JP2015035957A - 滅菌確認用工程試験用具 - Google Patents

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Keisuke Igarashi
敬祐 五十嵐
大輝 安楽
Daiki Anraku
大輝 安楽
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Abstract

【課題】複雑な形状を有する医療機器の滅菌されにくさを再現した従来の滅菌確認用工程試験用具は、必然的に複雑な形状をしており、特別に成型・加工する必要があるか、部品接続部から滅菌剤の侵入により滅菌成否を誤判定する恐れがある。また様々な医療器具を再現するためには、新たに部品を成型・加工し形状を修正変更しなければならない。
【解決手段】一方が閉じた接続部のない単一部品からなる管状構造体内部の閉端側に、微生物を保持した滅菌インジケーターと、前記管状構造体開口側から前記微生物保持部までの間に構造体が挿入されたことを特徴とする、滅菌確認用工程試験用具を提供する。
【選択図】図1

Description

この発明は、滅菌確認用工程試験用具、詳しくは医療機器、特に滅菌が確実に行われたことを担保する必要がある医療機器等において、滅菌処理を行う際に使用する滅菌確認用工程試験用具に関するものである。
医療器具の滅菌方法として密閉容器内でガスまたはガス状あるいはプラズマ状態の滅菌剤18を作用させるものがある。例えばエチレンオキサイドガス、121℃の水蒸気あるいは過酸化水素プラズマガス等に医療器具を暴露して微生物を殺滅する。
当該の方法で滅菌が確実に行われたことを確認するための工程試験用具(コスモバイオ株式会社ACEテスト、MesaLabs社EZtest、住友3Mアテスト等)が市販されている。これは外部とガス透過性のフィルターを介した孔をもつカプセルの中に、滅菌指標菌の保持担体と液体培地のアンプルが封入されたものであり、培地にはpHの低下により変色する色素が含まれる。これを医療器具と共に滅菌処理した後、カプセル内でアンプルを割り、培地と滅菌指標菌の保持担体を接触させて培養する。この時、指標菌が生残していた場合は、増殖代謝過程の生成物により培地のpHが低下して変色するが、滅菌されていた場合は変化しない。これにより、当該工程試験用具が滅菌されていた場合、同時に滅菌処理した医療器具の滅菌が成功したとみなす。
ところで複雑な形状、例えば長い管形状を有する医療機器を滅菌処理する場合、その管状部分の滅菌がされにくい傾向がある。すなわち、前記市販の工程試験用具において滅菌が成功と判定されても、医療器具の管状部分では微生物が生残していることがある。これに対して、例えばカテーテルや吸入チューブやカニューラ、内視鏡等の長い管形状を有する医療機器に対応した滅菌確認用工程試験用具として、例えば特許文献1、特許文献2等により、従来より種々の提案がなされている。これらの工程試験用具は前記滅菌剤18に暴露されることにより死滅する微生物、あるいは、化学反応して変色する色素が塗布された滅菌の成否を判定するための滅菌インジケーターと、前記滅菌剤18の前記滅菌インジケーターへの到達を抑制し滅菌しにくい形状の医療器具を模すための抵抗部分の2つの要素から構成されている。
例えば特許文献1では、段階的に細くなる管状構造の細い側の端が閉じられ、最深部に滅菌インジケーターが置かれた工程試験用具が示されている。前述の多段階の管状構造は前記滅菌剤が最深部の滅菌インジケーターまで到達しにくくするための抵抗部分であり、滅菌しにくい形状の医療器具を模している。滅菌インジケーターは前記滅菌剤に暴露されることにより死滅する微生物あるいは化学反応して変色する色素が塗布されている。
前記工程試験用具の抵抗部分は形状が複雑であり、特別に設計し成型・加工する必要がある。滅菌されにくさの異なる様々な医療器具を再現するためには形状を修正変更しなければならず、さらに新たに部品成型する必要がある。
また、特許文献2では滅菌インジケーターを収める円筒状のインジケーターケースとその両端に端が開口した長い細管部材を接続した滅菌確認用工程試験用具が示されている。長い細管は前記インジケーターケース内部と連通し、滅菌剤が前記インジケーターケース内部の滅菌インジケーターまで到達しにくくするための抵抗部であり、滅菌しにくい形状の医療器具を模している。前記滅菌インジケーターは前記滅菌剤に暴露されることにより死滅する微生物あるいは化学反応して変色する色素が塗布されている。
前記滅菌確認用工程試験用具において、前記インジケーターケースのキャップおよび長い細管との接続部からは前記滅菌剤が侵入し得る。前記滅菌インジケーター近くからの前記滅菌剤の侵入は、抵抗部としての長い細管の効果を著しく減少させるか無効にし、前記滅菌インジケーターが容易に滅菌の成功を示す恐れがある。また、前記接続部からの前記滅菌剤の侵入を防ぐためにはOリング等を前記滅菌確認用工程試験用具に組み込む必要が発生し、前記工程試験用具を構成する部品点数が増えるとともに、生産性の低下を招く要因となっている。
前記滅菌確認用工程試験用具において、滅菌されにくさの異なる様々な医療器具を再現するには、前記インジケーターケース内部と連通し、前記滅菌剤が前記インジケーターケース内部の前記滅菌インジケーターまで到達しにくくするための抵抗部である細管の長さや太さを調整する必要がある。細管の太さ変更に伴い前記インジケーターケース側の接続部分も調整しなければならない。また、細管をあまり細くすると取り扱い中に折れて潰れ、前記滅菌剤が前記滅菌インジケーターまで到達しなくなり、滅菌の成否を誤判定する可能性が高くなる。
特許4359612号公報 特許4468687号公報
以上に示したように、複雑な形状を有する医療機器の滅菌されにくさを再現した従来の滅菌確認用工程試験用具は、必然的に複雑な形状をしており、特許文献1に示されるように特別に成型・加工する必要があるか、特許文献2に示されるように部品接続部があるため前記滅菌剤の侵入により滅菌成否を誤判定する恐れがある。また様々な医療器具を再現するためには、新たに部品を成型・加工し形状を修正変更しなければならない。形状が単純で接続部がなく、形状を修正変更せずに前記滅菌剤の滅菌インジケーターへの到達しにくさを調整できれば、これらの課題は解決する。
また、特許文献2に示される滅菌確認用工程試験用具において、インジケーターケースを廃して長い細管内に直接滅菌インジケーターを置き、細管をより長く、あるいはその内径をより細くすれば、部品接続部がなく滅菌されにくさの異なる工程試験用具を得られることは容易に思いつく。しかし、細管をより長くした場合、開口部からより長い経路を経て滅菌インジケーターを配置しなければならず、このような構造の滅菌確認用工程試験用具の調製はより困難になる。また細管の内径をより細くした場合、前記滅菌剤が前記滅菌インジケーターまでより到達しにくくなる一方、内部に配置できる前記滅菌インジケーターがより細くなり、表面積が減少して滅菌指標である微生物の保持量あるいは化学反応する色素の保持量が減るため、全体としてより滅菌されやすくなるのかあるいは滅菌されにくくなるのか予測できない。これらを避けるためには、従来技術と同様に細管よりも内径が太く、前記滅菌インジケーターを入れるための脱着可能なキャップをもつインジケーターケースが必要であり、構造が複雑で部品接続部があるという課題は解決されない。
上記課題を解決するために、本発明では、ガスまたはガス状あるいはプラズマ状態の滅菌剤を用いる滅菌装置において滅菌作用の確認を行う工程試験用具であって、一方が閉じた接続部のない単一部品からなる管状構造体内部の閉端側に、微生物を保持した滅菌インジケーターと、前記管状構造体開口側から前記微生物保持部までの間に構造体が挿入されたことを特徴とする、滅菌確認用工程試験用具を提供する。
また、工程試験用具の管状構造物が単一の部品からなる工程試験用具でもある。
さらに管状構造物開口側から微生物保持部までの間に連通する隙間があり、かつ滅菌剤の到達を抑制する構造体と管状構造物内壁が1点以上で内接する工程試験用具でもある。
前記の工程試験用具おいては、管状構造物の内腔断面積に対する隙間の断面積の比が0.1から0.7である。
本発明の滅菌確認用工程試験用具は、部品接続部がないため滅菌正否の誤判定をする恐れがないだけでなく、構造・構成が単純なため特別な成型・加工が不要である。また、管状構造体内部に挿入された構造物の太さを管状構造体内径未満の範囲で変え、前記滅菌剤18が通る隙間の断面積を調整し、前記滅菌インジケーターまでの前記滅菌剤の到達しにくさを変更できるため、新たに部品を成型・加工し形状を修正変更することなく、かつ管状構造体の長さや内径を変更することなく、滅菌されにくさの異なる様々な医療器具を再現できる。
本発明品の構造について、前記管状構造体開口側から前記微生物保持部までの間に挿入された構造体の形状が図1に示すように円柱状である場合を例に挙げ、具体的に説明する。
本発明において、工程試験用具1は図1に示すように、一端が閉じた管状構造体である第1抵抗部2、第1抵抗部2の最深部に収められた滅菌インジケーター5および前記第1抵抗部2の開口部6から前記滅菌インジケーター5までの間に挿入された円柱状の構造体である第2抵抗部3から構成される。
さらに、前記第1抵抗部2の最深部に前記滅菌インジケーター5が配置される。この構造は従来技術と同様に滅菌剤18が前記滅菌インジケーター5に到達することをある程度抑制し、滅菌しにくい構造を有する医療器具を模したものであるが、接続部のない単一部品であるため開口端以外からの前記滅菌剤18浸透の恐れがない。
なお、前記滅菌インジケーター5は、より具体的には滅菌指標となる微生物を塗布した構造体である。
また、前記第2抵抗部3はより具体的には前記第1抵抗部2の前記開口部6から前記滅菌インジケーター5までの間に挿入された構造体である。
管状構造体である前記第1抵抗部2に前記第2抵抗部3を挿入することにより、前記滅菌剤18が通じる経路の断面積が減少し、前記第1抵抗部2の最深部に前記滅菌インジケーター5が配置されたのみよりも滅菌されにくい前記工程試験用具1が得られる。前記第2抵抗部3の形状を変化させるか、あるいは太さを調整することにより、前記滅菌剤18が通じる経路の断面積を調整できるため、前記第1抵抗部2の長さおよび内径を変更せずに滅菌されにくさの異なる医療器具を再現することが可能である。
以下、本発明の前記工程試験用具1の構造について図1に基づきさらに詳しく説明する。
前記第1抵抗部2は、製造のために特別に成型したり複雑な加工を行う必要はなく、市販の様々な外径と内径を有する管状部材を簡単な加工を行うだけで利用することができる。
前記第1抵抗部2は、使用する前記滅菌剤18に浸食されない材質であればどのようなものを用いても良い。できれば可撓性を有する部材が好ましい。一般に樹脂製チューブおよび金属管が市販されており、これらから選択することができる。より好ましくは、ポリテトラフルオロエチレン製チューブのような耐薬品性が高く、かつ管状部を容易にカッター等の刃物を用いて切断可能であり、熱溶着加工できる樹脂製チューブを用いるとよい。これにより前記市販品の管状部材を切断して一方の端を完全に閉じる加工で準備が可能である。樹脂製チューブを例に挙げると、封止方法としては、他にも超音波溶着あるいは接着剤を用いることが可能である。
さらに、前記第1抵抗部2は、あらかじめ一端が閉じた樹脂性チューブを用いてもよい。一端が閉じたチューブは特別に成型したり複雑な加工を行うことなく、両端が開いた長いチューブとほぼ同じ工程により製造できる。
図1および図3に示すように、前記第2抵抗部3は、前記第1抵抗部2の内腔に挿入されかつ完全に収まる細長い円柱状の構造体である。
前記第2抵抗部3は、特別に成型加工を行う必要はなく、一般に市販されている様々な直径を有する線材を切断して利用できる。
前記第2抵抗部3は、使用する前記滅菌剤18に浸食しない材質であればどのようなものを用いても良い。できれば可撓性を有する部材が好ましい。さらに、一般に樹脂製および金属製の線材が市販されており、これらを用いることができる。より好ましくは、ステンレス鋼線のような耐薬品性が高く、かつ容易にニッパ等の刃物を用いて切断可能な金属線を用いるとよい。
ここで、前記第2抵抗部3の直径は、第1抵抗部2の内径2d未満である。
前記第2抵抗部3は、図1および図3に示すように、前記滅菌剤18が前記第1抵抗部2の開口部6から前記滅菌インジケーター5まで到達するのを抑制するために、前記第1抵抗部2の内腔に挿入されるが、上述したよう前記第2抵抗部3の直径は前記第1抵抗部2の内径2d未満であるためにこれを閉塞することはなく、前記第1抵抗部2との間に開口部6から前記滅菌インジケーター5まで連通する隙間4を確保することができる。
前記隙間4を連通させたまま、その垂直方向すなわち前記滅菌剤18の移動経路の断面積を小さくすれば、前記滅菌インジケーター5への前記滅菌剤18の到達がより抑制されて滅菌されにくくなり、大きくすればその逆となる。断面積の調整は、前記第2抵抗部3の直径を最大としは、前記第1抵抗部2の内径2d未満までの範囲で調整することで実現できる。したがって、本発明の前記工程試験用具1の基本的構造は一定のまま、前記滅菌インジケーター5の滅菌されにくさを変化させることが出来る。
また、前記第2抵抗部3を前記第1抵抗部2の内腔に保持・固定するための特別な構造は必要としない。前記第1抵抗部2および前記第2抵抗部3のいずれか、あるいは両方に捩れがある場合、または両方が完全に直線である場合でも、前記第1抵抗部2の内壁と前記第2抵抗部3の側面は線状に内接し、摩擦により前記第2抵抗部3が前記第1抵抗部2内腔から容易に滑り出すことはない。
ここで、前記滅菌インジケーター5は、前記第1抵抗部2内腔の最深部に挿入されかつ完全に収まる構造体である。形状は円柱状、多角柱状あるいは球状でもよい。また必ずしも前記第2抵抗部3と分離している必要はなく、その最深部側の端部であっても良い。
前記滅菌インジケーター5の直径は、第1抵抗部2の内径2d未満である。
前記滅菌インジケーター5は特別に成型加工を行う必要はなく、市販されている様々な直径を有する線材を切断して利用できる。さらに、市販されている様々な直径を有する球状の部材を加工なしで利用できる。
前記滅菌インジケーター5は、使用する前記滅菌剤18に浸食しない材質であればどのようなものを用いても良い。樹脂製よび金属製の線材または球状の部材が市販されており、これらを用いることができる。より好ましくは、ステンレス鋼線のような耐薬品性が高く、かつ容易にニッパ等の刃物を用いて切断可能な金属線を用いるとよい。
前記滅菌インジケーター5の表面には滅菌指標として一般的に使用される微生物を付着させる。例えばバチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)やジオバチルス・ステアロサーモフィラス(Geobacillus stearothermophilus)の芽胞が用いられる。
前記滅菌インジケーター5は、図1に示すように、前記第1抵抗部2内腔の最深部に置かれるが、上述したように前記滅菌インジケーター5の直径は前記第1抵抗部2の内径2d未満であるためにこれを閉塞することはなく、前記第1抵抗部2の開口部6から最深部まで連通する前記隙間4が確保される。
前記滅菌インジケーター5を前記第1抵抗部2の最深部に留めるための特別な構造は必要ない。前記滅菌インジケーター5が前記第2抵抗部3と連続あるいは分離しているいずれの場合においてでも、前記開口端6までの間に前記第1抵抗部2の内壁と線状に内接し、その摩擦により留まっている前記第2抵抗部3があり、滅菌インジケーター5が最深部から移動することはない。
ここで本発明の滅菌確認用工程試験用具1は、滅菌されにくい医療器具を再現するものであるから、少なくとも前記の市販の滅菌確認用工程試験用具よりも滅菌されにくくなければならない。この必須要件を満たし、製造のしやすさ、使用時の取り扱いやすさを鑑みると本発明品を構成する各部材の寸法は以下に示す範囲が好ましい。
前記第1抵抗部2の長さは250 mmから2000 mmが好ましく、より好ましくは500 mmから1000 mmである。また前記第1抵抗部2の内径2dは0.6 mmから3 mmが好ましく、より好ましくは0.8 mmから2 mmである。前記第1抵抗部2の長さが250 mmより短い場合、前記の市販の滅菌確認用工程試験用具よりも滅菌されにくいという要件が満たされない。また、前記第1抵抗部2の長さが2000 mmより長い場合、前記開口部6から最深部まで長い経路を経て前記滅菌インジケーター5を配置しなければならず、前記工程試験用具1の調製が困難になる。前記第1抵抗部2の内径2dが0.6 mmより細い場合、挿入できる前記滅菌インジケーター5に十分な微生物を付着できる表面積を得られない。前記第1抵抗部2の内径2dを3 mmより太くすると前記第2抵抗部3もそれに合わせて太くしなければならないため、その副作用として可撓性が低下し、取扱いが困難になる。
前記滅菌インジケーター5の直径は0.5 mmから第1抵抗部2の内径2d未満が好ましい。
前記第2抵抗部3の直径は0.5 mmから前記第1抵抗部2の内径2d未満である。または前記第1抵抗部2の内腔断面積に対する前記隙間4の断面積の比が0.1から0.7であることが好ましいことが後述する表1に示した実験結果から判明しており、これらの断面積比の範囲内に調整される。
以上の条件を満たす前記工程試験用具1の調製方法の一例を示す。前記第1抵抗部2として外径2 mm、内径1 mmのポリテトラフルオロエチレン製チューブを500 mmに切断し、一端を熱溶着して封止する。前記滅菌インジケーター5として直径0.55 mmのステンレス鋼線を50 mmに切断し、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)芽胞研濁液に浸漬後乾燥させてから前記第1抵抗部2の前記開口部6から挿入する。さらに、直径0.9 mmのステンレス鋼線を前記開口部6から挿入し、前記滅菌インジケーター5を最深部まで押し込み前記開口部6で切断して前記第2抵抗部3とする
本発明の工程試験用具1はそのまま用いるか、あるいは図10に示すように環状に巻いてガス透過性のある滅菌袋17に封入したテストパックとして使用される。滅菌処理後、図11に示すように前記第1抵抗部2を切断して前記滅菌インジケーター5を回収する。
滅菌処理後に回収した前記滅菌インジケーター5を清澄な液体培地に移して培養し、その清濁を測定することにより、滅菌の成否が判定される。例えば、前記滅菌インジケーター5を移した清澄な培地を37℃で48時間保持後、清澄を保っていれば滅菌状態になっていると判断できる。逆に、前記滅菌インジケーター5に微生物が生残していれば、その増殖により培地が濁り、残菌ありであると判断できる。
表1に本発明の工程試験用具1および前記の市販されている滅菌確認用工程試験用具を市販の過酸化水素プラズマガス滅菌装置で滅菌処理した試験結果を示す。
本試験の目的は、本発明の滅菌確認用工程試験用具1は滅菌されにくい医療器具を再現するものであるから、少なくとも前記市販の滅菌確認用工程試験用具よりも滅菌されにくくなければならないという必須要件を満たしていることと、この要件を満たすために、好ましい第1抵抗部2の長さおよび第2抵抗部3の直径あるいは第1抵抗部2の内腔と隙間4の断面積比、および第2抵抗部3の直径を調整することにより本発明の滅菌確認用工程試験用具1の滅菌されにくさを調整できることにある。
ここでは、図示していないが、前記滅菌装置による滅菌過程は、以下の通りである。滅菌装置は、その内部に設けられている滅菌室を大気圧で50℃に保持した状態で、前記滅菌室に本発明の前記工程試験用具1および前記の市販の滅菌確認用工程試験用具を入れた後、前記滅菌室を60パスカルまで減圧した後、プラズマが点灯する。前記滅菌剤18として60%過酸化水素水を用い、前記滅菌装置内に設けられている滅菌室内に前記滅菌剤18を注入して気化することにより、本発明および市販の滅菌確認用工程試験用具が過酸化水素ガスに暴露される。さらに、前記滅菌室内の圧力は、大気圧まで復圧された後もう一度減圧し、プラズマ点灯および前記滅菌剤18による暴露を繰り返し、大気圧まで復圧されて滅菌処理が終了する。
表1は、前記滅菌工程後の本発明および市販の滅菌確認用工程試験用具を前記滅菌装置により滅菌処理した結果を示している。なお、本発明の滅菌確認用工程試験用具に関しては、前記第2抵抗部3の直径をそれぞれ0.90 mm、0.70 mm、0.55 mm、第2抵抗部3を無しの4つの場合を用意し、前記隙間4の断面積をそれぞれ0.2 mm、0.5 mm、0.7 mm、1.0 mmとした。これらの場合における滅菌処理後の残菌測定結果を示している。さらに、前記第2抵抗部3のそれぞれの直径において、第1抵抗部2の長さを500 mm、250 mm、100 mmと変化させた場合における、滅菌処理後の残菌測定結果を示している。
上述の滅菌処理において、前記の市販の滅菌確認用工程試験用具は全て滅菌された。一方、本発明の工程試験用具1は前記第1抵抗部2の長さが250
mm以下かつ前記第1抵抗部2の直径が0.70 mm以下または前記第1抵抗部2の内腔に対する前記隙間4の断面積比が50%以下の場合は全て滅菌された。しかしながら、前記第1抵抗部2の長さが250 mm以上かつ前記第1抵抗部2の直径が0.70
mm以上あるいは前記第1抵抗部2の内腔に対する前記隙間4の断面積比が50%以上では滅菌できていないものが現れた。すなわち、本発明の工程試験用具1は前記の市販の滅菌確認用工程試験用具よりも滅菌されにくく、滅菌しにくい形状の医療器具を模すことができる。さらに前記第1抵抗部2の長さが同じく500
mmの場合も前記第1抵抗部2の内腔に対する前記隙間4の断面積比が小さいほど滅菌されていない数が増えており、第1抵抗部2の長さおよび内径2dを変更せずに第2抵抗部3の直径を調整することにより、滅菌されにくさの異なる医療器具を再現することが可能である。
Figure 2015035957
また別の実施例に関して、前記第2抵抗部の形状が図4および図6に示す四角柱8あるいは図7および図9に示す六角柱13のような多角柱である場合について説明する。多角柱の底面対角線の長さは第1抵抗部7の内径7d未満あるいは12の内径12d未満である。これにより前記第1抵抗部8あるいは13の開口部11あるいは16からその最深部まで連通する隙間9あるいは14が確保される。また前記第1抵抗部7あるいは12の内壁とはそれぞれ1辺以上で内接し、摩擦により前記第2抵抗部8あるいは13が第1抵抗部7あるいは12の内腔から容易に滑り出すことはない。
滅菌対象とする医療器具と本発明の工程試験用具1の滅菌されにくさを対応させれば、以後は本発明の工程試験用具1の滅菌成否をもって対象器具が滅菌されたか否かを判断することが出来る。
本発明品を用いれば、様々な形状をもった、滅菌されにくさの異なる医療器具に対応した滅菌判定が可能である。滅菌装置の運転条件や、機種やメーカーが異なる滅菌装置が対象とする医療器具を滅菌可能かどうかあらかじめ知ることもできる。
さらに、滅菌されにくさが調整できるという本発明品の特徴を活かせば、滅菌装置間および運転条件間の性能差や運転条件、滅菌剤の種類や使用量を改変したときの滅菌性能への影響を比較評価することも可能であり、滅菌装置の開発・改良においても有用である。
第2抵抗部が円柱状である工程試験用具1のA−A線に沿う断面図 図1の工程試験用具1の外観図 図1の工程試験用具1を開口端6側から見た外観図 第2抵抗部が四角柱状である工程試験用具1のA−A線に沿う断面図 図4の工程試験用具1の外観図 図4の工程試験用具1を開口端11側から見た外観図 第2抵抗部が六角柱状である工程試験用具1のA−A線に沿う断面図 図7の工程試験用具1の外観図 図7の工程試験用具1を開口端16側から見た外観図 工程試験用具1を収納した状態のテストパックの外観図 図1の第1抵抗部を切断して滅菌インジケーターを回収している状態を示す外観図
1 滅菌確認用工程試験用具
2 第1抵抗部
3 第2抵抗部
4 隙間
5 滅菌インジケーター
6 第1抵抗部の開口部
17 ガス透過性の滅菌袋

Claims (4)

  1. ガスまたはガス状あるいはプラズマ状態の滅菌剤を用いる滅菌装置において滅菌作用の確認を行う工程試験用具であって、一方が閉じた管状構造物内部の閉端側に滅菌作用の効果を確認する滅菌インジケーターと、前記管状構造物開口側から前記微生物保持部までの間に、前記滅菌剤の到達を抑制する構造体を備えることを特徴とする、滅菌確認用工程試験用具。
  2. 前記工程試験用具の管状構造物が単一の部品からなることを特徴とする請求項1に記載の工程試験用具。
  3. 前記管状構造物開口側から前記微生物保持部までの間に連通する隙間があり、かつ前記滅菌剤の到達を抑制する構造体と前記管状構造物内壁が1点以上で内接することを特徴とする請求項1または2に記載の工程試験用具。
  4. 前記工程試験用具の管状構造物の内腔断面積に対する隙間の断面積の比が0.1から0.7であることを特徴とする請求項1、2または3に記載の工程試験用具。
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