JP2015052893A - 情報機器、制御方法、および制御プログラム - Google Patents

情報機器、制御方法、および制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】容易な操作でタッチパッド上の位置を指定することができる情報機器を提供する。【解決手段】タッチパッドを有する情報機器では、メモリに、タッチパッド上の位置を指示するためのポインタ41と、ポインタ41の位置を操作するための領域である操作領域42との間の位置関係が記憶されている。情報機器は、タッチパッドに対して受け付けたタッチ操作がポインタ41の位置を固定するためのタッチ操作であった場合に(S1)、固定を終了するための操作がなされるまでの間の、ポインタ41を固定して操作領域42に対するタッチ操作に従って操作領域42を移動させる(S2)。固定の終了が指示されると(S3)、情報機器は、メモリに記憶されている位置関係を、固定終了時点でのポインタ41と操作領域42との位置関係に更新する。【選択図】図2

Description

この発明は情報機器、制御方法、および制御プログラムに関し、特に、タッチパッドを備えた情報機器、当該機器の制御方法および制御プログラムに関する。
入力装置としてのタッチパッドを備えた情報機器であって、マウスやトラックボールなどの精密な座標指示デバイスをタッチパッドに対する位置指示に用いない、モバイル情報端末などの情報機器において、アプリケーションによっては、より正確な座標を指示したい場合がある。特に、そのような機器において、図形や画像、あるいは音楽の演奏情報などの入力、修正などの操作を行なう場合、画面のドット単位に近い精度の座標を指示したい場合がある。
タッチパッドに対して一般的に行なわれる、指で直接座標を指示する方式は、マウスに比較して指示の精度が低い。その問題に対して、たとえば以下、非特許文献1,2に示される製品情報において、いわゆる「仮想マウス」と呼ばれる、表示されたマウス画像を用いて位置を指示する方法が提案、実用化されている。「仮想マウス」は、タッチパッド上のオブジェクトを指示するための画像である「ポインタ(カーソル)」と、ポインタを移動させるための操作を行なう領域である「操作領域」とがタッチパッドに表示され、ポインタでオブジェクトの特定および位置の指示ができる。操作領域はポインタから規定された位置(一定方向、一定距離の離れた位置)に表示される。
ところで、仮想マウスを表示する方法において、操作領域に対するポインタの位置または向きを固定すると画面の周辺部分を指示し難いことが従来、指摘されている。この問題に対処するため、たとえば、特開平11−024841号公報(以下、特許文献1)、特開平11−353069号公報(特許文献2)、および特開2010−272036号公報(特許文献3)などによって、画面の周辺付近をタッチした場合にポインタの表示上の向きを変更する方法が提案されている。この技術は、画面を複数の領域に分け、タッチする領域によってポインタの向きを自動的に変えるものである。
特開平11−024841号公報 特開平11−353069号公報 特開2010−272036号公報
WindowsVista(登録商標)製品情報、"タッチポインタとは"、[online]、[平成25年7月29日検索]、インターネット<URL:http://windows.microsoft.com/ja-jp/windows-vista/what-is-the-touch-pointer> エヌ・ティ・ティ アイティ株式会社、マジックコネクト(登録商標)製品情報、[online]、[平成25年7月29日検索]、インターネット<URL:http://www.magicconnect.net/product/mcmobile.php>
上記特許文献に開示の技術では、ポインタAを移動させるための操作領域BがポインタAからある程度離れた、相対的に固定された位置に設定されている。これは、操作領域Bを指で操作する際に、その指でポインタAが隠れないようにするためである。そのため、ポインタAの他に見たい領域がある場合には、その見たい領域に操作領域Bが重なって表示されることで当該領域が見えなくなることがある、という問題があった。また、操作領域Bが画面の周辺や角に近い場合には操作がし難くなるという問題もある。
たとえば、特許文献1は「所定の操作手段が操作された場合にカーソルの向きを変更する」技術も開示している。この技術では、ポインタでいったん目的の点を指示した後にポインタの向きを変更すると、ポインタが指示する位置が変わってしまう。そのため、さらに操作領域Bを動かしてポインタが目的の位置を指すように再調整しなければならない、という煩雑な操作が必要になる。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、容易な操作でタッチパッド上の位置を指定することができる情報機器、制御方法、および制御プログラムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、情報機器はタッチパッドを有し、タッチパッド上の位置を指示するためのポインタと、ポインタの位置を操作するための領域である操作領域との間の位置関係を記憶するためのメモリと、タッチパッドの操作領域に対して、メモリに記憶されている位置関係となる位置にポインタを表示するための表示手段と、タッチパッドに対するタッチ操作の種別を判定するための判定手段と、タッチ操作の種別がタッチパッドの操作領域に対してポインタを移動させるためのタッチ操作であった場合に、操作領域をタッチ操作に従って移動させるための第1の移動手段と、タッチ操作の種別が位置関係を変更するためのタッチ操作であった場合に、ポインタと操作領域との一方の位置を固定して他方の位置をタッチ操作に従って移動させるための第2の移動手段と、タッチ操作の種別が位置関係を変更するためのタッチ操作であった場合に、メモリに記憶されている位置関係を、第2の移動手段での移動完了時の位置関係に更新するための更新手段とを備える。
本発明の他の局面に従うと、制御方法はタッチパッドを有する情報機器の制御方法であって、情報機器のメモリは、タッチパッド上の位置を指示するためのポインタと、ポインタの位置を操作するための領域である操作領域との間の位置関係を記憶する。該制御方法は、タッチパッドに対してタッチ操作を受け付けるステップと、タッチ操作がポインタを移動させるためのタッチ操作であった場合に、操作領域をタッチ操作に従って移動させ、移動後の操作領域に対してメモリに記憶されている位置関係となる位置にポインタを表示するステップと、タッチ操作がポインタの位置を固定するためのタッチ操作であった場合に、固定を終了するための操作がなされるまでの間の操作領域に対するタッチ操作に従って操作領域を移動させ、メモリに記憶されている位置関係を、固定を終了するための操作のなされた時点でのポインタの位置と操作領域の位置との位置関係に更新するステップとを備える。
本発明のさらに他の局面に従うと、制御プログラムはタッチパッドを有する情報機器の制御プログラムであって、情報機器のメモリは、タッチパッド上の位置を指示するためのポインタと、ポインタの位置を操作するための領域である操作領域との間の位置関係を記憶する。該制御プログラムは、タッチパッドに対してタッチ操作を受け付けるステップと、タッチ操作が操作領域に対するものであった場合、タッチ操作に従って操作領域の位置を移動させるステップと、タッチ操作が操作領域に対してなされ、その後にポインタに対してタッチ操作なされていない場合には、移動後の位置に操作領域と、移動後の操作領域に対してメモリに記憶されている位置関係となる位置にポインタとを表示するステップと、タッチ操作がポインタに対するものであった場合と、操作領域へのタッチ操作中にポインタに対してタッチ操作がなされた場合とに、メモリに記憶されている位置関係を、ポインタに対するタッチ操作の終了時の操作領域の位置とポインタの位置との位置関係に更新するステップとを情報機器に実行させる。
この発明によると、容易な操作でタッチパッド上の位置を指定することができる。
実施の形態にかかる情報機器の構成の具体例を示すブロック図である。 第1の実施の形態にかかる情報機器での動作概要を表わした図である。 情報機器の機能構成の具体例を示すブロック図である。 情報機器での動作の流れを表わすフローチャートである。 第1の実施の形態にかかる情報機器での動作概要の他の例を表わした図である。 第2の実施の形態にかかる情報機器での動作概要を表わした図である。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらの説明は繰り返さない。
[第1の実施の形態]
<装置構成>
図1は、本実施の形態にかかる情報機器100の構成の具体例を示すブロック図である。本実施の形態にかかる情報機器100は、表示装置および入力装置としてタッチパッドやタッチパネルなどのタッチポインティングデバイスを搭載するものであればどのような装置であってもよい。一例として、タッチパッドを搭載したPC(パーソナルコンピュータ)が挙げられる。すなわち、図1を参照して、情報機器100は、装置全体を制御するためのCPU(Central Processing Unit)10と、CPU10で実行されるプログラムなどを記憶するためのメモリであるROM(Read Only Memory)11と、CPU10でプログラムを実行する際の作業領域となったり計算値を記憶したりするためのメモリであるRAM(Random Access Memory)12と、各種データを記憶するための記憶装置の一例としてのHDD(Hard Disk Drive)13と、タッチパッド14と、キーボードなどの入力装置15とを含む。なお、図1に示した情報機器100の構成は一例であって、情報機器100は、通信装置やカメラなどの他の装置を備えてもよい。
<動作概要>
図2は、第1の実施の形態にかかる情報機器100での動作概要を表わした図である。図2(A)に表わされたように、情報機器100は、タッチパッド14に、当該タッチパッド14上の位置を指示するためのポインタ41と、ポインタ41の位置を操作するための領域である操作領域42とを表示する。操作領域42は、ハンドルと呼ばれることもある。ポインタ41と操作領域42とは、線等で連結されて表示されてもよいし(線等で連結されずに)独立して表示されてもよい。図2および以下の図では連結線が示されているが、この線は連結線の表示を表わしたものではなく、ポインタ41と操作領域42との観念的な位置関係を示したものである。
ユーザは、操作領域42をドラッグする(タッチ状態を維持したままタッチ位置を移動させる)ことで、ポインタ41の移動を指示する。ポインタ41はタッチパッド14上の位置を指示し得る形状の画像であって、一例として図示されたような矢印図形で、その先端の位置を指示するものである。CPU10は、ポインタ41で指示された位置の情報をアプリケーションに渡し、当該アプリケーションにてその位置情報が用いられる。
操作領域42は一例として円形であって、情報機器100はその領域を表わす画像(たとえば円形画像)をタッチパッド14に表示する。ポインタ41と操作領域42とのタッチパッド14上での位置関係はRAM12などのメモリなどに記憶され、予め規定されている。図2(A)は、ポインタ41と操作領域42との位置関係を表わしている。この例の場合、ポインタ41は操作領域42に左方向に概ね真横に所定距離離れた位置と規定されている。
情報機器100のCPU10は、操作領域42に対してポインタ41を移動させるためのタッチ操作(上記のドラッグ操作)を受け付けると操作領域42をそのタッチ操作に従って移動させる。さらに、CPU10は、操作領域42に対してメモリに記憶されている位置関係となる位置にポインタ41を表示する。図2(B)は、図2(A)の状態から操作領域42を下向きにドラッグしたときの様子を表わしている。図2(B)では、操作領域42が下向きに移動したことに伴って、ポインタ41も下向きに移動したことが示されている。
図2(A),(B)に表わされたように、図形エディタにて点1をポインタ41で指示し、次いで、点1に対するドラッグ操作で点2の横まで位置を移動させる操作を行なう場合を考える。このとき、ユーザは図2(B)のように操作領域42に対してポインタ41を移動させるためのタッチ操作(上記のドラッグ操作)を行なう。これにより、ポインタ41は点1を指示する位置に表示される。しかしながら、図2(B)に表わされたように、この例の場合、操作領域42の表示が点2の表示に重なり(また、操作領域42にタッチしている手も点2の表示に重なり)、点2が視認し難くなる。
そこで、本実施の形態にかかる情報機器100は、所定の操作に従って、規定されているポインタ41と操作領域42との位置関係を指示された位置関係に更新する。図2の例の場合、情報機器100は、ユーザ操作に従って操作領域42の位置を点2に重なる図2(B)の位置から重ならない位置に移動させる。
このとき、ユーザは、図2(C)を参照して、たとえば左手の指でポインタ41を押さえる(ステップS1)。これにより、ポインタ41またはポインタ41が指し示す点が固定される。ユーザは、ポインタ41へのタッチを継続したまま、たとえば右手の指で、操作領域42にタッチして図2(D)に示されるように操作領域42を左下にドラッグする(ステップS2)。これにより、図2(D)に示されたように、ポインタ41またはポインタ41が指し示す点が固定されたまま操作領域42がユーザのドラッグに従って左下に移動する。このとき、上記の、規定されているポインタ41と操作領域42との位置関係が保持されない。
図2(E)を参照して、ユーザは、所望する位置まで操作領域42をドラッグすると、ポインタ41をタッチしていた左手の指を離す(ステップS3)。これにより、ポインタ41の固定が解消される。そして、その時点のポインタ41と操作領域42との位置関係で、メモリに記憶されている位置関係が更新される。この新たな位置関係でユーザは操作領域42を操作して、ポインタ41に指示した点1の位置などを操作できる。図2(E)の場合、ユーザは、点2を見ながら、操作領域42を操作して点1を点2と同じ高さ(y座標)まで移動させることができる。
図2(A)〜(E)の一連の操作のうち、ポインタ41で点1を指し示す図2(B)の操作には位置合わせの精度が要求されるが、その他の操作は高精度な位置合わせを必要としない。そのため、容易な操作でポインタ41の操作を行なうことができる。
<機能構成>
図3は、上記動作を行なうための情報機器100の機能構成の具体例を示すブロック図である。図3の各機能は、情報機器100のCPU10がROM11に記憶されるプログラムをRAM12に読み出して実行することで、主にCPU10で実現される。しかしながら、少なくとも一部機能が、図1に表わされた他の装置構成または図示されていない電気回路などのハードウェア構成などによって実現されてもよい。
図3を参照して、RAM12などのメモリは、ポインタ41と操作領域42との間の位置関係を記憶するための記憶領域である位置関係記憶部121と、現在の操作領域42の位置を記憶するための記憶領域である操作領域記憶部122とを含む。さらに図3を参照して、CPU10は、操作領域42をタッチパッド14に表示すると共に、操作領域42に対して位置関係記憶部121に記憶されている位置関係となる位置にポインタ41を表示するための表示処理部101と、タッチパッド14に対するタッチ操作の入力を受け付け、タッチ位置などを検出するための指示入力部102と、タッチパッド14に対するタッチ操作の種別を判定するための判定部103と、タッチパッド14に対するタッチ操作の種別が操作領域42に対するタッチ操作であってポインタ41を移動させるためのタッチ操作であった場合に、操作領域記憶部122に記憶されている現在の操作領域42の位置を当該タッチ操作に従って移動させるための第1移動部104と、タッチパッド14に対するタッチ操作の種別がメモリに記憶されている位置関係を変更するための上記のタッチ操作であった場合に、ポインタ41の位置を固定すると共に操作領域記憶部122に記憶されている現在の操作領域42の位置を当該タッチ操作に従って移動させるための第2移動部105と、タッチパッド14に対するタッチ操作の種別がメモリに記憶されている位置関係を変更するためのタッチ操作であった場合に、メモリに記憶されている位置関係を、第2移動部105での移動完了時の位置関係に更新するための更新部106とを含む。
表示処理部101は、ポインタ41が、操作領域42に対して規定された向きを向くように、ポインタ41を表示する際に操作領域42との間の位置関係に基づいて向きを決定してその向きに表示するようにしてもよい。たとえば、表示処理部101は、矢印形状であるポインタ41を、円形の領域である操作領域42の中心から放射状に延びる方向になるよう向きを表示してもよい。
図2の例の場合、判定部103は、ポインタ41を押さえる操作、つまり、ポインタ41に対して固定の開始を指示するタッチ操作を受け付けると、当該タッチ操作の種別をメモリに記憶されている位置関係を変更するためのタッチ操作と判定する。この場合、第2移動部105は、ポインタ41のタッチが解消されるまで、つまり、ポインタ41の固定の終了を指示するタッチ操作を受け付けるまで、ポインタ41の位置を固定して操作領域42の位置を操作領域42に対するタッチ操作に従って移動させる。更新部106は、メモリに記憶されている位置関係を、ポインタ41に対してタッチが解消された時点でのポインタ41の位置と操作領域42の位置との位置関係に更新する。
なお、第2移動部105は、ポインタ41の位置を固定する際に、さらに、ポインタ41と操作領域42との間の距離も固定してもよい。この場合、第2移動部105は、たとえばポインタ41の指示する座標を中心として上記距離を半径とした円周上で操作領域42を移動させることになる。
なお、情報機器100は、ポインタ41と操作領域42とのうちの少なくとも操作領域42の現在の位置を記憶していれば、メモリに記憶されている位置関係からポインタ41を表示することができる。そのため、図3では、操作領域42のみが記憶される例が示されている。しかしながら、情報機器100は、ポインタ41と操作領域42との両方の現在の位置を記憶するようにしてもよい。なお、操作領域記憶部122は、操作領域42の位置のみならず、形状、大きさなども記憶する。また、メモリは、ポインタ41について、ポインタ41の位置のみならず、指示する点の座標や形状、向きなどを記憶するようにしてもよい。
<動作フロー>
図4は、情報機器100での動作の流れを表わすフローチャートである。図4のフローチャートに表わされた動作は、情報機器100のCPU10がROM11に記憶されたプログラムをRAM12上に読み出して実行することで図3の各機能を発揮することによって実現される。
図4を参照して、情報機器100のCPU10は、タッチパッド14に対するタッチ操作があったことを検出すると(ステップS101でYES)、そのタッチ位置を検出する。
検出されたタッチ操作がタッチパッド14上の操作領域42に対するものであった場合(ステップS103でYES)、CPU10は、操作領域記憶部122に記憶されている現在の操作領域42の位置をタッチ操作に従って移動する(ステップS105)。その後、ポインタ41に対するタッチがなされない間は(ステップS107でYES)、CPU10は、上記ステップS105で移動後の位置に操作領域42を、当該操作領域42の位置に対してメモリに記憶されている位置関係となる位置にポインタ41を表示する(ステップS109)。
一方、操作領域42に対するタッチ中にポインタ41に対するタッチがなされたことが検出されると(ステップS107でYES)、CPU10は、ポインタ41へのタッチ中にポインタ41の表示位置を固定して操作領域42に対するタッチ操作に従った位置に操作領域42を表示する(ステップS111)。そして、ポインタ41へのタッチが解消されると(ステップS113でYES)、CPU10は、メモリに記憶されている位置関係を、その時点でのポインタ41と操作領域42との位置関係に更新する(ステップS115)。
検出されたタッチ操作がタッチパッド14上のポインタ41に対するものであった場合(ステップS103でNO、かつステップS117でYES)、CPU10は、その後に操作領域42に対するタッチ操作を受け付けると(ステップS119でYES)、操作領域記憶部122に記憶されている現在の操作領域の42の位置をタッチ操作に従って移動する(ステップS121)。そして、CPU10は、ポインタ41へのタッチ中にポインタ41の表示位置を固定して操作領域42に対するタッチ操作に従った位置に操作領域42を表示する(ステップS111)。
ポインタ41へのタッチが解消されると(ステップS113でYES)、CPU10は、メモリに記憶されている位置関係を、その時点でのポインタ41と操作領域42との位置関係に更新する(ステップS115)。
なお、以上の説明では、ポインタ41の位置を固定するためのタッチ操作として、当該ポインタ41をタッチし続けておく、という操作を挙げている。しかしながら、ポインタ41の位置を固定するためのタッチ操作は上記の操作に限定されず、固定の開始と固定の終了とが規定される操作であればどのような操作であってもよい。たとえば、図5に表わされたように、ユーザは、ポインタ41をタップするなどのポインタ41に対する所定のタッチ操作を行なうことでポインタ41の固定の開始を指示してもよい(図5(A))。情報機器100のCPU10は、このタッチ操作を検出すると位置関係を変更するためのタッチ操作であるとタッチ操作の種別を判定し、ポインタ41の固定を開始する。その後、ユーザは、操作領域42に対するドラッグ操作を行なって(図5(B))、たとえば点2が視認し易い位置など、任意の位置に操作領域42を移動させる。そして、ユーザは、ポインタ41を再度タップするなどのポインタ41に対する所定のタッチ操作を行なうことでポインタ41の固定の終了を指示してもよい(図5(C))。このタッチ操作は、固定の開始を指示するタッチ操作と異なるタッチ操作であってもよい。CPU10は、このタッチ操作を検出するとポインタ41の位置の固定を終了すると共に、メモリに記憶されている位置関係を、その時点でのポインタ41と操作領域42との位置関係に更新する。
<第1の実施の形態の効果>
本実施の形態にかかる情報機器100が以上のように動作することで、ユーザは、ポインタを用いて目的の点に対する指示を行なう場合に、位置合わせを容易に行なうことができるようになる。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態として、ポインタ41と操作領域42との位置関係を変更する操作の後、引き続いてポインタ41で指示する点の位置調整を行なう場合について説明する。図6は、第2の実施の形態について説明するための図である。第2の実施の形態の場合、操作領域42は、移動操作領域42Aと確定操作領域42Bとからなる。
詳しくは、図6を参照して、ユーザはポインタ41に対してタッチ操作を行なうことでポインタ41の固定の開始を指示する(A)。次に、ユーザは、移動操作領域42Aを所望する位置にドラッグする。これにより、ポインタ41またはポインタ41が指し示す点が固定されたまま操作領域42がユーザのドラッグに従って移動する(B)。
ユーザは、所望する位置まで操作領域42をドラッグすると、ポインタ41をタッチしていた指を離す。これにより、ポインタ41の固定が解消される。次に、ユーザは、確定操作領域42Bにタッチすることで、ポインタ41が指し示す点1を捕捉する(C)。すなわち、確定操作領域42Bに対するタッチは、その時点でポインタ41が指し示している点(点1)に対する操作の開始の指示と言える。CPU10は、この指示を受け付けると、その時点でポインタ41が指し示している点(点1)を以降の操作対象と特定する。このとき、好ましくは、CPU10はポインタ41で指示された点に対する操作中であることを表わすため、ポインタ41の表示態様(色、形状等)を異ならせたり、操作領域42の表示態様を異ならせたりしてもよい。図6(C)は、確定操作領域42Bの表示色が異なっている状態を表わしている。
この操作中に、ユーザがたとえば移動操作領域42Aをドラッグすることで、ポインタ41が操作領域42に対して規定された位置関係に従って移動する。そして、ポインタ41の移動に従って、ポインタ41で指示されている点1が移動する。この指示を受け付けると、CPU10は、ポインタ41の指し示している点の位置情報を、点1を描画しているアプリケーションに指示情報として渡す。該アプリケーションが当該指示情報に従って点1を描画し直すことで、点1が移動する。
ユーザは、点1が所望する位置となるまで移動操作領域42Aをドラッグすると、確定操作領域42Bをタッチしていた指を離す。これにより、点1の位置が確定される。すなわち、ユーザにより確定操作領域42Bのタッチの解消は、点1に対する操作の終了の指示と言える。CPU10は、この指示を受け付けると、指示を受け付けた時点でポインタ41が指し示している点の位置情報を、点1を描画しているアプリケーションに指示情報として渡すと共に、移動の指示の終了も通知するようにしてもよい。
<第2の実施の形態の効果>
本実施の形態にかかる情報機器100が以上のように動作することで、ユーザは、ポインタの位置合わせから当該ポインタを用いた指示までを容易に行なうことができるようになる。
[第3の実施の形態]
以上の説明では、ポインタ41の位置をユーザのタッチ操作に従って固定し、操作領域42の位置をタッチ操作に従って移動させることで、これらの位置関係を変更するものとしている。しかしながら、固定する側と移動させる側とはこの組み合わせに限定されず、逆であってもよい。すなわち、操作領域42側を固定し、ポインタ41を移動させることでこれらの位置関係を変更してもよい。
この場合、ユーザは、固定する側の操作領域42に対して、移動を指示する際のタッチ操作とは異なるタッチ操作(たとえばタップ操作、等)を行なうことで、操作領域42の固定の開始を指示する。CPU10は、このタッチ操作を受け付けると、操作領域42を操作時の位置に固定する。
ユーザは、移動する側のポインタ41をドラッグし、所望する位置に移動させる。その後に、ユーザは、固定していた操作領域42に対して、移動を指示する際のタッチ操作とは異なるタッチ操作(たとえば再度のタップ操作、等)を行なうことで、操作領域42の固定の終了を指示する。CPU10は、このタッチ操作を受け付けると、メモリに記憶されている位置関係を、操作時、つまり固定の解消時の操作領域42とポインタ41との位置関係に更新する。
なお、ポインタ41を移動させる場合には、ポインタ41に対するドラッグ操作の開始および終了を、操作領域42の固定の開始の指示および終了の指示としてもよい。
さらに、情報機器100は、以上の実施の形態を組み合わせて、ユーザからの指示に応じてポインタ41を固定して操作領域42を移動させることで位置関係を変更したり、操作領域42を固定してポインタ41を移動させることで位置関係を変更したりしてもよい。この場合、CPU10は、先に固定の開始が指示された側を固定する側とすることができる。つまり、固定の開始の指示は、いずれを固定しいずれを移動させるかの選択とすることもできる。
<第3の実施の形態の効果>
本実施の形態にかかる情報機器100が以上のように動作することで、ユーザの使い勝手をより向上させることができる。
[他の例]
さらに、上述の動作を情報機器100のCPU10に実行させるためのプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM、RAMおよびメモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 CPU、11 ROM、12 RAM、14 タッチパッド、15 入力装置、41 ポインタ、42 操作領域、42A 移動操作領域、42B 確定操作領域、100 情報機器、101 表示処理部、102 指示入力部、103 判定部、104 第1移動部、105 第2移動部、106 更新部、121 位置関係記憶部、122 操作領域記憶部。

Claims (5)

  1. タッチパッドを有する情報機器であって、
    前記タッチパッド上の位置を指示するためのポインタと、前記ポインタの位置を操作するための領域である操作領域との間の位置関係を記憶するためのメモリと、
    前記タッチパッドの前記操作領域に対して、前記メモリに記憶されている前記位置関係となる位置に前記ポインタを表示するための表示手段と、
    前記タッチパッドに対するタッチ操作の種別を判定するための判定手段と、
    前記タッチ操作の種別が前記タッチパッドの前記操作領域に対してポインタを移動させるためのタッチ操作であった場合に、前記操作領域を前記タッチ操作に従って移動させるための第1の移動手段と、
    前記タッチ操作の種別が前記位置関係を変更するためのタッチ操作であった場合に、前記ポインタと前記操作領域との一方の位置を固定して他方の位置を前記タッチ操作に従って移動させるための第2の移動手段と、
    前記タッチ操作の種別が前記位置関係を変更するためのタッチ操作であった場合に、前記メモリに記憶されている前記位置関係を、前記第2の移動手段での移動完了時の位置関係に更新するための更新手段とを備える、情報機器。
  2. 前記一方に対して固定の開始を指示するタッチ操作を受け付けると、前記判定手段は前記タッチ操作の種別を前記位置関係を変更するためのタッチ操作と判定し、
    前記第2の移動手段は、前記一方に対して固定の終了を指示するタッチ操作を受け付けるまで、前記一方の位置を固定して前記他方の位置を前記タッチ操作に従って移動させ、
    前記更新手段は、前記メモリに記憶されている前記位置関係を、前記一方に対して固定の終了を指示するタッチ操作がなされた時点での前記一方の位置と前記他方の位置との位置関係に更新する、請求項1に記載の情報機器。
  3. 前記一方に対する固定の開始を指示するタッチ操作は、前記ポインタをタッチする操作であり、
    前記一方に対する固定の終了を指示するタッチ操作は、前記固定の開始を指示するための前記ポインタへのタッチの継続を解除する操作、または、前記固定の開始を指示するための前記ポインタへのタッチの次に前記ポインタをタッチする操作であり、
    前記第2の移動手段は、前記ポインタへの固定の開始を指示するタッチ操作から固定の終了を指示するタッチ操作までの間の前記操作領域に対するタッチ操作に従って前記操作領域の位置を移動させる、請求項2に記載の情報機器。
  4. タッチパッドを有する情報機器の制御方法であって、
    前記情報機器のメモリは、前記タッチパッド上の位置を指示するためのポインタと、前記ポインタの位置を操作するための領域である操作領域との間の位置関係を記憶し、
    前記タッチパッドに対してタッチ操作を受け付けるステップと、
    前記タッチ操作が前記ポインタを移動させるためのタッチ操作であった場合に、前記操作領域を前記タッチ操作に従って移動させ、移動後の前記操作領域に対して前記メモリに記憶されている位置関係となる位置に前記ポインタを表示するステップと、
    前記タッチ操作が前記ポインタの位置を固定するためのタッチ操作であった場合に、前記固定を終了するための操作がなされるまでの間の前記操作領域に対するタッチ操作に従って前記操作領域を移動させ、前記メモリに記憶されている前記位置関係を、前記固定を終了するための操作のなされた時点での前記ポインタの位置と前記操作領域の位置との位置関係に更新するステップとを備える、制御方法。
  5. タッチパッドを有する情報機器の制御プログラムであって、
    前記情報機器のメモリは、前記タッチパッド上の位置を指示するためのポインタと、前記ポインタの位置を操作するための領域である操作領域との間の位置関係を記憶し、
    前記タッチパッドに対してタッチ操作を受け付けるステップと、
    前記タッチ操作が前記操作領域に対するものであった場合、前記タッチ操作に従って前記操作領域の位置を移動させるステップと、
    前記タッチ操作が前記操作領域に対してなされ、その後に前記ポインタに対してタッチ操作なされていない場合には、前記移動後の位置に操作領域と、前記移動後の前記操作領域に対して前記メモリに記憶されている位置関係となる位置に前記ポインタとを表示するステップと、
    前記タッチ操作が前記ポインタに対するものであった場合と、前記操作領域への前記タッチ操作中に前記ポインタに対してタッチ操作がなされた場合とに、前記メモリに記憶されている前記位置関係を、前記ポインタに対するタッチ操作の終了時の前記操作領域の位置と前記ポインタの位置との位置関係に更新するステップとを前記情報機器に実行させる、制御プログラム。
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