JP2015060037A - 液晶表示パネル - Google Patents
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Abstract
【課題】高さの異なるスペーサの作り分けをすることなく、低温気泡不良の対策と押しむらの対策とを両立させることを可能にした液晶表示パネルを提供する。【解決手段】一対の透明基板11,12の間に複数のスペーサ14を設け、該透明基板の間に液晶13を封入した液晶表示パネルにおいて、該複数のスペーサ14は、単一の高さであり、ボトム面積に対するトップ面積の比が0.3以下の実質的に台形形状であることを特徴とする。また、該複数のスペーサ14は、該透明基板11,12の一方に設けられ、対向する基板の単位面積当たりにトップ面が接触する接触面積率が0.8%〜1.0%の範囲内となる密度で設けられたことを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は液晶表示パネルに関し、特に、透明基板間にスペーサを設けて液晶ギャップを確保する液晶表示パネルに関する。
携帯電話、携帯情報端末(PDA)、デジタルカメラ、マルチメディアプレーヤーなど、多くの携帯型の情報機器の表示装置に液晶表示パネル(LCD)が利用されている。
液晶表示パネルは、ガラスや樹脂等からなる一対の透明基板間に液晶を封入し、この液晶の分子を電界によって駆動・制御することで画像の表示を行う。一方の透明基板は、その面上に薄膜トランジスタ(TFT)をアレイ状に設けてアレイ基板として用いられ、他方の透明基板は、その面上にブラックマトリクス(BM)やカラーフィルタを設けてカラーフィルタ基板として用いられる。
近年の液晶表示パネルでは、透明基板間にスペーサを設けて基板間隔(液晶ギャップ)を保つ方式が一般的になっている。しかしながら、このようにスペーサを設けた液晶表示パネルにあっても、低温気泡不良や押しむらが発生してしまうため、これらを防止する対策が要請されている。低温気泡不良は、低温環境での液晶の体積収縮に基板間隔が追従できずに液晶層内に真空気泡(低温気泡)が発生する表示不良である。押しむらは、透明基板の面に局所的に加わる外圧によって基板間隔が不均一となった部分に発生する表示不良である。
特許文献1〜3には、高さが異なる柱状のスペーサを設けることで、低温気泡不良と押しむらを防止する技術が開示されている。すなわち、低温気泡不良については、高い方のスペーサを弾性変形させて基板間隔を縮小させることで防止し、押しむらについては、高い方のスペーサと低い方のスペーサの両方で荷重を受けて基板間隔の過剰な縮小を抑制することで防止する。
近年、液晶表示パネルの更なる高精細化が進められている。液晶表示パネルの高精細化には光透過率や輝度の確保が重要であり、そのためには画素開口率を十分に確保する必要がある。画素開口率は、液晶の1画素領域と当該1画素領域内の表示に有効な領域(BM等の無効部分以外の領域)との面積の比率である。このため、高精細な液晶表示パネルで十分な画素開口率を得るには、BMを如何に縮小するかが重要となる。
ここで、スペーサはBM領域に設けることが一般的であり、例えば、格子状のBMにおける格子の交差部(各画素のコーナ位置)に設けられる。スペーサは現状最も微細化されたものでもφ10μm程度の大きさであるが、解像度が400ppi以下の液晶表示パネルでは、格子の交差部から交差部の間に20μm以上×15μm以上のBM領域を設けても十分な画素開口率が得られていたので、φ10μm以上のスペーサを設けることができる。
しかしながら、解像度が400ppiを超えた高精細な液晶表示パネルでは、従来と同等の画素開口率を確保するにはBMの縮小が必要であり、これに伴ってスペーサの微細化が必要となる。
しかしながら、解像度が400ppiを超えた高精細な液晶表示パネルでは、従来と同等の画素開口率を確保するにはBMの縮小が必要であり、これに伴ってスペーサの微細化が必要となる。
ところで、高さの異なるスペーサの作り分けは、一般に、多階調マスクを用いて行われる。多階調マスクは、透過率が0%や100%の領域の他に中間的な透過率の領域を有するマスクであり、グレートーンマスクやハーフトーンマスクなどがある。このような多階調マスクを用いることで、低い方のスペーサの形成先となる箇所の露光量を意図的に減少させて現像膜の減り量を増やすことができ、1回のホトリソグラフィで高さの異なるスペーサを同時形成することができる。
スペーサの径が10μm以上であれば、上記の手法による作り分けを問題なくできていたが、径が10μm未満になると作り分けが難しく、特に低い方の高さ調整が急激に難しくなる。
つまり、液晶表示パネルの高精細化に伴ってスペーサの微細化を進めるほど、高さの異なるスペーサの作り分けが難しくなり、その結果、低温気泡不良の対策と押しむらの対策とを両立させることが困難になる。
つまり、液晶表示パネルの高精細化に伴ってスペーサの微細化を進めるほど、高さの異なるスペーサの作り分けが難しくなり、その結果、低温気泡不良の対策と押しむらの対策とを両立させることが困難になる。
本発明が解決しようとする課題は、上述した問題を解消し、高さの異なるスペーサの作り分けをすることなく、低温気泡不良の対策と押しむらの対策とを両立させることである。
本発明の液晶表示パネルは、上述の課題を解決するため以下のような特徴的構成を有している。
(1) 一対の透明基板の間に複数のスペーサを設け、該透明基板の間に液晶を封入した液晶表示パネルにおいて、該複数のスペーサは、単一の高さであり、ボトム面積に対するトップ面積の比が0.3以下の実質的に台形形状であることを特徴とする。
(1) 一対の透明基板の間に複数のスペーサを設け、該透明基板の間に液晶を封入した液晶表示パネルにおいて、該複数のスペーサは、単一の高さであり、ボトム面積に対するトップ面積の比が0.3以下の実質的に台形形状であることを特徴とする。
(2) 上記(1)に記載の液晶表示パネルにおいて、該複数のスペーサは、一方の該透明基板の単位面積当たりにトップ面が接触する接触面積率が0.8%〜1.0%の範囲内となる密度で設けられたことを特徴とする。
本発明のように、透明基板の間に設ける複数のスペーサを、ボトム面積に対するトップ面積の比が0.3以下の実質的に台形形状とすることで、単一の高さのスペーサでありながら、低温気泡不良の対策と押しむらの対策とを両立することができる。
以下、本発明について好適例を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る液晶表示パネルの一実施例を説明する縦断面図である。図1に示す液晶表示パネルは、一対の透明基板11,12の間に複数のスペーサ14を設け、該透明基板の間に液晶13を封入した液晶表示パネルにおいて、該複数のスペーサ14は、単一の高さであり、ボトム面積に対するトップ面積の比が0.3以下の実質的に台形形状であることを特徴とする。
図1は、本発明に係る液晶表示パネルの一実施例を説明する縦断面図である。図1に示す液晶表示パネルは、一対の透明基板11,12の間に複数のスペーサ14を設け、該透明基板の間に液晶13を封入した液晶表示パネルにおいて、該複数のスペーサ14は、単一の高さであり、ボトム面積に対するトップ面積の比が0.3以下の実質的に台形形状であることを特徴とする。
透明基板11,12は、ガラスや樹脂等の透明な素材で作製される。透明基板11,12の一方は、基板面にTFTをアレイ状に設けたアレイ基板として用いられ、他方は、基板面にBMやカラーフィルタを設けたカラーフィルタ基板として用いられる。本例では、透明基板11をアレイ基板とし、透明基板12をカラーフィルタ基板としている。
なお、図示を省略してあるが、透明基板11,12の互いに対向する面には、これら基板間の液晶13の液晶分子を配向させるためにラビング処理を施した配向膜が形成されている。
なお、図示を省略してあるが、透明基板11,12の互いに対向する面には、これら基板間の液晶13の液晶分子を配向させるためにラビング処理を施した配向膜が形成されている。
一対の透明基板11,12の間には、単一高さの複数のスペーサ14を設けてある。本例では、透明基板12(カラーフィルタ基板)のBM領域にスペーサ14を設けてあるが、透明基板11(アレイ基板)にスペーサ14を設けてもよく、この場合には、BM領域に対向する領域にスペーサ14を設けることが好ましい。
これらのスペーサ14は、ボトム面積に比べてトップ面積を小さくした台形形状であり、本例では、基板平面に沿った断面形状が円形となる円錐台のものを用いている。
これらのスペーサ14は、ボトム面積に比べてトップ面積を小さくした台形形状であり、本例では、基板平面に沿った断面形状が円形となる円錐台のものを用いている。
このような台形形状のスペーサ14は、先端部が細いので、スペーサ14を押し潰す方向の荷重(透明基板11,12の間隔を狭める方向の荷重)が小さいうちは変形し易い(軟らかい)という特性を持つ。つまり、低温環境での液晶13の体積収縮により発生する小さな荷重でも、スペーサ14は容易に変形し、透明基板11,12の間隔を液晶13の体積収縮に追従させることができる。このため、低温環境での液晶13の低温収縮に基板間隔が追従できずに発生する低温気泡不良の防止に有効である。
また、台形形状のスペーサ14は、ボトム側に向かって次第に太くなるので、スペーサ14を押し潰す方向の荷重が大きいほど変形し難くなる(硬くなる)という特性を持つ。つまり、荷重が大きくなるほど耐荷重が増していき、透明基板11,12の間隔を維持する作用が強まる。このため、基板面に局所的に加わる外圧によって基板間隔が不均一となって発生する押しむらの防止に有効である。
台形形状のスペーサ14における上記の特性、すなわち、小さな荷重での変形量が大きい(軟らかい)一方で大きな荷重ほど変形量が小さくなる(硬くなる)特性は、台形形状におけるボトム面積に対するトップ面積の比に応じて異なる。
本実施例では、ボトム面積に対するトップ面積の比が0.3以下の場合に、低温気泡不良の対策と押しむらの対策の両方に有効なバランスで上記の特性を得ることができた。つまり、単一高さとしながらも、低温気泡不良の対策と押しむらの対策を両立できた。一方、ボトム面積に対するトップ面積の比が0.3を超える場合には、低温気泡不良の対策と押しむらの対策の両方に有効なバランスで上記の特性を得ることができず、高さの異なるものを組み合わせなければ、低温気泡不良の対策と押しむらの対策を両立できなかった。
本実施例では、ボトム面積に対するトップ面積の比が0.3以下の場合に、低温気泡不良の対策と押しむらの対策の両方に有効なバランスで上記の特性を得ることができた。つまり、単一高さとしながらも、低温気泡不良の対策と押しむらの対策を両立できた。一方、ボトム面積に対するトップ面積の比が0.3を超える場合には、低温気泡不良の対策と押しむらの対策の両方に有効なバランスで上記の特性を得ることができず、高さの異なるものを組み合わせなければ、低温気泡不良の対策と押しむらの対策を両立できなかった。
なお、本発明では、スペーサ14は、上記のような円錐台以外の台形形状としてもよく、例えば、基板平面に沿った断面形状が多角形となる角錐台としてもよい。後述する図2のように、トップ側やボトム側が丸みを帯びた台形形状も、本発明のスペーサに用いることが可能である。さらに、本発明では、スペーサ14は、例えば、トップとボトムの間の傾斜部が階段状であってもよい。本発明の「実質的に台形形状である」とは、このような種々の台形形状を含むことを意味している。
以上のように、本発明では、ボトム面積に対するトップ面積の比が所定値以下の実質的な台形形状のスペーサ14を用いることで、単一高さでありながら、低温気泡不良の対策と押しむらの対策とを両立することができる。つまり、低温気泡不良の対策と押しむらの対策の両立のために、高さの異なるスペーサの作り分けをする必要が無い。
特に、スペーサ14を、透明基板11,12の一方(本例では、透明基板11(アレイ基板))の単位面積当たりにトップ面が接触する接触面積率が所定範囲内となる密度で設けることが好ましく、これにより、低温気泡不良と押しむらを防止する作用をより効果的に得ることができる。
ここで、台形形状のスペーサ14におけるボトム面積とトップ面積の求め方を説明しておく。図2の上部にはスペーサ14の平面図を示してあり、下部にはスペーサ14の側面図を示してある。図2に示すように、実際のスペーサ14は完全な台形ではなく、若干の丸みを帯びた形状となっている。すなわち、基板面から次第に傾斜していき、傾斜角θとなった後は傾斜が暫く安定して傾斜角θの傾斜面を形成し、その後、次第に傾斜が緩やかになって平面状のトップ面に至る形状となっている。
このような丸みを帯びた形状の場合には、トップ面の境界とボトム面の境界が明確ではないため、ボトム面積とトップ面積の求め方を工夫する必要がある。そこで、本実施例では、スペーサ14の傾斜面に沿って引いた傾斜角θの仮想線と基板面との交点をボトム面の境界とみなし、その径(ボトム径φB)の測定結果に基づいてボトム面積を算出することとした。また、上記の仮想線とスペーサのトップ面が存する平面との交点をトップ面の境界とみなし、その径(トップ径φT)の測定結果に基づいてトップ面積を算出することとした。
なお、台形形状が複数の階段状に形成されている場合には、トップ面積の算出に際しては、最上段の台形部分を利用し、ボトム面積については最下段の台形部分を用いて算出することができる。
また、台形形状のスペーサ14は、低温気泡不良の対策と押しむらの対策に有効なだけでなく、以下のようなメリットもある。
台形形状のスペーサ14は、柱状のスペーサに比べてラビング処理の邪魔になりにくい。すなわち、ラビング処理では基板表面の配向膜を布で所定方向に擦って配向膜に配向性を与えるが、柱状のスペーサを用いると、その付け根部分は布が入り込みにくく、この部分のラビングが不十分となる。これに対し、台形形状のスペーサ14は、傾斜面が急峻ではなく緩やかな角度になっており、柱状のスペーサよりも内側(スペーサ側)まで容易に布が入り込めるので、スペーサ14の付け根部分まで十分にラビングできる。
このため、スペーサ14の周辺についても、配向性を適切に与えることができ、液晶配向を揃えることができる。これにより、液晶配向の乱れに起因する光漏れのケアのためのBMの領域を、同じ設置面積の柱状のスペーサを用いる場合に比べて縮小することができる。その結果、画素開口率を増加させることができ、高精細な液晶表示パネルにおいても透過率や輝度を良好に確保することができ、液晶表示パネルの品質の向上に繋がる。
台形形状のスペーサ14は、柱状のスペーサに比べてラビング処理の邪魔になりにくい。すなわち、ラビング処理では基板表面の配向膜を布で所定方向に擦って配向膜に配向性を与えるが、柱状のスペーサを用いると、その付け根部分は布が入り込みにくく、この部分のラビングが不十分となる。これに対し、台形形状のスペーサ14は、傾斜面が急峻ではなく緩やかな角度になっており、柱状のスペーサよりも内側(スペーサ側)まで容易に布が入り込めるので、スペーサ14の付け根部分まで十分にラビングできる。
このため、スペーサ14の周辺についても、配向性を適切に与えることができ、液晶配向を揃えることができる。これにより、液晶配向の乱れに起因する光漏れのケアのためのBMの領域を、同じ設置面積の柱状のスペーサを用いる場合に比べて縮小することができる。その結果、画素開口率を増加させることができ、高精細な液晶表示パネルにおいても透過率や輝度を良好に確保することができ、液晶表示パネルの品質の向上に繋がる。
また、高さの異なるスペーサの作り分けが不要なため、高さの異なるスペーサの作り分けが困難な微細なレベルであっても仕上がりを安定させることができ、液晶表示パネルの品質及び歩留を向上させることができる。
また、高さの異なるスペーサの作り分けが不要なため、高さの違いを出すための多階調マスクが不要となる。つまり、多階調マスクより安価な単階調マスクでスペーサ14を作製できるため、スペーサ作製に用いるマスクのコストを低減することができる。
また、スペーサ14の耐荷重の調整(径の調整)は、スペーサ作製時の露光量の増減により制御できるので、耐荷重の調整のために単階調マスクを変える必要が無い。つまり、耐荷重が予想から外れた場合でも、スペーサ14を作製し直すために単階調マスクを作り直す必要が無い。これに対し、多階調マスクを用いて高さの異なるスペーサの作り分けを行う場合は、露光量を増減すると高い方のスペーサも低い方のスペーサも共に径が変化してしまうため、露光量の増減だけで耐荷重を調整することが困難であり、マスクの作り直しが生じることが多い。このように、スペーサの高さを作り分ける場合に比べ、マスクの作り直しのコストを低減することができる。
また、高さの異なるスペーサの作り分けが不要なため、高さの違いを出すための多階調マスクが不要となる。つまり、多階調マスクより安価な単階調マスクでスペーサ14を作製できるため、スペーサ作製に用いるマスクのコストを低減することができる。
また、スペーサ14の耐荷重の調整(径の調整)は、スペーサ作製時の露光量の増減により制御できるので、耐荷重の調整のために単階調マスクを変える必要が無い。つまり、耐荷重が予想から外れた場合でも、スペーサ14を作製し直すために単階調マスクを作り直す必要が無い。これに対し、多階調マスクを用いて高さの異なるスペーサの作り分けを行う場合は、露光量を増減すると高い方のスペーサも低い方のスペーサも共に径が変化してしまうため、露光量の増減だけで耐荷重を調整することが困難であり、マスクの作り直しが生じることが多い。このように、スペーサの高さを作り分ける場合に比べ、マスクの作り直しのコストを低減することができる。
以下、本発明に係る台形形状のスペーサと、従来方式に係る柱状のスペーサとを評価した結果について説明する。
(1)スペーサ作製
柱状のスペーサの作製には、一般的なネガ型アクリル樹脂材料を用いた。ネガ型材料は、重合開始剤が光分解してラジカル(不対電子)が発生すると、アクリル系架橋剤とアクリル樹脂の2重結合同士がラジカル重合して分子量が上がり、現像液に不溶化することでパターンを形成する。これを利用して、ネガ型材料を基板の表面に塗布し、スペーサとして残す部分を開口したマスクを介して露光し、アルカリ現像液で現像し、純粋リンスしてスペーサパターンを形成した。その後、オーブンにて230℃で30分加熱し、架橋反応を進めて強度を上げ、スペーサを完成させた。
また、台形形状のスペーサの作製は、基本的な手法は柱状のスペーサの作製と同じであるため、相違部分について説明する。台形形状のスペーサの作製では、露光量をパターン切り分けができる下限に調整し、かつ現像時間を短縮して、光架橋反応を最小限に抑えた状態でスペーサパターンを形成し、その後、オーブンにて150℃に加熱したホットプレートで急加熱してリフローさせて、トップ径とボトム径の寸法差を出した。寸法差の微調整は、露光量と現像時間の調整で行った。
柱状のスペーサの作製には、一般的なネガ型アクリル樹脂材料を用いた。ネガ型材料は、重合開始剤が光分解してラジカル(不対電子)が発生すると、アクリル系架橋剤とアクリル樹脂の2重結合同士がラジカル重合して分子量が上がり、現像液に不溶化することでパターンを形成する。これを利用して、ネガ型材料を基板の表面に塗布し、スペーサとして残す部分を開口したマスクを介して露光し、アルカリ現像液で現像し、純粋リンスしてスペーサパターンを形成した。その後、オーブンにて230℃で30分加熱し、架橋反応を進めて強度を上げ、スペーサを完成させた。
また、台形形状のスペーサの作製は、基本的な手法は柱状のスペーサの作製と同じであるため、相違部分について説明する。台形形状のスペーサの作製では、露光量をパターン切り分けができる下限に調整し、かつ現像時間を短縮して、光架橋反応を最小限に抑えた状態でスペーサパターンを形成し、その後、オーブンにて150℃に加熱したホットプレートで急加熱してリフローさせて、トップ径とボトム径の寸法差を出した。寸法差の微調整は、露光量と現像時間の調整で行った。
(2)評価方法
a)評価基板の作製
5インチフルHD(画素数:1920×1080、438ppi)のアレイ基板と、スペーサの形状及び接触面積を変えた同サイズのカラーフィルタ基板とを、それぞれラビング処理したあとにシール材で貼り合わせ、基板間に液晶を封入して評価用のパネルを完成させて、低温気泡不良の有無と押しむらの有無を評価した。なお、アレイ基板とカラーフィルタ基板は一般的な方法で作製しており、詳細な説明は省略する。
また、光漏れについては、ガラス基板上に、5インチフルHDの各画素のコーナ位置に合わせてスペーサを形成してラビング処理し、同様にラビング処理したガラス基板と貼り合わせ、基板間に液晶を封入したセルで評価した。
a)評価基板の作製
5インチフルHD(画素数:1920×1080、438ppi)のアレイ基板と、スペーサの形状及び接触面積を変えた同サイズのカラーフィルタ基板とを、それぞれラビング処理したあとにシール材で貼り合わせ、基板間に液晶を封入して評価用のパネルを完成させて、低温気泡不良の有無と押しむらの有無を評価した。なお、アレイ基板とカラーフィルタ基板は一般的な方法で作製しており、詳細な説明は省略する。
また、光漏れについては、ガラス基板上に、5インチフルHDの各画素のコーナ位置に合わせてスペーサを形成してラビング処理し、同様にラビング処理したガラス基板と貼り合わせ、基板間に液晶を封入したセルで評価した。
b)寸法の測定
レーザ顕微鏡で、図2に示すような、スペーサのトップ径、ボトム径、高さを測定した。
なお、評価のために作製した台形形状のスペーサ及び柱状のスペーサは、いずれも円形のトップ面及びボトム面を有するので、トップ径及びボトム径を測定することで、トップ面積及びボトム面積を算出することができる。
レーザ顕微鏡で、図2に示すような、スペーサのトップ径、ボトム径、高さを測定した。
なお、評価のために作製した台形形状のスペーサ及び柱状のスペーサは、いずれも円形のトップ面及びボトム面を有するので、トップ径及びボトム径を測定することで、トップ面積及びボトム面積を算出することができる。
c)荷重変形量の測定
フィッシャースコープ(微小硬さ試験機)で25平方μmの平面圧子により荷重変形量を測定した。
フィッシャースコープ(微小硬さ試験機)で25平方μmの平面圧子により荷重変形量を測定した。
d)光漏れの評価
下からアレイ基板、液晶層、カラーフィルタ基板を配置してセルを構成し、その上下に偏光板を配置した。そして、最下部(アレイ基板の下側)にバックライト、最上部(カラーフィルタ基板の上側)に輝度計を配置して、偏光板を回して輝度最大値(白輝度)と輝度最小値(黒輝度)を測定し、以下の(式1)で黒変調率を算出した。黒変調率の数値が小さいほど、光漏れが少ないことを意味する。
黒変調率(%)=黒輝度/白輝度×100 ・・・(式1)
下からアレイ基板、液晶層、カラーフィルタ基板を配置してセルを構成し、その上下に偏光板を配置した。そして、最下部(アレイ基板の下側)にバックライト、最上部(カラーフィルタ基板の上側)に輝度計を配置して、偏光板を回して輝度最大値(白輝度)と輝度最小値(黒輝度)を測定し、以下の(式1)で黒変調率を算出した。黒変調率の数値が小さいほど、光漏れが少ないことを意味する。
黒変調率(%)=黒輝度/白輝度×100 ・・・(式1)
e)低温気泡不良の評価
評価用のパネルを−20℃で24時間放置し、−20℃の状態のままパチンコ玉を高さ10cmの位置からパネル中央に落下させて衝撃を与え、−20℃の状態で気泡発生の有無を目視観察した。
評価用のパネルを−20℃で24時間放置し、−20℃の状態のままパチンコ玉を高さ10cmの位置からパネル中央に落下させて衝撃を与え、−20℃の状態で気泡発生の有無を目視観察した。
f)押しむらの評価
評価用のパネルに、先端がφ10mm平面の金属棒で150Nの荷重を5分間隔で合計50回加え、圧痕の有無を目視観察した。
評価用のパネルに、先端がφ10mm平面の金属棒で150Nの荷重を5分間隔で合計50回加え、圧痕の有無を目視観察した。
(3)評価結果
まず、本発明に係る台形形状のスペーサの評価の前に、従来方式に係る柱状のスペーサの評価を行った。ここでは、サイズを変えた円形形状の開口部を有するマスクで、開口数0.135(解像度約1.5μm)の露光装置を用いて、径のサイズが異なる円形の柱状のスペーサを作製して評価した。なお、開口数0.135(解像度約1.5μm)の露光装置は、柱スペーサの作製においては高解像度の部類に入る。
作製した柱状のスペーサは、柱径(ここではトップ径)が9.7μm、4.9μm、4.0μm、3.2μm、2.1μmの5種類である。また、各スペーサの高さは4μm一定とした。また、各スペーサのトップ径とボトム径の差は1.5μmであった。
まず、本発明に係る台形形状のスペーサの評価の前に、従来方式に係る柱状のスペーサの評価を行った。ここでは、サイズを変えた円形形状の開口部を有するマスクで、開口数0.135(解像度約1.5μm)の露光装置を用いて、径のサイズが異なる円形の柱状のスペーサを作製して評価した。なお、開口数0.135(解像度約1.5μm)の露光装置は、柱スペーサの作製においては高解像度の部類に入る。
作製した柱状のスペーサは、柱径(ここではトップ径)が9.7μm、4.9μm、4.0μm、3.2μm、2.1μmの5種類である。また、各スペーサの高さは4μm一定とした。また、各スペーサのトップ径とボトム径の差は1.5μmであった。
図3には、フィッシャースコープで、柱状のスペーサに対する負荷荷重と押し込み深さとを測定した結果をグラフで示してある。同グラフの縦軸は荷重(mN)であり、横軸は押し込み深さ(μm)である。また、負荷荷重と押し込み深さとの関係を示す荷重変形量カーブとして、柱径が9.7μmの場合の荷重変形量カーブ21、柱径が4.9μmの場合の荷重変形量カーブ22、柱径が4.0μmの場合の荷重変形量カーブ23、柱径が3.2μmの場合の荷重変形量カーブ24、柱径が2.1μmの場合の荷重変形量カーブ25を示してある。
各荷重変形量カーブ21〜25は、柱状のスペーサに加える荷重を次第に増していき、10mNの荷重となった状態で暫くの間(例えば、5秒間)キープし、その後、次第に荷重を除去していく工程の過程で押し込み深さ(変形量)を測定した結果を、矢印で示す時間の経過に沿って表したものである。
図3に示したように、最も柱径が大きいスペーサ(荷重変形量カーブ21に該当するスペーサ)は、10mNの荷重を掛けても変形量は0.2μm程度と小さく、荷重を除去した後は速やかに元の形状に戻っている。また、柱径が小さいスペーサほど荷重変形量が大きくなり、荷重の除去後に変形が元に戻るまでの時間も長くなっている。
このように、柱径の大きさに比例して荷重に対する耐性が大きくなることが分かる。
図3に示したように、最も柱径が大きいスペーサ(荷重変形量カーブ21に該当するスペーサ)は、10mNの荷重を掛けても変形量は0.2μm程度と小さく、荷重を除去した後は速やかに元の形状に戻っている。また、柱径が小さいスペーサほど荷重変形量が大きくなり、荷重の除去後に変形が元に戻るまでの時間も長くなっている。
このように、柱径の大きさに比例して荷重に対する耐性が大きくなることが分かる。
図4には、所定の耐荷重を得るために必要な柱状のスペーサの数を評価した結果を表で示してある。同表では、開口部の径が11μmのマスクで作製した柱径9.7μmのスペーサを基準にして、他の柱径のスペーサを用いる場合に基準のスペーサと同程度の耐荷重を得るのに必要な柱数を評価してある。
図4に示したように、基準となる柱径9.7μmのスペーサの柱面積(平断面の面積)は73.9μm2であり、この基準のスペーサ1個に10mNの荷重を掛けた場合の変形量は0.20μmとなっている。
これに対し、開口部の径が6μmのマスクで作製した柱径4.9μmのスペーサの柱面積は18.9μm2であり、基準のスペーサ1個と同等の柱面積を得るには、3.9(=73.9/18.9)個のスペーサが必要となる。この場合、10mNの荷重は各々の柱スペーサに分散され、スペーサ1個に掛かる荷重(仮値)は2.6mN(=10/3.9)となり、当該荷重によるスペーサの変形量は、図3からも把握できるように、基準のスペーサの変形量に近い0.19μmであることが分かる。つまり、柱径4.9μmのスペーサ3.9個で、基準のスペーサ1個と同程度の耐荷重を得ることができる。
同様に、開口部の径が5μmのマスクで作製した柱径4.0μmのスペーサの柱面積は12.6μm2であり、基準のスペーサ1個と同等の柱面積を得るには、5.9個のスペーサが必要となる。この場合、10mNの荷重は各々のスペーサに分散され、スペーサ1個に掛かる荷重(仮値)は1.7mNとなり、当該荷重によるスペーサの変形量は、基準のスペーサの変形量に近い0.19μmであることが分かる。つまり、柱径4.0μmのスペーサ5.9個で、基準のスペーサ1個と同程度の耐荷重を得ることができる。
また、開口部の径が4μmのマスクで作製した柱径3.2μmのスペーサを用いる場合には、基準のスペーサ1個と同程度の耐荷重を得るために9.2個が必要となり、開口部の径が3μmのマスクで作製した柱径2.1μmのスペーサを用いる場合には、基準のスペーサ1個と同程度の耐荷重を得るために21.3個が必要となる。
このように、柱状のスペーサのサイズを小さくしても、対向する透明基板(本例ではアレイ基板)を単位面積当たりで支える柱の総トップ面積(接触面積)の比率が一定になるようにスペーサの数を増すと、スペーサ1個当たりに掛かる荷重が小さくなり、そのときの変形量はほぼ一定の値となった。ただし、変形量が一定ということは、高さが異なるスペーサを用いなければ、低温気泡不良の対策と押しむらの対策とを両立できる耐荷重特性を得ることができない。
次に、台形形状のスペーサを適用した実施例(1)を、図5及び図6を参照して説明する。また、径が異なる2種類の柱状のスペーサを、比較例(1)、(2)として用いる。
実施例(1)に係る台形形状のスペーサは、トップ径を4.1μm、ボトム径を10.2μmとした。この場合、トップ面積13.2μm2、ボトム面積81.7μm2であり、ボトムに対するトップの面積比(=トップ面積/ボトム面積)は0.16となる。
一方、比較例(1)に係る柱状のスペーサは、トップ径を9.7μm、ボトム径を10.4μmとした。この場合、トップ面積73.9μm2、ボトム面積84.9μm2であり、ボトムに対するトップの面積比は0.87となる。
また、比較例(2)に係る柱状のスペーサは、トップ径を4.0μm、ボトム径を4.7μmとした。この場合、トップ面積12.6μm2、ボトム面積17.3μm2であり、ボトムに対するトップの面積比は0.72となる。
一方、比較例(1)に係る柱状のスペーサは、トップ径を9.7μm、ボトム径を10.4μmとした。この場合、トップ面積73.9μm2、ボトム面積84.9μm2であり、ボトムに対するトップの面積比は0.87となる。
また、比較例(2)に係る柱状のスペーサは、トップ径を4.0μm、ボトム径を4.7μmとした。この場合、トップ面積12.6μm2、ボトム面積17.3μm2であり、ボトムに対するトップの面積比は0.72となる。
図5には、実施例(1)及び比較例(1)、(2)の各スペーサに係る負荷荷重と押し込み深さとの関係をグラフで示してある。同グラフの縦軸は荷重(mN)であり、横軸は押し込み深さ(μm)である。また、負荷荷重と押し込み深さとの関係を示す荷重変形量カーブとして、実施例(1)についての荷重変形量カーブ31、比較例(1)についての荷重変形量カーブ32、比較例(2)についての荷重変形量カーブ33を示してある。
図5のグラフに示すように、実施例(1)に係る台形形状のスペーサの荷重変形量は、0.2mN程度の小さい荷重までは、同程度のトップ面積である比較例(2)に係る柱状のスペーサに近い傾向であるが、それ以上の荷重が加わると、比較例(1)に係る柱状のスペーサと比較例(2)に係る柱状のスペーサとの中間程度の傾向となった。
つまり、トップ面とボトム面の面積に差をつけた傾斜の緩やかな台形形状のスペーサを用いることで、荷重が或る程度小さい段階では、台形形状のスペーサのトップ側と同程度の太さを有する柱状のスペーサに近い強度を得ることができ、荷重が増加してくると、台形形状のスペーサのトップ側と同程度の太さを有する柱状のスペーサと、台形形状のスペーサのボトム側と同程度の太さを有する柱状のスペーサとの中間程度の強度を得ることができた。
つまり、トップ面とボトム面の面積に差をつけた傾斜の緩やかな台形形状のスペーサを用いることで、荷重が或る程度小さい段階では、台形形状のスペーサのトップ側と同程度の太さを有する柱状のスペーサに近い強度を得ることができ、荷重が増加してくると、台形形状のスペーサのトップ側と同程度の太さを有する柱状のスペーサと、台形形状のスペーサのボトム側と同程度の太さを有する柱状のスペーサとの中間程度の強度を得ることができた。
このように、台形形状のスペーサは、初期変形量が大きいので、低温下での液晶の体積収縮に基板間隔を追従させるのに支障が無く、低温気泡が出難くなる。また、台形形状のスペーサは、柱状のスペーサに比べて荷重増加時の変形量の低下が顕著であり、基板間隔を所定範囲に維持する作用を効果的に得ることができ、押しむらが出難くなる。
また、比較例(1)に係る柱状のスペーサ1本と同程度の押し強度(例えば、10mN程度の高負荷時の耐性)を比較例(2)に係る柱状のスペーサで得るには、スペーサの数を6倍に増やす必要があるが、実施例(1)に係る台形形状のスペーサによれば、そこまで増やさずに十分な押し強度が得られる。
また、比較例(1)に係る柱状のスペーサ1本と同程度の押し強度(例えば、10mN程度の高負荷時の耐性)を比較例(2)に係る柱状のスペーサで得るには、スペーサの数を6倍に増やす必要があるが、実施例(1)に係る台形形状のスペーサによれば、そこまで増やさずに十分な押し強度が得られる。
図6には、実施例(1)及び比較例(1)、(2)の各スペーサに係る光漏れの評価結果を表で示してある。同図に示すように、実施例(1)及び比較例(1)、(2)の各スペーサを用いた場合の黒変調率は、それぞれ、0.3%、1.4%、1.1%となった。つまり、実施例(1)に係る台形形状のスペーサによれば、比較例(1)に係る柱状のスペーサに比べて21%ほどに光漏れ量が減少したことが分かり、比較例(2)に係る柱状のスペーサに比べて27%ほどに光漏れ量が減少したことが分かる。これは、スペーサを、柱状のスペーサのように垂直構造とするのではなく、傾斜の緩やかな台形形状としたことで、スペーサ近辺のより内側まで均一にラビングすることができ、スペーサ周辺の液晶配列の乱れが緩和され、光漏れ領域が縮小したためである。
以上のように、スペーサを台形形状とすることで、低温気泡不良と押しむらの防止を効果的に実現できることが分かる。また、同程度のサイズの柱状のスペーサに比べ、光漏れ領域を縮小できることが分かる。
図7には、台形形状のスペーサを他の観点から評価した結果を表で示してある。ここでは、後述するように、ボトムに対するトップの面積比(=トップ面積/ボトム面積)が0.3以下となるスペーサを実施例(2)〜(5)とし、0.3を超えるスペーサを比較例(3)〜(6)とした。
実施例(2)に係るスペーサは、高さ4μm、トップ径3.5μm、ボトム径7μmである。また、トップ面積9.6μm2、ボトム面積38.5μm2であり、ボトムに対するトップの面積比(=トップ面積/ボトム面積)が0.25となる。このスペーサについて、基板上に設ける密度を変えながら低温気泡の発生と押しむらの発生を調べると、対向する基板に対する接触面積率(=単位面積当たりの総トップ面積の比率)が0.8%以下となる密度にした条件では、低温気泡を防止できたが押しむらを防止できなかった。また、0.9%〜1.0%の条件では低温気泡と押しむらの両方を防止でき、1.1%以上の条件では低温気泡を防止できなかったが押しむらを防止できた。
実施例(3)に係るスペーサは、高さ4μm、トップ径3.5μm、ボトム径9μmである。また、トップ面積9.6μm2、ボトム面積63.6μm2であり、ボトムに対するトップの面積比が0.15となる。この場合、接触面積率が0.7%以下の条件では低温気泡を防止できたが押しむらを防止できず、0.8%〜0.9%の条件では低温気泡と押しむらの両方を防止でき、1.0%以上の条件では低温気泡を防止できなかったが押しむらを防止できた。
実施例(4)に係るスペーサは、高さ4μm、トップ径4.5μm、ボトム径9μmである。また、トップ面積15.9μm2、ボトム面積63.6μm2であり、ボトムに対するトップの面積比が0.25となる。この場合、接触面積率が0.8%以下の条件では低温気泡を防止できたが押しむらを防止できず、0.9%〜1.0%の条件では低温気泡と押しむらの両方を防止でき、1.1%以上の条件では低温気泡を防止できなかったが押しむらを防止できた。
実施例(5)に係るスペーサは、高さ4μm、トップ径5.5μm、ボトム径11μmである。また、トップ面積23.8μm2、ボトム面積95.0μm2であり、ボトムに対するトップの面積比が0.25となる。この場合、接触面積率が0.8%以下の条件では低温気泡を防止できたが押しむらを防止できず、0.9%〜1.0%の条件では低温気泡と押しむらの両方を防止でき、1.1%以上の条件では低温気泡を防止できなかったが押しむらを防止できた。
比較例(3)に係るスペーサは、高さ4μm、トップ径3.5μm、ボトム径6μmである。また、トップ面積9.6μm2、ボトム面積28.3μm2であり、ボトムに対するトップの面積比が0.34となる。この場合、接触面積率が0.8%以下の条件では低温気泡を防止できたが押しむらを防止できず、0.9%〜1.1%の条件では低温気泡と押しむらの両方を防止できず、1.2%以上の条件では低温気泡を防止できなかったが押しむらを防止できた。
比較例(4)に係るスペーサは、高さ4μm、トップ径4.5μm、ボトム径8μmである。また、トップ面積15.9μm2、ボトム面積50.3μm2であり、ボトムに対するトップの面積比が0.32となる。この場合、接触面積率が0.8%以下の条件では低温気泡を防止できたが押しむらを防止できず、0.9%〜1.0%の条件では低温気泡と押しむらの両方を防止できず、1.1%以上の条件では低温気泡を防止できなかったが押しむらを防止できた。
比較例(5)に係るスペーサは、高さ4μm、トップ径6μm、ボトム径10μmである。また、トップ面積28.3μm2、ボトム面積78.5μm2であり、ボトムに対するトップの面積比が0.36となる。この場合、接触面積率が0.7%以下の条件では低温気泡を防止できたが押しむらを防止できず、0.8%〜1.1%の条件では低温気泡と押しむらの両方を防止できず、1.2%以上の条件では低温気泡を防止できなかったが押しむらを防止できた。
比較例(6)は、高さ4μm、トップ径7μm、ボトム径11μmのメインのスペーサと、高さ3.5μm、トップ径6μm、ボトム径10μmのサブのスペーサを組にした。メインのスペーサは、トップ面積38.5μm2、ボトム面積95.0μm2であり、ボトムに対するトップの面積比が0.40となる。サブのスペーサは、トップ面積28.3μm2、ボトム面積78.5μm2であり、ボトムに対するトップの面積比が0.36となる。この場合、メインのスペーサの接触面積率が0.1%、サブのスペーサの接触面積率が1.2%の条件で低温気泡と押しむらの両方を防止できた。
本評価では、比較例(3)〜(5)に示したように、ボトムに対するトップの面積比が0.3を超える場合には、単一高さでは低温気泡不良の対策と押しむらの対策とを両立できなかった。これに対し、実施例(2)〜(5)に示したように、ボトムに対するトップの面積比が0.3以下の場合には、単一高さでありながら低温気泡不良の対策と押しむらの対策とを両立できた。より具体的には、ボトムに対するトップの面積比が0.15のスペーサであれば、接触面積率が0.8%〜0.9%の範囲内となる密度で設けることで、低温気泡不良の対策と押しむらの対策とを両立できた。また、ボトムに対するトップの面積比が0.25のスペーサであれば、接触面積率が0.9%〜1.0%の範囲内となる密度で設けることで、低温気泡不良の対策と押しむらの対策とを両立できた。このように、ボトムに対するトップの面積比が異なると、接触面積率の好適な数値範囲も若干変化するが、当該面積比が0.3以下の範囲では、接触面積率が0.8%〜1.0%の範囲に好適な条件が存在することが理解される。
ここで、台形形状のスペーサは、10μm以下の微細化が柱スペーサに比べて容易であり、また、スペーサ周辺までラビングでき、同じ径の柱スペーサに比べて画素開口率を増加させることが可能なため、画素開口率の確保のために微細なスペーサが求められる高精細な液晶表示パネル(解像度が400ppiを超える液晶表示パネル)に適用することが特に有効であるが、解像度が400ppi以下の液晶表示パネルに適用しても、品質や歩留の向上、コスト低減などのメリットを得ることができる。
以上、図面に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更可能であることはいうまでもない。
以上のように、本発明によれば、高さの異なるスペーサの作り分けをすることなく、低温気泡不良の対策と押しむらの対策とを両立させることができる。
11 アレイ基板
12 カラーフィルタ基板
13 液晶
14 スペーサ
12 カラーフィルタ基板
13 液晶
14 スペーサ
Claims (2)
- 一対の透明基板の間に複数のスペーサを設け、該透明基板の間に液晶を封入した液晶表示パネルにおいて、
該複数のスペーサは、単一の高さであり、ボトム面積に対するトップ面積の比が0.3以下の実質的に台形形状であることを特徴とする液晶表示パネル。 - 請求項1に記載の液晶表示パネルにおいて、
該複数のスペーサは、一方の該透明基板の単位面積当たりにトップ面が接触する接触面積率が0.8%〜1.0%の範囲内となる密度で設けられたことを特徴とする液晶表示パネル。
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