲C背景が選択され、2
0%の割合で新曲B背景が選択され、残り10%の割合で新曲A背景が選択される。
この新曲Dメインテーブルは、全曲開放状態に移行する前は、新曲Dの初回新曲発表演
出が開始されてから新曲Eの初回新曲発表演出が開始されるまでの1週間使用される。新
曲Dの初回新曲発表演出が行われると新曲Cの背景画像が40%と最も出現し易いので、
遊技者は、新曲Dの新曲発表演出が行われた後も新曲Dの演出を楽しむことができ、また
、全曲開放状態に移行する前は、新曲Dの初回以降の新曲発表演出をより楽しむことがで
きる。
なお、新曲Dメインテーブルは、新曲Dが新たに選択可能になっている点で新曲Cメイ
ンテーブルと異なる。また、選択率で比較すると、どちらのメインテーブルも第1デフォ
ルト背景と第2デフォルト背景の選択率が0%に設定されているので、新曲Dメインテー
ブルでは、デフォルト背景の出現率を低下させるといった方法ではなく、先に公開された
新曲(ここでは新曲A〜C)の選択率を低下させることによって、新曲Dの選択率を最も
高い値に設定するようにしている。これは、新曲Eメインテーブル以降のテーブルについ
ても同様である。
図66は、新曲Eメインテーブルの概略図である。図66に例示されるように、新曲E
メインテーブルでは、背景画像を生成するための画像データの種別として、新曲A背景、
新曲B背景、新曲C背景、新曲D背景、及び新曲E背景の5種類が規定されている。例え
ば選択用乱数が取り得る値が100個である場合、新曲Eメインテーブルでは、新曲A背
景に対しては5個の選択用乱数が割り当てられ、新曲B背景に対しては10個の選択用乱
数が割り当てられ、新曲C背景に対しては20個の選択用乱数が割り当てられ、新曲D背
景に対しては25個の選択用乱数が割り当てられ、新曲E背景に対しては40個の選択用
乱数が割り当てられている。このため、上記ステップS2621においては、40%の割
合で新曲E背景が選択され、25%の割合で新曲D背景が選択され、20%の割合で新曲
C背景が選択され、10%の割合で新曲B背景が選択され、残り5%の割合で新曲A背景
が選択される。
図67は、新曲Lメインテーブルの概略図である。図67に例示されるように、新曲L
メインテーブルでは、新曲A背景〜新曲L背景の12種類が規定されており、他のメイン
テーブルと同様に、最新曲の選択率が最も高くなるように選択用乱数が割り当てられてい
る(図67に示される例では20%)。この新曲Lメインテーブルでは、新曲発表演出に
使用される全ての新曲の背景画像が規定されているので、新曲Lの初回の新曲発表演出が
行われてから1週間が経過するまでは、遊技者は、新曲Lを使用する通常演出を中心に、
全ての新曲の通常演出を楽しむことができる。
図68は、背景画像の描画に使用される画像データの変化について説明するための説明
図である。図69は、各種背景画像の出現率の変化について説明するための説明図である
。図68及び図69において、「◎」は最も出現し易い背景を示し、「○」は出現率が最
も高い訳ではないものの出現する可能性がある背景を示し、「×」は出現する可能性がな
い背景を示している。
パチンコ遊技機1がパチンコホールに導入されてから1週間が経過するまでの間は、通
常演出に関して、上述したデフォルトテーブル(図61参照)を用いてディスプレイリス
トが作成される。このため、導入から1週間が経過するまでの通常演出において出現する
背景画像は、第1デフォルト背景又は第2デフォルト背景である。導入2週目は、上述し
た新曲Aメインテーブル(図62参照)を用いてディスプレイリストが作成される。この
ため、導入2週目の通常演出においては、新曲A背景が最も出現し易く、第2デフォルト
背景が次に出現し易く、第1デフォルト背景が最も出現し難い。
導入3週目は、新曲Bメインテーブル(図63参照)を用いてディスプレイリストが作
成される。このため、導入3週目の通常演出においては、新曲B背景が最も高い出現率で
新たに出現するようになると共に、第1デフォルト背景が出現しなくなる。また、導入4
週目は、新曲Cメインテーブル(図64参照)を用いてディスプレイリストが作成される
。このため、導入4週目の通常演出においては、新曲C背景が最も高い出現率で新たに出
現するようになると共に、第2デフォルト背景も出現しなくなる。その後、1週間が経過
する毎に新たな新曲の背景画像が追加されていって背景画像の種類が最終的には12種類
となるので、通常演出のバリエーションが増大していくことになる。
ここまで、全曲開放状態となる前の通常演出における背景画像について説明したが、全
曲開放状態になると、電源投入を基準として1時間毎に行われる新曲発表演出の新曲の種
類が、新曲発表演出が行われる毎に変更されるようになる(図43参照)。このため、全
曲開放状態となる前は1週間毎にディスプレイリスト作成テーブルの選択切替が行われて
いたのが、全曲開放状態になると、ディスプレイリスト作成テーブルの選択切替が1時間
毎に行われるようになる。
ところで、全曲開放状態となる前において最後の方の新曲発表演出に使用される新曲に
対応するメインテーブル(例えば新曲Lメインテーブルや新曲Kメインテーブル)では、
初期の新曲発表演出に使用される新曲に対応するメインテーブル(新曲Aメインテーブル
や新曲B面にテーブル)に比べて、初期の新曲の背景画像の出現率が極めて低くなってい
る(例えば図62及び図67参照)。このため、例えば新曲Lの初回新曲発表演出が行わ
れてからの1週間は、新曲Aや新曲Bの背景画像は極めて出現し難く、これらの背景画像
を見ることができない遊技者が出てくることも考えられる。
これに対して、全曲開放状態においては、ディスプレイリスト作成テーブルの選択切替
が1時間毎に行われるようになる。このため、例えば新曲Aメインテーブルや新曲Bメイ
ンテーブルが使用されるようになる。その結果、1日のうちの1時間だけという期限付き
ではあるものの、あまり目にすることができなくなっていた背景画像を楽しむことができ
るようになる。
ところで、上述したように、特別図柄の変動表示に伴う1回の通常演出に要する時間が
発表予告演出の発動時間よりも長く、且つその通常演出が新曲発表演出の開始時間よりも
前に発展する場合には、その発展タイミングにおいて発表予告演出が開始されると共に、
通常演出が全画面表示から縮小表示に切り替えられる(図55参照)。また、特別図柄の
変動表示に伴う1回の通常演出に要する時間が発表予告演出の発動時間よりも長く、且つ
その通常演出が新曲発表演出の開始時間よりも前に発展しない場合には、発表予告演出は
行われず、新曲発表演出が開始されるタイミングで通常演出が縮小表示に切り替えられる
(図56参照)。統括CPU141は、このような制御を実現するために、通常演出に関
して以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU141は、ステップS2622の処理を実行した場合、又は変動
演出開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS2612:NO)、図5
8に例示されるように、通常演出における演出の発展タイミングで発表予告演出を開始さ
せるか否かを示す発展時開始フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステ
ップS2626)。ここで、発展時開始フラグが「ON」に設定されていると判定した場
合(ステップS2626:YES)、ステップS2419(図45参照)の処理と同様に
、発展タイミングであるか否かを判定する(ステップS2627)。
統括CPU141は、発展タイミングであると判定した場合(ステップS2627:Y
ES)、通常演出画像の全画面表示を縮小表示に切り替えるための設定情報を制御用RA
M145にセットする(ステップS2628)。このステップS2628によってセット
された設定情報に基づいて生成されたディスプレイリストがディスプレイリスト記憶領域
1491にセットされることで図15に基づいて上述したような描画処理が行われる。る
ことになる。
統括CPU141は、ステップS2628の処理を実行した場合、発展時開始フラグが
「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS2626:NO)、又は発展タ
イミングではないと判定された場合(ステップS2627:NO)、例えば新曲発表フラ
グが「ON」に設定されたか否かに基づいて、新曲発表演出の開始タイミングであるか否
かを判定する(ステップS2629)。
統括CPU141は、新曲発表演出の開始タイミングであると判定した場合(ステップ
S2629:YES)、発表予告演出の実行を禁止するか否かを示す禁止フラグが「ON
」に設定されているか否かを判定する(ステップS2630)。ここで、禁止フラグが「
ON」に設定されていると判定した場合(ステップS2630:YES)、上記ステップ
S2628の処理と同様に、通常演出画像の全画面表示を縮小表示に切り替えるための設
定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2631)。これにより、図55
に例示されるように、新曲発表演出の開始と同時に通常演出画像が縮小表示に切り替えら
れることになる。
統括CPU141は、ステップS2631の処理を実行した場合、新曲発表演出の開始
タイミングではないと判定した場合(ステップS2629:NO)、又は禁止フラグが「
ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS2630:NO)、演出制御基板
130からのコマンドが変動演出終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS26
33)。ここで、変動演出終了コマンドであると判定した場合(ステップS2633:Y
ES)、メイン液晶表示装置5及びスピーカ24に実行させている通常演出を終了させる
(ステップS2634)。
ところで、今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了した後に発表予告演出を開
始させるか否かを示す終了後開始フラグが「ON」に設定されている場合、今回の特別図
柄の変動表示に伴う変動演出が終了した後に発表予告演出を開始させる必要がある。これ
に対して、本実施形態では、第1特別図柄判定が保留されていない場合には、今回の特別
図柄の変動表示の次の特別図柄の変動が直ちに開始されないので、今回の特別図柄の変動
表示が終了するタイミングで、発表予告演出を開始させると同時に下部領域に停止表示状
態の装飾図柄を含む通常演出画像をドット表示させることとしている。統括CPU141
は、このような制御を実現するために、変動演出に関して以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU141は、ステップS2634の処理に続いて、終了後開始フラ
グが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2635)。ここで、終了
後開始フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS2635:YES
)、上記ステップS2422(図45参照)の処理と同様に、第1特別図柄判定が保留さ
れているか否かを判定する(ステップS2636)。ここで、第1特別図柄判定が保留さ
れていないと判定した場合(ステップS2636:NO)、下部領域に停止状態の装飾図
柄を含む通常演出画像をドット表示するための設定情報を制御用RAM145にセットす
る(ステップS2637)。
統括CPU141は、ステップS2637の処理を実行した場合、演出制御基板130
からのコマンドが変動演出終了コマンドではないと判定した場合(ステップS2633:
NO)、終了後開始フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS2
635:NO)、又は第1特別図柄判定が保留されていると判定した場合(ステップS2
636:YES)、長当たり遊技に係る当たり演出に関して、以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU141は、図59に例示されるように、演出制御基板130から
のコマンドが長当たり遊技に係るオープニング演出開始コマンドであるか否かを判定する
(ステップS2640)。ここで、オープニング演出開始コマンドであると判定した場合
(ステップS2640:YES)、上記ステップS2613(図57参照)の処理と同様
に、新曲発表演出が一度も行われていない未発表状態であるか否かを判定する(ステップ
S2641)。ここで、未発表状態であると判定した場合(ステップS2641:YES
)、デフォルトのオープニング演出画像を選択し(ステップS2642)、逆に、未発表
状態ではないと判定した場合(ステップS2641:NO)、最後の新曲発表演出に使用
された新曲に基づくオープニング演出画像を選択する(ステップS2643)。
次に、統括CPU141は、ステップS2642の処理を実行した場合、又はステップ
S2643の処理を実行した場合、上記ステップS2606(図57参照)の処理と同様
に、発表予告演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2644)。ここで、発
表予告演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2644:NO)、上記ステッ
プS2607(図57参照)の処理と同様に、新曲発表演出の実行中であるか否かを判定
する(ステップS2645)。
そして、統括CPU141は、新曲発表演出の実行中ではないと判定した場合(ステッ
プS2645:NO)、ステップS2642又はステップS2643の処理で選択したオ
ープニング演出画像の全画面表示を開始するための設定情報を制御用RAM145にセッ
トする(ステップS2646)。一方、発表予告演出の実行中であると判定した場合(ス
テップS2644:YES)、又は新曲発表演出の実行中であると判定した場合(ステッ
プS2645:YES)、ステップS2642又はステップS2643の処理で選択した
オープニング演出画像の縮小表示を開始するための設定情報を制御用RAM145にセッ
トする(ステップS2647)。
続いて、統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドがオープニングコマ
ンドではないと判定した場合(ステップS2640:NO)、ステップS2646の処理
を実行した場合、又はステップS2647の処理を実行した場合、演出制御基板130か
らのコマンドが長当たり遊技に係るラウンド中演出開始コマンドであるか否かを判定する
(ステップS2649)。ここで、ラウンド中演出開始コマンドであると判定した場合(
ステップS2649:YES)、ラウンド数に応じたラウンド中演出画像を表示するため
の設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2650)。このように、統
括CPU141は、長開放ラウンド遊技が実行される毎に、メイン液晶表示装置5に実行
させる通常演出を切り替える。
統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドがラウンド中演出開始コマン
ドではないと判定した場合(ステップS2649:NO)、又はステップS2650の処
理を実行した場合、演出制御基板130からのコマンドが楽曲選択画面表示コマンドであ
るか否かを判定する(ステップS2651)。ここで、楽曲選択画面表示コマンドである
と判定した場合(ステップS2651:YES)、最新曲を特定する(ステップS265
2)。例えば、新曲発表演出に使用された新曲を示す新曲情報を制御用RAM145に保
持しておき、新曲発表演出が行われる毎にその新曲情報を更新するようにすれば、前回の
新曲発表演出に使用された新曲(最新曲)を特定することが可能である。
ステップS2652の処理に続いて、統括CPU141は、ステップS2652の処理
で特定した最新曲を含めて既に公開されている全ての新曲を選択可能な楽曲選択画面を表
示するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2653)。
統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドが楽曲選択画面表示コマンド
ではないと判定した場合(ステップS2651:NO)、又はステップS2653の処理
を実行した場合、演出制御基板130からのコマンド楽曲再生コマンドであるか否かを判
定する(ステップS2654)。ここで、楽曲再生コマンドであると判定した場合(ステ
ップS2654:YES)、選択された新曲の楽曲を開始させるための設定情報を制御用
RAM145にセットする(ステップS2655)。なお、どの楽曲が選択されているか
は、ステップS12(図33参照)の処理でサブRAM133にセットされてステップS
13の送信処理によって演出制御基板130から送信される操作コマンドに基づいて特定
することが可能である。
統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドが楽曲再生コマンドではない
と判定した場合(ステップS2654:NO)、又はステップS2655の処理を実行し
た場合、図60に例示されるように、演出制御基板130からのコマンドが長当たり遊技
に係るエンディング演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS2658)。
ここで、エンディング演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS2658:Y
ES)、オープニング演出に使用したのと同じ新曲に基づくエンディング演出画像の表示
を開始するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2659)。
統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドがエンディング演出開始コマ
ンドではないと判定した場合(ステップS2658:NO)、又はステップS2659の
処理を実行した場合、短当たり遊技に係る当たり演出に関して、以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドが短当たり演出開
始コマンドであるか否かを判定する(ステップS2660)。ここで、短当たり演出開始
コマンドであると判定した場合(ステップS2660:YES)、上記ステップS261
3の処理と同様に、未発表状態であるか否かを判定する(ステップS2661)。ここで
、未発表状態であると判定した場合(ステップS2661:YES)、デフォルトの短当
たり演出画像を選択する(ステップS2662)。逆に、未発表状態ではないと判定した
場合(ステップS2661:NO)、最後の新曲発表演出に使用された新曲に基づく短当
たり演出画像を選択する(ステップS2663)。
統括CPU141は、ステップS2662の処理を実行した場合、又はステップS26
63の処理を実行した場合、ステップS2606の処理と同様に、発表予告演出の実行中
であるか否かを判定する(ステップS2664)。ここで、発表予告演出の実行中ではな
いと判定した場合(ステップS2664:NO)、上記ステップS2607の処理と同様
に、新曲発表演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2665)。
統括CPU141は、新曲発表演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS26
65:NO)、ステップS2662の処理又はステップS2663の処理で選択した短当
たり演出画像の全画面表示を開始するための設定情報を制御用RAM145にセットする
(ステップS2666)。一方、発表予告演出の実行中であると判定した場合(ステップ
S2664:YES)、又は新曲発表演出の実行中であると判定した場合(ステップS2
665:YES)、ステップS2662の処理又はステップS2663の処理で選択した
短当たり演出画像の縮小表示を開始するための設定情報を制御用RAM145にセットす
る(ステップS2667)。
次に、統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドが短当たり演出開始コ
マンドではないと判定した場合(ステップS2660:NO)、ステップS2666の処
理を実行した場合、又はステップS2667の処理を実行した場合、演出制御基板130
からのコマンドが短当たり演出終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS266
8)。ここで、短当たり演出終了コマンドであると判定した場合(ステップS2668:
YES)、実行中の短当たり演出を終了させる(ステップS2669)。このステップS
2669の処理が行われた場合、又は演出制御基板130からのコマンドが短当たり演出
終了コマンドではないと判定された場合(ステップS2668:NO)、ステップS27
00の新曲発表演出終了処理に処理が進められる。
[画像音響制御基板140による新曲発表演出終了処理]
図70は、図38のステップS2700における新曲発表演出終了処理の詳細フローチ
ャートである。ステップS2600の通常演出制御処理に続いて、統括CPU141は、
図70に例示されるように、例えば新曲発表演出が開始されてからの経過時間がその新曲
発表演出に要する時間に達したか否かに基づいて、新曲発表演出が終了したか否かを判定
する(ステップS2701)。ここで、新曲発表演出が終了していないと判定された場合
(ステップS2701:NO)、ステップS2800の画像出力制御処理に処理が進めら
れる。
統括CPU141は、新曲発表演出が終了したと判定した場合(ステップS2701:
YES)、通常演出画像や客待ち演出画像を全画面表示に戻すための新曲発表演出の終了
処理が完了しているか否かを判定する(ステップS2702)。ここで、終了処理が完了
していないと判定した場合(ステップS2702:NO)、例えば演出制御基板130か
ら客待ち演出開始コマンドを受信した後に変動演出開始コマンドを受信したか否かに基づ
いて、客待ち状態であるか否かを判定する(ステップS2703)。ここで、客待ち状態
であると判定した場合(ステップS2703:YES)、通常画面態様に戻すための設定
情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2704)。
一方、統括CPU141は、客待ち状態ではないと判定した場合(ステップS2703
:NO)、例えば演出制御基板130からの特別遊技に係るコマンドの受信状況などに基
づいて、長当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS2705)。ここで、長当
たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS2705:NO)、開始コマンド(例え
ば変動演出開始コマンド)を受信したか否かを判定する(ステップS2706)。ここで
、開始コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS2706:YES)、ス
テップS2800の画像出力制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS2706)
、通常画面態様に戻すための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2
707)。
すなわち、新曲発表演出が終了したときに客待ち状態である場合にはステップS270
4の処理が行われて直ちに通常画面態様に戻され、新曲発表演出が終了したときに客待ち
状態ではなく且つ特別遊技中でもない場合には、例えば変動演出開始コマンドの受信に応
じて通常演出が開始されるタイミングで、通常画面態様に戻されることになる。
ステップS2707の処理に続いて、統括CPU141は、楽曲再生に係るリプレイフ
ラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2708)。ここで、リ
プレイフラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS2708:NO
)、ステップS2800の画像出力制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、リプレイフラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ス
テップS2708:YES)、制御用RAM145に記憶されている楽曲情報が示す新曲
の再生を開始させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS27
09)。これにより、長当たり遊技中に遊技者が選択したにも拘わらず発表予告演出又は
新曲発表演出の割込みにより最後まで再生されなかった新曲が、最初から再生されること
になる。そして、統括CPU141は、ステップS2709の処理に続いて、リプレイフ
ラグを「OFF」に設定する(ステップS2710)。
一方、統括CPU141は、長当たり遊技中であると判定した場合(ステップS270
5:YES)、演出制御基板130から最終ラウンドのラウンド中演出開始コマンドを受
信したか否かに基づいて、最終ラウンド開始前か否かを判定する(ステップS2711)
。ここで、最終ラウンド開始前であると判定された場合(ステップS2711:YES)
、上記ステップS2706に処理が進められる。そして、この場合、開始コマンドとして
ラウンド中演出開始コマンドを受信したタイミングで、上記ステップS2707に処理が
進められることになる。
これに対して、統括CPU141は、最終ラウンド開始前ではないと判定した場合(ス
テップS2711:NO)、例えばエンディング演出開始コマンドを受信してからの経過
時間に基づいて、エンディング演出が終了したか否かを判定する(ステップS2712)
。ここで、エンディング演出が終了していないと判定された場合(ステップS2712:
NO)、ステップS2800の画像出力制御処理に処理が進められる。逆に、エンディン
グ演出が終了したと判定された場合(ステップS2712:YES)、上記ステップS2
707に処理が進められる。
ところで、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、新曲発表演出が終了すると、メ
イン液晶表示装置5において、次に公開される新曲(未公開曲)を用いた新曲発表演出が
行われることを予告する次曲予告演出を行うこととしている。例えば新曲Aの新曲発表演
出が終了したら次に公開される未公開曲である新曲Bに関する次曲予告演出を行い、例え
ば新曲Fの新曲発表演出が終了したら次に公開される新曲Gに関する次曲予告演出を行う
。このような次曲予告演出を実現するために、新曲発表演出の終了処理が完了すると、以
下のような処理が行われる。
すなわち、統括CPU141は、新曲発表演出の終了処理が完了したと判定した場合(
ステップS2702:YES)、未公開曲があるか否かを判定する(ステップS2714
)。具体的には、公開管理テーブル(図40参照)を参照して、今回行われた新曲発表演
出に使用された新曲よりも初回発表日が後である新曲の有無を判定する。
統括CPU141は、未公開曲があると判定した場合(ステップS2714:YES)
、次曲予告演出が完了しているか否かを判定する(ステップS2715)。ここで、次曲
予告演出が完了していないと判定した場合(ステップS2715:NO)、次曲予告演出
を実行するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2716)。
具体的には、各未公開曲の初回発表日を比較し、初回発表日が最も先である新曲を次に公
開される新曲として特定し、例えば、特定した新曲のタイトル、その新曲の初回新曲発表
演出が行われるまでの残り日数などを含む演出画像をメイン液晶表示装置5に表示するた
めの設定情報を制御用RAM145にセットする。なお、新曲のタイトルや残り日数は、
公開管理テーブルに格納されている情報、及びRTC情報に基づいて判断することが可能
である。
[画像音響制御基板140による画像出力制御処理]
図71は、図38のステップS2800における画像出力制御処理の詳細フローチャー
トである。ステップS2700の新曲発表演出終了処理に続いて、統括CPU141は、
制御用RAM145にメイン液晶に関する設定情報が記憶されているか否かを判定する(
ステップS2801)。本実施形態では、通常演出(変動演出又は当たり演出)、発表予
告演出、新曲発表演出、及び楽曲再生演出がメイン液晶表示装置5を用いて行われるので
、このステップS2801において、通常演出を実行させるための設定情報、発表予告演
出を実行させるための設定情報、新曲発表演出を実行させるための設定情報、楽曲再生を
開始させるための設定情報の少なくともいずれか1つが記憶されているか否かを判定する
統括CPU141は、メイン液晶に関する設定情報が記憶されていると判定した場合(
ステップS2801:YES)、記憶されている設定情報に基づいて、どのような画面構
成を構築すべきかを判断し、その判断結果に基づいてメイン液晶用のディスプレイリスト
を作成する(ステップS2802)。そして、作成したディスプレイリストをディスプレ
イリスト記憶領域1491にセットする(ステップS2803)。
統括CPU141は、ステップS2803の処理を実行した場合、又はメイン液晶に関
する設定情報が記憶されていないと判定した場合(ステップS2801:NO)、制御用
RAM145にサブ液晶に関する設定情報が記憶されているか否かを判定する(ステップ
S2804)。本実施形態では、新曲発表演出に関する告知演出がサブ液晶表示装置6を
用いて行われるので、このステップS2804において、告知演出を実行させるための設
定情報が記憶されているか否かを判定する。
統括CPU141は、サブ液晶に関する設定情報が記憶されていると判定した場合(ス
テップS2804:YES)、サブ液晶用のディスプレイリストを作成し(ステップS2
805)、作成したディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1491にセット
する(ステップS2806)。このステップS2806の処理が実行された場合、又はサ
ブ液晶に関する設定情報が記憶されていないと判定された場合(ステップS2804:N
O)、ステップS2900の音声出力制御処理に処理が進められる。
[画像音響制御基板140による音声出力制御処理]
図72は、図38のステップS2900における音声出力制御処理の詳細フローチャー
トである。ステップS2800の画像出力制御処理に続いて、統括CPU141は、スピ
ーカ24から出力される音を画像出力制御処理に応じてメイン液晶表示装置5によって実
行される演出と同期させるために、以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU141は、例えば上記ステップS2803の処理において通常演
出の開始指示を含むメイン液晶用のディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1
491にセットしたか否かに基づいて、通常演出に係る通常演出画像の表示を開始させた
か否かを判定する(ステップS2901)。
統括CPU141は、通常演出画像の表示を開始させたと判定した場合(ステップS2
901:YES)、その通常演出画像が下部領域にドット表示されるものであるか否かを
判定する(ステップS2902)。ここで、ドット表示されるものではないと判定した場
合(ステップS2902:NO)、すなわち通常演出画像の全画面表示が開始される場合
、通常演出画像表示に同期させて通常演出画像に関する音声出力を音響DSP143に開
始させる(ステップS2903)。一方、ドット表示されるものであると判定された場合
(ステップS2902:YES)、上部領域を用いて行われる発表予告演出又は新曲発表
演出に関する音声出力を優先させるため、ステップS2903の処理が行われずに後述す
るステップS2904に処理が進められる。
統括CPU141は、ステップS2903の処理を実行した場合、通常演出画像の表示
を開始させていないと判定した場合(ステップS2901:NO)、又は通常演出画像が
ドット表示されるものであると判定した場合(ステップS2902:YES)、通常演出
画像の縮小表示を開始させるか否かを判定する(ステップS2904)。例えば上記ステ
ップS2628(図58参照)の処理によって制御用RAM145にセットされた設定情
報に基づいてメイン液晶用のディスプレイリストが作成された場合には、縮小表示を開始
させると判定されることになる。
統括CPU141は、通常演出画像の縮小表示を開始させると判定した場合(ステップ
S2904:YES)、例えば制御用RAM145にセットされている通常演出に関する
設定情報に基づいて、その通常演出がリーチ以上の演出であるか否かを判定する(ステッ
プS2905)。そして、リーチ以上であると判定した場合(ステップS2905:YE
S)、すなわち大当たりとなる期待度が相対的に高い場合、通常演出画像に関する音声を
下げて通常演出の音声出力を継続する処理を音響DSP143に実行させる(ステップS
2906)。逆に、リーチ以上ではないと判定した場合(ステップS2905:NO)、
すなわち大当たりとなる期待度が相対的に低い場合、或いは音声出力の必要性が低い場合
、音響DSP143に通常演出画像に関する音声出力を中止させる(ステップS2907
)。
統括CPU141は、通常演出の縮小表示を開始させないと判定した場合(ステップS
2904:NO)、ステップS2906の処理を実行した場合、又はステップS2907
の処理を実行した場合、例えば上記ステップS2803の処理において発表予告演出の開
始指示を含むメイン液晶用のディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1491
にセットしたか否かに基づいて、発表予告演出に係る発表予告演出画像の表示を開始させ
たか否かを判定する(ステップS2908)。ここで、発表予告演出画像の表示を開始さ
せたと判定した場合(ステップS2908:YES)、発表予告演出画像表示に同期させ
て発表予告演出画像に関する音声出力を音響DSP143に開始させる(ステップS29
09)。
統括CPU141は、発表予告演出画像の表示を開始させないと判定した場合(ステッ
プS2908:NO)、又はステップS2909の処理を実行した場合、例えば上記ステ
ップS2803の処理において新曲発表演出の開始指示を含むメイン液晶用のディスプレ
イリストをディスプレイリスト記憶領域1491にセットしたか否かに基づいて、新曲発
表演出に係る新曲発表演出画像の表示を開始させたか否かを判定する(ステップS291
0)。ここで、新曲発表演出画像の表示を開始させたと判定した場合(ステップS291
0:YES)、新曲発表演出画像表示に同期させて新曲発表演出画像に関する音声出力を
音響DSP143に開始させる(ステップS2911)。
一方、新曲発表演出画像の表示を開始させないと判定された場合(ステップS2910
:NO)、又はステップS2911の処理が実行された場合、ステップS3000のデー
タ送信制御処理(図38参照)に処理が進められる。
なお、他の実施形態では、以下のような構成を採用してもよい。すなわち、変動演出と
新曲発表演出とが同時に行われるような状況においては、ステップS2907の処理によ
り、変動演出の変動演出音を出力しないようにするのが好ましいが、変動演出が終了した
直後において図柄が停止表示される際には、演出制御基板130によって図柄確定コマン
ドが受信されたことを契機として、図柄確定音を新曲発表演出の演出音と共に出力するの
が好ましい。この場合、図柄確定音は、新曲発表演出の演出音よりも大きい音量で出力す
るのが好ましい。また、リーチ無し演出が行われている状況で新曲発表演出の演出音を出
力する際には変動演出音を出力しないようにする一方で、(図柄変動中)においては、変
動演出音を新曲発表演出の演出音よりも大きい音量で出力するようにしてもよい。この場
合、リーチ演出が例えばノーマルリーチ演出といった大当たりに対する信頼度が相対的に
低いことを示すリーチ演出が行われる場合には変動演出音を出力せず、スーパーリーチ演
出(SPリーチ演出)などの大当たりに対する信頼度が相対的に高いことを示すリーチ演
出が行われる場合には変動演出音を新曲発表演出の演出音よりも大きい音量で出力するよ
うにしてもよい。
また、第1の実施形態では、液晶表示装置5やスピーカ24などの複数の演出手段を用
いて新曲発表演出(特定演出の一例)を行う場合について説明したが、1つの演出手段の
みを用いて特定演出を行うようにしてもよい。この1つの演出手段としては、例えばスピ
ーカ24が挙げられる。このように、スピーカ24のみを用いて特定演出を遊技演出(変
動演出やラウンド中演出など)と同時に行う場合、特定演出の演出音を遊技演出の演出音
よりも大きい演出音で出力する音声制御や、特定演出の演出音を出力する際には遊技演出
の演出音を出力しないようにする音声制御などを行うことが考えられる。ただし、この後
者の音声制御を採用する場合、遊技演出としてリーチ演出が行われるような状況において
は、このリーチ演出に係る演出音(変動音)は特定演出の演出音と共に出力するのが好ま
しい。また、遊技演出として、大当たりに係る変動演出が行われている状況で特定演出の
演出音を出力する場合には、パチンコ遊技機1のスピーカ24から出力される特定演出の
演出音を、隣接する他のパチンコ遊技機1のスピーカ24から出力される特定演出の演出
音と異ならせてもよい。
[本実施形態の作用効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、本来であれば通常演出に使用されているた
めに他の演出に使用できないメイン液晶表示装置5やスピーカ24を用いて、遊技制御基
板100からの各種コマンド(遊技情報)を演出制御基板130が受信するタイミングや
これらのコマンドが示す情報とは無関係な内容の新曲発表演出が実行される。したがって
、遊技を制御する遊技制御基板100による大きな制約を受けることなく、自由度の高い
演出を実行することができる。
また、新曲発表演出が行われると、新曲発表演出が行われる前には使用されなかった特
定演出データを使用する通常演出の実行が可能となるので、新曲発表演出が、通常演出に
おいてこれまで出現しなかった演出が出現するようになるという通常演出の演出状態の変
化を報知する機能を果たすこととなる。このため、自由度が高いだけではなく、効果的な
演出を実行することができる。
また、本実施形態では、特別図柄の変動表示に伴う通常演出にメイン液晶表示装置5が
使用されているとしても特別図柄の変動表示の影響を受けずにメイン液晶表示装置5を用
いて新曲発表演出が行われるので、通常演出によって新曲発表演出の興趣が損なわれるこ
とがないという利点がある。
また、本実施形態では、パチンコホールにおける同一の島に設置された複数のパチンコ
遊技機1に関して、各パチンコ遊技機1に設けられた個別電源スイッチを「ON」にした
状態で島電源供給装置500(図5参照)の電源を投入することで、これら複数のパチン
コ遊技機1を同時に起動させることが可能である。このため、本実施形態で説明したよう
に、複数のパチンコ遊技機1に関して電源投入からの経過時間に基づく時間条件(本実施
形態では1時間が経過したか否か)を同一に設定しておくことによって、複数のパチンコ
遊技機1で一斉に新曲発表演出を開始させることが可能である。
また、本実施形態では、未公開コンテンツとしての新曲を発表するという新曲発表演出
が行われるので、公知のコンテンツを用いて特定演出を実行する場合に比べて、より興趣
性が高い演出を行うことが可能である。
[発表予告演出の発動時間に関する変形例]
図73は、発表予告演出の発動時間と特別図柄の変動時間との関係について説明するた
めの説明図である。上記実施形態では、図73(A)に例示されるように、発表予告演出
の発動時間が1分に設定されており、1分よりも長い変動演出が行われているときに発表
予告演出の開始時間となり、且つ新曲発表演出の開始時間となるまでのその変動演出が発
展しない場合には、発表予告演出を行わない場合について説明した。これに代えて、発表
予告演出の発動時間を特別図柄の変動時間の最長時間よりも長い時間に設定しておくよう
にしてもよい。
この構成により、変動演出が行われているときに発表予告演出の開始時間となった場合
に、その変動演出が新曲発表演出の開始時間となるよりも前に必ず終了ようになるので、
発表予告演出を行うための時間を確実に確保することができる。
[ステップS2200の状態制御処理の変形例]
ところで、上記実施形態では、発表許可フラグが「ON」に設定された状態で新曲発表
フラグが「ON」に設定されたときに初回の新曲発表演出を実行する場合について説明し
たが、この構成では、以下のような問題が生じるおそれがある。すなわち、発表許可フラ
グの制御にはRTC情報が使用されるため、発表許可フラグが「ON」に設定されるタイ
ミングに関して、機体間で誤差が生じる可能性がある。これに対して、例えば8時ちょう
どに島電源供給装置500の電源が投入された場合、図74(A)に例示されるように、
48番台では電源投入から4時間が経過する前に発表許可フラグが「ON」に設定される
のに対して、49番台では電源投入から4時間が経過した後に発表許可フラグが「ON」
に設定されるといった状況が生じる可能性がある。そして、このような状況が生じた場合
、48番台では電源投入から4時間が経過したときに新曲Bの初回の新曲発表演出が開始
されるのに対して、49番台では電源投入から4時間が経過したときに新曲Aの新曲発表
演出が開始されるというように、機体間で曲ずれが発生してしまうことになる。
そこで、このような問題が生じるのを防止するために、発表許可フラグの代わりに、R
TC情報が示す時刻が例えば12時ちょうどになると「ON」に設定される発表許可フラ
グと同様の第1許可フラグと、RTC情報が示す時刻が例えば12時15分になると「O
N」に設定される第2許可フラグとを設け、これら2つのフラグが両方とも「ON」に設
定されたことを条件として、初回の新曲発表演出の実行を許可するようにしてもよい。図
74(A)に基づいて上述した例にこの構成を適用した場合、48番台及び49番台の両
方ともが、電源投入から4時間が経過した後に、第1許可フラグ及び第2許可フラグが「
ON」に設定されることになる(図74(B)参照)。このため、電源投入から4時間が
経過したときには両方の台で例えば新曲Aの新曲発表演出が開始され、電源投入から5時
間が経過したときには両方の台で新曲Bの初回の新曲発表演出が開始されることとなり、
曲ずれの発生を防止することが可能になる。
[ディスプレイリスト作成テーブルに関する変形例]
図75は、オールモードテーブルの概略図である。上記実施形態では、新曲の初回新曲
発表演出が行われると、通常演出においてその新曲に基づく演出を新たに出現させるため
に、使用するディスプレイリスト作成テーブルを切り替える特別選択を全曲開放状態にお
いても同様に実行する場合について説明した。これに対して、他の実施形態として、全曲
開放状態において、図75に例示されるように全ての新曲の演出パターンの選択率が等し
く設定されたオールモードテーブルを使用してディスプレイリストを作成するようにして
もよい。これにより、各新曲に基づく通常演出をバランスよく出現させることが可能にな
る。
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、例えば図7に
例示されるように、通常演出画像を必要に応じて縮小表示する場合について説明したが、
通常演出画像が例えば大当たりの種類や右打ちを促す報知といった遊技者にとって比較的
重要な情報を含むものである場合、縮小表示しない方がよいと考えられる。そこで、第2
の実施形態では、通常演出画像に代えて、発表予告演出画像又は新曲発表演出画像を縮小
表示する場合について説明する。なお、第2の実施形態においては、第1の実施形態に係
るパチンコ遊技機1と共通する構成や処理に関する説明は省略し、第1の実施形態と異な
る点について説明する。
図76は、特定の条件下でメイン液晶表示装置5に表示されている発表予告演出画像が
縮小表示される様子を示す画面図である。図76に例示されるように、特別図柄判定の判
定結果が大当たりであることを示す装飾図柄が停止表示されると、大当たりの種類を報知
すると共に大入賞口13の開放に先立って遊技者に対して右打ちを促す報知を含むオープ
ニング演出が行われる。このように、遊技者にとって比較的重要度が高い情報を報知する
通常演出中においては、通常演出画像を全体領域に表示し続けると共に、発表予告演出画
像を縮小して通常演出画像に重畳表示する。これは、新曲発表演出画像を表示する場合も
同様である。
なお、図76には、発表予告演出画像がメイン液晶表示装置5の表示画面の左下に縮小
表示された状態が例示されているが、発表予告演出画像又は新曲発表演出画像を縮小表示
する画面上の位置は、他の位置であってもよい。ただし、発表予告演出画像又は新曲発表
演出画像を画面の中央部に表示したり、これらの画像の表示サイズが大き過ぎたりすると
、通常演出の妨げになり易い。このため、これらの演出画像の表示位置及び表示サイズは
、通常演出画像に含まれている装飾図柄や保留表示画像、各種メッセージなどが表示され
る位置を考慮して、適切なものとすることが望ましい。
図77は、発表予告演出画像又は新曲発表演出画像を縮小表示する際の描画処理につい
て説明するための説明図である。新曲発表演出を全画面表示しつつ発表予告演出画像又は
新曲発表演出画像を縮小して通常演出画像に重畳表示するに際して、VDP142(図1
2参照)は、以下のような処理をフレーム単位で実行する。すなわち、図77に例示され
るように、VDP142は、全画面用フレームバッファ1493に通常演出画像を描画す
ると共に、発表予告演出画像又は新曲発表演出画像をスケーリングした縮小画像を縮小画
像用フレームバッファ1494に描画する。
次に、VDP142は、全画面用フレームバッファ1493に描画した通常演出画像を
メイン液晶用フレームバッファ1495に転送すると共に、縮小画像用フレームバッファ
1494に描画した縮小画像をメイン液晶用フレームバッファ1495に転送する。そし
て、VDP142は、このようにしてメイン液晶用フレームバッファ1495に格納した
2つの画像を所定の表示タイミングでRGB信号としてメイン液晶表示装置5に一緒に出
力する。加えて、告知演出画像又は新曲発表演出に関する演出画像をサブ液晶用フレーム
バッファ1496に描画してサブ液晶表示装置6に出力する。
図78は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出が新曲発表演出の開始時間となっても終
了しない場合の他の演出の流れについて説明するための説明図である。特別図柄の変動時
間が1分を超えるようなロング変動に伴う変動演出の実行中に発表予告演出の開始時間に
なると、新曲発表演出の開始時間になっても変動演出が終了しない場合がある。このよう
な場合において、新曲発表演出の開始時間よりも前に変動演出が発展すると、第1の実施
形態と同様に、その発展タイミングで発表予告演出が開始される(図78(A)及び(B
)参照)。図78(A)及び(B)には、リーチ成立後に中列に「S」の文字を含む中図
柄が擬似停止されて、SPリーチ演出(いわゆる「スーパーリーチ」)よりも特別図柄判
定の判定結果が大当たりとなることに対する信頼度が高いSPSPリーチ演出に発展する
様子が示されている。このSPSPリーチ演出は、第1の実施形態で上述したように、新
曲発表演出に使用された新曲に基づくものである場合があり、また、大当たりとなる信頼
度が相対的に高い場合に行われるため、遊技者が他の演出よりも注目する可能性が高い。
このため、変動演出の表示領域を変更するのは好ましくない。そこで、第2の実施形態で
は、上記発展タイミングにおいて、変動演出画像の表示領域を変更することなく、発表予
告演出画像を縮小して変動演出画像に重畳表示する形で発表予告演出を開始させることと
している(図78(B)参照)。
図78に示されている例では、新曲発表演出の開始時間よりも後に、変動演出が終了す
る。この変動演出の終盤は、大当たりとなる信頼度に応じて表示態様が変化するカットイ
ン予告などの演出が行われるため、特別図柄判定の判定結果を報知する上で特に重要な意
味を持つ。このため、新曲発表演出の開始時間においても変動演出画像の表示領域を変更
することなく、新曲発表演出画像を縮小して変動演出画像に重畳表示する形で新曲発表演
出を開始させることとしている(図78(C)参照)。そして、今回の変動演出が終了し
た後に、新曲発表演出を縮小表示から上部領域での拡大表示に切り替える(図78(D)
参照)。
次に、図79を参照しつつ、長当たり遊技中や短当たり遊技中に発表予告演出又は新曲
発表演出を行う場合におけるこれらの演出の表示態様について説明する。ここで、図79
は、当たり演出中における発表予告演出画像又は新曲発表演出画像の表示態様について説
明するための説明図である。
例えば長当たり遊技のオープニング中にはオープニング演出が行われるが、このオープ
ニング演出は、図76(B)及び(C)に例示されるように、大当たりの種類を報知する
演出画像や右打ちを促す演出画像の表示を含むものである。このため、オープニング演出
中に発表予告演出又は新曲発表演出を行う場合には、オープニング演出の画像を上部領域
に大きく表示しつつ、発表予告演出画像又は新曲発表演出画像を縮小してオープニング演
出の画像に重畳表示する。
また、例えば長当たり遊技の長開放ラウンド遊技中にはラウンド中演出が行われるが、
このラウンド中演出が昇格演出を含まない通常のラウンド中演出である場合、長開放ラウ
ンド遊技中は、発表予告演出画像又は新曲発表演出画像を全体領域に大きく表示すると共
に、これら2つの画像のいずれかにラウンド中演出の画像を重畳表示する。
また、ラウンド中演出が昇格演出を含むものである場合、昇格演出を含まないラウンド
中演出に比べてラウンド中演出の重要度が高いため、長開放ラウンド遊技中における昇格
演出実行ラウンドにおいては、ラウンド中演出を全体領域に大きく表示すると共に、発表
予告演出画像又は新曲発表演出画像を縮小して重畳表示する。
また、短当たり遊技の短開放ラウンド遊技中には、短当たり演出として、時短遊技状態
に突入することに対する遊技者の期待感を煽る時短突入煽り演出が行われるが、この時短
突入煽り演出も遊技者にとって重要度が高いものであるため、短開放ラウンド遊技中は、
時短突入煽り演出の画像を上部領域に大きく表示しつつ、発表予告演出画像又は新曲発表
演出画像を縮小して時短突入煽り演出の画像に重畳表示する。
また、例えば長当たり遊技のエンディング中に発表予告演出又は新曲発表演出を行う場
合、このエンディング中に行われるエンディング演出もオープニング演出と同様に遊技者
にとって重要度が高いものであるため、エンディング演出の画像を上部領域に大きく表示
しつつ、発表予告演出画像又は新曲発表演出画像を縮小してエンディング演出の画像に重
畳表示する。
[その他の変形例]
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の形態であっても
よい。すなわち、上記実施形態では、パチンコ遊技機1の電源投入時を基準とする経過時
間に基づいて新曲発表演出の開始タイミングを制御する場合について説明したが、これに
代えて、例えば客待ち状態が解除されてからの経過時間(遊技者が遊技を行っている時間
)に基づいて新曲発表演出の開始タイミングを制御するようにしたり、或いは、特別遊技
が行われた合計回数や継続回数などの遊技履歴に基づいて新曲発表演出の開始タイミング
を制御するようにしたりしてもよい。
また、上記実施形態では、電源投入からの経過時間に基づいて、新曲発表演出を開始す
るか否かを決定する場合について説明したが、新曲発表演出を開始するか否かを他の方法
で決定するようにしてもよい。例えば、制御用ROM144に設定時刻を記憶しておき、
RTC134が計測する現在時刻が設定時刻になったか否かを判定し、設定時刻になった
と判定した場合に新曲発表演出を開始させるようにしてもよい。この構成によれば、複数
のパチンコ遊技機1に関して同一の設定時刻を設定しておくことによって、各パチンコ遊
技機1のそれぞれのRTC134が計測する現在時刻にズレが生じなければ、複数のパチ
ンコ遊技機1が同一の島に設置されているか否かに関わらず、複数のパチンコ遊技機1で
一斉に新曲発表演出を開始させることが可能である。
また、上記実施形態では、メイン液晶表示装置5を用いて通常演出と発表予告演出と新
曲発表演出とを実行する場合について説明したが、サブ液晶表示装置6を用いてこれらの
演出の少なくとも1つを実行したり、或いはメイン液晶表示装置5及びサブ液晶表示装置
6を用いて実行したりしてもよい。
また、上記実施形態では、特定演出が未公開コンテンツとしての新曲を発表する新曲発
表演出である場合について説明したが、特定演出は、新曲以外の未公開コンテンツ(例え
ばキャラクタ)を発表する演出であってもよいし、既知のコンテンツを使用した演出であ
ってもよい。
また、上記実施形態では、本発明が1種2種混合タイプのパチンコ遊技機に適用された
場合を例に説明したが、本発明は、例えば、1種タイプのパチンコ遊技機やスロットマシ
ン等の他の遊技機にも適用可能である。
また、上記実施形態において説明したパチンコ遊技機1の構成や各部材の動作態様は単
なる一例に過ぎず、他の構成や動作態様であっても本発明を実現できることは言うまでも
ない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾
値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本
発明を実現できることは言うまでもない。また、上記実施形態で例示した画面図等も単な
る一例であって、他の表示態様の画面であってもよい。
また、他の実施形態として、画像音響制御基板140において実行される処理の一部を
演出制御基板130に実行させてもよい。また、演出制御基板130及び画像音響制御基
板140を一体に構成して、演出制御基板130において実行される処理と画像音響制御
基板150において実行される処理とを1つの制御基板に実行させるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、パチンコ遊技機1がメイン液晶表示装置5及びサブ液晶表示
装置6の2つの液晶表示装置を備えている場合について説明したが、本発明は、メイン液
晶表示装置5のみを有しているパチンコ遊技機1にも適用可能である。以下、サブ液晶表
示装置6を有していない場合について説明するため、「メイン液晶表示装置5」を単に「
液晶表示装置5」と呼ぶものとする。
[新曲発表演出に係るカウントダウン表示]
上記の第1の実施形態では、新曲発表演出が開始されるまでの残り時間を発表予告演出
においてカウントダウン表示し(図6(B)参照)、新曲発表演出の開始時間までの残り
時間が所定時間未満となった場合にその残り時間をカウントダウン表示する(図9(C)
参照)という2種類のカウントダウン表示を行う場合について説明した。これに代えて、
他の実施形態では、液晶表示装置5を用いて、以下に説明する第1カウントダウン表示、
第2カウントダウン表示、及び第3カウントダウン表示の3種類のカウントダウン表示を
行うようにしてもよい。なお、これら3種類のカウントダウン表示は、統括CPU141
によって制御される。
図80は、新曲発表演出に係る3種類のカウントダウン表示の流れについて説明するた
めの説明図である。図81は、第1カウントダウン表示の具体例を示す液晶表示装置5の
画面図である。図82は、第2カウントダウン表示の具体例を示す液晶表示装置5の画面
図である。図83は、第3カウントダウン表示の具体例を示す液晶表示装置5の画面図で
ある。
(第1カウントダウン表示)
第1カウントダウン表示は、新曲発表演出の開始時間の所定時間前(例えば60秒前)
までに、新曲発表演出が開始されるまでの残り時間を液晶表示装置5においてカウントダ
ウン表示する表示演出である。
なお、第1カウントダウン表示は、例えば新曲発表演出が開始される60秒前には終了
されるものであるため、第1カウントダウン表示によって表示される残り時間は、少なく
とも1分以上である。このため、第1カウントダウン表示では、典型的には、「新曲発表
タイムまであと39分」、「新曲発表タイムまであと35分」のように、新曲発表演出が
開始されるまでの残り時間が分単位でカウントダウンされる(図81(A)及び(B)参
照)。
また、第1カウントダウン表示は、少なくとも、パチンコ遊技機1が客待ち状態である
という状況下において行われる。すなわち、パチンコ遊技機1では、特別図柄判定の権利
が保留されておらず、且つ特別図柄の変動表示が行われなくなったタイミングで、パチン
コ遊技機1が客待ち状態であることを示す客待ちフラグがONに設定される(図21のス
テップS323)。その際、パチンコ遊技機1が客待ち状態になったことを通知する客待
ちコマンドがメインRAM103にセットされて(図21のステップS322)、演出制
御基板130へと送信される。これに対して、演出制御基板130では、客待ち状態に移
行したことを通知する情報が画像音響制御基板140へと送信される。そして、画像音響
制御基板140では、新曲発表演出が開始されるまでの残り時間が1分以上あるか否かが
判定され、1分以上あると判定された場合、第1カウントダウン表示が開始される(図8
0(A)参照)。
このように、第1パターンとしては、演出制御基板130が客待ちコマンドを受信した
際に、新曲発表演出が開始されるまでの残り時間が1分以上あることを条件として、第1
カウントダウン表示が開始される。
なお、この第1カウントダウン表示は、上記のように、パチンコ遊技機1が客待ち状態
であるときに行われるものである。このため、第1カウントダウン表示は、客待ち状態が
解除される際に終了される。具体的には、演出制御基板130では、客待ちコマンドを受
信した後に最初に変動開始コマンドを受信したことに基づいて、客待ち状態が解除された
と判断することができるので、客待ち状態が解除されたという判断結果を示す情報が画像
音響制御基板140へと送信されることによって、第1カウントダウン表示が終了される
また、パチンコ遊技機1では、演出制御基板130が客待ちコマンドを受信してから3
0秒が経過すると客待ち演出が開始されるので、第2パターンとして、この客待ち演出が
開始されるのと同時に第1カウントダウン表示を開始するようにしてもよい(図80(B
)参照)。ここで、客待ち演出としては、例えば、メニューの中から遊技者が所望の操作
項目を選択するためのメニュー画面(図81(B)参照)を表示するメニュー画面表示や
、機種の特徴などを紹介する紹介ムービーを再生するムービー再生などが挙げられる。客
待ちコマンドの受信から30秒が経過したタイミングでメニュー画面の表示が開始される
場合、そのメニュー画面の画像に第1カウントダウン表示の画像が重畳表示される(図8
1(B)参照)。これは、客待ちコマンドの受信から30秒が経過したタイミングで紹介
ムービーの再生が開始される場合も同様である。
なお、客待ち演出は、客待ちコマンドの受信から所定時間が経過すると、メニュー画面
の表示のみを行うものであってもよい。また、客待ちコマンドの受信から所定時間が経過
すると、紹介ムービーの再生のみを行うものであってもよい。また、客待ちコマンドの受
信から所定時間が経過すると、紹介ムービーの再生とメニュー画面の表示とを交互に繰り
返すものであってもよい。この場合、紹介ムービーの再生とメニュー画面の表示とは、ど
ちらが先に行われてもよい。
ところで、メニュー画面が表示された状態で演出キー27のいずれかのキーを押下する
と、各種の設定を行ったり、或いはゲーム(例えば占い)を行ったりするためのサブ画面
が表示される。図81(C)は、演出キー27のうちの左キーが押下されることによって
表示される音量調整画面を示しているが、このような画面表示を行っているときにまで第
1カウントダウン表示を行ってしまうと、遊技者による操作(例えば音量調整操作)を妨
げるおそれがある。このため、メニュー画面が表示されているときには第1カウントダウ
ン表示を行う一方で、このメニュー画面から移行するサブ画面(音量調整画面等)が表示
されているときには、第1カウントダウン表示を行わないようにすることが好ましい。
(第2カウントダウン表示)
第2カウントダウン表示は、新曲発表演出が開始される所定時間前(例えば60秒前)
から新曲発表演出の開始時間までに、新曲発表演出が開始されるまでの残り時間を液晶表
示装置5においてカウントダウン表示する表示演出である。
ここで、第2カウントダウン表示は、例えば、新曲発表演出が開始されるまでの残り時
間が1分になると開始される表示演出である。このため、第2カウントダウン表示では、
典型的には、「新曲発表タイムまであと59秒」、「新曲発表タイムまであと58秒」の
ように、新曲発表演出が開始されるまでの残り時間が秒単位でカウントダウンされる(図
82(A)及び(B)参照)。
ところで、第2カウントダウン表示が、新曲発表演出が開始されるまでの残り時間が1
分になると開始されるのに対して、第1の実施形態で説明した発表予告演出は、新曲発表
演出が開始されるまでの残り時間が1分を切った後における演出の切替タイミングで開始
される。例えば、残り時間が1分になったタイミングで図柄変動中である場合、その図柄
変動の終了を通知する図柄確定コマンドが演出制御基板130によって受信されたことを
契機として発表予告演出が開始される(図80(A)参照)。このため、第2カウントダ
ウン表示は、発表予告演出が開始される前後で、その表示態様が変化する。具体的には、
新曲発表演出が開始されるまでの残り時間が1分になってから発表予告演出が開始される
までの間は、「新曲発表タイムまであと59秒」といったメッセージが、液晶表示装置5
の表示画面における帯状の上部領域に小さく表示される(図82(A)参照)。そして、
発表予告演出が開始されると、「新曲発表タイムまで」といった上記メッセージの一部は
そのまま上部領域に表示され続けて、例えば「あと53秒」といった上記メッセージの残
りの部分(残り秒数を示す部分)が、上部領域に表示されていたときよりも大きく中央の
領域に表示され始める(図82(B)参照)。
なお、第1の実施形態では、発表予告演出が開始されると、装飾図柄の変動表示を含む
変動演出が表示画面における下部領域において行われるようになる場合について説明した
が、このような表示領域の変更を行わずに、発表予告演出や第2カウントダウン表示に係
る画像表示と、変動演出に係る画像表示とを同じ表示領域において行うようにしてもよい
。この場合、装飾図柄などの遊技演出に係る画像の視認性が低下するのを抑制するために
、図82(C)に例示されるように、発表予告演出や第2カウントダウン表示に係る画像
に、遊技演出に係る画像を重畳表示するのが好ましい。
ただし、SPSPリーチ演出のように遊技者にとって重要度が高い遊技演出が行われて
おり、その遊技演出が新曲発表演出の開始時間までに終了しないような場合には、発表予
告演出や第2カウントダウン表示を行わないようにしてもよい。
ところで、新曲発表演出が開始されるまでの残り時間が1分となるタイミングによって
は、客待ち状態のときに第2カウントダウン表示が行われる場合があるが、この第2カウ
ントダウン表示は、新曲発表演出が開始されることを通知する役割を果たすものであり、
上述した紹介ムービーよりも優先度が高いものである。このため、例えば、紹介ムービー
の再生を開始するタイミングとなったときに第2カウントダウン表示が行われている場合
には、紹介ムービーの再生を禁止するのが好ましい。これは、後述する第3カウントダウ
ン表示が行われている場合についても同様である。
(第3カウントダウン表示)
第3カウントダウン表示は、新曲発表演出の実行中に、その新曲発表演出が終了するま
での残り時間を液晶表示装置5においてカウントダウン表示する表示演出である。
ここで、第3カウントダウン表示は、例えば、新曲発表演出の開始時間になると開始さ
れる表示演出である。そして、新曲発表演出において再生される楽曲は、典型的には、3
分〜7分程度の時間をかけて再生されるものである。また、新曲発表演出が終了するまで
の時間は、できるだけ正確な時間を報知するのが好ましい。このため、第3カウントダウ
ン表示では、「4分23秒」や「1分48秒」というように、新曲発表演出が終了するま
での残り時間が秒単位でカウントダウンされる(図83(A)及び(B)参照)。
なお、新曲発表演出では、新曲A、新曲B、新曲Cのように、再生される楽曲が異なる
場合がある。このため、第3カウントダウン表示において最初に表示される残り時間は、
新曲発表演出に使用される楽曲の曲の長さに応じて異なることになる。一方、特定演出と
して、新曲発表演出に代えて、例えば、遊技者が所定時間(例えば5分間)だけ演出ボタ
ン26や演出キー27を用いてゲームを行う演出を実行するような場合には、第3カウン
トダウン表示において最初に表示される残り時間は、基本的には、所定時間或いは所定時
間よりも1秒少ない時間(例えば4分59秒)に固定される。
また、特定演出の開始時間となったときに例えばSPSPリーチ演出中であり、このS
PSPリーチ演出が終了してから特定演出を行う場合、特定演出の開始時間となったとき
に特定演出を直ちに開始する場合に比べて、特定演出が行われる時間を短くする必要が生
じることがある。このような場合には、SPSPリーチ演出が終了してから特定演出の終
了時間となるまでの時間に関して、第3カウントダウン表示を行うようにすればよい。た
だし、特定演出の開始時間になっても特定演出を直ちに開始できないような場合には、特
定演出の開始を遅らせて特定演出が行われる時間を短縮するのではなく、特定演出が行わ
れる期間をそのままずらすような構成を採用しても良い。この場合、第3カウントダウン
表示において最初に表示される残り時間は、特定演出が開始時間となったら直ちに開始さ
れる場合と同じである。
ところで、特定演出として新曲発表演出を行うような場合には、第1の実施形態におい
て説明したように、隣接するパチンコ遊技機1と同時に新曲発表演出を行うようにするの
が好ましい。これに対して、例えば同じ島に設置されている複数台のパチンコ遊技機1の
一台だけ新曲発表演出を行わないようにしてしまうと、新曲発表演出による演出効果が低
下するおそれがある。これは、新曲発表演出以外の特定演出を行う場合についても同様で
ある。このため、特定演出及び特定演出中の第3カウントダウン表示は、装飾図柄の変動
表示中であるか否か、装飾図柄の停止表示中であるか否か、客待ち状態であるか否か、メ
ニュー画面の表示中であるか否か、サブ画面の表示中であるか否か、紹介ムービーの再生
中であるか否か等に関わらず、全ての状況で行われる。なお、第3カウントダウン表示は
新曲発表演出中に行われるものであるため、第3カウントダウン表示により示される残り
時間は、第1カウントダウン表示により示される残り時間よりも遊技者にとって重要度が
高いと考えられる。このため、第3カウントダウン表示により示される残り時間は、第1
カウントダウン表示により示される残り時間よりも若干大きく表示される。
なお、新曲発表演出中においては、例えば図83(A)に例示されるように、「新曲発
表演出中」といったメッセージと例えば「4分23秒」といった第3カウントダウン表示
による残時間表示とを含む帯状の演出画像が、液晶表示装置5の表示画面における上部領
域に表示される。この帯状の演出画像は、内包するメッセージの内容は異なるものの、第
1カウントダウン表示や第2カウントダウン表示が行われる際にも同じように(例えば同
じ位置に同じ大きさで)表示される(図81及び図82参照)。すなわち、第1カウント
ダウン表示中、第2カウントダウン表示中、及び第3カウントダウン表示中においては、
新曲発表演出中に表示されるのと同じ帯状の演出画像が共通して表示される。このため、
第1〜第3カウントダウン表示が行われている際に、これらのカウントダウン表示によっ
て示される残り時間が新曲発表演出に係る残り時間を示すものであるということを遊技者
が容易に認識することができる。
[カウントダウン表示による作用効果]
ここまでの説明から明らかなように、第1カウントダウン表示、又は第2カウントダウ
ン表示によって、特定演出が開始されるまでの残り時間が報知される。このため、遊技者
は、特定演出がいつ開始されるのかを容易に把握することができる。また、第1カウント
ダウン表示は、客待ち状態のときに行われるので、遊技を行っていない遊技者は、第1カ
ウントダウン表示によって示される残り時間を見て、特定演出がいつ開始されるかを把握
した上で、そのパチンコ遊技機1で遊技を行うか否かを決定することができる。また、第
3カウントダウン表示によって特定演出が終了するまでの残り時間が報知されるので、特
定演出がいつ終了するのかを遊技者が容易に把握することができる。したがって、特定演
出のスケジュールを遊技者が容易に把握することができる。
[新曲発表演出中の表示制御と示唆演出]
第1の実施形態においては、サブ液晶表示装置6を用いて新曲発表演出に関する告知演
出を行う場合について説明したが(図9参照)、統括CPU141は、特定演出(例えば
新曲発表演出)の実行前に、その新曲発表演出の内容を示唆する示唆演出を液晶表示装置
5に行わせるようにしてもよい。この示唆演出は、例えば、装飾図柄が変動表示している
間に行われるセリフ予告演出によって実現することができる。具体的には、装飾図柄の変
動表示が開始されてから所定時間が経過すると、「次の新曲は何?」といったキャラクタ
Aのセリフ枠と共に、遊技者に演出ボタン26の押下を促す演出ボタン26を示すボタン
画像と、演出ボタン26の操作が有効な残り時間を報知するゲージ画像とが液晶表示装置
5に表示される(図84(A)参照)。そして、演出ボタン26の操作が有効な有効期間
中においては、演出ボタン26に内蔵されているボタンランプが発光する。
これに対して、遊技者が有効期間中に(ゲージ画像が示す残り時間がゼロになるまでに
)演出ボタン26を押下すると、キャラクタAのセリフ枠の下に、「新曲Bだよ」といっ
たキャラクタBのセリフ枠が表示される(図84(B)参照)。
また、他の例では、装飾図柄の変動表示が開始されてから所定時間が経過すると、「次
の新曲は誰が歌うの?」といったキャラクタAのセリフ枠と共に、ボタン画像及びゲージ
画像が液晶表示装置5に表示される(図84(C)参照)。そして、演出ボタン26の操
作が有効な有効期間中においては、演出ボタン26に内蔵されているボタンランプが発光
する。
これに対して、遊技者が有効期間中に(ゲージ画像が示す残り時間がゼロになるまでに
)演出ボタン26を押下すると、キャラクタAのセリフ枠の下に、「Mさんだよ」といっ
たキャラクタBのセリフ枠が表示される(図84(D)参照)。
このように、液晶表示装置5は、基本的には変動演出などの遊技演出に使用されている
ので、遊技演出の一部を示唆演出として実行するのが好適である。なお、パチンコ遊技機
1では、画像音響制御基板140における画像音響制御に関するデータが演出制御基板1
30に送信されるので、例えば、サブCPU131が、この画像音響制御に関するデータ
(例えば告知演出に関するデータ)に基づいて次の新曲発表演出を特定し、その特定結果
を考慮して変動演出パターンを設定することによって実現可能である。
なお、ここでは、液晶表示装置5を用いて示唆演出を行う場合について説明したが、液
晶表示装置5の代わりにスピーカ24を用いて示唆演出を行うようにしてもよい。また、
液晶表示装置5及びスピーカ24の両方を用いて示唆演出を行うようにしてもよい。
一方、液晶表示装置5には、新曲発表演出の画像表示期間内であるか否かに関わらず、
遊技演出の画像を表示可能である(例えば図6(C)及び(D)参照)。これに対して、
新曲発表演出の画像、及び遊技演出の画像のいずれか一方の画像を液晶表示装置5に表示
するような構成を採用してしまうと、遊技演出と新曲発表演出との両方を楽しみにしてい
る遊技者にとっては、興趣が損なわれるおそれがある。また、両方の演出の画像を液晶表
示装置5に単に並列的に表示するだけでは、それぞれの演出が活かされ難くなってしまう
そこで、新曲発表演出の画像と遊技演出の画像とを液晶表示装置5に同時に表示する際
には、新曲発表演出の画像が表示されていないときに表示すべき遊技演出の画像の一部又
は全部を表示しないようにすることが好ましい。具体的には、新曲発表演出の画像が表示
されていないときには、例えば、遊技演出の画像として、背景画像、装飾図柄、保留表示
画像、キャラクタ、アイテム等が液晶表示装置5に表示される。これに対して、新曲発表
演出の画像が表示されるときには、遊技演出の画像が表示される領域が、全体領域から下
部領域に変更される(図6(A)及び(C)参照)。これにより、遊技演出の画像を表示
する領域が縮小されることになるので、遊技演出の画像を簡素化するのが好ましい。そこ
で、パチンコ遊技機1では、新曲発表演出の画像が表示されているときには、装飾図柄を
ドット表示すると共に、キャラクタやアイテムの表示を禁止することとしている。ここで
、遊技演出の画像を構成する要素画像として、キャラクタやアイテムの表示を禁止し、他
の要素画像の表示を禁止していないのは、他の要素画像(例えば装飾図柄や保留表示画像
)の方がキャラクタやアイテムに比べて、遊技者によってより重要な情報を示すものだか
らである。
なお、新曲発表演出中におけるこのような禁止制御は、例えば、ディスプレイリスト作
成テーブル(図37参照)をデフォルトテーブルや新曲A〜新曲Lのメインテーブルから
ドット演出用テーブルへと切り替えることによって実現することが可能である。
また、ここでは、新曲発表演出の画像と遊技演出の画像とが同時に表示されるときには
、新曲発表演出の画像が表示されていないときに表示すべき遊技演出の画像の一部を表示
させない場合について説明したが、他の実施形態では、新曲発表演出の画像が表示されて
いないときに表示すべき遊技演出の画像の全部を表示させないような表示制御を行っても
よい。
[新曲発表演出中の表示制御と示唆演出による作用効果]
このように、パチンコ遊技機1では、遊技演出の画像と新曲発表演出の画像とを同時に
液晶表示装置5に表示する場合には、いずれか一方の画像を表示したり、或いは両方の画
像を並列的に表示したりするのではなく、新曲発表演出の画像を表示しつつ、遊技演出の
画像については、新曲発表演出が行われていない場合に比べて、遊技演出の画像の一部又
は全部を表示しない表示制御が行われる。また、新曲発表演出の実行前には、その新曲発
表演出の内容を示唆する示唆演出が行われる。したがって、遊技者は、遊技演出の画像表
示と、新曲発表演出の画像表示との両方の画像表示を楽しんで遊技を行うことができる。
[特定演出に関する変更制御1]
パチンコ遊技機1では、電源投入又は前回の新曲発表演出の開始時間から1時間が経過
すると、新曲発表演出が行われる。そして、全曲開放後においては、新曲発表演出が行わ
れる毎に、新曲発表演出に使用される楽曲が変更される(図43参照)。具体的には、新
曲発表演出が行われる毎に、新曲発表演出に関して液晶表示装置5に表示される演出画像
とスピーカ24から出力される演出音との両方が変更される。
なお、このような新曲発表演出に関する変更制御は、第1の実施形態で説明したように
、統括CPU141が図43に例示される発表順管理テーブルを参照して新曲発表演出に
使用する楽曲を決定することによって実現される。これに対して、他の実施形態では、統
括CPU141が前回の新曲発表演出に使用した新曲の種類を示す情報を制御用RAM1
45に記憶しておき、次の新曲発表演出の実行に際して、制御用RAM145に記憶され
ている情報に基づいて前回の新曲発表演出に使用した新曲の種類を特定し、特定した新曲
とは異なる新曲を次の新曲発表演出に使用する新曲に決定するようにしてもよい。
また、新曲発表演出とは異なる特定演出を行う場合には、特定演出の一部を変更するよ
うにしてもよい。具体的には、特定演出が実行される場合には、特定演出の演出画像が液
晶表示装置5に表示されると共に、特定演出の演出音がスピーカ24から出力されるので
、特定演出が実行される毎に、特定演出の演出音は変化させずに、特定演出の演出画像を
変更するような変更制御を行ってもよい。また、特定演出が実行される毎に、特定演出の
演出画像は変化させずに、特定演出の演出音を変更するような変更制御を行ってもよい。
また、特定演出の演出画像を変更する画像変更制御と、特定演出の演出音を変更する演出
音変更制御とを交互に繰り返すような変更制御を行うようにしてもよい。
[変更制御1による作用効果]
ここまでの説明から明らかなように、パチンコ遊技機1では、特定演出が実行される毎
に特定演出の一部又は全部が変更されるため、同じ内容の特定演出が繰り返されることに
よって特定演出の興趣が損なわれるのを抑制することができる。
[特定演出に関する変更制御2]
第1の実施形態では、RTC134が示す現在の日付、及び電源投入からの経過時間に
対応する新曲の種別を発表順管理テーブル(図43参照)から読み出すことによって、新
曲発表演出に使用する新曲の種類を決定する場合について説明した。これに代えて、新曲
発表演出も含めて、特定演出の演出内容を以下のようにして設定してもよい。すなわち、
例えば、統括CPU141は、RTC134が示す現在の日時が、制御用ROM142に
記憶されている特定の日時を過ぎたか否かを判定する。そして、特定の日時を過ぎていな
いと判定した場合には特定演出の演出内容を第1の演出内容に設定する。逆に、特定の日
時を過ぎていると判定した場合、特定演出の演出内容を第2の演出内容に設定する。ここ
で、特定演出が新曲発表演出である場合、特定の日時を過ぎていなければ新曲発表演出に
使用する新曲を新曲Aに設定し、特定の日時を過ぎていれば新曲発表演出に使用する新曲
を新曲Bに設定するといった処理となる。
なお、特定演出の演出内容を変化させる制御としては、特定演出に使用されるキャラク
タを変化させるといった制御を行うことが考えられる。例えば、RTC134が示す現在
の日時が特定の日時を過ぎていなければ特定演出の演出内容をキャラクタAが登場する特
定演出に設定し、特定の日時を過ぎていれば特定演出の演出内容をキャラクタBが登場す
る特定演出に設定する制御を行う。このような制御は、例えば、特定の日時と、特定の日
時を超えていない場合に登場させる1又は複数のキャラクタの種類と、特定の日時を超え
ている場合に登場させる1又は複数のキャラクタの種類とを対応付けたタイムテーブルを
制御用ROM142に記憶させておくことによって実現可能である。
[変更制御2による作用効果]
ここまでの説明から明らかなように、パチンコ遊技機1では、特定の日時を過ぎていな
ければ特定演出の演出内容が第1の演出内容に設定され、特定の日時を過ぎていれば特定
演出の演出内容が第2の演出内容に設定される。このため、特定の日時の前と後との両方
で遊技を行った遊技者に対しては、特定演出の演出内容が変化することになり、同じ演出
内容の特定演出が繰り返されることによって特定演出の興趣が低下して行くのを効果的に
抑制することができる。
[選択演出制御]
第1の実施形態では、演出制御基板130から楽曲選択画面表示コマンドが送信される
と、統括CPU141が新曲発表演出に使用された最新曲を特定し、特定した最新曲を含
む既に公開されている全ての新曲を選択可能な楽曲選択画面を表示し、選択された楽曲の
再生を行う場合について説明した(図59参照)。このように、第1の実施形態では、初
回の新曲発表演出が行われるという所定の条件が満たされると、その条件が満たされた後
の大当たり遊技中において、その初回の新曲発表演出に使用された最新曲を再生するとい
う所定の演出を含む複数種の選択演出の中からいずれかの選択が受け付けられて、受け付
けられた選択演出が実行される。このため、初回の新曲発表演出が行われる毎に、選択可
能な新曲が増えて行くことになる。
これに対して、他の実施形態では、所定の敵キャラクタ(以下「敵キャラ」と呼ぶ)が
登場して例えば遊技者が事前に選択したキャラクタ(以下「自キャラ」と呼ぶ)とバトル
を行うという特定演出を行い、特定演出中に大当たりであると判定された場合には自キャ
ラが敵キャラを倒す特定演出を行い、大当たりであると判定されたことを示す特別図柄が
停止表示されたことに続いて行われる大当たり遊技中において、自キャラが倒した敵キャ
ラを自キャラとして選択できるようになるといった構成を採用してもよい。なお、特定演
出に登場する敵キャラは、特定演出が行われる毎に変更されたり、その人数が増減したり
する。
この場合、パチンコ遊技機1を、1種2種混合タイプのパチンコ遊技機ではなく、1種
タイプのパチンコ遊技機として構成するのが好ましい。この1種タイプのパチンコ遊技機
では、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって大当たり遊技が行われると、大当
たり遊技が終了した後は、「確変遊技状態」又は「時短遊技状態」で遊技が制御される。
ここで、「確変遊技状態」は、第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)において大当
たりであると判定される確率が通常遊技状態のときに比べて高く、且つ、第2特別図柄判
定を始動させる始動口(第2始動口12)に遊技球が入賞し易くなる所謂電チューサポー
ト機能が付与される遊技状態である。また、「時短遊技状態」は、第2特別図柄判定(又
は第1特別図柄判定)において大当たりであると判定される確率が通常遊技状態のときと
同じであるものの、上記の電チューサポート機能が所定期間付与される遊技状態である。
なお、パチンコ遊技機1を1種タイプのパチンコ遊技機1として構成する場合には、特定
領域9(図3参照)は不要である。
自キャラと敵キャラとがバトルを行う特定演出を行う場合、具体的には、図85に例示
されるような処理が行われる。ここで、図85は、画像音響制御基板140において実行
される選択演出制御処理の一例を示すフローチャートである。
統括CPU141は、まず、特定演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS3
101)。ここで、特定演出の実行中ではないと判定された場合(ステップS3101:
NO)、後述するステップS3106に処理が進められる。
統括CPU141は、特定演出の実行中であると判定した場合(ステップS3101:
YES)、演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドを受信したか否かを
判定する(ステップS3102)。ここで、変動演出開始コマンドを受信していないと判
定された場合(ステップS3102:NO)、ステップS3106に処理が進められる。
統括CPU141は、変動演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS3
102:YES)、受信した変動演出開始コマンドに含まれている情報に基づいて、その
変動演出開始コマンドが大当たりに係る変動演出開始コマンドであるか否かを判定する(
ステップS3103)。ここで、大当たりに係る変動演出開始子コマンドではないと判定
された場合(ステップS3103:NO)、ステップS3106に処理が進められる。
統括CPU141は、大当たりに係る変動演出開始コマンドであると判定した場合(ス
テップS3103:YES)、制御用RAM145に記憶されている選択可能キャラクタ
情報(以下「選択可能キャラ情報」と呼ぶ)を更新する(ステップS3104)。具体的
には、制御用RAM145には、大当たり遊技終了後の確変遊技状態(又は時短遊技状態
)のときに行われるバトル演出に登場する自キャラとして遊技者が選択可能なキャラクタ
を示す選択可能キャラ情報が記憶されている。統括CPU141は、大当たりに係る変動
演出開始コマンドであると判定した場合、選択可能キャラ情報が示すキャラクタに対して
特定演出において倒された敵キャラが追加されるように、選択可能キャラ情報を更新する
統括CPU141は、大当たり遊技中において、遊技者が大当たり遊技終了後のバトル
演出に登場する自キャラを選択するためのキャラクタ選択画面(以下「キャラ選択画面」
と呼ぶ)の表示を指示するコマンドを演出制御基板130から受信したか否かに基づいて
、キャラ選択画面の表示指示があったか否かを判定する(ステップS3106)。ここで
、キャラ選択画面の表示指示があったと判定した場合(ステップS3106:YES)、
液晶表示装置5にキャラ選択画面を表示させる(ステップS3107)。なお、図には示
されていないが、キャラ選択画面は、例えば選択可能キャラ情報が示すキャラクタを遊技
者が選択可能に一覧表示したものである。
統括CPU141は、ステップS3107の処理を実行した場合、又はキャラ選択画面
の表示指示がないと判定した場合(ステップS3106:NO)、キャラ選択画面の表示
中であるか否かを判定する(ステップS3108)。ここで、キャラ選択画面の表示中で
はないと判定された場合(ステップS3108:NO)、一連の選択演出制御処理が終了
して、ステップS3101に処理が戻される。
統括CPU141は、キャラ選択画面の表示中であると判定した場合(ステップS31
08:YES)、キャラ選択画面に含まれている複数のキャラクタのいずれかを自キャラ
として選択するための選択操作が行われたか否かを判定する(ステップS3109)。具
体的には、キャラ選択画面に含まれているいずれかのキャラクタを示す画像がハイライト
表示された状態で、例えば演出キー27の中央キーが押下されたことを示す情報を演出制
御基板130から受信したか否かを判定する。
統括CPU141は、選択操作が行われていないと判定した場合(ステップS3109
:NO)、キャラ選択画面の表示を開始してから所定時間が経過したか否かを判定する(
ステップS3110)。ここで、所定時間が経過していないと判定された場合(ステップ
S3110:NO)、一連の選択演出制御処理が終了して、ステップS3101に処理が
戻される。
統括CPU141は、選択操作が行われたと判定した場合(ステップS3109:YE
S)、又は所定時間が経過したと判定した場合(ステップS3110:YES)、自キャ
ラ設定処理を実行する(ステップS3111)。具体的には、遊技者が選択操作を行った
際にハイライト表示されているキャラクタを自キャラとして設定するための設定情報を制
御用RAM145にセットする処理、或いは、所定時間が経過した際にハイライト表示さ
れているキャラクタを自キャラとして設定するための設定情報を制御用RAM145にセ
ットする処理を実行する。なお、キャラ選択画面は、大当たり遊技における特定のラウン
ド遊技中(例えば3ラウンド目のラウンド遊技中)に表示されるものである。このため、
他の実施形態では、キャラ選択画面の表示開始から所定時間が経過したことを契機とする
のではなく、特定のラウンド遊技が終了したこと、すなわち特定のラウンド遊技の終了を
通知するラウンド終了コマンドが演出制御基板130によって受信されたことを契機とし
て、自キャラ設定処理を行うようにしてもよい。
このように、統括CPU141は、特定演出中に大当たりするという特定演出に係る所
定の条件が満たされると、その所定の条件が満たされた後の大当たり遊技中において、特
定演出で自キャラが倒した敵キャラクタを自キャラとして行われるバトル演出(所定の演
出の一例)を含む複数種のバトル演出の中からいずれかの選択を受け付けて、選択を受け
付けたバトル演出を実行する。
[選択演出制御による作用効果]
このように、特定演出に係る所定の条件が満たされると、選択演出として、その特定演
出に対応する所定の演出(上記の例では、最新曲を再生する演出、倒した敵キャラを自キ
ャラとして行われるバトル演出)の選択が可能となる。このため、特定演出を実行するこ
とにより、選択演出の演出効果の向上に寄与することができる。
[各演出の演出態様制御]
図86は、各演出の演出態様について説明するための説明図である。図86において、
「液晶表示装置」は液晶表示装置5に対応し、「スピーカ」はスピーカ24に対応し、「
ランプ」は枠ランプ25に対応する。また、図中の「○」は、対応する演出手段を使用す
ることを意味し、「△」は、対応する演出手段を消極的に使用することを意味し、「×」
は、対応する演出手段を使用しないことを意味している。
図86に例示されるように、パチンコ遊技機1には、通常モード、客待ちモード、及び
節電モードの3つのモードが存在する。ここで、通常モードは、遊技者による遊技が行わ
れている状態である。客待ちモードは、遊技者による遊技が行われていない状態であり、
客待ち演出として、メニュー画面の表示や紹介ムービーの再生などが行われる。節電モー
ドは、遊技者による遊技が行われていない状態であり、通常モードや客待ちモードのとき
に比べてパチンコ遊技機1の消費電力が抑制されるモードである。
パチンコ遊技機1では、通常モードのときに遊技制御基板100から客待ちコマンドが
送信されると客待ちモードへと移行し、客待ちモードに移行してから所定時間(例えば3
0分)が経過すると、客待ちモードから節電モードへと移行する。
図86に例示されるように、パチンコ遊技機1の状態が通常モードである場合、液晶表
示装置5、スピーカ24、及び枠ランプ25の3つの演出手段の全てを用いて変動演出な
どの遊技演出が行われる。これは、新曲発表演出などの特定演出についても同様である。
このように、遊技演出が実行されている通常モード中においては、液晶表示装置5、ス
ピーカ24、及び枠ランプ25の3つの演出手段の全てを使用するという第1の演出態様
で特定演出が実行される。
ただし、遊技演出と特定演出とが同時に行われる場合には、枠ランプ25を両方の演出
に使用することはできない。このため、遊技演出と特定演出との優先度に応じて、枠ラン
プ25は、いずれか一方の演出に使用される。スピーカ24については、枠ランプ25と
同様の制御を行ってもよいが、遊技演出の演出音と特定演出の演出音との両方の演出音を
同時に出力するようにしてもよい。なお、通常モードは、客待ちフラグが「OFF」に設
定された状態であるため、客待ち演出が行われることはない。
客待ちモードは、客待ちフラグは「ON」に設定されて、遊技制御基板100によって
制御される遊技が進行していない状態である。このため、図86に例示されるように、液
晶表示装置5、スピーカ24、及び枠ランプ25が遊技演出に使用されることはない。こ
の客待ちモードでは、遊技制御基板100から客待ちコマンドが送信されてから例えば3
0秒が経過すると、紹介ムービーを再生したり、メニュー画面を表示したりする客待ち演
出が行われる。この客待ち演出は、図86に例示されるように、液晶表示装置5、スピー
カ24、及び枠ランプ25の3つの演出手段の全てを使用して行ってもよいが、液晶表示
装置5のみを用いて行うようにしてもよい。
また、特定演出については、3つの演出手段の全てを使用して行ってもよいが、遊技が
行われていない客待ちモードである(遊技者が着席していない可能性が高い)ことから、
液晶表示装置5を使用する必要性は低い。このため、客待ちモードにおける特定演出には
、例えば、スピーカ24及び枠ランプ25の2つの演出手段を使用するか、或いは、2つ
の演出手段のいずれか一方を使用して行うのが好ましい。
節電モードは、客待ちモードに移行してから相当の時間(例えば30分)が経過しても
遊技が開始されない場合に移行するモードである。このように、節電モードでは遊技が行
われていないので、図86に例示されるように、液晶表示装置5、スピーカ24、及び枠
ランプ25の3つの演出手段を使用する遊技演出が行われることはない。また、遊技者が
着席していない可能性が客待ちモードのときよりも更に高いため、客待ち演出については
、液晶表示装置5の表示画面をブラックアウトさせた状態で例えば「節電中」といったメ
ッセージの表示のみを行い、消費電力を抑制するために、スピーカ24及び枠ランプ25
は使用されない。
ところで、パチンコ遊技機1が節電モードであるときには、遊技演出だけでなく、特定
演出も行わないような構成を採用することが考えられる。しかしながら、このような構成
を採用してしまうと、パチンコ遊技機1の消費電力は抑制できるものの、特定演出による
十分な演出効果を得られなくなってしまう可能性がある。具体的には、特定演出として第
1の実施形態で説明したような新曲発表演出を隣接するパチンコ遊技機1と同時に行うよ
うな構成では、節電モードであるパチンコ遊技機1において特定演出を全く行わないよう
にすると、これらの遊技機が設置された島を見渡した際に、節電モードになっているパチ
ンコ遊技機1だけ枠ランプ25が発光していないことを遊技者が容易に視認できてしまい
、その結果、特定演出による演出効果が低下してしまうおそれがある。
そこで、パチンコ遊技機1では、遊技演出が実行されていない節電モード中においては
、枠ランプ25のみを用いて特定演出を行うこととしている。すなわち、節電モード中に
おいては、通常モード中に比べて消極的な演出態様で特定演出が行われる。
なお、ここでは節電モードのときには特定演出の演出音をスピーカ24から出力しない
構成を採用しているが、このような構成を採用した場合、例えば同じ島に設置された全て
のパチンコ遊技機1のスピーカ24から特定演出の演出音が同時に出力される場合に比べ
て、特定演出の迫力がなくなり、その結果、特定演出の演出効果が低下するおそれがある
。このため、節電モード中においては、枠ランプ25及びスピーカ24の2つの演出手段
を用いて特定演出を行うようにしてもよい。
なお、パチンコ遊技機1では、パチンコ遊技機1がどのモードであるかを特定するため
に必要な情報が遊技制御基板100から演出制御基板130を介して画像音響制御基板1
40及びランプ制御基板150に送信される。これに対して、統括CPU141は、演出
制御基板130を介して受信した情報に基づいて現在のモードを特定し、その特定結果に
基づいて、各演出に対する液晶表示装置5及びスピーカ24の使用を上述したように制御
する。また、ランプ制御基板150のCPUは、演出制御基板130を介して受信した情
報に基づいて現在のモードを特定し、その特定結果に基づいて、各演出に対する枠ランプ
25の使用を上述したように制御する。
[各演出の演出態様制御による作用効果]
ここまでの説明から明らかなように、パチンコ遊技機1では、遊技が行われていない節
電モード中においては、通常モードのときに比べて消極的な演出態様で特定演出が実行さ
れる。このため、パチンコ遊技機1による電力消費を抑制しつつも、効果的な演出を実行
することができる。
なお、ここでは、特定演出に使用する演出手段の数を減らすことによって、特定演出の
演出態様を第1の演出態様から第2の演出態様に切り替える場合について説明したが、他
の実施形態では、特定演出に使用する演出手段の数は変化させずに、例えば、特定演出の
画像を表示する液晶表示装置5の明度を下げたり、スピーカ24から出力される特定演出
の演出音の音量を下げたり、或いは、枠ランプ25の輝度を下げたりすることによって、
演出態様を切り替えるようにしてもよい。
[特定演出の優先制御]
第1の実施形態においては、新曲発表演出の画像を液晶表示装置5の表示画面における
上部領域に表示しつつ、遊技演出の画像を表示画面における下部領域に表示することによ
って、遊技演出と新曲発表演出(特定演出の一例)とを同時に実行する場合について説明
した(例えば図6(C)参照)。これにより、遊技演出と新曲発表演出との相乗効果によ
って、演出の興趣を向上させることが可能である。しかしながら、例えば大当たりに対す
る信頼度が相対的に高いことを示すSPSPリーチ演出や大当たり遊技中に行われるラウ
ンド中昇格演出といった遊技者にとって重要度が高い所定の遊技演出が行われているとき
に新曲発表演出を行ってしまうと、却って演出の興趣を損なってしまうおそれがある。
そこで、遊技演出として所定の演出が実行される際には、新曲発表演出よりも所定の演
出を優先するのが好ましい。
図87は、新曲発表演出の開始時間になってもSPSPリーチ演出が終了しない場合の
演出の流れについて説明するための説明図である。
図87に例示されるように、発表予告演出の開始時間となったときに遊技演出としての
変動演出が行われており、この変動演出が新曲発表演出の開始時間になっても終了しない
ような場合には、発表予告演出や第2カウントダウン表示を行わないようにするのが好ま
しい(図87(A)〜(B)参照)。また、図87に示される例では、中図柄として「S
」の図柄が擬似停止してからSPSPリーチ演出(発展演出)が開始される。このSPS
Pリーチ演出は、遊技者にとって重要度が高い所定の遊技演出である。このため、新曲発
表演出の開始時間になってもSPSPリーチ演出が終了しないような場合には、新曲発表
演出よりもSPSPリーチ演出を優先させるために、SPSPリーチ演出が終了してから
新曲発表演出を開始させる表示制御が行われる(図87(C)及び(D)参照)。
[特定演出の優先制御による作用効果]
このように、パチンコ遊技機1では、遊技演出と新曲発表演出とが同時に実行される場
合があるため、これらの演出の相乗効果により、演出の興趣を向上させることが可能であ
る。その一方で、遊技演出が所定の遊技演出である場合には、新曲発表演出よりも所定の
遊技演出の方が優先される。このため、所定の遊技演出が行われているときに新曲発表演
出が行われて、その新曲発表演出によって所定の遊技演出の興趣が損なわれてしまうのを
効果的に抑制することができる。
なお、新曲発表演出の実行中に所定の遊技演出が開始される場合には、実行中の新曲発
表演出を中断して所定の遊技演出を開始するようにしてもよい。また、新曲発表演出より
も所定の遊技演出を優先させるために、新曲発表演出の画像に所定の遊技演出の画像を重
畳表示するような表示制御を行うようにしてもよい。
[第1カウントダウン表示の制御]
ところで、図80に基づいて上述したように、新曲発表演出が開始されるまでの残り時
間を表示する第1カウントダウン表示を行うことにより、新曲発表演出が行われることに
関して、遊技者に高揚感を抱かせることが可能であると考えられる。しかしながら、客待
ち状態のときに遊技者が音量調整操作を行っている際にまで第1カウントダウン表示を行
ってしまうと、これらのカウントダウン表示が遊技者による操作の妨げになるおそれがあ
る。なお、第1カウントダウン表示は、新曲発表演出の開始時間よりも1分以上前に行わ
れるので、遊技者が上記のような操作を行っているときにまで行う必要性は低い。
そこで、統括CPU141は、自動的に表示される客待ち状態においてメニュー画面や
、メニュー画面の表示中に演出キー27のいずれかのキーを押下することによって移行す
る第1のサブ画面(例えば今日の占いに関するサブ画面)が表示されている場合には、液
晶表示装置5における第1カウントダウン表示を行う一方で(図81(B)参照)、メニ
ュー画面の表示中に演出キー27のいずれかのキーを押下することによって移行する第2
のサブ画面(例えば音量調整に関するサブ画面)が表示されている場合には、液晶表示装
置5における第1カウントダウン表示を行わないこととしている(図81(C)参照)。
なお、第1のサブ画面が表示されている場合に第1カウントダウン表示を行うようにし
ているのは、第1のサブ画面が、演出ボタン26や演出キー27による操作が基本的には
不要な表示画面だからである。また、第2のサブ画面が表示されている場合に第1カウン
トダウン表示を行わないようにしているのは、第2のサブ画面が、演出ボタン26や演出
キー27による操作(例えば音量調整操作)が必要な表示画面だからである。
[第1カウントダウン表示の制御による作用効果]
このように、パチンコ遊技機1では、客待ち状態においてメニュー画面や第1のサブ画
面が表示されているときには第1カウントダウン表示が行われるので、例えば遊技を行っ
ていない遊技者が、新曲発表演出がいつ開始されるかを容易に認識することができる。そ
の一方で、客待ち状態において第2のサブ画面が表示されているときには第1カウントダ
ウン表示が行われないので、第1カウントダウン表示が遊技者による入力の妨げになるの
を効果的に抑制することができる。
なお、他の実施形態では、客待ち状態において表示される演出画像の重要度に応じて、
第1カウントダウン表示を制御するようにしてもよい。具体的には、客待ち状態において
遊技者にとって重要度が低い演出画像が表示されている場合には第1カウントダウン表示
を行う一方で、客待ち状態において遊技者にとって重要度が高い演出画像が表示されてい
る場合には第1カウントダウン表示を行わないようにする。
[報知演出中の特定演出制御]
図には示されていないが、パチンコ遊技機1では、遊技者に対して特定の情報を報知す
る報知演出が行われる。具体的には、「プリペイドカードの取り忘れや盗難にご注意くだ
さい」といったメッセージを液晶表示装置5に表示する報知演出や、パチンコ遊技機1を
製造したメーカーの会社名や会社ロゴを液晶表示装置5に表示する報知演出などの、例え
ば大当たり遊技のエンディング期間において行われる演出である。なお、客待ち状態にお
いて再生される紹介ムービーは、例えば会社名や会社ロゴを表示してから機種説明の動画
を再生するといった流れで構成されることがあり、この場合、紹介ムービーの一部(会社
名や会社ロゴの表示中)も上記の報知演出に該当する。
なお、報知演出は、液晶表示装置5を使用して行われるものに限らず、液晶表示装置5
以外の演出手段(例えばスピーカ24)を使用して行われるものであってもよい。また、
報知演出は、複数の演出手段(例えば液晶表示装置5とスピーカ24)を使用して行われ
るものであってもよい。液晶表示装置5及びスピーカ24を使用する報知演出としては、
遊技者に左打ちを促す左打ち報知(「左を狙って下さい」といったメッセージの出力)、
遊技者に右打ちを促す右打ち報知(「右を狙って下さい」といったメッセージの出力)な
どが挙げられる。
ところで、上述したように、遊技演出と新曲発表演出などの特定演出とを同時に行うこ
とにより、これらの演出の相乗効果によって、演出の興趣を効果的に高めることができる
。しかしながら、上記のような報知演出が行われている際に特定演出を積極的に行ってし
まうと、遊技者に対して必要な情報を適切に報知できなくなるおそれがある。
このため、統括CPU141は、例えば液晶表示装置5において遊技演出と特定演出と
を同時に実行させる一方で(例えば図78(C)参照)、報知演出が実行される際には、
特定演出よりも報知演出を優先させる優先制御を行う。この優先制御としては、報知演出
の画像表示中においては、特定演出の画像を非表示にする(或いは特定演出の画像を描画
しない)といった表示制御が一例として挙げられる。例えば、報知演出の画像表示中に特
定演出の開始時間となった場合、報知演出の画像表示が終了してから特定演出の画像表示
を開始する。また、特定演出の画像表示中に報知演出の開始時間となった場合には、特定
演出の画像表示を中断して報知演出の画像表示を開始する。
なお、報知演出の画像表示中においては、報知演出の画像表示と特定演出の画像表示と
を同時に実行させつつ、報知演出の画像表示の視認性を特定演出の画像表示よりも高くす
るといった表示制御が他の例として挙げられる。
[報知演出中の特定演出制御による作用効果]
このように、パチンコ遊技機1では、遊技演出と特定演出とが同時に実行される場合が
あるため、これらの演出の相乗効果により、演出の興趣を効果的に高めることができる。
一方、報知演出が実行される際には、特定演出よりも報知演出の方が優先されるので、特
定演出により遊技者に対して特定の情報を適切に報知できなくなるのを抑制することがで
きる。
[特定演出の開始タイミング制御]
パチンコ遊技機1は、遊技演出としての変動演出と特定演出(新曲発表演出)とを同時
に実行することが可能であり(例えば図78(C)参照)、また、遊技演出としてのラウ
ンド中演出と特定演出とを同時に実行することも可能である。このため、遊技演出と特定
演出との相乗効果により、効果的な演出を行うことが可能である。
ところで、第1の実施形態では、特定演出(新曲発表演出)の開始時間になると、図柄
の変動中であるか否か、ラウンド遊技中であるか否かに関わらず、特定演出を直ちに開始
する場合について説明した(図49参照)。これにより、同じ島に設置された複数のパチ
ンコ遊技機1において、特定演出を一斉に開始することが可能である。
しかしながら、このような構成では、以下のような問題が生じる可能性がある。すなわ
ち、遊技演出として変動演出が行われているときに特定演出を開始してしまうと、例えば
、遊技者の意識が特定演出に向けられることになり、その結果、実行中の変動演出の興趣
が損なわれてしまうおそれがある。これは、遊技演出としてラウンド中演出が行われてい
るときに特定演出を開始する場合についても同様である。
そこで、パチンコ遊技機1では、特定演出の開始時間に変動演出が行われている場合(
図柄変動中である場合)にはその変動演出が終了してから(その図柄変動が終了してから
)特定演出が開始され、特定演出の開始時間にラウンド中演出が行われている場合(ラウ
ンド遊技中である場合)にはそのラウンド中演出が終了してから(そのラウンド遊技が終
了してから)特定演出が開始される。
以下、図88を参照しつつ、特定演出の開始契機について説明する。ここで、図88は
、特定演出の開始契機について説明するための説明図である。
統括CPU141は、特定演出の開始時間になったか否かを判定する。この判定は、図
39のステップS2104と同様に、経過時間が1時間に達したか否かの判定であっても
よいし、或いは、RTC134が示す現在日時が所定の日時になったか否かの判定であっ
てもよい。
統括CPU141は、特定演出の開始時間になったと判定すると、特定演出を開始する
。その際、変動演出中であるか否かを判定し、変動演出中である場合には、その変動演出
が終了してから特定演出を開始する。具体的には、演出制御基板130による以下のいず
れかのコマンド受信を契機として特定演出を開始する。
統括CPU141は、例えば実行中の変動演出の終了を指示する図柄確定コマンドが演
出制御基板130によって受信されたことを契機として、特定演出を開始する(図88参
照)。また、統括CPU141は、実行中の変動演出の次の変動演出の開始を指示する変
動開始コマンドが演出制御基板130によって受信されたことを契機として、特定演出を
開始するようにしてもよい(図88参照)。この制御は、例えば実行中の変動演出の終了
時に特別図柄判定が保留されている場合に行うようにするのが好ましい。
また、統括CPU141は、実行中の変動演出の終了を指示する図柄確定コマンドが演
出制御基板130によって受信されてからこの図柄確定コマンドの次に客待ちコマンドが
受信された場合には、その客待ちコマンドの受信を契機として特定演出を開始するように
してもよい(図88参照)。この制御は、例えば実行中の変動演出の終了時に特別図柄判
定が保留されていない場合に行うようにするのが好ましい。
一方、ラウンド遊技中に特定演出の開始時間を迎えた場合の制御は以下の通りである。
すなわち、統括CPU141は、特定演出の開始時間になったと判定すると、特定演出を
開始する。その際、ラウンド中演出中であるか否かを判定し、ラウンド中演出中である場
合には、そのラウンド中演出が終了してから特定演出を開始する。具体的には、演出制御
基板130による以下のいずれかのコマンド受信を契機として特定演出を開始する。
統括CPU141は、例えば実行中のラウンド中演出の終了を指示するラウンド終了コ
マンドが演出制御基板130によって受信されたことを契機として、特定演出を開始する
(図88参照)。この場合、ラウンド終了コマンドが受信された直後に特定演出を開始し
てもよいし、或いは、実行中であったラウンド中演出に対応するラウンド遊技の終了に続
くインターバル期間における所定の開始タイミングで特定演出を開始するようにしてもよ
い。また、統括CPU141は、実行中のラウンド中演出の次のラウンド中演出の開始を
指示するラウンド開始コマンドが演出制御基板130によって受信されたことを契機とし
て、特定演出を開始するようにしてもよい(図88参照)。この制御は、例えば実行中の
ラウンド中演出に対応するラウンド遊技が最終ラウンドのラウンド遊技ではない場合に行
うようにするのが好ましい。
なお、実行中のラウンド中演出が最終ラウンドのラウンド遊技に係るラウンド中演出で
ある場合、このラウンド中演出に続いてエンディング演出が行われる。そして、パチンコ
遊技機1では、報知演出を含むエンディング演出が行われているときには特定演出よりも
報知演出を優先させることとしている。このため、統括CPU141は、最終ラウンドの
ラウンド遊技に係るラウンド中演出を行っているときに特定演出の開始時間を迎えた場合
には、エンディングコマンドの次のコマンド(変動開始コマンド又は客待ちコマンド)が
演出制御基板130によって受信されたことを契機として、特定演出を開始する(図88
参照)。
ただし、大当たり遊技のエンディング期間中において報知演出を含まないエンディング
演出が行われるような場合には、エンディングコマンドが演出制御基板130によって受
信されたことを契機として、エンディング期間の始期において、或いはエンディング期間
中において、特定演出を開始するようにしてもよい。
そして、統括CPU141は、特定演出の実行中において、例えば特定演出を開始して
からの経過時間が所定時間に達したか否かに基づいて、特定演出の終了時間になったか否
かを判定し、特定演出の終了時間になったと判定すると、実行中の特定演出を終了する。
なお、特定演出の終了時間になると実行中の特定演出を直ちに終了させるような構成を採
用してもよいが、演出制御基板130によるコマンドの受信を契機として特定演出を終了
させるようにしてもよい。この特定演出の終了に係るコマンド受信契機は、図89に基づ
いて後述する。
[特定演出の開始タイミング制御による作用効果]
このように、パチンコ遊技機1では、遊技演出(変動演出又はラウンド中演出)と特定
演出とが同時に実行される場合があるため、これらの演出の相乗効果により、演出の興趣
を効果的に高めることができる。また、特定演出の開始時間となったときに変動演出(又
はラウンド中演出)が行われている場合には、その変動演出(又はラウンド中演出)が終
了してから特定演出が開始される。このため、変動演出(又はラウンド中演出)が行われ
ているときに特定演出を開始することでその変動演出(又はラウンド中演出)の興趣が損
なわれるのを抑制することができる。
なお、他の実施形態では、コマンドの種類に関わらず、演出制御基板130が新たなコ
マンドを受信したとき、厳密には、その新たなコマンドに応じたコマンドが画像音響制御
基板140によって受信されたときに、特定演出を開始するようにしてもよい。また、演
出制御基板130が新たなコマンドを受信した後に、厳密には、その新たなコマンドに応
じたコマンドが画像音響制御基板140によって受信された後に、特定演出を開始するよ
うにしてもよい。
[特定演出の終了タイミング制御]
パチンコ遊技機1は、特定演出の実行期間中であるか否かに関わらず変動演出(又はラ
ウンド中演出)を実行することが可能である。このため、変動演出(又はラウンド中演出
)と特定演出との相乗効果により、演出効果を効果的に向上させることが可能である。
統括CPU141は、特定演出の開始時間になったか否かを判定する。この判定は、図
39のステップS2104と同様に、経過時間が1時間に達したか否かの判定であっても
よいし、或いは、RTC134が示す現在日時が所定の日時になったか否かの判定であっ
てもよい。
統括CPU141は、特定演出の開始時間になったと判定すると、特定演出を開始する
。なお、特定演出は、開始時間になったと判定すると直ちに開始してもよいし、図88に
基づいて上述したような演出制御基板130によるコマンド受信を契機として開始しても
よい。
統括CPU141は、例えば特定演出を開始してからの経過時間が所定時間に達したか
否かに基づいて、特定演出の終了時間になったか否かを判定し、特定演出の終了時間にな
ったと判定すると、実行中の特定演出を終了する。
ところで、変動演出(又はラウンド中演出)が行われているときに特定演出を終了させ
てしまうと、特定演出を終了させることによる演出変化(例えば特定演出画像の消失)の
影響により、実行中の変動演出(又はラウンド中演出)の興趣が損なわれてしまうおそれ
がある。
そこで、パチンコ遊技機1では、特定演出の終了時間に変動演出が行われている場合(
図柄変動中である場合)にはその変動演出が終了してから(その図柄変動が終了してから
)特定演出が終了され、特定演出の終了時間にラウンド中演出が行われている場合(ラウ
ンド遊技中である場合)にはそのラウンド中演出が終了してから(そのラウンド遊技が終
了してから)特定演出が終了される。
以下、図89を参照しつつ、特定演出の終了契機について説明する。ここで、図89は
、特定演出の終了契機について説明するための説明図である。
統括CPU141は、特定演出の実行中において、例えば特定演出を開始してからの経
過時間がその特定演出に対応する所定時間に達したか否かに基づいて、特定演出の終了時
間になったか否かを判定する。
統括CPU141は、特定演出の終了時間になったと判定すると、特定演出を終了する
。その際、変動演出中であるか否かを判定し、変動演出中である場合には、その変動演出
が終了してから特定演出を終了する。具体的には、演出制御基板130による以下のいず
れかのコマンド受信を契機として特定演出を終了する。
統括CPU141は、例えば実行中の変動演出の終了を指示する図柄確定コマンドが演
出制御基板130によって受信されたことを契機として、特定演出を終了する(図89参
照)。また、統括CPU141は、実行中の変動演出の次の変動演出の開始を指示する変
動開始コマンドが演出制御基板130によって受信されたことを契機として、特定演出を
終了するようにしてもよい(図89参照)。この制御は、例えば実行中の変動演出の終了
時に特別図柄判定が保留されている場合に行うようにするのが好ましい。
また、統括CPU141は、実行中の変動演出の終了を指示する図柄確定コマンドが演
出制御基板130によって受信されてからこの図柄確定コマンドの次に客待ちコマンドが
受信された場合には、その客待ちコマンドの受信を契機として特定演出を終了するように
してもよい(図89参照)。この制御は、例えば実行中の変動演出の終了時に特別図柄判
定が保留されていない場合に行うようにするのが好ましい。
一方、ラウンド遊技中に特定演出の終了時間を迎えた場合の制御は以下の通りである。
すなわち、統括CPU141は、特定演出の終了時間になったと判定すると、特定演出を
終了する。その際、ラウンド中演出中であるか否かを判定し、ラウンド中演出中である場
合には、そのラウンド中演出が終了してから特定演出を終了する。具体的には、演出制御
基板130による以下のいずれかのコマンド受信を契機として特定演出を終了する。
統括CPU141は、例えば実行中のラウンド中演出の終了を指示するラウンド終了コ
マンドが演出制御基板130によって受信されたことを契機として、特定演出を終了する
(図89参照)。この場合、ラウンド終了コマンドが受信された直後に特定演出を終了し
てもよいし、或いは、実行中であったラウンド中演出に対応するラウンド遊技の終了に続
くインターバル期間における所定の終了タイミングで特定演出を終了するようにしてもよ
い。また、統括CPU141は、実行中のラウンド中演出の次のラウンド中演出の開始を
指示するラウンド開始コマンドが演出制御基板130によって受信されたことを契機とし
て、特定演出を終了するようにしてもよい(図89参照)。この制御は、例えば実行中の
ラウンド中演出に対応するラウンド遊技が最終ラウンドのラウンド遊技ではない場合に行
うようにするのが好ましい。
なお、図には示されていないが、大当たり遊技のエンディング期間中において報知演出
を含まないエンディング演出が行われるような場合には、エンディング期間になってから
特定演出を終了するようにしてもよい。また、エンディングコマンドが演出制御基板13
0によって受信された直後に特定演出を終了するようにしてもよい。
[特定演出の終了タイミング制御による作用効果]
このように、パチンコ遊技機1では、遊技演出(変動演出又はラウンド中演出)と特定
演出とが同時に実行される場合があるため、これらの演出の相乗効果により、演出の興趣
を効果的に高めることができる。また、特定演出の終了時間となったときに変動演出(又
はラウンド中演出)が行われている場合には、その変動演出(又はラウンド中演出)が終
了してから特定演出が終了される。このため、変動演出(又はラウンド中演出)が行われ
ているときに特定演出を終了することでその変動演出(又はラウンド中演出)の興趣が損
なわれるのを抑制することができる。
なお、他の実施形態では、コマンドの種類に関わらず、演出制御基板130が新たなコ
マンドを受信したとき、厳密には、その新たなコマンドに応じたコマンドが画像音響制御
基板140によって受信されたときに、特定演出を終了するようにしてもよい。また、演
出制御基板130が新たなコマンドを受信した後に、厳密には、その新たなコマンドに応
じたコマンドが画像音響制御基板140によって受信された後に、特定演出を終了するよ
うにしてもよい。
また、他の実施形態では、特別図柄判定が保留された状態で特定演出の終了時間となっ
た場合、その保留されている全ての特別図柄判定が消化された後に、特定演出を終了する
ようにしてもよい。例えば、特定演出の終了時間となったときに3つの特別図柄判定が保
留されている場合、これら3つの特別図柄判定に対応する3回の変動演出が終了した後に
、特定演出を終了する。すなわち、3回目の変動演出の終了を指示する図柄確定コマンド
の受信や、3回目の変動演出の次の変動演出の開始を指示する変動開始コマンドの受信を
契機として、特定演出を終了する。
[各演出の優先制御]
図90は、各演出の優先度を例示する説明図である。図90に例示されるように、パチ
ンコ遊技機1で行われる遊技演出は、第1遊技演出と第2遊技演出とに分類される。ここ
で、第1遊技演出は、遊技演出の中でも重要度が相対的に低い遊技演出であり、例えば、
変動演出(SPSPリーチ演出などは除く)やラウンド中演出がこれに該当する。また、
第2遊技演出は、遊技演出の中でも重要度が相対的に高い遊技演出であり、エンディング
演出やラウンド中昇格演出、SPSPリーチ演出などがこれに該当する。
特定演出は、所定の時間条件が開始されると行われる遊技演出とは異なる演出であって
、上述した新曲発表演出などがこれに該当する。
エラー報知演出は、パチンコ遊技機1での所定のエラー事象の発生を報知する演出であ
る。エラー事象としては、図90に例示されるように、皿満タンエラー、カウンターケー
スエラー、スイッチ未接続エラー、球無しエラー、払出超過エラー、払出コマンドエラー
、扉開放エラー、異常入賞エラー、磁石検知エラー、振動検知エラー、排出エラーなどが
挙げられる。
皿満タンエラーは、皿28が遊技球で満タンになったというエラーである。皿28が遊
技球で満タンになったことが不図示のセンサによって検知されると、例えば「球を抜いて
ください」といったメッセージを出力するエラー報知演出が行われる。カウンターケース
エラーは、遊技盤2の裏面側に設けられている球タンクから皿28へ遊技球を送り出す駆
動モータなどの排出機構に不具合が生じ、遊技球(賞球)を払い出せなくなったというエ
ラーである。このカウンターケースエラーが発生すると、例えば「係員を読んでください
」といったエラーメッセージを表示するエラー報知演出が行われる。
スイッチ未接続エラーは、第1始動口スイッチ111や第2始動口スイッチ112とい
った各種の検知スイッチに接続されている電線の断線や検知スイッチの接続不良などが検
知されるというエラーである。このスイッチ未接続エラーが発生すると、スイッチ未接続
エラーに対応する所定のエラー報知演出が行われる。球無しエラーは、球タンクに遊技球
が無くて遊技球(賞球)の払い出しが行えなくなったというエラーである。この球無しエ
ラーが発生すると、球無しエラーに対応する所定のエラー報知演出が行われる。
払出超過エラーは、遊技制御基板100のメインCPU101が指示した数よりも多い
遊技球(賞球)が払い出されたというエラーである。この払出超過エラーが発生すると、
払出超過エラーに対応する所定のエラー報知演出が行われる。払出コマンドエラーは、遊
技制御基板100から払出制御基板に対して遊技球(賞球)の払い出しを指示するコマン
ドが正常に送信されなかった、或いは正常に受信されなかったというエラーである。この
払出コマンドエラーが発生すると、払い出すべき遊技球(賞球)の払い出しが行われない
といった現象が生じるため、払出コマンドエラーに対応する所定のエラー報知演出が行わ
れる。
扉開放エラーは、蝶番を介して開閉可能に構成された枠部材3が開いているというエラ
ーである。この扉開放エラーが発生すると、例えば「扉が開いています」といったエラー
メッセージを表示すると共に、所定の警告音を大音量で出力するといったエラー報知演出
が行われる。異常入賞エラーは、ラウンド遊技中ではないときに大入賞口13への遊技球
の入賞が大入賞口スイッチ115によって検知されたり、電動チューリップ17が作動し
ていないときに第2始動口12への遊技球の入賞が第2始動口スイッチ112によって検
知されたりするといったエラーである。この異常入賞エラーが発生すると、異常入賞エラ
ーに対応する所定のエラー報知演出が行われる。
磁石検知エラーは、枠部材3によって支持されているガラス板に磁石が近づけられたこ
とが不図示の磁気検知センサによって検知されるというエラーである。この磁石検知エラ
ーが発生すると、磁石検知エラーに対応する所定のエラー報知演出(例えば所定の警告音
の出力)が行われる。振動検知エラーは、パチンコ遊技機1の振動が不図示の振動検知セ
ンサによって検知されるというエラーである。この振動検知エラーが発生すると、振動検
知エラーに対応する所定のエラー報知演出(例えば所定の警告音の出力)が行われる。排
出エラーは、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、大入賞口スイッチ
115、普通入賞口スイッチ117、V入賞口スイッチ120、又はハズレ入賞口スイッ
チ121によって検知された遊技球が、遊技盤2の裏面側に設けられた不図示の排出スイ
ッチによって検知されなかったというエラーである。この排出エラーが発生すると、排出
エラーに対応する所定のエラー報知演出が行われる。
このように、遊技中にパチンコ遊技機1で行われる演出は、他にも存在するものの、大
別すると、第1遊技演出と、第2遊技演出と、特定演出と、エラー報知演出との4種類の
演出に分類される。
ところで、上述したように、遊技演出とは異なる特定演出を行うことにより、演出の興
趣を向上させ、遊技が単調になるのを抑制することができる。しかしながら、エンディン
グ演出やラウンド中昇格演出といった遊技に関して重要度が高い第2遊技演出が行われて
いるときにまで特定演出を積極的に行ってしまうと、遊技者が遊技に関する重要な情報を
把握し難くなり、遊技に支障をきたす可能性がある。また、エラー報知演出よりも遊技演
出や特定演出を優先して行った場合にも同様の問題が生じる可能性がある。
このため、パチンコ遊技機1では、第1遊技演出と特定演出とを実行する必要が生じた
場合には、第1遊技演出よりも特定演出の方が優先される。また、第2遊技演出と特定演
出とを実行する必要が生じた場合には、特定演出よりも第2遊技演出の方が優先される。
また、エラー報知演出と他の演出を行う必要が生じた場合には、他の演出よりもエラー報
知演出の方が優先される。すなわち、図90に例示されるように、第1遊技演出よりも特
定演出の方が優先され、特定演出よりも第2遊技演出の方が優先され、第2遊技演出より
もエラー報知演出の方が優先される。
画像音響制御基板140の制御用ROM144(図12参照)には、図90に例示され
る4種類の演出のそれぞれに関して、優先度を示す優先度情報が記憶されている。画像音
響制御基板140の統括CPU141は、4種類の演出のうちの2つ以上の演出を同時に
実行する必要が生じた場合には、制御用ROM144に記憶されている各演出の優先度情
報に基づいて、優先度が最も高い演出を特定する。そして、特定した演出を積極的に実行
する一方で、この演出と同時に実行すべき他の演出を消極的に実行する。
統括CPU141は、例えば第1遊技演出と特定演出とを実行する必要が生じた場合に
は、第1遊技演出の画像を下部領域に表示することによって第1遊技演出を消極的に実行
しつつ、特定演出の画像を下部領域よりも広い上部領域に表示させることによって特定演
出を積極的に実行する(例えば図14参照)。
また、統括CPU141は、第2遊技演出(例えばSPSPリーチ演出)と特定演出と
を実行する必要が生じた場合には、第2遊技演出の画像を全体領域に表示しつつ特定演出
の画像を縮小して第2遊技演出の画像に重畳表示させることによって、特定演出よりも第
2遊技演出を優先して実行する(例えば図78(C)参照)。なお、特定演出は、遊技演
出とは異なり、実行しなければ遊技に支障をきたすような演出ではない。このため、特定
演出よりも第2遊技演出を優先させるために、図87に基づいて上述したように、第2遊
技演出(図87に示される例ではSPSPリーチ演出)を行うときには特定演出を行わな
いようにしてもよい。また、エラー報知演出と特定演出とを実行する必要が生じた場合、
特定演出の画像にエラー報知演出の画像を重畳表示することによって、特定演出よりもエ
ラー報知演出を優先して実行する。なお、エラー報知演出の実行中には特定演出を実行し
ないようにしてもよい。また、例えば2種類の演出にスピーカ24を使用する場合、優先
させる方の演出の演出音を優先させない方の演出の演出音よりも大きい音量で出力すると
いった音声制御、又は、優先させる方の演出の演出音を出力する際には優先させない方の
演出の演出音を出力しないといった音響制御が行われる。
[各演出の優先制御による作用効果]
このように、パチンコ遊技機1では、第1遊技演出と特定演出とを実行する必要が生じ
た場合には、第1遊技演出よりも特定演出の方が優先される。このため、特定演出により
、演出の興趣を向上させることができる。一方、第2遊技演出と特定演出とを実行する必
要が生じた場合には、特定演出よりも第2遊技演出の方が優先される。このため、特定演
出が遊技に支障をきたすのを抑制することができる。また、第1遊技演出よりも特定演出
の方が優先され、特定演出よりも第2遊技演出の方が優先され、第2遊技演出よりもエラ
ー報知演出の方が優先される。したがって、これら4種類の演出の実行を、各演出の優先
度に応じて適切に制御することができる。
[新曲発表演出の表示制御とスケジュール表示]
上述したように、パチンコ遊技機1では、新曲発表演出の画像と遊技演出の画像とを液
晶表示装置5に同時に表示することが可能であるが、その際、新曲発表演出の画像が表示
されていないときに表示すべき遊技演出の画像の一部又は全部を表示しないように液晶表
示装置5における画像表示が制御される。
また、パチンコ遊技機1では、新曲発表演出の開始時間になると、複数種(図40に示
される例では12種類)の新曲発表演出の画像のうちの1つの新曲発表演出の画像が液晶
表示装置5に表示される。これに対して、遊技者は、客待ち状態のときに液晶表示装置5
に表示されるメニュー画面(図81(B)参照)における選択項目の一つである「スケジ
ュール」を演出キー27により選択することで、複数種の新曲発表演出の実行スケジュー
ルを確認することが可能である。
図91は、新曲発表演出のスケジュールを示すスケジュール画面の一例を示す画面図で
ある。液晶表示装置5にメニュー画面(図81(B)参照)が表示された状態で「スケジ
ュール」が選択されたことを示す操作情報が演出制御基板130から画像音響制御基板1
40に送信されると、統括CPU141は、図91に例示されるように、RTC134が
示す現在の日付を含む月のカレンダーに対して複数種の新曲発表演出の実行スケジュール
を示す画像が付与されたスケジュール画面を液晶表示装置5に表示させる。図91に例示
されるスケジュール画面では、2013年11月3日の週には新曲Aの新曲発表演出が行
われ、同年の11月10日の週には新曲Bの新曲発表演出が行われ、同年の11月17日
の週には新曲Cの新曲発表演出が行われ、同年の11月24日の週には新曲Dの新曲発表
演出が行われることが示されている。
なお、遊技者は、スケジュール画面が表示された状態で演出キー27による「上」方向
を選択することによって先月(ここでは2013年10月)における新曲発表演出のスケ
ジュールを確認することができ、「下」方向を選択することによって翌月(ここでは20
13年12月)における新曲発表演出のスケジュールを確認することができる。
[特定演出の表示制御とスケジュール表示による作用効果]
このように、パチンコ遊技機1では、遊技演出と新曲発表演出とが同時に行われている
場合には、新曲発表演出が行われていない場合に比べて、遊技演出の画像の一部又は全部
が液晶表示装置5に表示されないような表示制御が行われる。また、遊技が行われていな
いときには、複数種の新曲発表演出の実行スケジュールを示すスケジュール画面が液晶表
示装置5に表示されるので、新曲発表演出のスケジュールを遊技者が事前に確認すること
ができる。したがって、遊技者は、遊技演出と新曲発表演出との両方の演出を楽しんで遊
技を行うことができる。
なお、他の実施形態では、スケジュール画面は、客待ち状態のときに限らず、遊技が行
われているときにも表示することが可能な構成を採用してもよい。
また、ここでは、特定演出が新曲発表演出という1つの演出である場合について説明し
たが、特定演出は、例えば、第1の期間(例えば所定の時間から5分間)において大当た
りと判定されると図柄変動中に特定の演出表示が行われる第1特定演出と、第1の期間と
は異なる第2の期間(例えば第1の期間に続く5分間)において大当たりと判定されると
これらの期間外のときに比べてプレミア演出が出現し易い第2特定演出という演出の種類
が相違する2つの演出であってもよい。プレミア演出とは、特別図柄判定の判定結果が大
当たりではないことを示す特別図柄が停止表示されることになる図柄の変動表示中には出
現せず、特別図柄判定の判定結果が大当たりであることを示す特別図柄が停止表示される
ことになる図柄の変動中に出現する可能性がある演出であり、他の演出に比べて出現率が
低い演出である。
このように、2種類の特定演出が行われる場合、第1特定演出の実行スケジュールを示
す第1スケジュール画面と、第2特定演出の実行スケジュールを示す第2スケジュール画
面との2つのスケジュール画面を液晶表示装置5に個別に表示できるように構成してもよ
い。また、第1特定演出と第2特定演出との実行スケジュールを遊技者が同時に把握する
ことが可能なスケジュール画面を表示するような構成を採用してもよい。
[新曲発表演出の表示制御と第1演出役物制御]
上述したように、画像音響制御基板140では、新曲発表演出の画像と遊技演出の画像
とを液晶表示装置5に同時に表示することが可能であるが、その際、新曲発表演出の画像
が表示されていないときに表示すべき遊技演出の画像の一部又は全部を表示しないように
液晶表示装置5における画像表示が制御される。
以下、ランプ制御基板150による演出役物制御について説明する。ここで、図92は
、ランプ制御基板150の周辺構成を例示するブロック図である。
図93に例示されるように、ランプ制御基板150には、枠ランプ25及びロゴ役物7
の他に、第1演出役物71及び第2演出役物72が接続されていてもよい。ここで、第1
演出役物71は、新曲発表演出を含む複数種の演出のうちの一つを実行可能な演出手段で
ある。言い換えれば、動作パターンが複数種存在する演出役物である。第2演出役物72
は、遊技演出に関する1の演出を実行可能な演出手段である。言い換えれば、動作パター
ンが1種類しか存在しない演出役物である。
ところで、第2演出役物72が遊技に直接関係する1種類の演出動作のみを実行するの
に対して、第1演出役物71は、遊技に直接関係する遊技演出に係る演出動作の他に、遊
技とは直接関係しない新曲発表演出に関する演出動作を実行する。
このような1つの演出手段において複数種の演出動作が実行可能である場合、以下のよ
うな問題が生じるおそれがある。すなわち、遊技球を用いた遊技とは無関係なタイミング
で上述した新曲発表演出が開始されるため、第1演出役物71によって遊技に直接関係す
る遊技演出の演出動作が実行されているときに新曲発表演出に関する演出動作の実行が指
示されたり、或いは逆に、新曲発表演出に関する演出動作の実行中に遊技に直接関係する
遊技演出の演出動作の実行が指示されたりする場合がある。このような場合、第1演出役
物71に対して正常な演出動作を行わせることができなくなるおそれがある。
そこで、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、第1演出役物71の各演出動作に
対して優先度を設定して、優先度が最も高い演出動作を他の演出動作に優先して実行する
ことで、第1演出役物71による正常な演出動作が行えなくなるのを防止することとして
いる。
第1演出役物71及び第2演出役物72の演出動作は、演出制御基板130から送信さ
れるコマンドに基づいて、ランプ制御基板150によって制御される。このランプ制御基
板150が有するRAMには(以下「ランプRAM」と呼ぶ)、ランプ制御基板150が
演出制御基板130から受信したコマンド及びそのコマンドに含まれている各種制御情報
を制御データとして格納するための記憶領域が設けられている。
図93は、ランプ制御基板150が有する記憶領域に格納される各種制御データについ
て説明するための説明図である。ランプRAMの記憶領域は、図93に例示されるように
、第1レイヤ、第2レイヤ、第3レイヤ、及び第4レイヤの4つのレイヤから構成されて
いる。ここで、第1レイヤは、最も優先度が低い演出動作に関する制御データが格納され
る記憶領域である。第2レイヤは、制御データが第1レイヤに格納される演出動作の次に
優先度が低い演出動作に関する制御データが格納される記憶領域である。第3レイヤは、
制御データが第2レイヤに格納される演出動作の次に優先度が低い演出動作に関する制御
データが格納される記憶領域である。第4レイヤは、優先度が最も高い演出動作に関する
制御データが格納される記憶領域である。
図には示されていないが、ランプ制御基板150のROM(以下「ランプROM」と呼
ぶ)には、演出制御基板130から受信した各種コマンドの優先度を予め規定した優先度
情報が記憶されている。この優先度情報は、言い換えれば、ランプ制御基板150によっ
て制御される複数種の演出のそれぞれの優先度を示す情報である。これに対して、ランプ
制御基板150のCPU(以下「ランプCPU」と呼ぶ)は、演出制御基板130から送
信されたコマンドを受信した場合に、そのコマンドの優先度を優先度情報に基づいて特定
し、その特定結果に応じたレイヤにそのコマンドを制御データとして格納する。各レイヤ
には、具体的には以下のような制御データが格納される。
第1レイヤには、制御データとして、リーチ無し演出用の変動演出開始コマンド、及び
ラウンド中演出開始コマンドが格納される。ここで、リーチ無し演出用の変動演出開始コ
マンドは、遊技者に大当たりを期待させるリーチ演出を含まない変動演出に伴う演出動作
の実行を指示するコマンドである。また、ラウンド中演出開始コマンドは、大当たり遊技
における長開放ラウンド遊技に関する演出動作の実行を指示するコマンドである。これら
のコマンドに応じた演出動作は、仮に途中で中断されたとしても大きな支障が出ることが
ないため、これらのコマンドは、第1レイヤに格納される。
また、第1レイヤには、リーチ無し演出用の変動演出開始コマンド、及びラウンド中演
出開始コマンドに加えて、新曲発表動作開始コマンドが格納される。この新曲発表動作開
始コマンドは、液晶表示装置5及びスピーカ24を用いて行われる新曲発表演出に伴う演
出動作の実行を指示するコマンドである。パチンコ遊技機1では、新曲発表演出が開始さ
れると、液晶表示装置5の表示画面における上部領域に新曲の映像が再生されると共に、
上部領域よりも狭い下部領域に変動演出の画像がドット表示される。すなわち、新曲発表
演出は、リーチ演出を含まない大当たりが全く期待できない変動演出よりも優先度が高く
なっている。このため、新曲発表動作開始コマンドが受信された場合、第1レイヤに格納
されているリーチ無し演出用の変動演出開始コマンド又はラウンド中演出開始コマンドの
制御データが新曲発表動作開始コマンドの制御データに書き換えられる。
第2レイヤには、制御データとして、リーチ有り演出用の変動演出開始コマンドが格納
される。ここで、リーチ有り演出用の変動演出開始コマンドは、遊技者に大当たりを期待
させるリーチ演出を含む変動演出に伴う演出動作の実行を指示するコマンドである。例え
ば液晶表示装置5において大当たりに対する信頼度が相対的に高いリーチ演出が行われて
いるときに新曲発表演出の開始時間となった場合、そのリーチ演出の画像の全画面表示を
継続させると共に、新曲発表演出画像を縮小して通常演出画像に重畳表示することとして
いる(図78(C)参照)。すなわち、液晶表示装置5においては、大当たりに対する信
頼度が相対的に高いリーチ演出中は、そのリーチ演出の優先度が新曲発表演出の優先度よ
りも高くなっている。このため、液晶表示装置5において行われる表示演出と優先度を一
致させるために、リーチ有り演出用の変動演出開始コマンドは、新曲発表動作開始コマン
ドが格納される第1レイヤよりも上位の第2レイヤに格納される。
第3レイヤには、制御データとして、オープニング演出開始コマンド、及びエンディン
グ演出開始コマンドが格納される。ここで、オープニング演出開始コマンドは、大当たり
遊技のオープニング開始時に演出制御基板130から送信されるコマンドであり、このオ
ープニング演出開始コマンドが送信されると、液晶表示装置5では、大当たり遊技が開始
されることを遊技者に報知すると共に遊技者に右打ちを促す演出が行われる。また、エン
ディング演出開始コマンドは、大当たり遊技のエンディング開始時に演出制御基板130
から送信されるコマンドであり、このエンディング演出開始コマンドが送信されると、液
晶表示装置5では、大当たり遊技が終了することを遊技者に報知する演出が行われる。
このように、オープニング演出開始コマンド又はエンディング演出開始コマンドが送信
されると、液晶表示装置5において、遊技球を用いた遊技に関する比較的重要な情報を報
知するための表示演出が行われる。これに対して、このような表示演出が行われている状
況下で第1演出役物71による演出動作を行うと、表示演出の妨げになるおそれがある。
このため、ランプCPUは、オープニング演出開始コマンド又はエンディング演出開始コ
マンドを受信した場合には、これらのコマンドを第2レイヤよりも上位の第3レイヤに格
納して、オープニング中やエンディング中は、第1演出役物71による演出動作を禁止す
ることとしている。
第4レイヤには、制御データとして、時短報知コマンドが格納される。ここで、時短報
知コマンドは、第1演出役物71に「R」、「U」、「S」、「H」の文字を浮かび上が
らせる演出動作の開始を指示するコマンドである。
ところで、第1の実施形態で説明した時短遊技状態は、通常遊技状態に比べて大当たり
を引き当て易い遊技者にとって有利な状態である。このため、遊技状態を時短遊技状態に
移行させることが遊技者にとって大きなポイントであり、遊技状態が時短遊技状態に移行
することを報知する演出や、現在の遊技状態が時短遊技状態であることを報知する演出は
、他の演出に比べて重要度が高い。このため、ランプCPUは、時短報知コマンドを受信
した場合、第3レイヤよりも上位の第4レイヤに時短報知コマンドを格納することで、時
短遊技状態に関する演出動作を最優先で行うこととしている。本実施形態では、時短報知
コマンドが第4レイヤに格納された場合、第1演出役物71に「R」、「U」、「S」、
「H」の文字を浮かび上がらせる演出動作が最優先で実行される。
ランプCPUは、このようにして演出制御基板130から受信したコマンドを優先度情
報に基づいて適切なレイヤに格納すると共に、第1レイヤ〜第4レイヤに格納されている
各制御データに基づいて、第1演出役物71による演出動作を制御する。具体的には、演
出制御基板130からのコマンドを受信してそのコマンドを適切なレイヤに格納すると、
制御データが格納されているレイヤの中で最上位のレイヤを特定して、そのレイヤに格納
されている制御データに応じた演出動作を第1演出役物71に実行させる。
また、ランプCPUは、実行中の演出動作が終了した場合にも同様に、制御データが格
納されているレイヤの中で最上位のレイヤを特定して、そのレイヤに格納されている制御
データに応じた演出動作を第1演出役物71に実行させる。
ここまでの図93に基づく説明から明らかなように、優先度記憶情報は、本実施形態で
は、遊技球を用いた遊技に関する演出動作の方が、遊技とは無関係な特定演出動作(ここ
では新曲発表演出動作)よりも優先度が高いことを示す情報としてランプROMに記憶さ
れている。
次に、図94を参照しつつ、ランプ制御基板150において実行される第1演出役物制
御処理について説明する。ここで、図94は、ランプ制御基板150において実行される
第1演出役物制御処理の一例を示すフローチャートである。
[ランプ制御基板150による第1演出役物制御処理]
次に、図94を参照しつつ、ランプ制御基板150において実行される第1演出役物制
御処理について説明する。ここで、図94は、ランプ制御基板150において実行される
第1演出役物制御処理の一例を示すフローチャートである。ランプ制御基板150は、電
源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、演出制御基板130か
らのコマンド、及び演出制御基板130を介して画像音響制御基板140から送信される
画像音響制御に関するデータに基づいて、図94に例示されている一連の処理を一定時間
毎に繰り返し実行する。
図94に例示されるように、ランプCPUは、演出制御基板130から変動演出開始コ
マンドを受信したか否かを判定する(ステップS4001)。ここで、変動演出開始コマ
ンドを受信したと判定した場合(ステップS4001:YES)、変動演出開始コマンド
に含まれる情報に基づいて、その変動演出開始コマンドが、リーチ有り演出に係る変動演
出の開始を指示するものであるか否かを判断する(ステップS4002)。
ランプCPUは、受信した変動演出開始コマンドがリーチ有り演出に係る変動演出の開
始を指示するものではないと判断した場合(ステップS4002:NO)、すなわち、リ
ーチ無し演出に係る変動演出の開始を指示するものである場合、ランプROMに記憶され
ている優先度情報に基づいてその変動演出開始コマンドの優先度を特定し、その変動演出
開始コマンドを、制御データとしてランプRAMの制御データ記憶領域における第1レイ
ヤに格納する(ステップS4003)。一方、受信した変動演出開始コマンドがリーチ有
り演出に係る変動演出の開始を指示するものであると判断した場合(ステップS4002
:YES)、ランプROMに記憶されている優先度情報に基づいてその変動演出開始コマ
ンドの優先度を特定し、その変動演出開始コマンドを、制御データとして制御データ記憶
領域における第2レイヤに格納する(ステップS4004)。
ランプCPUは、ステップS4003の処理を実行した場合、ステップS4004の処
理を実行した場合、又は変動演出開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステッ
プS4001:NO)、演出制御基板130からラウンド中演出開始コマンドを受信した
か否かを判定する(ステップS4005)。ここで、ラウンド中演出開始コマンドを受信
したと判定した場合(ステップS4005:YES)、ランプROMに記憶されている優
先度情報に基づいてそのラウンド中演出開始コマンドの優先度を特定し、そのラウンド中
演出開始コマンドを、制御データとして制御データ記憶領域における第1レイヤに格納す
る(ステップS4006)。
ランプCPUは、ステップS4006の処理を実行した場合、又はラウンド中演出開始
コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS4005:NO)、演出制御基板
130から新曲発表演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS4007
)。ここで、新曲発表演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS4007
:YES)、ランプROMに記憶されている優先度情報に基づいてその新曲発表演出開始
コマンドの優先度を特定し、その新曲発表演出開始コマンドを、制御データとして制御デ
ータ記憶領域における第1レイヤに格納する(ステップS4008)。
ランプCPUは、ステップS4008の処理を実行した場合、又は新曲発表演出開始コ
マンドを受信していないと判定した場合(ステップS4007:NO)、演出制御基板1
30から送信されたオープニング(図中では「OP」と表記)演出開始コマンド又はエン
ディング(図中では「ED」と表記)演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ス
テップS4009)。ここで、オープニング演出開始コマンド又はエンディング演出開始
コマンドを受信したと判定した場合(ステップS4009:YES)、ランプROMに記
憶されている優先度情報に基づいてそのオープニング演出開始コマンド(又はエンディン
グ演出開始コマンド)の優先度を特定し、そのオープニング演出開始コマンド(又はエン
ディング演出開始コマンド)を、制御データとして制御データ記憶領域における第3レイ
ヤに格納する(ステップS4010)。
ランプCPUは、ステップS4010の処理を実行した場合、又はオープニング演出開
始コマンド(又はエンディング演出開始コマンド)を受信していないと判定した場合(ス
テップS4009:NO)、演出制御基板130から時短報知コマンドを受信したか否か
を判定する(ステップS4012)。ここで、時短報知コマンドを受信したと判定した場
合(ステップS4012:YES)、ランプROMに記憶されている優先度情報に基づい
てその時短報知コマンドの優先度を特定し、その時短報知コマンドを、制御データとして
制御データ記憶領域における第4レイヤに格納する(ステップS4013)。
ランプCPUは、ステップS4013の処理を実行した場合、又は時短報知コマンドを
受信していないと判定した場合(ステップS4012:NO)、制御データ記憶領域にお
けるいずれかのレイヤに制御データを格納したか否かを判定する(ステップS4014)
。すなわち、ステップS4003の処理、ステップS4004の処理、ステップS400
6の処理、ステップS4008の処理、ステップS4010の処理、又はステップS40
13の処理を実行したか否かを判定する。ここで、制御データを格納していないと判定し
た場合(ステップS4014:NO)、一連の第1演出役物制御処理が終了して、ステッ
プS4001に処理が戻される。
一方、ランプCPUは、制御データを格納したと判定した場合(ステップS4014:
YES)、新曲発表演出中であるか否かを判定する(ステップS4015)。具体的には
、第1演出役物71が動作中であるか否かを判断し、動作中であると判断した場合には、
その動作パターンが新曲発表演出の動作パターンであるか否かに基づいて、新曲発表演出
中であるか否かを判定する。ここで、新曲発表演出中ではないと判定された場合(ステッ
プS4015:NO)、ステップS4001に処理が戻される。
ランプCPUは、新曲発表演出中であると判定した場合(ステップS4015:YES
)、制御データ記憶領域に記憶されている制御データに対して、優先度判定を実行する(
ステップS4016)。具体的には、第1レイヤ〜第4レイヤの中から制御データが記憶
されているレイヤを判別し、判別したレイヤの中で最も上位のレイヤを特定する。例えば
第1レイヤ、第2レイヤ、及び第4レイヤに制御データが記憶されている場合、最も上位
のレイヤとして第4レイヤが特定される。また、例えば第1レイヤ及び第3レイヤに制御
データが記憶されている場合、最も上位のレイヤとして第3レイヤが特定される。このよ
うに、ランプCPUは、優先度が最も高い制御データが記憶されているレイヤを特定する
ランプCPUは、ステップS4016の処理に続いて、第1演出役物71が実行中の新
曲発表演出動作よりも他の演出動作の方が優先度が高いか否かを判定する(ステップS4
017)。具体的には、ステップS4016の処理で特定したレイヤが、新曲発表演出に
係る制御データが格納される第1レイヤよりも上位の第2レイヤ以上であるか否かに基づ
いて、他の演出動作の方が優先度が高いか否かを判定する。
このように、ランプCPUは、第1演出役物71が複数種の演出動作のうちの新曲発表
演出の演出動作を実行しているときに新曲発表演出以外の演出の演出動作の実行が可能と
なった場合、新曲発表演出以外の演出の演出動作の優先度が実行中の新曲発表演出の演出
動作よりも高いか否かを判定する。
ランプCPUは、他の演出動作の方が優先度が高いと判定した場合(ステップS401
7:YES)、第1演出役物71に実行中の新曲発表演出の演出動作を中断させて他の演
出動作を開始させる(ステップS4018)。
一方、他の演出動作の方が優先度が高くはないと判定された場合(ステップS4017
:NO)、一連の第1演出役物制御処理が終了して、ステップS4001に処理が戻され
る。この場合、ランプCPUにより、第1演出役物71に実行中の新曲発表演出の演出動
作を継続して実行させるための処理が行われる。
なお、詳細な説明は省略するが、ステップS4016以降の一連の処理は、制御データ
記憶領域に新たな制御データが格納された際に第1演出役物71が新曲発表演出とは異な
る演出の演出動作を実行している場合にも同様に行われる。
また、図には示されていないが、第2演出役物72による1の演出動作の実行が必要と
なった場合、ランプCPUは、第1演出役物71がどの演出動作を優先して実行している
かに関わらず、第2演出役物72に1の演出動作を実行させる。
[新曲発表演出の表示制御と第1演出役物制御による作用効果]
ここまでの説明から明らかなように、パチンコ遊技機1では、液晶表示装置5において
遊技演出と新曲発表演出とが同時に行われている場合には、新曲発表演出の画像が表示さ
れていない場合に表示すべき遊技演出の画像の一部又は全部が液晶表示装置5に表示され
ないような表示制御が画像音響制御基板140において実行される。このため、遊技者は
、遊技演出と新曲発表演出との両方の演出を楽しんで遊技を行うことができる。
また、第1演出役物71が新曲発表演出の演出動作を実行しているときに新曲発表演出
以外の演出の演出動作の実行が可能となった場合、新曲発表演出以外の演出の方が優先度
が高ければ、新曲発表演出の演出動作が中断されて新曲発表演出以外の演出の演出動作が
実行される。一方、新曲発表演出以外の演出の方が優先度が低ければ、新曲発表演出の演
出動作が継続して実行される。したがって、複数の演出動作を同時に実行することができ
ない第1演出役物71に演出を適切に実行させることができる。
なお、ここでは第1演出手段及び第2演出手段が第1演出役物71及び第2演出役物7
2である場合について説明したが、第1演出手段及び第2演出手段は、その両方或いはい
ずれか一方が、演出役物とは異なる演出手段(例えばランプ)であってもよい。
1 パチンコ遊技機(遊技機の一例)
4 表示器
5 メイン液晶表示装置
6 サブ液晶表示装置
10 遊技領域
11 第1始動口
12 第2始動口
13 大入賞口
16 ゲート
17 電動チューリップ
19 特定入賞口
24 スピーカ
41 第1特別図柄表示器
42 第2特別図柄表示器
71 第1演出役物
72 第2演出役物
100 遊技制御基板
101 メインCPU
102 メインROM
103 メインRAM
130 演出制御基板
131 サブCPU
132 サブROM
133 サブRAM
134 RTC
140 画像音響制御基板
141 統括CPU
142 VDP
143 音響DSP
144 制御用ROM
145 制御用RAM
146 音響用ROM
147 SDRAM
148 CGROM
149 VRAM
150 ランプ制御基板
1491 ディスプレイリスト記憶領域
1492 展開記憶領域
1493 全画面用フレームバッファ
1494 縮小画像用フレームバッファ
1495 メイン液晶用フレームバッファ
1496 サブ液晶用フレームバッファ

Claims (1)

  1. 遊技の進行を制御する遊技制御部と、演出を制御する演出制御部とを具備する遊技機で
    あって、
    前記遊技制御部は、
    所定の始動条件が成立すると、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する
    特別遊技判定手段と、
    前記特別遊技を実行すると前記特別遊技判定手段によって判定された場合に、当該特
    別遊技を実行する特別遊技実行手段とを備え、
    前記演出制御部は、
    前記遊技制御部によって制御される遊技に伴って、遊技演出の画像を所定の画像表示
    手段に表示する遊技演出画像表示手段と、
    所定の時間条件が満たされたか否かを判定する時間条件判定手段と、
    前記所定の時間条件が満たされたと前記時間条件判定手段によって判定された場合に
    実行される前記遊技演出とは異なる特定演出の画像を前記画像表示手段に表示する特定演
    出画像表示手段と、
    前記特定演出の実行前に当該特定演出の内容を示唆する示唆演出を実行する示唆演出
    実行手段と、
    前記画像表示手段における画像表示を制御する画像表示制御手段とを備え、
    前記遊技演出画像表示手段は、
    前記特定演出の画像表示期間内であるか否かに関わらず前記遊技演出の画像を表示可
    能であり、
    前記画像表示制御手段は、
    前記特定演出の画像と前記遊技演出の画像とが前記画像表示手段に同時に表示される
    際に、前記特定演出の画像が表示されていないときに表示すべき前記遊技演出の画像の一
    部又は全部を表示させないことを特徴とする遊技機。
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