JP2015031517A - 植物体の病原菌感染診断方法及び病原菌感染診断装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】病原菌感染の有無を早期に診断できるとともに、問題となる病原菌の種類を特定できる病原菌感染診断方法の提供。
【解決手段】検出対象となる病原菌自体及び当該病原菌が分泌する水溶性分泌物質の蛍光スペクトルから1又は複数の励起波長及び蛍光波長を決定するステップと、植物体自体又は植物体に接触する、若しくは接触した物質から選択される被検物質に対して、上記1又は複数の励起波長に対応する励起光を照射し、上記1又は複数の蛍光波長に対応する蛍光を測定するステップと、上記1又は複数の蛍光波長に対応する蛍光が全て検出された場合に前記病原菌に感染している、又は感染するおそれがあると診断するステップと、を含む、植物体の病原菌感染診断方法。
【選択図】図15
【解決手段】検出対象となる病原菌自体及び当該病原菌が分泌する水溶性分泌物質の蛍光スペクトルから1又は複数の励起波長及び蛍光波長を決定するステップと、植物体自体又は植物体に接触する、若しくは接触した物質から選択される被検物質に対して、上記1又は複数の励起波長に対応する励起光を照射し、上記1又は複数の蛍光波長に対応する蛍光を測定するステップと、上記1又は複数の蛍光波長に対応する蛍光が全て検出された場合に前記病原菌に感染している、又は感染するおそれがあると診断するステップと、を含む、植物体の病原菌感染診断方法。
【選択図】図15
Description
本発明は、植物体の病原菌感染診断方法及び病原菌感染診断装置に関する。
植物体が病原菌に感染しているか否かを診断する方法として、例えば、特許文献1に開示された方法がある。特許文献1に記載の方法は、植物体の病原菌感染診断方法であって、前記植物体の診断対象部位及び該診断対象部位周辺の健常部位に、300〜500nmの波長の第1の励起光を照射する励起光照射工程と、前記診断対象部位及び前記健常部位からの近赤外蛍光を検出する第1の蛍光検出工程と、前記診断対象部位及び前記健常部位からの410nm以上の波長の可視光蛍光を検出する第2の蛍光検出工程と、診断工程と、を含み、前記診断工程においては、前記第1の蛍光検出工程により検出された前記診断対象部位における蛍光強度が、前記第1の蛍光検出工程により検出された前記健常部位における蛍光強度を100%としたときに50%未満であり、かつ、前記第2の蛍光検出工程により検出された前記診断対象部位の蛍光強度が、前記第2の蛍光検出工程により検出された前記健常部位における蛍光強度を100%としたときに150%より大きい場合に、前記植物体が病原菌に感染していると診断し、前記第1の蛍光検出工程により検出された前記診断対象部位における蛍光強度が、前記第1の蛍光検出工程により検出された前記健常部位における蛍光強度を100%としたときに50%以上であり、かつ、前記第2の蛍光検出工程により検出された前記診断対象部位の蛍光強度が、前記第2の蛍光検出工程により検出された前記健常部位における蛍光強度を100%としたときに150%以下である場合に、前記植物体が前記病原菌に感染していないと診断する、植物体の病原菌感染診断方法である。
特許文献1に記載の方法では、クロロフィルに由来する近赤外蛍光及び病原菌に由来する可視光蛍光の両方の蛍光を検出することにより、病原菌に感染しているか否かを確度よく診断することができるものである。一方、感染している病原菌の種類を特定することは困難である。
ところで、植物育種において、植物体の病原菌感染予防及び防除は、一般的に農薬を用いて行われる。しかしながら、頻繁な予防的散布、及び過剰防除による耐性菌の出現が問題となってきている。また、最近では環境負荷などの問題や消費者意識の変化などから低農薬化が一部では行われてきているものの、多くの生産者は病原菌感染への不安から許容されている範囲での農薬散布を積極的に行っているのが実情である。
これらの問題の一つの解決方法として、適量の農薬散布を的確なタイミングで行うことが有効であると考えられる。そのためには、病原菌感染の有無を早期に診断できるとともに、問題となる病原菌の種類を特定できる診断方法が必要である。
そこで、本発明は、病原菌感染の有無を早期に診断できるとともに、問題となる病原菌の種類を特定できる病原菌感染診断方法及び病原菌感染診断装置の提供を目的とする。
本発明は、植物体の病原菌感染診断方法であって、検出対象となる病原菌自体及び当該病原菌が分泌する水溶性分泌物質の蛍光スペクトルから1又は複数の励起波長及び蛍光波長を決定するステップと、植物体自体又は植物体に接触する、若しくは接触した物質から選択される被検物質に対して、上記1又は複数の励起波長に対応する励起光を照射し、上記1又は複数の蛍光波長に対応する蛍光を測定するステップと、上記1又は複数の蛍光波長に対応する蛍光が検出された場合に上記病原菌に感染している、又は感染するおそれがあると診断するステップと、を含む、植物体の病原菌感染診断方法を提供する。
本発明は、本発明者らが、植物体の病原菌がそれぞれ固有の自家蛍光スペクトルを有することを見出したことに基づいている。すなわち、本発明の植物体の病原菌感染診断方法によれば、病原菌固有の自家蛍光スペクトルに基づいて、病原菌感染の有無を診断する(すなわち、病原菌に感染している、又は感染するおそれがあると診断する)ため、病原菌の種類をも特定した高感度な診断が可能である。また、病原菌固有の自家蛍光スペクトルに基づいているため、初期段階での発見が可能となる。さらに、病原菌の種類も特定できることから、適量の農薬散布を的確なタイミングで行うことも可能となる。
上記病原菌感染診断方法における病原菌は、イチゴ炭疽病菌、メロン炭疽病菌、イチゴうどんこ病菌、小麦うどんこ病菌、トマト萎凋病菌、イチゴ萎凋病菌及びハクサイ萎凋病菌からなる群より選択される1種又は2種以上であってもよい。
上記病原菌感染診断方法において、上記被験物質は水を含むことが好ましい。被験物質が水を含むことにより、病原菌が分泌する水溶性分泌物質が水不溶性物質から分離されるため、より一層精度の高い診断が可能となる。
本発明はまた、植物体の病原菌感染診断装置であって、植物体自体又は植物体に接触する、若しくは接触した物質から選択される被検物質に、検出対象となる病原菌自体及び当該病原菌が分泌する水溶性分泌物質の1又は複数の励起波長の励起光を照射する励起光照射手段と、上記植物体からの1又は複数の蛍光波長の蛍光を検出する蛍光検出手段と、を備える、植物体の病原菌感染診断装置を提供する。
上記病原菌感染診断装置によれば、励起光照射手段により、上記被験物質に病原菌自体及び当該病原菌が分泌する水溶性分泌物質の1又は複数の励起波長の励起光が照射される。この励起光は病原菌自体及び当該病原菌が分泌する水溶性分泌物質を励起し、当該励起光に対応する自家蛍光が発せられ、当該蛍光が病原菌感染診断装置の蛍光検出手段により検出される。被検物質に病原菌が存在する場合、上記蛍光が検出される。本発明の病原菌感染診断装置は、病原菌固有の自家蛍光スペクトルに基づいて決定される自家蛍光を検出することにより、病原菌感染の有無を高感度に診断することができる。
上記励起光照射手段は、1又は複数の光源を含んでいてもよい。
上記蛍光検出手段は、1つ又は複数の蛍光検出器を含んでいてもよい。また、上記蛍光検出手段は、1次元蛍光検出器及び2次元蛍光検出器のうち少なくとも1種であってもよい。
上記病原菌感染診断装置は、上記蛍光検出手段により検出された蛍光の強度が閾値を超えた場合に、上記検出対象となる病原菌に感染していること、又は感染するおそれがあることを示す表示手段を更に備えていてもよい。
上記病原菌感染診断装置は、イチゴ炭疽病菌、メロン炭疽病菌、イチゴうどんこ病菌、小麦うどんこ病菌、トマト萎凋病菌、イチゴ萎凋病菌及びハクサイ萎凋病菌からなる群より選択される1種又は2種以上の病原菌用であってもよい。
本発明の植物体の病原菌感染診断方法及び病原菌感染診断装置は、病原菌固有の自家蛍光スペクトルに基づいて、病原菌感染の有無を診断するため、病原菌の種類をも特定した高感度な診断が可能である。したがって、初期段階での発見が可能となり、また、病原菌の種類も特定できることから、適量の農薬散布を的確なタイミングで行うことも可能となる。したがって、低農薬化や耐性菌出現の低減が可能となる。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
〔病原菌感染診断方法〕
本発明の植物体の病原菌感染診断方法は、検出対象となる病原菌自体及び当該病原菌が分泌する水溶性分泌物質の蛍光スペクトルから1又は複数の励起波長及び蛍光波長を決定するステップ(以下、「決定ステップ」ともいう。)と、植物体自体又は植物体に接触する、若しくは接触した物質から選択される被検物質に対して、上記1又は複数の励起波長に対応する励起光を照射し、上記1又は複数の蛍光波長に対応する蛍光を測定するステップ(以下、「測定ステップ」ともいう。)と、上記1又は複数の蛍光波長に対応する蛍光が検出された場合に上記病原菌に感染している、又は感染するおそれがあると診断するステップ(以下、「診断ステップ」ともいう。)と、を含む。
本発明の植物体の病原菌感染診断方法は、検出対象となる病原菌自体及び当該病原菌が分泌する水溶性分泌物質の蛍光スペクトルから1又は複数の励起波長及び蛍光波長を決定するステップ(以下、「決定ステップ」ともいう。)と、植物体自体又は植物体に接触する、若しくは接触した物質から選択される被検物質に対して、上記1又は複数の励起波長に対応する励起光を照射し、上記1又は複数の蛍光波長に対応する蛍光を測定するステップ(以下、「測定ステップ」ともいう。)と、上記1又は複数の蛍光波長に対応する蛍光が検出された場合に上記病原菌に感染している、又は感染するおそれがあると診断するステップ(以下、「診断ステップ」ともいう。)と、を含む。
(決定ステップ)
このステップでは、検出対象となる病原菌自体及び当該病原菌が分泌する水溶性分泌物質の蛍光スペクトルから1又は複数の励起波長及び蛍光波長を決定する。上述したとおり、植物体の病原菌はそれぞれ固有の自家蛍光スペクトルを有する。病原菌の種類に応じて、自家蛍光は1つのみ(すなわち、1つの励起波長及び1つの蛍光波長)の場合もあるし、自家蛍光が複数(すなわち、複数の励起波長と、それらにそれぞれ対応する複数の蛍光波長)の場合もある。
このステップでは、検出対象となる病原菌自体及び当該病原菌が分泌する水溶性分泌物質の蛍光スペクトルから1又は複数の励起波長及び蛍光波長を決定する。上述したとおり、植物体の病原菌はそれぞれ固有の自家蛍光スペクトルを有する。病原菌の種類に応じて、自家蛍光は1つのみ(すなわち、1つの励起波長及び1つの蛍光波長)の場合もあるし、自家蛍光が複数(すなわち、複数の励起波長と、それらにそれぞれ対応する複数の蛍光波長)の場合もある。
決定ステップでは、検出対象とする病原菌の蛍光スペクトルから、測定ステップで使用する励起波長及びそれに対応する蛍光波長を決定する。病原菌が複数の自家蛍光を有する場合、それら全ての励起波長及び蛍光波長を測定ステップで使用することが好ましい。これにより、より精度の高い診断が可能となる。
各病原菌固有の蛍光スペクトルは、予め取得しておいてもよい。蛍光スペクトルの取得方法としては、例えば、病原菌を無蛍光培地で培養した後、培地を脱イオン水で洗浄し、洗浄水を回収することによって、病原菌自体及び当該病原菌が分泌する水溶性分泌物質を得ることができる。次いで、回収した洗浄水を、蛍光分光光度計を用いて、波長200〜650nmで励起、波長300〜800nmで蛍光計測することにより蛍光スペクトルを得ることができる。図1〜3に、自家蛍光スペクトルの一例として、イチゴ炭疽病菌(MAFF番号238554)、イチゴうどんこ病菌(Sphaerotheca humuli)及びムギうどんこ病菌(Blumeria graminis)の自家蛍光スペクトルを示す。
(測定ステップ)
このステップでは、植物体自体又は植物体に接触する、若しくは接触した物質から選択される被検物質に対して、決定ステップで決定した励起波長に対応する励起光を照射し、蛍光波長に対応する蛍光を測定する。
このステップでは、植物体自体又は植物体に接触する、若しくは接触した物質から選択される被検物質に対して、決定ステップで決定した励起波長に対応する励起光を照射し、蛍光波長に対応する蛍光を測定する。
被験物質は、植物体自体又は植物体に接触する、若しくは接触した物質から選択される。植物体自体を被験物質として病原菌の自家蛍光を測定することで、植物体に病原菌が存在するか否かを診断することが可能となる。また、植物体を純水、イオン交換水、水道水等で洗浄して得られる洗浄液(水溶液)を被験物質としてもよい。植物体は、葉、茎、根、花、果実等のいずれを測定対象としてもよい。
また、上記被験物質として、植物体に接触する、若しくは接触した物質を使用してもよい。具体的には、上述の洗浄液、又は土壌、散布水、排水若しくは循環水溶液等が挙げられる。本来病原菌に感染するのは植物体自体であるが、土壌、散布水、排水、循環水溶液等に病原菌は潜んでいる。また、水は植物体が感染したときには、他の植物体に対して感染源になる場合もある。そのため、植物体のみならず土壌、散布水、排水、循環水溶液等のモニタリングも重要である。これにより将来的な感染のおそれ(可能性)を診断することができる。例えば、温室等の施設栽培においては、その排水中の病原菌を自動モニタリングすることによって将来的な感染の可能性を診断できる。
(診断ステップ)
このステップでは、上記1又は複数の蛍光波長に対応する蛍光が検出された場合に上記病原菌に感染している、又は感染するおそれがあると診断する。具体的には、例えば、病原菌が存在していないことが確かめられている対照と比較して、検出された蛍光強度が高い場合に蛍光が検出されたと判断してよい。
このステップでは、上記1又は複数の蛍光波長に対応する蛍光が検出された場合に上記病原菌に感染している、又は感染するおそれがあると診断する。具体的には、例えば、病原菌が存在していないことが確かめられている対照と比較して、検出された蛍光強度が高い場合に蛍光が検出されたと判断してよい。
(病原菌)
本発明の病原菌感染診断方法を適用する対象となる病原菌としては、植物が感染する病原菌であれば種類を問わない。具体的には、例えば、炭疽病菌、うどんこ病菌、萎凋病菌半身萎凋病菌、萎黄病菌、葉カビ病菌、すすカビ病菌、つる割れ病菌が挙げられる。図4〜13には、各種病原菌の自家蛍光の励起波長と蛍光波長を示した。図14は、これらの分布を示すグラフである。
本発明の病原菌感染診断方法を適用する対象となる病原菌としては、植物が感染する病原菌であれば種類を問わない。具体的には、例えば、炭疽病菌、うどんこ病菌、萎凋病菌半身萎凋病菌、萎黄病菌、葉カビ病菌、すすカビ病菌、つる割れ病菌が挙げられる。図4〜13には、各種病原菌の自家蛍光の励起波長と蛍光波長を示した。図14は、これらの分布を示すグラフである。
炭疽病菌としては、グロメレラ(Glomerella)属、コレトトリカム(Colletotrichum)属等の炭疽病菌が挙げられ、例えば、グロメレラ・シングラータ(Glomerella cingulata)、コレトトリカム・アキュテータム(Colletotrichum acutatum)、コレトトリカム・グロエオスポリオイデス(Colletotrichum gloesporioides)等が挙げられる。
うどんこ病菌としては、ウドンコカビ科(Erysiphaceae)に属する子嚢菌類が挙げられ、例えば、スファエロテカ・パンノサ(Sphaerotheca pannosa)、スファエロテカ・フムリ(Sphaerotheca humuli)、スファエロテカ・キュキュルビタエ(Sphaerotheca cucurbitae)、スファエロテカ・フリジネア(Sphaerotheca fuliginea)、オイディウム・リコペルシシ(Oidium lycopersici)、ウンシヌラ・シムランス(Uncinula simulans)、エリシフェ・ネカトル(Erysiphe necator)、エリシフェ・ポリゴニ(Erysiphe polygoni)、ブルメリア・グラミニス(Blumeria graminis)、フィラクチニア・モリコラ(Phyllactinia moricola)等が挙げられる。
萎凋病菌としては、ネコブカビ(Plasmodiophora)属、スクレロチニア(Sclerotinia)属、フザリウム(Fusarium)属、バーティシリウム(Verticillium)属等の萎凋病菌が挙げられ、例えば、プラスモディフォラ・ブラシカエ(Plasmodiophora brassicae)、スクレロチニア・スクレロチウム(Sclerotinia sclerotiorum)、フザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)、フザリウム・ソラニ(Fusarium solani)、バーティシリウム・ダリエ(Verticillium dahliae)、バーティシリウム・アルボ・アトラム(Verticillium albo−atrum)等が挙げられる。
(植物体)
本発明の方法により診断できる植物としては、草本でも木本でもよい。また、種子植物、シダ植物、コケ植物であってもよいが、種子植物が好ましい。その中でも、イチゴ、スイカ、メロン、キュウリ、トウガン、カボチャ、ナス、トウガラシ、ピーマン、トマト、ムギ、ハクサイ、マンゴー、ナシ、カキ、リンゴ、ブドウ、シクラメン、ベゴニア、バラ、ユリ、シバ、チャが好ましい。
本発明の方法により診断できる植物としては、草本でも木本でもよい。また、種子植物、シダ植物、コケ植物であってもよいが、種子植物が好ましい。その中でも、イチゴ、スイカ、メロン、キュウリ、トウガン、カボチャ、ナス、トウガラシ、ピーマン、トマト、ムギ、ハクサイ、マンゴー、ナシ、カキ、リンゴ、ブドウ、シクラメン、ベゴニア、バラ、ユリ、シバ、チャが好ましい。
〔病原菌感染診断装置〕
図15〜18は、それぞれ本発明の一実施形態に係る病原菌感染診断装置を示す模式図である。図15に示す病原菌感染診断装置100は、1の励起波長及び蛍光波長による診断に用いられる。図16に示す病原菌感染診断装置110、図17に示す病原菌感染診断装置120、及び図18に示す病原菌感染診断装置130は、それぞれ複数の励起波長及び蛍光波長による診断に用いられる。
図15〜18は、それぞれ本発明の一実施形態に係る病原菌感染診断装置を示す模式図である。図15に示す病原菌感染診断装置100は、1の励起波長及び蛍光波長による診断に用いられる。図16に示す病原菌感染診断装置110、図17に示す病原菌感染診断装置120、及び図18に示す病原菌感染診断装置130は、それぞれ複数の励起波長及び蛍光波長による診断に用いられる。
(励起光照射手段)
励起光照射手段1は、被験試料3に励起光(励起光71及び励起光72)を照射する。励起光照射手段1としては、例えば、200〜650nmの波長の光を照射できる光源(光源11及び光源12)である。このような光源としては、例えば、発光ダイオード(LED)、レーザー半導体(LD)、固体レーザー、液体レーザー、ガスレーザー、自由電子レーザー、化学レーザー等のレーザー、水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、重水素ランプ、ハロゲンランプ、蛍光灯を挙げることができ、この中でも水銀ランプ、重水素ランプ、キセノンランプ並びに半導体光源であるLED及びLDが好ましい。
励起光照射手段1は、被験試料3に励起光(励起光71及び励起光72)を照射する。励起光照射手段1としては、例えば、200〜650nmの波長の光を照射できる光源(光源11及び光源12)である。このような光源としては、例えば、発光ダイオード(LED)、レーザー半導体(LD)、固体レーザー、液体レーザー、ガスレーザー、自由電子レーザー、化学レーザー等のレーザー、水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、重水素ランプ、ハロゲンランプ、蛍光灯を挙げることができ、この中でも水銀ランプ、重水素ランプ、キセノンランプ並びに半導体光源であるLED及びLDが好ましい。
励起光71及び励起光72は、検出対象となる病原菌自体及び当該病原菌が分泌する水溶性分泌物質の自家蛍光の励起波長を有する。励起波長は複数あってもよい。図15は1つの励起波長による照射のみ行う場合を示しており、励起光71のみ図示してある。図16〜18は2つの励起波長による照射を行う場合を示しており、励起光71及び励起光72を図示してある。また、図示はしていないが、励起波長が3以上あってもよい。
所望の波長の励起光71及び励起光72を得るために、励起光照射手段1に分光素子(分光素子41及び分光素子42)を設けてもよい。分光素子41及び分光素子42としては、例えば、バンドパスフィルター、長波長カットフィルター、短波長カットフィルターが挙げられる。また、被験物質3が植物体自体である場合、植物体への影響を低減するために、励起光71及び励起光72は、植物体に照射される光強度が低いことが好ましく、例えば、検出器がCCDの場合、受光面での強度が0.01〜100ルクスが好ましく、検出器が冷却CCDの場合、受光面での強度が0.00000001〜0.01ルクスが好ましい。
(蛍光検出手段)
蛍光検出手段2は、被験物質3からの蛍光(蛍光81及び蛍光82)を検出する。蛍光検出手段2としては、例えば、300〜800nmの波長の光を検出できる蛍光検出器(蛍光検出器21及び蛍光検出器22)であればよい。蛍光検出器21及び蛍光検出器22としては、例えば、ラインセンサー型のCCD、ラインセンサー型のCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)、フォトダイオードアレイや、スポット型検出器であるフォトダイオード、PMT(Photomultiplier Tube、光電子増倍管)等の1次元蛍光検出器や、2次元CCDや2次元CMOS等の2次元蛍光検出器を挙げることができる。1次元蛍光検出器では、検出した蛍光の蛍光強度をそのまま数値として測定することができる。2次元蛍光検出器では、検出した蛍光の蛍光強度を画像として確認することができる。また、2次元蛍光検出器を用いた場合でも、画像の画素から蛍光強度を数値として測定することができる。1次元蛍光検出器を用いた場合、装置の構成が簡単になるという利点があり、2次元蛍光検出器を用いた場合、蛍光を視覚的に確認できるという利点がある。なお、1次元蛍光検出器を用いる場合であっても、ラインセンサー型CCDやラインセンサー型CMOSを用いてスキャンしたり、PMT等のスポット型検出器を用いてスキャンしたりすることによって、被験物質3からの蛍光を2次元で検出することは可能である。
蛍光検出手段2は、被験物質3からの蛍光(蛍光81及び蛍光82)を検出する。蛍光検出手段2としては、例えば、300〜800nmの波長の光を検出できる蛍光検出器(蛍光検出器21及び蛍光検出器22)であればよい。蛍光検出器21及び蛍光検出器22としては、例えば、ラインセンサー型のCCD、ラインセンサー型のCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)、フォトダイオードアレイや、スポット型検出器であるフォトダイオード、PMT(Photomultiplier Tube、光電子増倍管)等の1次元蛍光検出器や、2次元CCDや2次元CMOS等の2次元蛍光検出器を挙げることができる。1次元蛍光検出器では、検出した蛍光の蛍光強度をそのまま数値として測定することができる。2次元蛍光検出器では、検出した蛍光の蛍光強度を画像として確認することができる。また、2次元蛍光検出器を用いた場合でも、画像の画素から蛍光強度を数値として測定することができる。1次元蛍光検出器を用いた場合、装置の構成が簡単になるという利点があり、2次元蛍光検出器を用いた場合、蛍光を視覚的に確認できるという利点がある。なお、1次元蛍光検出器を用いる場合であっても、ラインセンサー型CCDやラインセンサー型CMOSを用いてスキャンしたり、PMT等のスポット型検出器を用いてスキャンしたりすることによって、被験物質3からの蛍光を2次元で検出することは可能である。
蛍光81及び蛍光82は、検出対象となる病原菌自体及び当該病原菌が分泌する水溶性分泌物質の自家蛍光の蛍光波長を有する。蛍光波長の数は、励起波長の数と同じである。
被検物質3から放出される光8から所望の波長の蛍光81及び蛍光82を得るために、蛍光検出手段2に分光素子(分光素子51及び分光素子52)を設けてもよい。分光素子51及び分光素子52としては、例えば、分光素子41及び分光素子42で例示したものが挙げられる。
励起光が複数ある場合、励起光照射手段1は、複数の励起光を同時に照射してもよいし、それぞれ異なるタイミングで照射してもよい。複数の励起光を同時に照射する場合、それぞれの励起光に由来する蛍光の同時検出が容易になる。また、複数の励起光をそれぞれ異なるタイミングで照射する場合、それぞれの励起光に由来する蛍光を精度よく検出することができる。例えば、励起光71と励起光72とを同時に照射するために、励起光71と励起光72とを通過させるフィルター等の分光素子を用いてもよい。また、励起光71と励起光72とをそれぞれ異なるタイミングで照射するために、図16のように、それぞれの励起光71,72を通過させるためのフィルター41,42を入れ替えて使用してもよい。
被験物質に照射される光は、励起光71と励起光72以外の波長の光を含んでいてもよいが、含まないことが好ましい。被験物質に照射される光の総光強度を100%としたときに、励起光71と励起光72以外の光の光強度は、好ましくは0.1%未満、より好ましくは0.01%未満、さらに好ましくは0.001%未満である。
励起光照射手段1は、図16に示すように1つの光源11であってもよいし、複数の光源であってもよい。図17は、複数の光源(光源11及び光源12)を用いて励起光71と励起光72とを照射する実施形態にかかる、植物体の病原菌感染診断装置120を示す図である。励起光71と励起光72とは、それぞれ異なる光源11,12から照射される。ただし、分光素子を用いたり、異なるタイミングで照射したりすることによって、光源11,12それぞれが励起光71と励起光72との両方を照射することも可能である。
また、蛍光検出手段2は、図15〜17に示すように1つの検出器21であってもよいし、複数の検出器であってもよい。図18は、複数の検出器(検出器21及び検出器22)を用いて蛍光81及び蛍光82を検出する実施形態にかかる、植物体の病原菌感染診断装置130を示す図である。励起光71と励起光72とが、それぞれ異なる光源11,12から照射され、被験物質3からの光8が分光素子51,52によってそれぞれ蛍光81及び蛍光82に分光され、それぞれ異なる蛍光検出器21,22によって検出される。2つの蛍光を異なる蛍光検出器によって検出する場合、2つの蛍光の同時検出が容易になる。なお、蛍光検出器21,22がそれぞれ蛍光81及び蛍光82を検出可能であれば、分光素子51,52は設けなくてもよい。また、この複数の検出器を用いる実施形態において、励起光71と励起光72とは、同一の光源から照射されてもよく、また、1つの光源から照射されてもよい。さらに、分光素子を用いたり、異なるタイミングで検出したりすることによって、蛍光81及び蛍光82の両方を検出する蛍光検出器を複数用いることも可能である。
蛍光検出手段2は、蛍光81及び蛍光82を同時に検出してもよいし、それぞれ異なるタイミングで検出してもよい。蛍光81及び蛍光82を同時に検出する場合、測定時間が短くなり、診断に要する時間が短くなる。また、蛍光81及び蛍光82をそれぞれ異なるタイミングで検出する場合、検出器が1つの場合でも確度よく測定を行える。蛍光81及び蛍光82を同時に検出するために、蛍光81及び蛍光82を通過させるバンドパスフィルター等の分光素子を用いてもよい。また、蛍光81及び蛍光82をそれぞれ異なるタイミングで検出するために、図15〜図17のように、それぞれの蛍光81,82を通過させるための分光素子51,52を入れ替えて使用してもよい。
また、本実施形態に係る病原菌感染診断装置は、蛍光検出手段により検出された蛍光の強度が閾値を超えた場合に、前記検出対象となる病原菌に感染していること、又は感染するおそれがあることを示す表示手段(図示せず)を更に備えていてもよい。
なお、本発明は上記説明した実施形態に限定されず様々な変形態様が可能である。
以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるべきものではない。
〔実施例1〕
農業生物資源ジーンバンク(独立行政法人農業生物資源研究所、郵便番号305−8602、茨城県つくば市観音台2−1−2)から入手したイチゴ炭疽病菌(MAFF番号238554)を無蛍光培地(Glucose MS Agar)で培養し、培地を脱イオン水で洗浄し、洗浄水を回収することによって自家蛍光物質を得た。蛍光は、蛍光分光光度計を用いて、波長200〜650nmの範囲で10nm間隔で走査して励起し、波長300〜800nmの範囲で10nm間隔で走査して蛍光計測することにより測定した。図1に得られた蛍光スペクトルの一例を示す。自家蛍光物質による蛍光は、イチゴ炭疽病菌の播種後4日前後から強く観察された。波長250nmで励起したときの波長410nmの蛍光、波長280nmで励起したときの波長340nmの蛍光、波長320nmで励起したときの波長400nmの蛍光、及び波長375nmで励起したときの波長450nmの蛍光にピークが認められた。なお、図1は、蛍光スペクトルを拡大して表示している(励起波長200〜400nm、蛍光波長300〜500nm)。
農業生物資源ジーンバンク(独立行政法人農業生物資源研究所、郵便番号305−8602、茨城県つくば市観音台2−1−2)から入手したイチゴ炭疽病菌(MAFF番号238554)を無蛍光培地(Glucose MS Agar)で培養し、培地を脱イオン水で洗浄し、洗浄水を回収することによって自家蛍光物質を得た。蛍光は、蛍光分光光度計を用いて、波長200〜650nmの範囲で10nm間隔で走査して励起し、波長300〜800nmの範囲で10nm間隔で走査して蛍光計測することにより測定した。図1に得られた蛍光スペクトルの一例を示す。自家蛍光物質による蛍光は、イチゴ炭疽病菌の播種後4日前後から強く観察された。波長250nmで励起したときの波長410nmの蛍光、波長280nmで励起したときの波長340nmの蛍光、波長320nmで励起したときの波長400nmの蛍光、及び波長375nmで励起したときの波長450nmの蛍光にピークが認められた。なお、図1は、蛍光スペクトルを拡大して表示している(励起波長200〜400nm、蛍光波長300〜500nm)。
〔実施例2〕
イチゴ生葉からイチゴうどんこ病菌(Sphaerotheca humuli)を回収し、その分生子から自家蛍光物質を抽出した。蛍光スペクトルを、実施例1と同様にして測定した。図2に得られた蛍光スペクトルの一例を示す。波長345nmで励起したときの波長420nmの蛍光にピークが認められた。なお、図2は、蛍光スペクトルを拡大して表示している(励起波長300〜400nm、蛍光波長350〜500nm)。
イチゴ生葉からイチゴうどんこ病菌(Sphaerotheca humuli)を回収し、その分生子から自家蛍光物質を抽出した。蛍光スペクトルを、実施例1と同様にして測定した。図2に得られた蛍光スペクトルの一例を示す。波長345nmで励起したときの波長420nmの蛍光にピークが認められた。なお、図2は、蛍光スペクトルを拡大して表示している(励起波長300〜400nm、蛍光波長350〜500nm)。
〔実施例3〕
コムギ生葉からムギうどんこ病菌(Blumeria graminis)を回収し、その分生子から自家蛍光物質を抽出した。蛍光スペクトルを、実施例1と同様にして測定した。図3に得られた蛍光スペクトルの一例を示す。波長320nmで励起したときの波長425nmの蛍光にピークが認められた。ムギうどんこ病菌もイチゴうどんこ病菌と同様に強い自家蛍光が存在したが、イチゴうどんこ病菌とは異なるピーク波長を有していた。なお、図3は、蛍光スペクトルを拡大して表示している(励起波長300〜400nm、蛍光波長350〜500nm)。
コムギ生葉からムギうどんこ病菌(Blumeria graminis)を回収し、その分生子から自家蛍光物質を抽出した。蛍光スペクトルを、実施例1と同様にして測定した。図3に得られた蛍光スペクトルの一例を示す。波長320nmで励起したときの波長425nmの蛍光にピークが認められた。ムギうどんこ病菌もイチゴうどんこ病菌と同様に強い自家蛍光が存在したが、イチゴうどんこ病菌とは異なるピーク波長を有していた。なお、図3は、蛍光スペクトルを拡大して表示している(励起波長300〜400nm、蛍光波長350〜500nm)。
〔実施例4〕
農業生物資源ジーンバンクから入手した病原菌、及び独立行政法人農業環境技術研究所主任研究員小板橋基夫氏から入手した小麦うどんこ病菌(Erysiphe graminis)の各種病原菌について、励起光及び蛍光の走査間隔を10nmから1nmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして自家蛍光物質を得て、蛍光スペクトルを測定した。
農業生物資源ジーンバンクから入手した病原菌、及び独立行政法人農業環境技術研究所主任研究員小板橋基夫氏から入手した小麦うどんこ病菌(Erysiphe graminis)の各種病原菌について、励起光及び蛍光の走査間隔を10nmから1nmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして自家蛍光物質を得て、蛍光スペクトルを測定した。
なお、農業生物資源ジーンバンクから入手した病原菌は以下のとおりである。イチゴ炭疽病菌(MAFF番号238554、MAFF番号238555、MAFF番号744106、MAFF番号239773)、メロン炭疽病菌(MAFF番号238659、MAFF番号238657)、トマト萎凋病菌(MAFF番号103036)、イチゴ萎凋病菌(MAFF番号235641)、ハクサイ萎凋病菌(MAFF番号235657)。
得られた励起スペクトルと蛍光スペクトルから、蛍光のピーク波長を抽出し、その励起波長と蛍光波長を求めた。結果を表1及び図4〜14に示す。
図4〜図13は、各種病原菌の自家蛍光の励起波長と蛍光波長を示すグラフである。図14は、表1に示すピーク1、ピーク2及びピーク3について、各種病原菌のピーク波長を励起波長と蛍光波長とに基づいてプロットした図である。これらの結果から明らかなとおり、各種病原菌はそれぞれ異なるピーク波長を有しており、ピーク波長の励起波長及び蛍光波長に基づいて、病原菌を検出できるほか、病原菌の種類も特定することができる。
1…励起光照射手段、2…蛍光検出手段、3…被験物質、8…光、11,12…光源、21,22…蛍光検出器、41,42,51,52…分光素子、71、72…励起光、81,82…蛍光、100…病原菌感染診断装置。
Claims (9)
- 植物体の病原菌感染診断方法であって、
検出対象となる病原菌自体及び当該病原菌が分泌する水溶性分泌物質の蛍光スペクトルから1又は複数の励起波長及び蛍光波長を決定するステップと、
植物体自体又は植物体に接触する、若しくは接触した物質から選択される被検物質に対して、前記1又は複数の励起波長に対応する励起光を照射し、前記1又は複数の蛍光波長に対応する蛍光を測定するステップと、
前記1又は複数の蛍光波長に対応する蛍光が検出された場合に前記病原菌に感染している、又は感染するおそれがあると診断するステップと、
を含む、植物体の病原菌感染診断方法。 - 前記病原菌が、イチゴ炭疽病菌、メロン炭疽病菌、イチゴうどんこ病菌、小麦うどんこ病菌、トマト萎凋病菌、イチゴ萎凋病菌及びハクサイ萎凋病菌からなる群より選択される1種又は2種以上である、請求項1に記載の病原菌感染診断方法。
- 前記被検物質が水を含む、請求項1又は2に記載の病原菌感染診断方法。
- 植物体の病原菌感染診断装置であって、
植物体自体又は植物体に接触する、若しくは接触した物質から選択される被検物質に、検出対象となる病原菌自体及び当該病原菌が分泌する水溶性分泌物質の1又は複数の励起波長の励起光を照射する励起光照射手段と、
前記植物体からの1又は複数の蛍光波長の蛍光を検出する蛍光検出手段と、を備える、
植物体の病原菌感染診断装置。 - 前記励起光照射手段が1又は複数の光源を含む、請求項4に記載の病原菌感染診断装置。
- 前記蛍光検出手段が1つ又は複数の蛍光検出器を含む、請求項4又は5に記載の病原菌感染診断装置。
- 前記蛍光検出手段が1次元蛍光検出器及び2次元蛍光検出器のうち少なくとも1種である、請求項4〜6のいずれか一項に記載の病原菌感染診断装置。
- 前記蛍光検出手段により検出された蛍光の強度が閾値を超えた場合に、前記検出対象となる病原菌に感染していること、又は感染するおそれがあることを示す表示手段を更に備える、請求項4〜7のいずれか一項に記載の病原菌感染診断装置。
- 前記病原菌が、イチゴ炭疽病菌、メロン炭疽病菌、イチゴうどんこ病菌、小麦うどんこ病菌、トマト萎凋病菌、イチゴ萎凋病菌及びハクサイ萎凋病菌からなる群より選択される1種又は2種以上である、請求項4〜8のいずれか一項に記載の病原菌感染診断装置。
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