JP2015053873A - 光合成微生物培養装置およびその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストで、効率よく光合成微生物を培養できる光合成微生物培養装置およびその制御方法を提供する。【解決手段】光合成微生物を含んだ培養液Mを収容し、太陽光を用いて光合成微生物を培養する光合成微生物培養槽2と、太陽から照射される光エネルギを測定する光センサ7と、光合成微生物培養槽2に収容される培養液Mの温度を測定する温度センサ8と、光センサ7で測定した光エネルギおよび温度センサ8で測定した温度に基づいて、光合成微生物培養槽2に収容される培養液Mの光合成微生物濃度を推算する光合成微生物濃度推算手段10と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、光合成微生物の培養に用いる光合成微生物培養装置およびその制御方法に関する。
昨今、温室効果ガスの一つである二酸化炭素(CO2 )の排出量を抑制するという観点から、カーボンニュートラル(carbon neutral)という考え方が浸透してきている。また、カーボンニュートラルなエネルギ源として、バイオマス由来の原料から生産された燃料(バイオ燃料)の使用が一部に始まっている。
しかし、大豆、トウモロコシ、パームなどの可食性植物を原料とする場合、食糧不足への懸念が問題となっている。また、ジャトロファ、カメリナなどの非可食性植物を原料とする場合、可食性植物の場合と比較して、単位面積当りの生産量が低い。このため、植物を原料とする場合、広い耕地を確保のための森林破壊の問題が付きまとう。そこで、これら植物の中で油脂生産能力が高いパームよりも、単位面積当りの油脂生産能力が10倍程度高い光合成微生物に注目が集まっている。このような光合成微生物としては、例えば、微細藻類(藍藻も含む)が知られており、光合成能を有し、バイオ燃料およびバイオ燃料の原料となりうる成分を生合成し、細胞内に蓄積する。
このような光合成微生物(微細藻類)においては、最大増殖速度を得るための最適な光合成微生物濃度(藻体濃度)の範囲が存在する。このため、光合成微生物(微細藻類)の培養槽においては、限界濃度に達するまで増殖させるよりも、最大増殖速度を維持できるように、最適な光合成微生物濃度(藻体濃度)の範囲に保ったまま、タイミングよく生産された光合成微生物(微細藻類)を回収することが好ましい。
特許文献1には、微細藻類が生息する培養液中に二酸化炭素を供給し、光を照射して微細藻類を培養する微細藻類の培養装置において、培養液中の微細藻濃度を測定する微細藻濃度計と、光の照射量を測定する照射量計と、培養液の液深を測定する液深計とを具備することを特徴とする微細藻類の培養装置が開示されている(請求項1参照)。
しかしながら、特許文献1の培養装置は、微細藻類の濃度を直接測定する微細藻類濃度計が必要となるため、高価な微細藻類濃度計を培養槽の数だけそろえる必要がある。このため、光合成微生物(微細藻類)の生産規模を大規模化する際に、初期コストが増大するという課題がある。
そこで、本発明は、低コストで、効率よく光合成微生物を培養できる光合成微生物培養装置およびその制御方法を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために、本発明に係る光合成微生物培養装置は、光合成微生物を含んだ培養液を収容し、太陽光を用いて前記光合成微生物を培養する光合成微生物培養槽と、太陽から照射される光エネルギを測定する光センサと、少なくとも前記光合成微生物培養槽に収容される前記培養液の温度を測定する温度センサと、少なくとも前記光センサで測定した前記光エネルギおよび前記温度センサで測定した前記温度に基づいて、前記光合成微生物培養槽に収容される前記培養液の光合成微生物濃度を推算する光合成微生物濃度推算手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る光合成微生物培養装置の制御方法は、光センサで測定した光エネルギおよび温度センサで測定した培養液の温度に基づいて、光合成微生物培養槽に収容される光合成微生物の前記培養液中における光合成微生物濃度を推算する光合成微生物濃度推算ステップと、前記光合成微生物培養槽から光合成微生物回収装置へと前記光合成微生物を含んだ前記培養液を送液する送液制御装置による送液量を前記推算した前記光合成微生物濃度に基づいて制御する送液制御ステップと、を含み、前記送液制御ステップは、前記推算した光合成微生物濃度が、所定の濃度範囲に収束するように、前記送液制御装置による送液量を制御することを特徴とする。
また、本発明に係る光合成微生物培養装置の制御方法は、光センサで測定した光エネルギおよび温度センサで測定した培養液の温度に基づいて、光合成微生物培養槽に収容される光合成微生物の前記培養液中における光合成微生物濃度を推算する光合成微生物濃度推算ステップと、前記光合成微生物培養槽から光合成微生物回収装置へと前記光合成微生物を含んだ前記培養液を送液する送液制御装置を前記推算した前記光合成微生物濃度に基づいて制御する送液制御ステップと、を含み、前記送液制御ステップは、前記推算した光合成微生物濃度が、第1閾値以上となると、前記送液制御装置を動作させることを特徴とする。
本発明によれば、低コストで、効率よく光合成微生物を培養できる光合成微生物培養装置およびその制御方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
≪第1実施形態≫
第1実施形態に係る光合成微生物培養装置1について、図1を用いて説明する。図1は、第1実施形態に係る光合成微生物培養装置1の構成模式図である。
第1実施形態に係る光合成微生物培養装置1について、図1を用いて説明する。図1は、第1実施形態に係る光合成微生物培養装置1の構成模式図である。
光合成微生物培養装置1は、複数(図1の例では72基)の光合成微生物培養槽2と、培養液搬送配管3と、液ポンプ4と、光合成微生物回収装置5と、培養液供給配管6と、光センサ7と、温度センサ8と、光合成微生物濃度センサ9と、制御装置10と、を備えている。
光合成微生物培養槽2は、無終端の開水路(オープンポンド)で形成されるレースウェイ型培養槽であり、光合成微生物を含んだ培養液Mを収容して、光合成微生物を含んだ培養液Mを水路に沿って循環させることができるようになっている。なお、図示は省略するが、光合成微生物培養槽2は、培養液Mに散気ガス(CO2 含有ガス)を散気する散気手段(図示せず)と、培養液Mを攪拌するとともに、培養液Mを水路に沿って循環させる循環攪拌手段(図示せず)と、を有している。
このように、光合成微生物培養槽2は、培養液Mを循環攪拌手段(図示せず)で攪拌・循環させながら、散気手段(図示せず)で散気ガス(CO2 含有ガス)を散気する。また、培養液Mには、窒素源、リン源、ミネラルなどの栄養塩類が添加されている。これにより、光合成微生物は、光合成により、バイオ燃料およびバイオ燃料の原料となりうる成分を生合成して細胞内に蓄積するとともに、その数が増殖する。
培養液搬送配管3は、光合成微生物培養槽2の光合成微生物を含んだ培養液Mを光合成微生物回収装置5へと搬送する配管であり、その途中に液ポンプ4が設けられている。液ポンプ4は、光合成微生物培養槽2の光合成微生物を含んだ培養液Mを、培養液搬送配管3を介して、光合成微生物回収装置5へと送液することができるようになっている。なお、図1に示すように、複数(図1の例では18基)の光合成微生物培養槽2に対して1つの液ポンプ4が設けられている。また、後述する制御装置10は、液ポンプ4の動作・停止および動作時の送液量を制御することができるようになっている。
光合成微生物回収装置5は、沈殿槽(図示せず)を有し、光合成微生物を含んだ培養液Mから光合成微生物を沈殿させ、上澄み液M1と沈殿物M2とに分離させる。なお、上澄み液M1は、後述する培養液供給配管6を介して光合成微生物培養槽2に戻すことにより、上澄み液M1に含まれる栄養塩類や沈殿していない光合成微生物を再利用することができる。また、光合成微生物を多く含む沈殿物M2は、沈殿槽(図示せず)から回収され、遠心分離等によりさらに濃縮処理され、バイオ燃料の原料となる。
なお、光合成微生物回収装置5の入口側(沈殿槽(図示せず)よりも上流側)には、光合成微生物培養槽2から送液された培養液Mに含まれる光合成微生物の濃度を測定する光合成微生物濃度センサ9が設けられている。光合成微生物濃度センサ9としては、例えば、吸光度計を用いて、吸光度を測定することにより光合成微生物濃度(藻体濃度)を計測することができる。なお、光合成微生物濃度センサ9で測定された光合成微生物濃度(藻体濃度)は、制御装置10に送信される。
培養液供給配管6は、培養液供給源(図示せず)から光合成微生物培養槽2に培養液M0を供給する配管である。また、培養液供給配管6は、光合成微生物回収装置5の上澄み液M1も培養液M0として光合成微生物培養槽2に供給する。なお、栄養塩類添加装置(図示せず)により、培養液供給配管6から光合成微生物培養槽2に供給される培養液M0に栄養塩類が添加されるようになっている。また、光合成微生物培養装置1で連続培養運転を行う場合、培養液供給量調整手段(図示せず)により、光合成微生物培養槽2の培養液Mの水位が一定となるように、培養液供給配管6から光合成微生物培養槽2に供給される培養液M0の液量が制御されるようになっている。光合成微生物培養装置1で回分培養運転を行う場合、光合成微生物の回収後に、培養液供給量調整手段(図示せず)により、光合成微生物培養槽2の培養液Mの水位が所定水位となるように、培養液供給配管6から光合成微生物培養槽2に供給される培養液M0の液量が制御されるようになっている。
光合成微生物の培養を屋外で実施する場合、光合成微生物が光合成に必要な光エネルギは太陽から照射される光に依存する。このため、光合成微生物培養装置1は、太陽から照射される光エネルギを測定する光センサ7を備えている。ここで、太陽光の波長のうち、光合成微生物が光合成に利用できる波長域は、一般的に400nmから700nmの可視光領域であるとされる。このため、光センサ7は、当該波長を測定することができる光量子束密度計が望ましい。もっとも、可視光領域の波長に含まれる光エネルギは、太陽光の全エネルギのうち45%程度である。このため、光センサ7は、日射計などの光強度センサであってもよい。なお、光センサ7で測定された光エネルギ(日照量)は、制御装置10に送信される。
温度センサ8は、光合成微生物培養槽2の培養液Mの温度を測定する。なお、温度センサ8で測定された培養液Mの温度は、制御装置10に送信される。温度センサ8は、光合成微生物培養装置1全体に対して1つであってもよく、複数の光合成微生物培養槽2のうちの代表する数個の光合成微生物培養槽2に設置されていてもよい。また、温度センサ8は、光合成微生物培養槽2の培養液Mの温度だけでなく、気温、地中温度などを測定し、環境因子データとして測定した方が望ましい。
制御装置10は、光センサ7、温度センサ8および光合成微生物濃度センサ9の測定値が入力され、液ポンプ4の動作・停止および動作時の送液量を制御することにより、光合成微生物培養装置1全体を制御することができるようになっている。
制御装置10について、図2を用いてさらに説明する。図2は、制御装置10の機能ブロック図である。
制御装置10は、光合成微生物増殖量推算部11と、光合成微生物濃度推算部12と、液ポンプ制御部13と、判定部14と、を備えている。
光合成微生物増殖量推算部11は、光センサ7で測定された光エネルギ(日照量)と、温度センサ8で測定された培養液Mの温度(または、環境因子データ)と、後述する光合成微生物増殖量推算式と、から、光合成微生物培養槽2における光合成微生物の増殖量(後述するdX/dt)を推算することができるようになっている。
光合成微生物濃度推算部12は、光合成微生物増殖量推算部11で推算した光合成微生物の増殖量に基づいて、光合成微生物培養槽2の光合成微生物濃度を推算することができるようになっている。なお、制御装置10は、前回の光合成微生物濃度(後述する光合成微生物濃度X)を記憶しており、前回の光合成微生物濃度(光合成微生物濃度X)に光合成微生物増殖量推算部11で推算した光合成微生物の増殖量(dX/dt)を加味することにより、現在の光合成微生物濃度(光合成微生物濃度X)を推算する。
液ポンプ制御部13は、光合成微生物濃度推算部12で推算した光合成微生物濃度に基づいて、液ポンプ4の動作・停止および動作時の送液量を制御することができるようになっている。光合成微生物培養装置1で回分培養運転を行う場合、光合成微生物濃度推算部12で推算した光合成微生物濃度が所定の濃度以上となると、液ポンプ4を動作させ、光合成微生物回収装置5で光合成微生物を回収する。光合成微生物培養装置1で連続培養運転を行う場合、光合成微生物濃度推算部12で推算した光合成微生物濃度が、最大増殖速度を得るための最適な光合成微生物濃度の範囲内となるように、液ポンプ4の送液量を制御する。
判定部14は、光合成微生物濃度センサ9で実測された光合成微生物濃度を用いて判定を行う。判定部14の詳細については後述する。
<光合成微生物増殖量推算式>
ここで、光合成微生物増殖量推算部11の光合成微生物の増殖量を推算する光合成微生物増殖量推算式について説明する。光合成微生物増殖量推算式は、微生物の増殖速度式を元にすることができる。ここで、微生物の増殖速度式として、一般には、Monod式に代表される式(1)のようなモデル式が知られている。本実施形態に用いる光合成微生物増殖量推算式としては、式(1)を修正した式(2)を用いる。
ここで、光合成微生物増殖量推算部11の光合成微生物の増殖量を推算する光合成微生物増殖量推算式について説明する。光合成微生物増殖量推算式は、微生物の増殖速度式を元にすることができる。ここで、微生物の増殖速度式として、一般には、Monod式に代表される式(1)のようなモデル式が知られている。本実施形態に用いる光合成微生物増殖量推算式としては、式(1)を修正した式(2)を用いる。
ここで、Xは光合成微生物濃度(藻体濃度)[kg/m3 ]であり、tは時間[h]であり、S1 は制限基質濃度[単位は制限基質による]であり、K1 は制限基質の半飽和定数[単位は制限基質による]であり、μは比増殖速度[1/h]であり、Tは培養液の温度[℃]であり、kT は温度Tに依存する温度影響係数[−](無次元)であり、Kd は呼吸速度係数[−](無次元)である。
なお、基質とは、光合成微生物が光合成で増殖するのに際して必要なエネルギ・物質のことであり、具体的には、光エネルギ、二酸化炭素、栄養塩類等である。制限基質とは、光合成微生物が光合成で増殖するのに際してボトルネックとなる基質のことであり、具体的には、本実施形態では光エネルギである。
光合成微生物が光合成で増殖する場合、制限基質濃度S1 に光エネルギ(日照量)を当てはめることにより、光合成微生物の増殖量を推算することができる。水面に照射された光は培養液中の光合成微生物によって減衰するため、光合成微生物が受光する光エネルギは水深で異なる。光の減衰はランバート・ベール則に従い、水深に応じた光強度は、水面に照射された光強度、光合成微生物の濃度、光合成微生物がもつ吸光係数から計算することができる。ランバート・ベール則と式(2)を連立させ、水深で積分した推算式を用いることもできる。
一方、光が当たらない、夜間や悪天候時などにおいては、光合成による光合成微生物の増加量よりも、呼吸による光合成微生物の減少量が上回り、光合成微生物濃度が減少傾向に転じることがある。この呼吸による光合成微生物の減少量を加味して光合成微生物濃度変化を推定するために、式(2)に示す光合成微生物増殖量推算式は、呼吸による光合成微生物濃度の減少速度を加味する項(−Kd ・X)を加えている。これにより、1日の明暗サイクルに応じた光合成微生物濃度の変化を加味する推算式としている。
また、非特許文献[北岡正三郎編、「ユーグレナ−生理と生化学」、株式会社学会出版センター、1989年12月10日、p.232、l.15-l.25]には、ユーグレナは、培養温度が29℃で生育速度が最大となり、培養温度を25℃および20℃に低下させると生育が遅くなることが記載されている。また、培養温度を上昇させても生育は遅くなり、さらに培養温度を上げ、培養温度が34℃以上で死に至ることが記載されている。このため、各温度Tで培養した結果得られた増殖への影響を温度影響係数kT として、式(2)に示す光合成微生物増殖量推算式に加えている。
このように、本実施形態に係る光合成微生物培養装置1は、光センサ7で培養環境の光エネルギ(日射量、制限基質濃度S1 )を測定し、温度センサ8で培養液Mの温度(温度T)を測定し、その実測データを式(1)に示す光合成微生物増殖量推算式に当てはめることで、経時的な光合成微生物の推算が可能になる。なお、半飽和定数K1 、比増殖速度μ、呼吸速度係数Kd 、温度Tと温度影響係数kT との対応関係を示すマップは、予め、実験等により求めておき、制御装置10の記憶部(図示せず)に記憶されている。
なお、式(2)に示す光合成微生物増殖量推算式は、光エネルギと温度の関数としたが、培養液Mの溶存二酸化炭素濃度など、増殖速度の律速要因となるものを予め把握し、影響を数式化することで、律速要因の中で最も増殖速度を制限する要因にしたがって増殖速度が変化する式を作成し、利用してもよい。
また、屋内において光合成微生物に一定強度の光エネルギを与えた際のデータに基づいて、半飽和定数K1 、比増殖速度μ、呼吸速度係数Kd 、温度Tと温度影響係数kT との対応関係を示すマップを決定すると、式(2)に示す光合成微生物増殖量推算式と実際の培養とで、差異が生じる場合もある。この場合には、式(2)に示す光合成微生物増殖量推算式に修正項を加えることにより、修正してもよい。
ここで、光合成微生物としてユーグレナを培養した具体例を図3に示す。図3は、増殖量推算式で推算した値と実測値とを対比するグラフである。なお、図3において、横軸は培養日数(時間tに相当)であり、縦軸は藻体量(光合成微生物濃度Xに相当)である。また、光センサ7および温度センサ8の測定値を式(2)に示す光合成微生物増殖量推算式に与えて演算した推定値を実線で示し、実測値を■(黒で塗り潰した四角)で示し、実測値を結んだ曲線を破線で示す。
図3に示すように、式(2)に示す光合成微生物増殖量推算式の推定値は、実測値とよく一致している。即ち、式(2)に示す光合成微生物増殖量推算式を用いることにより、好適に光合成微生物濃度を推算することができる。
<光合成微生物>
本実施形態に用いることのできる光合成微生物としては、ユーグレナ(Euglena)を挙げることができる。ユーグレナは鞭毛虫の一群で、運動性のある藻類として有名なミドリムシを含む。大部分のユーグレナは、葉緑体を持っており、光合成を行って独立栄養生活を行うが、捕食性のものや吸収栄養性のものもある。
ユーグレナは、動物学と植物学の双方に分類される属である。
動物学では、原生動物門(Protozoa)の鞭毛虫綱(Mastigophorea)、植物鞭毛虫亜綱(Phytomastigophorea)に属する目の中にミドリムシ目(Euglenida)があり、これは三つの亜目、Euglenoidina、Peranemoidina、Petalomonadoidinaよりなる。
Euglenoidinaには、属としてEuglena、Trachelemonas、Strombonas、Phacus、Lepocinelis、Astasia、Colaciumが含まれる。
植物学では、ミドリムシ植物門(Euglenophyta)があり、その下にミドリムシ藻類綱(Euglenophyceae)、ミドリムシ目(Euglenales)があって、この目に含まれる属としてはEuglenaの他、動物分類表と同様である。
これ以外にも、シアノバクテリア、緑藻およびトレボキシア、プラシノ藻(緑色藻類)、原始紅藻類、珪藻、円石藻、渦べん毛藻、真眼点藻、黄金色藻などから1種または2種以上を選択して用いることができる。
本実施形態に用いることのできる光合成微生物としては、ユーグレナ(Euglena)を挙げることができる。ユーグレナは鞭毛虫の一群で、運動性のある藻類として有名なミドリムシを含む。大部分のユーグレナは、葉緑体を持っており、光合成を行って独立栄養生活を行うが、捕食性のものや吸収栄養性のものもある。
ユーグレナは、動物学と植物学の双方に分類される属である。
動物学では、原生動物門(Protozoa)の鞭毛虫綱(Mastigophorea)、植物鞭毛虫亜綱(Phytomastigophorea)に属する目の中にミドリムシ目(Euglenida)があり、これは三つの亜目、Euglenoidina、Peranemoidina、Petalomonadoidinaよりなる。
Euglenoidinaには、属としてEuglena、Trachelemonas、Strombonas、Phacus、Lepocinelis、Astasia、Colaciumが含まれる。
植物学では、ミドリムシ植物門(Euglenophyta)があり、その下にミドリムシ藻類綱(Euglenophyceae)、ミドリムシ目(Euglenales)があって、この目に含まれる属としてはEuglenaの他、動物分類表と同様である。
これ以外にも、シアノバクテリア、緑藻およびトレボキシア、プラシノ藻(緑色藻類)、原始紅藻類、珪藻、円石藻、渦べん毛藻、真眼点藻、黄金色藻などから1種または2種以上を選択して用いることができる。
なお、シアノバクテリアとしては、例えば、Chroococcacae、Stigonematacae、MastigocladacaeおよびOscillatroriacaeを挙げることができる。また、その他にも、Synechococcus lividusおよびSynechococcus elongatusなどのSynechococcusや、Synechocystis minervaeなどのSynechocystisや、Mastigocladus laminosusなどのMastigocladusや、Phormidium laminosusなどのPhormidiumや、Symploca thermalisなどのSymplocaや、Aphanocapsa thermalisなどのAphanocapsaや、Fisherellaなどを挙げることができる。
さらには、アナべナ(Anabaena)属に属するアナべナ・バリアビリス(Anabanena variabilis)ATCC 29413、シアノテセ(Cyanothece)属のCyanothece sp. ATCC 51142、シネノコッカス(Synechococcus)属に属するSynechococcus sp. PCC 7942およびアナシスティス(Anacystis)属に属するアナシスティス・ニデュランス(Anacystis nidulans)および好熱性シアノバクテリアなどを用いることができる。
さらには、アナべナ(Anabaena)属に属するアナべナ・バリアビリス(Anabanena variabilis)ATCC 29413、シアノテセ(Cyanothece)属のCyanothece sp. ATCC 51142、シネノコッカス(Synechococcus)属に属するSynechococcus sp. PCC 7942およびアナシスティス(Anacystis)属に属するアナシスティス・ニデュランス(Anacystis nidulans)および好熱性シアノバクテリアなどを用いることができる。
緑藻およびトレボキシアとしては、例えば、クロレラ(系統学的に分けられたパラクロレラを含む)、クラミドモナス、ドナリエラ、セネデスムス、ボトリオコッカス、スティココッカス、ナンノクロリス、およびデスモデスムスなどの気生藻を挙げることができる。具体的には、Chlorella vulgarisおよびChlorella saccharophilaなどのクロレラ(Chlorella)、Dunaliella salina、Dunaliella tertiolectaなどのDunaliella、並びに光合成などの基本的な性質は同じであるが、分子系統解析によりトレボキシア藻網として分類されるParachlorella kessleri(Chlorella kessleri)を挙げることができる。また、クラミドモナス(Chlamydomonas)属に属するクラミドモナス・ラインハルディ(Chlamydomonas reinhardtii)、クラミドモナス・モエブシィ(Chlamydomonas moewusii)、クラミドモナス・ユーガメタス(Chlamydomonas eugametos)、クラミドモナス・セグニス(Chlamydomonas segnis)、セネデスムス(Senedesmus)属に属するセネデスムス・オブリクス(Senedesmus obliquus)、スティココッカス(Stichococcus)属に属するスティココッカス・アンプリフォルミス(Stichococcus ampliformis)、ナンノクロリス(Nannochloris)属に属するナンノクロリス・バシラリス(Nannochloris bacillaris)、およびデスモデスムス(Desmodesmus)属に属するデスモデスムス・スブスピカツス(Desmodesmus subspicatus)などを挙げることができる。
また、プラシノ藻(緑色藻類)としては、例えば、テトラセルミスなどを挙げることができ、原始紅藻類としては、例えば、シアニディオシゾン、シアニディウム、ガルディエリア、ポルフィリディウムなどを挙げることができる。
なお、本実施形態に用いることのできる光合成微生物は、光合成によりバイオ燃料およびバイオ燃料の原料となりうる成分を生成し、細胞内に蓄積することができ、溶存酸素低減処理により沈降性が向上できるものであれば用いることができ、前記したものに限定されるものではない。
なお、本実施形態に用いることのできる光合成微生物は、光合成によりバイオ燃料およびバイオ燃料の原料となりうる成分を生成し、細胞内に蓄積することができ、溶存酸素低減処理により沈降性が向上できるものであれば用いることができ、前記したものに限定されるものではない。
<培養液M>
光合成微生物としてユーグレナを用いる場合、培養液Mとして、例えば、改変Cramer-Myers培地((NH4)2HPO4 1.0g/L、KH2PO4 1.0g/L、MgSO4・7H2O 0.2g/L、CaCl2・2H2O 0.02g/L、Fe2(SO2)3・7H2O 3mg/L、MnCl2・4H2O 1.8mg/L、CoSO4・7H2O 1.5mg/L、ZnSO4・7H2O 0.4mg/L、Na2MoO4・2H2O 0.2mg/L、CuSO4・5H2O 0.02mg/L、チアミン塩酸塩(ビタミンB1) 0.1mg/L、シアノコバラミン(ビタミンB12)0.0005mg/L、(pH3.5))を用いることができる。なお、(NH4)2HPO4は、(NH4)2SO4やNH3aqに変換することも可能である。
なお、培養液Mは、用いる光合成微生物に適した培地を用いればよく、これに限定されるものでないことはいうまでもない。
光合成微生物としてユーグレナを用いる場合、培養液Mとして、例えば、改変Cramer-Myers培地((NH4)2HPO4 1.0g/L、KH2PO4 1.0g/L、MgSO4・7H2O 0.2g/L、CaCl2・2H2O 0.02g/L、Fe2(SO2)3・7H2O 3mg/L、MnCl2・4H2O 1.8mg/L、CoSO4・7H2O 1.5mg/L、ZnSO4・7H2O 0.4mg/L、Na2MoO4・2H2O 0.2mg/L、CuSO4・5H2O 0.02mg/L、チアミン塩酸塩(ビタミンB1) 0.1mg/L、シアノコバラミン(ビタミンB12)0.0005mg/L、(pH3.5))を用いることができる。なお、(NH4)2HPO4は、(NH4)2SO4やNH3aqに変換することも可能である。
なお、培養液Mは、用いる光合成微生物に適した培地を用いればよく、これに限定されるものでないことはいうまでもない。
<散気ガス(CO2 含有ガス)>
散気手段(図示せず)から光合成微生物培養槽2の培養液Mに散気される散気ガスは、CO2 を含有するガスであればよく、例えば、工場や火力発電所から排出される燃料排ガスを用いてもよい。なお、散気ガスとして燃料排ガスを用いる場合、集塵機、脱硝装置、脱硫装置により、燃料排ガス塵埃、NOx(窒素酸化物)、SOx(硫黄酸化物)を取り除くことが好ましい。
散気手段(図示せず)から光合成微生物培養槽2の培養液Mに散気される散気ガスは、CO2 を含有するガスであればよく、例えば、工場や火力発電所から排出される燃料排ガスを用いてもよい。なお、散気ガスとして燃料排ガスを用いる場合、集塵機、脱硝装置、脱硫装置により、燃料排ガス塵埃、NOx(窒素酸化物)、SOx(硫黄酸化物)を取り除くことが好ましい。
<制御フロー(連続培養)>
次に、第1実施形態に係る光合成微生物培養装置1の制御方法について説明する。図4は、第1実施形態に係る光合成微生物培養装置1における制御フローチャートである。
次に、第1実施形態に係る光合成微生物培養装置1の制御方法について説明する。図4は、第1実施形態に係る光合成微生物培養装置1における制御フローチャートである。
ここで、前述したように、光合成微生物においては、最大増殖速度を得るための最適な光合成微生物濃度の範囲が存在する。このため、光合成微生物培養槽2においては、限界濃度に達するまで増殖させるよりも、最大増殖速度を維持できるように、最適な光合成微生物濃度の範囲に保ったまま、タイミングよく生産された光合成微生物(微細藻類)を回収することが好ましい。このため、図4に示す制御フローチャートは、連続培養において、光合成微生物濃度を所定の範囲に収束するように、液ポンプ4の送液量を制御する。
ステップS101において、制御装置10の光合成微生物増殖量推算部11は、温度センサ7および光センサ8の測定値に基づいて、光合成微生物増殖量を推算する。
ステップS102において、制御装置10の光合成微生物濃度推算部12は、ステップS101で推算された光合成微生物増殖量に基づいて、光合成微生物濃度を推算する。
ステップS102において、制御装置10の光合成微生物濃度推算部12は、ステップS101で推算された光合成微生物増殖量に基づいて、光合成微生物濃度を推算する。
ステップS103において、制御装置10は、ステップS102で推算された光合成微生物濃度が、上限閾値以内であるか否かを判定する。なお、上限閾値とは、最大増殖速度を得るための最適な光合成微生物濃度の範囲に基づいて設定された範囲の上限値である。推算された光合成微生物濃度が上限閾値以内である場合(S103・Yes)、制御装置10の処理はステップS104に進む。推算された光合成微生物濃度が上限閾値以内でない場合(S103・No)、制御装置10の処理はステップS106に進む。
ステップS104において、制御装置10は、ステップS102で推算された光合成微生物濃度が、下限閾値以上であるか否かを判定する。なお、下限閾値とは、最大増殖速度を得るための最適な光合成微生物濃度の範囲に基づいて設定された範囲の下限値である。推算された光合成微生物濃度が下限閾値以上である場合(S104・Yes)、制御装置10の処理はステップS105に進む。推算された光合成微生物濃度が下限閾値以上でない場合(S104・No)、制御装置10の処理はステップS107に進む。
ステップS105において、制御装置10の液ポンプ制御部13は、液ポンプ4の送液量が基本値となるように制御する。
ステップS106において、制御装置10の液ポンプ制御部13は、液ポンプ4の送液量が基本値よりも増加するように制御する。
ステップS107において、制御装置10の液ポンプ制御部13は、液ポンプ4の送液量が基本値よりも減少するように制御する。
ステップS106において、制御装置10の液ポンプ制御部13は、液ポンプ4の送液量が基本値よりも増加するように制御する。
ステップS107において、制御装置10の液ポンプ制御部13は、液ポンプ4の送液量が基本値よりも減少するように制御する。
(作用・効果)
このように、第1実施形態に係る光合成微生物培養装置1によれば、光合成微生物の増殖に大きく影響する光強度、日照時間、温度を光センサ7および温度センサ8で測定して、光合成微生物増殖量推算式で光合成微生物の増殖量を推算し、光合成微生物濃度を推算する。これにより、光合成微生物培養槽2ごとに高価な光合成微生物濃度センサ9を設置することなく、光合成微生物培養槽2の光合成微生物濃度が最大増殖速度を得るための最適な光合成微生物濃度の範囲に基づいて設定された範囲に収束するように制御することができ、低コストで、効率よく光合成微生物を培養することができる。
このように、第1実施形態に係る光合成微生物培養装置1によれば、光合成微生物の増殖に大きく影響する光強度、日照時間、温度を光センサ7および温度センサ8で測定して、光合成微生物増殖量推算式で光合成微生物の増殖量を推算し、光合成微生物濃度を推算する。これにより、光合成微生物培養槽2ごとに高価な光合成微生物濃度センサ9を設置することなく、光合成微生物培養槽2の光合成微生物濃度が最大増殖速度を得るための最適な光合成微生物濃度の範囲に基づいて設定された範囲に収束するように制御することができ、低コストで、効率よく光合成微生物を培養することができる。
また、光合成微生物回収装置5の光合成微生物濃度センサ9で培養液Mの光合成微生物濃度を実測し、この実測値と推定値とを対比して、光合成微生物増殖量推算式の定数・係数等(式(2)では半飽和定数K1 、比増殖速度μ、呼吸速度係数Kd 、温度Tと温度影響係数kT との対応関係を示すマップ)を修正するようにしてもよい。これにより、推定性能を向上させることができる。
≪第2実施形態≫
次に、第2実施形態に係る光合成微生物培養装置1について、図5を用いて説明する。なお、第1実施形態に係る光合成微生物培養装置1は連続培養(図4参照)を行うのに対し、第2実施形態に係る光合成微生物培養装置1は回分培養(図5参照)を行う点で異なっている。第2実施形態に係る光合成微生物培養装置1の構成は、図1に示す第1実施形態に係る光合成微生物培養装置1と同様であり、説明を省略する。
次に、第2実施形態に係る光合成微生物培養装置1について、図5を用いて説明する。なお、第1実施形態に係る光合成微生物培養装置1は連続培養(図4参照)を行うのに対し、第2実施形態に係る光合成微生物培養装置1は回分培養(図5参照)を行う点で異なっている。第2実施形態に係る光合成微生物培養装置1の構成は、図1に示す第1実施形態に係る光合成微生物培養装置1と同様であり、説明を省略する。
<制御フロー(回分培養)>
第2実施形態に係る光合成微生物培養装置1の制御方法について説明する。図5は、第2実施形態に係る光合成微生物培養装置1における制御フローチャートである。なお、開始時において、液ポンプ4は停止している。
第2実施形態に係る光合成微生物培養装置1の制御方法について説明する。図5は、第2実施形態に係る光合成微生物培養装置1における制御フローチャートである。なお、開始時において、液ポンプ4は停止している。
ステップS201において、制御装置10の光合成微生物増殖量推算部11は、温度センサ7および光センサ8の測定値に基づいて、光合成微生物増殖量を推算する。
ステップS202において、制御装置10の光合成微生物濃度推算部12は、ステップS201で推算された光合成微生物増殖量に基づいて、光合成微生物濃度を推算する。
ステップS202において、制御装置10の光合成微生物濃度推算部12は、ステップS201で推算された光合成微生物増殖量に基づいて、光合成微生物濃度を推算する。
ステップS203において、制御装置10は、ステップS202で推算された光合成微生物濃度が、所定の第1閾値以上であるか否かを判定する。なお、第1閾値とは、光合成微生物の回収を開始するか否かを判定するための閾値である。推算された光合成微生物濃度が第1閾値以上である場合(S203・Yes)、制御装置10の処理はステップS204に進む。推算された光合成微生物濃度が第1閾値以上でない場合(S203・No)、制御装置10の処理はステップS201に戻り、光合成微生物の培養を継続する。
ステップS204において、制御装置10の液ポンプ制御部13は、液ポンプ4を動作させ、光合成微生物培養槽2の光合成微生物を含んだ培養液Mを光合成微生物回収装置5に送液する。即ち、光合成微生物の回収を開始する。
ステップS205において、制御装置10は、光合成微生物回収装置5の入口側に設けられた光合成微生物濃度センサ9を用いて、光合成微生物濃度を実測する。
ステップS205において、制御装置10は、光合成微生物回収装置5の入口側に設けられた光合成微生物濃度センサ9を用いて、光合成微生物濃度を実測する。
ステップS206において、制御装置10の判定部14は、ステップS205で実測された光合成微生物濃度が、所定の第2閾値以上であるか否かを判定する。なお、第2閾値とは、光合成微生物の回収を中止するか否かを判定するための閾値である。実測された光合成微生物濃度が第2閾値以上である場合(S206・Yes)、制御装置10の処理はステップS209に進む。実測された光合成微生物濃度が第2閾値以上でない場合(S206・No)、制御装置10の処理はステップS207に進む。
ステップS207において、制御装置10の液ポンプ制御部13は、液ポンプ4を停止させる。即ち、光合成微生物の回収を中止する。
ステップS208において、制御装置10は、記憶している光合成微生物濃度をステップS205で実測した光合成微生物濃度とする。そして、制御装置10の処理はステップS201に戻り、光合成微生物の培養を継続する。
ステップS208において、制御装置10は、記憶している光合成微生物濃度をステップS205で実測した光合成微生物濃度とする。そして、制御装置10の処理はステップS201に戻り、光合成微生物の培養を継続する。
ステップS209において、制御装置10は、光合成微生物の回収を終了するか否かを判定する。光合成微生物の回収を終了する場合(S209・Yes)、制御装置10の処理はステップS210に進む。光合成微生物の回収を終了しない場合(S209・No)、制御装置10の処理はステップS209を繰り返す。なお、光合成微生物の回収を終了するか否かを判定方法は、限定されるものではない。例えば、光合成微生物培養槽2内の光合成微生物を含んだ培養液Mを全量回収した場合に終了と判定する。
ステップS210において、制御装置10の液ポンプ制御部13は、液ポンプ4を停止させる。即ち、光合成微生物の回収を終了する。
(作用・効果)
このように、第2実施形態に係る光合成微生物培養装置1によれば、ステップS203に示す光合成微生物の回収を開始するか否かの判定を、光センサ7および温度センサ8の測定値から推算した光合成微生物増殖量に基づいて行うことができる。これにより、光合成微生物培養槽2ごとに高価な光合成微生物濃度センサ9を設置することなく、低コストで、効率よく光合成微生物を培養することができる。
このように、第2実施形態に係る光合成微生物培養装置1によれば、ステップS203に示す光合成微生物の回収を開始するか否かの判定を、光センサ7および温度センサ8の測定値から推算した光合成微生物増殖量に基づいて行うことができる。これにより、光合成微生物培養槽2ごとに高価な光合成微生物濃度センサ9を設置することなく、低コストで、効率よく光合成微生物を培養することができる。
また、光合成微生物回収装置5に光合成微生物濃度センサ9を設けることにより、回収を継続する場合には(S206・Yes)、第2閾値以上の高い光合成微生物濃度を確保することができ、効率的な光合成微生物の回収を行うことができる。一方、実測した光合成微生物濃度が第2閾値未満の場合には(S206・No)、光合成微生物の回収を中断することができ、低濃度の培養液から光合成微生物を回収するといった無駄を防止することができる。
加えて、ステップS208において、制御装置10が記憶している光合成微生物濃度をステップS205で実測した光合成微生物濃度とすることができる。これにより、制御装置10の処理がステップS201に戻り、式(2)に示す光合成微生物増殖量推算式を用いて光合成微生物増殖量を推算する際、光合成微生物濃度Xを実測値とすることができる。また、続くステップS202において、光合成微生物濃度を推算する際にも、前回の光合成微生物濃度Xを実測値とすることができる。これにより、光合成微生物濃度の推算精度を向上させることができ、続くステップS203に示す光合成微生物の回収を開始するか否かの判定を適切に行うことができる。
光合成微生物培養装置1は、複数(図1では4基)の液ポンプ4を備えており、各液ポンプ4を動作させるタイミングをずらすことにより、液ポンプ4に対応した光合成微生物培養槽2の光合成微生物濃度を光合成微生物濃度センサ9で測定することができる。
≪第3実施形態≫
次に、第3実施形態に係る光合成微生物培養装置1Aについて、図6を用いて説明する。図6は、第3実施形態に係る光合成微生物培養装置1Aの構成模式図である。
次に、第3実施形態に係る光合成微生物培養装置1Aについて、図6を用いて説明する。図6は、第3実施形態に係る光合成微生物培養装置1Aの構成模式図である。
第3実施形態に係る光合成微生物培養装置1Aは、1つの液ポンプ4に対して複数(図6の例では18基)の光合成微生物培養槽2が設けられ、さらに、1つの液ポンプ4に対応する複数(図6の例では18基)の光合成微生物培養槽2のまとまりに対して、それぞれ光センサ7および温度センサ8が設けられている。即ち、液ポンプ4と、光センサ7と、温度センサ8と、複数(図6の例では18基)の光合成微生物培養槽2と、から構成されるグループが構成されている。図6の例では、4つのグループG1〜G4が構成されている。光センサ7および温度センサ8は、対応する光合成微生物培養槽2の近傍に配置される。その他の構成は、第1、第2実施形態に係る光合成微生物培養装置1と同様であり、説明を省略する。
そして、制御装置10は、各グループG1〜G4ごとに、光センサ7および温度センサ8の測定値から光合成微生物増殖量、光合成微生物濃度を推算し、液ポンプ4を制御する。なお、連続培養でも、回分培養であってもよい。
(作用・効果)
広範囲に光合成微生物培養槽2が設置される大規模光合成微生物培養装置の場合、局所的な天候変化や、地形による影響等により、光合成微生物培養槽2の環境要因が一様とならないことが想定される。これに対し、第3実施形態に係る光合成微生物培養装置1Aによれば、各グループG1〜G4ごとに、光センサ7および温度センサ8の測定値から光合成微生物増殖量、光合成微生物濃度を推算することができるので、コストの増加を抑えつつ、推算精度がより向上し、効率よく光合成微生物を培養することができる。
広範囲に光合成微生物培養槽2が設置される大規模光合成微生物培養装置の場合、局所的な天候変化や、地形による影響等により、光合成微生物培養槽2の環境要因が一様とならないことが想定される。これに対し、第3実施形態に係る光合成微生物培養装置1Aによれば、各グループG1〜G4ごとに、光センサ7および温度センサ8の測定値から光合成微生物増殖量、光合成微生物濃度を推算することができるので、コストの増加を抑えつつ、推算精度がより向上し、効率よく光合成微生物を培養することができる。
≪変形例≫
なお、本実施形態(第1〜第3実施形態)に係る光合成微生物培養装置1,1Aは、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
なお、本実施形態(第1〜第3実施形態)に係る光合成微生物培養装置1,1Aは、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
光合成微生物回収装置5は、液ポンプ4により光合成微生物を含んだ培養液Mを回収するものとして説明したが、これに限られるものではない。例えば、光合成微生物培養槽2と光合成微生物回収装置5との間に高低差をつけることにより、光合成微生物培養槽2から光合成微生物回収装置5へと光合成微生物を含んだ培養液Mを流入させるようにしてもよい。このような構成の場合、液ポンプ4に変えて、開閉弁、流量調整弁を用いてもよい。
1 光合成微生物培養装置
2 光合成微生物培養槽
3 培養液搬送配管
4 液ポンプ(送液制御装置)
5 光合成微生物回収装置
6 培養液供給配管
7 光センサ
8 温度センサ
9 光合成微生物濃度センサ
10 制御装置(光合成微生物濃度推算手段、送液制御手段)
11 光合成微生物増殖量推算部(光合成微生物濃度推算手段)
12 光合成微生物濃度推算部(光合成微生物濃度推算手段)
13 液ポンプ制御部(送液制御手段)
14 判定部
M 培養液
M0 培養液
M1 上澄み液
M2 沈殿物
X 光合成微生物濃度
T 温度
Ph 光エネルギ
2 光合成微生物培養槽
3 培養液搬送配管
4 液ポンプ(送液制御装置)
5 光合成微生物回収装置
6 培養液供給配管
7 光センサ
8 温度センサ
9 光合成微生物濃度センサ
10 制御装置(光合成微生物濃度推算手段、送液制御手段)
11 光合成微生物増殖量推算部(光合成微生物濃度推算手段)
12 光合成微生物濃度推算部(光合成微生物濃度推算手段)
13 液ポンプ制御部(送液制御手段)
14 判定部
M 培養液
M0 培養液
M1 上澄み液
M2 沈殿物
X 光合成微生物濃度
T 温度
Ph 光エネルギ
Claims (14)
- 光合成微生物を含んだ培養液を収容し、太陽光を用いて前記光合成微生物を培養する光合成微生物培養槽と、
太陽から照射される光エネルギを測定する光センサと、
少なくとも前記光合成微生物培養槽に収容される前記培養液の温度を測定する温度センサと、
少なくとも前記光センサで測定した前記光エネルギおよび前記温度センサで測定した前記温度に基づいて、前記光合成微生物培養槽に収容される前記培養液の光合成微生物濃度を推算する光合成微生物濃度推算手段と、を備える
ことを特徴とする光合成微生物培養装置。 - 前記光合成微生物培養槽から前記培養液ごと前記光合成微生物を回収する光合成微生物回収装置と、
前記光合成微生物培養槽から前記光合成微生物回収装置への前記光合成微生物を含んだ前記培養液の送液を制御する送液制御装置と、
前記光合成微生物濃度推算手段で推算した前記光合成微生物濃度に基づいて、前記送液制御装置を制御する送液制御手段と、をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の光合成微生物培養装置。 - 前記送液制御手段は、
前記光合成微生物濃度推算手段で推算した前記光合成微生物濃度が、所定の濃度範囲に収束するように、前記送液制御装置の送液量を制御する
ことを特徴とする請求項2に記載の光合成微生物培養装置。 - 前記所定の濃度範囲は、上限閾値を有し、
前記送液制御手段は、
前記光合成微生物濃度推算手段で推算した前記光合成微生物濃度が、前記上限閾値より大きい場合、前記所定の濃度範囲における送液量よりも増加するように前記送液制御装置の送液量を制御する
ことを特徴とする請求項3に記載の光合成微生物培養装置。 - 前記所定の濃度範囲は、下限閾値を有し、
前記送液制御手段は、
前記光合成微生物濃度推算手段で推算した前記光合成微生物濃度が、前記下限閾値より小さい場合、前記所定の濃度範囲における送液量よりも減少するように前記送液制御装置の送液量を制御する
ことを特徴とする請求項3に記載の光合成微生物培養装置。 - 前記送液制御手段は、
前記光合成微生物濃度推算手段で推算した前記光合成微生物濃度が、第1閾値以上となると、前記送液制御装置を動作させる
ことを特徴とする請求項2に記載の光合成微生物培養装置。 - 前記送液制御装置により前記光合成微生物培養槽から前記光合成微生物回収装置に送液された前記培養液に含まれる前記光合成微生物の濃度を測定する光合成微生物濃度センサをさらに備える
ことを特徴とする請求項2に記載の光合成微生物培養装置。 - 前記光合成微生物濃度センサで測定した前記光合成微生物濃度に基づいて、前記光合成微生物濃度推算手段で前記培養液の光合成微生物濃度の推算に用いる式の係数を修正する係数修正部をさらに備える
ことを特徴とする請求項7に記載の光合成微生物培養装置。 - 前記送液制御装置により前記光合成微生物培養槽から前記光合成微生物回収装置に送液された前記培養液に含まれる前記光合成微生物の濃度を測定する光合成微生物濃度センサをさらに備え、
前記光合成微生物濃度センサで測定した前記光合成微生物濃度が、第2閾値未満となると、前記送液制御装置を停止させる
ことを特徴とする請求項6に記載の光合成微生物培養装置。 - 前記光合成微生物培養装置は、複数の前記送液制御装置を備え、
各送液制御装置に対応するように、前記光センサおよび前記温度センサを備え、
前記光合成微生物濃度推算手段は、
前記各送液制御装置に対応する前記光センサで測定した前記光エネルギおよび前記温度センサで測定した前記温度に基づいて、前記各送液制御装置に対応する前記光合成微生物培養槽に収容される前記培養液の光合成微生物濃度を前記各送液制御装置ごとに推算する
ことを特徴とする請求項1に記載の光合成微生物培養装置。 - 光センサで測定した光エネルギおよび温度センサで測定した培養液の温度に基づいて、光合成微生物培養槽に収容される光合成微生物の前記培養液中における光合成微生物濃度を推算する光合成微生物濃度推算ステップと、
前記光合成微生物培養槽から光合成微生物回収装置へと前記光合成微生物を含んだ前記培養液を送液する送液制御装置による送液量を前記推算した前記光合成微生物濃度に基づいて制御する送液制御ステップと、を含み、
前記送液制御ステップは、
前記推算した光合成微生物濃度が、所定の濃度範囲に収束するように、前記送液制御装置による送液量を制御する
ことを特徴とする光合成微生物培養方法。 - 前記所定の濃度範囲は、上限閾値を有し、
前記送液制御ステップは、
前記光合成微生物濃度推算手段で推算した前記光合成微生物濃度が、前記上限閾値より大きい場合、前記所定の濃度範囲における送液量よりも増加するように前記送液制御装置の送液量を制御する
ことを特徴とする請求項11に記載の光合成微生物培養装置の制御方法。 - 前記所定の濃度範囲は、下限閾値を有し、
前記送液制御ステップは、
前記光合成微生物濃度推算手段で推算した前記光合成微生物濃度が、前記下限閾値より小さい場合、前記所定の濃度範囲における送液量よりも減少するように前記送液制御装置の送液量を制御する
ことを特徴とする請求項11に記載の光合成微生物培養装置の制御方法。 - 光センサで測定した光エネルギおよび温度センサで測定した培養液の温度に基づいて、光合成微生物培養槽に収容される光合成微生物の前記培養液中における光合成微生物濃度を推算する光合成微生物濃度推算ステップと、
前記光合成微生物培養槽から光合成微生物回収装置へと前記光合成微生物を含んだ前記培養液を送液する送液制御装置を前記推算した前記光合成微生物濃度に基づいて制御する送液制御ステップと、を含み、
前記送液制御ステップは、
前記推算した光合成微生物濃度が、第1閾値以上となると、前記送液制御装置を動作させる
ことを特徴とする光合成微生物培養方法。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2015190116A1 (ja) * | 2014-06-13 | 2015-12-17 | 株式会社デンソー | 微細藻類の培養方法、微細藻類、及び油脂の製造方法 |
KR20210007132A (ko) * | 2019-07-10 | 2021-01-20 | 강원도 삼척시(농업기술센터장) | 배양환경의 선택적 제어가 가능한 미세조류 연속 배양 장치 |
CN114740712A (zh) * | 2021-12-21 | 2022-07-12 | 百倍云(浙江)物联科技有限公司 | 一种面向碳中和的温室二氧化碳净吸收调控方法 |
-
2013
- 2013-09-10 JP JP2013187595A patent/JP2015053873A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR102273724B1 (ko) * | 2019-07-10 | 2021-07-06 | 강원도 삼척시(농업기술센터장) | 배양환경의 선택적 제어가 가능한 미세조류 연속 배양 장치 |
CN114740712A (zh) * | 2021-12-21 | 2022-07-12 | 百倍云(浙江)物联科技有限公司 | 一种面向碳中和的温室二氧化碳净吸收调控方法 |
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