JP2015054069A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】変動表示させる図柄を用いた斬新な演出を実行可能な遊技機を提供する。
【解決手段】画像表示部6に設けられる図柄表示領域60a〜60cのそれぞれにおいて変動表示させる図柄配列の中に、図柄の1つとして、複数の示唆内容を有する図柄53が含まれる。画像表示部6における変動表示中においては、図柄53は、複数の示唆内容を表示可能であり、図柄53が仮停止する際には、図柄53が有する複数の示唆内容のうち、いずれか1つの示唆内容を有する図柄に変更して仮停止する。
【選択図】図18

Description

本発明は、遊技者によって遊技されるパチンコ遊技機等の遊技機に関する。
近年の遊技機は、大当たりの種類として、遊技者にとってより優位な状態が継続しやすい確変大当たりと、通常大当たりとを有するものが多い。このような遊技機の中には、液晶表示装置等の画像表示部に表示する図柄として、確変大当たりを報知するための確変図柄と、通常大当たりを報知するための通常図柄とを有し、抽選結果を報知する際に、大当たり抽選に当選したことを報知すするだけでなく、画像表示部に表示する図柄の種類によって大当たりの種類を報知するものがある(例えば、非特許文献1参照)。
「パチンコ必勝ガイド」、株式会社白夜書房、2011年5月21日発行、2011年5月21日号、ページ4、CR FEVERマクロスフロンティア、「大当たり図柄」
遊技機には、遊技媒体(遊技球)を獲得することによる楽しみばかりではなく、演出による楽しみが強く求められている。
それ故に、本発明の主要な目的は、変動表示させる図柄を用いた斬新な演出を実行可能な遊技機を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明の一局面は以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号、説明文言、及びステップ番号等は、本発明の一局面の理解を助けるために後述する実施形態との対応関係を示したものであって、本発明の一局面の範囲を何ら限定するものではない。
所定の始動条件の成立に伴って遊技情報を取得する取得手段(100、S204、S210)と、
前記取得手段によって取得された遊技情報に基づいて、特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段(100、S407)と、
演出表示手段(6)に図柄を変動表示させてから停止表示させることによって前記特別遊技判定手段による判定結果を報知する変動演出を実行する変動演出制御手段(400、500、S114、S115)とを備え、
前記変動演出制御手段は、
前記図柄の変動表示中においては、前記図柄の1つとして、複数の示唆内容を有する特殊図柄(53〜55)を前記演出表示手段に表示可能に構成され、
前記特殊図柄を仮停止させる際に、前記特殊図柄が有する複数の示唆内容のうち、いずれか1つの示唆内容を有する図柄に変更して仮停止させる(図18〜21)、遊技機。
本発明によれば、変動表示させる図柄を用いた斬新な演出を実行可能な遊技機を提供できる。
本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1の一例を示す概略正面図 図1のパチンコ遊技機1に設けられた表示器4の一例を示す拡大図 図1のパチンコ遊技機1の部分平面図 パチンコ遊技機1に設けられた制御装置の構成の一例を示すブロック図 メイン制御部100によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャート 図5のステップS2における始動口スイッチ処理の一例を示すフローチャート 図5のステップS4における特別図柄処理の一例を示すフローチャート 図5のステップS6における大入賞口処理の一例を示すフローチャート 図5のステップS6における大入賞口処理の一例を示すフローチャート 演出制御部400によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャート 図10のステップS11におけるコマンド受信処理の一例を示すフローチャート 図10のステップS11におけるコマンド受信処理の一例であって、図11に続く部分を示すフローチャート 本実施形態に係る遊技機において画像表示部6に表示可能な図柄の一例を示す図 図11のステップS115における報知演出実行処理の一例を示すフローチャート 図14のステップS1151における演出内容設定処理の一例を示すフローチャート 図15の演出内容設定処理を実行する際に参照される演出パターンテーブルの一例を示す図 図15の演出内容設定処理を実行する際に参照される図柄仮停止時の演出内容テーブルの一例を示す図 本実施形態におけるツイン図柄を用いた演出の一例を説明するための図 本実施形態におけるツイン図柄を用いた演出の他の一例を説明するための図 図19に続く画面遷移を示す図 本実施形態におけるツイン図柄とボタン図柄とを用いた演出の一例を説明するための図 本実施形態における疑似連図柄を用いた演出の一例を説明するための図 本実施形態におけるドラム図柄を用いた演出の一例を説明するための図 本実施形態におけるドラム図柄と疑似連図柄とを用いた演出の一例を説明するための図 本実施形態におけるドラム図柄とボタン図柄とを用いた演出の一例を説明するための図 本実施形態におけるドラム図柄を拡張表示させる演出の一例を説明するための図 本実施形態における発展示唆演出の概要を説明するための図 本実施形態における発展示唆図柄を用いた演出の一例を説明するための図
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1ついて説明する。なお、以下では、パチンコ遊技機1を、単に、遊技機1という場合がある。
[パチンコ遊技機1の概略構成]
以下、図1〜図3を参照して、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1の概略構成について説明する。なお、図1は、本発明の一実施形態に係る遊技機1の一例を示す概略正面図である。図2は、遊技機1に設けられた表示器4の一例を示す拡大図である。図3は、遊技機1の部分平面図である。
図1において、遊技機1は、例えば遊技者の操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたパチンコ遊技機である。この遊技機1は、遊技球が打ち出される遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材5とを備えている。枠部材5は、軸支側に設けられた蝶番を中心に、遊技機1の主部に対して開閉可能に構成されている。そして、枠部材5の前面側となる所定位置(例えば、軸支側とは反対側となる端部)には錠部43が設けられており、錠部43を開錠することによって枠部材5を開くことが可能となる。
遊技盤2は、その前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域20が形成されている。遊技領域20には、下方(発射装置211;図4参照)から発射された遊技球が遊技盤2の主面に沿って上昇して遊技領域20の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材(図示せず)と、上昇した遊技球を遊技領域20の右側に案内する案内部材(図示せず)とが備えられている。
また、遊技盤2には、遊技者により視認され易い位置に、各種演出のための画像を表示する画像表示部6が配設されている。画像表示部6は、遊技者による遊技の進行に応じて、例えば、装飾図柄を表示することによって特別図柄抽選(大当り抽選)の結果を遊技者に報知したり、キャラクタの登場やアイテムの出現等による予告演出を表示したり、特別図柄抽選が保留されている回数を示す保留画像を表示したりする。なお、画像表示部6は、液晶表示装置やEL(Electro Luminescence:電界発光)表示装置等によって構成されるが、他の任意の表示装置を利用してもよい。さらに、遊技盤2の前面には、各種の演出に用いられる可動役物7および盤ランプ8が設けられている。可動役物7は、遊技盤2に対して可動に構成され、遊技の進行に応じて又は遊技者の操作に応じて、所定の動作を行うことによって演出を行う。また、盤ランプ8は、遊技の進行に応じて発光することによって光による各種の演出を行う。
遊技領域20には、遊技球の落下方向を変化させる遊技くぎ及び風車(共に図示せず)等が配設されている。また、遊技領域20には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。なお、図1においては、入賞や抽選に関する種々の役物の一例として、第1始動口21、第2始動口22、ゲート25、大入賞口23、および普通入賞口24が遊技盤2に配設されている。さらに、遊技領域20には、遊技領域20に打ち出された遊技球のうち何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球を、遊技領域20の外に排出する排出口26が配設されている。
第1始動口21および第2始動口22は、それぞれ遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当り抽選)が始動する。第1始動口21は、予め定められた特別電動役物(大入賞口23)および/または予め定められた特別図柄表示器(後述する第1特別図柄表示器4a)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。また、第2始動口22は、上記特別電動役物および/または予め定められた特別図柄表示器(後述する第2特別図柄表示器4b)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。ゲート25を遊技球が通過すると普通図柄抽選(下記の電動チューリップ27の開閉抽選)が始動する。なお、普通入賞口24に遊技球が入賞しても抽選は始動しない。
第2始動口22は、第1始動口21の下部に設けられ、普通電動役物の一例として、遊技球の入口近傍に電動チューリップ27を備えている。電動チューリップ27は、チューリップの花を模した一対の羽根部を有しており、後述する電動チューリップ開閉部112(例えば、電動ソレノイド)の駆動によって当該一対の羽根部が左右に開閉する。電動チューリップ27は、一対の羽根部が閉じていると、第2始動口22の入口へ案内される開口幅が極めて狭いため、遊技球が第2始動口22へ入らない閉状態となる。一方、電動チューリップ27は、一対の羽根部が左右に開くと、第2始動口22の入口へ案内される開口幅が拡大するため、遊技球が第2始動口22へ入り易い開状態となる。そして、電動チューリップ27は、ゲート25を遊技球が通過して普通図柄抽選に当選すると、一対の羽根部が規定時間(例えば、0.10秒間)開き、規定回数(例えば、1回)だけ開閉する。
大入賞口23は、第2始動口22の下側中央に位置し、特別図柄抽選の結果に応じて開放する。大入賞口23は、通常は閉状態であり遊技球が入ることがない状態となっているが、特別図柄抽選の結果に応じて遊技盤2の主面から突出傾斜して開状態となって遊技球が入り易い状態となる。例えば、大入賞口23は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態となるラウンドを、所定回数(例えば、15回)だけ繰り返す。
また、遊技盤2の右下には、上述した特別図柄抽選や普通図柄抽選の結果や保留数に関する表示を行う表示器4が配設されている。表示器4の詳細については後述する。
ここで、賞球の払い出しについて説明する。第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、および普通入賞口24に遊技球が入る(入賞する)と、遊技球が入賞した場所に応じて、1つの遊技球当たり規定個数の賞球が払い出される。例えば、第1始動口21および第2始動口22に遊技球が1個入賞すると3個の賞球、大入賞口23に遊技球が1個入賞すると13個の賞球、普通入賞口24に遊技球が1個入賞すると10個の賞球がそれぞれ払い出される。なお、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは無い。
遊技機1の前面となる枠部材5には、ハンドル31、レバー32、停止ボタン33、取り出しボタン34、スピーカ35、枠ランプ36、演出ボタン37、演出キー38、および皿39等が設けられている。
遊技者がハンドル31に触れてレバー32を時計回りに回転させる操作を行うと、その操作角度に応じた打球力にて所定の時間間隔(例えば、1分間に100個)で、発射装置211(図4参照)が遊技球を電動発射する。皿39(図3参照)は、遊技機1の前方に突出して設けられ、発射装置211に供給される遊技球を一時的に溜めておく。また、皿39には、上述した賞球が払い出される。そして、皿39に溜められた遊技球は、遊技者のレバー32による操作と連動したタイミングで、供給装置(図示せず)によって1つずつ発射装置211に供給される。
停止ボタン33は、ハンドル31の下部側面に設けられ、ハンドル31に遊技者が触れてレバー32を時計回りに回転させている状態であっても、遊技者に押下されることによって遊技球の発射を一時的に停止させる。取り出しボタン34は、皿39が設けられた位置近傍の前面に設けられ、遊技者に押下されることによって皿39に溜まっている遊技球を箱(図示せず)に落下させる。
スピーカ35および枠ランプ36は、それぞれ遊技機1の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりする。スピーカ35は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。また、枠ランプ36は、点灯/点滅によるパターンや発光色の違い等によって光による各種の演出を行う。
次に、図2を参照して、遊技機1に設けられる表示器4について説明する。図2において、表示器4は、第1特別図柄表示器4a、第2特別図柄表示器4b、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、普通図柄表示器4e、普通図柄保留表示器4f、および遊技状態表示器4gを備えている。
第1特別図柄表示器4aは、第1始動口21に遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第1特別図柄表示器4aは、7セグ表示装置で構成され、第1始動口21に遊技球が入賞した場合、特別図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。また、第2特別図柄表示器4bは、第2始動口22に遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第2特別図柄表示器4bも同様に、7セグ表示装置で構成され、第2始動口22に遊技球が入賞した場合、特別図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。普通図柄表示器4eは、ゲート25を遊技球が通過することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、普通図柄表示器4eは、LED表示装置で構成され、遊技球がゲート25を通過した場合、普通図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。
第1特別図柄保留表示器4cは、第1始動口21に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数を表示する。第2特別図柄保留表示器4dは、第2始動口22に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数を表示する。普通図柄保留表示器4fは、普通図柄抽選を保留している回数を表示する。例えば、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、および普通図柄保留表示器4fは、それぞれ列設されたLED表示装置で構成され、その点灯態様によって保留回数が表示される。
遊技状態表示器4gは、遊技機1の電源投入時点における遊技状態(通常状態、時短状態等)を表示する。
次に、図3を参照して、遊技機1に設けられる入力装置について説明する。図3において、遊技機1には、入力装置の一例として、演出ボタン37および演出キー38が設けられている。
演出ボタン37および演出キー38は、それぞれ遊技者が演出に対する入力を行うために設けられている。演出ボタン37は、遊技機1の前方に突出した皿39の上面脇部に設けられる。演出キー38は、中央キーと略十字に配列された4つの方向キーとを有し、演出ボタン37に隣接して皿39の上面脇部に設けられる。演出ボタン37および演出キー38は、それぞれ遊技者に押下されることによって所定の演出が行われる。例えば、遊技者は、所定のタイミングで演出ボタン37を押下することによって所定の演出を楽しむことができる。また、遊技者は、演出キー38の4つの方向キーを操作することにより、画像表示部6に表示されている複数の画像のいずれかを選ぶこと等が可能である。また、遊技者は、演出キー38の中央キーを操作することにより、選んだ画像を情報として入力することが可能である。
また、遊技機1の背面側には、払出用の遊技球を溜めておく球タンクや遊技球を皿39に払い出す払出装置(払出駆動部311)が設けられ、各種の基板等が取り付けられている。例えば、遊技盤2の後面には、メイン基板およびサブ基板等が配設されている。具体的には、メイン基板には、内部抽選および当選の判定等を行うメイン制御部100(図4参照)が構成されたメイン制御基板が配設されている。サブ基板には、遊技球を遊技領域20の上部へ発射する発射装置211を制御する発射制御部200(図4参照)が構成された発射制御基板、賞球の払出を制御する払出制御部300が構成された払出制御基板、演出を統括的に制御する演出制御部400が構成された演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像音響制御部500が構成された画像制御基板、および各種のランプ(枠ランプ36、盤ランプ8)や可動役物7による演出を制御するランプ制御部600が構成されたランプ制御基板等が配設されている。また、遊技盤2の後面には、遊技機1の電源オン/オフを切り替えるとともに、遊技機1に供給された24V(ボルト)の交流電力を各種電圧の直流電力に変換して、それぞれの電圧の直流電力を上述した各種の基板等に出力するスイッチング電源が配設されている。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
次に、図4を参照して、遊技機1における動作制御や信号処理を行う制御装置について説明する。なお、図4は、遊技機1に設けられた制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
図4において、遊技機1の制御装置は、メイン制御部100、発射制御部200、払出制御部300、演出制御部400、画像音響制御部500、およびランプ制御部600等を備えている。
メイン制御部100は、CPU(Central Processing Unit;中央処理装置)101、ROM(Read Only Memory)102、およびRAM(Random Access Memory)103を備えている。CPU101は、内部抽選および当選の判定等の払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM102には、CPU101により実行されるプログラムや各種データ等が記憶されている。RAM103は、CPU101の作業用メモリ等として用いられる。以下、メイン制御部100の主な機能について説明する。
メイン制御部100は、第1始動口21または第2始動口22に遊技球が入賞すると特別図柄抽選(大当り抽選)を行い、特別図柄抽選で当選したか否かを示す判定結果データを演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、電動チューリップ27の羽根部が開状態となる開時間や羽根部が開閉する回数、さらには羽根部が開閉する開閉時間間隔を制御する。また、メイン制御部100は、遊技球が第1始動口21へ入賞したときの特別図柄抽選の実行保留回数、遊技球が第2始動口22へ入賞したときの特別図柄抽選の実行保留回数、および遊技球がゲート25を通過したときの普通図柄抽選の実行保留回数をそれぞれ管理し、これらの保留回数に関連するデータを演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口23の開閉動作を制御する。例えば、メイン制御部100は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで、大入賞口23が突出傾斜して開状態となるラウンドを所定回数(例えば、15回)だけ繰り返すように制御する。また、メイン制御部100は、大入賞口23が開閉する開閉時間間隔を制御する。
メイン制御部100は、遊技の進行に応じて遊技状態を変化させ、又、遊技の進行に応じて、特別図柄抽選の当選確率、特別図柄抽選の実行間隔(特別図柄が表示器4に変動表示されて停止表示される時間と言ってもよい)、電動チューリップ27の開閉動作等を変化させる。
メイン制御部100は、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、および普通入賞口24に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように払出制御部300に対して指示する。なお、メイン制御部100は、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しを払出制御部300に指示しない。払出制御部300がメイン制御部100の指示に応じて賞球の払い出しを行った場合、払出制御部300から払い出した賞球の個数に関する情報がメイン制御部100へ送られる。そして、メイン制御部100は、払出制御部300から取得した情報に基づいて、払い出した賞球の個数を管理する。
上述した機能を実現するために、メイン制御部100には、第1始動口スイッチ111a、第2始動口スイッチ111b、電動チューリップ開閉部112、ゲートスイッチ113、大入賞口スイッチ114、大入賞口開閉部115、普通入賞口スイッチ116、表示器4(第1特別図柄表示器4a、第2特別図柄表示器4b、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、普通図柄表示器4e、普通図柄保留表示器4f、および遊技状態表示器4g)が接続されている。
第1始動口スイッチ111aは、第1始動口21へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。第2始動口スイッチ111bは、第2始動口22へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。電動チューリップ開閉部112は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、電動チューリップ27の一対の羽根部を開閉する。ゲートスイッチ113は、ゲート25を遊技球が通過したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。大入賞口スイッチ114は、大入賞口23へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。大入賞口開閉部115は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、大入賞口23を開閉する。普通入賞口スイッチ116は、普通入賞口24へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。
また、メイン制御部100は、第1始動口21への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(以下、第1特別図柄抽選という場合がある)の結果を、第1特別図柄表示器4aに表示する。メイン制御部100は、第2始動口22への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(以下、第2特別図柄抽選という場合がある)の結果を、第2特別図柄表示器4bに表示する。メイン制御部100は、第1特別図柄抽選を保留している保留回数を、第1特別図柄保留表示器4cに表示する。メイン制御部100は、第2特別図柄抽選を保留している保留回数を、第2特別図柄保留表示器4dに表示する。メイン制御部100は、ゲート25への遊技球の通過により始動した普通図柄抽選の結果を、普通図柄表示器4eに表示する。メイン制御部100は、普通図柄抽選を保留している保留回数を、普通図柄保留表示器4fに表示する。また、メイン制御部100は、遊技機1の電源投入時にその時点の遊技状態を遊技状態表示器4gに表示する。
発射制御部200は、CPU201、ROM202、およびRAM203を備えている。CPU201は、発射装置211に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM202は、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM203は、CPU201の作業用メモリ等として用いられる。
レバー32は、その位置が中立位置にある場合、信号を出力せずに発射停止状態となる。そして、レバー32は、遊技者によって時計回りに回転操作されると、その回転角度に応じた信号を打球発射指令信号として発射制御部200に出力する。発射制御部200は、打球発射指令信号に基づいて、発射装置211の発射動作を制御する。例えば、発射制御部200は、レバー32の回転角度が増すほど、遊技球が発射される速度が速くなるように、発射装置211の動作を制御する。発射制御部200は、停止ボタン33が押下された信号が出力された場合、発射装置211が遊技球を発射する動作を停止させる。
払出制御部300は、CPU301、ROM302、およびRAM303を備えている。CPU301は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行う。ROM302は、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM303は、CPU301の作業用メモリ等として用いられる。
払出制御部300は、メイン制御部100から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。具体的には、払出制御部300は、メイン制御部100から、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部311を制御する。ここで、払出駆動部311は、遊技球の貯留部(球タンク)から遊技球を送り出す駆動モータ等で構成される。
演出制御部400は、CPU401、ROM402、RAM403、およびRTC(リアルタイムクロック)404を備えている。また、演出制御部400は、演出ボタン37および演出キー38が接続され、遊技者が押下する操作に応じて演出ボタン37および演出キー38からそれぞれ出力される操作データを取得する。CPU401は、演出を制御する際の演算処理を行う。ROM402は、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM403は、CPU401の作業用メモリ等として用いられる。RTC404は、現時点の日時を計測する。
演出制御部400は、メイン制御部100から送られる特別図柄抽選結果等を示すデータに基づいて、演出内容を設定する。また、演出制御部400は、遊技者によって演出ボタン37または演出キー38が押下操作された場合、当該操作入力や検出結果に応じて演出内容を設定する場合もある。
画像音響制御部500は、CPU501、ROM502、およびRAM503を備えている。CPU501は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行う。ROM502は、CPU501にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM503は、CPU501の作業用メモリ等として用いられる。
画像音響制御部500は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、画像表示部6に表示する画像およびスピーカ35から出力する音響を制御する。具体的には、画像音響制御部500のROM502には、特別図柄抽選結果を報知等するための装飾図柄画像、予告演出や先読み予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等の画像、特別図柄抽選が保留されていることを示す保留画像、および各種背景画像等を、画像表示部6に表示するための画像データが記憶されている。また、画像音響制御部500のROM502には、画像表示部6に表示される画像と同期させて、または表示される画像とは独立に、スピーカ35から出力させる楽曲や音声等の各種音響データが記憶されている。画像音響制御部500のCPU501は、ROM502に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU501は、読み出した画像データを用いて、背景画像表示、装飾図柄画像表示、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理を行って、演出制御部400から送られたコマンドに対応した各種演出表示を行う。そして、CPU501は、画像処理された画像データが示す画像を画像表示部6に表示する。また、CPU501は、読み出した音響データを用いて音声処理を行い、音声処理された音響データが示す音響をスピーカ35から出力する。
ランプ制御部600は、CPU601、ROM602、およびRAM603を備えている。CPU601は、盤ランプ8や枠ランプ36の発光、および可動役物7の動作を制御する際の演算処理を行う。ROM602は、CPU601にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM603は、CPU601の作業用メモリ等として用いられる。
ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ8や枠ランプ36の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、可動役物7の動作を制御する。具体的には、ランプ制御部600のROM602には、演出制御部400により設定される演出内容に応じた盤ランプ8や枠ランプ36での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU601は、ROM602に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU601は、読み出した発光パターンデータに基づいて、盤ランプ8や枠ランプ36の発光を制御する。また、ROM602には、演出制御部400により設定される演出内容に応じた可動役物7の動作パターンデータが記憶されている。CPU601は、ROM602に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU601は、読み出した動作パターンデータに基づいて、可動役物7の動作を制御する。
以下では、図15〜図17を用いて後に具体的に説明する「本実施形態による特徴的動作」を実現するパチンコ遊技機1が実行する処理フローについて説明する。
[メイン制御部の主要動作]
図5は、メイン制御部100によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図5を参照して、メイン制御部100において行われるタイマ割込み処理について説明する。メイン制御部100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図5に示す一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図5以降のフローチャートに基づいて説明するメイン制御部100で行われる処理は、ROM102に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
まず、ステップS1において、メイン制御部100のCPU101は、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の各種の乱数の更新を行う乱数更新処理を実行する。ここで、大当り乱数は、特別図柄抽選の当選又は落選を判定する(つまり、特別図柄抽選を行う)ための乱数である。図柄乱数は、特別図柄抽選に当選した場合に大当りの種類(例えば、確変大当りや時短付大当り)を決定するための乱数である。大当り乱数及び図柄乱数は、後に説明する図7のステップS407の処理で使用される。リーチ乱数は、特別図柄抽選に落選した場合にリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄の変動時間を決定するための乱数である。ここで、特別図柄の変動時間は、この特別図柄の変動に同期して実行される報知演出(変動演出)の実行時間と等しい。リーチ乱数及び変動パターン乱数は、後に説明する図7のステップS408の処理で使用される。ステップS1の乱数更新処理において、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等は、それぞれ、1ずつ加算されて更新される。つまり、カウントアップされる。そして、ステップS2の始動口スイッチ(SW)処理やステップS3のゲートスイッチ(SW)処理において各乱数が取得されて、後述するステップS4の特別図柄処理やステップS5の普通図柄処理で使用される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタは、典型的にはループカウンタであり、設定されている乱数の最大値(例えば大当り乱数では299)に達した後は再び0に戻る。
次に、ステップS2において、CPU101は、第1始動口スイッチ111a及び第2始動口スイッチ111bの状態を監視し、いずれかのスイッチがONとなった時点(第1始動口スイッチ111a又は第2始動口スイッチ111bから遊技球の検出信号が出力された時点)で、第1特別図柄抽の保留数U1や第2特別図柄抽選の保留数U2に関する処理や各種乱数を取得する処理を行う始動口スイッチ処理を実行する。この始動口スイッチ処理の詳細については、図6を用いて後に詳述する。
次に、ステップS3において、CPU101は、ゲートスイッチ113の状態を監視し、ゲートスイッチ113がONとなった時点(ゲートスイッチ113から遊技球の検出信号が出力された時点)で普通図柄抽選の保留数が上限値(例えば4)未満か否かを判断し、保留数が上限値未満であると判断した場合、後述するステップS5の普通図柄処理に使用される乱数を取得するゲートスイッチ処理を実行する。
次に、ステップS4において、CPU101は、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選を実行し、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bに特別図柄を変動表示させた後にこれらの抽選結果を示す停止図柄を表示させたり、演出制御部400へ各種コマンドを送信したりするための特別図柄処理を実行する。この特別図柄処理については、図7を用いて後に詳述する。
次に、ステップS5において、CPU101は、ステップS3のゲートスイッチ処理で取得された乱数が所定の当たり乱数と一致するか否かを判定する普通図柄処理を実行する。そして、CPU101は、普通図柄表示器4eに普通図柄を変動表示させた後に判定結果を示す普通図柄を停止表示させる。具体的には、CPU101は、普通図柄を変動表示させた後に停止表示させる普通図柄変動時間を、通常状態では10秒に設定し、電サポ状態では0.5秒に短縮する。また、CPU101は、普通図柄表示器4eに表示された普通図柄が所定の当たり図柄となる確率(つまり、普通図柄抽選の当選確率)を、通常状態では低確率(1/10)に設定し、電サポ状態では高確率(10/10)に上昇させる。なお、電サポ状態では、特別図柄抽選の保留数が通常状態よりも多くなって特別図柄の変動時間が短縮されることとなるため、電サポ状態を時短状態と呼んでもよい。
次に、ステップS6において、CPU101は、ステップS4の特別図柄処理で特別図柄抽選に当選したと判定された場合(大当りした場合)等に、大入賞口開閉部115を制御して大入賞口23に所定の開閉動作を行わせたり、いわゆる大当り遊技演出等に関する各種コマンドを演出制御部400に対して送信等したりするための大入賞口処理を実行する。この処理によって、大当り遊技(特別遊技)が進行され、遊技者は多量の賞球を獲得可能となる。この大入賞口処理については、図8及び図9を用いて後に詳述する。
次に、ステップS7において、CPU101は、ステップS5の普通図柄処理によって普通図柄表示器4eに表示された普通図柄が所定の当たり図柄である場合(つまり、普通図柄抽選に当選した場合)に、電動チューリップ27を作動させる電動チューリップ処理を実行する。その際、CPU101は、通常状態では電動チューリップ27を極短期間(0.10秒間を1回)開放制御し、電サポ状態では電動チューリップ27を長期間(2.00秒間を3回)開放制御する。なお、電動チューリップ27が開放状態に制御されることによって第2始動口22に遊技球が入賞可能な状態となり、第2始動口22に遊技球が入賞することで、第2特別図柄抽選が行われることとなる。
ここで、本実施形態における遊技機1の遊技状態について説明する。遊技機1の遊技状態としては、通常状態と、電サポ状態と、確変状態と、大当り遊技状態とが少なくとも存在する。通常状態とは、基本となる通常の遊技状態であり、特別図柄抽選の当選確率が通常の低確率(1/300:高確率は1/30)に設定され、又、電動チューリップ27が開放状態になり難い設定にされた遊技状態である。電サポ状態とは、典型的には、通常状態に対して、普通図柄抽選(電動チューリップ27の開放抽選)の実行時間が短縮され、普通図柄抽選の当選確率が上がり、普通図柄抽選に当選した場合に電動チューリップ27が長時間開放されるように制御されることによって、電動チューリップ27が頻繁に長時間開放されて第2始動口22に遊技球が頻繁に入賞する遊技状態である。つまり、電サポ状態は、通常状態よりも電動チューリップ27が開放状態になり易く設定された遊技状態である。確変状態は、特別図柄抽選の当選確率が高確率(1/30:低確率は1/300)に設定された遊技状態である。なお、電サポ状態と確変状態とが並存する場合もあり、この並存する状態を電サポ確変状態(又は時短確変状態)という。大当り遊技状態とは、特別図柄抽選に当選して(大当りして)大入賞口23が開放される大当り遊技(特別遊技)が実行されているときの遊技状態である。
次に、ステップS8において、CPU101は、遊技球の入賞個数の管理及び入賞に応じた賞球の払出しを制御する賞球処理を実行する。
次に、ステップS9において、CPU101は、ステップS2の始動口スイッチ処理、ステップS4の特別図柄処理、ステップS6の大入賞口処理、ステップS8の賞球処理等でRAM103にセットされた各種コマンドや演出に必要な情報を演出制御部400又は払出制御部300へ出力する出力処理を実行する。
[始動口スイッチ処理]
図6は、図5のステップS2における始動口スイッチ処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図5のステップS2における始動口スイッチ処理について、図6を用いて説明する。
まず、ステップS201において、メイン制御部100のCPU101は、第1始動口スイッチ111aからの検出信号の有無に基づいて、第1始動口21に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ111aがONになったか否かを判定する。ステップS201での判定がYESの場合、処理はステップS202に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS207に移る。
ステップS202において、CPU101は、ROM102から第1特別図柄抽選の保留数の上限値Umax1(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第1特別図柄抽選の保留数U1が上限値Umax1未満であるか否かを判定する。ステップS202での判定がYESの場合、処理はステップS203に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS207に移る。
ステップS203において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1の値を、1加算した値に更新する。その後、処理はステップS204に移る。
ステップS204において、CPU101は、第1特別図柄抽選等に使用される乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得して、取得した乱数の各セット(遊技情報)を、時系列順でRAM103に格納する。なお、後述する図7のステップS406の処理によって第1特別図柄抽選の保留数U1の値が1減算される度に、RAM103に格納された上記乱数セットは、格納時期が早いものから順に1セットずつ削除される。このことから、例えば第1特別図柄抽選の保留数U1の値が「3」の場合、直近3回のステップS204の処理によって取得された直近3回の上記乱数セットが、時系列順でRAM103に格納されていることとなる。その後、処理はステップS205に移る。
ステップS205において、CPU101は、事前判定処理を行う。具体的には、CPU101は、直近のステップS204の処理で取得されてRAM103に格納された大当り乱数等の乱数セット(つまり、直近に格納された第1特別図柄抽選用の大当り乱数等の乱数セット)を読み出し、この大当り乱数等がROM102に記憶されている所定値等と一致するか否かに基づいて、この大当り乱数を用いる第1特別図柄抽選の結果が大当りであるか否かやリーチ演出を実行するか否か等を事前判定する。つまり、先読み予告演出や保留変化予告演出を実行するために必要な判定を、後述する図7のステップS407及びS408の処理に先立って事前判定する。その後、処理はステップS206に移る。
ステップS206において、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第1保留数増加コマンドをRAM103にセットする。ここで、この第1保留数増加コマンドには、ステップS205の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(以下、「事前判定情報」という)が含められている。その後、処理はステップS207に移る。
ステップS207において、CPU101は、第2始動口スイッチ111bからの検出信号の有無に基づいて、第2始動口22に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ111bがONになったか否かを判定する。ステップS207での判定がYESの場合、処理はステップS208に移り、この判定がNOの場合、処理は図5のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
ステップS208において、CPU101は、ROM102から第2特別図柄抽選の保留数の上限値Umax2(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第2特別図柄抽選の保留数U2が上限値Umax2未満であるか否かを判定する。ステップS208での判定がYESの場合、処理はステップS209に移り、この判定がNOの場合、処理は図5のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
ステップS209において、CPU101は、RAM103に格納されている保留数U2の値を、1加算した値に更新する。その後、処理はステップS210に移る。
ステップS210において、CPU101は、第2特別図柄抽選等に使用される乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得して、取得した乱数の各セットを、時系列順でRAM103に格納する。なお、後述する図7のステップS404の処理によって第2特別図柄抽選の保留数U2の値が1減算される度に、RAM103に格納された上記乱数セットは、格納時期が早いものから順に1セットずつ削除される。このことから、例えば第2特別図柄抽選の保留数U2の値が「3」の場合、直近3回のステップS210の処理によって取得された直近3回の上記乱数セットが、時系列順でRAM103に格納されていることとなる。その後、処理はステップS211に移る。
ステップS211において、CPU101は、事前判定処理を行う。具体的には、CPU101は、直近のステップS210の処理で取得されてRAM103に格納された大当り乱数等の乱数セット(つまり、直近に格納された第2特別図柄抽選用の大当り乱数等の乱数セット)を読み出し、この大当り乱数等がROM102に記憶されている所定値等と一致するか否かに基づいて、この大当り乱数を用いる第2特別図柄抽選の結果が大当りであるか否かやリーチ演出を実行するか否か等を事前判定する。つまり、先読み予告演出や保留変化予告演出を実行するために必要な判定を、後述する図7のステップS407及びS408の処理に先立って事前判定する。その後、処理はステップS212に移る。
ステップS212において、CPU101は、第2特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第2保留数増加コマンドをRAM103にセットする。ここで、この第2保留数増加コマンドには、ステップS211の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(事前判定情報)が含められている。その後、処理は図5のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。なお、ステップS206でセットされた第1保留数増加コマンド及びステップS212でセットされた第2保留数増加コマンドは、図5のステップS9の出力処理によって、演出制御部400に送信される。
[特別図柄処理]
図7は、図5のステップS4における特別図柄処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図7を用いて、図5のステップS4における特別図柄処理について説明する。
まず、ステップS401において、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に記憶されている情報(典型的にはフラグによる情報)に基づいて、遊技機1の現在の状態が大当り遊技中(大当り遊技状態)であるか否かを判定する。つまり、特別図柄抽選に当選した場合に実行される大当り遊技(特別遊技)の実行中であるか否かを判定する。ステップS401での判定がYESの場合、処理は図5のステップS5(普通図柄処理)に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS402に移る。
ステップS402において、CPU101は、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。ステップS402での判定がYESの場合、処理はステップS411に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS403に移る。
ステップS403において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U2が1以上であるか否か(つまり第2特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。ステップS403での判定がYESの場合、処理はステップS404に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS405に移る。
ステップS404において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U2を、1減算した値に更新する。また、その際、CPU101は、RAM103に格納されている図6のステップS210によって取得されて格納された乱数セットのうち格納時期が最も早いものを読み出してRAM103から削除する。その後、処理はステップS407に移る。
一方、ステップS405において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1が1以上であるか否か(つまり第1特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。ステップS405での判定がYESの場合、処理はステップS406に移り、この判定がNOの場合、実行されるべき特別図柄抽選は無いとみなして、処理はステップS415に移る。
ステップS406において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1を、1減算した値に更新する。また、その際、CPU101は、RAM103に格納されている図6のステップS204によって取得されて格納された乱数セットのうち格納時期が最も早いものを読み出してRAM103から削除する。その後、処理はステップS407に移る。
以上のステップS403〜S406の処理によって、第2特別図柄抽選が、第1特別図柄抽選よりも優先して実行されることとなる。
ステップS407において、CPU101は、特別図柄抽選が大当りであるかハズレであるかを判定する大当り判定処理を実行する。具体的には、ステップS404の処理に続いてステップS407の処理を実行する場合、CPU101は、このステップS404の処理でRAM103から読み出した大当り乱数が、ROM102に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを判定する。一方、ステップS406の処理に続いてステップS407の処理を実行する場合、CPU101は、このステップS406の処理でRAM103から読み出した大当り乱数が、ROM102に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、第1特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを判定する。そして、CPU101は、特別図柄抽選の結果がハズレと判定した場合、特別図柄抽選にハズレたことを表すハズレ図柄を、設定情報における特別図柄の停止図柄としてRAM103にセットする。一方、CPU101は、特別図柄抽選の結果が大当りであると判定した場合、この判定に使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された図柄乱数がROM102に記憶されている所定値の何れと一致するかに基づいて、今回の大当りの種類(例えば、確変大当りや時短付大当り)を判定する。そして、CPU101は、大当りしたこと及び大当りの種類を表す大当り図柄の情報を、設定情報における特別図柄の停止図柄の情報としてRAM103にセットする。その後、処理はステップS408に移る。
ステップS408において、CPU101は、変動パターン選択処理を実行する。具体的には、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で大当りと判定した場合、この大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数がROM102に記憶されている所定値(大当り発生時の変動パターン決定用の所定値)の何れと一致するかに基づいて、変動パターン(特別図柄の変動時間:報知演出の実行時間とも言える)を決定する。なお、本実施形態では、一例として、大当りと判定した場合、必ずリーチ演出を行う。
一方、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理でハズレと判定した場合、この大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出されたリーチ乱数がROM102に記憶されている所定値(ハズレ時のリーチ実行決定用の所定値)の何れと一致するかに基づいて、リーチ演出を実行するか否かを決定する。そして、CPU101は、リーチ演出を実行すると決定した場合、今回の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数がROM102に記憶されている所定値(ハズレ時にリーチ演出を実行する場合の変動パターン決定用の所定値)の何れと一致するかに基づいて、変動パターン(変動時間)を決定する。一方、CPU101は、リーチ演出を実行しないと判定した場合、RAM103に記憶されている保留数U1及びU2に基づいて、変動パターン(変動時間)を決定する。
以上のようにして決定された変動パターンの情報及びリーチ演出を実行するか否かを示す情報は、設定情報としてRAM103にセットされる。その後、処理はステップS409に移る。
ステップS409において、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理によってセットされた設定情報、及びステップS408の変動パターン選択処理によってセットされた設定情報を含む報知演出開始コマンドを生成して、RAM103にセットする。ここで、報知演出開始コマンドは、演出制御部400に対して、画像表示部6及びスピーカ35等による報知演出の開始を指示するコマンドである。また、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報には、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の何れが実行されたかを示す情報も含まれる。この報知演出開始コマンドは、図5のステップS9における出力処理によって、演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS410に移る。
ステップS410において、CPU101は、ステップS409の処理でセットされた報知演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示を開始する。その後、処理はステップS411に移る。
ステップS411において、CPU101は、ステップS410における特別図柄の変動表示の開始時点から、ステップS408の変動パターン選択処理で設定された変動パターンが示す特別図柄変動時間が経過したか否かを判定する。ステップS411での判定がYESの場合、処理はステップS412に移り、この判定がNOの場合、処理は図5のステップS5(普通図柄処理)に移る。
ステップS412において、CPU101は、画像表示部6等による報知演出の終了を指示する報知演出停止コマンドをRAM103にセットする。その後、処理はステップS413に移る。なお、ステップS412でセットされた報知演出停止コマンドは、図5のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。
ステップS413において、CPU101は、ステップS410の処理で開始した第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示を終了する。CPU101は、特別図柄の変動表示を終了する際に、停止図柄を表示して抽選結果を表示する。その後、処理はステップS414に移る。
ステップS414において、CPU101は停止中処理を実行する。具体的には、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で大当りしたと判定した場合、RAM103に記憶されている情報(典型的にはフラグによる情報)を大当り遊技中(大当り遊技状態)であることを示すものに変更し、大当り遊技演出の開始を指示するオープニングコマンドをRAM103にセットする。このオープニングコマンドは図5のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、大当り遊技演出が開始される。また、CPU101は、ステップS410及びS413の処理によって特別図柄が変動して停止表示される回数(つまり、回転数)に応じて、遊技状態を切り替えて(つまり、特別図柄抽選の当選確率設定や電動チューリップ27の開放設定を切り替えて)、切り替え後の遊技状態を示す遊技状態通知コマンドをRAM103にセットする。この遊技状態通知コマンドは図5のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、演出の切り替え(例えば、時短状態の演出モードから通常状態の演出モードへの切り替え)が可能となる。その後、処理は図5のステップS5(普通図柄処理)に移る。
ステップS415おいて、CPU101は、客待ち演出(デモ演出)に移行するか否かを判定する。例えば、CPU101は、特別図柄抽選の保留がない状態で、第1特別図柄表示器4a(又は第2特別図柄表示器4b)による特別図柄の変動表示が終了してから所定時間(例えば10秒間)経過した場合、遊技者による遊技が中断又は終了したとみなして、客待ち演出に移行すると判定する。なお、客待ち演出は、例えば、遊技機1の題材となったコンテンツ(アニメや物語等)に関する映像を画像表示部6に表示させる演出や、例えば、遊技中に実行される所定の演出(例えばリーチ演出)の一部を画像表示部6に表示させる演出である。ステップS415での判定がYESの場合、処理はステップS416に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS417に移る。
ステップS416おいて、CPU101は、客待ち演出の開始を指示する客待ち演出開始コマンドをRAM103にセットする。この客待ち演出開始コマンドは図5のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、客待ち演出が開始されることとなる。その後、処理はステップS417に移る。
ステップS417おいて、CPU101は、客待ち演出を終了するか否かを判定する。例えば、CPU101は、客待ち演出実行中において、第1始動口21(又は第2始動口22)への入賞が有って第1特別図柄表示器4a(又は第2特別図柄表示器4b)による特別図柄の変動表示が開始された場合、遊技者による遊技が再開(又は開始)したとみなして、客待ち演出を終了すると判定する。ステップS417での判定がYESの場合、処理はステップS418に移り、この判定がNOの場合、処理は図5のステップS5(普通図柄処理)に移る。
ステップS418おいて、CPU101は、客待ち演出の終了を指示する客待ち演出終了コマンドをRAM103にセットする。この客待ち演出終了コマンドは図5のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、客待ち演出が終了されることとなる。その後、処理は図5のステップS5(普通図柄処理)に移る。
[大入賞口処理]
図8及び図9は、図5のステップS6における大入賞口処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図5のステップS6における大入賞口処理について、図8及び図9を用いて説明する。
まず、ステップS601において、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に格納されている情報(典型的には、フラグによる情報)に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技中であるか否かを判定する。ステップS601での判定がYESの場合、処理はステップS602に移り、この判定がNOの場合、処理は図5のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS602において、CPU101は、RAM103に格納されている情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のオープニング演出中であるか否かを判定する。ステップS602での判定がYESの場合、処理はステップS603に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS609に移る。
ステップS603において、CPU101は、オープニング演出の実行時間を規定する設定オープニング時間が経過したか否かを判定する。ステップS603での判定がYESの場合、処理はステップS604に移り、この判定がNOの場合、オープニング演出は終了していないので、処理は図5のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS604において、CPU101は、大当り遊技の全ラウンド数Rmaxと大当り遊技の大入賞口23の動作パターンとを設定し、その設定情報をRAM103にセットする。具体的には、CPU101は、大当り遊技に含まれるラウンドの数量(Rmax:本実施形態では「15」)と大当り遊技中の大入賞口23の動作パターンを設定し、その設定情報をRAM103にセットする。ステップS604の処理によって、大当り遊技の全ラウンド数Rmax、大当り遊技中のラウンドとラウンドとの間のインターバル時間、大当り遊技の最後にエンディング演出を行う時間である設定エンディング時間等が設定される。その後、処理はステップS605に移る。
ステップS605において、CPU101は、RAM103に格納されている大入賞口23への遊技球の入賞数Cを「0」にリセットする。その後、処理はステップS606に移る。
ステップS606において、CPU101は、RAM103に格納されている大当り遊技のラウンド数Rを、1加算した値に更新する。その後、処理はステップS607に移る。
ステップS607において、CPU101は、大入賞口開閉部115を制御して大入賞口23の開放制御を開始する。この処理によって、大当り遊技のラウンド(ラウンド遊技)が開始されて大入賞口23の開放動作(1回の開放動作)が開始される。その後、処理はステップS608に移る。
ステップS608において、CPU101は、ラウンド開始(ラウンド遊技開始)を通知するラウンド開始通知コマンドをRAM103にセットする。このラウンド開始通知コマンドは図5のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、ラウンド演出が開始されることとなる。その後、処理はステップS614に移る。
ステップS609において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のインターバル中であるか否かを判定する。ステップS609での判定がYESの場合、処理はステップS610に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS611に移る。
ステップS610において、CPU101は、大当り遊技中の前回のラウンド終了時に大入賞口23が閉塞された時点から、ステップS604の処理で設定された大当り遊技中の設定インターバル時間が経過したか否かを判定する。ステップS610での判定がYESの場合、大当り遊技中の次のラウンドを開始するタイミングになっているので処理はステップS605に移り、この判定がNOの場合、大当り遊技中の次のラウンドを開始するタイミングになっていないので、処理は図5のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS611において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のエンディング演出の実行中であるか否かを判定する。ステップS611での判定がYESの場合、処理は図9のステップS621に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS612に移る。
ステップS612において、CPU101は、遊技機1の状態が大当り遊技のラウンド中であると判断して、大入賞口スイッチ114からの検出信号の有無に基づいて、大入賞口スイッチ114がONになったか否かを判定する。ステップS612での判定がYESの場合、処理はステップS613に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS614に移る。
ステップS613において、CPU101は、大入賞口23への遊技球の入賞を検出したと判断して、RAM103に格納されている遊技球の入賞数Cを、1加算した値に更新する。ステップS613の処理が大入賞口スイッチ114がONになる毎に実行されることで、1つのラウンド中に大入賞口23に入賞した遊技球の総数(入賞数C)がRAM103に累積記憶されていく。その後、処理はステップS614に移る。
ステップS614において、CPU101は、ステップS607の処理で大入賞口23の開放制御が開始された時点から規定の開放制御時間(本実施形態では29.5秒間)が経過したか否かを判定する。ステップS614での判定がYESの場合、処理はステップS616に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS615に移る。
ステップS615において、CPU101は、今回のラウンドにおける遊技球の入賞数Cが、大入賞口23が閉塞されるタイミングを規定する上限遊技球数Cmax(本実施形態では「10」)となったか否かを判定する。ステップS615での判定がYESの場合、処理はステップS616に移り、この判定がNOの場合、処理は図5のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS616において、CPU101は、大入賞口開閉部115を制御して、ステップS607で開始した大入賞口23の開放制御を終了する。このように、CPU101は、大当り遊技中の各ラウンドにおいて、大入賞口23を開放してから29.5秒が経過するまでに大入賞口スイッチ114によって検出された遊技球の総数(入賞数C)が10個(Cmax)に達したこと、又は大入賞口23を開放してから10個の遊技球が入賞することなく29.5秒が経過したことを条件として大入賞口23を閉塞する。その後、処理はステップS617に移る。
ステップS617において、CPU101は、ラウンド終了(ラウンド遊技終了)を通知するラウンド終了通知コマンドをRAM103にセットする。このラウンド開始通知コマンドは図5のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、ラウンド演出が終了されることとなる。その後、処理はステップS618に移る。
ステップS618において、CPU101は、RAM103に格納されている現在のラウンド数Rが、ステップS604の処理で設定された大当り遊技の最大ラウンド数Rmaxに達したか否かを判定する。ステップS618での判定がYESの場合、処理は図9のステップS619に移り、この判定がNOの場合、処理は図5のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
図9のステップS619において、CPU101は、RAM103に格納されているラウンド数Rを「0」にリセットする。その後、処理はステップS620に移る。
ステップS620において、CPU101は、演出制御部400に対して大当り遊技のエンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを、RAM103にセットする。この処理でセットされたエンディングコマンドは、図5のステップS9(出力処理)によって演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS621に移る。
ステップS621において、CPU101は、ステップS620でエンディングコマンドをRAM103にセットした時点から図8のステップS604の処理で設定された設定エンディング時間が経過したか否かを判定する。ステップS621での判定がYESの場合、処理はステップS622に移り、この判定がNOの場合、処理は図5のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS622において、CPU101は、実行していた大当り遊技を終了する。具体的には、CPU101は、RAM103に格納されている大当り遊技中であることを示す設定情報(典型的には、フラグによる情報)を解除して、大当り遊技を終了する。その後、処理はステップS623に移る。
ステップS623において、CPU101は、遊技状態設定処理を実行する。具体的には、CPU101は、ステップS622で大当り遊技を終了した場合に、今回の大当りの種類に応じて遊技状態を切り替える(つまり、特別図柄抽選の当選確率設定および電動チューリップ27の開放設定を切り替える)。その後、処理はステップS62に移る。
ステップS624において、CPU101は、ステップS623での処理による切り替え後の遊技状態を示す遊技状態通知コマンドをRAM103にセットする。この遊技状態通知コマンドは図5のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、演出の切り替え(例えば、大当り遊技演出から時短確変状態の演出への切り替え)が可能となる。その後、処理は図5のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
[演出制御部による演出制御処理]
図10は、演出制御部400によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図10を参照して、演出制御部400において行われるタイマ割込み処理について説明する。演出制御部400は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図10に示す一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図10以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御部400で行われる処理は、ROM402に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
まず、ステップS11において、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から図5のステップS9の出力処理により出力された各種コマンドを受信して、受信したコマンドに応じて演出内容を設定し、設定した演出内容の演出を画像音響制御部500およびランプ制御部600に実行指示するための各種コマンドをRAM403にセットするコマンド受信処理を実行する。このコマンド受信処理については、図11及び図12を用いて後に詳述する。
次に、ステップS12において、CPU401は、遊技者の操作により演出ボタン37および演出キー38から出力される操作入力信号に応じて、演出内容を設定し、設定した内容の演出を画像音響制御部500およびランプ制御部600に実行指示するための各種コマンドをRAM403にセットする演出入力制御処理を実行する。例えば、CPU401は、所定の操作入力有効期間において遊技者により演出ボタン37が操作されて操作入力信号が出力された場合、所定の演出(大当りの可能性を示唆する予告画像を表示する演出等)の実行を設定してコマンドをRAM403にセットする。
次に、ステップS13において、CPU401は、ステップS11およびS12の処理でRAM403にセットされた各種コマンドを画像音響制御部500およびランプ制御部600に出力する出力処理を実行する。この処理によって、ステップS11およびS12の処理で実行決定された各種演出が、画像音響制御部500およびランプ制御部600の実行制御により、画像表示部6、スピーカ35および盤ランプ8等で実行されることとなる。
[コマンド受信処理]
図11は、図10のステップS11のコマンド受信処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図11を参照して、図10のステップS11のコマンド受信処理について説明する。
まず、ステップS111において、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から保留増加コマンド(第1保留数増加コマンド又は第2保留数増加コマンド)を受信したか否かを判定する(図6のステップS206及びS212参照)。ステップS111での判定がYESの場合、処理はステップS112に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS114に移る。
ステップS112において、CPU401は、ステップS111の処理で受信した保留増加コマンドに応じて、画像音響制御部500に指示して、画像表示部6に特別図柄抽選の保留を示す保留画像を追加表示等させる保留画像表示処理を行う。なお、この画像音響制御部500への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS113に移る。
ステップS113において、CPU401は、先読み予告演出設定処理を行う。ここで、本実施形態で行う先読み予告演出は、図6のステップS205またはS211で行われた事前判定結果に基づき、事前判定に係る保留が消化されて特別図柄抽選が行われる前に、事前判定に係る保留が大当たりとなる可能性を示唆する演出である。CPU401は、ステップS111で保留増加コマンドを受信するたびに、保留増加コマンドに含まれる事前判定情報を参照し、先読み予告演出を実行するか否かを抽選等により判定する。CPU401は、先読み予告演出を実行すると判定した場合、予め用意された複数の先読み予告演出のパターンから、抽選等によって先読み予告演出の演出内容を設定する。この先読み予告演出は、保留数が2以上である場合には、複数回の図柄変動に跨がって行うこともできる。
より具体的に、本実施形態では、演出制御部400のCPU401が保留データの事前判定に基づいて、所定の示唆演出を行うことができる。また、CPU401が所定の示唆演出を行うと判定した場合、判定時における保留数以下の所定回数の特別図柄変動に跨がって、所定の示唆演出が実行される可能性を示唆するために、画像表示部6上において先読み予告演出(発展示唆演出)を実行することができる。尚、演出制御部400が実行可能な所定の示唆演出は、大当たり(確変大当たり、通常大当たり)を示唆する示唆演出の他に、小当たりや潜伏大当たりを示唆する演出や、ゾーン突入演出等であっても良い。
一例として、本実施形態では、演出制御部400のCPU401は、保留データの事前判定に基づく所定の示唆演出として、大当たり示唆演出を実行可能である。また、CPU401は、大当たり示唆演出の実行可能性を示唆する演出として、ポイントを獲得するための先読み予告演出を実行可能である。CPU401は、獲得したポイントの合計数が所定数に達したときに、大当たり示唆演出を行うと判定された保留データが消化されて特別図柄変動が行われている間に、大当たり示唆演出を実行する。したがって、CPU401は、大当たり示唆演出を実行するか否かにかかわらず、先読み予告演出として発展示唆演出を行うと判定した場合には、大当たり示唆演出の実行可否が判定された保留データについて特別図柄の変動表示が終了するまでの、1回または複数回の特別図柄変動中に獲得できるポイントの合計を適宜配分する。CPU401が大当たり示唆演出を実行すると判定した場合には、CPU401は、1回または複数回の特別図柄変動中に獲得できるポイントの合計が所定数に達するようにポイント配分を行う。一方、CPU401が大当たり示唆演出を実行しないと判定した場合に発展示唆演出を行う場合には、CPU401は、1回または複数回の特別図柄変動中に獲得できるポイントの合計が所定数に達しないようにポイント配分を行う。ポイントの配分は、例えば、CPU401が、予め用意された複数の配分パターンの中から抽選等により1つの配分パターンを選択することにより決定することができる。本実施形態では、各特別図柄変動中にポイントを加算する方法の1つとして、画像表示部6上に後述する発展示唆図柄(図13(i))が仮停止したことを契機としてポイントを加算することができる。大当たり示唆演出の詳細と、発展示唆演出中に行われる発展示唆図柄を用いた演出態様については、図27及び28を参照して後述する。
ステップS114において、CPU401は、図7のステップS409でセットされた報知演出開始コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS114での判定がYESの場合、処理はステップS115に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS116に移る。
ステップS115において、CPU401は、ステップS114の処理で受信した報知演出開始コマンドに応じて、画像音響制御部500に指示して、画像表示部6等による報知演出を開始する報知演出実行処理を行う。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。この報知演出実行処理については、図14を用いて、後に詳述する。その後、処理はステップS116に移る。
ステップS116において、CPU401は、図7のステップS412の処理でセットされた報知演出停止コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS116での判定がYESの場合、処理はステップS117に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS118に移る。
ステップS117において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、ステップS115の処理で実行開始した報知演出を終了して、変動表示させていた装飾図柄を最終的に全て停止させて(確定停止表示させて)特別図柄抽選の結果を演出的に報知する。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS118に移る。
ステップS118において、CPU401は、図7のステップS414の停止中処理又は図9のステップS624の処理でセットされた遊技状態通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS118での判定がYESの場合、処理はステップS119に移り、この判定がNOの場合、処理は図12のステップS120に移る。
ステップS119において、CPU401は、演出状態設定処理を行う。具体的には、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、ステップS118で受信した遊技状態通知コマンドが示す遊技状態に応じた演出状態で報知演出が実行されるように設定する。例えば、CPU401は、ステップS118で受信した遊技状態通知コマンドが示す遊技状態が時短確変状態である場合、画像音響制御部500等に指示して、報知演出の背景画像を赤色に設定し、ステップS118で受信した遊技状態通知コマンドが示す遊技状態が通常状態である場合、画像音響制御部500等に指示して、報知演出の背景画像を青色に設定する。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS120に移る。
ステップS120において、CPU401は、図7のステップS414の停止中処理でセットされたオープニングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS120での判定がYESの場合、処理はステップS121に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS122に移る。
ステップS121において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、大当り遊技演出のオープニング演出を開始する。つまり、大当り遊技演出を開始させる。ここで、オープニング演出は、大当り遊技の開始を報知する演出であり、典型的には、大入賞口23に向けて遊技球を発射するように遊技者に促す画像演出である。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS122に移る。
ステップS122において、CPU401は、図8のステップS608の処理でセットされたラウンド開始通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS122での判定がYESの場合、処理はステップS123に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS124に移る。
ステップS123において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、大当り遊技演出のラウンド演出を開始する。ここで、ラウンド演出は、大当り遊技のラウンド遊技中に実行される演出であり、例えば、主人公のキャラクタが敵のキャラクタと戦っている画像等による演出である。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS124に移る。
ステップS124において、CPU401は、図8のステップS617の処理でセットされたラウンド終了通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS124での判定がYESの場合、処理はステップS125に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS126に移る。
ステップS125において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、大当り遊技演出のラウンド演出を終了する。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS126に移る。
ステップS126において、CPU401は、図9のステップS620の処理でセットされたエンディングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS126での判定がYESの場合、処理はステップS127に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS128に移る。
ステップS127において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、大当り遊技演出のエンディング演出を開始する。つまり、大当り遊技演出を終了させる。ここで、エンディング演出は、大当り遊技の終了を報知する演出であり、典型的には、遊技機1のメーカーのマークを表示させる演出である。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS128に移る。
ステップS128において、CPU401は、図7のステップS416の処理でセットされた客待ち演出開始コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS128での判定がYESの場合、処理はステップS129に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS130に移る。
ステップS129において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、客待ち演出を開始する。既に説明したように、客待ち演出は、例えば、遊技機1の題材となったコンテンツ(アニメや物語等)に関する映像を画像表示部6に表示させる演出や、例えば、遊技中において実行される所定の演出(例えばリーチ演出)の一部を画像表示部6に表示させる演出である。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS130に移る。
ステップS130において、CPU401は、図7のステップS418の処理でセットされた客待ち演出終了コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS130での判定がYESの場合、処理はステップS131に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS12に移る。
ステップS131において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、ステップS129の処理で開始した客待ち演出を終了する。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理は図10のステップS12に移る。
尚、装飾図柄の変動時間(すなわち、演出制御部400のCPU401が図11のステップS115において報知演出を開始(装飾図柄の変動表示を開始)してから、図11のステップS117において報知演出を終了(装飾図柄を確定表示)するまでの時間)は、特別図柄の変動時間(すなわち、メイン制御部100のCPU101が図7のステップS410において特別図柄の変動表示を開始してから、図7のステップS413において特別図柄の変動を終了して停止図柄により抽選結果を表示するまでの時間)に一致する。また、特別図柄の変動終了時には、特別図柄が表示する抽選結果と、確定表示された装飾図柄の報知内容とが一致する。例えば、特別図柄の変動終了時に、特別図柄の停止図柄が「4ラウンドの時短(電サポ)なし大当たり」を表示する場合には、画像表示部6にも、「4ラウンドの時短(電サポ)なし大当たり」を報知する装飾図柄が確定表示される。あるいは、特別図柄の変動終了時に、特別図柄の停止図柄が「16ラウンドの確変大当たり」を表示する場合には、画像表示部6にも、「16ラウンドの確変大当たり」を報知する装飾図柄が確定表示される。
[装飾図柄の説明]
図13は、本実施形態に係る遊技機において画像表示部6に表示可能な図柄(装飾図柄)の一例を示す図である。
本実施形態に係る遊技機1の演出制御部400は、画像表示部6上に設けられる複数の図柄表示領域のそれぞれにおいて図柄を変動表示させた後に停止(本停止)させる。このとき、図柄表示領域のそれぞれに停止した図柄の組み合わせによって、特別図柄抽選の結果を遊技者に報知する。各図柄表示領域において変動表示させる図柄配列は、図13(a)〜(c)に示す図柄50〜52と、図13(d)〜(j)に示す図柄53〜59とを含む。図13(a)〜(c)に示す図柄50〜52は、特別図柄抽選の結果を報知するためにのみ用いられる図柄である。一方、図13(d)〜(j)に示す図柄53〜59は、画像表示部6に仮停止することによって所定の演出が実行されることを示唆する図柄である。ここで、仮停止とは、一見図柄が停止しているように見えるが、実際には図柄が多少揺れている等により完全には停止していない態様をいう。以下の説明においては、両者を区別するために、図13(a)〜(c)に示す図柄を「通常図柄」といい、図13(d)〜(j)に示す図柄を「特殊図柄」という。尚、特殊図柄には、所定の演出に関連付けられているだけでなく、特別図柄抽選の結果を示唆するものも含まれる。以下、図13に示す各図柄について詳細を説明する。
[通常図柄]
図13(a)〜(c)に示す図柄50〜52は、特別図柄抽選の結果の示唆に用いられる図柄である。すなわち、図柄50〜52は、画像表示部6上に設けられる複数の図柄表示領域の全てに停止した図柄の組み合わせによって特別図柄抽選に当選したか(大当たりしたか)否かを示唆する。特別図柄抽選に当選したことを示唆する停止図柄の組み合わせの例として、全ての図柄表示領域に同じ図柄が揃う揃い目(ただし、後述するハズレ図柄の揃い目を除く)や、予め定められた特別な図柄の組み合わせを挙げることができる。また、特別図柄抽選に落選したことを示唆する停止図柄の組み合わせは、特別図柄抽選に当選したことを示唆する停止図柄の組み合わせを除いた、任意の通常図柄の組み合わせである。
通常図柄は、図13(a)に示す図柄50のように、数字図柄のみで構成しても良いし、図13(b)に示す図柄51のように、数字図柄とキャラクタや背景等の図柄の組み合わせで構成しても良い。図13(b)に示す図柄は、数字図柄とキャラクタ等の図柄との組み合わせよりなるが、全体として1つの示唆内容を有している。
また、図13(c)に示す図柄51は、他のいずれの図柄とも揃わないハズレ図柄であって、特別図柄抽選に落選したこと、あるいは、当選した確率が小さいことを示唆する図柄である。通常図柄の中には、図13(c)に示す図柄52のようなハズレ図柄が含まれていても良い。尚、画像表示部6上に、図13(c)に示すハズレ図柄が仮停止した場合でも、その後に、図柄の再変動を伴う発展演出や救済演出等が実行されて特別図柄抽選に当選したことが報知される場合があるので、ハズレ図柄は必ずしも特別図柄抽選に落選したことのみを示唆するわけではない。
尚、図13では、普通図柄の例として3種類の図柄50〜52を説明したが、これらの図柄50〜52は通常図柄の一例に過ぎず、図柄表示領域のそれぞれにおいて変動表示される各図柄配列には、特別図柄抽選の結果を示唆する、図示しない多数の通常図柄が含まれる。
[特殊図柄]
図13(d)に示す図柄53は、複数の示唆内容を有する特殊図柄である。図柄53は、図柄53aと図柄53bとの組み合わせからなる点で図13(c)の図柄52と表示形態が類似するが、図柄53a及び図柄53bのそれぞれが異なる示唆内容を有しており、図柄53全体として複数の示唆内容を有する点で、図13(c)の図柄52とは異なる。より具体的に、本実施形態においては、図柄53aは、特別図柄抽選の結果を報知する図柄であり、図柄53bは、チャンス目を構成するチャンス図柄である。ここで、チャンス目とは、図柄表示領域に仮停止した図柄の特定の組み合わせであって、大当たりが期待できる演出に発展する可能性のある図柄の組み合わせをいう。
図13(e)に示す図柄54及び図13(f)に示す図柄55も、図柄53と同様に、複数の示唆内容を有する図柄である。図柄54は、図柄54aと図柄54bとから構成されている。同様に、図柄55は、図柄55aと図柄55bとから構成されている。図柄54a及び54bは、特別図柄抽選の結果を示唆する図柄であり、図柄54b及び55bは、チャンス目を構成するチャンス図柄である。
図柄53〜55は、画像表示部6上に設けられた図柄表示領域のそれぞれにおいて図柄の変動表示が行われている間には、複数の示唆内容を維持したまま(すなわち、図13(d)〜(f)の表示態様のまま)画像表示部6に変動表示されるが、画像表示部6上に仮停止する際には、各図柄が有する複数の示唆内容のいずれか1つを有する図柄に変更して画像表示部6に表示される。尚、図柄53〜55の変動表示中及び仮停止時の表示態様については後述する。また、本実施形態に係る図柄53〜55は、それぞれ2つの示唆内容を有するため、以下の説明においては、これらの図柄53〜55を「ツイン図柄」ともいう。
図13(g)に示す図柄56は、特別図柄抽選の結果を報知しないが、1回の特別図柄の変動表示中に画像表示部6上に仮停止することによって、画像表示部6上において図柄が再変動することを示唆する図柄である。図柄56は、1回の特別図柄の変動表示中に複数回仮停止表示される場合がある。1回の特別図柄の変動表示中に図柄56を複数回仮停止表示させることによって、1回の特別図柄の変動表示中に、複数回の図柄の変動と仮停止とを繰り返すことができる。このように、1回の特別図柄の変動表示中に、画像表示部6上において図柄の変動表示と仮停止とを所定回数繰り返すことによって、擬似的に複数回の図柄変動が行われているように見せる演出態様を「疑似連続変動」という。疑似連続変動においては、仮停止及び仮停止後の再変動の回数が多くなるほど、大当たり信頼度が高くなる。尚、以下の説明においては、疑似連続変動を省略して「疑似連」といい、図柄56を「疑似連図柄」ともいう。また、図柄56は、画像表示部6上に仮停止表示された際に、図柄の再変動が行われることを示唆するのに加えて、リーチ演出が行われることを示唆しても良い。
図13(h)に示す図柄57は、複数の図柄を回転表示可能なリール57aを有する回転ドラム形態の図柄である。画像表示部6上に図柄57が仮停止した後、数字が描かれたリール57aが回転してから仮停止することによって、リール57a上に1つの図柄が特定された状態で表示される。図13(h)の例では、「6」、「7」及び「8」の図柄のうち、「7」の図柄が特定された状態で表示されている。このリール57a上で特定表示された図柄が、図柄57が仮停止している図柄表示領域の仮停止図柄となる。また、図13(h)の例では、図柄57のリール57aには数字図柄のみが示されているが、リール57a上に、大当たりの示唆や報知演出の発展を示唆する文字や図形等を表示することも可能である。また、図柄57は、1つの図柄表示領域に仮停止した後、他の図柄表示領域まで拡張して表示することが可能である。この場合、拡張された図柄57を用いて大当たりや報知演出の発展を示唆することができる。このように、図柄57は、特別抽選の結果を示唆する通常図柄を表示する演出態様と、大当たりや報知演出の発展を示唆する内容を表示する演出態様とに用いることができる。この図柄57を用いた演出態様の詳細については後述する。また、以下の説明においては、図柄57を「ドラム図柄」ともいう。
図13(i)に示す図柄58は、特別図柄抽選の結果を報知しないが、大当たりを示唆する特定の演出(発展演出)が実行されることを示唆する図柄である。例えば、所定の条件を満たしたときにポイントが加算され、蓄積されたポイントが所定値に達したときに大当たり等を示唆する所定の演出を実行する場合に、画像表示部6上の図柄表示領域に図柄58が仮停止したことを契機として、ポイントを加算する。このようにポイントを蓄積する演出は、1回の特別図柄の変動表示中に行っても良いし、2回以上の所定回数の特別図柄の変動表示に跨がって行うこともできる。この図柄58を用いた演出態様の詳細については後述する。また、以下の説明においては、図柄57を「発展示唆図柄」ともいう。
図13(j)に示す図柄59は、特別図柄抽選の結果を報知しないが、画像表示部6上の図柄表示領域の1つに仮停止した際に、遊技者に対して演出ボタンの押下を促す図柄である。図柄59は、演出ボタンを表す図柄59aと背景等の図柄59bとの組み合わせにより構成されている。演出ボタンの押下を促す場合、画像表示部6上に演出ボタンの画像を表示する場合があるが、本実施形態では、図柄表示領域で変動表示される図柄配列に演出ボタンを表す図柄59aが組み込まれており、当該図柄表示領域に図柄59が仮停止することによって演出ボタンの押下を促すものである。この点において、図柄59は、単に画像表示部6上に表示される一般的な演出ボタンの画像とは異なる。この図柄59を用いた演出態様については後述する。また、以下の説明においては、図柄59を「ボタン図柄」ともいう。
[特殊図柄を用いた報知演出の制御処理]
ここで、図14〜17を参照しながら、図13に示した特殊図柄を用いた演出を実行するための制御処理を説明する。
図14は、図11のステップS115における報知演出実行処理の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS1151において、演出制御部400のCPU401は、実行する演出内容を設定するための演出内容設定処理を実行する。より詳細には、CPU401は、図11のステップS114の処理で受信した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報を取得し、この設定情報に含まれる条件(特別図柄抽選に当選(大当たり)したか否かの判定結果、大当たりの種類、報知演出実行時間、リーチ演出を実行するか否かの判定結果)を満たす多数の報知演出の演出パターンから、抽選等によって実行する報知演出のパターンを選択する。更に、CPU401は、選択した報知演出のパターンに基づき、仮停止させる図柄及び仮停止時の演出内容を、予め用意された複数の演出内容から抽選等によって選択し、選択した演出内容や実行順序等を演出実行情報として設定する。尚、この演出内容設定処理の詳細については、図15〜17を用いて後述する。その後、処理はステップS1152に移る。
ステップS1152において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、ステップS1151で設定した報知演出を開始させる。なお、この画像音響制御部500等への指示は、ステップS1152で設定した演出実行情報を特定するコマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理は図11のステップS116に移る。
図15は、図14のステップS1151における演出内容設定処理の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS140において、演出制御部400のCPU401は、図11のステップS114の処理で受信した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報に基づき、特別図柄抽選に当選したか(大当たりしたか)否かを判定する。ステップS140の判定がYESの場合、処理はステップS141に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS142に移る。
次に、ステップS141において、CPU401は、特別図柄の変動表示の終了時に画像表示部6に確定表示する図柄(大当たりを報知する装飾図柄)を決定する。より詳細には、CPU401は、図11のステップS114の処理で受信した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報に含まれる大当たりの種類(4ラウンド電サポなし通常大当たり、16ラウンド確変大当たり等)に対応する図柄を、確定表示する図柄として選択する。例えば、特別図柄抽選の結果が16ラウンド確変大当たりである場合は、確定表示する図柄として、16ラウンド確変大当たりを報知する確変図柄を選択し、特別図柄抽選の結果が4ラウンド電サポなし通常大当たりである場合は、確定表示する図柄として、4ラウンド電サポなし大当たりを報知する図柄(例えば、通常図柄)を選択する。CPU401は、大当たりの種類と図柄との対応を予め関連付けたテーブル等を参照して、大当たり報知のために確定表示する図柄を決定する。その後、処理はステップS142に移る。
ステップS142において、CPU401は、発展演出を実行するか否かを決定する。発展演出としては、通常のリーチ演出よりも大当たり信頼度の高いスーパーリーチ演出や、スーパーリーチ演出よりも更に大当たり信頼度の高いスーパースーパーリーチ演出を例示できる。ステップS142の判定がYESの場合、処理はステップS143に移り、この判定がNoの場合、処理はステップS144に移る。
ステップS143において、CPU401は、図16で後述する演出パターンテーブルを参照して、実行する発展演出の内容を決定する。その後、処理はステップS144に移る。
ステップS144において、CPU401は、図11のステップS114の処理で受信した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報に含まれるリーチ演出を実行するか否かの判定結果等に基づき、リーチ演出を実行するか否かを判定する。ステップS144の判定がYESの場合、処理はステップS145に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS147に移る。
ステップS146において、CPU401は、実行するリーチ演出の内容を決定する。具体的には、CPU401は、図16で後述する演出パターンテーブルを参照することによって、リーチ演出の内容を決定する。その後、処理はステップS146に移る。
ステップS146において、CPU401は、図16で後述する演出パターンテーブルを参照して、リーチ演出を実行する前に行う演出内容を決定する。リーチ演出前に行う演出内容は、例えば、疑似連続変動やチャンス目演出である。その後、処理はステップS148に移る。
ステップS147において、CPU401は、図16で後述する演出パターンテーブルを参照して、リーチ演出を実行しない場合に行う演出内容を決定する。リーチ演出を実行しない場合に行う演出内容は、例えば、疑似連続変動や疑似連続変動の煽り演出、チャンス目演出、チャンス目の煽り演出である。その後、処理はステップS148に移る。
ステップS148において、CPU401は、図17で後述する仮停止図柄の演出内容テーブルを参照して、画像表示部6の図柄表示領域において図柄を変動表示させた後に仮停止させる図柄と、仮停止時の演出内容を決定する。その後処理は、図14のステップS1152に移る。
図16は、図15の演出内容設定処理を実行する際に参照される演出パターンテーブルの一例を示す図である。尚、演出制御部400が実行可能な演出パターンは、演出の種類(リーチ演出、疑似連続変動演出等)の組み合わせの数で決まるので、実際にはより多くの演出パターンが用意されるが、図16では説明を簡略化するために、一部の演出の種類及び一部の演出パターンのみを示している。
図16に示される演出パターンテーブルには、特別図柄抽選結果、大当たり種類、発展演出の有無、発展演出の種類、リーチ演出の有無、リーチ演出の種類、疑似連続変動の有無、疑似連続変動の再変動回数、チャンス目演出の有無がマトリクスとして定義されている。尚、図16において、「○」は該当する演出を実行することを意味し、「−」は該当する演出を実行しないこと、あるいは、値の設定がないことを意味し、「煽り」は該当する演出の実行を示唆のみして実行しないことを意味する。疑似連続変動の有無の欄に「煽り」と設定されている場合は、例えば、特殊図柄の1つである疑似連図柄56(図13(g))が、画像表示部6の図柄表示領域に仮停止するかのような演出を行った後、疑似連図柄56を滑らせる等によって図柄表示領域に仮停止表示させず、他の図柄を仮停止表示する演出を行う。また、チャンス目演出の欄に「煽り」と設定されている場合は、例えば、特殊図柄の1つであるツイン図柄53(図13(d))を画像表示部6の図柄表示領域に仮停止させた後、通常図柄を示唆する図柄53aを仮停止表示させる演出を行う。
演出制御部400のCPU401は、図15で説明したステップS140(特別図柄抽選の当選結果)、ステップS142(発展演出の実行有無)、ステップS144(リーチ演出の実行有無)の判定結果に合致する1以上の演出パターンを、図16の演出パターンテーブルから抽出し、抽出した演出パターンの中から実行する演出パターンを抽選等により1つ選択する。また、CPU401は、選択した演出パターンに基づいて、図15で説明したステップS141(確定表示する図柄)、ステップS143(発展演出の内容)、ステップS145(リーチ演出の内容)、ステップS146(リーチ演出前に実行する演出内容)の決定処理を行う。
図17は、図15の演出内容設定処理を実行する際に参照される図柄仮停止時の演出内容テーブルの一例を示す図である。尚、演出制御部400が画像表示部6の図柄表示領域に図柄仮停止させる際に実行可能な演出の種類は、仮停止時に3つの図柄表示領域に表示する特殊図柄の組み合わせによって複数設定可能であるので、実際にはより多くの演出のパターンが用意されるが、図17においても説明を簡略化するために、仮停止時に表示する図柄の組み合わせの一部に対応する演出内容のみを示している。
図17に示される演出内容テーブルには、リーチ演出の有無、発展示唆演出の有無、疑似連続変動の有無、チャンス目演出の有無、3つの図柄表示領域に仮停止させる図柄の種類がマトリクスとして定義されている。例えば、演出No.1に定義される演出内容のパターンは、特別図柄の変動表示中に発展示唆演出を実行するために、図柄表示領域(左)及び(右)に通常図柄を仮停止表示し、図柄表示領域(中)に発展示唆図柄58(図13(i))を仮停止表示する演出を実行することを意味する。また、演出No.5に定義される演出内容のパターンは、特別図柄の変動表示中に疑似連続変動を実行するために、図柄表示領域(左)に通常図柄を仮停止表示し、図柄表示領域(右)にドラム図柄57(図13(h))を仮停止表示し、図柄表示領域(中)にボタン図柄59(図13(j))を仮停止表示した後、図柄表示領域(中)に疑似連図柄56(図13(g))を仮停止表示し、全ての図柄表示領域において図柄を再変動させる演出を実行することを意味する。図16で選択された演出パターンによって複数回の疑似変動(疑似連続変動)を実行することが決定された場合は、図17に示した演出内容テーブルから演出内容のパターンを抽選等で複数回選択することによって、複数回の疑似変動において仮停止させる図柄及びその演出内容を決定することができる。尚、図17に示した演出内容については図18〜27を用いて後述する。
図16及び17においては、説明を簡略化するために、報知演出実行時間(特別図柄の変動表示時間)の定義を省略した。実際には、メイン制御部100によって、演出制御部400が報知演出を実行可能な時間が規定されるので、図16及び17に示したパターンは、報知演出実行時間毎に定義され、演出制御部400のCPU401は、図15で説明した処理において、図11のステップS114の処理で受信した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報に含まれる報知演出実行時間(変動パターン)に合致する演出パターンを選択する。
尚、図17で説明した演出内容は、所定のフレーム単位で任意のフレームから再生可能であり、任意のフレーム間で再生箇所を遷移させたり、条件に基づいて再生するフレームを分岐させたりすることが可能なコンテンツを用いて実現することができる。この場合、演出制御部400のCPU401が、画像音響制御部500に対して、再生するフレームや遷移先のフレーム等をコマンドで指定することによって、図15〜17で設定した演出内容を一連の演出として実行できる。
以下、図15〜17で説明した制御処理の結果として画像表示部6上において実行される演出態様の詳細を説明する。
[ツイン図柄を用いた演出態様の例]
図18は、本実施形態におけるツイン図柄を用いた演出の一例を説明するための図である。より具体的には、図18は、1つのツイン画像を用いて、チャンス目を示唆する(煽る)演出を実行する演出態様の例を示す。図18の演出態様は、図17に示した演出内容テーブルの演出No.10に対応する。
尚、図18及びこれ以降の図面において、画像表示部6に設けられる図柄表示領域60a〜60cを破線の囲みで示す。また、図柄表示領域60a〜60c中に表示される下向きの矢印は、図柄が変動表示されている状態を示す。
まず、図18(1)は、演出制御部400のCPU401がセットしたコマンドに基づいて、画像音響制御部500のCPU501が演出内容の再生を開始することにより、図柄表示領域60a〜60cにおいて図柄の変動表示が開始した直後の状態を示す。
次に、図18(2)に示すように、図柄表示領域60aにツイン図柄53が仮停止する。
次に、図18(3)に示すように、ツイン図柄53が有する2つの示唆内容のうち一方を選択するための演出として、ツイン図柄53を構成する図柄53a及び図柄53bが相互に競り合うようなアクションが実行される。
このアクションの実行後、図18(4)に示すように、図柄53aの示唆内容を有する通常図柄が図柄表示領域60aに仮停止する。図18(4)において、図柄表示領域60aに仮停止した図柄は、図柄53aと同じ示唆内容を有する限り、図柄53aと同一の表示態様出であっても良いし、図柄53aと異なる表示態様であっても良い。
その後、図18(5)及び(6)に示すように、図柄表示領域60cに通常図柄が仮停止した後、図柄表示領域60bに通常図柄が仮停止する。図18(6)で図柄表示領域60a〜60cに仮停止した図柄は、特別図柄の変動表示の終了に伴って本停止(完全停止)し、特別図柄抽選に落選したことを演出的に報知する。尚、図18(5)において、図柄表示領域60cに、図柄表示領域60aに仮停止したものと同じ図柄が仮停止した場合は、リーチの成立が示唆され、引き続いてリーチ演出が実行される。
図18に例示したようなツイン図柄を用いた演出を実行することによって、チャンス目の成立可能性の示唆を行うことができる。尚、図18では、図柄表示領域60aにチャンス図柄を仮停止させることなく、チャンス目の成立可能性の示唆を行う演出態様を説明したが、図柄表示領域60aにチャンス図柄を仮停止させ、他の図柄表示領域60b及び60cにチャンス図柄を仮停止させないことによってチャンス目の成立可能性の示唆を行っても良い。また、図柄表示領域60a及び60cの両方にチャンス図柄を仮停止させ、図柄表示領域に60bにチャンス図柄を仮停止させないことによってチャンス目の成立可能性を示唆しても良い。
図19は、本実施形態におけるツイン図柄を用いた演出の他の一例を説明するための図であり、図20は、図19に続く画面遷移を示す図である。より具体的には、図19及び20は、3つのツイン図柄を順に仮停止させた後に、チャンス目を成立させた後、リーチ演出及び特別図柄抽選に当選したこと(大当たりしたこと)を報知する演出を実行する例を示す。図19及び20の演出態様は、図17に示した演出内容テーブルの演出No.8に対応する。
図19(1)に示すように、図柄表示領域60a〜60cにおいて図柄の変動表示が開始した後、図19(2)に示すように、図柄表示領域60aにツイン図柄53が仮停止する。
次に、図19(3)に示すように、ツイン図柄53が有する2つの示唆内容のうち一方を選択するための演出として、ツイン図柄53を構成する図柄53a及び図柄53bが相互に競り合うようなアクションが実行される。
このアクションの実行後、図柄53bが有する示唆内容が選択され、図19(4)に示すように、図柄表示領域60aには、キャラクタ図柄53bと同じ示唆内容を有するチャンス図柄61が表示される。
次に、図19(5)に示すように、図柄表示領域60cにツイン図柄55が仮停止し、図19(6)に示すように、ツイン図柄55が有する2つの示唆内容のうち一方を選択するための演出として、ツイン図柄55を構成する図柄55a及びキャラクタ図柄55bが相互に競り合うようなアクションが実行される。このアクションの実行後、キャラクタ図柄55bが有する示唆内容が選択され、図19(7)に示すように、図柄表示領域60cには、キャラクタ図柄55bと同じ示唆内容を有するチャンス図柄63が表示される。
次に、図19(8)に示すように、図柄表示領域60bにツイン図柄54が仮停止し、図20(1)に示すように、ツイン図柄54が有する2つの示唆内容のうち一方を選択するための演出として、ツイン図柄54を構成する図柄54a及び図柄54bが相互に競り合うようなアクションが実行される。このアクションの実行後、図柄54bが有する示唆内容が選択され、図20(2)に示すように、図柄表示領域60bには、図柄54bと同じ示唆内容を有するチャンス図柄62が表示される。この結果、図柄表示領域60a、60b及び60cに、チャンス図柄61、62及び63が仮停止し、チャンス目が成立する。
次に、図20(3)に示すように、チャンス目の成立後にのみ実行される特定のリーチ演出が実行される。図20(3)の例では、3ラインのリーチが成立している。
次に、図20(4)に示すように、画像表示部6のリーチライン(図20(3)の破線)上に、図柄が仮停止して、同じ図柄が斜め右下方向に揃うことによって特別図柄抽選に当選したことが報知される。
その後、図20(5)に示すように、チャンス目成立後に実行される特定のリーチ画面から通常画面に戻り、図柄表示領域60a〜60cに通常図柄が3つ揃った状態が表示される。
続いて、図20の例では、成立した大当たりが、遊技者にとってより有利な確変大当たりかそれ以外の大当たりであるかを報知する演出(いわゆる再抽選演出または昇格演出)が実行される。具体的には、図20(6)に示すように、図20(5)で図柄表示領域60a〜60cに仮停止した図柄が再変動した後、特別図柄抽選の結果が確変大当たりである場合には、図20(7)に示すように、図柄表示領域60a〜60cの全てに確変であることを示唆する同一の通常図柄(確変図柄)が本停止して、確変大当たりに当選したことを演出的に報知する。尚、特別図柄抽選の結果が確変大当たりではなく、通常大当たりの場合には、図20(5)で図柄表示領域60a〜60cに揃って仮停止した図柄が、図20(6)に示すように再変動しても、確変大当たりでないことを示唆する同一の通常図柄が本停止して、通常大当たりに当選したことを演出的に報知する。
図19及び20に例示したようにツイン図柄を用いた演出を実行することによって、チャンス目を成立させて、特別図柄抽選に当選したことを報知することができる。
図21は、本実施形態におけるツイン図柄とボタン図柄とを用いた演出の一例を説明するための図である。より具体的には、図21は、ボタン図柄を用いて遊技者による演出ボタン37の押下を促し、演出ボタン37からの入力に応じてツイン図柄が有する複数の示唆内容の1つを選択表示する例を示す。図21の演出態様は、図17に示した演出内容テーブルの演出No.9に対応する。
図21(1)に示すように、図柄表示領域60a〜60cにおいて図柄の変動表示が開始した後、図21(2)に示すように、図柄表示領域60a、60b及び60cに、ツイン図柄53、ボタン図柄59及びツイン図柄55がそれぞれ同時に仮停止する。
次に、図21(3)に示すように、画像表示部6には、遊技者に演出ボタン37の操作(連打)を促すメッセージが表示される。遊技者により演出ボタン37が押下された場合、図21(4)に示すように、演出ボタン37の押下に基づいて、図柄表示領域60aに仮停止したツイン図柄53を構成する図柄53a及び図柄53bが相互に競り合うと共に、図柄表示領域60cに仮停止したツイン図柄55を構成する図柄55a及び図柄55bが相互に競り合うようなアクションを実行する。
その後、図柄53bが有する示唆内容と図柄55bが有する示唆内容とが同時に選択され、図21(5)に示すように、図柄表示領域60a及び60cには、図柄53bと同じ示唆内容を有するチャンス図柄61、及び、図柄55bと同じ示唆内容を有するチャンス図柄63がそれぞれ表示される。尚、図21(3)に示した状態において、ボタン図柄59と共に演出ボタン37の操作を促すメッセージが表示された場合でも、遊技者が演出ボタン37の操作入力を行わない場合がある。演出ボタン37からの入力受付期間に演出ボタン37が操作されない場合、あるいは、操作回数が足りない場合には、演出ボタン37からの入力受付期間経過後に、演出ボタン37が操作された場合に実行されるものと同じ演出が実行される。
その後、図19〜20の例と同様に、チャンス目を成立させる演出を実行する場合には、図柄表示領域60bにツイン図柄を停止させ、ツイン図柄を構成する2つの図柄が競り合うようなアクションを実行した後、図柄表示領域60bにチャンス図柄を仮停止させる。あるいは、チャンス目を成立させない演出を実行する場合には、図柄表示領域60bに通常図柄を仮停止させる。また、チャンス目を成立させない場合には、図21(4)のアクション実行後に、図柄表示領域60a及び60cの一方にチャンス図柄を仮停止させ、他方に通常図柄を仮停止させても良い。
以上説明したように、画像表示部6の図柄表示領域60a〜60cのそれぞれにおいて変動表示させる図柄配列の中に、複数の示唆内容を有する図柄を設けることによって、図柄配列を構成する図柄の数を増やすことなく、演出のバリエーションを増やすことができる。また、図柄の仮停止時には、複数の示唆内容の中からいずれか1つの示唆内容が選択されるため、図柄の変動表示及び仮停止時に、遊技者の大当たり期待感を向上させることが可能な演出を実行できる。
尚、本実施形態では、2つの示唆内容を有するツイン図柄53〜55を例示したが、図柄表示領域60a〜60cのそれぞれにおいて変動表示させる図柄の1つとして、3以上の複数の示唆内容を有する図柄を構成しても良い。この場合、3以上の示唆内容を有する図柄を図柄表示領域60a〜60cに仮停止させる際に、演出制御部400は、当該図柄が有する示唆内容の1つを有する通常図柄に変更して仮停止させる演出を実行する。
また、本実施形態では、ツイン図柄53〜55が示唆内容の異なる2つの図柄で構成される例を説明したが、必ずしもこのように構成する必要はなく、例えば、図柄の形状及び色のそれぞれが異なる示唆内容を有している図柄を構成し、この図柄を仮停止させる際に、図柄の形状及び/または色の示唆内容を有する通常画像を仮停止させても良い。
[疑似連図柄を用いた演出態様の例]
図22は、本実施形態における疑似連図柄を用いた演出の一例を説明するための図である。より具体的には、図22は、画像表示部6の図柄表示領域60a〜60cにおいて図柄を変動表示させた後に、仮停止及び再変動させる疑似連続変動を行う演出態様を示す。図22の演出態様は、図17に示した演出内容テーブルの演出No.3に対応する。
まず、図22(1)に示すように、図柄表示領域60a〜60cにおいて図柄の変動表示が開始した後、図21(2)に示すように、図柄表示領域60a及び60cに通常図柄が仮停止する。
次に、図22(3)及び(4)に示すように、図柄表示領域60bに疑似連図柄56が仮停止する。疑似連図柄56が表示されることによって、図柄表示領域60a〜60cに仮停止した図柄の再変動が示唆される。
次に、図22(5)及び(6)に示すように、図柄表示領域60bに仮停止した疑似連図柄56を拡大表示することによって、疑似連図柄56のモチーフとなったキャラクタが画像表示部6の前方に飛び出すような演出を実行する。
その後、図22(7)及び(8)に示すように、図柄表示領域60a〜60cにおいて図柄の再変動が行われた後に、リーチが成立し(図示なし)、その後、図柄表示領域60a〜60cに図柄が本停止する。
尚、図22では、図柄表示領域60a〜60cにおける図柄の仮停止及び再変動が1回行われる例を説明したが、疑似連図柄56を図柄表示領域60bに複数回(2回以上)停止させることにより、図柄の仮停止及び再変動を複数回(2回以上)行っても良い。疑似連図柄56を複数回仮停止させる演出態様は、大当たり信頼度が高い場合に行うことが好ましい。この場合、疑似連続図柄56の複数回の仮停止によって、遊技者の大当たり期待感を向上させることができる。
また、図22では、疑似連図柄56が図柄表示領域60b仮停止した後、図柄表示領域60a〜60cの全てにおいて図柄を再変動させる例を説明したが、疑似連図柄56を図柄表示領域60bに仮停止させず、他の通常図柄を図柄仮停止させる演出を行っても良い(図17に示す演出内容テーブルの演出No.7に対応)。より具体的には、図22(3)及び(4)に示すように、疑似連図柄56を図柄表示領域60bの仮停止位置に表示した後に、そのまま仮停止位置を通過させたり、図柄表示領域60bの近傍で疑似連図柄56の変動速度を極めて小さくした後に、疑似連図柄56を滑らせたりする演出を実行しても良い。このような疑似連続変動を煽る演出を行うことによって、疑似連図柄56の表示時に遊技者に適度な緊張感を与えつつ、疑似連図柄56の仮停止した際の大当たり期待感を向上させることができる。
以上説明したように、本実施形態においては、特別図柄抽選の結果を報知しないが、特別図柄の変動表示中に、画像表示部6上において仮停止のみする図柄(疑似連図柄56)と、特別図柄の変動表示の停止に伴って本停止する図柄(通常図柄)とがある。したがって、本実施形態によれば、仮停止した図柄の種類によって遊技者に大当たり可能性や演出が発展する可能性を報知することができる。
[ドラム図柄を用いた演出態様の例]
図23は、本実施形態におけるドラム図柄を用いた演出の一例を説明するための図である。より具体的には、図23は、ドラム図柄を用いて特別図柄抽選の結果を示唆する演出態様を示す。図23の演出態様は、図17に示した演出内容テーブルの演出No.2に対応する。
まず、図23(1)に示すように、図柄表示領域60a〜60cにおいて図柄の変動表示が開始した後、図23(2)に示すように、図柄表示領域60aに通常図柄が仮停止し、図柄表示領域60cにドラム図柄57が仮停止する。ドラム図柄57が仮停止した直後には、ドラム図柄57のリール57aが回転することによって、リール57aに設けられた図柄が変動表示される。
次に、図23(3)に示すように、ドラム図柄57のリール57aによる図柄の変動表示が停止し、ドラム図柄57のリール57aに設けられた図柄の1つが特定された状態で表示される。このリール57aで特定された図柄が、図柄表示領域60cに仮停止した図柄となる。
その後、図23(4)に示すように、ドラム図柄57が消去され、図柄表示領域60cには、リール57aの仮停止時におけるドラム図柄57の示唆内容と同じ示唆内容を有する通常図柄が表示される。
図24は、本実施形態におけるドラム図柄と疑似連図柄とを用いた演出の一例を説明するための図である。より具体的には、図24は、ドラム図柄を用いて疑似連続変動を示唆する演出態様を示す。図24の演出態様は、図17に示した演出内容テーブルの演出No.4に対応する。
まず、図24(1)に示すように、図柄表示領域60a〜60cにおいて図柄の変動表示が開始した後、図24(2)に示すように、図柄表示領域60aに通常図柄が仮停止し、図柄表示領域60cにドラム図柄57が仮停止する。ドラム図柄57が仮停止した直後には、ドラム図柄57のリール57aが回転することによって、リール57aに設けられた図柄が変動表示される。
次に、図24(3)に示すように、ドラム図柄57のリール57aによる図柄の変動表示が停止し、ドラム図柄57のリール57aに設けられた「次回」という文字を含む図柄が図柄表示領域60cに仮停止する。この「次回」という文字を含む図柄は、図柄表示領域60a〜60cに図柄が仮停止した後、再変動(疑似連続変動)が行われることを示唆する図柄である。
次に、図24(4)〜(6)に示すように、図柄表示領域60bに疑似連図柄56が仮停止し、図柄表示領域60bに仮停止した疑似連図柄56を拡大表示することによって、疑似連図柄56のモチーフとなったキャラクタが画像表示部6の前方に飛び出すような演出が実行される。
その後、図24(7)及び(8)に示すように、図柄表示領域60a〜60cにおいて図柄の再変動が行われた後に、リーチが成立し(図示なし)、その後、図柄表示領域60a〜60cに図柄が本停止する。
尚、図24では、図24(3)において、ドラム図柄57に「次回」という文字を表示することによって、図柄表示領域60bに疑似連図柄56を仮停止させる例を説明したが、ドラム図柄57のリール57aに「次回」という示唆内容を表示せず、仮停止したドラム図柄57に他の図柄や示唆内容を仮停止表示させた後に、図柄表示領域60bに疑似連図柄56を仮停止させて、疑似変動を行っても良い。
図25は、本実施形態におけるドラム図柄とボタン図柄とを用いた演出の一例を説明するための図である。より具体的には、図25は、ドラム図柄の仮停止後に、遊技者による演出ボタン操作を受け付けて、演出ボタン操作に連動してドラム図柄のリールを回転させる演出態様を示す。図25の演出態様は、図17に示した演出内容テーブルの演出No.5に対応する。
まず、図25(1)に示すように、図柄表示領域60a〜60cにおいて図柄の変動表示が開始した後、図25(2)に示すように、図柄表示領域60aに通常図柄が仮停止し、図柄表示領域60cにドラム図柄57が仮停止する。ドラム図柄57が仮停止した直後には、ドラム図柄57のリール57aが回転することによって、リール57aに設けられた図柄が変動表示される。
次に、図25(3)に示すように、ドラム図柄57のリール57aによる図柄の変動表示が停止し、ドラム図柄57のリール57a上で1つの図柄を特定したまま、ドラム図柄57が図柄表示領域60cに仮停止する。
次に、図25(4)に示すように、図柄表示領域60bにボタン図柄59が仮停止する。ボタン図柄59が図柄表示領域60bに仮停止することによって、演出ボタンを用いた演出が行われることが示唆される。また、図25(5)に示すように、画像表示部6には、遊技者に演出ボタンの操作(連打)を促すメッセージが表示される。
次に、図25(6)に示すように、遊技者による演出ボタンの押下に同期して、一旦停止したドラム図柄57のリール57aを回転させる演出が実行される。図25(6)は、遊技者による演出ボタンの押下に伴ってドラム図柄57のリール57aを小刻みに正転及び逆転させ、遊技者による演出ボタンの操作によって、より大当たり期待度の高い図柄を選択できるかのような演出が実行される例を示す。演出ボタンの操作を受付期間の終了後、図25(7)に示すように、ドラム図柄57のリール57aが停止し、疑似連続変動が行われることを示唆する「次回」という図柄が図柄表示領域60cに仮停止する。
その後、図25(8)に示すように、図柄表示領域60bに疑似連図柄56が仮停止する。以降は、図24の例と同様に、図柄表示領域60a〜60cに仮停止した図柄の再変動が行われる。
図26は、本実施形態におけるドラム図柄を拡張表示させる演出の一例を説明するための図である。より具体的には、図26は、仮停止したドラム図柄が拡張して、リーチ演出を示唆する演出態様を示す。図26の演出態様は、図17に示した演出内容テーブルの演出No.6に対応する。
まず、図26(1)に示すように、図柄表示領域60a〜60cにおいて図柄の変動表示が開始した後、図26(2)に示すように、図柄表示領域60aに通常図柄が仮停止し、図柄表示領域60cにドラム図柄57が仮停止する。ドラム図柄57が仮停止した直後には、ドラム図柄57のリール57aが回転することによって、リール57aに設けられた図柄が変動表示される。
次に、図26(3)及び(4)に示すように、図柄表示領域60cに仮停止したドラム図柄57が左方向に伸張して、図柄表示領域60a及び60bにまで拡張して表示される。拡張表示されたドラム64のリール64a〜64cが回転することによって、図柄表示領域60a〜60cにおいて図柄の変動表示が行われる。
次に、図26(5)〜(7)に示すように、拡張表示されたドラム64のリール64a〜64cが停止し、図柄表示領域60a、60b及び60cに、「リ」、「ー」及び「チ」の図柄がそれぞれ停止し、リーチの成立が示唆される。
その後、図26(8)に示すように、拡張表示されたドラム64が消去され、図柄表示領域60a及び60cに同じ通常図柄を仮停止させた状態で表示することにより、リーチの成立が報知される。
以上説明したように、本実施形態に係るドラム図柄57は、図23に例示したように、通常図柄を仮停止させて特別抽選結果の報知を行うために用いることができるだけでなく、図24〜26に例示したように、大当たり可能性や演出が発展することを示唆することもできる。したがって、本実施形態によれば、画像表示部6の図柄表示領域60a〜60cに変動表示させる1つの図柄(ドラム図柄57)を用いて斬新な演出を実行可能な遊技機1を実現できる。
また、図26に示したように、図柄表示領域60cに仮停止させたドラム図柄を、他の図柄表示領域60a及び60bにまで拡張して表示させることによって、画像表示部6上の広い領域に様々な示唆内容を表示することができる。
尚、図26では、リーチの成立を示唆する例を示したが、拡張表示されたドラム64に、例えば、「じ」「か」「い」と表示することによって疑似連続変動を示唆したり、「激」「ア」「ツ」と表示することによって大当たり信頼度が極めて高いことをしたりするなど、拡張表示されたドラム64を用いて様々な示唆を行うことができる。
また、図26では、ドラム図柄57を図柄表示領域60a〜60cに跨がって伸張して表示させる例を示したが、ドラム図柄57を伸張させる代わりに、図柄表示領域60a〜60cに同じドラム図柄57を表示しても良い。
尚、図26では、拡張表示されたドラム64に「リーチ」という図柄が成立する例を説明したが、演出制御部400によってリーチ演出を実行しないと判定されている場合(図15のステップS144でNo)は、拡張表示されたドラム64に「リーチ」という図柄を揃えることなく、拡張表示されたドラム64を消去して、特別図柄抽選に落選したことを報知する態様で、図柄表示領域60a〜60cのそれぞれに通常図柄を停止させて、図柄の変動表示を終了しても良い。また、この場合、拡張表示されたドラム64を消去した後、図柄表示領域60a〜60c内で図柄を変動表示させた後、特別図柄抽選に落選したことを報知する態様で図柄の変動表示を終了しても良い。
[発展示唆図柄を用いた演出態様の例]
発展示唆図柄を用いた演出について説明するのに先立って、発展示唆図柄が示唆する大当たり示唆選出演出の概要について説明する。
図27は、本実施形態における発展示唆演出及び大当たり示唆演出の概要を説明するための図である。
図11のステップS113で簡単に述べたように、本実施形態に係る遊技機1において、演出制御部400は、1回または複数回の特別図柄の変動表示に跨がって、所定の条件を満たしたときにポイントを獲得し、獲得したポイントが所定数に達したときに、予め定められた大当たり示唆演出を実行可能である。演出制御部400のCPU401は、図11のステップS113において、メイン制御部100から保留増加コマンドを受信するたびに、図6のステップS205またはS211で行われた事前判定結果に基づき、事前判定に係る保留について特別図柄の変動表示が行われる間に、この大当たり示唆演出を実行するか否かを判定する。演出制御部400のCPU401が、大当たり示唆演出を行うと判定した場合は、CPU401は、ステップS113の判定時における保留数を上限として、1回または複数回の特別図柄の変動表示中に、大当たり示唆演出が行われる可能性を示唆する発展示唆演出を行う。一方、CPU401が大当たり示唆演出を行わないと判定した場合は、CPU401は、ステップS113の判定時における保留数を上限として、1回または複数回の特別図柄の変動表示中に、大当たり示唆演出が行われる可能性を示唆する発展示唆演出を行うか否かを更に判定する。
図27(a)は、N変動中に4つめの保留が加算され、この4つめの保留データの事前判定(先読み)に基づいて、大当たり示唆演出及び発展示唆演出の両方を行う場合のシーケンス図であって、大当たり示唆演出及び発展示唆演出を行うと判定されたN変動の次の(N+1)変動から、大当たり示唆演出及び発展示唆演出を行うと判定された保留データについて特別図柄の変動表示が行われる(N+4)変動に渡って、発展示唆演出を行う例を示す。この例では、(N+1)変動の開始時から、(N+4)変動中に大当たり示唆演出が実行されるまでの間に、上述したポイントを獲得するための発展示唆演出を行うことができる(図27(a)のポイント加算可能期間)。図27(a)の例では、(N+1)〜(N+4)変動のそれぞれの特別図柄の変動表示中に発展示唆演出を連続して行っても良いし、(N+1)〜(N+4)変動のうちの、任意の特別図柄の変動表示中に発展示唆演出を行っても良い。本実施形態では、この発展示唆演出の一態様として、発展示唆図柄(図13(i))を用いて、図28で後述する演出を行う。
図27(b)は、N変動中に4つめの保留が加算され、この4つめの保留データの事前判定(先読み)に基づいて、大当たり示唆演出及び発展示唆演出の両方を行う場合のシーケンス図であって、大当たり示唆演出及び発展示唆演出を行うと判定された保留データについて特別図柄の変動表示が行われる(N+4)変動中にのみ、発展示唆演出を行う例を示す。この例では、(N+4)変動の開始時から、当該(N+4)変動中に大当たり示唆演出が実行されるまでの間に、上述したポイントを獲得するための発展示唆演出を行うことができる(図27(b)のポイント加算可能期間)。
図27(c)は、保留数が0の状態で、第1入賞口21または第2入賞口22に遊技球が入賞してN変動が開始し、入賞した遊技球に係る遊技情報の大当たり判定結果(乱数セット)に基づいて、N変動中に大当たり示唆演出及び発展示唆演出の両方を行う場合のシーケンス図である。この例では、N変動の開始時から、当該N変動中に大当たり示唆演出が実行されるまでの間に、上述したポイントを獲得するための発展示唆演出を行うことができる(図27(c)のポイント加算可能期間)。
図27(d)は、(N−1)変動中に保留数が1の状態で2つめの保留が加算され、この2つめの保留データの事前判定(先読み)に基づいて、大当たり示唆演出を行わないが、発展示唆演出のみを行うと演出制御部400によって判定された場合のシーケンス図である。図27(d)の例では、発展示唆演出を行うと判定された(N−1)変動の次のN変動から、大当たり示唆演出及び発展示唆演出を実行するか否かが判定された保留データについて特別図柄の変動表示が行われる(N+1)変動に渡って、発展示唆演出を行う。この例では、(N+1)変動中に大当たり示唆演出が行われないので、N変動の開始時から(N+1)変動の終了時までの間に、上述したポイントを獲得するための発展示唆演出(ただし、この場合は、大当たり示唆演出を煽る演出)を行うことができる(図27(d)のポイント加算可能期間)。図27(d)の例では、N〜(N+1)変動のそれぞれの特別図柄の変動表示中に発展示唆演出を連続して行っても良いし、N〜N+1変動のうちの、いずれか一方の特別図柄の変動表示中に発展示唆演出を行っても良い。
このように、本実施形態においては、図27(a)及び(c)で説明したように、保留データの事前判定に基づく先読み演出として発展示唆演出を行うこともできるし、図27(b)及び(d)で説明したように、大当たり示唆演出が実行される特別図柄の変動表示中に発展示唆演出を行うこともできる。いずれの場合にも、発展示唆演出において、ポイントを獲得するための契機として、特殊図柄の1つである発展示唆図柄58が用いられる。
尚、図27(b)の例では、(N+4)変動中に所定数のポイントを獲得させる発展示唆演出を実行する必要がある。このように1回の特別図柄の変動中に所定数のポイントを獲得させるためには、図柄表示領域60bに疑似連図柄56を仮停止させて再変動させることによって複数回の疑似変動を実行し、この複数回の疑似変動中に図柄表示領域60a及び60cの一方または両方に発展示唆図柄58を仮停止させれば良い。
図28は、本実施形態における発展示唆図柄を用いた演出の一例を説明するための図であって、図27(d)に示したシーケンス図に従って、2回の発展示唆演出のみが行われる例を示す。図28の演出態様は、図17に示した演出内容テーブルの演出No.1に対応する。
まず、(N−1)変動で発展示唆演出を行うと判定された後(図27(d)参照)、N変動において、図28(1)に示すように、図柄表示領域60a〜60cにおいて図柄の変動表示が開始した後、図28(2)及び(3)に示すように、図柄表示領域60a及び60cに通常図柄が仮停止する。画像表示部6の右下に表示されているメーター65は、遊技中に獲得したポイントの蓄積状況を表示するためのものである。
次に、図28(4)に示すように、図柄表示領域60bに発展示唆図柄58が仮停止する。発展示唆図柄58が仮停止することによって、大当たり示唆演出が実行される可能性が示唆される。
次に、図28(5)に示すように、発展示唆図柄58の仮停止によって獲得したポイントをメーター65に加算する。この際、仮停止した発展示唆図柄58がメーター65に吸い込まれて蓄積されるような演出を実行しても良い。図柄表示領域60a〜60cに仮停止した図柄は、その後、図28(5)に示す態様のまま本停止する。また、図27(d)で説明したように、発展示唆演出は、保留画像に係る保留データについて特別図柄の変動表示が行われる間にも(次の(N+1)変動にも)実行されるので、メーター65に蓄積されたポイントはそのまま維持される。
次に、(N+1)変動において、図28(6)に示すように、図柄表示領域60a〜60cにおいて図柄の変動表示が開始した後、図28(7)に示すように、図柄表示領域60a及び60cに通常図柄が仮停止し、図柄表示領域60bに発展示唆図柄58が仮停止する。図28(7)において、発展示唆図柄58が仮停止することによって、メーター65にポイントが加算されている。
この例では、(N+1)変動において、大当たり示唆演出を実行しないと判定されており、大当たり示唆演出及び発展示唆演出を実行するか否かが判定された遊技情報について特別図柄変動が終了する。したがって、(N+1)変動における発展示唆図柄の仮停止から(N+2)変動の開始までの間、もしくは、(N+2)変動の開始後にメーター65がリセットされる。
その後、図28(8)に示すように、(N+2)変動において、図柄表示領域60a〜60cにおいて図柄の変動表示が開始する。
以上説明したように、本実施形態においては、画像表示部6の図柄表示領域60a〜60cに仮停止させる図柄の1つとして、発展示唆図柄が含まれており、先読み予告演出中にこの発展示唆図柄が仮停止(または本停止)することによって、より大当たり信頼度の高い演出(ポイントが所定数に達した際に実行される演出)が実行される可能性を示唆することができる。すなわち、発展示唆図柄の仮停止または本停止によって後でより大当たり信頼度の高い演出が実行される可能性を示唆できるので、変動表示させる図柄を用いた斬新な演出を実行できる遊技機1を実現できる。
尚、図28では、画像表示部6の図柄表示領域60a〜60cに仮停止させる図柄の1つとして、1種類の発展示唆図柄58が含まれる例を説明したが、2種類以上の発展示唆図柄が含まれように図柄配列を構成しても良い。この場合、先読み予告演出において所定の条件(例えば、ポイントの合計数が所定数に達すること)を満たしたときに実行される、大当たり示唆演出を複数通り用意し、発展示唆図柄の種類毎に、異なる種類の大当たり可能性を示唆する演出を関連付けても良い。
また、図28では、画像表示部6上の図柄表示領域60bに、発展示唆画像58を仮停止させる例を説明したが、図柄表示領域60aまたは60cに発展示唆演出58が仮停止可能となるように、図柄表示領域60aまたは60cにおいて変動表示させる図柄配列を構成しても良い。また、図柄表示領域60a〜60cの全部または2つに発展示唆演出58が仮停止可能となるように、図柄表示領域60a〜60cのそれぞれにおいて変動表示させる図柄配列を構成しても良い。
このように本実施形態に係る遊技機1においては、画像表示部6の図柄表示領域60a〜60cのそれぞれにおいて変動表示させる図柄配列の中に、各々が所定の演出に関連付けられた複数の特殊図柄が含まれている。これらの特殊図柄のいずれか1つを単独で、または、特殊図柄の複数を組み合わせて図柄表示領域60a〜60cに仮停止させることによって、変動表示させる図柄を用いた斬新な演出を実現できる。
本実施形態では、画像表示部6の図柄表示領域60a〜60cに図柄を仮停止させる順を、図柄表示領域60a(左)、60b(中)、60c(右)とする例を説明したが、図柄の仮停止順序は任意で良い。
また、本実施形態では、特定の特殊図柄を特定の図柄表示領域に仮停止させる例を説明したが、特殊図柄を停止させる図柄表示領域は任意で良い。例えば、ドラム図柄57を図柄表示領域60aまたは60bに仮停止可能としても良いし、疑似連図柄56、発展示唆図柄58、ボタン図柄59を図柄表示領域60aまたは60cに仮停止可能としても良い。
以上、本実施形態の特徴および各変形例の特徴について説明したが、これらの特徴を組み合わせてもよいことは言うまでもない。
また、上述したパチンコ遊技機1に設けられている各構成要素の形状、数、および設置位置等は、単なる一例に過ぎず他の形状、数、および設置位置であっても、本発明の範囲を逸脱しなければ本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述した処理で用いられている数値等は、単なる一例に過ぎず他の数値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。
以上、本発明を実施形態を用いて詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義も含めて)が優先する。
1…遊技機
2…遊技盤
4…表示器
5…枠部材
6…画像表示部
7…可動役物
8…盤ランプ
20…遊技領域
21…第1始動口
22…第2始動口
23…大入賞口
24…普通入賞口
25…ゲート
26…排出口
27…電動チューリップ
31…ハンドル
32…レバー
33…停止ボタン
34…取り出しボタン
35…スピーカ
36…枠ランプ
37…演出ボタン
38…演出キー
39…皿
43…錠部
50、51、52…通常図柄
53、54、55…ツイン図柄(特殊図柄)
56…疑似連図柄(特殊図柄)
57…ドラム図柄(特殊図柄)
58…発展示唆図柄(特殊図柄)
59…ボタン図柄(特殊図柄)
100…メイン制御部
101、201、301、401、501、601…CPU
102、202、302、402、502、602…ROM
103、203、303、403、503、603…RAM
111a…第1始動口スイッチ
111b…第2始動口スイッチ
112…電動チューリップ開閉部
113…ゲートスイッチ
114…大入賞口スイッチ
115…大入賞口開閉部
116…普通入賞口スイッチ
200…発射制御部
211…発射装置
300…払出制御部
311…払出駆動部
400…演出制御部
404…RTC
500…画像音響制御部
600…ランプ制御部

Claims (1)

  1. 所定の始動条件の成立に伴って遊技情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された遊技情報に基づいて、特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段と、
    演出表示手段に図柄を変動表示させてから停止表示させることによって前記特別遊技判定手段による判定結果を報知する変動演出を実行する変動演出制御手段とを備え、
    前記変動演出制御手段は、
    前記図柄の変動表示中においては、前記図柄の1つとして、複数の示唆内容を有する特殊図柄を前記演出表示手段に表示可能に構成され、
    前記特殊図柄を仮停止させる際に、前記特殊図柄が有する複数の示唆内容のうち、いずれか1つの示唆内容を有する図柄に変更して仮停止させる、遊技機。
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