JP2015025713A - Frictional wear phenomenon analysis device of friction member - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、回転する回転部材に摩擦接触する摩擦部材の摩擦摩耗現象を解析する装置に関する。 The present invention relates to an apparatus for analyzing a frictional wear phenomenon of a friction member that is in frictional contact with a rotating rotating member.
自動車用ディスクブレーキに使用されるブレーキパッド(摩擦部材)は、効き・寿命・NV(Noise Vibration)等の様々な性能を同時に満足させる必要があるため、十数種類の原料を組み合わせた複合材料となっている。このため、ブレーキパッドの摩擦摩耗現象は複雑になるが、この摩擦摩耗現象を明確にして各種原料の配合に反映させることで、各種性能を向上させることができる。 Brake pads (friction members) used in automotive disc brakes must satisfy various performances such as effectiveness, life, and NV (Noise Vibration) at the same time. ing. For this reason, although the frictional wear phenomenon of the brake pad is complicated, various performances can be improved by clarifying this frictional wear phenomenon and reflecting it in the blending of various raw materials.
例えば、特許文献1には、摩擦部材の摩耗を解析する装置が記載されている。この装置は、回転する回転部材に摩擦部材を押し付け、測定したアコースティックエミッション(以下、AEという)等および当該測定位置に基づいて、摩擦部材の摩耗を解析するようになっている。また、特許文献2には、摩擦部材として電動弁に使用されるステムナットの摩耗を検出する装置が記載されている。この装置は、ステムナットから生じるAEを検出してAE信号を出力し、AE信号のうち摩耗に起因する周波数成分を持つAE信号に基づいてAEエネルギを算出し、AEエネルギの積算量に基づいてステムナットの摩耗状態を判定するようになっている。
For example,
上述の特許文献1には、測定したAEの具体的な使用例や解析例が開示されていないため、特許文献1に記載の装置では、摩擦部材の摩耗を解析することは困難である。また、特許文献2に記載の装置では、特定の周波数成分を持つAE信号の大きさのみで摩擦部材の摩耗状態を判定するため、複数の摩擦摩耗現象を同時に解析することができない。
Since the above-described
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、摩擦部材の摩擦摩耗現象をAEを用いて解析することができ、また複数の摩擦摩耗現象を同時に解析することができる装置を提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of such circumstances, and an apparatus capable of analyzing the friction wear phenomenon of the friction member using AE and simultaneously analyzing a plurality of friction wear phenomena. The purpose is to provide.
請求項1に係る発明は、回転する回転部材に摩擦接触する摩擦部材の摩擦摩耗現象を解析する装置であって、前記摩擦部材を固定する固定部材と、回転する前記回転部材に摩擦接触する前記摩擦部材で発生するAEを検出してAE信号を出力するAEセンサと、前記AEセンサのセンサ部を前記摩擦部材に当接させるため、前記固定部材と前記AEセンサとの間に配置され前記AEセンサを前記摩擦部材側に付勢する付勢部材と、前記摩擦部材を前記回転部材に摩擦接触させるため、前記固定部材を前記回転部材側に押圧する押圧装置と、を備えることである。
The invention according to
請求項1に記載の発明によれば、摩擦摩耗現象解析装置は、摩擦部材を回転部材に摩擦接触させる押圧装置およびAEセンサを摩擦部材に当接させる付勢部材を別系統で備えているので、摩擦部材の摩擦接触を確実に行って摩擦部材で発生するAEを感度良く検出することができる。 According to the first aspect of the present invention, the frictional wear phenomenon analyzing apparatus includes the pressing device that frictionally contacts the friction member with the rotating member and the biasing member that contacts the friction member with the AE sensor. Thus, it is possible to detect the AE generated in the friction member with high sensitivity by reliably performing the frictional contact of the friction member.
請求項2に係る発明は、前記摩擦部材は、前記回転部材に摩擦接触する接触面とは反対側の面に前記AEセンサのセンサ部側が挿入される凹部を備えることである。 According to a second aspect of the present invention, the friction member includes a recess into which the sensor unit side of the AE sensor is inserted on a surface opposite to a contact surface that frictionally contacts the rotating member.
請求項2に記載の発明によれば、AEセンサのセンサ部は、回転部材に摩擦接触する摩擦部材の接触面に近い位置に配置されることになるので、摩擦部材内部での減衰が抑えられたAEを確実に検出することができる。また、摩擦部材全体を薄くする必要がないので、固定部材に対する摩擦部材の固定が容易になるとともに、摩擦接触による摩擦部材の破損を防止することができる。 According to the second aspect of the present invention, since the sensor portion of the AE sensor is disposed at a position close to the contact surface of the friction member that frictionally contacts the rotating member, attenuation inside the friction member is suppressed. AE can be reliably detected. In addition, since it is not necessary to make the entire friction member thin, it is easy to fix the friction member to the fixing member, and it is possible to prevent the friction member from being damaged due to frictional contact.
請求項3に係る発明は、前記AEセンサのセンサ部と前記摩擦部材との間には、断熱部材が配置されていることである。
請求項3に記載の発明によれば、回転部材に摩擦接触する摩擦部材の接触面で発生する摩擦熱は、断熱部材によりAEセンサのセンサ部に伝熱し難くなるので、AEセンサの熱による破損を防止することができる。
The invention according to claim 3 is that a heat insulating member is disposed between the sensor portion of the AE sensor and the friction member.
According to the third aspect of the present invention, the frictional heat generated on the contact surface of the friction member that is in frictional contact with the rotating member is less likely to be transferred to the sensor portion of the AE sensor by the heat insulating member. Can be prevented.
請求項4に係る発明は、前記付勢部材は、弾性を有する部材であることである。
請求項4に記載の発明によれば、AEセンサのセンサ部は、付勢部材により接触部材に適度な力で付勢されて密接するので、AEを感度良く検出することができる。また、AEセンサには過度な力が掛からないので、センサ部の破損を防止することができる。
請求項5に係る発明は、前記凹部は、前記凹部の底面から前記回転部材との接触面までの厚さが11mm以下となるように穿設されていることである。
請求項5に記載の発明によれば、摩擦部材内部でのAEの減衰を抑えることができる。
The invention according to
According to the fourth aspect of the present invention, since the sensor portion of the AE sensor is urged and brought into close contact with the contact member by the urging member with an appropriate force, AE can be detected with high sensitivity. Moreover, since an excessive force is not applied to the AE sensor, it is possible to prevent the sensor portion from being damaged.
The invention according to
According to the invention described in
請求項6に係る発明は、前記AEセンサから出力されるAE信号の周波数に基づいて、前記摩擦摩耗現象の性状を特定する現象特定装置、を備えることである。
請求項6に記載の発明によれば、広い周波数帯域での解析が可能となるので、複数の摩擦摩耗現象の性状を1回の解析で特定することができ、解析時間を大幅に短縮させることができる。
請求項7に係る発明は、前記現象特定装置は、前記特定した摩擦摩耗現象の性状を表示する表示装置、を備えることである。
請求項7に記載の発明によれば、作業者は、摩擦部材の複数の摩擦摩耗現象の性状を視認することができるので、解析作業効率を大幅に向上させることができる。
The invention according to
According to the invention described in
The invention according to
According to the seventh aspect of the present invention, the operator can visually recognize the properties of the plurality of frictional wear phenomena of the friction member, so that the analysis work efficiency can be greatly improved.
請求項8に係る発明は、前記現象特定装置は、前記AEセンサから出力されるAE信号の所定時間間隔毎の平均値又は積分値の変化点が出現した後に前記AE信号を周波数分析し、周波数が300kHz以下のAE信号のピーク値が出現した場合、被膜層の破壊・脱落の発生と特定し、周波数が300kHzを超えたAE信号のピーク値が出現した場合、凝着摩耗の発生と特定することである。
請求項8に記載の発明によれば、最初にAE信号の所定時間間隔毎の平均値又は積分値の変化点を判断しているので、データ容量の増大を抑えて長時間の解析が可能となる。
In the invention according to claim 8, the phenomenon identifying device performs frequency analysis on the AE signal after a change point of an average value or an integral value for every predetermined time interval of the AE signal output from the AE sensor appears. When the peak value of the AE signal of 300 kHz or less appears, it is determined that the coating layer is broken or dropped, and when the peak value of the AE signal whose frequency exceeds 300 kHz appears, it is specified that the adhesive wear has occurred. That is.
According to the invention described in claim 8, since the change point of the average value or integral value of the AE signal for each predetermined time interval is first determined, it is possible to perform analysis for a long time while suppressing an increase in data capacity. Become.
(1.摩擦部材の摩擦摩耗現象解析装置)
本発明の実施形態の摩擦部材の摩擦摩耗現象解析装置の概略構成について図を参照して説明する。図1に示すように、この摩擦部材の摩擦摩耗現象解析装置1は、モータ11の駆動により回転する回転部材10に摩擦接触する摩擦部材2から発生するAEに基づいて、摩擦部材2の摩擦摩耗現象を解析する装置である。すなわち、AEは、固体が変形・破壊する際に、固体内部に蓄えられていた弾性エネルギを弾性波として放出する現象である。摩擦部材2の摩擦摩耗現象においても一種の変形・破壊現象を伴うためAEが発生するので、AE信号の特徴から摩擦部材2の摩擦摩耗現象を解析することができる。
(1. Friction and wear phenomenon analyzer for friction members)
A schematic configuration of a frictional wear phenomenon analyzing apparatus for a friction member according to an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. As shown in FIG. 1, the frictional wear
この摩擦摩耗現象解析装置1は、摩擦部材2を固定する固定部材3と、摩擦部材2で発生するAEを検出するAEセンサ4と、AEセンサ4の先端側のセンサ部41を摩擦部材2に当接させるため、AEセンサ4を摩擦部材2側に付勢する付勢部材5と、摩擦部材2を回転部材10に摩擦接触させるため、固定部材3を回転部材10側に押圧する押圧装置6と、押圧装置6の押圧を制御し、AEセンサ4からAE信号を入力し、摩擦部材2の摩擦摩耗現象を解析する制御装置7等とを備えて構成される。
The frictional wear
以上のような構成の摩擦摩耗現象解析装置1は、摩擦部材2を回転部材10に摩擦接触させる押圧装置6およびAEセンサ4を摩擦部材2に当接させる付勢部材5を別系統で備えているので、摩擦部材2の摩擦接触を確実に行って摩擦部材2で発生するAEを感度良く検出することができる。
The frictional wear
摩擦部材2としては、ディスクブレーキのブレーキパッドから矩形板状に切り出したテストピースが使用され得る。図2A,Bに示すように、摩擦部材2は、回転部材に接触する接触部材21と、接触部材21を補強する金属でなる補強部材22と、接触部材21と補強部材22とを結合する結合部材23とを積層して構成される。結合部材23は、接触部材21で発生する熱の伝達を抑制する断熱効果も有する。そして、この摩擦部材2には、補強部材22の表面から結合部材23を通って接触部材21の途中に至る深さを有し、AEセンサ4のセンサ部41側が挿入される円柱状の凹部24が設けられている。
As the
接触部材21の接触面21aで発生するAEが接触部材21内を透過するとき、AEの透過強度が低下してAEセンサ4で検出不可となるおそれがあるが、摩擦部材2に凹部24を設けて接触部材21の接触面21aから凹部24の底面24aまでのパッド厚さtを薄くしておくことにより、AEの透過強度の低下を抑えてAEセンサ4で検出可能とすることができる。ただし、パッド厚さtが薄過ぎる場合は、回転部材10に摩擦接触させるときに接触部材21が破壊するおそれがあり、パッド厚さtとしては2mm以上が好ましい。そこで、パッド厚さtの限界値を求める実験を行った。
When the AE generated on the
図3に示すように、パッド厚さtを3mm、7mm、11mmと変化させたとき、摩擦部材2で発生したAEをAEセンサ4で検出して出力するときのAE信号(中心周波数:1MHz)の信号強度比(=透過信号強度/入射信号強度)は、パッド厚さtが3mmのとき0.008、パッド厚さtが7mmのとき0.002、パッド厚さtが11mmのとき0.0004となる。信号強度比は0.0005程度は必要であることから、AEセンサ4で検出可能なパッド厚さtとしては11mm以下とすることが好ましいことが判明した。
As shown in FIG. 3, when the pad thickness t is changed to 3 mm, 7 mm, and 11 mm, the AE signal when the AE generated in the
以上説明したように、AEセンサ4のセンサ部41は、回転部材10に摩擦接触する接触部材21の接触面21aに近い位置に配置されることになるので、接触部材21内部での減衰が抑えられたAEを確実に検出することができる。また、摩擦部材2全体を薄くする必要がないので、固定部材3に対する摩擦部材2の固定が容易になるとともに、摩擦接触による摩擦部材2の破損を防止することができる。
As described above, the
図1に示すように、固定部材3は、厚さが摩擦部材2の厚さより薄い直方体状の受け部材31と、側面視コの字の略直方体状の中間部材32と、直方体状の基台33とで構成される。受け部材31には、矩形板状の摩擦部材2を嵌め込むことが可能な軸方向断面が矩形状の貫通穴31aが設けられている。中間部材32には、円筒状のAEセンサ4を貫装させることが可能な軸方向断面が円形状の貫通穴32aが設けられている。基台33には、直方体状の付勢部材5の一端側を挿入することが可能な軸方向断面が矩形状の有底穴33aが設けられている。
As shown in FIG. 1, the fixing member 3 includes a rectangular
AEセンサ4は、円筒状の筐体の一端側に圧電素子等のセンサ部41が備えられた一般的な広帯域(周波数特性:0.1MHz〜1MHz)のAEセンサである。
付勢部材5は、本例では直方体状のゴム等でなる弾性部材が用いられる。AEセンサ4のセンサ部41は、付勢部材5により接触部材21に適度な力で付勢されて密接するので、AEを感度良く検出することができる。また、AEセンサ4には過度な力が掛からないので、センサ部41の破損を防止することができる。なお、付勢部材5として基台33の押圧装置6側から摩擦部材2側に向かって貫通するボルトを設け、このボルトの先端部をAEセンサ4の後端に当接してボルトを回すことによりAEセンサ4を付勢する構成としてもよい。
The
In this example, the urging
押圧装置6は、本例では圧力センサ61を備え、エア圧で押圧可能なエアシリンダが用いられる。なお、押圧装置6として油圧で押圧可能な油圧シリンダを用いてもよい。
制御装置7は、圧力センサ61から圧力信号を入力し、押圧装置6の加圧・除圧を制御する圧力制御装置71と、AEセンサ4からAE信号を入力し、摩擦部材2の摩擦摩耗現象の性状を特定し、特定した摩擦摩耗現象の性状を表示する表示装置73を有する現象特定装置72等とを備えている。
The
The
図4に示すように、現象特定装置72の一例として、この現象特定装置72Aは、AEセンサ4からのAE信号を増幅器721で増幅し、機械振動の影響を排除するために例えば20kHz以上の周波数を通過させるハイパスフィルタ722で濾波し、濾波したAE信号を増幅器723で増幅してAE信号演算部724に入力する。
As shown in FIG. 4, as an example of the
そして、AE信号演算部724は、所定時間間隔毎にAE信号の包絡線検波波形に平均化処理を行った平均値又は積分処理を行った積分値を求めて表示装置73に表示し、AE信号の平均値又は積分値が上昇もしくは変動する変化点が出現したとき、分析開始信号を周波数分析部725に出力する。周波数分析部725は、AE信号の平均値又は積分値の変化点が出現したときのAE信号の周波数特性を求めて表示装置73に表示する。なお、AE信号演算部724および周波数分析部725の具体的処理については後述する。
Then, the AE
また、図5に示すように、現象特定装置72の別例として、現象特定装置72Bは、AEセンサ4からのAE信号を増幅器721で増幅し、例えば300kHzを超える周波数を通過させる第一バンドパスフィルタ727aで濾波し、濾波したAE信号を第一増幅器723aで増幅して第一AE信号演算部724aに入力するとともに、300kHz以下の周波数を通過させる第二バンドパスフィルタ727bで濾波し、濾波したAE信号を第二増幅器723bで増幅して第二AE信号演算部724bに入力する。
Further, as shown in FIG. 5, as another example of the
そして、第一AE信号演算部724aで所定時間毎に300kHzを超える周波数に濾波したAE信号の平均値を求めるとともに、第二AE信号演算部724bで所定時間毎に300kHz以下の周波数に濾波したAE信号の平均値を求め、これらのAE信号の平均値を表示装置73に重ねて表示する。このように、AE信号を周波数毎に分けて重ねて表示することにより、作業者が視認により摩擦部材2の複数の摩擦摩耗現象を確実に特定することができる。なお、第一、第二AE信号演算部724a,724bの具体的処理については後述する。
Then, the average value of the AE signal filtered to a frequency exceeding 300 kHz every predetermined time by the first AE
以上のような現象特定装置72によれば、広い周波数帯域での解析が可能となるので、複数の摩擦摩耗現象の性状を1回の解析で特定することができ、解析時間を大幅に短縮させることができる。また、最初にAE信号の平均値又は積分値の変化点を判断しているので、データ容量の増大を抑えて長時間の解析が可能となる。また、AE信号演算部724でAE信号の平均値又は積分値を求めて表示しているので、作業者は、摩擦部材2の摩擦摩耗現象が変化するタイミングを確実に捉えることができる。また、周波数分析部725でAE信号の周波数特性を求めて表示しているので、作業者は、摩擦部材2の複数の摩擦摩耗現象の性状を視認することができ、解析作業効率を大幅に向上させることができる。
According to the
(2.摩擦摩耗現象解析装置の解析動作)
次に、摩擦摩耗現象解析装置1の解析動作について図6のフローチャートを参照して説明する。先ず、準備作業として、受け部材31を中間部材32にボルトで固定し、中間部材32を基台33にボルトで固定して固定部材3を組み立てる。そして、AEセンサ4の先端(センサ部41)を中間部材32と基台33との間から中間部材32の貫通穴32aに挿通し、付勢部材5をAEセンサ4の後端と基台33の有底穴33aとの間に配置する。次に、摩擦部材2の凹部24にAEセンサ4の先端(センサ部41)を挿入するとともに、摩擦部材2を受け部材31の貫通穴31aに差し込む。
(2. Analysis operation of friction and wear phenomenon analyzer)
Next, the analysis operation of the frictional wear
そして、摩擦部材2を接触部材21側から押圧し付勢部材5を弾性変形させ、摩擦部材2の補強部材22を中間部材32に当接させ、摩擦部材2を受け部材31にボルトで固定する。これにより、AEセンサ4は付勢部材5の復元力により摩擦部材2側に付勢されるので、センサ部41は摩擦部材2の凹部24の底面24aに当接される。そして、基台33を押圧装置6のシリンダロッド62にボルトで固定する。以上により、摩擦摩耗現象解析装置1における摩擦部材2のセッティングが完了する(ステップS1)。
Then, the
次に、制御装置70の圧力制御装置71は、押圧装置6を制御して摩擦部材2を回転している回転部材10に摩擦接触させる(ステップS2)。現象特定装置72は、AEセンサ4からAE信号を入力し、AE信号の周波数に基づいて、摩擦部材2の摩擦摩耗現象の性状を特定する(ステップS3)。
ここで、現象特定装置72Aの場合、AE信号演算部724は、所定時間間隔毎にAE信号の平均値又は積分値を求めて表示装置73に表示し、AE信号の平均値又は積分値が上昇もしくは変動する変化点が出現したとき、分析開始信号を周波数分析部725に出力する。
Next, the
Here, in the case of the phenomenon specifying device 72A, the AE
具体的には、図7に示すように、AE信号の平均値又は積分値は、ある時点taにおいて急激に上昇するので、このときに分析開始信号を周波数分析部725に出力する。周波数分析部725は、AE信号の平均値又は積分値が上昇したときのAE信号の周波数特性を求めて表示装置73に表示し、摩擦部材2の摩擦摩耗現象の性状を特定する。
Specifically, as shown in FIG. 7, the average value or the integral value of the AE signal rapidly increases at a certain time point ta, and at this time, an analysis start signal is output to the
すなわち、図8に示すように、周波数が300kHz以下のAE信号のピーク値paもしくはその信号を基本波とした高調波が出現したときは、摩擦部材2の接触部材21の接触面21a(摩擦被膜層)の破壊・脱落が発生したと特定する。また、周波数が300kHzを超えたAE信号のピーク値pbが出現したときは、摩擦部材2の接触部材21の接触面21aに凝着摩耗が発生したと特定する。これらの摩擦摩耗現象は、摩擦部材2の接触部材21の接触面21aをレーザ顕微鏡で観察するとともに、生成した摩耗粉を電界放射型走査電子顕微鏡で観察することにより特定することができる。
That is, as shown in FIG. 8, when a peak value pa of an AE signal having a frequency of 300 kHz or less or a harmonic having the signal as a fundamental wave appears, the
また、現象特定装置72Bの場合、第一AE信号演算部724aは、所定時間間隔毎に300kHzを超えた周波数に濾波したAE信号の平均値又は積分値を求め、第二AE信号演算部724bは、所定時間間隔毎に300kHz以下の周波数に濾波したAE信号の平均値又は積分値を求め、これらのAE信号の平均値又は積分値を表示装置73に重ねて表示し、摩擦部材2の摩擦摩耗現象の性状を特定する。
In the case of the phenomenon specifying device 72B, the first AE
具体的には、図9に示すように、周波数が300kHz以下のAE信号のピーク値paもしくはその信号を基本波とした高調波が出現したときは、摩擦部材2の接触部材21の接触面21a(摩擦被膜層)の破壊・脱落が発生したと特定する。また、周波数が300kHzを超えたAE信号のピーク値pbが出現したときは、摩擦部材2の接触部材21の接触面21aに凝着摩耗が発生したと特定する。これらの摩擦摩耗現象は、摩擦部材2の接触部材21の接触面21aをレーザ顕微鏡で観察するとともに、生成した摩耗粉を電界放射型走査電子顕微鏡で観察することにより特定することができる。
Specifically, as shown in FIG. 9, when a peak value pa of an AE signal with a frequency of 300 kHz or less or a harmonic having the signal as a fundamental wave appears, the
(3.摩擦摩耗現象解析装置の別形態)
図1に対応させた図10に示すように、AEセンサ4のセンサ部41と摩擦部材2の接触部材21との間に、断熱部材8を配置するように構成してもよい。この断熱部材8としては、石英ガラスが好ましいが、熱伝導率が低く、高周波数のAEが減衰し難いセラミックス等の材料でもよい。これにより、回転部材10に摩擦接触する接触部材21の接触面で発生する摩擦熱は、断熱部材8によりAEセンサ4のセンサ部41に伝熱し難くなるので、AEセンサ4の熱による破損を防止することができる。
(3. Another form of friction and wear phenomenon analyzer)
As shown in FIG. 10 corresponding to FIG. 1, the heat insulating member 8 may be arranged between the
また、上述した実施形態では、現象特定装置72Bは、第一AE信号演算部724aおよび第二AE信号演算部724bにより二種類の摩擦摩耗現象の性状を特定する構成としたが、3つ以上のAE演算部を備えて三種類以上の摩擦摩耗現象の性状を特定する構成としてもよい。
In the above-described embodiment, the phenomenon specifying device 72B is configured to specify the properties of the two types of friction and wear phenomenon by the first AE
1:摩擦摩耗現象解析装置、2:摩擦部材、3:固定部材、4:AEセンサ、41:センサ部、5:付勢部材、6:押圧装置、7:制御装置、71:圧力制御装置、72,72A,72B:現象特定装置、722:ハイパスフィルタ、724:AE信号演算部、725:周波数分析部、724a:第一AE信号演算部、724b:第二AE信号演算部、727a:第一バンドパスフィルタ、727b:第二バンドパスフィルタ、10:回転部材、21:接触部材、21a:接触面、22:補強部材、23:断熱部材、24:凹部、24a:底面、31:受部材、31a:貫通穴、32:中間部材、32a:貫通穴、33:基台、33a:有底穴 1: friction wear phenomenon analysis device, 2: friction member, 3: fixed member, 4: AE sensor, 41: sensor unit, 5: biasing member, 6: pressing device, 7: control device, 71: pressure control device, 72, 72A, 72B: phenomenon identification device, 722: high-pass filter, 724: AE signal calculation unit, 725: frequency analysis unit, 724a: first AE signal calculation unit, 724b: second AE signal calculation unit, 727a: first Bandpass filter, 727b: second bandpass filter, 10: rotating member, 21: contact member, 21a: contact surface, 22: reinforcing member, 23: heat insulating member, 24: recessed portion, 24a: bottom surface, 31: receiving member, 31a: Through hole, 32: Intermediate member, 32a: Through hole, 33: Base, 33a: Bottomed hole
Claims (8)
前記摩擦部材を固定する固定部材と、
回転する前記回転部材に摩擦接触する前記摩擦部材で発生するアコースティック・エミッション(AE)を検出してAE信号を出力するAEセンサと、
前記AEセンサのセンサ部を前記摩擦部材に当接させるため、前記固定部材と前記AEセンサとの間に配置され前記AEセンサを前記摩擦部材側に付勢する付勢部材と、
前記摩擦部材を前記回転部材に摩擦接触させるため、前記固定部材を前記回転部材側に押圧する押圧装置と、
を備える摩擦部材の摩擦摩耗現象解析装置。 An apparatus for analyzing a frictional wear phenomenon of a friction member that frictionally contacts a rotating member that rotates,
A fixing member for fixing the friction member;
An AE sensor that detects acoustic emission (AE) generated in the friction member in frictional contact with the rotating member and outputs an AE signal;
An urging member disposed between the fixed member and the AE sensor to urge the AE sensor toward the friction member in order to bring the sensor portion of the AE sensor into contact with the friction member;
A pressing device that presses the fixed member against the rotating member in order to frictionally contact the friction member with the rotating member;
An apparatus for analyzing frictional wear of a friction member.
前記回転部材に摩擦接触する接触面とは反対側の面に前記AEセンサのセンサ部側が挿入される凹部を備える請求項1の摩擦部材の摩擦摩耗現象解析装置。 The friction member is
2. The frictional wear phenomenon analyzing apparatus for a friction member according to claim 1, further comprising a concave portion into which a sensor portion side of the AE sensor is inserted on a surface opposite to a contact surface in frictional contact with the rotating member.
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