以下で説明する実施形態では、一例として、本発明の放送受信装置として、タッチ操作を行うユースケースで、それに適したサイズのデジタルテレビが想定されている。また、テレビ機能を有し、タッチパネルを備えている各種情報処理装置(電子黒板、タブレット端末、デスクトップパソコン、ノートパソコン、ゲーム機など)に、本発明を適用することもできる。
なお、以下の図面において同一または相当する部分には、同一の参照符号を付すものとし、それらの説明は重複して行なわない。また、図面における長さ、大きさおよび幅などの寸法関係ならびに形状は、図面の明瞭化と簡略化のために適宜に変更されており、実際の寸法および形状を表してはいない。
≪実施形態1≫
本発明の一実施形態について、図1〜図9に基づいて説明すると以下の通りである。
〔ハードウェア構成〕
図2は、デジタルテレビ10(放送受信装置、情報処理装置)のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2に示すとおり、デジタルテレビ10は、拡張機能実行装置1、テレビ信号処理装置2、チューナ部3、タッチパネル4、表示部5、DAC6、スピーカ7、および、コネクタ8を備えている。
タッチパネル4上で検出されたタッチ操作に係る入力信号は、拡張機能実行装置1によって取得され、拡張機能実行装置1においてその入力信号に応じた処理が実行される。その結果、テレビ信号処理装置2に対して実行させるべきことがある場合には、拡張機能実行装置1が、テレビ信号処理装置2に対して指示を伝達する。特に、テレビ信号処理装置2は、拡張機能実行装置1からの指示にしたがって、テレビ信号処理装置2がテレビジョン放送信号を処理して得られた映像信号を含むテレビ画面と、上記拡張機能実行装置1が拡張機能を実行した結果として出力した拡張機能映像信号を含む拡張機能実行画面とを合成し、両画面を混在させて表示部5に出力することが可能である。
すなわち、本実施形態では、テレビ信号処理装置2は、自装置が処理したテレビ画面と、拡張機能実行装置が処理した拡張機能実行画面とを合成する機能を備える構成である。また、テレビ信号処理装置2は、タッチパネル4を備えているが、入力制御を行う機能を備えず、代わりに、タッチパネル4の入力制御を行う拡張機能実行装置1による外部からの指示によって制御される構成である。
そして、コネクタ8を介してテレビ信号処理装置2と接続されている拡張機能実行装置1は、タッチパネル4の入力制御を行う機能と、デジタルテレビ10に付与される拡張機能(アプリケーション)と、アプリケーションの実行結果をテレビ信号処理装置2に伝達する機能とを備える構成である。
拡張機能実行装置1は、デジタルテレビ10の拡張機能を実現するものであり、例えば、拡張機能用のOSプログラム、および、アプリケーションプログラムなどの各種プログラムを実行するためのCPUと、記憶部とを含んでいる。さらに、拡張機能実行装置1は、LAN(Local Area Network)などのネットワークに無線または有線で接続し、インターネットを介して外部装置と通信する通信部を含む。好ましくは、拡張機能実行装置1は、上記のCPU、記憶部、通信部、および、その他必要な各種回路をSoC(System-on-a-chip)で1つのチップに実装したものとして実現される。
テレビ信号処理装置2は、デジタルテレビ10のテレビ機能を実現するものである。具体的には、チューナ部3を制御して放送信号を受信して、表示部5に出力するための映像信号およびスピーカ7に出力する音声信号を処理する。
テレビ信号処理装置2は、テレビ機能用のOSプログラム等の各種プログラムを実行するためのCPUと、記憶部とを含んでおり、さらに、上述の信号処理に必要な各種回路、すなわち、ストリーム分離部21、HDMI分離部22、ビデオデコーダ部23、グラフィックス処理部24、オーディオデコーダ部25、スケーリング部26、スケーリング部27、ブレンド部28、および、ミキシング部29を含む。一例として、テレビ信号処理装置2は、上記のCPU、記憶部、および、各種回路をSoCで1つのチップに実装したものとして実現される。
チューナ部3は、選局を実施し、デジタル放送波から予め指定されたチャンネルのストリームを抽出する。チューナ部3は、テレビ信号処理装置2と1つの基板上に実装されてもよいし、あるいは、テレビ信号処理装置2とは別の基板に実装されて、テレビ信号処理装置2との間で無線通信を行う構成でもよい。
タッチパネル4は、ユーザがデジタルテレビ10に対して指示を入力するためのものである。タッチパネル4は、指示体(指またはペンなど)の接触(接近)を受け付けるタッチ面と、指示体とタッチ面との間の接触/非接触(接近/非接近)、および、その接触(接近)位置を検知するためのタッチセンサとで構成されている。タッチセンサは、指示体とタッチ面との接触/非接触を検知できればどのようなセンサで実現されていてもかまわない。例えば、圧力センサ、静電容量センサ、光センサなどで実現される。
表示部5は、拡張機能実行装置1が処理した映像信号、テレビ信号処理装置2が処理した映像信号、または、その両方を表示するものである。例えば、表示部5は、LCD(液晶ディスプレイ)などの表示装置で実現される。
本実施形態では、タッチパネル4と表示部5とは一体に形成されている。そして、タッチパネル4は、コネクタ8を介して拡張機能実行装置1に結線され、タッチパネル4が操作されることで検知された接触位置等の信号は、拡張機能実行装置1に伝達される。すなわち、タッチパネル4からの入力は、拡張機能実行装置1によって実行される。一方、表示部5への出力は、テレビ信号処理装置2の出力部(スケーリング部26、スケーリング部27およびブレンド部28)によって実行される。
DAC(Digital-Analog Converter)6は、音声信号についてデジタル信号をアナログ信号に変更するものである。
スピーカ7は、DAC6によって変換されたアナログ信号を音声として出力するものである。
コネクタ8は、テレビ信号処理装置2、チューナ部3、タッチパネル4、表示部5、DAC6およびスピーカ7が設けられたデジタルテレビ10の筐体に、拡張機能実行装置1を着脱可能に接続するためのものである。デジタルテレビ10の筐体と拡張機能実行装置1とがコネクタ8を介して接続されることにより、テレビ信号処理装置2と拡張機能実行装置1とが通信可能となり、本発明の放送受信装置としてのデジタルテレビ10が構成される。なお、拡張機能実行装置1を着脱可能に設ける必要がない場合には、拡張機能実行装置1は、上述の他の各部と同様にデジタルテレビ10の筐体に設けられていればよく、この場合、コネクタ8を必要としない。
しかし、コネクタ8によって拡張機能実行装置1を着脱可能な構成とすることにより、性能の異なる拡張機能実行装置1に容易に差し替えることができる。すなわち、デジタルテレビ10の拡張機能を、デジタルテレビ10を買い替えることなく、簡単に強化することができる。拡張機能を、デジタルテレビ10にあらかじめ組み込まれたソフトウェアで実現した場合、この拡張機能を強化するためには、デジタルテレビ10そのものを買い替える必要がある。しかしながら、一般に、買い替えサイクルが長いデジタルテレビを、技術の進歩が目覚ましく頻繁に改良が起こる拡張機能の買い替えサイクルに合わせて、買い替えていくことはコストの観点から非現実的であり、実情にそぐわない。よって、コネクタ8によって拡張機能実行装置1を着脱可能に設けることは、コスト面で大きなメリットがある。
コネクタ8の構成は特に限定されるものではない。具体的には、コネクタ8が準拠する通信方式は特に限定されず、例えば、コネクタ8はデジタルテレビ10に設置されているUSBコネクタであってもよい。また、コネクタ8の位置についても特に限定されず、例えば、デジタルテレビ10の筐体に、外部に露出して設置されたコネクタであってもよいし、テレビ信号処理装置2と同じまたは異なる基板上に形成されたコネクタであってもよい。なお、基板上にコネクタが形成されている場合、コネクタおよびコネクタに接続される拡張機能実行装置1が外部に露出しないように、基板をカバーによって覆う構成であってもよい。
上述したとおり、本実施形態に係るデジタルテレビ10は、拡張機能実行装置1とテレビ信号処理装置2とが通信可能に接続されている。そして、拡張機能実行装置1とテレビ信号処理装置2との間で、さまざまな信号が必要に応じて送受信される。
第1に、テレビ信号処理装置2に対して実行するべきテレビ機能の実行を命令するコマンドが拡張機能実行装置1からテレビ信号処理装置2へと伝達されてもよい。テレビ機能には、これには限定されないが、放送受信機能、チャンネル切替機能、音量変更機能、電子番組表取得機能、電子番組表の表示/非表示を切り替える機能などが含まれる。
第2に、2系統の映像信号(拡張機能実行装置1が処理した映像信号と、テレビ信号処理装置2が処理した映像信号と)をどのように合成すべきか、または、いずれを優先させるのかの指示、すなわち、表示モードの指示が、拡張機能実行装置1からテレビ信号処理装置2へと伝達されてもよい。
上記コマンドおよび上記表示モードの送受信は、CPU間通信によって行われる。該CPU間通信は、これには限定されないが、例えば、TCP/IP(Transmission ControlProtocol/Internet Protocol)、CEC(Consumer Electronics Control)、または、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)およびUSB(Universal Serial Bus)等のシリアルバスによって実現される。なお、コマンドおよび表示モードの指示を、それぞれ、コマンドd1および表示モードd2とし、図1において示している。
第3に、拡張機能実行装置1によって処理された映像信号および音声信号の少なくとも1つは、コネクタ8およびHDMI(High Definition Multimedia Interface)を介してテレビ信号処理装置2に伝達される。なお、拡張機能実行装置1によって処理された映像信号を、拡張機能実行画面d3とし、図1において示している。
本実施形態では、テレビ信号処理装置2は、HDMIを介して拡張機能実行装置1から出力された映像信号および音声信号を、自装置にて処理した映像信号および音声信号と合成して出力する機能を有する。信号処理は、上述した各種回路によって実行される。
より詳細には、ストリーム分離部21は、チューナ部3から抽出されたトランスポートストリーム(TS)を、映像信号、音声信号、および、データ信号(字幕情報、または、BML(Broadcast Markup Language)情報など)へとストリーム分離(DEMUX)する。ビデオデコーダ部23は、分離された映像信号をデコードする。グラフィックス処理部24は、分離されたデータ信号をグラフィックに変換する。オーディオデコーダ部25は、分離された音声信号をデコードされる。スケーリング部27は、指定された表示モードに合わせて映像信号のサイズ調節を実施する。スケーリングされた映像信号と、グラフィックス処理部24によって変換されたグラフィックは、ブレンド部28に供給される。オーディオデコーダ部25によってデコードされた音声信号は、ミキシング部29に供給される。以上のように、テレビ信号処理装置2の系統の信号は処理される。
一方、拡張機能実行装置1から出力された映像信号および音声信号を含むHDMI信号は、まず、HDMI分離部22によって受け付けられる。HDMI分離部22は、HDMI信号を映像信号と音声信号とに分離する。スケーリング部26は、指定された表示モードに合わせて映像信号のサイズ調節を実施する。スケーリングされた映像信号は、ブレンド部28に供給される。分離された音声信号は、ミキシング部29に供給される。以上のように、拡張機能実行装置1の系統の信号は処理される。
最後に、ブレンド部28は、指定された表示モードに応じて各映像信号を配置して合成を行う。上記シリアルバスを介して指定された表示モードを、図示しないテレビ信号処理装置2のCPUが受け付けて、その表示モードにしたがって出力部(スケーリング部26、スケーリング部27およびブレンド部28)を制御する。これにより、指定された表示モードに沿った合成が実行される。
ミキシング部29は、オーディオデコーダ部25によってデコードされた音声信号、または、HDMI分離部22によって分離された音声信号を、選択出力する。いずれを選択するのかについては、シリアルバスを通じて拡張機能実行装置1から指示される。
なお、シリアルバスを介して拡張機能実行装置1からコマンドが送信された場合には、そのコマンドにしたがって、テレビ信号処理装置2のCPUが、デジタルテレビ10の各部(例えば、チューナ部3)を制御して、上記コマンドを実行させる(例えば、チャンネルの切替)。
以上のとおり、本発明のデジタルテレビ10の構成によれば、デジタルテレビ10の表示部5に、テレビ信号処理装置2に処理した従来のテレビ放送の画面(以下、テレビ画面)と拡張機能実行装置1が処理した拡張機能の実行結果を表示する画面(以下、拡張機能実行画面)とを混在して表示させることが可能となる。そして、これら両方の画面に対する入力を、表示部5と一体に形成されたタッチパネル4を用いて実現することにより、スマートフォンまたはタブレットなどと同等に、直感的かつ恣意的操作がデジタルテレビ10上で可能となる。結果として、2系統の画面が混在して表示されるメリットを生かし、一体感のあるユーザインターフェースを実現することが可能となる。その上、拡張機能実行装置1がタッチパネル4の入力制御を行う構成とすることにより、テレビ機能に係るテレビ信号処理装置2の処理負荷を増大させることなく、タッチパネル4を用いたユーザインターフェースを実現することができる。
〔デジタルテレビの機能〕
図1は、デジタルテレビ10(放送受信装置)の要部構成を示す機能ブロック図である。より詳細には、図1には、拡張機能実行装置1の要部構成、および、テレビ信号処理装置2の要部構成がそれぞれ示されている。
(拡張機能実行装置1)
図1に示すとおり、拡張機能実行装置1は、拡張機能制御部40、通信部31および記憶部50を含む。
通信部31は、ネットワークを介して外部装置との間で情報を送受信するものである。例えば、ユーザのスケジュールを管理して、定刻にスケジュールを通知するというスケジュール管理サービスを提供するサービスサーバがインターネットに接続されているとする。通信部31は、インターネットを介して、ユーザのスケジュールをサービスサーバに送信したり、該サービスサーバから、予め設定した時刻にスケジュールの通知を受信したりする。他の例では、通信部31は、動画投稿サイト、または、有料番組提供サイトにアクセスして、ユーザが選択した動画をダウンロードしてもよい。
記憶部50は、拡張機能実行装置1が使用する各種データを格納する記憶装置である。本実施形態では、記憶部50は、少なくとも、表示モード情報51、画面情報52およびイベント−指示対応情報53を記憶している。なお、図示しないが、記憶部50は、拡張機能制御部40が実行する(1)制御プログラム、(2)OSプログラム、(3)拡張機能制御部40が実行する各種拡張機能に対応するアプリケーションプログラム、および、(4)該アプリケーションプログラムを実行するときに読み出す各種データを記憶している。
拡張機能制御部40は、拡張機能実行装置1の機能を統括して制御するものである。拡張機能制御部40は、機能ブロックとして、入力判定部41(入力判定手段)と、ダイレクトUI部42(テレビUI手段)と、コマンド生成部45(コマンド生成手段)と、表示指示部46(指示手段)と、コントローラアプリケーション43およびスケジュールアプリケーション44などに代表される少なくとも1つの拡張機能部47(拡張機能手段)とを含む。上述した拡張機能制御部40の各機能ブロックは、例えば、CPU(central processing unit)などが、ROM(read only memory)、NVRAM(non-Volatile random access memory)等で実現された記憶装置(記憶部50)に記憶されているプログラムを不図示のRAM(random access memory)等に読み出して実行することで実現できる。
拡張機能制御部40の各機能は、大きくは、入力判定部41と、UI処理部48(UI処理手段)とに分類される。前者は、タッチパネル4に対するタッチ操作によって生じた入力信号を処理して、どのようなタッチ操作が行われたのかを判定する(どのようなタッチ操作が行われたのかを示すタッチ操作情報を生成する)ものである。後者は、入力判定部41の判定結果、すなわち、タッチ操作情報に応じた処理を実行するものである。
より詳細には、UI処理部48は、ダイレクトUI部42と、1以上の拡張機能部47(例えば、コントローラアプリケーション43、スケジュールアプリケーション44など)と、コマンド生成部45と、表示指示部46とを含む。
入力判定部41は、タッチパネル4からの検出信号に基づいて、指示体のタッチ位置を特定し、拡張機能実行画面およびテレビ画面のいずれが操作されたのかを判定する。また、入力判定部41は、タッチ位置の点の集合(指示体の移動の軌跡)を時系列で取得し、タッチ操作の種別を判定する。タッチ操作の種別としては、シングルタップ(以下、タップ)、ダブルタップ、フリック、ドラッグアンドドロップ、ピンチイン、ピンチアウトなどの例があるがこれに限らない。
入力判定部41は、テレビ画面がタッチされたと判定した場合には、判定結果をダイレクトUI部42に伝達し、拡張機能実行画面がタッチされたと判定した場合には、判定結果を実行中のいずれかの拡張機能部47に伝達する。
ダイレクトUI(User Interface)部42は、テレビ画面をタッチパネル4を介して直接操作するためのユーザインターフェースを実現するものである。ダイレクトUI部42は、テレビ画面に対してどのようなタッチ操作が行われたのかに応じて、デジタルテレビ10(テレビ信号処理装置2)に実行させるテレビ機能に係る動作を決定する。デジタルテレビ10に実行させる動作としては、具体的には、チャンネルを切り替えることなどが挙げられる。また、ダイレクトUI部42は、表示モードを、全画面表示から混在表示へ(またはその逆に)変更すること決定してもよい。ダイレクトUI部42は、タッチ操作に応じて決定した、デジタルテレビ10の動作、および、変更すべき表示モードを、それぞれ、コマンド生成部45、および、表示指示部46に出力する。ダイレクトUI部42は、1つのタッチ操作に応じてデジタルテレビ10の動作と表示モードとの両方を決定してもよいし、いずれか1つを決定してもよい。
これにより、ユーザは、スマートフォンなどと同様の直感的な操作によって、テレビ画面を操作して、デジタルテレビ10のテレビ機能を利用することができる。
拡張機能部47は、拡張機能実行装置1が有する各種拡張機能を実現するものである。本実施形態では、拡張機能部47の一例として、コントローラアプリケーション43、および、スケジュールアプリケーション44を挙げている。
コントローラアプリケーション43は、従来の赤外線テレビリモコンをソフトウェアキーで実現し、ユーザに提供するものである。コントローラアプリケーション43は、テレビリモコンを仮想化したソフトウェアキーを拡張機能実行画面として生成する。生成された拡張機能実行画面は、デジタルテレビ10の表示部5上に、放送映像が映っているテレビ画面とともに表示されることになる(例えば、図7の画面82など)。また、コントローラアプリケーション43は、ユーザのタッチ操作に応じて、デジタルテレビ10に、表示モードを変更させることを決定したり、その他の動作(例えば、チャンネル切替)を実行させることを決定したりしてもよい。これにより、ユーザは、拡張機能実行画面に表示されたキーをタッチして、デジタルテレビ10に対して所望のチャンネルへの切り替えを指示したり、電子番組表の表示/非表示を指示したり、音量を調節したりすることが可能となる。
コントローラアプリケーション43は、タッチ操作に応じて決定した、デジタルテレビ10の動作および変更すべき表示モードを、それぞれ、コマンド生成部45、および、表示指示部46に出力する。また、コントローラアプリケーション43は、タッチ操作に応じて生成した拡張機能実行画面を表示指示部46に出力する。コントローラアプリケーション43は、1つのタッチ操作に応じて、デジタルテレビ10の動作、表示モード、および、拡張機能実行画面のすべてを出力する必要はなく、必要に応じて少なくともいずれか1つを出力すればよい。
医療施設、介護施設、または宿泊施設など、不特定多数のユーザが1台のデジタルテレビ10を利用するようなユースシーン、あるいは、施設の個室に設置されたデジタルテレビ10など、ユーザが時期によって次々に入れ替わるユースシーンでは、デジタルテレビ10の筐体と別に小型の機器(リモコン)が設けられることは紛失などの可能性が高まり不都合がある。そのため、テレビ画面とともに、仮想のコントローラを拡張機能実行画面上で提供することは、そうした不都合を解消できるため有意義である。また、スマートフォンなどのタッチパネル操作に慣れていないユーザにとっては、仮想のテレビコントローラによって、従来のリモコン操作と同じように、デジタルテレビ10を操作できることは有意義である。
スケジュールアプリケーション44は、ユーザのスケジュールを管理する機能をユーザに提供するものである。スケジュールアプリケーション44は、あらかじめ登録されたスケジュールを定刻にユーザに通知する。スケジュールアプリケーション44は、登録された時刻になると、その時刻に実施すべきスケジュールを通知する画面を拡張機能実行画面として生成する。スケジュールアプリケーション44は、デジタルテレビ10が、定刻直前までどのような動作状態であっても、どの表示モードであっても、優先して、上記拡張機能実行画面が表示されるように、テレビの動作を決定することが好ましい。これにより、ユーザに対して、確実に、スケジュールを通知することが可能となる。例えば、スケジュールアプリケーション44が、患者の薬の服用スケジュールを管理するためのアプリケーションである場合、服用すべき薬の種類、服用すべき量などを、服用時刻に合わせて通知することができる。あるいは、宿泊施設などにおいて、スケジュールアプリケーション44は、宿泊客のスケジュールを管理するアプリケーションとして利用することができる。この場合スケジュールアプリケーション44は、起床時刻、または、チェックアウト時刻などを通知することができる。
スケジュールアプリケーション44は、登録された時刻になったことを示すイベントを検知すると、変更すべき表示モード、および、スケジュールを通知するために生成した拡張機能実行画面を表示指示部46に出力する。なお、ユーザのスケジュールに関する登録情報は、拡張機能実行装置1内で管理されてもよいし、インターネットを介して接続された外部のサービスサーバで管理されてもよい。
前者の場合、スケジュールアプリケーション44は、拡張機能実行装置1に設けられた図示しないタイマによって、上記イベントを検知する。後者の場合、スケジュールアプリケーション44は、定刻に通信部31が上記サービスサーバよりスケジュールの通知を受信したことにより、上記イベントを検知する。
さらに、好ましくは、スケジュールアプリケーション44は、通知したスケジュールをユーザに確実に実施させるために、ユーザがスケジュールを実施した旨をタッチパネル4に対して入力しないかぎり、直前まで実行されていた各アプリケーションが実行されないようにロックすることができる。
例えば、スケジュールアプリケーション44は、拡張機能実行画面内に「実施済」ボタンを設ける。そして、拡張機能実行画面が表示されてから当該ボタンがタップされるまでの間、直前まで実行されていたアプリケーションの画面に対するタッチ操作を不可能にする。
より具体的には、スケジュールアプリケーション44は、直前に、ダイレクトUI部42が実行中であり、テレビ画面が表示部5に表示されている場合には、テレビ画面に対するタッチ操作が行われても、それを受け付けないようにダイレクトUI部42に対して指示する。あるいは、直前に、コントローラアプリケーション43が実行中であり、コントローラのソフトウェアキーが拡張機能実行画面として表示されている場合には、それを、スケジュールの通知画面に差し替えるように、拡張機能実行画面を表示指示部46を介してテレビ信号処理装置2に出力する。
「実施済」ボタンがタップされたことが検知されると、スケジュールアプリケーション44は、直前の表示状態に復帰するように、ロックしたアプリケーションに対して、復帰を指示する。
ダイレクトUI部42および1以上の拡張機能部47は、記憶部50に記憶されているアプリケーションプログラムが読み出されることにより実現される。拡張機能部47は、通信部31を介してアプリケーションプログラムがダウンロードされるなどして、新たに追加されてもよい(アプリケーションX、アプリケーションY、・・・など)。
コマンド生成部45は、各アプリケーションによって決定されたデジタルテレビ10の動作をテレビ信号処理装置2に実行させるために、当該動作を命じる命令文を、テレビ信号処理装置2が解釈可能なコマンドとして生成するものである。コマンド生成部45が生成したコマンドは、表示指示部46を介して、テレビ信号処理装置2に伝達される。
表示指示部46は、テレビ信号処理装置2に対して指示を伝達するものである。表示指示部46は、コマンド生成部45によってコマンドが生成された場合には、そのコマンドをCPU間通信のためのシリアルバスを介してテレビ信号処理装置2に出力する。表示指示部46は、各アプリケーションによって、表示モードが決定された場合には、その表示モードを上記シリアルバスを介してテレビ信号処理装置2に出力する。表示指示部46は、各アプリケーションによって、拡張機能実行画面が生成された場合には、当該画面(の映像信号)をHDMIを介してテレビ信号処理装置2に出力する。図1の例では、HDMIを介して映像信号を出力しているが、表示指示部46は、必要に応じて各アプリケーションが音声信号を処理した場合には、音声信号をHDMIを介してテレビ信号処理装置2に出力してもよい。
(テレビ信号処理装置2)
図1に示すとおり、テレビ信号処理装置2は、タッチパネル4、表示部5、テレビ信号処理制御部60および記憶部70を含む。
記憶部70は、テレビ信号処理装置2が使用する各種データを格納する記憶装置である。本実施形態では、記憶部70は、少なくとも、表示モード情報71を記憶している。なお、図示しないが、記憶部70は、テレビ信号処理制御部60が実行する(1)制御プログラム、(2)OSプログラム、(3)テレビ信号処理制御部60が実行する各種テレビ機能に対応するアプリケーションプログラム、および、(4)該アプリケーションプログラムを実行するときに読み出す各種データを記憶している。
テレビ信号処理制御部60は、テレビ信号処理装置2の機能を統括して制御するものである。テレビ信号処理制御部60は、機能ブロックとして、指示解析部61、コマンド実行部62、および、出力制御部63(出力制御手段)を含む。上述したテレビ信号処理制御部60の各機能ブロックは、例えば、CPU(central processing unit)などが、ROM(read only memory)、NVRAM(non-Volatile random access memory)等で実現された記憶装置(記憶部70)に記憶されているプログラムを不図示のRAM(random access memory)等に読み出して実行することで実現できる。
指示解析部61は、拡張機能実行装置1から伝達された指示を解析して、解析した指示の内容を、その指示に関わる各部に伝達するものである。具体的には、表示指示部46からコマンドを受信した場合には、指示解析部61は、そのコマンドをコマンド実行部62が読み取り可能状態に展開して供給する。表示指示部46から表示モードを受信した場合には、指示解析部61は、その表示モードを出力制御部63に供給する。
コマンド実行部62は、表示指示部46から伝達されたコマンドにしたがってテレビ機能を実行するものである。コマンド実行部62は、コマンドの実行結果を、場合によって、出力制御部63に伝達したり、図示しない他のコマンド実行部に伝達したりする。
コマンド実行部62の具体例としては選局部が挙げられる。選局部は、チューナ部3を制御して、チャンネル切替機能を実行するものである。選局部がチャンネルを切り替えることによって新たに得られた映像信号は、既述のとおり、図2に示された信号処理のための各種回路によって処理されて、出力制御部63が制御するスケーリング部27およびブレンド部28に供給される。
出力制御部63は、映像信号を処理して表示部5に出力するものである。具体的には、テレビ信号処理装置2の出力部、すなわち、スケーリング部26、スケーリング部27、および、ブレンド部28を制御して、映像信号の拡縮、合成および表示部5への出力を実現する。
図3は、出力制御部63が行う映像信号処理の一例を示す図である。例えば、スケーリング部27には、ビデオデコーダ部23によって処理された、放送番組のテレビ画面Bの映像信号が入力されたとする。一方、スケーリング部26には、拡張機能実行装置1から供給された拡張機能実行画面Aが入力されたとする。そして、拡張機能実行装置1が、これらの2つの画面を混在表示する表示モードを指示したとする。
この場合、出力制御部63は、拡張機能実行画面Aとテレビ画面Bとを混在表示させるために、スケーリング部27を制御して、テレビ画面Bが、あらかじめ定められたテレビ画面用の領域に収まるように、必要な縮小処理を実行する。出力制御部63は、必要に応じて、スケーリング部26を制御して、拡張機能実行画面Aが所定の領域に収まるように縮小してもよい。そして、出力制御部63は、ブレンド部28を制御して、拡縮処理後のテレビ画面Bおよび拡張機能実行画面Aを合成し、混在表示モードにしたがった混在画面を作成する。
上記構成によれば、テレビ信号処理装置2は、コマンドd1、表示モードd2、および、拡張機能実行画面d3の少なくともいずれか1つを受信したことにしたがって、拡張機能実行装置1の指示に応じたテレビ機能を実現することができる。具体的には、コマンドd1にしたがって、コマンド実行部62がコマンドを実行したり、表示モードd2にしたがって、出力制御部63が表示モードを変更したり、出力制御部63が、拡張機能実行画面d3を表示部5に出力したりする。
これにより、タッチパネル4を介して拡張機能実行装置1が受け付けたユーザ操作に対して、拡張機能実行装置1が応答して結果をテレビ信号処理装置2の表示部5に反映することができるとともに、テレビ信号処理装置2に応答させることも可能となる。結果として、2系統の画面が混在して表示されるメリットを生かし、一体感のあるユーザインターフェースを実現することが可能となる。その上、拡張機能実行装置1がタッチパネル4の入力制御を行う構成とすることにより、テレビ信号処理装置2の処理負荷を増大させることなく、タッチパネル4を用いて直感的かつ恣意的操作が可能なユーザインターフェースをデジタルテレビ10上で実現することができる。
〔表示モード情報〕
本実施形態では、混在表示モード、および、その他の表示モードにおいて、それぞれ、テレビ画面Bおよび拡張機能実行画面Aをそれぞれどのようなサイズでどの位置に配置するのかについては、あらかじめ定義されている。この表示モードの情報は、表示モード情報71として、記憶部70に記憶されており、出力制御部63によって参照される。本実施形態では、拡張機能実行装置1の拡張機能制御部40と、テレビ信号処理制御部60とは、シリアルバスを介して通信し、共通の表示モード情報を、それぞれ表示モード情報51および表示モード情報71として記憶部50および記憶部70に記憶しておく構成である。このため、拡張機能実行装置1が指示した表示モードと、テレビ信号処理装置2が指示された表示モードに基づいて実際に表示した結果との間に齟齬が生じない。
図4の(a)〜(c)は、表示モード情報51(71)の一具体例を示す図である。
図4の(a)は、拡張機能実行画面を、表示部5の全画面に表示するモード(以下、拡張機能実行画面全表示モード)のレイアウトを定義する表示モード情報を示す。図4の(b)は、テレビ画面を、表示部5の全画面に表示するモード(以下、テレビ画面全表示モード)のレイアウトを定義する表示モード情報を示す。図4の(c)は、拡張機能実行画面と、テレビ画面とを混在表示するモード(以下、混在画面表示モード)のレイアウトを定義する表示モード情報を示す。混在画面表示モードの表示モード情報には、拡張機能実行画面とテレビ画面との境界位置L1を定義する情報が、少なくとも含まれる。
表示モード情報51(71)の例は、図4の(a)〜(c)の3つに限定されない。特に、混在画面表示モードには、さらに、複数パターン定義されていてもよい。例えば、境界位置L1が異なる位置にあるパターン、境界位置L1が表示部5の表示画面を上下に分割する位置にあるパターン、拡張機能実行画面がテレビ画面の右下に重畳されるパターンなどがあってもよい。
各々の表示モードには、例えば、ユニークな識別子が付与されており、拡張機能実行装置1は、1つの表示モードを指す識別子をテレビ信号処理装置2に伝達することにより、実行するべき表示モードをテレビ信号処理装置2に対して指定することができる。
テレビ信号処理装置2(および、拡張機能実行装置1)に学習させる表示モードを、ユーザが、設定したり、編集したりできる構成であってもよい。例えば、テレビ信号処理装置2は、表示モードを設定するための入力画面を表示部5に表示して、タッチパネル4を用いて境界位置L1の位置をユーザに任意に選択させてもよい。ユーザが選択した境界位置L1の情報は、拡張機能制御部40によって受け付けられて、表示モード情報51に追加されるとともに、表示指示部46を介して、テレビ信号処理装置2に伝達される。テレビ信号処理制御部60は、受信した境界位置L1の情報を、表示モード情報71に追加する。このように、ユーザは、1回の設定で、表示モード情報を、拡張機能実行装置1とテレビ信号処理装置2とのそれぞれに学習させることができる。
〔画面情報〕
図5の(a)〜(c)は、画面情報52の具体例のいくつかを示す図である。
画面情報52は、テレビ信号処理装置2が表示部5に表示している画面のレイアウトを示す情報である。画面情報52は、少なくとも、表示部5に出力されている最新のレイアウト情報を含む。本実施形態では、画面情報52は、さらに、当該最新のレイアウトの1つ前のレイアウト情報を含んでいてもよい。これにより、拡張機能実行装置1の各部は、1つ前の表示状態にテレビ信号処理装置2を復帰させたい場合に、どのような指示をテレビ信号処理装置2に伝達するべきかを特定することが可能となる。
最新のレイアウト情報を含む画面情報52は、入力判定部41によって、主にどの画面がタッチ操作されたのかを判定するために参照される。
表示指示部46は、テレビ信号処理装置2に対して指示した内容に基づいて、表示部5に表示されることになる最新のレイアウト情報を画面情報52として記憶部50に保存する。本実施形態では、表示指示部46は、その1つの前のレイアウト情報を消去せずに、最新のものと併せて画面情報52として記憶部50に記憶する。
画面情報52は、特に限定されないが、図5の(a)、(b)および(c)のいずれのデータ構造で構成されてもよい。図5の(a)に示す例では、画面情報52は、現在表示されている拡張機能実行画面およびテレビ画面それぞれの位置を含んでいる。この最新の画面情報52を参照することにより、入力判定部41は、検知されたタッチ位置の座標に基づいて、テレビ画面および拡張機能実行画面のいずれの領域が操作されたのかを判定することができる。
図5の(b)に示す例では、現在表示されている拡張機能実行画面およびテレビ画面のそれぞれの位置をカバーする疑似オブジェクトを画面情報52に定義している。入力判定部41は、検知されたタッチ位置の座標が、オブジェクト1およびオブジェクト2のいずれに含まれるのかに応じて、テレビ画面および拡張機能実行画面のいずれの領域が操作されたのかを判定することができる。図5の(b)に示す例では、オブジェクト1がタッチされると拡張機能実行画面が操作されたと判定し、オブジェクト2がタッチされるとテレビ画面が操作されたと判定する。
図5の(c)に示す例では、画面情報52は、実行中のアプリケーションが拡張機能実行画面上に配置した、タッチ操作可能なオブジェクトごとに位置情報を保持している。図5の(c)に示す最新の画面情報52を参照することにより、入力判定部41は、いずれの領域が操作されたのかを判定することができるとともに、どのオブジェクトがタッチされたのかも判定することができる。
〔イベント−指示対応情報〕
図6の(a)〜(c)は、イベント−指示対応情報53の一具体例をテーブル形式にて示す図である。なお、図6の(a)〜(c)において、イベント−指示対応情報53をテーブル形式のデータ構造にて示したことは一例であって、データ構造を限定する意図はない。イベント−指示対応情報53は、拡張機能実行装置1においてイベントが発生したときに、実行中のアプリケーションが、そのイベントに応じて、デジタルテレビ10に実行させる内容を決定するために参照される。したがって、イベント−指示対応情報53において、想定されるイベントと、そのときにデジタルテレビ10に実行させる内容とが対応付けられている。なお、図6の(a)は、ダイレクトUI部42が参照するイベント−指示対応情報53の一例を示す。図6の(b)は、コントローラアプリケーション43が参照するイベント−指示対応情報53の一例を示す。図6の(c)は、スケジュールアプリケーション44が参照するイベント−指示対応情報53の一例を示す。各アプリケーションは、各々のテーブルを参照することにより、どのイベントが発生した場合に、テレビに何をさせるのかを決定することができる。
図6の(a)において、タッチパネル4上のテレビ画面へのタッチ操作がイベントとして想定されており、各イベントは、タッチ操作された領域と、タッチ操作の種別と、場合よってはその時の表示モードとによって特定される。デジタルテレビ10に実行させる内容は、「動作」および「表示モード」の少なくとも1つを含む。ダイレクトUI部42は、このテーブルを参照して、どの表示モードのときに、テレビ画面にどのタッチ操作がなされたのかに応じて、デジタルテレビ10に実行させる動作および変更すべき表示モードの少なくとも1つを決定することができる。
図6の(b)において、拡張機能実行画面へのタッチ操作がイベントとして想定されており、各イベントは、タッチ操作された領域および領域内のオブジェクトと、場合によってはタッチ操作の種別とによって特定される。デジタルテレビ10に実行させる内容は、「動作」および「表示モード」の少なくとも1つを含む。コントローラアプリケーション43は、拡張機能実行画面として表示したソフトウェアキー(オブジェクト)の内、どのキーがタッチされたのかに応じて、デジタルテレビ10に実行させる動作および変更すべき表示モードの少なくとも1つを決定することができる。
図6の(c)において、外部処理、および、拡張機能実行画面へのタッチ操作がイベントして想定されている。外部処理は、例えば、タイマが定刻を検知したこと、通信部31が外部装置から何らかの情報を受信したこと、などを含む。タッチ操作のイベントは、タッチ操作された領域および領域内のオブジェクトと、場合によってはタッチ操作の種別とによって特定される。デジタルテレビ10に実行させる内容は、「動作」および「表示モード」の少なくとも1つを含む。スケジュールアプリケーション44は、発生したイベントに応じて、デジタルテレビ10に実行させる動作および変更すべき表示モードの少なくとも1つを決定することができる。
なお、図6の各テーブルは、イベントの発生をトリガにして、各アプリケーションが処理を実行した場合に、それに伴って、デジタルテレビ10に当該処理の結果を反映させる必要がある場合のアプリケーションの処理を記載している。よって、図6の各テーブルは、アプリケーションが実行することのすべて網羅しているわけではない。アプリケーションは、イベントの発生をトリガにして、テーブルに記載されていない処理、つまり、拡張機能実行装置が実行すべき処理を併せて実行してもよい。例えば、拡張機能実行画面を新たに生成する処理、あるいは、他のアプリケーションの動作を制限する処理などである。
より具体的には、ダイレクトUI部42は、イベント1が発生した場合、コントローラキーの拡張機能実行画面を生成するコントローラアプリケーション43を起動することができる。この場合、ダイレクトUI部42が、混在画面表示モードを表示指示部46に出力する一方、コントローラアプリケーション43が、コントローラキーの拡張機能実行画面を表示指示部46に出力する。
他の例では、スケジュールアプリケーション44は、イベント8またはイベント9が発生した場合、これまでの最新の画面情報を、直前の画面情報として記憶部50に記憶し、後で参照できるようにしておく。そして、スケジュールアプリケーション44は、スケジュール通知画面としての拡張機能実行画面を表示指示部46に出力する。スケジュールアプリケーション44は、上記通知画面を表示部5に表示させてから、該通知画面に含まれる「実施済」ボタンがタップされるまでの間、ダイレクトUI部42の機能をロックすることができる。この間、ダイレクトUI部42は、テレビ画面上に対して何らかのタッチ操作が行われても、テレビに実行させる内容を決定せず、表示指示部46に対して何も出力しない。その後、イベント10が発生したら、スケジュールアプリケーション44は、記憶しておいた、直前の画面情報に復帰することを決定する。具体的には、直前のデジタルテレビ10の動作に戻すこと、直前の表示モードに戻すこと、直前に、他のアプリケーションが処理を実行していた場合には、当該他のアプリケーションの拡張機能実行画面に戻すことを決定する。スケジュールアプリケーション44は、直前のコマンドと表示モードとを表示指示部46に出力するとともに、ダイレクトUI部42に対するロックを解除する。直前に、実行中の他のアプリケーションがあれば、当該アプリケーションに対して処理の再開を指示する。これにより、表示指示部46から伝達された、コマンド、表示モード、および、拡張機能実行画面の少なくともいずれか1つにしたがって、テレビ信号処理装置2は、「実施済」ボタンがタップされた後に、直前の状態に復帰することができる。
〔画面例〕
図7は、表示部5に表示される画面の具体例と、イベント発生に伴う画面遷移の例とを示す遷移図である。
画面80は、デジタルテレビ10を起動したときに最初に表示されるホーム画面である。ホーム画面は、拡張機能実行装置1によって生成され、テレビ信号処理装置2によって、拡張機能実行画面全表示モードにて表示される。
画面80は、拡張機能実行装置1が実行可能な各アプリケーションのボタン(アイコン)を含む。「TV」ボタンがタップされた場合、入力判定部41から「TV」ボタンがタップされたことがダイレクトUI部42に通知される。ダイレクトUI部42は、最初に起動されたときには、まず、テレビ画面全表示モードにて、現在選局中のチャンネル(例えば、Ch1)の放送映像を表示することを決定する。これに対応するコマンドと表示モードとが表示指示部46から指示解析部61へ通知されると、出力制御部63が画面81を表示部5に表示する。なお、画面80において、「コントローラ」ボタンがタップされた場合には、ダイレクトUI部42とともにコントローラアプリケーション43が起動されて、テレビ信号処理装置2は、画面81を介さずに、画面82を表示してもよい。
画面81の状態でテレビ画面がタップされた場合(図6の(a)のイベント1)、ダイレクトUI部42によって表示モードが決定され、コントローラアプリケーション43によって、拡張機能実行画面が生成される。これらの指定された表示モードおよび拡張機能実行画面にしたがって、出力制御部63は、画面82を表示する。画面83から画面84へと遷移するときも同様である。
画面82(または画面84)で「パネル閉じる」ボタンがタップされた場合(図6の(a)のイベント5)、ダイレクトUI部42によって表示モードが決定される。これにしたがって、出力制御部63は、画面81(または画面83)を表示する。なお、画面82(画面84)で、テレビ画面がタップされた場合にも(図6の(a)のイベント4)、出力制御部63は、画面81(または画面83)を表示する。「ホームに戻る」ボタンがタップされた場合(図6の(a)のイベント6)、コントローラアプリケーション43によって表示モードが決定され、拡張機能制御部40によってホーム画面の情報が記憶部50から読み出される。これにしたがって、出力制御部63は、画面80を表示する。
テレビ画面に対して、2種類の方向を区別して指示できるタッチ操作、例えば、左フリック(右から左へ指を払う操作)または右フリック(右から左へ指を払う操作)が行われた場合、それぞれの方向に対応して、チャンネルが昇順または降順で切り替えられる。
具体的には、画面81(または画面82)で、テレビ画面に対して左フリックが行われた場合(図6の(a)のイベント2)、ダイレクトUI部42は、デジタルテレビ10に実行させる動作(現在選局中のチャンネルの次のチャンネルに切り替える動作)を決定する。この動作を命令するコマンドがコマンド生成部45によって生成され、表示指示部46および指示解析部61を介してコマンド実行部62(選局部)に伝達される。選局部は、コマンドにしたがって1chを2chに切り替える。これにより、出力制御部63は、画面83(または画面84)を表示する。ここでは、表示モードは変更されない。
反対に、画面83(または画面84)で、テレビ画面に対して右フリックが行われた場合(図6の(a)のイベント3)、ダイレクトUI部42は、デジタルテレビ10に実行させる動作(現在選局中のチャンネルの前のチャンネルに切り替える動作)を決定する。選局部は、上記動作を命令するコマンドにしたがって2chを1chに切り替える。出力制御部63は、画面81(または画面82)を表示する。ここでは、表示モードは変更されない。
画面82で、拡張機能実行画面の数字ボタンがタップされた場合(図6の(a)のイベント7)、コントローラアプリケーション43は、デジタルテレビ10に実行させる動作(タップされた数字のチャンネルに切り替える動作)を決定する。例えば、「2」のボタンがタップされた場合には、2chに切り替える動作が決定される。選局部は、上記動作を命令するコマンドにしたがって、2chに切り替える。出力制御部63は、表示部5の表示を画面82から画面84に変更する。ここでは、表示モードは変更されない。なお、画面84で、「1」のボタンがタップされた場合には、選局部は、コントローラアプリケーション43の決定にしたがって、1chに切り替える。出力制御部63は、表示部5の表示を画面84から画面82に表示を変更する。
例えば、画面83(または画面84)の表示状態のときに、外部イベントが発生した場合(図6の(a)のイベント8または9)、スケジュールアプリケーション44は、その時刻に通知すべきスケジュールの通知画面を拡張機能実行画面として生成する。そして、この拡張機能実行画面が表示されるように、表示モードを決定する。出力制御部63は、決定された表示モードに基づいて、受け取った上記拡張機能実行画面を、テレビ画面を併せて混在表示する。すなわち、画面85(または画面86)を表示する。画面84は元々混在画面表示モードであったので、画面84から画面86に遷移するとき、結果的には、表示モードは変わらない。上述したとおり、スケジュールアプリケーション44は、画面85(または画面86)が表示されている間、「実施済」ボタンがタップされるまで、ダイレクトUI部42の機能をロックする。したがって、ユーザが、画面85(または画面86)のテレビ画面に対してどのようなタッチ操作を行っても、出力制御部63は、画面85(または画面86)の表示を維持する。
画面85(または画面86)の、拡張機能実行画面に含まれる「実施済」ボタンがタップされると(図6の(a)のイベント10)、スケジュールアプリケーション44は、直前の表示状態に復帰することを決定する。図7の例では、画面85(または画面86)の直前の画面は、画面83(または画面84)であり、画面83(または画面84)の情報が、直前の画面情報として記憶部50に保存されている。
画面85の「実施済」ボタンがタップされた場合、スケジュールアプリケーション44は、画面83に復帰させるために、テレビ画面全表示モードを指定する。出力制御部63は、指定された表示モードにしたがって、画面83を表示する。一方、画面86の「実施済」ボタンがタップされた場合、スケジュールアプリケーション44は、画面84に復帰させるために、コントローラアプリケーション43の実行再開を指示する。コントローラアプリケーション43は、コントローラキーの拡張機能実行画面を生成して、表示指示部46を介して出力制御部63に供給する。出力制御部63は、画面84を表示する。テレビ信号処理装置2が、画面83(または画面84)に復帰すると、スケジュールアプリケーション44は、ダイレクトUI部42のロックを解除する。
〔拡張機能実行装置1の処理フロー〕
図8は、デジタルテレビ10、特に、拡張機能実行装置1の処理の流れを示すフローチャートである。
タッチパネル4に対してタッチ操作が行われると(S101においてYES)、入力判定部41は、タッチパネル4によって検知されたタッチ位置に基づいて、タッチ操作が、拡張機能実行画面に対して行われたものか、テレビ画面に対して行われたものかを判定する(S102およびS103)。
タッチ操作が拡張機能実行画面に対して行われたと判定した場合(S102においてYES)、入力判定部41は、上記拡張機能実行画面を生成した拡張機能部47(例えば、コントローラアプリケーション43またはスケジュールアプリケーション44など)にタッチ操作情報を伝達する(S104)。タッチ操作情報は、タッチ位置の座標情報、タッチされたオブジェクトを特定する情報、および、タッチ操作の種別のすべてを含んでいてもよいし、一部を含んでいてもよい。
拡張機能部47(アプリケーション)は、受け付けたタッチ操作情報に基づいて、所定の拡張機能を実行する(S105)。具体的には、デジタルテレビ10(テレビ信号処理装置2)に実行させる動作を決定すること、表示モードを決定すること、および、拡張機能実行画面を生成することのうち、少なくとも1つを実行する。なお、各拡張機能部47は、他の拡張機能部47から実行の制限を受けている場合には、そのロックが解除されるまでは、上記タッチ操作情報を受け付けても、拡張機能を実行しない、あるいは、決定した動作、表示モードおよび拡張機能実行画面のいずれも出力しない構成であることが好ましい。
一方、タッチ操作がテレビ画面に対して行われたと判定した場合(S102においてNO、S103においてYES)、入力判定部41は、ダイレクトUI部42に上記タッチ操作情報を伝達する(S106)。
ダイレクトUI部42は、受け付けたタッチ操作情報に基づいて、ダイレクトUI処理を実行する(S107)。ここで、ダイレクトUI部42は、タッチ操作が行われたときの表示モードとタッチ操作の種別とに基づいて、テレビ信号処理装置2に実行させる動作および変更すべき表示モードの少なくとも1つを決定する。
供給されたタッチ操作情報に基づいてS105またはS107を実行したアプリケーションは、実行結果を、必要に応じて下流の各部に伝達する(S108)。例えば、ダイレクトUI部42、コントローラアプリケーション43およびスケジュールアプリケーション44は、テレビ信号処理装置2に実行させる動作を決定した場合には、決定した動作をコマンド生成部45に伝達する。変更すべき表示モードを決定した場合には、決定した表示モードを表示指示部46に伝達する。コントローラアプリケーション43およびスケジュールアプリケーション44は、拡張機能実行画面を新たに生成した場合には、生成した画面を表示指示部46に伝達する。
続いて、コマンド生成部45は、いずれかのアプリケーションから伝達された動作の実行をテレビ信号処理装置2に対して命じるための命令文を、テレビ信号処理装置2が理解可能なコマンドとして生成する(S109)。表示指示部46は、生成されたコマンドをシリアルバスを介してテレビ信号処理装置2に伝達する(S110)。なお、アプリケーションによって動作が決定されなかった場合、S109およびS110の各ステップは省略される。
また、表示指示部46は、いずれかのアプリケーションから伝達された表示モードをシリアルバスを介してテレビ信号処理装置2に伝達する(S111)。なお、アプリケーションによって表示モードが指定されなかった場合、S111のステップは省略される。
また、表示指示部46は、拡張機能部47のいずれかのアプリケーションによって生成された拡張機能実行画面をHDMIを介してテレビ信号処理装置2に伝達する(S112)。なお、アプリケーションによって拡張機能実行画面が生成されなかった場合、S112のステップは省略される。
S109およびS110と、S111と、S112とは、図示された順序に限定されず、互いに順序を入れ替えて実施されてもよい。
〔テレビ信号処理装置2の処理フロー〕
図9は、デジタルテレビ10、特に、テレビ信号処理装置2の処理の流れを示すフローチャートである。
指示解析部61が、拡張機能実行装置1からコマンドを受信した場合には(S201においてYES)、コマンドは、指示解析部61から、そのコマンドを実行する主体(選局部などのコマンド実行部62)に伝達される。コマンド実行部62は、上記コマンドを実行し、その結果を下流に出力する(S202)。例えば、選局部が、コマンドにしたがって新たなチャンネルを選局すると、そのチャンネルの映像信号は、当該映像信号を処理する各種回路を実行する制御部、そして、最終的に、出力制御部63へと供給される。この場合、出力制御部63は、新たなチャンネルの放送番組の映像を、表示部5のテレビ画面の領域に表示する。
指示解析部61が、拡張機能実行装置1から表示モードを受信した場合には(S203においてYES)、表示モードは、指示解析部61から出力制御部63に伝達される。出力制御部63は、スケーリング部26、スケーリング部27およびブレンド部28を制御して、指定された表示モードにしたがって、テレビ画面および拡張機能実行画面のレイアウトを変更する(S204)。
出力制御部63が、HDMI分離部22を介して、拡張機能実行装置1から拡張機能実行画面を受信した場合には(S205においてYES)、まず、出力制御部63は、スケーリング部26およびブレンド部28を制御して、受信した拡張機能実行画面を、テレビ画面と合成する(S206)。
最後に、出力制御部63は、所定の表示モードにしたがって、拡張機能実行画面およびテレビ画面の少なくともいずれか1つを表示部5に出力する(S207)。
S201〜S202と、S203〜S204と、S205〜S206とは、図示された順序に限定されず、互いに順序を入れ替えて実施されてもよい。
〔変形例〕
拡張機能実行装置1のダイレクトUI部42は、デジタルテレビ10がテレビ画面全表示モードであっても、タッチパネル4のテレビ画面の領域上で、他のアプリケーションの起動を受け付ける構成であってもよい。
例えば、ダイレクトUI部42は、図7の画面83において、テレビ画面の右端の所定の領域を、アプリケーション起動を受け付けるための領域として定義しておく。あるいは、放送映像の視認性を妨げないように「コントローラを表示する」ボタンを画面83に配置してもよい。そして、イベント−指示対応情報53に、例えば、「右端の領域(または、「コントローラを表示する」ボタン)がタップされた場合には、スケジュールアプリケーション44を起動する、混在画面表示モードに変更する」などと設定しておく。
このようにすれば、ユーザは、テレビ画面上の右端の領域をタップするだけで、ホーム画面に戻らずとも簡易な操作でアプリケーションをすぐに呼び出せるようになる。上述のように、スケジュールアプリケーション44が呼び出させる場合には、その日一日のスケジュール一覧、または、現在進行しているスケジュールの進捗情報などを、ユーザが見たい時に簡単に見られるようになる。
例えば、デジタルテレビ10が医療機関に設置されることが想定される。処置(検査)を受ける患者(被検者)が、従来のテレビ放送を視聴したり、拡張機能実行装置1が有する様々な拡張機能を利用したりするために、デジタルテレビ10を用いることができる。例えば、患者が、長時間拘束される医療処置を受ける場合に、スケジュールアプリケーション44が、処置の進捗(処置完了のパーセンテージ、残り所要時間など)を患者に通知できることは有意義である。
≪実施形態2≫
なお、上記実施形態1では、デジタルテレビ10のテレビ機能を実現するためのテレビ信号処理装置2に、拡張機能実行装置1を、コネクタ8を介して接続する構成を例に挙げて説明した。しかしながら、本発明はこの例に限定されるものではない。つまり、拡張機能実行装置1を接続する装置は、表示部5と一体に形成されたタッチパネル4を備え、コンテンツを処理して得られたコンテンツ画面を表示部5に出力することができる装置であればよく、テレビ信号処理装置2に限定されない。つまり、拡張機能実行装置1は、パソコンなどの情報端末、または、DVD(Digital Versatile Disc)プレーヤおよびBD(Blu-ray(登録商標) Disc)プレーヤなどの映像再生装置などにコネクタ8を介して接続されてもよい。なお、以降、上述した拡張機能実行装置1を接続する装置を総称して、「コンテンツ処理装置」と呼ぶ。また、上記実施形態1で説明したテレビ信号処理装置2は、コンテンツがテレビジョン放送である場合のコンテンツ処理装置に相当し、コンテンツ処理装置に含まれる。
コンテンツ処理装置は、処理するコンテンツの種類に応じた画面を表示する。例えば、コンテンツ処理装置が映像再生装置の場合、DVDやBDなどから読み出した映像を表示する。また、コンテンツ処理装置が情報端末の場合、当該情報端末の制御部にて実行されたアプリケーションの実行結果を表示する。具体的には、動画を再生するアプリケーションが実行されることによって再生された動画、文書を作成するアプリケーションが実行されたことによって作成された文書の画像などが表示されてもよい。
さらに、コンテンツ処理装置は、上述のように、拡張機能実行装置1を接続することにより拡張機能実行画面を表示する。つまり、コンテンツ処理装置は、取得したコンテンツを処理して得られた画面であるコンテンツ画面、および、拡張機能実行画面のうち少なくとも1つを表示部5に出力する。
以上のように、コンテンツ処理装置は、テレビ機能を実現するためのテレビ信号処理装置2以外の装置であっても、拡張機能実行装置1を接続することができる。そして、拡張機能実行装置1が入力判定部41を備えるので、拡張機能実行装置1を接続したコンテンツ処理装置は、ユーザがタッチ操作を行うことができる。
また、拡張機能実行装置1は通信部31を備えているので、ユーザは、コンテンツ処理装置を操作して、インターネットを介して外部装置と通信することが可能となる。これにより、例えばインターネットを介した通信機能を有しない映像再生装置などにおいて、インターネット上の映像コンテンツの再生が可能となる。
なお、上述したコンテンツ処理装置は、テレビ信号処理装置2以外の場合でも、本発明を実施するために必須のハードウェア構成、具体的には、ブレンド部28やミキシング部29などを備えているものとする。
≪実施形態3(ソフトウェアによる実現例)≫
拡張機能実行装置1およびテレビ信号処理装置2の制御ブロック(特に、拡張機能実行装置1の拡張機能制御部40、および、テレビ信号処理装置2のテレビ信号処理制御部60)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、拡張機能実行装置1およびテレビ信号処理装置2のそれぞれは、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る放送受信装置(デジタルテレビ10)は、上記課題を解決するために、表示部(5)と一体に形成されたタッチパネル(4)を備えた放送受信装置であって、テレビジョン放送信号を処理して上記表示部に出力するテレビ信号処理装置(2)と、上記テレビジョン放送信号を処理する機能に加えて当該放送受信装置に付加される、1または複数の拡張機能を実行する拡張機能実行装置(1)とを備え、上記テレビ信号処理装置は、上記拡張機能実行装置の指示にしたがって、上記テレビジョン放送信号を処理して得られた映像信号を含むテレビ画面、および、上記拡張機能実行装置が拡張機能を実行した結果として出力した拡張機能映像信号を含む拡張機能実行画面の少なくともいずれか1つを、上記表示部に出力する出力制御手段(出力制御部63)を有し、上記拡張機能実行装置は、上記タッチパネルが検出する位置情報に基づいて、タッチ操作された位置が、上記テレビ画面上にあるのか、上記拡張機能実行画面上にあるのかを判定する入力判定手段(入力判定部41)と、上記入力判定手段の判定結果に応じて、上記タッチパネルがタッチ操作されることにより入力されたタッチ操作情報を処理するUI処理手段(UI処理部48)とを有する。
上記構成によれば、放送受信装置は、テレビジョン放送信号を処理するテレビ信号処理装置と、1または複数の拡張機能を実行する拡張機能実行装置とを備えている。そして、入力制御は、拡張機能実行装置によって実施され、該入力制御に基づいた出力制御は、テレビ信号処理装置によって実施される。具体的には、テレビ信号処理装置の出力制御手段が、上記テレビジョン放送信号を処理して得られた映像信号を含むテレビ画面、および、上記拡張機能実行装置が拡張機能を実行した結果として出力した拡張機能映像信号を含む拡張機能実行画面の少なくともいずれか1つを、拡張機能実行装置の指示にしたがって、放送受信装置の表示部に出力する。そして、この表示部と一体に形成されたタッチパネルが検出する位置情報に基づいて、拡張機能実行装置の入力判定手段が、タッチ操作された位置が、上記テレビ画面上にあるのか、上記拡張機能実行画面上にあるのかを判定する。続いて、拡張機能実行装置のUI処理手段は、判定結果に応じて、上記タッチパネルがタッチ操作されることにより入力されたタッチ操作情報を処理する。
これにより、テレビ画面がタッチ操作された場合には、UI処理手段は、テレビ画面に関わるUI処理を、当該タッチ操作情報に基づいて実行することができる一方、拡張機能実行画面がタッチ操作された場合には、拡張機能実行画面に関わるUI処理を、当該タッチ操作情報に基づいて実行することができる。
このように、出力主体が異なる2種類の画面が同時に表示部に表示されても、ユーザは、どちらの画面に対しても、1つのタッチパネルを用いて、同じようにタッチ操作を行うことができる。テレビ画面用と拡張機能実行画面用とに分けて別々の入力装置を用いる必要がない。
結果として、テレビ機能と拡張機能との一体感のあるインタフェースを備えた放送受信装置が実現できるという効果を奏する。
その上、入力制御は、テレビ信号処理装置ではなく、拡張機能実行装置が担う構成である。このように、入力装置としてタッチパネルを想定した機能を多く持つ拡張機能実行装置が、両方の画面の入力制御をタッチパネルを介して行うことにより、ユーザは、テレビ信号処理装置が処理するテレビ画面に対しても、拡張機能実行画面と同様に、自由で直感的な操作を行えるようになる。さらに、入力制御を拡張機能実行装置が担うことにより、テレビ信号処理装置側の処理負荷の増大を抑えることが可能となる。
本発明の態様2に係る放送受信装置は、態様1において、上記タッチパネルおよび上記テレビ信号処理装置が接続されたコネクタ(8)を有し、該コネクタを介して、上記拡張機能実行装置が着脱可能に構成されていることが好ましい。
これにより、テレビ信号処理装置2、タッチパネル4、表示部5などが少なくとも設けられた放送受信装置の筐体から、拡張機能実行装置1だけを着脱可能に構成することができる。拡張機能の進歩の早さに伴って、拡張機能実行装置1の買い替えサイクルは、放送受信装置の筐体の買い替えサイクルよりもはるかに短くなると考えられる。そのため、拡張機能実行装置1を着脱可能な構成とし、拡張機能実行装置1を容易に入れ替えることで、放送受信装置そのものを買い替えるよりも安価に、放送受信装置の拡張機能を入れ替えることができる。
本発明の態様3に係る放送受信装置では、態様1または態様2において、上記UI処理手段は、上記テレビ信号処理装置によって生成された上記テレビ画面を上記タッチパネルを介して操作するためのユーザインターフェース機能を実現するテレビUI手段(ダイレクトUI部42)と、上記拡張機能を実現する1または複数の拡張機能手段(拡張機能部47、コントローラアプリケーション43、スケジュールアプリケーション44)とを含み、上記入力判定手段は、上記テレビ画面がタッチ操作されたと判定した場合には、上記タッチ操作情報を上記テレビUI手段に伝達し、上記拡張機能実行画面がタッチ操作されたと判定した場合には、上記タッチ操作情報を、当該拡張機能実行画面を生成した拡張機能手段に伝達してもよい。
これにより、テレビ画面がタッチ操作された場合には、タッチ操作情報は、テレビUI手段によって処理され、拡張機能実行画面がタッチ操作された場合には、タッチ操作情報は、拡張機能実行手段によって処理されることが可能となる。このように、タッチ位置に応じて、当該画面の処理に関わる各部に正しくタッチ操作情報が伝達されるため、ユーザは、その画面がいずれの装置(拡張機能実行装置またはテレビ信号処理装置)によって生成されているのかを意識して使い分けなどを行わなくても、1つのタッチパネルに対して同じようにタッチ操作を行うだけで済む。
本発明の態様4に係る放送受信装置では、態様3において、上記UI処理手段は、上記テレビUI手段または上記拡張機能手段が上記タッチ操作情報に応じてそれぞれの機能を実行した結果を、上記出力制御手段の出力に反映させるように、上記テレビ信号処理装置に指示する指示手段(表示指示部46)をさらに含むことが好ましい。
これにより、いずれの画面がタッチ操作された場合でも、そのことに応じた出力内容が、表示部5に反映される。
本発明の態様5に係る放送受信装置では、態様4において、上記テレビUI手段または上記拡張機能手段は、上記タッチ操作情報に応じて、上記テレビジョン放送信号の処理に関してテレビ信号処理装置に実行させる動作を決定し、上記拡張機能実行装置は、さらに、上記動作の実行を上記テレビ信号処理装置に命じるためのコマンドを生成するコマンド生成手段(コマンド生成部45)を有し、上記指示手段は、上記コマンド生成手段によって生成されたコマンドを上記テレビ信号処理装置に伝達してもよい。
これにより、ユーザは、拡張機能実行画面をタッチ操作するのと同様に、テレビ画面をタッチ操作して、テレビ信号処理装置に対して様々な動作を指示することができるため、利便性が向上する。
本発明の態様6に係る放送受信装置では、態様4または5において、上記テレビUI手段または上記拡張機能手段は、上記タッチ操作情報に応じて、上記テレビ画面および上記拡張機能実行画面のレイアウトを示す表示モードの変更を決定し、上記指示手段は、上記出力制御手段に対して、決定された表示モードへの変更を指示し、上記出力制御手段は、指示された表示モードにしたがって、上記テレビ画面および上記拡張機能実行画面を合成した画面、または、いずれか一方の画面を上記表示部に出力してもよい。
これにより、ユーザは、拡張機能実行画面またはテレビ画面をタッチ操作するだけで、2つの画面のレイアウトを簡単に変更することが可能となるため、利便性が向上する。
本発明の態様7に係る放送受信装置では、態様4から6において、上記拡張機能手段は、上記タッチ操作情報に応じて拡張機能を実行した結果を反映した拡張機能実行画面を新たに生成し、上記指示手段は、生成された上記拡張機能実行画面を上記出力制御手段に供給し、上記出力制御手段は、上記テレビ画面および上記拡張機能実行画面のうち、少なくとも上記拡張機能実行画面を上記表示部に出力してもよい。
これにより、ユーザは、放送受信装置における拡張機能を、スマートフォンまたはタブレットなどと同様に、タッチパネルを操作することによって利用することが可能となる。結果として、スマートフォンまたはタブレットなどと同等の操作性を備えた放送受信装置を実現することが可能となる。
本発明の態様8に係る放送受信装置では、態様6において、上記テレビUI手段は、上記テレビ信号処理装置が、上記テレビ画面と上記拡張機能実行画面とを混在表示する表示モードにある状態で、上記テレビ画面に対してタッチ操作が行われた場合には、上記テレビ画面を全画面表示する表示モードへの変更を決定してもよい。
上記構成によれば、混在表示する表示モードからテレビ画面を全画面表示する表示モードへ変更する指示が、上記指示手段から、テレビ信号処理装置の出力制御手段に伝達される。
これにより、ユーザは、拡張機能実行画面およびテレビ画面が両方表示されている場合に、テレビ画面をタッチ操作するだけで、簡単に、テレビ画面を全表示させることが可能となる。拡張機能実行画面に表示されている情報が不要になり、テレビ画面に表示されているコンテンツをより大きい画面で視聴したいという場合に便利である。
本発明の態様9に係る放送受信装置では、態様6または8において、上記テレビUI手段は、上記テレビ信号処理装置が、上記テレビ画面を全画面表示する表示モードにある状態で、上記テレビ画面に対してタッチ操作が行われた場合には、上記テレビ画面と上記拡張機能実行画面とを混在表示する表示モードへの変更を決定してもよい。
上記構成によれば、テレビ画面全表示モードから両画面を混在表示する表示モードへ変更する指示が、上記指示手段から、テレビ信号処理装置の出力制御手段に伝達される。
これにより、ユーザは、テレビ画面が全画面表示されている場合に、テレビ画面をタッチ操作するだけで、簡単に、拡張機能実行画面を併せて表示させることが可能となる。テレビ画面のコンテンツを視聴しつつも、拡張機能実行画面に表示されている情報を見たいという場合に便利である。
本発明の態様10に係る放送受信装置では、態様5において、上記テレビUI手段は、上記テレビ画面に対して、所定の第1のタッチ操作または所定の第2のタッチ操作が行われた場合には、上記テレビジョン放送信号を取得するために選局するチャンネルを、昇順または降順で切り替える動作を上記テレビ信号処理装置に実行させることを決定してもよい。
上記構成によれば、テレビ画面に対して、第1のタッチ操作または第2のタッチ操作が行われた場合には、それぞれのタッチ操作に対応して、チャンネルを昇順で切り替える動作または降順で切り替える動作を命じるコマンドが、コマンド生成手段によって生成され、指示手段によってテレビ信号処理装置に伝達される。
これにより、ユーザは、チャンネルを切り替える指示を、スマートフォンまたはタブレットなどと同様に直感的なタッチ操作で入力することが可能なり、利便性が向上する。
本発明の態様11に係る拡張機能実行装置は、上記課題を解決するために、表示部と一体に形成されたタッチパネルを備えた放送受信装置に、テレビジョン放送信号を処理する機能に加えて当該放送受信装置に付加される、1または複数の拡張機能を提供する拡張機能実行装置であって、上記放送受信装置は、上記拡張機能実行装置の指示にしたがって、上記テレビジョン放送信号を処理して得られた映像信号を含むテレビ画面、および、上記拡張機能実行装置が拡張機能を実行した結果として出力した拡張機能映像信号を含む拡張機能実行画面の少なくともいずれか1つを、上記表示部に出力するものであり、上記拡張機能実行装置は、上記タッチパネルが検出する位置情報に基づいて、タッチ操作された位置が、上記テレビ画面上にあるのか、上記拡張機能実行画面上にあるのかを判定する入力判定手段と、上記入力判定手段の判定結果に応じて、上記タッチパネルがタッチ操作されることにより入力されたタッチ操作情報を処理するUI処理手段とを有する。
拡張機能実行装置は、上記放送受信装置と通信可能なように接続されることにより、放送受信装置が拡張機能を実行することを可能にする装置として、放送受信装置の一部を構成する。また、当該放送受信装置は、態様1の放送受信装置として、テレビ機能と拡張機能との一体感のあるインタフェースを実現するという効果を奏する。
本発明の態様12に係る放送受信装置は、上記課題を解決するために、表示部と一体に形成されたタッチパネルを備えた放送受信装置であって、テレビジョン放送信号を処理して上記表示部に出力するテレビ信号処理装置と、上記テレビジョン放送信号を処理する機能に加えて当該放送受信装置に付加される、1または複数の拡張機能を実行する拡張機能実行装置を、上記タッチパネルおよび上記テレビ信号処理装置に接続するコネクタとを備え、上記拡張機能実行装置は、上記タッチパネルがタッチ操作されることにより入力されたタッチ操作情報を処理するとともに、該処理の結果を反映するように上記テレビ信号処理装置に指示するものであり、上記テレビ信号処理装置は、上記コネクタを介して伝達された上記拡張機能実行装置からの指示にしたがって、上記テレビジョン放送信号を処理して得られた映像信号を含むテレビ画面、および、上記拡張機能実行装置が拡張機能を実行した結果として出力した拡張機能映像信号を含む拡張機能実行画面の少なくともいずれか1つを、上記表示部に出力する出力制御手段を有する。
放送受信装置は、上記コネクタを介して拡張機能実行装置と通信可能に接続することにより、拡張機能を実行することが可能な、拡張機能実行装置を備えた放送受信装置として機能する。また、当該放送受信装置は、上記コネクタを介して拡張機能実行装置と通信可能に接続することにより、態様1の放送受信装置として、テレビ機能と拡張機能との一体感のあるインタフェースを実現するという効果を奏する。
本発明の態様13に係る放送受信装置の制御方法は、上記課題を解決するために、表示部と一体に形成されたタッチパネルを備えた放送受信装置の制御方法であって、上記放送受信装置は、テレビジョン放送信号を処理して上記表示部に出力するテレビ信号処理装置と、上記テレビジョン放送信号を処理する機能に加えて当該放送受信装置に付加される、1または複数の拡張機能を実行する拡張機能実行装置とを備え、上記拡張機能実行装置が、上記タッチパネルが検出する位置情報に基づいて、タッチ操作された位置が、上記テレビ信号処理装置が上記テレビジョン放送信号を処理して得た映像信号を含むテレビ画面上にあるのか、上記拡張機能実行装置が拡張機能を実行した結果として出力した拡張機能映像信号を含む拡張機能実行画面上にあるのかを判定する入力判定ステップと、上記拡張機能実行装置が、上記入力判定ステップでの判定結果に応じて、上記タッチパネルがタッチ操作されることにより入力されたタッチ操作情報を処理するUI処理ステップと、上記テレビ信号処理装置が、上記UI処理ステップの実行結果にしたがって、上記テレビ画面、および、上記拡張機能実行画面の少なくともいずれか1つを、上記表示部に出力する出力制御ステップとを含む。
これにより、テレビ機能と拡張機能との一体感のあるインタフェースを、放送受信装置において実現できるという効果を奏する。
本発明の態様14に係る情報処理装置(デジタルテレビ10)は、コンテンツを処理して得たコンテンツ画面を表示する表示部(5)と一体に形成されたタッチパネル(4)を備えた情報処理装置であって、上記コンテンツを処理する機能に加えて当該情報処理装置に付加される、1または複数の拡張機能を実行する拡張機能実行装置(1)と、を備え、上記コンテンツ画面、および、上記拡張機能実行装置が拡張機能を実行した結果として出力した拡張機能実行画面の少なくともいずれか1つを、上記表示部に出力する出力制御手段(出力制御部63)を有する。
上記構成によれば、情報処理装置は1または複数の拡張機能を実行する拡張機能実行装置を備えている。そして、上記コンテンツを処理して得たコンテンツ画面、および、上記拡張機能実行装置が拡張機能を実行した結果として出力した拡張機能映像信号を含む拡張機能実行画面の少なくともいずれか1つを、情報処理装置の表示部に出力する。
これにより、出力主体が異なる2種類の画面を同時に表示部に表示することが可能となるので、コンテンツを処理する機能と拡張機能との一体感のあるインタフェースを備えた情報処理装置が実現できる。
本発明の態様15に係る情報処理装置は、上記態様14において、上記拡張機能実行装置は、上記タッチパネルがタッチ操作されることにより入力されたタッチ操作情報を処理するUI処理手段を有してもよい。
上記構成によれば、タッチパネルがタッチ操作されることにより入力されたタッチ操作情報を処理するので、拡張機能実行装置によって、出力された画面に対するタッチ操作による入力が可能となる。
本発明の態様16に係る情報処理装置は、上記態様15において、上記UI処理手段は、上記タッチパネルがタッチ操作された位置が、上記コンテンツ画面上にあるのか、上記拡張機能実行画面上にあるのかに応じて、上記タッチ操作情報を処理してもよい。
上記構成によれば、ユーザがタッチパネルをタッチした位置が、コンテンツ画面上にあるのか、拡張機能実行画面上にあるのかに基づいて、タッチ操作情報を処理する。
これにより、コンテンツ画面がタッチ操作された場合には、コンテンツ画面に関わる処理を、当該タッチ操作情報に基づいて実行することができる一方、拡張機能実行画面がタッチ操作された場合には、拡張機能実行画面に関わる処理を、当該タッチ操作情報に基づいて実行することができる。よって、出力主体が異なる2種類の画面が同時に表示部に表示されても、ユーザは、どちらの画面に対しても、1つのタッチパネルを用いて、同じようにタッチ操作を行うことができる。
本発明の態様17に係る情報処理装置は、上記態様14から16のいずれかにおいて、上記拡張機能実行装置が着脱可能に構成されていてもよい。
上記構成によれば、タッチパネル、表示部などが少なくとも設けられた情報処理装置の筐体から、拡張機能実行装置だけを着脱可能に構成することができる。
拡張機能の進歩の早さに伴って、拡張機能実行装置の買い替えサイクルは、情報処理装置の筐体の買い替えサイクルよりもはるかに短くなると考えられる。よって、拡張機能実行装置を着脱可能な構成とし、拡張機能実行装置を容易に入れ替えることで、情報処理装置そのものを買い替えるよりも安価に、情報処理装置の拡張機能を入れ替えることができる。
本発明の態様18に係る情報処理装置は、上記態様14から17のいずれかにおいて、上記コンテンツはテレビジョン放送であってもよい。
上記構成によれば、情報処理装置はテレビジョン放送を出力するいわゆるテレビ(放送受信装置)であるので、テレビ機能と拡張機能との一体感のあるインタフェースを備えた情報処理装置が実現できる。
本発明の態様19に係る拡張機能実行装置は、1または複数の拡張機能を実行する拡張機能実行装置であって、コンテンツを処理して得たコンテンツ画面を表示する表示部と一体に形成されたタッチパネルを備えた情報処理装置に、上記コンテンツを処理する機能に加えて上記拡張機能を付加し、上記情報処理装置に、上記拡張機能を実行した結果としての拡張機能実行画面を出力するものであり、上記タッチパネルがタッチ操作されることにより入力されたタッチ操作情報を処理するUI処理手段を有する。
上記構成によれば、タッチパネルがタッチ操作されることにより入力されたタッチ操作情報を処理するので、情報処理装置において出力された画面に対するタッチ操作による入力が可能となる。
本発明の態様20に係る拡張機能実行装置は、上記態様19において、上記UI処理手段は、上記タッチパネルがタッチ操作された位置が、上記コンテンツ画面上にあるのか、上記拡張機能実行画面上にあるのかに応じて、上記タッチ操作情報を処理してもよい。
上記構成によれば、ユーザがタッチパネルをタッチした位置が、コンテンツ画面上にあるのか、拡張機能実行画面上にあるのかに基づいて、タッチ操作情報を処理する。
これにより、コンテンツ画面がタッチ操作された場合には、コンテンツ画面に関わる処理を、当該タッチ操作情報に基づいて実行することができる一方、拡張機能実行画面がタッチ操作された場合には、拡張機能実行画面に関わる処理を、当該タッチ操作情報に基づいて実行することができる。よって、出力主体が異なる2種類の画面が同時に表示部に表示されても、ユーザは、どちらの画面に対しても、1つのタッチパネルを用いて、同じようにタッチ操作を行うことができる。
なお、上記放送受信装置、情報処理装置、拡張機能実行装置、および、テレビ信号処理装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記放送受信装置、拡張機能実行装置、または、テレビ信号処理装置をコンピュータにて実現させる、上記放送受信装置、拡張機能実行装置、または、テレビ信号処理装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。