JP2015072531A - テスト支援方法、テスト支援装置およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】現行システムから新システムに移行する際に行うテストの事前準備に要する工数、およびテスト工数を削減できるテスト支援方法、これを実施するテスト支援装置およびプログラムを提供する。
【解決手段】現行システムから新システムへの移行時のテストにおいて、現行システム利用者の要求電文と応答電文をパケットキャプチャ等により取得し、保存する。次に保存した電文と電文の仕様書を用いて、応答電文がどのようになっていればテストが成功したとみなすかについて指定する電文検証用の設定を作成する。その後、テスト支援装置が新システムへの要求電文の送信と応答電文の受信を行い、その応答電文を電文検証用の設定と比較することでテストが成功したか否かを判定する。
【選択図】 図4
【解決手段】現行システムから新システムへの移行時のテストにおいて、現行システム利用者の要求電文と応答電文をパケットキャプチャ等により取得し、保存する。次に保存した電文と電文の仕様書を用いて、応答電文がどのようになっていればテストが成功したとみなすかについて指定する電文検証用の設定を作成する。その後、テスト支援装置が新システムへの要求電文の送信と応答電文の受信を行い、その応答電文を電文検証用の設定と比較することでテストが成功したか否かを判定する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、情報システムの現行システムから新システムへ移行する際に行うテストを支援する技術に関し、特に現行システムと新システムでの処理内容の整合性を確認する技術に関する。
情報システムの現行システムから新システムへ移行する際に行うテストでは、システムの稼働時間外に現行システムから新システムへネットワークを切り替えて、対象とする新システムの操作や、周囲のシステムやユーザ端末と関係する部分のテストを行う手法が一般的である。これらのテストは情報システムの構築において欠かせない要素であるが、昨今、情報システムの規模が大きくなるにつれてテストの確認事項やテスト用の設定なども増加し、テストに必要となる工数も増大しているため、テスト工数削減手法が求められている。また移行時のテストにおいてはシステムの稼働時間外という限られた時間でテストを行わなければならないため、テスト工数削減の要求がより高くなっている。
このテスト工数を削減する手法として、特許文献1のように現行システムに対する要求電文を複製して新システムにも送信することでテストを行う、並行稼働テストという手法が知られている。この手法はシステム稼働時間内の要求電文と応答電文を利用して新システムのテストを行う手法であり、システム稼働時間外にネットワークの切り替えや新システムの操作等を行わなくとも良くなるため、テスト工数が削減されることになる。
一般的に新システムのテストを行う場合、データベース(DB)等の内部状態はテスト用に設定することになる。データベース等の内部状態によってシステムの出力は異なってくるため、データベース等の内部状態をテスト用に設定することで、テストを行った結果の出力が想定通りのものか否かを判断するためである。
上記特許文献1に記載の手法もデータベース等の内部状態をテスト用に設定することを前提としており、現行システムと新システムでデータベース等の内部状態を揃えることが必要となる。なぜならば、現行システムと新システムの両者に同じ要求電文を送信し、その出力である応答電文を突合させることでテストの合否判定を行っているためである。
しかし、実際には現行システムと新システムの両者でデータベース等の内部状態を揃えることは困難であるケースが多い。例えば現行システムが24時間稼働のシステムであった場合、現行システムには絶えず要求が送信されている状態であり、これら要求によってデータベース等の内部状態が変化し得るため、特定のタイミングで現行システムと移行システムの内部状態を揃えることは困難である。あるいは稼働時間外が存在するシステムであっても、多くのシステムでは稼働時間外に夜間バッチが動作しているため、夜間バッチが終了してからシステム稼働開始までの限られた時間で現行システムの内部状態を新システムにコピーしなければならず、データベース等のコピーする量によっては内部状態を揃えることが困難となる。また、内部状態が揃えられたとしても、そもそもの課題であったシステム稼働時間外の作業やテスト用の設定が依然として行われることになり、テスト工数削減の効果がそれほど発揮されないことになる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、現行システムから新システムに移行する際に行うテストの事前準備に要する工数を削減、およびテスト工数を削減できるテスト支援方法、これを実施するテスト支援装置およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明の代表的な一例は、次の通りである。すなわち、本発明は、第1の情報システムを第2の情報システムに移行する際に行うテストを支援する電子計算機におけるテスト支援方法である。そして、前記電子計算機により、第1の情報システムに対する入力情報を取得し、これを記憶部に保持し、前記記憶部に保持されている前記入力情報を、前記第2の情報システムに送信し、前記第2の情報システムから前記入力情報に対する出力結果を受信し、前記出力結果と、前記記憶部に予め保持されている前記出力結果検証用の情報に基づいて、前記出力結果の正当性を確認することを特徴とする。
本発明によれば、現行システムから新システムに移行する際に行うテストの事前準備に要する工数、およびテスト工数を削減できる。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態によって本発明が限定されるものではない。本実施形態では、現行システムから新システムへの移行におけるテストを一例として説明する。
図1は図2と図3の実施形態のシステム構成で登場する、現行システムB220、現行システムA230、電文取得装置240、新システムA’320、テスト支援装置330に共通するコンピュータ(電子計算機)のハードウェアブロックを示す図である。
本実施形態のコンピュータのハードウェアブロックは、演算装置110、メモリ120、ハードディスクドライブ等の外部記憶装置130、ネットワーク170を介して他装置と通信を行うための通信装置140、キーボードやマウス等の入力装置150、モニタ等の出力装置160からなる。
演算装置110はメモリ120にロードされた所定のプログラムを実行することにより、現行システムB220、現行システムA230、電文取得装置240、新システムA’320、テスト支援装置330として処理を実現する。
本実施形態のテスト支援方法およびテスト支援装置は、図2に示す電文取得装置を用いて現行システムの電文取得を行い、また、図3に示すテスト支援装置を用いて新システムへの電文送信と新システムからの出力を用いた結果確認とを行うことで実現される。
図2は実施形態の現行システムの電文取得を行う場合におけるシステム構成を示す図である。
本実施形態で現行システムの電文取得を行う場合のシステム構成は、ネットワーク210に相互に接続された現行システムB220、現行システムA230、電文取得装置240からなる。
ネットワーク210は、情報を相互に伝達する伝送媒体であれば良く、例えばLAN等で実現しても良い。
現行システムB220は、現行システムA230と電文を介して情報のやり取りを行う対象であり、移行の対象ではない。現行システムB220は、図1に示した構成を持つ計算機1台、もしくは複数台で構成されており、現行システムA230に対して要求電文を送信する機能と、現行システムA230からの応答電文を受信する機能とを備えている。これらの機能は、プログラムにより実現される。
現行システムA230は、現行システムB220と電文を介して情報のやり取りを行う対象であり、移行の対象である。現行システムA230は、図1に示した構成を持つ計算機1台、もしくは複数台で構成されており、現行システムB220からの要求電文を受信する機能と、現行システムB220へ応答電文を送信する機能とを備えている。これらの機能は、プログラムにより実現される。
電文取得装置240は、図1に示した構成を持つ計算機であり、電文取得機能241と、電文保存機能242からなる。電文取得機能241は、プログラムにより実現され、電文保存機能242は、メモリ120や外部記憶装置130により実現される。
電文取得機能241は、現行システムB220と現行システムA230の間の要求電文と応答電文をパケットキャプチャ等により取得し、電文保存機能242に保存する。
電文保存機能242は、電文取得機能241から受け取った電文を保存する。図3に電文保存機能242に保存される情報の例を示す。301は電文IDの列であり、電文ごとに一意に識別できるIDが保存される。また、このIDによって、現行システムB220からの要求電文と、それに対応する現行システムA220からの応答電文とのペアを割り出すことができ、また、このペアに対応する、テスト支援装置430からの要求電文と、それに対応する新システムA’420からの応答電文とのペアを割り出すことができる。302は送信元IDの列であり、現行システムB220のIPアドレスなど端末固有の情報が保存される。303は送信先IDの列であり、現行システムA230のIPアドレスなど端末固有の情報が保存される。304は電文タイプの列であり、要求と応答のいずれの電文かの情報が保存される。305は電文本体であり、電文の本体がそのままテキストとして保存される。306は電文種類の列であり、電文のフォーマットごとに定められる電文種類の情報が保存される。
図4は実施形態の新システムへの電文送信と新システムからの出力を用いた結果確認とを行う場合におけるシステム構成を示す図である。
本実施形態で新システムへの電文送信と新システムからの出力を用いた結果確認とを行う場合のシステム構成は、図2に示された電文取得装置240と相互に接続されたテスト支援装置430と、ネットワーク410に相互に接続された新システムA’420、テスト支援装置430からなる。なお、電文取得装置240はネットワーク410を介してテスト支援装置430に接続されていても良いし、電文取得装置240を構成する各要素とテスト支援装置430を構成する各要素は同一計算機内に備えられていても良い。
ネットワーク410は、情報を相互に伝達する伝送媒体であれば良く、例えばLAN等で実現しても良い。
新システムA’420は、現行システムA230の移行後のシステムである。新システムA’420は、図1に示した構成を持つ計算機1台、もしくは複数台で構成されており、テスト支援装置430からの要求電文を受信する機能と、テスト支援装置430へ応答電文を送信する機能とを備えている。これらの機能は、ぷりグラムにより実現される。
テスト支援装置430は、図1に示した構成を持つ計算機であり、電文送受信機能431、検証用設定作成機能432、検証用設定評価機能433、電文検証機能434、電文保存機能435、電文仕様書保存機能436、仕様書用設定保存機能437、検証用設定保存機能438、検証結果保存機能439からなる。電文送受信機能431、検証用設定作成機能432、検証用設定評価機能433および電文検証機能434は、プログラムにより実現され、電文保存機能435、電文仕様書保存機能436、仕様書用設定保存機能437、検証用設定保存機能438および検証結果保存機能439は、メモリ120や外部記憶装置130により実現される。
電文送受信機能431は、電文保存機能435から現行システムB220の要求電文を読み込み、新システムA’420に送信し、電文保存機能435に新システムA’への要求電文として保存する。また、新システムA’420からの応答電文を受信し、電文保存機能435に保存する。
検証用設定作成機能432は、仕様書用設定保存機能437に保存されている電文仕様書の書式を記述した設定に基づいて、電文仕様書保存機能436に保存されている電文仕様書を読み込んで検証用設定(テンプレート)を作成し、検証用設定保存機能438に保存する。またこの際に、それぞれの電文について電文種類を特定し、図3に示されている306に追記する。
検証用設定評価機能433は、電文保存機能435に保存されている現行システムB220が現行システムA230から受信した電文を用いて、検証用設定保存機能438に保存されている検証用設定の評価を行い、検証用設定に評価結果を追記する。
電文検証機能434は、検証用設定保存機能438に保存されている検証用設定を用いて、電文保存機能435に保存されている、新システムA’420から受信した応答電文を検証することでテスト結果の評価を行い、評価結果を検証結果保存機能439に保存する。
電文保存機能435は、現行システムB220が現行システムA230に送信した電文と、現行システムB220が現行システムA230から受信した電文と、電文送受信機能431が新システムA’420に送信した電文と、電文送受信機能431が新システムA’420から受信した電文とを保存する。電文保存機能435に保存される情報は電文保存機能242と同じ形式で保存されており、例えば図3のようになる。
電文仕様書保存機能436は、検証用設定作成機能432が使用する、電文仕様書を保存する。図5に電文仕様書の例を示す。501は通し番号1の列であり、電文名ごとに付与される通し番号が保存される。502は電文名の列であり、電文の種類ごとに付与される電文名が保存される。503は電文内容の列であり、電文の種類ごとにその内容を記述した結果が保存される。504は通し番号2の列であり、データ名ごとに付与される通し番号が保存される。505は桁数の列であり、データ名ごとの長さが保存される。506はデータ名の列であり、電文に記述されるデータごとに付与されるデータ名が保存される。507はデータ内容の列であり、電文に記述されるデータごとにその内容を記述した結果が保存される。
仕様書用設定保存機能437は、検証用設定作成機能432が使用する、仕様書用設定を保存する。図6に仕様書用設定の例を示す。601は仕様書中の電文種類の位置を示す項目であり、電文仕様書中から電文種類を取得する位置を示す情報が保存されている。602は電文の構成の位置を示す項目であり、601に従って取得した電文種類それぞれについて、電文仕様書中から構成を取得する位置を示す情報が保存されている。603は電文仕様書中のデータ内容の位置を示す項目であり、電文仕様書中からデータ項目を取得する位置を示す情報が保存されている。604は電文種類を示す項目であり、仕様書に記述されている各電文種類がここに記述されることになる。605は電文種類を判定するために使用されるデータ内容の位置と、データ内容の位置に記述されている情報であり、電文種類それぞれについて、個別の電文について電文種類を判定するために使用される情報が記述されている。ここで、電文種類の列には同じ電文種類が複数回登場しても良い。複数回登場した場合は、どちらかの条件に合致した場合にその電文種類と判定することになる。また、604に記述されている電文種類の1行に対して、605の電文種類を判定するために使用されるデータ内容の位置と、データ内容の位置に記述されている情報は複数設定しても良い。複数設定されている場合は、両者の条件を満たした場合に604に記述されている電文種類と判定されることになる。また、605のデータ内容の位置に記述されている情報については、正規表現で記述を行っても良い。この場合、個別の電文に記述されている内容が正規表現にマッチした場合に該当する電文種類と判定されることになる。また、605のデータ内容の位置に記述されている情報については、先頭に特定のマークを付けても良い。この場合、個別の電文に記述されている内容が特定のマークを付けた605の記述にマッチしなかった場合に、該当する電文種類と判定されることになる。
検証用設定保存機能438は、検証用設定作成機能432が作成する、検証用設定を保存する。検証用設定は、電文の構造(バイト数、タグ等)と電文に含まれる望ましい情報(特定の数字、文字列等)を有する。図7に検証用設定の例を示す。701は電文種類の列であり、検証する電文の種類が保存される。702は分割長の列であり、電文を検証する際に電文を分割する長さが保存される。703は検証方法の列であり、電文を分割したそれぞれの部分について検証する方法が保存される。704は検証方法評価結果の列であり、電文を分割したそれぞれの部分の検証方法について検証用設定評価機能433が評価を行った結果が保存される。
検証結果保存機能439は、電文検証機能が作成する検証結果を保存する。図8に検証結果の例を示す。801は対象電文の列であり、それぞれの電文を識別するための情報が保存される。802は電文種類の列であり、対象の電文の種類を示す情報が保存される。803は検証結果の列であり、対象の電文を検証した結果が保存される。
次に、上述した構成によるシステムの処理内容を説明する。
図9は、現行システムB220と現行システムA230間でやり取りされている要求電文と応答電文を電文取得装置240が取得し、保存する際のフローチャートである。
現行システムB220は、現行システムA230に要求電文を送信する(ステップ901)。ここで、要求電文はテスターがテスト用に作成したものでも良いし、通常の利用者が送信する電文を使用しても良い。
現行システムA230は、現行システムB220からの要求電文を受信し、要求電文の内容に応じた処理を行う(ステップ902)。
ここで、電文取得装置240の電文取得機能241が現行システムB220から現行システムA230に送信された要求電文を取得する(ステップ903)。現行システムB220や現行システムA230に改造を加えなくとも良いパケットキャプチャ等の技術により取得することが望ましいが、現行システムB220や現行システムA230に改造を加えて取得する方法を採用しても良い。前者のパケットキャプチャ等の技術による取得を行った場合は、稼働中である現行システムに影響を与えることなく電文の取得が行える点で好ましい。後者の現行システムに改造を加えて取得を行った場合は、電文取得装置を用意することなく電文の取得が行える点で好ましい。
電文取得装置240の電文取得機能241は、取得した電文を図3に示すような形式に加工し、電文保存機能242に保存する(ステップ904)。ここで、電文ごとに一意に定まる電文IDを付与し、301に記述する。また、パケット中の送信元IPアドレスや、送信元IPアドレスなどから割り出した送信元ごとに一意に定まるIDを送信元IDとして302に記述する。また、送信先IPアドレスなどから割り出した送信先ごとに一意に定まるIDを送信先IDとして303に記述する。また、現行システムB220から現行システムA230への要求電文のため、電文タイプ304にその情報を記述する。電文本体は305に記述する。
ステップ902で要求電文受信後の処理を終えた現行システムA230は、現行システムB220へ応答電文を送信する(ステップ905)。
現行システムB220は現行システムA230からの要求電文を受信する(ステップ906)。
ここで、電文取得装置240の電文取得機能201が現行システムA230から現行システムB220に送信された応答電文を取得する(ステップ907)。現行システム220や現行システムA230に改造を加えなくとも良いパケットキャプチャ等の技術により取得することが望ましいが、現行システムB220や現行システムA230に改造を加えて取得する方法を採用しても良い。
電文取得装置240の電文取得機能241は取得した電文を図3に示すような形式に加工し、電文保存機能242に保存する(ステップ908)。ここで、電文ごとに一意に定まる電文IDを付与し、301に記述する。この際には、ステップ904で現行システムB220からの要求電文に付与した電文IDと対応づくように電文IDを付与する。また、パケット中の送信元IPアドレスや、送信元IPアドレスなどから割り出した送信元ごとに一意に定まるIDを送信元IDとして302に記述する。また、送信先IPアドレスなどから割り出した送信先ごとに一意に定まるIDを送信先IDとして303に記述する。また、現行システムA230から現行システムB220への応答電文のため、電文タイプ304にその情報を記述する。電文本体は305に記述する。
図10は、電文取得装置240が取得した現行システムB220と現行システムA230間でやり取りされている要求電文と応答電文を用いて、テスト支援装置430が検証用設定の作成と、検証用設定の評価と、新システムA’420への要求電文の送信と、応答電文の受信と、電文比較を行う際のフローチャートである。
テスト支援装置430の電文送受信機能431は、電文取得装置240の電文保存機能242に保存されている現行システムB220と現行システムA230の間でやり取りされた要求電文と応答電文を取得し、電文保存機能435にコピーする(ステップ1001)。なお、電文取得装置240を構成する各要素とテスト支援装置430を構成する各要素を同一計算機内に備えている場合には、電文保存機能242と電文保存機能435は同じ機能として実現しても良く、その場合にはこのステップは省略されることになる。
テスト支援装置430の検証用設定作成機能432は、電文保存機能435に保存されている現行システムB220と現行システムA230の間の要求電文と応答電文と、仕様書用設定保存機能437に保存されている仕様書用設定と、外部からの入力である仕様書を用いて検証用設定の作成を行う(ステップ1002)。
テスト支援装置430の検証用設定評価機能433は、検証用設定保存機能438に保存されている検証用設定について、電文保存機能435に保存されている現行システムB220と現行システムA230の間の要求電文と応答電文とを用いて検証を行う(ステップ1003)。
テスト支援装置430の電文送受信機能431が電文保存機能435から要求電文を取得し、送信時刻の補正などの加工を施した上で新システムA’420へ送信する。ここで、送信する電文本体に送信元IPアドレスのような現行システムB220特有の情報や、送信先IPアドレスのような現行システムA230に特有の情報が記載されている場合は、電文の情報が不整合を引き起こさないように、情報を書き換えて送信を行う。例えば電文本体に送信先IPアドレスとして現行システムA230のIPアドレスが記述されている場合は、該当箇所を新システムA’420のIPアドレスに書き換えて送信する。また、要求電文の情報を書き換えることにより、新システムA’420に電文送受信機能431からではなく、現行システムB220、もしくは、仮想の新システムから要求電文が送信されたと解釈させることができ、より実運用時に近い状況でテストを行うことができる。ここで送信した電文について、図3に示すような形式に加工し、電文保存機能435に保存する(ステップ1004)。その際には、電文ごとに一意に定まる電文IDを付与し、301に記述する。このとき、電文保存機能435に保存されている情報書き換え前の現行システムB220からの電文に付与した電文IDと対応づくように電文IDを付与する。また、パケット中の送信元IPアドレスや、送信元IPアドレスなどから割り出した送信元ごとに一意に定まるIDを送信元IDとして302に記述する。また、送信先IPアドレスなどから割り出した送信先ごとに一意に定まるIDを送信先IDとして303に記述する。また、テスト支援装置430から新システムA’420への要求電文のため、電文タイプ304にその情報を記述する。また、電文本体は305に記述する。
なお、図10では検証用設定の作成(ステップ1002)と、検証用設定の評価(ステップ1003)の後に新システムA’420への要求電文の送信を行っているが(ステップ1004)、検証用設定保存機能438に検証用設定が保存されているのであれば、検証用設定の作成(ステップ1002)と、検証用設定の評価(ステップ1003)は省略しても良い。また、図10では電文取得装置240が要求電文と応答電文を取得した後で、テスト支援装置430が新システムA’420への要求電文の送信を行っているが、電文取得装置240が現行システムB220からの要求電文を取得した時点で要求電文のコピー、及びそれに引き続く処理であるステップ1001からステップ1007までを行っても良い。その場合、電文取得装置240が現行システムA230からの応答電文を取得し次第、電文のコピー(ステップ1001)を行い、電文検証及び検証結果の保存(ステップ1008)を行うことになる。
新システムA’420は、テスト支援装置430の電文送受信機能431からの要求電文を受信し、要求電文の内容に応じた処理を行う(ステップ1005)。
ステップ1005で要求電文受信後の処理を終えた新システムA’420は、テスト支援装置430へ応答電文を送信する(ステップ1006)。なお、IPアドレスの設定等により、新システムA’420からはテスト支援装置430が現行システムB220、もしくは仮想の新システムに見えることになる。
テスト支援装置430の電文送受信機能431は、新システムA’420からの応答電文を受信し、図3に示すような形式に加工し、電文保存機能435に保存する(ステップ1007)。その際には、電文ごとに一意に定まる電文IDを付与し、301に記述する。このとき、ステップ1004でテスト支援装置430からの要求電文に付与した電文IDと対応づくように電文IDを付与する。また、パケット中の送信元IPアドレスや、送信元IPアドレスなどから割り出した送信元ごとに一意に定まるIDを送信元IDとして302に記述する。また、送信先IPアドレスなどから割り出した送信元ごとに一意に定まるIDを送信先IDとして303に記述する。また、新システムA’420からテスト支援装置430への応答電文のため、電文タイプ304にその情報を記述する。また、電文本体は305に記述する。
電文検証機能434が電文保存機能435に保存されている新システムA’420からの応答電文について、検証用設定保存機能438に保存されている検証用設定に合致するか否かで検証を行い、図8に示すような形式で検証結果保存機能439に保存する(ステップ1008)。
図11は、ステップ1002で行われている新システムA’420の応答電文を検証するための検証用設定の作成についての、詳細なフローチャートである。
検証用設定作成機能432は、図5のような形式である電文仕様書と、図6のような形式である仕様書用設定を読み込む(ステップ1101)。電文仕様書は、システム構築時などに用いられる。このとき、電文仕様書は、電文仕様書保存機能436に保存されているものを読み込んでも良いし、直接ユーザからの入力として受け付けても良い。また、仕様書用設定についても同様に、仕様書用設定保存機能437に保存されているものを読み込んでも良いし、直接ユーザからの入力として受け付けても良い。ここで、検証用設定作成機能432は、仕様書用設定から仕様書用設定を参照し、601に記述されている情報に従って電文仕様書中の電文種類の位置と、602に記述されている情報に従って電文仕様書中の電文の構成の位置と、603に記述されている情報に従って電文仕様書中のデータ内容の位置とを取得する。例えば今回の例では、電文種類は電文仕様書の2列目に存在することより、“MO0001”の値が取得され、次に各種類の構成の位置として電文仕様書の5列目を参照することで“MO0001”の電文はそれぞれ8バイト・16バイト・8バイトといった長さで分割できるという情報が取得され、次に7列目に電文名と記述されている行を参照することで、先頭から順に電文名・年月日・送信元アドレスという内容が記述されているという情報が取得されることになる。以降同様にして、電文仕様書に記述されているすべての電文種類を取得し、それぞれの電文種類について構成の情報と、電文中に含まれるデータ内容の位置の情報を取得する。このように、電文仕様書の情報から、電文の種類と、それぞれの種類の電文がどのような要素からなっているかを示す情報を取得できる。
次に検証用設定作成機能432は、電文保存機能435に保存されているすべての電文を読み込む(ステップ1102)。
次に検証用設定作成機能432は、ステップ1101で取得した情報に従って、ステップ1102で取得した電文について電文種類を特定し、図3に示すような電文保存機能435に保存されている電文情報の電文種類306の列に電文種類について追記する(ステップ1103)。例えば今回の例では、電文名が記述されている位置に“MO0001”という内容が記述されていれば、電文種類が“MO0001”であると特定されることになる。その後、該当電文の電文種類306の列に電文種類として“MO0001”を追記する。
次に検証用設定作成機能432は、ステップ1101で取得した電文種類のうち1つを選び、電文保存機能に保存されている情報の電文種類306の列を参照しながら、その電文種類である電文を再度電文保存機能435から読み込む(ステップ1104)。
次に検証用設定作成機能432は、ステップ1104で読み込んだある電文種類の電文について、ステップ1101で取得した電文の構成の情報に従って、電文を分割する(ステップ1105)。例えば今回の例では、“MO0001”の電文は8バイト・16バイト・8バイトといった長さに分割される。
次に検証用設定作成機能432は、ステップ1105で分割した電文のそれぞれの部分について、どのような値がはいっているかについて分析を行う(ステップ1106)。ここでは、分割したそれぞれの部分について、分析対象の各電文に入っている値を正規表現化した結果を分析結果とする。またそれに加えて、応答電文の検証用設定を作成しようとしている場合は、対応する要求電文に同じ値が入っている個所があるか否かを探し、分析対象である電文全てにおいて対応する要求電文の同じ位置に同じ値が入っている場合は、正規表現化した内容ではなく要求電文の該当位置を分析結果としても良い。なお今回の例に限らず、その他の電文を使用した分析を行っても良い。
次に検証用設定作成機能432は、ステップ1106で分析した結果を、検証用設定として検証用設定保存機能438に図7のような形式で保存する(ステップ1107)。701の列には分析した電文種類を、702の列には電文を分割したそれぞれの単位について、703の列にはステップ1106で分析した電文に入っている値について記述する。このとき、分析結果の値だけでなく、正規表現であることや、対応する要求電文の特定箇所を参照していることなど、どのような分析結果が記述されているかについても記述する。
このように、電文保存機能435から電文を取得し、どのようになっていればテストが成功したとみなせるかについて、分析して記述する。なお、検証用設定作成機能432によって記述できなかった部分については、テスト担当者が手動で記述する。
このように、電文保存機能435から電文を取得し、どのようになっていればテストが成功したとみなせるかについて、分析して記述する。なお、検証用設定作成機能432によって記述できなかった部分については、テスト担当者が手動で記述する。
ここで、検証用設定作成機能432は、終了条件を満たしているか否かを判定し(ステップ1108)、終了条件を満たしている場合は検証用設定の作成を終了し、満たしていない場合はステップ1104に戻って処理を続行する。終了条件は、すべての電文種類について検証用設定を作成したことであるが、その他の条件を加えても良い。
ステップ1108の終了条件を満たした場合、検証用設定作成機能432はユーザからの検証用設定の修正を受け付ける状態になる。本ステップの含まれる図11に示したフローは、図10のステップ1002で行われている検証用設定作成の詳細なフローであり、したがって、ここで分析に使用できる電文は、現行システムB220と、現行システムA230の間の電文である。一方で、ここで作成した検証用設定を用いて検証したい電文は、新システムA’420に関する電文である。そのため、ここで分析した結果がそのまま新システムA’420には当てはまらないことも想定されるため、ここでユーザからの修正を受け付け、その結果を検証用設定保存機能438に保存されている図7のような情報に反映する(ステップ1109)。
図12は、ステップ1003で行われている検証用設定の評価についての、詳細なフローチャートである。
検証用設定評価機能433は、検証用設定保存機能438に保存されている検証用設定を読み込む(ステップ1201)。
次に検証用設定評価機能433は、電文種類を1つ選び、その電文種類の電文を電文保存機能435から読み込む(ステップ1202)。
次に検証用設定評価機能433は、図7に示したような検証用設定に従って、読み込んだ電文を分割し、評価する(ステップ1203)。例えば今回の例では、電文種類“MO0001”の電文は、分割長702の列に記述された情報に従って8バイト・16バイト・8バイトの長さに分割され、先頭の部分に“MO0001”という値が入っているという条件に合致するか否かで評価を行う。図7に示したような検証用設定の検証方法703の列に記述されている情報にその種類のすべての電文が合致した場合は問題ないという評価結果になり、合致しない電文が存在した場合は問題があったという評価結果になる。
次に検証用設定評価機能433は、ステップ1203で検証用設定の評価を行った結果を、図7に示したような検証用設定の検証方法評価結果704の列に追記する(ステップ1204)。
ここで、検証用設定評価機能433は、終了条件を満たしているか否かを判定し(ステップ1205)、終了条件を満たしている場合は検証用設定の評価を終了し、満たしていない場合はステップ1202に戻って処理を続行する。終了条件は、すべての電文種類について評価を行ったことであるが、その他の条件を加えても良い。
図13は、ステップ1008で行われている電文の検証についての、詳細なフローチャートである。
電文検証機能434は、電文保存機能435から検証対象となる電文を読み込む(ステップ1301)。ここで、送信元ID302の列に新システムA’のIDが記述されており、かつ、送信先ID303の列にテスト支援装置430のIDが記述されている電文を検証対象の電文と見なす。
次に電文検証機能434は、検証用設定保存機能438から図7に示したような検証用設定を読み込む(ステップ1302)。
次に電文検証機能434は、ある電文を選び、ステップ1302で読み込んだ図7に示したような検証用設定の電文種類701の列と、図3に示したような電文の電文種類306の列を比較し、電文の種類を特定する。そして、図7に示したような検証用設定の、分割長702の列の情報のうち、対象の電文の電文種類の行の情報に従って、電文を分割する(ステップ1303)。
次に電文検証機能434は、ステップ1303で分割した部分のうち、ある1つについて、図7に示したような検証用設定の検証方法703の列に記述されている情報のうち対象としている部分に対応する行に記述されている情報を使って、検証を行う(ステップ1304)。ここで、検証方法703の列に記述されている情報のうち対象としている部分に対応する行に記述されている情報に合致した場合は問題ないという検証結果になり、合致しない場合は問題があったという検証結果になる。
ここで、電文検証機能434は、終了条件を満たしているか否かを判定し(ステップ1305)、終了条件を満たしている場合は対象電文の検証を終了し、満たしていない場合はステップ1304に戻って処理を続行する。終了条件は、対象電文のすべての部分について検証を行ったことであるが、その他の条件を加えても良い。
次に電文検証機能434は、ステップ1304で検証を行った結果を、検証結果保存機能439に、図8に示すような形式で保存する(ステップ1306)。対象電文801の列には対象の電文の識別子として、例えば図3に示した電文保存機能435の情報のうち、電文ID301の列の情報を記述する。電文種類802の列には対象電文の種類を保存する。検証結果803の列には、ステップ1304で検証を行った結果を保存する。
ここで、電文検証機能434は、終了条件を満たしているか否かを判定し(ステップ1307)、終了条件を満たしている場合は検証を終了し、満たしていない場合はステップ1301に戻って処理を続行する。終了条件は、すべての検証対象である電文について検証を行ったことであるが、その他の条件を加えても良い。
以上の本実施形態によれば、新システムA’420の応答のみでテスト結果を判断することが可能となり、従って、現行システムA230と新システムA’420について、テスト開始時点でのデータベース等の内部状態を揃えなくとも良くなるため、夜間作業の軽減、並行稼働テストの適用可能なケースの増大が実現される。また、検証時に利用する検証用設定についてシステム側で作成することにより、テストの事前準備に要する工数を削減する。また、検証用設定をテスト以前に評価することにより、テスト開始後に検証用設定の不具合が発覚し、手戻りが発生する事態を回避することが可能となる。
110・・・演算装置、120・・・メモリ、130・・・外部記憶装置、140・・・通信装置、150・・・入力装置、160・・・出力装置、170、210・・・ネットワーク、220・・・現行システムB、230・・・現行システムA、240・・・電文取得装置。
Claims (13)
- 第1の情報システムを第2の情報システムに移行する際に行うテストを支援する電子計算機におけるテスト支援方法であって、
第1の情報システムに対する入力情報を取得し、これを記憶部に保持し、
前記記憶部に保持されている前記入力情報を、前記第2の情報システムに送信し、
前記第2の情報システムから前記入力情報に対する出力結果を受信し、
前記出力結果と、前記記憶部に保持されている前記出力結果検証用の情報に基づいて、前記出力結果の正当性を確認する、
ことを特徴とするテスト支援方法。 - 前記出力結果の正当性の確認を、前記出力結果に記載の情報と前記出力結果検証用の情報を比較して、前記出力結果検証用の情報に記載されている条件に前記出力結果の内容が合致するか否かで行う、
ことを特徴とする請求項1に記載のテスト支援方法。 - 前記出力結果検証用の情報を、前記第1の情報システムからの前記入力情報に対する出力結果と、前記記憶部に保持されている前記第2の情報システムの仕様書から作成する、
ことを特徴とする請求項2に記載のテスト支援方法。 - 前記出力結果検証用の情報に記載されている出力結果検証のための条件を、前記第1の情報システムからの出力結果から作成する、
ことを特徴とする請求項3に記載のテスト支援方法。 - 前記出力結果検証用の情報に記載されている出力結果検証のための条件を、前記第2の情報システムに適用する前に、前記第1の情報システムからの出力結果と比較することで評価する、
ことを特徴とする請求項4に記載のテスト支援方法。 - 前記出力結果検証用の情報に記載されている前記出力結果検証のための条件の評価を、前記第1のシステムからの出力結果に記載の情報と前記出力結果検証用の情報を比較して、前記出力結果検証用の情報に記載されている条件に前記第1のシステムからの出力結果の内容が合致するか否かで行う、
ことを特徴とする請求項5に記載のテスト支援方法。 - 第1の情報システムを第2の情報システムに移行する際に行うテストを支援するテスト支援装置であって、
記憶部と制御部を具備し、
前記制御部は、
第1の情報システムに対する入力情報を取得し、これを前記記憶部に保持し、
前記記憶部に保持されている前記入力情報を、前記第2の情報システムに送信し、
前記第2の情報システムから前記入力情報に対する出力結果を受信し、
前記出力結果と、前記記憶部に保持されている前記出力結果検証用の情報に基づいて、前記出力結果の正当性を確認する、
ことを特徴とするテスト支援装置。 - 前記制御部は、前記出力結果の正当性の確認を、前記出力結果に記載の情報と前記出力結果検証用の情報を比較して、前記出力結果検証用の情報に記載されている条件に前記出力結果の内容が合致するか否かで行う、
ことを特徴とする請求項7に記載のテスト支援装置。 - 前記制御部は、前記出力結果検証用の情報を、前記第1の情報システムからの前記入力情報に対する出力結果と、前記記憶部に保持されている前記第2の情報システムの仕様書から作成する、
ことを特徴とする請求項8に記載のテスト支援装置。 - 前記制御部は、前記出力結果検証用の情報に記載されている出力結果検証のための条件を、前記第1の情報システムからの出力結果から作成する、
ことを特徴とする請求項9に記載のテスト支援装置。 - 前記制御部は、前記出力結果検証用の情報に記載されている出力結果検証のための条件を、前記第2の情報システムに適用する前に、前記第1の情報システムからの出力結果と比較することで評価する、
ことを特徴とする請求項10に記載のテスト支援装置。 - 前記制御部は、前記出力結果検証用の情報に記載されている前記出力結果検証のための条件の評価を、前記第1のシステムからの出力結果に記載の情報と前記出力結果検証用の情報を比較して、前記出力結果検証用の情報に記載されている条件に前記第1のシステムからの出力結果の内容が合致するか否かで行う、
ことを特徴とする請求項11に記載のテスト支援装置。 - 請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のテスト支援方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013206898A JP2015072531A (ja) | 2013-10-02 | 2013-10-02 | テスト支援方法、テスト支援装置およびプログラム |
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JP2017173916A (ja) * | 2016-03-18 | 2017-09-28 | 株式会社東芝 | 情報処理装置、情報処理方法およびプログラム |
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2013
- 2013-10-02 JP JP2013206898A patent/JP2015072531A/ja active Pending
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