JP2015032996A - 基地局装置、通信装置、制御方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 基地局が送信する参照信号による干渉を低減すること。【解決手段】 基地局装置は、通信装置に測定させるための参照信号について、1つ以上のフレームに含まれる複数のサブフレームのうち、参照信号を送信するサブフレームと送信しないサブフレームとの少なくともいずれかを特定する情報を通信装置へ通知し、情報に基づいて、参照信号を送信しないサブフレームにおいては参照信号を送信せずに、参照信号を送信するサブフレームにおいて参照信号を送信する。【選択図】 図4
Description
本発明は無線通信システムにおける干渉制御技術に関する。
移動通信システムにおいて、3GPP(Third Generation Partnership Project)の標準規格の1つである「LTE(Long Term Evolution)」が普及し始めている(非特許文献1)。また、近年、3GPPでは、LTEを更に高度化させた、LTE−Advancedに関する検討が行われている。LTE又はLTE−Advancedにおいては、基地局が送信する参照信号(CRS、Cell−Specific Reference Signal)が移動通信装置(端末)によって測定され、基地局への接続、チャネル推定等の用途で使用される。
3GPP TS36.201、"Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E−UTRA); LTE physical layer; General description"、V11.1.0、2012年12月
ここで、基地局は、送信するデータがない場合にも、移動通信装置の接続性を確保するために、参照信号を送信し続けることが想定されている。この場合、例えば、図1に示すように、移動通信装置がサービング基地局からデータを受信する際に、隣接セルの基地局からの参照信号によって干渉を受けてしまうという課題があった。以下、この課題が生じる例について説明する。
図1の例では、基地局装置A101は、移動通信装置102に対して参照信号とデータ信号とを送信している一方で、基地局装置B103は、データ信号を送信せずに参照信号を送信している。なお、図1の送信信号中、最小単位の正方形で示される時間・周波数区間はリソースエレメント(RE)である。そして、斜線で塗られた正方形は、例えばデータ信号部分を表し、黒塗りの正方形が参照信号を表している。基地局装置B103により送信される参照信号は、例えば移動通信装置104の基地局装置103への接続性を確保するために使用されるが、同時に、基地局装置101から移動通信装置102へ送信されるデータ信号に干渉することとなる。このため、移動通信装置102におけるデータの受信品質が劣化してしまう。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、参照信号による干渉を低減することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明による基地局装置は、通信装置に測定させるための参照信号について、1つ以上のフレームに含まれる複数のサブフレームのうち、当該参照信号を送信するサブフレームと送信しないサブフレームとの少なくともいずれかを特定する情報を通信装置へ通知する通知手段と、前記情報に基づいて、前記参照信号を送信しないサブフレームにおいては当該参照信号を送信せずに、前記参照信号を送信するサブフレームにおいて当該参照信号を送信する送信手段と、を有する。
上記目的を達成するため、本発明による通信装置は、1つ以上の基地局装置から、1つ以上のフレームに含まれる複数のサブフレームのうち、当該基地局装置が、当該参照信号を送信するサブフレームと送信しないサブフレームとの少なくともいずれかを特定する情報を取得する取得手段と、前記基地局装置が前記参照信号を送信しないサブフレームにおいては前記参照信号の測定を行わず、前記基地局装置が前記参照信号を送信するサブフレームにおいて前記参照信号の測定を行う測定手段と、を有する。
本発明によれば、参照信号による干渉を低減することが可能となる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本実施形態においては、基地局装置は、参照信号による隣接セルに存在する移動通信装置への干渉を抑制するために、一部のサブフレーム(SF)においてのみ参照信号を送信し、残りのSFでは参照信号を送信しないようにする。これにより、移動通信装置は、隣接セルの基地局装置からの参照信号による干渉を回避することができる。
しかしながら、移動通信装置が、基地局装置から参照信号が送信されていないことを知らずに参照信号の測定を行うと、その基地局装置からは十分な電力で信号を受信できないと判定し、その基地局装置へ接続することができなくなってしまう。このため、本実施形態では、基地局装置が、1つ以上のフレームに含まれる複数のサブフレーム(SF)のうち、参照信号を送信するSFと送信しないSFとの少なくともいずれかを特定する情報を移動通信装置へ通知する。そして、移動通信装置は、この通知された情報に基づいて、どのSFにおいて参照信号を測定すべきかを特定する。
具体的には、図2(a)〜(c)に一例として示すように、基地局装置は、1つ以上のフレームを単位として、その中に含まれる複数のサブフレームを、参照信号を送信するSFと参照信号を送信しないSFとに分ける。例えば、図2(a)では、基地局装置は、各フレームの2番目のSFを参照信号が送信されないSFとして分類し、残りのSFを参照信号が送信されるSFとして分類する。そして、基地局装置は、この分類に応じた参照信号の送信制御の実行に先立って、参照信号が送信されるSFの情報と送信されないSFの情報との少なくともいずれかを移動通信装置へ通知する。移動通信装置は、通知された情報に基づいて、各フレームの2番目のSFでは参照信号を測定せず、他のSFにおいて参照信号を測定するようにする。これにより、2番目のSFにおいては、参照信号による干渉を生じさせずに、かつ、そのSFにおける移動通信装置の参照信号の測定を防ぐことができるため、接続性やチャネル推定品質を維持しながら、干渉を低減することが可能となる。
また、基地局装置は、移動通信装置に送信するトラフィックの量が低く安定している場合は、例えば図2(b)のように、ほとんどのサブフレームにおいて参照信号を送信しないようにしてもよい。図2(b)の例の場合、基地局装置は、各フレームに含まれるサブフレームのうち、1番目のSFのみにおいて参照信号を送信する。このため、基地局装置は、この参照信号の送信制御を実行する前に、移動通信装置へ各フレームの1番目のSFのみで参照信号を送信することを示す情報とその他のSFでは参照信号を送信しないことを示す情報との少なくともいずれかを移動通信装置へ通知する。これにより、参照信号による干渉を大幅に削減することが可能となる。
なお、移動通信装置へ送信するトラフィックが存在するSFにおいては、参照信号も併せて送信される。換言すれば、参照信号が送信されないSFにおいてトラフィックは送信されない。したがって、基地局装置は、送信すべきトラフィックの量に応じて、参照信号を送信するSFと送信しないSF、特に参照信号を送信しないSFの数を決定してもよい。
また、基地局装置は、所定のSFにおいて干渉がない環境での移動通信装置に対する信号送信を望む場合に、隣接セルの基地局装置に対して、その所定のSFにおける参照信号の送信の停止を要求してもよい。基地局装置は、隣接セルの基地局装置から、この要求を取得すると、この要求に応じて、指定されたSFにおける参照信号の送信を停止してもよい。
また、各フレーム単位に参照信号の送信を停止するSFを定めずに、図2(c)に示すように、複数のフレームに跨って、参照信号の送信を停止するSFを定めてもよい。図2(c)の例では、基地局装置は、複数のフレームのうち、1番目のフレームの、1番目と3番目のSFにおいてのみ参照信号を送信し、他のSFでは参照信号を送信しない。この場合、基地局装置は、複数のフレームのうちどのSFにおいて参照信号を送信するかの情報と、複数のフレームのうちどのSFにおいて参照信号を送信しないかの情報との少なくともいずれかを移動通信装置へ通知する。これにより、参照信号を停止するサブフレームを、高い自由度で選択することができる。
以上のように、隣接セルの基地局装置が一部のSFにおいて参照信号の送信を停止するため、そのSFの間に移動通信装置が受信した信号は、その隣接セルの基地局装置からの干渉を受けずに済む。そして、移動通信装置は、受信信号において干渉が低減されるのに加えて、基地局装置から通知される情報に基づいて、参照信号が送信されるSFを知ることができるため、参照信号が存在するSFにおいてのみ参照信号の観測を実行することができる。したがって、参照信号が送信されていないSFにおいて誤って観測を実行し、基地局装置との接続を確保できなくなるということがなくなる。
以下では、基地局装置及び移動通信装置の構成及び処理の例を詳細に説明する。なお、本実施形態では、移動通信装置を例として説明するが、無線により基地局装置と通信する通信装置であればよく、以下で説明される移動通信装置は、例えば、1つの場所に固定されている通信装置と置き換えられてもよい。
(基地局装置及び移動通信装置のハードウェア構成例)
図3に基地局装置及び移動通信装置のハードウェア構成例を示す。基地局装置及び移動通信装置は、一例において、図3に示すような、同様のハードウェア構成を有し、例えば、CPU301、ROM302、RAM303、外部記憶装置304、及び通信装置305を有する。基地局装置及び移動通信装置では、例えばROM302、RAM303及び外部記憶装置304のいずれかに記録された、以下に示す基地局装置及び移動通信装置の各機能を実現するプログラムがCPU301により実行される。そして、基地局装置及び移動通信装置は、通信装置305を用いて、基地局と移動通信装置との間の通信、又は基地局間通信を行う。なお、図3では、基地局装置及び移動通信装置は、1つの通信装置305を有するとしているが、例えば、基地局装置が基地局間通信用の通信装置及び移動通信装置との間の通信装置を有するなどのように、複数の通信装置を有してもよい。
図3に基地局装置及び移動通信装置のハードウェア構成例を示す。基地局装置及び移動通信装置は、一例において、図3に示すような、同様のハードウェア構成を有し、例えば、CPU301、ROM302、RAM303、外部記憶装置304、及び通信装置305を有する。基地局装置及び移動通信装置では、例えばROM302、RAM303及び外部記憶装置304のいずれかに記録された、以下に示す基地局装置及び移動通信装置の各機能を実現するプログラムがCPU301により実行される。そして、基地局装置及び移動通信装置は、通信装置305を用いて、基地局と移動通信装置との間の通信、又は基地局間通信を行う。なお、図3では、基地局装置及び移動通信装置は、1つの通信装置305を有するとしているが、例えば、基地局装置が基地局間通信用の通信装置及び移動通信装置との間の通信装置を有するなどのように、複数の通信装置を有してもよい。
なお、基地局装置及び移動通信装置は、以下に説明する各機能を実行する専用のハードウェアを備えてもよいし、一部をハードウェアで実行し、プログラムを動作させるコンピュータでその他の部分を実行してもよい。また、以下の全機能をコンピュータとプログラムにより実行させてもよい。
(基地局装置の機能構成)
図4は、基地局装置の機能構成例を示すブロック図である。基地局装置は、例えば、参照信号送信制御部401、参照信号送信パターン通知部402、及び無線通信部403を有する。また、基地局装置は、場合によっては、他局情報収集部404と参照信号送信SF決定部405との少なくともいずれかを有してもよい。
図4は、基地局装置の機能構成例を示すブロック図である。基地局装置は、例えば、参照信号送信制御部401、参照信号送信パターン通知部402、及び無線通信部403を有する。また、基地局装置は、場合によっては、他局情報収集部404と参照信号送信SF決定部405との少なくともいずれかを有してもよい。
参照信号送信制御部401は、サブフレームごとに、参照信号を送信するか否かを制御する。このとき、参照信号を送信するか否かのパターンは予め定められていてもよい。すなわち、例えば、恒常的に送信すべきトラフィック量が少ないエリアをカバーする基地局装置は、所定数のフレームごとに、所定回数の予め定められたサブフレームにおいてのみ参照信号を送信することが定められていてもよい。また、例えば、時刻ごとに一定のパターンで送信すべきトラフィック量が変動するエリアをカバーする基地局装置に対しては、参照信号が送信されるサブフレームのパターンが、時間ごとに定められたパターンに従って自動的に切り替えられてもよい。
参照信号送信パターン通知部402は、参照信号送信制御部401が参照信号の送信と停止を行うパターンを、移動通信装置へ通知する情報として生成する。なお、参照信号送信パターン通知部402は、参照信号送信パターンが常に一定の場合は、不図示の記憶部に記憶されたそのパターンに基づいて通知する信号を生成してもよく、その場合は、参照信号送信制御部401からパターン情報を取得する必要はない。なお、参照信号送信パターンが一定の場合であっても、その基地局装置のエリアに新たに進入してきた移動通信装置にそのパターンを通知するために、参照信号送信パターン情報が周期的に送信されてもよい。
無線通信部403は、移動通信装置と通信を行う機能部である。参照信号送信パターンの通知と、参照信号、送信データがある場合は参照信号と共にデータ信号の送信を行う。また、本実施形態では詳細に説明しないが、信号の受信を含め、一般的な基地局装置としての、移動通信装置との間の無線通信を行う機能をも有する。
他局情報収集部404は、他の基地局装置の参照信号送信パターン、例えば、全ての隣接セルの基地局装置に関する参照信号送信パターンの情報を収集する。収集した情報は、参照信号送信パターン通知部402へ出力される。参照信号送信パターン通知部402は、収集された他の基地局装置に関する参照信号送信パターンをまとめて、移動通信装置へ通知する。なお、参照信号送信制御部401は、自局の参照信号送信パターンを他の基地局装置へ送信し、他の基地局装置が、同様に参照信号送信パターンを収集することができるようにする。
参照信号送信SF決定部405は、例えば、送信すべきトラフィック量が安定せず、場合によって参照信号を送信すべきサブフレームが増減する場合などに、そのときの状況に応じてどのサブフレームで参照信号を送信するかを決定する。また、参照信号送信SF決定部405は、例えば、他の基地局装置から、少なくとも一部のSFについての参照信号の送信の停止要求を取得した場合は、その要求に応じて、サブフレームの送信停止を決定する。そして、参照信号送信制御部401は、決定された参照信号送信パターンに応じて、参照信号の送信を制御することができる。
(移動通信装置の機能構成)
図5は、移動通信装置102及び104の機能構成例を示すブロック図である。移動通信装置は、例えば、無線通信部501、参照信号測定制御部502、及び参照信号測定部503を有する。
図5は、移動通信装置102及び104の機能構成例を示すブロック図である。移動通信装置は、例えば、無線通信部501、参照信号測定制御部502、及び参照信号測定部503を有する。
無線通信部501は、サービング基地局装置又は隣接セルの基地局装置から、参照信号送信パターンの情報を受信し、その情報を参照信号測定制御部502へ通知する。また、受信した信号を参照信号測定部503へ転送する。なお、本実施形態では詳細に説明しないが、無線通信部501は、信号の送信を含む、一般的な移動通信装置としての、基地局装置との間の無線通信を行う機能をも有する。
参照信号測定制御部502は、通知された情報に基づいて、参照信号の測定とその停止とを制御する。具体的には、基地局装置から参照信号を送信しないと通知されたサブフレームにおいては参照信号を測定せずに、参照信号が送信されるサブフレームにおいてのみ参照信号を測定するように、参照信号測定部503を制御する。なお、参照信号測定制御部502は、参照信号が送信されるサブフレームの少なくとも一部において参照信号を測定するように参照信号測定部503を制御すればよく、その全てのサブフレームにおいて参照信号を測定しなくてもよい。すなわち、参照信号測定制御部502は、参照信号を測定するサブフレームを、参照信号が送信されるサブフレームの中から自律的に選択してもよい。参照信号測定部503は、参照信号測定制御部502の制御に基づいて、参照信号の観測を行う。
なお、複数の基地局装置から個別に参照信号送信パターンを取得した場合、参照信号測定制御部502は、その複数の基地局装置のいずれもが参照信号を送信しないサブフレームでは参照信号を測定しないように、参照信号測定部503を制御する。そして、参照信号測定制御部502は、少なくとも1つの基地局装置が参照信号を送信するサブフレームにおいて参照信号を測定するように、参照信号測定部503を制御する。この場合、ある基地局装置について、その参照信号送信パターンを取得できるということは、その基地局装置が移動通信装置の在圏するセルの近隣のセル又は隣接セルの基地局装置であることを意味する。したがって、移動通信装置は、他の基地局装置から受信した参照信号送信パターンに応じてこのような基地局装置からの参照信号についても測定しておくことによって、例えば、その測定結果を用いて、移動時のハンドオフ先を決定することができる。
一方、参照信号測定制御部502は、サービング基地局から、複数の基地局装置の参照信号送信パターンの情報を一括して取得してもよい。この場合、参照信号測定制御部502は、その複数の基地局装置の中から、移動通信装置自身が所定値以上の電力で参照信号を受信できる、少なくとも一部の基地局装置を特定する。具体的には、移動通信装置は、例えば、自らの位置に応じて、どの基地局装置の参照信号を所定値以上の電力で受信できるはずかをサービング基地局に問い合わせてもよい。また、移動通信装置は、過去に測定した参照信号又はその他の信号に基づいて、参照信号を所定以上の電力で受信できるはずの基地局装置を特定してもよい。
そして、参照信号測定制御部502は、この特定された基地局についての参照信号送信パターンのみを抽出し、抽出したパターンに基づいて、参照信号を測定するサブフレームを決定する。具体的には、参照信号測定制御部502は、特定された基地局装置のいずれもが参照信号を送信しないサブフレームでは参照信号を測定しないことを決定する。また、参照信号測定制御部502は、特定された基地局装置の少なくとも1つが参照信号を送信するサブフレームにおいて参照信号を測定することを決定する。このように、他の基地局装置に関する参照信号送信パターンに従って近隣の基地局装置からの参照信号をも測定しておくことで、移動通信装置は、例えば、この測定結果を用いて、移動時のハンドオフ先を決定することができる。また、取得した参照信号送信フレーム情報のうち、不必要に多くの基地局装置の参照信号送信パターンを考慮しなくてもよくなり、参照信号の測定に関する処理量が軽減される。
(参照信号送信パターン情報の例)
図6〜図8を用いて、基地局装置から移動通信装置へ通知される参照信号送信パターンの情報の例について説明する。
図6〜図8を用いて、基地局装置から移動通信装置へ通知される参照信号送信パターンの情報の例について説明する。
図6は、1つ以上のフレームの各サブフレームにおいて、参照信号を送信するサブフレームをビット「0」で、参照信号を送信しないサブフレームをビット「1」で表すビットマップを参照信号送信パターンとした場合の例を示している。なお、図6とは逆に、参照信号を送信するサブフレームをビット「1」で、参照信号を送信しないサブフレームをビット「0」で表してもよい。図6の例では、例えば、0番目、2番目、3番目、及び7〜9番目のサブフレームにおいて参照信号が送信される。一方、1番目、4〜6番目のサブフレームにおいては、参照信号は送信されない。このように、各サブフレームに1ビットを割り当て、ビットマップとして参照信号を送信するか否かを通知することで、基地局装置と移動通信装置との間で、シンプルな構成で参照信号送信パターンを共有することが可能となる。
図7は、所定数のSFごとに繰り返し参照信号が送信されない場合に、参照信号が送信されないSFの先頭のサブフレーム番号を示すインデックス初期値と、参照信号が送信されないSFが出現する周期とを参照信号送信パターンとした場合の例を示している。図7の例では、3番目のサブフレームから4サブフレームごとに参照信号が送信されないことを示している。すなわち、この情報によって、3番目、7番目、11番目、…、4×n+3番目(nは整数)のサブフレームにおいて、参照信号が送信されないことが示されている。このように周期的に参照信号を送信しないサブフレームが生じる場合は、参照信号が送信されない最初のサブフレームのインデックスの初期値と、参照信号が送信されない周期の情報とを通知することにより、通知する情報量を削減することができる。
なお、2つ以上の周期の情報が同時に通知されてもよい。例えば、0番目のサブフレームから7サブフレーム周期、及び1番目のサブフレームから8サブフレーム周期で参照信号が送信されない、などの情報が通知されてもよい。この例の場合では、0番目、1番目、7番目、9番目、14番目、17番目…のサブフレームにおいて、参照信号が送信されないこととなる。なお、例えば、周期が同じ2つ以上の情報が送信される場合は、1つの情報における周期以外の周期の情報の通知は省略されてもよい。例えば、0番目と3番目のサブフレームから、4サブフレームごとに参照信号が送信されない、などのような指定においては、周期情報「4」は1回だけ送信されるようにしてもよい。同様に、最初に参照信号が送信されないサブフレームのインデックスの初期値が2つ以上の情報において共通する場合は、初期値の情報は1度だけ通知されてもよい。
図8は、基地局装置と移動通信装置との間で、予め複数の参照信号送信パターンを共有しておき、パターンを指定する情報を参照信号送信パターン情報として用いる場合の、共有される複数の参照信号送信パターンを概略的に示している。図8においては、パターンインデックス「1」は、2番目、12番目、22番目、及び32番目のサブフレームにおいて参照信号が送信されない参照信号送信パターンに対応する。同様に、パターンインデックス「2」は、3番目、11番目、23番目、及び31番目のサブフレームにおいて参照信号が送信されない参照信号送信パターンに対応する。基地局装置は、自らが使用する参照信号送信パターンに対応するパターンインデックスを移動通信装置に通知する。これにより、基地局装置は、いずれのSFにおいて参照信号を送信しないかの情報を少ない情報量で移動通信装置へ通知することが可能となる。
なお、図8の例では、参照信号を送信しないSFの数が4つの場合の例を示しているが、これに限られず、参照信号が送信されないSFの数が様々な値であってもよい。また、パターンインデックスは、例えばいくつかのグループに分けられて管理されてもよく、この場合は、基地局装置は、どのグループの、どのパターンを用いるかを移動通信装置へ通知してもよい。例えば、参照信号を送信しないSFの数に応じて、パターンをグループ化しておき、基地局装置は、参照信号を送信しないSFの数と、その数に応じたパターンのグループのうち、どのパターンを使用するかを、移動通信装置に通知してもよい。これにより、基地局装置は、少ない情報量で様々なパターンを移動通信装置へ通知することが可能となる。
なお、基地局装置は、上述の各パターン情報に加えて、複数のフレームのうち、参照信号を送信しないフレームが存在する場合は、そのフレームの情報を移動通信装置へ通知してもよい。すなわち、例えば図2(c)のようなパターンを用いる場合は、最初の(1番左の)フレーム以外では、参照信号が送信されないことを示す情報が、移動通信装置に通知されてもよい。また、最初のフレームについては、上述のパターン情報のいずれかにより参照信号送信パターン情報が通知されてもよい。
(基地局装置の処理)
続いて、基地局装置が実行する処理について説明する。図9は、基地局装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。基地局装置は、大まかには、参照信号送信パターンの情報を生成する処理(S901〜S905)と、生成した参照信号送信パターン情報を移動通信装置へ通知する処理(S906)とを実行する。なお、図9のフローには、場合によっては省略してもよい処理が含まれていることに留意されたい。
続いて、基地局装置が実行する処理について説明する。図9は、基地局装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。基地局装置は、大まかには、参照信号送信パターンの情報を生成する処理(S901〜S905)と、生成した参照信号送信パターン情報を移動通信装置へ通知する処理(S906)とを実行する。なお、図9のフローには、場合によっては省略してもよい処理が含まれていることに留意されたい。
まず、基地局装置は、送信すべきトラフィック量を特定し(S901)、隣接セルの基地局から参照信号の送信停止を要求するSFについての情報を取得する(S902)。トラフィック量の特定と、送信停止要求の取得とは、逆の順序で実行されてもよいし、いずれか又は両方が実行されなくてもよい。なお、これらの処理が共に実行されない場合は、S903の処理も実行されなくてもよい。
続いて、特定されたトラフィック量と取得した送信停止要求情報とに基づいて、参照信号の送信を停止すべきSFを決定し、参照信号送信パターンを決定する(S903)。なお、予め定められたパターンを使用する場合は、この処理は実行されなくてもよい。その後、隣接セルの参照信号送信パターンの情報を収集する(S904)。なお、各基地局装置が独自に参照信号送信パターンを移動通信装置に通知する場合には、この処理は実行されない。そして、使用する参照信号送信パターンの情報と、収集した場合は隣接セルの参照信号送信パターンとに基づいて、移動通信装置へ通知する参照信号送信パターン情報を生成する(S905)。情報が生成されると、基地局装置は、その情報を移動通信装置へ通知する(S906)。
(移動通信装置の処理)
図10に、移動通信装置が実行する処理の流れのフローチャートを示す。移動通信装置は、参照信号の測定に先立って、基地局装置から参照信号送信パターンを受信する(S1001)。ここで、サービング基地局から、サービングセルの隣接セルの基地局装置に関する参照信号送信パターンをも併せて受信した場合、移動通信装置は、その中から、少なくとも一部の参照信号の測定に用いる参照信号送信パターンを選択する。なお、複数の基地局装置からそれぞれ参照信号送信パターン情報を取得した場合は、このような選択処理は不要である。
図10に、移動通信装置が実行する処理の流れのフローチャートを示す。移動通信装置は、参照信号の測定に先立って、基地局装置から参照信号送信パターンを受信する(S1001)。ここで、サービング基地局から、サービングセルの隣接セルの基地局装置に関する参照信号送信パターンをも併せて受信した場合、移動通信装置は、その中から、少なくとも一部の参照信号の測定に用いる参照信号送信パターンを選択する。なお、複数の基地局装置からそれぞれ参照信号送信パターン情報を取得した場合は、このような選択処理は不要である。
そして、移動通信装置は、通知を受けた参照信号送信パターンに基づいて、参照信号が送信されないSFにおいては参照信号の測定を行わず、参照信号が送信されるSFにおいてのみ参照信号を測定する(S1002)。複数の基地局装置の参照信号送信パターンが存在する場合は、これらの基地局装置のうちいずれもが参照信号を送信しないサブフレームでは参照信号の測定を行わず、少なくともいずれかが参照信号を送信するサブフレームにおいて参照信号の測定を行う。
これにより、基地局装置は、参照信号を送信する頻度を抑えることが可能となるため、参照信号が隣接セルに存在する移動通信装置の通信に干渉することを抑えることが可能となる。一方で、移動通信装置は、参照信号が送信されるタイミングを正確に特定することができるようになるため、誤って参照信号が送信されないタイミングで参照信号を測定することによる不利益を受けずに済むようになる。したがって、基地局装置と移動通信装置との間の接続性やチャネル推定品質を担保しながら、システム全体としての干渉量を削減することが可能となる。
Claims (17)
- 通信装置に測定させるための参照信号について、1つ以上のフレームに含まれる複数のサブフレームのうち、当該参照信号を送信するサブフレームと送信しないサブフレームとの少なくともいずれかを特定する情報を通信装置へ通知する通知手段と、
前記情報に基づいて、前記参照信号を送信しないサブフレームにおいては当該参照信号を送信せずに、前記参照信号を送信するサブフレームにおいて当該参照信号を送信する送信手段と、
を有することを特徴とする基地局装置。 - 前記情報は、前記複数のサブフレームのうち、前記参照信号を送信するサブフレームと送信しないサブフレームとを特定するビットマップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。 - 前記情報は、前記複数のサブフレームのうち、前記参照信号を送信しないサブフレームが生じる周期を示す情報を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。 - 前記情報は、前記複数のサブフレームのうちどのサブフレームにおいて前記参照信号が送信されるか又は送信されないかが特定される予め定められた複数のパターンのうち、いずれのパターンに従って前記参照信号が送信されるかを特定する情報を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。 - 前記情報は、前記1つ以上のフレームのうち、前記参照信号を送信するフレームと送信しないフレームとの少なくともいずれかを特定する情報を含む、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の基地局装置。 - 他の基地局装置についての前記情報を収集する収集手段をさらに有し、
前記通知手段は、前記基地局装置についての前記情報と共に、前記他の基地局装置についての前記情報を、通信装置へ通知する、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の基地局装置。 - 前記収集手段は、前記基地局装置によるセルの隣接セルに関する前記他の基地局装置についての前記情報を収集する、
ことを特徴とする請求項6に記載の基地局装置。 - 送信すべきトラフィックの量に基づいて、前記参照信号を送信するサブフレームと送信しないサブフレームとを決定する決定手段をさらに有する、
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の基地局装置。 - 前記複数のサブフレームの少なくとも一部について前記参照信号の送信を停止する要求を、他の基地局装置から取得する取得手段と、
取得した前記要求に基づいて、前記参照信号を送信するサブフレームと送信しないサブフレームとを決定する決定手段と、
をさらに有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の基地局装置。 - 1つ以上の基地局装置から、1つ以上のフレームに含まれる複数のサブフレームのうち、当該基地局装置が参照信号を送信するサブフレームと送信しないサブフレームとの少なくともいずれかを特定する情報を取得する取得手段と、
前記基地局装置が前記参照信号を送信しないサブフレームにおいては前記参照信号の測定を行わず、前記基地局装置が前記参照信号を送信するサブフレームにおいて前記参照信号の測定を行う測定手段と、
を有することを特徴とする通信装置。 - 前記取得手段が、1つの基地局装置から、複数の基地局装置についての前記情報を取得し、
前記測定手段は、取得した情報に基づいて、前記複数の基地局装置の少なくとも一部の基地局装置について、当該少なくとも一部の基地局のいずれもが前記参照信号を送信しないサブフレームにおいては前記参照信号の測定を行わず、当該少なくとも一部の基地局のいずれかが前記参照信号を送信するサブフレームにおいて、前記参照信号の測定を行う、
ことを特徴とする請求項10に記載の通信装置。 - 前記複数の基地局装置のうち、前記参照信号が所定値以上の電力で受信される基地局装置を特定する特定手段をさらに有し、
前記測定手段は、特定された基地局装置のいずれもが前記参照信号を送信しないサブフレームにおいては前記参照信号の測定を行わず、特定された基地局装置のいずれかが前記参照信号を送信するサブフレームにおいて、前記参照信号の測定を行う、
ことを特徴とする請求項11に記載の通信装置。 - 前記取得手段は、複数の基地局装置のそれぞれから、それぞれの基地局装置についての前記情報を取得し、
前記測定手段は、前記複数の基地局装置のいずれもが前記参照信号を送信しないサブフレームにおいては前記参照信号の測定を行わず、前記複数の基地局装置のいずれかが前記参照信号を送信するサブフレームにおいて、前記参照信号の測定を行う、
ことを特徴とする請求項10に記載の通信装置。 - 基地局装置の制御方法であって、
通知手段が、通信装置に測定させるための参照信号について、1つ以上のフレームに含まれる複数のサブフレームのうち、当該参照信号を送信するサブフレームと送信しないサブフレームとの少なくともいずれかを特定する情報を通信装置へ通知する通知工程と、
送信手段が、前記情報に基づいて、前記参照信号を送信しないサブフレームにおいては当該参照信号を送信せずに、前記参照信号を送信するサブフレームにおいて当該参照信号を送信する送信工程と、
を有することを特徴とする制御方法。 - 通信装置の制御方法であって、
取得手段が、1つ以上の基地局装置から、1つ以上のフレームに含まれる複数のサブフレームのうち、当該基地局装置が参照信号を送信するサブフレームと送信しないサブフレームとの少なくともいずれかを特定する情報を取得する取得工程と、
測定手段が、前記基地局装置が前記参照信号を送信しないサブフレームにおいては前記参照信号の測定を行わず、前記基地局装置が前記参照信号を送信するサブフレームにおいて前記参照信号の測定を行う測定工程と、
を有することを特徴とする制御方法。 - 基地局装置が有するコンピュータに、
通信装置に測定させるための参照信号について、1つ以上のフレームに含まれる複数のサブフレームのうち、当該参照信号を送信するサブフレームと送信しないサブフレームとの少なくともいずれかを特定する情報を通信装置へ通知する通知工程と、
前記情報に基づいて、前記参照信号を送信しないサブフレームにおいては当該参照信号を送信せずに、前記参照信号を送信するサブフレームにおいて当該参照信号を送信する送信工程と、
を実行させるためのプログラム。 - 通信装置が有するコンピュータに、
1つ以上の基地局装置から、1つ以上のフレームに含まれる複数のサブフレームのうち、当該基地局装置が参照信号を送信するサブフレームと送信しないサブフレームとの少なくともいずれかを特定する情報を取得する取得工程と、
前記基地局装置が前記参照信号を送信しないサブフレームにおいては前記参照信号の測定を行わず、前記基地局装置が前記参照信号を送信するサブフレームにおいて前記参照信号の測定を行う測定工程と、
を実行させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2013161317A JP2015032996A (ja) | 2013-08-02 | 2013-08-02 | 基地局装置、通信装置、制御方法及びプログラム |
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- 2013-08-02 JP JP2013161317A patent/JP2015032996A/ja active Pending
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