JP2015047158A - 腸管機能改善用食品又は飼料 - Google Patents

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【課題】栄養素の健全な吸収、人や畜産動物の成長期における健全な生育や、またこれらの動物の健康状態の改善のため、上皮細胞や小腸内絨毛先端部の組織改善をベースに腸管機能の改善効果を発揮する腸管機能改善用食品又は飼料を提供する。
【解決手段】腸管組織の上皮細胞面積又は上皮細胞数が増加することや、十二指腸、空腸又は回腸の絨毛先端部で、隆起細胞及び細胞塊の増加を引き起こすことができる作用を持つ、β−1,4−マンノビオースを含有する食品又は飼料とする。β−1,4−マンノビオースはコプラミール、パーム核ミール、コーヒー粕由来であり、マンナン含有天然物にマンナン分解酵素を作用させて生成したものである。
【選択図】図3

Description

本発明は腸管機能改善用食品又は飼料に関する。
人類および動物類の腸管は栄養素を吸収する器官として、これらの成長、身体の維持、生命活動の維持に必要な物質である栄養素を消化吸収する役割をもつことが一般的に知られている。また、腸管は単に栄養素を吸収するだけでなく、身体にとって不必要な異物や毒素を体に入れない機能や、また病原菌の攻撃から身を守る働きもあり、身体で最大の免疫器官と言われる側面もある。このような腸管機能は、人類や動物の身体の維持にとって極めて重要な役割をもつ。
腸管の疾病や、腸管機能の補助を目的とした医薬品や食品類は数多くみられる。その多くは腸内の病原菌の減少や腸内菌叢の改善を目的としたものであり、例えば、特定の病原菌に対する抗生物質、腸内菌叢の改善を目的とした乳酸菌やビフィズス菌などの生菌剤、それを用いた整腸薬や乳酸菌飲料(プロバイオティクス)、腸内細菌叢の改善につながる食物繊維類(プレバイオティクス)などがある。また、飼料添加剤としては腸内のpHを上昇させることによって有用菌の増加ならびに病原菌等の減少させることによって腸内細菌叢の改善を実現する有機酸類なども存在する。また腸管機能が低下した場合や栄養素の吸収補助の目的で、栄養バランスを考慮した経腸栄養剤、消化のされやすい蛋白加水分解物、アミノ酸、中鎖脂肪酸、モノグリセリドおよびジグリセリドを利用した栄養剤、消化補助剤としての酵素類の利用などもある。
一方、腸管粘膜の修復や保護をする目的で用いる医薬品も多数みられる。例えば、胃酸などの分泌を抑える薬剤、粘膜の炎症を抑える薬剤、胃腸の粘膜に粘液成分を増加させて胃酸やペプシンの攻撃から保護する薬剤などが主に消化性潰瘍用の薬剤、他に抗菌作用をもつ下痢止め薬、腸粘膜の運動を押さえる働きをもつ下痢止め用の薬剤などが存在する。
このように、腸管の健常化に働く素材は多くみられるが、腸管上皮細胞や絨毛などの腸管組織に対して健常化を直接的にもたらすことのできる素材、とくに食品、飼料素材として日常的に用いることのできる素材は存在しない。
特許文献1には、パーム核ミール、コプラミール等に酵素処理を行い、β−1,4−マンノビオースを含有するものを畜産用の飼料に添加することが記載されている。
特許文献2には、ココナツケーキ、コプラミールまたはパーム核ミールにマンナン分解酵素を作用させて得たβ−1,4−マンノビオースの水溶性成分が免疫グロブリンAの産生量上昇などを通じて腸管免疫を賦活することが記載されている。
WO2004/048587号公報 WO2008/001769号公報
上皮細胞や小腸内絨毛先端部の組織改善をすることで、腸管機能の改善効果を発揮する腸管機能改善用食品又は飼料を提供することを課題とした。
従来技術である特許文献1や特許文献2は、サルモネラ菌の動物腸内での定着を抑制し体外へ排泄する効果や、IgA、IgGの産生促進活性化の効果を利用しているが、これらは、有害菌の排泄促進効果や腸管免疫への効果に言及したものであり、腸管組織内の上皮細胞や絨毛先端部の組織改善による腸管機能の改善効果については何ら言及されていなかった。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、β−1,4−マンノビオースを含有する腸管機能改善剤を摂取させることで、腸管組織の上皮細胞面積又は上皮細胞数が増加することや、十二指腸、空腸又は回腸の絨毛先端部で、隆起細胞及び細胞塊の増加を引き起こすことができることを見出し、本発明を完成を完成させた。
すなわち、本発明は、
(1)β−1,4−マンノビオースを含有する、腸管機能改善用食品又は飼料、
(2)β−1,4−マンノビオースを含有する、腸管機能改善剤、
(3)β−1,4−マンノビオースがコプラミール、パーム核ミール、コーヒー粕由来である、(2)記載の腸管機能改善剤、
(4)β−1,4−マンノビオースがマンナン含有天然物にマンナン分解酵素を作用させて生成したものである、(2)記載の腸管機能改善剤、
(5)β−1,4−マンノビオースの含有量が3重量%以上である(2)〜(4)記載の腸管機能改善剤、
(6)小腸上皮細胞面積を増加させる(2)〜(5)に記載の腸管機能改善剤、
(7)小腸上皮細胞分裂数を増加させる(2)〜(5)に記載の腸管機能改善剤、
(8)十二指腸、空腸又は回腸の絨毛先端部で、隆起細胞及び細胞塊の増加を引き起こす、(2)〜(5)に記載の腸管機能改善剤、
である。
本発明の腸管機能改善用食品、又は飼料は、小腸上皮細胞の面積又は細胞数を増加させることや、十二指腸、空腸又は回腸の絨毛先端部で、隆起細胞及び細胞塊の増加を引き起こすことにより、腸管機能を改善することで、栄養素の健全な吸収、人や畜産動物の成長期における健全な生育や、またこれらの動物の健康状態の改善に寄与することができる。
図1は鶏を用いた試験において、本発明の腸管機能改善剤を0.02重量%あるいは0.1重量%含む飼料もしくは対照飼料を摂取させた鶏における十二指腸絨毛先端部上皮細胞の電子顕微鏡写真を示した図である。Aは対照区、Bは本腸管組織改善剤0.02重量%区、Cは同0.1重量%の写真を示す。写真中の→印は絨毛先端部における隆起細胞、★印は細胞塊を示す。 図2は鶏を用いた試験において、本発明の腸管機能改善剤を0.02重量%あるいは0.1重量%含む飼料もしくは対照飼料を摂取させた鶏における空腸絨毛先端部上皮細胞の電子顕微鏡写真を示した図である。Aは対照区、Bは本腸管組織改善剤0.02重量%区、Cは同0.1重量%の写真を示す。写真中の→印は絨毛先端部における隆起細胞、★印は細胞塊を示す。 図3は鶏を用いた試験において、本発明の腸管機能改善剤を0.02重量%あるいは0.1重量%含む飼料もしくは対照飼料を摂取させた鶏における回腸絨毛先端部上皮細胞の電子顕微鏡写真を示した図である。Aは対照区、Bは本腸管組織改善剤0.02重量%区、Cは同0.1重量%の写真を示す。写真中の→印は絨毛先端部における隆起細胞、★印は細胞塊を示す。
(腸管機能改善剤)
本発明による腸管機能改善剤は、β−1,4−マンノビオース(以下単にマンノビオースともいう)を含むものである。β−1,4−マンノビオースは、マンノース2分子がβ−1,4−グリコシド結合してなるものであり、本発明で用いられるβ−1,4−マンノビオースは、例えば、マンノースから合成する方法や、β−1,4−マンナン(以下、単にマンナンともいう)を分解する方法により得ることができる。
β−1,4−マンナンを分解する方法は、原料の資源性及び反応効率の点でより好ましく、より簡便にβ−1,4−マンノビオースを得ることができる。この方法では、例えば、マンナンを豊富に含有するパーム核ミール、コプラミール、コーヒー豆粕、グアーガム、ローカストビーンガムなどのマンナン含有天然物又はこれら天然物から抽出したマンナンに、マンナン分解酵素を作用させて、β−1,4−マンノビオースを得ることができる。
また、この方法において使用されるマンナン分解酵素としては、マンナナーゼ、マンノシダーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、キシラナーゼ等、マンナンを分解してマンノビオースを生成する活性を有するものであればいずれでもよい。例えば、ヘミセルラーゼGM「アマノ」(天野製薬株式会社製)、スミチームACH(新日本化学工業株式会社製)、セルロシンGM5(阪急バイオインダストリー株式会社)、セルラーゼY-NC(ヤクルト薬品工業株式会社製)等が例示される。特に、マンノシダーゼ(exo型)活性が低く、マンナナーゼ(endo型)活性が高いヘミセルラーゼGM「アマノ」(天野製薬株式会社製)、スミチームACH(新日本化学工業株式会社製)が、マンノースの生成を抑え、多量にマンノビオースを生成させることができる点で好ましい。
さらに、この方法では、マンナン分解酵素は、水に溶解又は分散させた酵素液として、マンナン含有天然物又はこれから抽出したマンナンに作用させる。そして、マンナン含有天然物を用いる場合において効率的な反応を行うためには、マンナン含有天然物、マンナン分解酵素及び水からなる反応系における水分の調整が重要である。水を添加することにより、マンナン類の繊維質を十分に膨潤させ、酵素液を接触しやすくすることができる。水分調整のための水の添加量としては、マンナン100重量部に対して、50〜10000重量部が好ましく、より好ましくは50〜1500重量部であり、さらに好ましくは50〜500重量部である。水分量が少ないと、酵素反応が進みにくい傾向があり、水分量が多い場合は、酵素反応効率が低下する傾向になる。
また、酵素量、反応時間としては、マンノビオースが出来るだけ多く生成するように酵素を選択し、反応時間を調整することができる。但し、マンナナーゼ(endo型)活性が高い酵素は、通常、マンノシダーゼ(exo型)活性も有していることから、酵素反応の時間が長すぎると、マンノビオースが分解されてマンノース量が増加してしまうため、反応時間は必要以上に長い時間としないことが好ましい。これら酵素反応条件は、マンノビオースの生成量ができるだけ多くなるように適宜設定される。この場合、β−1,4−マンノビオースがマンノースより多く含まれるよう設定するのが好ましい。例えば、β−1,4−マンノビオースに対するマンノースの割合は、60重量%以下が好ましく、より好ましくは20重量%以下である。以上のようにして、例えば、原料としてコプラルミール(マンナン含有量は、およそ30%)を用いて3〜36時間反応させた場合、マンノビオース量は、使用する酵素の種類や量、時間にもよるが、原料100重量部に対して、5〜15重量部程度まで生成させることができる。
このようにして生成したマンノビオースを含有する酵素処理物(β−1,4−マンノビオース含有組成物)は、不溶物を除去する等してマンノビオース濃度を高めて腸管改善剤としても良いが、濃縮のためのコストを要するため、寧ろ、不溶物などは除去せず、そのまま、又は必要に応じた乾燥を行って腸管機能改善剤とするのが良い。この場合、腸管機能改善剤中に、マンノビオースとして3重量%以上含有するものが好ましい。より好ましくは5重量%以上、さらに好ましくは7重量%以上、さらに好ましくは9重量%以上である。この腸管機能改善剤は、飼料に配合して使用することができる。一方、酵素処理物からマンノビオース等を水抽出物したものを、飲料に添加する腸管機能改善剤として使用することもできる。この場合も、当該水抽出物は、マンノビオースの他にマンノースやマンノオリゴ糖類などを含有するが、特にマンノビオースのみを抽出、精製する必要はなく、むしろこれらが含まれていることが好ましい。
本発明の腸管機能改善剤は、β−1,4−マンノビオース含有組成物に保存剤等の添加成分が配合されたものであってもよく、飼料添加用の腸管機能改善剤として用いることができる。この場合、腸管機能改善剤に大量の水分が含まれていることから、黴、菌類が発生するおそれがあるため、流動層乾燥、真空乾燥等の方法によって、水分が10%以下となるように乾燥させることがより好ましい。
本発明の腸管機能改善剤の配合飼料中の含有量は0.001〜0.5重量%となる量であることが好ましく、より好ましくは0.005〜0.3重量%、さらに好ましくは0.05〜0.2重量%である。このような飼料は、家畜に、固体状又は液状で給餌することにより、腸管機能を改善することができる。
家畜の種類としては、鶏の場合、ブロイラー専用種といわれる食用の若鶏を用いても良いし、銘柄鶏や地鶏として肉質、味、歯ごたえの違いをセールスポイントとする有色の鶏種(赤鶏)にも用いることができる。また養豚においても、ランドレース種、大ヨークシャー種、デュロック種、バークシャ種ーなどの各種の品種に用いることができる。また、食肉牛、養羊、養馬などの用途にも用いることができる。さらには、ヒトの健康食品用途として用いることの可能である。
本発明の腸管機能改善剤を給与する段階としては、例えば鶏の場合、孵化後から3週間程度以内に与える肥育前期用の配合飼料に用いることもできるし、またそれ以降の肥育後期用飼料の配合飼料に加えても良い。養豚の場合においても同様に、動物の生育段階に応じて、たん白質、ミネラル、カロリーなどの成分を調整して配合飼料の組み立てるが、いずれの段階にも本改善剤を使用することができる。給与する期間は、孵化あるいは離乳直後から出荷直前までの肥育期間の全てに給与しても良いし、また肥育の段階の一定期間に本改善剤を用いても良い。
本発明の腸管機能改善剤を飼料に混合して使用する場合、他の通常の飼料原料として用いられる材料と自由に配合しても構わない。例えば、例えば、トウモロコシ、マイロ、小麦、大麦、米、ライ麦、燕麦、ルーピン、甘薯、キャッサバなどの穀物類、大豆、おから、脱脂大豆などの豆類、菜種粕、ヒマワリ粕、サフラワー粕などの植物性油粕類、米ヌカ、フスマ、麦ヌカなどの糟糠類、コーングルテンフィード、ビートパルプ、ビール粕、酒粕、コンニャク飛粉などの製造副産物類、魚粉、ミートミール、脱脂粉乳、乾燥ホエー、オキアミミール、カゼイン、ゼラチンなどの動物性材料、酵母類、トウモロコシデンプン、デキストリンなどの糖類、大豆タンパク、小麦グルテン、トウモロコシツエインなどの植物性たん白質、綿実油、菜種油、トウモロコシ油、大豆油、ヒマワリ油、サフラワー油、オリーブ油、ヤシ油、パーム油などの油脂類などが挙げられる。これらは単独で使用してもよいし又は二種以上の混合物として用いられることができる。
さらに他に、飼料の品質の低下の防止、飼料の栄養成分その他有効成分の補給、飼料の含有している栄養成分の有効な利用の促進を目的に各種の添加物が用いられる。例えばアミノ酸類、ビタミン類、ミネラル類、脂肪酸類などの栄養成分、酵素類、生菌剤、防カビ剤、抗酸化剤、乳化剤などを本腸管機能改善剤の効果を阻害しない範囲で自由に配合することは差し支えない。
以下、本発明の実施例を示し、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。実施例中の「部」、「%」は、特に断りがない限りそれぞれ「重量部」、「重量%」を表す。
(実施例1)
コプラミール(マンナン含有量30%、水分4.4%)100部に、酵素ヘミセルラーゼGM「アマノ」(天野製薬株式会社製)0.25部を溶解した酵素液150部を、60℃で12時間作用させた後、流動層乾燥装置(大河原製作所製)にて水分9.3%にまで乾燥させて、乾燥粉体(本発明の腸管機能改善剤)106部を得た。この乾燥粉体のマンノビオース含有量およびマンノース含有量をイオン交換クロマトグラフィー法で測定したところ、β−1,4−マンノビオースが12.7部、マンノースが1.41部生成していた。
(実施例2)
マンナン含有量35%、水分9.3%のパームカーネルミール100部に酵素ヘミセルラーゼGM「アマノ」(天野製薬株式会社製)0.25部を溶解した酵素液150部を、60℃で12時間作用させた後、流動層乾燥装置(大河原製作所製)にて水分9.8%にまで乾燥させて、乾燥粉体(本発明の腸管機能改善剤)101部を得た。この乾燥粉体のマンノビオース含有量およびマンノース含有量を測定したところ、β−1,4−マンノビオースが10.4部、マンノースが1.45部生成していた。
(鶏を用いた飼育試験)
孵化後のブロイラー(マーシャルチャンキー)12羽を育雛器にて1週間飼育したのち、体重がほぼ同じになるように3区の試験区に分けた。群設定は基礎配合飼料(対照区)、本発明の腸管機能改善剤0.02%添加区、および0.1%添加区の3区とした。基礎飼料の組成を表1に示した。この試験飼料を6週間給与した。試験期間終了後、十二指腸、空腸および回腸を切り出し、光学顕微鏡および走査型電子顕微鏡を用いて腸管の組織学的変化を調べた。
(表1)試験基礎飼料配合表(%)
本検討の光学顕微鏡による腸管組織パラメータの結果を表2に示した。本検討の結果、十二指腸、空腸および回腸の小腸上皮細胞面積では、本腸管改善剤投与区の大半で対照区と比べて増大がみられた。とくに回腸の上皮細胞面積は0.02%および0.1%の双方で対照区より有意に増大した。また、0.1%区の細胞分裂数は対照区より有意に多くなった。絨毛高及び絨毛面積の結果でも、統計的な有意差には至らなかったが、本腸管改善剤投与区で全て対照区を上回っていた。
また、走査型電子顕微鏡による観察写真を図1〜3に示したが、本腸管改善剤添加区の多くで絨毛先端表面における細胞の隆起が認められ、本剤投与による腸管絨毛の機能の活性化が窺えた。以上より、本剤は腸管組織改善剤として利用できることが示された。
(表2)光学顕微鏡による腸管組織パラメータの結果
本検討の結果より、本腸管改善剤は小腸上皮細胞面積又は細胞分裂数を増大し、絨毛高及び絨毛面積の増加、さらに腸管上皮細胞先端部における細胞隆起及び細胞塊の増加による腸管機能の改善をもたらすことができる、有用な腸管機能改善剤になり得ることが本発明によって示された。

Claims (8)

  1. β−1,4−マンノビオースを含有する、腸管機能改善用食品又は飼料。
  2. β−1,4−マンノビオースを含有する、腸管機能改善剤。
  3. β−1,4−マンノビオースがコプラミール、パーム核ミール、コーヒー粕由来である、請求項2記載の腸管機能改善剤。
  4. β−1,4−マンノビオースがマンナン含有天然物にマンナン分解酵素を作用させて生成したものである、請求項2記載の腸管機能改善剤。
  5. β−1,4−マンノビオースの含有量が3重量%以上である請求項2〜4記載の腸管機能改善剤。
  6. 小腸上皮細胞面積を増加させる請求項2〜5に記載の腸管機能改善剤。
  7. 小腸上皮細胞分裂数を増加させる請求項2〜5に記載の腸管機能改善剤。
  8. 十二指腸、空腸又は回腸の絨毛先端部で、隆起細胞及び細胞塊の増加を引き起こす、請求項2〜5に記載の腸管機能改善剤。
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