JP2015052521A - 車両の重量推定装置 - Google Patents

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友章 廣澤
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友章 廣澤
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Abstract

【課題】車両の発進直後の加速走行中に車両重量の推定が可能な車両重量推定装置を提供する。【解決手段】車両重量推定装置では、加速度センサ3xが加速度αを検出し、車速センサ2が車速Vを検出し、傾斜センサ4が車両1が停止状態における車両1の前後方向の傾きθを検出してECU9に出力する。走行抵抗算出部11が、車両1の傾きθと車速Vとに基づいて車両1の走行抵抗を算出し、駆動力推定部12がエンジン回転数及びアクセル開度に基づいて車両1の駆動力を推定する。車両重量推定部13は、車両1が発進直後の走行初期状態であるときに、加速度α、走行抵抗R及び駆動力Fに基づいて車両1の車両重量推定値Weを推定する。【選択図】図1

Description

本発明は、車両重量の推定装置に関する。
特開平10−104049号公報には、車両の重量測定装置が記載されている。この装置では、コントロール・ユニットは、車両が加速中に加速度α0を取り込み、次にクラッチが断となり車両が惰行走行状態になった時に減速度α1を取り込む。また、車両が加速中に車両の駆動力を示すエンジントルクτeを求める。更に、車両重量を算出するための所定の式にτe、α0及びα1を代入して車両重量を求める。
特開平10−104049号公報
しかし、上記特許文献1に記載の車両の重量測定装置では、加速走行中の加速度α0と惰行走行中の減速度α1とを用いて車両重量を算出するので、車両が惰行走行に移行する前の発進直後の加速走行中に車両重量を求めることができない。
そこで本発明は、車両の発進直後の加速走行中に車両重量の推定が可能な重量推定装置の提供を目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明の第1の態様の車両重量推定装置は車両に搭載される車両重量推定装置であって、傾き検出手段と、加速度検出手段と、走行抵抗算出手段と、駆動力推定手段と、車両重量推定手段とを備える。傾き検出手段は、水平面に対する車両の前後方向の傾きを検出する。加速度検出手段は、車両の前後方向の加速度を検出する。走行抵抗算出手段は、傾き検出手段が検出した車両の傾きに基づいて車両の走行抵抗を算出する。駆動力推定手段は、車両の駆動力を推定する。車両重量推定手段は、加速度検出手段が検出した車両の加速度と、走行抵抗算出手段が算出した車両の走行抵抗と、駆動力推定手段が推定した車両の駆動力とに基づいて車両の重量を推定する。
上記構成では、車両重量推定手段が、車両の加速度と、車両の走行抵抗と、車両の駆動力とに基づいて車両の重量を推定するので、車両が加速走行中であれば常に車両重量を推定することが可能である。従って、車両が発進直後の加速走行中に車両重量を推定することができる。
また、車両の走行中に車両の傾きが変化すると車両の走行抵抗も変化するが、傾き検出手段が車両の傾きを検出し、検出された車両の傾きに応じた走行抵抗を走行抵抗算出手段が算出し、算出された走行抵抗を用いて車両重量推定手段が車両重量を推定する。このため、例えば車両の傾きを水平状態等と一律に見做して車両重量を推定する場合に比べて、車両重量を精度良く推定することができる。
また、第1の態様の車両重量推定装置は、車両の車速を検出する車速検出手段と、車両の運転状態に関する運転状態情報を検出する運転状態情報検出手段とを備えてもよい。走行抵抗算出手段は、傾き検出手段が検出した車両の傾きと、車速検出手段が検出した車速とに基づいて車両の走行抵抗を算出する。駆動力推定手段は、運転状態情報検出手段が検出した車両の運転状態情報に基づいて車両の駆動力を推定する。
車速が変化すると車両の前面が受ける風圧の変化によって走行抵抗が変化するが、上記構成では、走行抵抗の算出が車両の傾き及び車両の車速に基づいているので、走行抵抗がより精度良く算出される。このため、車両重量をより精度良く推定することができる。
また、本発明の第2の態様の車両重量推定装置は、上記第1の態様の車両重量推定装置であって、走行判定手段を備えている。走行判定手段は、車両が停止状態であるか否か、及び車両が発進を開始した直後の走行初期状態であるか否かを判定する。傾き検出手段は、車両が停止状態であると走行判定手段が判定したときに車両の傾きを検出し、車両重量推定手段は、走行初期状態であると走行判定手段が判定したときに車両重量を推定する。
また、上記走行初期状態は、発進開始前の車両の傾きが、発進開始後も略同じ傾きを維持していると見做せる走行状態であってもよい。この場合、走行初期状態であるか否かの判定は、例えば車両が発進してからの経過時間を計時し、計時した経過時間が所定時間に達するまでの期間等を走行初期状態であると判定してもよく、あるいは車両が発進してからの車両の走行距離を検出し、検出した走行距離が所定の距離に達するまでの期間等を走行初期状態であると判定してもよい。
上記構成では、車両重量推定手段が、車両が発進を開始した直後の走行初期状態において車両重量を推定する。このため、車両の発進直後に車両重量が必ず推定される。
また、傾き検出手段は、走行中の車両に加わる加速度や振動等の影響を受けない車両の停止状態に車両の傾きを検出するので、車両の傾きを精度良く検出することができる。このため、検出された車両の傾きに基づく走行抵抗の算出精度が向上し、車両重量をより精度良く推定することができる。
また、本発明の第3の態様の車両重量推定装置は、第1の態様又は第2の態様の車両重量推定装置であって、車両重量推定手段は、加速度検出手段が検出した加速度が所定の加速度よりも大きく、且つ駆動力推定手段が推定した駆動力が所定の駆動力よりも大きいときに車両の重量を推定する。
上記構成では、加速度が所定の加速度よりも大きく、且つ駆動力が所定の駆動力よりも大きいときに車両重量が推定される。このため、加速度検出手段によって検出される加速度の検出精度が低い低加速度時や、駆動力推定手段によって推定される駆動力の推定精度が低い低駆動力時を除くように、所定の加速度や所定の駆動力を設定することによって、車両重量の推定精度を向上させることができる。
本発明によれば、車両の発進直後の加速走行中に車両重量を推定することができる。
本発明に係わる車両重量推定装置を備えた車両の要部を示すブロック図である。 半積時の車両重量推定結果を示すグラフである。 定積時の車両重量推定結果を示すグラフである。 車両の加速度と推定車両重量との関係を示すグラフである。 車両の駆動力と推定車両重量との関係を示すグラフである。 車両重量推定処理を示すフローチャートである。 車両重量演算処理を示すフローチャートである。 車両重量演算処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態に係わる車両1は、車速センサ2と、加速度センサ3と、傾斜センサ4と、エンジン回転数センサ5と、アクセル開度センサ6と、クラッチスイッチ7と、表示器8と、ECU(Electric Control Unit)9とを備えている。
車速センサ(車速検出手段)2は、車両の車速V(m/s)を検出し、検出した車速VをECU9へ出力する。
加速度センサ(加速度検出手段)3は、車両の前後方向の加速度α(m/s)を検出し、検出した加速度αをECU9へ出力する。
傾斜センサ4は、水平面に対する前後方向の車両の傾きθ(deg)を検出し、検出した車両の傾きθをECU9へ出力する。
エンジン回転数センサ5は、車両1のエンジン(図示省略)の回転数N(rpm)を検出し、検出したエンジン回転数NをECU9へ出力する。
アクセル開度センサ6は、アクセルペダル(図示省略)が踏まれていないときの開度を0%、最大限踏み込まれたときの開度を100%とするアクセル開度P(%)を検出し、検出したアクセル開度PをECU9へ出力する。
クラッチスイッチ7は、クラッチ(図示省略)の断接状態を検出し、クラッチが断状態ときにON信号を、接状態のときにOFF信号をそれぞれECU9へ出力する。
ECU9は、CPU(Central Processing Unit)とROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)とを備える。CPUはROMに格納された車両重量推定処理プログラムを読み出して、車両重量推定処理を実行することによって、図1に示すように、走行判定部10、走行抵抗算出部11、駆動力推定部12、車両重量推定部13として機能する。RAMは、車速センサ2、加速度センサ3、傾斜センサ4、エンジン回転数センサ5、アクセル開度センサ6がそれぞれ検出した検出値、及び後述の車両重量推定値We、車両重量演算値W(n)、車両重量平均値W(n)mean、車両重量演算値W(n−1)等の記憶領域、更に後述のエンジン特性マップ、予め与えられる各種定数、各種フラグ、及び各種カウンタ等の設定領域として機能する。
走行判定部10は、車速センサ2が検出した車両1の車速Vに基づき、車速Vがゼロのときに車両1が停止状態であると判定する。また、車速Vがゼロよりも大きくなったときからの経過時間を後述のカウンタC2で計時することによって、車両1が発進を開始した直後の走行初期状態であるか否かを判定する。すなわち、走行判定部10は、車両1が停止状態であるか否か、及び車両1が発進を開始した直後の走行初期状態であるか否かを判定する走行判定手段を構成する。なお、車両1が発進を開始した直後の走行初期状態とは、車両1が停車中に傾斜センサ4が検出した車両1の傾きθが、車両1の発進後も略同一と見做せる走行状態であり、カウンタC2の上限時間tmaxまでの走行状態として予め設定される。
走行抵抗算出部11は、傾斜センサ4が検出した車両1の傾きθ、及び車速センサ2が検出した車両1の車速Vに基づいて、後述の式(2)を用いて車両1の走行抵抗R(N)を算出する。すなわち、走行抵抗算出部11は走行抵抗算出手段を構成する。
駆動力推定部12は、エンジン回転数とアクセル開度とを入力としエンジントルクを出力とするエンジン特性マップ(図示省略)を参照し、エンジン回転数センサ5が検出したエンジン回転数Nと、アクセル開度センサ6が検出したアクセル開度Pとに基づいて、エンジントルクTe(N・m)を算出し、後述の式(4)を用いて車両1の駆動力F(N)を推定する。すなわち、駆動力推定部12は駆動力推定手段を構成する。
車両重量推定部13は、加速度センサ3が検出した車両1の加速度αと、走行抵抗算出部11が算出した車両1の走行抵抗Rと、駆動力推定部12が推定した車両1の駆動力Fとに基づいて、後述の式(2)を用いて車両1の車両質量m(kg)を演算し、車両重量推定値We(kg)を推定する。すなわち、車両重量推定部13は車両重量推定手段を構成する。
表示器8は、車両1の車室内の例えばインストルメントパネル(図示省略)に設けられ、ECU9から表示信号を受信したとき、車両重量推定部13が推定した車両1の車両重量推定値Weを表示して運転者等へ報知する。
次に、車両重量推定値Weの推定演算について説明する。
加速中の車両1の運動方程式は式(1)のように表される。
F−R=(m+mr)・α ・・・(1)
但し、F:車両1の駆動力(N)
R:車両1の走行抵抗(N)
m:車両1の質量(kg)
mr:車両1の回転部分相当質量(kg)
α:車両1の加速度(m/s
すなわち、車両1の質量mは、車両1の加速度αと、車両1の走行抵抗Rと、駆動力Fとに基づいて求められる。
また、車両1の走行抵抗Rは、式(2)のように表される。
R=μr・m+μa・A・V+m・g・sinθ ・・・(2)
但し、μr:転がり抵抗係数
μa:空気抵抗係数
A:車両前面投影面積(m
V:車速(m/s)
θ:車両1の前後方向の傾き(deg)
g:重力加速度(m/s
であり、転がり抵抗係数μr、空気抵抗係数μa、車両前面投影面積Aは、車両1に固有の値として予め与えられる。式(2)を式(1)に代入することによって、車両1の質量mは、式(3)のように表される。
m=(F−μa・A・V−mr・α)/(μr+g・sinθ+α) ・・・(3)
なお、車両1の駆動力Fは、式(4)のように表される。
F=k1・(Te・it・if)/Rw ・・・(4)
但し、Te:エンジントルク(N・m)
it:トランスミッションギア比
if:ファイナルギア比
Rw:車輪径(m)
k1:係数
であり、エンジントルクTeは、エンジン回転数Nとアクセル開度Pとに基づきエンジン特性マップを参照して算出される。また、トランスミッションギア比itは、車速Vとエンジン回転数Nとを用いて推定される。また、ファイナルギア比if及び係数k1は、車両1に固有の値として予め与えられる。
また、車両1の回転部分相当質量mrは、トランスミッションギア比itを式(5)に代入して求められる。
mr=(k2+k3(it))・m0 ・・・(5)
但し、m0:空車時車両質量(kg)
k2、k3:係数
であり、空車時車両質量m0、係数k2及びk3はいずれも車両1に固有の値として予め与えられる。
次に、ECU9が実行する車両重量推定処理を図6に示すフローチャートに基づいて説明する。本処理は、車両の始動時(例えばエンジン・オン時)に開始され、所定時間Δt毎に繰り返して実行される。
まず、ECU9は、車速Vを取得し(ステップS1)、車速Vがゼロか否かを判定する(ステップS2)。車速Vがゼロの場合は、ECU9は、ステップS3へ進み、フラグFf、及びFcをOFFにする。フラグFfは、後述の車両重量演算処理(ステップS8)において、車両重量の推定処理が完了したか否かを示すフラグであり、車両重量の推定処理が完了したときにフラグFfがONとなる。また、フラグFcは車両重量演算処理の中で、車両重量演算が開始されたか否かを示すフラグであり、車両重量演算が開始されるとフラグFcがONとなり、車両重量演算が完了するとフラグFcがOFFとなる。
次に、ECU9はステップS4へ進み、車両重量演算値W(n)、車両重量平均値W(n)mean、及び車両重量平均値W(n−1)meanにゼロに設定し、車両重量推定値Weに車両重量推定初期値W0を設定する。車両重量演算値W(n)は、今回演算した車両重量演算値、車両重量平均値W(n)meanは、今回演算までの車両重量平均値、車両重量平均値W(n−1)meanは、前回演算までの車両重量の平均値であり、車両重量推定値Weは車両1の車両重量推定値であり、表示器8に表示される。また、車両重量推定初期値W0は、車両1が発進を開始した後、車両重量演算によって車両重量推定値Weが求められるまでの間、あるいは車両重量推定値Weが求められなかった場合の車両重量推定値であり、例えば車両1の定積状態の車両重量があらかじめ設定される。
次に、ECU9は、車両1が停止中の車両1の傾きθを取得し(ステップS5)、ステップS6へ進む。なお、ステップS2において車速Vがゼロでない場合は、前回までにステップS3〜ステップS5の処理を終了しているので、ステップS6へ進む。
ステップS6では、ECU9は、車両1の傾きθが所定の最大角度θmaxよりも大きいか否かを判定する(ステップS6)。車両1の傾きθが所定の最大角度θmaxよりも大きい場合は、傾斜センサ4の検出精度が低いおそれがあるので、車両重量演算処理を実行せずにステップS9へ進む。この場合は、車両重量推定値Weの値は、ステップS4で設定された車両重量推定初期値W0となっている。
次にECU9は、車両重量演算処理(ステップS8)を既に完了しているか否かを判定する(ステップS7)。車両重量演算処理を完了していない場合は(フラグFfがOFF)、ステップS8に進み車両重量演算処理を実行する。車両重量演算処理では車両重量平均値W(n)meanを演算し、演算した車両重量平均値W(n)mean又は車両重量初期値W0を車両重量推定値Weに設定し、ステップS9へ進む。車両重量演算処理が完了している場合(フラグFfがON)は、車両重量演算処理を実行せずに、ステップS9へ進む。
ステップS9では、車両重量推定値Weの値を表示器8に表示する。
次に、ステップS8で実行する車両重量演算処理の詳細を図7及び図8に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、図7の結合子Aは図8の結合子Aに、図7の結合子Bは図8の結合子Bに、図7の結合子Cは図8の結合子Cにそれぞれ結合する。まず、ECU9はフラグFcがOFFか否かを判定する(ステップS10)。フラグFcがOFFの場合は、車両重量演算(ステップS21)がまだ開始されていないので、ステップS11に進み車両重量演算に用いられるカウンタC1のカウント値n及びカウンタC2のカウント値tをゼロにリセットし、ステップS12へ進む。なお、カウンタC1は、後述の車両重量演算(ステップS21)の演算回数nをカウントするカウンタであり、車両重量演算が1回実行される毎に演算回数カウンタC1のカウント値nが1だけ増大する。また、カウンタC2は、所定時間(Δt)毎に繰返し実行される車両重量演算処理(ステップS8)の実行回数をカウントし、カウンタC2のカウント値tにΔtを乗算することによって車両1が発進した後の経過時間を計時する。ステップS10でフラグFcがONの場合は、既に車両重量演算がすでに開始されているのでカウンタC1のカウント値n、及びカウンタC2のカウント値tをリセットせずにステップS12へ進む。
ステップS12では、カウンタC2のカウント値に1を加算し、ステップS13へ進む。ステップS13では、カウンタC2のカウント値tが車両1の走行初期状態の上限時間である上限値tmaxよりも大きいか否かを判定する。カウンタC2のカウント値tが上限値tmaxよりも大きいときは、今回の車両重量演算処理を実行せずに図8のステップS27へ進む。カウンタC2のカウント値が上限値tmax以下の場合は、ステップS14へ進む。
ステップS14では、ECU9は、クラッチスイッチ7がOFF(クラッチ接)か否かを判定する。クラッチスイッチ7がOFFの場合は、クラッチが接状態であり車両1が加速中であるので、ステップS15へ進む。クラッチスイッチ7がON(クラッチ断)の場合は、ステップS26へ進む。
ステップS15では、ECU9は、加速度α、エンジン回転数N及びアクセル開度Pを取得する。次に、ECU9は、車速Vとエンジン回転数Nに基づいてトランスミッションギア比itを推定する(ステップS16)。更に、エンジン回転数N、及びアクセル開度Pに基づきエンジン特性マップを参照してエンジントルクTeを算出し、式(4)に基づいて車両の駆動力Fを推定する(ステップS17)。
次にECU9は、図8のステップS18へ進み、加速度αが加速度の演算下限値αmin(所定の加速度)よりも大きいか否かを判定する。加速度αが、所定の演算下限値αmin以下である場合は、車両重量の演算処理を実行ぜずにステップS25へ進む。図4に示すように、加速度αの値が小さい低加速度時には加速度センサ3の検出ノイズ等によって加速度αの検出精度が低く、加速度αに基づく車両重量演算の精度も低い傾向にあるので、加速度αの演算下限値αminを設定することによって加速度αの推定精度が低い低加速度時の車両重量演算が除外される。加速度αがαminよりも大きい場合は、ステップS19へ進む。
ステップS19では、ECU9は、駆動力Fが駆動力の演算下限値Fmin(所定の駆動力)よりも大きいか否かを判定する。駆動力Fが駆動力の演算下限値Fmin以下であるときは、車両重量の演算処理を実行せずにステップS25へ進む。図5に示すように、駆動力Fの値が小さい低駆動力時には駆動力Fの推定精度が低く、駆動力Fに基づくが車両重量演算の精度も低い傾向にあるので、駆動力Fの演算下限値Fminを設定することによって駆動力Fの推定精度が低い低駆動力時の車両重量演算が除外される。駆動力Fが駆動力の演算下限値Fminよりも大きい場合は、ステップS20へ進む。
ステップS20では、ECU9は、演算回数カウンタC1のカウント値nに1を加算する。
次にECU9は、車両重量演算を実行する(ステップS21)。ECU9は、トランスミッションギア比itを式(5)に代入して回転部分相当質量mrを算出し、車両1の傾きθ、加速度α、車速V、駆動力F、及び回転部分相当質量mrと、予め設定された各種定数及び各種係数とを式(2)に代入して車両の質量mを算出し、算出した質量mの値を今回(n回目)の車両重量として車両重量演算値W(n)に設定する。
続いてECU9は、演算した車両重量演算値W(n)の平均化処理を実行する(ステップS22)。平均化処理は、例えば1回目〜n回目までの車両重量演算値W(1)〜W(n)を加算して演算回数nで除算することによって、n回目までの車両重量の平均値W(n)meanを算出する。具体的には、例えば前回((n−1)回目)の車両重量平均値W(n−1)meanと、今回演算した車両重量演算値W(n)とを式(6)に代入することによって、n回までの車両重量平均値W(n)meanを求める。なお、車両重量平均値W(n)meanを求めた後で、次回の平均値演算に備えて、今回算出した車両重量平均値W(n)meanを、車両重量平均値W(n−1)meanに設定しておく。
W(n)mean=(W(n)+W(n−1)mean・(n−1))/n ・・・(6)
この平均化処理によって車両重量平均値W(n)meanのバラツキが低減し、各演算回毎に車両重量平均値W(n)meanが更新される。
なお、車両重量の平均化処理は式(x)のように1回目からn回目までの演算値の単純加算平均によるものに限定されず、例えば式(7)に示すように、今回の演算結果W(n)に重み係数k、前回までの平均値W(n−1)meanに重み係数(1−k)をそれぞれ乗じて加算して平均化してもよい。
W(n)mean=k・Wn+(1−k)W(n−1)mean ・・・(7)
この場合は、今回(n回目)の演算結果に重み付けをして前回までの平均値に反映させることができる。
次にECU9は、カウンタC1のカウント値n(演算回数n)が所定の演算回数下限値n0以上か否かを判定する(ステップS23)。演算回数nが演算回数下限値n0以上の場合は、ステップS24へ進み、車両重量推定値Weに車両重量平均値W(n)meanを設定してステップS25へ進む。演算回数nが演算回数下限値n0未満の場合は、車両重量の演算回数が少なく車両重量平均値の精度が低いおそれがあるので車両重量推定値Weに車両重量平均値W(n)meanを設定せず、ステップS25へ進む。なお、車両重量推定値Weに車両重量平均値W(n)meanを設定しない場合は、車両重量推定値Weの値は、ステップS4で設定された車両重量推定初期値W0となっている。
ステップS25では、ECU9はフラグFcをONとして車両重量演算処理の開始を表示し、車両重量推定処理へ戻る。すなわち、車両重量推定処理へ戻ったときに、演算回数nがn0回以上に達している場合は、各演算回数nにおける車両重量平均値W(n)meanが車両重量推定値Weとして表示器8に表示され、各演算回毎に更新される。演算回数nがn0回未満の場合は、車両重量推定初期値W0が車両重量推定値Weとして表示器8に表示される。
次に、ステップS14においてクラッチスイッチ7がON(クラッチ断)の場合は、ステップS26へ進み、フラグFcがONか否かを判定する。フラグFcがONの場合は、車両重量演算処理が開始された後でクラッチが断となった場合であり、車両1が加速走行をしていない状態であるので、今回の車両重量演算処理をせずに図8のステップS27へ進む。フラグFcがOFFの場合は、まだ車両重量演算処理が開始されていない状態であるので、車両重量推定処理に戻る。なお、車両重量推定処理に戻る場合の車両重量推定値Weの値は、ステップS4で設定された車両重量推定初期値W0となっている。
上記のように、ECU9は、カウンタC2のカウント値tが上限値tmaxよりも大きいと判定されたとき(ステップS12)、又は車両重量演算処理が開始された後でクラッチが断となったとき(ステップS26)に図8のステップS27へ進む。ステップS27では、ECU9は、フラグFcをOFF、フラグFfをONとして車両重量演算処理が完了したことを表示し、車両重量推定処理に戻る。すなわち、カウンタC2のカウント値tが上限値tmaxよりも大きいと判定されて車両1の走行初期状態が終了したとき、又は車両重量演算処理が開始された後でクラッチが断となり車両1が加速走行を中止したときのいずれか早い時間に車両重量推定値Weの推定が完了する。
なお、この場合、車両重量の演算回数nが所定の演算回数下限値n0以上の場合は、車両重量推定値Weには車両重量推定値W(n)meanが設定されており、演算回数nがn0未満の場合は、車両重量推定値Weの値は、ステップS4で設定された車両重量推定初期値W0となっている。
本実施形態では、車両1が発進を開始し、車両1の車速Vがゼロよりも大きくなると車両重量推定部13が、車両1の走行抵抗Rと、加速度αと、駆動力Fとに基づき車両重量推定値Weを推定する。また、車両1の発進開始後、車両1の走行初期状態が終了するか、又はクラッチスイッチ7がON(クラッチ断)となるかのいずれか早い時間までに車両重量推定値Weの推定が完了する。従って、車両1が発進直後の加速走行中に必ず車両重量が推定される。
また、走行抵抗Rは、車両1の傾きや、車両1の前面が受ける風圧抵抗によって変化するが、傾斜センサ4により車両1の傾きθを検出し、車速センサ2により車速Vを検出して式(2)に基づいて走行抵抗Rを算出するので、車両重量推定値Weの推定精度が向上する。
また、走行中の車両1に加わる加速度や振動等の影響を受けない車両1の停止状態に車両1の傾きθが精度良く検出され、発進開始前の車両1の傾きが、発進開始後も略同じ傾きを維持していると見做せる走行初期状態に車両重量推定値Weが推定されるので、車両重量推定値Weの推定精度がより向上する。
また、加速度αの演算下限値αminや、駆動力Fの演算下限値Fminを設定し、加速度αが下限値αminよりも大きく、且つ駆動力Fが下限値Fminよりも大きいときに車両重量の演算を実行するので、加速度αの検出精度が低い低加速度時や、駆動力Fの推定精度が低い低駆動力時での演算が除外されて車両重量推定値Weの推定精度が向上する。
図2及び図3は、車両1が発進及び停止を繰り返して走行したときの車両重量の推定結果を示している。図中、破線は右縦軸で表される車速Vを、実線は左縦軸で表される車両重量の推定誤差を、横軸は経過時間をそれぞれ示している。なお、図2は車両1が半積時の車両重量の推定結果を、図3は車両1が定積時の車両重量の推定結果を表している。図2及び図3に示されるように、半積時、定積時ともに車両重量推定の誤差が略±10%以内の精度で良好に推定されている。本実施形態によれば、車両1が停止中に積荷の搬入や搬出によって積載重量が変動した場合であっても、車両1の発進直後の加速走行中に積載重量変動後の車両重量推定値が得られる。
なお、本実施形態では車両1が停止状態にあるときに検出した車両1の傾きθを用いて車両重量推定値Weを推定したが、例えば車両1が加速中に繰返し実行される車両重量演算の各演算回毎に、加速度αの検出とともに車両1の傾きθを検出して車両重量演算に用いてもよい。この場合は、車両重量の推定期間中に車両1の傾きθが変化しても車両重量推定の精度低下を抑制することができる。
また、加速度αの検出は、加速度センサ3による検出に限定されず、例えば車速センサ2が検出した車速Vの時間的変化から演算によって算出してもよい。この場合は、加速度センサ3の設置を省くことができる。
また、車両1が発進を開始してからの走行初期状態であるか否かの判定は、本実施形態のカウンタC2を用いた発進開始後の経過時間による判定に限定されず、例えば車両1が発進してからの走行距離を検出し、検出した走行距離が所定の距離に達するまでの期間を走行初期状態としてもよい。また、車両1が停止中に傾斜センサ4が検出した車両1の傾きθが所定の角度Δθ変化するまでの期間を走行初期状態としてもよい。
また、本実施形態では、車両重量演算を実行するか否かを駆動力Fの大きさで判定したが、判定は駆動力Fの大きさに限定されず、例えばエンジントルクTeや燃料噴射量等の大きさによって判定してもよい。
また、車両重量推定部13が推定した車両重量推定値Weの利用は、本実施形態の表示器8への表示に限定されず、例えば車両重量を必要とする他の制御装置等へ車両重量推定値Weを出力してもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、この実施形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論である。
本発明は、車両の重量推定装置として広く適用可能である。
1 車両
2 車速センサ(車速検出手段)
3 加速度センサ(加速度検出手段)
4 傾斜センサ(傾き検出手段)
9 ECU
10 走行判定部(走行判定手段)
11 走行抵抗算出部(走行抵抗算出手段)
12 駆動力推定部(駆動力推定手段)
13 車両重量推定部(車両重量推定手段)

Claims (3)

  1. 車両に搭載されて車両重量を推定する車両重量推定装置であって、
    水平面に対する前記車両の前後方向の傾きを検出する傾き検出手段と、
    前記車両の前後方向の加速度を検出する加速度検出手段と、
    前記傾き検出手段が検出した前記車両の傾きに基づいて前記車両の走行抵抗を算出する走行抵抗算出手段と、
    前記車両の駆動力を推定する駆動力推定手段と、
    前記加速度検出手段が検出した前記車両の加速度と、前記走行抵抗算出手段が算出した前記車両の走行抵抗と、前記駆動力推定手段が推定した前記車両の駆動力と、に基づいて前記車両重量を推定する車両重量推定手段と、を備える
    ことを特徴とする車両重量推定装置。
  2. 請求項1に記載の車両重量推定装置であって、
    前記車両が停止状態であるか否か、及び前記車両が発進を開始した直後の走行初期状態であるか否かを判定する走行判定手段を備え、
    前記傾き検出手段は、前記車両が停止状態であると前記走行判定手段が判定したときに前記車両の傾きを検出し、
    前記車両重量推定手段は、前記走行初期状態であると前記走行判定手段が判定したときに前記車両重量を推定する
    ことを特徴とする車両重量推定装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両重量推定装置であって、
    前記車両重量推定手段は、前記加速度検出手段が検出した加速度が所定の加速度よりも大きく、且つ前記駆動力推定手段が推定した駆動力が所定の駆動力よりも大きいときに前記車両重量を推定する
    ことを特徴とする車両重量推定装置。
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