JP2015089010A - マイクロホン装置およびマイクロホン装置を備えたイヤホン装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化を図ることにより、容易に取り付け対象機器に組み込むことが可能なマイクロホン装置を提供する。【解決手段】このマイクロホン装置10では、音波により振動する振動板13を含み、振動板13の振動に基づいて音波を電気信号に変換する差動型振動部13と、差動型振動部13からの電気信号を処理するASIC14と、差動型振動部13やASIC14が直接的に取り付けられる実装面16、音波を通す音孔12aおよび12b、および、実装面16に形成され、差動型振動部13、ASIC14かつ音孔12aおよび12bを覆うように実装面16側にカバー部11が取り付けられた状態で外側に露出するランド部17を含む基板12とを備えている。【選択図】図4
Description
この発明は、マイクロホン装置およびマイクロホン装置を備えたイヤホン装置に関し、特に、基板を介して搭載される振動部を備えるマイクロホン装置およびマイクロホン装置を備えたイヤホン装置に関する。
従来、基板を介して搭載される振動部を備えるマイクロホン装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、変換器(振動部)と、変換器が搭載されるとともに、下面に電極パッドが形成された基板と、基板全体を覆うように基板に取り付けられるカバーとを備えたコンデンサマイク装置が開示されている。このコンデンサマイク装置は、基板とは別の搭載基板に取り付けられた後、取り付け対象機器のマザーボード(メイン基板)に取り付けられると考えられる。また、搭載基板は、基板の下面の電極パッドを介してコンデンサマイク装置の基板と電気的に接続されるとともに、外部とも電気的に接続されると考えられる。
しかしながら、上記特許文献1に記載のコンデンサマイク装置では、コンデンサマイク装置を搭載基板に取り付けた後、マザーボード(メイン基板)にコンデンサマイク装置を取り付けるので、搭載基板の分だけ取付部分が大型化し、取付対象機器への組み込み性が悪くなるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、小型化を図ることにより、容易に取り付け対象機器に組み込むことが可能なマイクロホン装置およびマイクロホン装置を備えたイヤホン装置を提供することである。
この発明の第1の局面によるマイクロホン装置は、音波により振動する振動板を含み、振動板の振動に基づいて音波を電気信号に変換する振動部と、振動部からの電気信号を処理する信号処理部と、振動部および信号処理部を覆うカバー部と、振動部および信号処理部が直接的に取り付けられる実装面と、音波を通す音孔と、実装面に形成され、振動部、信号処理部および音孔を覆うように実装面側にカバー部が取り付けられた状態で外側に露出する配線接続部とを含む基板とを備えている。
この発明の第1の局面によるマイクロホン装置では、上記のように、振動部および信号処理部が直接的に取り付けられる実装面と、実装面に形成され、振動部、信号処理部および音孔を覆うように実装面側にカバー部が取り付けられた状態で外側に露出する配線接続部とを含む基板を設けることによって、振動部および信号処理部が直接的に取り付けられる基板の実装面に、外部と電気的な接続を行う配線接続部が外側に露出した状態で形成されるので、マイクロホン装置を搭載するための搭載基板を別個に設けることなく、マイクロホン装置が備える基板により取り付け対象機器に組み込むことができる。この結果、搭載基板の分だけマイクロホン装置を小型化することができるので、容易に取り付け対象機器に組み込むことができるとともに、取り付け対象機器を小型化することができる。また、搭載基板の分、部品点数を削減することができるので、装置構成を簡略化することができる。さらに、基板と搭載基板とを電気的に接続するための半田リフロー工程を行う必要がないので、基板が熱に起因して歪むのを抑制することができる。これにより、基板の歪みによりマイクロホン装置が損傷するのを抑制することができる。
上記第1の局面によるマイクロホン装置において、好ましくは、基板は、矩形形状に形成されており、第1方向の一方端部側にカバー部が取り付けられるカバー部領域と、第1方向の他方端部側に配線接続部が形成される配線接続部領域とを有しており、基板上の第1方向に沿ってカバー部と外側に露出する配線接続部とが並ぶように配置されている。このように構成すれば、基板の実装面にカバー部と配線接続部とを隣接して配置することができるので、マイクロホン装置が大型化するのを抑制することができる。
この場合、好ましくは、配線接続部領域の第1方向の長さは、カバー部領域の第1方向の長さよりも小さくなるように形成されている。このように構成すれば、基板に配線接続部を設けても、配線接続部の第1方向の長さは、カバー部領域の第1方向の長さよりも小さいので、マイクロホン装置が大型化するのをより抑制することができる。
上記第1方向における配線接続部領域の長さがカバー部領域の長さよりも小さい構成において、好ましくは、カバー部は、導電性を有しており、配線接続部は、カバー部に接続されることによりカバー部を接地する接地用配線接続部と、信号処理部に接続されることにより信号処理部からの電気信号を外部に出力する出力用配線接続部とを含む。このように構成すれば、接地用配線接続部によりカバー部を接地することができるので、外部からの振動部や信号処理部への電気的なノイズを防ぐことができる。また、出力用配線接続部により信号処理部からの電気信号を外部に容易に出力することができる。
上記カバー部が導電性を有する構成において、好ましくは、基板では、接地用配線接続部と出力用配線接続部とが第1方向に直交する第2方向に並ぶように配置されている。このように構成すれば、ランド部領域が第1方向に大きくなるのを抑制することができるので、マイクロホン装置をより小型化することができる。
上記カバー部が導電性を有する構成において、好ましくは、平面視において、カバー部の基板に当接する当接面と、接地用配線接続部の一部とが重なることにより、カバー部と接地用配線接続部とが電気的に接続されるように構成されている。このように構成すれば、カバー部と接地用配線接続部とが直接的に当接するので、カバー部と接地用配線接続部とを接続するための配線パターンを基板に設ける必要がない。その結果、基板の配線パターンを簡素化することができる。
上記カバー部が導電性を有する構成において、好ましくは、基板では、接地用配線接続部と出力用配線接続部とが第1方向に直交する第2方向に並ぶように配置されており、接地用配線接続部は、出力用配線接続部に対して第1方向に離間して配置されている。このように構成すれば、接地用配線接続部と出力用配線接続部とを第2方向に直線的に配置(カバー部領域およびランド部領域が並ぶ方向と直交する方向に略等間隔で1列に並ぶように配置)した場合に比べて、接地用配線接続部と出力用配線接続部とを大きく離間させることができるので、配線接続時などに接地用配線接続部と出力用配線接続部とが電気的に短絡するのを抑制することができる。
この場合、好ましくは、カバー部は、接地用配線接続部の一部と重なるように、第1方向に突出する突出部を有しており、出力用配線接続部は、第2方向からの側面視において、突出部の少なくとも一部と第1方向において重なる位置で外側に露出して形成されている。このように構成すれば、カバー部とは反対側の端部近傍に形成する出力用配線接続部を、カバー部側に配置することができるので、基板を小型化することができる。
上記第1の局面によるマイクロホン装置において、好ましくは、配線接続部は、基板に対して作業する実装工程時の位置基準として使用可能に構成されている。このように構成すれば、配線接続部に位置基準の機能も持たせることができるので、配線接続部の近傍に別途位置基準を設ける必要がなく、基板をより小型化することができる。
この発明の第2の局面によるイヤホン装置は、スピーカーと、マイクロホン装置とを備え、マイクロホン装置は、音波により振動する振動板を含み、振動板の振動に基づいて音波を電気信号に変換する振動部と、振動部からの電気信号を処理する信号処理部と、振動部および信号処理部を覆うカバー部と、振動部および信号処理部が直接的に取り付けられる実装面と、音波を通す音孔と、実装面に形成され、振動部、信号処理部および音孔を覆うように実装面側にカバー部が取り付けられた状態で外側に露出する配線接続部とを含む基板とを含む。
この発明の第2の局面によるイヤホン装置では、上記のように、振動部および信号処理部が直接的に取り付けられる実装面と、実装面に形成され、振動部、信号処理部および音孔を覆うように実装面側にカバー部が取り付けられた状態で外側に露出する配線接続部とを含む基板を設けることによって、振動部および信号処理部が直接的に取り付けられる基板の実装面に、外部と電気的な接続を行う配線接続部が外側に露出した状態で形成されるので、マイクロホン装置を搭載するための搭載基板を別個に設けることなくマイクロホン装置が備える基板によりイヤホン装置に組み込むことができる。この結果、搭載基板の分だけマイクロホン装置を小型化することができるので、容易にイヤホン装置に組み込むことができるとともに、イヤホン装置を小型化することができる。また、従来と比べて、搭載基板の分、部品点数を削減することができるので、装置構成を簡略化することができる。さらに、基板と搭載基板とを電気的に接続するための半田リフロー工程を行う必要がないので、基板が熱に起因して歪むのを抑制することができる。これにより、基板の歪みによりマイクロホン装置が損傷するのを抑制することができる。
本発明によれば、上記のように、小型化を図ることにより、容易に取り付け対象機器に組み込むことが可能なマイクロホン装置およびマイクロホン装置を備えたイヤホン装置を提供することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1および図2を参照して、本発明の第1実施形態によるイヤホン装置1の構成について説明する。
図1および図2を参照して、本発明の第1実施形態によるイヤホン装置1の構成について説明する。
本発明の第1実施形態によるイヤホン装置1は、図1に示すように、イヤホン部2と、操作部3と、イヤホン部2および操作部3を接続する配線4とを備えている。また、イヤホン部2は、図2に示すように、MEMSマイク10(Micro Electro Mechanical Systems)と、スピーカー5と、MEMSマイク10およびスピーカー5を内部に格納する外部筐体6とを備えている。また、MEMSマイク10およびスピーカー5は、それぞれ操作部3と配線4により接続されている。なお、MEMSマイク10は本発明の「マイクロホン装置」の一例である。
また、外部筐体6は、図2に示すように、断面が楕円形状を有している。また、MEMSマイク10は、外部筐体6の取り付け面7に取り付けられている。また、外部筐体6には、MEMSマイク10に通ずる3つの音孔6a、6bおよび6cが形成されている。また、音孔6aは、イヤホン装置1の使用時におけるユーザーの鼓膜側からの音を主に集音するために、鼓膜側からMEMSマイク10に通ずるように形成されている。また、音孔6bは、外部からの音を集音するために、(鼓膜側ではない)外部側からMEMSマイク10に通ずるように形成されている。また、外部からの音(背景雑音)は、音孔6bと6cとから集音され、2つの音孔6bと6cから集音した信号の差圧をとることにより、外部からの音を抑制することができる。
図3〜図6を参照して、本発明の第1実施形態によるMEMSマイク10の構成について説明する。
MEMSマイク10は、図3および図4に示すように、カバー部11と、基板12とを備えている。また、MEMSマイク10は、差動型振動部13と、ASIC14(Application Specific Integrated Circuit)とが搭載されている。また、MEMSマイク10は、カバー部11と基板12とにより差動型振動部13およびASIC14を収容するマイクロホン筐体15(図6参照)が構成されている。また、MEMSマイク10は、基板12の実装面16(Z1方向側の面)に設けられたランド部17(17aおよび17b)を介して、イヤホン装置1の操作部3(図1参照)側と電気的に接続されるように構成されている。詳細については後述する。なお、差動型振動部13は、本発明の「振動部」の一例である。また、ASIC14は、本発明の「信号処理部」の一例である。また、ランド部17は、本発明の「配線接続部」の一例である。
また、MEMSマイク10は、2つの音孔12aおよび12bを通して差動型振動部13にそれぞれ異なる音波を伝達することにより、差動型のMEMSマイク10として機能するように構成されている。また、音孔12aおよび12bは、それぞれイヤホン装置1の外部筐体6に形成された上記音孔6aおよび6b(図2参照)に通じるように形成されている。また、MEMSマイク10は、約4.5mmの長さ(X方向の長さ)および約3mmの長さ(Y方向の長さ)に形成されている。
カバー部11は、図3および図6に示すように、矩形の平板状に形成されるとともに、端部の全周において一方面側(Z2方向側)に突出する縁部11aを有するように形成されている。また、カバー部11は、縁部11aのZ2方向側の面が基板12に対して当接する当接面11bとなるように構成されている。このようなカバー部11の形状は、矩形状の金属の平板に対して絞り加工を施すことにより形成されている。したがって、カバー部11は、Z2方向側に中空部分が形成されるため、差動型振動部13やASIC14などを覆うことにより内部に格納することが可能に構成されている。なお、カバー部11が金属であるのは、カバー部11を接地することによって、外部からの差動型振動部13やASIC14への電気的なノイズを防ぐためである。すなわち、カバー部11は、差動型振動部13やASIC14の電磁シールドとして機能するように構成されている。また、カバー部11は、図示しない導電性接着剤により基板12に接着されるように構成されている。
ここで、第1実施形態では、基板12は、矩形の平板状に形成されている。また、基板12では、図5に示すように、実装面16が、長手方向(X方向)の一方端部側(X2方向側)のカバー部11が取り付けられるカバー部領域Aと、他方端部側(X1方向側)のランド部17が形成されているランド部領域Bとから構成されている。すなわち、基板12は、実装面16の長手方向(X方向)にカバー部領域Aとランド部領域Bとが並ぶように配置されている。また、ランド部17は、上記のように、配線4を介して、操作部3と電気的に接続されるように構成されている。すなわち、MEMSマイク10は、差動型振動部13やASIC14が直接的に取り付けられる基板12を介して、操作部3と電気的に接続されるように構成されている。なお、ランド部領域Bは、本発明の「配線接続部領域」の一例である。また、長手方向は、本発明の「第1方向」の一例である。
また、ランド部領域Bの基板12の長手方向(X方向)における長さL1は、図5に示すように、カバー部領域Aの基板12の長手方向(X方向)における長さL2よりも小さくなるように形成されている。
また、基板12では、図3および図4に示すように、カバー部領域Aの全周の端部近傍に、カバー部11の当接面11bの形状に対応する矩形の枠状の電極パッド18aが形成されている。そして、基板12では、カバー部11が電極パッド18a上に導電性接着剤により取り付けられている。したがって、基板12は、カバー部11が取り付けられることにより、導電性接着剤を介して、カバー部11と電気的に接続されるように構成されている。また、電極パッド18aに囲まれた実装面16上の所定領域には、絶縁膜16aが形成されている。
また、基板12の電極パッド18aに囲まれた所定領域において、Y1方向側の端部の中央部近傍に複数の電極パッド18bが形成されている。また、基板12の所定領域では、カバー部領域AのX2方向側の端部近傍およびX1側の端部近傍に、それぞれ上記音孔12aおよび12bが形成されている。つまり、音孔12aおよび12bは、カバー部11に覆われるように構成されている。
また、基板12の所定領域では、X2方向側およびY1方向側の端部近傍と、X1方向側およびY2方向側の端部近傍とに、それぞれ円形状の認識マーク19aおよび19bが形成されている。この認識マーク19aおよび19bは、基板12に対して作業する実装工程時に図示しない実装機が基板12を把握する手段として使用可能に構成されている。すなわち、基板12は、認識マーク19aおよび19bにより、実装工程時に作業面に対する回転の程度および位置が把握されるように構成されている。また、認識マーク19aおよび19bは、メッキにより形成されている。なお、認識マーク19aおよび19bは、本発明の「位置基準」の一例である。
基板12のランド部領域Bには、図5に示すように、矩形状の3つのランド部17がX1方向側の端部の短手方向(Y方向)に所定間隔で並ぶように形成されている。また、3つのランド部17は、Y方向の両端にそれぞれ配置される2つの出力用ランド部17aと、出力用ランド部17aの間に配置される接地用ランド部17bとを含んでいる。また、2つの出力用ランド部17aは、図示しない回路パターンおよびスルーホールを介して、電極パッド18bに接続されている。また、接地用ランド部17bも、図示しない回路パターンおよびスルーホールを介して、電極パッド18aに接続されている。また、ランド部17は、ボンディングワイヤ(配線4)により、MEMSマイク10と外部(操作部3)とを電気的に接続するように構成されている。なお、短手方向は、本発明の「第2方向」の一例である。
差動型振動部13は、図6に示すように、基板12の実装面16に、音孔12aを覆うように配置されている。また、差動型振動部13は、音波により振動する振動板13aと、振動板13aの上面(Z1方向側の面)に対向するように配置されたバックプレート電極13bと、振動板13aおよびバックプレート電極13bを保持する保持部13cとを有している。また、差動型振動部13は、振動板13aとバックプレート電極13bとで形成されるコンデンサの容量の変化を検出することにより、音を電気信号に変換するように構成されている。また、差動型振動部13は、図示しないダイボンド材により、基板12の実装面16に接合されている。また、差動型振動部13は、ボンディングワイヤ20aによりASIC14に接続されている。
ASIC14は、図4に示すように、基板12の上面(実装面16)において差動型振動部13近傍、かつ、カバー部領域Aの略中央に配置されている。また、ASIC14は、ボンディングワイヤ20bにより実装面16上の電極パッド18bに接続されている。また、ASIC14は、差動型振動部13から出力された信号を処理するように構成されている。また、ASIC14は、図示しないダイボンド材により、基板12の実装面16に接合されている。また、ASIC14は、ボンディングワイヤ20aおよび20bにより差動型振動部13および電極パッド18bが上面(Z1方向側の面)に接続された状態で上面に封止樹脂21が塗布されており、その結果、ボンディングワイヤ20aおよび20bの接続部分が保護されている。
上記第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、差動型振動部13およびASIC14が直接的に取り付けられる実装面16と、実装面16に形成され、差動型振動部13、ASIC14および音孔12aおよび12bを覆うように実装面16側にカバー部11が取り付けられた状態で外側に露出するランド部17とを含む基板12を設けることによって、差動型振動部13およびASIC14が直接的に取り付けられる基板12の実装面16に、外部と電気的な接続を行うランド部17が外側に露出した状態で形成されるので、MEMSマイク10を搭載するための搭載基板を別個に設けることなく基板12によりイヤホン装置1に組み込むことができる。この結果、MEMSマイク10を取り付ける必要がないので、搭載基板の分だけMEMSマイク10を小型化することができるので、容易にイヤホン装置1に組み込むことができるとともに、イヤホン装置1を小型化することができる。また、搭載基板の分、部品点数を削減することができるので、装置構成を簡略化することができる。さらに、基板12と搭載基板とを電気的に接続するための半田リフロー工程を行う必要がないので、基板12が熱に起因して歪むのを抑制することができる。これにより、基板の歪みによりMEMSマイク10が損傷するのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、基板12を、矩形形状に形成し、長手方向の一方端部側に沿ってカバー部11が取り付けられるカバー部領域Aと、長手方向の他方端部側にランド部17が形成されるランド部領域Bとを設け、基板12上の長手方向にカバー部11とランド部17とが並ぶように配置する。これにより、基板12の実装面にカバー部11と外側に露出するランド部17とを効率的に隣接して配置することができるので、MEMSマイク10が大型化するのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ランド部領域Bの長手方向の長さを、カバー部領域Aの長手方向の長さよりも小さくなるように形成する。これにより、基板12にランド部17を設けても、ランド部17の長手方向の長さは、カバー部領域Aの長手方向の長さよりも小さいので、MEMSマイク10が大型化するのをより抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、カバー部11を、導電性を有するように構成し、ランド部17が、カバー部11に接続されることによりカバー部11を接地する接地用ランド部17bと、ASIC14に接続されることによりASIC14からの電気信号を外部に出力する出力用ランド部17aとを含む。これにより、接地用ランド部17bによりカバー部11を接地することができるので、外部から差動型振動部13やASIC14への電気的なノイズを防ぐことができる。また、出力用ランド部17aによりASIC14からの電気信号を外部に容易に出力することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、基板12では、接地用ランド部17bと出力用ランド部17aとが長手方向に直交する短手方向に並ぶように配置する。これにより、
ランド部領域Bが長手方向に大きくなるのを抑制することができるので、MEMSマイク10をより小型化することができる。
ランド部領域Bが長手方向に大きくなるのを抑制することができるので、MEMSマイク10をより小型化することができる。
(第2実施形態)
次に、図7および図8を参照して、第2実施形態におけるMEMSマイク210の構成について説明する。なお、MEMSマイク210は、本発明の「マイクロホン装置」の一例である。
次に、図7および図8を参照して、第2実施形態におけるMEMSマイク210の構成について説明する。なお、MEMSマイク210は、本発明の「マイクロホン装置」の一例である。
第2実施形態では、接地用ランド部17bと、カバー部11に対して電気的に接続される電極パッド18aとが離間して形成されている上記第1実施形態とは異なり、接地用ランド部217bと、電極パッド18aとが離間することなく、一体的に形成されている例について説明する。
ここで、第2実施形態では、図7および図8に示すように、接地用ランド部217bおよび電極パッド18aが一体的に形成されることにより、電極217cが構成されている。また、接地用ランド部217bは、ランド部領域BのX2方向側端部の中央部に形成されている。また、接地用ランド部217bは、X1方向側にY方向に延びる短辺およびX2方向側にY方向に延びる長辺を有する台形状に形成されている。したがって、電極217cは、カバー部11が導電性接着剤を介して接着されることにより、カバー部11と電気的に接続されるように構成されている。また、接地用ランド部217bは、出力用ランド部17aに対してX2方向に離間して配置されている。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
上記第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、差動型振動部13およびASIC14が直接的に取り付けられる実装面16と、実装面16に形成され、差動型振動部13、ASIC14および音孔12aおよび12bを覆うように実装面16側にカバー部11が取り付けられた状態で外側に露出するランド部17aおよび217bとを含む基板12を設けることによって、上記第1実施形態と同様、MEMSマイク210およびイヤホン装置1を小型化することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、平面視において、カバー部11の基板12に当接する当接面11cと、電極217cの一部とを重ねることにより、カバー部11と接地用ランド部217bとが電気的に接続する。これにより、カバー部11と接地用ランド部217bとを接続するための配線パターンを基板12に設ける必要がない。その結果、基板12の配線パターンを簡素化することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、接地用ランド部217bと出力用ランド部17aとを短手方向に並ぶように配置し、接地用ランド部217bを、出力用ランド部17aに対して長手方向に離間して配置する。これにより、上記第1実施形態で示したように接地用ランド部217bと出力用ランド部17aとを短手方向に直線的に配置(カバー部領域およびランド部領域が並ぶ方向と直交する方向に略等間隔で1列に並ぶように配置(図3参照))した場合に比べて、接地用ランド部217bと出力用ランド部17aとを大きく離間させることができるので、配線接続時などに接地用ランド部217bと出力用ランド部17aとが電気的に短絡するのを抑制することができる。
(第3実施形態)
次に、図9および図10を参照して、第3実施形態におけるMEMSマイク310の構成について説明する。なお、MEMSマイク310は、本発明の「マイクロホン装置」の一例である。
次に、図9および図10を参照して、第3実施形態におけるMEMSマイク310の構成について説明する。なお、MEMSマイク310は、本発明の「マイクロホン装置」の一例である。
第3実施形態では、出力用ランド部17aがランド部領域Bのカバー部領域Aとは反対側(X1方向側)に形成されている上記第2実施形態とは異なり、出力用ランド部317aがカバー部領域A側(X2方向側)に形成されている例について説明する。
カバー部311は、図9および図10に示すように、平面視において、矩形形状と三角形形状とを合わせた五角形形状に形成されている。また、カバー部311は、三角形形状の1つの頂点がX1方向側に突出する突出部311cとなるように形成されている。また、カバー部311は、上記第2実施形態の矩形形状のカバー部11よりも内部容積が小さくなるように構成されている。したがって、MEMSマイク310は、カバー部311内での共振周波数が高くなり高音質の音声を集音可能に構成されている。
2つの出力用ランド部317aは、カバー部311の三角形形状を挟むようにして、短手方向(Y方向)からの側面視において、突出部311cの一部とX方向において重なる位置で外側に露出するように形成されている。すなわち、2つの出力用ランド部317aは、カバー部311の三角形形状の2つの斜辺近傍にそれぞれ形成されている。また、2つの出力用ランド部317aは、円形形状に形成されている。また、電極317cは、カバー部311の形状に対応するように、枠状の五角形形状に形成された電極パッド318aと、正方形形状の接地用ランド部317bとから形成されている。
ここで、第3実施形態の接地用ランド部317bおよび上記第2実施形態の接地用ランド部217bとは、X方向におけるカバー部領域Aに対する位置(基板12(312)のX2方向側の距離)が一致している。また、第2実施形態の接地用ランド部17aは、X1方向側の端部に形成されている一方、第3実施形態の接地用ランド部317aは、X方向において突出部311cの一部と重なるようにX2方向側に形成されている。この結果、図8および図10に示すように、第3実施形態における基板312のX方向における長さL3は、第2実施形態における基板12のX方向における長さL4よりも小さく構成されている。なお、図10の仮想線は、第2実施形態における基板12の形状(大きさ)を示している。
また、カバー部領域AのX1方向側およびY2方向側の端部近傍には、上記第2実施形態とは異なり、認識マーク19bが形成されていない。その代わりに、出力用ランド部317aが認識マークとして使用可能に構成されている。また、出力用ランド部317aは、メッキにより形成されている。
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第2実施形態と同様である。
上記第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第3実施形態では、上記のように、差動型振動部13およびASIC14が直接的に取り付けられる実装面16と、実装面16に形成され、差動型振動部13、ASIC14および音孔12aおよび12bを覆うように実装面16側にカバー部11が取り付けられた状態で外側に露出するランド部317aおよび317bとを含む基板312を設けることによって、上記第1実施形態および第2実施形態と同様、MEMSマイク310およびイヤホン装置1を小型化することができる。
また、第3実施形態では、上記のように、カバー部311を、接地用ランド部317bの一部と重なるように、長手方向に突出する突出部311cを有するように構成し、出力用ランド部317aを、短手方向からの側面視において、突出部311cの一部と長手方向において重なる位置で外側に露出して形成する。これにより、カバー部311とは反対側の端部近傍に形成する出力用ランド部317aを、カバー部311側に配置することができるので、基板312を小型化することができる。
また、第3実施形態では、上記のように、ランド部317aを、基板312に対して作業する実装工程時の位置基準として使用可能に構成する。これにより、ランド部317aに認識マークの機能も持たせることができるので、ランド部317aの近傍に別途認識マークを設ける必要はなく、基板312をより小型化することができる。
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第2実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1〜第3実施形態では、カバー部を金属で形成する例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、カバー部を樹脂により形成してもよい。この場合、カバー部に電磁シールとしての機能を持たせるために、外側または内側の全ての面にメッキ処理を行う必要がある。また、基板に当接する当接面にもメッキ処理を行う必要がある。
また、上記第1〜第3実施形態では、MEMSマイクが2つの音孔を有する例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、MEMSマイクの音孔が1つでもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、カバー部を接地するために接地用ランド部を基板に設ける例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、カバー部に直接的に配線を接続して接地を行ってもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、平面視において、カバー部の形状を矩形形状または五角形形状に形成する例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、カバー部が音孔、差動型振動部およびASICを覆うことが可能であれば、T字形状などに形成してもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、MEMSマイクをイヤホン装置に使用する例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、MEMSマイクを携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)に使用してもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、ランド部を3つ形成する例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、ランド部を1つ、2つまたは4つ以上のいずれかに形成してもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、カバー部と電気的に接続される電極パッドを枠状に形成する例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、電極パッドとカバー部とが電気的に接続されるのであれば、電極パッドが枠状でなくてもよい。たとえば、電極パッドを四角形状に形成してもよい。
1 イヤホン装置
5 スピーカー
10、210、310 MEMSマイク(マイクロホン装置)
11、311 カバー部
11b 当接面
12、312 基板
12a、12b 音孔
13 差動型振動部(振動部)
13a 振動板
14 ASIC(信号処理部)
16 実装面
17 ランド部(配線接続部)
17a 出力用ランド部(出力用配線接続部)
17b、217b、317c 接地用ランド部(接地用配線接続部)
311c 突出部
317a 出力用ランド部(出力用配線接続部、位置基準)
A カバー部領域
B 配線接続部領域
5 スピーカー
10、210、310 MEMSマイク(マイクロホン装置)
11、311 カバー部
11b 当接面
12、312 基板
12a、12b 音孔
13 差動型振動部(振動部)
13a 振動板
14 ASIC(信号処理部)
16 実装面
17 ランド部(配線接続部)
17a 出力用ランド部(出力用配線接続部)
17b、217b、317c 接地用ランド部(接地用配線接続部)
311c 突出部
317a 出力用ランド部(出力用配線接続部、位置基準)
A カバー部領域
B 配線接続部領域
Claims (10)
- 音波により振動する振動板を含み、前記振動板の振動に基づいて音波を電気信号に変換する振動部と、
前記振動部からの電気信号を処理する信号処理部と、
前記振動部および前記信号処理部を覆うカバー部と、
前記振動部および前記信号処理部が直接的に取り付けられる実装面と、音波を通す音孔と、前記実装面に形成され、前記振動部、前記信号処理部および前記音孔を覆うように前記実装面側に前記カバー部が取り付けられた状態で外側に露出する配線接続部とを含む基板と、を備えている、マイクロホン装置。 - 前記基板は、矩形形状に沿って形成されており、第1方向の一方端部側に前記カバー部が取り付けられるカバー部領域と、第1方向の他方端部側に前記配線接続部が形成される配線接続部領域とを有しており、
前記基板上の前記第1方向に前記カバー部と前記配線接続部とが並ぶように配置されている、請求項1に記載のマイクロホン装置。 - 前記配線接続部領域の前記第1方向の長さは、前記カバー部領域の前記第1方向の長さよりも小さくなるように形成されている、請求項2に記載のマイクロホン装置。
- 前記カバー部は、導電性を有しており、
前記配線接続部は、前記カバー部に接続されることにより前記カバー部を接地する接地用配線接続部と、前記信号処理部に接続されることにより前記信号処理部からの電気信号を外部に出力する出力用配線接続部とを含む、請求項2または3に記載のマイクロホン装置。 - 前記基板では、前記接地用配線接続部と前記出力用配線接続部とが前記第1方向に直交する第2方向に並ぶように配置されている、請求項4に記載のマイクロホン装置。
- 平面視において、前記カバー部の前記基板に当接する当接面と、前記接地用配線接続部の一部とが重なることにより、前記カバー部と前記接地用配線接続部とが電気的に接続されるように構成されている、請求項4または5に記載のマイクロホン装置。
- 前記基板では、前記接地用配線接続部と前記出力用配線接続部とが前記第1方向に直交する第2方向に並ぶように配置されており、
前記接地用配線接続部は、前記出力用配線接続部に対して前記第1方向に離間して配置されている、請求項4〜6のいずれか1項に記載のマイクロホン装置。 - 前記カバー部は、前記接地用配線接続部の一部と重なるように、前記第1方向に突出する突出部を有しており、
前記出力用配線接続部は、前記第2方向からの側面視において、前記突出部の少なくとも一部と前記第1方向において重なる位置で外側に露出して形成されている、請求項7に記載のマイクロホン装置。 - 前記配線接続部は、前記基板に対して作業する実装工程時の位置基準として使用可能に構成されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載のマイクロホン装置。
- スピーカーと、
マイクロホン装置とを備え、
前記マイクロホン装置は、
音波により振動する振動板を含み、前記振動板の振動に基づいて音波を電気信号に変換する振動部と、
前記振動部からの電気信号を処理する信号処理部と、
前記振動部および前記信号処理部を覆うカバー部と、
前記振動部および前記信号処理部が直接的に取り付けられる実装面と、音波を通す音孔と、前記実装面に形成され、前記振動部、前記信号処理部および前記音孔を覆うように前記実装面側に前記カバー部が取り付けられた状態で外側に露出する配線接続部とを含む基板と、を含む、イヤホン装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013227189A JP2015089010A (ja) | 2013-10-31 | 2013-10-31 | マイクロホン装置およびマイクロホン装置を備えたイヤホン装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013227189A JP2015089010A (ja) | 2013-10-31 | 2013-10-31 | マイクロホン装置およびマイクロホン装置を備えたイヤホン装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015089010A true JP2015089010A (ja) | 2015-05-07 |
Family
ID=53051352
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013227189A Pending JP2015089010A (ja) | 2013-10-31 | 2013-10-31 | マイクロホン装置およびマイクロホン装置を備えたイヤホン装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015089010A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107426638A (zh) * | 2017-07-06 | 2017-12-01 | 广东欧珀移动通信有限公司 | 麦克风组件及具有其的终端 |
-
2013
- 2013-10-31 JP JP2013227189A patent/JP2015089010A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN107426638A (zh) * | 2017-07-06 | 2017-12-01 | 广东欧珀移动通信有限公司 | 麦克风组件及具有其的终端 |
CN107426638B (zh) * | 2017-07-06 | 2023-08-25 | 深圳市欢太科技有限公司 | 麦克风组件及具有其的终端 |
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