JP2015051386A - 管理システム及び測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】水処理施設の水質検査を容易に行なうことが可能であり、かつ検査結果の信頼性を確保できる管理システムを提供する。
【解決手段】管理システムは、水処理装置で処理された処理水の水質データを送信するデータ送信装置200と、ネットワーク60を介してデータ送信装置200と接続されるサーバ装置300と、ネットワーク60を介してサーバ装置300と接続される測定装置500とを含む。データ送信装置200は、水処理装置の水質データをサーバ装置300に送信する。サーバ装置300は水質データを受信して記憶する。測定装置500は、サンプルの水質を測定する(ステップS4230)。測定装置500はさらに、サーバ装置300から水質データを取得し、測定結果と水質データとを比較して、測定したサンプルが対象の水処理装置で処理されたものであるか否かを判定する(ステップS4260)。
【選択図】図1

Description

本発明は、管理システム及び測定装置に関し、特に、水処理施設の水質を管理するための管理システム及びその管理システムに用いられる測定装置に関する。
近年、大気環境及び水環境等の環境に対する取組みが活発に進められている。こうした流れの中、次第に環境規制が強まっていくことが予想される。特に、水は人間の生活及び産業にとって欠かすことのできない重要な資源であるため、水環境の保全は重要である。
一般に、飲料用及び産業用等に利用される水には水処理施設で浄化されたものが用いられる。また近年、安全・安心な飲料水等の供給が求められており、水処理施設では高品質な水の安定供給が益々重要となってきている。安全・安心な水を安定して供給するためには、水処理施設における水質管理が非常に重要である。水質管理においては、運転条件の適正化に加えて、機器の故障等による水質悪化を防止するのが好ましい。
後掲の特許文献1は、統合管理センタで水処理施設の災害発生時の状況を把握できる水処理施設統合運用管理システムを開示する。この水処理施設統合運用管理システムは、水処理施設に配置された水処理施設側装置と、ネットワークを介して水処理施設側装置と接続された統合管理センタ側装置とを含む。水処理施設側装置は、水処理施設のプラントデータを統合管理センタに送信する。統合管理センタ側装置は、プラントデータをチェックして異常値のときに警報を出力する。統合管理センタで水処理施設の災害発生時の状況を把握できるため、災害発生時の機器の故障による水質悪化に容易に対応可能となる。
特開2008−165549号公報
一方、規制がより強化されれば、それに応じたチェック機能及び検査等が必要となる。この場合の水質検査には、簡易な装置では測定困難な測定項目が含まれる場合がある。その場合、水処理施設で採取された試料が検査機関、又は検査会社等で検査されることになる。さらに、予め定められた方法にしたがって水質分析を行なう必要があり、その方法にしたがうと現地での検査が困難になる場合も、水処理施設で採取された試料が検査機関等で検査されることになる。
試料の採取は、検査機関等の検査員の立会いのもとで行なわれるのが好ましいが、検査員を派遣するとその分費用が増加するという不都合がある。さらに、検査員が派遣されるまで試料の採取作業ができないので、採取作業を迅速に行なうことが困難になるという不都合もある。検査員の立会いがない状況で水処理施設の従業者等が試料を採取し、採取した試料を検査機関等に搬送するようにすれば、こうした不都合は解消される。しかし、この場合、検査に合格するために、水処理施設の作業員等が意図的に当該水処理施設で採取された試料とは異なる試料を検査機関等に搬送することも考えられる。そのため、検査結果の信頼性が低下する。
特許文献1のシステムでは、水処理施設の災害発生時の状況を容易に把握できるものの、こうした問題を解決することは困難である。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、本発明の1つの目的は、水処理施設の水質検査を容易に行なうことが可能であり、かつ検査結果の信頼性を確保できる管理システム、及び測定装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の第1の局面に係る管理システムは、水処理装置で処理された処理水の水質データを送信するデータ送信装置と、ネットワークを介してデータ送信装置と接続されるサーバ装置と、ネットワークを介してサーバ装置と接続される測定装置とを含む管理システムである。この管理システムはさらに、水処理装置に設置され、当該水処理装置で処理された処理水の水質を繰返し測定するための第1の測定手段を含む。データ送信装置は、第1の測定手段によって繰返し測定された各水質データを、ネットワークを介してサーバ装置に送信するための送信手段を含む。サーバ装置は、データ送信装置から送信される各水質データを受信するための受信手段と、受信した各水質データを記憶するための記憶手段とを含む。測定装置は、測定対象の試料の水質を測定するための第2の測定手段と、ネットワークを介してサーバ装置の記憶手段に記憶されている水質データの少なくとも一部を取得するためのデータ取得手段と、第2の測定手段による測定結果、及びデータ取得手段が取得した水質データに基づいて、当該測定した試料が、第1の測定手段が測定している処理水から採取されたものであるか否かを判定するための判定手段と、判定手段の判定結果に応じて、第2の測定手段の測定結果を出力するための出力手段とを含む。
水処理装置に設置された第1の測定手段が当該水処理装置で処理された処理水の水質を繰返し測定する。データ送信装置は、第1の測定手段によって繰返し測定された水質データを、ネットワークを介してサーバ装置に送信する。サーバ装置は、データ送信装置から送信される各水質データを受信し、受信した各水質データを記憶する。測定装置は、測定対象の試料の水質を第2の測定手段で測定する。測定装置はさらに、ネットワークを介してサーバ装置の記憶手段に記憶されている水質データを取得し、第2の測定手段による測定結果と取得した水質データとに基づいて、当該測定した試料が、第1の測定手段が測定している処理水から採取されたものであるか否かを判定する。測定装置は、当該測定した試料が第1の測定手段が測定している処理水から採取されたものであると判定すると、第2の測定手段で測定した結果を出力する。
サーバ装置が、データ送信装置から送信される水質データを受信して記憶することにより、第1の測定手段で測定される水質データを収集できるので、収集した水質データを用いることによって、水処理装置の処理水の水質を管理できる。規制がより強化され、それに応じたチェック機能が必要とされる場合でも、容易に水質をチェックできる。測定装置は、搬送されてきた採取試料の水質を測定できる。測定装置は、サーバ装置に記憶されている水質データを取得し、その水質データを用いて測定対象の試料(測定した試料)が検査対象の水処理装置の処理水であるか否かを判定できるので、検査結果の信頼性を確保できる。さらに、試料の採取に検査員の立会い等が不要となるため、費用の増加を抑制しながら作業の迅速化を図ることができる。そのため、水処理施設の水質検査を容易に行なうことができる。
本発明の第2の局面に係る測定装置は、水処理装置で処理された処理水の水質データを記憶するサーバ装置とネットワークを介して接続される測定装置である。この測定装置は、測定対象の試料の水質を測定するための測定手段と、ネットワークを介してサーバ装置に記憶されている水質データを取得するためのデータ取得手段と、測定手段による測定結果、及びデータ取得手段が取得した水質データに基づいて、当該測定した試料が、当該水処理装置の処理水から採取されたものであるか否かを判定するための判定手段と、判定手段の判定結果に応じて、測定手段の測定結果を出力するための出力手段とを含む。
測定装置は、測定対象の試料の水質を測定手段で測定する。測定装置はさらに、ネットワークを介してサーバ装置に記憶されている水質データを取得し、第2の測定手段による測定結果と取得した水質データとに基づいて、当該測定した試料が、サーバ装置に記憶されている水質データに対応する水処理装置から採取されたものであるか否かを判定する。測定装置は、当該測定した試料が当該水処理装置から採取されたものであると判定すると、測定手段で測定した結果を出力する。
測定装置は、搬送されてきた採取試料の水質を測定できる。測定装置は、サーバ装置に記憶されている水質データを取得し、その水質データを用いて測定対象の試料(測定した試料)が検査対象の水処理装置の処理水であるか否かを判定できるので、検査結果の信頼性を確保できる。さらに、試料の採取に検査員の立会い等が不要であるため、費用の増加を抑制しながら作業の迅速化を図ることができる。そのため、水処理施設の水質検査を容易に行なうことができる。
以上より、本発明によれば、水処理施設の水質検査を容易に行なうことが可能であり、かつ検査結果の信頼性を確保できる管理システム、及び測定装置を容易に得ることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る管理システムの全体構成を示す図である。 図1に示す管理システムの概要を説明するための図である。 図1に示す管理システムの概要を説明するための図である。 図1に示す淡水化装置の構成を示すブロック図である。 図1に示すデータ送信装置のハードウェア構成を示す制御ブロック図である。 図1に示すサーバ装置のハードウェア構成を示す制御ブロック図である。 図1に示す端末装置のハードウェア構成を示す制御ブロック図である。 図1に示す測定装置のハードウェア構成を示す制御ブロック図である。 水処理施設で処理された処理水の水質データを収集する処理を行なうために、図1に示すサーバ装置で実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 処理水の水質管理を行なうために、図1に示すサーバ装置及び端末装置で実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 検査依頼処理を行なうために、図1に示す端末装置で実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 検査依頼処理を行なうために、図1に示すサーバ装置で実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 検査処理を行なうために、図1に示す測定装置で実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 図13のステップS4030の詳細なフローである。 分析装置を用いた水質検査処理を行なうために、図1に示す測定装置で実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 図1に示す端末装置に表示される画面の一例を示す図である。 図1に示す端末装置に表示されるウィンドウの一例を示す図である。 図1に示す端末装置に表示されるウィンドウの一例を示す図である。
以下の実施の形態では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの機能及び名称も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
〈第1の実施の形態〉
[全体システム構成]
図1を参照して、本実施の形態に係る管理システムは、水処理施設50に配置されるデータ送信装置200と、データ送信装置200から送信されるデータを受信して蓄積するサーバ装置300と、水処理施設50を運営する事業者側の端末装置400と、水質の分析を行なう測定装置500とを含む。データ送信装置200、サーバ装置300、端末装置400及び測定装置500は、ネットワーク60を介して互いに通信可能に接続される。ネットワーク60への接続は、有線及び無線のいずれでもよい。
本実施の形態では、水処理施設50は海水を淡水化する海水淡水化施設である。水処理施設50には、水処理装置としての淡水化装置100が設置されている。測定装置500は例えば検査事業者の施設内に配置されている。検査事業者は検査業務を請負う。この検査事業者は法定検査等を実施して、水処理施設の水質に対して認証を行なうことも可能とされる。法定検査を実施するために資格等が必要な場合は、検査事業者はそうした資格等を有しているものとする。端末装置(以下「淡水化事業者側装置」と呼ぶ場合がある。)400は水処理施設50を運営する事業者(以下「淡水化事業者」と呼ぶ。)側に配置されている。この端末装置400は水処理施設50内に配置されていてもよいし、水処理施設50以外の淡水化事業者の施設等に配置されていてもよい。なお、図1に示した水処理施設50の数は一例であって、図1に示した数に限定されるものではない。水処理施設50は1つであってもよいし、複数であってもよい。
管理システムはさらに、淡水化装置100に設置されたセンサ150(図4参照)を含む。センサ150は、淡水化装置100で処理された処理水の水質を測定する。センサ150は、処理水の水質を繰返し測定し、その水質データを出力する。データ送信装置200には、センサ150から出力された水質データが入力される。図2を参照して、データ送信装置200はセンサ150からの水質データ(信号)を、ネットワーク60を介してサーバ装置300に送信する。サーバ装置300は、データ送信装置200から送信された水質データを受信すると、受信した水質データを記憶する。すなわち、サーバ装置300は、淡水化装置100で処理された処理水の水質データを、ネットワーク60を介して収集する。サーバ装置300はまた、データ送信装置200から送信された水質データ(記憶している水質データ)を端末装置400に送信する。これにより、端末装置400で水処理施設50の水質をモニタできる。
検査事業者は、例えば淡水化事業者等からの検査を請負う。淡水化事業者から請負う検査には、例えば法定検査、及び定期検査(自主検査)等が含まれる。依頼された検査が自主検査等であって水質の測定項目(検査項目)が淡水化装置100に設置されたセンサ150で測定可能なものである場合、その測定項目の水質データはサーバ装置300に記憶されるので、検査事業者はサーバ装置300から水質データを取得して水質検査の検査報告書等を作成できる。
図3を参照して、依頼された検査が法定検査等であって現地(水処理施設50)での検査が困難な場合、水処理施設50で採取されたサンプル(試料)を用いて測定装置500で水質を測定する。水処理施設50で採取されたサンプルは、例えば郵便又は宅配便等で、測定装置500が設置されている施設まで搬送される。搬送されたサンプルの水質は測定装置500で測定される。その際、測定装置500はネットワーク60を介してサーバ装置300に記憶されている水質データを取得し、その水質データを用いて、搬送されたサンプルが依頼された淡水化装置100で処理されたものであるか否かを判定する。搬送されたサンプルが依頼された淡水化装置100で処理されたものであると判定された場合、測定装置500は検査結果を出力する。測定したサンプルの水質が基準値を満たす場合、検査事業者は検査に合格したことを示す証明書を発行(認証)する。
[淡水化装置100の構成]
図4を参照して、淡水化装置100はRO(Reverse Osmosis)膜を用いた逆浸透膜法により海水を淡水化する装置である。この淡水化装置100は、取水設備80より取入れた原水(海水)を蓄える原水槽102、原水を濾過することによって原水中の微粒子等を取除くUF(Ultrafiltration)膜モジュール104、UF膜モジュール104で濾過された濾過海水を蓄える濾過水槽106、UF膜モジュール104で濾過された濾過海水を淡水化処理するRO膜モジュール108、RO膜モジュール108で処理された処理水を蓄える処理水槽110、及び消毒のための塩素を注入する塩素注入機112を含む。淡水化装置100はさらに、原水槽102中の原水をUF膜モジュール104に送るポンプ114、RO膜モジュール108に高圧の海水を送りこむための高圧ポンプ116、及び処理水槽110中の水を需要家に供給するためのポンプ118を含む。
UF膜モジュール104は、有機材料又は無機材料から作られた膜によって原水を濾過する。UF膜の孔径は約0.01μm〜約0.001μmであり、原水中における懸濁物質(微粒子)等のRO膜に影響を与える物質を取除く。RO膜モジュール108はRO膜(図示せず。)を含む。RO膜は濾過膜の一種であり、水を通しイオン及び塩類等の水以外の不純物は透過しない性質を持つ。海水に圧力を加えてRO膜を通過させることにより淡水を取出せる。海水に圧力を加える高圧ポンプ116には、例えばタービンポンプ及びプランジャーポンプ等を用いることができる。塩素注入機112は、残留塩素濃度が所定の値となるように、濾過水槽106及び処理水槽110に塩素剤を注入する。
処理水槽110には上記センサ150が設置されている。センサ150はRO膜モジュール108によって処理された処理水の水質を測定し、測定したデータを出力する。センサ150は、例えば、処理水の濁度、色度、残留塩素及び電気伝導率等を測定する。これら以外に、例えば、TOC(全有機炭素量)、鉄分、溶存水素、溶存酸素、及びpH等を測定してもよい。なお、これらの測定項目は、適用される水質基準等によって適宜変更するのが好ましい。
[ハードウェア構成]
《データ送信装置200》
図5を参照して、データ送信装置200は水処理施設50に配置される。データ送信装置200は、ネットワーク60との接続を提供するネットワークインターフェイス(以下「ネットワークI/F」と記す。)210を含む。データ送信装置200は、このネットワークI/F210を介して、ネットワーク60上のサーバ装置300と所定の通信プロトコルにしたがったデータ通信を行なうことができる。データ送信装置200はセンサ150から送信される水質データを受信する。データ送信装置200は、受信した水質データをネットワークI/F210を介してサーバ装置300に送信する。水質データは、水質データの測定日時(受信日時)及びデータ送信装置200を識別するための識別データとともに、例えば所定の時間間隔でサーバ装置300に送信される。
《サーバ装置300》
図6を参照して、サーバ装置300は例えばPC(Personal Computer)サーバからなる装置であり、制御部310、記憶部320、操作部330、表示部340、及びネットワークI/F350を含む。
制御部310は、実質的にコンピュータであって、CPU312、ROM314及びRAM316を含む。CPU312には、バスライン360が接続されており、このバスライン360には、ROM314及びRAM316が電気的に接続される。CPU312は、測定装置500及び端末装置400等の外部装置、又は操作部330等からの指示に応じて各種コンピュータプログラム(以下単に「プログラム」と記す場合がある。)を実行することによって、サーバ装置300の各構成部の動作及び外部装置との通信等の所望の処理を実行する。
上記の各種コンピュータプログラムは、予めROM314又は記憶部320に記憶されており、所望の処理の実行時において、当該ROM314又は記憶部320から読出されてRAM316に転送される。CPU312は、CPU312内に図示しないプログラムカウンタと呼ばれるレジスタに格納された値によって指定される、RAM316内のアドレスからプログラムを読出し、解釈する。CPU312はまた、読出された命令によって指定されるアドレスから演算に必要なデータを読出し、そのデータに対し命令に対応する演算を実行する。実行の結果も、RAM316、記憶部320及びCPU312内のレジスタ等の、命令によって指定されるアドレスに格納される。
記憶部320は、例えばHDD(Hard Disk Drive)を含む。記憶部320には、サーバ装置300の一般的な動作を実現するためのプログラムとともに、データ送信装置200から送信された水質データ等を含む各種データを記憶する。記憶部320はさらに、データ送信装置200の識別データと、そのデータ送信装置200が設置されている水処理施設50を運営する事業者の識別データ(淡水化事業者側装置400の識別データ)とを対応付けて記憶する。
操作部330は、例えば、操作者の指示等に応じた各種入力及び文字入力等を行なうキーボード、及びポインティングデバイスであるマウスからなる。表示部340は、サーバ装置300における処理結果等を表示するための、例えば液晶ディスプレイ等からなる表示装置である。操作部330及び表示部340は、インターフェイス(図示せず。)を介してバスライン360と接続される。
サーバ装置300は、ネットワークI/F350を介してネットワーク60と接続されており、ネットワーク上に接続される外部機器とのデータ通信が可能である。サーバ装置300は、ネットワークI/F350を介して、データ送信装置200から送信された水質データを受信し、記憶部320に記憶する。記憶部320は、受信した水質データを、当該水質データの測定日時及びデータ送信装置200を識別するための識別データと対応付けて記憶する。サーバ装置300には、データ送信装置200から所定の間隔で送信された水質データが順次記憶される。
サーバ装置300の各構成部には電源(図示せず。)が接続され、この電源から電圧が印加されることで、サーバ装置300の各構成部の動作が可能になる。
《端末装置(淡水化事業者側装置)400》
図7を参照して、端末装置400は、例えばPCからなる装置であり、いずれもバスライン460に接続される、制御部410、記憶部420、操作部430、表示部440、及びネットワークI/F450を含む。制御部410は、実質的にコンピュータであって、CPU412、ROM414及びRAM416を含む。この端末装置400は、記憶部420に記憶されるデータ及びプログラムが異なる点を除いて、上記したサーバ装置300と同じ構成を有する。以下、異なる点について説明する。
記憶部420は、外部機器と通信して、水処理施設50(淡水化装置100)の処理水の水質をモニタするためのプログラム、及び端末装置400の一般的な動作を実現するためのプログラムを記憶する。端末装置400は、ネットワークI/F450を介してサーバ装置300と通信し、サーバ装置300から水処理施設50の水質データを取得する。端末装置400は、取得した水質データを表示部440に表示する。
《測定装置500》
図8を参照して、測定装置500は、水質を分析する分析装置500Aと、分析装置500Aと通信可能に接続され、測定データ等のデータを処理するデータ処理端末500Bとを含む。分析装置500Aは、例えば公定検査に用いることが可能な装置であり、対象試料の水質を測定するセンサ502を含む。このような装置としては、例えば、クロマトグラフ装置、及び高周波プラズマ発光質量分析装置等の分析装置が挙げられる。分析装置500Aは、測定項目に応じて、1台又は複数台の装置を含む。この分析装置500Aは、処理水槽110に設置されたセンサ150(図4参照)で測定される測定項目の少なくとも一部を含む、複数の測定項目(検査項目)の水質を検査(分析)可能とされている。
データ処理端末500Bは、例えばPCからなる装置であり、制御部510、記憶部520、操作部530、表示部540、ネットワークI/F550、及び通信I/F560を含む。制御部510は、実質的にコンピュータであって、CPU512、ROM514及びRAM516を含む。このデータ処理端末500Bは、記憶部520に記憶されるデータ及びプログラムが異なる点、並びに、通信I/F560が設けられる点を除いて、上記したサーバ装置300と同じ構成を有する。以下、異なる点について説明する。
記憶部520は、分析装置500Aの分析結果を処理するプログラム、分析結果を処理する際に使用する各種データ、及びデータ処理端末500Bの一般的な動作を実現するためのプログラム等を記憶する。記憶部520はまた、水質の基準値データ、及び測定したサンプルが依頼された水処理装置(淡水化装置100)で処理されたものであるか否かを判定する際の許容範囲を算出するためのデータを記憶する。例えば、測定方法の違いによる誤差、並びに、サンプルの搬送時間及び搬送時の環境等の影響による誤差等のデータが予め記憶部520に記憶されている。測定方法の違いによる誤差は、例えば、同じ測定項目をセンサ150(図4参照)と分析装置500A(センサ502)とで測定した場合の誤差等を含む。記憶部520はさらに、プリンタドライバを記憶する。制御部510は、このプリンタドライバを実行することによって、アプリケーションデータを印刷用の画像データ(PDL(Page Description Language)データ等)に変換する処理、及び、操作者によって指定された画像データを印刷装置600(図3参照)に送信して印刷させる処理等を実現できる。
通信I/F560は、外部機器との接続を提供するインターフェイスである。この通信I/F560は、バスライン570に接続されており、CPU512の制御の下で、分析装置500Aとの間でデータを送受信する。
[ソフトウェア構成]
図9を参照して、本実施の形態に係る管理システムにおいて、水処理施設50で処理された処理水の水質データを収集する処理を行なうために、サーバ装置300で実行されるコンピュータプログラムの制御構造について説明する。このプログラムは、サーバ装置300の電源スイッチがオンされると起動される。
このプログラムは、データ送信装置200からの水質データを受信したか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1000と、ステップS1000において、データ送信装置200からの水質データを受信したと判定された場合に実行され、受信した水質データを記憶部320に記憶し、制御をステップS1000に戻すステップS1010とを含む。ステップS1000において、データ送信装置200からの水質データを受信していないと判定された場合は、水質データを受信するまで待機する。
図10を参照して、本実施の形態に係る管理システムにおいて、処理水の水質管理を行なうために、サーバ装置300及び端末装置400で実行されるコンピュータプログラムについて説明する。
図10の左側に示すプログラムは、サーバ装置300において実行される。このプログラムは、サーバ装置300の電源スイッチがオンされると起動される。このプログラムは、端末装置400と通信中であるか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS2000を含む。ステップS2000において、端末装置400と通信中でないと判定された場合は、端末装置400から通信開始の指示を受信するまで待機する。
このプログラムはさらに、ステップS2000において、端末装置400と通信中であると判定された場合に実行され、端末装置400の識別データと対応するデータ送信装置200の水質データを端末装置400に送信(出力)し、制御をステップS2000に戻すステップS2010と、ステップS2010の後に実行され、端末装置400との通信が終了したか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS2020とを含む。ステップS2020において、通信が終了していないと判定された場合は、制御はステップS2010に戻り、通信が終了していると判定された場合は、制御はステップS2000に戻る。ステップS2010では、例えば記憶部320に記憶されている最新の水質データを端末装置400に送信する。なお、対応するデータ送信装置200の水質データが複数の測定項目のデータを含む場合、サーバ装置300は、これら複数の測定項目の水質データを端末装置400に送信する。
図10の右側に示すプログラムは、端末装置400において実行される。このプログラムは、操作者の操作によって起動される。プログラムが起動されると、図16に示す画面700が表示部440に表示される。図10を参照して、このプログラムは、起動時にサーバ装置300との通信を開始するステップS2100と、ステップS2100の後に実行され、サーバ装置300から送信される水質データを受信するステップS2110と、ステップS2110の後に実行され、受信したデータを表示するステップS2120と、ステップS2120の後に実行され、サーバ装置300との通信を終了する指示がされたか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS2130とを含む。ステップS2130において、通信を終了する指示がされたと判定された場合は、このプログラムは終了する。一方、ステップS2130において、通信を終了する指示がされていないと判定された場合は、制御はステップS2110に戻る。
図16を参照して、画面700は、端末装置400の表示部440に表示される。この画面700は、受信した最新の水質データの測定日時を表示する領域710と、最新の水質データの項目及び測定値を一覧形式で表示する領域720と、水質データを時系列のグラフ表示する領域730と、検査事業者からの連絡事項を表示する領域740と、定期検査の依頼を行なうための検査依頼ボタン750とを含む。
検査事業者は、例えば測定装置500のデータ処理端末500Bからサーバ装置300を介して種々の連絡事項を送信できる。連絡事項には、例えば定期検査のお知らせ(定期検査日が近づいてきていることのお知らせ)等が含まれる。
図11を参照して、本実施の形態に係る管理システムにおいて、検査依頼処理を行なうために、端末装置400で実行されるコンピュータプログラムについて説明する。このプログラムは、図16に示す画面700を表示するプログラムとともに起動される。本実施の形態では、依頼可能な検査として法定検査及び簡易検査が設定されているものとする。法定検査の場合、水処理施設50で採取したサンプルが検査事業者の測定装置500で測定される。簡易検査は、自主検査等に含まれる検査であり、淡水化装置100に設置されたセンサ150で測定可能な測定項目について検査を行なう。
このプログラムは、検査依頼がされたか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS3000を含む。ステップS3000において、検査依頼がされていないと判定された場合は、検査依頼がされるまで待機する。
再び図16を参照して、ステップS3000では、画面700の検査依頼ボタン750が操作されると、検査依頼がされたと判定する。検査依頼ボタン750が操作されると、図17に示すウィンドウ800が表示される。図17を参照して、ウィンドウ800は、操作を指示する文字列(例えば「依頼する検査を選択して下さい。」)を表示するためのテキスト表示領域810、法定検査を選択するための法定検査ボタン820、簡易検査を選択するための簡易検査ボタン830、及び依頼の操作をキャンセルするためのキャンセルボタン840を含む。
再び図11を参照して、このプログラムはさらに、ステップS3000において、検査依頼がされたと判定された場合に実行され、操作がキャンセルされたか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS3010と、ステップS3010において操作がキャンセルされていないと判定された場合に実行され、依頼された検査が法定検査か否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS3020とを含む。
図17に示すキャンセルボタン840が操作されると、ステップS3010では、検査依頼がキャンセルされたと判定され、ウィンドウ800が閉じられる。キャンセルボタン840以外のボタンが操作されると、ステップS3010では、検査依頼がキャンセルされていないと判定される。ステップS3020では、法定検査ボタン820及び簡易検査ボタン830のいずれのボタンが操作されたかが判定される。簡易検査ボタン830が操作されると、図18に示すウィンドウ900に表示が切替わる。図18を参照して、ウィンドウ900は、検査希望日を入力するための入力領域910、及び送信ボタン920を含む。検査希望日は、サーバ装置300が水質データを記憶している範囲内において、過去の日を入力することも可能である。そのため、例えば毎月決められた日(例えば毎月1日)に自主検査(簡易検査)を行なっている場合であって、依頼する日がその日を過ぎている場合でも、自主検査を行なっている日付で検査依頼を行なえる。
再び図11を参照して、このプログラムはさらに、ステップS3020において、依頼された検査が法定検査であると判定された場合に実行され、法定検査依頼をサーバ装置300に送信して制御をステップS3000に戻すステップS3030と、ステップS3020において、依頼された検査が法定検査ではない(簡易検査である)と判定された場合に実行され、簡易検査依頼をサーバ装置300に送信して制御をステップS3000に戻すステップS3040とを含む。
図12を参照して、本実施の形態に係る管理システムにおいて、検査依頼処理を行なうために、サーバ装置300で実行されるコンピュータプログラムについて説明する。このプログラムは、サーバ装置300の電源スイッチがオンされると起動される。
このプログラムは、端末装置400からの検査依頼を受信したか否かを判定し、検査依頼を受信するまで待機するステップS3100と、ステップS3100において、検査依頼を受信したと判定された場合に実行され、受信した検査依頼が法定検査か否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS3110と、ステップS3110において、受信した検査依頼が法定検査であると判定された場合に実行され、法定検査依頼を測定装置500(データ処理端末500B)に通知して制御をステップS3100に戻すステップS3120と、ステップS3110において、受信した検査依頼が法定検査ではない(簡易検査である)と判定された場合に実行され、簡易検査依頼を測定装置500(データ処理端末500B)に通知して制御をステップS3100に戻すステップS3130とを含む。ステップS3130では、簡易検査の依頼とともに、端末装置400から送信された検査希望日のデータも測定装置500に通知する。
図13を参照して、本実施の形態に係る管理システムにおいて、検査処理を行なうために、測定装置500のデータ処理端末500Bで実行されるコンピュータプログラムについて説明する。このプログラムは、データ処理端末500Bの電源スイッチがオンされると起動される。
このプログラムは、サーバ装置300から検査依頼を受信したか否かを判定し、検査依頼を受信するまで待機するステップS4000と、ステップS4000において、検査依頼を受信したと判定された場合に実行され、受信した検査依頼が法定検査の依頼であるか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS4010と、ステップS4010において、受信した検査依頼が法定検査の依頼であると判定された場合に実行され、法定検査が依頼されたことを表示部540に表示してこのプログラムを終了するステップS4020と、ステップS4010において、受信した検査依頼が法定検査の依頼ではない(簡易検査の依頼である)と判定された場合に実行され、簡易検査処理を実行してこのプログラムを終了するステップS4030とを含む。
本実施の形態では、サンプルを採取する採取容器は検査事業者側で準備するものとする。ステップS4020では、法定検査が依頼されたことの通知とともに、採取容器を配送する指示を表示部540に表示する。
図14は、図13のステップS4030の詳細なフローである。図14を参照して、このルーチンは、検査希望日のデータに基づいて、現日時が、淡水化事業者が指定した検査希望日を経過しているか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS4100と、ステップS4100において、現日時が、検査希望日を経過していないと判定された場合に実行され、現日時が検査希望日であるか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS4110とを含む。ステップS4110において、現日時が検査希望日ではないと判定された場合は、検査希望日になるまで待機する。
このルーチンはさらに、ステップS4100において、現日時が検査希望日を経過していると判定された場合、及びステップS4110において、現日時が検査希望日であると判定された場合に実行され、ネットワーク60を介して、サーバ装置300から検査希望日の水質データを取得するステップS4120と、ステップS4120の後に実行され、取得した水質データを用いて検査結果の報告書を作成し、このルーチンを終了するステップS4130とを含む。
ステップS4120では、依頼された端末装置400の識別データと対応するデータ送信装置200から送信された水質データの中の当該検査希望日の水質データを取得する。検査希望日が時間まで指定されている場合、データ処理端末500Bは、検査希望日における指定された日時の水質データ、又はその日時に最も近い日時の水質データを取得する。一方、検査希望日が日付のみ指定されている場合(時間が指定されていない場合)は、データ処理端末500Bは、検査希望日における所定の時刻の水質データを取得する。ステップS4130では、予め定められたフォーマットを用いて、取得した水質データを表形式に成形(加工)することにより、自動的に検査結果の報告書を作成する。
図15を参照して、本実施の形態に係る管理システムにおいて、分析装置500Aを用いた水質検査処理を行なうために、測定装置500で実行されるコンピュータプログラムについて説明する。このプログラムは、操作者の操作によって起動される。
ここでは、配送した採取容器を用いて処理水のサンプルが採取され、採取したサンプルが、測定装置500が設置されている施設に搬送されているものとする。採取容器には、例えば採取場所(水処理施設名)、採取者名、採取日時、天候、気温及び水温等が記載されたラベルが貼られているものとする。
このプログラムは、サンプルがセットされているか否かを判定し、サンプルがセットされるまで待機するステップS4200と、ステップS4200において、サンプルがセットされたと判定された場合に実行され、サンプルの採取場所に関する情報等の所定の情報が入力されたか否かを判定し、所定の情報が入力されるまで待機するステップS4210と、ステップS4210において、所定の情報が入力されたと判定された場合に実行され、測定開始の指示がされたか否かを判定し、測定開始の指示がされるまで待機するステップS4220とを含む。
所定の情報として、例えばサンプルの採取場所(水処理施設名、データ送信装置200の識別データ等)、及びサンプルの採取日時等が入力される。ステップS4210では、これらの情報が入力されたか否かを判定する。
このプログラムはさらに、ステップS4220において、測定開始の指示がされたと判定された場合に実行され、セットされたサンプルの水質を測定するステップS4230と、ステップS4230の後に実行され、ネットワーク60を介してサーバ装置300から水質データを取得するステップS4240と、ステップS4240の後に実行され、サンプルの水質測定結果と、取得した水質データとを比較するステップS4250とを含む。
ステップS4240では、ステップS4210で入力された情報に基づいて、対応する水処理施設の水質データの中からサンプルの採取日時に対応する水質データを取得する。ステップS4250では、取得した水質データの測定項目と、サンプルの水質測定結果における対応する測定項目とを比較する。
このプログラムはさらに、ステップS4250の後に実行され、比較した結果が誤差範囲内であるか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS4260と、ステップS4260において、誤差範囲内であると判定された場合に実行され、サンプルの測定結果を用いて検査結果の報告書を作成し、このプログラムを終了するステップS4270と、ステップS4260において、誤差範囲内ではないと判定された場合に実行され、測定したサンプルが依頼された水処理施設のものではない可能性があることを通知してこのプログラムを終了するステップS4280とを含む。
ステップS4260では、測定方法の違いによる誤差、及びサンプルの搬送時間の影響による誤差等のデータを読出して許容可能な誤差を算出し、算出した誤差を考慮して、比較した結果が誤差範囲内であるか否かを判定する。ステップS4270では、予め定められたフォーマットを用いて、サンプルの測定結果を表形式に成形(加工)することにより、自動的に検査結果の報告書を作成する。
[動作]
本実施の形態に係る管理システムは以下のように動作する。
《水質データの収集処理時の動作》
図4を参照して、処理水槽110に設置されたセンサ150は、淡水化装置100で処理された処理水の水質を測定する。センサ150は、処理水の水質を所定の時間間隔で繰返し測定し、測定した水質データをデータ送信装置200に送信する。図2を参照して、データ送信装置200は、センサ150からの水質データを、例えば所定の時間間隔でネットワーク60を介してサーバ装置300に送信する。サーバ装置300はデータ送信装置200から送信される各水質データを順に受信し(図9に示すステップS1000においてYES)、受信した各水質データを記憶部320に記憶する(ステップS1010)。サーバ装置300は、受信した各水質データを、水質データの測定日時及びデータ送信装置200を識別するための識別データと対応付けて記憶部320に記憶する。サーバ装置300には、淡水化装置100の処理水の水質データが蓄積(収集)される。具体的には、データ送信装置200から例えば1分間隔で水質データが送信される場合、サーバ装置300には、1分間隔で測定された複数の水質データが記憶される。なお、サーバ装置300は、水質データを端末装置400に送信した場合でも、送信した水質データは記憶部320から削除されない。
《水処理施設の水質管理時の動作》
図2を参照して、淡水化事業者側の端末装置400とサーバ装置300とが通信中である場合(図10に示すステップS2000においてYES)、サーバ装置300は、ネットワーク60を介して記憶部320に記憶されている水質データを端末装置400に送信(出力)する(ステップS2010)。サーバ装置300は、例えば所定の時間間隔で、淡水化装置100の水質データを端末装置400に送信する。具体的には、サーバ装置300は、記憶部320に記憶されている最新の水質データを所定の時間間隔で端末装置400に送信する。端末装置400は、サーバ装置300から送信された水質データを受信すると(ステップS2110)、その水質データを表示部440に表示する(ステップS2120)。
《検査依頼処理時の動作》
図16を参照して、淡水化事業者(例えば淡水化事業者の従業員)は、端末装置400の画面700に表示される検査依頼ボタン750を操作することにより検査事業者に水質検査を依頼できる。検査依頼ボタン750が操作されると、図17に示すウィンドウ800が表示される。淡水化事業者は、ウィンドウ800に表示されるボタンを操作することにより、法定検査及び簡易検査のいずれかを依頼できる。法定検査ボタン820が操作されると(図11に示すステップS3020においてYES)、端末装置400は法定検査の依頼をサーバ装置300に送信する(ステップS3030)。一方、ウィンドウ800において、簡易検査ボタン830が操作されると、図18に示すウィンドウ900に表示が切替わる。ウィンドウ900では、検査希望日を入力できる。送信ボタン920が操作されると、端末装置400は、検査希望日を示すデータとともに簡易検査の依頼をサーバ装置300に送信する(ステップS3040)。
サーバ装置300は、端末装置400から送信された検査依頼を受信する(図12に示すステップS3100においてYES)。サーバ装置300は、受信した検査依頼が、法定検査及び簡易検査のいずれであるかを判定する(ステップS3110)。受信した検査依頼が法定検査である場合(ステップS3110においてYES)、サーバ装置300は、ネットワーク60を介して法定検査の依頼を測定装置500(データ処理端末500B)に通知する(ステップS3120)。受信した検査依頼が簡易検査である場合(ステップS3110においてNO)、サーバ装置300は、ネットワーク60を介して法定検査の依頼を測定装置500(データ処理端末500B)に通知する(ステップS3130)。
図13を参照して、測定装置500(データ処理端末500B)は、サーバ装置300からの検査依頼の通知を受信すると(ステップS4000においてYES)、その通知が法定検査の依頼の通知及び簡易検査の依頼の通知のいずれであるかを判定する(ステップS4010)。法定検査の依頼を受信した場合(ステップS4010においてYES)、測定装置500は法定検査の依頼を受けたことを表示部540に表示する(ステップS4020)。一方、簡易検査の依頼を受信した場合(ステップS4010においてNO)、測定装置500は簡易検査の依頼を受けたことを表示部540に表示するとともに、簡易検査の処理を実行する(ステップS4030)。
《法定検査(水質検査処理)時の動作》
検査事業者は、サンプルを採取する採取容器を、依頼元の水処理施設50に配送する。採取容器は、例えばクーラーボックス等の容器とともに配送される。水処理施設50の従業員(作業員)は、採取容器にサンプルを採取する。サンプルの採取方法が予め規定されている場合は、その採取方法にしたがって採取するのが好ましい。
水処理施設50の従業員は、サンプルを採取すると、例えば採取場所(水処理施設名)、採取者の氏名、採取日時、天候、気温及び水温等をラベルに記載して、そのラベルを、サンプルを採取した採取容器に貼付ける。
図3を参照して、水処理施設50の従業員は採取容器をクーラーボックス等の容器に保冷剤とともに収納し、検査事業者宛に返送する。返送時の搬送は、郵便及び宅配便等を利用してもよいし、これら以外の搬送方法を利用してもよい。例えば、水処理施設50の従業員が、サンプルが入った採取容器を測定装置500が設置されている施設に持参してもよい。
検査事業者の検査員は、搬送されたサンプルを分析装置500Aにセットし(図15に示すステップS4200においてYES)、採取容器のラベルに記載された情報を測定装置500に入力する(ステップS4210においてYES)。検査員が、測定開始の操作を行なうと(ステップS4220においてYES)、測定装置500は水質の測定を開始する(ステップS4230)。測定装置500は、サーバ装置300と通信して、対応する水処理施設50の水質データの中からサンプルの採取日時に対応する水質データを取得する(ステップS4240)。サーバ装置300に、採取日時と同じ日時の水質データが記憶されている場合、測定装置500は、その水質データを採取日時に対応する水質データとして取得する。一方、サーバ装置300に、採取日時と同じ日時の水質データが記憶されていない場合、測定装置500は、採取日時に最も近い日時の水質データを採取日時に対応する水質データとして取得する。なお、測定装置500がサーバ装置300から水質データを取得した場合でも、サーバ装置300の記憶部320から当該水質データは削除されない。
測定装置500は、取得した水質データの測定項目と、サンプルの水質測定結果における対応する測定項目とを比較する。比較する測定項目は予め定められているものとする。比較する測定項目は1つであってもよいし複数であってもよい。ただし、複数の測定項目を比較することによって、測定しているサンプルが検査対象の淡水化装置100で処理されたものであることを高い精度で判定できる。比較する測定項目は、適用される水質基準等によって異なるが、例えば、導電率、TDS(Total Dissolved Solids(総溶解固形分))、濁度、色度、pH、比重、ORP(Oxidation Reduction Potential(酸化還元電位))等を設定できる。また、温度補正等の補正が必要な測定項目を用いる場合には、温度も合わせて測定しておくのが好ましい。温度の他に溶存酸素、パーティクル数等も測定項目に設定できる。
淡水化装置では、導電率(イオン濃度)と、透過率(濁度、色度)及び屈折率(比重)とで殆どの場合は淡水化できているか評価できるので、これらを測定項目とするのが好ましい。導電率を測定する場合は電磁濃度計を用いれば非接触で測定できるので、電極方式に比べて電極の劣化によるメンテナンス、電極を劣化させる不純物が流れてきた場合の点検等が不要になるため好ましい。透過率、屈折率等による非接触光学測定方式も同様にメンテナンス頻度が比較的少なくてすむため好ましい。これらの方式を用いることで常時モニタリングが可能となり好ましい。
さらに、原水で特に濃度が高い、又は環境を鑑みて濃度が高くなる可能性がある、注意すべき項目については、これらを測定項目に加えておくことが好ましい。例えば、海水を淡水化する場合には、ナトリウム濃度、又は塩化物濃度をイオン電極法で測定したり、フッ素濃度が高い井戸水等を淡水化する場合にはフッ素濃度をイオン電極法等で測定したりすることが好ましい。
さらに、消毒のために塩素を注入する場合には、塩素濃度を測定項目に加えて、イオン電極法で測定することが好ましい。この場合、淡水化装置の後段かつ塩素を注入する前段の位置に、上記淡水化できているか評価する項目を測定する装置を備えることが好ましい。この場合、塩素を注入する塩素注入漕では主として塩素のみが導電率を上昇させる要因であるため、導電率を測定することで間接的に塩素濃度を推定することができる。そのため、塩素濃度に代えて導電率を測定項目とすることも可能である。なお、イオン電極法等を用いて接触式で測定する場合は常時モニタリングにより頻繁な電極メンテナンスが必要になる場合がある。このような場合、常時モニタリングに代えて、サンプリング指定時刻付近の時間帯だけ遠隔操作等により電極を被測定水に接触させて測定する装置としてもよい。
本実施の形成では、淡水化装置について記載しているが、例えば工業排水等の排水処理装置についても淡水化装置と同様にすることができる。例えば、工程から出る排水にアンモニアが多く含まれることが予め分かっているならば、アンモニアを測定項目としてその濃度をイオン電極法で測定することができる。
このように原水、排出基準等を鑑みて、シアン、硝酸、カルシウム、カリウム、クロロフィル、その他様々な測定項目を適切に組み合わせることができる。また、水質データに限らず、サンプル容器に張り付けるラベルに記載する天候、気温、湿度等との整合性を確認するために、装置周辺の気温、湿度、日照等の気象(大気)データを測定項目とすることもできる。
比較した結果が誤差範囲内であれば、測定したサンプルは検査対象の淡水化装置100で処理されたものである可能性が高い。そのため、本実施の形態では、比較した結果が誤差範囲内であれば、測定装置500は、測定したサンプルは検査対象の淡水化装置100で処理されたものであると判定する(ステップS4260においてYES)。さらに測定装置500は、基準値データを読出して、測定したサンプルの水質が基準値を満たすか否かを判定する。そして、予め定められたフォーマットを用いて、サンプルの測定結果を表形式に成形することにより、自動的に検査結果の報告書を作成する(ステップS4270)。作成した報告書は印刷装置600(図3参照)で印刷される。測定したサンプルの水質が基準値を満たす場合、検査事業者は、印刷した報告書を、検査に合格したことを示す証明書として発行する(認証する)。なお、報告書及び証明書は、ネットワーク60を介して依頼元の淡水化事業者(例えば端末装置400)に送信するようにしてもよい。
一方、比較した結果が誤差範囲から外れている場合、測定装置500は、測定したサンプルが検査対象の淡水化装置100で処理されたものではない可能性があることを通知する。具体的には、例えば、測定したサンプルが検査対象の淡水化装置100で処理されたものではない可能性があることを表示部540に表示する。
《簡易検査時の動作》
図14を参照して、測定装置500は、簡易検査の依頼を受信すると(図13に示すステップS4010においてNO)、現日時が検査希望日を経過しているか否かを判定する(ステップS4100)。検査希望日を経過している場合(ステップS4100においてYES)、測定装置500(データ処理端末500B)は、ネットワーク60を介して、サーバ装置300から検査希望日に対応する水質データを取得する(ステップS4120)。一方、現日時が検査希望日を経過していない場合(ステップS4100においてNO)、検査希望日になるまで待機する(ステップS4110)。現日時が検査希望日になると、サーバ装置300には検査希望日の水質データが記憶されるため、測定装置500(データ処理端末500B)は、ネットワーク60を介してサーバ装置300から検査希望日に対応する水質データを取得する(ステップS4120)。なお、測定装置500がサーバ装置300から水質データを取得した場合でも、サーバ装置300の記憶部320から当該水質データは削除されない。
データ処理端末500Bは、サーバ装置300から水質データを取得すると、取得した水質データを表形式に成形(加工)することにより、自動的に検査結果の報告書を作成する。作成した報告書は印刷装置600(図3参照)で印刷される。なお、この場合の報告書も、ネットワーク60を介して依頼元の淡水化事業者(例えば端末装置400)に送信するようにしてもよい。
[本実施の形態の効果]
以上の説明から明らかなように、本実施の形態に係る管理システムを利用することにより、以下に述べる効果を奏する。なお、ここで述べる効果は、後述の第2〜12の実施の形態においても同様に奏するものである。
淡水化装置100の処理水槽110に設置されたセンサ150が当該淡水化装置100で処理された処理水の水質を測定する。データ送信装置200は、センサ150によって測定された水質データを、ネットワーク60を介してサーバ装置300に送信する。サーバ装置300は、データ送信装置200から送信される水質データを受信し、受信した水質データを記憶部320に記憶する。測定装置500は、測定対象のサンプルの水質を分析装置500Aのセンサ502で測定する。測定装置500はさらに、ネットワーク60を介してサーバ装置300の記憶部320に記憶されている水質データを取得し、分析装置500Aのセンサ502で測定された測定結果と、取得した水質データとに基づいて、当該測定したサンプルが、センサ150が測定している処理水(検査依頼された水処理施設50の処理水)から採取されたものであるか否かを判定する。測定装置500は、当該測定したサンプルが検査依頼された水処理施設50の処理水から採取されたものであると判定すると、分析装置500Aのセンサ502で測定した結果を出力する。
サーバ装置300が、データ送信装置200から送信される水質データを受信して記憶することにより、センサ150で測定される水質データを収集できるので、収集した水質データを用いることによって、淡水化装置100の処理水の水質を管理できる。環境規制がより強化され、それに応じたチェック機能が必要とされる場合でも、容易に水質をチェックできる。
測定装置500は、搬送されてきたサンプルの水質を測定できる。測定装置500は、サーバ装置300に記憶されている水質データを取得し、その水質データを用いて測定対象のサンプル(測定したサンプル)が検査対象の淡水化装置100の処理水であるか否かを判定できるので、検査結果の信頼性を確保できる。例えば処理膜をその寿命を超えて使用していると、処理水の水質が悪化することが容易に予想される。そのような場合、検査に合格するために、当該水処理施設で採取されたサンプルとは異なるサンプル(水質が悪化していない水)が水処理事業者側に搬送される可能性も否定できない。本実施の形態では、検査対象の水処理施設で採取されたサンプルか否かを容易に判定できるので、有効な検査結果であることを証明しやすくできる。
さらに、取得した水質データの測定項目と、サンプルの水質測定結果における対応する測定項目とを比較することにより、容易に、当該測定したサンプルが検査対象の淡水化装置100の処理水であるか否かを判定できる。したがって、容易に検査結果の信頼性を確保できる。
〈第2の実施の形態〉
上記第1の実施の形態では、淡水化装置の一例として逆浸透膜法を用いた装置について示したが、本発明はそのような実施の形態には限定されない。淡水化装置は逆浸透膜法以外の方法を用いる装置であってもよい。例えば、海水を蒸発させて淡水を作る多段フラッシュ蒸発法、海水を電気泳動により塩分を除去した水を作る方法、又はイオン交換膜法等を用いた淡水化装置であってもよい。
〈第3の実施の形態〉
上記第1の実施の形態では、水処理施設の一例として海水を淡水化する海水淡水化施設について示したが、本発明はそのような実施の形態には限定されない。水処理施設は、海水淡水化施設以外の施設であってもよい。例えば、河川から取水した水、又は地下水等を浄化・消毒する浄水施設であってもよいし、排水処理施設であってもよい。
〈第4の実施の形態〉
上記第1の実施の形態では、淡水化装置において、原水を濾過する前処理装置としてUF膜モジュールを用いた例を示したが、本発明はそのような実施の形態には限定されない。UF膜モジュール以外の前処理装置を用いてもよい。例えば、UF膜モジュールに代えて、又はUF膜モジュールとともに、MF(Microfiltration)膜モジュールを用いる構成であってもよい。
〈第5の実施の形態〉
上記第1の実施の形態では、サーバ装置が記憶している最新の水質データを淡水化事業者側装置(端末装置)に送信する例について示したが、本発明はそのような実施の形態には限定されない。例えば、端末装置からの指示に基づいて、サーバ装置が記憶部に記憶している過去の水質データを端末装置に装置するようにしてもよい。
〈第6の実施の形態〉
上記第1の実施の形態では、淡水化装置に設置されたセンサによって測定された全ての測定項目の水質データを端末装置(淡水化事業者側装置)に送信する例について示したが、本発明はそのような実施の形態には限定されない。センサによって測定された一部の測定項目の水質データを端末装置に送信するようにしてもよい。さらに、淡水化装置に設置されたセンサによって測定された水質データを端末装置(淡水化事業者側装置)に送信しないようにしてもよい。この場合、管理システムは、端末装置(淡水化事業者側装置)を含まない構成とすることもできる。
〈第7の実施の形態〉
上記第1の実施の形態では、サーバ装置が、端末装置(淡水化事業者側装置)に対して水質データを送信するように構成した例について示したが、本発明はそのような実施の形態には限定されない。例えば、サーバ装置が、端末装置(淡水化事業者側装置)に代えて、検査事業者側の測定装置(データ処理端末)に水質データを送信するように構成してもよい。この場合、検査事業者側で水処理施設の水質管理を行なうことができる。さらに、サーバ装置が、端末装置(淡水化事業者側装置)及び検査事業者の測定装置(データ処理端末)の両方に水質データを送信するように構成してもよい。この場合、淡水化事業者側に送信する水質データと検査事業者側に送信する水質データとは、同じ測定項目のデータであってもよいし、異なる測定項目でデータであってもよい。例えば、淡水化事業者側には、センサによって測定された一部の測定項目の水質データを送信するようにし、検査事業者側には、センサによって測定された全ての測定項目の水質データを送信するようにしてもよい。もちろん、その逆であってもよい。
さらに本管理システムにおいて、測定装置は、サーバ装置から水質データを取得した際に、取得した水質データ(例えば検査希望日に対応する水質データ、又はサンプルの採取日時に対応する水質データ(以下「対応の水質データ」と記す。))が異常データ(外れ値)であるか否かを判定(判断)するように構成されているとより好ましい。異常データとは、例えば前後のデータと比較して突出して大きい又は小さいデータである。こうした異常データは、装置(センサ)の故障、及びノイズ等によって生じる場合がある。異常データであるか否かは、例えば対応の水質データをその前後のデータと比較することにより容易に判定できる。例えば、異常データか否かの判定は、対応の水質データとその前後の水質データとの差が予め定められた値を超えているか否かにより行なうことができる。そのため、測定装置は、対応の水質データを含む所定の期間の複数の水質データをサーバ装置から取得し、これらの水質データを用いて、対応の水質データが異常なデータであるか否かを判定するように構成されていると好ましい。対応の水質データが異常データである場合、例えば、対応の水質データの測定日時に近いデータであって正常なデータを、対応の水質データとして用いてもよい。
さらに法定検査時において、搬送されたサンプルに採取時間が明記(明示)されていない場合(採取日だけが記載されている場合)、測定装置は採取日における所定の時刻の水質データを対応の水質データとしてサーバ装置から取得するようにしてもよい。さらにこの場合において、採取日時における水質データを全て取得し、その平均値を対応の水質データとして用いてもよい。対応の水質データとしてどのような水質データを用いるかは適宜設定することができる。
〈第8の実施の形態〉
上記第1の実施の形態では、淡水化事業者側装置としてPCからなる端末装置を用いた例を示したが、本発明はそのような実施の形態には限定されない。淡水化事業者側の端末装置はPC以外の装置であってもよい。例えば、淡水化事業者側の端末装置は専用に設計された専用端末であってもよい。
さらに上記第1の実施の形態において、検査事業者側の測定装置を構成する分析装置とデータ処理装置とは、ネットワークを介して接続される構成であってもよい。
〈第9の実施の形態〉
上記第1の実施の形態では、検査事業者側の測定装置に含まれるデータ処理端末をPCとした例について示したが、本発明はそのような実施の形態には限定されない。データ処理端末はPC以外の端末装置であってもよい。さらに、検査事業者側の測定装置は、データ処理端末を含まない構成であってもよい。例えば、分析装置が、データ処理端末で実行される処理と同じ処理を実行可能であれば、データ処理端末で実行される処理を分析装置で行なうようにしてもよい。
〈第10の実施の形態〉
上記第1の実施の形態では、検査事業者側の測定装置において、データを表形式に加工することによって検査結果の報告書を自動的に作成するように構成した例について示したが、本発明はそのような実施の形態には限定されない。例えば、水質データ及び測定結果等のデータを人手で入力する構成であってもよい。
さらに、淡水化装置に設置されたセンサによって測定された水質データを用いて、設備のメンテナンス予測を行なうようにしてもよい。例えば、水質データを予め設定された数値と比較することにより、膜モジュールを交換する必要があるか否かを判定するようにしてもよい。この場合、原水槽の原水の水質及び濾過水槽の濾過海水の水質もセンサで測定するようにすれば、これらのデータとの比較によって、膜モジュールを交換する必要があるか否か、どの程度の期間使用し続けることができるか等の評価を容易にできる。さらに、UF膜モジュール及びRO膜モジュールに例えば膜の破断を検知する膜破断検査装置等を設置し、その装置から送信される信号(故障シグナル)をサーバ装置で受信するようにしてもよい。サーバ装置が故障シグナルを受信した場合、外部の端末装置に通知するようにすれば、UF膜モジュール及びRO膜モジュールの破断の有無を監視できる。なお、本管理システムは、故障シグナルを受信する端末装置を含む構成であってもよい。こうした端末装置は、メンテナンス事業者側の端末装置を用いることができる。メンテナンス事業者が設備の故障等を検知した場合、淡水化事業者に通知するようにすることができる。検査事業者はメンテナンス事業者を兼ねることもできる。この場合、メンテナンス事業者側の端末装置として、例えば測定装置のデータ処理端末を用いることができる。淡水化事業者側の端末装置に故障シグナルを送信するようにしてもよい。
〈第11の実施の形態〉
上記第1の実施の形態では、検査事業者側の測定装置において、サーバ装置から取得した水質データとサンプルの測定結果とを比較して、測定したサンプルが検査対象の淡水化装置で処理されたものであるか否かを判定するように構成した例について示したが、本発明はそのような実施の形態には限定されない。例えば、測定装置がサンプルの測定結果をサーバ装置に送信し、サーバ装置において、測定したサンプルが検査対象の淡水化装置で処理されたものであるか否かを判定するようにしてもよい。
〈第12の実施の形態〉
上記第1の実施の形態では、淡水化装置の濾過水槽及び処理水槽に消毒のための塩素を注入する例について示したが、本発明はそのような実施の形態には限定されない。塩素の注入に代えて、又は塩素の注入とともに、オゾン殺菌等を行なう構成であってもよい。さらに、これらの構成に代えて、又はこれらの構成とともに、加熱殺菌等を行なう構成であってもよい。淡水化装置の処理水が飲料用である場合、処理水にミネラル等を添加する後処理を行なう工程を有していると好ましい。
オゾン殺菌を行なう場合はオゾン濃度を測定項目とすることができる。加熱殺菌を行なう場合は温度を測定項目とすることができる。ミネラル添加する後処理を行なう場合は添加するミネラルを測定項目とすることができ、添加するミネラルに対応したイオン電極で各ミネラルを測定したり、総硬度を測定項目として導電率から総硬度を測定したりすることもできる。搬送するサンプルの容器又は搬送するための入れ物には、搬送中のサンプルの温度履歴を記録する装置、搬送中の衝撃、揺れを記録するために加速度又は振動の履歴を記録する装置を備えていると好ましい。これにより搬送中に水質の変化、変質等が発生した可能性の有無を判定することが可能となる。これにより、検査結果の信頼性をさらに確保できる。
(1)本発明の第1の局面に係る管理システムは、水処理装置(淡水化装置100)で処理された処理水の水質データを送信するデータ送信装置200と、ネットワーク60を介してデータ送信装置200と接続されるサーバ装置300と、ネットワーク60を介してサーバ装置300と接続される測定装置500とを含む管理システムである。この管理システムはさらに、水処理装置に設置され、当該水処理装置で処理された処理水の水質を繰返し測定するための第1の測定手段を含む。データ送信装置200は、第1の測定手段によって繰返し測定された各水質データを、ネットワーク60を介してサーバ装置300に送信するための送信手段を含む。サーバ装置300は、データ送信装置200から送信される各水質データを受信するための受信手段と、受信した各水質データを記憶するための記憶手段とを含む。測定装置500は、測定対象の試料の水質を測定するための第2の測定手段と、ネットワーク60を介してサーバ装置300の記憶手段に記憶されている水質データの少なくとも一部を取得するためのデータ取得手段と、第2の測定手段による測定結果、及びデータ取得手段が取得した水質データに基づいて、当該測定した試料が、第1の測定手段が測定している処理水から採取されたものであるか否かを判定するための判定手段と、判定手段の判定結果に応じて、第2の測定手段の測定結果を出力するための出力手段とを含む。
水処理装置に設置された第1の測定手段が当該水処理装置で処理された処理水の水質を繰返し測定する。データ送信装置200は、第1の測定手段によって繰返し測定された各水質データを、ネットワーク60を介してサーバ装置300に送信する。サーバ装置300は、データ送信装置200から送信される各水質データを受信し、受信した各水質データを記憶する。測定装置500は、測定対象の試料の水質を第2の測定手段で測定する。測定装置500はさらに、ネットワーク60を介してサーバ装置300の記憶手段に記憶されている水質データを取得し、第2の測定手段による測定結果と取得した水質データとに基づいて、当該測定した試料が、第1の測定手段が測定している処理水から採取されたものであるか否かを判定する。測定装置500は、当該測定した試料が第1の測定手段が測定している処理水から採取されたものであると判定すると、第2の測定手段で測定した結果を出力する。
サーバ装置300が、データ送信装置200から送信される水質データを受信して記憶することにより、第1の測定手段で測定される水質データを収集できるので、収集した水質データを用いることによって、水処理装置の処理水の水質を管理できる。規制がより強化され、それに応じたチェック機能が必要とされる場合でも、容易に水質をチェックできる。測定装置500は、搬送されてきた採取試料の水質を測定できる。測定装置500は、サーバ装置300に記憶されている水質データを取得し、その水質データを用いて測定対象の試料(測定した試料)が検査対象の水処理装置の処理水であるか否かを判定できるので、検査結果の信頼性を確保できる。さらに、試料の採取に検査員の立会い等が不要となるため、費用の増加を抑制しながら作業の迅速化を図ることができる。そのため、水処理施設の水質検査を容易に行なうことができる。
(2)好ましくは、第1の測定手段は、所定の測定項目について処理水の水質を繰返し測定し、第2の測定手段は、第1の測定手段の測定項目を含む複数の測定項目について水質を測定し、判定手段は、第2の測定手段による、第1の測定手段の測定項目に対応する測定項目の測定結果と、データ取得手段が取得した、第1の測定手段による所定の測定項目のデータとを比較することによって、第2の測定手段によって測定された試料が、第1の測定手段が測定している処理水から採取されたものであるか否かを判定するための手段を含む。
第2の測定手段による、第1の測定手段の測定項目に対応する測定項目の測定結果と、データ取得手段が取得した、第1の測定手段による所定の測定項目のデータとを比較することにより、容易に、当該測定した試料が検査対象の水処理装置の処理水であるか否かを判定できる。したがって、容易に検査結果の信頼性を確保できる。
(3)より好ましくは、出力手段は、第2の測定手段の測定結果を表形式に成形して出力するための手段を含む。これにより、例えば水質検査の結果を報告等する際に、検査結果の報告書等を容易に作成できる。
(4)さらに好ましくは、測定装置500は、ネットワーク60を介して記憶手段に記憶されている水質データを取得し、取得した水質データを表形式に成形して出力するための手段をさらに含む。
検査の項目が第1の測定手段で測定可能な項目で足りる場合、測定装置500は、ネットワーク60を介してサーバ装置300から取得した水質データを用いて検査結果の報告書等を作成できる。この場合、水処理装置から試料を採取して搬送する必要がないので、水処理施設の水質検査をより容易に行なうことできる。
(5)さらに好ましくは、サーバ装置300は、記憶手段に記憶されている水質データを外部に出力するための手段をさらに含む。
出力された水質データを、例えば外部機器で受信して表示することにより、水処理装置の水質を監視できる。これにより、水処理装置の水質管理をより容易に行なうことができる。
(6)本発明の第2の局面に係る測定装置500は、水処理装置で処理された処理水の水質データを記憶するサーバ装置300とネットワーク60を介して接続される測定装置500である。この測定装置500は、測定対象の試料の水質を測定するための測定手段と、ネットワーク60を介してサーバ装置300に記憶されている水質データを取得するためのデータ取得手段と、測定手段による測定結果、及びデータ取得手段が取得した水質データに基づいて、当該測定した試料が、当該水処理装置の処理水から採取されたものであるか否かを判定するための判定手段と、判定手段の判定結果に応じて、測定手段の測定結果を出力するための出力手段とを含む。
測定装置500は、測定対象の試料の水質を測定手段で測定する。測定装置500はさらに、ネットワーク60を介してサーバ装置300に記憶されている水質データを取得し、第2の測定手段による測定結果と取得した水質データとに基づいて、当該測定した試料が、サーバ装置300に記憶されている水質データに対応する水処理装置から採取されたものであるか否かを判定する。測定装置500は、当該測定した試料が当該水処理装置から採取されたものであると判定すると、測定手段で測定した結果を出力する。
測定装置500は、搬送されてきた採取試料の水質を測定できる。測定装置500は、サーバ装置300に記憶されている水質データを取得し、その水質データを用いて測定対象の試料(測定した試料)が検査対象の水処理装置の処理水であるか否かを判定できるので、検査結果の信頼性を確保できる。さらに、試料の採取に検査員の立会い等が不要であるため、費用の増加を抑制しながら作業の迅速化を図ることができる。そのため、水処理施設の水質検査を容易に行なうことができる。
今回開示された実施の形態は単に例示であって、本発明が上記した実施の形態のみに限定されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含む。
50 水処理施設
60 ネットワーク
100 淡水化装置
102 原水槽
104 UF膜モジュール
106 濾過水槽
108 RO膜モジュール
110 処理水槽
150、502 センサ
200 データ送信装置
210、350、450、550 ネットワークI/F
300 サーバ装置
310、410、510 制御部
320、420、520 記憶部
330、430、530 操作部
340、440、540 表示部
400 端末装置、淡水化事業者側装置
500 測定装置
500A 分析装置
500B データ処理端末
560 通信I/F

Claims (5)

  1. 水処理装置で処理された処理水の水質データを送信するデータ送信装置と、ネットワークを介して前記データ送信装置と接続されるサーバ装置と、ネットワークを介して前記サーバ装置と接続される測定装置とを含む管理システムであって、
    前記管理システムはさらに、水処理装置に設置され、当該水処理装置で処理された処理水の水質を繰返し測定するための第1の測定手段を含み、
    前記データ送信装置は、前記第1の測定手段によって繰返し測定された各水質データを、ネットワークを介して前記サーバ装置に送信するための送信手段を含み、
    前記サーバ装置は、
    前記データ送信装置から送信される各水質データを受信するための受信手段と、
    受信した各水質データを記憶するための記憶手段とを含み、
    前記測定装置は、
    測定対象の試料の水質を測定するための第2の測定手段と、
    ネットワークを介して前記サーバ装置の前記記憶手段に記憶されている水質データの少なくとも一部を取得するためのデータ取得手段と、
    前記第2の測定手段による測定結果、及び前記データ取得手段が取得した水質データに基づいて、当該測定した試料が、前記第1の測定手段が測定している処理水から採取されたものであるか否かを判定するための判定手段と、
    前記判定手段の判定結果に応じて、前記第2の測定手段の測定結果を出力するための出力手段とを含む、管理システム。
  2. 前記第1の測定手段は、所定の測定項目について処理水の水質を繰返し測定し、
    前記第2の測定手段は、前記第1の測定手段の測定項目を含む複数の測定項目について水質を測定し、
    前記判定手段は、前記第2の測定手段による、前記第1の測定手段の測定項目に対応する測定項目の測定結果と、前記データ取得手段が取得した、前記第1の測定手段による所定の測定項目のデータとを比較することによって、前記第2の測定手段によって測定された試料が、前記第1の測定手段が測定している処理水から採取されたものであるか否かを判定するための手段を含む、請求項1に記載の管理システム。
  3. 前記出力手段は、前記第2の測定手段の測定結果を表形式に成形して出力するための手段を含む、請求項1又は請求項2に記載の管理システム。
  4. 前記サーバ装置は、前記記憶手段に記憶されている水質データを外部に出力するための手段をさらに含む、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の管理システム。
  5. 水処理装置で処理された処理水の水質データを記憶するサーバ装置とネットワークを介して接続される測定装置であって、
    測定対象の試料の水質を測定するための測定手段と、
    ネットワークを介して前記サーバ装置に記憶されている水質データを取得するためのデータ取得手段と、
    前記測定手段による測定結果、及び前記データ取得手段が取得した水質データに基づいて、当該測定した試料が、前記水処理装置の前記処理水から採取されたものであるか否かを判定するための判定手段と、
    前記判定手段の判定結果に応じて、前記測定手段の測定結果を出力するための出力手段とを含む、測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101794658B1 (ko) * 2015-11-03 2017-11-07 주식회사 필드솔루션 분리막 시스템의 막 오염 모니터링 시스템
JP7474723B2 (ja) 2021-03-31 2024-04-25 日本特殊陶業株式会社 水質監視システム

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