JP2015059907A - 表面観察装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 なだらかに変化する表面の凹凸についても観察することができる表面観察装置を提供する。
【解決手段】 ライン照明ユニット1から細長いビームパターンPbで光が出射され、移送機構3により移送される物品Mの表面が照明され、反射光がラインカメラ2により捉えられる。ラインカメラ2による撮像エリアAcの幅Wcは照明パターンPiの幅Wiより狭く、両者の幅方向は基準面Sに沿った物品Mの移送方向に一致している。ライン照明ユニット1から出射されるビームパターンPbは、移送方向の一方の側から他方の側に向けて強度が増加又は減少する分布を有するため、物品Mの凹凸に応じてラインカメラ2からの出力が変化する。
【選択図】 図1

Description

本願の発明は、製品の外観検査等の際に使用される表面観察装置に関する。
物品の表面を観察する表面観察装置は、各種製品の外観検査等においてしばしば使用されている。外観検査は、傷、クラック又は凹凸などの欠陥が無いかどうか検査する工程である。外観検査は、作業者の目視による場合も多いが、目視による外観検査は、熟練度によるばらつきが大きいこと、微小な欠陥については発見が難しいこと、作業者の目に対する負担が大きいこと、といった問題がある。このため、表面観察装置が用いられることも多い。
外観検査に用いられる表面観察装置は、光学的な手法によるものが一般的であり、光源を含む照明系で物品を照明し、照明された物品の表面を撮像手段で撮像して得られた画像により欠陥の有無を判断している。
外観観察装置が備える照明系としては、低位照明法と呼ばれる方式が採用される。図9は、低位照明法による従来の表面観察装置の概略図である。図9に示すように、従来の外観観察装置は、物品の表面に対して斜めの低い位置から光源51により光を当て、上方に設けたカメラ52で撮像する。物品Mの表面に傷等の欠陥があると、その表面で光が異常反射し、この光がカメラ52に捉えられる。この結果、欠陥が視認される。例えば欠陥が傷のような凹みの場合、光の入射側に対して奥側の内壁面に光が反射し、この部分が特に明るい像としてカメラ52に捉えられる。また、凹みの手前側の内壁面については、光に対して陰になるため、この部分が暗い像としてカメラ52に捉えられる。突起や隆起の場合にはこの関係が逆になるが、基本的に同様である。特許文献1〜3は、このような低位照明法による外観観察の技術を開示している。
このような低位照明法による外観観察装置の他、ライン照明を行う装置も知られている。この装置は、細いスリット状に物品を照明する照明系を備えている。物品の表面に傷や凹みのような欠陥があると、スリット状の照明パターンが湾曲する。物品の表面の本来の形状による湾曲と比較することで、欠陥の存在が確認できる。特許文献4は、このような照明パターンの湾曲を利用した外観観察の技術を開示している。
特開平6−229929号公報 実開平6−69824号公報 特開2009−287980号公報 特開2001−202496号公報
上述した従来の外観観察装置では、表面形状がはっきりと変化する場合にはその変化を視認し易いが、変化が非常になだらかである場合、視認が困難であるという問題がある。この点について、図10を使用して説明する。図10は、従来の表面観察装置の問題点を示した断面概略図である。
図9に示すような鋭利な傷や突起の場合、はっきりした凹凸であるので、明暗の差は大きく、視認され易い。しかしながら、なだらかな凹凸の場合、明暗の差が小さくなるので視認が困難となる。即ち、図10に示すように、例えば物品Mのなだらかな凹みを検出しようとしても、凹みにおける反射状態は凹みがない場合と大差はなく、カメラ52に捉えられる光の量は大きくは変化しない。このため、凹みの検出ができない。
具体的な例としては、例えば塗装された製品についてその塗装のムラ(部分的な塗装の隆起や凹み)を検査する場合が挙げられる。このようなムラについては、従来の表面観察装置では視認が難しい。このため、人が直接目で検査する場合が多く、生産性向上の障害となっている。
本願発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、なだらかに変化する表面の凹凸についても観察することができる表面観察装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、本願の請求項1記載の発明は、物品の表面を観察する表面観察装置であって、
細長いビームパターンで光を出射するライン照明ユニットと、
ライン照明ユニットから出射された光により照明される領域内からの光を捉えるラインセンサと、
物品をライン照明ユニット及びラインセンサに対して相対的に移送する移送機構とを備えており、
移送機構は、基準となる平面である基準面に沿って物品を移送する機構であり、
ライン照明ユニットによる基準面上のビームパターンの幅方向は移送方向に対して平行であり、
ラインセンサは、一つ又は一列に配列された複数の受光素子から成る長尺な検出部を有し、検出部の長手方向が基準面上のビームパターンの長手方向に平行となるよう配置されており、
ラインセンサは、ビームパターンにより照明される位置に物品が移送された際、照明された物品の表面からの反射光を捉えるものであるとともに、物品の表面を照明しているビームパターンの幅よりも狭い幅のエリアからの反射光を捉えるものであり、
ライン照明ユニットは、基準面に対して斜めの方向から光を照射するものであって、光ビームパターンの幅方向において強度又は波長が分布した光を出力するものであり、
ライン照明ユニットから出射されたビームパターンにおける光の分布は、移送機構による移送方向の一方の側から他方の側に向けて光の強度又は波長が増加又は減少する分布であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項2記載の発明は、前記請求項1の構成において、前記ライン照明ユニットは、出射されたビームパターンにより照明される位置に物品が移送された際、物品の表面において光が反射する位置及び姿勢で取り付けられており、前記ラインセンサは、この反射した光を捉える位置及び姿勢で取り付けられているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項3記載の発明は、前記請求項1又は2の構成において、前記ラインセンサが反射光を捉える領域は、前記物品の表面を照明しているビームパターンの幅方向中央に位置する領域であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項4記載の発明は、前記請求項1、2又は3の構成において、前記ラインセンサから出力データを処理するデータ処理ユニットが設けられており、データ処理ユニットは、前記ラインセンサからの出力データを閾値と比較することで、前記物品の表面における欠陥の有無を検出するものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項5記載の発明は、前記請求項1乃至4いずれかの構成において、前記ラインセンサから出力データを処理するデータ処理ユニットが設けられており、データ処理ユニットは、前記光の分布の勾配と、前記基準面に対する前記ラインセンサの配置角度とに従い、前記物品の表面に存在する凹みの深さ又は隆起の高さを検出するものであるという構成を有する。
以下に説明する通り、本願の請求項1記載の発明によれば、物品の移送方向に分布を持つビームパターンで照明を行い、物品の表面で反射した光をラインセンサで捉えるので、低位照明法のような従来の装置では観察ができなかったなだらかな凹みや隆起の観察が可能となる。
また、請求項2記載の発明によれば、上記効果に加え、ラインセンサが、物品の表面に反射した光を捉えるので、効率良く表面観察が行える。
また、請求項3記載の発明によれば、上記効果に加え、ラインセンサが反射光を捉える領域がビームパターンの幅方向中央に位置するので、凹み、隆起のどちらの場合にも均等に表面観察が行える。
また、請求項4記載の発明によれば、上記効果に加え、なだらかな凹みや隆起の欠陥についても自動的に検出がされるので、人が目で検出する必要がなくなる。このため、生産性の向上や人件費削減の点で顕著な効果がある。
また、請求項5記載の発明によれば、上記効果に加え、なだらかな凹みや隆起について深さや高さが算出されるので、どの程度の欠陥であるかを知ったり、表面にどのような湾曲があるのかを観察することができるようになる。
本願発明の第一の実施形態に係る表面観察装置の斜視概略図である。 図1に示す表面観察装置の正面断面概略図である。 基準面Sにおける照明パターンと撮像エリアについて示した斜視概略図である。 実施形態の装置における表面観察の原理について示した正面概略図である。 実施形態の装置における表面観察の原理について示した正面概略図である。 ラインセンサの出力から凹みの深さ又は隆起の高さを算出する点について示した概略図である。 ライン照明ユニットやラインセンサの配置角度と分解能との関係について示した概略図である。 第二の実施形態の表面観察装置の概略図である。 低位照明法による従来の表面観察装置の概略図である 従来の表面観察装置の問題点を示した断面概略図である。
次に、本願発明を実施するための形態(以下、実施形態)について説明する。
図1は、本願発明の第一の実施形態に係る表面観察装置の斜視概略図、図2は図1に示す装置の正面断面概略図である。図1及び図2に示す表面観察装置は、物品Mの表面を観察する装置であり、特になだらかな凹みや隆起を観察する装置である。この装置は、製品の出荷検査において表面に欠陥がないかどうか検査する目的で使用されるものであるが、本願発明はこの用途に限られるものではない。
図1及び図2に示すように、実施形態の表面観察装置は、ライン照明ユニット1と、ラインセンサ2と、移送機構3とを備えている。ライン照明ユニット1は、物品Mの表面に細長いビームパターンで光を照射して照明するユニットである。ライン照明ユニット1は、光源11と、光源11を内部に収容した筐体12等から構成されている。
光源11は長尺なものであり、棒状の光源や、点光源を一列に並べて線状光源としたものが使用される。例えば、多数のLEDを一列(又は複数列)に並べた光源ユニットが使用できる。
筐体12は、長方形の出射スリット120を有している。出射スリット120の長手方向は、光源11の長手方向と平行であり、出射スリット120から出射されたビーム(光束)は、この方向に長いパターンとなる。光源11と出射スリット120との間には、シリンドリカルレンズ13が必要に応じて配置される。
ライン照明ユニット1は、物品Mに対して斜めに光を照射して照明する姿勢で配置されている。「斜めに」とは、観察の基準となる平面(以下、単に基準面と呼ぶ)Sに対して斜めの方向から光を照射するということである。
凹みや隆起といった形状欠陥は、ある平面を観念し、この平面と比較することで凹みであったり隆起であったりことが把握される。この平面が基準面Sである。この実施形態の装置では、基準面Sは水平な面となっている。
ライン照明ユニット1による斜め照明の角度について、光軸Laと基準面Sとの成す角θで示すと、θは10〜35°程度で良い。尚、ライン照明ユニット1の光軸Laとは、図1に示すように、光源11の中心と出射スリット120の中心とを結ぶ線として定義される。このようなライン照明ユニット1により、ある領域内に光が照射され、その領域に物品Mが配置されることで物品Mの表面が照明される。照射されるビームのパターンPiは、図1及び図2に示すように細長いほぼ長方形のパターンとなる。
尚、この明細書において、ライン照明ユニット1から出射されたビームのパターンPbを「ビームパターン」と呼び、ビームパターンのうち、基準面S上のパターンPiを照明パターンと呼ぶ。基準面Sは仮想面であるので、そこが「照明」される訳ではないが、基準面S上に物体の平坦面が存在した場合に現れる照明のパターンという意味である。
図1や図2に示すように、ラインセンサ2は、照明パターンPiを挟んでライン照明ユニット1とは反対側に配置されている。ラインセンサ2は、非常に狭いライン状の視野で撮像を行うカメラ(ラインセンサカメラ)であり、CCDのような受光素子を複数一列に配列した検出部を備えたものである。以下、この実施形態の説明において、複数の受光素子の配列方向を検出部の長手方向とする。
尚、実施形態の装置において、ラインセンサ2は、物品Mの表面からの光を捉えることで表面を観察するものではあるものの、厳密な意味で「撮像」することを必須要件とするものではない。とはいえ、実施形態のラインセンサ2は、CCDのような受光素子を使用しているので、「撮像」という用語を広い意味として上で使用する。
図2に示すように、ラインセンサ2はレンズ21を備えている。レンズ21は、不図示のホルダーによりラインセンサ2に対して所定の位置関係で保持される。レンズ21が、ラインセンサ2の内部に配設されている場合もある。
ラインセンサ2による撮像エリアの幅は、検出部の幅に対してレンズの倍率を掛けたものであるが、撮像エリアの幅は、例えば、レンズの倍率が1/5〜1/7の場合、25μm〜35μm程度の狭いものであり、線状のエリアを撮像すると言っても良い狭さである。
ラインセンサ2による撮像エリアについて、図3を使用して説明する。図3は、基準面Sにおける照明パターンと撮像エリアについて示した斜視概略図である。図3において、ラインセンサ2による撮像エリアを符号Acで示す。図3に示すように、撮像エリアAcは、その長手方向が、照明パターンPiの長手方向に一致している。撮像エリアAcの長手方向は、ラインセンサ2の検出部の長手方向に一致しており、検出部の長手方向が照明パターンPiの長手方向に一致するようラインセンサ2は精度良く配置される。
また、図3に示すように、撮像エリアAcの位置は、照明パターンPiの領域内であって、且つ照明パターンPiの幅方向中央の位置となっている。そして、撮像エリアAcの幅Wcは、照明パターンPiの幅Wiよりも狭い。図3では、撮像エリアAcはある程度の大きさの幅Wcで描かれているが、上述したように撮像エリアAcは線状と呼び得る程度の狭い領域である。
図1及び図2に示すように、ラインセンサ2も基準面Sに対して斜めの方向から撮像を行うように配置されている。説明の都合上、図1に示すように、ラインセンサ2についての仮想面として撮像軸面Scを観念する。撮像軸面Scは、ラインセンサ2の検出部の幅方向中心であって検出部の表面(各受光素子の入射面)に対して垂直な面である。図2に示すように、撮像軸面Scは、基準面Sに対してθの角度を成している。θは、例えば10〜35°程度の範囲の中から凹みや隆起の高さあるいは深さによって、適宜設定される。
また、ラインカメラ2は、ライン照明ユニット1に対する相対的な位置関係や姿勢も最適化されている。具体的は、図3に示すように、ライン照明ユニット1の光軸Laと基準面Sとの交点Oを基準点とし、基準点Oを通り照明パターンPiの長手方向に延びる線を基準線Lbとする。ラインセンサ2は、撮像エリアAcの中心が基準点Oに一致し、撮像エリアAcの長手方向が基準線Lbに一致する位置及び姿勢で配置されている。
尚、図1や図2に示すように、ラインセンサ2は、物品Mの表面上の照明パターンPiを挟んでライン照明ユニット1とは反対側となるよう配置されている。照明パターンPiの長手方向は物品Mの移送方向に対して垂直な水平方向であるので、ライン照明ユニット1は移送方向の例えば前側に配置され、ラインセンサ2は後ろ側に配置されている。
移送機構3は、ライン照明ユニット1とラインセンサ2に対して物品Mを相対的に移送する機構である。「相対的に」とは、静止したライン照明ユニット1及びラインセンサ2に対して物品Mを移送するか、静止した物品Mに対してライン照明ユニット1及びラインセンサ2を移送するかであり、この実施形態では前者の機構となっている。
物品Mは、この実施形態では板状の製品となっており、例えば建築資材としてのタイルが想定されている。装置は、物品Mが載置されるステージ31を備えている。移送機構3は、このステージ31を移動させて物品Mを移送する機構となっている。移送機構3としては、例えばモータ34で回転駆動されるボールねじ32とリニアガイド33とから成る機構が使用できる。
図1及び図2から解るように、この実施形態で観察されるのは物品Mの上面である。移送機構3は、設定された基準面Sに沿って物品Mが移送されるようステージ31を移動する機構となっている。尚、照明パターンPiの長手方向は物品Mの移送方向に対して垂直な水平方向であり、前述したようにライン照明ユニット1は移送方向の例えば前側に配置され、ラインセンサ2は後ろ側に配置されている。ライン照射ユニット1が後ろ側、ラインセンサ2が前側であっても良い。
また図2に示すように、実施形態の表面観察装置は、データ処理ユニット4を備えていおり、ラインセンサ2の出力はデータ処理ユニット4に送られて処理されるようになっている。データ処理ユニット4は、演算処理部41や記憶部42、不図示の表示部(ディスプレイ)等を備えている。
このような実施形態の表面観察装置において、ライン照明ユニット1は、特定の方向に分布を持ったビームパターンPbで照明を行うものとなっている。この実施形態では、分布は強度(振幅)の分布となっている。
ビームパターンPbは、光軸Laに垂直な方向であってビームパターンPbの長手方向に対して垂直な方向において強度が変化する分布を有している。より詳しくは、光軸Laに垂直な方向であってビームパターンPbの長手方向に対して垂直な方向の一方の側から他方の側に向けて光の強度が連続的に減少する分布となっている。このため、基準面S上の照明パターンPiにおいても、照明パターンPiの幅方向において一方の側から他方の側に向けて光の強度が連続的に減少する分布となっている。図1及び図2から解るように、一方の側とは、物品Mの移送における前側であり、他方の側とは後ろ側となっている。照明パターンPiにおける照度分布Iが図2中に示されている。
このような強度分布での光の出射を可能にするため、ライン照明ユニット1は、筐体12内にフィルタ14を内蔵している。図2中には、このフィルタ14の透過率tが示されている。
フィルタ14は、長尺な光源11と同程度の長さを有する帯板状である。フィルタ14の透過率は、帯板の幅方向で連続的に変化しており、一方の側から他方の側に連続的に減少する透過率分布となっている。尚、フィルタ14は、光軸Laに対して垂直な姿勢で取りつけられている。ライン照明ユニット1は、このような構成及び配置のフィルタ14を通して光を出射するため、図2に示す強度分布Iを有する照明パターンPiで物品Mの表面を照明するものとなっている。
次に、このような構成を有する実施形態の表面観察装置の動作について、図4を参照しながら説明する。図4及び図5は、実施形態の装置における表面観察の原理について示した正面概略図である。
図4及び図5には、移送機構3により移送される物品Mに対してライン照明ユニット1により照明がされる様子が示されている。図4及び図5に示すように、ライン照明ユニット1によるビームパターンPbは、ある一定の幅を持っている。ラインセンサ2の撮像エリアは、ビームパターンPbの幅に対して十分に小さいものであり、基準面上のビームパターン(照明パターン)の幅方向において一定の位置に設定されている。この実施形態では、図3に示すように、撮像軸面Scは照明パターンPiの幅方向中央において照明パターンPiに交差しており、撮像エリアAcは照明パターンPiの幅方向の中央位置となっている。
図4(1)に示すように、物品Mの表面に凹みや隆起がなく平坦面である場合、物品Mの表面は基準面Sに一致し、ラインセンサ2の撮像軸面Scが物品Mの表面と交差する箇所(以下、交差箇所という)Pcは、照明パターンの幅方向中央位置である。交差箇所Pcには、ビームパターンPbのうち、幅方向中央を進んできた光が照射され、ラインカメラ2は、この幅方向中央を進んできた光の反射光を捉える状態となる。この光は、幅方向中央位置であるので、照度はちょうど中間の値となる。このため、ラインセンサ2から出力される値も中間の値(中間の明るさ)となる。
一方、この物品Mに例えば凹みがあり、物品Mが移送されてきてこの凹みの部分がビームパターンPbで照明されたとする。この場合が、図4(2)に示されている。この場合は、撮像軸面Scの物品Mの表面に対する交差箇所は、図4(2)に示すように、撮像軸面Sc上においてさらに先に延びた斜め下側の位置Pc’となる。この位置Pc’に照射される光は、ビームパターンPbにおいて幅方向の中央を進んできた光ではなく、他方の側(移送方向前側)を進んできた光であり、中間値より高い強度の光である。このため、交差箇所Pc’における照度は、図4(1)の場合の中間値よりも強くなり、この強い光がラインセンサ2により捉えられる。したがって、ラインセンサ2からデータ処理ユニット4に出力される値も中間値よりも高いものとなる。
また、この物品Mに隆起があり、物品Mが物品Mが移送されてきてこの隆起の部分がビームパターンPbで照明されたとする。この場合が、図4(3)に示されている。この場合は、交差箇所Pc”は、図4(3)に示すように、撮像軸面Sc上において手前側の斜め上側の位置となる。この位置Pc”に照射される光は、ビームパターンPbにおいて幅方向の中央を進んできた光ではなく、一方の側(移送方向後ろ側)を進んできた光であり、中間値より低い強度の光束である。このため、交差箇所Pc”における照度は、図4(1)の場合の中間値よりも低くなり、この弱い光がラインセンサ2により捉えられる。したがって、ラインセンサ2からデータ処理ユニット4に出力される値も中間値よりも低いものとなる。
図4(1)〜(3)から解るように、物品Mの表面に凹凸があり、その凹凸がビームパターンPbによる照明エリアに達すると、凹凸に応じてラインセンサ2の出力が変化する。このため、凹みや隆起のような欠陥があった場合、そのことがラインセンサ2の出力から確認できる。例えば、データ処理ユニット4において一定の閾値を設定し、その閾値を超えた場合には表面欠陥を検出したとしてアラームを出力するといった使い方が可能である。
図4では、凹みや隆起が成す斜面が物品Mの移送方向の前方に位置している場合が説明されているが、移送方向の後方に位置している場合も基本的に同様である。この場合が、図5に示されている。
図5(1)に示すように、凹みの移送方向の後ろ側に斜面が物品Mの移送に伴いビームパターンPbによる照明エリアに達したとする。この場合も、ラインセンサ2の撮像軸面Scと物品Mの表面との交差箇所Pcは、撮像軸面Sc上においてさらに斜め下側の位置Pc’となる。このため、同様に照度の強い箇所をラインセンサ2が撮像する状態となり、ラインセンサ2からの出力が強まる。
また、図5(2)に示すように、隆起の移送方向の後ろ側の斜面がビームパターンPbによる照明エリアに達したとする。この場合も、この場合も、ラインセンサ2の撮像軸面Scと物品Mの表面との交差箇所Pcは、撮像軸面Sc上において手前側の斜め上側の位置Pc”となる。このため、同様に照度の低い箇所をラインセンサ2が撮像する状態となり、ラインセンサ2からの出力が弱くなる。
このように、凹部や隆起の後ろ側の斜面を捉える場合も、同様にラインセンサ2の出力が変動するから、その変動により、凹みや隆起といった表面欠陥を検出することができる。
図2に示すように、照明パターンPiの幅方向において照度分布Iは連続的に変化しており、特にこの実施形態では直線的に変化する分布となっている。したがって、凹みや隆起がない場合の出力値(中間値)に対する値の変化率は、凹みの深さ又は隆起の高さを表現していることになり、出力値をデータ処理することで凹みの深さや隆起の高さを知ることができる。
この点について、図6を使用してより詳しく説明する。図6は、ラインセンサ2の出力から凹みの深さ又は隆起の高さを算出する点について示した概略図である。
実施形態の装置において、照明パターンPiの幅方向の照度分布Iが予め測定される。照度分布Iは、図6に示すように単純な一次関数として数値化される。この際、一次関数の傾きkは、照明パターンPiの幅方向の単位距離(Δw)当たりの照度の変化であり、以下の式1で表現される。
Figure 2015059907
一方、凹みや隆起がない正常な表面の場合の出力値も予め測定される。物品Mの正常な表面の部分を照射位置におき、照明パターンPiで照明してラインセンサ2から値を出力させる。この値が基準値であり、Vとする。基準値Vは、データ処理ユニット4内の記憶部42に記憶される。
図4や図5に示す表面観察において、ラインセンサ2からの出力値をVとし、凹みの深さを図6に示すようにdとすると、深さdは式2により算出される。
Figure 2015059907

式2において、θは、前述したようにラインセンサ2の撮像軸面Scが基準面Sに対して成す角である。データ処理ユニット4の記憶部42には、θの値も記憶されており、データ処理ユニット4の演算処理部41は、式2に従って凹みの深さdを算出する。
式2においてdの値はプラスであるが、図4から容易に解るように、隆起の場合には符号がマイナスになるだけであり、全く同じように隆起の高さが算出できる。図6では、図4に示すように、凹みや隆起のうち移送方向前側の斜面を検出する場合を想定しているが、図5に示すように後ろ側の斜面を検出する場合も同様である。即ち、凹みの場合には出力値の低下となって現れ、隆起の場合には出力値の増加となって現れるから、基準値(中間値)と比較し、式2を適用することで凹みの深さや隆起の高さが算出できる。この点は、図5に示すように凹みや隆起の斜面が移送方向の後ろ側に位置している場合も全く同様である。
次に、上記のような実施形態の構成におけるライン照明ユニット1やラインセンサ2の取付角度について説明する。
前述したように、実施形態の表面観察装置は、ライン照明ユニット1で光照射された物品Mの表面からの反射光をラインセンサ2で捉え、その強弱で表面の凹みや隆起を観察するものである。したがって、反射光の出力が小さいと測定することが困難になる。物品Mが透明体である場合がこれに該当する。
物品Mが透明体であっても、反射光の出力が大きい方が望ましく、この点では、フレネルの式に従ってライン照明ユニット1の配置角度θは、小さいことが好ましく、ラインセンサ2の配置角度θは、この反射した光を捉える角度とすることが好ましい。尚、反射光の出力を大きくする観点では、ライン照明ユニット1の配置角度θは、全反射する角度であるとより好ましい。
また、ライン照明ユニット1からの光は、レーザーのような平行度の高い光ではなく、拡散した光とすることが好ましい。レーザーのような平行度の高い光を照射すると、凹みや隆起の箇所で反射光の向きが揃って変化するため、多くの光がラインセンサ2の受光素子から外れてしまい、凹みや隆起で反射した光を捉えることができずラインセンサ2の出力が大きく低下してしまうことがあり得る。したがって、凹みや隆起の部分に光を照射した場合も反射光の向きが揃って変化してしまうことがないよう、ある程度ばらつきのある角度で光が物品Mの表面に照射される拡散光であることがことが好ましい。
拡散光の程度は、観察する物品Mの凹みや隆起の形態によるが、実施形態の装置は、従来の装置では検出できなかったなだらかな斜面の凹みや隆起を観察するので、光の広がりはそれほど大きくなくて良い。尚、上記説明における光の広がりとは、物品Mの移送方向での広がりということである。また、光の進行方向が多少ばらついていれば良いので、全体としてビームが少しずつ集光している状態であっても良い。
また、実施形態の装置は、従来検出ができなかったなだらかな斜面の凹みや隆起の検出を目的とするものの、急な斜面であっても観察が可能なことは言うまでもない。この場合、ライン照明ユニット1の配置角度θやラインセンサ2の配置角度θがあまりに小さいと、凹みや隆起の観察ができなくなってしまうことがあり得る。
即ち、凹みや急峻な斜面に対して小さい取付角度θ,θでラインセンサユニットを取り付けてしまうと、斜面に光を照射できなくなったり、ラインカメラが斜面を見通せなくなったりする。したがって、観察しようとする凹みや隆起の斜面の角度を想定し、その角度より小さな角度とならないようにライン照明ユニット1やラインセンサ2を配置する。
尚、分解能の高い測定を行うという観点では、ライン照明ユニット1の配置角度θやラインセンサ2の配置角度θは小さい方が望ましい。以下、この点について説明する。図7は、ライン照明ユニット1やラインセンサ2の配置角度と分解能との関係について示した概略図である。
ラインセンサ2の出力は、前述したようにデータ処理ユニット4で処理されるが、ここでの処理はデジタル処理であるため、ラインセンサ2の各受光素子の出力は、所定のビット数で分解される。「分解」とは、出力について強弱の段階を付けることである。例えば、8ビットでデータ処理を行う場合、ラインセンサ2の出力の強弱は256段階で分解される。ここでの分解の数(以下、スケール数という)が、表面観察の分解能を規定する。表面観察の分解能とは、表面の変化をどれくらいの細かさで観察するかということである。
図7において、ラインカメラの撮像軸面Scが基準面Sに対して成す角θは、ライン照明ユニット1の光軸Laが基準面Sに成す角θと等しく、また移送方向の最も前側の光線が基準面Sに対して成す角θもθと等しいとする(平行光であると近似する)。この場合、照明パターンPiの幅をwとすると、ラインセンサ2で検出できる凹みの深さの最大値dmaxは、式3で表される。
Figure 2015059907
maxを超えた深さとなった場合、図7(2)から判るように、ビームパターンを外れてしまうため、照度は最低値(バックグラウンドの照度)となる。つまり、照度の低下は飽和してしまい、それ以上は低下しなくなり、dmaxが深さ測定の限界値となる。また、隆起の高さが(w/2)tanθを超えた場合、ビームパターンを外れてしまい、バックグラウンドの照度に低下してしまうため、同様に検出ができなくなる。この際の高さが、高さの限界値hmaxである。
ここで、データ処理ユニット4のビット数は、上記dmaxやhmaxを分解することになるから、有限のスケール数に対してはθを小さくしdmaxやhmaxを小さくした方が分解能が高くなる。即ち、スケール数をnとすると、分解能はdmax/n(又はhmax/n)=(w/2n)tanθ で表され、この値が小さいほど高分解能となる。従って、一定のnの下では、θが小さくdmaxが小さいほど高分解能となる。逆に、dmaxやhmaxを小さくせずに分解能を高くしたいのであれば、nを大きくする必要がある。
尚、以上の議論は、撮像エリアが線状であることを前提にしている。実際は、図3に示すように一定の幅Wcを有する。分解能は、この幅Wc程度の大きさより小さくすることはできず、より分解能を高くするには、撮像エリアの幅Wcをより狭くする必要がある。
いずれにしても、実施形態の表面観察装置によれば、物品Mの移送方向に強度分布を持つビームパターンPbで照明を行い、物品Mの表面で反射した光をラインセンサ2で捉えるので、低位照明法のような従来の装置では検出できなかったなだらかな凹みや隆起について検出や深さ又は高さの測定が行える。このため、表面の形状の僅かな変化を検出したり測定したりする必要がある場合に好適に使用される表面観察装置となる。
上述した第一の実施形態の装置において、ライン照明ユニット1については、フィルタ14を使用することで幅方向に分布のあるビームパターンPbを得たが、他の構成もあり得る。ごくシンプルな構造としては、帯状のビームパターンで光を出射する照明ユニットについて、ビームパターンの幅方向の端部からのみ光を取り出す出射スリットを設け、その出射側に必要に応じてシリンドリカルレンズを設ける。帯状のビームパターンの端部では徐々に強度が低下しているので、それを利用する。
尚、第一の実施形態の装置において、帯状のビームパターンPbの幅方向における光の強度分布については、前述したような移送方向前側から移送方向後ろ側に向けて強度が減少する分布ではなく、逆に増加する分布であっても良い。この場合は、図6に示す照度分布Iの勾配の向きが逆向きになり、凹みの場合には中間値よりマイナス、隆起の場合には中間値よりプラスになるのみであり、他は全く同様である。
次に、第二の実施形態の表面観察装置について説明する。図8は、第二の実施形態の表面観察装置の概略図である。
第二の実施形態の装置は、ライン照明ユニット1の構成が第一の実施形態と異なっている。即ち、第一の実施形態では光の強度が照明パターンPiの幅方向で分布を持っていたが、第二の実施形態では光の波長が照明パターンPiの幅方向で分布を持つものとなっている。
具体的に説明すると、図8に示すように、第二の照明ユニットにおけるライン照明ユニット1は、白色光源である線状の光源11と、線状の光源11の出射側に配置された分散素子15とが筐体12内に設けられている。分散素子15は、線状光源11と平行に延びる棒状のプリズムが一例として使用でき、分散素子15と線状光源11との間にはシリンドリカルレンズ13が必要に応じて配置される。
ライン照明ユニット1から出射されるビームパターンPbは、分散素子15により波長が分散され、物品Mの移送方向に分布を持つものとなっている。この例では、図8中に示すように、移送方向の前方にいくほど波長が長くなり、後方にいくほど波長が短くなる分布となっている。
一方、ラインセンサ2は、この実施形態では、波長検出機能を持つものとなっている。例えば、波長に応じて感度が直線的に変化する感度特性を有する受光素子を備えたラインセンサ2を使用する。帯状のビームパターンPbの強度分布は幅方向において一定とし、凹凸によっても照度の変化はないものとする。データ処理ユニット4は、ラインセンサ2からの出力の変化から、捉えられた光の波長のシフト量を算出し、このシフト量に従って凹みや隆起の有無を判断したり、凹みの深さや隆起の高さを検出したりするよう構成される。
図8に示す以外の構成としては、ラインセンサ2と同様の狭い視野で光を捉えるよう入射スリットを設け、入射スリットからの光を分光器で分光し、どの波長の光が捉えられているかを検出するようにしても良い。この構成も、ライン上の視野からの光を捉えて出力信号に変換するという点ではラインセンサと呼び得る。
この第二の実施形態でも、物品Mの移送方向に分布を持つ照明パターンPiで照明を行い、物品Mの表面で反射した光をラインセンサ2で捉えるので、なだらかな凹みや隆起について検出や深さ又は高さの測定が行え、このような用途に好適に使用することができる。
尚、第二の実施形態では、移送方向に分布を持った光の波長域は可視域が想定されているので、物品Mの表面は、白色やグレー、黒、金属色といった色であることが好ましい。物品Mの表面が照明パターンPi内の波長の色のいずれかと一致していると、正確な欠陥検出や寸法測定が難しくなるからである。
上記各実施形態では、物品Mの表面は平坦面で、平坦面にする凹みや隆起等の欠陥を観察したが、曲面に存在する形状欠陥を検出したり、欠陥の深さ又は高さを測定したりすることも可能である。具体的には、観察対象と同一形状の物品であって正常な曲面状の表面を持つ物品を移送機構3で移送し、この際に得られたラインセンサ2からの出力を基準データとして記憶する。そして、対象となる物品Mを同様に移送機構3で移送しながら観察を行い、ラインセンサ2からの出力を基準データと比較する。基準データとの違いが限度以上に存在していれば、凹みや隆起のような欠陥が存在していると判断することができる。この場合、物品Mの移送に伴って変化するラインセンサ2の出力は逐次記憶できるので、物品Mの曲面形状が全体的に正常な形状からずれていること等も検出することができ、全体的な形状欠陥の検出も可能である。
また、各実施形態の装置は、欠陥の検出や欠陥の寸法測定といった目的の他、単に表面の形状を可視化する目的でも使用することができる。固定されたライン照明ユニット1及びラインセンサ2に対して物品Mの表面を移送(スキャン)すると、表面の凹凸に応じてラインセンサ2の出力が変化する。移送方向に垂直な方向については、ラインセンサ2の各受光素子からの出力値の違いで凹凸が表現されるので、ラインセンサ2の撮像エリアAcの長さ×物品Mの移送距離の領域における表面全体の凹凸形状が数値データで示される。したがって、数値データを適当な可視化プログラムで可視化すれば、ディスプレイ等において物品Mの表面形状が視覚的に表現される。
尚、表面観察の対象物としては、各種の物品Mを対象物とすることができる。例えば、前述したタイルの建築資材の他、ドアやバンパーといった自動車用部品、スマートフォーンのような電子機器の筐体ケース等が想定し得る。
また、物品Mの移動は相対的であり、前述したように、静止した物品Mに対してライン照明ユニット1及びラインセンサ2が移送しても良いと説明したが、この場合は、ライン照明ユニット1とラインセンサ2とを一体に保持するフレームを設け、フレームを基準面Sの方向に沿って移動させる機構が設けられる。
上述したラインセンサ2の構成において、必ずしも撮像を行う訳ではないと説明したが、一列のみ配列されたCCDのような受光素子において、各受光素子から出力される出力値が異なり、その違いに応じて凹凸が表現されるので、その点をもって「撮像」ということもできる(一次元の撮像)。また、ラインセンサ2の撮像エリアAcは上記のように狭いものではあるもの、受光素子を複数列配列したラインセンサ2を排除する趣旨ではなく、このようなラインセンサ2が使用されることもあり得る。
また、長尺な一つの受光素子のみを備えたラインカメラ2であっても実施は可能である。複数の受光素子を一列に配列したラインカメラ2の場合、配列方向に沿った方向(撮像エリアの長さ方向)のどの位置に欠陥が存在しているかを知り得るという点で意義がある。とはいえ、撮像エリアの長さ方向のどの位置に欠陥があるかまでは知る必要がなく、単に物品Mを移送した際にあるタイミング(移送方向のある地点)で欠陥があったことが判れば良いということであれば、長尺な一つの受光素子で足りる。
また、ラインセンサ2による撮像エリアAcは、照明パターンPiの幅方向の中央位置であるとしたが、幅方向の中央から端部までのいずれかの位置であれば実施可能である。凹みの場合にはラインセンサ2の出力が低下し、隆起の場合には出力が増加するからである。また、照明パターンPiの端部に撮像エリアAcが設定されている場合でも、凹みのみを観察する場合、又は隆起のみを観察する場合には、問題なく実施できる。尚、撮像エリアAcが照明パターンPiの幅方向の中央位置である構成は、凹み及び隆起のいずれの場合にも同等に広い限界値まで検出や寸法計測が行えるという顕著な意義がある。
また、各実施形態において、ビームパターンの幅方向の光の分布は、直線的に減少又は増加する分布であったが、直線的な減少又は増加でなくとも良い。直線的な減少又は増加の場合、図6から解るように深さ又は高さの算出が容易であるというメリットがあるものの、直線的に変化する分布でなくとも、変化が既知であれば計算によって求めることができる。この点は、変化が連続的でなく段階的な場合も同様である。
1 ライン照明ユニット
11 光源
12 筐体
120 出射スリット
13 シリンドリカルレンズ
14 フィルタ
15 分散素子
2 ラインセンサ
3 移送機構
31 ステージ
4 データ処理ユニット
41 演算処理部
42 記憶部
M 物品
Ps 基準面
Pb ビームパターン
Pi 照明パターン

Claims (5)

  1. 物品の表面を観察する表面観察装置であって、
    細長いビームパターンで光を出射するライン照明ユニットと、
    ライン照明ユニットから出射された光により照明される領域内からの光を捉えるラインセンサと、
    物品をライン照明ユニット及びラインセンサに対して相対的に移送する移送機構とを備えており、
    移送機構は、基準となる平面である基準面に沿って物品を移送する機構であり、
    ライン照明ユニットによる基準面上のビームパターンの幅方向は移送方向に対して平行であり、
    ラインセンサは、一つ又は一列に配列された複数の検出素子から成る長尺な検出部を有し、検出部の長手方向が基準面上のビームパターンの長手方向に平行となるよう配置されており、
    ラインセンサは、ビームパターンにより照明される位置に物品が移送された際、照明された物品の表面からの反射光を捉えるものであるとともに、物品の表面を照明しているビームパターンの幅よりも狭い幅のエリアからの反射光を捉えるものであり、
    ライン照明ユニットは、基準面に対して斜めの方向から光を照射するものであって、光ビームパターンの幅方向において強度又は波長が分布した光を出力するものであり、
    ライン照明ユニットから出射されたビームパターンにおける光の分布は、移送機構による移送方向の一方の側から他方の側に向けて光の強度又は波長が増加又は減少する分布であることを特徴とする表面観察装置。
  2. 前記ライン照明ユニットは、出射されたビームパターンにより照明される位置に物品が移送された際、物品の表面において光が反射する位置及び姿勢で取り付けられており、前記ラインセンサは、この反射した光を捉える位置及び姿勢で取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の表面観察装置。
  3. 前記ラインセンサが反射光を捉える領域は、前記物品の表面を照明しているビームパターンの幅方向中央に位置する領域であることを特徴とする請求項1又は2記載の表面観察装置。
  4. 前記ラインセンサから出力データを処理するデータ処理ユニットが設けられており、データ処理ユニットは、前記ラインセンサからの出力データを閾値と比較することで、前記物品の表面における欠陥の有無を検出するものであることを特徴とする請求項1、2又は3記載の表面観察装置。
  5. 前記ラインセンサから出力データを処理するデータ処理ユニットが設けられており、データ処理ユニットは、前記光の分布の勾配と、前記基準面に対する前記ラインセンサの配置角度とに従い、前記物品の表面に存在する凹みの深さ又は隆起の高さを検出するものであることを特徴とする請求項1乃至4いずれかの表面観察装置。
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JP7095966B2 (ja) 2017-09-22 2022-07-05 株式会社Screenホールディングス 検査装置および検査方法

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