以下、本発明の実施の形態に係る建設機械の代表例として、クローラ式の油圧ショベルを例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
図1において、1は建設機械としてのクローラ式の油圧ショベルを示している。この油圧ショベル1は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、該下部走行体2上に旋回可能に搭載され、該下部走行体2と共に車体を構成する上部旋回体3と、該上部旋回体3の前,後方向の前側に俯仰動可能に設けられ土砂の掘削作業等を行う作業装置4とにより構成されている。
上部旋回体3は、支持構造体をなす旋回フレーム5と、該旋回フレーム5の後端側に設けられ、作業装置4との重量バランスをとるカウンタウエイト6と、旋回フレーム5の前部左側に設けられオペレータが搭乗するキャブ7と、カウンタウエイト6の前側に設けられ、内部に後述のエンジン9、排気ガス後処理装置17、後処理装置取付架台28等を収容する建屋カバー8とにより大略構成されている。
旋回フレーム5は、図2ないし図5に示すように、前,後方向に延びる厚肉な鋼板等からなる底板5Aと、該底板5A上に立設され、左,右方向に所定の間隔をもって前,後方向に延びた左縦板5B,右縦板5Cと、該各縦板5B,5Cの左,右方向に間隔をもって配置され、前,後方向に延びた左サイドフレーム5D,右サイドフレーム5Eと、前記底板5A、各縦板5B,5Cから左,右方向に張出し、その先端部に左,右のサイドフレーム5D,5Eを支持する複数本の張出ビーム5Fとを含んで構成されている。右後側で前側と後側とに位置する前,後の張出ビーム5F1,5F2には、後述の後処理装置取付架台28を取付けるボルト・ナット31,36,40が挿通されるボルト挿通孔(図示せず)が複数個設けられている。
旋回フレーム5の後側には、左,右の縦板5B,5C間に位置して、複数個、例えば4個のエンジンブラケット5Gが設けられている。これらのエンジンブラケット5Gは、後述する防振マウント9Cを介してエンジン9を支持するものである。
9は旋回フレーム5の後側に設けられたエンジンで、該エンジン9は、上部旋回体3の左,右方向に延びる横置き状態で搭載されている。エンジン9の左側には、図2および図3に示すように、後述する熱交換器11に冷却風を供給するための冷却ファン9Aが設けられている。一方、エンジン9の右側には、後述する油圧ポンプ12が設けられている。さらに、エンジン9の前側の上部には、エキゾーストマニホールド9Bに接続して後述の過給機10が設けられている。そして、エンジン9は、例えば4個の防振マウント9C(図3中に2個のみ図示)を介して旋回フレーム5に防振状態で支持されている。
10はエンジン9を構成する過給機(ターボチャージャ)で、該過給機10は、例えばエンジン9の前側に位置してエキゾーストマニホールド9Bに接続され、上部旋回体3の左,右方向の右側に向けて排気口10Aが開口している。ここで、過給機10の排気口10Aは、エンジン9からの排気ガスを排出するもので、この過給機10の排気口10Aには、後述の排気管15が接続されている。
11はエンジン9の左側に配設された熱交換器で、該熱交換器11は、エンジン9の冷却ファン9Aに対面して設けられている。ここで、熱交換器11は、例えばエンジン冷却水を冷却するラジエータ、作動油を冷却するオイルクーラ、エンジン9が吸込む空気を冷却するインタクーラ等により構成されている。
12はエンジン9の右側に設けられた油圧ポンプである。この油圧ポンプ12は、エンジン9によって駆動されることにより、後述の作動油タンク13から供給される作動油を、圧油として制御弁装置(図示せず)に向け吐出するものである。
13は油圧ポンプ12の前側に位置して旋回フレーム5の右側に設けられた作動油タンク(図2参照)で、該作動油タンク13は、下部走行体2、作業装置4等に設けられたアクチュエータを駆動するための作動油を貯えるものである。一方、14は作動油タンク13の前側に位置して旋回フレーム5に設けられた燃料タンクを示している。
15はエンジン9を構成する過給機10の排気口10Aに接続された排気管を示している。該排気管15は、金属製の管路として形成され、エンジン9から排出された高温の排気ガスを後述の第1の排気ガス後処理装置18へと導くものである。排気管15は、排気口10Aからエンジン9に沿って上部旋回体3の左,右方向に延び、後述する第1の排気ガス後処理装置18の流入口19Aに接続されている。
16は排気管15の途中に設けられたベローズ管を示し、該ベローズ管16は、エンジン9と後述の第1の排気ガス後処理装置18との相対的な変位を吸収するものである。ベローズ管16は、蛇腹形状の金属筒体として形成され、ベローズ管16の両端は排気管15に例えば溶接手段を用いて一体的に固着されている。
次に、エンジン9から排出される排気ガスを上部旋回体3の外部に排出するための構成について説明する。
17はエンジン9から排出される排気ガスを浄化する排気ガス後処理装置を示している。この排気ガス後処理装置17は、エンジン9の排気口10Aに接続された排気管15の出口側に接続され、後述の後処理装置取付架台28に取付けられている。排気ガス後処理装置17は、図6、図14、および図15に示すように、第1の排気ガス後処理装置18と、接続管21と、第2の排気ガス後処理装置23とにより大略構成されている。
18は排気管15の出口側に設けられた第1の排気ガス後処理装置を示している。該第1の排気ガス後処理装置18は、後述する後処理装置取付枠41の第1の取付板42に取付けられた状態で、油圧ポンプ12の上側に配置されている。この第1の排気ガス後処理装置18は、前,後方向に延びる円筒状の筒体19と、該筒体19内に配置された酸化触媒20とにより大略構成されている。
筒体19は、両端が閉塞された密閉容器として形成され、筒体19の上流側となる前側部位には、筒体19の径方向外側に突出する管状の流入口19Aが設けられ、この流入口19Aに排気管15が接続されている。一方、筒体19の外周側には、L字状に屈曲した2個のブラケット19Bが筒体19の軸方向に間隔をもって固定されている。各ブラケット19Bには、ブラケット側ボルト挿通孔19B1がそれぞれ2個ずつ設けられ、これら各ブラケット側ボルト挿通孔19B1に挿通したボルト・ナット19Cにより、後述する後処理装置取付枠41の第1の取付板42に第1の排気ガス後処理装置18が取付けられる構成となっている。
酸化触媒20は、排気ガスを浄化する処理部材の1つを構成するもので、例えばセラミックス製のセル状筒体からなり、その軸方向には多数個の貫通孔が形成され、内面に貴金属等がコーティングされている。そして、酸化触媒20は、所定の温度下で各貫通孔に排気ガスを流通させることにより、この排気ガスに含まれる一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)等を酸化して除去するものである。また、必要に応じて粒子状物質(PM)も燃焼除去するものである。
21は第1の排気ガス後処理装置18と後述の第2の排気ガス後処理装置23との間を接続する接続管を示している。接続管21は、第1の排気ガス後処理装置18を構成する筒体19の上側に配置され該筒体19と平行して前,後方向に延びる円筒状の筒部21Aと、該筒部21Aの上流側となる入口側の端縁を閉塞する上流蓋板21Bと、筒部21Aの下流側となる出口側の端縁を閉塞する下流蓋板21Cとにより構成されている。
接続管21は、入口側(後側)が第1の排気ガス後処理装置18を構成する筒体19の流出口19Dに接続され、出口側(前側)が第2の排気ガス後処理装置23を構成する筒体24の流入口24Aに接続されている。
22は接続管21に取付けられた尿素水噴射ノズルを示し、該尿素水噴射ノズル22は、NOx浄化装置の一部を構成するものである。尿素水噴射ノズル22は、接続管21の上流蓋板21Bに取付けられ、尿素水溶液を貯える尿素水タンクにポンプ(いずれも図示せず)を介して接続されている。尿素水噴射ノズル22は、接続管21の筒部21A内を流通する排気ガスに向けて尿素水溶液を噴射するものである。
23は第1の排気ガス後処理装置18の右斜め上側に配置された第2の排気ガス後処理装置を示している。第2の排気ガス後処理装置23は、後述する後処理装置取付枠41の第2の取付板43上に取付けられた状態で油圧ポンプ12の上側に配置されている。この第2の排気ガス後処理装置23は、接続管21の出口側に接続され、第1の排気ガス後処理装置18の筒体19と平行して前,後方向に延びる円筒状の筒体24と、該筒体24内に配置され、窒素酸化物(NOx)をアンモニアによって選択的に還元反応させて水と窒素に分解する選択還元触媒25と、該選択還元触媒25の下流側に配置され、該選択還元触媒25で窒素酸化物を還元した後に残った残留アンモニアを酸化し、窒素と水に分離する酸化触媒26と、該酸化触媒26の下流側に配置され、筒体24から上側に向けて突出した尾管27とにより構成されている。
筒体24は、その両端が閉塞された密閉容器として形成され、第1の排気ガス後処理装置18の筒体19よりも若干長い円筒体となっている。筒体24の上流側となる前側部位には、筒体24の径方向外側に突出する管状の流入口24Aが設けられ、この流入口24Aに接続管21の出口側が接続されている。筒体24の外周側には、L字状に屈曲した2個のブラケット24Bが軸方向に間隔をもって固定されている。各ブラケット24Bには、ブラケット側ボルト挿通孔24B1がそれぞれ2個ずつ設けられ、これら各ブラケット側ボルト挿通孔24B1に挿通したボルト・ナット24Cにより、後述する後処理装置取付枠41の第2の取付板43に第2の排気ガス後処理装置23が取付けられる構成となっている。
ここで、第2の排気ガス後処理装置23の筒体24は、第1の排気ガス後処理装置18の筒体19に対し、上方でかつ右サイドフレーム5E側(右側)にずれた位置に配置されている。また、第1の排気ガス後処理装置18と第2の排気ガス後処理装置23は、上方からみてその一部が上,下方向に重なるように配置されている。
選択還元触媒25は、例えばセラミックス製のセル状筒体からなり、その軸方向には多数の貫通孔が形成され、内面に貴金属がコーティングされている。この選択還元触媒25は、通常、エンジン9から排出される排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)を、尿素水溶液から生成されたアンモニアによって選択的に還元反応させ、窒素と水に分解するものである。
酸化触媒26は、前述した酸化触媒20とほぼ同様に、セラミックス製のセル状筒体からなり、その軸方向には多数の貫通孔が形成され、内面に貴金属がコーティングされている。これにより、酸化触媒26は、選択還元触媒25で窒素酸化物を還元した後に残った残留アンモニアを酸化し、窒素と水に分離するものである。
尾管27は、筒体24の下流側(酸化触媒26の下流側)となる後側部位に位置し、長さ方向の一端(下端)が筒体24内に挿入され、他端が筒体24から径方向上向きに突出している。筒体24内に入り込んだ尾管27の下端側には、多数個の貫通孔27Aが設けられ、これら各貫通孔27Aを排気ガスが通過することにより、排気音を低減(消音)することができる。
次に、排気ガス後処理装置17を旋回フレーム5上に搭載するため、本実施の形態に用いられる後処理装置取付架台について説明する。
28は油圧ポンプ12の上側を覆うようにして、旋回フレーム5に設けられた後処理装置取付架台を示している。この後処理装置取付架台28は、排気ガス後処理装置17を支持するもので、後述する前脚部29と、後脚部34と、補助脚部39と、後処理装置取付枠41とにより大略構成されている。
29は油圧ポンプ12の前側に位置して旋回フレーム5から立上る前脚部を示している。この前脚部29は、旋回フレーム5の右後側で前,後方向の前側に設けられた張出ビーム5F1に取付けられている。前脚部29の高さ寸法は、油圧ポンプ12の高さ寸法よりも大きくなっている。そして、前脚部29は、下前脚部30と、上前脚部32とにより構成されている。
30は下端側が張出ビーム5F1上に取付けられた下前脚部を示している。この下前脚部30は、下端側が張出ビーム5F1上に当接する下板30Aと、該下板30Aの前端側および右端側から上方に立上る縦板30Bと、該縦板30Bの上端側に設けられ下板30Aと対面する上板30Cとにより構成されている。
下板30Aには、張出ビーム5F1のボルト挿通孔に対応する位置に下板ボルト挿通孔30A1(図6、図7に1個のみ図示)が設けられている。下前脚部30は、下板ボルト挿通孔30A1と張出ビーム5F1のボルト挿通孔とにボルト・ナット31を挿通して螺着することにより、張出ビーム5F1上に取付けられる。
縦板30Bは、下端が下板30Aの前端側に溶接等により固着された前縦板30B1と、前縦板30B1の右端側から後方に向けて延び、下端が下板30Aの右端側に溶接等により固着された右縦板30B2とにより横断面略L字状に形成されている。前縦板30B1の左端側は、右側に向けて湾曲状に窪んでいる。
上板30Cは、縦板30Bの上端に溶接等により固着され下板30Aに対面している。上板30Cには、複数の上板ボルト挿通孔(図示せず)が設けられている。この上板ボルト挿通孔は、例えば左,右方向に離間して2個設けられ、後述する上前脚部32を取付けるときのボルト・ナット33が挿通される。
32は下前脚部30の上端側に取付けられた上前脚部を示している。この上前脚部32は、下前脚部30の上板30Cに当接する下板32Aと、該下板32Aの前端側から上方に立上る縦板32Bと、下板32Aの右端側から上方に立上る補強板32Cと、該補強板32Cの前側で下板32Aから立上る当接板32Dとにより構成されている。
下板32Aには、下前脚部30を構成する上板30Cの上板ボルト挿通孔に対応する位置に下板ボルト挿通孔32A1が設けられている。上前脚部32は、下板ボルト挿通孔32A1と上板30Cの上板ボルト挿通孔とにボルト・ナット33を挿通して螺着することにより、下前脚部30の上板30C上に取付けられる。
縦板32Bは、下板32Aの左,右方向の長さ寸法と同じ長さ寸法で下板32Aの前端側から立上がる下縦板32B1と、該下縦板32B1の上端に連接し、右端が右側に向けて突出した上縦板32B2とにより構成されている。上縦板32B2の左端は、下方から上方に向けて右側に傾斜している。また、上縦板32B2には、前,後方向に貫通する貫通孔32B3が設けられている。
ここで、上縦板32B2には、貫通孔32B3を取囲むようにして、後述する後処理装置取付枠41の前端が溶接等により固着される。これにより、上前脚部32は、後処理装置取付枠41の前端側を施蓋する構成となっている。その結果、上前脚部32は、後処理装置取付枠41を支持すると共に、後処理装置取付枠41のねじり荷重や曲げ荷重に対しての強度を増加している。
補強板32Cは、下端側が下板32Aに当接し、前端側が縦板32Bに当接して溶接等により固着された三角形状の板材として形成されている。当接板32Dは、下板32Aの左側に設けられた下板ボルト挿通孔32A1と右側に設けられた下板ボルト挿通孔32A1との間に位置して、下板32Aと縦板32Bとに溶接等により固着されている。当接板32Dには、後述する後処理装置取付枠41の第1の折曲板45と第2の折曲板46の前端45A,46A側が当接する。
34は油圧ポンプ12の後側に位置して旋回フレーム5から立上る後脚部を示している。この後脚部34は、旋回フレーム5の右後側で前,後方向の後側に設けられた張出ビーム5F2に取付けられている。後脚部34の高さ寸法は、油圧ポンプ12の高さ寸法よりも大きくなっている。そして、後脚部34は、下後脚部35と、上後脚部37とにより構成されている。
35は下端側が張出ビーム5F2上に取付けられた下後脚部を示している。この下後脚部35は、下端側が張出ビーム5F2上に当接する下板35Aと、該下板35Aの後端側および左,右両端側から上方に立上る縦板35Bと、該縦板35Bの上端側に設けられ下板35Aと対面する上板35Cとにより構成されている。
下板35Aには、張出ビーム5F2のボルト挿通孔に対応する位置に下板ボルト挿通孔35A1(図6、図7参照)が設けられている。下後脚部35は、下板ボルト挿通孔35A1と張出ビーム5F2のボルト挿通孔とにボルト・ナット36を挿通して螺着することにより、張出ビーム5F2上に取付けられる。
縦板35Bは、下端が下板35Aの後端側に溶接等により固着された後縦板35B1と、後縦板35B1の左端側から前方に向けて延び、下端が下板35Aの左端側に溶接等により固着された左縦板35B2と、後縦板35B1の右端側から前方に向けて延び、下端が下板35Aの右端側に溶接等により固着された右縦板35B3とにより横断面略コ字状に形成されている。
上板35Cは、縦板35Bの上端に溶接等により固着され下板35Aに対面している。上板35Cには、複数の上板ボルト挿通孔(図示せず)が設けられている。この上板ボルト挿通孔は、例えば左,右方向に離間して2個設けられ、後述する上後脚部37を取付けるときのボルト・ナット38が挿通される。
37は下後脚部35の上端側に取付けられた上後脚部を示している。この上後脚部37は、下後脚部35の上板35Cに当接する下板37Aと、該下板37Aの後端側から上方に立上る縦板37Bと、下板37A上で左,右方向に離間して設けられた左当接板37C,右当接板37Dとにより構成されている。
下板37Aには、下後脚部35を構成する上板35Cの上板ボルト挿通孔に対応する位置に下板ボルト挿通孔37A1が設けられている。上後脚部37は、下板ボルト挿通孔37A1と上板35Cの上板ボルト挿通孔とにボルト・ナット38を挿通して螺着することにより、下後脚部35の上板35C上に取付けられる。
縦板37Bは、下板37Aの左,右方向の長さ寸法と同じ長さ寸法で下板37Aの後端側から立上っている。縦板37Bの上側右端は、下方から上方に向けて右側に傾斜している。また、縦板37Bの中央上側には、前,後方向に貫通する貫通孔37B1が設けられている。
ここで、縦板37Bの上側には、貫通孔37B1を取囲むようにして、後述する後処理装置取付枠41の後端が溶接等により固着される。これにより、上後脚部37は、後処理装置取付枠41の後端側を施蓋する構成となっている。その結果、上後脚部37は、後処理装置取付枠41を支持すると共に、後処理装置取付枠41のねじり荷重や曲げ荷重に対しての強度を増加している。そして、貫通孔37B1は、後述する後処理装置取付枠41を挟んで上前脚部32の貫通孔32B3と対面している。
左当接板37Cと右当接板37Dは、下板37Aの左側に設けられた下板ボルト挿通孔37A1と右側に設けられた下板ボルト挿通孔37A1の間に位置して、貫通孔37B1を挟んで下板37Aと縦板37Bとに溶接等により固着されている。左当接板37Cには、後述する後処理装置取付枠41の第1の取付板42の後端42B側が当接する。一方、右当接板37Dには、第1の折曲板45と第2の折曲板46の後端45C,46C側が当接する。
39は前脚部29と油圧ポンプ12との間に位置して旋回フレーム5から立上る補助脚部を示している。この補助脚部39は、下端側が前脚部29の左後側で張出ビーム5F1に取付けられ、上端側が後述の補助脚取付板49に取付けられることにより、後処理装置取付枠41を支持するものである。補助脚部39は、張出ビーム5F1上に当接する下板39Aと、該下板39Aから立上る縦板39Bと、下板39A上で前,後方向に離間して設けられた下補強板39Cと、縦板39Bの上端側で前,後方向に離間して設けられた上補強板39Dと、縦板39Bの上側に位置して前,後の上補強板39D間に設けられたねじ座39Eとにより大略構成されている。
下板39Aは、張出ビーム5F1上で前,後方向に延びる矩形状に形成されている。そして、下板39Aには、前,後方向に離間して一対のL字状の下補強板39Cが設けられている。この下補強板39Cと下板39Aには、張出ビーム5F1に設けられたボルト挿通孔に対応する位置に下板ボルト挿通孔39Fが設けられている(図6、図7参照)。補助脚部39は、下板ボルト挿通孔39Fと張出ビーム5F1のボルト挿通孔とにボルト・ナット40を挿通して螺着することにより、張出ビーム5F1上に取付けられる。
縦板39Bは、前,後に離間した下補強板39Cの間に位置して、下板39Aと下補強板39Cとに溶接等により固着されている。縦板39Bは、左側に向けて開口した横断面コ字状に形成されている。縦板39Bの上端側には、該縦板39Bを前,後方向で挟むようにして上補強板39Dが設けられている。各上補強板39Dは、下端側が縦板39Bの前面と後面にそれぞれ溶接等により固着され、先端側が縦板39Bから左側に向けて突出している。
ねじ座39Eは、前,後に離間した上補強板39Dの間に溶接等により固着されている。ねじ座39Eは、上補強板39D間に位置するブロック体39E1と、該ブロック体39E1の左面側に溶接等により固着された当接板39E2とにより構成されている。また、当接板39E2は、前,後方向に延びる矩形状の板材で、各上補強板39Dの突出端(左端側)にも溶接等により固着されている。そして、この当接板39E2は、後述の補助脚取付板49に当接する。ねじ座39E(ブロック体39E1、当接板39E2)には、左,右方向に貫通するめねじ孔(図示せず)が、前,後方向に離間して2個設けられている。このめねじ孔は、後述の補助脚取付板49を取付けるボルト50が螺合するものである。
41は油圧ポンプ12を跨いで前脚部29と後脚部34の上端位置を接続して設けられた後処理装置取付枠を示している。この後処理装置取付枠41は、1枚の板材を折曲げ加工することにより、断面略C字状の箱体に形成されたものである。そして、後処理装置取付枠41は、第1の取付板42と、第2の取付板43と、第3の取付板44と、第1の折曲板45および第2の折曲板46とにより一体に形成されている。
42は後処理装置取付枠41を構成する第1の取付板を示し、該第1の取付板42は、エンジン9側に位置して、上前脚部32と上後脚部37との間で垂直方向に延び、後処理装置取付枠41の左側板を構成している。第1の取付板42の前端42Aは、上前脚部32の上縦板32B2に設けられた貫通孔32B3の左側で上縦板32B2に溶接等により固着されている。一方、第1の取付板42の後端42Bは、上後脚部37の縦板37Bに設けられた貫通孔37B1の左側で縦板37Bに溶接等により固着されている。また、第1の取付板42の後端42B側で表面(左面)42Cには、左当接板37Cが溶接等により固着されている。
第1の取付板42の中央部および後側には、表面42Cから裏面42Dに向けて貫通する第1の取付板側ボルト挿通孔42Eが設けられている。この第1の取付板側ボルト挿通孔42Eは、第1の排気ガス後処理装置18の2個のブラケット19Bのブラケット側ボルト挿通孔19B1に対応する位置に、それぞれ2個ずつ合計4個設けられている。そして、第1の排気ガス後処理装置18を構成する筒体19の各ブラケット19Bのブラケット側ボルト挿通孔19B1に挿通したボルト・ナット19Cを第1の取付板側ボルト挿通孔42Eにそれぞれ挿通して螺合することにより、後処理装置取付枠41の第1の取付板42に第1の排気ガス後処理装置18が取付けられる(図5、図6参照)。
一方、第1の取付板42の前側には、表面42Cから裏面42Dに向けて貫通する四角形状の排気管挿通孔42Fが設けられている。この排気管挿通孔42Fには、エンジン9の排気口10Aに接続された排気管15の出口側が挿通する。これにより、排気管15は、後処理装置取付架台28に干渉するのを抑制することができる。
ここで、第1の取付板42の上端42Gは、後述の第2の取付板43を形成するときに折曲げられることにより円弧状となっている。一方、第1の取付板42の下端42Hは、後述の第3の取付板44を形成するときに折曲げられることにより円弧状となっている。即ち、第1の取付板42と第2の取付板43との角隅部および第1の取付板42と第3の取付板44との角隅部は、隅R状および角R状となっている。これにより、第1の取付板42の上端42G、下端42Hで応力を分散させることができるので、強度を増加させることができる。
43は第1の取付板42の上端42Gから水平方向に延びた第2の取付板を示している。この第2の取付板43は、第1の取付板42の上端42Gからエンジン9と離れる方向に折曲げられたもので、後処理装置取付枠41の上板を構成している。第2の取付板43の前端43Aは、上前脚部32の上縦板32B2に設けられた貫通孔32B3の上側で上縦板32B2に溶接等により固着されている。一方、第2の取付板43の後端43Bは、上後脚部37の縦板37Bに設けられた貫通孔37B1の上側で縦板37Bに溶接等により固着されている。
第2の取付板43には、表面(上面)43Cから裏面43Dに向けて貫通する第2の取付板側ボルト挿通孔43Eが設けられている。この第2の取付板側ボルト挿通孔43Eは、第2の排気ガス後処理装置23の2個のブラケット24Bのブラケット側ボルト挿通孔24B1に対応する位置に、それぞれ2個ずつ合計4個設けられている。そして、第2の排気ガス後処理装置23を構成する筒体24の各ブラケット24Bのブラケット側ボルト挿通孔24B1に挿通したボルト・ナット24Cを第2の取付板側ボルト挿通孔43Eにそれぞれ挿通して螺合することにより、後処理装置取付枠41の第2の取付板43上に第2の排気ガス後処理装置23が取付けられる(図5、図6参照)。
ここで、第2の取付板43の右端43Fは、後述の第1の折曲板45を形成するときに折曲げられることにより円弧状となっている。即ち、第2の取付板43と第1の折曲板45との角隅部は、隅R状および角R状となっている。これにより、第2の取付板43の右端43Fで応力を分散させることができるので、強度を増加させることができる。
44は第1の取付板42の下端42Hからエンジン9と離れる方向に折曲げられた第3の取付板を示し、該第3の取付板44は、第2の取付板43と対面し、後処理装置取付枠41の下板を構成している。第3の取付板44の前端44Aは、上前脚部32の上縦板32B2に設けられた貫通孔32B3の下側で上縦板32B2に溶接等により固着されている。一方、第3の取付板44の後端44Bは、上後脚部37の縦板37Bに設けられた貫通孔37B1の下側で縦板37Bに溶接等により固着されている。そして、第3の取付板44の前側には、後述する補助脚取付板49が溶接等により固着されている。
ここで、第3の取付板44の右端44Cは、後述の第2の折曲板46を形成するときに折曲げられることにより円弧状となっている。即ち、第3の取付板44と第2の折曲板46との角隅部は、隅R状および角R状となっている。これにより、第3の取付板44の右端44Cで応力を分散させることができるので、強度を増加させることができる。
45は第2の取付板43の右端43Fから下方に向けて折曲げられた第1の折曲板を示し、該第1の折曲板45は、第1の取付板42の上側と対面し、後処理装置取付枠41の右上側面を構成している。第1の折曲板45は、上前脚部32と上後脚部37との間に延び、上,下方向の長さ寸法が短く形成されている。
第1の折曲板45の前端45Aは、上前脚部32の上縦板32B2に設けられた貫通孔32B3の右上側で上縦板32B2に溶接等により固着されている。また、第1の折曲板45の前端45A側で表面(右面)45Bには、当接板32Dが溶接等により固着されている。一方、第1の折曲板45の後端45Cは、上後脚部37の縦板37Bに設けられた貫通孔37B1の右上側で縦板37Bに溶接等により固着されている。また、第1の折曲板45の後端45C側で表面45Bには、右当接板37Dが溶接等により固着されている。
第1の折曲板45の中央部と後端45C側には、第1の取付板42の第1の取付板側ボルト挿通孔42Eに対応する位置に半円状の切欠部45Dが設けられている。これにより、第1の排気ガス後処理装置18を第1の取付板42に取付けるときの作業性を向上させている。また、第1の折曲板45の前端45A側には、第1の取付板42の排気管挿通孔42Fに対応する位置に切欠部45Eが設けられている。より具体的には、図5に示すように、切欠部45Eは、排気ガス後処理装置17を後処理装置取付架台28に取付けた状態で、排気管15と第1の排気ガス後処理装置18の流入口19Aとの接続部に対応する位置に設けられている。これにより、排気管15と第1の排気ガス後処理装置18の流入口19Aとを接続するときの作業性を向上させている。
46は第3の取付板44の右端44Cから上方に向けて折曲げられた第2の折曲板を示し、該第2の折曲板46は、第1の取付板42の下側と対面し、後処理装置取付枠41の右下側面を構成している。第2の折曲板46は、上前脚部32と上後脚部37との間に延び、上,下方向の長さ寸法が短く形成されている。
第2の折曲板46の前端46Aは、上前脚部32の上縦板32B2に設けられた貫通孔32B3の右下側で上縦板32B2に溶接等により固着されている。また、第2の折曲板46の前端46A側で表面(右面)46Bには、当接板32Dが溶接等により固着されている。一方、第2の折曲板46の後端46Cは、上後脚部37の縦板37Bに設けられた貫通孔37B1の右下側で縦板37Bに溶接等により固着されている。また、第2の折曲板46の後端46C側で表面46Bには、右当接板37Dが溶接等により固着されている。
第2の折曲板46の前端46A側には、第1の取付板42の排気管挿通孔42Fに対応する位置に切欠部46Dが設けられている。図5および図9に示すように、切欠部46Dは、第1の折曲板45の切欠部45Eと上,下方向で同じ位置に設けられている。従って、切欠部45Eと切欠部46Dとにより後述の作業用開口47を大きく形成することができ、これにより、排気管15と第1の排気ガス後処理装置18の流入口19Aとを接続するときの作業性を向上させている。
ここで、後処理装置取付枠41に第1の折曲板45と第2の折曲板46とを形成することにより、後処理装置取付枠41は、断面略C字状の箱体となる。この場合、後処理装置取付枠41は、例えば後処理装置取付枠に第1の折曲板と第2の折曲板とを形成することなく、断面略コ字状の箱体とした場合に比較して、ねじり荷重に対する強度を増加させることができる。
また、後処理装置取付枠41は、1枚の板材を折曲げることにより、第1の取付板42と、第2の取付板43と、第3の取付板44と、第1の折曲板45および第2の折曲板46とを一体に形成している。これにより、第1の取付板42と第2の取付板43とに、溶接による歪や変形を生じることがないので、第1の取付板42と第2の取付板43の平行度や平面度を保つことができる。その結果、第1の排気ガス後処理装置18や第2の排気ガス後処理装置23を安定して第1の取付板42と第2の取付板43とに取付けることができる。
47は第1の折曲板45と第2の折曲板46との間に形成された作業用開口を示し、該作業用開口47は、第1の排気ガス後処理装置18を第1の取付板42に取付ける作業および第2の排気ガス後処理装置23を第2の取付板43上に取付ける作業を行うためのものである。また、作業用開口47は、排気管15の出口側を第1の排気ガス後処理装置18の筒体19の流入口19Aに接続するときの作業にも用いられる。
従って、作業用開口47は、第1の取付板42の第1の取付板側ボルト挿通孔42Eに挿通されたボルト・ナット19Cや、第2の取付板43の第2の取付板側ボルト挿通孔43Eに挿通されたボルト・ナット24C、および排気管15と筒体19の流入口19Aとを接続するためのボルト・ナットを締付ける作業を行うラチェットレンチ等の締付け工具(図示せず)が入込むことができる大きさに形成されている。
ここで、第1の折曲板45は、1枚の板材を折曲げて後処理装置取付枠41を形成するときの一側端部となり、第2の折曲板46は、他側端部となっている。これにより、作業用開口47は、第1の折曲板45と第2の折曲板46との上,下方向の長さ寸法を設定(調整)することにより、第1の折曲板45と第2の折曲板46との間に形成することができると共に、作業用開口47の大きさを簡単に設定することができる。従って、切削加工やレーザ加工等により孔あけ加工を施すことなく作業用開口47を簡単に形成することができるので、製造作業の効率化を向上させることができる。
48は後処理装置取付枠41の内部に設けられた補強板を示し、該補強板48は、薄板材からなり、作業用開口47に締付け工具を挿入したときに邪魔にならない位置に、例えば前,後方向に離間して3箇所設けられている(図4,図5,図9に1個のみ図示)。補強板48は、第1の取付板42と第1の折曲板45,第2の折曲板46との間および第2の取付板43と第3の取付板44との間に嵌入することにより、後処理装置取付枠41の強度を高めている。
49は第3の取付板44に設けられた補助脚取付板を示し、該補助脚取付板49には、補助脚部39の上端側が取付けられる。補助脚取付板49は、第3の取付板44の前端44A側に位置して前,後方向に延び、上端49Aが第3の取付板44に溶接等により固着されている。補助脚取付板49の下端49Bには、補助脚部39のねじ座39Eのめねじ孔に対応する位置に切欠部49Cが設けられている。そして、補助脚取付板49の左面49Dに補助脚部39の当接板39E2を当接させた状態で、切欠部49Cにボルト50を挿通させてねじ座39Eに螺合させることにより、後処理装置取付枠41は、補助脚部39に下側から支持される。
本実施の形態による油圧ショベル1は、上述の如き構成を有するもので、次に、その動作について説明する。
まず、オペレータはキャブ7に搭乗してエンジン9を作動させる。そして、オペレータが、キャブ7内に配置された走行用の操作レバー(図示せず)を操作することにより、油圧ショベル1を走行させることができ、作業用の操作レバー(図示せず)を操作することにより、作業装置4を用いて土砂の掘削作業を行うことができる。
ここで、エンジン9の運転時に、該エンジン9から排出される排気ガスは、排気管15を介して第1の排気ガス後処理装置18内に導入される。そして、図15に矢印で示すように、排気ガスは、第1の排気ガス後処理装置18から接続管21、第2の排気ガス後処理装置23を通過し、尾管27を通じて大気中に排出される。
この場合、第1の排気ガス後処理装置18に設けられた酸化触媒20によって、排気ガスに含まれる一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)等が酸化して除去される。また、必要に応じて粒子状物質(PM)が燃焼して除去される。一方、接続管21内では、尿素水噴射ノズル22から排気ガスに向けて尿素水が噴射され、第2の排気ガス後処理装置23では、選択還元触媒25によって窒素酸化物が窒素と水に分解される。さらに、酸化触媒26が残留アンモニアを酸化し、窒素と水に分離することにより、十分に浄化された排気ガスを大気中に排出することができる。
このように、本実施の形態では、エンジン9からの排気ガスを十分に浄化するために、第1,第2の排気ガス後処理装置18,23からなる重量の大きな排気ガス後処理装置17を、後処理装置取付架台28を用いて旋回フレーム5上に配設している。
この場合、本実施の形態による後処理装置取付架台28は、前脚部29と後脚部34との間に、排気ガス後処理装置17を取付ける後処理装置取付枠41を設けることにより形成されている。前脚部29は、旋回フレーム5の右後側で前側に位置する張出ビーム5F1上にボルト・ナット31を用いて取付けられ、後脚部34は、旋回フレーム5の右後側で後側に位置する張出ビーム5F2上にボルト・ナット36を用いて取付けられている。また、補助脚部39は、張出ビーム5F1上にボルト・ナット40を用いて取付けられている。
そして、後処理装置取付枠41は、油圧ポンプ12を跨いで前脚部29と後脚部34の上端位置を接続して設けられ垂直方向に延びた第1の取付板42と、該第1の取付板42の上端42Gから水平方向に延びた第2の取付板43とを有している。
第1の排気ガス後処理装置18は、筒体19に設けられたブラケット19Bを第1の取付板42の表面42Cに当接させた状態で、ブラケット側ボルト挿通孔19B1と第1の取付板側ボルト挿通孔42Eとにボルト・ナット19Cを挿通させ、後処理装置取付枠41の作業用開口47側からラチェットレンチ等の締付け工具を挿入してボルト・ナット19Cを締付けることにより第1の取付板42に取付けられる。この場合、排気管15の出口側は、第1の取付板42に設けられた排気管挿通孔42Fに挿通され、U字状に屈曲して筒体19の流入口19Aに接続されている。
一方、第2の排気ガス後処理装置23は、筒体24に設けられたブラケット24Bを第2の取付板43の表面43Cに当接させた状態で、ブラケット側ボルト挿通孔24B1と第2の取付板側ボルト挿通孔43Eとにボルト・ナット24Cを挿通させ、後処理装置取付枠41の作業用開口47側からラチェットレンチ等の締付け工具を挿入してボルト・ナット24Cを締付けることにより第2の取付板43上に取付けられる。
かくして、本実施の形態によれば、後処理装置取付枠41は、油圧ポンプ12を跨いで前脚部29と後脚部34の上端位置を接続して設けられ垂直方向に延びた第1の取付板42と、該第1の取付板42の上端42Gから水平方向に延びた第2の取付板43とを有している。これにより、後処理装置取付枠41は、水平方向に幅を取ることなくコンパクトに形成されている。その結果、後処理装置取付架台28の輸送性や組立性を向上させることができる。
また、後処理装置取付枠41は、第1の取付板42と、第2の取付板43と、第3の取付板44と、第1の折曲板45と、第2の折曲板46とを1枚の板材を折曲げ加工することにより一体に形成されている。従って、各取付板42,43,44および各折曲板45,46の連接部分を溶接により接合していないので、第1の取付板42および第2の取付板43に、溶接による歪みや変形が生じるのを抑制することができる。これにより、第1の排気ガス後処理装置18や第2の排気ガス後処理装置23を後処理装置取付枠41に安定して取付けることができる。
また、後処理装置取付枠41は、第1の取付板42、第2の取付板43、第3の取付板44、および第1の折曲板45、第2の折曲板46により断面略C字状に形成されている。これにより、後処理装置取付枠41に作用するねじり荷重に対しての強度を増加させることができる。
さらに、後処理装置取付枠41の四隅は、折曲げにより円弧状に形成される。即ち、各取付板42,43,44および各折曲板45,46の連接部分(角隅部)は、隅R状および角R状に形成される。これにより、後処理装置取付枠41の四隅で応力を分散させることができるので、強度を増加させることができる。その結果、後処理装置取付枠41の板厚を薄くすることができるので、後処理装置取付枠41の軽量化を図ることができる。
また、第1の折曲板45と第2の折曲板46との間には、作業用開口47を形成している。この作業用開口47は、1枚の板材から箱状の後処理装置取付枠41を形成するときの両端側をそれぞれ第1の折曲板45と第2の折曲板46とし、この第1の折曲板45と第2の折曲板46の上,下方向の長さ寸法を調整することにより形成することができる。これにより、作業用開口47は、切削加工やレーザ加工等の孔あけ加工をすることなく形成することができるので、製造作業の効率化を向上させることができる。
しかも、後処理装置取付枠41は、前端側を上前脚部32により施蓋され、後端側を上後脚部37により施蓋されている。これにより、後処理装置取付枠41は、前,後方向の両端側が拘束されるので、ねじり荷重や曲げ荷重に対して十分な強度を得ることができる。その結果、後処理装置取付架台28の耐久性を向上させることができる。
また、後処理装置取付枠41の第1の取付板42に排気管挿通孔42Fを形成しているので、この排気管挿通孔42Fに排気管15を挿通することにより、排気管15を後処理装置取付枠41を迂回させることなく容易に第1の排気ガス後処理装置18に接続することができる。
なお、上述した実施の形態では、第1の排気ガス後処理装置18の筒体19内に酸化触媒20だけを設けた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば第1の排気ガス後処理装置の筒体内に、酸化触媒の下流側に位置して粒子状物質除去フィルタ(DPF)が設けられていてもよい。この粒子状物質除去フィルタは、エンジンから排出される排気ガス中の粒子状物質(PM)を捕集し、燃焼して除去することにより、排気ガスを浄化するものである。
また、上述した実施の形態では、建設機械として、クローラ式の下部走行体2を備えた油圧ショベル1を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばホイール式の下部走行体を備えた油圧ショベルに適用してもよい。それ以外にも、ホイールローダ、ダンプトラック、油圧クレーン等の他の建設機械にも広く適用することができる。