JP2015056436A - 太陽光集光発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コスト面で優れ、効率良く太陽光を集光して発電することができる太陽光集光発電装置を提供する。【解決手段】反射ラインと1基以上のレシーバとを有する太陽光集光発電装置であって、反射ラインは南北方向に設定され、太陽光を反射する複数枚の反射鏡が直列に設置されており、該複数枚の反射鏡は太陽の動きに追従させて反射面の角度を調整するヘリオスタット機構を備え、該ヘリオスタット機構は、反射鏡の反射面を東西方向に角度調整可能な東西角度調整手段と、南北方向に個別に角度調整可能な南北角度調整手段を有し、レシーバは、レシーバを太陽の動きに追従させて反射ラインを中心軸にして弧を描くように東西方向に回転移動させるレシーバ回転機構を備え、かつ、太陽電池が配設されており、太陽電池の受光面に反射鏡からの太陽光の反射光を集光するものである太陽光集光発電装置。【選択図】図1

Description

本発明は、反射鏡によってレシーバに向けて太陽光を反射させて集光する太陽光集光発電装置に関する。
従来より石油など化石燃料からエネルギーを得てきたが、近年では、これらの化石燃料の枯渇や、該化石燃料の使用により排出される二酸化炭素等の温室効果ガス、さらには化石燃料の購入のためのコスト(燃料費)が問題となっている。
そこで、再生可能であり、燃料費が不要の太陽光が、新たなエネルギー源の1つとして注目されている。
この太陽光をエネルギー源として利用する太陽熱集熱装置としては、太陽光の集光方式の違いから数種挙げられる(特許文献1等参照)。これらの中には、例えばトラフ型や線形フレネル型、タワー型と呼ばれるタイプの集熱装置がある。これらにより集熱した熱エネルギーを熱媒体に与え、該熱媒体を介してタービンをまわして発電を行う。
ここで、トラフ型の集熱装置は、桶状の放物面鏡を用いて太陽光を反射し、該反射光をレシーバに集光して太陽熱を集熱するものである。
また、線形フレネル型の集熱装置は、南北方向に並列に設定した複数の反射ライン上に複数枚の反射鏡を設置するとともに、これらの反射鏡の上方に南北方向に設定した受光ライン上にレシーバを設置し、反射鏡により太陽光を反射してレシーバに集光して太陽熱を集熱するものである。
さらに、タワー型の集熱装置は、タワー周辺に配置した複数枚の反射鏡により反射した太陽光をタワーに設けたレシーバに集光して太陽熱を集熱するものである。
また、上記のような太陽熱集熱装置の他にも太陽光をエネルギー源として利用するものとして、太陽電池を配設したものがある。図16にその一例を示す。
図16に示すように、複数の太陽電池セルをつなぎ合わせた太陽電池パネルを地上に配設している。パネルの大きさとしては、例えば2m×2mのものが挙げられる。このパネルに太陽光を直射して発電するものである。
また、タワー型の集光方式を利用したもので、レシーバにCPC(Compound Parabolic Concentrator)およびGaAs系の太陽電池を配設したものが挙げられる。図17にこの装置のレシーバの一例を示す。CPCを用い、反射鏡によりレシーバに集光された反射光をさらに集光し、該集光した光を太陽電池の受光面に照射するものである。
特開2012−63086号公報
太陽電池を利用した発電装置として上記のようなものが挙げられるが、図16の装置の場合、太陽電池パネルを地上に極めて多数配設する必要があり、広大な土地面積が必要になる。また土地代もかかり、コストがかかりすぎてしまう。さらに各パネルの各々の太陽電池自体も膨大な数および面積が必要な上、各々への配線も必要であり、複雑な構成となってしまう。集光して太陽電池に照射するわけでもなく、効率が悪い。
また、図17のような装置では、CPC自体が高価であり、CPC等の配設により、やはりコスト面で問題が生じる。また、反射鏡、CPCの配設により、最終的に太陽光を400〜700倍に集光して太陽電池の受光面に照射するが、実際には、このような高倍率の集光によって太陽電池の温度が高くなりすぎるため、冷却が必要である。
上記のようなタワー型等の集光方式では、時間帯(例えば朝9時など、10時から14時以外の時間帯)によっては収差が大きく、結像のぼやけ・歪みが生じ、レシーバに効率良く集光することが難しく、日中、安定してレシーバに集光することができないため、図13に示すように、中央(集光像の中心)付近では光の強度が高く、中央付近以外では強度が低い末広がりの状態で集光され、中央付近以外のように低い強度の箇所では、そこに集められた光のエネルギーを有効利用するのは難しく、実質的に発電効率のロスとなってしまう。
このように、従来の集光方式では収差が大きくなり、太陽光を集光するにあたって非効率的な面がある。これに対してクロスリニア型の集光方式を用いることが挙げられる。
従来のクロスリニア型の集光方式は、南北方向に並列に設定した複数の反射ライン上に複数枚の反射鏡を設置するとともに、これらの反射鏡の上方に、反射ラインに直交して(すなわち東西方向に)設定した受光ライン上にレシーバを定位置に設置し、反射鏡により太陽光を反射してレシーバに集光するものである。
このようなクロスリニア型の集光方式により、上述した他の集光方式よりも、収差を小さくすることができるが、さらなる集光率の向上が求められている。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、コスト面で優れ、効率良く太陽光を集光して発電することができる太陽光集光発電装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、反射ラインと1基以上のレシーバとを有する太陽光集光発電装置であって、前記反射ラインは、南北方向に設定されたものであり、該反射ライン上には太陽光を反射する複数枚の反射鏡が直列に設置されており、該複数枚の反射鏡は太陽の動きに追従させて反射面の角度を調整するヘリオスタット機構を備えており、該ヘリオスタット機構は、前記複数枚の反射鏡の反射面を東西方向に角度調整可能な東西角度調整手段と、南北方向に個別に角度調整可能な南北角度調整手段を有しており、前記1基以上のレシーバは、各々、レシーバを太陽の動きに追従させて前記反射ラインを中心軸にして弧を描くように東西方向に回転移動させるレシーバ回転機構を備えており、かつ、該レシーバには太陽電池が配設されており、該太陽電池の受光面に、前記複数枚の反射鏡からの太陽光の反射光を集光するものであることを特徴とする太陽光集光発電装置を提供する。
このように、まず、太陽光を反射鏡により集光して太陽電池の受光面に照射することで、従来の図16のような装置とは異なり、太陽電池の数や面積、および土地面積を低減できるし、土地代、その他デバイスの配線等に要するコストを低減することができる。太陽電池を配設したパネルを多数配設するよりも、反射鏡を複数配設するとともに集光した先に太陽電池を配設することで太陽電池自体の数や面積を著しく抑制でき、コストの大幅な低減を図ることができる。
また、図16のような装置においては、大面積の太陽電池を有するためにパネル全体が重くなってしまい、太陽の動きに合わせてその大面積のパネル面を角度調整するのは困難である。
一方本発明では、集光先のレシーバ中の太陽電池の面積を小さくすることもできるし、該レシーバを回転移動させるとともに反射鏡の反射面の角度調整を行えばいいだけであるので容易である。
また、集光された光の強度分布が図13のようになる従来のタワー型等の集光方式とは異なり、本発明では、日中においてどのような時間帯でも、太陽光の集光に関して収差を小さくすることができる。結像のぼやけ・歪みを抑制することができるため、前述したような中央付近のみ光の強度が高くなる従来の集光方式に比べて、図12に示すように強度が高い箇所がより広範囲になり、均一な集光が可能なものとなる。従来方式のような末広がりの形状ではなく、また、中央付近以外の箇所でも集光度が高く、そのためエネルギーロスが生じてしまうのを防ぐことができるし、日中に、安定して効率良く集光することが可能である。
また、図16のような装置においてパネル面の角度を固定したタイプに比べ、反射鏡の反射面の角度やレシーバの回転角を太陽の動きに追従させる本発明では集光率を高くすることができる。
図15に、図16のような集光方式における集光度の日中の推移を示す。また、図14に本発明の集光方式における集光度の日中の推移を示す。これらの図に示すように、従来方式では、集光度は特に朝方や夕方に低く、一日を通して不安定である。一方で本発明では、朝方や夕方でも高い集光度を得ることができ、一日を通して高い値で均一に得ることができる。その結果、一日あたりで、本発明では従来方式よりも1.5倍もの光エネルギーを太陽電池に集光することができる。したがって、装置を設置するに要する土地面積を低減することができ、日本のような比較的狭い土地であっても充分に高い発電量を得ることができる。
また、従来のようなクロスリニア型の集光方式では他の集光方式に比べて集光率が改善されているものの、レシーバは定位置に固定されているため、レシーバ(太陽電池)へ集光するにあたって、特に朝方や夕方、また、高緯度の場合においては、やはり集光像が拡がって焦点がぼけてしまう。したがってそのような条件下では集められる光エネルギー量は低くなってしまい、得られる光エネルギー量は日中を通して不安定になる。
しかしながら本発明では、前述したように反射鏡の反射面の角度のみならずレシーバの東西方向の回転角も調整するものであるので、上記のような焦点ぼけを1日中低減することができる。このため、1日を通して安定して均一に高効率で集光することができ、光エネルギーをより多く集めることができる。
また、レシーバに配設した太陽電池を用いて発電を行うことができるため、従来の太陽熱集熱装置等で発電する際に必要なタービン等が不要になる。タービン自体やその設置に要する土地面積、土地代をなくすことができるため、これらの点で本発明はさらに有効である。
また、上記のように東西角度調整手段、南北角度調整手段を有し、反射鏡の反射面の角度を調整するための制御構造を、東西方向の角度を調整するものと南北方向の角度を調整するものとに分ければ、東西方向と南北方向の角度に分けて制御することで制御を単純なものとすることができるとともに、精度を大幅に高めることができる。すなわち簡便に、低コストで、しかも高精度で反射面の角度を調整することができる。したがって、太陽光を適切な角度でレシーバに向けて反射し易く、この点からも集光率の向上およびそれによる発電効率の向上を図ることができる。
このとき、前記東西角度調整手段と前記レシーバ回転機構は、それぞれ、前記複数枚の反射鏡の反射面の東西方向の角度と、前記回転移動するレシーバの東西方向の回転角とを、太陽方位角と同じになるように調整するものとすることができる。
このようなものであれば、東西方向の角度において、太陽光に対して反射鏡の反射面を垂直にすることができるし、また、反射鏡からレシーバに対して垂直に反射できるのでより一層効率よく集光することができる。
また、前記東西角度調整手段は、回転駆動モーターと回転軸棒とを有しており、前記回転駆動モーターは、前記反射ラインに1つ設けられており、前記回転軸棒は、前記直列の複数枚の反射鏡同士の間に設けられていて隣接し合う反射鏡同士を連結しているか、または、前記直列の複数枚の反射鏡同士の間に設けられていて隣接し合う反射鏡同士を連結しているとともに、直列の一端の反射鏡にさらに設けられており、前記直列の複数枚の反射鏡が一体となって東西方向に回転駆動されるものであり、前記回転軸棒のいずれか1つが前記回転駆動モーターと接続されており、かつ、前記レシーバ回転機構は、前記レシーバを支持して回転させるレシーバ回転支持部材を有しており、該レシーバ回転支持部材は前記東西角度調整手段の前記回転軸棒のいずれか1つと連結されており、前記東西角度調整手段の回転駆動モーターの回転駆動により、前記回転軸棒を介して、前記直列の複数枚の反射鏡の反射面の東西方向の角度が同時に調整されるとともに、前記レシーバ回転支持部材が回転駆動して前記レシーバの東西方向の回転角が調整されるものとすることができる。
このようなものであれば、1つの回転駆動モーターで、反射ラインの複数枚の反射鏡の反射面の東西方向の角度とレシーバの東西方向の回転角とを同時に調整することができるので簡便である。反射鏡とレシーバに対して、別々のモーターを設けるよりもコストを低減することができるし、装置のコンパクト化を図ることができる。
また、前記レシーバ回転支持部材は、前記東西角度調整手段の前記回転軸棒に連結された回転支柱を有しており、該回転支柱の先端に前記レシーバの前記太陽電池が配設されているものとすることができる。
このようなものであれば、簡便な構成で、太陽電池が配設されているレシーバを回転移動させることができる。
また、前記回転軸棒を介して連結された複数枚の反射鏡が設置された反射ラインは、前記レシーバ回転支持部材とともに前記反射ラインを南北方向に回転させる反射ライン回転機構を備えたものとすることができる。
このようなものであれば、上記関係にあるレシーバ回転支持部材と反射ラインとを同時に南北方向に回転させることができる。そしてこれらの南北方向の回転の調整により、集光率の向上やコサイン効果の安定化を図ることができる。
また、前記回転軸棒は複数の短回転軸棒がカプラーを介して連結されたものであり、前記カプラーは、前記短回転軸棒を受ける2つの軸受と、緩衝材と、包装材とを有し、該緩衝材を介して前記2つの軸受が嵌合しており、該嵌合した2つの軸受が前記包装材により包まれたものとすることができる。
このようなものであれば、緩衝材を介しているため、比較的フレキシブルに短回転軸棒同士を連結することができる。また、しなるようにして2つの軸受が嵌合されていても、互いの嵌め込みがはずれるのを包装材により防ぐことができる。また、このようなカプラーの使用により、低コスト化を図ることができる。
また、前記1基以上のレシーバは、各々、南北方向に回転移動させるレシーバ南北回転機構をさらに備えたものとすることができる。
このようなものであれば、より一層、集光率の向上等を図ることができる。
また、前記レシーバは、前記太陽電池の受光面から外れた反射光を感知して信号を発信するセンサを有しており、該センサからの信号に基づいて、前記ヘリオスタット機構による前記複数枚の反射鏡の反射面の角度と、前記レシーバ回転機構による前記レシーバの東西方向の回転角のいずれか1つ以上が修正調整されるものとすることができる。
このようなものであれば、上記センサを利用して反射鏡の反射面の角度やレシーバの回転角を簡便に修正調整することができる。これにより、集光率をさらに改善することができる。
また、前記直列の複数枚の反射鏡は、各々を支えて位置固定するための反射鏡支持フレームを有するものとすることができる。
このようなものであれば、より一層安定して各々の反射鏡を支持することができ、集光率を向上することができる。すなわち、上記支持フレームにより反射鏡ごとに支持点を設けることができるため、例えば直列の複数枚の反射鏡を連結して両端でのみ支持する場合に比べ、反射鏡自体の重みによってたわみ、列の中心付近の反射鏡の高さ位置が下がってしまうのを防ぐことができる。
また、前記南北角度調整手段は、アクチュエータを有し、該アクチュエータは前記反射鏡毎にそれぞれ配置され、各アクチュエータはアームを有し、該アームと前記反射鏡とが連結されており、前記アームの前進後退運動により各反射鏡の反射面の南北方向の角度が個別に調整されるものとすることができる。
このようなものであれば、Tボーンからなる調整手段のような制御が複雑なものよりも、反射面の南北方向の角度調整を簡便に行うことができる。
あるいは、前記南北角度調整手段は、南北角度調整用モーターを有し、該南北角度調整用モーターは前記直列の複数枚の反射鏡の各々に設けられており、前記南北角度調整用モーターの駆動制御により各反射鏡の反射面の南北方向の角度が個別に調整されるものとすることができる。
このようなものによっても、反射面の南北方向の角度調整を簡便に行うことができる。
また、前記反射ラインと前記1基以上のレシーバからなるユニットが、南北方向に直列および/または並列に複数組設置されているものとすることができる。
このようなものであれば、1つのユニットにおけるヘリオスタット機構は1つの反射ラインにおける複数枚の反射鏡を回転駆動させるだけで良く、また、レシーバ回転機構は各々のレシーバを回転移動させるだけで良いので、大がかりなものを用意する必要がない。また、このようなユニットを複数組設置することで、集光率を下げることなく、広大な土地に対応して装置の大規模化を図ることもできる。
また、前記レシーバは、さらに熱交換器を備えたものとすることができる。
このようなものであれば、レシーバに集光して熱交換器を介して得られた熱エネルギーをコジェネレーションエネルギーとして利用することができる。また、レシーバに配設された太陽電池を冷却することもでき、太陽電池において高温のために発電効率が落ちるのを抑制することもできる。
以上のように、本発明によれば、効率よく、低コストで、かつ高精度に太陽光を集光して太陽電池により発電することができる。
本発明の太陽光集光発電装置の一例を示す概略図である。 ヘリオスタット機構の一例を示す概略図である。 東西角度調整手段の一例を示す概略図である。(A)東西角度調整手段の全体図である。(B)直列の一端の反射鏡と、それに対して設けられた回転軸棒との関係を示す説明図である。 南北角度調整手段の一例を示す概略図である。(A)図2におけるA矢視図である。(B)図2におけるB矢視図である。 南北角度調整手段の他の一例を示す概略図である。(A)南北角度調整手段を備えた反射鏡を東側から見た説明図である。(B)南北角度調整手段を備えた反射鏡の上面図である。 レシーバの一例を示す概略図である。 レシーバ回転機構(東側)の一例を示す側面図である。 レシーバ回転機構(南側)の一例を示す側面図である。 レシーバ回転機構の一例を示す平面図である。 レシーバを東西方向に回転移動させる場合の集光像を示す説明図である。 レシーバを定位置に配置した場合の集光像を示す説明図である。 本発明の集光方式における集光された光の強度分布を示すグラフである。 従来の集光方式における集光された光の強度分布を示すグラフである。 本発明の集光方式における集光度の日中の推移を示すグラフである。 従来の集光方式における集光度の日中の推移を示すグラフである。 従来の太陽電池を利用した発電装置の一例を示す概略図である。 従来の太陽電池を利用した発電装置の他の一例を示す概略図である。 従来のTボーン方式のヘリオスタット機構の一例を示す説明図である。 反射ライン回転機構の一例を示す概略図である。(A)全体図である。(B)昇降機の一例を示す説明図である。(C)昇降箱の一例を示す説明図である。 1本の反射ラインにレシーバを複数基有する場合の一例を示す概略図である。 短回転軸棒とカプラーの一例を示す説明図である。
以下では、本発明の実施の形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1に本発明の太陽光集光発電装置の一例を示す。なお、ここでは1本の反射ラインに対して1基のレシーバを有する場合を例に挙げて説明するが、後述するようにレシーバは1基に限らず、複数基設けることもできる。
まず、太陽光集光発電装置1の全体的な仕組みについて説明する。1本の反射ライン2が設定されており、反射ライン2上には複数枚の反射鏡4が設置されている。また、1基のレシーバ5を備えている。このレシーバ5は反射ライン2を中心軸にして弧を描くように東西方向に回転移動可能である。そして太陽光が反射鏡4に照射して反射され、該反射光をレシーバ5へ集光することで、太陽光を集光するものである。
そしてレシーバ5には太陽電池3が配設されており、その受光面に太陽光が集光され、発電が行われる。
このように反射鏡を使って太陽光を集光した先に太陽電池を配設することで、従来の図16の方式よりも、効率よく簡便に、しかも大幅に低いコストで発電を行うことができる。太陽電池を多数配設するパネルを沢山設置するよりも、低コストの反射鏡を設置し、レシーバに設けた太陽電池に集光することで、高効率・低コストの発電を達成することが可能である。
また従来のような太陽熱発電と異なり太陽電池を有しており、発電のためのタービン等の大がかりな装置が不要である。このため、さらに低コストのものとすることができる。タービン等の設置に必要な土地等も不要になる。
以下、各部について詳述する。
(反射鏡について)
複数枚の反射鏡4について説明する。反射鏡4は太陽光を反射できる反射面6を有しているものであれば良く、反射鏡4の形状等は特に限定されない。例えば、太陽光の反射面6が平らなものとすることもできるし、凹面状のものとすることもできる。大きさも限定されず、例えば反射面6が60cm×60cm程度の面積を有するものとすることができる。
反射鏡4は反射ライン2上に複数枚設置されている。図1には3枚設置されている例(4A〜4A)を示したが、この枚数に限定されない。例えば設置箇所の広さに応じて増減することができる。
また、反射鏡4にはヘリオスタット機構7が備えられている。ここで図2にヘリオスタット機構7の一例を示す。
ヘリオスタット機構7は太陽の動きに追従させて反射面6の角度を調整するものである。反射鏡4の反射面6に関して、東西方向の角度を調整する手段(東西角度調整手段8)と、南北方向の角度を調整する手段(南北角度調整手段9)とを有している。なお、南北角度調整手段9については反射鏡4Aについてのみ記載している。
従来では図18のようなTボーンのみを用いて任意の角度に反射面の角度を調整していたが、本発明におけるヘリオスタット機構7では、東西方向の角度と南北方向の角度とで調整手段が異なっている。これらの手段は、互いに独立して各々の方向の角度を調整できるようになっている。したがって、制御が簡単でありながら、高精度で角度調整することができる。
なお、複数枚の反射鏡4は、各々ミラーフレーム21を有している。また各々の反射鏡の東側および西側の側面の中央部には南北方向の回転軸が取り付けられている。該回転軸は、ミラーフレーム21の東側および西側の側面の中央部を貫通しており、それにより反射鏡4がミラーフレーム21に保持されていて、反射鏡4を南北方向の回転軸を中心にして南北方向に回転駆動させることが可能になっている。図2では反射鏡4Aのみ南北方向に回転させている。
また、ミラーフレーム21の北側と南側の側面の中央部には後述する東西方向の回転軸(後述する東西角度調整手段8の回転軸棒11)が設けられており、該東西方向の回転軸を中心にしてミラーフレーム21を東西方向に回転駆動させることが可能になっている。ミラーフレーム21の回転駆動により、保持された反射鏡4も一体となって東西方向に回転駆動される。
(東西角度調整手段について)
東西角度調整手段8について説明する。
東西角度調整手段の一例を図3に示す。図3(A)は東西角度調整手段の全体図である。図3(A)に示すように、主には回転駆動モーター10、回転軸棒11からなっている。
まず、回転軸棒11は、隣接し合う反射鏡同士の間にミラーフレーム21を介して設けられており(すなわち、反射鏡4Aと反射鏡4Aの間に回転軸棒11B、反射鏡4Aと反射鏡4Aの間に回転軸棒11C)、隣接し合う反射鏡同士を連結している。
また、直列の一端の反射鏡4Aに対しては、回転軸棒11Bが設けられている側とは反対側にさらに回転軸棒11Aが設けられている。
反射鏡4A〜4A、ミラーフレーム21、回転軸棒11A〜11Cは一体であり、例えば回転軸棒11Aの回転駆動により、反射鏡4A〜4A、ミラーフレーム21、その他の回転軸棒11B〜11Cは一体となって東西方向に回転駆動されるように構成されている。
また、回転駆動モーター10は反射ライン2(反射鏡4A〜4A)に対して1つだけ設けられており、ここでは直列の一端の反射鏡4Aに設けられている。
図3(B)に直列の一端の反射鏡4Aと、それに対して設けられた回転軸棒11Aと回転駆動モーター10との関係を示す。図3(B)に示すように、回転軸棒11Aと回転駆動モーター10との間にはプーリー12とベルト13とが設けられている。一方、台14上に回転駆動モーター10が設置されている。そして、回転駆動モーター10のモーター軸15はベルト13を介してプーリー12と連結されている。さらにプーリー12は反射鏡4Aを保持したミラーフレーム21と連結された東西方向の回転軸棒11Aに接続されている。
したがって、回転駆動モーター10による回転駆動、すなわちモーター軸15の回転駆動により、ベルト13を介してプーリー12が回転駆動し、該プーリー12の回転駆動により、東西方向の回転軸棒11を中心にしてミラーフレーム21が反射鏡4Aごと回転駆動されるように構成されている。
なお、回転駆動モーター10による回転駆動に対して反射鏡4Aの回転駆動する角度は、変速比、すなわち、例えばモーター軸15の直径に対するプーリー12の直径の大きさ等に基づく。この変速比は所望の値に設定することができる。
この他、プーリー12の代わりに歯車を用いることができるし、その場合にはベルト13の代わりにチェーンを用いることが可能である。歯車の歯数の調整により、変速比を所望の値に設定することができる。
以上のような構成により、回転駆動モーター10を回転駆動した場合、回転軸棒11を介して、反射鏡4A〜4Aが同時に東西方向に回転駆動される。
なお、回転駆動モーター10をどの程度回転駆動させるかは特に限定されず、適宜設定することができる。太陽の動きに追従させてレシーバ5に向けて太陽光をより適切に反射させるため、反射鏡4の反射面6の角度が調整されるよう、回転駆動モーター10の回転駆動の制御を行うことができる。
また、図3(A)に示す例とは異なる態様とすることもできる。例えば、一端の反射鏡4Aに対しての回転軸棒11Aは設けず、隣接し合う反射鏡同士の間だけに回転軸棒を設ける態様とすることができる。
そして、その隣接し合う反射鏡同士の間に設けられた回転軸棒のうち、いずれか1つが回転駆動モーターと接続されている。回転駆動モーターと接続される回転軸棒は特に限定されず、反射鏡の東西方向の回転駆動がより効率的に行われるよう適宜選択することができる。
なお、回転駆動モーターと接続される回転軸棒との間には、例えば、図3(B)のような機構(ベルトや、該ベルトを介して回転駆動モーターと連結されたプーリー)を配設することができる。
なお、図3では、回転軸棒によって複数枚の反射鏡が一体となって同様に東西方向に回転駆動する例を示したが、これに限定されない。例えば、隣接する反射鏡同士の間に変速機をさらに設け(あるいは回転軸棒の代わりに設け)、各々の変速比に基づき複数枚の反射鏡の反射面の東西方向の角度を個別に微調整することも可能である。
また、回転軸棒を複数の短回転軸棒からなるものとすることもできる。
一例として、図3の回転軸棒11Cが短回転軸棒72A〜72Cから構成されている場合を図21に示す。そして、ここでは短回転軸棒72Bが、地面等に固定された回転軸棒支柱73で回転可能に支えられており、短回転軸棒72A、72B(また、短回転軸棒72B、72C)がカプラー74で連結されている。カプラー74は緩衝材76(弾性体等とすることができ、特に限定されない)を介して嵌合する2つの軸受(軸受75Aは短回転軸棒72Aと接続されており、軸受75Bは短回転軸棒72Bと接続されている)が包装材77(包帯等とすることができ、特に限定されない)により包まれて構成されている。緩衝材76の存在により、短回転軸棒72A、72Bをフレキシブルに連結することが可能である。
ここで、反射鏡の東西方向の回転をスムーズに行うにあたっては(特に、ミラーフレーム21内に南北方向に回転軸となる芯が通っていない場合)、一般に、例えば回転軸棒の11B、11Cの回転軸の一致性が高い他、ミラーフレーム21等に関して高い形状精度や、歪みが小さいことなど種々要求される。したがって、ミラーフレーム等の素材として比較的頑丈なものを用いる必要性が生じるが、しかしながらそれらの材料はコスト等も考慮すると重いものの場合が多い。このような場合にはカプラーへ多大な負担がかかるため、図21の形態と異なり、少なくともカプラーとミラーフレームとの間に支柱を設けるのが良い。
一方、ミラーフレーム等を安価で軽い材料で構成することもできる。ただし、この場合、一般には形状精度や歪みが大きくなってしまい、回転軸がずれて東西方向の回転がスムーズに行われにくくなる。しかしながら、ミラーフレームとカプラー74との間に支柱を設けることなく、図21のような位置にカプラー74を用いることで、たとえ上記回転軸のずれが生じたとしても、緩衝材76によるフレキシブルな連結によって上記回転軸のずれを吸収することができ、スムーズな回転が可能になる。しかも軽材料で構成されているため、回転に要する回転駆動モーターの電力も抑制することができる。
また、カプラー74に負担がかかりやすくなるものの、ミラーフレーム等がそもそも軽量であるし、包装材77によって包まれてある程度固定されているため、カプラー74は十分にそれらの重さに耐えることができ、2つの軸受75A、75Bがはずれてしまうこともない。
このように、カプラー74の使用により、低コストで効率良く反射鏡等を東西方向に回転させることも可能になる。
なお、当然、このようなカプラーは反射鏡同士間の回転軸棒に設けても良いし、反射鏡と回転駆動モーターとを連結する回転軸棒だけに設けても良い。あるいはそれら両方に設けることもできる。
(南北角度調整手段について)
次に南北角度調整手段9について説明する。
<第一の態様>
図4に南北角度調整手段の一例を示す。図4(A)は図2のA矢視図であり、各々の位置関係が把握しやすいように反射鏡4も併せて記載している。また図4(B)は図2のB矢視図であり、こちらも反射鏡4を併せて記載している。
南北角度調整手段9は反射鏡4に対して個別に設けられており、アーム22を有するアクチュエータ23を備えている。このアクチュエータ23はアーム22を前進後退運動させるものである。またアーム22は反射鏡4に連結されている。
ここではアーム22は、先端が反射鏡4の裏面に連結されており、その前進後退運動により反射鏡4の裏面を押し引きすることができ、それによってミラーフレーム21に保持された南北方向の回転軸を中心にして反射鏡4を南北方向に回転させることが可能である。アーム22の前進後退の距離によって、反射鏡4の反射面6の南北方向の角度を調整することができる。
アーム22の前進後退の範囲(ストローク範囲)は特に限定されないが、少なくとも、1年を通して太陽光をレシーバに向けて適切に反射できるようなものであれば良い。地軸の傾きにより、1年を通して太陽の高度は(23.4°×2)の範囲で変化するため、反射面6の角度を少なくともその範囲の分は調整できるように、アーム22のストローク範囲を決定すると良い。
またアーム22は、前述のように反射鏡4の裏面を押したり引いたりして反射鏡4を回転させるが、同時に反射鏡4を裏面側から支持している。
従来用いられているTボーン方式では、図18に示すように各部を回転させることによって、太陽の動きに合わせて反射鏡を任意に回転させている。このようなTボーン方式では風によって反射鏡が揺れてしまい、レシーバへの反射に悪影響が生じることがあったが、図4のアーム22による支持のおかげで、風が吹いたとしても反射鏡4が揺れるのを効果的に防ぐことができる。したがって、反射鏡4の揺れによってレシーバへの反射が適切に行われなくなるのを防ぐことができ、集光率が下がるのを抑制することができる。
なお、反射鏡4の裏面でアーム22と連結している場合について説明したが、当然これに限定されず、アーム22と反射鏡4の連結部は適宜決定することができる。例えば反射鏡4の側面でアーム22と連結させることも可能である。
また、反射鏡4とアーム22は必ずしも連結されている必要はない。反射鏡を適切に支持しつつ回転させることができるような仕組みであれば良い。
また、前述したように反射鏡4はミラーフレーム21ごと東西方向に回転駆動するものであるので、アクチュエータ23自体は、例えばミラーフレーム21に固定させると良い。このようにすれば、反射面6の東西方向の角度調整のためにミラーフレーム21および反射鏡4が東西方向に回転駆動したとしても、アクチュエータ23はミラーフレーム21に固定されているので、東西方向に回転する前と同様にして、アクチュエータ23のアーム22で反射面6の南北方向の角度調整を行うことが可能である。
<第二の態様>
図5に南北角度調整手段の他の一例を示す。図5(A)は、南北角度調整手段を備えた反射鏡4を東側から見た説明図である。また図5(B)は、南北角度調整手段を備えた反射鏡4の上面図である。
この態様の南北角度調整手段109では、反射鏡4ごとに個別に南北角度調整用モーター24が備えられている。ミラーフレーム21を貫通している反射鏡4の南北方向の回転軸に対して南北角度調整用モーター24が接続されている。そして、該南北角度調整用モーター24の駆動制御により、南北方向の回転軸を回転駆動させ、それによって反射鏡4を南北方向に回転駆動させて反射面6の南北方向の角度が調整可能になっている。
なお、この南北角度調整用モーター24の種類等は特に限定されず、南北方向の回転軸を適宜回転駆動することができるものであれば良い。
以上のような南北角度調整手段が、各々の反射鏡ごとに備えられている。このため、反射鏡4を個別に南北方向に回転させて、その反射面6の南北方向の角度調整を行うことが可能である。しかも反射鏡ごとに互いに独立して角度調整することができる。
以上、東西角度調整手段と南北角度調整手段に関し、反射鏡4を回転させて反射面6の角度を調整するための仕組みについて説明してきた。
図18のような従来のTボーン方式では、そのTボーンのみで反射面を様々な方向に回転させて任意の角度に調整しなければならず、そのために制御が複雑であった。
しかしながら、本発明では、反射面の角度調整を、回転駆動モーターや回転軸棒を有する東西角度調整手段とアクチュエータ等を有する南北角度調整手段で分担している。すなわち、東西角度調整手段は東西方向の角度調整だけ行えば良く、また、南北角度調整手段は南北方向の角度調整だけ行えば良いので、各々は、単純な制御構造で簡便に反射面の角度を調整することができ、それらの組合わせで任意の角度に反射面の角度を高い精度で調整可能である。しかも、それぞれの機構は簡単であるため、低コストなものとなる。
また、東西角度調整手段に関しては、直接的に駆動制御する対象は回転駆動モーター10だけであるので実に簡便である。
なお、単に反射面6を任意の角度に調整できるだけでなく、ヘリオスタット機構7として、実際に、太陽の動きに追従するように角度が調整されるものでなければならない。
このような角度調整を円滑にすすめるため、例えば、東西角度調整手段8および南北角度調整手段9に、暦および真太陽時に応じた太陽の動きに対する反射鏡4の角度調整データを内蔵しておくと良い。
前述したように、東西角度調整手段8においては、回転駆動モーター10の回転駆動により、回転軸棒11を介して反射鏡4が回転駆動され、反射面6の東西方向の角度調整が行われる。また太陽の動きは暦および真太陽時から予め推測することができる。
そこで、図3等の回転駆動モーター10として、その駆動制御のためのコンピュータを備えるものとし、該コンピューターには上記太陽の動きに追従して反射鏡4の反射面6の角度が適切に調整されるようにするための、回転駆動モーター10の制御値(角度調整データ)のパターンをインプットしておく。そして、実際に太陽光をレシーバ5に反射させる際には、コンピュータ内の角度調整データに基づいて回転駆動モーター10を駆動させ、回転軸棒11を介し、簡便に複数枚の反射鏡4の各々の反射面6の角度調整を同時に行うことができる。
なお、コンピュータを別個用意するのではなく、例えば回転駆動モーター10に内蔵されるメモリと制御回路に角度調整データを入力して制御させることもできる。
また、南北角度調整手段9についても同様である。すなわち、アクチュエータ23のメモリ上、あるいは備えつけたコンピュータ内に、上記太陽の動きに追従して反射鏡4の反射面6の角度が適切に調整されるようにするための、アクチュエータ23のアーム22の前進後退運動の制御値(角度調整データ)のパターンをインプットしておく。そして該角度調整データに基づいてアクチュエータ23のアーム22の前進後退運動を制御することによって、簡便に反射面6の角度調整を行うことができる。
また、南北角度調整用モーター24を備えた場合においても同様に角度調整パターンをインプットしておくことができる。
当然、従来のように、逐次、太陽の位置を計算し、さらにその太陽の位置に対応した反射面の角度を計算して東西角度調整手段8および南北角度調整手段9を制御しても良い。しかしながら、上記のようにパターン化された内蔵データを利用するのであれば、従来のような逐次計算は必要なく、また、そのような逐次計算を行ってから反射面の角度調整を行うのではないので、より一層、太陽の動きに遅れることなくいち早く対応させることが可能であるし、簡便である上に精度も高い。また集光率の上昇につなげることができる。コスト等に応じて適宜決定することができる。
また、東西角度調整手段8および南北角度調整手段9は各々独立して制御可能であるが、これに限定されず、図1に示すように中央制御装置25を設け、それぞれの、東西角度調整手段8の回転駆動モーター10や南北角度調整手段9のアクチュエータ23と接続し、中央制御装置25によって、回転駆動モーター10の回転駆動、およびアクチュエータ23のアーム22の前進後退運動を統一的に制御することも可能である。例えば、集光開始時やメンテナンス時の反射面6の初期角度の調整を行うときに中央制御装置25で制御することができる。太陽の位置に基づいて、適切な反射面6の角度やその角度に調整するための回転駆動モーター10等の制御データを計算し、該計算結果に基づき、中央制御装置25によって反射面6の初期角度を調整することができる。
そして、初期角度を調整した後、引き続き中央制御装置25により角度調整を行っても良いし、あるいは前述したように内蔵データを利用して角度調整を行うこともできる。
(反射鏡の支持部材について)
前述したように、各々の反射鏡4はミラーフレーム21によって囲まれている。そして、該ミラーフレーム21には例えば三角形状の支持フレーム26が取り付けられている。この支持フレーム26によって、ミラーフレーム21や回転軸棒11を介して各々の反射鏡4が支持されている。この場合において、ミラーフレームが東西方向に回転駆動できるように接続部に対して適宜工夫を施すことができる。
このような支持フレーム26を配設することで、特には、直列の複数枚の反射鏡のうち中側に位置する反射鏡が自重により高さ位置が下がるのを防止することができる。各々の反射鏡4を所望の高さ位置(例えば地面から50cmの高さ位置)に安定させることが可能である。
(レシーバについて)
次にレシーバ5について説明する。図6にレシーバの一例を示す。
このレシーバ5は1つの反射ラインに一基備えられており、主に、レシーバ本体41、太陽電池3、熱交換器43、センサ45から構成されている。また、後述するように、レシーバ5を太陽の動きに追従させて反射ライン2を中心軸にして弧を描くように東西方向に回転移動させるレシーバ回転機構を備えている。反射ライン2との距離は例えば1.5mに設定することができる。
まず、レシーバ本体41自体は特に限定されるものではなく、その形状、大きさは適宜決定することができる。東西方向に移動させやすく、適切な開口部42等を有し、太陽光の反射光を効率よく集光することができるものであれば良い。
また、太陽電池3の種類も特に限定されず、適宜決定することができる。受光面44に太陽光の反射光が集光され、適切に発電できるものであれば良い。例えば、GaAs系のものを用いることができる。また、シリコン系の太陽電池であれば比較的安価であり、コストを低減することができる。
また、熱交換器43は特に限定されず、熱媒体(空気や二酸化炭素、水など)を熱交換器43内に通して効率良く熱交換できるものであれば良い。熱交換器43で得られた熱エネルギーをコジェネレーションエネルギーとして利用することもできる。例えば、冷暖房、植物園、工場などに用いることが可能である。熱エネルギー量によっては発電に用いることもできる。
また、集光により必要以上に温度が高くなって太陽電池3が劣化するのを熱交換器43によって防止することができる。すなわち、熱交換器43は太陽電池3を冷却するための機能も兼ね備えることができる。
また、受光面44の周囲にはセンサ45が配設されている。そして、センサ45は例えば中央制御装置25、ヘリオスタット機構7、レシーバ回転機構等と接続されている。なお、センサ45は反射光を感知でき、反射光を感知したときに中央制御装置25等へ信号を発信できるものであればよく、種類等は特に限定されない。
受光面44から外れるようにして反射された反射光がセンサ45により感知されると、中央制御装置等へと信号が発せられ、それによって反射鏡の反射面の角度やレシーバの回転角が修正可能なようにプログラムされている。中央制御装置等でその都度、逐次計算して上記角度等を修正調整することもできるし、あるいはセンサ45からの信号パターンにより、予め設定しておいた修正パターンを適用し、逐次計算なしで簡便に修正調整することも可能である。
このようなセンサ45を配設することで、常に受光面44へと反射光を集光でき、より一層集光率を高めることができる。
(レシーバ回転機構について)
レシーバ回転機構の一例を図7(東側の側面図)、図8(南側の側面図)、図9(平面図)に示す。なお、説明のため反射鏡4等も併せて記載している。ここでは、東西方向の回転に関して、ミラーフレームおよび反射鏡が水平になるよう調整されている場合を示す。また、レシーバが反射ラインの直上に位置している場合である。
まず、図7に示すように、レシーバ回転機構46は、主に、レシーバ5を支持して回転させるレシーバ回転支持部材47や、該レシーバ回転支持部材47を回転させるためのモーター等からなっている。
なお、ここでは回転駆動モーター10によりレシーバ回転支持部材47を回転させることができる構成になっている。図7、9のようにレシーバ回転支持部材47は東西角度調整手段の回転軸棒11のうちのいずれか1つと連結されており、回転駆動モーター10の回転駆動を制御することで、反射鏡4の反射面の東西方向の角度調整のみならず、レシーバ回転支持部材47を同時に回転させ、それによってレシーバ5を回転移動させて回転角を調整できるようになっている。このような構成にすることにより、簡便に東西方向における反射鏡4の角度やレシーバ5の回転角を調整することができる。
当然、レシーバ回転支持部材47を回転させるためのモーター等を別個に設けることも可能であるが、回転駆動モーター10を兼用することで、コストの低減や装置のコンパクト化を図ることができる。
そしてレシーバ回転支持部材47としては、回転軸棒11に連結された回転支柱48を有し、その先端にレシーバ5の太陽電池3が配設されている。
なお、回転支柱48の先端に直接的に太陽電池3を配設することもできるし、例えば他の部材を介して間接的に太陽電池3を配設することもできる。太陽電池3の受光面に効率良く集光できる形態であれば良い。
図7〜図9に示す例では、リング49と、該リング49とレシーバ5とを連結するレシーバ支持フレーム50と、リング49と回転支柱48とを連結する棒状のリング支持フレーム51とを介して、回転支柱48の先端側に太陽電池3が配設されている。
このように、特にはリング49を配設したり、リング支持フレーム51を棒状のものとして、反射鏡4からの反射光を遮る量を抑制し太陽電池3へ到達し易いように、適宜、各部材の形状等を決定することができる。この場合、リング支持フレーム51で遮られる反射光の量はわずかであるし、また、反射光はリング49の内側を通って太陽電池3へ集光できるのでリング49によって反射光が遮られることもない(図7、9)。
また、特に図8に示すように、反射ラインにおける回転軸棒11を中心にして回転支柱48、さらにはレシーバ回転支持部材47を東西方向に回転させることができ、その先端に配設されたレシーバ5を回転移動させることが可能である。前述したように、回転駆動モーター10の回転駆動の制御により、レシーバ5の回転角を調整することができる。
また、回転支柱48において、太陽電池3が配設される側とは反対側にウエイトバランス52を設けることができる。このようなウエイトバランス52を設けることによって、回転軸棒11と連結している箇所を中心にして回転支柱48を回転させやすく、またバランスも取りやすくなる。
<レシーバの回転移動の有効性について>
ここで、太陽の動きに追従させてレシーバを東西方向に回転移動させる有効性について説明する。レシーバを定位置に配置する場合と回転移動させる場合との反射鏡(ここでは分かりやすいように、反射面が凹面のものとし、反射鏡に垂直に太陽光が入射してきた場合に1点に集光させることができるものとする)からの反射光の集光像の差異を挙げて説明する。
まず、図11にレシーバを定位置(南)に配置する場合の集光像を示す。日の出時(東)と南中時(南)について示す。反射鏡の東西方向の回転面内において、南中時においては太陽、レシーバ、反射鏡は直線状に並んでおり、太陽光は反射鏡の反射面に垂直に入射するため、反射光がレシーバに集まるよう効率良く集光できている。一方、日の出時においては、太陽光は反射鏡に対して垂直方向からずれて入射するため、反射面の両端において反射角度に差異が生じてしまい、反射光がレシーバに集まらずに集光像が拡がってしまう。日の出時のように太陽方位角とレシーバの位置(南)との差異が大きいときほど(例えば朝方や夕方)、集光像が拡がってしまい、集光率が低下してしまう。
図10にレシーバを東西方向に回転移動させる場合の集光像を示す。ここでは、レシーバの回転移動の有効性がより一層分かりやすいようにするため、東西角度調整手段とレシーバ回転機構により、それぞれ、反射鏡の反射面の東西方向の角度と、回転移動するレシーバの東西方向の回転角とを、太陽方位角と同じに調整する場合について示す。
南中時においては図11と同様である。そして、朝方(日の出時含む)においても、反射鏡の東西方向の回転面内において、太陽、レシーバ、反射鏡は直線状に並んでいるため、太陽光は反射鏡に垂直に入射し、南中時と同様の高い集光率を得ることが可能である。さらに夕方においても同様である。したがって、一日を通して(日中)焦点ぼけをなくし、安定して均一に高効率で集光することが可能になる。すなわち、より一層多くの光エネルギーを得ることができる。
このように、太陽光を集光するにあたってレシーバを東西方向に回転移動させるのは極めて有効であることが分かる。
本発明の太陽光集光発電装置1は上述したレシーバ回転機構46を備えており、太陽の動きに追従させて反射ラインを中心軸にして弧を描くように東西方向にレシーバ5を回転移動させることができるため、図11のようなレシーバが定位置に配置された装置に比べて効率良く集光することができる。なお、レシーバ5の回転移動を太陽の動きに追従させるにあたっては、反射鏡4の反射面6の角度やレシーバ5の東西方向の回転角を太陽方位角とは異なる値に調整したとしても十分に集光率の改善を得ることができる。ただし、図10に示すようにそれらが太陽方位角と同じになるように調整するのがより好ましく、一層多くの光エネルギーを得ることができる。
なお、レシーバ回転機構46の制御は、ヘリオスタット機構7と同様、内蔵データを利用したり、中央制御装置25を用いることが可能である。
(反射ライン回転機構について)
また、図7等の場合において、回転軸棒を介して連結された反射鏡4が設置された反射ライン2には、レシーバ回転支持部材47(およびレシーバ5)とともに反射ライン2を南北方向に回転させる反射ライン回転機構61を備えることもできる。
図19に反射ライン回転機構61の一例を示す。図19(A)が機構の全体図である。反射ライン回転機構61は、反射ライン2の一端を支持して昇降させるための昇降機62、他端に取り付けられた重り63(上下動可能な載置台65に載置されている)、反射ライン2とレシーバ回転支持部材47との連結部を南北方向の回転の支点として支える反射ライン支柱64を有している。ここでは北側に昇降機62が配置されている例を示しているが、逆に南側に配置することも可能である。
昇降機62の一例を図19(B)に示す。昇降機62は、昇降モーター66、昇降モーター66により回転させられるボルト状の昇降軸67、昇降軸67に嵌合するナット状の昇降リング68、昇降リング68が固定された昇降箱69、昇降箱69の昇降のためのガイドレール70を有している。
図19(B)に示すように、昇降箱69を昇降させる際には、昇降モーター66で昇降軸67を回転させる。昇降リング68は昇降軸67に嵌合しているものの、昇降箱69およびガイドレール70によって固定されており回転できないため、代わりに昇降軸67を昇降することになる。これによりガイドレール70に沿って昇降箱69が昇降できるようになっている。
また、図19(C)に示すように、昇降箱69には昇降アーム71が取り付けられている。昇降アーム71の他端は反射ライン2の一端に取り付けられているため、昇降箱69の昇降によって反射ライン2の一端を上下動させることができる。なお、反射ライン2が効率良く南北方向に回転できるように、昇降アーム71と反射ライン2との接続部に適宜工夫を施すことが可能である。
反射ライン2において北側が南側よりも高くなるようにする場合は、昇降機62で反射ラインの北端を持ち上げるとともに、重り63の重さを利用して載置台65の高さ位置を下げて南端を沈ませる。これにより、反射ライン支柱64で支えられた支点を中心として南北方向に反射ライン2を回転させることができる。なお、昇降機62だけでなく重り63の重さも利用しているため、反射ライン2の昇降の際の昇降機62の負担を軽減することが可能である。
なお、図19のような形態に限らず、例えば反射ライン支柱64を設けず、昇降機62で支持している側とは反対側の端を支点にして、昇降機62の制御のみで反射ライン2を南北方向に回転させることも可能である。
また、このような反射ライン回転機構61を用いれば、季節に応じて反射ライン2を南北方向に所望の回転角で回転させることができる。例えば春分時の回転角に対して、夏至の時には地軸の傾きを2で除した程度だけ回転させて北側が相対的に下がるようにしたり、冬至の時には逆に北側を相対的に上がるようにすることができる。
また、反射ラインを地軸と平行になるように傾くよう調整することができる。
そして、このような調整を適宜行うことによって、1年中、より一層効率良く太陽光を集光することができ、また、コサイン効果も変化を抑制して安定させることが可能になる。
(レシーバを複数基有する場合について)
以上の例では1本の反射ラインに対してレシーバが1基設けられている場合について説明してきたが、前述したように複数基のレシーバを設けることも可能である。図20に複数基のレシーバを有する例を示す。
ここでは、反射鏡が4つ(南側から反射鏡4A〜4A)であり、図7−9等に示すようなレシーバ回転機構(レシーバ回転支持部材47A〜47C)を有するレシーバ5A〜5Cが設けられている。そして、反射ライン2’を地表面に対して適宜、角度を持たせることにより、反射鏡のシャドーイングや反射光のブロッキングを低減させることができる。さらに、反射ライン2’を地軸と平行になるように傾けてもよい。これにより、1日を通して、すべての反射鏡4A〜4Aの仰角(反射面の南北方向の角度)を一定とすることが可能となり、仰角の調整が簡単にできる。
レシーバの基数は限定されず、例えば1枚の反射鏡に対して1基のレシーバを設置することができるし、この他、適宜、反射鏡の枚数とレシーバの基数を組み合わせることができる。図20では、反射鏡4A〜4Aに対してレシーバ5Aおよびレシーバ回転支持部材47Aを、反射鏡4Aに対してレシーバ5Bおよびレシーバ回転支持部材47Bを、反射鏡4Aに対してレシーバ5Cおよびレシーバ回転支持部材47Cを設けている。
なお、例えばレシーバの位置によってレシーバ回転支持部材の長さ、形状等を変更することができる。例えば図20に示すように北側のものほど長さを短くすることができるし、レシーバ回転支持部材47Cのように折れ曲がっていて、レシーバ5Cが反射鏡4Aの上方に位置するよう形状を工夫したものとすることもできる。
このように複数基のレシーバを設ければ、1基しか設けない場合に比べて、各レシーバと反射ラインを結ぶレシーバ回転支持部材の長さを短くできるので、構造上、一層安定した設備とすることができ、しかもレシーバ回転支持部材の振動を抑制でき、該振動によって集光像の外れる幅を小さくすることができる。
(レシーバ南北回転機構について)
また、レシーバには、東西方向に回転移動させるためのレシーバ回転機構の他、さらに、レシーバを南北方向に回転移動させるためのレシーバ南北回転機構を備えたものとすることもできる。レシーバを南北方向に回転できれば良く、その構成は特に限定されない。このような機構を設けることで、集光率をより一層向上することができる。
なお、反射ラインの複数枚の反射鏡に対して1基のレシーバが設けられている場合、図7−9のようなレシーバ回転支持部材47をさらに南北方向にも回転可能な機構を追加することができる。例えば、レシーバ南北回転機構80として、図7、19等に示されているレシーバ回転支持部材47を、反射ライン(回転軸棒11等)との連結部を中心にして南北方向に回転可能な機構を設けることができる。
また、レシーバを複数基用意し、1枚の反射鏡に対して1基のレシーバを設けている場合、上述と同様の構成とすることもできるし、あるいは反射鏡を南北方向に回転させるための南北角度調整手段を利用して、併せてレシーバも南北方向に回転移動させる仕組みとすることも可能である。
例えば、まず、図5(A)(B)のような南北角度調整手段において、ミラーフレーム21の内側に第二のミラーフレーム(不図示)を設け、該第二のミラーフレームとしては反射鏡4を囲って支持し、南北角度調整用モーター24で反射鏡4ごと南北方向に回転可能なものとすることができる。そして、該第二のミラーフレームに適当な部材を接続し、その先端にレシーバを設けることができる。このような構成であれば、反射鏡の南北角度調整手段はレシーバを南北方向へ回転移動させる機能を兼ねることができる。
以上のように、装置全体が、主に3つの反射鏡からなる反射ラインと1基以上のレシーバ等からなる例について説明してきた。しかしながら、本発明はこの例に限定されず、例えば、反射鏡の数はもっと増加させても良い。また、図1、20等に示す反射鏡やレシーバ等を1ユニットとし、このユニットを複数用意し、南北方向に直列または並列に設置することも可能である。あるいは、南北方向に直列にも並列にも設置することも可能である。
ヘリオスタット機構やレシーバ回転機構の制御対象を各ユニットに留めることで、それぞれ大掛かりな機構を用意する必要がなく簡便である。また、装置を設置する土地の大きさの大小に適宜合わせ易い。複数組配設することで大規模な装置とすることもでき、集光率を下げることなく大容量の光エネルギーを得ることも可能である。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図1、7等に示すような本発明の太陽光集光発電装置を用いて太陽光を太陽電池に集光するシミュレーションを行った。シミュレーションの条件を以下のように設定した。
1本の反射ライン上に3枚の反射鏡(大きさは60cm×60cm:全反射鏡の面積は10800cm)を設置し(地上から0.5mの高さ)、図7等に示すレシーバ回転機構を備え、反射ラインを中心軸にして弧を描くように東西方向に移動可能なレシーバを1基配設した(反射ラインから1.5mの距離)。該レシーバに配設された太陽電池(大きさは5cm×5cm)(集光度は144倍(60/5)になる)に太陽光を集光した。
反射鏡の反射面の角度調整は図2の東西角度調整手段および南北角度調整手段を用いた。また、レシーバの回転角の調整は上記レシーバ回転機構を用いた。これらの調整においては、内蔵の、暦および真太陽時に応じた太陽の動きに対する各反射鏡の角度調整データや、レシーバの回転角調整データを利用し、回転駆動モーターの回転駆動やアクチュエータのアームの前進後退運動を適切に制御した。特に東西方向におけるこれらの調整においては、図10に示すように、これらが太陽方位角と同じになるように調整した。
また、日時や場所としては、春分で、赤緯36.8401632度(スペインアルメリア)とした。
(比較例1)
図16のような装置であってパネル面(太陽電池の大きさは10800cm)の角度を調整しないタイプのものを用いて太陽光から太陽電池により発電した。
(比較例2)
従来のクロスリニア型の装置を用いた。すなわち、レシーバ回転機構を備えていないこと、および、反射ラインの上方の定位置にレシーバを固定配置したこと以外は実施例1と同様にして太陽電池に太陽光を集光した。
実施例1、比較例1のシミュレーションの結果を比較すると、実施例1では時間帯によってムラなく安定して太陽光を集光することができたが、比較例1では朝方や夕方に得られる光エネルギー量が小さくなってしまった。1日あたりに得られた光エネルギー量を比較すると、実施例1は比較例の約1.5倍であった。
また、実施例1のほうが用意する太陽電池の量を低減することができ、装置全体にかかるコストを充分に抑制することができた。
また、比較例2のシミュレーションの結果を見ると、比較例1よりも多くの光エネルギーを得られていた。一方、実施例1と比較すると、比較例2よりも実施例1のほうが多くの光エネルギーを得られており、約1.2倍であった。
(実施例2)
実施例1での装置を用いて1年間の集光のシミュレーションを行った。
また、これとは別に、実施例1での装置に対し、図19のような反射ライン回転機構をさらに備えた装置を用意し、反射ライン全体を南北方向に回転させ(北端が南端よりも上に位置)、さらに季節ごとに(日ごとに)その回転角を変化させた。春分時の回転角に対して、夏至の時には地軸の傾きを2で除した程度だけ回転させて北側が相対的に下がるようにし、冬至の時には逆に北側を相対的に上げた。このような条件下で1年間の集光のシミュレーションを行った。
その結果、反射ライン回転機構の方が、コサイン効果や集光率などが優れており、1年を通して得られた光エネルギー量は実施例1での装置を用いた場合よりも多かった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…本発明の太陽光集光発電装置、 2…反射ライン、
3…太陽電池、 4、4A〜4A…反射鏡、
5、5A〜5C…レシーバ、 6…反射面、 7…ヘリオスタット機構、
8…東西角度調整手段、
9、109…南北角度調整手段、 10…回転駆動モーター、
11、11A〜11C…回転軸棒、 12…プーリー、 13…ベルト、
14…台、 15…モーター軸、
21…ミラーフレーム、 22…アーム、 23…アクチュエータ、
24…南北角度調整用モーター、 25…中央制御装置、
26…支持フレーム、
41…レシーバ本体、 42…開口部、 43…熱交換器、 44…受光面、
45…センサ、 46…レシーバ回転機構、
47、47A〜47C…レシーバ回転支持部材、
48…回転支柱、 49…リング、 50…レシーバ支持フレーム、
51…リング支持フレーム、 52…ウエイトバランス、
61…反射ライン回転機構、 62…昇降機、 63…重り、
64…反射ライン支柱、 65…載置台、 66…昇降モーター、
67…昇降軸、 68…昇降リング、 69…昇降箱、 70…ガイドレール、
71…昇降アーム、
72A〜72C…短回転軸棒、 73…回転軸棒支柱、
74…カプラー、 75A、75B…軸受、 76…緩衝材、 77…包装材、
80…レシーバ南北回転機構。

Claims (13)

  1. 反射ラインと1基以上のレシーバとを有する太陽光集光発電装置であって、
    前記反射ラインは、南北方向に設定されたものであり、該反射ライン上には太陽光を反射する複数枚の反射鏡が直列に設置されており、該複数枚の反射鏡は太陽の動きに追従させて反射面の角度を調整するヘリオスタット機構を備えており、
    該ヘリオスタット機構は、前記複数枚の反射鏡の反射面を東西方向に角度調整可能な東西角度調整手段と、南北方向に個別に角度調整可能な南北角度調整手段を有しており、
    前記1基以上のレシーバは、各々、レシーバを太陽の動きに追従させて前記反射ラインを中心軸にして弧を描くように東西方向に回転移動させるレシーバ回転機構を備えており、かつ、該レシーバには太陽電池が配設されており、該太陽電池の受光面に、前記複数枚の反射鏡からの太陽光の反射光を集光するものであることを特徴とする太陽光集光発電装置。
  2. 前記東西角度調整手段と前記レシーバ回転機構は、それぞれ、前記複数枚の反射鏡の反射面の東西方向の角度と、前記回転移動するレシーバの東西方向の回転角とを、太陽方位角と同じになるように調整するものであることを特徴とする請求項1に記載の太陽光集光発電装置。
  3. 前記東西角度調整手段は、回転駆動モーターと回転軸棒とを有しており、
    前記回転駆動モーターは、前記反射ラインに1つ設けられており、
    前記回転軸棒は、前記直列の複数枚の反射鏡同士の間に設けられていて隣接し合う反射鏡同士を連結しているか、または、
    前記直列の複数枚の反射鏡同士の間に設けられていて隣接し合う反射鏡同士を連結しているとともに、直列の一端の反射鏡にさらに設けられており、
    前記直列の複数枚の反射鏡が一体となって東西方向に回転駆動されるものであり、
    前記回転軸棒のいずれか1つが前記回転駆動モーターと接続されており、かつ、
    前記レシーバ回転機構は、前記レシーバを支持して回転させるレシーバ回転支持部材を有しており、該レシーバ回転支持部材は前記東西角度調整手段の前記回転軸棒のいずれか1つと連結されており、
    前記東西角度調整手段の回転駆動モーターの回転駆動により、前記回転軸棒を介して、前記直列の複数枚の反射鏡の反射面の東西方向の角度が同時に調整されるとともに、前記レシーバ回転支持部材が回転駆動して前記レシーバの東西方向の回転角が調整されるものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の太陽光集光発電装置。
  4. 前記レシーバ回転支持部材は、前記東西角度調整手段の前記回転軸棒に連結された回転支柱を有しており、該回転支柱の先端に前記レシーバの前記太陽電池が配設されているものであることを特徴とする請求項3に記載の太陽光集光発電装置。
  5. 前記回転軸棒を介して連結された複数枚の反射鏡が設置された反射ラインは、前記レシーバ回転支持部材とともに前記反射ラインを南北方向に回転させる反射ライン回転機構を備えたものであることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の太陽光集光発電装置。
  6. 前記回転軸棒は複数の短回転軸棒がカプラーを介して連結されたものであり、
    前記カプラーは、前記短回転軸棒を受ける2つの軸受と、緩衝材と、包装材とを有し、該緩衝材を介して前記2つの軸受が嵌合しており、該嵌合した2つの軸受が前記包装材により包まれたものであることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の太陽光集光発電装置。
  7. 前記1基以上のレシーバは、各々、南北方向に回転移動させるレシーバ南北回転機構をさらに備えたものであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の太陽光集光発電装置。
  8. 前記レシーバは、前記太陽電池の受光面から外れた反射光を感知して信号を発信するセンサを有しており、該センサからの信号に基づいて、前記ヘリオスタット機構による前記複数枚の反射鏡の反射面の角度と、前記レシーバ回転機構による前記レシーバの東西方向の回転角のいずれか1つ以上が修正調整されるものであることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の太陽光集光発電装置。
  9. 前記直列の複数枚の反射鏡は、各々を支えて位置固定するための反射鏡支持フレームを有するものであることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の太陽光集光発電装置。
  10. 前記南北角度調整手段は、アクチュエータを有し、
    該アクチュエータは前記反射鏡毎にそれぞれ配置され、各アクチュエータはアームを有し、該アームと前記反射鏡とが連結されており、前記アームの前進後退運動により各反射鏡の反射面の南北方向の角度が個別に調整されるものであることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の太陽光集光発電装置。
  11. 前記南北角度調整手段は、南北角度調整用モーターを有し、
    該南北角度調整用モーターは前記直列の複数枚の反射鏡の各々に設けられており、前記南北角度調整用モーターの駆動制御により各反射鏡の反射面の南北方向の角度が個別に調整されるものであることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の太陽光集光発電装置。
  12. 前記反射ラインと前記1基以上のレシーバからなるユニットが、南北方向に直列および/または並列に複数組設置されているものであることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の太陽光集光発電装置。
  13. 前記レシーバは、さらに熱交換器を備えたものであることを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の太陽光集光発電装置。
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