JP2015056881A - 音響トランスデューサ、およびマイクロホン - Google Patents

音響トランスデューサ、およびマイクロホン Download PDF

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Abstract

【課題】マイクロホンでの可及的に大きなダイナミックレンジと好適な音響特性を実現し得る音響トランスデューサを提供する。
【解決手段】振動膜に設けられた振動電極と固定膜に設けられた固定電極との間の静電容量の変化により、音波を検出して電気信号に変換し出力する、少なくとも第一センシング部と第二センシング部を有する音響トランスデューサにおいて、第一センシング部と第二センシング部は、固定膜を共通とし、且つ振動電極が各センシング部に対応する第一センシング領域および第二センシング領域に分割されている。そして、第一センシング部は、いわゆるフローティング形式の固定手法により固定膜に対して第一センシング領域が相対的に固定され、第二センシング部は、第二センシング領域の振動膜が、固定電極と振動電極の間に空隙が形成された状態で、基板又は固定膜に固定されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、振動電極と固定電極との間の静電容量の変化により、音波を検出して電気信号に変換し出力する音響トランスデューサに関する。
従来、携帯電話機などに搭載される小型のマイクロホンとしてエレクトレットを利用したECM(Electret Condenser Microphone)が広く使用されてきた。しかし、エレクト
レットでの電荷保持は、マイクロホンの製造時における熱雰囲気の影響を受けやすいため、十分な品質維持が困難となる場合があった。そこで、音波を検出して電気信号(検出信号)に変換するコンデンサ型の音響トランスデューサを利用したMEMSマイクロホンの優位性が理解されるようになってきている。なお、この音響トランスデューサは、MEMS技術を利用して製造されることから、MEMSマイクロホンとも称されている。
ここで、マイクロホンにおいては、検出可能な音波の対応音圧域(ダイナミックレンジ)が大きくなるほど、マイクロホンの利便性が高まり有用とされる。ダイナミックレンジは、高調波ひずみ率(Total Harmonic Distortion、以下「THD」と称する。)によっ
て制限される最大対応音圧(Acoustic Overload Point、以下「AOP」と称する。)と
、信号雑音比で制限される最小対応音圧とで規定される。そして、最大対応音圧近辺の音圧の大きい音をマイクロホンで検出しようとすると、出力信号に高調波ひずみが発生し、音質を損ねてしまうことによる。そこで、例えば、特許文献1に示す技術では、固定電極と振動電極を対向させた音響トランスデューサにおいて、振動電極をスリットによってその大部分を分断して、該音響トランスデューサにおけるコンデンサ構成を高感度可変コンデンサと低感度可変コンデンサとに分割することで、マイクロホンのダイナミックレンジを拡張する技術が開示されている。
また、信号雑音比を向上させて最小対応音圧を下げる技術として、特許文献2には、MEMSマイクロホンの音響トランスデューサにおいて、振動電極をフローティング形式に構成する技術が開示されている。この技術では、マイクロホンの非使用時には振動電極と固定電極間に電圧が印加されていないため、振動電極が自由状態に置かれるが、音波検出のために両電極間に電圧印加されると、電極間に電気的引力が生成され、固定膜側に設けられた突起部に振動電極が突き当たった状態で振動電極が固定膜に対して位置決め、固定される。これによりマイクロホンの感度を向上させ、結果、信号雑音比が良好である好適な音響特性を実現することが可能となる。
特開2012−147115号公報 特許第5049312号公報
振動電極と固定電極との間の静電容量の変化により、音波を検出して電気信号に変換し出力する音響トランスデューサにおいて、従来技術のように高感度可変コンデンサと低感度可変コンデンサとに分割するだけでは、マイクロホンのダイナミックレンジを拡大することは可能であるものの、その音響特性については改善の余地があると思われる。音響トランスデューサにおいては、固定膜に対する振動電極の相対的な固定状態は、その音響特性に少なからず影響を及ぼし得る。
そこで、上記のフローティング形式による振動電極の固定手法によれば、音波を検出するにあたって、固定膜に対して振動電極を位置決め、固定するため、音波検出時の振動電極における内部応力を抑制することができ、以て音響トランスデューサの音響特性を良好なものとし得る。特に、信号雑音比を向上させることで、最小対応音圧を引き下げることができる。しかし、このようなフローティング形式の固定手法による場合、最大対応音圧を引き上げるのは困難である。これは、振動電極を保持しているのは電極間に作用する電気的引力であるため、音圧が比較的大きくなると保持力が弱まり、その音圧によって、固定電極に対して振動電極がずれたり外れたりし、音波の検出信号の歪みを生み出す恐れがあるためである。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、振動電極と固定電極との間の静電容量の変化により、音波を検出して電気信号に変換し出力する音響トランスデューサであって、マイクロホンでの可及的に大きなダイナミックレンジと好適な音響特性を実現し得る音響トランスデューサを提供することを目的とする。
本発明においては、上記課題を解決するために、基板の開口部の上方に振動膜および固定膜が形成され、それらの振動電極と固定電極との間の静電容量の変化により、音波を検出して電気信号に変換し出力する音響トランスデューサにおいて、感度の異なる少なくとも二つのセンシング部を設け、より好ましくは、感度の高いセンシング部での振動電極の固定手法としてフローティング形式を採用し、感度の低いセンシング部での振動電極は、基板又は固定膜に直接に固定する形式が採用される。これにより、各センシング部での音圧に対する感度を好適に形成することが可能となり、以てダイナミックレンジと音響特性の均衡を図ることができる。
詳細には、本発明は、基板の開口部の上方に振動膜および固定膜が形成され、該振動膜に設けられた振動電極と該固定膜に設けられた固定電極との間の静電容量の変化により、音波を検出して電気信号に変換し出力する、少なくとも第一センシング部と第二センシング部を有する音響トランスデューサにおいて、前記第一センシング部と前記第二センシング部は、前記固定膜を共通とし、且つ前記振動電極が各センシング部に対応する第一センシング領域および第二センシング領域にそれぞれ分割される。そして、前記第一センシング部は、前記第一センシング領域に対向する前記固定膜上に前記振動電極側に突出した突起部が設けられ、且つ、前記固定電極と前記振動電極との間に電圧が印加されると、前記振動膜が前記突起部に接することで、該固定電極と該振動電極との間に第一所定間隔の空隙が形成された状態で該固定膜に対して該振動電極の前記第一センシング領域が相対的に固定された状態となり、該電圧印加が解消されると該第一センシング領域の相対的な固定状態も解消されるように構成され、前記第二センシング部は、前記第二センシング領域の前記振動膜が、前記固定電極と前記振動電極の間に第二所定間隔の空隙が形成された状態で、前記基板又は前記固定膜に固定されている。
本発明に係る音響トランスデューサは、検出される音波によって振動膜が振動することで生じる、振動電極と固定電極との間の静電容量の変化に基づいて、その音波を検出して電気信号に変換し出力するものである。ここで、固定膜は、振動膜と比べて音波によって振動しにくくなるように、又は実質的に音波によって振動しないように、例えば、固定膜の厚さが振動膜の厚さより大きく形成されたり、音波を振動膜側に伝えるための音孔が設けられたりする。
上記音響トランスデューサでは、音圧に対する感度に関し、好ましくは、第一センシング部は第二センシング部より感度が高くなるように形成されている。このように第一セン
シング部が、音圧に対して感度が高く形成されることで、比較的小さい音圧の音波を好適に検出することが可能となる一方で、比較的大きい音圧の音波に対しては歪みが大きくなる。その結果、第一センシング部は、相対的に音圧の小さい音波検出に好適に利用し得る。また、第一センシング部に対して感度が低く形成される第二検出部は、比較的大きい音圧の音波に対しても歪みを抑えた検出が可能である。しかし、第二検出部は音圧に対する感度が低い故に、比較的小さい音圧の音波を検出するのは困難とされ、そこで、第二センシング部は相対的に音圧の大きい音波検出に好適に利用し得る。このように、上記音響トランスデューサには、音圧に対する感度が異なる少なくとも第一センシング部と第二センシング部が設けられることで、いわゆるマルチチャネル化が図られ、音響トランスデューサのダイナミックレンジの拡大が図られる。
このとき、第一センシング部と第二センシング部において、センシング部間で固定膜を共通に利用し、且つセンシング部間で一の振動電極を各センシング部に対応する第一センシング領域および第二センシング領域にそれぞれ分割するとともに、固定電極も第一センシング領域、第二センシング領域に対応させる構成が採用されている。これにより、センシング部間の、周波数特性や位相等の音響特性に関するミスマッチングを抑制することができる。なお、本願における各センシング領域は、振動電極が分割されて画定された、該振動電極の部分に相当する構成である。したがって、各センシング領域は振動電極に含まれ、当該領域により振動電極の一部又は全部が形成されると言い得る。
このように構成される上記音響トランスデューサにおける、相対的に高感度の第一センシング部については、固定電極と振動電極間に電圧印加されると、その電気的引力により振動電極の第一センシング領域が固定膜に対して相対的に固定された状態となり、一方で、当該電圧印加が解消されると振動電極の第一センシング領域が自由状態となる、フローティング形式の固定手法が採用される。なお、電圧印加時の固定電極と振動電極の第一センシング領域との間隔である第一所定間隔は、第一センシング部の音圧に対する感度や、その他の音響特性、印加時の消費電力等を考慮して適宜設定することができる。このようにフローティング方式の固定手法が採用されることで、音波検出時の振動膜における内部応力の影響を抑制することができ、第一センシング部の音響特性を向上させることができる。
一方で、上記音響トランスデューサにおける、相対的に低感度の第二センシング部については、第一センシング部より感度が低く設定され、そこでは第一センシング部での固定手法であるフローティング形式とは異なる形式、すなわち、第二センシング領域の振動膜が基板又は固定膜に固定される形式での固定が行われている。このとき、固定電極と振動電極の第二センシング領域との間隔である第二所定間隔は、第二センシング部の音圧に対する感度や、その他の音響特性、印加時の消費電力、ウエハプロセスにおける生産性等を考慮して適宜設定することができる。
このように第二センシング部に関し、第一センシング部でのフローティング形式とは異なる手法を採用するのは、ダイナミックレンジの拡大を図るために大音圧の音波検出を可能とすべく低感度化される第二センシング部においては、電気的引力によって振動電極を固定するフローティング形式の固定手法では、音圧により振動電極がずれたり外れたりしてしまい音波検出のための安定した静電容量環境を形成することが困難であることを、本出願人が見出したことによる。すなわち、第二センシング部として検出すべき音波は、比較的大きな音圧を有することが想定され、電気的引力だけでは、その音圧により固定膜から振動電極がずれたり外れたりし、音波の検出信号の歪みを生み出す恐れがある。電極間の電気的引力を上昇させ大音圧に対する耐性を得るために、振動電極と固定電極間の印加電圧を増大したり、電極間距離を縮小したりする手段もある。だが、これらの手段を採ると、後段の処理電気回路のアンプで信号が歪んでしまうため、結果、AOPを向上させる
ことはできない。更に、電極間の印可電圧を増大させる手段では、電圧を供給する電気回路のチップ面積増加や消費電流の増大のデメリットが、電極間距離を縮小する手段では距離が小さくなることでチップ作成上の生産バラツキの影響をうけやすくなるなどのデメリットがある。これらのことより、フローティング形式でAOPを拡大するのは困難と考えられる。
このように構成される音響トランスデューサでは、好適な音響特性を得るために高感度化される第一センシング部にはフローティング形式による振動電極の固定手法が採用されるとともに、同じくAOP拡大のために低感度化される第二センシング部については、フローティング形式とは異なり、第二センシング領域の振動膜が基板又は固定膜に直接固定される。この結果、フローティング形式による固定手法の利点を最大限に生かしつつ、音響トランスデューサのAOP拡大を図ることが可能となる。
なお、上記音響トランスデューサにおいては、第一センシング部は、固定電極と振動電極との間に電圧が印加されると、固定膜上に設けられた突起部と振動膜が接触することで、第一所定間隔の空隙が形成された状態で固定膜に対して第一センシング領域が固定された状態となるように構成される。このように突起部を利用することで、音波検出時の第一所定間隔をより正確に形成することができ、以てフローティング形式による固定手法を利用する第一センシング部側の音響特性を向上させることができる。なお、突起部は、固定膜において複数の構造体として形成されてもよく、この場合、当該構造体の位置や間隔は、その製造により残留する内部応力や当該構造体が音響特性に及ぼす影響の程度等に基づいて、適宜設定すればよい。
また、上記音響トランスデューサにおいて、前記第二センシング部は、前記固定電極と前記振動電極との間の電圧印加にかかわらず、前記第二所定間隔の空隙が形成された状態で前記基板又は前記固定膜に前記第二センシング領域の前記振動膜が常時結合された状態で固定されていてもよい。すなわち、第二センシング部においては、音波検出のための電力供給の有無に関係なく基板又は固定膜に対して振動電極の第二センシング領域が結合状態にあることで固定されることで、構造的な両者の相対関係が画定され、固定膜に対して第二センシング領域の位置決めがなされることになる。この結果、第二電極の音圧に対する感度を、第一電極と比べて低感度としやすくなる。
ここで、上述までの音響トランスデューサにおいて、前記振動電極上に設けられたスリットによって、前記第一センシング領域と前記第二センシング領域に、両領域が接続部を介して接続された状態で分割され、そして、前記スリットは、前記固定電極と前記振動電極との間の電圧印加により、前記第一センシング領域が前記固定膜に対して近接することを可能とするように構成されてもよい。このようにスリットを形成することで、一つの構造物として形成された振動電極自体を、接続部を残して二つの領域に分割できる。その結果、センシング部間の音響特性に関するミスマッチングを抑制しつつ、第一センシング部での印加電圧による第一センシング領域の変位および固定と、第二センシング部での第二センシング領域の固定を両立することが可能となる。なお、このような構成の場合、前記第一センシング領域と前記第二センシング領域は、電気的に短絡されていてもよい。接続部により第一センシング領域と第二センシング領域とが電気的に接続されることで、第一センシング部と第二センシング部のそれぞれの接続端子のうち、振動電極側の接続端子を共通化することができ、音響トランスデューサの電気的構成を簡易化できる。
また、上記スリットによる振動電極の分割態様に代えて、前記振動電極は、前記第一センシング領域と前記第二センシング領域との間に形成された分離溝空間によって、両領域が互いに独立して分割されることで、前記固定電極と前記振動電極との間に電圧印加されると、前記第一センシング領域が、前記第二センシング領域に関係なく前記固定膜に対し
て近接することが可能となるように形成されてもよい。このように分離溝空間を挟んで第一センシング領域と第二センシング領域が互いに独立して分割されることで、各センシング部の音圧に対する感度の調整が容易となり、また、各センシング部における振動電極の各領域の形状や配置が容易となる。
また、上記の振動電極の分割態様の場合、前記開口部内であって前記分離溝空間に対向する位置に、前記基板の一部である開口内基板部が、該分離溝空間を覆うように配置されてもよい。このような構成により、開口内基板部が、各センシング部に対する音響抵抗を高くするように作用することになり、特に、各センシング部での低周波特性の落ち込みを抑制することが可能となる。したがって、開口内基板部は、好ましい低周波特性の落ち込み抑制を実現するために必要な音響抵抗が得られる程度に、分離溝空間を覆うように配置されればよく、好ましくは、音響抵抗が高くなり過ぎることで生じる熱雑音を回避し得るように開口内基板部が配置される。
なお、上記開口内基板部が配置される態様において、前記開口内基板部と、前記第一センシング領域および前記第二センシング領域は、電気的に短絡されてもよい。このように開口内基板部を介して第一センシング領域と第二センシング領域が電気的に接続されることで、第一センシング部と第二センシング部のそれぞれの接続端子のうち、振動電極側の接続端子を共通化することができ、音響トランスデューサの電気的構成を簡易化できる。
ここで、上記音響トランスデューサにおいて、前記開口部の上方において前記振動膜、前記固定膜の順に配置される場合、前記固定膜は、前記振動電極を分割する前記分離溝空間を介して、前記開口内基板部に対して常時結合された状態で固定されてもよい。このように固定膜を基板側に結合させることで、その結合部分によって固定膜を支持することになる。その結果、固定膜の反りや撓みを抑制でき、各センシング部の音響特性を好適に実現することができる。
ここで、上述までの音響トランスデューサにおいて、前記第一センシング領域および前記第二センシング領域のうち少なくとも一方は、円形状に形成されてもよい。このように振動電極を形成する第一センシング領域および第二センシング領域について、その形状を円形状とすることで、振動による応力集中の程度を緩和することができ、可及的にその故障を回避することができる。また、別法として、前記第一センシング領域および前記第二センシング領域のうち少なくとも一方は、矩形状に形成されてもよい。このような構成によれば、振動膜の平面上に各領域を効率的に配置することができるため、音響トランスデューサの小型化を図ることができる。
また、上述までの音響トランスデューサにおいて、前記第一センシング領域の面積は、前記第二センシング領域の面積よりも広く形成されてもよい。上記の通り、相対的に高感度に設定される第一センシング部は、比較的音圧が小さい音波を検出するために利用される。そこで、第一センシング部を形成する振動電極の第一センシング領域の面積を相対的に大きくすることで、小音圧の音波検出を好適に行い得る。
また、上述までの音響トランスデューサにおいて、前記第一所定間隔は、前記第二所定間隔と同じ距離を有するように形成してもよい。このようにすることで、音響トランスデューサをMEMS技術で製造する場合、第一センシング領域に対応する振動膜の部分と、第二センシング領域に対応する振動膜の部分を同一のプロセスで作成することが可能となり、プロセスバラツキによる生産バラツキを軽減することが可能となる。
また、上述までの音響トランスデューサと、前記固定電極と前記振動電極との間の電圧印加のために前記音響トランスデューサに電力を供給するとともに、該音響トランスデュ
ーサから検出される音波に対応した電気信号を増幅する回路部と、を備える、マイクロホンも、本願発明の範疇に属するものである。
振動電極と固定電極との間の静電容量の変化により、音波を検出して電気信号に変換し出力する音響トランスデューサであって、マイクロホンでの可及的に大きなダイナミックレンジと好適な音響特性を実現し得る音響トランスデューサを提供することが可能となる。
本発明に係るマイクロホンの概略構成を示す平面図および断面図である。 図1に示すマイクロホンに搭載され、本発明の第一の実施例に係る音響トランスデューサの概略構成を示す図である。 図1に示すマイクロホンの回路図である。 図1に示すマイクロホンにおける、入力音波の音圧と、検出信号の高調波ひずみ率(THD)の相関を示す図である。 図1に示すマイクロホンに搭載され、本発明の第二の実施例に係る音響トランスデューサの概略構成を示す図である。 図1に示すマイクロホンに搭載され、本発明の第三の実施例に係る音響トランスデューサの概略構成を示す図である。 図1に示すマイクロホンに搭載され、本発明の第四の実施例に係る音響トランスデューサの概略構成を示す図である。 図1に示すマイクロホンに搭載され、本発明の第五の実施例に係る音響トランスデューサの概略構成を示す図である。 図1に示すマイクロホンに搭載され、本発明の第六の実施例に係る音響トランスデューサの概略構成を示す図である。
以下に、図面を参照して本発明のマイクロホン10および音響トランスデューサ11について説明する。なお、以下の実施形態の構成は例示であり、本発明はこの実施の形態の構成に限定されるものではない。
本発明の第一の実施例について、図1〜図4に基づいて説明する。ここで、図1は、本発明に係るMEMSマイクロホン(以下、単に「マイクロホン」という)10の概略構成を示しており、図1の上段(a)は、マイクロホン10の上面図であり、中段(b)および下段(c)は、マイクロホン10の正面図である。なお、図1(c)は、図1(b)の変形例である。具体的には、図1に示すように、マイクロホン10は、音響トランスデューサ11、ASIC12、配線基板13、および筐体14を備える構成である。音響トランスデューサ11は、音波を検出して電気信号(検出信号)に変換するものであり、MEMS技術を利用して製造されるMEMSチップである。音響トランスデューサ11の詳細については、後述する。また、ASIC12は、音響トランスデューサ11に電力を供給する電源機能と、音響トランスデューサ11からの電気信号を好適に処理して外部に出力する信号処理機能とを有するICである。ASIC12は、半導体製造技術を利用して製造される半導体チップである。音響トランスデューサ11およびASIC12は、配線基板13に配置され、筐体14によって覆われることで、マイクロホン10が構成されている。
ここで、配線基板13と音響トランスデューサ11およびASIC12との電気的接続は、典型的には金ワイヤ15で行われるが、金バンプ接合などによって行われることもで
きる。また、配線基板13には、外部と電気的に接続するための接続端子16が設けられている。接続端子16は、外部からの電源供給、外部への信号出力などに利用される。配線基板13は、典型的には表面リフロー実装によって、種々の機器に取り付けられ、接続端子16により電気的に接続される。
また、筐体14は、音響トランスデューサ11およびASIC12を、外部からのノイズ、物理的接触などから保護する機能を有する。このため、筐体14は、表層または内部に電磁シールド層が設けられている。ここで、筐体14には、検出対象である外部からの音波を音響トランスデューサ11に到達させるために、貫通孔17が形成されている。なお、図2の(b)では、貫通孔17は筐体14の上面(すなわち、接続端子16とは反対側の面)に形成されているが、筐体14の側面に形成されても構わない。更には、図1(c)に示すように、音響トランスデューサ11が配置される配線基板13において、後述する音響トランスデューサ11の開口部(バックチャンバ)31と繋がる位置に、貫通孔17が設けられてもよい。
次に、図2に、音響トランスデューサ11のより詳細な構成を示す。なお、図2の上段(a)は、平面図(XY平面図)であり、下段(b)は、上段(a)のA−A線で断面し、矢印方向に見たZX断面図である。図2に示すように、音響トランスデューサ11は、主に、半導体基板21、振動電極が形成された振動膜22、固定電極が形成された固定膜23を有する。半導体基板21には、振動膜22の大部分において対向する領域に開口している開口部(バックチャンバ)31が形成され、その開口部31を覆うように振動膜22が配置されている。さらに、この振動膜22を覆うように固定膜23が配置されている。振動膜22は導電体であり、振動電極220として機能し、一方で、固定膜23は、導電体である固定電極230と、固定電極230を保護するための絶縁体である保護膜231とからなる。そして、振動電極220および固定電極230は、空隙を介して対向しており、ASIC12から給電されることでコンデンサとして機能する。
また、固定膜23には、多数の音孔部32が形成されている。通常、音孔部32は、等間隔で規則正しく配列されており、各音孔部32の音孔のサイズはほぼ等しい。なお、マイクロホン10が図1(b)に示す構成を有する場合、音波は、貫通孔17と固定膜23の音孔部32とを通過して振動膜22に到達することになる。また、マイクロホン10が図1(c)に示す構成を有する場合、典型的には、貫通孔17と音響トランスデューサ11の開口部31とが接続されており、音波は、貫通孔17と開口部31とを通過して振動膜22へ到達することになる。この場合、図1(b)の場合に比べて、開口部31の体積効果による感度および周波数特性の悪化を抑えることができる。
このように構成される音響トランスデューサ11においては、外部からの音波は、固定膜23の音孔部32または開口部31を介して振動膜22に到達する。このとき、振動膜22は、到達した音波の音圧が印加されて振動するので、振動電極220および固定電極230の間隔が変化して、振動電極220および固定電極230によって形成されるコンデンサの静電容量が変化する。この静電容量の変化を電圧または電流の変化に変換することにより、音響トランスデューサ11は、外部からの音波を検出して電気信号(検出信号)に変換し、それを出力することができる。
なお、上記構成の音響トランスデューサ11では、固定膜23に多数の音孔部32を有しているが、この音孔部32は、上述のように、外部からの音波を通過させて振動膜22に到達させる以外にも、下記のように機能する。
(1)固定膜23に到達した音波が音孔部32を通過していくので、固定膜23に印加される音圧が軽減される。
(2)振動膜22および固定膜23の間の空気が、音孔部32を介して出入りするので、
熱雑音(空気の揺らぎ)が軽減される。また、上記空気による振動膜22のダンピングが軽減されるので、該ダンピングによる高周波特性の劣化が軽減される。
(3)表面マイクロマシニング技術を利用して振動電極220および固定電極230の間に空隙を形成する場合に、エッチングホールとして利用することができる。
ここで、音響トランスデューサ11における振動電極220と固定電極230について、詳細に説明する。先ず、振動電極220は、一枚の振動膜22がスリット24によって第一センシング領域220aと第二センシング領域220bとに分割されて形成されている。このとき、スリット24は、振動膜22の内部に形成されており、スリット24の端部は振動膜22の外周にまでは至っていない。そのため、振動電極220における第一センシング領域220aと第二センシング領域220bとは、スリット24の端部近傍において接続部24aによって接続された状態となり、以て第一センシング領域220aと第二センシング領域220bは電気的にも接続された状態となっている。なお、本実施例における各センシング領域220a、220bは、振動電極220が分割されて画定された、該振動電極220の一部分に相当する構成である。
次に、固定電極230は、保護膜231を介して半導体基板21に結合され固定されている。そして、振動電極220の第一センシング領域220aに対向する位置に、固定電極230の高感度側領域230aが設けられ、また、振動電極220の第二センシング領域220bに対向する位置に、固定電極230の低感度側領域230bが設けられている。なお、本実施例における各領域230a、230bは、固定電極230において画定された、該固定電極230の一部分に相当する構成である。そして、高感度側領域230aと低感度側領域230bは、電気的に分離されている。高感度側領域230aは、配線27aを介して、接続端子28aに接続される。一方、低感度側領域230bは、配線27bを介して、接続端子28bに接続される。なお、振動電極220は、上記の通り、第一センシング領域220aと第二センシング領域220bは電気的に接続された状態であるので、振動電極220として配線25を介して一つの接続端子26に接続されている。
このような構成により、振動電極220と固定電極230による上記コンデンサは、第一センシング領域220aと高感度側領域230aによって機能する高感度コンデンサ(本願発明に係る第一センシング部に相当)と、第二センシング領域220bと低感度側領域230bによって機能する低感度コンデンサ(本願発明に係る第二センシング部に相当)とに分割される。その結果、音響トランスデューサ11においては、外部からの音波を、上記高感度コンデンサからの電気信号と、上記低感度コンデンサからの電気信号とに変換し、出力することができるように構成されている。
ここで、上記高感度コンデンサと上記低感度コンデンサにおける、対応する振動電極220の各領域の固定膜23に対する固定手法について、説明する。上記高感度コンデンサは、第一センシング領域220aと高感度側領域230aによって形成されるが、第一センシング領域220aおよび高感度側領域230aは、概ね円形に形成され、且つ図2(b)に示すように、第一センシング領域220aの方が、高感度側領域230aより広く形成されている。ここで、第一センシング領域220aは、半導体基板21には固定されておらず、外部からの音波を検出するために振動電極220と固定電極230に給電されると、すなわち両電極間に電圧印加されると、両電極間に作用する電気的引力(静電気力)によって、振動電極220の第一センシング領域220aが、固定電極230の高感度側領域230a側に吸引される。このとき、固定膜23側には、固定電極230の高感度側領域230aの周囲の保護膜231から振動電極220側に突出した突起部232が形成されており、電圧印加によって電極間に電気的引力が作用すると第一センシング領域220aが変位しその周縁近傍が突起部232に接触し、そこに保持されることになる(当該突起部232が、本発明に係る接触部に相当する)。この突起部232は、固定電極2
30の高感度側領域230aよりも振動電極220側に突出しているため、その突起部232の突出高さが、上記高感度コンデンサの電極間隔となる。
なお、上記の通り、第一センシング領域220aは第二センシング領域220bと接続部24aを介して繋がった状態となっているが、接続部24aは、第二センシング領域220bが、この第一センシング領域220aの突起部232への変位を阻害しない程度の大きさ、形状に形成されている。また、振動電極220と固定電極230との間の電圧印加が解消されると、電気的引力が弱まり、第一センシング領域220aの突起部232への接触状態も解消されることになる。このように上記高感度コンデンサにおいては、第一センシング領域220aは、固定膜23に対して、いわゆるフローティング形式の固定手法により、コンデンサ形成に必要な所定の電極間隔を維持した状態で相対的に固定される。このようにフローティング形式の固定手法が採用されることで、音波検出時の内部応力の影響を緩和することができ、以て音波検出の音響特性の向上を図ることができる。
一方で、上記低感度コンデンサは、第二センシング領域220bと低感度側領域230bによって形成されるが、第二センシング領域220bおよび低感度側領域230bは、図2(a)に示すようにY方向の端部に行くほど領域幅が小さくなる概ね三日月形状に形成され、且つ図2(b)に示すように、第二センシング領域220bの方が、低感度側領域230bより広く形成されている。また、第二センシング領域220bは、第一センシング領域220aよりも小さく形成されている。ここで、固定膜23側には、固定電極230の低感度側領域230bの周囲の保護膜231から振動電極220側に突出した支持部233が形成されており、第二センシング領域220bは、MEMS技術によって、この支持部233と結合された状態に形成されている。したがって、音波検出のために電圧印加が行われても、第二センシング領域220bは第一センシング領域220aのように固定膜23側に変位することはない。なお、この支持部233の振動電極220側への突出高さが、上記低感度コンデンサの電極間隔となる。このように上記低感度コンデンサにおいては、第二センシング領域220bは、固定膜23に対して、上記高感度コンデンサにおけるフローティング形式の固定手法とは異なる手法により、コンデンサ形成に必要な所定の電極間隔を維持した状態で相対的に固定される。
まとめると、上記高感度コンデンサでは、第一センシング領域220aは突起部232を介して電気的引力により固定膜23に対して固定されており、上記低感度コンデンサでは、第二センシング領域220bは支持部233を介して構造的に固定膜23に対して固定されている。そして、後者の固定手法はMEMS技術により第二センシング領域220bと支持部233とを常時結合した状態とするものであり、また、第二センシング領域220bは第一センシング領域220aよりも小さく形成されているため、上記低感度コンデンサにおける第二センシング領域220bの振動変位は、上記高感度コンデンサにおける第二センシング領域220aの振動変位よりも小さくなる。また、上記低感度コンデンサにおける隣接する支持部233同士の間隔と、上記高感度コンデンサにおける隣接する突起部232同士の間隔が適切に調節される。このような構成によって、検出音波の音圧に関して、上記高感度コンデンサは、上記低感度コンデンサよりも感度が高くなるように形成される。
なお、上記音響トランスデューサ11の製造方法については、図2に示す音響トランスデューサ11の構成が開示されることで、当業者においては既存のMEMS技術を利用することで、音響トランスデューサ11を製造することが可能であることは明白である。したがって、本明細書では、その詳細な製造方法の説明は割愛する。なお、本実施例では、半導体基板21は、厚さが約400μmであり、単結晶シリコンなどから生成される半導体である。振動膜22は、厚さが約0.7μmであり、多結晶シリコンなどから生成される導電体であり、振動電極220として機能する。固定膜23は、固定電極230と保護
膜231とからなる。固定電極230は、厚さが約0.5μmであり、多結晶シリコンなどから生成される導電体である。一方、保護膜231は、厚さが約2μmであり、窒化シリコンなどから生成される絶縁体である。また、振動電極220と固定電極230との間隔は、上記高感度コンデンサと上記低感度コンデンサのそれぞれの音圧に対する感度等を考慮して適宜設定される。なお、高感度コンデンサの電極間隔と低感度コンデンサの電極間隔を同じ距離に設定した場合、MEMS製造工程において同一のプロセスで、各コンデンサに対応する振動膜(振動電極)側の部分を作成することが可能となる。これにより、製造時のプロセスバラツキによる生産バラツキを軽減することが可能となる。
ここで、図3に、マイクロホン10の回路図を示す。上記の通り、音響トランスデューサ11は、音波によって容量が変化する上記低感度コンデンサ110および上記高感度コンデンサ111を備える構成である。また、ASIC12は、チャージポンプ120、低感度用アンプ121、高感度用アンプ122、ΣΔ(ΔΣ)型ADC(Analog-to-Digital Converter)123、124、およびバッファ125を備える構成である。
チャージポンプ120からの高電圧HVが、音響トランスデューサ11の振動電極220、固定電極230間に印加されることにより、上記低感度コンデンサ110および上記高感度コンデンサ111にて音波が電気信号に変換される。上記低感度コンデンサ110にて変換された電気信号は、低感度用アンプ121にて増幅され、ΣΔ型ADC123にてデジタル信号に変換される。同様に、上記高感度可変コンデンサ111にて変換された電気信号は、高感度用アンプ122にて増幅され、ΣΔ型ADC124にてデジタル信号に変換される。ΣΔ型ADC123、124にて変換されたデジタル信号は、バッファ125を介してPDM(パルス密度変調)信号として外部に出力される。また、図3の例では、ΣΔ型ADC123、124にて変換された2つのデジタル信号を混載して、1つのデータ線上に出力しているが、上記2つのデジタル信号を別々のデータ線上に出力してもよい。
なお、本実施例では、固定電極230は高感度側領域230aと低感度側領域230bに電気的に分割されているが、振動電極220は電気的にはつながっている。その結果、固定電極230および振動電極220の両方が分割されている場合に比べて、ASIC12と音響トランスデューサ11との接続数が少なくなるので、マイクロホン10の生産性が向上する。また、ASIC12との接続端子の数が少なくなるので、該接続端子に起因する寄生容量を小さくして音響特性を向上させることができる。また、チャージポンプ120から印加される電圧が1つで済むので、チャージポンプ120を含むASIC12のサイズを小さくできたり、製作コストを下げたり、チャージポンプ120の作成のバラツキによる検出感度の差のバラツキを抑えたりすることができる。
このように構成される音響トランスデューサ11、および当該音響トランスデューサを搭載するマイクロホン10においては、外部からの音波を、検出感度の異なる上記高感度コンデンサと上記低感度コンデンサによって、2つの電気信号に変換、出力することができる。例えば、図4に、上記高感度コンデンサにおける音圧と高調波ひずみ率との相関を線L1で示し、上記低感度コンデンサにおける音圧と高調波ひずみ率との相関を線L2で示す。これにより、上記高感度コンデンサが、相対的に音圧の小さい音波検出(例えば、音圧がSP1(例えば、120dBSPL)未満となる音波検出)を好適に行い、上記低感度コンデンサが、相対的に音圧の大きい音波検出(例えば、音圧がSP1以上SP2(例えば、135dBSPL)未満となる音波検出)を行うことで、1つの可変コンデンサのみを含む従来の音響センサに比べて、検出可能な音圧のダイナミックレンジを拡大することができることが理解できる。さらに、第一センシング領域220aは、第二センシング領域220bに比べて、面積が広くなるように形成されているため、上記高感度コンデンサによる、より小さい音圧の音波検出を可能とする。
また、上記の通り、固定膜23に対する振動電極220の固定手法としてのフローティング形式による固定手法は、振動電極220内の応力の影響を軽減でき、音響特性の向上には好適な固定手法である。しかし、本実施例では、当該固定手法は、上記高感度コンデンサにのみ採用され、上記低感度コンデンサには採用されていない。これは、上記低感度コンデンサは、相対的に音圧の大きい音波検出を行う構成であり、フローティング形式による固定手法では、その音圧によって振動電極220がずれてしまい音響特性が悪化する可能性があることを考慮したものである。したがって、上記低感度コンデンサでは、固定膜23に対して常時結合された状態とする固定手法が採用されている。これにより、音響トランスデューサ11全体として、その音響特性をより好適なものとすることができる。
また、本実施例では、固定電極230は高感度側領域230aと低感度側領域230bに分割されているが、保護膜231を介して固定膜23としては共通である。したがって、本実施例の音響トランスデューサ11において、上記高感度コンデンサと上記低感度コンデンサの、周波数特性、位相などの音響特性に関するミスマッチングを抑えることができる。更に、振動電極220および固定電極230のそれぞれが、均一の厚さで形成されているため、上記音響特性に関するミスマッチングをより効果的に抑えることができる。
図5に、本発明の第二の実施例に係る音響トランスデューサ11の概略構成を示す。なお、図5の上段(a)は、平面図(XY平面図)であり、下段(b)は、上段(a)のA−A線で断面し、矢印方向に見たZX断面図である。本実施例の音響トランスデューサ11は、第一実施例の音響トランスデューサと比較して振動膜22における振動電極220の構成およびそれに関連する構成が異なっており、それ以外の構成は実質的に同一である。そこで、同一の構成については、同じ参照番号を付すことで、その詳細な説明を省略する。
本実施例の音響トランスデューサ11では、振動電極220の第一センシング領域220aと第二センシング領域220bが、分離溝24bが占める空間によって完全に分離されている。すなわち、第一実施例では、振動電極220の第一センシング領域220aと第二センシング領域220bはスリット24によって分離されていたものの、両領域は接続部24aによって接続された状態になっていたが、本実施例では、分離溝24bによって両領域は完全に分割されている。なお、固定膜23および固定電極230の構成については、第一実施例の構成と同じである。したがって、第一センシング領域220aは、配線25aを介して接続端子26aに接続され、第二センシング領域220bは、配線25bを介して接続端子26bに接続される。また、高感度側領域230aは、配線27aを介して接続端子28aに接続され、低感度側領域230bは、配線27bを介して接続端子28bに接続される。この結果、本実施例の音響トランスデューサ11では、振動電極220側の接続端子が二つ、固定電極230側の接続端子が二つ備えられる。
このように振動電極220の第一センシング領域220aと第二センシング領域220bを完全に分離させることで、第一センシング領域220aおよび高感度側領域230aで形成される上記高感度コンデンサと、第二センシング領域220bおよび高感度側領域230bで形成される上記低感度コンデンサの配置やその音圧に対する感度等の調整を行いやすくなる。なお、上記高感度コンデンサ側では、第一実施例と同じように、フローティング形式の固定手法による、固定膜23に対する第一センシング領域220aの固定が行われ、上記低感度コンデンサ側では、第一実施例と同じように、支持部233に第二センシング領域220bが結合された状態での固定が行われる。そして、第一センシング領域220aが第二センシング領域220bから完全に独立しているため、電圧印加時に第一センシング領域220aが第二センシング領域220bから何ら外力を作用されない。
その結果、電圧印加時において第一センシング領域220aの固定膜23側への変位が、より円滑に行われることになり、以て上記高感度コンデンサの音響特性をより好適なものとすることができる。
一方で、分離溝24が存在することにより、振動電極220と固定電極230の間の空間の空気が漏れ出しやすくなり、ロールオフ周波数の低下が発生し、上記高感度コンデンサと上記低感度コンデンサの低周波数音響特性が低下する傾向がある。そこで、図5(b)に示すように、分離溝24の下方の開口部31内に、該分離溝24を覆うように開口内基板部21bが配置される。開口内基板部21bは、図5(a)に示すように、Y方向に延在する分離溝24bに沿って、同じようにY方向に延在する。この開口内基板部21bが存在することで、振動電極220と開口内基板部21とでXY方向に重ね合わさる部分(オーバーラップ部分)が形成されることになり、上記高感度コンデンサと上記低感度コンデンサの音響抵抗を高くでき、以て、低周波音響特性の改善を図ることができる。また、オーバーラップ部分にて音響抵抗を維持できるため分離溝24の幅を広くすることができ、幅の寸法バラツキによる生産バラツキを軽減できたり、分離溝24の溝幅が一定でない形状、例えば、第一センシング領域220aの、第二センシング領域220b側の境界線形状を第二センシング領域220bの境界線の形状と同じでない形状とすることができたりするなどのメリットがある。また、開口内基板部21が付与されることにより半導体基板21の強度を強くすることができる。なお、開口内基板部21bによって分離溝24を覆うことで、各コンデンサにおける熱雑音の影響が出やすくなる。そこで、熱雑音が許容される範囲において、開口内基板部21bが分離溝24を覆う程度を調整すればよい。
<変形例>
上記の実施例では、振動電極220の第一センシング領域220aと第二センシング領域220bは、電気的にも分離された状態となっているため、振動電極220側の接続端子も固定電極230側と同じように二つ設けられている。そこで、分離溝24によって分離されている第一センシング領域220aと第二センシング領域220bを、開口内基板部21bを介して電気的に接続してもよい。このような構成により、第一実施例と同じように、振動電極220側の接続端子の数を一つにまとめることができる。
図6に、本発明の第三の実施例に係る音響トランスデューサ11の概略構成を示す。なお、図6の上段(a)は、平面図(XY平面図)であり、下段(b)は、上段(a)のA−A線で断面し、矢印方向に見たZX断面図である。本実施例の音響トランスデューサ11は、第二実施例の音響トランスデューサと同じように、振動電極220の第一センシング領域220aと第二センシング領域220bが、分離溝24bが占める空間によって完全に分離されている。一方で、固定膜23と開口内基板部21bとの構造的関係が、第二実施例の構成と異なっている。そこで、先に示した実施例と同一の構成については、同じ参照番号を付すことで、その詳細な説明を省略する。
本実施例の音響トランスデューサ11では、固定膜23のうち、分離溝24bの上方に位置する絶縁体で形成される保護膜231が、分離溝24bの空間を介して開口内基板部21bに接触するまで延び延出部23bが形成され、当該延出部23bが開口内基板部21bと結合された状態となっている。ここで、図6(a)に示すように、延出部23bは、分離溝24bに沿ってXY平面のY方向に延在することで、固定膜23自体が延出部23bを介して開口内基板部21bに結合された状態となっている。このような構成により、固定膜23が延出部23bによって支持された状態となるため、固定膜23の剛性が増し、固定膜23の反りや撓みを抑制でき、音響トランスデューサ11の生産性が向上されるとともに、固定膜23の強度が強くなる。
図7に、本発明の第四の実施例に係る音響トランスデューサ11の概略構成を示す。なお、図7の上段(a)は、平面図(XY平面図)であり、下段(b)は、上段(a)のA−A線で断面し、矢印方向に見たZX断面図である。本実施例の音響トランスデューサ11は、第三実施例の音響トランスデューサと同じように、振動電極220の第一センシング領域220aと第二センシング領域220bが、分離溝24bが占める空間によって完全に分離され、且つ、固定膜23が延出部23bを介して開口内基板部21bに結合され支持されている。一方で、振動電極220の第二センシング領域220bと、固定電極230の低感度側領域230bの形状が、第三実施例の構成と異なっている。そこで、先に示した実施例と同一の構成については、同じ参照番号を付すことで、その詳細な説明を省略する。
本実施例の音響トランスデューサ11では、上記低感度コンデンサを形成する振動電極220の第二センシング領域220bと、固定電極230の低感度側領域230bの形状が、概ね矩形状に形成されている。なお、振動電極220の第一センシング領域220aと、固定電極230の高感度側領域230aの形状は、先の実施例と同様に円形状である。このように、上記低感度コンデンサを形成する各領域を矩形状とすることで、大音圧の音波検出を担う各電極面を効率的に確保することができるとともに、チップが矩形状であることから整合性がよく、以て、音響トランスデューサ11の形成に要する占有面積(図7(a)に示すXY平面での面積)を抑え、その小型化を図ることができる。
なお、このようにコンデンサを形成する各領域を矩形状に形成する構成は、上記高感度コンデンサに適用してもよい。また、実施例1、実施例2の構成においても適用することができる。
図8に、本発明の第五の実施例に係る音響トランスデューサ11の概略構成を示す。なお、図8の上段(a)は、平面図(XY平面図)であり、下段(b)は、上段(a)のA−A線で断面し、矢印方向に見たZX断面図である。本実施例の音響トランスデューサ11は、第四実施例の音響トランスデューサと同じように、振動電極220の第一センシング領域220aと第二センシング領域220bが、分離溝24bが占める空間によって完全に分離され、且つ、固定膜23が延出部23bを介して開口内基板部21bに結合され指示されている。更に、振動電極220の第二センシング領域220bと、固定電極230の低感度側領域230bの形状が、概ね矩形状に形成されている。一方で、振動電極220の第二センシング領域220bの固定膜23に対する位置決めの手法、すなわち上記低感度コンデンサの形成手法が異なっている。そこで、先に示した実施例と同一の構成については、同じ参照番号を付すことで、その詳細な説明を省略する。
本実施例の音響トランスデューサ11では、上述までの実施例のように支持部233を介して固定膜23に振動電極220の第二センシング領域220bが固定される態様に代えて、当該第二センシング領域220bが、支持部234を介して半導体基板21および開口内基板部21b上に固定されている。このような固定手法によっても、固定膜23に対して第二センシング領域220bを位置決めでき、固定電極230の低感度側領域230bと振動電極220の第二センシング領域220bの間の間隔として好適な距離を確保することができる。
また、支持部234が基板側に位置しているため、上記低感度コンデンサが振動電極220の第二領域220bと開口内基板部21bの重なり部の空気で発生する熱雑音の影響を受けにくくなるため、支持部234は、半導体基板21および開口内基板部21b上に連続的に、又は環状に形成することもできる。このような構成によれば、第二センシング
領域220bの振幅変位がより抑えられることになるため、上記低感度コンデンサの感度をより低くしやすくなり、音響トランスデューサ11のダイナミックレンジの拡大にも寄与するものと考えられる。
なお、このように第二センシング領域220bを支持部234を介して基板側で支持する構成は、実施例1、実施例2の構成に適用してもよい。
図9に、本発明の第六の実施例に係る音響トランスデューサ11の概略構成を示す。なお、図9の上段(a)は、平面図(XY平面図)であり、下段(b)は、上段(a)のA−A線で断面し、矢印方向に見たZX断面図である。本実施例の音響トランスデューサ11は、第三実施例の音響トランスデューサと同じように、振動電極220の第一センシング領域220aと第二センシング領域220bが、分離溝24bが占める空間によって完全に分離され、且つ、固定膜23が延出部23bを介して開口内基板部21bに結合され支持されている。一方で、振動電極220の第二センシング領域220bと、固定電極230の低感度側領域230bの形状が、第三実施例の構成と異なっている。そこで、先に示した実施例と同一の構成については、同じ参照番号を付すことで、その詳細な説明を省略する。
本実施例の音響トランスデューサ11では、上記低感度コンデンサを形成する振動電極220の第二センシング領域220bと、固定電極230の低感度側領域230bの形状が、概ね円形状に形成されている。なお、振動電極220の第一センシング領域220aと、固定電極230の高感度側領域230aの形状は、先の実施例と同様に円形状である。このように第二センシング領域220bを円形状とすることで、振動時の局所的な応力集中が起こりにくくなる。特に上記低感度コンデンサは大音圧の音波検出を担うため、振動時の応力集中を回避することは有用である。
10・・・・マイクロホン
11・・・・音響トランスデューサ
12・・・・ASIC
13・・・・配線基板
14・・・・筐体
17・・・・貫通孔
21・・・・半導体基板
21b・・・・開口内基板
22・・・・振動膜
23・・・・固定膜
23b・・・・延出部
24・・・・スリット
24a・・・・接続部
24b・・・・分離溝
26、26a、26b、28a、28b・・・・接続端子
31・・・・開口部(バックチャンバ)
32・・・・音孔部
220・・・・振動電極
220a・・・・第一センシング領域
220b・・・・第二センシング領域
230・・・・固定電極
230a・・・・・高感度側領域
230b・・・・・低感度側領域
231・・・・保護膜
232・・・・突起部
233、234・・・・支持部

Claims (14)

  1. 基板の開口部の上方に振動膜および固定膜が形成され、該振動膜に設けられた振動電極と該固定膜に設けられた固定電極との間の静電容量の変化により、音波を検出して電気信号に変換し出力する、少なくとも第一センシング部と第二センシング部を有する音響トランスデューサにおいて、
    前記第一センシング部と前記第二センシング部は、前記固定膜を共通とし、且つ前記振動電極が各センシング部に対応する第一センシング領域および第二センシング領域にそれぞれ分割され、
    前記第一センシング部は、前記第一センシング領域に対向する前記固定膜上に前記振動電極側に突出した突起部が設けられ、且つ、前記固定電極と前記振動電極との間に電圧が印加されると、前記振動膜が前記突起部に接することで、該固定電極と該振動電極との間に第一所定間隔の空隙が形成された状態で該固定膜に対して該振動電極の前記第一センシング領域が相対的に固定された状態となり、該電圧印加が解消されると該第一センシング領域の相対的な固定状態も解消されるように構成され、
    前記第二センシング部は、前記第二センシング領域の前記振動膜が、前記固定電極と前記振動電極の間に第二所定間隔の空隙が形成された状態で、前記基板又は前記固定膜に固定されている、
    音響トランスデューサ。
  2. 前記第一センシング部における音圧に対する感度は、前記第二センシング部における音圧に対する感度より高くなるように構成される、
    請求項1に記載の音響トランスデューサ。
  3. 前記第二センシング部は、前記固定電極と前記振動電極との間の電圧印加にかかわらず、前記第二所定間隔の空隙が形成された状態で前記基板又は前記固定膜に前記第二センシング領域の前記振動膜が常時結合された状態で固定されている、
    請求項1又は請求項2に記載の音響トランスデューサ。
  4. 前記振動電極上に設けられたスリットによって、前記第一センシング領域と前記第二センシング領域に、両領域が接続部を介して接続された状態で分割され、
    前記スリットは、前記固定電極と前記振動電極との間の電圧印加により、前記第一センシング領域が前記固定膜に対して近接することを可能とする、
    請求項1から請求項3の何れか1項に記載の音響トランスデューサ。
  5. 前記第一センシング領域と前記第二センシング領域は、電気的に短絡されている、
    請求項4に記載の音響トランスデューサ。
  6. 前記振動電極は、前記第一センシング領域と前記第二センシング領域との間に形成された分離溝空間によって、両領域が互いに独立して分割されることで、前記固定電極と前記振動電極との間に電圧印加されると、前記第一センシング領域が、前記第二センシング領域に関係なく前記固定膜に対して近接することが可能となるように形成される、
    請求項1から請求項3の何れか1項に記載の音響トランスデューサ。
  7. 前記開口部内であって前記分離溝空間に対向する位置に、前記基板の一部である開口内基板部が、該分離溝空間を覆うように配置される、
    請求項6に記載の音響トランスデューサ。
  8. 前記開口内基板部と、前記第一センシング領域および前記第二センシング領域は、電気的に短絡されている、
    請求項7に記載の音響トランスデューサ。
  9. 前記開口部の上方において前記振動膜、前記固定膜の順に配置され、
    前記固定膜は、前記振動電極を分割する前記分離溝空間を介して、前記開口内基板部に対して常時結合された状態で固定されている、
    請求項7又は請求項8に記載の音響トランスデューサ。
  10. 前記第一センシング領域および前記第二センシング領域のうち少なくとも一方は、円形状に形成されている、
    請求項1から請求項9の何れか1項に記載の音響トランスデューサ。
  11. 前記第一センシング領域および前記第二センシング領域のうち少なくとも一方は、矩形状に形成されている、
    請求項1から請求項9の何れか1項に記載の音響トランスデューサ。
  12. 前記第一センシング領域の面積は、前記第二センシング領域の面積よりも広く形成される、
    請求項1から請求項11の何れか1項に記載の音響トランスデューサ。
  13. 前記第一所定間隔は、前記第二所定間隔と同じ距離を有する、
    請求項1から請求項12の何れか1項に記載の音響トランスデューサ。
  14. 請求項1から請求項13の何れか1項に記載の音響トランスデューサと、
    前記固定電極と前記振動電極との間の電圧印加のために前記音響トランスデューサに電力を供給するとともに、該音響トランスデューサから検出される音波に対応した電気信号を増幅する回路部と、
    を備える、マイクロホン。
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