JP2015056111A - 環境負荷算出システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ある程度の算出精度を確保しながら、比較的簡単に環境負荷物質の排出量を算出することができる環境負荷算出システムを提供する。
【解決手段】CO2排出量算出装置は、各第1部材ごとにそれぞれCO2排出係数を記憶する排出係数データベース31と、各第2部材ごとにそれぞれ単位ユニット数量とCO2排出係数とを記憶する排出係数データベース32とを備える。第1部材CO2量算出部34は、設計建物を構成する各第1部材ごとに、当該第1部材の数量と、排出係数データベース31に記憶された当該第1部材に対応するCO2排出係数とに基づき当該第1部材のCO2排出量を算出する。第2部材CO2量算出部38は、設計建物を構成する各第2部材ごとに、設計建物を構成する建物ユニットの個数と、排出係数データベース32に記憶された当該第2部材に対応する単位ユニット数量及びCO2排出係数とに基づき当該第2部材のCO2排出量を算出する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、環境負荷算出システムに関する。
従来より、二酸化炭素(以下、略してCO2という)の温室効果による地球温暖化を防止するために、各種の産業活動においてCO2の排出量の削減が進められている。かかるCO2の排出量削減は、建設業界においても進められており、建物メーカには、建物の製造過程(建設過程)で排出されるCO2量をいかに少なくするかその配慮が求められている。
こうしたCO2排出量の削減の動きに伴い、近年では、建物の設計段階において、予め建物製造時に排出されるCO2量を算出し環境に与える影響を事前評価する試みがなされている。例えば特許文献1には、建物の製造過程において排出されるCO2量を算出するCO2排出量算出装置が開示されている。この算出装置には、建物を構成する各種部材のCO2排出量原単位(部材の単位重量当たりのCO2排出量)を記憶する記憶部が設けられており、各種部材の数量が操作部により入力されると、その入力された各種部材の数量と記憶部に記憶された各種部材のCO2排出量原単位とに基づき、建物の製造過程で排出されるCO2量が算出されるようになっている。これによれば、各部材の実使用量に基づく精度の高いCO2量の算出を行うことができる。
特開2007−18061号公報
ところで、建物に用いられる各種部材としては、柱や梁等の構造材や、その構造材に取り付けられる天井材、床材、壁材等の造作材といった主要部材の他に、それら主要部材同士を結合する際に用いられるステープルやビス等の締結部材や接着部材といった結合部材がある。ここで、構造材や造作材等の主要部材は、建設される建物ごとにその使用数量が予め定められている(拾い出しされる)のに対し、締結部材や接着部材等の結合部材は、建物ごとにその使用数量が予め定められていない(拾い出しされない)場合がある。その場合、設計段階において結合部材の使用数量を建物ごとに拾い出す(把握する)ことが困難となるため、結合部材については、上記特許文献1の技術を用いたCO2量の算出、すなわち実使用量に基づいた算出を行うのが難しいと考えられる。
そこで、かかる結合部材についてはCO2排出量の算出対象から除外し、数量の拾い出しができる主要部材のみを対象にCO2量の算出を行うことが考えられる。すなわち、結合部材からのCO2排出量については加味せずに、建物製造時におけるCO2排出量を算出することが考えられる。しかしながら、その場合、CO2排出量の算出精度が大きく低下してしまうおそれがあり、環境への影響を正しく評価できないおそれがある。
また、設計段階において建物に用いられる結合部材のおおよその使用数量を拾い出すことは可能であるため、その拾い出したおおよその数量に基づいてCO2排出量の算出をすることも考えられる。ただ、結合部材は一般に使用個数が多く、その拾い出しには手間がかかることが想定される。特に、設計した建物ごとにCO2量の算出に際してかかる拾い出しを行うとなると、著しく大きな手間がかかってしまうことが考えられる。
なお、上記のような問題は、CO2の排出量を算出する算出システムに限って生じうる問題ではなく、CO2以外の環境負荷物質、例えばNOxやSOx等の排出量を算出するシステムにおいても同様に生じうる問題である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ある程度の算出精度を確保しながらも、比較的簡単に環境負荷物質の排出量を算出することができる環境負荷算出システムを提供することを主たる目的とするものである。
上記課題を解決すべく、第1の発明の環境負荷算出システムは、予め設計された設計建物について、その製造過程で排出される環境負荷物質の排出量である環境負荷排出量を算出する環境負荷算出システムであって、建物に用いられる各種部材がそれぞれ第1部材と第2部材とのいずれかに振り分けられており、前記各第1部材ごとにそれぞれ、前記第1部材の製造時における単位量当たりの環境負荷排出量である第1単位排出量を記憶する第1データベースと、前記各第2部材ごとにそれぞれ、建物の単位規模当たりにおいて使用される前記第2部材の使用数量として予め見積もられた規模単位数量と、前記第2部材の製造時における単位量当たりの環境負荷排出量である第2単位排出量とを記憶する第2データベースと、前記設計建物を構成する前記各第1部材ごとにそれぞれ、当該第1部材の数量と、前記第1データベースに記憶された当該第1部材に対応する前記第1単位排出量とに基づいて当該第1部材の環境負荷排出量を算出するとともに、それら算出した前記各第1部材の環境負荷排出量の総和を算出する第1排出量算出手段と、前記設計建物を構成する前記各第2部材ごとにそれぞれ、前記設計建物の規模と、前記第2データベースに記憶された当該第2部材に対応する前記規模単位数量及び前記第2単位排出量とに基づいて当該第2部材の環境負荷排出量を算出するとともに、それら算出した前記各第2部材の環境負荷排出量の総和を算出する第2排出量算出手段と、前記各第1部材の環境負荷排出量の総和と前記各第2部材の環境負荷排出量の総和とに基づいて、前記設計建物についての総環境負荷排出量を算出する総排出量算出手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、設計建物を構成する各種部材のうち各第1部材についてはそれぞれ、その(使用)数量と、第1データベースに記憶された当該第1部材の第1単位排出量とに基づき、部材製造時の環境負荷排出量が算出される。このため、部材の実使用量に基づく精度の高い算出を実現することができる。
一方、設計建物を構成する各第2部材についてはそれぞれ、設計建物の規模と、第2データベースに記憶された当該第2部材の規模単位数量(見積数量)と、同じく第2データベースに記憶された当該第2部材の第2単位排出量とに基づき、部材製造時の環境負荷排出量が算出される。すなわち、第2部材については、第1部材とは異なり、設計建物の規模に基づく算出が行われるため、その算出に際し(使用)数量の拾い出しが不要となり、比較的簡単に環境負荷排出量を算出することができる。
また、規模単位数量は建物の単位規模当たりにおいて使用される第2部材の使用数量として予め見積もられた見積数量であり、その見積数量に基づいて、第2部材の環境負荷排出量が算出されるため、実使用量に基づかない算出であっても、ある程度の算出精度を確保することができる。よって、以上より、ある程度の算出精度を確保しながらも、比較的簡単に環境負荷物質の排出量を算出することができる。
なお、建物の規模としては、建物における延べ床面積(延べ面積)や、建物の容積(体積)、建物の階数(フロア数)等が挙げられる。特に、複数の建物ユニットが組み合わされてなるユニット式の建物においては、建物の規模を、その建物を構成する建物ユニットの個数で示すことができる。
また、本環境負荷算出システムの算出対象となる環境負荷物質としては、例えばCO2やNOx、SOx等が挙げられる。
第2の発明の環境負荷算出システムは、第1の発明において、建物の設計をするための設計手段と、その設計手段により設計された前記設計建物の設計データに基づいて、前記設計建物を構成する前記各第1部材をその数量とともに特定する第1部材特定手段と、を備え、前記第1排出量算出手段は、前記第1部材特定手段により特定された前記各第1部材についてそれぞれ、当該第1部材特定手段により特定された当該第1部材の数量に基づき環境負荷排出量を算出することを特徴とする。
本発明によれば、設計手段により設計された設計建物の設計データに基づいて、設計建物を構成する各第1部材がその数量とともに特定される(拾い出される)。これにより、環境負荷排出量の算出をするに際し、各第1部材の数量をいちいち入力する等の面倒な作業をする必要がなく、その算出作業を容易なものとすることができる。
第3の発明の環境負荷算出システムは、第1又は第2の発明において、建物に用いられる各種部材のうち、建物の躯体を構成する構造材及び前記構造材に取り付けられる造作材が前記第1部材として振り分けられ、前記第1部材同士を互いに結合するために用いられる結合部材が前記第2部材として振り分けられていることを特徴とする。
建物の躯体を構成する構造材や、構造材に取り付けられる造作材は建物ごとにその使用数量が予め定められているのに対して、部材同士を互いに結合するために用いられる結合部材はその使用数量が予め定められていないことが多い。そこで本発明では、この点に鑑みて、構造材及び造作材を第1部材に振り分けて、結合部材を第2部材に振り分けている。この場合、第1部材(つまり構造材及び造作材)については、その使用数量に基づいて環境負荷排出量が算出されるの対して、第2部材(つまり結合部材)については、建物の規模に基づいてすなわち使用数量に基づかないで環境負荷排出量が算出される。したがって、かかる部材の振り分け方は、上記第1の発明を実施する上で好ましい構成といえる。
また、結合部材は、一般に建物において複数箇所に用いられるものであるため、その使用数量が建物の規模に応じて大小相違することが考えられる。したがって、この点を鑑みても、かかる結合部材を第2部材に振り分けて、その環境負荷排出量を建物の規模に基づいて算出するようにした上記の構成は好適な構成といえる。
第4の発明の環境負荷算出システムは、第1乃至第3のいずれかの発明において、前記設計建物は、複数の建物ユニットが互いに組み合わされて構築されるユニット式の建物であり、前記第2部材の前記規模単位数量は、前記建物の単位規模である単位個数分の前記建物ユニット当たりにおける前記第2部材の使用数量であり、前記第2排出量算出手段は、前記各第2部材ごとにそれぞれ、前記設計建物を構成する前記建物ユニットの個数と、前記第2データベースに記憶された当該第2部材に対応する前記規模単位数量及び前記第2単位排出量とに基づいて当該第2部材の環境負荷排出量を算出することを特徴とする。
複数の建物ユニットが組み合わされて構築されるユニット式の建物では、建物の規模が、当該建物を構成する建物ユニットの個数に応じて大小相違する。そこで、本発明では、この点に着目し、設計建物を構成する建物ユニットの個数に基づいて、第2部材の環境負荷排出量を算出するようにしている。この場合、設計建物を構成する建物ユニットの個数を拾い出せば、第2部材の環境負荷排出量を算出することができるため、環境負荷排出量の算出をより一層簡単に行うことができる。
第5の発明の環境負荷算出システムは、第1乃至第4のいずれかの発明において、前記設計建物は、製造工場において製造された複数の建物ユニットが互いに組み合わされて構築されるユニット式の建物であり、前記製造工場において単位個数分の前記建物ユニットを製造する際に用いられる工場用エネルギの使用量を工場単位使用量として予め見積もっておき、前記工場用エネルギの使用に伴う前記工場単位使用量当たりの環境負荷排出量である第3単位排出量を記憶する第3データベースと、前記設計建物を構成する前記建物ユニットの個数と、前記第3データベースに記憶された前記工場用エネルギの前記第3単位排出量とに基づいて、前記設計建物を構成する前記各建物ユニットの製造に伴う環境負荷排出量を算出する第3排出量算出手段と、を備え、前記総排出量算出手段は、前記第3排出量算出手段により算出した環境負荷排出量を加味して、前記設計建物の総環境負荷排出量を算出することを特徴とする。
本発明によれば、設計建物を構成する建物ユニットの個数と、第3データベースに記憶された工場用エネルギの第3単位排出量とに基づいて、設計建物を構成する各建物ユニットの製造に伴う環境負荷排出量が算出される。この場合、設計建物を構成する建物ユニットの個数を拾い出すといった簡単な作業を行うだけで、ユニット製造時における環境負荷排出量の算出を行うことができる。
また、第3単位排出量は、工場用エネルギの使用に伴う同エネルギの工場単位使用量当たりの環境負荷排出量であり、その工場単位使用量は単位個数分の建物ユニットを製造する際に用いられる工場用エネルギの使用量として予め見積もられたものとなっている。つまり、第3単位排出量は、単位個数分の建物ユニットを製造する際に排出される環境負荷排出量の見積値となっている。この場合、この見積値(第3単位排出量)に基づいて、ユニット製造時における環境負荷排出量が算出されるため、工場用エネルギの実使用量に基づかない算出であっても、ある程度の算出精度を確保することができる。よって、以上より、ユニット製造時における環境負荷排出量の算出を、ある程度の算出精度を確保しながらも比較的簡単に行うことができる。
また、本発明では、設計建物を構成する部材製造時における環境負荷排出量に加えて、ユニット製造時における環境負荷排出量が加味されて、設計建物の総環境負荷排出量が算出されるため、設計建物の製造に伴う環境への影響をより適正に評価することが可能となる。
第6の発明の環境負荷算出システムは、第1乃至第5のいずれかの発明において、前記設計建物は、製造工場において製造された複数の建物ユニットが、輸送手段により前記製造工場から施工現場へと輸送され、それら輸送された各建物ユニットが前記施工現場において組み合わされることにより構築されるユニット式の建物であり、前記輸送手段による前記建物ユニットの輸送に際し用いられる輸送用エネルギの単位輸送距離当たりの使用量を輸送単位使用量として予め見積もっておき、前記輸送用エネルギの使用に伴う前記輸送単位使用量当たりの環境負荷排出量である第4単位排出量を記憶する第4データベースと、前記製造工場から前記設計建物の施工現場までの前記建物ユニットの輸送距離を取得する輸送距離取得手段と、前記設計建物を構成する前記建物ユニットの個数と、前記輸送距離取得手段により取得した前記輸送距離と、前記第4データベースに記憶された前記輸送用エネルギの前記第4単位排出量とに基づいて、前記設計建物を構成する前記各建物ユニットの前記輸送に伴う環境負荷排出量を算出する第4排出量算出手段と、を備え、前記総排出量算出手段は、前記第4排出量算出手段により算出した環境負荷排出量を加味して、前記設計建物の総環境負荷排出量を算出することを特徴とする。
本発明によれば、設計建物を構成する建物ユニットの個数と、輸送距離取得手段により取得した建物ユニットの輸送距離と、第4データベースに記憶された輸送用エネルギの第4単位排出量とに基づいて、設計建物を構成する各建物ユニットの輸送に伴う環境負荷排出量が算出される。この場合、設計建物を構成する建物ユニットの個数を拾い出したり、製造工場から設計建物の施工現場までのユニット輸送距離を調べたりする等の簡単な作業を行うだけで、ユニット輸送時における環境負荷排出量の算出を行うことができる。
また、第4単位排出量は、輸送用エネルギの使用に伴う同エネルギの輸送単位使用量当たりの環境負荷排出量であり、その輸送単位使用量は輸送手段による建物ユニットの輸送に際し用いられる輸送用エネルギの単位輸送距離当たりの使用量として予め見積もられたものとなっている。つまり、第4単位排出量は、建物ユニットを輸送する際に排出される単位輸送距離当たりの環境負荷排出量の見積値となっている。この場合、この見積値(第4単位排出量)に基づいて、ユニット輸送時における環境負荷排出量が算出されるため、輸送用エネルギの実使用量に基づかない算出であっても、ある程度の算出精度を確保することができる。よって、以上より、ユニット輸送時における環境負荷排出量の算出を、ある程度の算出精度を確保しながらも比較的簡単に行うことができる。
また、本発明では、設計建物を構成する部材製造時における環境負荷排出量に加えて、ユニット輸送時における環境負荷排出量が加味されて、設計建物の総環境負荷排出量が算出されるため、設計建物の製造に伴う環境への影響をより適正に評価することが可能となる。
第7の発明の環境負荷算出システムは、第1乃至第6のいずれかの発明において、前記設計建物は、製造工場において製造された複数の建物ユニットが施工現場において互いに組み合わされることにより構築されるユニット式の建物であり、前記施工現場において建物を施工する際に用いられる施工用エネルギの使用量を、前記建物を構成する前記建物ユニットの単位個数当たりの量に換算しその換算した量を施工単位使用量として予め見積もっておき、前記施工用エネルギの使用に伴う前記施工単位使用量当たりの環境負荷排出量である第5単位排出量を記憶する第5データベースと、前記設計建物を構成する前記建物ユニットの個数と、前記第5データベースに記憶された前記施工用エネルギの前記第5単位排出量とに基づいて、前記施工現場における前記設計建物の施工に伴う環境負荷排出量を算出する第5排出量算出手段と、を備え、前記総排出量算出手段は、前記第5排出量算出手段により算出した環境負荷排出量を加味して、前記設計建物の総環境負荷排出量を算出することを特徴とする。
本発明によれば、設計建物を構成する建物ユニットの個数と、第5データベースに記憶された施工用エネルギの第5単位排出量とに基づいて、施工現場における設計建物の施工に伴う環境負荷排出量が算出される。この場合、設計建物を構成する建物ユニットの個数を拾い出すといった簡単な作業を行うだけで、建物施工時における環境負荷排出量の算出を行うことができる。
また、第5単位排出量は、施工用エネルギの使用に伴う施工単位使用量当たりの環境負荷排出量であり、その施工単位使用量は施工現場において建物を施工する際に用いられる施工用エネルギの使用量を、建物を構成する建物ユニットの単位個数当たりの量に換算した量として予め見積もられたものとなっている。つまり、第5単位排出量は、建物の施工に際し排出される環境負荷排出量を、建物ユニット単位個数当たりの量に換算した見積値となっている。この場合、この見積値(第5単位排出量)に基づいて、建物施工時における環境負荷排出量が算出されるため、施工用エネルギの実使用量に基づかない算出であっても、ある程度の算出精度を確保することができる。よって、以上より、建物施工時における環境負荷排出量の算出を、ある程度の算出精度を確保しながらも比較的簡単に行うことができる。
また、本発明では、設計建物を構成する部材製造時における環境負荷排出量に加えて、建物施工時における環境負荷排出量が加味されて、設計建物の総環境負荷排出量が算出されるため、設計建物の製造に伴う環境への影響をより適正に評価することが可能となる。
第8の発明の環境負荷算出システムは、第1乃至第7のいずれかの発明において、前記総排出量算出手段により算出した総環境負荷排出量が、予め設定した目標排出量を上回ったか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により前記算出した総環境負荷排出量が前記目標排出量を上回ったと判定された場合に、前記設計建物の環境負荷排出量を少なくする代替部材を前記第1データベースに記憶された前記各第1部材の中から抽出し提示する提示手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、設計建物について算出された総環境負荷排出量が予め定められた目標排出量を上回った場合に、環境負荷排出量を少なくする代替部材が第1データベースに記憶された各第1部材の中から抽出され提示される。これにより、その提示された代替部材を用いて、建物を再設計等することにより目標排出量を充足する建物を容易に得ることができる。
CO2排出量算出システムの電気的構成を示す図。 CO2排出量算出処理の概要を示す機能ブロック図。 部材製造段階におけるCO2排出量算出処理を示す機能ブロック図。 第1部材用の排出係数データベースに記憶されているデータの一例を示す図。 第2部材用の排出係数データベースに記憶されているデータの一例を示す図。 ユニット製造段階におけるCO2排出量算出処理を示す機能ブロック図。 輸送段階におけるCO2排出量算出処理を示す機能ブロック図。 建物施工段階におけるCO2排出量算出処理を示す機能ブロック図。 代替部材提示処理を示す機能ブロック図。
以下に、本発明を具体化した一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、設計した建物について、その建物の製造過程において排出されるCO2量を算出するCO2排出量算出システムについて具体化している。図1はCO2排出量算出システムの電気的構成を示す図である。
図1に示すように、建物メーカには、CO2排出量算出装置10が設けられている。CO2排出量算出装置10は、パーソナルコンピュータにより構成されており、建物を設計するためのCADプログラムを有している。CO2排出量算出装置10は、そのCADプログラムを用いて設計された建物について、その製造過程で排出されるCO2の量を算出するものである。
CO2排出量算出装置10は、制御部11と、操作部12と、表示部13と、記憶部14とを備える。制御部11には、操作部12、表示部13及び記憶部14がそれぞれ接続されている。制御部11は、建物の設計処理やCO2排出量の算出処理等、各種処理を行うものである。
操作部12は、建物設計及びCO2排出量の算出を行うのに必要な情報等、各種情報を入力するためのものであり、キーボードやマウス等を備えて構成されている。操作部12に対して入力操作が行われると、その入力操作に応じた情報が制御部11に入力される。なお、操作部12が入力手段に相当する。
表示部13は、設計された建物の図面や、CO2排出量の算出結果等、各種情報を表示するものであり、ディスプレイ等を備えて構成されている。制御部11より表示部13に各種情報が入力されると、その入力された情報が表示部13に表示される。
記憶部14には、設計処理やCO2排出量の算出処理を実行するための制御プログラムと、CO2排出量の算出に必要な各種情報を格納するデータベースとが記憶されている。
次に、CO2排出量算出装置10により実行されるCO2排出量算出処理の流れを図2に基づいて説明する。図2は、CO2排出量算出処理の概要を示す機能ブロック図である。なお、本CO2排出量算出装置10では、図2中の各ブロックがそれぞれ制御部11により実現されるものとなっている。
図2に示すように、建物設計部21は、設計者による操作部12に対する入力操作に基づいて建物の設計を行うものである。本実施形態では、建物設計部21により設計される建物X(設計建物に相当)としてユニット式建物を想定しており、このユニット式の建物Xを対象としてCO2排出量の算出を行うこととしている。なお、建物設計部21が設計手段に相当する。
ユニット式建物は、周知の通り、複数の建物ユニットが互いに組み合わされることにより構成される建物である。建物ユニットを構成する各部材はそれぞれ部材メーカにて製造され、トラックにより建物メーカの製造工場(ユニット製造工場)へと輸送される。製造工場では、輸送された各部材が組み合わされて建物ユニットが製造され、その製造された建物ユニットが施工現場へトラックにより輸送される。そして、施工現場では、輸送された各建物ユニットが組み合わされて建物が構築される。
このように、ユニット式建物は、部材メーカにおける部材製造段階、製造工場におけるユニット製造段階、部材や建物ユニットの輸送段階、施工現場における建物施工段階といった複数の段階を経て構築されるものとなっている。そこで、本CO2排出量算出処理では、それら各段階において発生するCO2量をそれぞれ各CO2量算出部22〜25にて算出するようにしている。まず部材製造段階CO2量算出部22では、部材メーカにおいて建物Xを構成する各部材Kを製造する段階(部材製造段階)で排出されるCO2量を算出する。ユニット製造段階CO2量算出部23では、製造工場において各部材Kを組み合わせて建物ユニットUを製造する段階(ユニット製造段階)で排出されるCO2量を算出する。輸送段階CO2量算出部24では、部材メーカで製造された部材Kを製造工場へ輸送したり、製造工場で製造された建物ユニットUを施工現場へ輸送したりする段階(輸送段階)で排出されるCO2量を算出する。建物施工段階CO2量算出部25では、施工現場において各建物ユニットUを組み合わせて建物Xを構築する段階(建物施工段階)で排出されるCO2量を算出する。
総CO2量算出部26は、上記各CO2量算出部22〜25において算出された各段階のCO2量を積算する。これにより、建物Xの一連の製造過程において排出される総CO2量が算出される。なお、この総CO2量算出部26が総排出量算出手段に相当する。
続いて、各CO2量算出部22〜25におけるCO2量算出処理について具体的に説明する。まず、部材製造段階CO2量算出部22におけるCO2排出量算出処理について図3に基づいて説明する。図3は、部材製造段階におけるCO2排出量算出処理を示す機能ブロック図である。
図3に示すように、部材製造段階CO2量算出部22において、排出係数データベース31,32には、本建物メーカにて建物の建築に用いられる各種部材K(資材)のCO2排出係数fa,fbが記憶されている。CO2排出係数fa,fbは、部材メーカにおける部材Kの製造時に発生するCO2量の算出に用いられる係数である。本建物メーカでは、上記各種部材Kがそれぞれ第1部材K1と第2部材K2とのいずれかに振り分けられており、第1部材K1の排出係数faが排出係数データベース31に記憶され、第2部材K2の排出係数fbが排出係数データベース32に記憶されている。なおここで、排出係数データベース31が第1データベースに相当し、排出係数データベース32が第2データベースに相当する。また、各排出係数データベース31,32はそれぞれ記憶部14により構築されている。
第1部材K1と第2部材K2との振り分けについて説明すると、第1部材K1には、建物メーカで用いられる各種部材Kのうち、建物の主要部分を構成する主要部材が振り分けられ、第2部材K2には、第1部材K1同士の結合(組み付け)等のために補助的に用いられる補助部材が振り分けられている。第1部材K1には、建物ユニットの躯体を構成する柱や梁等の構造材、その構造材に組み付けられる壁材や床材、天井材等の造作材、ドアや窓サッシ等の建具、建物ユニット内部に組み付けられるキッチン等の設備などが含まれている。一方、第2部材K2には、第1部材K1同士を結合するために用いられる結合部材や、第1部材K1に流動状態で塗布されて用いられる流動性部材等が含まれている。結合部材としては、ボルトやナット、ビス、釘、ねじといった締結具の他に、ステープルや接着テープ等が含まれている。また、流動性部材としては、接着剤や塗料、シーリング材等が含まれている。
続いて、各排出係数データベース31,32について図4及び図5を参照しながら説明する。なお、図4には、第1部材用の排出係数データベース31に記憶されているデータの一例が示されており、図5には、第2部材用の排出係数データベース32に記憶されているデータの一例が示されている。
第1部材用の排出係数データベース31には、図4に示すように、各第1部材K1ごとにそれぞれその重量(例えば1個当たりの重量)とCO2排出係数faとが記憶されている。CO2排出係数faは、第1部材K1の製造時に発生する当該第1部材K1の単位重量当たり(例えば1kg当たり)のCO2量に相当する。なお、このCO2排出係数faが第1単位排出量に相当する。
ちなみに、第1部材K1の単位重量当たりのCO2排出量(すなわちCO2排出係数fa)については、産業連関表による環境負荷原単位データブック等から入手が可能であり、入手困難な場合は建物メーカが独自にその値を定めればよい。
また、排出係数データベース31には、同一の用途及び機能を有する複数種類の第1部材K1が記憶されている。これら同一用途・機能を有する複数種類の第1部材K1はそれぞれ製造時に発生するCO2量が大小異なるものとなっている。例えば図4には、排出係数データベース31に、(同一用途・機能を有する)複数種類の外壁材として、窯業系サイディングからなる外壁材と、タイル貼りからなる外壁材とが記憶された例が示されているが、これら両外壁材について製造時のCO2排出量を比較すると、タイル貼りの外壁材の方が窯業系サイディングの外壁材と比べて排出量が多くなっている。より詳しくは、窯業系サイディングの外壁材とタイル貼りの外壁材とはCO2排出係数faがほぼ同じ大きさであるが、窯業系サイディングの外壁材よりもタイル貼りの外壁材の方が重量(1個当たりの重量)が大きいため、結果として、タイル貼りの外壁材の方が窯業系サイディングの外壁材よりもCO2排出量が多くなっている。
第2部材用の排出係数データベース32には、図5に示すように、各第2部材K2ごとにそれぞれその単位ユニット数量PとCO2排出係数fbとがそれぞれ記憶されている。ここで、単位ユニット数量Pとは、ユニット式の建物において建物ユニット1個当たりに用いられる第2部材K2の使用数量(具体的には総使用重量)の見積値である。本実施形態では、この単位ユニット数量Pが建物メーカにおける第2部材K2及び建物ユニットの生産実績データに基づいて見積もられている。具体的には、単位ユニット数量Pは、第2部材K2の年間使用数量(実績値)を建物ユニットUの年間生産個数(実績値)で除することにより導き出されている。なお、この単位ユニット数量Pが規模単位数量に相当する。
CO2排出係数fbは、第2部材K2の製造時に発生する当該第2部材K2の単位重量当たり(例えば1kg当たり)のCO2量に相当する。CO2排出係数fbは、第1部材K1のCO2排出係数faと同様、産業連関表による環境負荷原単位データブック等から入手が可能である。なお、CO2排出係数fbが第2単位排出量に相当する。
図3の説明に戻って、第1部材特定部33は、建物設計部21により設計された建物Xの設計データ(CADデータ)に基づいて、建物Xを構成する各第1部材K1(以下、建物Xを構成する第1部材K1についてはその符号に(X)を付す。)をそれぞれその数量(個数)とともに特定する(抽出する)。
第1部材CO2量算出部34は、第1部材特定部33により特定された各第1部材K1(X)ごとにそれぞれ、その製造に際し発生するCO2量を算出する。具体的には、第1部材CO2量算出部34は、各第1部材K1(X)ごとにそれぞれ、第1部材特定部33により特定された当該第1部材K1(X)の数量(詳しくは個数)と、排出係数データベース31に記憶された当該第1部材K1(X)の重量(1個当たりの重量)と、同じく排出係数データベース31に記憶された当該第1部材K1(X)のCO2排出係数faとを乗算することによりCO2量を算出する。
また、第1部材CO2量算出部34は、さらに、上記算出した各第1部材K1(X)のCO2量を積算することにより、第1部材K1(X)についての総CO2排出量を算出する。なお、第1部材CO2量算出部34が第1排出量算出手段に相当する。
ここで、第1部材CO2量算出部34により算出した各第1部材K1(X)のCO2排出量を表形式で表す排出量リストを作成するとともに、その作成したリストを表示部13に表示する排出量リスト表示部を設けてもよい。その場合、建物Xを構成する各第1部材K1(X)ごとのCO2排出量を一目で把握することが可能となる。
ユニット数特定部36は、建物Xの設計データに基づいて、建物Xを構成する建物ユニットU(以下、建物Xを構成する建物ユニットUの符号に(X)を付す。)の個数を特定する。なお、建物ユニットU(X)の個数は建物Xの規模を示す指標となり得る値であり、その点からすると、ユニット数特定部36を建物規模特定部と言うこともできる(後述のユニット数特定部42,52,62についても同様)。
第2部材特定部37は、建物Xを構成する各第2部材K2(以下、建物Xを構成する第2部材K2についてはその符号に(X)を付す。)をそれぞれ特定する。本建物メーカでは、ユニット式建物において用いられる第2部材K2が予め定められており、それら各第2部材K2が操作部12による入力操作に基づいて予め記憶部14に記憶(登録)されている。そして、第2部材特定部37は、それら記憶部14に記憶されたユニット式建物の各第2部材K2を記憶部14から読み出し、それら読み出した各第2部材K2を建物Xを構成する第2部材K2(X)として特定する。
第2部材CO2量算出部38は、第2部材特定部37により特定された各第2部材K2(X)ごとにそれぞれ、その製造に際し発生するCO2量を算出する。具体的には、各第2部材K2(X)ごとにそれぞれ、ユニット数特定部36により特定された建物ユニットU(X)の個数と、排出係数データベース32に記憶された当該第2部材K2(X)の単位ユニット数量Pと、同じく排出係数データベース32に記憶された第2部材K2(X)のCO2排出係数fbとを乗算することによりCO2量を算出する。
また、第2部材CO2量算出部38は、さらに、上記算出した各第2部材K2(X)のCO2量を積算することにより、第2部材K2(X)についての総CO2排出量を算出する。なお、第2部材CO2量算出部38が第2排出量算出手段に相当する。
部材製造時総CO2量算出部39は、第1部材CO2量算出部34により算出された第1部材K1(X)についての総CO2排出量と、第2部材CO2量算出部38により算出された各第2部材K2(X)についての総CO2排出量とを積算することにより、部材製造段階で発生する総CO2量を算出する。
次に、ユニット製造段階CO2量算出部23におけるCO2排出量算出処理について図6に基づいて説明する。図6は、ユニット製造段階におけるCO2排出量算出処理を示す機能ブロック図である。
図6に示すように、ユニット製造段階CO2量算出部23において、排出係数データベース41には、製造工場における建物ユニットUの製造に際し用いられる各種エネルギ(以下、工場用エネルギEaという)ごとにCO2排出係数fcが記憶されている。CO2排出係数fcは、建物ユニットUの製造時における工場用エネルギEaの使用(消費)に伴い発生するCO2量の算出に用いられる係数であり、第3単位排出量に相当する。工場用エネルギEaとしては、ライン設備等の工場設備や、溶接装置等の装置類を駆動させるための電力や燃料(ガス、灯油等)等が挙げられる。なお、排出係数データベース41が第3データベースに相当し、同データベース41は記憶部14により構築されている。
CO2排出係数fcは、建物ユニットUの製造時において工場用エネルギEaの消費に伴い発生する同エネルギEaの単位使用量Wa当たりのCO2量に相当する。ここで、単位使用量Waとは、一の(単位個数分の)建物ユニットUを製造する際に用いられる工場用エネルギEaの使用量の見積値である。本実施形態では、この単位使用量Waが、建物メーカにおける建物ユニットUの年間生産個数の実績値と、工場用エネルギEaの年間使用量の実績値とに基づいて見積もられている。具体的には、単位使用量Waは、工場用エネルギEaの年間使用量(実績値)を建物ユニットUの年間生産個数(実績値)で除することにより導き出されている。なお、単位使用量Waが工場単位使用量に相当する。
要するに、CO2排出係数fcは、工場用エネルギEaの単位使用量Wa(見積値)と、工場用エネルギEaの単位量当たりのCO2排出量とを乗算することにより求められる見積値となっており、一の建物ユニットUを製造する際に工場用エネルギEaの消費に伴い発生するCO2量に相当するものとなっている。ちなみに、工場用エネルギEaの単位量当たりのCO2排出量については、産業連関表による環境負荷原単位データブック等から入手が可能である。
ユニット数特定部42は、建物Xの設計データに基づいて、建物Xを構成する建物ユニットU(X)の個数(換言すると、建物の規模)を特定する。
エネルギ別CO2量算出部43は、各工場用エネルギEaごとにそれぞれ、建物Xを構成する各建物ユニットU(X)の製造時において工場用エネルギEaの使用に伴い発生するCO2量を算出する。具体的には、エネルギ別CO2量算出部43は、各工場用エネルギEaごとにそれぞれ、ユニット数特定部42により特定された建物ユニットU(X)の個数と、排出係数データベース41に記憶された工場用エネルギEaのCO2排出係数fcとを乗算することによりCO2排出量を算出する。なお、エネルギ別CO2量算出部43が第3排出量算出手段に相当する。
ユニット製造時総CO2量算出部44は、エネルギ別CO2量算出部43において算出された各工場用エネルギEaのCO2排出量を積算することにより、ユニット製造段階で発生する総CO2量を算出する。
次に、輸送段階CO2量算出部24におけるCO2排出量算出処理について図7に基づいて説明する。図7は、輸送段階におけるCO2排出量算出処理を示す機能ブロック図である。
図7に示すように、輸送段階CO2量算出部24において、排出係数データベース51には、建物Xを構成する各種部材Kや建物ユニットUのトラック(輸送手段に相当)による輸送に際し用いられる輸送用エネルギEb(輸送用燃料)のCO2排出係数fd,feが記憶されている。CO2排出係数fd,feは、建物ユニットUの輸送時における輸送用エネルギEbの消費に伴い発生するCO2量の算出に用いられる係数である。なお、輸送用エネルギEbとしてはガソリンが用いられているが、天然ガスや電力等その他のエネルギを用いてもよい。また、排出係数データベース51が第4データベースに相当し、同データベース51は記憶部14により構築されている。
輸送段階としては、部材メーカにおいて製造した部材Kを当該部材メーカから製造工場へと輸送する部材輸送段階と、製造工場において製造した建物ユニットUを当該製造工場から施工現場へと輸送するユニット輸送段階とがある。CO2排出係数fd,feは、これら各輸送段階ごとにそれぞれ設定されており、いずれの排出係数fd,feも同じ排出係数データベース51に記憶されている。なお、本実施形態では、ユニット輸送工程において、トラック1台に一の建物ユニットUを積載した状態での輸送を想定している。
部材輸送工程のCO2排出係数fdは、トラックによる部材輸送時において輸送用エネルギEbの消費に伴い発生する同エネルギEbの単位使用量Wb当たりのCO2量に相当する。ここで、単位使用量Wbとは、部材Kを輸送する際に消費される輸送用エネルギEbの使用量を、一の建物ユニットUを構成する部材K一式を輸送する場合の量に換算し見積もった見積量となっている。本実施形態では、この単位使用量Wbが、建物メーカにおける建物ユニットUの年間生産個数の実績値と、部材輸送段階における輸送用エネルギEbの年間使用量の実績値とに基づいて見積もられている。具体的には、単位使用量Wbは、部材輸送段階における輸送用エネルギEbの年間使用量(実績値)を建物ユニットUの年間生産個数(実績値)で除することにより導き出されている。
要するに、CO2排出係数fdは、輸送用エネルギEbの単位使用量Wb(見積値)と、輸送用エネルギEbの単位量当たりのCO2排出量とを乗算することにより求められる見積値となっており、一の建物ユニットUの製造に用いられる部材K一式を部材メーカから製造工場へ輸送する際における輸送用エネルギEbの消費に伴うCO2排出量に相当する。ちなみに、輸送用エネルギEbの単位量当たりのCO2排出量については、産業連関表による環境負荷原単位データブック等から入手が可能である。
ユニット輸送工程のCO2排出係数feは、トラックによる(一の)建物ユニットUの輸送時において輸送用エネルギEbの消費に伴い発生する同エネルギEbの単位使用量Wc当たりのCO2量に相当する。ここで、単位使用量Wcとは、一の建物ユニットUを輸送する際に消費される輸送用エネルギEbの単位輸送距離(1km)当たりの使用量の見積値である。本実施形態では、この単位使用量Wcが、建物メーカにおける建物ユニットUの年間輸送距離の実績値(より詳しくは、年間に輸送された全建物ユニットUの輸送距離を積算した積算距離)と、輸送用エネルギEbの年間使用量の実績値とに基づいて見積もられている。具体的には、単位使用量Wcは、輸送用エネルギEbの年間使用量(実績値)を建物ユニットUの年間輸送距離(実績値)で除することにより導き出されている。なお、単位使用量Wcが輸送単位使用量に相当する。
要するに、CO2排出係数feは、輸送用エネルギEbの単位使用量Wc(見積値)と、輸送用エネルギEbの単位量当たりのCO2排出量とを乗算することにより求められる見積値となっており、建物ユニットUを単位距離(1km)分輸送する際において輸送用エネルギEbの消費に伴い発生するCO2量に相当する。なお、CO2排出係数feが第4単位排出量に相当する。
ユニット数特定部52は、建物Xの設計データに基づいて、建物Xを構成する建物ユニットU(X)の個数(換言すると、建物の規模)を特定する。
部材輸送時CO2量算出部53は、ユニット数特定部52により特定された建物ユニットU(X)の個数と、排出係数データベース51に記憶されたCO2排出係数fdとを乗算することにより、部材輸送時における輸送用エネルギEbの消費に伴うCO2排出量を算出する。
ユニット輸送距離取得部54は、製造工場から建物Xの施工現場までの建物ユニットU(X)の輸送距離を取得する。例えば、ユニット輸送距離取得部54は、操作部12により建物Xの建設地域(施工現場の地域)が入力されることに基づき、上記輸送距離を取得する。なお、このユニット輸送距離取得部54が輸送距離取得手段に相当する。
ユニット輸送時CO2量算出部55は、建物Xを構成する各建物ユニットU(X)の輸送時において輸送用エネルギEbの消費に伴い発生するCO2量を算出する。具体的には、ユニット輸送時CO2量算出部55は、ユニット数特定部52により特定された建物ユニットU(X)の個数と、ユニット輸送距離取得部54により取得した建物ユニットU(X)の輸送距離と、排出係数データベース51に記憶されたCO2排出係数feとを乗算することによりCO2排出量を算出する。なお、ユニット輸送時CO2量算出部55が第4排出量算出手段に相当する。
輸送時総CO2量算出部56は、部材輸送時CO2量算出部53により算出されたCO2排出量と、ユニット輸送時CO2量算出部55により算出されたCO2排出量とを積算することで、輸送段階において発生する総CO2量を算出する。
次に、建物施工段階CO2量算出部25におけるCO2排出量算出処理について図8に基づいて説明する。図8は、建物施工段階におけるCO2排出量算出処理を示す機能ブロック図である。
図8に示すように、建物施工段階CO2量算出部25において、排出係数データベース61には、施工現場における建物Xの施工に際し用いられる各種エネルギ(以下、施工用エネルギEcという)ごとにCO2排出係数fgが記憶されている。CO2排出係数fgは、建物の施工時における施工用エネルギEcの消費に伴い発生するCO2量の算出に用いられる係数であり、第5単位排出量に相当する。施工用エネルギEcとしては、建物ユニットを吊り下げるクレーン等の建機類を稼働させるための燃料(ガソリン等)や、現場を照らす照明機器等の機器類を駆動させるための電力等が挙げられる。また、建機類を施工現場へ移動させたり、施工作業者を車で施工現場へ移動させたりする際に用いられる燃料(ガソリン等)を施工用エネルギEcとして含めてもよい。なお、排出係数データベース61が第5データベースに相当し、同データベース61は記憶部14により構築されている。
CO2排出係数fgは、建物Xの施工時において施工用エネルギEcの消費に伴い発生する同エネルギEcの単位使用量Wd当たりのCO2量に相当する。ここで、単位使用量Wdとは、建物を施工(建築)する際に用いられる施工用エネルギEcの使用量を、一の(単位個数分の)建物ユニットU当たりの量に換算して見積もった見積量である。本実施形態では、この単位使用量Wdが、建物メーカにおける建物ユニットUの年間設置個数(換言すると年間生産個数)の実績値と、施工用エネルギEcの年間使用量の実績値とに基づいて見積もられている。具体的には、単位使用量Wdは、施工用エネルギEcの年間使用量(実績値)を建物ユニットUの年間生産個数(実績値)で除することにより導き出されている。なお、単位使用量Wdが施工単位使用量に相当する。
要するに、CO2排出係数fgは、施工用エネルギEcの単位使用量Wd(見積値)と、施工用エネルギEcの単位量当たりのCO2排出量とを乗算することにより求められる見積値となっており、建物施工時における施工用エネルギEcの消費に伴い発生するCO2量を建物ユニット1個当たりの量に換算した値となっている。ちなみに、施工用エネルギEcの単位量当たりのCO2排出量については、産業連関表による環境負荷原単位データブック等から入手が可能である。
ユニット数特定部62は、建物Xの設計データに基づいて、建物Xを構成する建物ユニットU(X)の個数(換言すると、建物の規模)を特定する。
エネルギ別CO2量算出部63は、各施工用エネルギEcごとにそれぞれ、建物Xの施工時に施工用エネルギEcの消費に伴い発生するCO2量を算出する。具体的には、施工時CO2量算出部63は、各施工用エネルギEcごとにそれぞれ、ユニット数特定部62により特定された建物ユニットU(X)の個数と、排出係数データベース61に記憶された施工用エネルギEcのCO2排出係数fgとを乗算することによりCO2排出量を算出する。なお、エネルギ別CO2量算出部63が第5排出量算出手段に相当する。
施工時総CO2量算出部64は、施工時CO2量算出部63により算出された各施工用エネルギEcのCO2排出量を積算することにより、建物施工段階で発生する総CO2量を算出する。
以上のように、各CO2量算出部22〜25にて、建物Xが建設されるまでの各段階それぞれで排出されるCO2量が算出される。そして、各CO2量算出部22〜25で算出されたCO2量が総CO2量算出部26において積算され、それにより建物Xの製造過程で排出されるCO2の総排出量が算出される(図2参照)。
ところで、本CO2排出量算出装置10では、上述したCO2の排出量を算出する算出機能に加え、その算出したCO2の総排出量が予め定められた目標排出量を上回った場合にCO2の排出量を少なくする代替部材を提示する代替部材提示機能を有している。そこで以下に、かかる代替部材提示処理について図9に基づいて説明する。なお、図9は代替部材提示処理を示す機能ブロック図である。
図9に示すように、目標排出量設定部71は、操作部12に対する入力操作に基づいて、建物Xの製造過程で排出されるCO2の目標排出量を設定する。
判定部72は、総CO2量算出部26により算出された建物Xの総CO2排出量が、目標排出量設定部71により設定された目標排出量を上回っているか否かを判定する。算出された建物Xの総CO2排出量が目標排出量以下となっている場合には、本代替部材提示処理を終了する。なお、判定部72が判定手段に相当する。
一方、算出された建物Xの総CO2排出量が目標排出量を上回っている場合には、代替部材抽出部73において、建物XのCO2排出量を小さくする第1部材K1を排出係数データベース31から代替部材として抽出する。具体的には、代替部材抽出部73は、建物Xを構成する所定の第1部材K1(X)と同一の機能及び用途を有しかつ当該所定の第1部材K1(X)よりもCO2排出係数faの小さい第1部材K1を代替部材として抽出する。
代替部材表示部74は、代替部材抽出部73により抽出された複数の代替部材を表示部13に表示させる。これにより、設計者は表示部13に表示(提示)された複数の代替部材の中から、いずれの代替部材を用いるか選択することができる。代替部材の選択は、操作部12による操作に基づいて行われる。なお、代替部材抽出部73と代替部材表示部74とにより提示手段が構成されている。
代替部材決定部75は、代替部材表示部74に表示された複数の代替部材の中から、いずれの代替部材を用いるかを決定する。この決定は、操作部12の操作によりいずれの代替部材が選択されたかに基づいて行われる。
建物再設計部76は、代替部材決定部75により決定された代替部材を用いて建物Xを再設計する。これにより、その再設計した建物Xを対象として、再度建物Xの製造過程で排出されるCO2量を算出することができる。
以上、詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
建物Xを構成する各種部材K(X)のうち各第1部材K1(X)についてはそれぞれ、当該第1部材K1(X)の数量と、排出係数データベース31に記憶されたCO2排出係数faとに基づいて、CO2排出量を算出するようにした。そのため、第1部材K1(X)については、その実使用量に基づく精度の高い算出を行うことができる。
一方、建物Xを構成する各第2部材K2(X)についてはそれぞれ、建物Xの規模と、排出係数データベース32に記憶された当該第2部材K2(X)の単位ユニット数量Pと、同じく排出係数データベース32に記憶された当該第2部材K2(X)のCO2排出係数fbとに基づいて、CO2排出量を算出するようにした。すなわち、第2部材K2(X)については、第1部材K1(X)とは異なり、建物Xの規模に基づく算出を行うようにしたことで、その算出に際し(使用)数量の拾い出しが不要となり、比較的簡単に算出をすることができる。
また、単位ユニット数量Pは、ユニット式の建物において建物ユニット1個当たりにおいて使用される第2部材K2の使用数量として予め見積もられた見積数量であり、その見積数量に基づいて、第2部材K2のCO2排出量が算出されるため、実使用量に基づかない算出であっても、ある程度の算出精度を確保することができる。よって、以上より、ある程度の算出精度を確保しながらも、比較的簡単にCO2排出量の算出をすることができる。
具体的には、第2部材K2(X)については、建物Xを構成する建物ユニットU(X)の個数と、排出係数データベース32に記憶された当該第2部材K2(X)の単位ユニット数量P及びCO2排出係数fbとに基づいて、CO2排出量を算出するようにした。この場合、建物Xを構成する建物ユニットU(X)の個数を拾い出せば、第2部材K2(X)のCO2排出量を算出することができるため、CO2排出量の算出をより一層簡単に行うことができる。
建物の躯体を構成する構造材や、構造材に取り付けられる造作材は建物ごとにその使用数量が予め定められているのに対して、部材同士を互いに結合するために用いられる結合部材はその使用数量が予め定められていないことが多い。そこで上記の実施形態では、この点に鑑みて、構造材及び造作材については第1部材K1に振り分けて、結合部材については第2部材K2に振り分けている。この場合、構造材及び造作材については、その使用数量に基づいてCO2排出量が算出される一方、結合部材については、建物の規模に基づいてすなわち使用数量に基づかないでCO2排出量が算出される。したがって、かかる部材Kの振り分け方は、実用上好ましい構成といえる。
また、結合部材は、建物において複数箇所に用いられるものであるため、その使用数量が建物の規模に応じて大小相違することが考えられる。したがって、この点を鑑みても、かかる結合部材を第2部材K2に振り分けて、そのCO2排出量を建物の規模に基づいて算出するようにした上述の構成は好適な構成といえる。
第1部材特定部33において、建物設計部21により設計した建物Xの設計データ(CADデータ)に基づいて、建物Xを構成する各第1部材K1(X)をその数量とともに特定するようにした。これにより、CO2排出量の算出を行うに際し、各第1部材K1(X)の数量をいちいち入力する等の面倒な作業をする必要がなく、その算出作業を容易とすることができる。
建物Xを構成する建物ユニットU(X)の個数と、排出係数データベース41に記憶された工場用エネルギEaのCO2排出係数fcとに基づいて、建物Xを構成する各建物ユニットU(X)の製造に伴うCO2排出量を算出するようにした。この場合、建物Xを構成する建物ユニットU(X)の個数を拾い出すといった簡単な作業を行うだけで、ユニット製造時におけるCO2排出量の算出を行うことができる。
また、CO2排出係数fcは、工場用エネルギEaの使用に伴う同エネルギEaの単位使用量Wa当たりのCO2排出量であり、その単位使用量Waは一の建物ユニットUを製造する際に用いられる工場用エネルギEaの使用量として予め見積もられたものとなっている。つまり、CO2排出係数fcは、一の建物ユニットUを製造する際に排出されるCO2排出量の見積値となっている。この場合、この見積値(CO2排出係数fc)に基づいて、ユニット製造時におけるCO2排出量が算出されるため、工場用エネルギEaの実使用量に基づかない算出であっても、ある程度の算出精度を確保することができる。よって、以上より、ユニット製造時におけるCO2排出量の算出を、ある程度の算出精度を確保しながらも比較的簡単に行うことができる。
建物Xを構成する建物ユニットU(X)の個数と、ユニット輸送距離取得部54により取得した建物ユニットU(X)の輸送距離と、排出係数データベース51に記憶された輸送用エネルギEbのCO2排出係数feとに基づいて、建物Xを構成する各建物ユニットU(X)の輸送に伴うCO2排出量を算出するようにした。この場合、建物Xを構成する建物ユニットU(X)の個数を拾い出したり、製造工場から建物Xの施工現場までのユニット輸送距離を調べたりする等の簡単な作業を行うだけで、ユニット輸送時におけるCO2排出量の算出を行うことができる。
また、CO2排出係数feは、輸送用エネルギEbの使用に伴う同エネルギEbの単位使用量Wc当たりのCO2排出量であり、その単位使用量Wcはトラックによる(一の)建物ユニットUの輸送に際し用いられる輸送用エネルギEbの単位輸送距離(1km)当たりの使用量として予め見積もられたものとなっている。つまり、CO2排出係数feは、(一の)建物ユニットUを輸送する際に排出される単位輸送距離当たりのCO2排出量の見積値となっている。この場合、この見積値(CO2排出係数fe)に基づいて、ユニット輸送時におけるCO2排出量が算出されるため、輸送用エネルギEbの実使用量に基づかない算出であっても、ある程度の算出精度を確保することができる。よって、以上より、ユニット輸送時におけるCO2排出量の算出を、ある程度の算出精度を確保しながらも比較的簡単に行うことができる。
建物Xを構成する建物ユニットU(X)の個数と、排出係数データベース61に記憶された施工用エネルギEcのCO2排出係数fgとに基づいて、施工現場における建物Xの施工に伴うCO2排出量を算出するようにした。この場合、建物Xを構成する建物ユニットU(X)の個数を拾い出すといった簡単な作業を行うだけで、建物施工時におけるCO2排出量の算出を行うことができる。
また、CO2排出係数fgは、施工用エネルギEcの使用に伴う同エネルギEcの単位使用量Wd当たりのCO2排出量であり、その単位使用量Wdは施工現場において建物を施工する際に用いられる施工用エネルギEcの使用量を、一の建物ユニット当たりの量に換算した量として予め見積もられたものとなっている。つまり、CO2排出係数fgは、建物の施工に際し排出されるCO2排出量を、建物ユニット1個当たりの量に換算した見積値となっている。この場合、この見積値(CO2排出係数fg)に基づいて、建物施工時におけるCO2排出量が算出されるため、施工用エネルギEcの実使用量に基づかない算出であっても、ある程度の算出精度を確保することができる。よって、以上より、建物施工時におけるCO2排出量の算出を、ある程度の算出精度を確保しながらも比較的簡単に行うことができる。
部材製造時におけるCO2排出量と、ユニット製造時におけるCO2排出量と、ユニット輸送時におけるCO2排出量と、建物施工時におけるCO2排出量とを積算することにより、建物Xの製造過程で排出されるCO2排出量を算出するようにしたため、建物Xの製造に伴う環境への影響をより適正に評価することが可能となる。
建物Xについて算出された総CO2排出量が予め定められた目標排出量を上回った場合に、建物XのCO2排出量を少なくする代替部材を、排出係数データベース31に記憶された各第1部材の中から抽出し表示部13に表示(提示)するようにした。これにより、その提示された代替部材を用いて、建物Xを再設計することにより目標排出量を充足する建物を容易に得ることができる。
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
(1)上記実施形態では、第2部材K2(X)の製造時におけるCO2排出量を建物Xを構成する建物ユニットU(X)の個数(建物の規模に相当)に基づいて算出したが、これを変更してもよい。例えば、第2部材K2(X)の製造時におけるCO2排出量を建物Xの延べ床面積(建物の規模に相当)に基づいて算出するようにしてもよい。その場合、建物において単位床面積(例えば1m)当たりで用いられる第2部材K2の使用数量を単位床面積数量として予め見積もっておき、その単位床面積数量を排出係数データベース32に記憶しておく。そして、建物Xの設計データに基づいて特定した建物Xの延べ床面積と、排出係数データベース32に記憶された単位床面積数量及びCO2排出係数fbとに基づいて、第2部材K2(X)の製造時におけるCO2排出量を算出する。
なお、建物の規模を表す指標としては、上述した建物ユニットの個数や延べ床面積以外にも、建物の容積(体積)や建物の階数(フロア数)等が挙げられる。そこで、これらの指標に基づいて、第2部材K2(X)のCO2排出量を算出するようにしてもよい。
(2)ユニット式建物の建物施工段階では、まず建物ユニットを設置するための基礎が施工されるが、その基礎を構成するコンクリートや鉄筋等の部材(資材)については、部材メーカから施工現場へ直接(製造工場を経由せずに)輸送される。そこで、この点に鑑みて、輸送段階CO2量算出部23において、かかる部材輸送時に発生するCO2量を算出し、その算出したCO2量を加味して輸送段階における総CO2量を算出するようにしてもよい。そうすれば、より実際の輸送の流れに即したCO2排出量の算出を行うことができる。
(3)上記実施形態では、部材製造段階、ユニット製造段階、輸送段階及び建物施工段階の各段階(4段階)におけるCO2排出量をそれぞれ加味して建物Xの総CO2排出量を算出したが、ユニット製造段階、輸送段階及び建物施工段階のうちいずれか1若しくは2つの段階、又はすべて(3つ)の段階におけるCO2排出量については加味しないようにしてもよい。ユニット式建物の製造過程で排出されるCO2の大部分は部材製造段階で排出されると考えられるため、少なくとも部材製造段階のCO2排出量を加味して総CO2排出量を算出すれば、ある程度の算出精度を確保することが可能である。
(4)上記実施形態では、CO2排出量算出装置10により、ユニット式の建物を対象として、CO2排出量の算出を行う場合を例に説明をしたが、鉄骨軸組工法により構築される建物や、在来木造工法により構築される建物等、ユニット式建物以外の建物を対象にCO2排出量の算出を行ってもよい。その場合、ユニット製造段階がなくなるため、部材製造段階、輸送段階及び建物施工段階の各段階でのCO2排出量を算出することになる。また、輸送段階では、部材メーカで製造された部材を施工現場へ直接輸送することになるため、かかる輸送時におけるCO2排出量を算出することになる。
(5)上記実施形態では、建物Xの設計データに基づいて、建物Xを構成する各第1部材K1(X)をその数量とともに特定した(拾い出した)が、これを変更してもよい。例えば建物Xを構成する各第1部材K1(X)及びその数量を操作部12による入力操作に基づいて特定するようにしてもよい。また、建物Xの設計データに基づいて、建物Xを構成する各第2部材K2(X)を特定するようにしてもよい。
(6)建物に用いられる各種部材Kについての第1部材K1と第2部材K2との振り分け方は、必ずしも上記実施形態で説明した振り分け方に限定されることはない。例えば、建物で用いられる各種締結部材のうち、建物ごとにその使用数量が予め定められている締結部材があれば、その締結部材については第1部材K1として振り分けて、その使用数量に基づきCO2量の算出を行うようにしてもよい。
(7)上記実施形態では、本発明におけるCO2排出量算出システムを、一の装置(詳しくはCO2排出量算出装置10)により構成したが、これを変更して、インターネット等のネットワークを介して相互に接続された複数の装置により構成してもよい。例えば、CO2排出量算出システムを、建物の設計機能を有する設計装置と、CO2排出量の算出機能を有する算出装置とにより構成することが考えられる。この場合、設計装置(建物設計部21)により建物を設計し、その設計した建物の設計データをネットワークを通じて算出装置へ送信するとともに、算出装置(各CO2量算出部22〜26)にてその送信された設計データに基づいてCO2排出量の算出を行うようにする。
(8)上記実施形態では、本発明の環境負荷算出システムをCO2の排出量を算出するCO2排出量算出システムに適用したが、NOxやSOx等、CO2以外の環境負荷物質の排出量を算出するシステムに適用してもよい。
10…CO2排出量算出装置、12…入力手段としての操作部、21…設計手段としての建物設計部、26…総排出量算出手段としての総CO2量算出部、31…第1データベースとしての排出係数データベース、32…第2データベースとしての排出係数データベース、33…第1部材特定手段としての第1部材特定部、34…第1排出量算出手段としての第1部材CO2量算出部、38…第2排出量算出手段としての第2部材CO2量算出部、41…第3データベースとしての排出係数データベース、43…第3排出量算出手段としてのエネルギ別CO2量算出部、51…第4データベースとしての排出係数データベース、54…輸送距離取得手段としてのユニット輸送距離取得部、55…第4排出量算出手段としてのユニット輸送時CO2量算出部、61…第5データベースとしての排出係数データベース、63…第5排出量算出手段としてのエネルギ別CO2量算出部、72…判定手段としての判定部、K1…第1部材、K2…第2部材、U…建物ユニット、X…設計建物としての建物。

Claims (8)

  1. 予め設計された設計建物について、その製造過程で排出される環境負荷物質の排出量である環境負荷排出量を算出する環境負荷算出システムであって、
    建物に用いられる各種部材がそれぞれ第1部材と第2部材とのいずれかに振り分けられており、
    前記各第1部材ごとにそれぞれ、前記第1部材の製造時における単位量当たりの環境負荷排出量である第1単位排出量を記憶する第1データベースと、
    前記各第2部材ごとにそれぞれ、建物の単位規模当たりにおいて使用される前記第2部材の使用数量として予め見積もられた規模単位数量と、前記第2部材の製造時における単位量当たりの環境負荷排出量である第2単位排出量とを記憶する第2データベースと、
    前記設計建物を構成する前記各第1部材ごとにそれぞれ、当該第1部材の数量と、前記第1データベースに記憶された当該第1部材に対応する前記第1単位排出量とに基づいて当該第1部材の環境負荷排出量を算出するとともに、それら算出した前記各第1部材の環境負荷排出量の総和を算出する第1排出量算出手段と、
    前記設計建物を構成する前記各第2部材ごとにそれぞれ、前記設計建物の規模と、前記第2データベースに記憶された当該第2部材に対応する前記規模単位数量及び前記第2単位排出量とに基づいて当該第2部材の環境負荷排出量を算出するとともに、それら算出した前記各第2部材の環境負荷排出量の総和を算出する第2排出量算出手段と、
    前記各第1部材の環境負荷排出量の総和と前記各第2部材の環境負荷排出量の総和とに基づいて、前記設計建物についての総環境負荷排出量を算出する総排出量算出手段と、
    を備えることを特徴とする環境負荷算出システム。
  2. 建物の設計をするための設計手段と、
    その設計手段により設計された前記設計建物の設計データに基づいて、前記設計建物を構成する前記各第1部材をその数量とともに特定する第1部材特定手段と、を備え、
    前記第1排出量算出手段は、前記第1部材特定手段により特定された前記各第1部材についてそれぞれ、当該第1部材特定手段により特定された当該第1部材の数量に基づき環境負荷排出量を算出することを特徴とする請求項1に記載の環境負荷算出システム。
  3. 建物に用いられる各種部材のうち、建物の躯体を構成する構造材及び前記構造材に取り付けられる造作材が前記第1部材として振り分けられ、前記第1部材同士を互いに結合するために用いられる結合部材が前記第2部材として振り分けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の環境負荷算出システム。
  4. 前記設計建物は、複数の建物ユニットが互いに組み合わされて構築されるユニット式の建物であり、
    前記第2部材の前記規模単位数量は、前記建物の単位規模である単位個数分の前記建物ユニット当たりにおける前記第2部材の使用数量であり、
    前記第2排出量算出手段は、前記各第2部材ごとにそれぞれ、前記設計建物を構成する前記建物ユニットの個数と、前記第2データベースに記憶された当該第2部材に対応する前記規模単位数量及び前記第2単位排出量とに基づいて当該第2部材の環境負荷排出量を算出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の環境負荷算出システム。
  5. 前記設計建物は、製造工場において製造された複数の建物ユニットが互いに組み合わされて構築されるユニット式の建物であり、
    前記製造工場において単位個数分の前記建物ユニットを製造する際に用いられる工場用エネルギの使用量を工場単位使用量として予め見積もっておき、前記工場用エネルギの使用に伴う前記工場単位使用量当たりの環境負荷排出量である第3単位排出量を記憶する第3データベースと、
    前記設計建物を構成する前記建物ユニットの個数と、前記第3データベースに記憶された前記工場用エネルギの前記第3単位排出量とに基づいて、前記設計建物を構成する前記各建物ユニットの製造に伴う環境負荷排出量を算出する第3排出量算出手段と、を備え、
    前記総排出量算出手段は、前記第3排出量算出手段により算出した環境負荷排出量を加味して、前記設計建物の総環境負荷排出量を算出することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の環境負荷算出システム。
  6. 前記設計建物は、製造工場において製造された複数の建物ユニットが、輸送手段により前記製造工場から施工現場へと輸送され、それら輸送された各建物ユニットが前記施工現場において組み合わされることにより構築されるユニット式の建物であり、
    前記輸送手段による前記建物ユニットの輸送に際し用いられる輸送用エネルギの単位輸送距離当たりの使用量を輸送単位使用量として予め見積もっておき、前記輸送用エネルギの使用に伴う前記輸送単位使用量当たりの環境負荷排出量である第4単位排出量を記憶する第4データベースと、
    前記製造工場から前記設計建物の施工現場までの前記建物ユニットの輸送距離を取得する輸送距離取得手段と、
    前記設計建物を構成する前記建物ユニットの個数と、前記輸送距離取得手段により取得した前記輸送距離と、前記第4データベースに記憶された前記輸送用エネルギの前記第4単位排出量とに基づいて、前記設計建物を構成する前記各建物ユニットの前記輸送に伴う環境負荷排出量を算出する第4排出量算出手段と、を備え、
    前記総排出量算出手段は、前記第4排出量算出手段により算出した環境負荷排出量を加味して、前記設計建物の総環境負荷排出量を算出することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の環境負荷算出システム。
  7. 前記設計建物は、製造工場において製造された複数の建物ユニットが施工現場において互いに組み合わされることにより構築されるユニット式の建物であり、
    前記施工現場において建物を施工する際に用いられる施工用エネルギの使用量を、前記建物を構成する前記建物ユニットの単位個数当たりの量に換算しその換算した量を施工単位使用量として予め見積もっておき、前記施工用エネルギの使用に伴う前記施工単位使用量当たりの環境負荷排出量である第5単位排出量を記憶する第5データベースと、
    前記設計建物を構成する前記建物ユニットの個数と、前記第5データベースに記憶された前記施工用エネルギの前記第5単位排出量とに基づいて、前記施工現場における前記設計建物の施工に伴う環境負荷排出量を算出する第5排出量算出手段と、を備え、
    前記総排出量算出手段は、前記第5排出量算出手段により算出した環境負荷排出量を加味して、前記設計建物の総環境負荷排出量を算出することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の環境負荷算出システム。
  8. 前記総排出量算出手段により算出した総環境負荷排出量が、予め設定した目標排出量を上回ったか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記算出した総環境負荷排出量が前記目標排出量を上回ったと判定された場合に、前記設計建物の環境負荷排出量を少なくする代替部材を前記第1データベースに記憶された前記各第1部材の中から抽出し提示する提示手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の環境負荷算出システム。
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