JP2015080660A - アブレーションカテーテル - Google Patents

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小林 淳一
Junichi Kobayashi
淳一 小林
靖一 大坪
Yasukazu Otsubo
靖一 大坪
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Abstract

【課題】血管への係合力を向上させて、安全かつ適切なアブレーションを行うことを可能とする腎動脈用のアブレーションカテーテルを提供する。
【解決手段】腎動脈RAに挿入して腎動脈RAの内部から腎交感神経RNをアブレーションするためのアブレーションカテーテル10であって、長尺なシャフト部20と、表面の少なくとも一部の表面粗さがRa1.0μm以上かつRa1.5μm以下であり、シャフト部20の遠位部に配置されるとともに腎動脈RAの内壁面に接触して熱的影響を与える電極チップ31と、を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、腎動脈の内部から腎交感神経をアブレーションするためのアブレーションカテーテルに関するものである。
近年、治療抵抗性高血圧の治療法として、腎交感神経アブレーション(腎交感神経焼灼術)の有効性が注目されている。高血圧の発症および維持には、腎交感神経活動の亢進が関与していると考えられており、腎交感神経をアブレーションすることで、治療抵抗性高血圧患者の血圧を低下させる効果が期待されている。
腎交感神経アブレーションでは、ガイディングカテーテルを経皮的に腎動脈または下行大動脈の腎動脈への入口近傍まで挿入し、このガイディングカテーテル内を通して、アブレーション機能を備えたカテーテルを腎動脈内へ導入する。この後、腎動脈の周囲を走る腎交感神経を、腎動脈内からアブレーションカテーテルによってアブレーションすることで熱的に損傷させる。
特表2012−513873号公報
アブレーションカテーテルは、大動脈を通るため、血流の拍動によって揺れ動きやすい。特に、腕の動脈から経皮的にアブレーションカテーテルを挿入する場合には、大腿動脈等の足の動脈から挿入する場合と比較して、術後における穿刺部の圧迫時間および臥床の時間を短縮でき、患者の負担を低減できるが、大動脈の心臓の近くを通過するため、アブレーションカテーテルが拍動の影響を受けて揺れ動きやすくなる。しかしながら、アブレーションカテーテルによってアブレーションを行う際には、電極を腎動脈の目的の位置に所定の時間接触させる必要があるため、アブレーションカテーテルが揺れると、アブレーションする位置が変化しやすくなり、望ましくない。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、血管への係合力を向上させて、安全かつ適切なアブレーションを行うことを可能とする腎動脈用のアブレーションカテーテルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するアブレーションカテーテルは、腎動脈に挿入して腎動脈の内部から腎交感神経をアブレーションするためのアブレーションカテーテルであって、長尺なシャフト部と、表面の少なくとも一部の表面粗さがRa1.0μm以上かつRa1.5μm以下であり、前記シャフト部の遠位部に配置されるとともに腎動脈の内壁面に接触して熱的影響を与える熱要素と、を有する。
上記のように構成したアブレーションカテーテルは、アブレーションの際に腎動脈の内壁面の生体組織が熱要素に癒着し、アブレーションカテーテルが心臓の拍動等の影響によって揺れ動き難くなる。これにより、アブレーションに要する所定の時間、熱要素を望ましい位置に維持することができ、良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。
本発明の実施形態に係るアブレーションカテーテルを含むシステムを示す平面図である。 本発明の実施形態に係るアブレーションカテーテルを示す断面図である。 シャフト部の先端側を示す断面図である。 電極チップを示す平面図である。 アブレーションカテーテルによりアブレーション行う際の状態を示す概略断面図である。 アブレーション行う際の電極チップを示す概略断面図である。 アブレーション行った後に腎動脈の内壁面から電極チップを離間させた状態を示す概略断面図である。 図5のB−B線に沿う概略断面図である。 電極チップの変形例を示す平面図である。 電極チップの他の変形例を示す平面図である。 電極チップのさらに他の変形例を示す平面図である。 電極チップのさらに他の変形例を示す平面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。明細書では、血管に挿入する側を「遠位」若しくは「遠位側」、操作する手元側を「近位」若しくは「近位側」と称することとする。
アブレーションカテーテル10は、経皮的に腎動脈RAへ導入されて、腎動脈RAの周囲を走る腎交感神経RN(図5を参照)をアブレーション(焼灼)するものであり、図1〜4に示すように、長尺なシャフト部20と、アブレーションのために加熱を行う加熱部30と、温度を計測する測温部40と、シャフト部20を撓ませるための牽引ワイヤ50と、シャフト部20の近位部に設けられて操作を行うための操作部70と、シャフト部20および操作部70の接続部位に設けられる耐キンクチューブ95とを有している。
シャフト部20は、軸心方向Xへ延在する管状のシャフト本体部21と、シャフト本体部21を覆う被覆部22とを備えている。
シャフト本体部21は、遠位部に螺旋状のスリットが形成され、遠位部が柔軟な構造となっている。シャフト本体部21には比較的剛性の高い材質、例えばNi−Ti、真鍮、SUS、アルミニウム等の金属を用いることが好ましい。なお、比較的剛性の高い材質であれば、ポリイミド、塩化ビニル、ポリカーボネート等の樹脂を用いることもできる。スリットは、レーザー加工等の一般的に行われる技術を用いてスパイラルスリット加工することにより形成される。
被覆部22は、特に限定されないが、絶縁性を備える材料が好ましく、例えばポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、またはこれら二種以上の混合物など)、ポリオレフィンの架橋体、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、フッ素樹脂、ポリイミドなどの高分子材料またはこれらの混合物などを用いることができる。
シャフト部20の外径は、特に限定されないが、例えば0.8〜1.3mmである。シャフト部20の長さは、特に限定されないが、例えば1400〜1700mmである。
加熱部30は、図2,3に示すように、シャフト部20の遠位部に固定された単極(モノポーラ)の電極チップ31(熱要素)と、電極チップ31へ電流を供給するリード線32とを備えている。
電極チップ31は、近位側端部がシャフト部20の遠位側端部に接合されており、遠位側が半球形状で形成されている。電極チップ31の遠位側が半球形状であることで、接触する生体組織の損傷を低減できる。電極チップ31の表面には、導電性を有するとともに摩擦抵抗の低い被覆層33が被覆されている。電極チップ31の表面には、図4に示すように、平滑に形成される平滑部34(凹部)と、平滑部34から突出する凸部35とが形成される。凸部35は、電極チップ31の少なくとも一部に形成され、本実施形態においては、電極チップ31の遠位側の半球形状となる電極遠位部36に点在するように複数形成されている。凸部35が設けられることによって粗く形成される電極遠位部36の表面の表面粗さ(算術平均粗さ)Raは、生体組織が電極チップ31に癒着しやすいように、1.0μm≦Ra≦1.5μmであることが好ましく、1.1μm≦Ra≦1.4μmであることがより好ましく、1.2μm≦Ra≦1.3μmであることがさらに好ましい。各々の凸部35は、例えば半球形状に形成される。なお、凸部35の形状は、特に限定されず、各々が異なる形状であってもよい。電極チップ31の外径は、特に限定されないが、例えば0.8〜1.5mmである。被覆層33の構成材料は、例えば導電性高分子、フッ素樹脂、セラミック、金属微粒子混入高分子、窒化処理金属層等が好適に使用できるが、これらに限定されない。
リード線32は、図2,3に示すように、シャフト部20の内部を貫通し、遠位側の端部が電極チップ31に接合されており、近位側の端部が、操作部70に設けられるコネクタ71の端子の1つに接合されている。
加熱部30は、腎交感神経RNの線維に熱的神経変調を誘発させることができ、神経線維に、例えば、壊死、熱変質、または剥離等を生じさせる。加熱部30による加熱温度は、摂氏35°〜85°が好ましいが、これに限定されない。なお、本実施形態における加熱部30はモノポーラ電極であるが、バイポーラ電極になるようにアブレーションカテーテル10を構成してもよい。
測温部40は、加熱部30による加熱を監視および制御するために設けられる。測温部40は、例えば、2本の異なる種類の金属線41,42を備えた熱電対であり、遠位側の接点43が電極チップ31に固定される。なお、測温部40は、温度を計測できるのであれば熱電対でなくてもよく、例えばサーミスタ等であってもよい。熱電対の金属線41,42の各々の近位部は、操作部70に設けられるコネクタ71の異なる端子に接合されている。
なお、図示していないが、アブレーションカテーテル10には測温部40以外にも、電極チップ31と生体組織との接触状態を調べるようなインピーダンスセンサを設けていてもよい。
牽引ワイヤ50は、遠位側のワイヤ遠位部51がシャフト部20の遠位側端部の内壁面の一側に固定され、近位側端部が、操作部70に設けられるワイヤ固定部81に固定される。したがって、操作部70によって牽引ワイヤ50を牽引することで、シャフト部20のワイヤ遠位部51が固定されている側が牽引され、略直線状に延びるシャフト部20の遠位部を撓ませることができ、牽引ワイヤ50による牽引を緩めることで、シャフト部20の遠位部を、シャフト本体部21の弾性力によって元の略直線状に復帰させることができる。
操作部70は、図1,2に示すように、操作者がアブレーションカテーテル10を操作する部位であり、操作者が保持する操作本体部80と、操作本体部80に対して軸心方向へスライド移動が可能なスライド部90とを備えている。
操作本体部80は、略円筒形状であって、スライド部90がスライド可能に接するとともにコネクタ71等を収容する本体内筒部82と、本体内筒部82の外周を覆う本体外筒部83とを備えている。本体外筒部83の遠位側の内周面には、ねじ溝85が形成されており、本体内筒部82の遠位側の外周面に形成されるねじ山84をねじ溝85に捩じ込むことで、本体外筒部83および本体内筒部82を互いに固定することができる。
本体内筒部82の内側には、牽引ワイヤ50の近位側が固定されるワイヤ固定部81が形成されている。また、本体内筒部82の内側の近位部には、コネクタ71が固定されている。コネクタ71は、熱電対の金属線41,42およびリード線32の各々が電気的に接続される端子を備えている。コネクタ71は、外部に設けられるエネルギ供給装置120から延びるケーブル121の供給側コネクタ122を接続可能となっている。したがって、ケーブル121および供給側コネクタ122を介して、コネクタ71に接続されたリード線32に電流を供給でき、かつコネクタ71に接続された熱電対に生じる電圧を計測することができる。
本体内筒部82には、スライド部90と摺動する内周面から突出するようにガイドピン86が固定される。
スライド部90は、本体内筒部82の遠位側の内側にスライド可能に収容されるスライド側内筒部91と、スライド側内筒部91の遠位側に形成されて操作者が操作する略円盤形状のスライド側操作部92とを備えている。スライド側操作部92は、操作者が操作本体部80を保持しつつ操作しやすいように、操作本体部80よりも外径が大きく形成されている。
スライド部90は、本体内筒部82と摺動する外周面に、軸心方向Xへ延びるガイド溝93が形成されており、このガイド溝93に、本体内筒部82から延びるガイドピン86が軸心方向Xへ移動可能に収容される。したがって、スライド部90は、操作本体部80に対して軸心方向Xへの移動が許容されるとともに、操作本体部80に対して回転方向への移動が規制される。
本体内筒部82、本体外筒部83およびスライド部90の構成材料としては、ABS樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体等の樹脂が好適に使用できる。
耐キンクチューブ95は、スライド部90の遠位側付近におけるシャフト部20のキンク(折れ曲がり)を防止するために、スライド側操作部92の遠位側およびシャフト部20の外側に載置されている。
エネルギ供給装置120は、ケーブル121および供給側コネクタ122を介して、加熱部30へ生体組織をアブレーションするための高周波の電気エネルギを供給可能であり、かつ測温部40の熱電対に生じる電圧を計測できる。エネルギ供給装置120には、コンピュータ等の演算手段が接続または内蔵されて、加熱部30による加熱温度を監視しつつ、加熱温度および加熱時間等を制御することができる。供給される電気エネルギは、0.1W〜8.0Wが好ましいが、これに限定されない。
また、エネルギ供給装置120には、電極チップ31と対極をなし、体表面に張り付けられて電流を分散しつつ回収可能な対極板130が接続される。なお、アブレーションは、必ずしも電気エネルギにより実施されなくてもよく、例えば、マイクロ波エネルギ、超音波エネルギ、レーザー等のコヒーレント光、インコヒーレント光、加熱された流体、冷却された流体等によって実施されてもよい。アブレーションは、加熱のみならず冷却によって行われてもよい。
次に、本実施形態に係るアブレーションカテーテル10の使用方法の一例を説明する。
まず、エネルギ供給装置120から延びるケーブル121の供給側コネクタ122をコネクタ71に接続し、対極板130を患者の体表面に張り付ける。そして、スライド部90を操作本体部80に近接させて牽引ワイヤ50を緩め、アブレーションカテーテル10の遠位部を略直線状とする。
次に、セルジンガー法等の周知の技法によりカテーテルイントロデューサー(図示せず)を上腕動脈または橈骨動脈に穿刺し、ガイドワイヤを挿入した状態のガイディングカテーテル140(図5を参照)を、カテーテルイントロデューサーに挿入する。この後、ガイディングカテーテル140よりもガイドワイヤを先行させた状態で、ガイディングカテーテル140およびガイドワイヤを徐々に送り、下行大動脈Aを通って、ガイディングカテーテル140の遠位開口部141を腎動脈RAまたは下行大動脈Aの腎動脈RAの入口近傍まで導く。この後、ガイディングカテーテル140を残してガイドワイヤを抜去する。
次に、ガイディングカテーテル140の近位側からガイディングカテーテル140の内部にアブレーションカテーテル10のシャフト部20を挿入し、ガイディングカテーテル140の遠位開口部141からシャフト部20を突出させ、図5に示すように、腎臓Rへ向かう腎動脈RA内へ挿入する。
次に、操作本体部80およびスライド部90を操作して電極チップ31の軸心方向位置を調整しつつ、スライド部90を操作本体部80に対して遠位側へ移動させ、または操作本体部80をスライド部90に対して近位側へ移動させて、牽引ワイヤ50を牽引する。これにより、シャフト部20の柔軟な遠位部が湾曲し、腎交感神経RNが隣接する第1の目的位置P1に、電極チップ31が接触する。
次に、エネルギ供給装置120から電極チップ31へ高周波の電気エネルギを供給すると、対極板130が体表面に設けられているために、電極チップ31の近傍の生体組織が加熱される。これにより、電極チップ31の近傍に位置する腎交感神経RNの線維に、例えば、壊死、熱変質、または剥離を生じさせる。電極チップ31が接する腎動脈RAの内壁面では、図6に示すように、凸部35の間に形成される凹部に挟まるように、生体組織が壊死、熱変質、または剥離することで、電極チップ31に生体組織が癒着する。なお、癒着とは、互いに離れにくい状態を意味する。そして、凸部35に生体組織が挟まれることで、腎動脈RAの内壁面に沿う方向(内壁面と平行な方向)への電極チップ31の移動に対して、強い抵抗力を発揮する。そして、アブレーションカテーテル10は、腕の動脈から導入することで、図5において両方向矢印で示すように、心臓の拍動の影響によって腎動脈RAの内壁面に沿う方向へ揺れ動きやすいが、凸部35に生体組織が癒着することで、アブレーションカテーテル10が拍動によって揺れ動き難くなる。このため、電極チップ31へ高周波の電気エネルギを所定の時間(例えば、30〜120秒)供給する間、電極チップ31を適切な位置に維持することができ、良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。
この後、スライド部90を操作本体部80に近接させて牽引ワイヤ50を緩め、シャフト部20の遠位部を略直線状とし、電極チップ31を、腎動脈RAの内壁面から離れる方向へ離間させる。このとき、凸部35に生体組織が癒着しており、腎動脈RAの内壁面に沿う方向への移動に対して強い抵抗力を発生させるが、腎動脈RAの内壁面から離れる方向へは、図7に示すように、凸部35の間に形成される凹部から生体組織が引き抜かれるようにして、生体組織の損傷を極力抑えつつ、比較的容易に離間させることができる。また、凸部35が電極チップ31に部分的に設けられており、かつ電極チップ31には摩擦抵抗の低い被覆層33が形成されているため、電極チップ31を腎動脈RAの内壁面から比較的容易に離間させることができる。
この後、操作部70を操作して、図8に示すように、電極チップ31を腎動脈RAの長手方向軸に沿って異なる位置であって円周方向へも異なる位置P2、P3、P4・・・へ順次移動させつつ、電極チップ31へ高周波の電気エネルギを再び供給し、各々の位置でアブレーションを行う。本実施形態では、電極チップ31を腎動脈RAの長手方向軸に沿って約0.3〜1.0mm毎に移動させつつ、円周方向に約90〜270度毎に回転させて、腎動脈RAの内壁面に螺旋を描くようにスポット的に約4〜6箇所の損傷部位を形成する。なお、加熱する位置や数は、上記の範囲内でなくてもよい。このように、腎動脈RAの長手方向軸に沿って異なる位置へ移動させるとともに、円周方向へも異なる位置へ移動させることで、腎動脈RA外膜及び外膜外に局在する腎交感神経RNを腎動脈RA内において空間的に全周で壊死、熱変質、または剥離を生じさせることができる。この際、螺旋を描くようにスポット的にアブレーションするため、腎動脈RAが腎動脈RN内の断面において全周的な損傷を受けず、血管狭窄のリスクを低減できる。
そして、上記の処置を左右両側の腎動脈RAで施し、アブレーションカテーテル10、ガイディングカテーテル140およびカテーテルイントロデューサーを除去して、手技が完了する。
以上のように、本実施形態に係るアブレーションカテーテル10は、腎動脈RAに挿入して腎動脈RAの内部から腎交感神経RNをアブレーションするためのアブレーションカテーテル10であって、長尺なシャフト部20と、表面の少なくとも一部の表面粗さがRa1.0μm以上かつRa1.5μm以下であり、シャフト部20の遠位部に配置されるとともに腎動脈RAの内壁面に接触して熱的影響を与える電極チップ31(熱要素)と、を有している。このため、アブレーションの際に腎動脈RAの内壁面の生体組織が電極チップ31に癒着しやすくなり、アブレーションカテーテル10が心臓の拍動等の影響によって揺れ動き難くなる。これにより、電気エネルギを供給する所定の時間、電極チップ31を望ましい位置に維持することができ、良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。そして、腎交感神経RNに適切なアブレーションを行うことで、血圧の降圧効果を良好に得ることができる。特に、表面の凸部35の間に形成される凹部に生体組織が挟まれることで、凸部35における癒着は、腎動脈RAの内壁面に沿う方向(内壁面と平行な方向)への移動に対して、強い抵抗力を発揮し、心臓の拍動の影響によって生じる腎動脈RAの内壁面に沿う方向へ揺れ動きを効果的に抑制できる。
また、電極チップ31(熱要素)の表面に、点状に配置される凸部35が形成されるため、電極チップ31が腎動脈RAの内壁面に癒着した際に、腎動脈RAの内壁面に沿う方向(内壁面と平行な方向)への抵抗力が、いずれの方向へも均等になりやすい。このため、電極チップ31を腎動脈RAの内壁面に接触させる際に、電極チップ31の姿勢等を考慮する必要がなく、操作性が向上する。
また、電極チップ31(熱要素)の表面に、導電性を有する被覆層33が形成されているため、電極チップ31に癒着した生体組織を、電極チップ31から容易に離間させることが可能となる。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、図9に示す変形例である電極チップ150のように、線状に並ぶ複数の凸部151が形成され、凸部151以外の部位に平滑部152が形成されてもよい。また、図10に示す他の変形例である電極チップ160のように、電極チップ160の中心軸を中心とする環状の凸部161が同心的に複数形成され、凸部161以外の部位に平滑部162が形成されてもよい。また、図11に示すさらに他の変形例である電極チップ170のように、電極チップ170の中心軸を中心として螺旋状に凸部171が形成され、凸部171以外の部位に平滑部172が形成されてもよい。また、図12に示すさらに他の変形例である電極チップ180のように、電極チップ180の中心軸を中心として放射状に凸部181が形成され、凸部181以外の部位に平滑部182が形成されてもよい。図9〜12に示すように、凸部を、電極チップの表面に沿って延在する線状とすることで、電極チップが腎動脈RAの内壁面と接する際に、凸部が形成する線の延在方向と直交する方向への移動に対する抵抗力を向上させることができ、心臓の拍動等の影響による揺れ動きを効果的に抑制可能となる。
また、電極チップ(熱要素)の表面に凸部を形成するのではなしに、凹部を形成してもよい。
また、本発明は、腕の動脈からではなく大腿動脈等の足の動脈から挿入するガイディングカテーテルおよびアブレーションカテーテルに適用することもできる。
また、本発明は、腎動脈の内部から腎交感神経をアブレーションするアブレーション方法をも提供する。当該アブレーション方法は、腎動脈の内部から腎交感神経をアブレーションするアブレーション方法であって、(i)長尺なシャフト部、および、表面の少なくとも一部の表面粗さがRa1.0μm以上かつ1.5μm以下であり、前記シャフト部の遠位部に配置されるとともに腎動脈の内壁面に接触して熱的影響を与える熱要素を備えるアブレーションカテーテルを準備するステップと、(ii)前記アブレーションカテーテルを経皮的に血管内に挿入して腎動脈まで進めるステップと、(iii)前記熱要素を腎動脈の内壁面に接触させてアブレーションを行うステップと、(iv)前記熱要素を腎動脈の内壁面から離間させるステップと、を有する。このようなアブレーション方法であれば、アブレーションの際に腎動脈の内壁面の生体組織が熱要素に癒着しやすくなり、アブレーションカテーテルが心臓の拍動等の影響によって揺れ動き難くなる。これにより、アブレーションを行う所定の時間、熱要素を望ましい位置に維持することができ、良好な条件で安全かつ適切なアブレーションを行うことができる。そして、腎交感神経に適切なアブレーションを行うことで、血圧の降圧効果を良好に得ることができる。
10 アブレーションカテーテル、
20 シャフト部、
30 加熱部、
31,150,160,170 電極チップ(熱要素)、
33 被覆層、
34,152,162,172 平滑部、
35,151,161,171 凸部、
A 下行大動脈、
R 腎臓、
RA 腎動脈、
RN 腎交感神経。

Claims (4)

  1. 腎動脈に挿入して腎動脈の内部から腎交感神経をアブレーションするためのアブレーションカテーテルであって、
    長尺なシャフト部と、
    表面の少なくとも一部の表面粗さがRa1.0μm以上かつRa1.5μm以下であり、前記シャフト部の遠位部に配置されるとともに腎動脈の内壁面に接触して熱的影響を与える熱要素と、を有するアブレーションカテーテル。
  2. 前記熱要素の表面に、点状の凸部が形成される請求項1に記載のアブレーションカテーテル。
  3. 前記熱要素の表面に、当該表面に沿って線状に延在する凸部が形成される請求項1に記載のアブレーションカテーテル。
  4. 前記熱要素の表面に、導電性を有する被覆層が形成される請求項1〜3のいずれか1項に記載のアブレーションカテーテル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021518789A (ja) * 2018-05-25 2021-08-05 南通融鋒医療科技有限公司Mima−Pro (Nan Tong) Scientific Inc 非穿刺型マイクロ波アブレーションアンテナ及びその使用

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