JP2015033731A - ツールホルダ - Google Patents

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尚宏 手塚
秀典 米崎
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秀典 米崎
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Abstract

【課題】工作機械の非回転部に連結される非回転要素を備えたツールホルダをウェット環境下で長期間安定に使用可能とする。【解決手段】ツールホルダ10は、ウェット環境下で使用されるものであり、工作機械の主軸の回転部に固定されるシャンク部12および当該シャンク部12とは反対側に設けられた工具取付部14を有するホルダ本体11と、軸受25を介してホルダ本体11により同軸かつ回転自在に支持される切屑カバー20とを含み、非回転要素としての切屑カバー20は、ホルダ本体11の主軸の回転部への装着に伴って当該主軸の非回転部に連結され、主軸やツールホルダ10、切削工具1が回転する際に工作機械の非回転部によって回転しないように拘束され、軸受25に連通するホルダ本体11と切屑カバー20との間隙には、潤滑剤が充填される。【選択図】図1

Description

本発明は、切削工具を保持すると共に工作機械の回転軸に装着されるツールホルダに関する。
従来、マシニングセンタ等の自動工具交換機能を有する工作機械の主軸に装着される転削工具として、軸線回りに回転させられる工具本体と、工具本体の先端外周部に装着される切刃チップと、工具本体に軸受を介して軸線回りに相対回転可能となるように装着されて当該工具本体を覆うと共に工具先端側に開口するカバーとを備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この転削工具のカバーは、当該カバーの内周面と工具本体との間に画成される切屑収納室とカバー外部とを連通する排出口と、工具本体が工作機械の主軸へ装着される際に主軸頭と係合してカバーを拘束しつつ工具本体の回転を許容すると共に、工具本体が主軸から取り外される際に当該工具本体と係合してカバーの工具本体に対する回転を規制するカバー拘束機構とを有する。
また、従来、工作機械の主軸先端に着脱自在に取り付けられるツールホルダと、ツールホルダのホルダ本体の外周に装着される筒状フードと、切屑を吸引する集塵器とを備えた工作機械用切屑処理装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。この切屑処理装置の筒状フードは、ホルダ本体に軸受を介して取り付けられる基台と、刃具側に前後方向に摺動可能に取り付けられたスライドフードとを含む。そして、筒状フードは、内周部と外周部とからなる二重構造を有しており、内周部と外周部の間は、集塵器により吸引される切屑を通過させるための排出路となる。また、筒状フードの基台には、弾性力によって主軸側に付勢される圧縮空気導入部材が設けられており、当該圧縮空気導入部材は、ツールホルダが主軸にクランプされている際および工具マガジンに把持されている際にフードのまわり止めとしても機能する。
特許第2822562号公報 特開2012−91246号公報
上述のような転削工具やツールホルダは、工具の円滑な交換や切屑の良好な回収を可能とするものであり、これらの転削工具等を自動生産ラインに含まれるマシニングセンタ等と共に用いれば、自動生産ラインにおける生産性をより向上させることができるであろう。しかしながら、上記従来の転削工具やツールホルダを上方(主軸側)や側方から転削工具等に対して冷却・洗浄用のクーラント(切削液)が連続的に噴出されるウェット環境下で使用した場合、クーラントにより軸受の潤滑剤が流されてしまい、当該軸受に焼き付きを生じてしまうおそれがある。
そこで、本発明は、工作機械の非回転部に連結される非回転要素を備えたツールホルダをウェット環境下で長期間安定に使用可能とすることを主目的とする。
本発明によるツールホルダは、
切削工具を保持すると共に工作機械の回転軸に装着され、ウェット環境下で使用されるツールホルダであって、
前記回転軸に固定されるシャンク部および該シャンク部とは反対側に設けられた工具取付部を有するホルダ本体と、
軸受を介して前記ホルダ本体により同軸かつ回転自在に支持されると共に前記ホルダ本体の前記回転軸への装着に伴って前記工作機械の非回転部に連結される非回転要素と、
を備え、
前記軸受に連通する前記ホルダ本体と前記非回転要素との間隙には、潤滑剤が充填されていることを特徴とする。
このツールホルダは、ウェット環境下で使用されるものであり、工作機械の回転軸に固定されるシャンク部および当該シャンク部とは反対側に設けられた工具取付部を有するホルダ本体と、軸受を介してホルダ本体により同軸かつ回転自在に支持される非回転要素とを備える。非回転要素は、ホルダ本体の回転軸への装着に伴って工作機械の非回転部に連結され、回転軸やツールホルダ、切削工具が回転する際に非回転部によって回転しないように拘束される。そして、このツールホルダでは、軸受に連通するホルダ本体と非回転要素との間隙に潤滑剤が充填される。これにより、このツールホルダを上方(回転軸側)や側方からホルダ本体や非回転要素に対して冷却・洗浄用のクーラント(切削液)が連続的に噴出されるウェット環境下で使用した際に、上記間隙内の潤滑剤によって、クーラントが当該間隙に流入したり、軸受に達してしまったりするのを良好に抑制することが可能となる。更に、ホルダ本体と非回転要素との間隙の全体に潤滑剤を充填しておけば、当該潤滑剤がクーラントによって流されるのを良好に抑制して間隙内に潤滑剤を長期間留めておくことができる。この結果、このツールホルダをウェット環境下で使用する際に軸受内に潤滑剤を長期間留めておくことが可能となり、軸受に焼き付きが生じるのを良好に抑制することができる。従って、このツールホルダによれば、ウェット環境下で切削加工を長期間安定に実行することが可能となる。
また、前記ホルダ本体には、前記間隙に前記潤滑剤を充填するための充填路が形成されてもよい。これにより、ホルダ本体と非回転要素との間隙に潤滑剤を容易に充填することが可能となる。そして、工作機械の回転軸と共に回転するホルダ本体に充填路を形成すると共に充填路および間隙の全体に潤滑剤を充填しておけば、ホルダ本体の回転に伴って潤滑剤には径方向外側に向かう遠心力が作用するので、遠心力によって潤滑剤を間隙の開口部に向けて押し出すことができる。この結果、間隙の開口部付近に潤滑剤を留めておき、潤滑剤によってクーラントが当該間隙に流入するのをより一層良好に抑制することが可能となる。
更に、前記充填路は、前記ホルダ本体の軸心上に形成されると共に前記シャンク部側または前記工具取付部側で開口する軸方向通路と、該軸方向通路と前記間隙とを連通する径方向通路とを含むものであってもよい。これにより、軸方向通路内に潤滑剤を導入すれば、径方向通路を介してホルダ本体と非回転要素との間隙に潤滑剤を容易に充填することが可能となる。加えて、充填路に径方向通路を含めることにより、ホルダ本体が回転する際に、より有効に径方向外側に向かう遠心力を潤滑剤に作用させることができるので、間隙内の潤滑剤によって、クーラントが当該間隙に流入したり、軸受に達してしまったりするのを極めて良好に抑制することが可能となる。
また、前記ホルダ本体は、前記間隙の開口部と前記非回転要素の一部との少なくとも何れか一方を覆って該間隙へのクーラントの流入を規制するクーラントカバーを含むものであってもよい。これにより、クーラントがホルダ本体と非回転要素との間隙に流入するのをより一層良好に抑制することが可能となる。
更に、前記ホルダ本体と前記非回転要素との前記間隙には、非接触式シールが配置されてもよい。これにより、クーラントが軸受に達するのをより一層良好に抑制すると共に、ホルダ本体と非回転要素との間隙内の潤滑剤が外部に漏出するのを抑制することが可能となる。
また、前記非接触式シールに前記潤滑剤が充填されてもよい。これにより、非接触シールよりも内側にクーラントが流入するのをより良好に抑制することが可能となる。
更に、前記ツールホルダは、前記ホルダ本体が前記回転軸から取り外されている際に該ホルダ本体と係合して前記非回転要素の前記ホルダ本体に対する回転を規制すると共に、前記ホルダ本体が前記回転軸に取り付けられた際に前記工作機械の前記非回転部と係合して前記非回転要素の該非回転部に対する回転を規制する回り止め機構を備えてもよい。
また、前記非回転要素は、前記切削工具を覆って切屑の収容空間を画成すると共に切屑の排出口を有する切屑カバーであってもよい。これにより、切削加工に伴って発生した切屑を収容空間内に留めた上で排出口を介して一定の方向に排出することが可能となる。
更に、前記非回転要素は、クーラントを切削部に向けて噴き出すノズルを有するものであってもよい。この場合、非回転要素は、切屑カバーとして機能するものであってもよく、切屑カバー以外の機能をも有するものであってもよく、ノズルを支持する機能のみを有するものであってもよい。
本発明の一実施形態に係るツールホルダを示す断面図である。 図1に示すツールホルダを構成するホルダ本体の横断面図である。 図1に示すツールホルダの要部拡大断面図である。 本発明の他の実施形態に係るツールホルダを示す断面図である。 本発明の更に他の実施形態に係るツールホルダを示す断面図である。
次に、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るツールホルダ10を示す断面図である。同図に示すツールホルダ10は、例えば母材を切削(旋削、転削、研磨等)して自動変速機のトランスミッションケース等を形成するために、自動生産ラインに含まれるマシニングセンタといった図示しない工作機械の主軸(回転軸)に装着される。そして、ツールホルダ10は、主軸側(図1における上側)や側方から冷却・洗浄用のクーラント(切削液)が連続的に噴出されるウェット環境下で使用される。ツールホルダ10は、図1に示すように、転削チップ、旋削チップ、あるいは研磨チップといった切削チップ1cを有する切削工具1を保持すると共に、回転駆動される主軸の回転部に装着されるホルダ本体11と、主軸の非回転部に連結される非回転要素としての切屑カバー20とを含む。
ホルダ本体11は、主軸の回転部に固定されるシャンク部12と、当該シャンク部12とは反対側に設けられた工具取付部14とを有する。本実施形態において、シャンク部12は、いわゆるテーパーシャンクであり、その先端(図1における上端)には、主軸によってクランプされるプルスタッド13が固定される。また、工具取付部14は、切削工具1に形成された中心孔に嵌挿可能となるように形成(縮経化)されており、その端面(図1における下端面)から内方にむけて延びるようにホルダ本体11の軸心(図1における一点鎖線参照)上に形成されたボルト孔14aを有する。切削工具1は、切削チップ1cがシャンク部12とは反対側(図1における下側)に位置すると共に工具取付部14を囲むホルダ本体11の端面と当接するように当該工具取付部14に嵌め込まれ、ボルト孔14aに螺合されるボルト15を介して工具取付部14(ホルダ本体11)に固定される。
切屑カバー20は、軸受25を介してホルダ本体11により同軸かつ回転自在に支持される。切屑カバー20は、一端にフランジ部を有するスリーブ部21と、当該スリーブ部21のフランジ部に固定されるカバー本体22とを含む。スリーブ部21は、ホルダ本体11の外周面を囲むように配置され、スリーブ部21の内周面とホルダ本体11の外周面との間に軸受25が配置される。そして、スリーブ部21のフランジ部とカバー本体22とは、切削工具1をシャンク部12側(図1における上側)から覆って切削工具1の周囲に切削チップ1cによる切削加工に伴って発生する切屑の収容空間23を画成する。また、カバー本体22の端部(図1における下端部)には、切削工具1を露出させるための開口22aが形成されており、カバー本体22の側壁部には、切屑を収容空間23から排出するための排出口22oが形成されている。なお、排出口22oは、図示しない集塵機からのホース等に接続可能に構成されてもよい。
軸受25は、本実施形態において、ホルダ本体11の外周面に固定されるインナーレースと、切屑カバー20の内周面に固定されるアウターレースと、インナーレースとアウターレースとの間に配置される複数のボールとを有するボールベアリングであり、インナーレースとアウターレースとの間のボールの周囲には、グリス等の潤滑剤が充填される。ただし、軸受25は、ボールベアリングに限られるものではない。また、切屑カバー20は、軸受25(アウターレース)を固定するためのナット部材24を有する。ナット部材24の外周にはネジ部が形成されており、ナット部材24は、スリーブ部21の内周面に形成されたネジ部に図1における上側(シャンク部12側)から螺合されて切屑カバー20の一部を構成する。
更に、ツールホルダ10は、切屑カバー20の回転を規制するための回り止め機構26を含む。回り止め機構26は、切屑カバー20のスリーブ部21(フランジ部)に固定される支持ブロック27と、支持ブロック27によりホルダ本体11の軸心方向に移動自在に支持される係合部材28と、支持ブロック27と係合部材28との間に配置されたスプリング(付勢手段)29とを有する。係合部材28は、工作機械の主軸の非回転部に形成された図示しない係合凹部に嵌り込む第1係合部28aと、ホルダ本体11の外周面に形成された係合凹部に嵌り込む第2係合部28bとを有する。スプリング29は、係合部材28を工具取付部14側(図1における下側)からシャンク部12側(図1における上側)に付勢する。
ツールホルダ10が主軸の回転部から取り外されている際、係合部材28はスプリング29によりシャンク部12側(図1における上側)に付勢され、それに伴って係合部材28の第2係合部28bがホルダ本体11に形成された係合凹部に嵌り込む(図1参照)。これにより、ツールホルダ10(ホルダ本体11)が主軸から取り外されている際には、切屑カバー20のホルダ本体11に対する回転が規制される。従って、ツールホルダ10の主軸の回転部への装着に際しては、切屑カバー20の排出口22oの延在方向を予め定められた方向に容易に一致させることが可能となる。
また、ツールホルダ10の主軸の回転部への装着に際して、係合部材28の第1係合部28aは、主軸の非回転部に形成された係合凹部に嵌り込んでいく。そして、ツールホルダ10が主軸の回転部に取り付けられると、係合部材28は、スプリング29の付勢力に抗して工具取付部14側(図1における下側)に移動し、それに伴って第2係合部28bとホルダ本体11の係合凹部との係合が解除される。これにより、ツールホルダ10(ホルダ本体11)が主軸に装着された際には、係合部材28を介して非回転要素としての切屑カバー20と主軸の非回転部とが連結されると共に、主軸の非回転部および切屑カバー20に対するホルダ本体11および切削工具1の回転が許容される。従って、ツールホルダ10によれば、主軸の非回転部によって切屑カバー20を回転しないように拘束して排出口22oの延在方向を一定に保った状態で、ホルダ本体11および切削工具1を主軸の回転部と共に回転させて加工対象物を切削することができる。この結果、切削加工に伴って発生した切屑を収容空間23内に留めた上で排出口22oを介して一定の方向に排出することが可能となる。
ここで、本実施形態のツールホルダ10は、上述のように、主軸側や側方から冷却・洗浄用のクーラントが連続的に噴出されるウェット環境下で使用されるものである。また、相対回転するホルダ本体11と切屑カバー20(スリーブ部21)との間には、少なからず間隙が形成される。従って、何ら対策を施さなければ、切削工具1を用いた切削加工中にホルダ本体11と切屑カバー20との間隙にクーラントが流入し、流入したクーラントによって軸受25の潤滑剤が流されてしまうこと起因して当該軸受25に焼き付きを生じてしまうおそれがある。
これを踏まえて、ツールホルダ10のホルダ本体11には、軸受25に連通する潤滑剤の充填路110が形成されている。図1および図2に示すように、充填路110は、工具取付部14のボルト孔14aと連通するようにホルダ本体11の軸心上に形成された1本の軸方向通路111と、それぞれ軸方向通路111と連通するように形成された複数(本実施形態では、6本)の第1径方向通路112aと、それぞれ第1径方向通路112aよりも工具取付部14側(図1における下側)で軸方向通路111と連通するように形成された複数(本実施形態では、6本)の第2径方向通路112bとを含む。また、本実施形態では、ボルト孔14aに螺合されるボルト15の軸心上に充填孔(貫通孔)15aが形成されている。
軸方向通路111は、軸受25よりもシャンク部12側(図1における上側)の位置からボルト孔14aまで延在するように形成され、ボルト15の充填孔15aを介してホルダ本体11の工具取付部14側で開口する。そして、ボルト15の充填孔15aには、外側(図1における下側)の開口部から潤滑剤ニップル(グリスニップル)16が螺合(固定)される。複数の第1径方向通路112aは、軸方向通路111から径方向外側に放射状に延びるように等間隔に形成され、図3に示すように、軸受25のシャンク部12側(図1における上側)に画成されるホルダ本体11と切屑カバー20のスリーブ部21との間隙G1と連通する。また、複数の第2径方向通路112bは、軸方向通路111から径方向外側に放射状に延びるように等間隔に形成され、図3に示すように、軸受25の工具取付部14側(図1における下側)に画成されるホルダ本体11と切屑カバー20のスリーブ部21との間隙G2と連通する。
更に、本実施形態のツールホルダ10では、図1および図3に示すように、ホルダ本体11と切屑カバー20のスリーブ部21との間隙の開口部や、切屑カバー20のスリーブ部21の一部、切屑カバー20の一部を構成するナット部材24を覆うクーラントカバー17がホルダ本体11に固定されている。クーラントカバー17は、図3に示すように、内筒部171と、内筒部171の一端から径方向に延出された環状部172と、環状部172の外周から内筒部171と同方向かつ平行に延出された外筒部173とを有する。
クーラントカバー17の内筒部171は、ホルダ本体11の外周面と切屑カバー20のナット部材24との間の間隙に差し込まれると共に、ホルダ本体11の外周面に形成されたネジ部に螺合され、軸受25のインナーレースを固定すると共に軸受25に予圧を付与する。更に、ホルダ本体11の外周面と内筒部171の内周面との間には、Oリング等のシール部材18が配置される。そして、クーラントカバー17の環状部172の内面(底面)は、ナット部材24(切屑カバー20)のシャンク部12側(図3における上側)の端面と対向し、クーラントカバー17の外筒部173は、切屑カバー20のスリーブ部21およびナット部材24の外周面を取り囲む。これにより、ホルダ本体11の一部を構成するクーラントカバー17と、スリーブ部21およびナット部材24、すなわち切屑カバー20との間には、軸受25のシャンク部12側(図1における上側)に画成される間隙G1と連通する僅かな間隙G3が画成される。
また、本実施形態のツールホルダ10では、図3に示すように、切屑カバー20のナット部材24の外周面とクーラントカバー17の外筒部173の内周面との間、すなわち間隙G3の中途に、非接触式のラビリンスシール19が配置される。更に、上述の間隙G2よりも工具取付部14側(図1における下側)に画成されるホルダ本体11と切屑カバー20のスリーブ部21との間隙G4の中途にも、非接触式のラビリンスシール19が配置される。
上述のように構成されるツールホルダ10では、その使用に先立って、ボルト15に固定された潤滑剤ニップル16に接続された図示しない潤滑剤充填機から充填孔15a内にグリス等の潤滑剤Rが導入(圧入)され、充填孔15aやホルダ本体11のボルト孔14a、充填路110すなわち軸方向通路111、第1および第2径方向通路112a,112b、並びに間隙G1〜G4の全体に潤滑剤Rが充填される(図3参照)。すなわち、充填孔15aからボルト孔14aを介して軸方向通路111内に供給された潤滑剤Rは、第1および第2径方向通路112a,112b内に流れ込む。各第1径方向通路112a内の潤滑剤Rは、軸受25のシャンク部12側に画成される間隙G1を介して、クーラントカバー17と切屑カバー20(スリーブ部21およびナット部材24)との間隙G3に流れ込み、ラビリンスシール19を介して外部に臨む間隙G3の開口部付近まで達する。また、第1径方向通路112a内の潤滑剤Rの一部は、間隙G1を介して軸受25内にも供給される。更に、各第2径方向通路112b内の潤滑剤Rは、軸受25の工具取付部14側に画成される間隙G2を介して、ホルダ本体11と切屑カバー20(スリーブ部21)との間隙G4に流れ込み、ラビリンスシール19を介して切屑カバー20の収容空間23に臨む間隙G4の開口部付近まで達する。また、第2径方向通路112b内の潤滑剤Rの一部も、間隙G2を介して軸受25内にも供給される。
このように、軸受25に連通するホルダ本体11と切屑カバー20との間隙G1〜G4の全体、更にはラビリンスシール19に潤滑剤Rを充填しておくことにより、ツールホルダ10を用いた切削加工中に上方(主軸側)や側方からホルダ本体11や切屑カバー20に対して冷却・洗浄用のクーラントが連続的に噴出されても、間隙G1〜G4に充填された潤滑剤Rによって、クーラントが間隙G1〜G4に流入したり、軸受25に達してしまったりするのを良好に抑制することが可能となる。そして、ホルダ本体11と切屑カバー20との間隙G1〜G4の全体に潤滑剤Rを充填しておけば、当該潤滑剤Rがクーラントによって流されるのを良好に抑制して間隙G1〜G4内に潤滑剤Rを長期間留めておくことができる。
また、ツールホルダ10では、間隙G1〜G4に潤滑剤Rを充填するための充填路110すなわち軸方向通路111と第1および第2径方向通路112a,112bとがホルダ本体11に形成されている。これにより、1本の軸方向通路111内に潤滑剤Rを導入すれば、第1および第2径方向通路112a,112bを介してホルダ本体11と切屑カバー20との間隙G1〜G4に潤滑剤Rを容易に充填することが可能となる。
更に、ツールホルダ10では、間隙G1〜G4に加えて、工作機械の主軸(回転部)と共に回転するホルダ本体11に充填路110が形成されると共に充填路110(更にはボルト孔14aおよび充填孔15a)の全体に潤滑剤Rが充填される。これにより、ホルダ本体11の回転に伴って潤滑剤Rには径方向外側に向かう遠心力が作用するので、遠心力によって潤滑剤Rを間隙G3,G4の開口部に向けて押し出すことができる。この結果、間隙G3,G4の開口部付近に潤滑剤Rを留めておき、潤滑剤Rによってクーラントが当該間隙G3,G4に流入するのをより一層良好に抑制することが可能となる。そして、充填路110に第1および第2径方向通路112a,112bを含めることにより、ホルダ本体11が回転する際に、より有効に径方向外側に向かう遠心力を潤滑剤Rに作用させることができるので、間隙G3,G4内の潤滑剤によって、クーラントが当該間隙G3,G4に流入したり、軸受25に達してしまったりするのを極めて良好に抑制することが可能となる。
また、ツールホルダ10のホルダ本体11には、当該ホルダ本体11と切屑カバー20のスリーブ部21との間隙の開口部や、切屑カバー20のスリーブ部21の一部、切屑カバー20の一部を構成するナット部材24を覆うクーラントカバー17が固定されている。これにより、特にホルダ本体11と切屑カバー20との間隙G3,G1等にクーラントが流入するのをより一層良好に抑制することが可能となる。更に、上述のような内筒部171、環状部172および外筒部173を有するクーラントカバー17によれば、当該クーラントカバー17と切屑カバー20(スリーブ部21およびナット部材24)との間隙G3の全長をより長くすることができるので、間隙G3,G1にクーラントが流入するのを極めて良好に抑制することができる。
そして、ツールホルダ10では、クーラントカバー17との切屑カバー20との間隙G3の中途、およびホルダ本体11と切屑カバー20との間隙G4の中途に、非接触式のラビリンスシール19が配置される。これにより、クーラントが間隙G1およびG2並びに軸受25に達するのをより一層良好に抑制すると共に、ホルダ本体11と切屑カバー20との間隙G1〜G4内の潤滑剤Rが外部に漏出するのを抑制することが可能となる。また、ラビリンスシール19に潤滑剤Rを充填しておくことで、当該ラビリンスシール19よりも内側にクーラントが流入するのをより良好に抑制することが可能となる。
以上説明したように、ツールホルダ10は、ウェット環境下で使用されるものであり、工作機械の主軸の回転部に固定されるシャンク部12および当該シャンク部12とは反対側に設けられた工具取付部14を有するホルダ本体11と、軸受25を介してホルダ本体11により同軸かつ回転自在に支持される切屑カバー20とを含む。非回転要素としての切屑カバー20は、ホルダ本体11の主軸の回転部への装着に伴って当該主軸の非回転部に連結され、主軸やツールホルダ10、切削工具1が回転する際に工作機械の非回転部によって回転しないように拘束される。そして、ツールホルダ10では、軸受25に連通するホルダ本体11と切屑カバー20との間隙G1〜G4に潤滑剤Rが充填される。これにより、ツールホルダ10をウェット環境下で使用する際に軸受25内に潤滑剤Rを長期間留めておくことが可能となり、軸受25に焼き付きが生じるのを良好に抑制することができる。従って、ツールホルダ10によれば、ウェット環境下で切削加工を長期間安定に実行することが可能となる。
図4は、本発明の他の実施形態に係るツールホルダ10Bを示す断面図である。なお、ツールホルダ10Bの構成要素のうち、上述のツールホルダ10と同一の要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図4に示すツールホルダ10Bでは、ホルダ本体11Bの充填路110を構成する軸方向通路111Bが軸受25よりも工具取付部14側(図4における下側)の位置からシャンク部12側に延在するように形成される。軸方向通路111Bは、プルスタッド13が嵌挿されるホルダ本体11の孔部11aと連通し、当該孔部11aを介してホルダ本体11のシャンク部12側で開口する。そして、軸方向通路111Bには、孔部11a側から潤滑剤ニップル16が螺合(固定)される。
このように構成されたツールホルダ10Bでは、その使用に先立って、プルスタッド13をホルダ本体11から取り外すと共に、潤滑剤ニップル16に図示しない潤滑剤充填機を接続し、孔部11aから充填路110すなわち軸方向通路111B、第1および第2径方向通路112a,112b、並びにホルダ本体11と切屑カバー20Bとの間隙の全体に潤滑剤を充填することができる。そして、ツールホルダ10Bでは、潤滑剤の充填に際し、切屑カバー20を下にして上方に位置する孔部11aから上から下に向けて潤滑剤を軸方向通路111B内に導入することが可能となるので、充填路110やホルダ本体11と切屑カバー20Bとの間隙の全体に潤滑剤をより速やかに密に充填することができる。更に、ツールホルダ10Bでは、切削工具1をホルダ本体11の工具取付部14に固定するためのボルト15Bに充填孔を形成する必要がなくなるので、ボルト15(軸部)を小径化することが可能となる。
また、ツールホルダ10Bの切屑カバー20Bには、図4に示すように、クーラントを切削部(切削チップ1cと加工対象物との接触部)に向けて噴き出すクーラントノズル30が複数配設されている。更に、回り止め機構26の係合部材28Bには、図示しないクーラント供給装置に接続されるクーラント通路28cが形成されており、回り止め機構26の支持ブロック27や切屑カバー20のスリーブ部21(フランジ部)には、クーラント通路28cから各クーラントノズル30にクーラントを供給するためのクーラント通路が形成されている。
これにより、ツールホルダ10Bを用いた切削加工に際して、各クーラントノズル30から切削部に向けてクーラントを噴き出して切削チップ1c等を冷却することで、切削チップ1cの摩耗を抑制すると共に切屑の排出性を向上させることが可能となる。そして、ツールホルダ10Bにおいても、収容空間23に連通するホルダ本体11と切屑カバー20のスリーブ部21との間隙に潤滑剤が充填され、当該間隙の中途にも、非接触式のラビリンスシール19が配置される。従って、ツールホルダ10Bでは、収容空間23側からクーラントがホルダ本体11と切屑カバー20のスリーブ部21との間隙に流入したり、軸受25に達してしまったりするのを良好に抑制することが可能となる。
なお、図4に示すクーラントノズル30に関連する構成は、図1に示す切屑カバー20に対して設けられてもよいことはいうまでもない。また、本発明における非回転要素は、切削加工に伴って発生する切屑を収容する機能をもたないクーラントノズル30Bを支持する機能のみを有する部材として構成されてもよい。更に、本発明における非回転要素は、切屑を収容する機能やクーラントノズルを支持する機能以外の機能を有するように構成されてもよい。また、上述のように切削工具1をボルト15,15Bによりホルダ本体11,11Bに固定する代わりに、図5に示すツールホルダ10Cのように、ホルダ本体11Cにコレットチャック140を装備して当該コレットチャック140により切削工具1をホルダ本体11Cに固定してもよい。このように構成されるツールホルダ10Cによれば、ドリル、リーマ、エンドミル、タップといった切削工具1を工作機械に装着することが可能となる。そして、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の外延の範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。更に、上記発明を実施するための形態は、あくまで課題を解決するための手段の欄に記載された発明の具体的な一形態に過ぎず、課題を解決するための手段の欄に記載された発明の要素を限定するものではない。
本発明は、ツールホルダの製造産業等において利用可能である。
1 切削工具、1c 切削チップ、10,10B,10C ツールホルダ、11,11B,11C ホルダ本体、11a 孔部、12 シャンク部、13 プルスタッド、14 工具取付部、14a ボルト孔、15,15Bボルト、15a 充填孔、16 潤滑剤ニップル、17 クーラントカバー、18 シール部材、19 ラビリンスシール、20,20B 切屑カバー、21 スリーブ部、22 カバー本体、22a 開口、22o 排出口、23 収容空間、24 ナット部材、25 軸受、26 回り止め機構、27 支持ブロック、28 係合部材、28a 第1係合部、28b 第2係合部、28c クーラント通路、29 スプリング、30 クーラントノズル、110 充填路、111,111B 軸方向通路、112a 第1径方向通路、112b 第2径方向通路、140 コレットチャック、171 内筒部、172 環状部、173 外筒部,G1,G2,G3,G4 間隙。

Claims (9)

  1. 切削工具を保持すると共に工作機械の回転軸に装着され、ウェット環境下で使用されるツールホルダであって、
    前記回転軸に固定されるシャンク部および該シャンク部とは反対側に設けられた工具取付部を有するホルダ本体と、
    軸受を介して前記ホルダ本体により同軸かつ回転自在に支持されると共に前記ホルダ本体の前記回転軸への装着に伴って前記工作機械の非回転部に連結される非回転要素と、
    を備え、
    前記軸受に連通する前記ホルダ本体と前記非回転要素との間隙には、潤滑剤が充填されていることを特徴とするツールホルダ。
  2. 請求項1に記載のツールホルダにおいて、
    前記ホルダ本体には、前記間隙に前記潤滑剤を充填するための充填路が形成されていることを特徴とするツールホルダ。
  3. 請求項2に記載のツールホルダにおいて、
    前記充填路は、前記ホルダ本体の軸心上に形成されると共に前記シャンク部側または前記工具取付部側で開口する軸方向通路と、該軸方向通路と前記間隙とを連通する径方向通路とを含むことを特徴とするツールホルダ。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載のツールホルダにおいて、
    前記ホルダ本体は、前記間隙の開口部と前記非回転要素の一部との少なくとも何れか一方を覆って該間隙へのクーラントの流入を規制するクーラントカバーを含むことを特徴とするツールホルダ。
  5. 請求項1から4の何れか一項に記載のツールホルダにおいて、
    前記ホルダ本体と前記非回転要素との前記間隙には、非接触式シールが配置されることを特徴とするツールホルダ。
  6. 請求項5に記載のツールホルダにおいて、
    前記非接触式シールに前記潤滑剤が充填されていることを特徴とするツールホルダ。
  7. 請求項1から6の何れか一項に記載のツールホルダにおいて、
    前記ホルダ本体が前記回転軸から取り外されている際に該ホルダ本体と係合して前記非回転要素の前記ホルダ本体に対する回転を規制すると共に、前記ホルダ本体が前記回転軸に取り付けられた際に前記工作機械の前記非回転部と係合して前記非回転要素の該非回転部に対する回転を規制する回り止め機構を更に備えることを特徴とするツールホルダ。
  8. 請求項1から7の何れか一項に記載のツールホルダにおいて、
    前記非回転要素は、前記切削工具を覆って切屑の収容空間を画成すると共に切屑の排出口を有する切屑カバーであることを特徴とするツールホルダ。
  9. 請求項1から8の何れか一項に記載のツールホルダにおいて、
    前記非回転要素は、クーラントを切削部に向けて噴き出すノズルを有することを特徴とするツールホルダ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023021754A1 (ja) * 2021-08-16 2023-02-23 エヌティーツール株式会社 冷却媒体噴射装置

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