JP2015046079A - 職業適性診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、就職希望者もしくは進路相談希望者に対して、最も適した職業を提示する職業推奨装置を提供する。【解決手段】設問形式による職業適性診断に対する回答情報を入力させて、各設問への回答が、興味診断、得意診断の各評価軸への貢献度に及ぼす影響を、確率推論技術を用いて診断を行うことで、相乗効果、相互効果が生まれ、従来手法では果たせなかった精度の高い診断を可能とした機能を備え、さらに、回答の途中経過を逐次表示することで回答者の回答意欲を継続させる機能も備えた職業適性診断装置。【選択図】図1

Description

本発明は、就職希望者もしくは進路相談希望者(以下、「求職者」という。)に対して、最も適した職業を診断する装置に関する。
従来から、就職希望者もしくは進路相談希望者に対し、職業適性診断に関する設問に回答させて、得られる回答結果に基づいて、その設問回答者に職業適性診断結果を提示するシステム(以下「職業適性診断装置」という。)が多数存在する。
近年では、インターネット上のWebサイトにこのような職業適性診断装置が実現され、職業適性診断を受けようとする者は、ブラウザを介して、職業適性診断に関する設問に回答し、その診断結果の提示を簡単に受けることが出来る。
特開2001−357124号 公報
しかし、職業への適性ミスマッチによる離職者が後を絶たず、就職希望者を管理する学校や就職斡旋仲介企業への職業適性診断装置の導入が進んでいない現状が見受けられる。
また、就職斡旋仲介企業の一部では、職業適性診断装置を導入しているが、診断精度が低く、離職率低下の対策には繋がっていない。
すなわち前記特許文献に記載された発明においては、診断方法に問題の原因があると考えられる。これまでの職業適性診断の方法は、予めいくつかの評価結果タイプ(以下、「評価軸」という。)を用意しておき、1つの設問に対しての回答を得点化し、評価軸に対して得点を加算していき、全ての設問が終了した時点での得点の最も高い評価軸に関連する職業に分類している。すなわち、これまでの職業適性診断結果では、設問の回答に関わらず、得点の最も高い評価軸に関連する職業に分類されることになり、総合的に適した職業を診断しているとは言えない。また、設問に対して作為的な回答や、複数回の診断を行うことによる設問の暗記などによる不正があった場合も、診断結果に大きな影響を及ぼし、総合的に適した職業を診断しているとは言えない。
そこで本発明は、上記課題を解決するために確率推論を用いた職業適性診断を行うことによって、適性ミスマッチによる離職率の低下を目的とする。
前記目的は、適性診断に関する設問や結果を求職者に提示するWebサーバ部、確率推論を実行する確率推論処理部、所定の職業従事者から収集された適性診断用設問への回答データに基づいて作成されたモデル部、職業DB、確率推論で得られた診断結果から職業をマッチングさせるマッチング処理部を有する職業適性診断装置によって達成される。
さらに詳しく述べれば次のとおりである。
職業適性診断は、職業に関わる興味度合を評価する診断(以下、「興味診断」という。)と事物に対する得意度合診断(以下、「得意診断」という。)の2つで評価される。本発明の要旨は、求職者に対して職業適性診断を行って、求職者の職業に関わる興味診断の結果および事物に対する得意診断の結果を求め、求めた興味診断結果および得意診断結果に基づいて、適応していると思われる職業属性のパターンを求め、求職者に提示するというものである。
また、適職職業適性診断において、求職者に提示するアンケート回答は、各設問が興味診断、得意診断の各評価軸に対する貢献度に影響を及ぼす。例えば、興味診断において慣習的な作業に関する評価軸がある場合、公式書類を作成することに興味があると回答すると、慣習的な作業への適性度合が上がるということになる。
本発明において、各設問への回答が各評価軸への貢献度に及ぼす影響を、確率推論技術を用いて計算する。本発明で用いる確率推論技術では、任意の事象が発生する確率を固定することで、その事象に関係のある別の事象が発生する確率を計算することができる。本発明においては、任意のアンケート設問に対して、その設問の回答によって影響を受ける診断の評価軸を定義し、設問への回答結果が評価軸に影響を及ぼす度合を確率で設定する。
例えば、アンケート設問のNo.1(q1とする)と評価軸の現実性を評価する軸(Rとする)は相互関係があるものと定義し、q1がYes、Noの2つの状態を持つとき、Rが発生する確率(P(R))、q1がYesになる確率(P(q1))、q1がYesである時にRが発生する確率(P(R|q1))は、P(R|q1)=P(R)×P(q1|R)/P(q1)となる。このように、任意の設問に回答すると、その設問に関係付けされた評価軸への貢献度が変化することになる。
アンケート設問と評価軸はそれぞれ複数の変数として存在しており、それぞれが多対多の関係(図2参照)を持っている。図2では、設問の変数が図の上段にあり、それらが、評価軸の変数に結びついている。任意の設問に回答すると、P(評価軸1|設問1)、P(評価軸1|設問2)というように、複数の評価軸に影響を及ぼすことになる。また、任意の評価軸に対して複数の設問が関係付けられている場合、P(評価軸1|設問1,設問2)=P(評価軸1|設問2)×P(評価軸1|設問2)のように各設問に対する回答傾向によって、その評価軸に与える影響(評価軸の発生する確率)が変化する。例えば、慣習的な作業という評価軸に対して、AとBという2つの設問があった場合、AとB双方がYesと回答されると、慣習的な作業である確率が100%になり、AがYes、BがNoと回答されると確率40%になり、AとBが双方Noと回答されると確率が0%になるということが起きる。
上記の例で示したように、複数の設問に対する回答結果が、関係付けられた評価軸に対して単純な得点の総和にならない。確率推論を用いることで、1つの評価軸に対する設問が複数ある場合、それらの回答傾向により、相乗効果を発生させることができる。
複数の設問と複数の評価軸が相互に関係し合うことで、ある設問への回答結果が、ある評価軸ではプラスの評価となり、別の評価軸ではマイナスの評価となり得る相互効果が得られる。
これらの相乗効果、相互効果により、従来手法では果たせなかった精度の高い評価を行うことが可能となり、求職者の適性を詳細且つ適切に診断することが可能となる。
また、1つの設問が複数の評価軸に影響を及ぼすため、全部の設問に対して回答が得られない場合でも、途中の回答傾向から適職を推定することができる。従来の得点の総和方式では、途中で回答を止めてしまうと得点が不十分な結果となり、例えば、任意の評価軸に対して100問中50問の回答だと半分の適性となる。本発明では、確率推論を用いて計算を行うため、100問中1問でも100%の適性という結果を出すことが出来る。この場合、当然のことながら精度という観点では、不十分な結果にはなる。
以上までの手法により各診断における評価軸への貢献度が得られる。評価軸への貢献度が職業の特徴となり、その職業に望ましい適性であるとみることができる。本発明にある職業データベースには、各職業の名称と共に、評価軸への貢献度合が職業属性として登録されている。各診断には複数の評価軸が存在しているので、職業属性は、それら評価軸のパターン(例えば、慣習性80%、芸術性60%、研究性40%のような傾向を数値化したもの)となる。本発明では、求職者の診断結果のパターンと職業属性のパターンの相関係数を算出し、相関係数の値により求職者がどの職業に適しているかを評価する機能を備えている。
本発明によれば、確率推論技術を用いることで、求職者に対し的確な職業を提示する職業適性診断装置を提供することが出来る。
このように、的確な職業を提示することで離職率の低下に繋がり、企業側も恩恵を受けることが出来る。
職業適性診断装置の機能構成を示す概念図 評価軸を示す図 興味タイプの特徴を表す図 得意分野の特徴を表す図 トップメニュー画面を示す図 一問一答での設問画面を示す図 職業適性表示画面を示す図 実施形態の概略フローチャートを示す図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係る職業適性診断装置の機能構成を示す図である。図において、求職者は、パソコンやタブレット端末、スマートフォンなどのWEBインターフェースを持つ機器(以下、「クライアント」という。)を用いて利用する。サーバとは、Webサーバプログラム、確率推論部、確率推論モデル、マッチング処理部及び職業DBを備え、クライアントに対して求職者が操作する為の各種画面データを送信する。
Webサーバプログラム101は、職業適性診断を受けようとする求職者のクライアント2およびクライアント3からインターネット4を介して送られるHTTPによるメッセージを受け付けて、そのメッセージに対応した処理を行う。例えば、Webサーバプログラム101は、URLによって指定されるWebページにアクセスするためのメッセージを求職者のクライアント2より、受け付けた場合には、その求職者のクライアント2にそのWebページを提供する。ここで、Webページとは、ユーザに提供すべき画面を構成するデータである。本実施形態ではWebページとして、診断開始画面、アンケートの設問画面や診断結果画面を構成するWebページを用意する。
モデル102は、所定の職業従事者から収集された適性診断に関する設問に対する回答に基づくサンプルデータに基づいて作成される。モデル102は、確率推論処理の基礎となるものである。
確率推論部103は、適性診断に関する設問に対する回答結果を基に、予めサンプルデータに基づいて作成したモデルを使用し、確率推論を行う。確率推論とは、回答結果から、適性診断を行う為の基礎データとなる評価軸に対する影響度を算出するものである。評価軸には興味タイプ(図3)と得意分野(図4)の2種類ある。
マッチング処理部104は、確率推論部により得られたデータと職業DBのデータを使用し、適性のある職業を算出する。マッチング処理部104では、各評価軸の影響度から最大値を算出し、確率推論を行うことにより、職業パターンを決定し、職業DBより得られた職業パターンにマッチングする職業を検索し、適性のある職業をWebページに表示する。
職業DB105は、確率推論部にて使用されるデータベースである。職業DB部105では、予め、各評価軸に応じた特性を持った職業パターンを登録しておく。
上記システムの基、クライアントは、職業適性診断用のプログラムを実装したサーバに接続する。
求職者は、クライアントに表示されるアンケートに対して回答を行う。アンケート項目は、求職者の性格、嗜好、得意傾向を問うための設問で構成される。アンケート項目は、Yes/No/どちらでもない等の3択、度合を問う5択程度の回答選択枝を選択することで回答する。
求職者の回答結果は、各設問に回答する度にサーバへ送信され、逐次確率推論(職業適性診断)を実行する。全設問に対する途中段階での職業適性診断結果は、端末の設問画面に表示される。
途中段階での傾向を表示することで、求職者の回答意欲を継続させるという効果を得られる。
全ての設問が終了した時点で、最終的な診断結果に基づく職業適性診断結果を求職者に提示する。
次に、図8に示す具体的な処理の流れについて、関連する図面を参照しつつ説明する。
図1において、クライアントのブラウザからインターネット4を介してサーバにアクセスがあった場合は、図8のP001処理により職業適性診断装置の開始画面(図5)を、クライアントのブラウザ上にWebページを表示させ、求職者からの診断開始要求を待つ。尚、Webページに表示させる処理は、図1の101で行われる。
図5の表示画面の診断開始ボタンをタッチすることにより、求職者からの診断開始要求を受け付けた場合、図8のP002の処理により設問(図6)をWebページに表示させ回答を促す。また、設問が2問目以降の場合は、同時に途中終了ボタン(図6の蜂の絵)を表示させる。
求職者から設問への回答または途中終了要求があった場合、前記のどちらが入力されたかを図8のP003で判断し、設問への回答時は図8のP004の判定処理へ、途中終了要求時は図8のP006の興味/得意各適合度算出処理へ移行する。
図8のP004の判定処理は、最終問題か判断し、最終問題でない場合は図8のP005へ、最終問題回答時は図8のP006の興味/得意各適合度算出処理へ移行する。
図8のP005の途中確率推論実行処理は、図1の確率推論部(103)に相当し、確率推論部に現在までの回答結果を与えることで図1のモデル(102)に基づき全設問に対する途中段階での職業適性診断を行い、その結果を元に図8のP002に移行し、アンケートの設問画面に次の問題と途中段階での傾向をWebページに表示させる。
図8のP006の興味/得意各適合度算出処理は、図1の確率推論部(103)に相当し、確率推論部に回答結果を与えることで、図1のモデル(102)に基づき、興味タイプと得意分野の各評価軸の適合度を得る。
図8のP007の判定処理は、図8のP006の興味/得意各適合度算出処理により得られたそれぞれの評価軸の適合度から、適合タイプを決定する。この時、評価軸でそれぞれ隣り合う項目は高い関連性を持つ為、最も高い適合度をもつタイプと隣接するタイプの適合度の差を比較し、隣接した両隣とも差が10%より大きい場合には隣接する評価軸は適合度が低く適合タイプとしては不適当とのを判断し図8のP008へ移行する。どちらか一方でも適合度の差が10%以下になる場合には、その評価軸は適合タイプとして適当と判断し、図8のP009へ移行する
図8のP008の処理では、最も高い適合度をもつタイプを職業パターンとして決定する。
図8のP009の処理では、最も高い適合度をもつタイプと、その適合度の差が10%以下であるタイプとを結合し職業パターンとして決定する。
図8のP010の処理は図1の104に相当し、得られた職業パターンにマッチングする職業を職業DB(図1の105)より検索する。
図8のP011の処理では、図8のP006で得られた各評価軸の適合度と、図8のP010で得られた職業を診断結果画面(図7)として、クライアントのブラウザ上のWebページに表示させる。
上述したとおり、本発明によれば、確率推論を用いた職業適性診断を行うことによって、求職者の適性に合う職業を提示でき、離職率の低下も図る事ができるものである。

Claims (1)

  1. 適性診断に関する設問や結果を求職者に提示するWebサーバ部、確率推論を実行する確率推論処理部、所定の職業従事者から収集された適性診断用設問への回答データに基づいて作成されたモデル部、職業DB、確率推論で得られた診断結果から職業をマッチングさせるマッチング処理部を有する職業適性診断装置であって、確率推論を用いた職業適性診断により、求職者のパーソナリティタイプ(興味タイプ/得意分野)を診断するとともに、求職者に適合度の高い職業から順に提示することを特徴とする職業適性診断装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019125323A (ja) * 2018-01-19 2019-07-25 ヤフー株式会社 推定装置、推定方法および推定プログラム
JP2020077203A (ja) * 2018-11-07 2020-05-21 株式会社HRBrain 情報処理装置、プログラム及び情報処理方法

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