JP2015040263A - ポリウレタン発泡止水材 - Google Patents

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Abstract

【課題】低密度で止水性能と難燃性能とを兼ね備えた発泡止水材の提供。【解決手段】条件AおよびBを満たすポリプロピレングリコール系ポリオールと、ポリプロピレングリコール系ポリオール100質量部に対し20質量部以上のMDI系化合物と、一般式(1)で表される構造を有し、1分子中に反応性の水酸基を2個以上有し、シロキサン含有率が20〜35モル%、EO/PO比率が0.6〜1.5、m/n比率が9以上であるオルガノシリコーン化合物と、有機金属化合物系触媒およびアミン系触媒と、水と、を含む混合物が反応硬化された、密度35kg/m3以下のポリウレタン発泡止水材。(条件A)全ポリプロピレングリコール系ポリオールにおけるEO付加率の平均値が0〜5モル%、(条件B)全ポリプロピレングリコール系ポリオールにおける水酸基当量の平均値が1300以上【選択図】なし

Description

本発明は、ポリウレタン発泡止水材に関し、特に、難燃性を有するポリウレタン発泡止水材に関する。
ポリウレタン発泡体は、機械的特性(引張強さ・伸び)に優れ、高復元性を特徴とする可とう性の発泡体である。この発泡体原料として撥水性の高いものを使用することにより止水性を発現するので、発泡止水材(発泡シーリング材)として使用出来る。発泡止水材として用いられるポリウレタン発泡体の組成およびその製造方法については、例えば特許文献1および2に開示されており、このようなポリウレタン発泡体は、ブロック状またはシート状に製造され、その用途に応じて、粘着テープ加工、所望形状に整えるスリット加工、スライス加工、打抜き加工等の二次加工が施される。このポリウレタン発泡体は、止水性が高く且つ加工が容易であり、自動車のカーエアコン、冷蔵庫、プレハブ住宅、ユニットバス等の各種製品の止水用途に使用されている。
尚、ポリウレタン発泡止水材として種々のものが提案されている。
特許文献3〜5に記載の様に、ポリウレタン発泡止水材は、疎水性樹脂から得られるものであり、ポリオール成分としてポリエーテルポリオール系化合物を使用したウレタンフォームシーリング材(ポリエーテル系ウレタンフォームシーリング材)を得るためには、防水性付与剤として炭化水素物質を添加したり、反応基を有するシリコーン整泡剤を使用することで止水性を向上することも行われている。また、主原料として疎水性の高いポリオール、例えばポリブタジエン系ポリオール、ダイマー酸系ポリオール、ヒマシ油系ポリオールなどの特殊原料を使用することにより、止水性を向上している。
しかしこれらの材料は難燃性の低い材料であるため、難燃性が必要な用途では、ポリウレタン発泡体に難燃剤を添加する必要がある。この傾向は、発泡度が高いほど(ポリウレタン発泡体の密度が低いほど)顕著であり、高発泡体では難燃剤の添加量を多くする必要がある。
添加する難燃剤としては、例えば臭素系難燃剤や塩素系難燃剤、酸化アンチモン系難燃剤等を用いることが提案されている。
また、特許文献6〜9には、常温で液状のハロゲン含有リン酸エステルを用いることが開示され、特許文献10〜13には、常温で液状の非ハロゲン系リン酸エステルを用いることが開示されている。
また、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムなどの無機系難燃剤を用いることも提案されており、さらに特許文献14には、窒素系難燃剤であるメラミンを用いることが、特許文献15には、常温で固体のリン酸エステルを用いることが開示されている。
特開平3−68677号公報 特開昭55−104330号公報 特開2009−173806号公報 特開2010−144066号公報 特開2005−60502号公報 特開平6−330022号公報 特開2001−2749号公報 特開2004−137499号公報 特開平11−1612号公報 特開2005−29617号公報 特開平11−29701号公報 特開2002−146179号公報 特開平11−241070号公報 特開平5−98150号公報 特開2006−307092号公報
しかし、従来から用いられている前記の難燃剤は様々な課題を抱えている。例えば、臭素系難燃剤や塩素系難燃剤は燃焼時にハロゲンガスが発生するため、環境、安全の観点で問題があった。また、酸化アンチモン系難燃剤の使用にも、環境、安全の観点で問題があった。
また、特許文献6〜9に記載の常温で液状のハロゲン含有リン酸エステルは、ハロゲンとリンとの相乗効果により、少量の添加でポリウレタン発泡体に高い難燃性を付与することができるものの、燃焼時にハロゲンガスが発生するため、環境、安全の観点で問題があった。
特許文献10〜13に記載の、常温で液状の非ハロゲン系リン酸エステルは、難燃効果が低いため添加量を多くする必要があり、その結果ポリウレタン発泡体の止水性を低下させてしまうという問題があった。
また、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムなどの無機系難燃剤は、耐水性に劣るためポリウレタン発泡止水材に用いるのは好ましくない。
さらに、特許文献14に記載の窒素系難燃剤であるメラミンや、特許文献15に記載の常温で固体のリン酸エステルのような固体の難燃剤は、粒度や分散性の違いによって難燃性にばらつきが発生するため、難燃剤の粒度管理や均一な分散方法が煩雑であり、安定したポリウレタン発泡体を得るのが困難であった。
そこで、前述のように特殊な原料系を用いたり、特別な充填剤、添加剤、難燃剤により止水性を得つつ且つ難燃性の向上を計るのではなく、難燃剤等を用いずとも低密度で且つ難燃性に優れた止水材が求められていた。
つまり、本発明は低密度であり、且つ止水性能と難燃性能とを兼ね備えたポリウレタン発泡止水材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、以下の発明が提供される。
<1> 下記条件Aおよび条件Bを満たす1種類以上のポリプロピレングリコール系ポリオールと、
前記ポリプロピレングリコール系ポリオール100質量部に対する含有率が20質量部以上であるジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)系化合物と、
下記一般式(1)で表される構造を有し、1分子中に反応性の水酸基を2個以上有し、シロキサン含有率が20%以上35%以下、エチレンオキサイド(EO)/プロピレンオキサイド(PO)比率が0.6以上1.5以下、下記一般式(1)におけるm/n比率が9以上であるオルガノシリコーン化合物と、
有機金属化合物系触媒およびアミン系触媒と、
水と、
を含む混合物が反応硬化された、密度35kg/m以下のポリウレタン発泡止水材である。
(条件A)全てのポリプロピレングリコール系ポリオールにおけるエチレンオキサイド(EO)付加率が0モル%以上5モル%以下
(条件B)全てのポリプロピレングリコール系ポリオールにおける水酸基当量が1300以上

(上記一般式(1)において、mおよびnはそれぞれ独立に1以上の整数を、aおよびbはそれぞれ独立に1以上の整数を表す。)
<2> 前記混合物が、トリレンジイソシアネート(TDI)を含む前記<1>に記載のポリウレタン発泡止水材である。
<3> 前記混合物が、前記ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)系化合物として、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(モノメリックMDI)のカルボジイミド変性物、およびジフェニルメタンジイソシアネート(モノメリックMDI)のウレタン変性物よりなる群から選択される少なくとも1種を含有する前記<1>または<2>に記載のポリウレタン発泡止水材である。
前記<1>の発明によれば、低密度であり、且つ止水性能と難燃性能とを兼ね備えたポリウレタン発泡止水材が提供される。
前記<2>の発明によれば、より低密度なポリウレタン発泡止水材が提供される。
前記<3>の発明によれば、より難燃性能に優れたポリウレタン発泡止水材が提供される。
実施例および比較例の評価試験に使用した止水性試験装置を表す概略図である。
以下、本発明に係るポリウレタン発泡止水材について詳細に説明する。
本発明に係るポリウレタン発泡止水材は、ポリオール、イソシアネート、オルガノシリコーン化合物(整泡剤)、触媒、および水(発泡剤)を含む混合物が反応硬化されてなる。
尚、前記ポリオールとして、1種類以上のポリプロピレングリコール(PPG)系ポリオールが用いられ、且つ全てのポリプロピレングリコール系ポリオールにおけるエチレンオキサイド(EO)付加率が0モル%以上5モル%以下であり(条件A)、全てのポリプロピレングリコール系ポリオールにおける水酸基当量が1300以上である(条件B)。また、前記イソシアネートとして、全ての前記ポリプロピレングリコール(PPG)系ポリオール100質量部に対する含有率が20質量部以上であるジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)系化合物が用いられる。また、前記オルガノシリコーン化合物(整泡剤)として、下記一般式(1)で表される構造を有し、1分子中に反応性の水酸基を2個以上有し、シロキサン含有率が20%以上35%以下、エチレンオキサイド(EO)/プロピレンオキサイド(PO)比率が0.6以上1.5以下、下記一般式(1)におけるm/n比率が9以上であるオルガノシリコーン化合物が用いられる。更に、前記触媒として、有機金属化合物系触媒およびアミン系触媒が用いられる。
また、本発明に係るポリウレタン発泡止水材の密度は35kg/m以下である。

(上記一般式(1)において、mおよびnはそれぞれ独立に1以上の整数を、aおよびbはそれぞれ独立に1以上の整数を表す。)
従来から止水材として用いられるポリウレタン発泡体において、低コスト化などの目的から、密度が35kg/m以下となる低密度のポリウレタン発泡体が求められている。しかし、特に難燃性能が求められる用途の止水材においては、低密度とするほど難燃性が低下する傾向があった。これに対し、ポリウレタン発泡体に対して難燃剤を添加して難燃性を付与することも行われているが、前述の通り、難燃剤の添加に伴ってハロゲンガスが発生したり、止水性が低下したり、難燃性にばらつきが生じることがあり、難燃剤等を用いずとも低密度で且つ難燃性に優れた止水材が求められていた。
本発明に係るポリウレタン発泡止水材は、イソシアネートとしてジフェニルメタンジイソシアネート系(MDI系)化合物を使用する。従来から、止水性を高める目的でMDI系化合物を用いることは行われているが、本発明ではMDI系化合物のポリオールに対する量を制御することにより、止水性能が向上するだけでなく、更に難燃剤によらずとも難燃性能を発現し得ることを見出した。
また、MDI系化合物の量の制御に加え、ポリオールの組成、発泡剤の種類、シリコーンの組成、触媒の種類等を制御することで、低密度(35kg/m以下)でありながら難燃性能および止水性能を良好に発揮し得ることを見出した。
尚、本発明に係るポリウレタン発泡止水材は、ポリオールとしてポリエーテルポリオールを使用するため、安価に提供できる。
また、難燃剤を使用しないかまたは難燃剤の使用を抑制できるため、環境・安全面における負荷が低減でき、難燃剤による物性(主に止水性能)の低下や粉体分散における生産の煩雑さや、不均一性が抑制できる。
また、防水性付与剤を添加しない態様とすることにより、更にブリードアウトやフォギングの影響が抑制され、物性(特に難燃性)の低下が抑制される。
次いで、本発明に係るポリウレタン発泡止水材の各材料について説明する。
(ポリオール)
本発明では、ポリオールとして、下記条件Aおよび条件Bを満たす1種類以上のポリプロピレングリコール(PPG)系ポリオールが用いられる。
(条件A)ポリウレタン発泡止水材の反応に用いられる全てのポリプロピレングリコール系ポリオールにおけるエチレンオキサイド(EO)付加率が0モル%以上5モル%以下
(条件B)ポリウレタン発泡止水材の反応に用いられる全てのポリプロピレングリコール系ポリオールにおける水酸基当量が1300以上
つまり、ポリウレタン発泡止水材に1種類のPPG系ポリオールが用いられている場合、そのPPG系ポリオールはEO付加率が0モル%以上5モル%以下であり且つ水酸基当量が1300以上である。
また、ポリウレタン発泡止水材に2種類以上のPPG系ポリオールが用いられている場合には、全てのPPG系ポリオール(用いられているPPG系ポリオールの全量当たり)におけるEO付加率が0モル%以上5モル%以下であり且つ水酸基当量が1300以上である。
上記PPG系ポリオールは汎用のものでよく、例えば官能基数が2以上4以下のものが用いられ、また水酸基価20以上100以下程度のものが用いられる。
例えばグリセリンにPO(プロピレンオキサイド)を付加したものやEO(エチレンオキサイド)を付加したもの、PO(プロピレンオキサイド)およびEO(エチレンオキサイド)の両方を付加したもの等が代表的なものとして挙げれられる。
尚、ポリウレタン発泡止水材に1種類のPPG系ポリオールが用いられている場合、例えばグリセリンに対してEOを付加させる比率を制御することで、前記のエチレンオキサイド(EO)付加率を調整する。また、ポリウレタン発泡止水材に2種類以上のPPG系ポリオールが用いられている場合には、各PPG系ポリオールにおけるEOの付加の比率を制御する方法や、EOの付加の比率が異なる2種以上のPPG系ポリオールの混合割合を制御する方法、等によって前記のエチレンオキサイド(EO)付加率を調整する。
尚、エチレンオキサイド(EO)付加率が0モル%以上5モル%以下であれば、EOは分子中でPOとランダムにまたは末端(チップ)や、中間(バランス)に共重合していてもよい。EOは親水性が高いことが知られており、通常EOの含有量が高くなると止水性は低くなると理解されている。EO含有率が高い場合、MDI系化合物との反応速度が高いため、35kg/m以下の低密度ポリウレタン発泡体とする場合、発泡特性が悪く求めているウレタン発泡体の止水材が得られない。この為、PPG系ポリオールのEO付加率は5モル%以下に制御される。
尚、全てのPPG系ポリオールにおけるエチレンオキサイド(EO)付加率は、更に0モル%以上3モル%以下がより好ましく、0モル%以上1モル%以下が更に好ましい。
尚、前記全てのPPG系ポリオールにおけるEO付加率は、ポリウレタン発泡止水材から以下の方法により測定される。まずポリウレタン発泡止水材を加水分解後、エーテル/水層分離、ジクロロメタン/水層分離によりポリオール成分を抽出する。次いで、抽出試料約30mgを直径5mmのNMR用試料管に秤量し、約0.5mlの重水素化溶媒を加え溶解させる。上記重水素化溶媒としては、例えば、重水素化クロロホルム、重水素化トルエン、重水素化ジメチルスルホキシド、重水素化ジメチルホルムアミド等であり、試料を溶解させることのできる溶媒を適宜選択する。その後H−NMRスペクトルのピーク積分比率により、EO付加率を算出することができる。
また、イソシアネートとしてMDI系化合物を用いる本発明では、上記PPG系ポリオールの分子量が小さくなると発泡特性が悪く低密度のウレタン発泡体の止水材が得られない。そのため、全てのPPG系ポリオールにおける水酸基当量は1300以上に制御される。
尚、水酸基当量は、更に1600以上がより好ましい。
また、反応完結率の低下による物理的特性低下との観点から、水酸基当量の上限値は、2000以下が好ましい。
尚、前記全てのPPG系ポリオールにおける水酸基当量は、ポリウレタン発泡止水材から以下の方法により測定される。
まずポリウレタン発泡止水材を加水分解後、エーテル/水層分離、ジクロロメタン/水層分離によりポリール成分を抽出する。次いで、抽出試料約30mgを直径5mmのNMR用試料管に秤量し、約0.5mlの重水素化溶媒を加え溶解させる。その後、約0.1mlの無水トリフルオロ酢酸を添加し、分析用試料とする。上記重水素化溶媒としては、例えば、重水素化クロロホルム、重水素化トルエン、重水素化ジメチルスルホキシド、重水素化ジメチルホルムアミド等であり、試料を溶解させることのできる溶媒を適宜選択する。上に述べた前処理の方法により、ポリオール成分の末端の水酸基は、添加した無水トリフルオロ酢酸と反応してトリフルオロ酢酸エステルとなる。その後、H−NMRにより、水酸基価を算出することができる。
(イソシアネート)
イソシアネートとして、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)系化合物が用いられる。
本発明で用いるMDI系化合物は汎用のものでよく、例えばポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDIまたはクルードMDI)、純粋なジフェニルメタンジイソシアネート(モノメリックMDI)、粗製のMDI、カルボジイミド変性した液状モノメリックMDI(モノメリックMDIのカルボジイミド変性物)、ポリオールとあらかじめ反応されたウレタン変性モノメリックMDI(モノメリックMDIのウレタン変性物)等が挙げられる。
また、他のイソシアネートとブレンドして用いてもよい。
該他のイソシアネートとしては、例えばトリレンジイソシアネート(TDI)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート等が挙げられる。併用するイソシアネートとしては、より低密度な発泡体の成形性との観点から特にTDIが好ましい。
尚、他のイソシアネートと併用する場合には、「他のイソシアネート/MDI系化合物」の比率が6/4乃至3/7の範囲が好ましく、更に5/5乃至4/6の範囲がより好ましい。
イソシアネートの使用量はポリオールや発泡剤としての水の活性水素化合物の当量に応じて配合すればよいが、通常NCO/OH比で1.0以上1.3以下程度が好ましく、更には1.02以上1.10以下がより好ましい。
また、ポリプロピレングリコール(PPG)系ポリオール100質量部に対するMDI系化合物の含有率は、20質量部以上に制御される。これは、低密度発泡した場合においても、難燃性が発現するための芳香環濃度を確保するためとの理由からである。
一方、MDI系化合物の量の上限値は、水発泡において低密度発泡体を成形可能であるとの理由から、40質量部以下が好ましい。
(オルガノシリコーン化合物(整泡剤))
また、整泡剤として、前記一般式(1)で表される構造を有し、1分子中に反応性の水酸基を2個以上有し、シロキサン含有率が20%以上35%以下、エチレンオキサイド(EO)/プロピレンオキサイド(PO)比率が0.6以上1.5以下、下記一般式(1)におけるm/n比率が9以上であるオルガノシリコーン化合物が用いられる。
尚、ここで「シロキサン含有率とは」、分母をオルガノシリコーン化合物全体の分子量とし、一方分子を全Si−Oの分子量とした際の比率を表す。
本発明では、上記要件を満たすオルガノシリコーン化合物を少なくとも1種類用いていればよい。尚、整泡剤としてオルガノシリコーン化合物を2種以上併用してもよく、その内の少なくとも1種類が上記要件を満たせばよい。但し、上記要件を満たすオルガノシリコーン化合物を2種用いることがより好ましく、より多くの種類のオルガノシリコーン化合物が上記要件を満たすことが更に好ましく、併用される全てのオルガノシリコーン化合物において上記要件を満たすことが更に好ましい。
反応基として水酸基を有するオルガノシリコーン化合物を整泡剤として使用することで、得られるポリウレタン発泡体は疎水性になり止水性能が得られる。
尚、ポリウレタン発泡体の製造に際して末端をアセチル基、メトキシ基、エトキシ基、ブトシキ基などでキャップしたオルガノシリコーン化合物を使用した場合には、整泡時に有している界面活性効果が発泡体製造時もそのまま作用するため、水との親和性が大きくこれらの化合物を加えないで製造したポリウレタン発泡体よりも親水性が増大する。これに対して水酸基を有するオルガノシリコーン化合物を整泡剤として使用することで、ポリウレタン発泡体は製造時にポリイソシアネートと反応してウレタンポリマー鎖中に共重合するために疎水性を向上させるものと考えられる。
また、前記一般式(1)で表される構造を有するオルガノシリコーン化合物において、水酸基の数が0および1では、イソシアネートと完全に反応完結されない為、止水性が得られず、本発明では1分子中の反応性の水酸基の数が2個以上に制御される。
更に本発明では、シロキサン含有率は20%以上35%以下、EO/PO比率は0.6以上1.5以下、m/n比率が9以上に制御される。この範囲外の構造の整泡剤を使用して、密度35kg/m以下のポリウレタン発泡体を得ようとした場合、水およびポリオールとの相溶性バランスが取れず、フォームを形成できないか、またはセルが粗大化し止水性が低下する。
シロキサン含有率は、更に22%以上28%以下が好ましい。
EO/PO比率は、更に0.6以上1以下が好ましい。
m/n比率は9以上であり、一方で上限値は均一で細かいセル構造を有するポリウレタン発泡体を得るとの理由から、18以下が好ましく、13以下がより好ましい。
尚、前記一般式(1)で表される構造を有するオルガノシリコーン化合物としては、特に下記一般式(2)の構造を有する化合物が好適に挙げられる。

(上記一般式(2)において、mおよびnはそれぞれ独立に1以上の整数を、aおよびbはそれぞれ独立に1以上の整数を表す。)
(触媒)
触媒として、有機金属化合物系触媒およびアミン系触媒が用いられる。
有機金属化合物系触媒としては、錫系、チタン系、ビスマス系、ニッケル系等の有機金属系の触媒が挙げられ、例えば有機スズ化合物のオクテン酸第1スズ、ジブチルラウリン酸第2スズなどが挙げられる。
アミン系触媒としては、モノアミン類、ジアミン類、トリアミン類、環状アミン類、アルコールアミン類、エーテルアミン類等のアミン系触媒が挙げられ、例えばトリエチレンジアミン、トリエチルアミン、n−メチルモルホリン、n−エチルホルモリン、N,N,N’,N’−テトラメチルブタンジアミンなどがある。
触媒の添加量としては、ポリオール成分100質量部に対し、0.01質量部以上1.5質量部以下の範囲が好ましく、0.1質量部以上1.0質量部以下の範囲がより好ましい。
(水(発泡剤))
発泡剤としては水を使用する。
発泡剤の添加量としては、ポリオール成分100質量部に対し、2質量部以上7質量部以下の範囲が好ましい。
(防水性付与剤)
本発明においては、止水性を高めるために、防水性付与剤として炭化水素化合物を添加してもよい。防水性付与剤を混合することによってさらに止水性を向上することが出来る。防水性付与剤としては、常温で固体状で且つウレタン樹脂と相溶性に優れたものが好ましく、炭化水素化合物として、C5ないしC9留分を重合した石油樹脂といわれている融点およそ100℃程度の固体樹脂や石油ワックス等を挙げることができる。
しかし、防水性付与剤を単に混合すれば難燃性が低下し、圧縮歪の悪化をまねくという欠点があることから、防水性付与剤の添加量は、ポリオール成分の総量100質量部に対し20質量部以下であることが好ましい。
(その他の成分)
本発明においては、ポリウレタン発泡止水材の作製に際し、上記各材料に加え、目的に応じて種々の添加剤を併用してもよい。
・架橋剤
架橋剤としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、3−メチルペンタンジオール、トリメチロールプロパン等のポリオール類の他、ポリアミン類等、当該分野において公知の架橋剤を使用できる。なかでも、トリメチロールプロパンにエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを付加した化合物が好ましく用いられ、更に、水酸基価OHv=850〜1150の同化合物がより好ましく用いられる。
架橋剤を用いる場合の添加量としては、ポリオール成分の総量100質量部に対して、0.5質量部以上3.0質量部以下の範囲であることが好ましい。架橋剤が多すぎると機械的強度は向上するが、柔軟性が低下する懸念がある。また、エチレンオキシ基の大量導入は低吸水性能を損なうので好ましくない。
その他の添加剤としては、ポリウレタン発泡止水材を特定の色相とするための顔料などの着色剤、炭酸カルシムなどの充填剤、酸化防止剤、カーボンブラックなどの導電性物質などが挙げられ、これらを目的に応じて添加してもよい。
本発明のポリウレタン発泡止水材の厚みは、目的に応じて任意に選択しうるが、成形条件を考慮すれば、厚さ10mm以下とすることができ、柔軟であっても機械的強度に優れることから、0.1mm以上1.0mm以下の厚さに形成することができる。
なお、本明細書においては、シートの厚みは、JIS−K6400に準拠して測定した値を用いている。即ち、ポリウレタン発泡止水材の試験片を縦100×横100mmに打ち抜き、発泡方向について厚みを1/100mmの精度をもつダイヤルゲージで9点測定し、平均値をシート厚みとした。
(発泡方法)
ポリウレタン発泡体の製造方法としては、スラブストック法、スプレー塗布やロールによる塗布などのキャスチング法、型内で成形するモールド法、細いノズルからキャストするディスペンサー法等があり、本発明に係るポリウレタン発泡止水材の製造方法としては何れの方法をも用い得る。
(用途)
本発明に係るポリウレタン発泡止水材は、例えば、自動車のカーエアコン、冷蔵庫、プレハブ住宅、ユニットバス等の各種製品の止水用途に使用される。
以下に実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。尚、下記の実施例および比較例において、「部」および「%」は、特に断りのない限り質量基準である。
(実施例1)
ポリオールとしてグリセリンにプロピレンオキシド(PO)を付加重合した分子量5000のポリプロピレングリコール(PPG)系ポリオールA100部と、発泡剤として水3.5部と、触媒としてTOYOCAT−ET(東ソー株式会社製アミン系触媒、アミン触媒A)0.1部と、スタナスオクテート(有機スズ化合物触媒)0.3部と、整泡剤として一般式(2)に記載の構造を有するオルガノシリコーン化合物(ポリジメチルシロキサン−ポリアルキレンエーテルグラフト共重合体、シロキサン含有率24%、EO/PO=1.0、m/n=9、ポリエーテル末端が−OH基になったもの、シリコーンA)1部と、イソシアネートとしてトリレンジイソシアネート(TDI)(T−65、日本ポリウレタン工業社製、Index105)およびポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(クルードMDI)(NCO%=30モル%、三井武田ケミカル社製、ポリメリックMDI)を質量比で6:4にブレンドしたもの50.2部と、を均一に混合した。
内側に剥離処理したクラフト紙製の内袋をセットした発泡箱(30cm×30cm×30cm、天空き箱)に、混合した前記原料を流し込み、大気圧下で発泡させ、一昼夜静置してポリウレタン発泡体(フォーム)を得た。
(実施例2)
ポリオールとしてグリセリンにプロピレンオキシド(PO)を付加重合した分子量5000のPPG系ポリオールA80部と、同様にグリセリンにエチレンオキシド(EO)をモル付加率15%で付加重合した分子量5000のポリオールB20部と、発泡剤として水3.5部と、触媒としてDabco33LV(三共エアープロダクト社製アミン系触媒、アミン触媒B)0.3部と、スタナスオクテート(有機スズ化合物触媒)0.3部と、整泡剤として前記シリコーンA1部と、イソシアネートとして前記T−65および前記ポリメリックMDI(NCO%=30モル%)を質量比で6:4にブレンドしたもの50.2部と、を均一に混合し、実施例1に記載の方法によりフォームを作製した。
(実施例3)
ポリオールとしてグリセリンにプロピレンオキシド(PO)を付加重合した分子量5000のPPG系ポリオールA66.7部と、同様にグリセリンにエチレンオキシド(EO)をモル付加率15%で付加重合した分子量5000のポリオールB33.3部と、発泡剤として水3.5部と、触媒としてDabco33LV(三共エアープロダクト社製アミン系触媒、アミン触媒B)0.25部と、スタナスオクテート(有機スズ化合物触媒)0.15部と、整泡剤として前記シリコーンA0.5部と、イソシアネートとして前記T−65および前記ポリメリックMDI(NCO%=30モル%)を質量比で6:4にブレンドしたもの50.2部と、を均一に混合し、実施例1に記載の方法によりフォームを作製した。
(実施例4)
ポリオールとしてグリセリンにプロピレンオキシド(PO)を付加重合した分子量5000のPPG系ポリオールA80部と、同様にグリセリンにエチレンオキシド(EO)をモル付加率15%で付加重合した分子量5000のポリオールB20部と、発泡剤として水3.5部と、触媒としてU−CAT 18X(サンアプロ株式会社製アミン系ヌレート触媒、アミン触媒C)0.25部と、スタナスオクテート(有機スズ化合物触媒)0.25部と、整泡剤として前記シリコーンA1部と、イソシアネートとして前記T−65および前記ポリメリックMDI(NCO%=30モル%)を質量比で6:4にブレンドしたもの50.2部と、を均一に混合し、実施例1に記載の方法によりフォームを作製した。
(実施例5)
ポリオールとしてグリセリンにプロピレンオキシド(PO)を付加重合した分子量5000のPPG系ポリオールA80部と、同様にグリセリンにエチレンオキシド(EO)をモル付加率15%で付加重合した分子量5000のポリオールB20部と、発泡剤として水3.5部と、触媒としてU−CAT 18X(サンアプロ株式会社製アミン系ヌレート触媒、アミン触媒C)0.25部と、スタナスオクテート(有機スズ化合物触媒)0.2部と、整泡剤として前記シリコーンA1部と、イソシアネートとして前記T−65および前記ポリメリックMDI(NCO%=30モル%)を質量比で5:5にブレンドしたもの51.4部と、を均一に混合し、実施例1に記載の方法によりフォームを作製した。
(実施例6)
ポリオールとしてグリセリンにプロピレンオキシド(PO)を付加重合した分子量4000のPPG系ポリオールC100部と、発泡剤として水3.5部と、触媒としてU−CAT 18X(サンアプロ株式会社製アミン系ヌレート触媒、アミン触媒C)0.3部と、スタナスオクテート(有機スズ化合物触媒)0.3部と、整泡剤として前記シリコーンA1部と、イソシアネートとして前記T−65および前記ポリメリックMDI(NCO%=30モル%)を質量比で5:5にブレンドしたもの53.3部と、を均一に混合し、実施例1に記載の方法によりフォームを作製した。
(実施例7)
ポリオールとしてグリセリンにプロピレンオキシド(PO)を付加重合した分子量5000のPPG系ポリオールA100部と、発泡剤として水3.5部と、触媒としてTOYOCAT−ET(東ソー株式会社製アミン系触媒、アミン触媒A)0.1部と、スタナスオクテート(有機スズ化合物触媒)0.3部と、整泡剤として一般式(2)に記載の構造を有するオルガノシリコーン化合物(ポリジメチルシロキサン−ポリアルキレンエーテルグラフト共重合体、シロキサン含有率32%、EO/PO=0.6、m/n=9、ポリエーテル末端が−OH基になったもの、シリコーンB)0.5部と、イソシアネートとして前記T−65および前記ポリメリックMDI(NCO%=30モル%)を質量比で6:4にブレンドしたもの50.2部と、を均一に混合し、実施例1に記載の方法によりフォームを作製した。
(実施例8)
ポリオールとしてグリセリンにプロピレンオキシド(PO)を付加重合した分子量5000のPPG系ポリオールA100部と、発泡剤として水3.5部と、触媒としてDabco33LV(三共エアープロダクト社製アミン系触媒、アミン触媒B)0.25部と、スタナスオクテート(有機スズ化合物触媒)0.3部と、整泡剤として前記シリコーンA1部と、イソシアネートとして前記T−65および前記ポリメリックMDI(NCO%=30モル%)を質量比で3:7にブレンドしたもの57.0部と、を均一に混合し、実施例1に記載の方法によりフォームを作製した。
(比較例1)
ポリオールとしてグリセリンにプロピレンオキシド(PO)を付加重合した分子量5000のPPG系ポリオールA100部と、発泡剤として水3.5部と、触媒としてTOYOCAT−ET(東ソー株式会社製アミン系触媒、アミン触媒A)0.1部と、スタナスオクテート(有機スズ化合物触媒)0.3部と、整泡剤として前記シリコーンA1部と、イソシアネートとして前記T−65および前記ポリメリックMDI(NCO%=30モル%)を質量比で7:3にブレンドしたもの47.3部と、を均一に混合し、実施例1に記載の方法によりフォームを作製した。
(比較例2)
ポリオールとしてグリセリンにプロピレンオキシド(PO)を付加重合した分子量5000のPPG系ポリオールA80部と、同様にグリセリンにエチレンオキシド(EO)をモル付加率15%で付加重合した分子量5000のポリオールB20部と、発泡剤として水3.5部と、触媒としてDabco33LV(三共エアープロダクト社製アミン系触媒、アミン触媒B)0.3部と、スタナスオクテート(有機スズ化合物触媒)0.3部と、整泡剤として前記シリコーンA1部と、イソシアネートとして前記T−65および前記ポリメリックMDI(NCO%=30モル%)を質量比で7:3にブレンドしたもの47.3部と、を均一に混合し、実施例1に記載の方法によりフォームを作製した。
(比較例3)
ポリオールとしてグリセリンにプロピレンオキシド(PO)を付加重合した分子量5000のPPG系ポリオールA66.7部と、同様にグリセリンにエチレンオキシド(EO)をモル付加率15%で付加重合した分子量5000のポリオールB33.3部と、発泡剤として水3.5部と、触媒としてDabco33LV(三共エアープロダクト社製アミン系触媒、アミン触媒B)0.2部と、スタナスオクテート(有機スズ化合物触媒)0.15部と、整泡剤として前記シリコーンA0.5部と、イソシアネートとして前記T−65および前記ポリメリックMDI(NCO%=30モル%)を質量比で7:3にブレンドしたもの47.3部と、を均一に混合し、実施例1に記載の方法によりフォームを作製した。
(比較例4)
ポリオールとしてグリセリンにプロピレンオキシド(PO)を付加重合した分子量5000のPPG系ポリオールA33.3部と、同様にグリセリンにエチレンオキシド(EO)をモル付加率15%で付加重合した分子量5000のポリオールB66.7部と、発泡剤として水3.5部と、触媒としてU−CAT 18X(サンアプロ株式会社製アミン系ヌレート触媒、アミン触媒C)0.25部と、スタナスオクテート(有機スズ化合物触媒)0.15部と、整泡剤として前記シリコーンA0.5部と、イソシアネートとして前記T−65および前記ポリメリックMDI(NCO%=30モル%)を質量比で6:4にブレンドしたもの50.2部と、を均一に混合し、実施例1に記載の方法によりフォームを作製した。
(比較例5)
ポリオールとしてグリセリンにプロピレンオキシド(PO)を付加重合した分子量5000のPPG系ポリオールA50部と、同様にグリセリンにエチレンオキシド(EO)をモル付加率15%で付加重合した分子量5000のポリオールB50部と、発泡剤として水3.5部と、触媒としてTOYOCAT−ET(東ソー株式会社製アミン系触媒、アミン触媒A)0.1部と、スタナスオクテート(有機スズ化合物触媒)0.15部と、整泡剤として前記シリコーンA0.5部と、イソシアネートとして前記T−65および前記ポリメリックMDI(NCO%=30モル%)を質量比で5:5にブレンドしたもの51.4部と、を均一に混合し、実施例1に記載の方法によりフォームを作製した。
(比較例6)
ポリオールとしてグリセリンにプロピレンオキシド(PO)を付加重合した分子量5000のPPG系ポリオールA50部と、同様にグリセリンにエチレンオキシド(EO)をモル付加率15%で付加重合した分子量5000のポリオールB50部と、発泡剤として水3.5部と、触媒としてU−CAT 18X(サンアプロ株式会社製アミン系ヌレート触媒、アミン触媒C)0.25部と、スタナスオクテート(有機スズ化合物触媒)0.15部と、整泡剤として前記シリコーンA0.5部と、イソシアネートとして前記T−65および前記ポリメリックMDI(NCO%=30モル%)を質量比で5:5にブレンドしたもの51.4部と、を均一に混合し、実施例1に記載の方法によりフォームを作製した。
(比較例7)
ポリオールとしてグリセリンにプロピレンオキシド(PO)を付加重合した分子量4000のPPG系ポリオールC100部と、発泡剤として水3.5部と、触媒としてU−CAT 18X(サンアプロ株式会社製アミン系ヌレート触媒、アミン触媒C)0.3部と、スタナスオクテート(有機スズ化合物触媒)0.3部と、整泡剤として前記シリコーンA1部と、イソシアネートとして前記T−65および前記ポリメリックMDI(NCO%=30モル%)を質量比で7:3にブレンドしたもの49.0部と、を均一に混合し、実施例1に記載の方法によりフォームを作製した。
(比較例8)
ポリオールとしてグリセリンにプロピレンオキシド(PO)を付加重合した分子量5000のPPG系ポリオールA100部と、発泡剤として水3.5部と、触媒としてTOYOCAT−ET(東ソー株式会社製アミン系触媒、アミン触媒A)0.1部と、スタナスオクテート(有機スズ化合物触媒)0.3部と、整泡剤として一般式(2)に記載の構造を有するオルガノシリコーン化合物(ポリジメチルシロキサン−ポリアルキレンエーテルグラフト共重合体、シロキサン含有率35%、EO/PO=3、m/n=9、ポリエーテル末端が−OH基になったもの、シリコーンC)0.5部と、イソシアネートとして前記T−65および前記ポリメリックMDI(NCO%=30モル%)を質量比で6:4にブレンドしたもの50.2部と、を均一に混合し、実施例1に記載の方法によりフォームを作製した。
(比較例9)
ポリオールとしてグリセリンにプロピレンオキシド(PO)を付加重合した分子量5000のPPG系ポリオールA100部と、発泡剤として水3.5部と、触媒としてTOYOCAT−ET(東ソー株式会社製アミン系触媒、アミン触媒A)0.1部と、スタナスオクテート(有機スズ化合物触媒)0.3部と、整泡剤として一般式(2)に記載の構造を有するオルガノシリコーン化合物(ポリジメチルシロキサン−ポリアルキレンエーテルグラフト共重合体、シロキサン含有率8.7%、EO/PO=1、m/n=3、ポリエーテル末端が−OH基になったもの、シリコーンD)0.5部と、イソシアネートとして前記T−65および前記ポリメリックMDI(NCO%=30モル%)を質量比で6:4にブレンドしたもの50.2部と、を均一に混合し、実施例1に記載の方法によりフォームを作製した。
(比較例10)
ポリオールとしてグリセリンにプロピレンオキシド(PO)を付加重合した分子量5000のPPG系ポリオールA100部と、発泡剤として水3.5部と、触媒としてTOYOCAT−ET(東ソー株式会社製アミン系触媒、アミン触媒A)0.1部と、スタナスオクテート(有機スズ化合物触媒)0.3部と、整泡剤として一般式(2)に記載の構造を有するオルガノシリコーン化合物(ポリジメチルシロキサン−ポリアルキレンエーテルグラフト共重合体、シロキサン含有率10.6%、EO/PO=1、m/n=4、ポリエーテル末端が−OH基になったもの、シリコーンE)0.5部と、イソシアネートとして前記T−65および前記ポリメリックMDI(NCO%=30モル%)を質量比で6:4にブレンドしたもの50.2部と、を均一に混合し、実施例1に記載の方法によりフォームを作製した。
(比較例11)
ポリオールとしてグリセリンにプロピレンオキシド(PO)を付加重合した分子量5000のPPG系ポリオールA100部と、発泡剤として水3.5部と、触媒としてTOYOCAT−ET(東ソー株式会社製アミン系触媒、アミン触媒A)0.1部と、スタナスオクテート(有機スズ化合物触媒)0.3部と、整泡剤として一般式(2)に記載の構造を有するオルガノシリコーン化合物(ポリジメチルシロキサン−ポリアルキレンエーテルグラフト共重合体、シロキサン含有率18.8%、EO/PO=1.7、m/n=16.7、ポリエーテル末端が−OH基になったもの、シリコーンF)0.5部と、イソシアネートとして前記T−65および前記ポリメリックMDI(NCO%=30モル%)を質量比で6:4にブレンドしたもの50.2部と、を均一に混合し、実施例1に記載の方法によりフォームを作製した。
(比較例12)
ポリオールとしてグリセリンにプロピレンオキシド(PO)を付加重合した分子量3000のPPG系ポリオールD100部と、発泡剤として水3.5部と、触媒としてDabco33LV(三共エアープロダクト社製アミン系触媒、アミン触媒B)0.25部と、スタナスオクテート(有機スズ化合物触媒)0.15部と、整泡剤として前記シリコーンA0.5部と、イソシアネートとして前記T−65および前記ポリメリックMDI(NCO%=30モル%)を質量比で6:4にブレンドしたもの50.2部と、を均一に混合し、実施例1に記載の方法によりフォームを作製した。
(比較例13)
ポリオールとしてグリセリンにプロピレンオキシド(PO)を付加重合した分子量5000のPPG系ポリオールA100部と、発泡剤として水3.5部と、触媒としてスタナスオクテート(有機スズ化合物触媒)0.3部と、整泡剤として前記シリコーンA1部と、イソシアネートとして前記T−65および前記ポリメリックMDI(NCO%=30モル%)を質量比で6:4にブレンドしたもの50.2部と、を均一に混合し、実施例1に記載の方法によりフォームを作製した。
(比較例14)
ポリオールとしてグリセリンにプロピレンオキシド(PO)を付加重合した分子量5000のPPG系ポリオールA100部と、発泡剤として水3.5部と、触媒としてDabco33LV(三共エアープロダクト社製アミン系触媒、アミン触媒B)0.5部と、整泡剤として前記シリコーンA1部と、イソシアネートとして前記T−65および前記ポリメリックMDI(NCO%=30モル%)を質量比で6:4にブレンドしたもの50.2部と、を均一に混合し、実施例1に記載の方法によりフォームを作製した。
(比較例15)
ポリオールとしてグリセリンにプロピレンオキシド(PO)を付加重合した分子量5000のPPG系ポリオールA100部と、発泡剤として水3.5部と、触媒としてTOYOCAT−ET(東ソー株式会社製アミン系触媒、アミン触媒A)0.2部と、整泡剤として前記シリコーンA0.5部と、イソシアネートとして前記T−65および前記ポリメリックMDI(NCO%=30モル%)を質量比で6:4にブレンドしたもの50.2部と、を均一に混合し、実施例1に記載の方法によりフォームを作製した。
(比較例16)
ポリオールとしてグリセリンにプロピレンオキシド(PO)を付加重合した分子量4000のPPG系ポリオールC100部と、発泡剤として水3.5部と、触媒としてDabco33LV(三共エアープロダクト社製アミン系触媒、アミン触媒B)0.3部と、整泡剤として前記シリコーンA0.5部と、イソシアネートとして前記T−65および前記ポリメリックMDI(NCO%=30モル%)を質量比で5:5にブレンドしたもの53.3部と、を均一に混合し、実施例1に記載の方法によりフォームを作製した。
−評価−
上記実施例および比較例にて得られたフォームについて、以下の方法により各特性値を測定した。結果を下記表に示す。
・フォーム密度
フォーム密度JIS K 6400(2012年)に従い測定した。
・セル数
セル数は、フォームを50倍に拡大し4mmの直線上に存在するセル数を表わした。
・50%圧縮硬さ
50×50×H30mmの試験片を50mm/minの速度で、試験片の厚さの25%まで圧縮し、速やかに圧縮を開放し、1分間静置した。再び50mm/minの速度で、50%まで圧縮し、20秒間保持後の力を読み取り、硬さとした。
・止水性
止水性については、図1に示すようなU字型止水試験器を使用し、厚み10mm、巾15mmのU字形状の試験片1を2枚のアクリル樹脂板3間にスペーサを介して製品厚みの50%の圧縮率になるように挟み上方からU字中に水2を注入し、所定の水圧になるようにした。止水性の高さ2(cm)は24時間漏水しない水圧高さを表した。
尚、止水性は止水保持時間24時間で止水圧50mm以上を、良好と判定する。
・通気度
通気度については、10mm厚さのフォームを織布通気度試験のフランジュール型法によりJIS L 1004(1972年)に準じて測定した。装置として東洋精機社製の通気性試験機No.8−6−9を使用して測定した。
・燃焼速度
燃焼速度は、米国自動車安全基準FMVSS 302に準拠した方法で測定した。
1 U字形状の試験片(フォーム)
2 水
3 アクリル樹脂板

Claims (3)

  1. 下記条件Aおよび条件Bを満たす1種類以上のポリプロピレングリコール系ポリオールと、
    前記ポリプロピレングリコール系ポリオール100質量部に対する含有率が20質量部以上であるジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)系化合物と、
    下記一般式(1)で表される構造を有し、1分子中に反応性の水酸基を2個以上有し、シロキサン含有率が20%以上35%以下、エチレンオキサイド(EO)/プロピレンオキサイド(PO)比率が0.6以上1.5以下、下記一般式(1)におけるm/n比率が9以上であるオルガノシリコーン化合物と、
    有機金属化合物系触媒およびアミン系触媒と、
    水と、
    を含む混合物が反応硬化された、密度35kg/m以下のポリウレタン発泡止水材。
    (条件A)全てのポリプロピレングリコール系ポリオールにおけるエチレンオキサイド(EO)付加率が0モル%以上5モル%以下
    (条件B)全てのポリプロピレングリコール系ポリオールにおける水酸基当量が1300以上


    (上記一般式(1)において、mおよびnはそれぞれ独立に1以上の整数を、aおよびbはそれぞれ独立に1以上の整数を表す。)
  2. 前記混合物が、トリレンジイソシアネート(TDI)を含む請求項1に記載のポリウレタン発泡止水材。
  3. 前記混合物が、前記ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)系化合物として、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(モノメリックMDI)のカルボジイミド変性物、およびジフェニルメタンジイソシアネート(モノメリックMDI)のウレタン変性物よりなる群から選択される少なくとも1種を含有する請求項1または請求項2に記載のポリウレタン発泡止水材。
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