JP2015043937A - 遊技機 - Google Patents

Abstract

【課題】特別状態を示す新たな表示態様を提供することにより、遊技興趣の向上を図る。【解決手段】確変大当りが発生した場合、遊技者に付与可能な賞球数（遊技利益量）として、今回の大当りで付与可能な今回賞球数Ｓ１（２，４００個）に、次回の大当りで付与可能な次回賞球数Ｓ２（１，０５０個）を加えた３，４５０個の賞球数を表示するから（（ａ），（ｃ２））、大当り遊技終了後に高確率状態（特別状態）が発生することを遊技者に報知することができる。このように、遊技利益量である賞球数を用いた新たな態様で高確率状態の発生を遊技者に報知することができるから、遊技興趣の向上を図ることができる。【選択図】図２８

Description

本発明は、パチンコ機やアレンジボールなどの弾球式の遊技機に関する。

従来、この種の遊技機としては、始動口への遊技球の入球に基づいて当否判定を行い、当否判定の結果に基づいて図柄を変動表示させ、図柄が当り図柄で停止表示されると遊技者に遊技利益を付与する大当り遊技（特定遊技）を行い、大当り遊技の終了後に遊技者にとって有利な特別状態を発生可能な遊技機において、特別状態を発生させるか否かに応じて異なる当り図柄を停止表示させるものが提案されている（例えば、特許文献１参照）。なお、特許文献１の遊技機では、特別状態として、当否判定で当り結果となる確率が通常よりも高くなるいわゆる確変状態が例示されている。

特開２００２−３１５９１７号公報

上述した遊技機では、特別状態が発生するか否かを当り図柄を用いて遊技者に報知することはできるものの、そのような図柄の表示態様は従来より一般化しているため、面白味に欠けて遊技興趣を十分に向上させるものとはなっていなかった。このことは、上述した遊技機における特別状態（いわゆる確変状態）だけでなく、他の特別状態（いわゆる電サポ状態や時短状態など）についても同様である。

本発明の遊技機は、特別状態を示す新たな表示態様を提供することにより、遊技興趣の向上を図ることを主目的とする。

本発明の遊技機は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。

本発明の遊技機は、
遊技球検知に基づき行われる判定の結果として特定結果が導出されると遊技者に所定の遊技利益を付与可能な特定遊技を実行し、前記特定遊技の終了後に、前記判定に係る遊技条件が通常よりも遊技者にとって有利となる特別状態を発生可能な遊技機であって、
前記特定結果が導出された場合に、遊技者に付与可能な遊技利益量が前記特定結果の導出に基づく特定遊技で付与可能な遊技利益量よりも多いことを表示する利益量表示を行うことで、前記特定遊技の終了後に前記特別状態が発生することを遊技者に報知する特別状態発生報知手段を備える
ことを特徴とする。

この本発明の遊技機では、特定結果が導出された場合に、遊技者に付与可能な遊技利益量が特定結果の導出に基づく特定遊技で付与可能な遊技利益量よりも多いことを表示する利益量表示を行うことで、特定遊技の終了後に特別状態が発生することを遊技者に報知する。このように、遊技利益量を用いるという新たな表示態様で特別状態の発生を遊技者に報知することができるから、遊技興趣の向上を図ることができる。
ここで、「遊技者に付与可能な遊技利益量が特定結果の導出に基づく特定遊技で付与可能な遊技利益量よりも多いことを表示する利益量表示」としては、「特定結果の導出に基づく先の特定遊技で付与可能な先の遊技利益量に、特定遊技の終了後の特別状態で特定結果の導出に基づく後の特定遊技で付与可能な後の遊技利益量を加えた合計の遊技利益量を表示する」ことができる。あるいは、「特定結果の導出に基づく先の特定遊技で付与可能な先の遊技利益量とは別の遊技利益量を加えた遊技利益量を表示する」ことができる。別の遊技利益量としては、利益量を具体的に表示するものに限られず、例えば、「＋α」など利益量を抽象的に表示するものとしてもよい。
また、それらの「先の遊技利益量」と、「後の遊技利益量」や「別の遊技利益量」とは、同じタイミングで同時に表示してもよいし、先に「先の遊技利益量」を表示しておき、その後に「後の遊技利益量」や「別の遊技利益量」を表示するなど、異なるタイミングで別々に表示してもよい。
「遊技条件」としては、次のようなものを例示することができる。例えば、遊技球検知に基づき行われる判定で特定結果が導出される確率として、高低差のある複数の確率のうちの何れかを設定可能な遊技機においては、その確率の高低を遊技条件とすることができる。この場合、より高い確率が設定される方が遊技者にとって有利な遊技条件となることから、高い確率が設定された状態（高確率状態）が特別状態に該当する。あるいは、判定の実行契機となる遊技球検知の発生頻度や判定の実行頻度に高低差を生じさせることが可能な遊技機においては、その頻度の高低を遊技条件とすることができる。この場合、判定の実行契機となる遊技球検知の発生頻度や判定の実行頻度がより高くなる方が遊技者にとって有利な遊技条件となることから、それらの頻度が高くなる状態（高頻度状態）が特別状態に該当する。さらに、前述の高確率状態と高頻度状態との何れか一方を発生させることおよび高確率状態と高頻度状態との両方を発生させることが可能な遊技機においては、高確率状態と高頻度状態との両方が発生する状態が特別状態に該当する。
なお、判定の実行契機となる遊技球検知の発生頻度に高低差を生じさせることが可能な遊技機としては、遊技球が入球可能であって判定の実行契機となる始動口として「第１の態様と該第１の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第２の態様とに変化可能な始動口（可変始動口）」を少なくとも備え、この可変始動口が第２の態様となる頻度が通常よりも高くなる状態（高頻度状態）を発生可能な遊技機を例示できる。また、判定の実行頻度に高低差を生じさせることが可能な遊技機としては、前述の可変始動口を備えた遊技機、あるいは、判定が行われる毎に所定の図柄を変動表示する図柄表示装置を備え、その変動表示に要する時間（変動時間）として少なくとも第１変動時間（通常変動時間）と該第１変動時間よりも短い第２変動時間（短縮変動時間）とを設定可能であり、第２変動時間が設定される頻度が通常よりも高くなる状態（高頻度状態）を発生可能な遊技機を例示できる。

また、本発明の遊技機において、
前記特別状態発生報知手段は、
前記特定結果の導出に基づく特定遊技が終了した場合に、前記利益量表示で表示された遊技利益量から前記終了した特定遊技で付与可能な遊技利益量を除いた残りの遊技利益量を表示し、
前記特定遊技の終了後の前記特別状態中は、前記残りの遊技利益量を表示する
ものとすることもできる。

このようにすれば、遊技利益量を用いて特別状態中であることを遊技者に報知するという新たな表示態様を提供することができる。

この態様の本発明の遊技機において、
前記特別状態発生報知手段は、前記特別状態中に前記特定結果が導出された場合に、該特定結果の導出に基づく特定遊技で付与可能な遊技利益量を前記残りの遊技利益量に加えて、前記利益量表示を行う
ものとすることもできる。

このようにすれば、遊技利益量を用いて特別状態が継続することを遊技者に報知するという新たな表示態様を提供することができるから、遊技興趣を更に向上させることができる。

また、本発明の遊技機において、
前記特別状態発生報知手段は、前記特定結果が導出されてから、該特定結果の導出に基づく特定遊技の終了までに、前記利益量表示を行う
ものとすることもできる。

このようにすれば、特定結果が導出されてから特定遊技が終了するまでの間の所定時期に利益量表示を行うこととなるから、利益量表示が行われる時期や行われるか否かなど利益量表示の実行に対して遊技者の関心を集めることができ、特別状態の発生に対する遊技者の期待感を効果的に煽ることができる。また、特別状態中に特定結果が導出され、それに基づく特定遊技が終了するまでに利益量表示を行う場合には、特別状態の継続に対する遊技者の期待感を効果的に煽ることができる。

また、本発明の遊技機において、
前記特別状態発生報知手段は、前記特別状態中に前記特定結果が導出された場合に、前記利益量表示を行わないことで、前記特定遊技の終了後に前記特別状態が発生しないことを遊技者に報知する
ものとすることもできる。

このようにすれば、遊技利益量を用いて特別状態が終了することを遊技者に報知するという新たな表示態様を提供することができる。

本発明の遊技機によれば、特別状態を示す新たな表示態様を提供することにより、遊技興趣の向上を図ることができる。

本発明のパチンコ機１０の外観を示す外観斜視図である。 パチンコ機１０の遊技盤３０の構成の概略を示す構成図である。 パチンコ機１０の制御回路の構成を示すブロック図である。 図柄表示装置４０の構成を説明する説明図である。 普通図柄表示装置４１の表示態様の一例を示す説明図である。 特別図柄表示装置４２の大当り図柄の一例を示す説明図である。 演出表示装置３４の画面構成を説明する説明図である。 サブ制御基板９０の構成の概略を示すブロック図である。 主制御基板７０のＣＰＵ７０ａにより実行される主制御処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板７０のＣＰＵ７０ａにより実行される賞球払出関連処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板７０のＣＰＵ７０ａにより実行される特別図柄遊技処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板７０のＣＰＵ７０ａにより実行される特別図柄遊技処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板７０のＣＰＵ７０ａにより実行される特別図柄遊技処理の一例を示すフロチャートである。 主制御基板７０のＣＰＵ７０ａにより実行される特別図柄の変動表示関連処理の一例を示すフローチャートである。 大当り判定テーブルの一例を示す説明図である。 第１特別図柄の大当り図柄決定テーブルの一例を示す説明図である。 第２特別図柄の大当り図柄決定テーブルの一例を示す説明図である。 主制御基板７０のＣＰＵ７０ａにより実行される大当り遊技処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板７０のＣＰＵ７０ａにより実行される大当り遊技終了時処理の一例を示すフローチャートである。 サブ制御基板９０のＣＰＵ９０ａにより実行される演出制御処理の一例を示すフローチャートである。 サブ制御基板９０のＣＰＵ９０ａにより実行される賞球数表示演出決定処理の一例を示すフローチャートである。 サブ制御基板９０のＣＰＵ９０ａにより実行される図柄変動演出処理の一例を示すフローチャートである。 サブ制御基板９０のＣＰＵ９０ａにより実行される大当り遊技演出処理の一例を示すフローチャートである。 サブ制御基板９０のＣＰＵ９０ａにより実行される大当り遊技開始時の賞球数表示演出の一例を示すフローチャートである。 賞球数表示演出で表示される賞球数の一例を示す説明図である。 サブ制御基板９０のＣＰＵ９０ａにより実行される大当り遊技終了時の賞球数表示演出の一例を示すフローチャートである。 連荘中に大当りが発生した場合の賞球数表示の様子の一例を示す説明図である。 連荘中に大当りが発生した場合の賞球数表示の様子の一例を示す説明図である。 変形例の賞球数表示演出決定処理を示すフローチャートである。 変形例の大当り遊技開始時の賞球数表示演出を示すフローチャートである。 変形例の大当り遊技終了時の賞球数表示演出を示すフローチャートである。 変形例の賞球数表示の様子を示す説明図である。 変形例の賞球数表示の表示態様を示す説明図である。 変形例の特別図柄遊技処理を示すフローチャートである。 サブ制御基板９０のＣＰＵ９０ａにより実行される賞球数表示先読み演出の一例を示すフローチャートである。

次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。なお、以下では、特別図柄の変動表示の終了に伴い大当り図柄が停止表示され、これを契機に大当り遊技が開始されるタイプ（いわゆるセブン機タイプ）のパチンコ機に本発明を適用した例を説明する。

図１は本発明のパチンコ機１０（遊技機）の外観を示す外観斜視図であり、図２はパチンコ機１０の遊技盤３０の構成の概略を示す構成図であり、図３はパチンコ機１０の制御回路の構成の概略を示すブロック図である。

［パチンコ機１０の全体構成］
本実施例のパチンコ機１０は、図１に示すように、前面枠１１に嵌め込まれたガラス板１２（透明板）を介して盤面が視認可能に配置された遊技盤３０（図２参照）と、遊技球を貯留する上受け皿１４および下受け皿１６と、上受け皿１４に貯留されている遊技球を遊技盤３０へ発射するための発射ハンドル１８と、を備える。

前面枠１１は、本体枠２１に嵌め込まれており、左辺を回動軸として本体枠２１に対して回動できるようになっている。本体枠２１は、外枠２２に嵌め込まれており、左辺を回動軸として外枠２２に対して回動できるようになっている。なお、前面枠１１と本体枠２１は、略長方形状のプラスティック製の枠体として構成されている。また、外枠２２は、略長方形状の木製の枠体として構成されており、パチンコホールの島設備の島枠に固定される。

また、前面枠１１の左上部と右上部には、遊技の進行に伴って種々の効果音を鳴らしたり遊技者に遊技状態を報知したりするためのスピーカ２８ａ，２８ｂが設けられており、右端部には、前面枠１１を本体枠２１に対して施錠するための施錠装置２９が設けられている。また、前面枠１１の左側には、図示しないプリペイドカード式の球貸装置（ＣＲユニット）が設けられている。

上受け皿１４は、その上面部に、ＣＲユニットに挿入されたカードの価値残高（有価残高）の範囲内で遊技球の貸し出しを指示するための球貸ボタン２４ａと、ＣＲユニットに挿入されているカードの返却を指示するための返却ボタン２４ｂとが配設されている。また、上受け皿１４は、その上面中央部に、遊技者の操作に応じて各種演出を行うための演出ボタン２６が配設されている。

発射ハンドル１８は、前面枠１１の右下部に設けられており、遊技者がハンドルに触れていることを検知するタッチセンサ１８ａ（図３参照）や遊技球の発射を一時的に停止する発射停止スイッチ１８ｂ（図３参照）が設けられている。発射ハンドル１８の回転軸には、上受け皿１４に貯留されている遊技球を１球ずつ打ち出すための図示しない発射装置が接続されており、発射ハンドル１８が回転操作されると、発射装置が備える発射モータ１９（図３参照）が回転し、これに伴って発射ハンドル１８の操作量に応じた強さの打撃力で遊技球を打ち出す。

［遊技盤３０の構成］
遊技盤３０は、図２に示すように、外レール３１ａと内レール３１ｂとによって囲まれる遊技領域３１が形成されている。この遊技盤３０は、遊技領域３１の左部に配置され遊技球の通過を検知するゲートスイッチ３２ａ（図３参照）を有する普通図柄作動ゲート３２と、遊技領域３１の右下部に配置された図柄表示装置４０と、遊技領域３１の中央部に配置された演出表示装置３４と、演出表示装置３４の周囲に配置されたセンター役物４９と、センター役物４９の下側に配置され遊技球の入球を検知する第１始動口スイッチ３６ａ（図３参照）を有する第１始動口３６と、センター役物４９の左部に形成され遊技球の入球を検知する第２始動口スイッチ３８ａ（図３参照）を有する第２始動口３８と、遊技領域３１の右下部に開閉可能に配置され遊技球の入球を検知する大入賞口スイッチ４４ａ（図３参照）を有する大入賞口４４と、遊技領域３１の左下部に配置され一般入賞口スイッチ４５ａ（図３参照）を有する一般入賞口４５と、いずれの入賞口にも入らなかった遊技球を回収するためのアウト口４６と、を備える。また、遊技盤３０は、この他に、普通図柄作動ゲート３２の下側には風車４７が設けられ、上述した各入賞口の周辺には遊技球をガイドしたり弾いたりする図示しない多数の釘が設けられている。

第２始動口３８は、普通電動役物として設けられる可変式の入球口であり、翼片部３８ｃと、翼片部３８ｃを作動させる第２始動口ソレノイド３８ｂ（図３参照）と、を備える。この第２始動口３８は、翼片部３８ｃが直立しているときには遊技球の入球の可能性が比較的低い通常状態となり（図２の点線参照）、翼片部３８ｃが左右に開いているときには遊技球の入球の可能性が通常状態よりも高い開放状態となる（図２の実線参照）。なお、本実施例では、翼片部３８ｃが直立した通常状態においては、第２始動口３８への遊技球の入球が不可能ではないが、困難となるように構成されている。

大入賞口４４は、特別電動役物として設けられる可変式の入球口であり、開閉板４４ｃと、開閉板４４ｃを作動させる大入賞口ソレノイド４４ｂ（図３参照）と、を備える。この大入賞口４４は、通常は開閉板４４ｃによって塞がれて遊技球を受け入れない閉状態（閉鎖状態）とされており、大当り遊技（特定遊技）のときに、大入賞口ソレノイド４４ｂ（図３参照）によって開閉板４４ｃが作動して手前側に開くことで、遊技球を受け入れやすい開状態（開放状態）となる。大入賞口４４には、遊技球の入球を検知すると共にその入球数をカウントするための大入賞口スイッチ４４ａ（図３参照）が取り付けられている。本実施例では、大当り遊技の処理として、大入賞口スイッチ４４ａが遊技球の入球を１０個カウントするか１０個カウントする前に所定時間（例えば、２５秒）が経過するまでを１ラウンドとして大入賞口４４を開放し、規定ラウンドまで大入賞口４４の開放動作を繰り返す。なお、各ラウンドの間には、所定時間（例えば、２秒間）だけ大入賞口４４を閉状態とする。また、本実施例では、大入賞口スイッチ４４ａが遊技球を１個検知する毎、すなわち大入賞口４４に遊技球が１個入球する毎に、１５個の賞球を払い出すものとなっており、１ラウンド中に大入賞口４４に入球可能な遊技球の数（規定数）は１０個であることから、１ラウンドにおける最大の払い出し可能な賞球数は１５０個となる。

図柄表示装置４０は、図４の構成図に例示するように、普通図柄の変動表示および停止表示が可能な普通図柄表示装置４１と、特別図柄の変動表示および停止表示が可能な特別図柄表示装置４２と、大当り遊技の規定ラウンド数（最大ラウンド数）を示す図柄を表示するラウンド表示装置４３と、を備える。普通図柄表示装置４１は、発光ダイオード（ＬＥＤ）を用いて構成された左普通図柄表示部４１ａおよび右普通図柄表示部４１ｂを備える。図５に、普通図柄表示装置４１の表示態様の一例を示す。普通図柄表示装置４１は、図示するように、左普通図柄表示部４１ａと右普通図柄表示部４１ｂとが共に消灯した表示態様（上から１段目参照）と、左普通図柄表示部４１ａが点灯し右普通図柄表示部４１ｂが消灯した表示態様（上から２段目参照）と、左普通図柄表示部４１ａが消灯し右普通図柄表示部４１ｂが点灯した表示態様（上から３段目参照）と、左普通図柄表示部４１ａと右普通図柄表示部４１ｂとが共に点灯した表示態様（上から４段目参照）の４通りの表示態様がある。普通図柄表示装置４１は、遊技球が普通図柄作動ゲート３２を通過するのを検知したときに、４通りの表示態様を順次切り替えることにより普通図柄を変動表示させ、変動表示の実行時間（変動時間）が経過すると、上記表示態様のうちのいずれかの表示態様で普通図柄を停止表示させる。このとき、停止表示された普通図柄の表示態様が特定の表示態様（例えば、上から４段目に示す表示態様）であるときに、当りとして第２始動口３８を一定時間（例えば、０．５秒）に亘って開放する。なお、普通図柄の変動表示中に、遊技球が普通図柄作動ゲート３２を通過したときには、普通図柄の変動表示を最大４回まで保留し、現在の変動表示が終了したときに、保留されている変動表示が順次消化される。

特別図柄表示装置４２は、図４に示すように、７セグメント表示器を用いて構成された第１特別図柄表示部４２ａと第２特別図柄表示部４２ｂとを備えており、各セグメントの点灯と消灯との組み合わせにより複数通りの表示態様（最大１２８通り）を表現している。特別図柄表示装置４２は、第１始動口３６か第２始動口３８のいずれかの入球が検知されたときに、第１特別図柄表示部４２ａと第２特別図柄表示部４２ｂのうち対応する特別図柄表示部の表示状態を順次切り替えることにより特別図柄を変動表示させ、変動表示の実行時間（変動時間）が経過すると、表現可能な表示態様のうちのいずれかの表示態様で特別図柄を停止表示させる。このとき、停止表示された特別図柄の表示態様が特定の表示態様（当り特別図柄）である場合に、大当りとなる。本実施例では、第１特別図柄表示部４２ａが第１始動口３６への遊技球の入球に基づき特別図柄を変動表示させる表示部となっており、第２特別図柄表示部４２ｂが第２始動口３８への遊技球の入球に基づき特別図柄を変動表示させる表示部となっている。以下、特に、第１特別図柄表示部４２ａで表示される特別図柄を第１特別図柄（特図１）とも呼び、第２特別図柄表示部４２ｂで表示される特別図柄を第２特別図柄（特図２）とも呼ぶ。図６に、大当り時における特別図柄表示装置４２の表示態様の一例を示す。図示するように、第１の通常大当りとなる特別図柄（第１の通常大当り図柄）は、第１特別図柄表示部４２ａにおける右上，右下，左下の縦棒セグメントが点灯する表示態様と、第２特別図柄表示部４２ｂにおける中段の横棒セグメントと右上および左下の縦棒セグメントが点灯する表示態様とがある（上から１段目参照）。また、第１の確変大当りとなる特別図柄（第１の確変大当り図柄）は、第１特別図柄表示部４２ａにおける上段の横棒セグメントと右下および左下の縦棒セグメントとが点灯する表示態様と、第２特別図柄表示部４２ｂにおける上段の横棒セグメントと左上および左下の縦棒セグメントとが点灯する表示態様とがある（上から２段目参照）。また、第２の確変大当りとなる特別図柄（第２の確変大当り図柄）は、第１特別図柄表示部４２ａにおける上段の横棒セグメントと右下の縦棒セグメントとが点灯する表示態様と、第２特別図柄表示部４２ｂにおける上段および下段の横棒セグメントと左下の縦棒セグメントとが点灯する表示態様とがある（上から３段目参照）。なお、大当り時における特別図柄の表示態様は、上記態様に限られることはなく、如何なる態様で表示するものとしてもよいし、大当り時における特別図柄の表示態様の種類も１種類に限られず、複数種類用意するものとしてもよい。特別図柄の変動表示中に、遊技球が第１始動口３６に入球したときには、第１特別図柄の変動表示を最大４回まで保留し、遊技球が第２始動口３８に入球したときには、第２特別図柄の変動表示を最大４回まで保留する。そして、現在の変動表示が終了したときに、保留されている特別図柄の変動表示が順次消化される。なお、後述するが、第１特別図柄の変動表示の保留数は第１保留図柄３５ａによって表示され、第２特別図柄の変動表示の保留数は第２保留図柄３５ｂによって表示される。

ここで、第１の通常大当りは、大入賞口４４の開放動作が第１の所定ラウンド数（例えば、７ラウンド）に亘って繰り返される大当り遊技が行われると共に、大当り遊技の終了後には、大当り判定の結果（特別図柄の当否判定）が大当りとなる確率（大当り確率）を低確率状態に設定し、所定回数（例えば、１００回）の特別図柄の変動表示が行われるまで、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮されると共に普通図柄が当りで停止表示されたときに第２始動口３８の開放時間が延長される電サポあり状態を発生させる大当り態様である。なお、大当り遊技の終了後に所定回数の特別図柄の変動表示が行われると、電サポあり状態が終了し、電サポなし低確率状態となる。第１の確変大当りは、大入賞口４４の開放動作が第１の通常大当りと同じ第１の所定ラウンド数（例えば、７ラウンド）に亘って繰り返される大当り遊技が行われると共に、大当り遊技の終了後には、大当り確率を低確率状態よりも高い高確率状態に設定し、所定回数（例えば、１０，０００回）の特別図柄の変動表示が行われるまで、電サポあり状態を発生させる大当り態様である。また、第２の確変大当りは、大入賞口４４の開放動作が第１の所定ラウンド数よりも多い第２の所定ラウンド数（例えば、１６ラウンド）に亘って繰り返される大当り遊技が行われると共に、大当り遊技の終了後には、大当り確率を高確率状態に設定し、所定回数（例えば、１０，０００回）の特別図柄の変動表示が行われるまで、電サポあり状態を発生させる大当り態様である。

演出表示装置３４は、液晶ディスプレイなどの表示装置として構成されており、表示画面上で演出図柄の変動表示やリーチ演出や予告演出などの様々な演出表示が行われる。本実施例の演出表示装置３４は、図７に例示する画面構成に示すように、横方向に並んで配置されキャラクタや数字により構成される左，中，右の３つの演出図柄（疑似特別図柄）３４Ｌ，３４Ｍ，３４Ｒと、図示しない背景図柄とを有している。この演出表示装置３４は、遊技球が第１始動口３６に入球した場合と、遊技球が第２始動口３８に入球した場合に、３つの演出図柄３４Ｌ，３４Ｍ，３４Ｒを変動表示させる。演出図柄３４Ｌ，３４Ｍ，３４Ｒは、変動表示が開始されると、それぞれ上から下に向かって高速でスクロールするように変動表示され、変動表示の実行時間（変動時間）が経過すると、左の演出図柄３４Ｌ，右の演出図柄３４Ｒ，中の演出図柄３４Ｍの順に停止表示される。このとき、左の演出図柄３４Ｌと右の演出図柄３４Ｒとが一致しなかったときにはリーチなしの単純な外れとなり、左の演出図柄３４Ｌと右の演出図柄３４Ｒとが一致したときにはリーチとなる。そして、所定のリーチ演出を伴って中の演出図柄３４Ｍが停止したときに、中の演出図柄３４Ｍと左右の演出図柄３４Ｌ，３４Ｒとが一致しなかったときにはリーチありの外れとなり、中の演出図柄３４Ｍと左右の演出図柄３４Ｌ，３４Ｒとが一致したときに大当りとなる。また、この演出表示装置３４で表示される演出図柄の当否の結果は、基本的には、上述した特別図柄表示装置４２により表示される特別図柄（第１特別図柄，第２特別図柄）の当否の結果と対応する。

また、本実施例では、演出表示装置３４の表示画面内に第１保留図柄３５ａと第２保留図柄３５ｂも表示されている。第１保留図柄３５ａは、第１特別図柄の変動表示中に第１始動口３６に遊技球が入球するごとに左側から順に一つずつ表示され、第１特別図柄の変動表示が開始されるごとに始動入球時とは逆の順に消去される。第２保留図柄３５ｂも、第２特別図柄の変動表示中に第２始動口３８に遊技球が入球するごとに左側から順に一つずつ表示され、第２特別図柄の変動表示が開始されるごとに始動入球時とは逆の順に消去される。

こうして構成された実施例のパチンコ機１０では、第１始動口３６が演出表示装置３４（センター役物４９）の下側に配置されており、大当り遊技でない通常遊技のときに、遊技者は遊技球を遊技領域３１の左側（演出表示装置３４の左側領域）に流下させるように発射ハンドル１８を回転操作（所謂左打ち）することにより、遊技球を第１始動口３６に入球させることができる。また、普通図柄作動ゲート３２および第２始動口３８が演出表示装置３４の左側に配置されており、遊技者は左打ちをすることにより、遊技球を普通図柄作動ゲート３２に通過させることができ、普通図柄が当りとなって第２始動口３８が開放すると、遊技者は左打ちを継続することにより、遊技球を第２始動口３８に入球させることができる。さらに、大入賞口４４が遊技領域３１の右下部に配置されており、大当り遊技が開始されると、遊技者は発射ハンドル１８を最大限右回転させて遊技球を発射させる所謂右打ちすることにより、遊技球を遊技領域３１の右側（演出表示装置３４の右側領域）に流下させて、開状態となった大入賞口４４に入球させることができる。

［制御回路の構成］
次に、実施例のパチンコ機１０の制御回路の構成について主として図３を参照しながら説明する。パチンコ機１０の制御回路は、図３に示すように、遊技の基本的な進行の制御を司る主制御基板７０と、賞球や球貸の払い出しに関する制御を司る払出制御基板８０と、遊技の進行に伴って行われる各種演出の全体的な制御を司るサブ制御基板９０と、遊技球の発射に関する制御を司る発射制御基板１００などの制御基板により構成されている。これらの制御基板は、各種論理演算や算出演算を実行するＣＰＵや、ＣＰＵで実行される各種プログラムやデータが記憶されているＲＯＭ，プログラムの実行に際してデータを一時的に記憶するＲＡＭ，各種制御に必要な時間を計るタイマ（システムタイマ），周辺機器との間でデータをやり取りするための周辺機器インターフェース（ＰＩＯ），ＣＰＵが演算を行うためのクロックを出力する発振器，ＣＰＵの暴走を監視するウォッチドッグタイマ，定期的に割り込み信号を発生させるＣＴＣ（カウンター・タイマー・サーキット）などの種々の周辺ＬＳＩがバスにより相互に接続されている。なお、図３では、各制御基板に搭載された各種デバイスのうち主制御基板７０のＣＰＵ７０ａ，ＲＯＭ７０ｂ，ＲＡＭ７０ｃのみを図示し、その他については図示を省略した。また、制御回路の一部をなすサブ制御基板９０の構成の概略を示すブロック図を図８に示す。

主制御基板７０は、遊技の基本的な進行の制御を行うために必要な信号として、図３に示すように、第１始動口スイッチ３６ａからの入球信号や第２始動口スイッチ３８ａからの入球信号が直接に入力されると共にゲートスイッチ３２ａからの通過信号や大入賞口スイッチ４４ａからの入球信号，一般入賞口スイッチ４５ａからの入球信号などが中継端子板７２を介して入力されている。主制御基板７０からは、図柄表示装置４０の表示制御を司る図柄表示基板４０ａへの制御信号や第２始動口ソレノイド３８ｂへの駆動信号，大入賞口ソレノイド４４ｂへの駆動信号などが中継端子板７２を介して出力されている。また、主制御基板７０は、払出制御基板８０やサブ制御基板９０，発射制御基板１００（払出制御基板８０を介して通信）と通信しており、各種指令信号（コマンドや駆動信号など）やデータのやり取りを行っている。

払出制御基板８０は、賞球や球貸の払い出しに関する制御を行うために必要な信号として、図３に示すように、前面枠１１の開放を検知する枠開放スイッチ８１からの検知信号が直接に入力され、球貸ボタン２４ａや返却ボタン２４ｂからの操作信号が球貸表示基板８２，中継端子板８３を介して入力され、賞球の払い出しを検知する払出前スイッチ８４および払出後スイッチ８５からの検知信号が中継端子板８７を介して入力されている。払出制御基板８０からは、賞球の払い出しを行う払出モータ８６への駆動信号などが中継端子板８７を介して出力されている。また、払出制御基板８０は、主制御基板７０や発射制御基板１００と通信しており、各種指令信号やデータのやり取りを行っている。

サブ制御基板９０は、図８に示すように、ＣＰＵ９０ａやＲＯＭ９０ｂ，ＲＡＭ９０ｃなどを備えており、主制御基板７０から各種指令信号を受信してその指令に応じた遊技の演出を行う。サブ制御基板９０は、演出表示装置３４の制御を行う演出表示制御基板９１や各種スピーカ２８ａ，２８ｂを駆動するアンプ基板９２、センター役物４９などに内蔵するＬＥＤ９３ａを駆動したりセンター役物４９内の可動役物を動作させるための装飾モータ９３ｂを駆動したりする装飾駆動基板９３、演出ボタン２６に設けられ演出ボタン２６の操作を検知する操作検知スイッチ２７からの操作信号を入力する演出ボタン基板９４などが接続されている。

発射制御基板１００は、タッチセンサ１８ａからの検知信号や発射停止スイッチ１８ｂからの操作信号，下受け皿１６に遊技球が満タン状態となるのを検知する下受け皿満タンスイッチ１０２からの検知信号などを入力しており、発射モータ１９へ駆動用のパルス信号などを出力している。発射制御基板１００は、発射ハンドル１８が回転操作されてタッチセンサ１８ａがオンで発射停止スイッチ１８ｂがオフで下受け皿満タンスイッチ１０２がオフのときに発射モータ１９を駆動して遊技球を発射し、タッチセンサ１８ａがオフか発射停止スイッチ１８ｂがオンか下受け皿満タンスイッチ１０２がオンかのいずれかが成立したときに発射モータ１９の駆動を停止して遊技球の発射を停止する。また、発射制御基板１００は、払出制御基板８０を介して主制御基板７０と通信しており、タッチセンサ１８ａからの検知信号などの発射ハンドル１８の操作状態に関するデータを払出制御基板８０を介して主制御基板７０に送信する。

［主制御処理］
次に、こうして構成された実施例のパチンコ機１０の動作について説明する。図９は、主制御基板７０のＣＰＵ７０ａにより実行される主制御処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、パチンコ機１０の電源が投入されたときに実行される。主制御処理は、初期化処理などの電源投入に必要な電源投入処理を実行した後（Ｓ１０）、遊技開始処理（Ｓ２０）と、賞球払出関連処理（Ｓ３０）と、普通図柄遊技処理（Ｓ４０）と、普通図柄当り遊技処理（Ｓ５０）と、特別図柄遊技処理（Ｓ６０）と、大当り遊技処理（Ｓ７０）とを繰り返し実行することにより行われる。なお、本実施例では、Ｓ２０〜Ｓ７０の処理に要する時間は約４ｍｓｅｃとなっているため、これらの処理は約４ｍｓｅｃの間隔で繰り返し実行されることになる。主制御基板７０は、これらの処理の実行に伴って、各種コマンドを担当する制御基板に送信してコマンドに応じた処理を実行させることにより、パチンコ機１０の全体の遊技を進行させている。

［遊技開始処理］
Ｓ２０の遊技開始処理では、主制御基板７０のＣＰＵ７０ａは、まず、各種センサ（ゲートスイッチ３２ａや第１始動口スイッチ３６ａ，第２始動口スイッチ３８ａ，大入賞口スイッチ４４ａ，一般入賞口スイッチ４５ａなど）の状態を検出してＲＡＭ７０ｃの所定の状態記憶領域に保存したり、各種判定用情報（後述する大当り判定用乱数や大当り図柄決定用乱数，リーチ用乱数，変動パターン決定用乱数、普通図柄当否判定用乱数など）を更新したりする。遊技開始処理が終了すると、主制御処理に戻って次のＳ３０の賞球払出関連処理に進む。

［賞球払出関連処理］
Ｓ３０の賞球払出関連処理は、図１０に示すフローチャートに従って実行される。賞球払出関連処理が実行されると、主制御基板７０のＣＰＵ７０ａは、まず、賞球の払い出しに関わるスイッチ（第１始動口スイッチ３６ａや第２始動口スイッチ３８ａ，大入賞口スイッチ４４ａ，一般入賞口スイッチ４５ａなど）により遊技球が検知されたか否かを判定する（Ｓ１００）。遊技球が検知されていないと判定すると、そのまま賞球払出関連処理を終了する。一方、遊技球が検知されたと判定すると、遊技球を検知したスイッチに応じて払い出すべき賞球数を演算して（Ｓ１０２）、大入賞口スイッチ４４ａが遊技球を検知したか否かを判定する（Ｓ１０４）。大入賞口スイッチ４４ａが遊技球を検知したと判定すると、大入賞口スイッチ４４ａによる遊技球の検知に基づき演算した賞球数の情報（賞球情報）を含む賞球数指定コマンドを払出制御基板８０とサブ制御基板９０に送信して（Ｓ１０６）、賞球払出関連処理を終了する。Ｓ１０４で大入賞口スイッチ４４ａが遊技球を検知していないと判定すると、大入賞口スイッチ４４ａ以外のスイッチによる遊技球の検知に基づき演算した賞球数指定コマンドを払出制御基板８０に送信して（Ｓ１０８）、賞球払出関連処理を終了する。払出制御基板８０は、賞球数指定コマンドを受信すると、払出モータ８６を駆動制御して遊技球を１球ずつ払い出すと共に払出前スイッチ８４および払出後スイッチ８５により払い出した遊技球が検知される度に賞球情報（未払いの遊技球数）を値１ずつデクリメントする賞球払出処理を実行する。この賞球払出処理は、賞球情報が値０となるまで繰り返し実行される。また、サブ制御基板９０は、賞球数指定コマンドを受信すると、後述する賞球数表示演出を実行中の場合には、その賞球数を更新する処理を行う。賞球払出関連処理が終了すると、主制御処理に戻って次のＳ４０の普通図柄遊技処理に進む。なお、本実施例では、前述したように大入賞口４４への遊技球の入球１個につき１５個の賞球を払い出すものとなっている。また、第１始動口３６および第２始動口３８については、遊技球の入球１個につき３個の賞球を払い出すものとなっており、一般入賞口４５については、遊技球の入球１個につき１０個の賞球を払い出すものとなっている。

［普通図柄遊技処理］
Ｓ４０の普通図柄遊技処理では、主制御基板７０のＣＰＵ７０ａは、まず、普通図柄の保留が値０でない即ち値１以上あるか否かを判定し、保留が値１以上あるときには保留数を値１だけデクリメントして普通図柄の当否判定を行うと共に当否判定の結果に基づいて停止表示させる普通図柄（図５参照）を決定する。普通図柄の当否判定は、普通図柄作動ゲート３２を遊技球が通過することに基づき取得される普通図柄当否判定用乱数と、普通図柄当り判定テーブルを用いて行われるもので、電サポなし状態にあるときには当り確率の低い（例えば、約０．８％）低確率用の普通図柄当り判定テーブルが用いられ、電サポあり状態にあるときには当り確率の高い（例えば、約９９．２％）高確率用の普通図柄当り判定テーブルが用いられる。また、当否判定の結果が当りのときには、当り図柄を停止表示させる図柄に決定し、当否判定の結果が外れのときには、外れ図柄のうちのいずれかを停止表示させる図柄に決定する。そして、普通図柄の変動時間を設定して普通図柄の変動表示を開始し、変動時間が経過するのを待つ。変動時間の設定は、電サポなし状態にあるときには長時間（例えば、３０秒）に設定され、電サポあり状態にあるときには短時間（例えば、１秒）に短縮される。変動時間が経過すると、決定した図柄で普通図柄を停止表示し、停止表示した図柄が当り図柄のときには、第２始動口３８の開放時間を設定し、第２始動口３８の開放を開始して普通図柄遊技処理を一旦終了し、停止表示した図柄が外れ図柄のときには、何もせずに普通図柄遊技処理を終了する。第２始動口３８の開放時間は、電サポなし状態にあるときには短時間（例えば０．５秒）に設定され、電サポあり状態にあるときには長時間（例えば５秒）に延長される。また、第２始動口３８の開放は、上述したように、第２始動口ソレノイド３８ｂを駆動制御することによって、翼片部３８ｃを左に開くことにより行う。普通図柄遊技処理を終了すると、主制御処理に戻って次のＳ５０の普通図柄当り遊技処理に進む。このように、電サポあり状態においては、普通図柄の変動時間を短縮する変動時間短縮機能を作動させると共に普通図柄の当否判定の結果が当りとなる確率（普図当り確率）を高くする確率変動機能を作動させ、且つ、第２始動口３８の開放時間を延長する開放延長機能を作動させる。このため、本実施例の電サポあり状態を、開放延長機能作動状態、時短状態または普図確変状態ともいう。また、これら３つの機能を同時に作動させる形態のみを例示したが、いずれか１つの機能またはいずれか２つの機能を作動させる形態とすることもできる。

［普通図柄当り遊技処理］
Ｓ５０の普通図柄当り遊技処理では、主制御基板７０のＣＰＵ７０ａは、第２始動口３８が開放を開始してからの経過時間（開放経過時間）が普通図柄遊技処理で設定された設定時間に達しているか否か、規定数（例えば、８個）の遊技球が第２始動口３８に入球しているか否かを判定する。開放経過時間が設定時間に達しておらず規定数の遊技球が第２始動口３８に入球してもいないと判定すると、第２始動口３８の開放を維持したまま普通図柄当り遊技処理を一旦終了する。一方、開放経過時間が設定時間に達していると判定したり、開放経過時間が設定時間に達する前であっても既に規定数の遊技球が第２始動口３８に入球していると判定すると、第２始動口ソレノイド３８ｂの駆動を停止して、普通図柄当り遊技処理を終了する。普通図柄当り遊技処理を終了すると、主制御処理に戻って次のＳ６０の特別図柄遊技処理に進む。

［特別図柄遊技処理］
Ｓ６０の特別図柄遊技処理は、図１１〜図１３に示すフローチャートに従って実行される。特別図柄遊技処理が実行されると、主制御基板７０のＣＰＵ７０ａは、まず、第１始動口スイッチ３６ａからの検知信号を入力して第１始動口３６に遊技球が入球したか否かを判定する（Ｓ２００）。第１始動口３６に遊技球が入球したと判定すると、現在の第１特別図柄の保留数がその上限値（本実施例では、値４）よりも少ないか否かを判定する（Ｓ２０２）。第１特別図柄の保留数が上限値よりも少ないと判定したときには、第１特別図柄の保留数を値１だけインクリメントすると共に（Ｓ２０４）、判定用情報を取得してＲＡＭ７０ｃの所定の判定用情報記憶領域に格納し（Ｓ２０６）、第１特別図柄保留発生時コマンドをサブ制御基板９０に送信する（Ｓ２０８）。ここで、Ｓ２０６で取得される判定用情報としては、第１始動口３６への遊技球の入球に基づいて行われる大当り判定の際に用いられる大当り判定用乱数や、大当り判定の結果が大当りのときに第１特別図柄表示部４２ａに停止表示させる大当り図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数，第１特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数などの情報が例示できる。また、第１特別図柄保留発生時コマンドには、保留数を演出表示装置３４の表示画面内の第１保留図柄３５ａで表示するための第１特別図柄の保留数指定コマンドが含まれる。なお、Ｓ２００で第１始動口３６に遊技球が入球していないと判定したり、Ｓ２０２で第１特別図柄の保留数が上限値に達していると判定すると、Ｓ２０４〜Ｓ２０８の処理をスキップして次のＳ２１０の処理に進む。

続いて、第２始動口スイッチ３８ａからの検知信号を入力して第２始動口３８に遊技球が入球したか否かを判定する（Ｓ２１０）。第２始動口３８に遊技球が入球したと判定すると、現在の第２特別図柄の保留数がその上限値（本実施例では、値４）よりも少ないか否かを判定する（Ｓ２１２）。第２特別図柄の保留数が上限値よりも少ないと判定したときには、第２特別図柄の保留数を値１だけインクリメントすると共に（Ｓ２１４）、判定用情報を取得してＲＡＭ７０ｃの所定の判定用情報記憶領域に格納し（Ｓ２１６）、第２特別図柄保留発生時コマンドをサブ制御基板９０に送信する（Ｓ２１８）。ここで、Ｓ２１６で取得される判定用情報としては、第２始動口３８への遊技球の入球に基づいて行われる大当り判定の際に用いられる大当り判定用乱数や、大当り判定の結果が大当りのときに第２特別図柄表示手段４２ｂに停止表示させる大当り図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数，第２特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数などの情報が例示できる。また、第２特別図柄保留発生時コマンドには、保留数を演出表示装置３４の表示画面内の第２保留図柄３５ｂで表示するための第２特別図柄の保留数指定コマンドが含まれる。なお、Ｓ２１０で第２始動口３８に遊技球が入球していないと判定したり、Ｓ２１２で第２特別図柄の保留数が上限値に達していると判定すると、Ｓ２１４〜Ｓ２１８の処理をスキップして次のＳ２２０の処理に進む。

次に、大当り遊技中であるか否か（Ｓ２２０）、第１特別図柄および第２特別図柄のいずれかが変動表示中であるか否か（Ｓ２２２）、第１特別図柄および第２特別図柄のいずれかが停止表示時間中であるか否か（Ｓ２２４）をそれぞれ判定する。大当り遊技中と判定すると、これで特別図柄遊技処理を終了し、主制御処理に戻って次のＳ７０の大当り遊技処理に進む。一方、大当り遊技中でなく、第１特別図柄および第２特別図柄のいずれもが変動表示中でなく、第１特別図柄および第２特別図柄のいずれもが停止表示時間中でないと判定すると、第１特別図柄の保留数および第２特別図柄の保留数が値０であるか否かを判定する（Ｓ２２６）。第１特別図柄の保留数および第２特別図柄の保留数のいずれもが値０であると判定すると、そのまま特別図柄遊技処理を終了する。一方、第１特別図柄の保留数および第２特別図柄の保留数のいずれかが値０でないと判定すると、判定用情報記憶領域（ＲＡＭ７０ｃ）に記憶されている第１特別図柄の判定用情報および第２特別図柄の判定用情報のうち最も古い判定用情報を読み出し（Ｓ２２８）、変動表示関連処理を実行して（Ｓ２３０）、特別図柄遊技処理を一旦終了する。本実施例では、第１特別図柄の保留数と第２特別図柄の保留数がいずれも値０でないときには、判定用情報記憶領域に記憶されている第１特別図柄の判定用情報および第２特別図柄の判定用情報のうち最も古いものから順に、即ち、第１始動口３６および第２始動口３８のうち遊技球が入球した順に消化する。勿論、保留の消化は、これに限定されるものではなく、第２特別図柄の保留の消化を第１特別図柄の保留の消化に優先して実行するものとしてもよい。また、Ｓ２３０の変動表示関連処理は、第１特別図柄の判定用情報が読み出された場合と、第２特別図柄の判定用情報が読み出された場合で、いずれも共通の処理が実行されるため、共通のフローチャート（図１４のフローチャート）を用いて説明する。

変動表示関連処理では、まず、確変フラグがオンか否か、即ち現在の遊技状態が高確率状態および低確率状態のいずれであるかを判定する（Ｓ３００）。確変フラグがオフのとき、即ち現在の遊技状態が低確率状態のときにはＳ２２８で読み出した大当り判定用乱数と低確率用大当り判定テーブルとを用いて大当り判定を行い（Ｓ３０２）、確変フラグがオンのとき、即ち現在の遊技状態が高確率状態のときには読み出した大当り判定用乱数と高確率用大当り判定テーブルとを用いて大当り判定を行って（Ｓ３０４）、その判定結果が大当りか否かを判定する（Ｓ３０６）。大当り判定テーブルの一例を図１５に示す。なお、図１５（ａ）に低確率用大当り判定テーブルを示し、図１５（ｂ）に高確率用大当り判定テーブルを示す。低確率用大当り判定テーブルでは大当り判定用乱数が値０〜７９６のうち値６０，６１のときに大当りとし（１／３９８．５の大当り確率）、高確率用大当り判定テーブルでは当り判定用乱数が値０〜７９６のうち値６０〜７９のときに大当りとするものとした（１／３９．８５の大当り確率）。なお、本実施例では、第１特別図柄と第２特別図柄とで共通の大当り判定テーブルが用いられる。

Ｓ３０６で大当り判定の結果が大当りと判定されたときには、判定用情報記憶領域（ＲＡＭ７０ｃ）から大当り図柄決定用乱数を読み出し（Ｓ３０８）、読み出した大当り図柄決定用乱数に基づいて停止表示させる大当り図柄を選択して決定する（Ｓ３１０）。ここで、第１特別図柄の大当り図柄の決定には、図１６に例示する第１特別図柄の大当り図柄決定テーブルが用いられ、第２特別図柄の大当り図柄の決定には、図１７に例示する第２特別図柄の大当り図柄決定テーブルが用いられる。

第１特別図柄の大当り図柄決定テーブルでは、図１６に示すように、大当り図柄決定用乱数が値０〜２５５のうち値０〜１０１のときに図６の左側１段目の図柄が選択されて「第１の通常大当り」となり（約４０％の出現確率）、大当り図柄決定用乱数が値１０２〜２４３のときに図６の左側２段目の図柄が選択されて「第１の確変大当り」となり（約５５％の出現確率）、大当り図柄決定用乱数が値２４４〜２５５のときに図６の左側３段目の図柄が選択されて「第２の確変大当り」となる（約５％の出現確率）。また、第２特別図柄の大当り図柄決定テーブルでは、図１７に示すように、大当り図柄決定用乱数が値０〜２５５のうち値０〜１０１のときに図６の右側１段目の図柄が選択されて「第１の通常大当り」となり（約４０％の出現確率）、大当り図柄決定用乱数が値１０２〜１５３のときに図６の右側２段目の図柄が選択されて「第１の確変大当り」となり（約２０％の出現確率）、大当り図柄決定用乱数が値１５４〜２５５のときに図６の右側３段目の図柄が選択されて「第２の確変大当り」となる（約４０％の出現確率）。このように、第２特別図柄の大当り図柄決定テーブルは、第１特別図柄の大当り図柄決定テーブルに比べて、「第２の確変大当り」の出現確率が高く、「第１の確変大当り」の出現確率が低くなっている。また、図１６，図１７に示すように、ラウンド数が７ラウンドの「第１の通常大当り」や「第１の確変大当り」では、大当り遊技中に遊技者に付与可能な賞球数が約１０００発となっており、ラウンド数が１６ラウンドの「第２の確変大当り」では、大当り遊技中に遊技者に付与可能な賞球数が約２４００発となっている。これらのことから、「第２の確変大当り」の出現確率の高い第２特別図柄の方が、第１特別図柄よりも遊技者に有利な大当り遊技が行われるものといえる。

また、Ｓ３０６で大当り判定の結果が大当りでないと判定すると、外れであるから、外れ図柄を決定する（Ｓ３１２）。なお、外れ図柄は、詳細な説明は省略するが、例えば、大当り図柄決定用乱数と図示しない外れ図柄決定用テーブルとを用いて設定することができる。勿論、大当り図柄決定用乱数とは別に外れ図柄決定用乱数を取得するものとすれば、この外れ図柄決定用乱数と外れ図柄決定用テーブルとを用いて設定することもできる。

こうして停止図柄を決定すると、変動パターンテーブルを設定する（Ｓ３１４）。なお、変動パターンテーブルとしては、図示しないが、複数種類のテーブルが用意されており、大当り判定の結果や現在の遊技状態（電サポあり状態か否か）に応じて複数種類のテーブルのいずれかが選択される。各変動パターンテーブルには、保留数および変動パターン決定用乱数に対応付けて各種の変動パターン（変動時間）が規定されており、特別図柄を変動表示させる際には、これらの変動パターンテーブルを用いて一つの変動パターンが選択される。

変動パターンテーブルを設定すると、変動パターン決定用乱数を読み出し（Ｓ３１６）、読み出した変動パターン決定用乱数と設定した変動パターンテーブルとを用いて変動パターンを設定する（Ｓ３１８）。そして、特別図柄の変動表示を開始すると共に（Ｓ３２０）、特別図柄の保留数を値１だけデクリメントし（Ｓ３２２）、図柄変動開始時コマンドをサブ制御基板９０に送信して（Ｓ３２４）、変動表示関連処理を終了する。Ｓ３２０〜Ｓ３２４の処理は、現在の変動表示関連処理の対象が第１特別図柄の場合には、第１特別図柄の変動表示を開始すると共に、第１特別図柄の保留数を値１だけデクリメントする処理となる。一方、現在の変動表示関連処理の対象が第２特別図柄の場合には、第２特別図柄の変動表示を開始すると共に、第２特別図柄の保留数を値１だけデクリメントする処理となる。また、Ｓ３２４で送信する図柄変動開始時コマンドには、大当り判定の結果が大当りのときには大当り変動パターンおよびそのパターンにおける変動時間（変動パターン指定コマンド）と大当り停止図柄（特別図柄停止情報指定コマンド）とが含まれ、大当り判定の結果が外れのときには外れ変動パターンおよびそのパターンにおける変動時間（変動パターン指定コマンド）と外れ停止図柄（特別図柄停止情報指定コマンド）とが含まれている。図柄変動開始時コマンドを受信したサブ制御基板９０は、コマンドを解析し、その解析結果に基づいて演出表示装置３４の画面上で行う演出内容を決定し、その決定に応じた制御信号（演出コマンド）を演出表示制御基板９１に出力して演出表示装置３４の制御を行う。なお、特別図柄の変動表示が開始されると、その変動表示に係る判定用情報（保留情報）が判定用情報記憶領域からクリアされる。

図１１〜図１３の特別図柄遊技処理に戻って、特別図柄（第１特別図柄または第２特別図柄）の変動表示が開始された後に特別図柄遊技処理が実行されると、Ｓ２２２で第１特別図柄および第２特別図柄のいずれかが変動表示中と判定するため、主制御基板７０のＣＰＵ７０ａは、変動時間が経過したか否かを判定する（Ｓ２３２）。変動時間は特別図柄の変動パターンに応じて決定されるから、変動時間が経過したか否かは、特別図柄の変動表示が開始されてからの経過時間と、変動パターンに対応する変動時間とを比較することにより行うことができる。変動時間が経過していないと判定すると、特別図柄遊技処理を一旦終了する。変動時間が経過していると判定すると、変動中の特別図柄の変動表示を停止し（Ｓ２３４）、図柄停止コマンドをサブ制御基板９０に送信する（Ｓ２３６）。この図柄停止コマンドを受信したサブ制御基板９０（演出表示制御基板９１）は、演出表示装置３４での図柄変動演出を終了させる。そして、停止表示時間を設定し（Ｓ２３８）、停止表示時間が経過したか否かを判定する（Ｓ２４０）。ここで、停止表示時間は、特別図柄の変動表示を停止してから次に変動表示を開始するまでのインターバルであり、例えば０．６秒に設定される。停止表示時間が経過していないと判定すると、特別図柄遊技処理を一旦終了する。特別図柄の停止表示がなされた後に、特別図柄遊技処理が実行されると、Ｓ２２４で停止表示時間中と判定するため、再びＳ２４０で停止表示時間が経過したか否かを判定し、停止表示時間が経過していると判定すると、停止表示している特別図柄が大当り図柄であるか否かを判定する（Ｓ２４２）。

Ｓ２４２で大当り図柄と判定すると、大当り遊技フラグをオンとすると共に（Ｓ２４４）、大当り遊技開始指定コマンドをサブ制御基板９０に送信する（Ｓ２４４）。これにより、サブ制御基板９０によって、後述する大当り遊技演出処理で大当り遊技開始演出などが実行されることになる。また、大当り遊技中には確変機能や変動時間短縮機能，開放延長機能を停止させるために、確変フラグがオンのときには確変フラグをオフとし（Ｓ２４８，Ｓ２５０）、変動短縮フラグがオンのときには変動短縮フラグをオフとすると共に開放延長フラグをオフとして（Ｓ２５２〜Ｓ２５６）、特別図柄遊技処理を終了し、主制御処理に戻って次のＳ７０の大当り遊技処理に進む。

一方、Ｓ２４２で大当り図柄でないと判定すると、変動短縮フラグがオンであるか否かを判定し（Ｓ２５８）、変動短縮フラグがオンでないときにはそのまま特別図柄遊技処理を一旦終了する。変動短縮フラグがオンのときには変動短縮カウンタを値１だけデクリメントし（Ｓ２６０）、変動短縮カウンタが値０であるか否かを判定する（Ｓ２６２）。ここで、変動短縮カウンタは、変動時間短縮機能（特別図柄および普通図柄の変動短縮）の作動状態を維持する特別図柄の変動回数の上限値を示すものであり、大当り遊技の終了に際して大当り種類に応じた値がセットされる。変動短縮カウンタが値０でないときには、電サポあり状態を維持したまま特別図柄遊技処理を一旦終了し、変動短縮カウンタが値０のときには、電サポあり状態を終了させるために、変動短縮フラグをオフとすると共に（Ｓ２６４）、開放延長フラグをオフとし（Ｓ２６６）、遊技状態指定コマンドをサブ制御基板９０に送信して（Ｓ２６８）、特別図柄遊技処理を一旦終了する。これにより、パチンコ機１０の遊技状態は、電サポあり状態から電サポなし状態に変更されることになる。なお、遊技状態指定コマンドには、パチンコ機１０の現在の遊技状態を示す変動短縮フラグや開放延長フラグ、さらには確変フラグの設定状況などが含まれる。遊技状態指定コマンドを受信したサブ制御基板９０は、例えば、演出表示制御基板９１に遊技状態を示す演出コマンドを送信して演出表示装置３４の背景画面などの表示を電サポあり状態用から電サポなし状態用に変更する等の処理を行う。なお、Ｓ２６２の判定は低確率状態か高確率状態かに拘わらず実行されるが、第１の確変大当りや第２の確変大当りでは、大当り終了後に、変動短縮カウンタに１０，０００回が設定されるため、これらの確変大当りの場合に、変動短縮カウンタが値０となることは通常あり得ず、次回に大当りを引くまで電サポあり状態が終了することはない。

［大当り遊技処理］
Ｓ７０の大当り遊技処理は、図１８に示すフローチャートに従って実行される。図１８の大当り遊技処理が実行されると、主制御基板７０のＣＰＵ７０ａは、まず、大当り遊技フラグがオンであるか否か、即ち大当り遊技中であるか否かを判定する（Ｓ４００）。大当り遊技フラグがオフであると判定すると、そのまま大当り遊技処理を終了する。一方、大当り遊技フラグがオンであると判定すると、大入賞口４４が開放中であるか否かを判定し（Ｓ４０２）、大入賞口４４が閉鎖中である（開放中でない）と判定すると、大入賞口４４の開放タイミングであるか否かを判定する（Ｓ４０４）。この判定は、規定の閉鎖時間（本実施例では、２秒）が経過したか否かを判定することにより行われる。大入賞口４４の開放タイミングであると判定すると、大入賞口４４が開放されるよう大入賞口ソレノイド４４ｂを駆動制御して（Ｓ４０６）、大当り遊技処理を一旦終了する。一方、Ｓ４０４で大入賞口４４の開放タイミングでないと判定すると、そのまま大当り遊技処理を一旦終了する。

一方、Ｓ４０２で大入賞口４４が開放中であると判定すると、大入賞口４４の閉鎖タイミングか否かを判定する（Ｓ４０８）。この判定は、規定の開放時間（本実施例では、２５秒）が経過したか、大入賞口４４に入球した遊技球の数が規定数（本実施例では、１０個）に達したかのいずれかの成立を判定することにより行われる。大入賞口４４の閉鎖タイミングでないと判定すると、大入賞口４４の開放を維持したまま大当り遊技処理を一旦終了する。一方、大入賞口４４の閉鎖タイミングであると判定すると、大入賞口４４が閉鎖されるよう大入賞口ソレノイド４４ｂを駆動制御し（Ｓ４１０）、大当り遊技の終了条件が成立したか否かを判定する（Ｓ４１２）。この判定は、大入賞口４４が規定ラウンド数通りに開放されたか否かを判定することにより行われる。なお、規定ラウンド数は、第１の通常大当りや第１の確変大当りでは７ラウンドとなり、第２の確変大当りでは１６ラウンドとなる。Ｓ４１２で大当り遊技の終了条件が成立していないと判定すると、そのまま大当り遊技処理を一旦終了する。一方、大当り遊技の終了条件が成立したと判定すると、図１９に例示する大当り遊技終了時処理を実行して（Ｓ４１４）、大当り遊技処理を終了する。

図１９の大当り遊技終了時処理では、主制御基板７０のＣＰＵ７０ａは、まず、大当り遊技フラグをオンからオフとし（Ｓ４５０）、大当り図柄が確変図柄、即ち今回の大当りが「第１の確変大当り」および「第２の確変大当り」のいずれかであるかを判定する（Ｓ４５２）。確変図柄でない、即ち今回の大当りが「第１の通常大当り」であると判定すると、確変フラグはオフのまま維持して、変動短縮カウンタを１００回に設定し（Ｓ４５４）、確変図柄と判定すると、確変フラグをオンとすると共に（Ｓ４５６）、変動短縮カウンタを１０，０００回に設定する（Ｓ４５８）。上述したように、変動短縮カウンタが１０，０００回に設定されると、実質的には、次回の大当りを引くまで電サポあり状態が継続される。このように、確変大当りに係る大当り遊技の終了後は、電サポあり状態が継続するために持ち玉（遊技球）の減りが少なく、且つ、高確率状態となるために大当り判定が高確率で行われるから、次回の大当りの発生がほとんど約束された状態といえる。こうして変動短縮カウンタをセットすると、変動短縮フラグをオンとすると共に（Ｓ４６０）、開放延長フラグをオンとし（Ｓ４６２）、大当り遊技終了指定コマンドと遊技状態指定コマンドをサブ制御基板９０に送信して（Ｓ４６４）、大当り遊技終了時処理を終了する。以上の確変フラグや変動短縮フラグ、開放延長フラグの設定状況によって、特別図柄の変動表示が行われる際、換言すると特別図柄の当否判定（大当り判定）が行われる際の遊技条件が定まることとなる。なお、大当り遊技時を除いて、確変フラグと変動短縮フラグと開放延長フラグのすべてがオフとなっている状態が通常の遊技状態であり、それらフラグの何れかがオンとなっている状態が特別状態となる。そして、大当り遊技終了指定コマンドを受信したサブ制御基板９０は、大当り遊技終了演出などを実行することになる。また、遊技状態指定コマンドを受信したサブ制御基板９０は、例えば、演出表示制御基板９１に遊技状態を示す演出コマンドを送信して演出表示装置３４の背景画面をそのときの遊技状態に応じた背景に設定する処理等を行う。

次に、サブ制御基板９０により実行される処理について説明する。図２０は、サブ制御基板９０のＣＰＵ９０ａにより実行される演出制御処理の一例を示すフローチャートである。演出制御処理は、賞球数表示演出決定処理（Ｓ５００）と、図柄変動演出処理（Ｓ５１０）と、大当り遊技演出処理（Ｓ５２０）とを繰り返し実行することにより行われる。なお、サブ制御基板９０は、Ｓ５００〜Ｓ５２０の処理の他、図１１の特別図柄遊技処理のＳ２０８の処理で主制御基板７０により送信される第１特別図柄保留発生時コマンドを受信したことに基づいて第１保留図柄３５ａを演出表示装置３４の表示画面に表示したり、Ｓ２１８の処理で主制御基板７０により送信される第２特別図柄保留発生時コマンドを受信したことに基づいて第２保留図柄３５ｂを演出表示装置３４の表示画面に表示したりするが、これらの処理は本発明の中核をなさないから、詳細な説明は省略する。以下、Ｓ５００の賞球数表示演出決定処理と、Ｓ５１０の図柄変動演出処理と、Ｓ５２０の大当り遊技演出処理を順に説明する。

［賞球数表示演出決定処理］
Ｓ５００の賞球数表示演出決定処理は、図２１に示すフローチャートに従って実行される。賞球数表示演出決定処理が実行されると、サブ制御基板９０のＣＰＵ９０ａは、まず、賞球数表示演出フラグがオフであるか否かを判定する（Ｓ６００）。この賞球数表示演出フラグは、Ｓ５２０の大当り遊技演出処理中に、演出表示装置３４の表示画面に遊技者に付与可能な賞球数を表示する演出（賞球数表示演出）を行うか否かを決定するためのフラグである。Ｓ６００で賞球数表示演出フラグがオフであると判定すると、大当りが発生したか否かを判定し（Ｓ６０２）、大当りが発生したと判定すると、大当り確率が高確率状態（確変状態）の場合にその大当りが発生したか否か（いわゆる連荘中の大当りであるか否か）を判定する（Ｓ６０４）。Ｓ６０２の大当りが発生したか否かの判定は、例えば、図１４の変動表示関連処理のＳ３２４の処理で主制御基板７０により送信される図柄変動開始時コマンドに含まれる大当り停止図柄（特別図柄停止情報指定コマンド）に基づいて行うことができる。また、Ｓ６０４の連荘中の大当りであるか否かの判定は、例えば、現在の遊技状態が高確率状態であるか否かに基づいて行うことができ、高確率状態であれば連荘中であると判定する。なお、遊技状態は、図１３の特別図柄遊技処理のＳ２６８の処理や図１９の大当り遊技終了時処理のＳ４６４の処理で主制御基板７０により送信される遊技状態指定コマンドに基づいて行うことができる。Ｓ６０２，Ｓ６０４で連荘中に大当りが発生したと判定すると、賞球数表示演出フラグをオンとして（Ｓ６０６）、次のＳ６０８の処理に進む。また、賞球数表示演出フラグがオフであっても、Ｓ６０２，Ｓ６０４で大当りが発生していないと判定したり、大当りの発生が連荘中ではない（低確率状態で発生したいわゆる初当り）と判定すると、Ｓ６０６の処理をスキップして、次のＳ６０８の処理に進む。なお、Ｓ６００で賞球数表示演出フラグがオフではないと判定すると、Ｓ６０２〜Ｓ６０６の処理をスキップして、次のＳ６０８の処理に進む。このように、本実施例では、連荘中に大当りが発生すると賞球数表示演出フラグをオンとするから、連荘中に賞球数表示演出が行われることになり、初当り時には、賞球数表示演出は行われないことになる。

次に、賞球数表示フラグがオンであるか否かを判定し（Ｓ６０８）、賞球数表示フラグがオンであると判定すると、大当り（大当り遊技）が終了したか否か（Ｓ６１０）、終了した大当りが通常大当りであるか否か（Ｓ６１２）を、それぞれ判定する。Ｓ６１０の大当りが終了したか否かの判定は、例えば、図１９の大当り遊技終了時処理のＳ４６４の処理で主制御基板７０により送信される遊技状態指定コマンドの受信に基づいて、Ｓ５２０の大当り遊技演出処理において大当り遊技終了後の遊技状態に応じた背景画面の設定が完了したか否かに基づいて行うことができ、背景画面の設定が完了した場合に大当りが終了したと判定する。また、Ｓ６１２の大当りが通常大当りであるか否かの判定は、図１４の変動表示関連処理のＳ３２４の処理で主制御基板７０により送信される図柄変動開始時コマンドに含まれる大当り停止図柄（特別図柄停止情報指定コマンド）に基づいて行うことができる。Ｓ６１０，Ｓ６１２で通常大当りが終了したと判定すると、賞球数表示演出フラグをオフとして（Ｓ６１４）、賞球数表示演出決定処理を終了する。また、賞球数表示演出フラグがオンであっても、Ｓ６１０，Ｓ６１２で大当りが終了していないと判定したり、終了した大当りが通常大当りではなく確変大当りであると判定すると、Ｓ６１４の処理をスキップして、賞球数表示演出決定処理を終了する。なお、Ｓ６０８で賞球数表示演出フラグがオンではないと判定すると、Ｓ６１０〜Ｓ６１４の処理をスキップして、賞球数表示演出決定処理を終了する。このように、本実施例では、賞球数表示演出フラグがオンの場合に、通常大当りが終了すると賞球数表示演出フラグをオフとし、確変大当りが終了しても賞球数表示演出フラグをオフとしないのである。賞球数表示演出フラグは、連荘中に大当りが発生するとオンとされるから、連荘中に発生した大当りが確変大当りの場合には大当り終了時も賞球数表示演出フラグはオンのままとされ、連荘中に発生した大当りが通常大当りの場合には大当り終了時に賞球数表示演出フラグはオンからオフとされることになる。

［図柄変動演出処理］
Ｓ５１０の図柄変動演出処理は、図２２に示すフローチャートに従って実行される。図柄変動演出処理が実行されると、サブ制御基板９０のＣＰＵ９０ａは、まず、図１４の変動表示関連処理のＳ３２４の処理で主制御基板７０により送信される図柄変動開始時コマンドを受信したか否かを判定する（Ｓ７００）。なお、受信した図柄変動開始時コマンドは、次の図柄変動開始時コマンドを受信するまでＲＡＭ９０ｃに記憶するものとし、前述した図２１の賞球数表示演出決定処理では、ＲＡＭ９０ｃに記憶された図柄変動開始時コマンドに基づいてＳ６０２の大当り発生の判定やＳ６１２の通常大当りか否かの判定を行う。図柄変動開始時コマンドを受信したと判定すると、その受信したコマンドに基づき今回の大当り判定の結果が大当りか否かを判定し（Ｓ７０２）、大当り判定の結果が大当りと判定すると、大当り演出パターンを設定する（Ｓ７０４）。前述したように、大当り時の図柄変動開始時コマンドには、大当り変動パターン（変動パターン指定コマンド）が含まれているから、大当り演出パターンの選択は、ＲＯＭ９０ｂに予め記憶されている大当り演出パターンのうち、受信した変動パターン指定コマンドに対応する演出パターンを読み出すことにより行うことができる。

次に、今回の大当りが確変大当りであるか否か（Ｓ７０６）、賞球数表示演出フラグがオンであるか否か（Ｓ７０８）、をそれぞれ判定する。Ｓ７０６，Ｓ７０８で今回の大当りが確変大当りで、且つ、賞球数表示演出フラグがオンでないと判定すると、確変大当り図柄を設定する（Ｓ７１０）。一方、Ｓ７０６，Ｓ７０８で今回の大当りが確変大当りでなく通常大当りであると判定したり、確変大当りであっても賞球数表示演出フラグがオンであると判定すると、通常大当り図柄を設定する（Ｓ７１２）。このように、賞球数表示演出が実行される場合（賞球数表示演出フラグがオンの場合）には、確変大当りであっても、通常大当り図柄を設定するのである。なお、大当り図柄の選択は、ＲＯＭ９０ｂに予め記憶されている大当り図柄のうち、設定すべき演出図柄を読み出すことにより行うことができる。

一方、Ｓ７０２で今回の大当り判定の結果が大当りでないと判定すると、外れ演出パターンを設定すると共に（Ｓ７１４）、停止図柄に外れ図柄を設定する（Ｓ７１６）。外れ時の図柄変動開始時コマンドには、外れ変動パターン（変動パターン指定コマンド）と外れ停止図柄（特別図柄停止情報指定コマンド）とが含まれているから、外れ演出パターンや外れ図柄の設定は、ＲＯＭ９０ｂに予め記憶されている外れ演出パターンや外れ図柄のうち、受信した変動パターン指定コマンドに対応する演出パターンと受信した特別図柄停止情報指定コマンドに対応する停止図柄とを読み出すことにより行うことができる。

こうして演出パターンと停止図柄とを決定すると、図柄変動演出を開始する（Ｓ７１８）。この処理は、Ｓ７０４，Ｓ７１４で設定された演出パターンとＳ７１０，Ｓ７１２，Ｓ７１６で設定された停止図柄とに基づいて図柄変動演出の開始を指示する演出コマンド（図柄変動演出開始コマンド）を演出表示制御基板９１に送信することにより行う。図柄変動演出開始コマンドを受信した演出表示制御基板９１は、演出表示装置３４の表示画面上で図柄変動演出（演出図柄の変動表示）が開始されるよう表示制御を行う。

Ｓ７００で図柄変動開始時コマンドを受信していないと判定した場合またはＳ７１８で図柄変動演出を開始した場合には、図１２の特別図柄遊技処理のＳ２３６で主制御基板７０により送信される図柄停止コマンドを受信したか否かを判定し（Ｓ７２０）、図柄停止コマンドを受信していないときにはこれで図柄変動演出処理を終了し、図柄停止コマンドを受信しているときには図柄変動演出を終了して（Ｓ７２２）、図柄変動演出処理を終了する。なお、Ｓ７２２の処理は、図柄変動演出の終了を指示する演出コマンド（図柄変動演出終了コマンド）を演出表示制御基板９１に送信することによって行う。その演出コマンドを受信した演出表示制御基板９１の表示制御により、演出表示装置３４では図柄変動演出（演出図柄の変動表示）が終了して、Ｓ７１０，Ｓ７１２，Ｓ７１６で設定された演出図柄の停止図柄が停止表示される。前述したように、賞球数表示演出が行われる場合には、確変大当りであっても通常大当り図柄を設定するから、遊技者は、停止表示された演出図柄から確変大当りを認識できないことになる。

［大当り遊技演出処理］
次に、大当り遊技演出処理について説明する。大当り遊技演出処理は、図２３に例示するフローチャートに従って実行される。図２３の大当り遊技演出処理では、サブ制御基板９０のＣＰＵ９０ａは、まず、図１３の特別図柄遊技処理のＳ２４６の処理で主制御基板７０により送信される大当り遊技開始指定コマンドを受信したか否かを判定する（Ｓ８００）。大当り遊技開始指定コマンドを受信したと判定すると、大当り遊技開始演出（大当りファンファーレ演出）を実行する（Ｓ８０２）。大当り遊技開始演出は、大当りの発生を示す大当りファンファーレ画面が演出表示装置３４に表示されるよう演出表示制御基板９１に演出コマンドを送信することなどにより行われる。大当り遊技開始演出を実行すると、賞球数表示演出フラグがオンであるか否かを判定し（Ｓ８０４）、賞球数表示演出フラグがオンであると判定すると、図２４に例示する大当り遊技開始時の賞球数表示演出を行って（Ｓ８０６）、次のＳ８０８の処理に進み、賞球数表示演出フラグがオンでないと判定すると、Ｓ８０６の処理をスキップして次のＳ８０８の処理に進む。また、Ｓ８００で大当り遊技開始指定コマンドを受信していないと判定すると、Ｓ８０４，Ｓ８０６の処理をスキップして次のＳ８０８の処理に進む。

図２４の大当り遊技開始時の賞球数表示演出では、サブ制御基板９０のＣＰＵ９０ａは、まず、賞球数Ｓが値０を超えるか否かを判定する（Ｓ８３０）。この賞球数Ｓは、大当り遊技において遊技者に付与可能な賞球数（遊技利益量）を示す値０以上の数であり、ＲＡＭ９０ｃの所定の賞球数情報記憶領域に格納されている。また、大当りが発生して、この大当り遊技開始時の賞球数表示演出で賞球数Ｓが設定されると、後述するように、大当り遊技が終了しても次の大当りが発生するまで賞球数Ｓを持ち越す場合がある。その場合には、Ｓ８３０で賞球数Ｓが値０を超えると判定することになるが、まずは、賞球数Ｓが値０を超えない場合（即ち賞球数Ｓが値０の場合）について説明する。

Ｓ８３０で賞球数Ｓが値０を超えないと判定すると、今回の大当りが確変大当りであるか否かを判定し（Ｓ８３２）、確変大当りであると判定すると、今回の大当り遊技で遊技者に付与可能な賞球数である今回賞球数Ｓ１を入力する（Ｓ８３４）。この今回賞球数Ｓ１は、「第１の確変大当り」では１，０５０個（１５０個×７ラウンド）であり、「第２の確変大当り」では２，４００個（１５０個×１６ラウンド）である。次に、今回の大当り遊技の終了後の高確率状態で発生する次回の大当り遊技で付与可能な賞球数のうち最低賞球数（最も少ない賞球数）である次回賞球数Ｓ２を入力する（Ｓ８３６）。ここで、前述したように、確変大当りが発生すると、大当り遊技終了後には、高確率状態となって次回の大当りの発生がほとんど約束された状態となる。また、３種類の大当りのうち次回の大当りがいずれの大当り（いずれの賞球数）になるかは不明であるが、いずれの大当りが発生しても最低賞球数（「第１の通常大当り」および「第１の確変大当り」の賞球数の１，０５０個）は、約束されることになる。このため、Ｓ８３６では、次回賞球数Ｓ２として１，０５０個を入力する。続いて、今回賞球数Ｓ１に次回賞球数Ｓ２を加えた賞球数（Ｓ１＋Ｓ２）を賞球数Ｓに設定し（Ｓ８３８）、設定した賞球数Ｓを演出表示装置３４に表示して（Ｓ８５６）、大当り遊技開始時の賞球数表示演出を終了する。

一方、Ｓ８３２で今回の大当りが確変大当りでなく通常大当りであると判定すると、今回賞球数Ｓ１を入力し（Ｓ８４０）、入力した今回賞球数Ｓ１を賞球数Ｓに設定し（Ｓ８４２）、設定した賞球数Ｓを演出表示装置３４に表示して（Ｓ８５６）、大当り遊技開始時の賞球数表示演出を終了する。即ち、今回の大当りが通常大当りの場合には、「第１の通常大当り」の賞球数である１，０５０個を今回賞球数Ｓ１として入力し、その今回賞球数Ｓ１に次回賞球数Ｓ２を加えることなく、今回賞球数Ｓ１をそのまま賞球数Ｓとして表示するのである。

ここで、賞球数表示演出で表示される賞球数の一例を図２５に示す。通常大当りの場合には今回賞球数Ｓ１に次回賞球数Ｓ２を加えないから、「第１の通常大当り」の場合には賞球数Ｓとして「１，０５０」を表示する。確変大当りの場合には今回賞球数Ｓ１に次回賞球数Ｓ２を加えるから、「第１の確変大当り」の場合には賞球数Ｓとして「２，１００」を表示し、「第２の確変大当り」の場合には賞球数Ｓとして「３，４５０」を表示することになる。このように、確変大当りが発生した場合の賞球数表示演出では、今回の大当り遊技で付与可能（獲得可能）な賞球数Ｓ１よりも多い賞球数Ｓを表示するから、今回発生した大当りは確変大当りであり大当り遊技終了後に高確率状態となること（次回の大当りの発生が約束されていること）を遊技者に報知することができる。逆にいうと、通常大当りが発生した場合の賞球数表示演出では、今回の大当り遊技で付与可能な賞球数Ｓ１と同じ賞球数Ｓを表示するから、今回発生した大当りは通常大当りであり大当り遊技終了後に高確率状態とならないことを遊技者に報知することになる。即ち、大当り遊技開始時の賞球数表示演出は、確変大当りの発生（高確率状態の発生）を示す確変判明演出として行われるものといえる。なお、図２２の図柄変動演出処理では、賞球数表示演出を行う場合に確変大当りを演出図柄から認識できないようにする（通常大当りとして認識させる）から、大当り遊技開始時の賞球数表示演出は、通常大当りから確変大当りへの昇格を示す、いわゆる確変昇格演出としても機能するものといえる。さらに、本実施例では、連荘中に大当りが発生した場合に賞球数表示演出を行うから、大当り遊技終了後に高確率状態となることを報知するのは、高確率状態が継続すること（連荘期間が継続すること）を報知することになり、大当り遊技終了後に高確率状態とならないことを報知するのは、高確率状態が終了すること（連荘期間が終了すること）を報知することになる。このため、連荘中に行われる大当り遊技開始時の賞球数表示演出は、確変判明演出としてだけでなく、連荘期間が継続するか否かを判明させる演出ともいえる。

こうして賞球数Ｓが設定されて、大当り遊技終了時に賞球数Ｓが持ち越された場合、Ｓ８３０で賞球数Ｓが値０を超えると判定することになる。Ｓ８３０で賞球数Ｓが値０を超えると判定すると、今回の大当りが確変大当りであるか否かを判定する（Ｓ８４４）。確変大当りであると判定すると、今回賞球数Ｓ１を入力すると共に（Ｓ８４６）、賞球数Ｓを入力する（Ｓ８４８）。今回賞球数Ｓ１は、Ｓ８３４と同様に入力する。次に、入力した賞球数Ｓに入力した賞球数Ｓ１を加えた賞球数（Ｓ＋Ｓ１）を賞球数Ｓに設定（賞球数Ｓを更新）し（Ｓ８５０）、設定した賞球数Ｓを演出表示装置３４に表示して（Ｓ８５６）、大当り遊技開始時の賞球数表示演出を終了する。一方、Ｓ８４４で確変大当りではなく通常大当りであると判定すると、今回賞球数Ｓ１を入力し（Ｓ８５２）、入力した賞球数Ｓ１を賞球数Ｓに設定し（Ｓ８５４）、設定した賞球数Ｓを演出表示装置３４に表示して（Ｓ８５６）、大当り遊技開始時の賞球数表示演出を終了する。このように、賞球数Ｓが持ち越されている場合も、確変大当りであれば、今回賞球数Ｓ１を、持ち越されている賞球数Ｓ（表示中の賞球数Ｓであり、後述するように次回賞球数Ｓ２）に加えた賞球数Ｓを表示するから、今回の大当り遊技で付与可能な賞球数Ｓ１よりも多い賞球数Ｓが表示されることになる。このため、この場合も、今回発生した大当りは確変大当りであり大当り遊技終了後に高確率状態となることを遊技者に報知することができる。また、通常大当りであれば、今回賞球数Ｓ１をそのまま賞球数Ｓとして表示するから、今回発生した大当りは通常大当りであり大当り遊技終了後に高確率状態とならないことを遊技者に報知することになる。

続いて、図１０の賞球払出関連処理のＳ１０６の処理で主制御基板７０により送信される賞球数指定コマンドを受信したか否かを判定する（Ｓ８０８）。賞球数指定コマンドを受信したと判定すると、賞球数表示演出フラグがオンであるか否かを判定し（Ｓ８１０）、賞球数表示演出フラグがオンであると判定すると、賞球数指定コマンドに基づいて賞球数Ｓを更新して表示して（Ｓ８１２）、次のＳ８１６の処理に進む。この賞球数Ｓの更新は、例えば、賞球数指定コマンドで指定された払出賞球数を読み出し、読み出した払出賞球数を賞球数Ｓから減じることにより行うことができる。あるいは、読み出した払出賞球数を累積した累積賞球数を記憶しておき、累積賞球数が所定数に到達したときに、その累積賞球数を賞球数Ｓから減じて累積賞球数をリセットすることにより行う（所定数ずつ減少させる）ものなどとしてもよい。これにより、大当り遊技開始時に賞球数表示演出で表示された賞球数Ｓは、大当り遊技中の賞球の払い出し（大入賞口４４への遊技球の入球に基づく賞球の払い出し）に応じて徐々に減少していくことになる。なお、サブ制御基板９０が受信する賞球数指定コマンドは、大入賞口４４への遊技球の入球が検知される度に、主制御基板７０からサブ制御基板９０に送信されるから、大当り遊技が終了するまでに払い出される賞球数が略確定することになる。なお、Ｓ８０８で賞球数指定コマンドを受信していないと判定したり、Ｓ８１０で賞球数表示演出フラグがオンでないと判定すると、Ｓ８１２の処理をスキップして、次のＳ８１４の処理に進む。

次に、図１９の大当り遊技終了時処理のＳ４６４の処理で主制御基板７０により送信される大当り遊技終了指定コマンドを受信したか否かを判定する（Ｓ８１４）。大当り遊技終了指定コマンドを受信したと判定すると、大当り遊技終了演出（大当りエンディング演出）を実行し（Ｓ８１６）、大当り遊技終了指定コマンドを受信していないと判定すると、Ｓ８１６以降の処理をスキップして大当り遊技演出処理を終了する。大当り遊技終了演出は、大当り遊技の終了を示す大当りエンディング画面が演出表示装置３４に表示されるよう演出表示制御基板９１に演出コマンドを送信することなどにより行われる。大当り遊技終了演出を実行すると、賞球数表示演出フラグがオンであるか否かを判定し（Ｓ８１８）、賞球数表示演出フラグがオンであると判定すると、図２６に例示する大当り遊技終了時の賞球数表示演出を行い（Ｓ８２０）、演出表示装置３４の背景画面を大当り遊技終了後の遊技状態に応じた背景に設定して（Ｓ８２２）、大当り遊技演出処理を終了する。一方、賞球数表示演出フラグがオンでないと判定すると、Ｓ８２０の処理を省略し、演出表示装置３４の背景画面を大当り遊技終了後の遊技状態に応じた背景に設定して（Ｓ８２２）、大当り遊技演出処理を終了する。Ｓ８２２の処理は、図１９の大当り遊技終了時処理のＳ４６４の処理で主制御基板７０により送信される遊技状態指定コマンドに基づいて、演出表示制御基板９１に遊技状態を示す演出コマンドを送信することにより行う。

図２６の大当り遊技終了時の賞球数表示演出では、サブ制御基板９０のＣＰＵ９０ａは、まず、今回の大当りが確変大当りであるか否かを判定する（Ｓ８７０）。確変大当りであると判定すると、次回賞球数Ｓ２を入力して（Ｓ８７２）、次回賞球数Ｓ２を賞球数Ｓに設定し（Ｓ８７４）、設定した賞球数Ｓを演出表示装置３４に表示して（Ｓ８７６）、大当り遊技終了時の賞球数表示演出を終了する。ここで、大当り遊技演出処理中に賞球の払い出しに応じて賞球数Ｓを更新（減少）するから、賞球数Ｓは今回賞球数Ｓ１を減じた値（またはそれに近い値）になっている。即ち、確変大当りの終了時には、賞球数Ｓは今回賞球数Ｓ１を減じた残りの次回賞球数Ｓ２（またはそれに近い賞球数）となっている。このため、Ｓ８７４の処理を行うことは、賞球数Ｓを、今回賞球数Ｓ１を減じた残りの次回賞球数Ｓ２に確定するものとなる。一方、Ｓ８７０で今回の大当りが確変大当りでなく通常大当りであると判定すると、賞球数Ｓに値０を設定し（Ｓ８７８）、設定した賞球数Ｓを演出表示装置３４に表示して（Ｓ８８０）、大当り遊技終了時の賞球数表示演出を終了する。この場合も、通常大当りの終了時には、賞球数Ｓは今回賞球数Ｓ１を減じた残りの値０（またはそれに近い賞球数）となっているため、Ｓ８７８の処理を行うことは、賞球数Ｓを、今回賞球数Ｓ１を減じた残りの値０に確定するものとなる。なお、本実施例では、Ｓ８８０で賞球数Ｓ（値０）を表示して所定時間（例えば、２〜３秒などの数秒間）が経過すると、賞球数Ｓの表示を消去するものとした。このように、確変大当りが終了した場合には、賞球数Ｓに次回賞球数Ｓ２を設定して表示するから、大当り遊技終了後に高確率状態になることを遊技者に報知することができる。一方で、通常大当りが終了した場合には、賞球数Ｓに値０を設定して表示するから、大当り遊技終了後に高確率状態にならないことを遊技者に報知することができる。また、確変大当りの大当り遊技終了時に賞球数Ｓに設定した次回賞球数Ｓ２は、大当り遊技終了後の高確率状態中はそのまま表示され（設定が維持され）、次回の大当りが発生するまで持ち越すものとした。このため、賞球数Ｓ（次回賞球数Ｓ２）を表示することにより、現在の遊技状態が高確率状態であること（高確率状態中であること）を遊技者に報知することができる。また、次回の大当りが発生して図２４の大当り遊技開始時の賞球数表示演出が実行されると、Ｓ８３０で賞球数Ｓが値０を超えると判定することになる。

ここで、図２７，図２８に連荘中に大当りが発生した場合の賞球数表示の様子を示す。図２７（ａ），図２８（ａ）に示すように、まず、「第２の確変大当り」が発生すると、今回賞球数Ｓ１（２，４００）に次回賞球数Ｓ２（１，０５０）を加えた賞球数Ｓ（３，４５０）を表示する。このため、今回発生した大当りは確変大当りである（大当り遊技終了後に高確率状態となる）ことを遊技者に報知することができる。そして、「第２の確変大当り」が終了すると、賞球数Ｓから終了した大当り遊技の今回賞球数Ｓ１（２，４００）を除いた残りの次回賞球数Ｓ２（１，０５０）を表示する（図２７（ｂ），図２８（ｂ））。「第２の確変大当り」の終了後は、高確率状態となるから連荘期間が継続し、その連荘中は、次回賞球数Ｓ２（１，０５０）を賞球数Ｓとして継続して表示する。このため、高確率状態中であることを遊技者に報知することができる。そして、図２７（ｃ）に示すように、連荘中に発生した次回の大当りが「第１の通常大当り」の場合には、表示中の賞球数Ｓ（次回賞球数Ｓ２）を今回賞球数Ｓ１（１，０５０）に更新して表示することになるが、次回賞球数Ｓ２と今回賞球数Ｓ１とは同じ値であるから、遊技者には、表示中の賞球数Ｓ（次回賞球数Ｓ２）をそのまま表示しているように見える。このように、大当りが発生しても表示中の賞球数Ｓに変化がないことから、遊技者は発生した大当りが通常大当りであり、大当り遊技終了後に高確率状態とならない（連荘期間が終了する）ことを認識することができる。この「第１の通常大当り」が終了すると、値０を賞球数Ｓとして表示して（図２７（ｄ））、賞球数表示を終了（消去）する（「０」の表示を消去する）。これにより、連荘期間が終了することを、より明確にすることができる。一方、図２８では、連荘中に再び確変大当りが発生した場合を示す。「第１の確変大当り」が発生した場合には、表示中の賞球数Ｓ（次回賞球数Ｓ２）に今回賞球数Ｓ１（１，０５０）を加えた賞球数Ｓ（２，１００）を表示する（図２８（ｃ１））。同様に、「第２の確変大当り」が発生した場合には、表示中の賞球数Ｓ（次回賞球数Ｓ２）に今回賞球数Ｓ１（２，４００）を加えた賞球数Ｓ（３，４５０）を表示する（図２８（ｃ２））。このように、大当りが発生して表示中の賞球数Ｓが増える（変化する）ことから、遊技者は確変大当りが発生し大当り遊技終了後に高確率状態となる（連荘期間が継続する）ことを認識することができる。

以上説明した実施例のパチンコ機１０によれば、大当り遊技開始時の賞球数表示演出では、確変大当りの場合に今回賞球数Ｓ１に次回賞球数Ｓ２を加えた賞球数Ｓを表示し、通常大当りの場合に今回賞球数Ｓ１を賞球数Ｓとして表示するから、今回の大当り遊技で付与可能な今回賞球数Ｓ１を超える賞球数Ｓを示すことで、大当り遊技終了後の高確率状態の発生（確変大当りの発生）を遊技者に報知することができる。また、大当り遊技終了時の賞球数表示演出では、確変大当りの場合に次回賞球数Ｓ２を賞球数Ｓとして表示し、通常大当りの場合に値０の賞球数Ｓを表示するから、遊技者に付与可能な賞球数Ｓとして次回賞球数Ｓ２がまだ残っていることを示すことで、大当り遊技終了後の高確率状態の発生を遊技者に報知することができる。さらに、そのような賞球数表示演出を連荘中に行うから、連荘期間の継続や連荘期間の終了を遊技者に報知することができる。これらのことから、賞球数を用いた賞球数表示演出により、高確率状態の発生や連荘期間の継続、連荘期間の終了を遊技者に報知することができる。このような賞球数を用いた表示態様（報知態様）は、従来にない新たなものであるから、遊技興趣を向上させることができる。

実施例のパチンコ機１０では、賞球数表示演出を連荘中に大当りが発生した場合に行ったが、これに限られず、初当りが発生した場合に行ってもよい。この場合の変形例の賞球数表示演出決定処理を図２９に示す。なお、変形例のフローチャートでは、実施例のフローチャートの各処理と同じ処理には同じステップ番号を付し、その詳細な説明は省略する。図示するように、変形例の賞球数表示演出決定処理では、実施例の賞球数表示演出決定処理のＳ６０４で連荘中であるか否かの判定を省略し、それに代えて、抽選に当選したか否かを判定する（Ｓ６０４ａ）。この抽選は、例えば、１／２や１／３の確率で当りとなるよう当選確率を定めて行うことができる。これにより、初当りが発生した場合に、抽選に当選すれば、賞球数表示演出フラグをオンとして賞球数表示演出が行われることになるから、実施例と同様に、大当り遊技終了後の高確率状態の発生（確変大当りの発生）を遊技者に報知することができる。なお、Ｓ６０４ａの抽選に当選したか否かの判定を省略し、大当りが発生すれば常に賞球数表示演出フラグをオンとして、賞球数表示演出を行ってもよい。

実施例のパチンコ機１０では、大当り遊技開始時の賞球数表示演出により、大当り遊技開始時に今回賞球数Ｓ１に次回賞球数Ｓ２を加えた賞球数Ｓを表示したが、これに限られず、大当り遊技を開始してから大当り遊技を終了するまでの所定のタイミングで今回賞球数Ｓ１に次回賞球数Ｓ２を加えた賞球数Ｓを表示してもよい。このようにしても、大当り遊技が終了するまでに、高確率状態の発生を遊技者に報知することができる。

実施例のパチンコ機１０では、大当り遊技開始時の賞球数表示演出において、通常大当りの発生時にも賞球数Ｓを表示したが、これに限られず、通常大当りの発生時には賞球数Ｓを表示しないものとしてもよい。即ち、賞球数Ｓの表示を確変大当りの発生時に限定してもよい。その場合、賞球数Ｓを表示中（図２４の大当り遊技開始時の賞球数表示演出のＳ８３０で賞球数Ｓが値０を超える場合）に通常大当りが発生すれば、賞球数Ｓを消去すればよい。

実施例のパチンコ機１０では、大当り遊技開始時の賞球数表示演出において、今回賞球数Ｓ１に次回賞球数Ｓ２を加えた賞球数Ｓを表示したが、これに限られず、大当り遊技開始時には、発生した大当りの種類に拘わらず（確変大当りの場合でも）今回賞球数Ｓ１だけを表示しておき、確変大当りの大当り遊技終了時に次回賞球数Ｓ２を表示してもよい。この場合の変形例の大当り遊技開始時の賞球数表示演出を図３０に示す。変形例の大当り遊技開始時の賞球数表示演出では、図示するように、今回賞球数Ｓ１を入力し（Ｓ８４０）、入力した賞球数Ｓ１を賞球数Ｓに設定し（Ｓ８４２）、設定した賞球数Ｓを表示して（Ｓ８５６）、賞球数表示演出を終了する。これにより、通常大当りおよび確変大当りのいずれが発生した場合であっても、また、賞球数Ｓが値０を超える場合であっても、今回賞球数Ｓ１を賞球数Ｓに設定して表示することになる。このとき、「第２の確変大当り」の賞球数は、「第１の通常大当り」や「第１の確変大当り」の賞球数よりも多いから、「第２の確変大当り」の賞球数を表示するだけで、「第２の確変大当り」が発生したこと（大当り遊技終了後に高確率状態となること）を遊技者に報知することができる。このように、確変大当りで獲得可能な賞球数として、通常大当りよりも多い賞球数（「第２の確変大当り」の２，４００個）を設けておけば、賞球数Ｓとして今回賞球数Ｓ１を表示するだけで、確変判明演出を行うことができる。また、実施例と同様に、賞球数表示演出を連荘中に行えば、連荘期間が継続することを遊技者に報知することもできる。一方で、「第１の確変大当り」の賞球数は、「第１の通常大当り」と同じであるから、「第１の確変大当り」の賞球数（１，０５０個）を表示しても、確変大当りが発生したか否かは不明であり、大当り遊技終了後に高確率状態となることを遊技者に報知することはできない。即ち、確変大当りで獲得可能な賞球数として通常大当りと同じ賞球数（「第１の確変大当り」および「第１の通常大当り」の１，０５０個）を設けておけば、賞球数Ｓとして今回賞球数Ｓ１を表示することにより、大当り遊技終了後に高確率状態が発生するか否かを不明とすることができる。以下、この変形例の大当り遊技終了時の賞球数表示演出を図３１に示し、変形例の大当り遊技終了時の賞球数表示の様子を図３２に示す。

図３１に示すように、変形例の大当り遊技終了時の賞球数表示演出では、まず、今回の大当りが「第２の確変大当り」であるか否かを判定する（Ｓ８８０）。「第２の確変大当り」であると判定すると、実施例と同様に、次回賞球数Ｓ２を入力して賞球数Ｓに設定し、設定した賞球数Ｓを演出表示装置３４に表示する（Ｓ８７２〜Ｓ８７６）。一方、Ｓ８８０で今回の大当りが「第２の確変大当り」でない、即ち「第１の通常大当り」または「第１の確変大当り」であると判定すると、大当り発生時に表示されていた賞球数Ｓである今回賞球数Ｓ１（図３２（ａ））を消去し（Ｓ８８２，図３２（ｂ））、値０の賞球数と次回賞球数Ｓ２（１，０５０）とで煽り演出を所定時間に亘って実行する（Ｓ８８４，図３２（ｃ））。そして、今回の大当りが「第１の確変大当り」であるか否かを判定し（Ｓ８７０）、「第１の確変大当り」であると判定すると、次回賞球数Ｓ２を入力し（Ｓ８７２）、入力した次回賞球数Ｓ２を賞球数Ｓに設定し（Ｓ８７４）、設定した賞球数Ｓを表示して（Ｓ８７６）、大当り遊技終了時の賞球数表示演出を終了する。このため、演出表示装置３４では、煽り演出の結果、次回賞球数Ｓ２が表示されることになる（図３２（ｄ１））。一方、Ｓ８７０で「第１の確変大当り」でなく「第１の通常大当り」であると判定すると、賞球数Ｓに値０を設定し（Ｓ８７８）、設定した賞球数Ｓを表示して（Ｓ８８０）、大当り遊技終了時の賞球数表示演出を終了する。このため、演出表示装置３４では、煽り演出の結果、次回賞球数Ｓ２が表示されることなく、値０の賞球数が表示されることになる（図３２（ｄ２））。このように、賞球数Ｓとして、大当り遊技開始時には今回賞球数Ｓ１を表示し、大当り遊技終了時に次回賞球数Ｓ２を表示することにより、今回の大当りが「第１の確変大当り」であること（大当り遊技終了後に高確率状態となること）を遊技者に報知することができる。以上のことから、大当りの種類に拘わらず大当り遊技開始時に今回賞球数Ｓ１を表示し、確変大当りであれば大当り遊技終了時に次回賞球数Ｓ２を表示することにより、確変判明演出を行うタイミングを複数のタイミング（大当り遊技の開始時と終了時）とすることができるから、遊技興趣をより一層向上させることができる。

この変形例では、大当り遊技開始時に、大当りの種類に拘わらず今回賞球数Ｓ１を賞球数Ｓとして表示し、大当り遊技終了時に、確変大当りであれば次回賞球数Ｓ２を表示し、通常大当りであれば次回賞球数Ｓ２を表示しない（値０を表示する）ものとしたが、これに限られるものではない。例えば、大当り遊技開始時に、「第１の確変大当り」や「第１の通常大当り」であれば今回賞球数Ｓ１を賞球数Ｓとして表示し、「第２の確変大当り」であれば今回賞球数Ｓ１に次回賞球数Ｓ２を加えたものを賞球数Ｓとして表示してもよい。即ち、通常大当りよりも賞球数の多い確変大当り（「第２の確変大当り」）については、大当り遊技開始時に賞球数Ｓが今回賞球数Ｓ１よりも多いことを表示し、通常大当りと賞球数の同じ確変大当り（「第１の確変大当り」）については、大当り遊技開始時に賞球数Ｓが今回賞球数Ｓ１であることを表示してもよい。この場合、実施例の図２４の大当り遊技開始時の賞球数表示演出において、「第１の確変大当り」と「第１の通常大当り」は通常大当り時の処理（Ｓ８４０，Ｓ８４２，Ｓ８５２，Ｓ８５４など）を行い、「第２の確変大当り」は確変大当り時の処理（Ｓ８３４〜Ｓ８３８，Ｓ８４６〜Ｓ８５０）を行うものとすればよい。このようにしても、大当り遊技開始時に、「第２の確変大当り」であれば確変判明演出を行うことができ、「第１の確変大当り」や「第１の通常大当り」であれば確変か否かを不明とすることができる。

また、この変形例では、大当り遊技開始時に今回賞球数Ｓ１を表示し、大当り遊技終了時に次回賞球数Ｓ２を表示したが、これに限られず、先に今回賞球数Ｓ１を表示し、後から次回賞球数Ｓ２を表示するものであれば、如何なるタイミングで賞球数を表示してもよい。例えば、大当り遊技中に今回賞球数Ｓ１を表示し、大当り遊技終了後の所定のタイミングで次回賞球数Ｓ２を表示してもよい。この場合、図２３の大当り遊技演出処理のＳ８２２の背景画面の設定処理を省略して、大当り遊技終了時には高確率状態の発生を遊技者に認識させないもの（いわゆる潜伏確変状態）とすればよい。また、大当り遊技終了後に次回賞球数Ｓ２を表示する所定のタイミングとしては、以下のタイミングが挙げられる。例えば、賞球の払い出しに応じた賞球数Ｓの更新（減少）を、賞球数指定コマンドの受信ではなく実際の払出処理に応じて行うものとすれば、大当り遊技終了後にも払い出し処理が行われるから、その払出処理が終了した（賞球数Ｓが略値０となった）タイミングとすることもできる。あるいは、大当り遊技終了後に所定回数（例えば、５０回や１００回など）の特別図柄の変動表示が行われたタイミングなどとすることもできる。

実施例のパチンコ機１０では、賞球数表示として実際の賞球数（具体的な利益量）を表示したが、これに限られず、確変大当りが発生した場合に遊技者に付与可能な賞球数が今回大当りの賞球数Ｓ１よりも多いことを表示するものであれば如何なる表示態様としてもよい。例えば、大当り遊技開始時の賞球数表示として「賞球数Ｓ１＋α」を表示し（αは具体的な賞球数ではなく、そのまま文字「α」として表示）、大当り中には賞球数Ｓ１を徐々に減少させつつ「＋α」はそのまま表示し、大当り遊技終了時に「α」を残して表示してもよい。あるいは、ゲージなどの図を用いて表示してもよい。この場合の変形例の賞球数表示態様を図３３に示す。このゲージは、満タンで「第２の確変大当り」の賞球数Ｓ１（２，４００個）に次回賞球数Ｓ２（１，０５０個）を加えた賞球数Ｓ（３，４５０個）に相当するものとした。このため、「第２の確変大当り」の発生時には、ゲージは満タン表示となり（図３３（ａ））、大当り中には徐々に減少し（図示省略）、「第２の確変大当り」の終了時には、次回賞球数Ｓ２に相当する量を表示することができる（図３３（ｂ））。このようにしても、本願発明と同様の効果を奏するものとなる。

実施例のパチンコ機１０では、大当りが発生したときに大当り遊技演出処理の中で賞球数表示演出を行ったが、これに限られるものではない。例えば、保留内にある判定用情報（大当り判定用乱数や大当り図柄決定用乱数）を先読みすると共に先読みした保留よりも前の保留で先読み結果を反映した種々の演出（予告演出等）を行ういわゆる保留先読み機能を搭載する遊技機では、保留先読み機能による演出として賞球数表示演出を行うものとしてもよい。以下、この変形例について説明する。この変形例では、図１１の特別図柄遊技処理に代えて図３４の特別図柄遊技処理を行う。

図３４の特別図柄遊技処理では、Ｓ２０６で第１特別図柄の判定用情報を取得して記憶すると、取得した判定用情報を用いた事前判定処理を行い（Ｓ２０７）、その事前判定処理の結果を含む第１特別図柄保留発生時コマンドをサブ制御基板９０に送信する（Ｓ２０８ａ）。また、Ｓ２１６で第２特別図柄の判定用情報を取得して記憶すると、取得した判定用情報を用いた事前判定処理を行い（Ｓ２１７）、その事前判定処理の結果を含む第２特別図柄保留発生時コマンドをサブ制御基板９０に送信する（Ｓ２１８ａ）。

Ｓ２０７やＳ２１７の事前判定処理は、例えば、次のように行う。まず、Ｓ２０６またはＳ２１６で取得した判定用情報のうち大当り判定用乱数を読み出し、読み出した大当り判定用乱数と大当り判定テーブルとを用いて事前の大当り判定を行う。大当り判定テーブルは、低確率状態であれば低確率用大当り判定テーブルを選択し（図１５（ａ））、高確率状態であれば高確率用大当り判定テーブルを選択する（図１５（ｂ））。また、今回新たに記憶した保留よりも先に消化される保留（先に記憶された保留）に当り保留がある場合、その当り保留の大当り種類に基づいて大当り判定テーブルを選択すればよい。即ち、当り保留が通常大当りであれば低確率用大当り判定テーブルを選択し、当り保留が確変大当りであれば高確率用大当り判定テーブルを選択する。そして、事前の大当り判定の結果が大当りであるか否かを判定し、大当りであると判定すると、Ｓ２０６またはＳ２１６で取得した判定用情報のうち大当り図柄決定用乱数を読み出し、読み出した大当り図柄決定用乱数に基づいて停止表示させる大当り図柄を事前に判定する。なお、第１特別図柄の保留であれば第１特別図柄の大当り図柄決定テーブル（図１６）を用いて大当り図柄を事前判定し、第２特別図柄の保留であれば第２特別図柄の大当り図柄決定テーブル（図１７）を用いて大当り図柄を事前判定する。

サブ制御基板９０は、こうして行われた事前判定処理の結果を含む保留発生時コマンド（第１特別図柄保留発生時コマンドまたは第２特別図柄保留発生時コマンド）を受信すると、事前判定結果と共に保留情報をＲＡＭ９０ｃに記憶し、その際に、当り保留であれば、先読み演出待ちの当り保留として記憶する。

また、サブ制御基板９０は、演出制御処理として、図３５に示す賞球数表示先読み演出を実行する。図３５に示すように、賞球数表示先読み演出では、サブ制御基板９０のＣＰＵ９０ａは、まず、図柄変動演出中であるか否か（Ｓ９００）、先読み演出待ちの当り保留がＲＡＭ９０ｃに記憶されているか否か（Ｓ９０２）、先読み表示タイミングが到来したか否か（Ｓ９０４）を、それぞれ判定する。なお、先読み表示タイミングは、例えば、図柄変動演出中において、その図柄変動演出処理を開始してから所定時間が経過したタイミングなどとすることができる。図柄変動演出中でないと判定したり、先読み演出待ちの当り保留が記憶されていないと判定したり、先読み表示タイミングが到来していないと判定すると、そのまま賞球数表示先読み演出を終了する。一方、図柄変動演出中であり、先読み演出待ちの当り保留が記憶されており、先読み表示タイミングが到来したと判定すると、先読み演出待ちの当り保留の保留情報を読み出して（Ｓ９０６）、保留情報の大当り種類に基づいて当り保留の賞球数Ｐを決定する（Ｓ９０８）。先読み演出待ちの当り保留が複数ある場合、Ｓ９０６，９０８では、全ての当り保留の保留情報を読み出し賞球数を合算して賞球数Ｐを決定してもよいし、最初に記憶された当り保留（消化順が最初の当り保留）の保留情報を読み出して賞球数Ｐを決定してもよい。なお、保留情報が読み出された当り保留は、先読み演出待ちから先読み演出済みに状態を変更する。賞球数Ｐを決定すると、賞球数Ｓが値０を超えるか否かを判定し（Ｓ９１０）、賞球数Ｓが値０を超えない（値０である）と判定すると、保留情報の大当り種類に基づいて当り保留が確変大当りであるか否かを判定する（Ｓ９１２）。なお、保留情報を読み出した当り保留が複数あった場合には、最後に記憶された当り保留（消化順が最後の当り保留）について確変大当りか否かを判定する。Ｓ９１２で当り保留は確変大当りであると判定すると、次回賞球数Ｓ２を入力し（Ｓ９１４）、当り保留の賞球数Ｐに次回賞球数Ｓ２を加えた賞球数（Ｐ＋Ｓ２）を賞球数Ｓに設定し（Ｓ９１６）、設定した賞球数Ｓを演出表示装置３４に表示して（Ｓ９２４）、賞球数表示先読み演出を終了する。また、Ｓ９１２で当り保留は確変大当りでないと判定すると、当り保留の賞球数Ｐを賞球数Ｓに設定し（Ｓ９１８）、設定した賞球数Ｓを演出表示装置３４に表示して（Ｓ９２４）、賞球数表示先読み演出を終了する。一方、Ｓ９１０で賞球数Ｓが値０を超えると判定すると、賞球数Ｓを入力し（Ｓ９２０）、賞球数Ｓに当り保留の賞球数Ｐを加えた賞球数（Ｓ＋Ｐ）を新たな賞球数Ｓに設定して（Ｓ９２２）、設定した賞球数Ｓを演出表示装置３４に表示して（Ｓ９２４）、賞球数表示先読み演出を終了する。なお、前述したように、賞球数Ｓが値０を超える場合には賞球数Ｓには次回賞球数Ｓ２が設定されているから、賞球数Ｓに賞球数Ｐを加えて新たな賞球数Ｓを設定するＳ９２２の処理は、結果的にＳ９１６と同じ処理となる。このように、図柄変動演出中に賞球数表示先読み演出を行うことにより、保留内に確変大当りとなる当り保留があるか否か（当り保留に基づく大当り遊技終了後に高確率状態が発生するか否か）を遊技者に事前に報知することができるから、遊技興趣をより一層高めることができる。なお、このような賞球数表示先読み演出を行う場合、図２３の大当り遊技演出処理では大当り遊技開始時の賞球数表示演出を行わないものとすればよい。

実施例のパチンコ機１０では、大当り遊技演出処理において賞球数指定コマンドを受信したことに基づいて賞球数Ｓを更新（減少）するもの、即ち賞球の払い出しに応じて賞球数Ｓを更新するものとしたが、これに限られず、賞球の払い出しに応じて賞球数Ｓを更新しないものとしてもよい。この場合、例えば、大当り遊技開始時の賞球数表示演出で表示された賞球数Ｓを、大当り遊技が終了するまでそのまま表示し、大当り遊技終了時の賞球数表示演出で賞球数Ｓを次回賞球数Ｓ２か値０に更新（設定）すればよい。

実施例のパチンコ機１０では、大当り遊技終了時の賞球数表示演出において賞球数Ｓに次回賞球数Ｓ２を設定して表示した場合には、大当り遊技終了時の賞球数表示演出の終了後も継続して賞球数Ｓ（次回賞球数Ｓ２）を表示するものとしたが、これに限られず、賞球数Ｓに次回賞球数Ｓ２を設定して表示してから所定時間（例えば、２〜３秒などの数秒間）が経過すれば賞球数Ｓの表示を消去してもよい。

実施例のパチンコ機１０では、賞球数を用いた賞球数表示により大当り遊技終了後の高確率状態の発生を遊技者に報知したが、これに限られず、大当り遊技終了後に遊技者にとって有利な条件で特別図柄の変動表示（特別図柄の当否判定）が行われる特別状態の発生を報知するものであればよい。例えば、大当り遊技の前後で大当り確率は変化させないものの、大当り遊技終了後に電サポあり状態か電サポなし状態のいずれかを発生させるパチンコ機では、賞球数表示演出により電サポあり状態の発生を報知すればよい。

また、実施例では、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を「貸球」や「賞球」として利用し、遊技盤に設けられた各種入賞口（第１始動口、第２始動口、大入賞口等）への遊技球の入球に応じて所定数の賞球を払い出すことによって、遊技上の利益（遊技価値）を遊技者に付与する遊技機（パチンコ機）に本発明を適用した例を説明したが、「賞球の払い出し」とは異なる形態で遊技上の利益を付与するタイプの遊技機にも、本発明を適用することができる。例えば、各種入賞口への遊技球の入球が発生することで、その入球に対応する利益の量（遊技価値の大きさ）を示すデータを主制御部あるいは払出制御部のＲＡＭ（遊技価値管理制御部）に記憶することによって、遊技上の利益（遊技価値）を遊技者に付与するタイプの遊技機にも本発明を適用することができ、この場合にも、上記実施例と同様の効果を得ることができる。もちろん、遊技価値管理制御部が管理する遊技価値として、遊技の結果得られた遊技価値と、現金等を投入することで得られた遊技価値とを別に管理（別途に表示）してもよいし、一緒に管理（加減算して表示）してもよい（別表示と加減算表示の両方をしてもよい）。なお、遊技上の利益（遊技価値）をデータ化して遊技者に付与するタイプの遊技機としては、遊技機に内蔵された複数個の遊技球を循環させて使用する遊技機、具体的には、各種入賞口あるいはアウト口を経て遊技盤の裏面に排出された遊技球を、再度、発射位置に戻して発射するように構成された遊技機（いわゆる封入式遊技機）を例示できる。

実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、パチンコ機１０が「遊技機」に相当し、図２９の賞球数表示演出決定処理や図２４の大当り遊技開始時の賞球数表示演出，図２６の大当り遊技終了時の賞球数表示演出を実行するサブ制御基板９０のＣＰＵ９０ａと演出表示装置３４とが「特別状態発生報知手段」に相当する。なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行われるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。

以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。

１０ パチンコ機、１１ 前面枠、１２ ガラス板、１４ 上受け皿、１６ 下受け皿、１８ 発射ハンドル、１８ａ タッチセンサ、１８ｂ 発射停止スイッチ、１９ 発射モータ、２１ 本体枠、２２ 外枠、２４ａ 球貸ボタン、２４ｂ 返却ボタン、２６ 演出ボタン、２７ 操作検知スイッチ、２８ａ，２８ｂ スピーカ、２９ 施錠装置、３０ 遊技盤、３１ 遊技領域、３１ａ 外レール、３１ｂ 内レール、３２ 普通図柄作動ゲート、３２ａ ゲートスイッチ、３４ 演出表示装置、３４Ｌ，３４Ｍ，３４Ｒ 演出図柄、３５ａ 第１保留図柄、３５ｂ 第２保留図柄、３６ 第１始動口、３６ａ 第１始動口スイッチ、３８ 第２始動口、３８ａ 第２始動口スイッチ、３８ｂ 第２始動口ソレノイド、３８ｃ 翼片部、４０ 図柄表示装置、４０ａ 図柄表示基板、４１ 普通図柄表示装置、４１ａ 左普通図柄表示部、４１ｂ 右普通図柄表示部、４２ 特別図柄表示装置、４２ａ 第１特別図柄表示部、４２ｂ 第２特別図柄表示部、４３ ラウンド表示部、４４ 大入賞口、４４ａ 大入賞口スイッチ、４４ｂ 大入賞口ソレノイド、４４ｃ 開閉板、４５ 一般入賞口、４５ａ 一般入賞口スイッチ、４６ アウト口、４７ 風車、４９ センター役物、７０ 主制御基板、７０ａ ＣＰＵ、７０ｂ ＲＯＭ、７０ｃ ＲＡＭ、７２ 中継端子板、８０ 払出制御基板、８１ 枠開放スイッチ、８２ 球貸表示基板、８３ 中継端子板、８４ 払出前スイッチ、８５ 払出後スイッチ、８６ 払出モータ、８７ 中継端子板、９０ サブ制御基板、９０ａ ＣＰＵ、９０ｂ ＲＯＭ、９０ｃ ＲＡＭ、９１ 演出表示制御基板、９２ アンプ基板、９３ 装飾駆動基板、９３ａ ＬＥＤランプ、９３ｂ 装飾モータ、９４ 演出ボタン基板、１００ 発射制御基板、１０２ 下受け皿満タンスイッチ。

本発明の遊技機は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
すなわち、本発明の遊技機は、
遊技球検知に基づき行われる判定の結果として特定結果が導出されると遊技者に所定の賞球を付与可能な特定遊技を実行し、前記特定遊技の終了後に、前記判定に係る遊技条件が通常よりも遊技者にとって有利となる特別状態を発生可能な遊技機であって、
前記特定結果が導出された場合に、該特定結果の導出に基づく特定遊技で付与可能な賞球量に次回以降の特定遊技で付与可能な賞球量を加えて表示する賞球量表示を行うことで、前記特定遊技の終了後に前記特別状態が発生することを遊技者に報知する特別状態発生報知手段を備える
ことを要旨とする。
また、本発明の遊技機は、
前記特別状態発生報知手段は、
前記特定結果の導出に基づく特定遊技が終了した場合に、前記賞球量表示で表示された賞球量から前記終了した特定遊技で付与可能な賞球量を除いた残りの賞球量を表示し、
前記特定遊技の終了後の前記特別状態中は、前記残りの賞球量を表示する
ものとすることもできる。
また、本発明の遊技機は、
前記特別状態発生報知手段は、前記特別状態中に前記特定結果が導出された場合に、該特定結果の導出に基づく特定遊技で付与可能な賞球量を前記残りの賞球量に加えて、前記賞球量表示を行う
ものとすることもできる。
また、本発明の遊技機は、
前記特別状態発生報知手段は、前記特定結果が導出されてから、該特定結果の導出に基づく特定遊技の終了までに、前記賞球量表示を行う
ものとすることもできる。
また、本発明の遊技機は、
前記特別状態発生報知手段は、前記特別状態中に前記特定結果が導出された場合に、前記賞球量表示を行わないことで、前記特定遊技の終了後に前記特別状態が発生しないことを遊技者に報知する
ものとすることもできる。

また、本明細書において参考的に開示する参考発明の遊技機は、
遊技球検知に基づき行われる判定の結果として特定結果が導出されると遊技者に所定の遊技利益を付与可能な特定遊技を実行し、前記特定遊技の終了後に、前記判定に係る遊技条件が通常よりも遊技者にとって有利となる特別状態を発生可能な遊技機であって、
前記特定結果が導出された場合に、遊技者に付与可能な遊技利益量が前記特定結果の導出に基づく特定遊技で付与可能な遊技利益量よりも多いことを表示する利益量表示を行うことで、前記特定遊技の終了後に前記特別状態が発生することを遊技者に報知する特別状態発生報知手段を備える
ことを特徴とする。

この参考発明の遊技機では、特定結果が導出された場合に、遊技者に付与可能な遊技利益量が特定結果の導出に基づく特定遊技で付与可能な遊技利益量よりも多いことを表示する利益量表示を行うことで、特定遊技の終了後に特別状態が発生することを遊技者に報知する。このように、遊技利益量を用いるという新たな表示態様で特別状態の発生を遊技者に報知することができるから、遊技興趣の向上を図ることができる。
ここで、「遊技者に付与可能な遊技利益量が特定結果の導出に基づく特定遊技で付与可能な遊技利益量よりも多いことを表示する利益量表示」としては、「特定結果の導出に基づく先の特定遊技で付与可能な先の遊技利益量に、特定遊技の終了後の特別状態で特定結果の導出に基づく後の特定遊技で付与可能な後の遊技利益量を加えた合計の遊技利益量を表示する」ことができる。あるいは、「特定結果の導出に基づく先の特定遊技で付与可能な先の遊技利益量とは別の遊技利益量を加えた遊技利益量を表示する」ことができる。別の遊技利益量としては、利益量を具体的に表示するものに限られず、例えば、「＋α」など利益量を抽象的に表示するものとしてもよい。
また、それらの「先の遊技利益量」と、「後の遊技利益量」や「別の遊技利益量」とは、同じタイミングで同時に表示してもよいし、先に「先の遊技利益量」を表示しておき、その後に「後の遊技利益量」や「別の遊技利益量」を表示するなど、異なるタイミングで別々に表示してもよい。
「遊技条件」としては、次のようなものを例示することができる。例えば、遊技球検知に基づき行われる判定で特定結果が導出される確率として、高低差のある複数の確率のうちの何れかを設定可能な遊技機においては、その確率の高低を遊技条件とすることができる。この場合、より高い確率が設定される方が遊技者にとって有利な遊技条件となることから、高い確率が設定された状態（高確率状態）が特別状態に該当する。あるいは、判定の実行契機となる遊技球検知の発生頻度や判定の実行頻度に高低差を生じさせることが可能な遊技機においては、その頻度の高低を遊技条件とすることができる。この場合、判定の実行契機となる遊技球検知の発生頻度や判定の実行頻度がより高くなる方が遊技者にとって有利な遊技条件となることから、それらの頻度が高くなる状態（高頻度状態）が特別状態に該当する。さらに、前述の高確率状態と高頻度状態との何れか一方を発生させることおよび高確率状態と高頻度状態との両方を発生させることが可能な遊技機においては、高確率状態と高頻度状態との両方が発生する状態が特別状態に該当する。
なお、判定の実行契機となる遊技球検知の発生頻度に高低差を生じさせることが可能な遊技機としては、遊技球が入球可能であって判定の実行契機となる始動口として「第１の態様と該第１の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第２の態様とに変化可能な始動口（可変始動口）」を少なくとも備え、この可変始動口が第２の態様となる頻度が通常よりも高くなる状態（高頻度状態）を発生可能な遊技機を例示できる。また、判定の実行頻度に高低差を生じさせることが可能な遊技機としては、前述の可変始動口を備えた遊技機、あるいは、判定が行われる毎に所定の図柄を変動表示する図柄表示装置を備え、その変動表示に要する時間（変動時間）として少なくとも第１変動時間（通常変動時間）と該第１変動時間よりも短い第２変動時間（短縮変動時間）とを設定可能であり、第２変動時間が設定される頻度が通常よりも高くなる状態（高頻度状態）を発生可能な遊技機を例示できる。

また、参考発明の遊技機において、
前記特別状態発生報知手段は、
前記特定結果の導出に基づく特定遊技が終了した場合に、前記利益量表示で表示された遊技利益量から前記終了した特定遊技で付与可能な遊技利益量を除いた残りの遊技利益量を表示し、
前記特定遊技の終了後の前記特別状態中は、前記残りの遊技利益量を表示する
ものとすることもできる。

この態様の参考発明の遊技機において、
前記特別状態発生報知手段は、前記特別状態中に前記特定結果が導出された場合に、該特定結果の導出に基づく特定遊技で付与可能な遊技利益量を前記残りの遊技利益量に加えて、前記利益量表示を行う
ものとすることもできる。

また、参考発明の遊技機において、
前記特別状態発生報知手段は、前記特定結果が導出されてから、該特定結果の導出に基づく特定遊技の終了までに、前記利益量表示を行う
ものとすることもできる。

また、参考発明の遊技機において、
前記特別状態発生報知手段は、前記特別状態中に前記特定結果が導出された場合に、前記利益量表示を行わないことで、前記特定遊技の終了後に前記特別状態が発生しないことを遊技者に報知する
ものとすることもできる。

Claims (5)

1. 遊技球検知に基づき行われる判定の結果として特定結果が導出されると遊技者に所定の遊技利益を付与可能な特定遊技を実行し、前記特定遊技の終了後に、前記判定に係る遊技条件が通常よりも遊技者にとって有利となる特別状態を発生可能な遊技機であって、
   前記特定結果が導出された場合に、遊技者に付与可能な遊技利益量が前記特定結果の導出に基づく特定遊技で付与可能な遊技利益量よりも多いことを表示する利益量表示を行うことで、前記特定遊技の終了後に前記特別状態が発生することを遊技者に報知する特別状態発生報知手段を備える
   ことを特徴とする遊技機。
2. 請求項１記載の遊技機であって、
   前記特別状態発生報知手段は、
   前記特定結果の導出に基づく特定遊技が終了した場合に、前記利益量表示で表示された遊技利益量から前記終了した特定遊技で付与可能な遊技利益量を除いた残りの遊技利益量を表示し、
   前記特定遊技の終了後の前記特別状態中は、前記残りの遊技利益量を表示する
   ことを特徴とする遊技機。
3. 請求項２記載の遊技機であって、
   前記特別状態発生報知手段は、前記特別状態中に前記特定結果が導出された場合に、該特定結果の導出に基づく特定遊技で付与可能な遊技利益量を前記残りの遊技利益量に加えて、前記利益量表示を行う
   ことを特徴とする遊技機。
4. 請求項１ないし３いずれか１項に記載の遊技機であって、
   前記特別状態発生報知手段は、前記特定結果が導出されてから、該特定結果の導出に基づく特定遊技の終了までに、前記利益量表示を行う
   ことを特徴とする遊技機。
5. 請求項１ないし４いずれか１項に記載の遊技機であって、
   前記特別状態発生報知手段は、前記特別状態中に前記特定結果が導出された場合に、前記利益量表示を行わないことで、前記特定遊技の終了後に前記特別状態が発生しないことを遊技者に報知する
   ことを特徴とする遊技機。