JP2015091562A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】導入演出を実行可能に構成した場合に、ガセの導入演出が頻出することを防止することにより遊技者の期待感が低下してしまうことを防止し、遊技に対する興趣がそがれてしまうことを防止できるようにする。【解決手段】1の保留記憶が記憶された後、該1の保留記憶により行われる変動表示が大当りとなる可能性を予告する先読み予告演出を、該1の保留記憶により行われる変動表示が開始されるまでに実行可能であるとともに、少なくとも先読み予告演出の実行前に導入演出を実行可能である。そして、先読み予告演出の実行前以外の場合であっても所定の割合で導入演出を実行可能(いわゆるガセの導入演出を実行可能)であり、先読み予告演出の実行前以外の場合に導入演出を実行した後、保留記憶が新たに所定数(例えば、3個)増加するまで所定の割合を低下させる。【選択図】図42

Description

本発明は、始動条件の成立後、可変表示の開始条件が成立したことにもとづいて識別情報の可変表示を行い、当該識別情報の可変表示の表示結果として特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御するパチンコ遊技機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示部が設けられ、可変表示部において識別情報の可変表示の遊技の結果が特定遊技結果となった場合に、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。
なお、遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示部において開始される特別図柄(識別情報)の可変表示の遊技の結果として、あらかじめ定められた特定遊技結果(大当り図柄)が導出表示された場合に、「大当り(特定遊技状態)」が発生する。なお、導出表示とは、図柄を停止表示させることである。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。
また、可変表示部において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定遊技結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、可変表示装置に変動表示される図柄の表示結果が特定の表示結果でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
この種の遊技機は、通常、遊技領域に設けられた始動入賞口に遊技球が始動入賞すると、その始動入賞にもとづいて大当りとするか否かやリーチとするか否かを直ちに決定するのではなく、その始動入賞にもとづく変動表示を開始可能となったタイミングで各乱数値を読み出し、大当りとするか否かやリーチとするか否かを決定するように構成されている。
一方、そのような遊技機において、その始動入賞にもとづく変動表示を実行する前に、あらかじめ各乱数値を先読みして大当りとなるか否かやリーチとなるか否かを判定し、先読み予告演出を実行するように構成したものがある。例えば、特許文献1には、保留記憶にもとづく先読み判定にて大当りになると判定した場合に、その保留記憶にもとづき大当りとなる変動が開始される前の変動中において、演出モードを通常モードからチャンスモードに突入させる先読み予告演出を実行することが記載されている。また、例えば、特許文献2には、確変潜伏中または先読み判定結果で大当りとなると判定した場合に、変動表示の初期において表示画面の左右両側から扉が出現して開閉する演出を実行した後に、お祭りモード確定の特定背景画像に切り替わる演出を実行することが記載されている。
特開2010−46398号公報(段落0248−0250、図33) 特開2010−240046号公報(段落0426−0431、図34−35)
特許文献1および特許文献2に記載された遊技機を組み合わせれば、先読み予告演出を実行する前に、扉が開閉するなどの態様の導入演出を実行可能として先読み予告演出が出現したときの期待感を高めることができる。また、そのように導入演出を実行可能に構成した遊技機において、さらに、先読み予告演出が出現しない場合であっても所定の割合で導入演出を実行可能に構成(いわゆるガセの導入演出を実行可能に構成)することによって、導入演出が出現したときの期待感を高めるように構成することが考えられる。しかしながら、そのようなガセの導入演出が頻出して実行されてしまうと、遊技者を落胆させることになり、却って遊技者の期待感を低下させてしまうおそれがある。
そこで、本発明は、導入演出を実行可能に構成した場合に、ガセの導入演出が頻出することを防止することにより遊技者の期待感が低下してしまうことを防止し、遊技に対する興趣がそがれてしまうことを防止できる遊技機を提供することを目的とする。
(手段1)本発明による遊技機は、始動条件の成立(例えば、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に遊技球が入賞したこと)後、可変表示の開始条件が成立したことにもとづいて識別情報(例えば、第1特別図柄、第2特別図柄、演出図柄)の可変表示を行い、当該識別情報の可変表示の表示結果として特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する遊技機であって、始動条件の成立にもとづいて、数値データを抽出したが未だ可変表示の開始条件が成立していない可変表示について、抽出した数値データを所定の上限数(例えば、4)を限度として記憶する保留記憶手段(例えば、第1保留記憶バッファ、第2保留記憶バッファ)と、保留記憶手段に記憶された1の数値データにもとづく識別情報の可変表示の表示結果が導出表示されるまでに、特定表示結果とするか否かを決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS61を実行する部分)と、保留記憶手段に1の数値データが記憶された後、該1の数値データにより行われる識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となる可能性を予告する先読み予告演出(例えば、図55(5)〜(9)、図57(5)〜(9)、図58(5)〜(9)および図59(5)〜(10)に示す態様の先読み予告演出)を、該1の数値データにより行われる識別情報の可変表示が開始されるまでに実行可能な予告演出制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS8018の後にステップS8021,S8105を実行またはステップS8317を実行する部分)と、少なくとも先読み予告演出の実行前に導入演出(例えば、図55(3)(4)、図56(3)(4)、図57(3)、図58(3)、図59(3)(4)および図60(3)(4)に示す態様の導入演出)を実行可能な導入演出制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS8107の後にステップS8105を実行する部分)と、を備え、導入演出制御手段は、先読み予告演出の実行前以外の場合であっても所定の割合で導入演出を実行可能であり(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS6512でNの場合であっても、ステップS6513〜S6526を実行して導入演出の実行を決定し、ステップS8107の後にステップS8105を実行してガセの導入演出を実行可能である)、先読み予告演出の実行前以外の場合に導入演出を実行した後、識別情報の可変表示を所定回数実行するまで所定の割合を低下させることを特徴とする。
そのような構成により、ガセの導入演出が頻出することを防止することにより遊技者の期待感が低下してしまうことを防止することができ、遊技に対する興趣がそがれてしまうことを防止することができる。また、偶然に保留記憶手段が記憶する権利の数が短期間に増加した場合であっても、ガセの導入演出が頻出することを防止することができ、遊技に対する興趣がそがれてしまうことを防止することができる。
(手段3)手段1において、導入演出制御手段は、1の識別情報の可変表示の実行中の複数のタイミングで導入演出を実行可能であり(例えば、第3の実施の形態において、演出制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS8016Dの後にステップS8021,S8105を実行して変動開始時に導入演出を実行可能であり、ステップS8107Cの後にステップS8105を実行してスーパーリーチ発展時に導入演出を実行可能である)、先読み予告演出の実行前以外の場合に1のタイミングで導入演出を実行した場合には他のタイミングにおける所定の割合をさらに低下させる(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動開始時のガセの導入演出の実行を決定してステップS6523CでYと判定したときには、ステップS6522D〜S6526Dに移行しないようにしてスーパーリーチ発展時のガセの導入演出を決定しないようにし、変動開始時のガセの導入演出を実行しないと決定してステップS6523CでNと判定したときのみ、ステップS6522D〜S6526Dを実行してスーパーリーチ発展時のガセの導入演出を決定可能である)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、複数のタイミングで導入演出を実行可能に構成されている場合であっても、ガセの導入演出が頻出することを防止することができ、遊技に対する興趣がそがれてしまうことを防止することができる。
(手段4)手段1または手段3において、導入演出制御手段は、保留記憶手段が記憶する権利の中に識別情報の可変表示による遊技の結果が特定遊技結果となる権利が含まれる場合には、先読み予告演出の実行前以外の場合に導入演出を実行した後であっても所定の割合を低下させない(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS6513でNと判定しても、ステップS6519でYと判定したときには、ステップS6520で導入演出決定テーブルAを選択し、図45に示すように、70%の高い割合で導入演出を実行すると決定する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、保留記憶手段が特定遊技結果となる権利を記憶している場合にまで必要以上に導入演出を制限してしまうことを防止することができる。
(手段5)手段1、手段3または手段4のうちのいずれかにおいて、予告演出制御手段は、成立しやすい第1条件(例えば、新たな始動入賞が少なくとも1つ発生したこと)または成立しにくい第2条件(例えば、合算保留記憶数が最大数の8個溜まったこと)が成立したことにもとづいて先読み予告演出を実行するか否かを決定し、該決定結果にもとづいて先読み予告演出を実行可能であり(例えば、第4の実施の形態において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1条件成立時にはステップS6501aでNと判定してステップS6502〜S6511を実行して先読み予告演出を決定し、第2条件成立時にはステップS6501aでYと判定してステップS6526a〜S6526bを実行して先読み予告演出を決定し、ステップS8018の後にステップS8021,S8105を実行またはステップS8317を実行して先読み予告演出を実行可能である)、導入演出制御手段は、第1条件または第2条件が成立したことにもとづいて導入演出を実行するか否かを決定し、該決定結果にもとづいて導入演出を実行可能であり(例えば、第4の実施の形態において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1条件成立時にはステップS6501aでNと判定してステップS6513〜S6526を実行してガセの導入演出を決定し、第2条件成立時にはステップS6501aでYと判定してステップS6526d〜S6526iを実行してガセの導入演出を決定し、ステップS8107の後にステップS8105を実行してガセの導入演出を実行可能である)、先読み予告演出の実行前以外の場合に導入演出を実行した後に第2条件が成立した場合には第1条件が成立した場合と比較して所定の割合が高い(例えば、第4の実施の形態において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS6501aでYと判定した後に、ステップS6526dで導入演出決定テーブルAを選択して、図45に示すように、70%の高い割合で導入演出を実行すると決定する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、成立しにくい第2条件が成立した場合にまで導入演出を制限して却って遊技に対する興趣を低減させてしまうことを防止することができる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 4msタイマ割込処理を示すフローチャートである。 あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブル、小当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 大当り用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 はずれ用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 当り変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 はずれ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。 変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。 変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 保留特定領域および保留バッファの構成例を示す説明図である。 入賞時演出処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 表示結果指定コマンド送信処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 特別図柄表示制御処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 演出制御用CPUが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 コマンド受信バッファの構成例を示す説明図である。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示す説明図である。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 先読み予告演出決定処理を示すフローチャートである。 先読み予告演出決定処理を示すフローチャートである。 先読み予告演出決定処理を示すフローチャートである。 先読み予告振分テーブルの具体例を示す説明図である。 演出抽選処理を示すフローチャートである。 演出抽選処理を示すフローチャートである。 先読み予告決定テーブルの具体例を示す説明図である。 導入演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。 変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。 プロセスデータの構成例を示す説明図である。 演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 大当り表示処理を示すフローチャートである。 大当り終了演出処理を示すフローチャートである。 先読み予告演出や導入演出の演出態様の具体例を示す説明図である。 先読み予告演出や導入演出の演出態様の具体例を示す説明図である。 先読み予告演出や導入演出の演出態様の具体例を示す説明図である。 先読み予告演出や導入演出の演出態様の具体例を示す説明図である。 先読み予告演出や導入演出の演出態様の具体例を示す説明図である。 先読み予告演出や導入演出の演出態様の具体例を示す説明図である。 先読み予告演出や導入演出の実行タイミングを示す説明図である。 先読み予告演出や導入演出の実行タイミングを示す説明図である。 先読み予告設定制限期間を説明するための説明図である。 先読み予告設定制限期間を説明するための説明図である。 第2の実施の形態における演出抽選処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における演出抽選処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における演出図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態における先読み予告演出決定処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態における先読み予告演出決定処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態における演出抽選処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態における演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態における演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態における演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 第4の実施の形態における演出抽選処理を示すフローチャートである。 第4の実施の形態における演出抽選処理を示すフローチャートである。
実施の形態1.
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示を行う場合を示しているが、演出表示装置9で行われる演出は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、所定のストーリー性をもつ演出を実行して、大当り判定や変動パターンの決定結果にもとづいてストーリーの結果を表示するような演出を実行するようにしてもよい。例えば、プロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出を行うとともに、大当りであれば試合やバトルに勝利する演出を行い、はずれであれば試合やバトルに敗北する演出を行うようにしてもよい。また、例えば、勝敗などの結果を表示するのではなく、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような演出を実行するようにしてもよい。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(15R確変大当りや、10R確変大当り、2R確変大当りのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(15R確変大当りや、10R確変大当り、2R確変大当りのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままになる。なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1特別図柄表示器8aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられている。この実施の形態では、合計数を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられていることによって、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、この実施の形態では、合算保留記憶表示部18cにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とが第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順に並べて表示されるとともに、第1保留記憶であるか第2保留記憶であるかを認識可能な態様で表示される(例えば、第1保留記憶は赤色で表示され、第2保留記憶は青色で表示される)。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、この実施の形態では、後述するように、特別図柄の変動表示を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ560が変動時間を特定可能な変動パターンコマンドを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100によって、受信した変動パターンコマンドで特定される変動時間に従って演出図柄の変動表示が制御される。そのため、変動パターンコマンドにもとづいて変動時間が特定されることから、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とは、原則として同期して実行されるはずである。ただし、万一変動パターンコマンドのデータ化けなどが生じた場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識している変動時間と、演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識している変動時間との間にズレが生じる可能性がある。そのため、コマンドのデータ化けなどの不測の事態が生じた場合には、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とが完全には同期しない事態が生じる可能性がある。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、左側には、モータ86の回転軸に取り付けられ、モータ86が回転すると移動する可動部材78が設けられている。可動部材78は、例えば、擬似連の演出が実行されるときに動作する。また、例えば、可動部材78は、演出図柄の変動表示中に予告演出を実行可能に構成した場合に、予告演出(可動物予告演出)が実行されるときに動作する。また、演出表示装置9の周囲の飾り部において、左右の下方には、モータ87の回転軸に取り付けられ、モータ87が回転すると移動する羽根形状の可動部材(以下、演出羽根役物という。)79a,79bが設けられている。例えば、演出羽根役物79a,79bは、演出図柄の変動表示中に予告演出を実行可能に構成した場合に、予告演出(演出羽根役物予告演出)が実行されるときに動作する。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である高確率状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態。ただし、後述する高確率/低ベース状態を除く。)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
打球供給皿3を構成する部材においては、遊技者により操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120には、遊技者が押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチが設けられている。なお、操作ボタン120は、遊技者による押圧操作が可能な押しボタンスイッチが設けられているだけでなく、遊技者による回転操作が可能なダイヤルも設けられている。遊技者は、ダイヤルを回転操作することによって、所定の選択(例えば演出の選択)を行うことができる。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、大当りとなった場合には、大当り遊技終了後にいわゆる確変状態に移行され、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。なお、この実施の形態では、大当りとなった場合には必ず確変状態に移行されるのであるが、大当りとなった場合に、確変状態以外にいわゆる時短状態に移行される場合もあるように遊技機を構成してもよい。この場合、時短状態においても高ベース状態に移行されるようにしてもよい。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、可動部材78を動作させるためにモータ86を駆動する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、演出羽根役物79a,79bを動作させるためのモータ87を駆動する。
また、演出制御用CPU101は、入力ポート107を介して、遊技者による操作ボタン120の押圧操作に応じて操作ボタン120からの信号を入力する。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDやランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDやランプを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLED/ランプドライバ352に入力される。LED/ランプドライバ352は、LEDやランプを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25などに電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、高確率フラグ、高ベースフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(15R確変大当り、10R確変大当り、2R確変大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図13参照)も送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた変動パターン種別や変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態で示すように大当り種別が全て確変大当り(この実施の形態では、15R確変大当り、10R確変大当り、2R確変大当り、突然確変大当り)であるように構成する場合、小当りを設けなくてもよい。また、大当り種別が全て確変大当りである場合に小当りを設けるように構成する場合には、高確率状態に移行されるのみで高ベース状態を伴わない突然確変大当りを設けるようにすることが好ましい。ただし、この実施の形態では、後述するように、大当り遊技終了後71回目の変動表示の際に高確率/低ベース状態とするときにスーパーリーチとなる割合を高めているのであるが、このように高確率/低ベース状態となる突然確変大当りを設けるように構成する場合には、突然確変大当りによる大当り遊技を終了した後、71回転目の変動表示を終了するまで全ての変動表示において高確率/低ベース状態に制御された状態となるので、確変状態を終了するまでの全ての変動表示においてスーパーリーチとなる割合が高くなってしまう。従って、高確率/低ベース状態となる突然確変大当りを設けるように構成する場合には、高確率/低ベース状態であるときにスーパーリーチとなる割合を必ず毎回高めるのではなく、スーパーリーチとなる割合を高めるときと高めない(通常の割合のまま)ときとを設けるようにしてもよい。また、例えば、遊技状態(例えば、高確率フラグや高ベースフラグがセットされているか否か)を見るのではなく、大当り遊技後の変動表示の回数をカウントし、71回目の変動表示となったときにのみ、スーパーリーチとなる割合を高めるようにしてもよい。そのように構成すれば、高確率/低ベース状態となる突然確変大当りを設けた場合に、突然確変大当りによる大当り遊技を終了した後、確変状態を終了するまでの毎回の変動表示においてスーパーリーチの出現率が連続して高くなってしまう状態を防止することができる。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図6に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図6において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図6に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
なお、この実施の形態では、図6に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する15R確変大当り、10R確変大当り、2R確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、15R確変大当り、10R確変大当り、2R確変大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1に種別分けされている。また、はずれである場合には、リーチも特定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも特定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチおよび再変動1回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−7とに種別分けされている。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
なお、この実施の形態では、確変状態には、大当り抽選において大当りと決定される確率を高めた高確率状態に移行されるとともに、高ベース状態にも移行された状態であるある場合と、高確率状態にのみ移行され高ベース状態には移行されていない(低ベース状態である)状態である場合との2つのケースがあるが、いずれのケースの場合であっても、確変状態である場合には確変時大当り判定テーブルが用いられ、それ以外の場合に通常時大当り判定テーブルが用いられる。なお、後述するように、この実施の形態では、大当りとなると、大当り遊技終了後に高確率状態に移行されるとともに高ベース状態に移行される。そして、大当り終了後、変動表示を71回終了するまで確変状態が継続する。ただし、高ベース状態は、大当り終了後、変動表示を70回終了したときに終了して低ベース状態に移行され、高確率状態のみ変動表示を71回終了するまで継続される。従って、この実施の形態では、大当り終了後、70回目の変動表示を終了してから71回目の変動表示を終了するまでの間、高確率状態のみに移行され、高ベース状態には移行されていない(低ベース状態である)確変状態となる場合がある。
図8(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図8(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図8(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図8(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行う場合には小当りを設けないようにしてもよい。この場合、図8(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この実施の形態では、遊技状態が確変状態に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行される。遊技状態が確変状態に移行されているときにも小当りが発生するようにし、確変となるか否かを煽る演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が確変状態であるにもかかわらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。そこで、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が確変状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変に対する煽り演出を行わないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する15R確変大当り、10R確変大当り、2R確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図8(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図8(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図8(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図8(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図8(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して8個の判定値が割り当てられている(40分の8の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して2個の判定値が割り当てられている(40分の2の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態としての突然確変大当りと、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態としての15ラウンドの確変大当り「15R確変大当り」、10ラウンドの確変大当り「10R確変大当り」および2ラウンドの確変大当り「2R確変大当り」とに決定する場合があるとともに、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定する場合を示しているが、付与される遊技価値は、この実施の形態で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態いずれの場合であっても、大入賞口を15回開放したときに(この場合、第1特定遊技状態の場合には15ラウンド全てを終了し、第2特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出を実行するようにしてもよい。そして、第1特定遊技状態の場合には内部的に15ラウンド全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第2特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も15回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別として、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」および「突然確変大当り」がある。なお、この実施の形態では、大当り遊技において実行されるラウンド数が15ラウンド、10ラウンドおよび2ラウンドの3種類である場合を示しているが、大当り遊技において実行されるラウンド数は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、7ラウンドの大当り遊技に制御する7R確変大当りや、5ラウンドの大当り遊技に制御する5R確変大当りが設けられていてもよい。また、この実施の形態では、大当り種別が「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」および「突然確変大当り」の4種類である場合を示しているが、4種類にかぎらず、例えば、5種類以上の大当り種別を設けるようにしてもよい。また、逆に、大当り種別が4種類よりも少なくてもよく、例えば、大当り種別として2種類のみ設けられていてもよい。
「15R確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、高確率状態に移行されるとともに高ベース状態にも移行される。後述するステップS166〜S169参照)。そして、確変状態に移行した後、変動表示を70回終了すると高ベース状態が終了し(ステップS169,S144参照)、変動表示を71回終了すると高確率状態が終了する(ステップS167,S140参照)。
「10R確変大当り」とは、10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、高確率状態に移行されるとともに高ベース状態にも移行される。後述するステップS166〜S169参照)。そして、確変状態に移行した後、変動表示を70回終了すると高ベース状態が終了し(ステップS169,S144参照)、変動表示を71回終了すると高確率状態が終了する(ステップS167,S140参照)。
「2R確変大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、高確率状態に移行されるとともに高ベース状態にも移行される。後述するステップS166〜S169参照)。そして、確変状態に移行した後、変動表示を70回終了すると高ベース状態が終了し(ステップS169,S144参照)、変動表示を71回終了すると高確率状態が終了する(ステップS167,S140参照)。
なお、「2R確変大当り」は、後述する「突然確変大当り」と同様に大入賞口の開放回数が2回(2ラウンド)のみ許容される大当りであるが、「突然確変大当り」と異なり、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が長い(この実施の形態では29秒)。従って、後述する「突然確変大当り」の場合には、大当り遊技中に遊技球が大入賞口に入賞することは殆ど期待できないのであるが、「2R確変大当り」となった場合には、大入賞口の開放回数は少ないものの大当り遊技中に遊技球が大入賞口に入賞することを期待することができる。
また、「突然確変大当り」とは、「15R確変大当り」や「10R確変大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。また、「15R確変大当り」や、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」では、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が29秒と長いのに対して、「突然確変大当り」では1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が0.1秒と極めて短く、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することは殆ど期待できない。そして、この実施の形態では、その突然確変大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(この実施の形態では、高確率状態に移行されるとともに高ベース状態にも移行される。後述するステップS166〜S169参照)。そして、確変状態に移行した後、変動表示を70回終了すると高ベース状態が終了し(ステップS169,S144参照)、変動表示を71回終了すると高確率状態が終了する(ステップS167,S140参照)。
なお、前述したように、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。なお、この実施の形態で示すように大当り種別が全て確変大当り(この実施の形態では、15R確変大当り、10R確変大当り、2R確変大当り、突然確変大当り)であるように構成する場合、小当りを設けなくてもよい。また、この実施の形態のように大当り種別が全て確変大当りである場合に小当りを設けるように構成する場合には、高確率状態に移行されるのみで高ベース状態を伴わない突然確変大当りを設けるようにすること(大入賞口の開放パターンも突然確変大当りと小当りの場合とで同じにすること)が好ましい。ただし、この実施の形態では、後述するように、大当り遊技終了後71回目の変動表示を実行するときにスーパーリーチとなる割合を高めているのであるが、小当りおよび高ベース状態を伴わない突然確変大当りを設けるように構成する場合には、71回目の変動表示においてスーパーリーチとなる割合を必ず毎回高めるのではなく、スーパーリーチとなる割合を高めるときと高めない(通常の割合のまま)ときとを設けるようにし、突然確変大当り後の高確率状態において低確率/低ベース状態のときと同じ選択割合/選択方法で変動パターンを選択するように構成すればよい。そのように構成すれば、大当り終了後71回目の変動表示でスーパーリーチの出現率が永久的に高くなってしまう状態を防止することができる。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図9(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「10R確変大当り」や「2R確変大当り」である場合に用いられる図9(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「15R確変大当り」である場合に用いられる図9(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、図9(A),(B)に示すように、この実施の形態では、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」または「2R確変大当り」である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が150〜251であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、スーパーリーチ大当りについて、擬似連を伴う変動パターン種別(スーパーPA3−3、スーパーPA3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)と、擬似連を伴わない変動パターン種別(スーパーPB3−3、スーパーPB3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)とに分けてもよい。この場合、10R/2R確変大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aおよび15R確変大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bの両方において、スーパーリーチかつ擬似連を伴う変動パターン種別と、スーパーリーチかつ擬似連を伴わない変動パターン種別とが割り当てられることになる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて突然確変大当り状態に制御する場合には、15R確変大当りや10R確変大当り、2R確変大当りによる大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図9(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図9(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図10(A)〜(D)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Dを示す説明図である。このうち、図10(A)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示している。また、図10(B)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示している。また、図10(C)は、遊技状態が確変状態のうちの高確率/高ベース状態(大当り終了後、70回目の変動表示を終了するまでの状態)である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを示している。また、図10(D)は、遊技状態が確変状態のうちの高確率/低ベース状態(大当り終了後、70回目の変動表示を終了してから71回目の変動表示を終了するまでの状態)である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Dを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Dは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図10(C),(D)に示すように、この実施の形態では、確変状態である場合であっても、大当り終了後、最後の71回目の変動表示が行われる場合には、それ以前の70回目の変動表示が行われる場合までと比較して、スーパーリーチを伴う変動パターンが選択される割合が高い。そのようにすることによって、この実施の形態では、確変状態が終了する最後の変動表示では高い確率でスーパーリーチの変動表示を行うようにすることによって、確変状態終了時における遊技者の大当りに対する期待感を高めている。なお、最後の71回目の変動表示だけにかぎらず、例えば、確変状態が終了する所定回数前(例えば、5回前)の変動表示から最終回の変動表示にわたってスーパーリーチとなる割合を高めるなど、複数回の変動表示にわたって高い確率でスーパーリーチの変動表示を行うようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、大当り終了後、高確率状態については71回目の変動表示が終了するまで継続するようにし、高ベース状態については70回目の変動表示が終了するまで継続するようにすることによって、確変状態最後の71回目の変動表示においては高確率/低ベース状態に制御されている場合を示しているが、高ベース状態についても71回目の変動表示が終了するまで継続するようににし、確変状態最後の71回目の変動表示においても高確率/高ベース状態に制御されているようにしてもよい。ただし、このように制御すると、この実施の形態では、後述するように、変動パターン設定処理において高確率フラグや高ベースフラグの状態によって、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C,135Dを選択しているのであるが(ステップS95,S96,S100,S101参照)、確変状態最後の71回目の変動表示でも高確率/高ベース状態のままであることから、このようにフラグの状態を確認してはずれ用変動パターン種別判定テーブル135C,135Dを選択することができなくなる。そこで、このように、確変状態最後の71回目の変動表示においても高確率/高ベース状態に制御する場合には、後述する高確率回数カウンタや高ベース回数カウンタの値を確認し、カウンタの値が残り1回となっていれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135Dを選択するようにし、カウンタの値がまだ2以上であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを選択するようにしてもよい。
また、確変状態が終了する所定回数前(例えば、5回前)の変動表示から最終回の変動表示にわたってスーパーリーチとなる割合を高めるように構成する場合、例えば、大当り終了時に後述する高確率回数カウンタや高ベース回数カウンタに75回をセットするようにし(例えば、高確率回数カウンタおよび高ベース回数カウンタの両方に75をセットして、75回の変動表示を終了するまで高確率/高ベース状態が継続するようにしてもよく、高確率回数カウンタに75をセットし、高ベース回数カウンタに70をセットして、確変状態が終了する5変動前から最終回の変動表示までは高確率/低ベース状態に制御するようにしてもよい。なお、確変状態が終了する5変動前から最終回の変動表示までは高確率/低ベース状態に制御する場合には、この実施の形態で示したものと同様の制御に従い、高確率フラグや高ベースフラグを確認することによって、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C,135Dを選択するようにしてもよい(ステップS95,S96,S100,S101参照)。)、変動表示の開始時に、高確率回数カウンタや高ベース回数カウンタの値が残り所定数(例えば5)以内となっているか否か(確変状態の残り回数が所定回数以内となっているか否か)を確認し、所定数(例えば5)以内となっていれば、図10(D)に示すスーパーリーチの割合を高めたはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Dを選択するようにし、カウンタの値がまだ所定数(例えば5)より多ければ、図10(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを選択するようにしてもよい。なお、確変状態が終了する所定回数前(例えば、5回前)の変動表示からスーパーリーチとなる割合を高めるように構成する場合の制御方法は、この実施の形態に示したものにかぎらず、例えば、高確率回数カウンタには、この実施の形態と同様に71をセットし、逆に高ベース回数カウンタに66をセットすることによって、確変状態が終了する5変動前から最終回の変動表示までは高確率/低ベース状態に制御するようにし、高確率回数カウンタの値が残り5以内となっているか否かを確認することによって、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C,135Dを選択するようにしてもよい。また、大当り後の変動回数を高確率回数カウンタや高ベース回数カウンタのカウント値にもとづいて判断するのではなく、他のカウンタを用いて判断するようにしてもよい。例えば、大当り遊技終了後の変動回数をカウントするカウンタを設けるようにし、そのカウンタのカウント値が所定範囲(例えば、71〜75または66〜71。)であるか否かを確認することによって、確変状態が終了する5変動前から最終回の変動表示までの間であるか否かを判定し、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C,135Dを選択するようにしてもよい(なお、確変状態が終了する最終回の変動表示1回のみスーパーリーチの選択割合を高めるように構成する場合にも同様に構成してもよく、例えば、大当り遊技終了後の変動回数をカウントするカウンタの値が例えば71となった場合にはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Dを選択するように構成してもよい)。また、確変状態が終了する所定回数前(例えば、5回前)の変動表示から最終回の変動表示が終了するまでを高確率/低ベース状態に制御するように構成する場合には、この実施の形態と同様に、変動パターン設定処理において高確率フラグや高ベースフラグの状態によって、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C,135Dを選択するようにしてもよい(ステップS95,S96,S100,S101参照)。
なお、図10に示す例では、遊技状態が高ベース状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135B〜135Dを用いる場合を示しているが、高ベース状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、図10(C)に示す例では、合算保留記憶数にかかわらず共通の高ベース用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを用いる場合を示しているが、高ベース用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Bとの2種類のテーブルを用いる場合を示しているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。また、このような場合であっても、特定の可変表示パターンとしてのスーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別に対して共通の判定値を割り当てるように構成すればよい。
なお、「特定の演出態様」とは、スーパーリーチを伴う変動パターンなど、少なくとも大当りに対する期待度が高く設定され、遊技者に大当りに対する期待感を抱かせることができる変動パターン種別、変動パターンのことである。また、「大当りに対する期待度(信頼度)」とは、その特定の演出態様による可変表示(例えば、スーパーリーチを伴う変動表示)が実行された場合に大当りが出現する出現率(確率)を示している。例えば、スーパーリーチを伴う変動表示が実行される場合の大当り期待度は、(大当りと決定されている場合にスーパーリーチが実行される割合)/(大当りと決定されている場合およびハズレと決定されている場合の両方にスーパーリーチが実行される割合)を計算することによって求められる。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図10(A),(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230〜251であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図10(A)、(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1〜79であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともリーチを伴わない(擬似連や滑り演出などの特定演出も伴わない)通常変動の変動表示が実行されることがわかる。そのようなテーブル構成により、この実施の形態では、判定テーブル(はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A,135B)は、リーチ用可変表示パターン(リーチを伴う変動パターン)以外の可変表示パターンのうちの少なくとも一部に対して、保留記憶手段(第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)が記憶する権利の数(第1保留記憶数や第2保留記憶数、合算保留記憶数)にかかわらず、共通の判定値(図10(A),(B)に示す例では1〜79)が割り当てられるように構成されている。なお、「リーチ用可変表示パターン以外の可変表示パターン」とは、この実施の形態で示したように、例えば、リーチを伴わず、擬似連や滑り演出などの特定演出も伴わず、可変表示結果が大当りとならない場合に用いられる可変表示パターン(変動パターン)のことである。
なお、この実施の形態では、図9に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図10(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が高ベース状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図11(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図11(A)に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている場合が示されている。また、図11(B)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図11(B)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの特定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、特定演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1と特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、特定演出を伴う特殊PG1−2、特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成してもよい。
図12は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図13および図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図13および図14に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C06(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C06(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C06(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001,A002(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。この実施の形態では、大当りの種類に応じて、大当り開始指定コマンドまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンドが用いられる。具体的には、「15R確変大当り」や、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」である場合には大当り開始指定コマンド(A001(H))が用いられ、「突然確変大当り」や「小当り」である場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(A002(H))が用いられる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。なお、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、大入賞口開放後指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放後指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを終了する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A201(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを終了する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A30A(H))が送信される。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。なお、大当り終了指定コマンド(A301(H))は、「15R確変大当り」や、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。コマンドA302(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が高確率/高ベース状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確率/高ベース状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が高確率/低ベース状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確率/低ベース状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、以下、第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、保留記憶数を指定するコマンドとして、合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信する場合を示しているが、第1保留記憶と第2保留記憶とのうち増加した方の保留記憶数を指定するコマンドを送信するように構成してもよい。具体的には、第1保留記憶が増加した場合に第1保留記憶数を指定する第1保留記憶数指定コマンドを送信し、第2保留記憶が増加した場合に第2保留記憶数を指定する第2保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、保留記憶情報として、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したかを指定する始動入賞指定コマンドを送信するとともに、合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信する場合を示しているが、保留記憶情報として送信する演出制御コマンドは、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、保留記憶数が増加したときに、第1保留記憶数または第2保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1保留記憶数または第2保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。また、コマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す演出制御コマンド(変動カテゴリコマンド)である。
この実施の形態では、後述する入賞時演出処理(図21参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時に、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りや小当りとなることを指定する値や、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄指定コマンドに設定されている値にもとづいて、表示結果が大当りや小当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドにもとづいて、変動パターン種別判定用乱数の値が所定の判定値となる場合には変動パターン種別を認識できる。
図15は、図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図15に示すように、この実施の形態では、大当りや小当りとなるか否かと、大当りの種別とに応じて、EXTデータが設定され、図柄指定コマンドが送信される。
例えば、後述する入賞時演出処理において、「はずれ」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄1指定コマンド)を送信する。また、例えば、「15R確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「01(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄2指定コマンド)を送信する。また、例えば、「10R確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「02(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄3指定コマンド)を送信する。また、例えば、「2R確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「03(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄4指定コマンド)を送信する。また、例えば、「突然確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「04(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄5指定コマンド)を送信する。また、例えば、「小当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「05(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄6指定コマンド)を送信する。なお、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータと、表示結果指定コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。そのように構成すれば、図柄指定コマンドを設定する際と表示結果指定コマンドを設定する際とで、読み出すデータを共通化することができる。
図16および図17は、変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。図16および図17に示すように、この実施の形態では、いずれの遊技状態であるかと、特別図柄や演出図柄の表示結果がいずれの表示結果となるかと、始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になると判定したとかとに応じて、EXTデータに値が設定され、変動カテゴリコマンドが送信される。
例えば、始動入賞時に、遊技状態が通常状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となる場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した変動カテゴリ1コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値1〜79の範囲には非リーチCA2−1の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ1コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別が非リーチCA2−1となることを認識することができる。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜89となる場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した変動カテゴリ2コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が90〜99となる場合には、EXTデータに「02(H)」を設定した変動カテゴリ3コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が100〜169となる場合には、EXTデータに「03(H)」を設定した変動カテゴリ4コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が170〜199となる場合には、EXTデータに「04(H)」を設定した変動カテゴリ5コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が200〜214となる場合には、EXTデータに「05(H)」を設定した変動カテゴリ6コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が215〜229となる場合には、EXTデータに「06(H)」を設定した変動カテゴリ7コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が230〜251となる場合には、EXTデータに「07(H)」を設定した変動カテゴリ8コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値230〜251の範囲にはスーパーCA2−7の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ8コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がスーパーCA2−7となることを認識することができる。
なお、上記のいずれの変動カテゴリに属するかを判定するために用いられる閾値79、89、99、169、199、214および229は、具体的には、図10(A),(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップして導き出されたものである。このことは、以降の変動カテゴリ9〜12,21〜29についても同様であり、図9(A)〜(D)や図10(C),(D)に示す変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップしてカテゴリ判定のために用いられる閾値が導き出される。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が高確率/高ベース状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となる場合(すなわち、非リーチCA2−3の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「08(H)」を設定した変動カテゴリ9コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が220〜251となる場合(すなわち、スーパーCA2−7の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「09(H)」を設定した変動カテゴリ10コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が高確率/低ベース状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となる場合(すなわち、非リーチCA2−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「0A(H)」を設定した変動カテゴリ11コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜251となる場合(すなわち、スーパーCA2−7の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「0B(H)」を設定した変動カテゴリ12コマンドを送信する。
なお、遊技状態が確変状態(高確率/高ベース状態や高確率/低ベース状態)である場合にも、判定値230〜251の範囲にスーパーCA2−7の変動パターン種別を割り当てるようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態にかかわらず、スーパーCA2−7の変動パターン種別に対して共通の判定値が割り当てられるようにすることができる。そのため、後述する入賞時演出の処理のステップS232の処理を実行する際に、はずれであれば、遊技状態にかかわらず共通の判定処理を行えばよくなり、プログラム容量をより低減することができる。また、この場合、ステップS226の遊技状態の判定処理も不要とすることができる。
また、例えば、始動入賞時に、「10R確変大当り」または「2R確変大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「10(H)」を設定した変動カテゴリ21コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が75〜149となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「11(H)」を設定した変動カテゴリ22コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が150〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「12(H)」を設定した変動カテゴリ23コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、「15R確変大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「13(H)」を設定した変動カテゴリ24コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が39〜79となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「14(H)」を設定した変動カテゴリ25コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「15(H)」を設定した変動カテゴリ26コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、突然確変大当りとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となる場合(すなわち、特殊CA4−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「16(H)」を設定した変動カテゴリ27コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が101〜251場合(すなわち、特殊CA4−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「17(H)」を設定した変動カテゴリ28コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、小当りとなると判定した場合、CPU56は、EXTデータに「18(H)」を設定した変動カテゴリ29コマンドを送信する。
なお、始動入賞時に入賞時判定を行ったときと実際に変動表示を開始するときとでは必ずしも合算保留記憶数が同じであるとは限らないのであるから、入賞時判定結果指定コマンドで示される変動パターン種別が実際に変動表示で用いられる変動パターン種別と一致しない場合も生じうる。しかし、この実施の形態では、少なくとも非リーチCA2−1、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3の変動パターン種別については、合算保留記憶数にかかわらず共通の判定値が割り当てられているのであるから(図9、図10参照)、入賞時判定結果と実際に実行される変動表示の変動パターン種別とで不整合が生じない。そのため、この実施の形態では、非リーチCA2−1、スーパーCA2−7またはスーパーCA3−3の変動パターン種別になると入賞時判定された変動表示に対して後述する先読み予告演出が実行される。なお、非リーチCA2−1、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3の変動パターン種別となると判定した場合にのみ、図16および図17に示す変動カテゴリコマンド(具体的には、変動カテゴリ1コマンド、変動カテゴリ8コマンド、変動カテゴリ23コマンド、変動カテゴリ26コマンドのみ)を送信し、それ以外の変動パターン種別の入賞時判定結果の場合には変動カテゴリコマンドを送信しないようにしてもよい。また、非リーチCA2−1、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3以外となると入賞時判定された場合には、変動パターン種別を特定不能であることを示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。
なお、「先読み予告演出」とは、予告対象となる変動表示が大当りとなる可能性を予告するものであって、予告対象となる変動表示が開始されるよりも前に実行される予告演出のことである。ただし、必ずしも複数回の変動表示にわたって予告演出を実行する必要は無く、例えば、その予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前の1回のみの変動表示において予告演出を行うものであってもよい。また、例えば、その予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前の変動表示から予告演出を開始して、その予告演出の対象となる変動表示の直前の変動表示までで予告演出を終了するものであってもよいし、その予告演出の対象となる変動表示にもわたって予告演出を行うものであってもよい。また、複数回の変動表示にわたって必ずしも連続して実行する必要はなく、例えば、1回おきまたは2回おきに間欠的に複数回の可変表示において予告演出を実行してもよい。ただし、後述する「カウントダウン」の態様の先読み予告演出に関しては、カウントダウンが1回のみであったり間欠的あったりすると演出が不自然となってしまうので、複数の変動表示にわたって連続して行うことが望ましい。
また、この実施の形態では、既に説明したように、「スーパーリーチ大当り」と入賞時判定した場合に加えて、「非リーチはずれ」や「スーパーリーチはずれ」と入賞時判定した場合にも先読み予告演出が実行される。従って、先読み予告演出が実行されても、その予告対象の変動表示において大当りとはならない(すなわち、はずれとなる)いわゆるガセの先読み予告演出が実行される場合がある。
また、この実施の形態では、先読み予告演出が実行される場合には、その先読み予告演出の実行前に導入演出が実行される(ただし、後述する先読み予告設定制限期間の解除時に遡って先読み予告演出が実行される場合には、導入演出が実行されない場合もある)。「導入演出」とは、先読み予告演出が出現する可能性を予告するものであって、先読み予告演出の実行前に実行される演出のことである。この実施の形態では、始動入賞したタイミングで、その始動入賞したときに実行中であった変動表示において導入演出が実行される。そして、後述する「保留球変化」の態様の先読み予告演出が実行される場合には、その導入演出が実行された変動表示を終了するときに保留表示の態様が変更されて先読み予告演出が開始される。また、「保留球変化」以外の態様(後述する「図柄変動時の変動形態の変化」、「モード移行」、「カウントダウン」の態様)の先読み予告演出が実行される場合には、その導入演出が実行された変動表示を終了した後に、次に開始される変動表示から先読み予告演出が開始される。
なお、この実施の形態では、導入演出が実行された後に必ず先読み予告演出が実行されるとはかぎらない。従って、導入演出が実行されても、その後に先読み予告演出が出現しないいわゆるガセの導入演出が実行される場合がある。
また、この実施の形態では、新たに始動入賞が発生したことを条件として、先読み予告演出を実行するか否かが抽選処理により決定され、先読み予告演出を実行することに決定した場合には、導入演出を実行した後に先読み予告演出が実行される。また、先読み予告演出を実行しないことに決定した場合には、ガセの導入演出を実行するか否かが抽選処理により決定され、その決定結果に従ってガセの導入演出が実行される。なお、ガセの導入演出を実行するための条件は、先読み予告演出を実行しない場合であればよく、必ずしも新たな始動入賞が発生したことを条件としなくてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態にかかわらず(例えば、高確率状態や高ベース状態であるか否かや、大当り遊技中であるか否かにかかわらず)、始動入賞が発生するごとに入賞時判定の処理が実行され、必ず図15に示す図柄指定コマンドが送信されるとともに図16および図17に示す変動カテゴリコマンドが送信される。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドにもとづいて、予告対象の変動表示が開始される以前に、前もって大当りとなるか否かやリーチとなるか否かを予告する先読み予告を実行する。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図13および図14に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図13および図14に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図18は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、または、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図29参照)、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、大入賞口開放中指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。また、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大入賞口開放中処理では、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、大当り中開放後指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、高確率フラグや高ベースフラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全ての開放を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図19は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS1211)。第1始動口スイッチ13aがオン状態でなければ、ステップS1222に移行する。第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS1212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、ステップS1222に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1214)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップS1215)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図20(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図20(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図20(A)には、合算保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図20(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図20(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1216)。なお、ステップS1216の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図20(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図20(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時演出処理を実行する(ステップS1217)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1218)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1219)。また、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1220)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1221)。
なお、ステップS1218,S1219の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態や高ベース状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU56は、第1始動入賞口13に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1218〜S1221の処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS1222)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオン状態であれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS1223)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1224)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1225)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップS1226)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図20(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1227)。なお、ステップS1227の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(ステップS1228)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1229)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1230)。また、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1231)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1232)。
なお、ステップS1229,S1230の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態や高ベース状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU56は、第2始動入賞口14に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1229〜S1232の処理が実行されることによって、第2始動入賞口14への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第2始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
図21は、ステップS1217,S1228の入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、CPU56は、まず、ステップS1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS220)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を実行することによって、あらかじめ大当りや小当りとなるか否かや、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動表示結果や変動パターン種別を予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって演出図柄の変動表示中に大当りやスーパーリーチとなることを予告する先読み予告演出を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(ステップS220のN)、CPU56は、遊技状態が高確率状態(確変状態。高確率/高ベース状態と高確率/低ベース状態とを含む。)であることを示す高確率フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS221)。高確率フラグがセットされていれば、CPU56は、ステップS1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の右欄に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS222)。なお、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に15R確変大当りや、10R確変大当り、2R確変大当り、突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS221で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(ステップS222のN)、CPU56は、ステップS1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(B),(C)に示す小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS223)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS1217の入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS1228の入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(ステップS223のN)、CPU56は、「はずれ」となることを示すEXTデータ「00(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS224)。
次いで、CPU56は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップS225)。この実施の形態では、CPU56は、ステップS225において、遊技状態が高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否か(具体的には、高確率フラグおよび高ベースフラグがセットされているか否か)を判定する。なお、始動入賞時にステップS225で高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS225で高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に15R確変大当りや、10R確変大当り、2R確変大当り、突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS225で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
そして、CPU56は、ステップS225の判定結果に応じて、はずれ用の各閾値を設定する(ステップS226)。この実施の形態では、あらかじめ閾値判定を行う閾値判定プログラムが組み込まれており、閾値より大きいか否かを判定することにより、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかが判定され、図16および図17に示す変動カテゴリコマンドに設定するEXTデータの値が決定される。
例えば、CPU56は、遊技状態が高確率/高ベース状態であると判定した場合には閾値219を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値219以下であるか否かを判定し、閾値219以下である場合(すなわち、1〜219である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「08(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値219以下でない場合(すなわち、220〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「09(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
また、例えば、CPU56は、遊技状態が高確率/低ベース状態であると判定した場合には閾値79を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値79以下であるか否かを判定し、閾値79以下である場合(すなわち、1〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「0A(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値79以下でない場合(すなわち、80〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「0B(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
また、例えば、CPU56は、遊技状態が通常状態であると判定した場合には、合算保留記憶数にかかわらず、閾値79、89、99、169、199、214および229を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値79以下であるか否かを判定し、閾値79以下である場合(すなわち、1〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「00(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値89以下である場合(すなわち、80〜89である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「01(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値99以下である場合(すなわち、90〜99である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「02(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値169以下である場合(すなわち、100〜169である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「03(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値199以下である場合(すなわち、170〜199である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「04(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値214以下である場合(すなわち、200〜214である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「05(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値229以下である場合(すなわち、215〜229である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「06(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値229以下でない場合(すなわち、230〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「07(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
なお、上記に示す閾値判定の例では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していくので、後の順番の閾値で判定されたものが前の順番の閾値以下の範囲内となることはない。すなわち、閾値79以下であるか否かを判定した後に、閾値89以下であるか否かを判定するときには、前の順番の閾値以下の1〜79の範囲内となることはなく、80〜89の範囲であるか否かを判定することになる。また、この実施の形態では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していく場合を示したが、逆に大きい方から順に229、214、199、169、99、89および79と判定していってもよい。このことは、以下に示す他の閾値を用いた判定を行う場合も同様である。
なお、ステップS225の遊技状態の判定を行うことなく、常に通常状態(低確率/低ベース状態)における閾値を設定するようにしてもよい。そのように構成しても、少なくとも「非リーチはずれ」となる変動パターン種別と「スーパーリーチはずれ」となる変動パターン種別とに関しては判定値の範囲が共通化されているのであるから、「非リーチはずれ」や「スーパーリーチはずれ」となるか否かについては判定することができる。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(ステップS223のY)、CPU56は、「小当り」となることを示すEXTデータ「05(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS227)。
次いで、CPU56は、小当り用の閾値を設定する(ステップS228)。なお、この実施の形態では、CPU56は、閾値251を設定するものとし、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値251以下である(1〜251である)と判定して、変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「18(H)」を設定すると判定するものとする(図17参照)。なお、小当りである場合には、閾値判定を行うことなく、そのままEXTデータ「18(H)」を設定すると判定するようにしてもよい。
ステップS220またはステップS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU56は、ステップS1216,S1227で抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(ステップS229)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS1217の入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(D)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aを用いて大当り種別が「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS1228の入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(E)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bを用いて大当り種別が「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
次いで、CPU56は、大当り種別の判定結果に応じたEXTデータを図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS230)。この場合、「15R確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「15R確変大当り」となることを示すEXTデータ「01(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「10R確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「10R確変大当り」となることを示すEXTデータ「02(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「2R確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「2R確変大当り」となることを示すEXTデータ「03(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「突然確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「突然確変大当り」となることを示すEXTデータ「04(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。
そして、CPU56は、ステップS229で判定した大当り種別に応じて、大当り用の各閾値を設定する(ステップS231)。
例えば、CPU56は、「10R確変大当り」または「2R確変大当り」と判定した場合には、閾値74および149を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値74以下であるか否かを判定し、閾値74以下である場合(すなわち、1〜74である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「10(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値149以下である場合(すなわち、75〜149である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「11(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値149以下でない場合(すなわち、150〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「12(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
また、例えば、CPU56は、「15R確変大当り」と判定した場合には、閾値38および79を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値38以下であるか否かを判定し、閾値38以下である場合(すなわち、1〜38である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「13(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値79以下である場合(すなわち、39〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「14(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値79以下でない場合(すなわち、80〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「15(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
また、例えば、CPU56は、「突然確変大当り」と判定した場合には、閾値100を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値100以下であるか否かを判定し、閾値100以下である場合(すなわち、1〜100である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「16(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値100以下でない場合(すなわち、101〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「17(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
次いで、CPU56は、ステップS226,S228,S231で設定した閾値と、ステップS1216,S1227で抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)とを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する(ステップS232)。
なお、ステップS226,S228,S231において、あらかじめ定められた閾値を設定するのではなく、変動パターン種別判定テーブル(図9、図10参照)を設定するようにし、ステップS232において、設定した変動パターン種別判定テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲やいずれの変動パターン種別となるかを判定するようにしてもよい。
そして、CPU56は、判定結果に応じたEXTデータを変動カテゴリコマンドに設定する処理を行う(ステップS233)。具体的には、CPU56は、ステップS232でいずれの変動パターン種別になると判定したかに応じて、図16および図17に示すような「00(H)」〜「0B(H)」、「10(H)」〜「18(H)」のいずれかの値を変動カテゴリコマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
なお、この実施の形態では、入賞時判定において大当りや小当りとなると判定した場合であっても一律に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの範囲となるかを判定する場合を示したが、大当りや小当りとなると判定した場合には、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲の判定を行わないようにしてもよい。そして、大当りまたは小当りとなると入賞時判定したことを示す図柄指定コマンドを送信するとともに、大当りまたは小当りの変動パターン種別となることを包括的に示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。そして、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、具体的にいずれの変動パターン種別となるかまでは示されていないものの、包括的にいずれかの大当りの変動パターン種別となることが示された変動カテゴリコマンドを受信したことにもとづいて、後述する先読み予告演出を実行するようにしてもよい。
図22および図23は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
なお、ステップS51において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認するのではなく、保留特定領域の1番目の領域にデータが設定されているか否かを確認し、設定されていれば保留記憶があると判定してステップS52に移行し、設定されていなければ保留記憶がないと判定してステップS51Aに移行してもよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、保留特定領域(図20(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(ステップS52)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(ステップS52のN)、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(ステップS52のY)、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される。なお、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成してもよい。この場合、例えば、高ベース状態に移行された場合には可変入賞球装置15が設けられた第2始動入賞口14に始動入賞しやすくなり第2保留記憶が溜まりやすくなるのであるから、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。
なお、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成する場合、図21に示した入賞時演出処理において、大当り判定用乱数(ランダムR)の値を、低確率状態における大当り判定値と比較する処理のみを実行するようにし、高確率状態における大当り判定値とは比較しないようにしてもよい(具体的には、ステップS220の処理のみを実行し、ステップS221,S222の処理は行わないようにしてもよい)。そのように構成すれば、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成する場合に、入賞時判定における大当りの判定結果と実際の変動開始時における大当りの決定結果との間にズレが生じることを防止することができる。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、CPU56は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜8)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各合算保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合算保留記憶数=1〜8の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、高確率状態であることを示す高確率フラグがセットされているとともに、高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされている場合には、高確率高ベース状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、高確率フラグのみがセットされ、高ベースフラグがセットされていない場合には、高確率低ベース状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、高確率フラグも高ベースフラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドの順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に合算保留記憶数減算指定コマンドが送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS1216やステップS1227で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態)の場合には、遊技状態が非確変状態(通常状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、高確率フラグがセットされているか否かにより行われる。高確率フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。そして、大当り遊技終了後、所定回数(この実施の形態では71回)の変動表示を終了したときにリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図8(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図8(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS1216やステップS1227で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図8(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「15R確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「10R確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「2R確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「04」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」、「9」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「2R確変大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「10R確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定し、「15R確変大当り」に決定した場合には「9」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図24は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C(図9(A)〜(C)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS102に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132D(図9(D)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS102に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。なお、高ベースフラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、高ベース状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。また、大当り遊技終了後、所定回数(この実施の形態では70回)の変動表示を終了したときにリセットされる。
高ベースフラグがセットされていなければ(ステップS95のN)、CPU56は、高確率状態であることを示す高確率フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS96)。高確率フラグもセットされていなければ(ステップS96のN)、すなわち、遊技状態が通常状態であれば、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS97)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS97のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択する(ステップS98)。そして、ステップS102に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS97のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図10(B)参照)を選択する(ステップS99)。そして、ステップS102に移行する。
高確率フラグがセットされている場合(ステップS96のY)には、すなわち、遊技状態が高確率/低ベース状態であれば、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135D(図10(D)参照)を選択する(ステップS100)。そして、ステップS102に移行する。
高ベースフラグがセットされている場合(ステップS95のY)には、すなわち、遊技状態が高確率/高ベース状態であれば(この実施の形態では、低確率/高ベース状態に制御されることはないので、高ベースフラグがセットされていれば高確率/高ベース状態である)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C(図10(C)参照)を選択する(ステップS101)。そして、ステップS102に移行する。
この実施の形態では、ステップS95〜S101の処理が実行されることによって、遊技状態が通常状態であって合算保留記憶数が3以上である場合には、図10(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。また、遊技状態が高確率/高ベース状態である場合には、図10(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが選択される。この場合、後述するステップS102の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS105の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図12参照)。従って、この実施の形態では、遊技状態が高確率/高ベース状態である場合または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。なお、この実施の形態では、高確率/高ベース状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(C)参照)と、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(B)参照)とが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が高ベース状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS95でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S98、S99、S100またはS101の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図11参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図12参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS107)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS95〜S102の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示す非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3の変動パターン種別を含むもの)と、リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示すノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別を含むもの)とを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。この場合、CPU56は、例えば、入賞時演出処理における「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かの判定において、リーチ判定テーブルの共通の範囲に割り当てられた判定値に合致するか否かを判定することによって、リーチとなるか否かをあらかじめ判定するようにしてもよい。なお、予告演出の実行割合が低下してしまうことを考慮すると、この実施の形態で示したように、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理を行うことなく、変動パターン種別によって「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かを事前判定して先読み予告演出を行うように構成することが好ましい。
図25は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果6指定のいずれかの演出制御コマンド(図13参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS118に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が「15R確変大当り」であるときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、「15R確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が「10R確変大当り」であるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、「10R確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が「2R確変大当り」であるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115,S116)。なお、「2R確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」および「2R確変大当り」のいずれでもないときには(すなわち、「突然確変大当り」であるときには)、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS118)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果6指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS119)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS118のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS120)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS121)。
図26は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、合算保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS1121)。なお、合算保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS1122で合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に合算保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す合算保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS1121では、その合算保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした合算保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、合算保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、合算保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1122)。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS1125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS1126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS1128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図27は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS131)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、高確率状態であることを示す高確率フラグ、および高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットし(ステップS132)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS133)。具体的には、大当りの種別が「15R確変大当り」、「10R確変大当り」または「2R確変大当り」である場合には大当り開始指定コマンド(コマンドA001(H))を送信する。また、大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))を送信する。なお、大当りの種別が「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS134)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、「15R確変大当り」の場合には15回。「10R確変大当り」の場合には10回。「2R確変大当り」または「突然確変大当り」の場合には2回。)をセットする(ステップS135)。また、大当り遊技における1ラウンドあたりのラウンド時間もセットされる。この場合、突然確変大当りの場合と2R確変大当りの場合とでは、ラウンド回数として同じ2回がセットされるものの、異なるラウンド時間が設定される。具体的には、突然確変大当りの場合には、ラウンド時間として0.1秒がセットされ、2R確変大当りの場合には、ラウンド時間として29秒がセットされる。なお、15R確変大当りや10R確変大当りの場合にも、ラウンド時間として29秒がセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS136)。
また、ステップS131で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、高確率状態であることを示す高確率フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS137)。高確率フラグがセットされている場合には(すなわち、確変状態(高確率/高ベース状態または高確率/低ベース状態)である場合には)、高確率状態における特別図柄の変動可能回数を示す高確率回数カウンタの値を−1する(ステップS138)。そして、CPU56は、減算後の高確率回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS139)、高確率フラグをリセットする(ステップS140)。高確率フラグがセットされていなければ、ステップS141に移行する。
次いで、CPU56は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされているか否か確認する(ステップS141)。高ベースフラグがセットされている場合には(すなわち、高確率/高ベース状態である場合には)、高ベース状態における特別図柄の変動可能回数を示す高ベース回数カウンタの値を−1する(ステップS142)。そして、CPU56は、減算後の高ベース回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS143)、高ベースフラグをリセットする(ステップS144)。そして、ステップS145に移行する。なお、高ベースフラグがセットされていなかった場合には、そのままステップS145に移行する。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS145)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))を送信する(ステップS146)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS147)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS148)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS149)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS145のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS150)。
図28は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」または「2R確変大当り」であった場合には大当り終了指定コマンド(コマンドA301(H))を送信し、「突然確変大当り」であった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンド(コマンドA302(H))を送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、高確率フラグをセットして遊技状態を高確率状態に移行させる(ステップS166)。また、CPU56は、高確率状態における変動表示回数をカウントするための高確率回数カウンタに所定回数(例えば71回)をセットする(ステップS167)。また、CPU56は、高ベースフラグをセットして遊技状態を高ベース状態に移行させる(ステップS168)。また、CPU56は、高ベース状態における変動表示回数をカウントするための高ベース回数カウンタに所定回数(例えば70回)をセットする(ステップS169)。
なお、ステップS166〜S169の処理が実行されることによって、大当り遊技終了後に高確率/高ベース状態に移行され、変動表示を70回終了するまで高確率/高ベース状態が維持される。そして、大当り終了後に70回目の変動表示を終了してから71回目の変動表示を終了するまでの間は高確率/低ベース状態に移行され、71回目の変動表示を終了すると遊技状態が通常状態に戻る。
なお、この実施の形態では、ステップS168でセットした高ベースフラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(ステップS27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、高ベースフラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行う。また、ステップS168でセットした高ベースフラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。なお、普通図柄の変動表示結果を当りとする確率を高めた普図確変状態にも制御可能に構成する場合には、高ベースフラグは、普通図柄の変動表示結果を当りとするか否かを判定するためにも用いられる。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS170)。
図29は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS32)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。なお、ステップS3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には、設定データの変更が行われないので、ステップS22の表示制御処理では最新の特別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで停止表示し続けることになる。また、ステップS3201において特別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御データを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(ステップS32)において、CPU56は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止図柄を停止表示さえるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図30は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図31は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図13および図14参照)であるのか解析する。なお、演出制御INT信号にもとづく割込処理は、4msごとに実行されるタイマ割込処理に優先して実行される。
図32〜図35は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果6指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(コマンドA001(H))であれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))であれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS625)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、演出制御用CPU101は、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行う(ステップS634)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド(コマンドA301(H))であれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、受信した図柄指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する(ステップS652)。
図36は、始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示す説明図である。図36に示すように、始動入賞時コマンド格納領域には、合算保留記憶数の最大値(この例では8)に対応した領域(格納領域1〜8)が確保されている。この実施の形態では、図19の始動口スイッチ通過処理のステップS1218〜S1221,S1229〜S1232で示したように、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞があったときに、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)、および合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドがセットで送信される。そのため、図36に示すように、始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8には、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
この実施の形態では、演出制御用CPU101は、コマンド解析処理において、受信した順にコマンドを始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域内に格納していく。この実施の形態では、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの順にコマンド送信が行われるので、コマンド受信が正常に行われれば、図36に示すように、各格納領域1〜8に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの順に格納されていくことになる(なお、図36では、格納領域1〜5までコマンドが格納されている例が示されている)。
なお、図36に示す例では、前回の変動表示において7個までの保留記憶が発生して最新のコマンドが格納されている格納領域に合算保留記憶数7を指定する合算保留記憶数指定コマンド(C207(H))が格納され、その後、保留記憶が1つ消化されて2番目の保留記憶にもとづく変動表示が開始されている状況での始動入賞時コマンド格納領域の格納状態が示されている。
また、図36に示す始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各コマンドは、演出図柄の変動表示を開始するごとに、演出図柄の変動表示を開始するタイミングで後述する演出図柄変動開始処理のステップS8023で1つ目の格納領域1に格納されているものから削除され、始動入賞時コマンド格納領域の内容がシフトされる。例えば、図36に示す格納状態において新たな演出図柄の変動表示が開始された場合には、格納領域1に格納されている各コマンドが削除され、格納領域2に格納されている各コマンドが格納領域1にシフトされ、格納領域3に格納されている各コマンドが格納領域2にシフトされ、格納領域4に格納されている各コマンドが格納領域3にシフトされ、格納領域5に格納されている各コマンドが格納領域4にシフトされる。
また、図36に示す始動入賞時コマンド格納領域のうち、格納領域2については、コマンド受信を正常に行えず、合算保留記憶数指定コマンドを取りこぼした場合の例が示されている。そのため、図36に示す例では、始動入賞時コマンド格納領域の格納領域2において、本来、合算保留記憶数指定コマンドが格納されるべき4つ目の記憶領域の内容が「0000(H)」のままとなっている状態が示されている。
また、この実施の形態では、後述するように、図36に示す始動入賞時コマンド格納領域に格納される始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンド)にもとづいて、先読み予告演出決定処理(ステップS800A参照)において先読み予告演出の設定が行われるのであるが、始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンド)の取りこぼしや不整合が発生した場合には、その始動入賞時のコマンドに対応する保留記憶の変動表示を消化するまで、先読み予告演出の設定が制限される。そして、この実施の形態では、始動入賞時コマンド格納領域に格納される始動入賞時のコマンドのうち、先読み予告演出の設定が制限される期間(以下、先読み予告設定制限期間ともいう)に受信して、その始動入賞時のコマンド受信のタイミングで先読み予告演出の設定処理がされなかったものに対しては、図36に示すように、先読み予告演出の設定処理がされていないことを示す未判定情報が設定される。図36に示す例では、合算保留記憶数指定コマンドの取りこぼしが発生した格納領域2以降の格納領域2〜5について、未判定情報の値が先読み予告演出の設定処理がされていないことを示す「1」に設定されている。
なお、この実施の形態において、「先読み予告演出の実行を制限する」とは、先読み予告設定制限期間内に発生した始動入賞に対応する保留記憶に対して、全く先読み予告演出の設定を行わず先読み予告演出を実行しない概念と、一部の態様の先読み予告演出の設定および実行を行わないようにする概念との両方を含む。この実施の形態では、後述するように、先読み予告設定制限期間内に発生した始動入賞に対応する保留記憶に対して、「スーパーリーチ大当り」および「スーパーリーチはずれ」の場合にのみ実行可能な「カウントダウン」の演出態様の先読み予告演出を設定および実行しないようにし、「非リーチはずれ」の場合にも実行可能な「図柄変動時の変動形態の変化」や「モード移行」の演出態様の先読み予告演出については先読み予告設定制限期間内でも設定および実行可能としている。
また、この実施の形態では、始動入賞の発生時に受信する図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを、包括的に表現する場合に、始動入賞時のコマンドともいう。また、これら始動入賞時のコマンドのうち、第1保留記憶数または第2保留記憶数が増加したことを認識可能な情報を指定するコマンドである始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを、包括的に表現する場合に、保留記憶情報ともいう。また、始動入賞時の入賞時演出処理(図21参照)で判定される大当りや小当りとなるか否か、大当り種別の判定結果、変動パターン種別の判定結果を示すコマンドである図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを、包括的に表現する場合に、入賞時判定結果指定コマンドや判定結果情報ともいう。
受信した演出制御コマンドがいずれかの変動カテゴリコマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU101は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS654)。ただし、最新の図柄指定コマンドが格納されている格納領域に既に変動カテゴリコマンドや始動入賞指定コマンド、合算保留記憶数指定コマンドが格納されていた場合には、今回のタイマ割込内で変動カテゴリコマンドよりも先に受信すべき図柄指定コマンドを取りこぼしてしまったことを意味する。その場合には、演出制御用CPU101は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する。
受信した演出制御コマンドが第1始動入賞指定コマンドであれば(ステップS655)、演出制御用CPU101は、受信した第1始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS656)。ただし、最新の図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に既に始動入賞指定コマンドや合算保留記憶数指定コマンドが格納されていた場合には、今回のタイマ割込内で第1始動入賞指定コマンドよりも先に受信すべき図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを両方とも取りこぼしてしまったことを意味する。その場合には、演出制御用CPU101は、受信した第1始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する。
受信した演出制御コマンドが第2始動入賞指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、受信した第2始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS658)。ただし、最新の図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に既に始動入賞指定コマンドや合算保留記憶数指定コマンドが格納されていた場合には、今回のタイマ割込内で第2始動入賞指定コマンドよりも先に受信すべき図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを両方とも取りこぼしてしまったことを意味する。その場合には、演出制御用CPU101は、受信した第2始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS659)、演出制御用CPU101は、受信した合算保留記憶数指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドおよび始動入賞指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS660)。ただし、最新の図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドが格納されている格納領域に既に合算保留記憶数指定コマンドが格納されていた場合には、今回のタイマ割込内で合算保留記憶数指定コマンドよりも先に受信すべき図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドおよび始動入賞指定コマンドを全て取りこぼしてしまったことを意味する。その場合には、演出制御用CPU101は、受信した合算保留記憶数指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS661)、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおける1つ目の保留表示を消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、合算保留記憶表示部18cにおける合算保留記憶数表示を更新する(ステップS662)。例えば、合算保留記憶表示部18cの1つ目〜5つ目の保留表示が点灯表示されていた場合に、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信した場合には、1つ目の保留表示を消去するとともに、2つ目に表示されていた保留表示を1つ目の表示領域にシフトし、3つ目に表示されていた保留表示を2つ目の表示領域にシフトし、4つ目に表示されていた保留表示を3つ目の表示領域にシフトし、5つ目に表示されていた保留表示を4つ目の表示領域にシフトする。
なお、消去した保留表示が後述する第1特殊表示または第2特殊表示であった場合(すなわち、後述する「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出の予告対象の保留表示を消去した場合)には、ステップS662が実行されることによって、「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出が終了されたことになる。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップS663)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9にあらかじめ決められている客待ちデモ画面を表示する制御を行う(ステップS664)。なお、客待ちデモ指定コマンドを受信したことにもとづいて直ちに客待ちデモ画面を表示するのではなく、客待ちデモ指定コマンドを受信した後、所定期間(例えば、10秒)を経過してから客待ちデモ画面の表示を開始するようにしてもよい。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS666)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS667)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が高確率状態であることを示す高確率状態フラグや、遊技状態が高ベース状態であることを示す高ベース状態フラグをリセットする(ステップS668)。
また、受信した演出制御コマンドが高確率/高ベース状態背景指定コマンドであれば(ステップS669)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を高確率/高ベース状態に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS670)。また、演出制御用CPU101は、高確率状態フラグをセットするとともに高ベース状態フラグをセットする(ステップS671)。
また、受信した演出制御コマンドが高確率/低ベース状態背景指定コマンドであれば(ステップS672)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を確変状態に応じた背景画面(例えば、橙色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS673)。また、演出制御用CPU101は、高確率状態フラグをセットする(ステップS674)とともに、高ベース状態フラグをリセットする(ステップS675)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(ステップS678)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS679)。また、演出制御用CPU101は、受信した大入賞口開放中指定コマンドを、RAMに形成されている大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納する(ステップS680)。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納された大入賞口開放中指定コマンドを確認することによって、大当り遊技中の何ラウンド目であるかを認識することができる。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(ステップS681)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをセットする(ステップS682)。また、演出制御用CPU101は、受信した大入賞口開放後指定コマンドを、RAMに形成されている大入賞口開放後指定コマンド格納領域に格納する(ステップS683)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS684)。そして、ステップS611に移行する。
図37は、図30に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、まず、先読み予告演出の有無や演出態様を決定する先読み予告演出決定処理を実行する(ステップS800A)。なお、この実施の形態では、ステップS800Aの先読み予告演出決定処理において、導入演出の有無や演出態様を決定する処理も実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図38〜図40は、先読み予告演出決定処理(ステップS800A)を示すフローチャートである。先読み予告演出決定処理において、演出制御用CPU101は、まず、始動入賞時のコマンドのうちの少なくともいずれかを新たに受信したか否かを確認する(ステップS6001)。具体的には、図36に示す始動入賞時コマンド格納領域に少なくとも図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドまたは合算保留記憶数指定コマンドのうちのいずれかが新たに格納されているか否かを判定することによって確認できる。いずれのコマンドも新たに受信していなければ、そのまま処理を終了する。
始動入賞時のコマンドのうちの少なくともいずれかを新たに受信していれば、演出制御用CPU101は、先読み予告演出の実行前以外の場合に導入演出を実行(すなわち、ガセの導入演出を実行)した後の始動入賞の発生回数をカウントするための導入演出制限後入賞数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS6002)。導入演出制限後入賞数カウンタの値が0でなければ、演出制御用CPU101は、導入演出制限後入賞数カウンタの値を1減算する(ステップS6003)。
次いで、演出制御用CPU101は、既に先読み予告演出を実行中であることを示すいずれかの先読み予告実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6004)。なお、先読み予告実行中フラグは、後述するステップS6015,S6028,S8012においてセットされる。いずれかの先読み予告実行中フラグがセットされていれば、ステップS6018に移行する。
なお、ステップS6004の処理が実行されることによって、この実施の形態では、先読み予告演出を実行中でないことを条件に先読み予告演出の決定処理が実行される。そして、先読み予告演出を開始した後には、既に先読み予告実行中フラグがセットされていることから、先読み予告演出の決定処理を再度実行することなく、既に決定した演出態様で先読み予告演出が実行される。なお、「非リーチはずれ」の入賞時判定結果にもとづき先読み予告演出を実行しているときにスーパーリーチや大当りとなる始動入賞が発生した場合には、実行中の先読み予告演出から切り替えてスーパーリーチや大当りの演出(例えば、リーチ予告や大当り予告)を実行するようにしてもよい。なお、ステップS6004の先読み予告実行中フラグの有無の判定処理を設けないようにし、先読み予告演出の実行中であるか否かにかかわらず、ステップS6005以降の処理を実行するようにしてもよい。
いずれの先読み予告実行中フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、先読み予告設定制限期間であることを示す先読み予告設定制限フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6005)。先読み予告設定制限フラグがセットされていれば、ステップS6018に移行する。すなわち、先読み予告設定制限期間中であれば、ステップS6006〜S6017の先読み予告演出の設定のための処理に移行しないようにして、先読み予告演出の実行を制限する。
先読み予告設定制限フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている最新の始動入賞時のコマンドの内容を確認し、始動入賞時のコマンドを順番通りに全て受信したか否かを確認する(ステップS6006)。
具体的には、この実施の形態では、始動入賞時のコマンドとして、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドを1タイマ割込内に一括して受信する筈であるので、始動入賞時コマンド格納領域には、MODEデータがそれぞれ「C4(H)」、「C6(H)」、「C0(H)」(または「C1(H)」)、および「C2(H)」であるコマンドが格納されている筈である(図14参照)。従って、演出制御用CPU101は、これらのうちいずれかのMODEデータが格納されていなければ、ノイズやMODEデータのデータ化けなどの原因によりコマンドの取りこぼしが発生し、コマンドを正しく受信できなかったと判断できる。
また、この実施の形態では、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの順番に受信する筈であるので、始動入賞時コマンド格納領域には、MODEデータが「C4(H)」、「C6(H)」、「C0(H)」(または「C1(H)」)、および「C2(H)」の順番に格納されている筈である。従って、演出制御用CPU101は、これらのMODEデータが全て格納されていても、順番が異なっていれば(例えば、「C4(H)」よりも前に「C6(H)」が格納されていれば)、ノイズやMODEデータのデータ化けなどの原因によりコマンドを正しく受信できなかったと判断できる。
受信した始動入賞時のコマンドが順番通りでなかったり一部が欠落していると判断した場合には、演出制御用CPU101は、ステップS6023に移行する。始動入賞時のコマンドを順番通りに全て受信したと判断した場合には、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている最新の図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとの内容が整合しているか否かを確認する(ステップS6007)。具体的には、図柄指定コマンドとしてはずれを指定する図柄1指定コマンド(C400(H))が格納されている場合には、変動カテゴリコマンドとしてはずれに対応した変動カテゴリ1コマンド〜変動カテゴリ12コマンドのいずれかが格納されている筈である(図15および図16参照)。それにもかかわらず、大当りや突然確変大当り、小当りに対応した変動カテゴリ21コマンド〜変動カテゴリ29コマンド(図17参照)が格納されていた場合には、演出制御用CPU101は、図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとの内容が整合しておらず矛盾があると判断できる。
図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとの内容が整合していないと判断した場合には、演出制御用CPU101は、ステップS6023に移行する。図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとの内容が整合していると判断した場合には、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている最新の始動入賞指定コマンドと合算保留記憶数指定コマンドとの内容が整合しているか否かを確認する(ステップS6008)。具体的には、第1始動入賞口13への始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コマンドや第2始動入賞口14への始動入賞があったことを指定する第2始動入賞指定コマンドが格納されているにもかかわらず、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている合算保留記憶数指定コマンドのEXTデータで示される合算保留記憶数が0であった場合には、演出制御用CPU101は、始動入賞指定コマンドと合算保留記憶数指定コマンドとの内容が整合しておらず矛盾があると判断できる。
なお、この実施の形態では、ステップS6006〜S6008の判定処理のうちのいずれか1つでもNと判定した場合に、ステップS6023に移行して先読み予告演出設定制限期間に移行する場合を示しているが、このような場合にかぎられない。例えば、ステップS6006〜S6008の判定処理のうちいずれか2つでNと判定されたことを条件に、ステップS6023に移行して先読み予告演出設定制限期間に移行するようにしてもよく、ステップS6006〜S6008の全ての判定処理においてNと判定されたことを条件に、ステップS6023に移行して先読み予告演出設定制限期間に移行するようにしてもよい。
また、プログラム上必ずしもステップS6006〜S6008の3つの判定処理を全て設けるように構成する必要はなく、ステップS6006〜S6008のうちのいずれか1つの判定処理のみを設けるようにプログラムを構成してもよいし、ステップS6006〜S6008のうちのいずれか2つの判定処理のみを設けるようにプログラムを構成してもよい。
始動入賞指定コマンドと合算保留記憶数指定コマンドとの内容が整合していないと判断した場合には、演出制御用CPU101は、ステップS6023に移行する。始動入賞指定コマンドと合算保留記憶数指定コマンドとの内容が整合していると判断した場合には、演出制御用CPU101は、先読み予告演出の有無や態様および導入演出の有無や態様を決定するための抽選処理を含む演出抽選処理を実行する(ステップS6009)。なお、演出抽選処理の具体的な処理については後述する(図42および図43参照)。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS6009の演出抽選処理で先読み予告演出を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS6010)。先読み予告演出を実行することに決定していなければ、演出制御用CPU101は、ステップS6018に移行する。先読み予告演出を実行することに決定していれば、演出制御用CPU101は、高確率状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6011)。高確率状態フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、先読み予告演出の演出態様を決定するためのテーブルとして先読み予告振分テーブルAを選択する(ステップS6012)。高確率状態フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、先読み予告振分テーブルBを選択する(ステップS6013)。
次いで、演出制御用CPU101は、先読み予告演出の演出態様を決定するための先読み予告演出態様決定用乱数を抽出し、受信した変動カテゴリコマンドにもとづいて、抽出した先読み予告演出態様決定用乱数の値がステップS6012,S6013で選択した先読み予告振分テーブルに含まれるいずれの判定値と合致するかを判定することによって、先読み予告演出の演出態様を決定する(ステップS6014)。
図41は、先読み予告演出の振り分けを示す先読み予告振分テーブルの具体例を示す説明図である。現在の遊技状態が通常状態あれば、演出制御用CPU101は、ステップS6012で選択した図41(A)に示す通常状態時の先読み予告振分テーブルAを用いて、受信した変動カテゴリコマンドで示される変動パターン種別の入賞時判定結果にもとづいて、先読み予告演出の演出態様を決定する。この実施の形態では、先読み予告振分テーブルAを用いる場合、例えば、演出制御用CPU101は、変動カテゴリコマンドで非リーチCA2−1の変動パターン種別となる(すなわち、リーチも擬似連などの特定演出も伴わない「非リーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、コマンドC600(H)を受信している場合)には、図41(A)に示すように、「図柄変動時の変動形態の変化」、「モード移行」または「保留球変化」のいずれかの演出態様の先読み予告演出を実行することに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、変動カテゴリコマンドでスーパーCA2−7の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、コマンドC607(H)を受信している場合)には、図41(A)に示すように、「図柄変動時の変動形態の変化」、「モード移行」または「保留球変化」のいずれかの演出態様の先読み予告演出を実行することに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、変動カテゴリコマンドでスーパーCA3−3の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチ大当り」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、コマンドC612(H)またはコマンドC615(H)を受信している場合)には、図41(A)に示すように、「図柄変動時の変動形態の変化」、「モード移行」、「カウントダウン」または「保留球変化」のいずれかの演出態様の先読み予告演出を実行することに決定する。
なお、「図柄変動時の変動形態の変化」、「モード移行」、「カウントダウン」および「保留球変化」の各先読み予告演出の演出態様の具体的な内容については後述する。
また、現在の遊技状態が確変状態であれば、演出制御用CPU101は、ステップS6013で選択した図41(B)に示す確変状態時の先読み予告振分テーブルBを用いて、受信した変動カテゴリコマンドで示される変動パターン種別の入賞時判定結果にもとづいて、先読み予告演出の演出態様を決定する。この実施の形態では、先読み予告振分テーブルBを用いる場合、例えば、演出制御用CPU101は、変動カテゴリコマンドで非リーチCA2−1の変動パターン種別となる(すなわち、リーチも擬似連などの特定演出も伴わない「非リーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、コマンドC60A(H)を受信している場合)には、図41(B)に示すように、「図柄変動時の変動形態の変化」の演出態様の先読み予告演出を実行することに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、変動カテゴリコマンドでスーパーCA2−7の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、コマンドC609(H)またはコマンドC60B(H)を受信している場合)には、図41(B)に示すように、「図柄変動時の変動形態の変化」または「保留球変化」のいずれかの演出態様の先読み予告演出を実行することに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、変動カテゴリコマンドでスーパーCA3−3の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチ大当り」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、コマンドC612(H)またはコマンドC615(H)を受信している場合)には、図41(B)に示すように、「図柄変動時の変動形態の変化」、「カウントダウン」または「保留球変化」のいずれかの演出態様の先読み予告演出を実行することに決定する。
なお、図41に示すように、この実施の形態では、変動カテゴリコマンドによって変動パターン種別の入賞時判定結果として「非リーチはずれ」、「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」のいずれかの判定結果が示されている場合に、先読み予告演出が実行される場合がある。
また、図41(A),(B)に示すように、この実施の形態では、「カウントダウン」の演出態様の先読み予告演出は、入賞時判定結果が「スーパーリーチ大当り」である場合にのみ選択される。従って、「カウントダウン」の演出態様で先読み予告演出が実行される場合には、少なくとも入賞時判定の対象となった変動表示において大当りとなることが確定し、遊技に対する興趣を向上させることができる。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS6014で決定した演出態様に応じて、先読み予告演出の実行を決定したことを示す先読み予告実行中フラグをセットする(ステップS6015)。この場合、例えば、演出制御用CPU101は、図16に示す変動カテゴリ1コマンドを受信したことにもとづいて先読み予告演出を実行することを決定した場合には、「非リーチはずれ」になると入賞時判定したことにもとづいて先読み予告演出の実行を決定したことを示すはずれ先読み予告実行中フラグをセットする。また、例えば、演出制御用CPU101は、図16に示す変動カテゴリ8コマンドや、変動カテゴリ10コマンド、変動カテゴリ12コマンドを受信したことにもとづいて先読み予告演出を実行することを決定した場合には、「スーパーリーチはずれ」になると入賞時判定したことにもとづいて先読み予告演出の実行を決定したことを示すリーチ先読み予告実行中フラグをセットする。また、例えば、演出制御用CPU101は、図17に示す変動カテゴリ23コマンドや、変動カテゴリ26コマンドを受信したことにもとづいて先読み予告演出を実行することを決定した場合には、「スーパーリーチ大当り」になると入賞時判定したことにもとづいて先読み予告演出の実行を決定したことを示す大当り先読み予告実行中フラグをセットする。
なお、この実施の形態では、先読み予告実行中フラグは、先読み予告演出の実行を開始した後、先読み予告演出を終了するまでセットされていることから、先読み予告演出を開始した後は、先読み予告演出を実行中であることを示すフラグでもある。
なお、この実施の形態では、はずれ先読み予告実行中フラグ、リーチ先読み予告実行中フラグ、および大当り先読み予告実行中フラグを総称して先読み予告実行中フラグという。
なお、ステップS6015では、先読み予告実行中フラグをセットするとともに、ステップS6014で決定した演出態様を特定可能な情報もセットする。この場合、例えば、演出態様が「図柄変動時の変動形態の変化」であることを示すフラグや、「モード移行」であることを示すフラグ、「カウントダウン」であることを示すフラグ、「保留球変化」であることを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、例えば、先読み予告実行中フラグが複数ビット(例えば、1バイト)で構成される場合には、先読み予告実行中フラグの所定ビットにいずれの演出態様であるかを指定する値を設定することによって、いずれの演出態様に決定されているかを特定可能であるようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、先読み予告演出の演出態様に対応する導入演出の演出態様に応じて、導入演出の実行を決定したことを示す導入演出決定フラグをセットする(ステップS6016)。この実施の形態では、例えば、「図柄変動時の変動形態の変化」の態様の先読み予告演出が実行される場合には、「図柄変動時の変動形態の変化」の態様の先読み予告演出が実行される可能性を示唆するような態様の導入演出(以下、「図柄変動時の変動形態の変化」の態様の導入演出という)が実行される。また、「モード移行」の態様の先読み予告演出が実行される場合には、「モード移行」の態様の先読み予告演出が実行される可能性を示唆するような態様の導入演出(以下、「モード移行」の態様の導入演出という)が実行される。また、「カウントダウン」の態様の先読み予告演出が実行される場合には、「カウントダウン」の態様の先読み予告演出が実行される可能性を示唆するような態様の導入演出(以下、「カウントダウン」の態様の導入演出という)が実行される。さらに、「保留球変化」の態様の先読み予告演出が実行される場合には、「保留球変化」の態様の先読み予告演出が実行される可能性を示唆するような態様の導入演出(以下、「保留球変化」の態様の導入演出という)が実行される。
なお、ステップS6016では、例えば、導入演出決定フラグをセットするとともに、導入演出の演出態様を特定可能な情報もセットする。この場合、例えば、演出態様が「図柄変動時の変動形態の変化」であることを示すフラグや、「モード移行」であることを示すフラグ、「カウントダウン」であることを示すフラグ、「保留球変化」であることを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、例えば、導入演出決定フラグが複数ビット(例えば、1バイト)で構成される場合には、導入演出決定フラグの所定ビットにいずれの演出態様であるかを指定する値を設定することによって、いずれの演出態様に決定されているかを特定可能であるようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、現在の合算保留記憶数を変動回数カウンタにセットする(ステップS6017)。この場合、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている最新の合算保留記憶数指定コマンドで指定されている合算保留記憶数を変動回数カウンタにセットする。なお、変動回数カウンタは、先読み予告演出の判定対象となった変動表示が開始されるまでに実行される変動表示の回数をカウントするためのカウンタである。なお、この実施の形態では、演出図柄の変動表示中に先読み予告演出の実行の決定が行われてステップS6017や後述するステップS6030で変動回数カウンタがセットされた場合には、まず、その実行中の変動表示の終了時に変動回数カウンタの値が1減算されて(ステップS8312参照)、結果として、入賞時判定の対象となった変動表示の1つ前の変動表示までで変動回数カウンタの値が0となり先読み予告演出が終了する。なお、ステップS6017や後述するステップS6030において、演出図柄の変動表示中でない場合には、演出制御用CPU101は、現在の保留記憶数から1減算した値を変動回数カウンタにセットするようにすることが望ましい。そのように構成すれば、必ず入賞時判定の対象となった変動表示の1つ前の変動表示までで先読み予告演出が終了するようにすることができ、入賞時判定の対象となった変動表示において先読み予告演出とスーパーリーチの演出との両方が実行されて、演出が慌ただしく不自然になることを防止することができる。
なお、図41に示す先読み予告振分テーブルにおいて、大当りとなる信頼度に応じて、各演出態様の選択割合が異なるように割り振りが行われている。例えば、「図柄変動時の変動形態の変化」、「モード移行」、「保留球変化」の順に大当りとなる信頼度が高くなる(例えば、順に20%、40%、60%)ように、各演出態様の割り振りが行われている(「カウントダウン」の場合には大当りが確定する)。なお、大当りとなる信頼度が高くなるような各演出態様の割り振り方法は、このような順序にかぎらず、例えば、逆順に「保留球変化」、「モード移行」、「図柄変動時の変動形態の変化」の順に大当りとなる信頼度が高くなるように割り振りを行ってもよい。さらに、これらの並び順にかぎらず、例えば、「モード移行」の演出態様が最も大当りとなる信頼度が高くなったり、逆に最も大当りとなる信頼度が低くなるような並び順に割り振りを行ってもよく、様々な各演出態様の割り振りの仕方が可能である。
次いで、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている最新の始動入賞指定コマンドが第1始動入賞指定コマンドであるか否かを確認する(ステップS6018)。第1始動入賞指定コマンドが格納されていれば、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおいて保留表示として第1通常表示(例えば、赤色の丸形表示)を1つ増加させる(ステップS6019)。
最新の始動入賞指定コマンドが第1始動入賞指定コマンドでなければ(すなわち、第2始動入賞指定コマンドが格納されている場合であれば)、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおいて保留表示として第2通常表示(例えば、青色の丸形表示)を1つ増加させる(ステップS6020)。
なお、以下、第1通常表示および第2通常表示を包括的に表現する場合に、単に「通常表示」ともいう。
また、この実施の形態では、先読み予告演出決定処理において保留表示として第1通常表示や第2通常表示を増加させる場合を示しているが、例えば、コマンド解析処理において第1始動入賞指定コマンドや第2始動入賞指定コマンドの受信を確認したとき(ステップS655〜S658参照)に直ちに第1通常表示や第2通常表示を増加させるように構成してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出の実行を決定した場合であるか否かを確認する(ステップS6021)。なお、「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出の実行を決定した場合であるか否かは、具体的には、ステップS6015でセットした先読み予告実行中フラグを確認することによって判定できる。「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出の実行を決定した場合であれば、演出制御用CPU101は、ステップS6019またはステップS6020で保留表示として増加した通常表示の合算保留記憶表示部18cにおける表示位置を、RAMなどに設けられた記憶領域に記憶する(ステップS6022)。
ステップS6023に処理が移行した場合には、いずれかの始動入賞時のコマンドの取りこぼしまたは不整合が発生し、始動入賞時のコマンドを正常に受信できなかった場合である。この場合、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている最新のコマンドを確認し、少なくとも始動入賞指定コマンド以外のコマンド(すなわち、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドおよび合算保留記憶数指定コマンド)を受信しているか否かを確認する(ステップS6023)。具体的には、始動入賞時コマンド格納領域の最新のコマンドが格納されている格納領域において欠落しているコマンドが始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)のみであり、それ以外の図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドが順番通りに格納され、図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとの内容も整合していれば、少なくとも始動入賞指定コマンド以外の3つのコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、合算保留記憶数指定コマンド)については受信できていることから、ある程度の信憑性を担保できている可能性がある。始動入賞指定コマンド以外のコマンドの中に受信できなかったものがある場合には、ステップS6031に移行する。
少なくとも始動入賞指定コマンド以外のコマンドを受信していると判断した場合には、演出制御用CPU101は、高確率状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6024)。高確率状態フラグがセットされていれば、ステップS6031に移行する。高確率状態フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、先読み予告演出の有無および先読み予告演出の演出態様を決定するためのテーブルとして先読み予告振分テーブルCを選択する(ステップS6025)。
次いで、演出制御用CPU101は、先読み予告演出の演出態様を決定するための先読み予告演出態様決定用乱数を抽出し、受信した変動カテゴリコマンドにもとづいて、抽出した先読み予告演出態様決定用乱数の値がステップS6025で選択した先読み予告振分テーブルに含まれるいずれの判定値と合致するかを判定することによって、先読み予告演出の実行有無と演出態様とを決定する(ステップS6026)。
ステップS6026では、演出制御用CPU101は、ステップS6025で選択した図41(C)に示すコマンド非正常受信時の先読み予告振分テーブルCを用いて、受信した変動カテゴリコマンドで示される変動パターン種別の入賞時判定結果にもとづいて、先読み予告演出の演出態様を決定する。この実施の形態では、先読み予告振分テーブルCを用いる場合、例えば、演出制御用CPU101は、変動カテゴリコマンドで非リーチCA2−1の変動パターン種別となる(すなわち、リーチも擬似連などの特定演出も伴わない「非リーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、コマンドC600(H)を受信している場合)にのみ、図41(C)に示すように、「図柄変動時の変動形態の変化」または「モード移行」のいずれかの演出態様の先読み予告演出を実行することに決定し、「スーパーリーチはずれ」や「スーパーリーチ大当り」となる場合には、先読み予告演出を実行しない。すなわち、この実施の形態では、いずれかの始動入賞時のコマンドを正常に受信できなかった場合には、「非リーチはずれ」の場合にも実行可能な「図柄変動時の変動形態の変化」または「モード移行」の演出態様の先読み予告演出(いわゆるガセの先読み予告演出)のみを実行可能として、先読み予告演出の実行頻度が必要以上に低下することを防止している。なお、「非リーチはずれ」の場合にのみ実行するのではなく、例えば、「スーパーリーチはずれ」や「スーパーリーチ大当り」の場合にも低い割合で先読み予告演出を実行可能に予告振分テーブルCの割り振りを行うようにしてもよい。そのようにすれば、「図柄変動時の変動形態の変化」や「モード移行」の演出態様の先読み予告演出が実行される場合に、必ずしも「非リーチはずれ」であることの確定とならないようにすることができる。
なお、この実施の形態では、いずれかの始動入賞時のコマンドを正常に受信できなかった場合であっても、始動入賞指定コマンド以外のコマンドを受信していれば、いわゆるガセの先読み予告演出のみ実行可能に構成する場合を示しているが、ステップS6023〜S6030の処理を実行しないようにし、いずれかの始動入賞時のコマンドを正常に受信できなかった場合には、先読み予告演出の設定および実行を全く行わないように構成してもよい。特に、始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンド、合算保留記憶数指定コマンド)のうちいずれか1つでも正常に受信できなかったということは、コマンドで指定される情報の信憑性が低いと考えられることから、先読み予告設定制限期間においては全ての演出態様の先読み予告演出を実行しないように構成することが最も望ましい(後述するステップS8006〜S8014の処理も行わないことが望ましい)。
次いで、演出制御用CPU101は、先読み予告演出を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS6027)。例えば、先読み予告振分テーブルCに振り分けがないことにより先読み予告演出を実行しないことに決定された場合には、ステップS6031に移行する。
先読み予告演出を実行することに決定した場合には、演出制御用CPU101は、ステップS6026で決定した演出態様に応じて、先読み予告演出の実行を決定したことを示す先読み予告実行中フラグをセットする(ステップS6028)また、演出制御用CPU101は、先読み予告演出の演出態様に対応する導入演出の演出態様に応じて、導入演出の実行を決定したことを示す導入演出決定フラグをセットする(ステップS6029)。
次いで、演出制御用CPU101は、現在の合算保留記憶数を変動回数カウンタにセットする(ステップS6030)。この場合、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている最新の合算保留記憶数指定コマンドで指定されている合算保留記憶数を変動回数カウンタにセットする。そして、ステップS6032に移行する。
なお、この実施の形態では、いずれかの始動入賞時のコマンドを正常に受信できなかった場合であっても、始動入賞指定コマンド以外のコマンドを受信している場合に実行されるガセの先読み予告演出の有無および演出態様を、ステップS6026の抽選処理を行うことによって一括して決定する場合を示しているが、全ての始動入賞時のコマンドを正常に受信したときに実行されるステップS6009の処理のように、まず先読み予告演出の有無を決定してから、先読み予告演出を実行すると決定した場合に、さらにステップS6011〜S6014の処理のように、その先読み予告演出の演出態様を決定するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、いずれかの始動入賞時のコマンドを正常に受信できなかった場合であって、始動入賞指定コマンド以外のコマンドを受信している場合には、先読み予告演出を実行すると決定した場合にのみ導入演出も実行する場合を示しているが、先読み予告演出を実行しないと決定した場合であっても、後述するステップS6513〜S6526と同様の処理を行ってガセの導入演出を実行可能に構成してもよい。
ステップS6031では、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域の最新のコマンドを格納領域において未判定情報をセットする(ステップS6031)。具体的には、図36において、最新のコマンドを格納している格納領域の未判定情報の値を「1」にセットする。
ステップS6032では、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cに表示されている全ての保留表示を、第1通常表示や第2通常表示、および後述する第1特殊表示や第2特殊表示のいずれとも異なる取りこぼし態様に変更するとともに、取りこぼし態様の保留表示を1つ増加させる。この実施の形態では、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cに表示されている全ての保留表示を緑色の丸形表示に変更するとともに、緑色の丸形表示を1つ増加させる。なお、取りこぼし態様の保留表示は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、緑以外の色(例えば、黄色)に保留表示を変更するようにしてもよく、保留表示の形状を変更(例えば、三角形表示などに保留表示を変更)するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、始動入賞時のコマンドの取りこぼしや不整合が生じた場合に、合算保留記憶表示部18cに表示されている全ての保留表示を変更する場合を示しているが、コマンドの取りこぼしや不整合が生じた保留記憶に対する保留表示のみを取りこぼし態様で表示するようにし、それ以前の保留表示に関しては第1通常表示や第2通常表示、第1特殊表示、第2特殊表示を継続するようにしてもよい。また、コマンドの取りこぼしや不整合が生じた後、先読み予告設定制限期間中に、さらに発生した保留記憶に対しては、取りこぼし態様で保留表示を表示してもよいし、通常の第1通常表示や第2通常表示で表示してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、先読み予告設定制限フラグをセットし(ステップS6033)、先読み予告設定制限期間を開始する。
なお、この実施の形態では、既に先読み予告演出の実行中である場合には(ステップS6004のY参照)、ステップS6018に移行し、ステップS6006以降のコマンドの取りこぼしや不整合の判定を行わない場合を示しているが、先読み予告演出の実行中であっても、ステップS6006〜S6008と同様の処理を実行してコマンドの取りこぼしや不整合が生じているか否かを判定し、コマンドの取りこぼしや不整合が生じていると判定した場合には、ステップS6033と同様の処理を実行して先読み予告設定制限フラグをセットし、先読み予告設定制限期間を開始するようにしてもよい。また、ステップS6032と同様の処理を実行して、合算保留記憶表示部18cに表示されている全ての保留表示を取りこぼし態様に変更するようにしてもよい。
図42および図43は、演出抽選処理(ステップS6009)を示すフローチャートである。演出抽選処理では、演出制御用CPU101は、まず、新たに受信した変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリが「非リーチはずれ」、「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」を示すものであるか否かを確認する(ステップS6501)。具体的には、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に新たに格納された変動カテゴリコマンドが変動カテゴリ1コマンド、変動カテゴリ8コマンド、変動カテゴリ10コマンド、変動カテゴリ12コマンド、変動カテゴリ23コマンド、変動カテゴリ26コマンドであるか否かを確認することによって判定できる。「非リーチはずれ」、「スーパーリーチはずれ」および「スーパーリーチ大当り」のいずれでもなければ、そのまま処理を終了する。
「非リーチはずれ」、「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」であれば、演出制御用CPU101は、導入演出制限後入賞数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS6502)。導入演出制限後入賞数カウンタの値が0であれば(ステップS6502のY)、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各始動入賞時のコマンドを確認し、大当りとなる旨の入賞時判定結果を示すものが存在するか否かを確認する(ステップS6503)。例えば、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各図柄指定コマンドの中に図柄2指定コマンド〜図柄5指定コマンドが存在すれば、大当りとなることを示すコマンドが格納されていると判定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各変動カテゴリコマンドの中に変動カテゴリ21コマンド〜変動カテゴリ28コマンドが存在すれば、大当りとなることを示すコマンドが格納されていると判定する。
なお、この実施の形態では、15R確変大当り、10R確変大当り、2R確変大当りまたは突然確変大当りとなることを示すコマンドが格納されている場合に、大当りとなることを示すコマンドが格納されていると判定する場合を示しているが、さらに、小当りとなることを示すコマンド(図柄6指定コマンド、変動カテゴリ29コマンド)が格納されている場合にも、大当りとなることを示すコマンドが格納されていると判定するようにしてもよい。また、逆に、突然確変大当りとなることを示すコマンド(図柄5指定コマンド、変動カテゴリ28コマンド)が格納されている場合には、大当りとなることを示すコマンドが格納されていないと判定するようにしてもよい。
大当りとなる旨の入賞時判定結果を示すコマンドが格納されている場合には(ステップS6504のY)、演出制御用CPU101は、先読み予告演出を実行するか否かを決定するための先読み予告決定テーブルとして、先読み予告決定テーブルAを選択する(ステップS6505)。大当りとなる旨の入賞時判定結果を示すコマンドが格納されていない場合には(ステップS6504のN)、演出制御用CPU101は、先読み予告演出を実行するか否かを決定するための先読み予告決定テーブルとして、先読み予告決定テーブルBを選択する(ステップS6506)。
導入演出制限後入賞数カウンタの値が0でなければ(ステップS6502のN)、演出制御用CPU101は、ステップS6503と同様の処理に従って、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各始動入賞時のコマンドを確認し、大当りとなる旨の入賞時判定結果を示すものが存在するか否かを確認する(ステップS6507)。大当りとなる旨の入賞時判定結果を示すコマンドが格納されている場合には(ステップS6508のY)、演出制御用CPU101は、先読み予告演出を実行するか否かを決定するための先読み予告決定テーブルとして、先読み予告決定テーブルCを選択する(ステップS6509)。大当りとなる旨の入賞時判定結果を示すコマンドが格納されていない場合には(ステップS6508のN)、演出制御用CPU101は、先読み予告演出を実行するか否かを決定するための先読み予告決定テーブルとして、先読み予告決定テーブルDを選択する(ステップS6510)。
そして、演出制御用CPU101は、ステップS6505,S6506,S6509,S6510で選択した先読み予告決定テーブルを用いて、先読み予告演出を実行するか否かを決定するための乱数を用いた抽選処理を行い、先読み予告演出を実行するか否かを決定する(ステップS6511)。
図44は、先読み予告決定テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図44(A)は、ステップS6505で選択される先読み予告決定テーブルAを示し、図44(B)は、ステップS6506で選択される先読み予告決定テーブルBを示し、図44(C)は、ステップS6509で選択される先読み予告決定テーブルCを示し、図44(D)は、ステップS6510で選択される先読み予告決定テーブルDを示している。
図44に示すように、この実施の形態では、先読み予告決定テーブルAを選択した場合には、50%の割合で先読み予告演出を実行することに決定される。また、先読み予告決定テーブルBを選択した場合には、5%の割合で先読み予告演出を実行することに決定される。また、先読み予告決定テーブルCを選択した場合には、80%の割合で先読み予告演出を実行することに決定される。さらに、先読み予告決定テーブルDを選択した場合には、1%の割合で先読み予告演出を実行することに決定される。従って、この実施の形態では、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各始動入賞時のコマンドの中に大当りとなる旨の入賞時判定結果を示すものが存在する場合(先読み予告決定テーブルA,Cを選択した場合)、大当りとなる旨の入賞時判定結果を示すものが存在しない場合(先読み予告決定テーブルB,Dを選択した場合)と比較して、先読み予告演出を実行することに決定される割合が高い。
また、この実施の形態では、後述するように、ガセの導入演出が実行されるときに導入演出制限後入賞数カウンタに3がセットされ(ステップS6526参照)、新たに始動入賞が3つ発生するまでの期間にわたってガセの導入演出が制限(本例では、割合が低下)される。以下、ガセの導入演出が制限されている期間のことを導入演出制限期間ともいう。そして、ステップS6502でNと判定した場合には、導入演出制限期間内であることを示しているのであるが、この場合、この実施の形態では、大当りとなる入賞時判定結果が存在する場合には、先読み予告決定テーブルCが選択される(ステップS6509参照)ことから、図44に示すように、導入演出制限期間でない場合と比較して、先読み予告演出を実行する割合が高められる。逆に、大当りとなる入賞時判定結果が存在しない場合には、先読み予告決定テーブルDが選択される(ステップS6510参照)ことから、図44に示すように、導入演出制限期間でない場合と比較して、先読み予告演出を実行する割合が低下する。従って、この実施の形態では、導入演出制限期間内に先読み予告演出が出現した場合には、導入演出制限期間でない場合と比較して、数変動以内に大当りが発生することに対する期待感が高まる。
先読み予告演出を実行することに決定した場合には(ステップS6512のY)、そのまま演出抽選処理を終了する。先読み予告演出を実行しないことに決定した場合には(ステップS6512のN)、ステップS6513以降の処理に移行し、ガセの導入演出の有無や演出態様を決定する処理を実行する。
ステップS6513では、演出制御用CPU101は、導入演出制限後入賞数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS6513)。導入演出制限後入賞数カウンタの値が0であれば(ステップS6502のY)、すなわち、導入演出制限期間でなければ、演出制御用CPU101は、ステップS6503と同様の処理に従って、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各始動入賞時のコマンドを確認し、大当りとなる旨の入賞時判定結果を示すものが存在するか否かを確認する(ステップS6514)。大当りとなる旨の入賞時判定結果を示すコマンドが格納されている場合には(ステップS6515のY)、演出制御用CPU101は、ガセの導入演出を実行するか否かを決定するための導入演出決定テーブルとして、導入演出決定テーブルAを選択する(ステップS6516)。大当りとなる旨の入賞時判定結果を示すコマンドが格納されていない場合には(ステップS6515のN)、演出制御用CPU101は、ガセの導入演出を実行するか否かを決定するための導入演出決定テーブルとして、導入演出決定テーブルBを選択する(ステップS6517)。
導入演出制限後入賞数カウンタの値が0でなければ(ステップS6513のN)、すなわち、導入演出制限期間内であれば、演出制御用CPU101は、ステップS6503と同様の処理に従って、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各始動入賞時のコマンドを確認し、大当りとなる旨の入賞時判定結果を示すものが存在するか否かを確認する(ステップS6518)。大当りとなる旨の入賞時判定結果を示すコマンドが格納されている場合には(ステップS6519のY)、演出制御用CPU101は、ガセの導入演出を実行するか否かを決定するための導入演出決定テーブルとして、導入演出決定テーブルAを選択する(ステップS6520)。大当りとなる旨の入賞時判定結果を示すコマンドが格納されていない場合には(ステップS6519のN)、演出制御用CPU101は、ガセの導入演出を実行するか否かを決定するための導入演出決定テーブルとして、導入演出決定テーブルCを選択する(ステップS6521)。
そして、演出制御用CPU101は、ステップS6516,S6517,S6520,S6521で選択した導入演出決定テーブルを用いて、ガセの導入演出を実行するか否かを決定するための乱数を用いた抽選処理を行い、ガセの導入演出を実行するか否かを決定する(ステップS6522)。
図45は、導入演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図45(A)は、ステップS6516,S6520で選択される導入演出決定テーブルAを示し、図45(B)は、ステップS6517で選択される導入演出決定テーブルBを示し、図45(C)は、ステップS6521で選択される導入演出決定テーブルCを示している。
図45に示すように、この実施の形態では、導入演出決定テーブルAを選択した場合には、70%の割合でガセの導入演出を実行することに決定される。また、導入演出決定テーブルBを選択した場合には、50%の割合でガセの導入演出を実行することに決定される。さらに、導入演出決定テーブルCを選択した場合には、10%の割合でガセの導入演出を実行することに決定される。従って、この実施の形態では、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各始動入賞時のコマンドの中に大当りとなる旨の入賞時判定結果を示すものが存在する場合(導入演出決定テーブルAを選択した場合)、大当りとなる旨の入賞時判定結果を示すものが存在しない場合(導入演出決定テーブルB,Cを選択した場合)と比較して、ガセの導入演出を実行することに決定される割合が高い。
また、この実施の形態では、大当りとなる旨の入賞時判定結果を示すものが存在しない場合で見ると、導入演出制限期間内である場合には(すなわち、前回のガセの導入演出から新たな始動入賞がまだ3以上発生していない場合には)、ガセの導入演出の実行割合を50%から10%に低下させている(図45(B),(C)参照)。そのようにすることによって、この実施の形態では、ガセの導入演出が一度出現すれば暫くの間ガセの導入演出が出現しにくくなるように制限し、ガセの導入演出が頻出することを防止している。従って、ガセの導入演出が頻出することを防止することにより遊技者の期待感が低下してしまうことを防止し、遊技に対する興趣がそがれてしまうことを防止している。
ただし、導入演出制限期間内であっても大当りとなる旨の入賞時判定結果を示すものが存在する場合には、数変動以内に大当りが発生するのであるから、ガセの導入演出が頻出したとしても、遊技者の期待感を阻害してしまうことはない。従って、この実施の形態では、導入演出制限期間内であっても大当りとなる旨の入賞時判定結果を示すものが存在する場合には、導入演出制限期間でない場合と同じ導入演出決定テーブルAを選択するようにし(ステップS6520参照)、ガセの導入演出の実行割合を低下させないようにしている。
なお、導入演出制限期間内であって大当りとなる旨の入賞時判定結果を示すものが存在する場合であっても、ガセの導入演出の実行割合を低下させてガセの導入演出が頻出しないように制限してもよい。この場合、例えば、ステップS6513でNと判定した場合には、一律に導入演出決定テーブルCを選択するようにして、ガセの導入演出の実行割合を一律に10%に低下させるようにしてもよい。
ガセの導入演出を実行することに決定した場合には(ステップS6523のY)、演出制御用CPU101は、乱数を用いた抽選処理を行い、導入演出の演出態様を決定する(ステップS6524)。なお、この実施の形態では、「図柄変動時の変動形態の変化」、「モード移行」、「カウントダウン」または「保留球変化」のいずれかの導入演出の演出態様を同じ割合(すなわち、それぞれ25%の割合)で決定するものとする。なお、例えば、大当りとなる旨の入賞時判定結果を示すものが存在するか否かに応じて異なる割合で、導入演出の演出態様を決定するように構成してもよい。例えば、「図柄変動時の変動形態の変化」、「モード移行」、「カウントダウン」および「保留球変化」の順に大当りとなる旨の入賞時判定結果が存在する割合が高くなるように導入演出の演出態様を決定したり、逆に、「図柄変動時の変動形態の変化」、「モード移行」、「カウントダウン」および「保留球変化」の順に大当りとなる旨の入賞時判定結果が存在する割合が低くなるように導入演出の演出態様を決定したりしてもよく、様々な態様で構成可能である。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS6524で決定した導入演出の演出態様に応じて、導入演出の実行を決定したことを示す導入演出決定フラグをセットする(ステップS6525)。
そして、演出制御用CPU101は、導入演出制限後入賞数カウンタに3をセットする(ステップS6526)。なお、この実施の形態では、ステップS6526において導入演出制限後入賞数カウンタに3をセットし、ガセの導入演出が出現した後に新たな始動入賞が3つ発生するまでガセの導入演出を制限する場合を示しているが、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、ガセの導入演出が出現した後に新たな始動入賞が2つ発生するまでガセの導入演出を制限したり、新たな始動入賞が4つ以上発生するまでガセの導入演出を制限したりするなど様々な態様が考えられる。
また、この実施の形態では、ガセの導入演出を実行することを決定したときに導入演出制限後入賞数カウンタをセットして始動入賞のカウントを開始する場合を示しているが、この実施の形態で示した処理態様にかぎらず、例えば、そのガセの導入演出を終了したタイミングで導入演出制限後入賞数カウンタをセットして始動入賞のカウントを開始するように構成してもよい。
また、演出抽選処理における先読み予告演出の有無を決定する処理(ステップS6501〜S6511参照)において、例えば、さらに、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている変動カテゴリコマンドを全て抽出し、抽出した各変動カテゴリコマンドにもとづいて、1つ前までの始動入賞に対する入賞時判定結果として記憶する変動カテゴリコマンドが全て変動カテゴリ1コマンド(コマンドC600(H)。非リーチCA2−1指定。)であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、全て変動カテゴリ1コマンドであることを条件に先読み予告演出を実行すると決定可能に構成し、変動カテゴリ1コマンド以外の変動カテゴリコマンドが1つでも含まれていれば、先読み予告演出を実行すると決定しないようにしてもよい。そのように構成すれば、先読み予告演出の途中でリーチ演出が割り込むことにより先読み予告演出の連続性が損なわれる事態を防止することができる。ただし、このように構成する場合でも、先読み予告演出のうち「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出に関しては演出の連続性の問題はあまり生じないので、「保留球変化」以外の演出態様の先読み予告演出を実行する場合にのみ、予告対象となる変動表示が開始されるまでの各変動表示について全て「非リーチはずれ」であることを条件に先読み予告演出を実行可能に構成してもよい。
また、演出抽選処理において、演出制御用CPU101は、大当り遊技中であるか否かも確認するようにし、大当り遊技中であれば、強制的に先読み予告演出を実行しないように決定することが望ましい。なお、大当り遊技中であるか否かは、例えば、演出制御プロセスフラグの値が大当り表示処理〜大当り終了演出処理を示す値(具体的には、4〜7)となっているか否かを確認することによって判定できる。
なお、大当り遊技中であっても先読み予告演出を実行可能に構成してもよい。例えば、始動入賞が発生し始動入賞時のコマンドを受信したタイミングではなく、大当り遊技中の特定のラウンド(例えば、10ラウンド)において、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドを読み出して先読み予告演出を実行するか否かを決定して、その特定のラウンドにおいて先読み予告演出を実行するようにしてもよい。この場合、先読み予告演出として、連続した態様の演出ではなく、例えば、今回の大当り遊技終了後の変動表示において大当りが確定することを報知するいわゆる一発告知態様の演出を実行してもよく、「保留球変化」と同様の先読み予告演出のみを実行するようにしてもよい。
図46は、図30に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。なお、前述したように、この実施の形態では、停電復旧時にも表示結果指定コマンドの送信が行われる(ステップS44参照)のであるが、図46に示すように、この実施の形態では、通常時には、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄変動開始処理に移行し演出図柄の変動表示を開始するので、変動パターンコマンドを受信することなく表示結果指定コマンドを受信したのみでは演出図柄の変動表示は開始されない。
図47および図48は、図37に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、先読み予告設定制限フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8000)。先読み予告設定制限フラグがセットされていなければ(すなわち、先読み予告設定制限期間中でなければ)、ステップS8015に移行する。
先読み予告設定制限フラグがセットされていれば(すなわち、先読み予告設定制限期間中であれば)、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている始動入賞時のコマンドの内容を確認する(ステップS8001)。そして、演出制御用CPU101は、始動入賞時のコマンドが格納されている全ての格納領域1〜8において、始動入賞時のコマンドを順番通りに全て受信した格納状態となっているか否かを確認する(ステップS8002)。
具体的には、この実施の形態では、始動入賞時のコマンドとして、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドを1タイマ割込内に一括して受信する筈であるので、始動入賞時コマンド格納領域の全ての格納領域1〜8において、コマンドが格納されていれば、MODEデータがそれぞれ「C4(H)」、「C6(H)」、「C0(H)」(または「C1(H)」)、および「C2(H)」であるコマンドが格納されている筈である(図14参照)。従って、演出制御用CPU101は、これらのうちいずれかのMODEデータが格納されていなければ、ノイズやMODEデータのデータ化けなどの原因によりコマンドの取りこぼしが発生した格納状態の格納領域がまだ残っており、コマンドを正しく受信できなかった格納状態の格納領域がまだ残っていると判断できる。
また、この実施の形態では、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの順番に受信する筈であるので、始動入賞時コマンド格納領域の全ての格納領域1〜8において、コマンドが格納されていれば、MODEデータが「C4(H)」、「C6(H)」、「C0(H)」(または「C1(H)」)、および「C2(H)」の順番に格納されている筈である。従って、演出制御用CPU101は、これらのMODEデータが全て格納されていても、順番が異なっていれば(例えば、「C4(H)」よりも前に「C6(H)」が格納されていれば)、ノイズやMODEデータのデータ化けなどの原因によりコマンドを正しく受信できなかった格納状態の格納領域がまだ残っていると判断できる。
受信した始動入賞時のコマンドが順番通りでなかったり一部が欠落していると判断した格納状態の格納領域がまだ残っている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8015に移行する。全ての格納領域1〜8において始動入賞時のコマンドを順番通りに全て受信した格納状態となっていると判断した場合には、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている全ての格納領域1〜8において、図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとの内容が整合しているか否かを確認する(ステップS8003)。具体的には、図柄指定コマンドとしてはずれを指定する図柄1指定コマンド(C400(H))が格納されている場合には、変動カテゴリコマンドとしてはずれに対応した変動カテゴリ1コマンド〜変動カテゴリ12コマンドのいずれかが格納されている筈である(図15および図16参照)。それにもかかわらず、大当りや突然確変大当り、小当りに対応した変動カテゴリ21コマンド〜変動カテゴリ29コマンド(図17参照)が格納されていた場合には、演出制御用CPU101は、図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとの内容が整合しておらず矛盾がある格納状態の格納領域がまだ残っていると判断できる。
図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとの内容が整合していない格納状態の格納領域がまだ残っていると判断した場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8015に移行する。全ての格納領域1〜8において図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとの内容が整合している格納状態となっていると判断した場合には、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている全ての格納領域1〜8において、始動入賞指定コマンドと合算保留記憶数指定コマンドとの内容が整合しているか否かを確認する(ステップS8004)。具体的には、第1始動入賞口13への始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コマンドや第2始動入賞口14への始動入賞があったことを指定する第2始動入賞指定コマンドが格納されているにもかかわらず、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている合算保留記憶数指定コマンドのEXTデータで示される合算保留記憶数が0であった場合には、演出制御用CPU101は、始動入賞指定コマンドと合算保留記憶数指定コマンドとの内容が整合しておらず矛盾がある格納状態の格納領域がまだ残っていると判断できる。
始動入賞指定コマンドと合算保留記憶数指定コマンドとの内容が整合していない格納状態の格納領域がまだ残っていると判断した場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8015に移行する。全ての格納領域1〜8において始動入賞指定コマンドと合算保留記憶数指定コマンドとの内容が整合している格納状態となっていると判断した場合には、演出制御用CPU101は、先読み予告設定制限フラグをリセットする(ステップS8005)。すなわち、始動入賞時コマンド格納領域の全ての格納領域1〜8において、始動入賞時のコマンドを正常に受信した格納状態となっているので、先読み予告設定制限期間の開始の契機となったコマンドの取りこぼしや不整合の生じた保留記憶が消化されたと判断し、先読み予告設定制限フラグをリセットして、先読み予告設定制限期間を終了する。
なお、この実施の形態では、コマンドの取りこぼしや不整合の生じた保留記憶が消化されるときの変動表示が開始されるタイミングで、先読み予告設定制限フラグをリセットして、先読み予告設定制限期間を終了する場合を示しているが、このようなタイミングにかぎらず、例えば、コマンドの取りこぼしや不整合の生じた保留記憶が消化されるときの変動表示を終了するタイミングで先読み予告設定制限期間を終了するようにしてもよい。この場合、例えば、後述する演出図柄変動停止処理においてステップS8000〜S8005と同様の処理を行い、先読み予告設定制限フラグをリセットして、先読み予告設定制限期間を終了するようにすればよい。
次いで、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち、未判定情報の値が「1」に設定されているものがあるか否かを確認する(ステップS8006)。未判定情報の値が「1」に設定されているものがあれば(すなわち、先読み予告設定制限期間中に発生した保留記憶の中で先読み予告演出の設定処理が未実行のものがあれば)、ステップS8008に移行する。未判定情報の値が「1」に設定されているものがなければ、ステップS8015に移行する。
なお、この実施の形態では、始動入賞時コマンド格納領域の中に未判定情報の値が「1」に設定されている格納領域が複数ある場合には、そのうち最近に発生した保留記憶(一番最後に始動入賞したものに対応する保留記憶)に対する始動入賞時のコマンドに対してステップS8008〜S8013の処理を行い、先読み予告設定制限期間中に発生した保留記憶に対して先読み予告演出の設定処理を遡って行うものとする。なお、未判定情報の値が「1」に設定されている複数の格納領域に格納されているコマンド全てについて、それぞれステップS8008〜S8013の処理を行って、遡って先読み予告演出を設定できるものがあるか否かを判定するようにしてもよい。
未判定情報の値が「1」に設定されているものがあれば、演出制御用CPU101は、高確率状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8008)。高確率状態フラグがセットされていれば、ステップS8014に移行する。高確率状態フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、先読み予告演出の有無および先読み予告演出の演出態様を決定するためのテーブルとして先読み予告振分テーブルDを選択する(ステップS8009)。
次いで、演出制御用CPU101は、先読み予告演出の演出態様を決定するための先読み予告演出態様決定用乱数を抽出し、受信した変動カテゴリコマンドにもとづいて、抽出した先読み予告演出態様決定用乱数の値がステップS8009で選択した先読み予告振分テーブルに含まれるいずれの判定値と合致するかを判定することによって、先読み予告演出の実行有無と演出態様とを決定する(ステップS8010)。
ステップS8010では、演出制御用CPU101は、ステップS8009で選択した図41(D)に示す先読み予告設定制限解除時の先読み予告振分テーブルDを用いて、受信した変動カテゴリコマンドで示される変動パターン種別の入賞時判定結果にもとづいて、先読み予告演出の演出態様を決定する。この実施の形態では、先読み予告振分テーブルDを用いる場合、例えば、演出制御用CPU101は、変動カテゴリコマンドで非リーチCA2−1の変動パターン種別となる(すなわち、リーチも擬似連などの特定演出も伴わない「非リーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、コマンドC600(H)を受信している場合)や、変動カテゴリコマンドでスーパーCA2−7の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、コマンドC607(H)を受信している場合)、変動カテゴリコマンドでスーパーCA3−3の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチ大当り」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、コマンドC612(H)またはコマンドC615(H)を受信している場合)、図41(D)に示すように、「図柄変動時の変動形態の変化」または「モード移行」のいずれかの演出態様の先読み予告演出を実行することに決定する。
なお、例えば、「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出に関しては、先読み予告設定制限期間の解除時に未判定の保留記憶に対して遡って実行してしまうと、合算保留記憶表示部18cに既に第1通常表示や第2通常表示として表示されている保留表示が途中から第1特殊表示や第2特殊表示に変更されてしまうことになり、不自然な保留表示を実行してしまうことになる。そのため、図41(D)に示すように、この実施の形態では、先読み予告設定制限解除時の先読み予告振分テーブルDには、「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出に対して割り振りを行わないようにし、「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出を遡って実行することがないようにしている。
また、例えば、「カウントダウン」の演出態様の先読み予告演出に関しては、複数の変動表示にわたって連続した態様でカウントダウンをしていく先読み演出であり、先読み予告設定制限期間の解除時に未判定の保留記憶に対して遡って実行してしまうと、途中の変動表示からカウントダウンが始まるような不自然な演出を実行してしまうことになる。そのため、図41(D)に示すように、この実施の形態では、先読み予告設定制限解除時の先読み予告振分テーブルDには、「カウントダウン」の演出態様の先読み予告演出に対して割り振りを行わないようにし、「カウントダウン」の演出態様の先読み予告演出を遡って実行することがないようにしている。すなわち、連続した演出態様の先読み予告演出に関しては、演出が不自然となることを防止するため、先読み予告設定制限期間の解除時に遡って実行しないようにしている。なお、この実施の形態では、複数の変動表示にわたって連続した態様で実行される「連続演出」は、「カウントダウン」の演出態様の先読み予告演出に相当する。
次いで、演出制御用CPU101は、先読み予告演出を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS8011)。例えば、先読み予告振分テーブルDに振り分けがないことにより先読み予告演出を実行しないことに決定された場合には、ステップS8014に移行する。
先読み予告演出を実行することに決定した場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8010で決定した演出態様に応じて、先読み予告演出の実行を決定したことを示す先読み予告実行中フラグをセットする(ステップS8012)。
次いで、演出制御用CPU101は、先読み予告演出の判定対象としたコマンドよりも前に受信して始動入賞時コマンド格納領域に格納されている始動入賞時のコマンドの組(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの組)の数を特定し、特定した数(すなわち、予告対象の変動表示の1つ前までの変動表示の数)を変動回数カウンタにセットする(ステップS8013)。
そして、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域内の全ての格納領域1〜8の未判定情報の値を「0」とする(ステップS8014)。
なお、この実施の形態では、先読み予告設定制限期間の解除時に未判定の保留記憶に対して遡って先読み予告演出を設定および実行可能に構成する場合を示したが、先読み予告設定制限期間が解除されても、未判定の保留記憶に対して遡って先読み予告演出を設定および実行しないように構成してもよい。この場合、具体的には、ステップS8005の処理を実行した後に、そのままステップS8015に移行するようにし、ステップS8006〜S8014の処理を実行しないようにすればよい。また、この場合、始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8において未判定情報を設定する記憶領域を設ける必要はなくなる。
なお、この実施の形態では、先読み予告設定制限期間の解除時に遡って先読み予告演出を実行するか否かを決定する場合に、先読み予告演出の有無および演出態様を、ステップS8010の抽選処理を行うことによって一括して決定する場合を示しているが、先読み予告演出決定処理のステップS6009の処理のように、まず先読み予告演出の有無を決定してから、先読み予告演出を実行すると決定した場合に、さらにステップS6011〜S6014の処理のように、その先読み予告演出の演出態様を決定するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、先読み予告設定制限期間の解除時に遡って先読み予告演出を実行する場合には導入演出を実行しない場合を示しているが、先読み予告設定制限期間の解除時に遡って先読み予告演出を実行する場合であっても導入演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、その先読み予告設定制限期間を解除した変動表示において導入演出を実行し、その次の変動表示から先読み予告演出を開始するように構成してもよい。また、例えば、先読み予告設定制限期間の解除時に遡って先読み予告演出を実行しないことに決定した場合であっても、ガセの導入演出を実行可能に構成してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8015)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8002で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8016)。すなわち、演出制御用CPU101によってステップS8016の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8016において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。また、演出制御用CPU101は、ステップS8016において、「図柄変動時の変動形態の変化」の演出態様の先読み予告演出を実行すると決定されている場合には、演出図柄の停止図柄として、いわゆるチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)を決定する。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップS8016において、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
図49は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図49に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「15R確変大当り」、「10R確変大当り」または「2R確変大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンド、表示結果3指定コマンドまたは表示結果4指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。なお、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」または「2R確変大当り」のいずれであるかに応じて停止図柄の決定割合を異ならせてもよい。例えば、「15R確変大当り」である場合には、3図柄が同じ奇数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する割合を高くし、「10R確変大当り」や「2R確変大当り」である場合には、3図柄が同じ偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する割合を高くするようにしてもよい。
また、受信した表示結果指定コマンドが「突然確変大当り」や「小当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果5指定コマンドまたは表示結果6指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。そして、「はずれ」の場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、いずれかの先読み予告実行中フラグ(ただし、「保留球変化」の態様の先読み予告演出を示すものを除く)がセットされているか否かを確認する(ステップS8017)。いずれかの先読み予告実行中フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、変動パターンおよび先読み予告実行中フラグで特定される演出態様の先読み予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8018)。一方、先読み予告実行中フラグがセットされていなければ(ただし、「保留球変化」の態様の先読み予告演出を示す先読み予告実行中フラグがセットされている場合も含む)、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8019)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8020)。
なお、ステップS8018で先読み予告演出に応じたプロセステーブルが選択された場合には、その選択されたプロセステーブルに従って後述するステップS8021,S8105の処理が実行されることによって、先読み予告演出が実行されることになる。
図50は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
図50に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、先読み予告演出以外の予告演出(例えば、ステップアップ予告演出や、ミニキャラ予告演出、各種可動部材を用いた予告演出)を実行可能に構成されている場合には、ステップS8018,S8019において、それぞれの予告演出に対応したプロセステーブルが選択される。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8021)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8022)。次いで、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域の1つ目の格納領域(格納領域1)に格納されている始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンド)を削除し、始動入賞時コマンド格納領域の内容をシフトする(ステップS8023)。
なお、この実施の形態では、コマンドの取りこぼしや不整合が生じて先読み予告設定制限期間の原因となった変動表示を消化した後の次の変動表示から先読み予告演出を再開可能に構成する場合を示しているが、例えば、ステップS8023のシフト処理を変動パターンコマンド受信待ち処理のステップS811でYと判定した後に実行するようにし、コマンドの取りこぼしや不整合が生じて先読み予告設定制限期間の原因となった変動表示から先読み予告演出を再開可能に構成するようにしてもよい。この場合、例えば、コマンドの取りこぼしや不整合が生じて先読み予告設定制限期間の原因となった変動表示が「非リーチはずれ」であることを条件に、その先読み予告設定制限期間の原因となった変動表示において先読み予告演出を実行可能にしてもよい。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8024)。
図51は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。
次いで、演出制御用CPU101は、いずれかの導入演出決定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8106)。いずれの導入演出決定フラグもセットされていなければ、そのままステップS8111に移行する。いずれかの導入演出決定フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、その導入演出決定フラグで特定される演出態様の導入演出に応じたプロセステーブルへの切り替えを行う(ステップS8107)。そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマを再スタートさせる(ステップS8108)。
なお、「図柄変動時の変動形態の変化」の態様の導入演出を実行することに決定されている場合には、導入演出の後に先読み予告演出も実行される場合には、演出図柄の停止図柄としてチャンス目図柄を決定し直す。また、ガセの導入演出として「図柄変動時の変動形態の変化」の態様の導入演出を実行することに決定されている場合には、演出図柄の停止図柄として、左右がチャンス目図柄の一部を構成する組み合わせであるものの、最終的にチャンス目図柄とならないはずれ図柄(例えば、「314」)を決定し直す。
次いで、演出制御用CPU101は、セットされていた導入演出決定フラグをリセットする(ステップS8109)とともに、導入演出の演出態様に応じて、導入演出を実行中であることを示す導入演出実行中フラグをセットする(ステップS8110)。
なお、ステップS8110では、例えば、導入演出実行中フラグをセットするとともに、導入演出の演出態様を特定可能な情報もセットする。この場合、例えば、演出態様が「図柄変動時の変動形態の変化」であることを示すフラグや、「モード移行」であることを示すフラグ、「カウントダウン」であることを示すフラグ、「保留球変化」であることを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、例えば、導入演出実行中フラグが複数ビット(例えば、1バイト)で構成される場合には、導入演出実行中フラグの所定ビットにいずれの演出態様であるかを指定する値を設定することによって、いずれの演出態様に決定されているかを特定可能であるようにしてもよい。
この実施の形態では、ステップS8107でプロセスデータが切り替えられると、その後、切り替え後のプロセスデータに従ってステップS8105の処理が実行されることによって導入演出が実行される。
また、この実施の形態では、演出図柄の変動表示中に実行される演出図柄変動中処理においてステップS8106〜S8110の処理が実行されることから、演出図柄の変動表示中に新たな始動入賞が発生して導入演出や先読み予告演出の実行が決定されると、その新たな始動入賞が発生したタイミングから直ちに導入演出が実行される。そして、その変動表示を終了して次の変動表示を開始するときに、演出図柄変動開始処理のステップS8017,S8018の処理が実行されることによって、先読み予告演出が開始される(ただし、「保留球変化」の態様の先読み予告演出を実行する場合には、後述するように、導入演出を実行した変動表示の終了時に第1通常表示や第2通常表示を第1特殊表示や第2特殊表示に変更することによって先読み予告演出が開始される)。
なお、導入演出や先読み予告演出の開始タイミングは、この実施の形態で示した場合にかぎらず、例えば、始動入賞発生時に既に実行されていた変動表示ではまだ導入演出を行わずに、その新たな始動入賞が発生した後、最初に開始される変動表示において導入演出を実行するようにし、さらに次に開始される変動表示から先読み予告演出を開始するようにしてもよい。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8111)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8112)。
図52は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8301)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS8305に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS8304で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS8302の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS8305に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、決定されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS8302)。ステップS8302の処理で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、ステップS8311に移行する。
ステップS8302の処理で大当り図柄または小当り図柄を停止表示した場合には(ステップS8303のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS8304)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS8305)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS8306)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8307)。なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS8308)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8309)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8310)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、いずれかの先読み予告実行中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS8311)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、変動回数カウンタの値を1減算する(ステップS8312)。また、演出制御用CPU101は、減算後の変動回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップS8313)。そして、変動回数カウンタの値が0になっていれば、演出制御用CPU101は、セットされている先読み予告実行中フラグをリセットする(ステップS8314)。そのような処理が実行されることによって、この実施の形態では、入賞時判定の対象となった変動が開始される1つ前の変動表示まで先読み予告演出が実行されて、その入賞時判定の対象となった変動表示の1つ前の変動表示の終了時に先読み予告実行中フラグがリセットされる(その入賞時判定の対象となった変動表示中には先読み予告演出は行われない)。ただし、「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出を実行している場合には、入賞時判定の対象となった変動表示の1つ前の変動表示の終了時に先読み予告実行中フラグがリセットされた後、入賞時判定の対象となった変動表示を開始するときに、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信したことにもとづいて後述する第1特殊表示や第2特殊表示が消去され(ステップS661,S662参照)、先読み予告演出の表示が終了することになる。なお、その入賞時判定の対象となった変動表示中においても、先読み予告演出を実行するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、いずれかの導入演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS8315)。いずれかの導入演出実行中フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、導入演出実行中フラグが「保留球変化」の態様の導入演出を示すものであるか否かを確認する(ステップS8316)。「保留球変化」の態様の導入演出を示すものであれば、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cに保留表示として表示されている第1通常表示または第2通常表示のうち、RAMなどに設けられた記憶領域に表示位置を記憶したもの(ステップS6022参照)を、第1特殊表示または第2特殊表示に変更し(ステップS8317)、「保留球変化」の態様の先読み予告演出を開始する。
この実施の形態では、通常時(先読み予告演出の実行を行っていないとき)には、ステップS6019,S6020の処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞が発生した場合には、保留表示として第1通常表示(例えば、赤色の丸形表示)が1つ増加され、第2始動入賞口14への始動入賞が発生した場合には、保留表示として第2通常表示(例えば、青色の丸形表示)が1つ増加されている。そして、導入演出を実行した後に、「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出を開始するときには、既に表示されている第1通常表示や第2通常表示を、通常時とは異なる特殊態様に変更させる。この実施の形態では、特殊態様として星形表示に変更するものとする。具体的には、第1始動入賞口13への始動入賞が発生したときに第1通常表示(例えば、赤色の丸形表示)が1つ増加されている場合であれば、先読み予告演出を開始するときに第1特殊表示(例えば、赤色の星形表示)に変更する。また、第2始動入賞口14への始動入賞が発生したときに第2通常表示(例えば、青色の丸形表示)が1つ増加されている場合であれば、先読み予告演出を開始するときに第2特殊表示(例えば、青色の星形表示)に変更する。
なお、この実施の形態では、「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出として、星形表示の保留表示を表示する場合を示しているが、このような態様にかぎらず、例えば、金色の保留表示を表示したり、ハート形の保留表示を表示するなど、「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出の態様は、この実施の形態で示したものに限定されない。なお、「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出として、星形表示や金色表示、ハート形表示など複数種類の態様の演出を実行可能に構成し、いずれの演出態様であるかに応じて大当りに対する期待度(信頼度)を異ならせるようにしてもよい。
そして、演出制御用CPU101は、セットされている導入演出実行中フラグをリセットする(ステップS8318)。
次いで、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS8319)。例えば、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU101は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい(例えば、図46のステップS811に示すように、変動パターンコマンド受信フラグを確認すると直ちに変動パターンコマンド受信フラグをリセットするようにしてもよい)。ただし、例えば、図柄変動指定コマンドについては、演出制御プロセス処理と第4図柄プロセス処理との両方で参照されるので、この実施の形態で示すように、変動終了の際に演出図柄変動停止処理などにおいてリセットしたり、大当り終了の際に大当り終了演出処理においてリセットしたりすることが望ましい。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS8320)。
図53は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS1901のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS1902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、LED25,28等)の制御を実行する(ステップS1903)。例えば、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS1901のY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS1907)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1908)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1909)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS1910)。
なお、大当り表示用のプロセス処理とは別に小当り表示用のプロセス処理を設けるようにし、小当りである場合には、例えば、所定期間(大入賞口が0.1秒間2回開放するのに十分な時間。例えば0.5秒間)、突然確変大当り時と同様の態様の演出を行うようにしてもよい。
また、小当りや突然確変大当りである場合に、小当り/突然確変大当り開始指定コマンドの受信にもとづいて演出を実行するのではなく、演出制御用CPU101は、例えば、小当り/突然確変大当り用の変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、小当りまたは突然確変大当りであることを示唆するような演出を所定期間実行するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU101は、小当りまたは突然確変大当りであることを示唆するような演出を行うためのプロセスデータをプロセス時間ごとに切り替え、切り替えたプロセスデータに従って演出を行う。
図54は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、まず、エンディング演出の演出期間を計測するための演出期間計測タイマを1減算する(ステップS880)。そして、減算後の演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS881)。なお、演出期間計測タイマは、例えば、ラウンド中処理(ステップS805参照)において、エンディングコマンドの受信を確認したことにもとづいてセットされる。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていなければ(ステップS881のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS882)。また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS883)。例えば、大当りが終了することを表示したり、所定のキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていない場合には(ステップS884のN)、処理を終了する。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS884のY)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS885)。また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS886)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていれば(ステップS881のY)、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS888)。例えば、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや、第2図柄変動指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS889)。
次に、先読み予告演出および導入演出の演出態様の具体例について説明する。図55〜図60は、先読み予告演出や導入演出の演出態様の具体例を示す説明図である。このうち、図55は、「図柄変動時の変動形態の変化」の導入演出の後に先読み予告演出を実行する場合の演出態様の具体例を示す。また、図56は、「図柄変動時の変動形態の変化」のガセの導入演出を実行する場合の演出態様の具体例を示す。また、図57は、「モード移行」の導入演出の後に先読み予告演出を実行する場合の演出態様の具体例を示す。また、図58は、「カウントダウン」の導入演出の後に先読み予告演出を実行する場合の演出態様の具体例を示す。また、図59は、「保留球変化」の導入演出の後に先読み予告演出を実行する場合の演出態様の具体例を示す。さらに、図60は、「保留球変化」のガセの導入演出を実行する場合の演出態様の具体例を示す。
なお、図55〜図60において、(1)(2)(3)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。また、図55〜図60に示す例では、第1始動入賞口13への始動入賞に対して入賞時判定を行い、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに導入演出や先読み予告演出を行う場合を示しているが、第2始動入賞口14への始動入賞に対して入賞時判定を行い、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに導入演出や先読み予告演出を行う場合も同様の演出態様で導入演出や先読み予告演出が実行される。
まず、図55を参照して「図柄変動時の変動形態の変化」の導入演出の後に先読み予告演出を実行する場合の演出態様の具体例を説明する。図55に示す例では、まず、図55(1)に示すように第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに、図55(2)に示すように第1始動入賞口13に始動入賞があったものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、新たに始動入賞があったことにもとづいて入賞時演出処理を実行する(ステップS1217参照)。そして、入賞時判定結果に応じた入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド。変動カテゴリコマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1218,S1219参照)。また、同じ割り込み内で、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶情報としての第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを送信し(ステップS1220,S1221参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図55(2)に示すように、受信した第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドにもとづいて、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示(本例では、第1通常表示)を1増やす(ステップS6019参照)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことにもとづいて、先読み予告演出および導入演出の実行を決定するとともに先読み予告演出および導入演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」を決定したものとする(ステップS800A参照)。なお、図55(1)(2)に示すように、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示も実行される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、その新たな第1始動入賞口13への始動入賞が発生したときに既に実行していた変動表示において、導入演出用のプロセスデータへの切り替えを行い(ステップS8107参照)、導入演出を実行する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出図柄の停止図柄としてチャンス目図柄(本例では、「334」)を決定し直す。そして、図55(3)に示すように、チャンス目図柄の一部を構成する組み合わせとなるように左右の演出図柄を停止表示させ、チャンス目図柄が停止表示されて「図柄変動時の変動形態の変化」の態様の先読み予告演出に発展するかもしれないと期待させるような導入演出を実行する。図55(3)に示す例では、左の演出図柄として「3」を停止表示し、右の演出図柄として「4」を停止表示することによって、チャンス目図柄「334」が最終停止表示されて先読み予告演出が出現するかもしれないと期待させるような導入演出を実行している。
次いで、図55(4)に示すように、変動時間が終了してチャンス目図柄(本例では、「334」)を停止表示したものとする(ステップS8302参照)。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図55(4)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図55(5)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1減らし(ステップS662参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、先読み予告実行中フラグがセットされていることにもとづいて、先読み予告演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS8018参照)、図55(5)に示すように、演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出を行って(ステップS8021,S8105参照)、「図柄変動時の変動形態の変化」の態様の先読み予告演出を開始する。なお、演出図柄の変動開始時に行う所定演出は、図55に示す態様のものにかぎらず、例えば、演出表示装置9の上方、下方または側方に設けられた可動部材(例えば、キャラクタなどを模した形状の可動物)を変動開始時に可動させたり、変動開始時に所定のランプの点灯または点滅表示を行ったりしてもよい。また、例えば、演出図柄の変動開始時に図柄の変動の開始のさせ方を通常と異ならせてもよい。例えば、左中右の演出図柄を通常は同時に変動開始させているものを左中右の演出図柄の変動をそれぞれ異なるタイミングで開始させたり、一度上方向(または下方向)に変動を開始するように見せて下方向(または上方向)に変動を開始するようにしてもよい。また、逆に、図55(5)において図柄の変動の停止のさせ方を通常と異ならせてもよい。例えば、通常は左、右、中の順に図柄を停止させているのを左、中、右の順に図柄を停止させるなど図柄の停止順などを通常と異ならせてもよい。
また、先読み予告演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」が決定されていることにもとづいて、演出図柄の停止図柄としてチャンス目図柄を決定する。そして、図55(6)に示すように、変動時間が終了してチャンス目図柄を停止表示する(ステップS8302参照)。なお、図55(5)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図55(6)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図55(7)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1減らし(ステップS662参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、先読み予告実行中フラグがセットされていることにもとづいて、先読み予告演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS8018参照)、図55(7)に示すように、演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出を行って(ステップS8021,S8105参照)、「図柄変動時の変動形態の変化」の態様の先読み予告演出を継続する。また、先読み予告演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」が決定されていることにもとづいて、演出図柄の停止図柄としてチャンス目図柄を決定する。そして、図55(8)に示すように、変動時間が終了してチャンス目図柄を停止表示する(ステップS8302参照)。なお、図55(7)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図55(8)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図55(9)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1減らし(ステップS662参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、先読み予告実行中フラグがセットされていることにもとづいて、先読み予告演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS8018参照)、図55(9)に示すように、演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出を行って(ステップS8021,S8105参照)、「図柄変動時の変動形態の変化」の態様の先読み予告演出を継続する。なお、図55(9)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。
以降、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまで、同様の演出態様で先読み予告演出が実行される。なお、さらに、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示を実行する際にも同様の演出態様の予告演出を実行するようにしてもよい。
また、図55に示すように、演出図柄の変動表示の実行中には、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいても第4図柄の変動表示が実行され、演出図柄の停止図柄が停止表示されると、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいても第4図柄の停止図柄が停止表示される。そして、次の変動表示が開始されるまで第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいても第4図柄の停止図柄が継続して表示されたままの状態となる。従って、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cには、常に第4図柄の変動表示がされているか、もしくは第4図柄の停止図柄が停止表示されている。なお、このことは、以下に示す図56〜図60の演出態様で先読み予告演出や導入演出を実行する場合も同様である。また、大当り遊技状態に移行している場合には、第4図柄表示領域における表示を行わないようにしてもよい。
次に、図56を参照して「図柄変動時の変動形態の変化」のガセの導入演出を実行する場合の演出態様の具体例を説明する。図56に示す例では、まず、図56(1)に示すように第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに、図56(2)に示すように第1始動入賞口13に始動入賞があったものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、新たに始動入賞があったことにもとづいて入賞時演出処理を実行する(ステップS1217参照)。そして、入賞時判定結果に応じた入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド。変動カテゴリコマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1218,S1219参照)。また、同じ割り込み内で、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶情報としての第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを送信し(ステップS1220,S1221参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図56(2)に示すように、受信した第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドにもとづいて、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示(本例では、第1通常表示)を1増やす(ステップS6019参照)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことにもとづいて、先読み予告演出決定処理(ステップS800A参照)を実行したものの、先読み予告演出を実行しないことに決定し、ガセの導入演出を実行することに決定したものとする(ステップS6513〜S6522参照)。また、ガセの導入演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」を決定したものとする(ステップS6524参照)。なお、図56(1)(2)に示すように、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示も実行される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、その新たな第1始動入賞口13への始動入賞が発生したときに既に実行していた変動表示において、導入演出用のプロセスデータへの切り替えを行い(ステップS8107参照)、導入演出を実行する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出図柄の停止図柄として、左右がチャンス目図柄の一部を構成する組み合わせであるものの、最終的にチャンス目図柄とならないはずれ図柄(本例では、「314」)を決定し直す。そして、図56(3)に示すように、チャンス目図柄の一部を構成する組み合わせとなるように左右の演出図柄を停止表示させ、チャンス目図柄が停止表示されて「図柄変動時の変動形態の変化」の態様の先読み予告演出に発展するかもしれないと期待させるような導入演出を実行する。図56(3)に示す例では、左の演出図柄として「3」を停止表示し、右の演出図柄として「4」を停止表示することによって、チャンス目図柄「334」が最終停止表示されて先読み予告演出が出現するかもしれないと期待させるような導入演出を実行している。
次いで、図56(4)に示すように、変動時間が終了してチャンス目とならないはずれ図柄(本例では、「314」)を停止表示し(ステップS8302参照)、先読み予告演出とはならないことを示唆するような態様で変動表示を終了する。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図56(4)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図56(5)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1減らし(ステップS662参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。ただし、この場合、ガセの導入演出が実行された後であり、先読み予告実行中フラグがセットされていないので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、先読み予告演出を含まない通常用のプロセステーブルを選択し(ステップS8019参照)、図56(5)に示すように、先読み予告演出を含まない通常の態様で演出図柄の変動表示を実行する(ステップS8021,S8105参照)。
次に、図57を参照して「モード移行」の導入演出の後に先読み予告演出を実行する場合の演出態様の具体例を説明する。図57に示す例では、まず、図57(1)に示すように第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに、図57(2)に示すように第1始動入賞口13に始動入賞があったものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、新たに始動入賞があったことにもとづいて入賞時演出処理を実行する(ステップS1217参照)。そして、入賞時判定結果に応じた入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド。変動カテゴリコマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1218,S1219参照)。また、同じ割り込み内で、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶情報としての第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを送信し(ステップS1220,S1221参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図57(2)に示すように、受信した第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドにもとづいて、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示(本例では、第1通常表示)を1増やす(ステップS6019参照)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことにもとづいて、先読み予告演出および導入演出の実行を決定するとともに先読み予告演出および導入演出の演出態様として「モード移行」を決定したものとする(ステップS800A参照)。なお、図57(1)(2)に示すように、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示も実行される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、その新たな第1始動入賞口13への始動入賞が発生したときに既に実行していた変動表示において、導入演出用のプロセスデータへの切り替えを行い(ステップS8107参照)、導入演出を実行する。この場合、図57(3)に示すように、演出表示装置9の表示画面の左右両側からシャッター(扉)が出現してシャッターが開閉するような態様の演出が実行され、「モード移行」の態様の先読み予告演出に発展するかもしれないと期待させるような導入演出を実行する。
次いで、図57(4)に示すように、変動時間が終了してはずれ図柄を停止表示したものとする(ステップS8302参照)。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図57(4)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図57(5)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1減らし(ステップS662参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、先読み予告実行中フラグがセットされていることにもとづいて、先読み予告演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS8018参照)、図57(5)に示すように、演出図柄の変動表示中に、演出表示装置9の表示画面において現在表示されている背景画面の側方から別の背景画面が割り込んできて2つの背景画面がせめぎあうような態様の演出(例えば、海の背景画面と山の背景画面とがせめぎあうような態様の演出)を実行する(ステップS8021,S8105参照)。そして、変動時間が終了して、図57(6)に示すように、最終的に元の背景画面に押し戻されるような態様の演出が実行され(ステップS8105参照)、最終停止図柄(図57(6)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8302参照)。なお、図57(5)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図57(6)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図57(7)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1減らし(ステップS662参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、先読み予告実行中フラグがセットされていることにもとづいて、先読み予告演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS8018参照)、図57(7)に示すように、演出図柄の変動表示中に、演出表示装置9の表示画面において現在表示されている背景画面の側方から別の背景画面が割り込んできて2つの背景画面がせめぎあうような態様の演出(例えば、海の背景画面と山の背景画面とがせめぎあうような態様の演出)を継続する(ステップS8021,S8105参照)。そして、変動時間が終了して、図57(8)に示すように、最終的に元の背景画面に押し戻されるような態様の演出が実行され(ステップS8105参照)、最終停止図柄(図57(8)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8302参照)。なお、図57(7)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図57(8)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図57(9)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1減らし(ステップS662参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、先読み予告実行中フラグがセットされていることにもとづいて、先読み予告演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS8018参照)、図57(9)に示すように、演出図柄の変動表示中に、演出表示装置9の表示画面において現在表示されている背景画面の側方から別の背景画面が割り込んできて2つの背景画面がせめぎあうような態様の演出(例えば、海の背景画面と山の背景画面とがせめぎあうような態様の演出)を継続する(ステップS8021,S8105参照)。
以上の態様で、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまで、同様の演出態様で先読み予告演出が実行される。そして、例えば、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示の1つ前の変動表示において、最終的に新たな背景画面に切り替わったような態様の演出を実行し、先読み予告演出を終了する。なお、さらに、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示を実行する際にも同様の演出態様の予告演出を実行するようにしてもよい。この場合、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示の表示結果が「大当り」となる場合には、例えば、2つの背景画面がせめぎあうような態様の演出を行った後に、最終的に側方から割り込んできた方の背景画面が勝って背景画面が切り替わるとともに、最終停止図柄として大当り図柄を停止表示するようにしてもよい。また、「モード移行」の先読み予告演出の態様は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、変動表示ごとに変動終了時に元の背景画面に押し戻されるようにするのではなく、変動表示ごとに背景画面が変化していく態様の演出を実行するようにしてもよい。
また、「モード移行」のガセの導入演出を実行する場合にも、図57(1)〜(4)と同様の態様で「モード移行」の態様の導入演出が実行される。ただし、この場合、ガセの導入演出が実行された後であり、先読み予告実行中フラグがセットされていないので、次の変動表示を開始しても先読み予告演出は出現せず、通常の態様の演出図柄の変動表示が実行されることになる。
次に、図58を参照して「カウントダウン」の導入演出の後に先読み予告演出を実行する場合の演出態様の具体例を説明する。図58に示す例では、まず、図58(1)に示すように第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに、図58(2)に示すように第1始動入賞口13に始動入賞があったものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、新たに始動入賞があったことにもとづいて入賞時演出処理を実行する(ステップS1217参照)。そして、入賞時判定結果に応じた入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド。変動カテゴリコマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1218,S1219参照)。また、同じ割り込み内で、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶情報としての第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを送信し(ステップS1220,S1221参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図58(2)に示すように、受信した第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドにもとづいて、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示(本例では、第1通常表示)を1増やす(ステップS6019参照)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことにもとづいて、先読み予告演出および導入演出の実行を決定するとともに先読み予告演出および導入演出の演出態様として「カウントダウン」を決定したものとする(ステップS800A参照)。なお、「カウントダウン」の先読み予告演出におけるカウント数は、例えば、先読み予告演出の実行を決定したときの合算保留記憶数とすればよい。また、カウントダウンを実行可能な所定数(例えば、2以上)の保留記憶があることを条件に、「カウントダウン」の先読み予告演出および導入演出を決定可能に構成してもよい。なお、図58(1)(2)に示すように、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示も実行される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、その新たな第1始動入賞口13への始動入賞が発生したときに既に実行していた変動表示において、導入演出用のプロセスデータへの切り替えを行い(ステップS8107参照)、導入演出を実行する。この場合、図58(3)に示すように、演出表示装置9の表示画面において「カウント準備」などの文字列を表示して、「カウントダウン」の態様の先読み予告演出に発展するかもしれないと期待させるような導入演出を実行する。
次いで、図58(4)に示すように、変動時間が終了してはずれ図柄を停止表示したものとする(ステップS8302参照)。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図58(4)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図58(5)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1減らし(ステップS662参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、先読み予告実行中フラグがセットされていることにもとづいて、先読み予告演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS8018参照)、図58(5)に示すように、演出図柄の変動表示中に、演出表示装置9の表示画面において「カウント3!」などの文字列を表示してカウントダウンを開始したかのような態様の演出が実行される(ステップS8021,S8105参照)。そして、変動時間が終了して、図58(6)に示すように、最終停止図柄(図58(6)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8302参照)。なお、図58(5)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図58(6)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図58(7)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1減らし(ステップS662参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、先読み予告実行中フラグがセットされていることにもとづいて、先読み予告演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS8018参照)、図58(7)に示すように、演出図柄の変動表示中に、演出表示装置9の表示画面において「カウント2!」などの文字列を表示して継続してカウントダウンしているような態様の演出が継続される(ステップS8021,S8105参照)。そして、変動時間が終了して、図58(8)に示すように、最終停止図柄(図58(8)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8302参照)。なお、図58(7)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図58(8)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図58(9)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1減らし(ステップS662参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、先読み予告実行中フラグがセットされていることにもとづいて、先読み予告演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS8018参照)、図58(9)に示すように、演出図柄の変動表示中に、演出表示装置9の表示画面において「カウント1!」などの文字列を表示して継続してカウントダウンしているような態様の演出が継続される(ステップS8021,S8105参照)。
以上の態様で、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまで、同様の演出態様で先読み予告演出が実行される。
なお、「カウントダウン」のガセの導入演出を実行する場合にも、図58(1)〜(4)と同様の態様で「カウントダウン」の態様の導入演出が実行される。ただし、この場合、ガセの導入演出が実行された後であり、先読み予告実行中フラグがセットされていないので、次の変動表示を開始しても先読み予告演出は出現せず、通常の態様の演出図柄の変動表示が実行されることになる。
次に、図59を参照して「保留球変化」の導入演出の後に先読み予告演出を実行する場合の演出態様の具体例を説明する。図59に示す例では、まず、図59(1)に示すように第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに、図59(2)に示すように第1始動入賞口13に始動入賞があったものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、新たに始動入賞があったことにもとづいて入賞時演出処理を実行する(ステップS1217参照)。そして、入賞時判定結果に応じた入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド。変動カテゴリコマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1218,S1219参照)。また、同じ割り込み内で、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶情報としての第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを送信し(ステップS1220,S1221参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図59(2)に示すように、受信した第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドにもとづいて、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示(本例では、第1通常表示)を1増やす(ステップS6019参照)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことにもとづいて、先読み予告演出および導入演出の実行を決定するとともに先読み予告演出および導入演出の演出態様として「保留球変化」を決定したものとする(ステップS800A参照)。なお、図59(1)(2)に示すように、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示も実行される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、その新たな第1始動入賞口13への始動入賞が発生したときに既に実行していた変動表示において、導入演出用のプロセスデータへの切り替えを行い(ステップS8107参照)、導入演出を実行する。この場合、図59(3)に示すように、演出表示装置9の表示画面にキャラクタを登場させ、そのキャラクタが合算保留記憶表示部18cの保留表示を指し示して保留表示の表示態様が変化し「保留球変化」の態様の先読み予告演出に発展するかもしれないと期待させるような導入演出を実行する。そして、図59(4)に示す例では、キャラクタが合算保留記憶表示部18cの保留表示を指し示し、図59(5)に示すように、変動表示を終了するときに、合算保留記憶表示部18cにおいてキャラクタによって指し示された第1通常表示(赤色の丸形表示)を第1特殊表示(赤色の星形表示)に変更し(ステップS8317参照)、「保留球変化」の態様の先読み予告演出を開始する。また、図59(5)に示す例では、変動時間が終了してはずれ図柄を停止表示したものとする(ステップS8302参照)。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図59(5)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図59(6)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1減らし(ステップS662参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。そして、図59(6)に示すように、残りの第1特殊表示を含めた各保留表示が1つずつシフトされ、「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出が継続する。そして、変動時間が終了して、図59(7)に示すように、最終停止図柄(図59(7)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8302参照)。なお、図59(6)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図59(7)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図59(8)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1減らし(ステップS662参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。そして、図59(8)に示すように、残りの第1特殊表示を含めた各保留表示が1つずつシフトされ、「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出が継続する。そして、変動時間が終了して、図59(9)に示すように、最終停止図柄(図59(9)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8302参照)。なお、図59(8)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図59(9)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図59(10)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1減らし(ステップS662参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。そして、図59(10)に示すように、残りの第1特殊表示を含めた各保留表示が1つずつシフトされ、「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出が継続する。なお、図59(10)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。
以上の態様で、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまで、同様の演出態様で先読み予告演出が実行される。そして、変動表示ごとに保留記憶を消化していって、予告対象の保留表示(図59に示す例では、第1特殊表示)が合算保留記憶表示部18cから消去されるまで、「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出が継続される。
次に、図60を参照して「保留球変化」のガセの導入演出を実行する場合の演出態様の具体例を説明する。図60に示す例では、まず、図60(1)に示すように第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに、図60(2)に示すように第1始動入賞口13に始動入賞があったものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、新たに始動入賞があったことにもとづいて入賞時演出処理を実行する(ステップS1217参照)。そして、入賞時判定結果に応じた入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド。変動カテゴリコマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1218,S1219参照)。また、同じ割り込み内で、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶情報としての第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを送信し(ステップS1220,S1221参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図60(2)に示すように、受信した第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドにもとづいて、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示(本例では、第1通常表示)を1増やす(ステップS6019参照)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことにもとづいて、先読み予告演出決定処理(ステップS800A参照)を実行したものの、先読み予告演出を実行しないことに決定し、ガセの導入演出を実行することに決定したものとする(ステップS6513〜S6522参照)。また、ガセの導入演出の演出態様として「保留球変化」を決定したものとする(ステップS6524参照)。なお、図60(1)(2)に示すように、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示も実行される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、その新たな第1始動入賞口13への始動入賞が発生したときに既に実行していた変動表示において、導入演出用のプロセスデータへの切り替えを行い(ステップS8107参照)、導入演出を実行する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図60(3)に示すように、演出表示装置9の表示画面にキャラクタを登場させ、そのキャラクタが合算保留記憶表示部18cの保留表示を指し示して保留表示の表示態様が変化し「保留球変化」の態様の先読み予告演出に発展するかもしれないと期待させるような導入演出を実行する。そして、図60(4)に示す例では、キャラクタがいずれの保留表示も指し示すことなくそのまま退場し、先読み予告演出に発展しないことを示唆する態様の演出が実行され、図60(5)に示すように、変動表示を終了しても合算保留記憶表示部18cにおいて保留表示の表示態様が変化せず先読み予告演出には発展しない。また、図60(5)に示す例では、変動時間が終了してはずれ図柄を停止表示したものとする(ステップS8302参照)。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図60(5)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次に、先読み予告演出および導入演出の実行タイミングについて説明する。図61および図62は、先読み予告演出や導入演出の実行タイミングを示す説明図である。このうち、図61は、「図柄変動時の変動形態の変化」の先読み予告演出および導入演出の実行タイミングを示す。また、図62は、「保留球変化」の先読み予告演出および導入演出の実行タイミングを示す。なお、「モード移行」や「カウントダウン」の先読み予告演出および導入演出の実行タイミングについては、図61に示す「図柄変動時の変動形態の変化」の先読み予告演出や導入演出の実行タイミングの場合と同様である。また、図61および図62に示す例では、特別図柄および演出図柄の変動表示中に新たな始動入賞が発生した場合を示している。
まず、図61を参照して「図柄変動時の変動形態の変化」の導入演出の後に先読み予告演出を実行する場合の実行タイミングを説明する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への新たな始動入賞を検出すると(ステップS311参照)、入賞時演出処理(ステップS1217,S1228参照)を実行し入賞時判定を行う。なお、図61に示す例では、演出図柄の変動表示A中に新たな始動入賞があり入賞時判定を行ったものとする。そして、入賞時判定の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信する(ステップS1218,S1219,S1229,S1230参照)とともに、同じ割り込み内で、保留記憶情報としての始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)および合算保留記憶数指定コマンドを送信する(ステップS1220,S1221,S1231,S1232参照)。
ここで、図61に示す例では、入賞時判定結果指定コマンドおよび保留記憶情報の受信前の合算保留記憶数が3であったものとし、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出図柄の変動表示A中の始動入賞により合算保留記憶数が4になったものとする。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した入賞時判定結果指定コマンドにもとづいて先読み予告演出決定処理を実行し(ステップS800A参照)、先読み予告演出および導入演出の実行を決定するとともに、先読み予告演出態様決定処理(ステップS6014参照)で先読み予告演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」を決定(この場合、導入演出の演出態様も「図柄変動時の変動形態の変化」に決定したことになる)したものとする。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現在の合算保留記憶数(図61に示す例では「4」)を変動回数カウンタにセットする(ステップS6017参照)。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、その新たな第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞が発生したときに既に実行していた変動表示Aにおいて、その始動入賞が発生したタイミングで導入演出用のプロセスデータへの切り替えを行い(ステップS8107参照)、図61に示すように、導入演出を実行する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出図柄の停止図柄としてチャンス目図柄を決定し直す。その後、変動表示Aの変動時間が終了すると、チャンス目図柄aを停止表示し、変動回数カウンタの値を1減算して3とする(ステップS8312参照)。
次いで、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、次の変動表示Bを開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、先読み予告実行中フラグがセットされていることにもとづいて、先読み予告演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS8018参照)、演出図柄の停止図柄としてチャンス目図柄を決定したものとする。また、図61に示すように、演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出bを行う(ステップS8021,S8105参照)ことによって、先読み予告演出を実行する。そして、変動表示Bの変動時間が終了して、図61に示すように、チャンス目図柄bを停止表示する(ステップS8302参照)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動回数カウンタの値を1減算して2とする(ステップS8312参照)。すなわち、この実施の形態では、図61に示すように、「図柄変動時の変動形態の変化」の先読み予告演出を実行する場合には、変動表示A中に新たに始動入賞が発生して先読み予告演出を実行することに決定した場合に、次の変動表示Bから先読み予告演出を開始する。
さらに次の変動表示Cを開始するときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、先読み予告実行中フラグがセットされていることにもとづいて、先読み予告演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS8018参照)、演出図柄の停止図柄としてチャンス目図柄を決定したものとする。また、図61に示すように、演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出cを行う(ステップS8021,S8105参照)ことによって、先読み予告演出を継続して実行する。そして、変動表示Cの変動時間が終了して、図61に示すように、チャンス目図柄cを停止表示する(ステップS8302参照)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動回数カウンタの値を1減算して1とする(ステップS8312参照)。
さらに次の変動表示Dを開始するときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、先読み予告実行中フラグがセットされていることにもとづいて、先読み予告演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS8018参照)、演出図柄の停止図柄としてチャンス目図柄を決定したものとする。また、図61に示すように、演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出dを行う(ステップS8021,S8105参照)ことによって、先読み予告演出を継続して実行する。そして、変動表示Dの変動時間が終了して、図61に示すように、チャンス目図柄dを停止表示する(ステップS8302参照)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動回数カウンタの値を1減算して0とする(ステップS8312参照)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動回数カウンタの値が0になったことにもとづいて、セットされている先読み予告実行中フラグをリセットして(ステップS8313,S8314参照)、先読み予告演出を終了する。
なお、この実施の形態では、図61に示すように、入賞時判定の対象となった変動表示Eの1つ前の変動表示Dまでにおいて、その変動表示中に先読み予告演出を行う場合を示しているが、入賞時判定の対象となった変動表示E中においても先読み予告演出を実行するようにしてもよい。なお、この実施の形態では、入賞時判定の対象となった変動表示Eにおいては先読み予告演出を実行しないようにしているので、1つの変動表示E中に先読み予告演出とスーパーリーチの演出との両方が実行されて、演出が慌ただしく不自然になることを防止している(特に、変動表示の終了間際に演出が慌ただしくなることを確実に防止している)。なお、入賞時判定の対象となった変動表示E中においても先読み予告演出を実行する場合には、その変動表示E中のスーパーリーチの演出が実行される前に先読み予告演出を実行し、先読み予告演出が終了した後にスーパーリーチの演出を実行するようにすればよい。
次に、図62を参照して「保留球変化」の先読み予告演出の実行タイミングを説明する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への新たな始動入賞を検出すると(ステップS311参照)、入賞時演出処理(ステップS1217,S1228参照)を実行し入賞時判定を行う。なお、図62に示す例では、演出図柄の変動表示A中に新たな始動入賞があり入賞時判定を行ったものとする。そして、入賞時判定の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信する(ステップS1218,S1219,S1229,S1230参照)とともに、同じ割り込み内で、保留記憶情報としての始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)および合算保留記憶数指定コマンドを送信し(ステップS1220,S1221,S1231,S1232参照)、受信した始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドにもとづいて、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示(第1通常表示または第2通常表示)を1増やす(ステップS6019,S6020参照)。
ここで、図62に示す例では、入賞時判定結果指定コマンドおよび保留記憶情報の受信前の合算保留記憶数が3であったものとし、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出図柄の変動表示A中の始動入賞により合算保留記憶数が4になったものとする。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した入賞時判定結果指定コマンドにもとづいて先読み予告演出決定処理を実行し(ステップS800A参照)、先読み予告演出および導入演出の実行を決定するとともに、先読み予告演出態様決定処理(ステップS6014参照)で先読み予告演出の演出態様として「保留球変化」を決定(この場合、導入演出の演出態様も「保留球変化」に決定したことになる)したものとする。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現在の合算保留記憶数(図62に示す例では「4」)を変動回数カウンタにセットする(ステップS6017参照)。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、その新たな第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞が発生したときに既に実行していた変動表示Aにおいて、その始動入賞が発生したタイミングで導入演出用のプロセスデータへの切り替えを行い(ステップS8107参照)、図62に示すように、導入演出を実行する。その後、変動表示Aを終了するときに、合算保留記憶表示部18cにおいて第1通常表示(赤色の丸形表示)または第2通常表示(青色の丸形表示)を第1特殊表示(赤色の星形表示)または第2特殊表示(青色の星形表示)に変更し(ステップS8317参照)、「保留球変化」の態様の先読み予告演出を開始する。そして、変動回数カウンタの値を1減算して3とする(ステップS8312参照)。
次いで、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、次の変動表示Bを開始する。そして、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1減らし(ステップS662参照)、残りの第1特殊表示または第2特殊表示を含めた各保留表示が1つずつシフトされ、図62に示すように、「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出が継続する。そして、変動表示Bを終了するときに、変動回数カウンタの値を1減算して3とする(ステップS8312参照)。
以降、変動表示Cおよび変動表示Dが開始されるごとに、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1減らし(ステップS662参照)、残りの第1特殊表示または第2特殊表示を含めた各保留表示が1つずつシフトされ、図62に示すように、「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出が継続する。また、変動表示C,Dを終了するごとに、変動回数カウンタの値を1減算し(ステップS8312参照)、変動表示Dを終了したときに減算後の変動回数カウンタの値が0となる。
そして、予告対象の変動表示Eが開始されるときに、予告対象の変動表示に対応する保留記憶が消化されたことにより、予告対象の保留表示(第1特殊表示または第2特殊表示)が合算保留記憶表示部18cから消去され、図62に示すように、「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出を終了する。
次に、先読み予告設定制限期間について説明する。図63および図64は、先読み予告設定制限期間を説明するための説明図である。このうち、図63は、保留記憶情報としての始動入賞指定コマンドを取りこぼしてしまった場合の先読み予告設定制限期間を示す。また、図64は、判定結果情報としての変動カテゴリコマンドを取りこぼしてしまった場合の先読み予告設定制限期間を示す。なお、合算保留記憶数指定コマンドや図柄指定コマンドを取りこぼしてしまった場合や、受信したコマンドに不整合が生じている場合の先読み予告設定制限期間も図63および図64と同様である。
まず、図63を参照して、始動入賞指定コマンドを取りこぼしてしまった場合を説明する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への新たな始動入賞を検出すると(ステップS311参照)、入賞時演出処理(ステップS1217,S1228参照)を実行し入賞時判定を行う。なお、図63に示す例では、演出図柄の変動表示A中に新たな始動入賞があり入賞時判定を行ったものとする。そして、入賞時判定の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信する制御を行う(ステップS1218,S1219,S1229,S1230参照)とともに、同じ割り込み内で、保留記憶情報としての始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)および合算保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1220,S1221,S1231,S1232参照)。
ここで、何らかの原因により(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560側の送信処理で異常が生じたり、データ化けが発生したことにより)、図63に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞指定コマンドを正常に受信できなかったものとする。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞時のコマンドを正常に受信できなかったと判断し(ステップS6006〜S6008参照)、先読み予告設定制限フラグをセットして(ステップS6033参照)、先読み予告設定制限期間に制御する。
以降、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動表示B〜Dが開始されるごとに、始動入賞時コマンド格納領域内にコマンドを正しく受信できなかった格納状態の格納領域がまだ残っているか否かを確認し(ステップS8002〜S8004参照)、図63に示すように、先読み予告設定制限の原因となった保留記憶に対する変動表示Eを開始するタイミングで、コマンドを正しく受信できなかった格納状態の格納領域がなくなったと判断すると、先読み予告設定制限フラグをリセットして(ステップS8005参照)、先読み予告設定制限期間を終了する。
次に、図64を参照して、変動カテゴリコマンドを取りこぼしてしまった場合を説明する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への新たな始動入賞を検出すると(ステップS311参照)、入賞時演出処理(ステップS1217,S1228参照)を実行し入賞時判定を行う。なお、図64に示す例では、演出図柄の変動表示A中に新たな始動入賞があり入賞時判定を行ったものとする。そして、入賞時判定の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信する制御を行う(ステップS1218,S1219,S1229,S1230参照)とともに、同じ割り込み内で、保留記憶情報としての始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)および合算保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1220,S1221,S1231,S1232参照)。
ここで、何らかの原因により(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560側の送信処理で異常が生じたり、データ化けが発生したことにより)、図64に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリコマンドを正常に受信できなかったものとする。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞時のコマンドを正常に受信できなかったと判断し(ステップS6006〜S6008参照)、先読み予告設定制限フラグをセットして(ステップS6033参照)、先読み予告設定制限期間に制御する。
以降、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動表示B〜Dが開始されるごとに、始動入賞時コマンド格納領域内にコマンドを正しく受信できなかった格納状態の格納領域がまだ残っているか否かを確認し(ステップS8002〜S8004参照)、図64に示すように、先読み予告設定制限の原因となった保留記憶に対する変動表示Eを開始するタイミングで、コマンドを正しく受信できなかった格納状態の格納領域がなくなったと判断すると、先読み予告設定制限フラグをリセットして(ステップS8005参照)、先読み予告設定制限期間を終了する。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、1の保留記憶が記憶された後、該1の保留記憶により行われる変動表示が大当りとなる可能性を予告する先読み予告演出を、該1の保留記憶により行われる変動表示が開始されるまでに実行可能であるとともに、少なくとも先読み予告演出の実行前に導入演出を実行可能である。そして、先読み予告演出の実行前以外の場合であっても所定の割合で導入演出を実行可能(いわゆるガセの導入演出を実行可能)であり、先読み予告演出の実行前以外の場合に導入演出を実行した後、保留記憶が新たに所定数(本例では、3個)増加するまで(新たな始動入賞が所定数発生するまで)所定の割合を低下させる。そのため、ガセの導入演出が一度発生すると、保留記憶が所定数増加するまでは、ガセの導入演出の実行が決定される割合を低下させるので、ガセの導入演出が頻出することを防止することができる。従って、ガセの導入演出が頻出することを防止することにより遊技者の期待感が低下してしまうことを防止することができ、遊技に対する興趣がそがれてしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、保留記憶の中に大当りとなるものが含まれる場合には、先読み予告演出の実行前以外の場合に導入演出を実行した後であっても所定の割合を低下させない。そのため、大当りとなる保留記憶が存在する場合にまで必要以上に導入演出を制限してしまうことを防止することができる。
なお、この実施の形態では、先読み予告演出が実行される場合には、必ずその先読み予告演出の実行前に導入演出が実行される(ただし、先読み予告設定制限期間の解除時に遡って先読み予告演出が実行される場合を除く)場合を示したが、先読み予告演出を実行する場合に必ず導入演出を実行する必要はなく、例えば、低い割合で導入演出が実行されなくても先読み予告演出が出現する場合があるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、新たな始動入賞の発生のタイミングで、先読み予告演出を実行しないと決定された場合に、ガセの導入演出の決定および実行を行う場合を示したが、ガセの導入演出を実行するための条件は、先読み予告演出を実行しない場合であれば、必ずしも新たな始動入賞が発生したことを条件としなくてもよく、例えば、始動入賞の発生とは無関係に、演出図柄の変動表示中の任意のタイミングで、先読み予告演出の決定の有無を判定し、先読み予告演出を実行すると決定されていないことを条件にガセの導入演出を実行するか否かを決定して、その決定結果に従ってガセの導入演出を実行するように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞の発生時に、大当りや小当りとなるか否かや、大当り種別、変動パターン種別を判定し、第1保留記憶または第2保留記憶が増加したことを認識可能に保留記憶情報(本例では、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンド)を送信し、大当りや小当りとなるか否かや、大当り種別、変動パターン種別の判定結果を示す判定結果情報(本例では、図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンド)を送信する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、判定結果情報にもとづいて、所定の状態(本例では、スーパーリーチ)となる可能性があることを予告する先読み予告演出を実行し、保留記憶情報に含まれる始動入賞指定コマンドを正常に受信することができなかった場合に、先読み予告演出の実行を制限する。そのため、先読み予告演出の信頼性が低下することを防止することができる。
すなわち、始動入賞時に1タイマ割込内に一括して受信される判定結果情報(本例では、図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンド)および保留記憶情報(本例では、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンド)のうち、一部のコマンドでも取りこぼしが発生した場合には、一括して受信されるその他のコマンドを受信していても、その受信したコマンドの内容の信頼性が欠けるおそれがあり、そのまま受信したコマンドにもとづいて先読み予告演出を実行してしまうと、先読み予告演出の内容と実際に実行された予告対象の変動表示の内容との間に不整合が生じて、先読み予告演出の信頼性が低下してしまうおそれがある。そこで、この実施の形態では、保留記憶情報に含まれる始動入賞指定コマンドを正常に受信することができなかった場合には先読み予告演出の実行を制限することによって、先読み予告演出の信頼性が低下することを防止している。
また、この実施の形態によれば、一の保留記憶にもとづいて送信された保留記憶情報に含まれる始動入賞指定コマンドを正常に受信することができなかった場合に、一の保留記憶にもとづく変動表示が開始されるまで先読み予告演出の実行を制限する。そのため、先読み予告演出の整合がとれなくなって、先読み予告演出の信頼性が低下することを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、一の保留記憶にもとづいて送信された判定結果情報(本例では、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を正常に受信することができなかった場合に、一の保留記憶にもとづく変動表示が開始されるまで先読み予告演出の実行を制限する。そのため、先読み予告演出の整合がとれなくなって、先読み予告演出の信頼性が低下することを防止することができる。
なお、この実施の形態では、コマンドの取りこぼしや不整合が発生してから、そのコマンドの取りこぼしや不整合が生じた保留記憶が消化されるまでの間、先読み予告演出の実行を制限する場合を示したが、コマンドの取りこぼしや不整合が生じた保留記憶に対してのみ先読み予告演出の実行を制限するようにし、それ以降に発生した保留記憶に対しては、始動入賞時のコマンドを正常に受信できていれば、そのコマンドの取りこぼしや不整合が生じた保留記憶が消化される前であっても、先読み予告演出の実行を制限しないようにしてもよい。そのように構成する場合、例えば、先読み予告演出決定処理のステップS6005の先読み予告設定制限フラグを確認する処理や、ステップS6031の未判定情報をセットする処理、演出図柄変動開始処理のステップS8000〜S8014の処理は不要となる。
また、この実施の形態では、コマンドの取りこぼしや不整合が生じた場合に、先読み予告演出の決定自体を行わないように構成する場合を示しているが、先読み予告演出の決定自体は行うようにし、その実行を制限するようにしてもよい。例えば、先読み予告演出決定処理においてステップS6006〜S6008の判定処理でコマンドの取りこぼしや不整合を検出した場合にはステップS6033の処理を実行して先読み予告設定制限フラグをセットする一方、ステップS6006〜S6008の判定結果や先読み予告設定制限フラグの有無にかかわらず、ステップS6009〜S6014の先読み予告演出の決定の処理は必ず実行するようにしてもよい。そして、先読み予告設定制限フラグがセットされていれば、先読み予告演出決定処理のステップS6015〜S6017や演出図柄変動開始処理のステップS8018の処理を行わないようにして先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。また、上記のようにステップS6009〜S6014の先読み予告演出の決定の処理は必ず実行するように構成した上で、例えば、先読み予告演出決定処理のステップS6015〜S6017や演出図柄変動開始処理のステップS8018の処理の実行タイミング(先読み予告演出の実行タイミング)で、始動入賞時コマンド格納領域内に格納されているコマンドの中に取りこぼしや不整合が生じているものが残っているか否かを毎回確認するようにし、取りこぼしや不整合が生じているものが残っていれば、先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、判定結果情報として、大当りや小当りとなるか否かや、大当り種別の判定結果を特定可能な図柄指定コマンドと、所定の状態(本例では、スーパーリーチ)となるか否かを特定可能な変動カテゴリコマンドとを送信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した図柄指定コマンドで特定される判定結果と、受信した変動カテゴリコマンドで特定される判定結果とが矛盾する場合も、先読み予告演出の実行を制限する。そのため、先読み予告演出の整合がとれなくなって、先読み予告演出の信頼性が低下することをさらに防止することができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、先読み予告演出として、複数の変動表示にわたって連続した態様で実行される連続演出(本例では、「カウントダウン」の先読み予告演出)を実行可能であり、一の保留記憶にもとづく変動表示が開始され、先読み予告演出の実行の制限が解除された後に、先読み予告演出の実行が制限されているときに記憶された保留記憶にもとづいて実行する先読み予告演出として連続演出の実行を制限する。そのため、連続演出の実行を制限することによって、先読み予告演出の実行の制限が解除された後に実行される先読み予告演出が予告対象とする可変表示が分かりにくくなることを防止することができる。
また、この実施の形態において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、一の保留記憶にもとづく変動表示が開始され、先読み予告演出の実行の制限が解除された後に、先読み予告演出の実行が制限されているときに記憶された保留記憶にもとづく先読み予告演出を実行しないように構成してもよい(例えば、図47に示す演出図柄変動開始処理において、ステップS8005の処理を実行した後に、そのままステップS8015に移行するようにし、ステップS8006〜S8014の処理を実行しないようにしてもよい)。そのように構成すれば、先読み予告演出の実行有無の決定にかかる処理負担やプログラム容量の増大を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶情報として、始動入賞指定コマンドと合算保留記憶数指定コマンドとを送信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した始動入賞指定コマンドの特定結果と、受信した合算保留記憶数指定コマンドの特定結果とが矛盾する場合も、先読み予告演出の実行を制限する。そのため、先読み予告演出の信頼性が低下することをさらに防止することができる。
また、この実施の形態によれば、スーパーリーチとなると判定されたことを特定した場合には、第1態様(本例では、「カウントダウン」)または第2態様(本例では、「図柄変動時の変動形態の変化」、「モード移行」)の先読み予告演出を実行可能であり、スーパーリーチとならないと判定されたことを特定した場合には、第2態様の先読み予告演出を実行可能である。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、先読み予告演出の実行を制限されている場合であっても、第2態様の先読み予告演出を実行可能である。そのため、スーパーリーチとなる場合とならない場合との両方に実行可能な第2態様の先読み予告演出については、先読み予告演出の実行を制限されている場合であっても実行可能としているので、先読み予告演出の信頼性を確保した上で、先読み予告演出の出現頻度もある程度確保することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口に始動入賞した順に、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示を実行する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞指定コマンドを正常に受信することができなかった場合であっても、合算保留記憶数指定コマンドおよび判定結果情報(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を受信した場合には、第2態様の予告演出を実行可能である。そのため、始動入賞指定コマンドを正常に受信することができなかった場合であっても、合算保留記憶数指定コマンドおよび判定結果情報(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を受信した場合には、スーパーリーチとなる場合とならない場合との両方に実行可能な第2態様の予告演出については実行可能としているので、先読み予告演出の信頼性が低下することを防止しつつ、先読み予告演出の出現頻度もある程度確保することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、正規の順序で保留記憶情報および判定結果情報を受信することができなかった場合も、先読み予告演出の実行を制限する。そのため、先読み予告演出の信頼性が低下することをさらに防止することができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、保留記憶情報にもとづいて合算保留記憶表示部18cに保留表示を行う。そして、保留記憶情報または判定結果情報を正常に受信することができなかった場合であっても、第1保留記憶または第2保留記憶が増加したことを認識した場合には、増加した保留記憶に対応する保留表示の表示態様を通常の表示態様(本例では、第1通常表示、第2通常表示)とは異なる特別な表示態様(本例では、取りこぼし態様の保留表示)で表示する。そのため、保留記憶情報または判定結果情報を正常に受信することができなかった場合であっても、保留記憶の数を遊技者に認識させることができ、遊技者に不信感を抱かせることを防止することができる。
なお、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14との始動入賞順に第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示を実行する場合を示したが、例えば、入賞順にかかわらず、第1特別図柄の変動表示と比較して、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成してもよい。そして、このように第2特別図柄の変動表示を優先実行するように構成する場合、保留記憶情報として、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドに代えて、第1保留記憶数または第2保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信するように構成してもよい。すなわち、始動入賞の発生時に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドおよび保留記憶数加算指定コマンドの3つのコマンドのセットが一括して1タイマ割込内に送信されるようにしてもよい。このように構成した場合であっても、演出制御用マイクロコンピュータ100は、保留記憶情報としての保留記憶数加算指定コマンドを取りこぼしたことにもとづいて、先読み予告演出の実行を制限するようにすればよい。なお、この場合、保留記憶情報として、上記のように単に第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したかを認識可能な第1保留記憶数加算指定コマンドや第2保留記憶数加算指定コマンドを送信するようにしてもよく、第1保留記憶数をEXTデータとして設定した第1保留記憶数指定コマンドや、第2保留記憶数をEXTデータとして設定した第2保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、先読み予告設定制限期間の管理方法として、先読み予告設定制限フラグを用いて管理する場合を示したが、先読み予告設定制限期間の管理方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。
(1)例えば、先読み予告設定制限フラグのようなフラグを用いた管理を行わずに、先読み予告設定制限期間中であるか否かの判定を行うタイミング(例えば、先読み予告演出決定処理のステップS6004や、演出図柄変動開始処理のステップS8000のタイミング)ごとに、始動入賞時コマンド格納領域の全ての格納領域1〜8に格納されているコマンドを確認し、コマンドの取りこぼしや不整合が生じている状態のものが残っているか否かを毎回判定するようにしてもよい。そして、コマンドの取りこぼしや不整合が生じている状態のものが1つでも残っていれば、先読み予告設定制限期間中であると判定するようにし、コマンドの取りこぼしや不整合が生じている状態のものが1つもなければ、先読み予告設定制限期間中ではないと判定するようにしてもよい。
(2)また、例えば、先読み予告設定制限フラグのようなフラグを用いた管理を行う場合であっても、先読み予告設定制限の原因となった保留記憶が消化されるまでの変動表示の回数をカウンタを用いて管理するようにし、先読み予告設定制限の原因となった保留記憶が消化されたことを判断して先読み予告設定制限フラグをリセットして先読み予告設定制限期間を終了するように制御してもよい。この場合、例えば、先読み予告演出決定処理のステップS6033で先読み予告設定制限フラグをセットして先読み予告設定制限期間を開始するときに、現在の合算保留記憶数をカウンタにセットし、変動表示ごとにそのカウンタの値を1ずつ減算する。そして、カウンタの値が0となると、先読み予告設定制限の原因となった保留記憶が消化されたと判断して、先読み予告設定制限フラグをリセットして先読み予告設定制限期間を終了するようにすればよい。なお、この場合、先読み予告設定制限フラグをセットして先読み予告設定制限期間を開始した後、先読み予告設定制限期間をする前に、さらにコマンドの取りこぼしや不整合が発生した場合には、そのときの合算保留記憶数をカウンタにセットしなおして、後から発生したコマンドの取りこぼしや不整合に対応する保留記憶が消化されるまで、先読み予告設定制限期間を延長するようにすればよい。
また、この実施の形態では、大当りが発生したときに、その大当り遊技が終了した後に必ず確変状態(高確率状態)に制御され、大当り遊技終了後に所定回数(本例では、71回)の変動表示を終了したことにもとづいて、確変状態(高確率状態)を終了する遊技機に適用する場合を示したが、この実施の形態で示した構成を適用可能な遊技機は、このような遊技機にかぎられない。例えば、大当り種別として、大当り遊技終了後に確変状態に制御される確変大当り以外に、高ベース状態(時短状態)のみに制御される通常大当りが設けられた遊技機に、この実施の形態で示した先読み予告演出や導入演出の設定および実行を行うための構成や、先読み予告演出の設定および実行を制限するための構成を適用してもよい。この場合、例えば、確変大当りとなった場合には、大当り遊技終了後に確変状態に制御するとともに、次の大当りが発生するまで確変状態を継続するようにしてもよい。また、通常大当りとなった場合には、大当り遊技終了後に高ベース状態(時短状態)に制御するとともに、大当り遊技終了後に所定回数(例えば、100回)の変動表示を終了したタイミングで高ベース状態(時短状態)を終了するようにしてもよい。また、このような遊技機において突然確変大当りや小当りも設けるように構成する場合には、確変状態(高確率状態)に制御されたか否かを認識しにくくするために、高ベース状態であるときに突然確変大当りとなった場合には、突然確変大当りにもとづく大当り遊技終了後に高確率状態に制御するとともに高ベース状態も維持するようにし、低ベース状態であるときに突然確変大当りとなった場合には、突然確変大当りにもとづく大当り遊技終了後に高確率状態に制御するのみで、高ベース状態には制御しない(低ベース状態を維持する)ようにすることが望ましい。
実施の形態2.
第1の実施の形態では、ガセの導入演出を実行した後に保留記憶が新たに所定数(3個)増加するまで、ガセの導入演出の実行が決定される割合を低下させる場合を示したが、ガセの導入演出の実行を制限する期間の設定の仕方は、このようなものにかぎられない。例えば、さらに、ガセの導入演出を実行した後に変動表示を所定回数実行するまで、ガセの導入演出の実行が決定される割合を低下させるように構成してもよい。以下、さらに、ガセの導入演出を実行した後に変動表示を所定回数実行するまで、ガセの導入演出の実行が決定される割合を低下させる第2の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
図65および図66は、第2の実施の形態における演出抽選処理(ステップS6009)を示すフローチャートである。この実施の形態において、ステップS6501〜S6502の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS6502で導入演出制限後入賞数カウンタの値が0であった場合には(ステップS6502のY)、演出制御用CPU101は、さらに、先読み予告演出の実行前以外の場合に導入演出を実行(すなわち、ガセの導入演出を実行)した後の演出図柄の変動回数をカウントするための導入演出制限後変動数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS6502A)。導入演出制限後変動数カウンタの値も0であれば(ステップS6502AのY)、ステップS6503に移行する。一方、導入演出制限後入賞数カウンタまたは導入演出制限後変動数カウンタのいずれか一方でも0でなかった場合には、導入演出制限期間内であると判定し、ステップS6507に移行する。
なお、ステップS6503〜S6513の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS6513で導入演出制限後入賞数カウンタの値が0であった場合には(ステップS6513のY)、演出制御用CPU101は、さらに、導入演出制限後変動数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS6513A)。導入演出制限後変動数カウンタの値も0であれば(ステップS6513AのY)、ステップS6514に移行する。一方、導入演出制限後入賞数カウンタまたは導入演出制限後変動数カウンタのいずれか一方でも0でなかった場合には、導入演出制限期間内であると判定し、ステップS6518に移行する。
なお、ステップS6514〜S6526の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS6526で導入演出制限後入賞数カウンタに3をセットすると、演出制御用CPU101は、導入演出制限後変動数カウンタに4をセットする(ステップS6526A)。なお、ステップS6526Aで導入演出制限後変動数カウンタに4がセットされた後、ガセの導入演出を実行した変動表示を終了するときに、まず、導入演出制限後変動数カウンタの値が1減算されて3となる(後述するステップS8318A,S8318B参照)。そして、ガセの導入演出を実行した変動表示を終了した後、さらに変動表示を3回終了すると、導入演出制限後変動数カウンタの値が0となり、導入演出制限期間が解除されることになる(ただし、導入演出制限後入賞数カウンタの値がまだ0でなければ、導入演出制限後入賞数カウンタの値が0となったときに導入演出制限期間が解除される)。従って、この実施の形態では、ガセの導入演出を実行した後、少なくとも、さらに変動表示を3回終了するまで導入演出制限期間が継続する。
なお、この実施の形態では、ステップS6526Aにおいて導入演出制限後変動数カウンタに4をセットし、ガセの導入演出が出現した後に少なくとも変動表示を3回終了するまでガセの導入演出を制限する場合を示しているが、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、ガセの導入演出が出現した後に変動表示を2回終了するまでガセの導入演出を制限したり、変動表示を4回以上終了するまでガセの導入演出を制限したりするなど様々な態様が考えられる。
図67は、第2の実施の形態における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。この実施の形態において、ステップS8301〜S8318の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS8318で導入演出実行中フラグをリセットすると、またはステップS8315で導入演出実行中フラグがセットされていなかった場合には、演出制御用CPU101は、導入演出制限後変動数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS8318A)。導入演出制限後変動数カウンタの値が0となっていなければ、演出制御用CPU101は、導入演出制限後変動数カウンタの値を1減算する(ステップS8318B)。
なお、ステップS8319〜S8320の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、先読み予告演出の実行前以外の場合に導入演出を実行(すなわち、ガセの導入演出を実行)した後、さらに、変動表示を所定回数(本例では、3回)実行するまで所定の割合を低下させる。そのため、ガセの導入演出が一度発生すると、変動表示を所定回数終了するまでは、ガセの導入演出の実行が決定される割合を低下させるので、ガセの導入演出が頻出することを防止することができる。また、特に、第1の実施の形態のように、保留記憶が所定数増加するまで制限するようにした場合には、偶然に始動入賞が連続して所定数発生した場合には、実質的に導入演出制限期間が殆どなくなり、ガセの導入演出が頻出することを有効に防止できない可能性もありうる。そこで、この実施の形態では、例えば、保留記憶が所定数増加したとしても、さらに変動表示を所定回数終了するまではガセの導入演出の実行を制限しているので、ガセの導入演出が頻出することをより確実に防止することができる。従って、偶然に保留記憶が短期間に増加した場合であっても、ガセの導入演出が頻出することを防止することができ、遊技に対する興趣がそがれてしまうことを防止することができる。
なお、この実施の形態では、ガセの導入演出が発生してから新たな始動入賞が所定数増加するまでと変動表示を所定回数終了するまでとで、共通の導入演出決定テーブルCを選択してガセの導入演出の出現を制限する場合を示しているが、異なる導入演出決定テーブルを選択してガセの導入演出の出現を制限するように構成してもよい。例えば、ガセの導入演出が発生してから新たな始動入賞が所定数増加してステップS6513でYと判定しても、変動表示を所定回数終了しておらずステップS6513AでNと判定した場合には、導入演出決定テーブルCよりもさらに導入演出の実行割合が低くなるように判定値が設定された導入演出決定テーブルを選択して、導入演出の実行割合をさらに制限するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、保留記憶が所定数増加することと、変動表示を所定回数終了することとの両方の条件を達成したことにより、ガセの導入演出の制限を解除する場合を示しているが、例えば、変動表示を所定回数終了するという条件のみを達成したことにより、ガセの導入演出の制限を解除するように構成してもよい。
また、導入演出制限期間の設定の仕方は、この実施の形態で示したような保留記憶の増加数や変動表示の実行回数にもとづいて設定する方法にかぎられない。例えば、ガセの導入演出が出現してからの経過時間を計測するようにし、ガセの導入演出が出現してからの経過時間が所定時間(例えば、1分)に達したことにもとづいて、ガセの導入演出の制限を解除するようにしてもよい。この場合、例えば、ガセの導入演出を実行すると決定したときやガセの導入演出を終了したときにタイマをセットするようにし、そのタイマの計測時間が所定時間に達したか否かを判定して、ガセの導入演出の制限を解除するか否かを判定するように構成すればよい。
実施の形態3.
第1の実施の形態では、始動入賞が発生したタイミングで導入演出を実行するように構成し、導入演出の実行タイミングが1つのみである場合を示したが、複数のタイミングで導入演出を実行可能に構成してもよい。例えば、演出図柄の変動開始のタイミングとスーパーリーチ発展のタイミングとの2つのタイミングで導入演出を実行可能に構成してもよい。以下、演出図柄の変動開始のタイミングとスーパーリーチ発展のタイミングとで導入演出を実行可能に構成する第3の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
図68および図69は、第3の実施の形態における先読み予告演出決定処理を示すフローチャートである。この実施の形態において、ステップS6001〜S6015の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
なお、第1の実施の形態では、演出制御プロセス処理を実行するごとに先読み予告演出決定処理を実行し(図37のステップS800A参照)、始動入賞が発生したタイミングで先読み予告演出や導入演出の決定処理を行っていたが、この実施の形態では、後述するように、演出図柄変動開始処理において先読み予告演出決定処理を実行し(後述するステップS8000C参照)、始動入賞が発生した後、最初に変動表示を開始するタイミングで先読み予告演出や導入演出の決定処理を行う。
ステップS6015で先読み予告実行中フラグをセットすると、演出制御用CPU101は、導入演出の実行タイミングを決定する(ステップS6015C)。ステップS6015Cでは、演出制御用CPU101は、導入演出の実行タイミングを決定するための乱数を用いた抽選処理を行い、導入演出の実行タイミングを変動開始時とするかスーパーリーチ発展時とするかを決定する。なお、この実施の形態では、50%の割合で導入演出の実行タイミングを変動開始時と決定し、50%の割合で導入演出の実行タイミングをスーパーリーチ発展時と決定するものとする。ただし、演出制御用CPU101は、今回受信した変動パターンコマンドで指定された変動パターンがスーパーリーチを含むものであるか否かを確認し、スーパーリーチを含まない場合には、強制的に導入演出の実行タイミングを変動開始時と決定するようにすることが望ましい。
次いで、演出制御用CPU101は、先読み予告演出の演出態様に対応する導入演出の演出態様に応じて、ステップS6015Cの判定結果にもとづいて、開始時導入演出決定フラグまたは発展時導入演出決定フラグをセットする(ステップS6016C)。なお、「開始時導入演出決定フラグ」とは、演出図柄の変動開始時に導入演出を実行することを決定したことを示すフラグである。また、「発展時導入演出決定フラグ」とは、スーパーリーチ発展時に導入演出を実行することを決定したことを示すフラグである。
なお、ステップS6016Cでは、例えば、開始時導入演出決定フラグや発展時導入演出決定フラグをセットするとともに、導入演出の演出態様を特定可能な情報もセットする。この場合、例えば、演出態様が「図柄変動時の変動形態の変化」であることを示すフラグや、「モード移行」であることを示すフラグ、「カウントダウン」であることを示すフラグ、「保留球変化」であることを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、例えば、開始時導入演出決定フラグや発展時導入演出決定フラグが複数ビット(例えば、1バイト)で構成される場合には、開始時導入演出決定フラグや発展時導入演出決定フラグの所定ビットにいずれの演出態様であるかを指定する値を設定することによって、いずれの演出態様に決定されているかを特定可能であるようにしてもよい。
なお、ステップS6017〜S6028の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS6028で先読み予告実行中フラグをセットすると、演出制御用CPU101は、導入演出の実行タイミングを決定する(ステップS6028C)。ステップS6028Cでは、演出制御用CPU101は、導入演出の実行タイミングを決定するための乱数を用いた抽選処理を行い、導入演出の実行タイミングを変動開始時とするかスーパーリーチ発展時とするかを決定する。なお、この実施の形態では、50%の割合で導入演出の実行タイミングを変動開始時と決定し、50%の割合で導入演出の実行タイミングをスーパーリーチ発展時と決定するものとする。ただし、演出制御用CPU101は、今回受信した変動パターンコマンドで指定された変動パターンがスーパーリーチを含むものであるか否かを確認し、スーパーリーチを含まない場合には、強制的に導入演出の実行タイミングを変動開始時と決定するようにすることが望ましい。
次いで、演出制御用CPU101は、先読み予告演出の演出態様に対応する導入演出の演出態様に応じて、ステップS6028Cの判定結果にもとづいて、開始時導入演出決定フラグまたは発展時導入演出決定フラグをセットする(ステップS6029C)。
なお、ステップS6029Cでは、例えば、開始時導入演出決定フラグや発展時導入演出決定フラグをセットするとともに、導入演出の演出態様を特定可能な情報もセットする。この場合、例えば、演出態様が「図柄変動時の変動形態の変化」であることを示すフラグや、「モード移行」であることを示すフラグ、「カウントダウン」であることを示すフラグ、「保留球変化」であることを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、例えば、開始時導入演出決定フラグや発展時導入演出決定フラグが複数ビット(例えば、1バイト)で構成される場合には、開始時導入演出決定フラグや発展時導入演出決定フラグの所定ビットにいずれの演出態様であるかを指定する値を設定することによって、いずれの演出態様に決定されているかを特定可能であるようにしてもよい。
なお、ステップS6030〜S6033の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
図70は、第3の実施の形態における演出抽選処理(ステップS6009)を示すフローチャートである。この実施の形態において、ステップS6501〜S6521の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS6516,S6517,S6520,S6521で導入演出決定テーブルを選択すると、演出制御用CPU101は、ステップS6516,S6517,S6520,S6521で選択した導入演出決定テーブルを用いて、変動開始時にガセの導入演出を実行するか否かを決定するための乱数を用いた抽選処理を行い、変動開始時にガセの導入演出を実行するか否かを決定する(ステップS6522C)。
変動開始時にガセの導入演出を実行することに決定した場合には(ステップS6523CのY)、演出制御用CPU101は、乱数を用いた抽選処理を行い、導入演出の演出態様を決定する(ステップS6524C)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS6524Cで決定した導入演出の演出態様に応じて、開始時導入演出決定フラグをセットする(ステップS6525C)。そして、演出制御用CPU101は、導入演出制限後入賞数カウンタに3をセットする(ステップS6526C)。
変動開始時のガセの導入演出を実行しないことに決定した場合には(ステップS6523CのN)、演出制御用CPU101は、ステップS6516,S6517,S6520,S6521で選択した導入演出決定テーブルを用いて、スーパーリーチ発展時にガセの導入演出を実行するか否かを決定するための乱数を用いた抽選処理を行い、スーパーリーチ発展時にガセの導入演出を実行するか否かを決定する(ステップS6522D)。ただし、演出制御用CPU101は、今回受信した変動パターンコマンドで指定された変動パターンがスーパーリーチを含むものであるか否かを確認し、スーパーリーチを含まない場合には、強制的にスーパーリーチ発展時のガセの導入演出を実行しないと決定することが望ましい。
スーパーリーチ発展時にガセの導入演出を実行することに決定した場合には(ステップS6523DのY)、演出制御用CPU101は、乱数を用いた抽選処理を行い、導入演出の演出態様を決定する(ステップS6524D)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS6524Dで決定した導入演出の演出態様に応じて、発展時導入演出決定フラグをセットする(ステップS6525D)。そして、演出制御用CPU101は、導入演出制限後入賞数カウンタに3をセットする(ステップS6526D)。
以上のように、ステップS6522C〜S6526Dの処理が実行されることによって、この実施の形態では、変動開始時のガセの導入演出を実行することに決定した場合には、スーパーリーチ発展時のガセの導入演出を実行すると決定しないように制御する。具体的には、ステップS6522Cで変動開始時のガセの導入演出を実行することに決定した場合には、ステップS6523CでYと判定されてステップS6524C〜S6526Cの処理が実行され、ステップS6522D〜S6526Dのスーパーリーチ発展時のガセの導入演出の決定処理には移行しないように制御される。そして、ステップS6522Cで変動開始時のガセの導入演出を実行しないことに決定されステップS6523CでNと判定された場合にのみ、ステップS6522D〜S6526Dが実行されてスーパーリーチ発展時のガセの導入演出を実行可能である。
図71および図72は、第3の実施の形態における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。この実施の形態では、演出制御用CPU101は、演出図柄変動開始処理において、まず、先読み予告演出決定処理を実行する(ステップS8000C)。
なお、ステップS8000〜S8016の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS8016で演出図柄の停止図柄を決定すると、演出制御用CPU101は、いずれかの開始時導入演出決定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8016C)。いずれかの開始時導入演出決定フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、変動パターンおよび開始時導入演出決定フラグで特定される演出態様の導入演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8016D)。なお、ステップS8016Dで選択されるプロセステーブルでは、演出図柄の変動開始時に導入演出が実行されるようにデータが設定されている。次いで、演出制御用CPU101は、セットされていた開始時導入演出決定フラグをリセットする(ステップS8016E)とともに、導入演出の演出態様に応じて導入演出実行中フラグをセットする(ステップS8016F)。
なお、ステップS8016Fでは、例えば、導入演出実行中フラグをセットするとともに、導入演出の演出態様を特定可能な情報もセットする。この場合、例えば、演出態様が「図柄変動時の変動形態の変化」であることを示すフラグや、「モード移行」であることを示すフラグ、「カウントダウン」であることを示すフラグ、「保留球変化」であることを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、例えば、導入演出実行中フラグが複数ビット(例えば、1バイト)で構成される場合には、導入演出実行中フラグの所定ビットにいずれの演出態様であるかを指定する値を設定することによって、いずれの演出態様に決定されているかを特定可能であるようにしてもよい。
いずれの開始時導入演出決定フラグもセットされていなかった場合には(ステップS8016CのN)、演出制御用CPU101は、いずれかの発展時導入演出決定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8016G)。いずれかの発展時導入演出決定フラグがセットされていなければ、ステップS8017に移行する。いずれかの発展時導入演出決定フラグがセットされていれば、ステップS8019に移行する。
なお、ステップS8017〜S8024の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
図73は、第3の実施の形態における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。この実施の形態において、ステップS8101〜S8105の処理は、第1の実施の形態におけるそれらの処理と同様である。
次いで、演出制御用CPU101は、スーパーリーチ発展のタイミングとなったか否かを確認する(ステップS8106C)。なお、スーパーリーチ発展のタイミングとなったか否かは、具体的には、変動時間タイマの値が変動パターンで特定されるスーパーリーチ発展のタイミングを示す値となっているか否かを確認することによって判定できる。
スーパーリーチ発展のタイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、いずれかの発展時導入演出決定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8106D)。いずれの発展時導入演出決定フラグもセットされていなければ、そのままステップS8111に移行する。いずれかの発展時導入演出決定フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、その発展時導入演出決定フラグで特定される演出態様の導入演出およびスーパーリーチに応じたプロセステーブルへの切り替えを行う(ステップS8107C)。そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマを再スタートさせる(ステップS8108C)。
なお、「図柄変動時の変動形態の変化」の態様の導入演出を実行することに決定されている場合には、導入演出の後に先読み予告演出も実行される場合には、演出図柄の停止図柄としてチャンス目図柄を決定し直す。また、ガセの導入演出として「図柄変動時の変動形態の変化」の態様の導入演出を実行することに決定されている場合には、演出図柄の停止図柄として、左右がチャンス目図柄の一部を構成する組み合わせであるものの、最終的にチャンス目図柄とならないはずれ図柄(例えば、「314」)を決定し直す。
次いで、演出制御用CPU101は、セットされていた発展時導入演出決定フラグをリセットする(ステップS8109C)とともに、導入演出の演出態様に応じて導入演出実行中フラグをセットする(ステップS8110C)。
なお、ステップS8110Cでは、例えば、導入演出実行中フラグをセットするとともに、導入演出の演出態様を特定可能な情報もセットする。この場合、例えば、演出態様が「図柄変動時の変動形態の変化」であることを示すフラグや、「モード移行」であることを示すフラグ、「カウントダウン」であることを示すフラグ、「保留球変化」であることを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、例えば、導入演出実行中フラグが複数ビット(例えば、1バイト)で構成される場合には、導入演出実行中フラグの所定ビットにいずれの演出態様であるかを指定する値を設定することによって、いずれの演出態様に決定されているかを特定可能であるようにしてもよい。
また、スーパーリーチを実行する場合であってスーパーリーチ発展時の導入演出を実行しない場合には、例えば、変動開始時にステップS8016D,SS8018,S8019で選択されたプロセステーブルをそのまま用いてステップS8105の処理が実行されることによって、スーパーリーチの演出が実行される。なお、ステップS8106DでNと判定したときに、スーパーリーチ用のプロセスデータ(ただし、導入演出を含まないプロセスデータ)に切り替えるように構成してもよい。
なお、ステップS8111〜S8112の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
この実施の形態では、上記のような処理が実行されることによって、以下のようなタイミングで導入演出や先読み予告演出が実行されることになる。(1)例えば、変動開始時の導入演出が実行される場合には、新たな始動入賞が発生した後、まず、最初の変動表示を開始するときにステップS8016CでYと判定されてステップS8016D〜S8016Fの処理が実行され導入演出が実行される(ここで、ステップS8016Eで開始時導入演出決定フラグはリセットされる)。そして、次の変動表示からステップS8017でYと判定されて(1つ前の変動表示で開始時導入演出決定フラグがリセットされているので、ステップS8017の判定処理が行われることになる)ステップS8018が実行され先読み予告演出が開始される。また、(2)例えば、スーパーリーチ発展時の導入演出が実行される場合には、新たな始動入賞が発生した後、最初の変動表示において(この場合、変動開始時には、ステップS8016GでYと判定されステップS8017〜S8018に移行しないので、先読み予告演出はまだ開始されない)スーパーリーチ発展時にステップS8107C〜S8110Cが実行され導入演出が実行される(ここで、ステップS8109Cで発展時導入演出決定フラグはリセットされる)。そして、次の変動表示からステップS8017でYと判定されて(1つ前の変動表示で発展時導入演出決定フラグがリセットされているので、ステップS8017の判定処理が行われることになる)ステップS8018が実行され先読み予告演出が開始される。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、1回の演出図柄の変動表示中に複数のタイミングで導入演出を実行可能であり、先読み予告演出の実行前以外の場合に1のタイミング(本例では、変動開始時)で導入演出を実行した場合には他のタイミング(本例では、スーパーリーチ発展時)における所定の割合をさらに低下させる。具体的には、この実施の形態では、変動開始時にガセの導入演出を実行すると決定した場合にはスーパーリーチ発展時にガセの導入演出を実行すると決定しないようにし、変動開始時のガセの導入演出を実行しないと決定している場合にのみスーパーリーチ発展時のガセの導入演出を実行可能である。そのため、複数のタイミングで導入演出を実行可能に構成されている場合であっても、ガセの導入演出が頻出することを防止することができ、遊技に対する興趣がそがれてしまうことを防止することができる。例えば、1回の演出図柄の変動表示の前半で既にガセの導入演出を実行している場合には、変動表示の後半で保留記憶が複数(例えば、3個)増えたとしてもガセの導入演出を行わないようにし、1回の演出図柄の変動表示中にガセの導入演出が頻出しないようにすることができる。
なお、この実施の形態では、変動開始時にガセの導入演出を実行すると決定した場合には、スーパーリーチ発展時には全くガセの導入演出を実行しないように決定する場合を示したが、低い確率でスーパーリーチ発展時にもガセの導入演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、判定値の割り振りが異なる変動開始時用の導入演出決定テーブルとスーパーリーチ発展時用の導入演出決定テーブルとを用意するようにし、導入演出制限期間中である場合には、変動開始時用の導入演出決定テーブルと比較して、ガセの導入演出を実行すると決定する割合がさらに低くなるように判定値が設定されたスーパーリーチ発展時用の導入演出決定テーブルを用いて、変動開始時よりもさらに低い割合でスーパーリーチ発展時のガセの導入演出を実行すると決定するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、新たな始動入賞が発生した後、最初に実行される変動表示における変動開始時とスーパーリーチ発展時との2回のタイミングで導入演出を実行可能に構成する場合を示したが、1回の演出変動表示中の複数のタイミングで導入演出を実行可能なものであれば、この実施の形態で示したものにかぎられない。(1)例えば、新たな始動入賞が発生したときに既に実行中であった変動表示において、複数のタイミングで導入演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、新たな始動入賞が発生したタイミングで直ちに導入演出を実行するか否かと導入演出の実行タイミングとを決定するようにし、始動入賞の発生のタイミングとスーパーリーチ発展のタイミングとの2回のタイミングで導入演出を実行可能に構成してもよい。(2)また、例えば、新たな始動入賞が発生した後、最初の変動表示が開始される前にあらかじめその最初の変動表示がスーパーリーチとなるものであるか否かを先読みしておくようにし、スーパーリーチとなると判定した場合に、その最初に実行される変動表示の開始時に導入演出を実行するか否かと導入演出の実行タイミングとを決定するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、1回の演出図柄の変動表示中に2回のタイミングで導入演出を実行可能に構成する場合を示したが、3回以上のタイミングで導入演出を実行可能に構成してもよい。また、導入演出の実行タイミングは、変動開始時とスーパーリーチ発展時とにかぎらず、例えば、ノーマルリーチ発生時や高速変動中に導入演出を実行可能に構成してもよい。
また、この実施の形態では、演出図柄の変動開始時に一括して変動開始時の導入演出とスーパーリーチ発展時の導入演出との実行有無を決定する場合を示したが、例えば、まず変動開始のタイミングで変動開始時の導入演出の有無を決定し、変動表示を開始した後にスーパーリーチ発展のタイミングでスーパーリーチ発展時の導入演出の有無を決定するなど、個別に導入演出の実行有無を決定するようにしてもよい。
実施の形態4.
第1の実施の形態では、1種類の条件の成立(具体的には、新たな始動入賞が1つ発生したこと)にもとづいて先読み予告演出や導入演出を実行可能に構成する場合を示したが、先読み予告演出や導入演出を決定および実行するための条件が複数種類存在してもよい。例えば、新たな始動入賞が少なくとも1つ発生したことという第1条件と、合算保留記憶数が最大数の8個溜まったことという第2条件との2種類の条件にもとづいて、先読み予告演出や導入演出を決定および実行するように構成してもよい。以下、2種類の条件にもとづいて先読み予告演出や導入演出を決定および実行するように構成する第4の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
図74および図75は、第4の実施の形態における演出抽選処理(ステップS6009)を示すフローチャートである。この実施の形態では演出抽選処理において、「非リーチはずれ」、「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」であれば(ステップS6501のY)、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数が最大数の8となっているか否かを確認する(ステップS6501a)。なお、合算保留記憶数が最大数の8となっているか否かは、具体的には、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている最新の合算保留記憶数指定コマンドで指定されている合算保留記憶数の値を確認することによって判定できる。合算保留記憶数が最大数の8に達していなければ(すなわち、合算保留記憶数が最大数の8には達していないが、少なくとも新たな始動入賞が1つ発生し第1条件が成立した場合には)、ステップS6502に移行する。
なお、ステップS6502〜S6526の処理は、第1の実施の形態におけるそれらの処理と同様である。
ステップS6501aで合算保留記憶数が最大数の8に達していれば(すなわち、第2条件が成立した場合には)、演出制御用CPU101は、先読み予告演出を実行するか否かを決定するための先読み予告決定テーブルとして、先読み予告決定テーブルCを選択する(ステップS6526a)。そして、演出制御用CPU101は、選択した先読み予告決定テーブルCを用いて、先読み予告演出を実行するか否かを決定するための乱数を用いた抽選処理を行い、先読み予告演出を実行するか否かを決定する(ステップS6526b)。
上記のように、この実施の形態では、合算保留記憶数が最大数である8に達し第2条件が成立した場合には、導入演出制限期間であるか否かにかかわらず、先読み予告演出を高い割合で実行するように判定値が設定された先読み予告決定テーブルCを用いて、80%の高い割合で先読み予告演出を実行することに決定される(図44参照)。
先読み予告演出を実行することに決定した場合には(ステップS6526cのY)、そのまま演出抽選処理を終了する。先読み予告演出を実行しないことに決定した場合には(ステップS6526cのN)、ステップS6526d以降の処理に移行し、ガセの導入演出の有無や演出態様を決定する処理を実行する。
先読み予告演出を実行しないことに決定した場合には(ステップS6526cのN)、演出制御用CPU101は、ガセの導入演出を実行するか否かを決定するための導入演出決定テーブルとして、導入演出決定テーブルAを選択する(ステップS6526d)。そして、演出制御用CPU101は、選択した導入演出決定テーブルAを用いて、ガセの導入演出を実行するか否かを決定するための乱数を用いた抽選処理を行い、ガセの導入演出を実行するか否かを決定する(ステップS6526e)。
上記のように、この実施の形態では、合算保留記憶数が最大数である8に達し第2条件が成立した場合には、導入演出制限期間であるか否かにかかわらず、導入演出を高い割合で実行するように判定値が設定された導入演出決定テーブルAを用いて、70%の高い割合で導入演出を実行することに決定される(図45参照)。
ガセの導入演出を実行することに決定した場合には(ステップS6526fのY)、演出制御用CPU101は、乱数を用いた抽選処理を行い、導入演出の演出態様を決定する(ステップS6526g)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS6526gで決定した導入演出の演出態様に応じて、導入演出の実行を決定したことを示す導入演出決定フラグをセットする(ステップS6526h)。そして、演出制御用CPU101は、導入演出制限後入賞数カウンタに3をセットする(ステップS6526i)。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、成立しやすい第1条件(本例では、新たな始動入賞が少なくとも1つ発生したこと)または成立しにくい第2条件(合算保留記憶数が最大数の8個溜まったこと)が成立したことにもとづいて先読み予告演出を実行するか否かを決定し、その決定結果にもとづいて先読み予告演出を実行可能である。また、第1条件または第2条件が成立したことにもとづいて導入演出を実行するか否かを決定し、その決定結果にもとづいて導入演出を実行可能である。そして、先読み予告演出の実行前以外の場合に導入演出を実行した後に第2条件が成立した場合には第1条件が成立した場合と比較して所定の割合が高い。具体的には、この実施の形態では、合算保留記憶数が最大数である8に達し第2条件が成立した場合には、導入演出制限期間であるか否かにかかわらず、導入演出を高い割合で実行するように判定値が設定された導入演出決定テーブルAを用いて、70%の高い割合で導入演出を実行することに決定される。そのため、成立しにくい第2条件が成立した場合にまで導入演出を制限して却って遊技に対する興趣を低減させてしまうことを防止することができる。
なお、この実施の形態では、第1条件が新たな始動入賞が少なくとも1つ発生したことであり、第2条件が合算保留記憶数が最大数の8個溜まったことである場合を示したが、この実施の形態で示したものにかぎらず、成立しやすい第1条件と成立しにくい第2条件との2種類の条件があるものであればよい。例えば、合算保留記憶数が比較的少ない数(例えば、2個や3個)溜まったことを第1条件として用いたり、最大数の8個まで溜まっていなくても合算保留記憶数が比較的多い数(例えば、6個や7個)溜まったことを第2条件として用いたりしてもよく、様々な第1条件と第2条件との組み合わせが考えられる。
また、この実施の形態では、第1条件と第2条件との2種類の条件にもとづいて、先読み予告演出や導入演出の決定および実行を行う場合を示したが、さらに3以上の条件を用いて先読み予告演出や導入演出の決定および実行を行うように構成してもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数が最大数の8個溜まって第2条件が成立したときに、最新の入賞時判定結果にもとづいて先読み予告演出の決定を行う場合を示したが、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている全ての図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドで示される入賞時判定結果を確認し、1つでもスーパーリーチ大当りやスーパーリーチはずれとなるものがある場合に、先読み予告演出の決定を行うように構成してもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数が最大数の8個溜まって第2条件が成立していれば、無条件にガセの導入演出が実行される割合を高める場合を示したが、第2条件が成立したときにガセの導入演出が実行された後には、例えば、保留記憶が所定数(例えば、3個)増加するまでや変動表示を所定回数(例えば、3回)終了するまで、再び第2条件が成立しても、ガセの導入演出が実行される割合を低下させるようにすることが望ましい。すなわち、第2条件が成立してガセの導入演出を実行した後に、また新たな始動入賞が発生すると、再び合算保留記憶数が最大数の8個溜まった状態となり第2条件が成立してしまうので、第2条件の成立が頻発するチャタリングが生じる可能性がありガセの導入演出も頻出してしまうおそれがある。そこで、一度第2条件が成立したときにガセの導入演出が実行された後には、保留記憶が所定数増加するまでや変動表示を所定回数終了するまで、ガセの導入演出が実行される割合を低下させるようにすれば、そのような第2条件の成立が頻発するチャタリングが生じたとしても、ガセの導入演出も頻出してしまうことを防止することができる。
なお、上記の第2の実施の形態で示した変動表示を所定回数終了するまでガセの導入演出が実行される割合を低下させる構成、第3の実施の形態で示した複数のタイミングで導入演出を実行可能とする構成、および第4の実施の形態で示した複数の条件にもとづいて先読み予告演出や導入演出を実行可能とする構成のいずれか2つまたは全てを組み合わせて、第1の実施の形態で示した構成に適用してパチンコ遊技機1を構成することも可能である。
また、上記の各実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の各実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の各実施の形態で示した先読み予告演出や導入演出を実行する構成は、パチンコ遊技機にかぎらず、様々な形態の遊技機に適用することができる。例えば、上記の各実施の形態で示した先読み予告演出や導入演出を実行する構成を封入循環式のパチンコ機に適用するようにしてもよい。封入循環式のパチンコ機は、そのパチンコ機で用いられる所定数(例えば、50個)の遊技玉が封入領域内(例えば、パチンコ機内)に封入されており、このパチンコ機に設けられた遊技領域に遊技球を発射させ、遊技領域を経由した遊技球を回収部(例えば、各入賞口、アウト口、ファール玉戻り口)を介して回収し、回収した遊技玉を再び遊技領域に発射させるために封入領域内において循環させる。また、そのような封入循環式のパチンコ機では、各入賞口への入賞があった場合に、賞球に代えて、カードユニットに挿入されたカードに賞球数に相当するポイントなどを加算する処理が行われる。そのような封入循環式のパチンコ機において、上記の各実施の形態の構成を適用し、封入循環式のパチンコ機の演出表示装置で演出図柄の変動表示を行う際に、先読み予告演出や導入演出を実行するように構成し、ガセの導入演出を実行した後には再びガセの導入演出が出現することを制限するように構成してもよい。
本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に適用可能であり、特に、始動条件の成立にもとづいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行う可変表示手段を備え、可変表示手段に表示結果を導出表示することで遊技の結果を確定し、遊技の結果が特定遊技結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行させる遊技機に好適に適用される。
1 パチンコ遊技機
8a 第1特別図柄表示器
8b 第2特別図柄表示器
9 演出表示装置
13 第1始動入賞口
14 第2始動入賞口
20 特別可変入賞球装置
31 遊技制御基板(主基板)
56 CPU
560 遊技制御用マイクロコンピュータ
80 演出制御基板
100 演出制御用マイクロコンピュータ
101 演出制御用CPU
109 VDP

Claims (1)

  1. 始動条件の成立後、可変表示の開始条件が成立したことにもとづいて識別情報の可変表示を行い、当該識別情報の可変表示の表示結果として特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であって、
    前記始動条件の成立にもとづいて、数値データを抽出したが未だ可変表示の開始条件が成立していない可変表示について、抽出した数値データを所定の上限数を限度として記憶する保留記憶手段と、
    前記保留記憶手段に記憶された1の数値データにもとづく前記識別情報の可変表示の表示結果が導出表示されるまでに、前記特定表示結果とするか否かを決定する事前決定手段と、
    前記保留記憶手段に1の数値データが記憶された後、該1の数値データにより行われる前記識別情報の可変表示の表示結果が前記特定表示結果となる可能性を予告する先読み予告演出を、該1の数値データにより行われる前記識別情報の可変表示が開始されるまでに実行可能な予告演出制御手段と、
    少なくとも前記先読み予告演出の実行前に導入演出を実行可能な導入演出制御手段と、を備え、
    前記導入演出制御手段は、
    前記先読み予告演出の実行前以外の場合であっても所定の割合で前記導入演出を実行可能であり、
    前記先読み予告演出の実行前以外の場合に前記導入演出を実行した後、前記識別情報の可変表示を所定回数実行するまで前記所定の割合を低下させる
    ことを特徴とする遊技機。
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