JP2015044267A - ロボットシステム及び劣化検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロボットアームに取り付けられる測定用の端子の数が増大するのを回避して、ロボットアームの大型化を回避する。
【解決手段】ロボットアーム200には、ツール3001,3002への電力線又は信号線が電気的に接続された端子211aが設けられている。ツール3001,3002には、ツール装着時に端子211aに接触する端子301a1,301a2と、端子301a1,301a2に電気的に導通する端子302a1,302a2が設けられている。載置台4001,4002には、ツールが載置台に載置されたときに端子302a1,302a2に接触する端子401a1,401a2が設けられている。抵抗測定部105が、端子211aと端子401a1(端子401a2)との間の電気抵抗値を測定することで、制御部150が端子211aと端子301a1(端子301a2)との接点の接触状態の良否を判断する。
【選択図】図1
【解決手段】ロボットアーム200には、ツール3001,3002への電力線又は信号線が電気的に接続された端子211aが設けられている。ツール3001,3002には、ツール装着時に端子211aに接触する端子301a1,301a2と、端子301a1,301a2に電気的に導通する端子302a1,302a2が設けられている。載置台4001,4002には、ツールが載置台に載置されたときに端子302a1,302a2に接触する端子401a1,401a2が設けられている。抵抗測定部105が、端子211aと端子401a1(端子401a2)との間の電気抵抗値を測定することで、制御部150が端子211aと端子301a1(端子301a2)との接点の接触状態の良否を判断する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ロボットアームと、ロボットアームに着脱可能なツールとを備えたロボットシステム、及びロボットアームとツールとの接点の劣化を検出する劣化検出方法に関する。
現在、多軸多関節のロボットアームに、エアシリンダを使ったツールや、モータを制御して作業を行う電動ツール等を装着し、搬送作業や組立作業などを行うロボットシステムが使用されている。
多品種少量生産のため、複数の作業を1台のロボットアームを用いて行うための方法として、グリッパツールや3つ爪ツールや4つ爪ツール等のツールを、作業に応じて着脱交換する方法が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1では、電源供給部と制御処理部で構成されるロボット制御装置のツールへの電源供給と電気信号伝達のために、複数の端子からなる接点ユニットが、ロボットアーム先端とツールに設けられている。
以下、ロボットアームの接点ユニットをアーム側接点ユニットと呼び、ツールの接点ユニットをツール側接点ユニットと呼ぶ。アーム側接点ユニットは、複数の端子を有し、ツール側接点ユニットは、アーム側接点ユニットの端子数と同数の複数の端子を有する。ツールがロボットアームに装着されることにより、アーム側接点ユニットの端子とツール側接点ユニットの端子とが接触する。
しかしながら、アーム側接点ユニットの端子とツール側接点ユニットの端子との接点は、接触不良や経年劣化などによって接触抵抗が上昇し、電圧降下が大きくなり、十分に電力供給又は電気信号伝達ができなくなり、ロボットシステムが停止することがあった。
一方、接点の接触不良や経年劣化による装置の停止を回避するために、接点の接触抵抗を検出する方法として、以下の検出部を備えた電子装置の技術が知られている(特許文献2参照)。
特許文献2に記載の電子装置は、本体と負荷ユニットとからなり、本体側の接点ユニットと、負荷側の接点ユニットとの接続により、本体から負荷ユニットに電力供給が可能となっている。
負荷側の接点ユニットは、互いに電気的に導通する2つの端子を有し、本体側の接点ユニットは、負荷側の接点ユニットの各端子に接続されて、2つの接点を形成する2つの端子を有している。本体側の接点ユニットの2つの端子の電位差を検出部で検出することにより、2つの接点の接触抵抗を検出することができる。
しかしながら、上記特許文献1に記載のロボットに、上記特許文献2に記載の接続構造を適用した場合、アーム側接点ユニットとツール側接点ユニットのそれぞれに、測定用端子を1つ増やす必要がある。例えば、アーム側接点ユニットが、電力用に2つの端子、信号用に2つの端子を有している場合、測定用に更に4つの端子を追加する必要がある。
したがって、上記特許文献2の技術をそのまま上記特許文献1の技術に適用すると、アーム側接点ユニットに測定用端子を追加した分、ロボットアームが大型化し、周辺部材と干渉するのを回避するために、ロボットアームの動作を制限する必要があった。
さらに、アーム側接点ユニットに追加した端子と検出部の端子とを接続する配線をロボットアームに這わせた場合、配線を追加した分、ロボットアームに這わせる配線束が太くなる。よって、ロボットアームの内部に配線束を這わせた場合には、配線束が太くなる分、ロボットアームを大型化しなければならず、ロボットアームの外部に配線束を這わせた場合には、配線束が周辺部材と干渉するのを回避する必要がある。したがって、ロボットアームの動作を制限する必要があった。
そこで、本発明は、ロボットアームに取り付けられる測定用の端子の数が増大するのを回避して、ロボットアームの大型化を回避することができる。
本発明のロボットシステムは、ロボットアームと、前記ロボットアームに着脱可能なツールと、前記ロボットアームに取り付けられ、前記ツールへの電力線又は信号線が電気的に接続されたアーム側端子と、前記ツールに取り付けられ、前記ツールが前記ロボットアームに装着されたときに前記アーム側端子に接触するツール側端子と、前記ツールが載置可能な載置台と、前記ツールに取り付けられ、前記ツール側端子に電気的に導通する測定用ツール側端子と、前記載置台に取り付けられ、前記ツールが前記載置台に載置されたときに前記測定用ツール側端子に接触する載置台側端子と、前記アーム側端子と前記載置台側端子との間の電気抵抗値を測定する抵抗測定部と、前記ツールが前記ロボットアームに装着され、且つ前記ツールが前記載置台に載置されている状態での前記抵抗測定部の測定結果に基づいて、前記アーム側端子と前記ツール側端子との接点の接触状態の良否を判断する制御部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、アーム側端子とツール側端子との接点の接触状態の良否を判断するために、ロボットアーム側に測定用の端子を追加する必要がなくなり、ロボットアームの大型化を回避することができる。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るロボットシステムの概略構成を示す説明図である。ロボットシステム500は、ロボットアーム200と、複数のツール3001,3002と、複数の載置台4001,4002と、ロボット制御装置100と、を備えている。ロボットアーム200は、多関節のロボットアーム本体201と、ロボットアーム本体201の先端に設けられた着脱部202と、を有している。
図1は、本発明の第1実施形態に係るロボットシステムの概略構成を示す説明図である。ロボットシステム500は、ロボットアーム200と、複数のツール3001,3002と、複数の載置台4001,4002と、ロボット制御装置100と、を備えている。ロボットアーム200は、多関節のロボットアーム本体201と、ロボットアーム本体201の先端に設けられた着脱部202と、を有している。
ロボットアーム200の先端、即ち着脱部202には、ツール3001,3002が着脱可能となっており、図1では、ツール3001が装着されている。
各ツール3001,3002は、電力供給及び電気信号により動作する負荷部L1,L2、例えばサーボモータ(不図示)を有している。
載置台4001,4002は、対応するツール3001,3002が載置可能に構成されている。つまり、載置台4001はツール3001が載置可能に構成され、載置台4002はツール3002が載置可能に構成されている。
ロボットアーム200の先端、即ち着脱部202には、アーム側端子としての端子211aを有する接点ユニット(アーム側接点ユニット)211が取り付けられている。
ツール3001には、ツール3001がロボットアーム200に装着されたときに接点ユニット211の端子211aに接触するツール側端子としての端子301a1を有する接点ユニット(ツール側接点ユニット)3011が取り付けられている。同様に、ツール3002には、ツール3002がロボットアーム200に装着されたときに接点ユニット211の端子211aに接触する端子301a2を有する接点ユニット3012が取り付けられている。
接点ユニット3011の端子301a1は、ツール3001の負荷部L1に電気的に導通している。つまり、ツール3001の負荷部L1には、接点ユニット3011の端子301a1を通じて、外部から電力供給又は外部との信号伝送が可能に構成されている。同様に、接点ユニット3012の端子301a2は、ツール3002の負荷部L2に電気的に導通している。つまり、ツール3002の負荷部L2には、接点ユニット3012の端子301a2を通じて、外部から電力供給又は外部との信号伝送が可能に構成されている。
また、ツール3001には、接点ユニット3011の端子301a1に電気的に導通している測定用ツール側端子としての端子302a1を有する接点ユニット(測定用ツール側接点ユニット)3021が取り付けられている。同様に、ツール3002には、接点ユニット3012の端子301a2に電気的に導通している端子302a2を有する接点ユニット3022が取り付けられている。つまり、接点ユニット3011の端子301a1と接点ユニット3021の端子302a1とは、ツール3001の内部で接続されている。同様に、接点ユニット3012の端子301a2と接点ユニット3022の端子302a2とは、ツール3002の内部で接続されている。
載置台4001には、ツール3001が載置されたときに接点ユニット3021の端子302a1に接触する載置台側端子としての端子401a1を有する接点ユニット(載置台側接点ユニット)4011が取り付けられている。同様に、載置台4002には、ツール3002が載置されたときに接点ユニット3022の端子302a2に接触する端子401a2を有する接点ユニット4012が取り付けられている。
ロボット制御装置100は、制御部150、抵抗測定部105、制御切換部107、検出切換部108、及び報知部109を有して構成されている。制御部150は、統括制御部101、アーム制御部102、着脱制御部103、ツール制御部1041,1042、及び判定部106を有して構成されている。
統括制御部101と各部102〜109とは、統括制御配線120で接続されている。ロボットアーム本体201とアーム制御部102とは、アーム配線221で接続されている。着脱部202と着脱制御部103とは、着脱配線222で接続されている。
ツール制御部1041,1042と制御切換部107とは、ツール配線2241,2242で接続されている。制御切換部107と接点ユニット211の端子211aとは、ツール配線223で接続されている。抵抗測定部105と制御切換部107とは、測定用配線225で接続されており、抵抗測定部105と検出切換部108とは、測定用配線226で接続されている。また、検出切換部108と載置台4001,4002とは、載置台配線4111,4112で接続されている。
統括制御部101は、計算処理を行い、統括制御配線120を介して各部102〜109に命令を与える。
統括制御配線120、アーム配線221、着脱配線222、ツール配線223,2241,2242は、電源供給と電気信号伝達を行えるように複数の電線で構成される。例えば、各配線221,222,223,2241,2242は、電源用、電源グラウンド用、信号用、信号グラウンド用に4つの電線で構成されている。つまり、各配線221,222,223,2241,2242は、2つの電力線及び2つの信号線からなる4つの電線で構成されている。
また、各接点ユニット211,3011,3012,3021,3022,4011,4012も、各配線の電線と同数の端子、即ち2つの電力端子及び2つの信号端子からなる4つの端子を有して構成されている。また、載置台配線4111,4112及び測定用配線225,226も、合計4つの電線で構成される。
抵抗測定部105は、測定用配線225及び測定用配線226の各電線が各々1本ずつ接続される2つの測定用端子としての端子115,116を有する抵抗測定回路(不図示)を4つ備えている。
抵抗測定部105の各抵抗測定回路は、2つの端子115,116間に端子211a,301a,302a,401aを含む閉ループ回路が形成されたときの閉ループ回路の電気抵抗値、即ち端子211aと端子401aとの間の電気抵抗値を測定する。抵抗測定部105は、電気抵抗値として、2つの端子115,116間の電位差を測定する。配線の電気抵抗値はほとんど変化せず一定とみなせるので、抵抗測定部105は、端子401a1(端子401a2)と端子211aとの間の電気抵抗値、即ち端子401a1(端子401a2)と端子211aとの間の電位差を測定しているのと等価である。
判定部106は、抵抗測定部105の各抵抗測定回路により測定した電気抵抗値を判定するための閾値を持つ。また、閾値は、ツール3001,3002内部の負荷部L1,L2に必要とされる供給電圧が下回るような抵抗値を設定する。
アーム制御部102は、統括制御部101から与えられる位置命令を受け取り、ロボットアーム本体201内を通るアーム配線221を介して、ロボットアーム本体201内にあるサーボモータ(不図示)の動作を位置命令に従い制御する。
報知部109は、例えば警告灯であり、制御部150の統括制御部101の制御の下、警告灯の点灯によってユーザに報知する。
着脱部202は、ツール3001,3002の接続、切離しの機械的処理を行う。接続、切離しの機械的処理は、ロボットアーム200がツール3001,3002に対応している載置台4001,4002の上方に移動したのちに行われる。ツール3001,3002は、負荷部L1,L2としてサーボモータを内蔵しており、負荷部L1,L2はツール制御部1041,1042によって制御される。
2種類のツール3001,3002は、把持するワークの形状や重量により使い分ける。例えば、ツール3001は微細なワークを把持するための爪先が細いピンセットツールであり、ツール3002は大型ワークを把持するための爪先が大きい二つ爪グリッパツールである。
制御部150は、ツール装着動作及びツール切離動作を実行可能に構成されている。ツール装着動作は、載置台4001又は載置台4002に載置されているツール3001又はツール3002をロボットアーム200に装着させる動作である。ツール切離動作は、ロボットアーム200に装着されているツール3001又はツール3002を載置台4001又は載置台4002に載置させて切り離す動作である。
以下、ツール3001を対象としたツール装着動作及びツール切離動作について詳細に説明するが、まずツール装着動作について説明する。
着脱部202にツール3001が装着されていない状態からツール3001を装着させる場合、まず、統括制御部101がアーム制御部102に命令を出し、ロボットアーム200を載置台4001の上方に移動させる。
次に、統括制御部101が着脱制御部103に接続命令を出し、着脱制御部103がロボットアーム本体201内を通る着脱配線222を介して電気接続されている着脱部202のサーボモータを制御し、機械的嵌合処理を行う。これにより、着脱部202とツール3001との接続を行う。着脱部202は磁石で機械的嵌合処理をするものでも良い。また、空気圧で機械的嵌合処理するような機構でも良く、その場合は着脱配線の代わりに空気を通すホース等になる。
着脱部202とツール3001との接続によって、接点ユニット211の端子211aと接点ユニット3011の端子301a1とが電気的に接続される。また制御切換部107によって、ツール配線2241とツール配線223とを電気的に接続する。
なお、着脱部202とツール3002との接続処理を行う場合は、制御切換部107によって、ツール配線2242とツール配線223とを接続し、抵抗測定時は測定用配線225とツール配線223とを接続する。ツール配線223はロボットアーム本体201の外部に配置され、接点ユニット211の端子211aに電気的に接続されている。
以上の切換動作により、ツール制御部1041は、ツール配線223、接点ユニット211の端子211aと接点ユニット3011の端子301a1との接点を介して、ツール3001の負荷部L1に電力供給と電気信号の伝達が行えるようになる。ツール3001とツール制御部1041と電気的な接続がなされることで、ツール制御部1041は、把持命令または把持解放命令をツール3001の負荷部L1(サーボモータ)に送信し、ツール3001の爪先の開閉制御を行う。ツール3001の爪先の開閉によって、ワーク(不図示)の把持や把持解放を行い、生産に必要な搬送工程や組立工程を行う。
次に、着脱部202にツール3001が装着されている状態からツール切離動作を行う場合について説明する。まず、統括制御部101がアーム制御部102に命令を出し、ロボットアーム200を載置台4001の上方に移動させる。移動完了後に統括制御部101が着脱制御部103に切離し命令を出し、着脱制御部103が着脱部202のサーボモータを制御し、機械的切離し処理を行うことで、ツール切離動作が終了する。
なお、載置台4001にツール3001が載置されているときは、接点ユニット3021の端子302a1と、接点ユニット4011の端子401a1とが電気的に接続される。同様に、載置台4002にツール3002が載置されているときは、接点ユニット3022の端子302a2と、接点ユニット4012の端子401a2とが電気的に接続される。
図2は、第1実施形態におけるロボット制御装置100の制御切換部107及び検出切換部108の内部構成を模式的に示したロボットシステム500の説明図である。なお、図2において、ロボットアーム本体201の先端部分のみを図示し、残りの部分の図示を省略している。
制御切換部107は、ツール配線223とツール配線2241との接続及び切断を切り換える開閉スイッチ107aと、ツール配線223とツール配線2242との接続及び切断を切り換える開閉スイッチ107bと、を有している。また、制御切換部107は、ツール配線223と測定用配線225との接続及び切断を切り換える開閉スイッチ107cを有している。検出切換部108は、測定用配線426を載置台配線4111及び載置台配線4112のうちいずれか一方の配線に接続する切換スイッチである。なお、これらスイッチは、電気的に導通・非導通を切り換えることができればよく、例えば機械的なスイッチを用いてもよいし、半導体スイッチング素子を用いてもよい。
図2には、接点ユニット211の端子211aと接点ユニット3011の端子301a1とが接続され、かつ接点ユニット3021の端子302a1と接点ユニット4011の端子401a1とが接続された状態を図示している。
図2に示すような接続状態のときに、制御切換部107によって、開閉スイッチ107aと開閉スイッチ107bを切断(開放)し、開閉スイッチ107cを閉じ、ツール配線223と測定用配線225を接続する。さらに、検出切換部108で測定用配線226と載置台配線4111と接続する。
これにより、抵抗測定部105の2つの端子115,116の間に閉ループ回路が形成され、抵抗測定部105により閉回路の電気抵抗値が測定される。閉ループ回路とは、抵抗測定部105、測定用配線225、ツール配線223、接点ユニット211と接点ユニット3011との接点、接点ユニット3021と接点ユニット4011との接点、載置台配線4111、測定用配線226で形成される回路である。
閉ループ回路が形成されたことで、抵抗測定部105の2つの端子115,116間の電気抵抗値、即ち端子211aと端子401a1との間の電気抵抗値を抵抗測定部105により測定可能となる。
よって、接点ユニット211において、抵抗測定用に端子の数(接点数)を追加したり、ロボットアーム本体201に沿ってロボットアーム本体201の内部又は外部に這わせる測定用の配線を追加したりする必要がない。したがって、ロボットアーム200から張り出す部分が増加するのを回避することができ、また、ロボットアーム200が大型化するのを回避することができる。
図3は、ロボット制御装置100の制御部150が実施するツール接続処理を示すフローチャートである。
着脱部202にツール3001が接続されていない状態から着脱部202にツール3001を装着して電気抵抗値を測定し、その測定結果に基づく動作について説明する。以下、装着対象がツール3001の場合について説明するが、装着対象がツール3002の場合についても、ツール3001の場合と同様であるので説明を省略する。
統括制御部101は、アーム制御部102にツール接続命令を出力し、アーム制御部102は、ツール接続命令の入力を受けて、ロボットアーム200を載置台4001上方へ移動させる制御を開始する(S1)。
このとき、検出切換部108が載置台配線4111と測定用配線226とを接続し、さらに、制御切換部107がツール制御部1041,1042をツール配線223から切断し、抵抗測定部105をツール配線223に接続する(S2)。
次に、アーム制御部102が載置台4001上方の接続位置にロボットアーム200を移動させた後(S3)、着脱制御部103が着脱部202にツール3001の機械的接続処理を行う(S4:閉ループ回路形成工程)。つまり、ツール3001を載置台4001に載置させ、且つツール3001をロボットアーム200に装着させた状態にする。これにより、端子211aと端子301a1とを接触させ、且つ端子302a1と端子401a1とを接触させて、抵抗測定部105の2つの端子115,116間に閉ループ回路を形成する。以上の動作がツール装着動作である。
そのツール装着動作の直後、統括制御部101は、抵抗測定部105に閉ループ回路、即ち端子211aと端子401a1との間の電気抵抗値を測定させる(S5:測定工程)。ツール装着動作の直後とは、載置台4001に載置されたツール3001をロボットアーム200に装着してからロボットアーム200を移動させるまでであり、ロボットアーム200の姿勢がツール3001を装着してから移動していない状態のときである。換言すると、端子211aと端子301a1とが接触し、かつ端子302a1と端子401a1とが接触している状態のときである。
次に、判定部106は、ステップS5における抵抗測定部105の測定結果に基づいて、端子211aと端子301a1との接点の接触状態の良否を判断する(S6:判断工程)。具体的に説明すると、判定部106は、端子211aと端子301a1との接点の接触状態の良否の判断として、抵抗測定部105の各抵抗測定回路により測定された電気抵抗値(測定値)が所定閾値よりも低いか否かを判断する。
ステップS6にて判定部106が抵抗測定部105の4つの抵抗測定回路の測定値のうち全てが所定閾値よりも低いと判断した場合(S6:Yes)、統括制御部101は、次の予定位置へとロボットアーム200を移動させる制御を開始する(S7)。即ち、判定部106が端子211aと端子301a1との接点の接触状態が良好と判断した場合(S6:Yes)、ステップS7の処理に移行する。
ロボットシステム500の次の位置への移動を開始した後、判定部106は、抵抗測定部105にて測定された電気抵抗値(測定値)が所定閾値よりも高いか否かを判断する(S8)。判定部106がステップS8にて抵抗測定部105の各抵抗測定回路の測定値が所定閾値を上回ることを判定した後(S8:Yes)、制御切換部107により抵抗測定部105を切断し、ツール制御部1041をツール配線223に接続する(S9)。
一方、判定部106が抵抗測定部105の4つの抵抗測定回路の測定値のうち少なくとも1つが所定閾値を上回ったと判断した場合(S6:No)、統括制御部101は、アーム制御部102にロボットアーム200を停止させる指令を送る(S10)。或いは、統括制御部101は、アーム制御部102に次の動作命令を送るのを停止する。これにより、アーム制御部102は、ロボットアーム200の動作を停止させる制御を行う。つまり、統括制御部101は、端子211aと端子301a1との接点の接触状態を不良と判断した場合に、ロボットアーム200の動作を停止させる。
次いで、統括制御部101は、報知部109に、端子211aと端子301a1との接点の接触状態が不良である旨をユーザに報知させる(S11)。具体的には、報知部109は警告灯であるので、統括制御部101は、警告灯を点灯させる。
警告灯の点灯を見た作業者(ユーザ)は、接触不良があることを認識することができ、接点ユニット211、接点ユニット3011、接点ユニット4011、接点ユニット3021のメンテナンス、または交換の対応を行うことができる。
なお、ステップS6にて判定部106が抵抗測定部105の4つの抵抗測定回路の測定値のうち少なくとも1つが所定閾値を上回ったと判断した場合(S6:No)、再度接続し直す動作を行ってもよい。
以上が、第1実施形態における接続処理であり、着脱部202とツール3001との接続後は、ツール3001を使用して搬送工程や組立工程を行う。
図4は、ロボット制御装置100の制御部150が実施するツール切離処理を示すフローチャートである。
着脱部202にツール3001が接続されている状態からツール3001を切り離す直前で電気抵抗値を測定し、その測定結果に基づく動作について説明する。以下、装着対象がツール3001の場合について説明するが、装着対象がツール3002の場合についても、ツール3001の場合と同様であるので説明を省略する。
統括制御部101は、アーム制御部102にツール切り離し命令を出力し、アーム制御部102は、ツール切り離し命令の入力を受けて、ロボットアーム200を載置台4001上方へ移動させる制御を開始する(S21)。
このとき、検出切換部108が載置台配線4111と測定用配線226とを接続し、さらに、制御切換部107がツール制御部1041,1042をツール配線223から切断し、抵抗測定部105をツール配線223に接続する(S22)。
次に、アーム制御部102が載置台4001上方の切り離し位置にロボットアーム200を移動させることで(S23)、抵抗測定部105の2つの端子115,116間に閉ループ回路を形成する(閉ループ回路形成工程)。
閉ループ回路を形成後、統括制御部101は、抵抗測定部105に閉ループ回路、即ち端子211aと端子401a1との間の電気抵抗値を測定させる(S24:測定工程)。
このステップS24における測定動作は、次の工程のツール切離動作を実行するに先立って行われる。つまり、次の工程のツール切離動作を実行する直前に行われる。ここで、ツール切離動作を実行する直前とは、閉ループ回路が形成された時からツール切離動作を実行する前までである。換言すると、端子211aと端子301a1とが接触し、かつ端子302a1と端子401a1とが接触している状態のときである。
次に、判定部106は、ステップS5における抵抗測定部105の測定結果に基づいて、端子211aと端子301a1との接点の接触状態の良否を判断する(S25:判断工程)。具体的に説明すると、判定部106は、端子211aと端子301a1との接点の接触状態の良否の判断として、抵抗測定部105の各抵抗測定回路により測定された電気抵抗値(測定値)が所定閾値よりも低いか否かを判断する。
ステップS25にて判定部106が抵抗測定部105の4つの抵抗測定回路の測定値のうち全てが所定閾値よりも低い場合(S25:Yes)、着脱制御部103が着脱部202からツール3001の機械的切り離し処理を行う(S26)。即ち、判定部106が端子211aと端子301a1との接点の接触状態が良好と判断した場合(S25:Yes)、統括制御部101の制御の下、着脱制御部103がツール切離動作を実行する。
次に、統括制御部101は、次の予定位置へとロボットアーム200を移動させる制御を開始する(S27)。
ステップS25にて判定部106が抵抗測定部105の4つの抵抗測定回路の測定値のうち少なくとも1つが所定閾値を上回った場合(S25:No)、統括制御部101は、アーム制御部102にロボットアーム200を停止させる指令を送る(S28)。或いは、統括制御部101は、アーム制御部102に次の動作命令を送るのを停止する。これにより、アーム制御部102は、ロボットアーム200の動作を停止させる制御を行う。つまり、統括制御部101は、端子211aと端子301a1との接点の接触状態を不良と判断した場合に、ロボットアーム200の動作を停止させる。
次いで、統括制御部101は、報知部109に、端子211aと端子301a1との接点の接触状態が不良である旨をユーザに報知させる(S29)。具体的には、報知部109は警告灯であるので、統括制御部101は、警告灯を点灯させる。
警告灯が点灯したのを見た作業者(ユーザ)は、接触不良があることを認識することができ、接点ユニット211、接点ユニット3011、接点ユニット4011、接点ユニット3021のメンテナンス、または交換の対応を行うことができる。以上が第1実施形態における切り離し処理である。
以上、第1実施形態によれば、接点ユニット211の端子211aと接点ユニット3011の端子301a1との接点の接触状態の良否を判断するために、接点ユニット211に測定用の端子を追加する必要がない。したがって、ロボットアーム200に這わせる配線を追加する必要がなく、ロボットアーム200の大型化を回避することができる。
また、通常、電源供給で使用する電流は大電流であることが多く、接点が確実に接続しないで電源供給を開始すると、接点において放電現象が生じ、通常の接触による物理的な劣化よりも大きな接点劣化が起こる。
第1実施形態によれば、ロボットアーム200にツール3001を装着した直後、即ち、ツール制御部1041において電源供給と電気信号伝達を開始する前に、接点の接触状態の良否を判断している。したがって、接点において放電による著しい接点劣化を避けることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係るロボットシステムについて説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係るロボットシステムの概略構成を示す説明図である。なお、第2実施形態において、前記第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して、説明を省略する。
次に、本発明の第2実施形態に係るロボットシステムについて説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係るロボットシステムの概略構成を示す説明図である。なお、第2実施形態において、前記第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して、説明を省略する。
前記第1実施形態では、端子211aと端子301a1との接点の劣化であるか、端子302a1と端子401a1との接点の劣化であるかは特定していなかった。第2実施形態では、いずれの接点の劣化であるかを特定する。
ロボットシステム500Aは、ロボットアーム200と、複数のツール3001,3002と、複数の載置台4001,4002と、ロボット制御装置100Aと、を備えている。
ロボット制御装置100Aは、制御部150A、抵抗測定部105、制御切換部107、検出切換部108、報知部109及び記憶部111を有して構成されている。
制御部150Aは、ツール3001がロボットアーム200に装着され、且つツール3001が載置台4001に載置されている状態での抵抗測定部105の測定結果に基づいて、端子211aと端子301a1との接点の接触状態の良否を判断する。制御部150Aは、上記第1実施形態と同様、ツール装着動作及びツール切離動作を実行可能である。
制御部150Aは、統括制御部101、アーム制御部102、着脱制御部103、ツール制御部1041,1042、及び計算部110を有して構成されている。
記憶部111は、抵抗測定部105で測定した電気抵抗値、又は計算部110で計算した計算値を記憶する。計算部110は、抵抗測定部105で測定した電気抵抗値や記憶部111で記憶された測定値を用いて計算する。
図6は、接点ユニットを交換した直後等、接点が初期状態になったときに行う、ロボット制御装置100Aの制御部150Aが実施する初期測定のフローチャートである。
接点ユニット211,3011,3021,4011を交換した直後は、着脱部202にツール3001が接続されていない状態である。まず、統括制御部101は、アーム制御部102に、ロボットアーム200を載置台4001上方へ移動させる制御を開始するよう命令する(S31)。次に、検出切換部108が載置台配線4111と測定用配線226とを接続し、さらに、制御切換部107がツール制御部1041,1042をツール配線223から切断し、抵抗測定部105をツール配線223に接続する(S32)。
次に、アーム制御部102が載置台4001上方の接続位置にロボットアーム200を移動させた後(S33)、着脱制御部103が着脱部202にツール3001の機械的接続処理を行う。つまり、ツール3001を載置台4001に載置させ、且つツール3001をロボットアーム200に装着させた状態にする。これにより、端子211aと端子301a1とを接触させ、且つ端子302a1と端子401a1とを接触させて、抵抗測定部105の2つの端子115,116間に閉ループ回路を形成する。以上の動作がツール装着動作である。
そのツール装着動作の直後、統括制御部101は、抵抗測定部105に閉ループ回路、即ち端子211aと端子401a1との間の電気抵抗値R0を測定させる(S34)。
電気抵抗値R0は、接点ユニット211の端子211aと接点ユニット3011の端子301a1との接触抵抗r10、接点ユニット3021の端子302a1と接点ユニット4011の端子401a1との接触抵抗r20の和である。統括制御部101は、この電気抵抗値R0を記憶部111に記憶させる(S35)。
R0=r10+r20…式(1)
R0=r10+r20…式(1)
次に、計算部110は、ステップS34における抵抗測定部105の測定結果に基づいて、端子211aと端子301a1との接点の接触状態の良否を判断する(S36)。具体的に説明すると、計算部110は、端子211aと端子301a1との接点の接触状態の良否の判断として、抵抗測定部105の各抵抗測定回路により測定された電気抵抗値(測定値)が所定閾値よりも低いか否かを判断する。
計算部110が抵抗測定部105の4つの抵抗測定回路の測定値のうち全てが所定閾値よりも低いと判断した場合(S36:Yes)、統括制御部101は、次の予定位置へとロボットアーム200を移動させる制御を開始する(S37)。
一方、計算部110が抵抗測定部105の4つの抵抗測定回路の測定値のうち少なくとも1つが所定閾値を上回ったと判断した場合(S36:No)、統括制御部101は、アーム制御部102にロボットアーム200を停止させる指令を送る(S38)。これにより、アーム制御部102は、ロボットアーム200の動作を停止させる制御を行う。つまり、統括制御部101は、端子211aと端子301a1との接点の接触状態を不良と判断した場合に、ロボットアーム200の動作を停止させる。
次いで、統括制御部101は、報知部109に、端子211aと端子301a1との接点の接触状態が不良である旨をユーザに報知させる(S39)。具体的には、報知部109は警告灯であるので、統括制御部101は、警告灯を点灯させる。
警告灯が点灯したのを見た作業者(ユーザ)は、接触不良があることを認識することができ、接点ユニット211、接点ユニット3011、接点ユニット4011、接点ユニット3021のメンテナンス、または交換の対応を行うことができる。
ここで、接点ユニット3021の端子302a1と接点ユニット4011の端子401a1との接触抵抗r20は、接続状態が維持されており、接点に異物が混入しない、かつ物理的な接触による接触面劣化をしない。そのため、この初期測定では、接触抵抗r20は変化しない。
以上が接点ユニットの初期測定である。
図7は、抵抗測定する際のロボットシステム500Aの動作を示す説明図である。ロボットシステム500Aは、組立や搬送作業を行うために、図6に示す初期測定を行った後に、着脱部202にツール3001が接続されていない状態(状態A)から着脱部202にツール3001を装着する(状態B)。次にツール3001を使用した作業(状態C)をした後に、ツール切離し処理(状態D)を行い、他のツール3002と接続し、組立や搬送作業を行う。
図7に示すツール交換の一連の流れを用いて、各接点の抵抗増加分の測定方法を以下に説明する。
まず、接点ユニット211の端子211aと接点ユニット3011の端子301a1との接点の抵抗劣化成分a10,接点ユニット4011の端子401a1と接点ユニット3021の端子302a1との抵抗劣化成分a20、差分値dを以下のように定義する。
a10=0…式(2)
a20=0…式(3)
d=0…式(4)
a10=0…式(2)
a20=0…式(3)
d=0…式(4)
図7に示す状態Bは、ツール未接続状態(状態A)から、ツール3001と着脱部202とを接続した状態である。
測定値を電気抵抗値R1とすると、接触抵抗r20は、前述したとおり、接点に異物が混入しない、かつ接触面劣化をしないため変化しない。
しかし、接点ユニット211の端子211aと接点ユニット3011の端子301a1との接点の接触抵抗は、接続し直しており、接点への異物混入や接触面の劣化などが起きている可能性があるため、接触抵抗r11となっている。
つまり電気抵抗値R1は、接触抵抗r11と接触抵抗r20の和である。統括制御部101は、この電気抵抗値R1を記憶部111に記憶させる。
R1=r11+r20…式(5)
R1=r11+r20…式(5)
電気抵抗値R1と電気抵抗値R0との差分計算を計算部110で行う。この差分値dが接点ユニット211の端子211aと接点ユニット3011の端子301a1との接点の接触抵抗の抵抗変動分(増分値)である。統括制御部101は、差分値dとa10の和(つまり積算値)をa11とし、積算値a11を記憶部111に記憶させる。
d=R1−R0…式(6)
a11=d+a10…式(7)
d=R1−R0…式(6)
a11=d+a10…式(7)
計算部110は、積算値a11が所定閾値を下回っているか否かを判断し、下回っていれば状態Cへと移る。積算値a11が所定閾値を上回っている場合は、接点ユニット211と接点ユニット3011のメンテナンス、または交換の対応を行う。
次に、ツール3001を使用した作業を行う(状態C)。このとき、接点ユニット211と接点ユニット3011は接続されており、接点に異物が混入しない、かつ接触面劣化をしないため、接触抵抗r11は変化しない。
ロボットシステム500は作業した後に、他のツール3002と交換するために、ツール切離し処理を行う。
図7に示す状態Dは、ツール切離し処理を行う直前の状態である。
このときの測定値を電気抵抗値R2とすると接触抵抗r11は前述したとおり、接点に異物が混入しない、かつ接触面劣化をしないため変化しない。
しかし、接点ユニット4011の端子401a1と接点ユニット3021の端子302a1との接触抵抗は、接続し直しており、接点への異物混入や接触面の劣化などが起きている可能性があるため、接触抵抗r21となっている。
つまりR2は接触抵抗r11と接触抵抗r21の和であり、統括制御部101は、電気抵抗値R2を記憶部111に記憶させる。
R2=r11+r21…式(8)
R2=r11+r21…式(8)
電気抵抗値R2と電気抵抗値R1との差分計算を計算部110で行う。この差分値dが接点ユニット4011の端子401a1と接点ユニット3021の端子302a1との接点の接触抵抗の抵抗変動分(増分値)である。差分値dとa20の和(つまり積算値)をa21として、統括制御部101は、積算値a21を記憶部111に記憶させる。
d=R2−R1…式(9)
a21=d+a20…式(10)
d=R2−R1…式(9)
a21=d+a20…式(10)
計算部110は、積算値a21が所定閾値を下回っているか否かを判断し、下回っていれば状態Aへと移る。積算値a21が所定閾値を上回っている場合は、接点ユニット4011と接点ユニット3021のメンテナンス、または交換の対応を行う。
抵抗測定部105で測定する回数をn(1,2,3…)とすると、差分値d、劣化成分は以下の一般式で表せる。
d=Rn−R(n−1)…式(11)
a1{(n+1)/2}=d+a1{((n+1)/2)−1} …式(12)
a2(n/2)=d+a2{(n/2)−1} …式(13)
となる。
d=Rn−R(n−1)…式(11)
a1{(n+1)/2}=d+a1{((n+1)/2)−1} …式(12)
a2(n/2)=d+a2{(n/2)−1} …式(13)
となる。
以上がツール使用の一連の動作における接点の劣化検出方法である。ツール使用時に上記劣化検出を行い、接点ユニット211と接点ユニット3011の抵抗変動分として、積算値a1{(n+1)/2}を、記憶部111に記憶させていく。また、接点ユニット4011と接点ユニット3021の抵抗変動分として、積算値a2(n/2)を記憶部111に記憶させていく。
即ち、統括制御部101は、端子211aと端子301a1との接点の接触状態の良否の判断として、ツール切離動作に次いでツール装着動作を実行する度に、ツール切離動作を実行するに先立って(直前に)抵抗測定部105により電気抵抗値を測定させる。計算部110は、ツール接離動作の直前に測定した電気抵抗値に対する、ツール装着動作を実行した直後に抵抗測定部105により測定させた電気抵抗値の増分値を積算する。そして、計算部110は、該積算値a1{(n+1)/2}が所定閾値よりも低いか否かを判断する。
以上の動作により、初期状態からの端子211aと端子301a1との接点の接触抵抗の増分値が積分され、この積分結果に基づいて、接点の接触状態の良否が判断される。
また、統括制御部101は、ツール装着動作に次いでツール切離動作を実行する度に、ツール装着動作を実行した直後に抵抗測定部105により電気抵抗値を測定させる。計算部110は、ツール装着動作の直後に測定された電気抵抗値に対する、ツール切離動作を実行する直前に抵抗測定部105により測定された電気抵抗値の増分値を積算する。そして、計算部110は、該積算値a2(n/2)に基づき端子302a1と端子401a1との接点の接続状態の良否を判断する。具体的には、計算部110は、積算値a2(n/2)が所定閾値よりも低いか否かを判断する。
以上の動作により、初期状態からの端子302a1と端子401a1との接点の接触抵抗の増分値が積分され、この積分結果に基づいて、接点の接触状態の良否が判断される。
ツールが複数ある場合は、ツール毎に測定値Rと劣化成分aを設定し、測定値と計算値を記憶していけばよい。
以上、第2実施形態によれば、接点ユニット211の端子211aと接点ユニット3011の端子301a1との接点の接触状態の良否を判断するために、接点ユニット211に測定用の端子を追加する必要がない。したがって、ロボットアーム200に這わせる配線を追加する必要がなく、ロボットアーム200の大型化を回避することができる。
更に、第2実施形態によれば、接点ユニット211と接点ユニット3011との接点の劣化であるか、接点ユニット4011と接点ユニット3021との接点の劣化であるかを特定できる。よって、接点(端子)を適切な寿命で使用することが可能となるため、接点(端子)の交換部品のコストを抑えることが可能となる。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。
105…抵抗測定部、150…制御部、200…ロボットアーム、211a…端子(アーム側端子)、223…ツール配線(電力線又は信号線)、3001,3002…ツール、301a1,301a2…端子(ツール側端子)、302a1,302a2…端子(測定用ツール側端子)、4001,4002…載置台、401a1,401a2…端子(載置台側端子)、500…ロボットシステム
Claims (8)
- ロボットアームと、
前記ロボットアームに着脱可能なツールと、
前記ロボットアームに取り付けられ、前記ツールへの電力線又は信号線が電気的に接続されたアーム側端子と、
前記ツールに取り付けられ、前記ツールが前記ロボットアームに装着されたときに前記アーム側端子に接触するツール側端子と、
前記ツールが載置可能な載置台と、
前記ツールに取り付けられ、前記ツール側端子に電気的に導通する測定用ツール側端子と、
前記載置台に取り付けられ、前記ツールが前記載置台に載置されたときに前記測定用ツール側端子に接触する載置台側端子と、
前記アーム側端子と前記載置台側端子との間の電気抵抗値を測定する抵抗測定部と、
前記ツールが前記ロボットアームに装着され、且つ前記ツールが前記載置台に載置されている状態での前記抵抗測定部の測定結果に基づいて、前記アーム側端子と前記ツール側端子との接点の接触状態の良否を判断する制御部と、を備えたことを特徴とするロボットシステム。 - 前記制御部は、前記アーム側端子と前記ツール側端子との接点の接触状態を不良と判断した場合に、前記ロボットアームの動作を停止させることを特徴とする請求項1に記載のロボットシステム。
- 前記制御部が前記アーム側端子と前記ツール側端子との接点の接触状態を不良と判断した場合に、不良である旨をユーザに報知する報知部を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のロボットシステム。
- 前記制御部は、前記アーム側端子と前記ツール側端子との接点の接触状態の良否の判断として、前記抵抗測定部により測定された電気抵抗値が所定閾値よりも低いか否かを判断することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のロボットシステム。
- 前記制御部は、
前記載置台に載置されている前記ツールを前記ロボットアームに装着させるツール装着動作、及び前記ロボットアームに装着されている前記ツールを前記載置台に載置させて切り離すツール切離動作を実行可能であり、
前記アーム側端子と前記ツール側端子との接点の接触状態の良否の判断として、前記ツール切離動作に次いで前記ツール装着動作を実行する度に、前記ツール切離動作を実行するに先立って前記抵抗測定部により測定された電気抵抗値に対する、前記ツール装着動作を実行した場合に前記抵抗測定部により測定された電気抵抗値の増分値を積算し、該積算値が所定閾値よりも低いか否かを判断することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のロボットシステム。 - 前記制御部は、前記ツール装着動作に次いで前記ツール切離動作を実行する度に、前記ツール装着動作を実行した場合に前記抵抗測定部により測定された電気抵抗値に対する、前記ツール切離動作を実行するに先立って前記抵抗測定部により測定された電気抵抗値の増分値を積算し、該積算値に基づき前記測定用ツール側端子と前記載置台側端子との接点の接続状態の良否を判断することを特徴とする請求項5に記載のロボットシステム。
- 載置台に載置されているツールをロボットアームに装着させるツール装着動作と、前記ロボットアームに装着されている前記ツールを前記載置台に載置させて切り離すツール切離動作とが実行可能であり、2つの測定用端子を有する抵抗測定部を用いて前記ロボットアームに取り付けられたアーム側端子と、前記ツールに取り付けられたツール側端子との接点の劣化を検出する劣化検出方法であって、
前記ツールを前記載置台に載置させ、且つ前記ツールを前記ロボットアームに装着させた状態にすることで、前記アーム側端子と前記ツール側端子とを接触させ、且つ前記ツールに取り付けられた測定用ツール側端子と、前記載置台に取り付けられた載置台側端子とを接触させて、前記抵抗測定部の2つの測定用端子の間に、前記アーム側端子、前記ツール側端子、前記測定用ツール側端子、及び前記載置台側端子を含む閉ループ回路を形成する閉ループ回路形成工程と、
前記抵抗測定部により前記閉ループ回路の電気抵抗値を測定させる測定工程と、
前記測定工程における前記抵抗測定部の測定結果に基づいて、前記アーム側端子と前記ツール側端子との接点の接触状態の良否を判断する判断工程と、を備えたことを特徴とする劣化検出方法。 - 前記判断工程では、前記アーム側端子と前記ツール側端子との接点の接触状態の良否の判断として、前記ツール切離動作に次いで前記ツール装着動作を実行する度に、前記ツール切離動作を実行するに先立って前記抵抗測定部により測定された電気抵抗値に対する、前記ツール装着動作を実行した場合に前記抵抗測定部により測定された電気抵抗値の増分値を積算し、該積算値が所定閾値よりも低いか否かを判断することを特徴とする請求項7に記載の劣化検出方法。
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