以下に述べる実施の形態では、本発明に係る情報処理装置および情報表示装置が、移動体の一例である自動車に搭載される場合を例示する。但し、後述のように、本発明はこの例に限定されるものではない。
<実施の形態1>
<速度計領域の概要>
図1に、実施の形態1に係る情報表示装置の画面を例示する。ここで、画面とは、情報を視覚的に提供する面のことである。なお、画面は平面に限られない。
図1の例では、画面111は運転席正面に配置され、統合インストルメントパネルを提供する。統合インストルメントパネルとは、例えば、メータ(速度計、回転計、等)、各種警報、ナビゲーション画像、各種装置(AV(Audio-Visual)機器等)の動作状況、車載カメラによる撮影映像を、統合的に表示可能な表示盤である。統合インストルメントパネルは、統合ダッシュボード、メータクラスタ、等と呼ばれる場合もある。また、図示はしないが、警告灯や表示灯も配置されている。
統合インストルメントパネルによれば、1種類または複数種類の情報がレイアウト表示され、また、表示する情報を切り替え可能である。情報のレイアウトおよび切り替えはユーザが操作可能であってもよい。図1の例では画面111において、中央に地図が表示され、左側に燃料計が表示され、右側に速度計11が表示されている。
特に、速度計11は速度計領域10として表示されている。図2に、速度計領域10の説明図を示す。速度計領域10は、本質的に、速度計11と、当該速度計11の背景領域12とで構成されている。速度計11は車速(換言すれば、移動体の移動速度)を表示し、速度計11の全体が背景領域12内に収まっている。図2等の速度計11は指針表示方式であるが、数値表示方式を採用してもよい。
図2の例では、背景領域12は基本領域12aと通知領域12bとで構成され、基本領域12aが背景領域12の上側に位置し、通知領域12bが背景領域12の下側に位置している。
基本領域12aは、予め設定された色を基調とした領域である。通知領域12bは、基本領域12aとは異なる色を基調とした領域である。ここでは、基本領域12aが黒色であり、通知領域12bが赤色である例を挙げる。但し、基本領域12aおよび通知領域12bの色はこの例に限られるものではない。基本領域12aの色は、変更不可であってもよいし、変更可能であってもよい。通知領域12bの色についても同様である。
通知領域12bはユーザ(例えば運転者)に対する通知を目的とし、実施の形態1では通知領域12bを、車速に関して注意喚起を通知するための領域として利用する。このため、通知領域12bの色は目立つ色であることが好ましい。その点において、通知領域12bが赤色である例示は、一般的感覚に合致すると考えられる。また、通知領域12bの色は基本領域12aの色との対比において目立たせることが可能である。すなわち、色は一般に色相、彩度および明度の3つの要素によって規定され、これら3要素のうちのいずれか1つでも異なれば、色が異なることになる。特に色相が異なると、色の相違が目立ちやすい。
なお、図面の煩雑化を避けるために、基本領域12aと通知領域12bのいずれも無模様とする。但し、基本領域12aおよび通知領域12bのデザインはこの例に限られるものではない。
<通知領域12bの変形>
実施の形態1では、通知領域12bが、車速(すなわち、車両の移動速度)と、車両が位置している道路の制限速度と、のうちの少なくとも一方に応じて変形する。なお、実施の形態1では、速度計11の表示位置は変化せず、例えば背景領域12の中央に固定されているものとする。
まず図3に、通知領域12bが車速に応じて変形する例を示す。この例によれば、車速が大きいほど、通知領域12bの予め設定された方向の寸法が大きくなる。換言すれば、車速が小さいほど、通知領域12bの上記方向の寸法が小さくなる。すなわち、通知領域12bは車速に応じて上記方向に伸縮する。なお、背景領域12全体の形状および寸法は変化しないので、通知領域12bが大きくなると、基本領域12aは小さくなる。
ここでは、通知領域12bの伸縮方向は、背景領域12の縦方向、すなわち画面111(図1参照)の縦方向である。なお、図3の例では、背景領域12は縦長に設定されているので、背景領域12の長手方向が画面111の縦方向に対応する。
なお、縦方向を高さ方向と呼び、横方向を幅方向と呼ぶ場合もある。また、縦方向の寸法を高さ寸法または高さと呼び、横方向の寸法を幅寸法または幅と呼ぶ場合もある。
図4に、通知領域12bが、車両が位置している道路の制限速度に応じて変形する例を示す。ここで、制限速度とは、例えば法定速度である。また、例えば法定速度が時刻、天候、道路状況、イベント開催等によって変更される場合は、その変更された速度が制限速度である。制限速度には最高速度と最低速度の2種類がある。一般道路では最高速度のみが設定されていることが多いが、高速道路等では基本的に、最高速度と最低速度の両方が設定されている。
図4の例では制限速度が最高速度である場合を説明しており、車速が同じであっても、最高速度が大きいほど、通知領域12bの高さが小さくなる。これに対し、制限速度が最低速度である場合、車速が同じであっても、最低速度が大きいほど、通知領域12bの高さが大きくなる。
なお、図5に例示するように、背景領域12の上側に最高速度用の通知領域12b1を設け、背景領域12の下側に最低速度用の通知領域12b2を設け、通知領域12b1,12b2のそれぞれを変形させてもよい。
図6に、通知領域12bが、車速と制限速度の両方に応じて変形する例を示す。この例では、通知領域12bが、移動速度連携部分12b3と、制限速度連携部分12b4とで構成されている。移動速度連携部分12b3は、図3の例と同様に、車速に応じて変形する。制限速度連携部分12b4は、図4の例と同様に、制限速度(ここでは最高速度)に応じて変形する。なお、図6は、移動速度連携部分12b3と制限速度連携部分12b4とを概念的に示しており、これら2つの部分12b3,12b4の位置等を限定するものではない。
なお、制限速度連携部分12b4を最低速度に応じて変形してもよい。また、図5の例に倣って2つの通知領域12b1,12b2を設け、最高速度用の通知領域12b1を車速と最高速度の両方に応じて変形し、最低速度用の通知領域12b2を車速と最低速度の両方に応じて変形してもよい。
なお、図3〜図6の例によれば、通知領域12bの高さが増加すると、通知領域12bの面積が増加する。逆に、通知領域12bの高さが減少すると、通知領域12bの面積が減少する。
図7に、通知領域12bの高さの設定例を示す。但し、高さの設定はこの例に限定されるものではない。図7において、Y軸は通知領域12bの高さを示し、Y軸と同じ方向に車速を示す軸が図示されている。
図7は、通知領域12bが車速に応じて変形する例(図3参照)に対応する。図7の例では、車速が制限速度(ここでは最高速度)に等しい場合、通知領域12bの高さが、速度計11の中心位置に設定されている。また、車速が最高速度の110%である場合、通知領域12bの高さは速度計11の上端位置に設定されている。また、車速が最高速度の90%である場合、通知領域12bの高さは速度計11の下端位置に設定されている。
なお、車速が制限速度に等しい場合における通知領域12bの高さを、速度計11の上端位置に設定してもよい。また、車速が制限速度に等しい場合における通知領域12bの高さを、速度計11の下端位置に設定してもよい。また、車速が制限速度に等しい場合における通知領域12bの高さをユーザが設定できるようにしてもよい。
ここで、通知領域12bの変形は連続的であってもよいし、あるいは、不連続であってもよい。
連続的な変形の例を図8に示す。図8において、横軸は車速を示し、縦軸(Y軸)は通知領域12bの高さを示す。図8の例において実線の特性線は、通知領域12bの高さが、車速を変数とする一次関数で表され、通知領域12bの高さ変化率は一定である。
あるいは、図8において破線の特性線で示すように、車速について複数の速度範囲を予め設定しておき、現在の車速がどの速度範囲に属するかによって、通知領域12bの高さ変化率を変更してもよい。なお、図8では3つの速度範囲、すなわち、0〜40km/hの速度範囲と、40〜60km/hの速度範囲と、60〜80km/hの速度範囲とを例示している。
例えば、ユーザ(例えば運転者)の関心が高いと考えられる、制限速度を含む速度範囲では、通知領域12bの高さ変化率を大きくする。この例によれば、ユーザの関心が高い速度範囲において、車速に対して通知領域12bの高さが変化する感度が高くなるので、運転者の感覚に合った認知性の良い表示を提供できる。
ここで、図8において破線の特性線は速度範囲が切り替わっても連続しており、このため表示上は、通知領域12bが連続的に変形するように見える。
通知領域12bを連続的に変形させる場合、時間的な処理を加えてもよい。例えば、予め定められた時間長さ(例えば1秒)単位で車速の平均値を取得し、その平均値によって通知領域12bの高さを制御する。この場合、上記時間長さ、換言すれば通知領域12bの表示の更新周期が短い場合(例えば10ミリ秒)、通知領域12bの変形はリアルタイムに近くなる。これに対し、当該表示更新周期を長くすれば、通知領域12bが頻繁に変形する表示を好まない運転者に、好適な表示を提供できる。
不連続な変形の例を図9に示す。図9の例において実線の特性線は、上記速度範囲が切り替わると、不連続になっている。このため表示上は、速度範囲が切り替わると、通知領域12bが不連続に変形するように見える。すなわち、通知領域12bの変化が離散的に見える。なお、図9の例では車速が40km/hおよび60km/hにおける高さ変化量が同じであるが、これらの高さ変化量は異なっていてもよい。
ここで、図9において、実線の特性線によれば、各速度範囲内において通知領域12bの高さは変化しない。これに対し、破線の特性線で示すように、一部または全ての速度範囲内において通知領域12bを連続的に変形させてもよい。
なお、図8および図9の例では各特性線が直線であるが、特性線の一部または全部が曲線で形成されてもよい。
<装置構成>
図10に、実施の形態1に係る情報表示装置100のブロック図を示す。図10の例によれば、情報表示装置100は、表示装置110と、情報処理装置150とを含んでいる。
<表示装置>
表示装置110は、速度計領域10が表示される画面111を有している(図1参照)。画面111の表示内容は、情報処理装置150によって制御される。ここでは、表示装置110が液晶表示装置によって構成される場合を例示する。この場合、表示装置110は、情報処理装置150から供給される画像データに基づいて、表示動作を行う。但し、表示装置110を他の各種の表示装置によって構成することも可能である。
ここで、表示装置110は、例えば3次元(3D)裸眼立体視用表示装置であってもよい。この場合、速度計11をZ軸方向(画面111(換言すれば表示面)の法線方向であってユーザの側へ向く方向をZ軸とする)に沿ってユーザの側に少し近づけた表示を採用してもよい。
<情報処理装置>
情報処理装置150は、情報表示装置100内の各種処理を行う。以下では、速度計領域10の表示に関する各種処理を中心に説明する。
ここでは、情報処理装置150が、中央演算処理部(例えば1つまたは複数のマイクロプロセッサで構成される)と、主記憶部(例えばROM、RAM、フラッシュメモリ等の1つまたは複数の記憶装置で構成される)とによって、構成される場合を例示する。この例によれば、主記憶部に格納された各種プログラムを中央演算処理部が実行することによって、各種処理が実行される。各種処理は並列的に実行させることも可能である。なお、各種処理によって、それに対応した各種機能が実現される。
中央演算処理部が実行するプログラムは、主記憶部に予め格納されていてもよいし、あるいは、実行時に補助記憶部から読み出されて主記憶部に格納されてもよい。主記憶部は、プログラムだけでなく各種データの格納にも利用される。また、主記憶部は、中央演算処理部がプログラムを実行する際の作業領域を提供する。また、主記憶部は、表示装置110に表示する画像を書き込むため画像保持部を提供する。画像保持部はビデオメモリまたはグラフィックメモリと称される場合もある。
ここでは情報処理装置150の各種機能がソフトウェアによって実現されるが、情報処理装置150の各種機能の全部又は一部がハードウェア(例えば、特定の演算を行うように構成された演算回路等)によって実現されてもよい。
図10の例によれば、情報処理装置150は速度関連情報取得部200と制御部210とを提供する。速度関連情報取得部200は、移動速度情報取得部201と、制限速度情報取得部202とを含んでいる。
<速度関連情報取得部>
移動速度情報取得部201は、自車の移動速度(すなわち車速)の情報を取得する。例えば、移動速度情報取得部201は、車両に搭載されている速度センサの出力データを車内LAN(Local Area Network)を介して受信し、その出力データを解析することによって車速(換言すれば車速値)を取得する。速度センサの出力データが車速そのもののデータである場合、移動速度情報取得部201は、その出力データの受信によって、車速情報を取得することになる。
あるいは、移動速度情報取得部201は、例えば、GPS(Global Positioning System)等の位置検出器の出力データを取得してもよい。この例によれば、移動速度情報取得部201は、自車位置の時間変化から車速を取得可能である。
制限速度情報取得部202は、自車が位置している道路の制限速度の情報を取得する。例えば、制限速度情報取得部202は、位置検出器の出力データを取得し、その出力データに基づいて自車位置を取得し、得られた自車位置を地図データベースに照合して車両が位置している道路を特定し、特定された道路の制限速度を地図データベースから取得する。地図データベースは、車両に搭載されていてもよいし、あるいは、車両が利用可能な通信ネットワーク(インターネット等)上のサーバに格納されていてもよい。後者の場合、制限速度情報取得部202は、通信装置を介して、サーバにアクセスすることになる。
ここで、地図データベースは、位置情報と制限速度情報とを関連づけて格納している制限速度情報源の一例である。すなわち、地図データベース以外の制限速度情報源から、自車が位置している道路の制限速度情報を取得することも可能である。例えば、インターネット上の各種の情報配信サーバ、および、VICS(Vehicle Information Communication System)(登録商標)も、制限速度情報源として利用可能である。
また、制限速度情報源からの情報取得は、種々の方法によって可能である。制限速度情報源が車両に搭載されている場合、例えば車内LANを利用可能である。また、制限速度情報源が車両の外部に設けられている場合、無線通信、電話通信、DSRC(Dedicated Short Range Communication)、放送、VICS(登録商標)、等を利用可能である。
あるいは、制限速度情報取得部202は、制限速度を生成してもよい。例えば、地図データベースから取得した法定速度を、道路関連情報に基づいて修正することによって、制限速度を生成してもよい。
道路関連情報は、道路に関連した各種の情報であり、例えば道路の種類(未舗装、アスファルト、コンクリート、等)を含む。また、路面状態、天候、動物注意、落石注意、等の走行環境に関する情報も道路関連情報の一例である。また、走行環境に関する情報には、例えば、通学路、イベント開催、工事中、等による徐行および通行止めの情報も含まれる。
ここで、制限速度情報を道路関連情報に含めることも可能であるが、説明の煩雑化を避けるため制限速度情報は道路関連情報に含めないことにする。
道路関連情報の供給源(すなわち道路関連情報源)は、上記の制限速度情報源と同様に、地図データベース、インターネット上の各種の情報配信サーバ、VICS(登録商標)、等である。また、道路関連情報源からの情報取得も、上記の制限速度情報源と同様に、種々の方法によって可能である。なお、例えば天候、路面状態、道路の種類等は車載の各種センサによって推定可能である。具体的に天候は温度センサ、湿度センサ、雨滴検出センサ、等によって推定可能である。この場合、道路関連情報源は各種センサである。
道路関連情報をどのように利用して制限速度を生成するかについては、予め規定しておけばよい。例えば、様々な道路関連情報を数値化し、それらの数値を、予め定義された演算(式、テーブル、等によって具現化される)に当てはめることによって、法定速度に乗算する係数を求める。この例によれば、得られた係数を法定速度(地図データベース等から得られる)に乗算することによって、制限速度情報取得部202において制限速度を取得可能である。
あるいは、制限速度情報取得部202は、例えば、速度規制標識に書かれている数字を、車載カメラによる撮影映像から、画像認識技術を使って抽出することによって、制限速度情報を取得してもよい。
移動速度情報取得部201によって取得された車速情報と、制限速度情報取得部202によって取得された制限速度情報とは、速度関連情報として制御部210に供給され、通知領域12bの変形に利用される。
これに対し、通知領域12bの変形に制限速度情報を利用しない場合、車速情報だけを速度関連情報として制御部210に供給してもよい。なお、車速を通知領域12bの変形に利用しない場合であっても、速度計11が車速表示を行うために車速が必要であるので、車速情報は制御部210に供給されることになる。
すなわち、速度関連情報取得部200が取得し制御部210に供給する速度関連情報は、車速情報だけを含む場合もあるし、車速情報と制限速度情報の2つを含む場合もある。
制限速度情報を取得する必要がない場合、制限速度情報取得部202を省略することも可能である。その場合、速度関連情報取得部200は、移動速度情報取得部201だけで構成される。
また、速度関連情報取得部200が移動速度情報取得部201と制限速度情報取得部202の両方を含む場合であっても、例えば、制限速度情報を利用する場合と利用しない場合とを予め別々の動作モードに割り当てておけばよい。それによれば、動作モードの切り替えによって、制限速度情報を必要に応じて利用可能である。なお、制限速度情報を利用しない動作モードでは、制限速度情報の取得そのものが休止されるか、あるいは、制限速度情報を取得するが制御部210への供給が休止される。
<制御部>
制御部210は、図10の例では、画像生成部211と、背景制御部212と、速度計位置制御部213と、速度計表示形態制御部214とを含んでいる。
画像生成部211は、画面111に表示する画像を生成する。具体的には、画像生成部211は、速度計領域10等の画像データを生成して画像保持部に書き込む。画像保持部に格納された画像データは表示装置110に転送され、表示装置110での表示動作に利用される。なお、上記のように画像保持部は、例えば制御部210の主記憶部によって提供される。
画像生成部211は、速度計領域10の画像(換言すれば画像データ)の生成について、背景制御部212と、速度計位置制御部213と、速度計表示形態制御部214とから制御を受ける。
背景制御部212は、速度計領域10のうち背景領域12を制御する。例えば、背景制御部212は、画面111上における背景領域12の表示位置の設定値を画像生成部211に供給する。この設定値は、変更不可であってもよいし、変更可能であってもよい。
また、背景制御部212は、例えば、画面111上における背景領域12の表示形態を制御する。例えば、背景制御部212は、背景領域12の形状、寸法等の設定値、ならびに、基本領域12aおよび通知領域12bの形状、寸法、色等の設定値を、画像生成部211に供給する。これらの設定値は、変更不可であってもよいし、変更可能であってもよい。
特に実施の形態1では、背景制御部212は、速度関連情報取得部200から供給された速度関連情報に応じて、画面111上における基本領域12aおよび通知領域12bの寸法(ここでは高さ)を決定し(図3〜図9参照)、その決定した設定値を画像生成部211に供給する。
なお、図9の例に関して、車速がどの速度範囲に属するのかの判別は、背景制御部212が実行可能である。すなわち、車速がどの速度範囲に属するのかの情報を、背景制御部212内で生成し取得してもよい。あるいは、背景制御部212は、その判別結果の情報を速度関連情報として、速度関連情報取得部200から取得してもよい。
速度計位置制御部213は、速度計11および背景領域12の画面111上における位置関係、換言すれば背景領域12内における速度計11の表示位置を制御する。例えば、速度計位置制御部213は、速度計11の表示位置の設定値を画像生成部211に供給する。この設定値は、変更不可であってもよいし、変更可能であってもよい。但し、実施の形態1では、上記のように、速度計11の表示位置は背景領域12の中央に固定されているので、その中央位置を画像生成部211に指示することになる。
速度計表示形態制御部214は、速度計11の画面111上における表示形態を制御する。例えば、速度計表示形態制御部214は、速度計11の形状、寸法、色等の設定値を、画像生成部211に供給する。これらの設定値は、変更不可であってもよいし、変更可能であってもよい。
なお、速度計11の表示形態の制御には、本来的な車速の表示の制御は含めないことにする。具体的に図2等には指針表示方式の速度計11が例示されているが、その指針の角度を車速に応じて制御することは、速度計表示形態制御部214ではなく、例えば不図示の速度表示制御部によって、実行されるものとする。
<動作>
図11に、情報処理装置150の動作を説明するフローチャートを示す。図11に例示の動作フローST10によれば、ステップST11において移動速度情報取得部201が車速情報を取得し、ステップST12において制限速度情報取得部202が制限速度情報を取得する。
ここで、ステップST11,ST12によって、速度関連情報を取得するステップST01が構成される。
次に、ステップST13において画像生成部211が背景領域12の画像を生成する。その際、背景制御部212が背景領域12の表示位置および表示形態を制御する。特に実施の形態1では、背景領域12を構成する基本領域12aおよび通知領域12bの寸法(ここでは高さ)が、速度関連情報に応じて制御される。
次に、ステップST14において画像生成部211が速度計11の画像を生成する。その際、速度計位置制御部213および速度計表示形態制御部214が速度計11の表示位置および表示形態をそれぞれ制御する。
そして、ステップST15において画像生成部211が、速度計11の画像と背景領域12の画像とを、例えばレイヤ重畳によって、合成する。合成画像のデータは表示装置110に転送され、画面111にその合成画像が表示される。なお、例えば、ステップST13,ST14において背景領域12および速度計11の画像オブジェクトだけを生成し、ステップST15においてそれらの画像オブジェクトのレイアウトを行う場合、ステップST15において背景制御部212および速度計位置制御部213が背景領域12および速度計11の表示位置を制御する。
ここで、ステップST13〜ST15によって、速度計領域10の表示形態を制御するステップST02が構成される。
ステップST11〜ST15が繰り返されることによって、速度計領域10の表示形態が速度関連情報に応じて変化する。
ここで、ステップST12をステップST11よりも先に実行してもよい。また、ステップST14をステップST13よりも先に実行してもよい。
また、例えば、制限速度が変化しない状況が続くことが、ナビゲーション機能との連携によって分かっている場合、ステップST12を毎回実行する必要性は低いかもしれない。このため、制限速度が変化する地点まで、ステップST12の実行を省略することも可能である。
また、背景領域12の表示位置が一旦、設定されたならば、背景領域12の表示位置がユーザ等によって変更されるまで、ステップST13またはステップST15における背景領域12の表示位置の制御を省略することも可能である。例えば、背景制御部212から供給された表示位置の設定値を、画像生成部211が保持しておけばよい。速度計11の表示位置および表示形態の制御についても同様である。
<効果>
実施の形態1によれば、通知領域12bの高さ(換言すれば大きさ)によって、車速についての注意喚起レベルを直感的に認知することができる。すなわち、通知領域12bが大きいほど、注意喚起レベルが高いことを直感的に認知することができる。
また、通知領域12bの高さの変化(換言すれば伸縮)によって、車速についての注意喚起レベルの変化を直感的に認知することができる。ここで、背景領域12全体の形状および寸法は変形しないので、通知領域12bの拡大が基本領域12aの縮小をもたらす。このため、通知領域12bと基本領域12aとの対比観察を意識的にまたは無意識に行うことによって、通知領域12bの大きさおよびその変化を認知しやすい。
また、速度計領域10は速度計11と背景領域12とで構成されているので、速度計11の存在が通知領域12bの高さおよびその変化を把握する際の基準物として作用する。このため、速度計領域10によれば、通知領域12bの高さおよびその変化を認知しやすい。
また、通知領域12bと速度計11とが組み合わされることによって、その表示形態を多様化することができる。例えば、通知領域12bが速度計11から離れているほど注意喚起レベルが低いことを、直感的に認知可能である。逆に、通知領域12bが速度計11に近づくと注意喚起レベルが高くなったことを、直感的に認知可能である。また、通知領域12bが速度計11と重なっている程度、および、通知領域12bが速度計11の全体を超えている程度によって、注意喚起レベルがさらに高いことを、直感的に認知可能である。
このように、速度計領域10によれば多様な表示形態が可能であり、その多様な表示形態によって多くの情報を一体的に提供できる。すなわち、ユーザは、速度計領域10を見れば、車速と共に、他の情報(ここでは車速についての注意喚起)も得ることが可能である。これにより、利便性等が向上する。
<実施の形態2>
実施の形態1では、図面の煩雑化を避けるために、背景領域12が基本領域12aと通知領域12bの2つで構成される場合を例示した。しかし、背景領域12は別の領域を含んでもよい。例えば、図12および図13に例示するように、基本領域12aと通知領域12bとの間に、中間領域12c,12dが設けられてもよい。
図12の中間領域12cは、基本領域12aの側と通知領域12bの側とを連続的変化によって繋ぐデザインを有している。具体的に、中間領域12cは、赤色から黒色へ変化するグラデーションである。図12の例では、グラデーションを構成する段階数が多いので(換言すれば、グラデーションの密度が高いので)、滑らかな変化を呈している。これに対し、グラデーションの段階数を減らせば、段階の境界が視認される場合もある。しかし、グラデーションによれば、その密度に関係なく、基本領域12aと通知領域12bとが連続的変化によって繋がれる。
図13の中間領域12dは、基本領域12aの側と通知領域12bの側の両方に対して不連続なデザインを有している。例えば、中間領域12dは黄色(ここでは中間領域12d内で色の3要素のいずれも変化しないものとする)の領域である。なお、黄色も注意喚起用の色として一般的に用いられる。
連続的な中間領域12cと不連続な中間領域12dとを組み合わせてもよい。例えば、不連続な中間領域12dが通知領域12bに隣接し、不連続な中間領域12dと基本領域12aとの間に連続的な中間領域12cを配置する。この例によれば、連続的な中間領域12cは、黄色から黒色へ連続的に変化するグラデーションに設定される。また、不連続な中間領域12dは、通知領域12bの側に対して不連続なデザインを有するが、連続的な中間領域12cの側(換言すれば、基本領域12aの側)に対して連続的なデザインを有する。これに対し、中間領域12c,12dの位置を入れ替えることも可能である。また、複数の中間領域12cを用いてもよいし、同様に複数の中間領域12dを用いてもよい。
なお、中間領域12c,12dの高さは、変更不可の固定値であってもよいし、あるいは、例えば速度関連情報に応じて変化する可変値であってもよい。
実施の形態2によっても、実施の形態1と同様の効果が得られる。また、実施の形態2は他の実施の形態と組み合わせ可能である。
<実施の形態3>
実施の形態3では、通知領域12bの変形について、さらに説明する。
例えば上記の図3を参照すると、通知領域12bの伸縮方向は背景領域12の高さ方向であり、車速が大きいほど通知領域12bの高さが大きくなる。この場合、通知領域12bの伸縮方向は一定であるが、当該伸縮方向を(i)通知領域12bが速度計11と画面111上で重なっていない状態と、(ii)通知領域12bが速度計11の一部と画面111上で重なっている状態(点接触状態を含む)と、(iii)通知領域12bが速度計11の全体と画面111上で重なっている状態とに分けて、考察する。
まず、上記状態(i)における通知領域12bの伸縮方向は、通知領域12bと速度計11との間隔が変化する方向である、と把握可能である。状態(i)における伸縮方向を伸縮方向(I)または方向(I)と呼ぶことにする。
上記状態(ii)における通知領域12bの伸縮方向は、通知領域12bと速度計11との重なり量が変化する方向である、と把握可能である。状態(ii)における伸縮方向を伸縮方向(II)または方向(II)と呼ぶことにする。
上記状態(iii)における通知領域12bの伸縮方向は、通知領域12bと速度計11の全体との重なりを維持しつつ変形可能な方向である、と把握可能である。状態(iii)における伸縮方向を伸縮方向(III)または方向(III)と呼ぶことにする。
換言すれば、図3の例における通知領域12bの伸縮方向は、伸縮方向(I),(II),(III)の全てを含んでいる。但し、通知領域12bの伸縮範囲が制限される場合、通知領域12bの伸縮方向は、伸縮方向(III)を含まない場合もあるし、あるいは、伸縮方向(II),(III)を含まない場合もある。なお、通知領域12bの伸縮範囲の制限とは、例えば、基本領域12aに警告灯を表示する場合にはその警告灯に通知領域12bを重ねないという制限である。
ここで、図14〜図19に通知領域12bの変形の他の例を示す。
図14の例では、通知領域12bが背景領域12の上側に位置し、基本領域12aが背景領域12の下側に位置している。そして、通知領域12bは、車速が大きくなるに従って、下側に伸びる。この例では、通知領域12bの伸縮方向は、背景領域12の高さ方向であり、方向(I),(II),(III)の全てを含むことが可能である。
図15の例では、通知領域12bが背景領域12の左側に位置し、基本領域12aが背景領域12の右側に位置している。そして、通知領域12bは、車速が大きくなるに従って、右側に伸びる。この例では、通知領域12bの伸縮方向は、背景領域12の幅方向(換言すれば横方向)であり、方向(I),(II),(III)の全てを含むことが可能である。なお、図15の例とは逆に、通知領域12bを背景領域12の右側に配置してもよい。この場合、通知領域12bは、車速が大きくなるに従って、左側に伸びる。この例においても、通知領域12bの伸縮方向は方向(I),(II),(III)の全てを含むことが可能である。
図16の例では、通知領域12bの固定端が速度計11と背景領域12の外形線との間に位置しており、通知領域12bは速度計11と背景領域12の外形線との間の領域においてのみ伸縮する。図16の例では、通知領域12bの伸縮方向は、背景領域12の高さ方向であるが、方向(I),(II),(III)のいずれも含んでいない。しかし、この例のように通知領域12bが伸縮方向(I),(II),(III)とは異なる方向に伸縮する場合であっても、実施の形態1の効果を得ることは可能である。
図17の例では、通知領域12bが背景領域12の上側と下側にそれぞれ配置されている。上側の通知領域12bは、図14の例と同様に、車速が大きくなるに従って、下側に伸びる。このため、上側の通知領域12bの伸縮方向は、方向(I),(II),(III)の全てを含むことが可能である。他方、下側の通知領域12bは、車速が大きくなるに従って下側に縮み、車速が小さくなるに従って上側に伸びる。下側の通知領域12bであっても、その伸縮方向は方向(I),(II),(III)の全てを含むことが可能である。
図18の例では、通知領域12bは、車速が大きくなるに従って、背景領域12の右下側から左上側に向かって伸び、車速が小さくなるに従って、背景領域12の左上側から右下側に向かって縮む。このため、通知領域12bの伸縮方向は、背景領域12の右下側と左上側とを結ぶ方向である。この伸縮方向は直線状であってもよいし、曲線状(例えば円弧状)であってもよい。なお、図18の例において、通知領域12bの伸縮方向を背景領域12の高さ方向と解釈することも可能である。図18の例によっても、通知領域12bの伸縮方向は方向(I),(II),(III)の全てを含むことが可能である。
図19の例では、通知領域12bは速度計11を取り囲んでいる。そして、車速が大きくなるに従って、背景領域12は速度計11の側に向かって全方位から近づく。逆に、車速が小さくなるに従って、背景領域12は速度計11の側から全方位に遠ざかる。この場合、通知領域12bの伸縮方向は、速度計11の位置を中心とする放射状になる。図19の例によれば、通知領域12bの伸縮方向は、方向(I),(II)を含むことが可能であるが、方向(III)を含まないことになる。
上記の説明は、通知領域12bが制限速度に応じて変形する場合、および、通知領域12bが車速と制限速度の両方に応じて変形する場合にも、当てはまる。また、実施の形態3によっても、実施の形態1と同様の効果が得られる。また、実施の形態3は他の実施の形態と組み合わせ可能である。
<実施の形態4>
上記の図1の例では、画面111の右側に速度計領域10が表示されている。これに対し、画面111の中央または左側に速度計領域10を配置してもよい。また、画面の領域分割は図1の例に限定されるものではなく、速度計領域10の表示位置は任意に設定可能である。
また、他の画像上に速度計領域10を重ねてもよい。例えば、地図が表示されている領域の一部に速度計領域10を表示してもよい。
また、画面111の上部または下部に速度計領域10を配置してもよい。この場合、図20に示すように背景領域12を横長に設定することによって、画面111上の領域レイアウトが効率的になる。なお、横長の場合、背景領域12の長手方向は画面111の横方向(換言すれば幅方向)に対応する。図20の例では通知領域12bは横方向に伸縮するが、通知領域12bの伸縮方向はこの例に限定されるものではない。
実施の形態4によっても、実施の形態1と同様の効果が得られる。また、実施の形態4は他の実施の形態と組み合わせ可能である。
<実施の形態5>
実施の形態5では、背景領域12の表示形態を、車両が位置している道路に関連する情報である道路関連情報に応じて制御する例を説明する。道路関連情報は、実施の形態1で説明したように、道路に関連した各種の情報であり、例えば道路の種類(未舗装、アスファルト、コンクリート、等)を含む。また、路面状態、天候、動物注意、落石注意、等の走行環境に関する情報も道路関連情報の一例である。また、走行環境に関する情報には、例えば、通学路、イベント開催、工事中、等による徐行および通行止めの情報も含まれる。
なお、制限速度情報を道路関連情報に含めることも可能であるが、説明の煩雑化を避けるため制限速度情報は道路関連情報に含めないことにする。
道路関連情報源は、地図データベース、インターネット上の各種の情報配信サーバ、VICS(登録商標)、等である。また、道路関連情報源からの情報取得も、上記の制限速度情報源と同様に、種々の方法によって可能である。なお、例えば天候、路面状態、道路の種類等は車載の各種センサによって推定可能である。具体的に天候は温度センサ、湿度センサ、雨滴検出センサ、等によって推定可能である。この場合、道路関連情報源は各種センサである。
具体的には、図21に例示するように、道路関連情報が走行に注意を要する内容である場合、通知領域12bを通常状態(ここでは道路関連情報を考慮しない状態)よりも大きくする。
図21の例では、通知領域12bが、速度関連情報連携部分12b5と、道路関連情報連携部分12b6とで構成されている。速度関連情報連携部分12b5は、実施の形態1等と同様に、速度関連情報に応じて変形する。道路関連情報連携部分12b6は、道路関連情報に応じて変形する。例えば、通常状態では道路関連情報連携部分12b6の高さをゼロに設定する。これに対し、道路関連情報が走行に注意を要する内容を取得した場合には、道路関連情報連携部分12b6の高さを、予め設定された高さに設定する。当該予め設定された高さは、道路関連情報の内容に関係なく一定であってもよいし、道路関連情報の内容ごとに設定されてもよい。なお、図21は、速度関連情報連携部分12b5と道路関連情報連携部分12b6とを概念的に示しており、これら2つの部分12b5,12b6の位置等を限定するものではない。
なお、走行に注意を要する内容とは、例えば、路面が滑りやすいという内容、または、イベントが開催されているという内容である。また、走行に注意を要する内容は、例えば、通学路(時間指定の場合も含む)であるという内容、または、遠足または課外授業で子供が通っているまたはその予定であるという内容であってもよい。また、走行に注意を要する内容は、例えば、動物注意(常時、注意が発行されている場合だけでなく、実際に動物が出現したという事実が突発的に発生した場合も含む)であるという内容であってもよい。
ここで、道路関連情報連携部分12b6が付加されている場合、背景制御部212が画像生成部211に指示して、そのことを示すオブジェクトを表示させてもよい。例えば、走行に注意を要する内容が通学路等のため子供に注意という内容である場合、図22に例示するように、その内容を表すオブジェクトを表示させてもよい。動物注意についても同様であり、図23を例示する。このようにオブジェクトを表示することによって、道路関連情報連携部分12b6が付加されていることを通知可能である。また、そのオブジェクトの種類によって、道路関連情報連携部分12b6が付加されていることの理由を通知可能である。
また、制限速度が遵守されている場合、そのことを示すオブジェクトを表示させてもよい。例えば、図24に示すように、通知領域12bの伸縮方向に直交する線を表示させる。この線は、注意喚起用の色とは異なる色、安心感を与える色、等であることが好適である。例えば、青色等が好ましい。このようなオブジェクトを表示することによって、制限速度が遵守されていることを通知可能である。なお、図24に例示するように、道路関連情報連携部分12b6が付加されている状態だけでなく、通常状態においても上記線を表示させてもよい。
また、道路関連情報が道路の種類に関する内容である場合、道路の種類に応じて背景領域12の表示形態を制御してもよい。例えば、図25〜図27に示すように、未舗装道路と、アスファルト道路と、コンクリート道路とで、背景領域12の模様を変えるのである。
具体的に、図25の例では通知領域12bの模様を変化させ、図26の例では基本領域12aの模様を変化させ、図27の例では基本領域12aと通知領域12bの両方、すなわち背景領域12全体の模様を変化させている。また、これらの例において、未舗装道路には大きめの水玉模様が割り当てられ、アスファルト道路には小さめの水玉模様が割り当てられ、コンクリート道路には無模様が割り当てられている。なお、模様の種類はこれに限定されるものではない。
図28に、実施の形態5に係る情報表示装置100Bのブロック図を示す。図28の例によれば、情報表示装置100Bは、表示装置110と、情報処理装置150Bとを含んでいる。表示装置110は実施の形態1と同様とし、ここでは説明を省略する。実施の形態5に係る情報処理装置150Bは、実施の形態1に係る情報処理装置150(図10参照)に、道路関連情報取得部220が追加された構成を有している。
道路関連情報取得部220は、自車が位置している道路に関連する道路関連情報を、道路関連情報源から取得する。道路関連情報源については上記に例示した通りである。道路関連情報は制御部210に供給され、制御部210が(具体的には背景制御部212が)道路関連情報に応じて背景領域12の表示形態を制御する。
なお、制限速度情報取得部202が道路関連情報を利用する場合、道路関連情報取得部220が取得した道路関連情報を制限速度情報取得部202にも供給してもよい。この例によれば、道路関連情報の取得を重複して実行する必要性を無くすことができる。
図29に、情報処理装置150Bの動作を説明するフローチャートを示す。図29に例示の動作フローST10Bは、実施の形態1に係る動作フローST10(図11参照)に、道路関連情報を取得するステップST16が追加されたフローを有している。
図29の例では、ステップST16は、制限速度情報を取得するステップST12と、背景領域の画像を生成するステップST13との間で実行される。しかし、ステップST16は、背景領域の画像を生成するステップST13までに実行されればよい。例えば、制限速度情報を取得する際に道路関連情報を利用する場合、道路関連情報を取得するステップST16は、制限速度情報を取得するステップST12よりも先に実行されるのが好ましい。制限速度情報を取得するステップST12において再度、道路関連情報を取得する必要性を無くすことができるからである。
実施の形態5によれば、背景領域12の表示形態を道路関連情報に応じて制御するので、速度計領域10の表示形態をさらに多様化することができる。それにより、より多様な情報をユーザに提供でき、利便性等が向上する。
なお、実施の形態5は他の実施の形態と組み合わせ可能である。
<実施の形態6>
実施の形態6では、背景領域12内における速度計11の表示位置(ここでは高さ位置)を速度関連情報に応じて制御することによって、速度計領域10の表示形態を制御する。なお、実施の形態6では、説明を簡単にするために、背景領域12の表示形態は変化しないものとする。
実施の形態6に係る情報表示装置および情報処理装置の構成および動作は、基本的に、実施の形態1に係る情報表示装置100および情報処理装置150と同様である(図10および図11参照)。但し、速度計位置制御部213によって行われる速度計11の表示位置の制御が、速度関連情報に基づいて行われる点が相違する。
図30に、速度計11の表示位置を、車速に応じて制御する例を示す。図30の例によれば、車速が大きいほど、速度計11の表示位置を、通知領域12bのうちで基本領域12aから見て遠方に位置する遠方端(ここでは背景領域12の上端にあたる)の側に近づける。このとき、速度計11の表示位置は、基本領域12aのうちで通知領域12bから見て遠方に位置する遠方端(ここでは背景領域12の下端にあたる)から遠ざかる。
なお、速度計11の表示位置(例えば速度計11の中心の高さ位置)と車速との対応付けは、例えば、実施の形態1で例示した通知領域12bの高さ位置と車速との対応付け(図7〜図9参照)を応用可能である。
図31に、速度計11の表示位置を、車両が位置している道路の制限速度(ここでは最高速度)に応じて制御する例を示す。図31の例によれば、車速が同じであっても、制限速度が大きいほど、速度計11の表示位置を、通知領域12bの上記遠方端(ここでは背景領域12の上端にあたる)から遠ざける。このとき、速度計11の表示位置は、基本領域12aの上記遠方端の側に近づく。
速度計11の表示位置は、車速と制限速度の両方に応じて制御することも可能である。また、速度計11の表示位置の変化は連続的であってもよいし、あるいは、不連続であってもよい。
また、図30および図31の例では、通知領域12bが背景領域12の上部に位置している。しかし、通知領域12bの位置はこの例に限定されるものではない。また、速度計11の表示位置の移動方向は、図30および図31に例示した高さ方向(すなわち縦方向)に限定されるものではない。例えば、背景領域12の幅方向(すなわち横方向)に速度計11を移動させてもよく、この例は背景領域12が横長の場合(図20参照)に好適である。
実施の形態6によれば、速度計11の表示位置によって、車速についての注意喚起レベルを直感的に認知することができる。すなわち、速度計11と通知領域12bとの重なり度合い、および、速度計11の通知領域12b内への進入度合いが大きいほど、注意喚起レベルが高いことを直感的に認知することができる。換言すれば、速度計11と通知領域12bとの重なり度合いが小さいほど、または、速度計11が通知領域12bから離れているほど、制限速度まで余裕があることを直感的に認知することができる。
また、速度計11の表示位置の変化、上記の重なり度合いの変化、および、上記の進入度合いの変化によって、車速についての注意喚起レベルの変化を直感的に認知することができる。
また、背景領域12は基本領域12aと通知領域12bとで構成されているので、これらの領域12a,12bおよびその境界の存在が速度計11の位置およびその変化を把握する際の基準物として作用する。このため、速度計領域10によれば、速度計11の位置およびその変化を認知しやすい。
このように、速度計領域10によれば多様な表示形態が可能であり、その多様な表示形態によって多くの情報を一体的に提供できる。すなわち、ユーザは、速度計領域10を見れば、車速と共に、他の情報(ここでは車速についての注意喚起)も得ることが可能である。これにより、利便性等が向上する。
なお、図30では2次元(2D)の表示例であるが、3次元(3D)表示形態を利用してもよい。例えば、車速が高くなるにつれて、速度計11の3次元的表示のZ値(表示面の法線方向であってユーザの側へ向く方向をZ軸とし、そのZ軸における値)を高くしてもよい。
また、3D裸眼立体表示を用いる場合、速度計11を背景領域12から浮いた表示形態を採用し、その浮き具合を通知領域12bに近づくにつれて高くするようにしてもよい。逆に、通知領域12bと高さを合わせるようにZ値を低くするようにしてもよい。
また、ユーザの好みによって、表示形態を選択できるようにしてもよい。
3D表示形態および3D裸眼立体表示については、実施の形態1の通知領域12bに適用してもよい。
なお、実施の形態6は他の実施の形態と組み合わせ可能である。
<実施の形態7>
実施の形態7では、速度計11の表示形態を速度関連情報に応じて制御することによって、速度計領域10の表示形態を制御する。なお、実施の形態7では、説明を簡単にするために、背景領域12の表示形態は変化しないものとする。
実施の形態7に係る情報表示装置および情報処理装置の構成および動作は、基本的に、実施の形態1に係る情報表示装置100および情報処理装置150と同様である(図10および図11参照)。但し、速度計表示形態制御部214によって行われる速度計11の表示形態の制御が、速度関連情報に基づいて行われる点が相違する。
図32に、速度計11の表示形態を車速に応じて制御する例を示す。図32の例によれば、車速が大きいほど、速度計11の寸法が大きくなる。また、図33に、速度計11の表示形態を制限速度に応じて制御する例を示す。図33の例によれば、制限速度が大きいほど、速度計11の寸法が小さくなる。
速度計11の寸法は、車速と制限速度の両方に応じて制御することも可能である。また、速度計11の表示位置は、図32および図33に例示した背景領域12の中央に限定されるものではない。また、図32および図33の例では速度計11の表示位置を固定しているが、実施の形態6を適用することによって速度計11を移動させてもよい。
また、速度計11の色を速度関連情報に応じて制御することによって、速度計11の表示形態を制御してもよい。例えば、速度計11の色相を変化させてもよいし、色相は変化させずに明度と彩度のうちの少なくとも一方を変化させてもよい。また、速度計11の描画線の線幅と線種のうちの少なくとも一方を、速度関連情報に応じて制御してもよい。また、速度関連情報に応じて、速度計11に模様を付加してもよい。
また、図34に例示するように、速度計11の形状(ここでは装飾の形状)を速度関連情報に応じて制御してもよい。また、寸法等の制御を組み合わせてもよい。
実施の形態7によれば、速度計11の表示形態およびその変化によって、車速についての注意喚起レベルおよびその変化を直感的に認知することができる。
また、背景領域12は基本領域12aと通知領域12bとで構成されているので、これらの領域12a,12bおよびその境界の存在が速度計11の表示形態およびその変化を把握する際の基準物として作用する。このため、速度計領域10によれば、速度計11の位置およびその変化を認知しやすい。
このように、速度計領域10によれば多様な表示形態が可能であり、その多様な表示形態によって多くの情報を一体的に提供できる。すなわち、ユーザは、速度計領域10を見れば、車速と共に、他の情報(ここでは車速についての注意喚起)も得ることが可能である。これにより、利便性等が向上する。
なお、実施の形態7は他の実施の形態と組み合わせ可能である。
<実施の形態8>
実施の形態8では、速度計11の表示位置と表示形態を、車両が位置している道路の道路関連情報に応じて制御する例を説明する。なお、実施の形態8は、背景領域12を道路関連情報に応じて制御する実施の形態5に対応する。
実施の形態8に係る情報表示装置および情報処理装置の構成および動作は、基本的に、実施の形態5に係る情報表示装置100Bおよび情報処理装置150Bと同様である(図28および図29参照)。但し、速度計位置制御部213によって行われる速度計11の表示位置の制御と、速度計表示形態制御部214によって行われる速度計11の表示形態の制御とのうちの少なくとも一方が、速度関連情報に基づいて行われる点が相違する。
例えば、図35に例示するように、道路関連情報が走行に注意を要する内容である場合、速度計11の表示位置を、通常状態(ここでは道路関連情報を考慮しない状態)に比べて、通知領域12bの上記遠方端(ここでは背景領域12の上端にあたる)の側に近づける。例えば、実施の形態5を参照して、速度計11の表示位置を、速度関連情報連携部分と、道路関連情報連携部分とで構成する。
また、道路関連情報が考慮されていることを示すオブジェクトを表示させてもよい(図22〜図24参照)。
また、道路関連情報が道路の種類に関する内容である場合、道路の種類に応じて速度計11の表示形態を制御してもよい。例えば、図36に示すように、未舗装道路と、アスファルト道路と、コンクリート道路とで、速度計11の模様等を変えるのである。なお、図36では、模様等の違いを、砂状ハッチングの密度によって概念的に図示している。
なお、例えば図35および図36の制御を組み合わせれば、速度計11の表示位置と表示形態の両方を、道路関連情報に応じて制御可能である。
実施の形態8によれば、速度計11の表示位置と表示形態の少なくとも一方を、道路関連情報に応じて制御するので、速度計領域10の表示形態をさらに多様化することができる。それにより、より多様な情報をユーザに提供でき、利便性等が向上する。
なお、実施の形態8は他の実施の形態と組み合わせ可能である。
<実施の形態9>
背景領域12の制御と、速度計11の表示位置の制御と、速度計11の表示形態の制御とは、種々に組み合わせ可能である。実施の形態9では、いくつかの組み合わせを例示する。なお、実施の形態9は、上記の情報表示装置100または100Bによって、実現可能である。
例えば、図30に例示した速度計11の表示位置の制御において、速度計11の表示形態(色等)も車速に応じて変化させてもよい。
また、図30に例示した速度計11の表示位置の制御において、通知領域12bの高さを最高速度に応じて変化させてもよい。具体的には、図30の例において、一般道路を走行中では通知領域12bを長くし、高速道路を走行中では通知領域12bを短くする。
また、図30に例示した速度計11の表示位置の制御において、背景領域12に制限速度を示す目印を設けてもよい。かかる目印は例えば、図37に示すように、速度計11の移動経路(二点鎖線を参照)に直交する線である。具体的には、背景制御部212が、背景領域12内における速度計11の移動経路を速度軸に対応させ、当該移動経路上で制限速度に対応する位置に上記線を表示するように画像生成部211に指示する。
なお、図38に示すように、制限速度の上下の速度に対応する各位置にも同様の線を付加してもよい。図38では、制限速度が40km/hであり、制限速度の上下の速度が60km/hおよび20km/hである場合を例示している。制限速度と上下の速度との関係は予め規定される。例えば、制限速度に20km/hを加算した速度を上記上の速度に設定し、制限速度から20km/hを減算した速度を上記下の速度に設定することが、予め規定されている。
図39〜図44に、速度計11の表示位置の制御と、通知領域12bの高さの制御との組み合わせを例示する。これらの例では、まず図39に示すように、車速が大きいほど、速度計11の表示位置が背景領域12の上端の側に近づく。ここでは、速度計11の表示位置を、速度計11の中心と背景領域12の下端との距離Mによって表し、表示位置Mと表記する。また、通知領域12bの高さ寸法K(単に、高さKとも呼ぶ)は、車速が大きいほど、大きくなる。
より具体的に図40の例では、速度計11の表示位置Mは連続的に変化し、このため表示上、速度計11は連続的に移動するように見える。また、速度計11の表示位置Mは車速を変数とする一次関数で表され、表示位置Mの変化率は一定である。
他方、通知領域12bの高さKは、図9で例示した実線の特性線と同様に、変化する。すなわち、車速の変化範囲が0〜40km/hの速度範囲と、40〜60km/hの速度範囲と、60〜80km/hの速度範囲とに分けられており、車速が属する速度範囲が切り替わるごとに、通知領域12bの高さKは不連続に変化する。このため表示上、通知領域12bは不連続に変形するように(換言すれば、離散的に変化するように)見える。また、通知領域12bの高さKは、各速度範囲内においては、変化しない。
なお、車速がどの速度範囲に属するのかの情報は、背景制御部212内で生成されてもよいし、速度関連情報取得部200内で生成されてもよい。
図40の例によれば、速度計11の全体を通知領域12b内に入れることが可能になる。すなわち、通知領域12bの高さKが変化せず、しかも通知領域12bの高さKが速度計11の高さ寸法よりも小さい場合、速度計11が通知領域12bに重なったとしても、速度計11の全体は通知領域12b内に入りきらない。その結果、速度計領域10の表示形態が限定されてしまう。しかし、図40の例によれば、速度計11の全体が通知領域12b内に入りきらない状況を解消でき、その結果、速度計領域10の表示形態を多様化することができる。なお、かかる効果は、通知領域12bを連続的に変形させる場合にも得られる。
また、図40の例のように通知領域12bが不連続に変形することによって、車速がどの速度範囲に属するのかを認知しやすい。また、速度範囲の切り替わりを認知しやすい。
図41の例では、速度計11の表示位置Mの変化率が速度範囲ごとに異なる。すなわち、車速が属する速度範囲に対して予め設定された位置変化率によって、速度計11の表示位置Mが変化する。
なお、車速がどの速度範囲に属するのかの情報は、速度計位置制御部213内で生成されてもよいし、速度関連情報取得部200内で生成されてもよい。
図41の例によれば、速度計11の全体を背景領域12内に収めることが可能である。すなわち、上記の図40の例において速度計11の表示位置Mの変化率が大きいと、車速が高速域に入る前に、速度計11が背景領域12の上端に到達してしまう。換言すれば、速度計11の移動によって表示できる車速の範囲が狭まってしまう。これに対し、図41の例によれば、速度計11の表示位置Mの変化率を動的に制御することによって、速度計11の移動によって表示できる車速の範囲を拡大できる。
図41の例では、速度計11の表示位置Mの変化率を、0〜40km/hの速度範囲において、大きな値に設定している。これに対し、図42の例では、40〜60km/hの速度範囲において、大きな変化率を設定している。例えば制限速度が40〜60km/hの速度範囲に在る場合、図42の例によれば、制限速度近辺において速度計11の移動を大きくすることができる。このため、制限速度近辺で走行していることを認知しやすくなり、車速についての注意喚起に役立つ。
図43の例では、速度計11の表示位置Mが、車速が属する速度範囲が切り替わるごとに、不連続に変化する。このため、その切り替わりタイミングでは、表示上、速度計11が不連続に移動するように(換言すれば、離散的に移動するように)見える。
また、図43の例では、車速が属する速度範囲が切り替わるごとに、速度計11の表示位置Mを後退させてから(すなわち、背景領域12の下端の側に移動させてから)、速度計11の表示位置Mの移動が続行される。
また、図43の例では、各速度範囲内において、速度計11の表示位置Mは連続的に変化する。また、車速がいずれの速度範囲に属するかに関わらず、速度計11の表示位置Mの変化率は一定である。
図43の例によれば、背景領域12を循環的に利用するので、速度計11の移動によって表示できる車速の範囲を拡大できる。また、速度計11の表示位置Mの変化率を大きく設定しても、速度計11の移動によって表示できる車速の範囲が狭まるという上記の不都合を回避できる。換言すれば、速度計11の表示位置Mの変化率の設定について、自由度が増す。
なお、図41〜図43の例では、速度計11の表示位置Mを示す特性線が、各速度範囲において、直線であるが、各速度範囲において特性線の一部または全部が曲線で形成されてもよい。かかる曲線部分における表示位置Mの変化率は、例えば、予め設定された関数式によって与えられる。
図44の例では、速度計11の表示位置Mと通知領域12bの高さKの両方とも連続的に変化し、その変化はなだらかである。このような制御は例えば、不連続的な変化を好まないユーザに好適である。
<実施の形態10>
実施の形態10では、表示装置110(図10参照)の変形例を説明する。上記では表示装置110が液晶表示装置である場合を例示した。この例では、速度計領域10の画像、すなわち速度計11および背景領域12の画像が、液晶表示装置の画面111上に描画される。これに対し、実施の形態10では、画面111上に出現する速度計11の像と、画面111上に出現する背景領域12の像と、のうちの少なくとも一方が、現物の装置の投影像で形成される例を説明する。図45〜図49に実施の形態10に係る表示装置の概念図を示す。
図45に例示の表示装置110Bは、現物の速度計装置121(以下、単に速度計装置121と呼ぶ場合もある)と、画像表示装置122と、ハーフミラー123とを含んでいる。現物の速度計装置121は、車載の速度計であり、車速を表示する。画像表示装置122は、例えば液晶表示装置であり、背景領域12の画像を表示する。現物の速度計装置121の像と、画像表示装置122に表示された背景領域12の像とは、ハーフミラー123に入射し(換言すれば、投影され)、ハーフミラー123によって光学的に合成される。かかる点においてハーフミラー123は、光学的合成装置の一例として把握される。
ハーフミラー123によって上記2つの像が光学的に合成された結果、現物の速度計装置121の投影像によって速度計11が形成された速度計領域10が、ハーフミラー123上に出現する。このとき、ハーフミラー123が、速度計領域10を表示する画面111を提供する。
かかる表示装置110Bによれば、速度計11が立体的に見える画面デザインを提供できる。また、速度計11の画像データを生成する必要がないので、画像生成部211の処理が軽減される。
なお、速度計装置121と画像表示装置122との位置は図45の例に限定されるものではない。また、表示装置110Bでは速度計装置121は固定されており、このため画面111上において速度計11は移動しない。かかる点に鑑みると、情報処理装置100,100B(図10および図28参照)において、速度計位置制御部213を省略してもよい。また、現物の速度計装置121によれば、画面111上において速度計11の表示形態は変化しない。かかる点に鑑みると、速度計表示形態制御部214を省略してもよい。
図46に例示の表示装置110Cは、基本的には上記表示装置110Bと同様であるが、現物の速度計装置121が移動可能に設けられている。例えば、速度計装置121を予め設定された方向にスライドさせるスライド機構が設けられている。かかるスライド機構は情報処理装置100,100Bの速度計位置制御部213によって制御される。それにより、現物の速度計装置121が移動することによって、画面111上における速度計11の表示位置を変化させることができる。
図47に例示の表示装置110Dは、上記の表示装置110Cにおいて画像表示装置122を、背景装置124に代えた構造を有している。背景装置124は、背景領域12の像に対応する現物の装置である。具体的には、背景装置124は、表面に基本領域12aと通知領域12bが描かれた部材125で構成されている。当該部材125を背景部材125と呼ぶことにする。また、背景部材125が図47に例示するように板材である場合、背景板125と呼んでもよい。
表示装置110Dでは、背景部材125に描かれた背景領域12の像が、ハーフミラー123によって、現物の速度計装置121の像と光学的に合成される。それにより、画面111上に速度計領域10が出現する。
表示装置110Dによれば、画像表示装置122を利用した表示装置110B,110Cに比べて、コスト、換言すれば価格を下げることができる。
なお、速度計装置121と背景装置124との位置は図47の例に限定されるものではない。また、表示装置110Dでは背景部材125は固定されており、このため画面111上において背景領域12は変化しない。かかる点に鑑みると、情報処理装置100,100B(図10および図28参照)において、背景制御部212を省略してもよい。また、速度計11および背景領域12の画像データを生成する必要がないので、画像生成部211を省略してもよい。
図48に例示の表示装置110Eは、基本的には上記表示装置110Dと同様であるが、背景部材125が移動可能に設けられている。例えば、背景部材125を予め設定された方向にスライドさせるスライド機構が設けられている。かかるスライド機構は情報処理装置100,100Bの背景制御部212によって制御される。それにより、背景部材125が移動することによって、画面111上における背景領域12の表示形態を変化させることができる。
図49に例示の表示装置110Fは、基本的には上記表示装置110D,110Eと同様であるが、背景装置124が2つの背景部材126,127を含んでいる。第1の背景部材126の表面は基本領域12aと同じ色をしており、第2の背景部材127の表面は通知領域12bと同じ色をしている。なお、背景部材126,127の位置は図49の例とは逆であってもよい。
背景部材126,127のうちの少なくとも一方は、上記背景部材125と同様に、移動可能に設けられている。これにより、背景部材126,127の相対位置が制御可能である。背景制御部212が背景部材126,127の相対位置を変化させることによって、画面111上における背景領域12の表示形態を変化させることができる。
図48および図49の背景装置124は、現物の速度計装置121が固定された図45の表示装置110Bに適用してもよい。
なお、表示装置110B〜110Fによる表示方式を、光学的合成方式、ハーフミラー方式、等と呼んでもよい。
なお、実施の形態10の光学的配置では、画像表示装置122(図45および図46参照)が奥側に配置され、現物の速度計装置121が下側に配置されている。これに対し、画像表示装置122を下側に配置し、現物の速度計装置121を奥側に配置してもよい。また、現物の速度計装置121を横側にも配置し、ハーフミラー123を、横側および奥側の速度計装置121が重なって見えるように、左右に傾けて配置してもよい。現物の速度計装置121の配置の選択の自由度が高まるので、表示装置110B等の機構デザインの選択肢が増える。
<実施の形態11>
上記の実施の形態1〜10では、速度計領域10の画面111上での表示形態によって、車速について注意喚起を行う例を説明した。速度計領域10の表示形態は、その他の用途にも応用可能である。例えば、車両の経済的運転(いわゆるエコドライブ)に関する評価、直近の燃料補給場所に到達できる可能性に関する評価、等の移動に関する評価(移動関連評価と呼ぶことにする)を、速度計領域10の表示形態によって通知可能である。
図50に、実施の形態11に係る情報表示装置100Cのブロック図を示す。図50の例によれば、情報表示装置100Cは、表示装置110と、情報処理装置150Cとを含んでいる。なお、表示装置110の代わりに、表示装置110B〜110F(図45〜図49参照)のいずれかを用いることも可能である。実施の形態11に係る情報処理装置150Cは、上記情報処理装置150B(図28参照)に、評価部230が追加された構成を有している。
評価部230は、車速に基づいて移動関連評価を取得する。移動関連評価は、例えば、車速を入力パラメータとして予め規定された移動関連評価規則に、移動速度情報取得部201によって取得された車速の情報(例えば車速値)を当てはめることによって、求められる。
移動関連評価に車速以外の情報が必要な場合、評価部230はその必要な情報を取得する。例えば、制限速度情報が必要であれば、それを制限速度情報取得部202から取得する。同様に、道路関連情報が必要であれば、それを道路関連情報取得部220から取得する。例えば、エコドライブに関係する道路関連情報には道路形状、道路勾配、等が含まれる。換言すれば、制限速度情報が移動関連評価に必要でなければ、移動関連評価の取得に関しては制限速度情報取得部202を省略可能である。道路関連情報取得部220についても同様である。
評価部230が取得した移動関連評価は制御部210に供給され、制御部210は速度計領域10の画面111上での表示形態を、移動関連評価に応じて制御する。具体的には、制御部210は、通知領域12bの表示形態と、背景領域12内における速度計11の表示位置と、速度計11の表示形態と、のうちの少なくとも1つを移動関連評価に応じて制御する。
ここで、移動関連評価(すなわち評価結果)は、評価レベルとして表される。それによれば、例えば、評価レベルが大きいほど、通知領域12bの予め定められた方向の寸法を大きくする。また、例えば、評価レベルが大きいほど、速度計11の表示位置を、通知領域12bの上記遠方端の側に近づける。
但し、移動関連評価が良好であるほど、評価レベルを高くするのか、あるいは低くするのか(換言すれば、移動関連評価が不良であるほど、評価レベルを高くするか、あるいは高くするのか)については、予め対応付けておく必要がある。
具体的には、通知領域12bが目標の達成度を表示する場合、移動関連評価が良好であるほど評価レベルを高くするのが、一般的な感性に合致している。目標の達成度は、例えば、経済的運転にどれだけ近いかについての評価、直近の燃料補給場所に到達できる可能性の高さ、である。なお、この場合、通知領域12bは、安心感を与える色(青色、緑色、等)であることが好ましい。
逆に、通知領域12bが注意喚起を表示する場合、移動関連評価が不良であるほど評価レベルを高くするのが、一般的な感性に合致している。注意喚起は、例えば、経済的運転からどれだけ離れているかについての評価、直近の燃料補給場所に到達できない可能性の高さ、である。なお、この場合、通知領域12bは、注意喚起用の色(赤色、黄色、等)であることが好ましい。
速度計領域10の表示形態の具体的な制御については、実施の形態1〜10が援用されるものとし、ここでは説明の繰り返しを避けることにする。
図51に、情報処理装置150Cの動作を説明するフローチャートを示す。図51に例示の動作フローST10Cは、図29に例示した動作フローST10Bに、移動関連評価を取得するステップST17が追加されたフローを有している。
図51の例では、ステップST17は、道路関連情報を取得するステップST16と、背景領域の画像を生成するステップST13との間で実行される。しかし、ステップST17は、速度計領域10の表示形態を制御するステップST02までに実行されればよい。
なお、移動関連評価に制限速度情報が必要でなければ、制限速度情報を取得するステップST12は省略可能である。道路関連情報を取得するステップST16についても同様である。
実施の形態11によれば、移動関連評価の表示について、実施の形態1〜10で述べた各種の効果を得ることができる。
<実施の形態12>
実施の形態12では、速度計領域10の表示形態制御の他の応用例を説明する。
図52に、実施の形態12に係る情報表示装置100Dのブロック図を示す。図52の例によれば、情報表示装置100Dは、表示装置110と、情報処理装置150Dとを含んでいる。なお、表示装置110の代わりに、表示装置110B〜110F(図45〜図49参照)のいずれかを用いることも可能である。実施の形態12に係る情報処理装置150Dは、上記情報処理装置150B(図28参照)に、変化地点情報取得部240および接近情報取得部250が追加された構成を有している。
変化地点情報取得部240は、車両の移動予定経路について経路環境が変化する地点である変化地点に関する情報(変化地点情報と呼ぶことにする)を取得する。
車両の移動予定経路の情報は、次のようにして取得可能である。例えば、ナビゲーション機能によってナビゲーション経路が設定されている場合、そのナビゲーション経路(より具体的には、ナビゲーション経路上において現在位置よりも前方の経路)を移動予定経路として採用可能である。また、ナビゲーション経路が設定されていない場合、現在、位置している道路(より具体的には、道なりに前方の道路)を移動予定経路として採用可能である。
経路環境とは移動予定経路に関する環境のことであり、経路環境の情報は例えば制限速度情報と道路関連情報とを含む。すなわち、経路環境の変化は、制限速度情報の変化と道路関連情報の変化の少なくとも一方によって判別可能である。例えば、地図データベース上で移動予定経路に沿って経路環境情報を検索することによって、経路環境の変化およびそれの変化地点を判別可能である。
変化地点情報は、変化する経路環境の種別の情報(すなわち、どの経路環境が変化するのかに関する情報)と、変化地点の位置情報とを含み、当該2つの情報は互いに関連づけられている。変化地点情報は、図52の例では、接近情報取得部250と制御部210に供給される。
接近情報取得部250は、自車による変化地点への接近状況に関する情報(接近情報と呼ぶことにする)を取得する。
接近情報は、自車の現在位置情報と変化地点の位置情報との差異に関する。当該差異は例えば空間的な(換言すれば距離上の)差異であり、その場合、接近情報は現在位置から変化地点までの残り距離によって表示される。また、上記差異は例えば時間的な差異であり、その場合、接近情報は、変化地点への到達予想時間によって表示される。なお、接近情報は、空間的な差異の情報と、時間的な差異の情報との両方を含んでもよい。
接近情報は制御部210に供給され、制御部210は接近情報に応じて、速度計領域10の画面111上での表示形態を制御する。
図53に、情報処理装置150Dの動作を説明するフローチャートを示す。図53に例示の動作フローST10Dは、図29に例示した動作フローST10Bに、変化地点情報を取得するステップST18と、接近情報を取得するステップST19とが追加されたフローを有している。
図53の例では、ステップST18,ST19は、道路関連情報を取得するステップST16と、背景領域の画像を生成するステップST13との間で実行される。しかし、ステップST18,ST19は、背景領域の画像を生成するステップST13までに実行されればよい。
なお、変化地点情報および接近情報の取得に制限速度情報が必要でなければ、制限速度情報を取得するステップST12は省略可能である。道路関連情報を取得するステップST16についても同様である。
図54〜図65に、速度計領域10の表示形態制御の例を示す。
図54の例では、通知領域12bの幅(すなわち横方向の寸法)が、変化地点までの残り距離に応じて制御される。具体的には、残り距離が予め設定された距離になると、通知領域12bが画面111に出現する。そして、残り距離が小さくなるのに従って、通知領域12bの幅が大きくなる(すなわち、通知領域12bが横方向に伸びる)。
図54の例では、変化地点への到達時点においても通知領域12bが背景領域12の全幅に及ばないように制御されている。このため、変化地点を通過した後も、変化地点から予め設定された距離だけ遠ざかるまで、通知領域12bの伸長を続行させている。なお、変化地点に到達した時点で通知領域12bが背景領域12の全幅に及ぶように制御してもよい。
図55の例では、図54の例において、変化地点への到達予想時間を表示させている。到達予想時間は、速度計領域10が表示されている画面111に表示してもよいし、あるいは、別の画面に表示してもよい(例えばヘッド・アップ・ディスプレイにおいて表示してもよい)。なお、到達予想時間を別の画面に表示する場合、画像生成部211は、別の画面用の画像データも生成し、生成した画像データを別の画面用の画像保持部に書き込む。
図56の例では、変化地点への到達予想時間に応じて、通知領域12bの幅が制御される。具体的には、到達予想時間が予め設定された時間になると、通知領域12bが出現する。そして、到達予想時間が少なくなるのに従って、通知領域12bの幅が大きくなる。なお、図56の例においても、変化地点への到達時点における通知領域12bの幅は、設定により、調整可能である。
図57〜図59は、変化地点において変化する経路環境に応じて、通知領域12bの表示形態を制御する例である。
図57の例では、変化地点において制限速度が変化することによって、速度超過が予想されることを、通知領域12bの色で通知する。例えば、現在の車速が50km/hであり、制限速度が60km/hから40km/hに変化する場合、現在の車速を維持すると、変化地点以降では速度超過になってしまう。背景制御部212は、変化後の制限速度と現在の車速とを対比し、現在の車速が変化後の制限速度よりも大きいという対比結果を得た場合、通知領域12bの色をデフォルトの色とは異なる色に設定する。
あるいは、通知領域12bの色を、残り距離が少なくなるのに従って、注意喚起レベルのより高い色に変化させてもよい。例えば、黄色から赤色に連続的に変化させる。
また、色に代えてまたは加えて、模様を制御してもよい。
図58の例では、変化地点において道路の種類が変化することを、通知領域12bの模様で通知する。模様に代えてまたは加えて、色を制御してもよい。
図59の例は、図57および図58の例の組み合わせである。
図60の例では、速度計の表示形態が接近情報に応じて制御される。具体的には、残り距離が予め設定された距離になると、速度計11とは別の速度計14が画面111に出現する。そして、車両が変化地点に到達すると、上記別の速度計14を残して、当初に表示されていた速度計11を画面111から消去する。
なお、当初に表示されていた速度計11を第1の速度計11と呼び、後から表示される上記別の速度計14を第2の速度計14と呼ぶ場合もある。
なお、図60の例では2つの速度計11,14が、第2の速度計14が第1の速度計11の下に位置するように、重なっている。これに対し、2つの速度計11,14を図60の例とは逆順に重ねてもよい。
また、3D裸眼立体視用表示装置を用いた場合、例えば、第2の速度計14の浮き位置(換言すれば、既述のZ軸上の位置)を出現時には第1の速度計11の浮き位置とは異ならせ(図60の例に倣えば、第1の速度計11を手前側に浮かせる)、変化地点に近づくにつれて第2の速度計14を第1の速度計11の浮き位置に近づけてもよい。
図60の例では、第2の速度計14の表示位置は、例えば、第1の速度計11の表示位置から、予め設定された距離だけ離れている。あるいは、変化地点において変化する経路環境は制限速度である場合、第1の速度計11の表示位置を現在位置での制限速度に応じて制御し、第2の速度計14の表示位置を変化後の制限速度に応じて制御してもよい。
なお、第2の速度計14を出現時点から、予め設定された位置に表示してもよいが、例えば第1の速度計11の後ろから出現するようにアニメーションを利用してもよい。
また、2つの速度計11,14が同時に表示されている期間中は、第2の速度計14の表示形態を第1の速度計11の表示形態とは異ならせ、第1の速度計11の消去後に、第2の速度計14の表示形態を第1の速度計11の表示形態に変更してもよい。
図61〜図63は、図60の例において第2の速度計14の表示形態を制御する例である。
図61の例では、第2の速度計14の寸法が残り距離に応じて、大きくなる。
図62の例では、第2の速度計14の色が残り距離に応じて、濃くなる。
図63の例は上記の図57の例に類似している。具体的には、第2の速度計14の表示形態(例えば色)によって、速度超過が予想されること通知する。
なお、図57〜図63では接近情報が変化地点までの残り距離である場合を例示したが、図56の例と同様に接近情報は変化地点への到達予想時間であってもよい。また、図54〜図50の例と図60〜図63の例とは組み合わせ可能である。
図64の例では、通知領域12bの幅が接近情報に応じて制御されると共に、実施の形態1等と同様に通知領域12bの高さが車速に応じて制御される。換言すれば、実施の形態1〜11の通知領域12bに実施の形態12を適用可能である。
図65の例では、接近情報に応じて制御される通知領域12bが、実施の形態1等と同様に制御される通知領域12eと組み合わされている。なお、通知領域12b,12eを見分けやすくするために、例えば、通知領域12b,12eの間に段差を設けたり、立体表示を利用したりしてもよい。
図65の例から分かるように、実施の形態12は、実施の形態1〜10と組み合わせ可能であり、または、実施の形態11とも組み合わせ可能である。
実施の形態12によれば、経路環境の変化の通知について、実施の形態1〜10で述べた各種の効果を得ることができる。
<変形例>
上記では情報表示装置100〜100Dが車載の装置である場合を例示した。しかし、情報表示装置100〜100Dは、車両に備え付けの装置である必要はない。例えば、情報表示装置100〜100Dは、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等のPDA(Personal Digital Assistant)によって実現することも可能である。これらに鑑みれば、情報表示装置100〜100Dは、各種の移動体(車両のみならず人も含む)に同行させることが可能である。
また、情報処理装置150〜150DをPDAによって実現し、表示装置110〜110Fを車載の表示装置によって実現してもよい。この場合、PDAの表示部にも速度計領域10が表示されていてもよい。
同様に、例えば、情報処理装置150〜150Dを、表示装置110〜110Fと通信可能に設けられたサーバによって、実現することも可能である。
また、情報処理装置150〜150Dの各種機能が、サーバ等を適宜組み合わせたシステムの構成要素に分散して設けられてもよい。
本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。