JP2015024460A - Cutting tool - Google Patents
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Abstract
Description
この発明は、刃先位置の調整機構を有するボーリングカッタなどの切削工具に関する。 The present invention relates to a cutting tool such as a boring cutter having a cutting edge position adjusting mechanism.
刃先位置の調整機構を備えた切削工具として、下記特許文献1や特許文献2に記載されたものが知られている。
As a cutting tool provided with a cutting edge position adjusting mechanism, those described in
特許文献1に記載された切削工具(ボーリングカッタ)は、刃先位置の調整機構として、工具本体とその工具本体の支持座に装着された切削インサートとの間に挿入されるくさびと、そのくさびを推進させるためのくさび移動ねじ(これは一端側の外周と他端側の外周に逆ねじを切った所謂ダブルねじ)を組み合わせたものを設けている。
The cutting tool (boring cutter) described in
また、特許文献2に記載された切削工具は、刃先位置の調整機構として、切削インサートを取り付けたカートリッジを工具本体に位置調整可能に取り付け、そのカートリッジを調整ねじで直接動かすものを設けている。
Moreover, the cutting tool described in
上記特許文献1,2に開示された刃先位置調整機構は、切削インサートでワーク加工時に発生する切削反力をくさび移動ねじや調整ねじが軸直角向きに受ける。そのために、加工時の切削インサートの位置保持が不安定になり易い。
In the edge position adjusting mechanism disclosed in
くさびとくさび移動ねじ(ダブルねじ)を組み合わせた特許文献1の刃先位置調整機構においては、くさびと工具本体に設けられるくさび案内面との間に5/100mm〜10/100mm程度の摺動隙間が形成される。
In the blade edge position adjusting mechanism of
このために、くさび移動ねじを撓ませてくさびをくさび案内面に押しつけなければ切削反力は工具本体で受け止めることができない。このときのくさび移動ねじの撓みが不十分であると、反力はくさび移動ねじが受け止めることになる。 For this reason, the cutting reaction force cannot be received by the tool body unless the wedge moving screw is bent to press the wedge against the wedge guide surface. If the wedge moving screw is not sufficiently bent at this time, the reaction force is received by the wedge moving screw.
また、くさび移動ねじを撓ませてくさびをくさび案内面に押しつける方法では、くさび案内面に対してくさびが十分に面接触しない状態で工具本体による反力の受け止めがなされるため、くさび案内面に対するくさびの押しつけが行われたとしても切削インサートの位置保持が不安定になる。 In addition, in the method of bending the wedge moving screw and pressing the wedge against the wedge guide surface, the reaction force is received by the tool body in a state where the wedge does not sufficiently contact the wedge guide surface. Even if the wedge is pressed, the position holding of the cutting insert becomes unstable.
この不具合をなくすには、加工精度を高めて前記摺動隙間を可及的にゼロに近づける必要があり、量産性の向上、コスト低減などが図り難い製品になる。 In order to eliminate this problem, it is necessary to increase the processing accuracy and bring the sliding gap as close to zero as possible, which makes it difficult to improve mass productivity and reduce costs.
調整ねじでカートリッジを直接動かして位置決めする特許文献2の刃先位置調整機構も、切削インサートをワークに押し付けたときの反力を調整ねじが軸直角方向に受ける。また、この機構は、調整ねじとカートリッジが点接触するため、反力の受け止めが安定せず、加工時の切削インサートの位置保持が不安定になり易い。
Also in the blade edge position adjusting mechanism of
この発明は、切削加工時の反力の受け止めが工具本体によって安定してなされるようにすることを課題としている。 An object of the present invention is to enable the tool body to stably receive the reaction force during the cutting process.
上記の課題を解決するため、この発明においては、工具本体と、先端部に切削インサートが装着され、後端に受け面が形成されたカートリッジと、このカートリッジの位置を変化させる刃先位置調整機構を備え、
前記カートリッジが前記工具本体の底面部に設置され、
前記刃先位置調整機構は、前記カートリッジの受け面と前記工具本体に形成された座壁との間にこの受け面と座壁に接触しながら工具本体の前記底面部に沿って移動可能に配置されるくさびと、そのくさびを変位させる調整ねじを組み合わせて構成され、
前記調整ねじは、前記くさびに設けられた軸孔に遊嵌される外径が前記軸孔の内径よりも小さな小径部と、前記工具本体に設けられたねじ孔にねじ込まれる外周に雄ねじが形成された前記小径部よりも大径のねじ部と、前記くさびに接触させる当接面を有するものにした。
In order to solve the above problems, in the present invention, a tool body, a cartridge having a cutting insert attached to the front end portion and a receiving surface formed at the rear end, and a blade edge position adjusting mechanism for changing the position of the cartridge are provided. Prepared,
The cartridge is installed on the bottom surface of the tool body;
The blade edge position adjusting mechanism is disposed between the receiving surface of the cartridge and a seat wall formed on the tool body so as to be movable along the bottom surface of the tool body while contacting the receiving surface and the seat wall. It is configured by combining a wedge and an adjusting screw that displaces the wedge,
The adjustment screw has a male screw formed on a small diameter portion whose outer diameter is loosely fitted in a shaft hole provided in the wedge and smaller than an inner diameter of the shaft hole, and on an outer periphery screwed into a screw hole provided in the tool body. The screw portion having a larger diameter than the small-diameter portion and a contact surface to be brought into contact with the wedge are provided.
なお、カートリッジは、切削インサートのある側を前、切削インサートのある側とは反対側を後ろと考える。 In the cartridge, the side with the cutting insert is considered as the front, and the side opposite to the side with the cutting insert is considered as the back.
この発明の切削工具は、切削加工時の反力が工具本体によって安定して受け止められる。 In the cutting tool of the present invention, the reaction force during cutting is stably received by the tool body.
以下、添付図面の図1〜図5に基づいて、この発明の切削工具の実施の形態を説明する。 Embodiments of a cutting tool according to the present invention will be described below with reference to FIGS.
図示の切削工具1は、工具本体2と、各々が先端部に切削インサート3,4を装着した2個のカートリッジ5,6と、各カートリッジの工具径方向位置を変化させる刃先位置調整機構7,8を備えている。
The illustrated
2個のカートリッジ5,6は、図2に示したように、どちらも工具本体2の底面に設けたガイド溝2a、2bに工具径方向スライド可能に組み込まれている。そのカートリッジの工具径方向スライドによって刃先位置が調整される。
As shown in FIG. 2, the two
カートリッジ5には、図5に示すように、工具径方向に長いボルト孔5aを設けてあり、そのボルト孔5aとその孔に挿通したクランプボルト9との間に生じた融通の範囲においてカートリッジ5の位置(つまり刃先位置)が調整される。
As shown in FIG. 5, the
そして、クランプボルト9によってカートリッジ5が調整位置に固定される。
Then, the
図5の5bは、クランプボルト9の頭部を受け入れる座孔であり、カートリッジ5に設けられている。この座孔5bもクランプボルトの頭部との間に調整のための融通を生じさせる工具径方向の長孔になっている。5cは、カートリッジ5の後端に設けられた受け面である。
5 b in FIG. 5 is a seat hole for receiving the head of the
カートリッジ6も、カートリッジ5と同様の構造にしてクランプボルト9で調整後の位置に固定するようにしている。
The
切削インサート3に付属させた刃先位置調整機構7は、カートリッジ5の後端の受け面5cと工具本体2に形成された座壁2cとの間に配置されるくさび10と、そのくさびを変位させる調整ねじ11を組み合わせて構成されている。
The blade edge position adjusting mechanism 7 attached to the
くさび10は、座壁2cとその座壁2cに対向させて設けた溝壁2d(図2参照)に案内されてカートリッジ5の後端の受け面5cと座壁2cに接触しながら工具径方向に移動することができる。
The
調整ねじ11は、図2に示すように、くさび10に設けられた軸孔10aの内径よりも外径の小さな小径部11aと、工具本体2に設けられたねじ孔2eにねじ込まれるねじ部11bと、くさび10の背面に接触する当接面11cを有する。ねじ部11bの外周には雄ねじが形成されている。
As shown in FIG. 2, the adjusting
当接面11cは、小径部11aとその小径部よりも大径のねじ部11bの境界部にできる段差面によって構成された面である。
The
小径部11aは軸孔10aに遊嵌される。軸孔10aの内径と小径部11aの外径との間には適度の遊び(隙間)があり、その遊びによって、ワークを加工するときの反力が全て工具本体2に伝達される。
The
その反力は、くさび10を介して工具本体の座壁2cに伝わり、反力の受け止めが工具本体2によってなされる。そのために、調整ねじ11には反力が伝わらない。これにより、座壁2cに対するくさび10の接触面積が広く確保され、切削インサート3の刃先の位置保持が安定する。
The reaction force is transmitted to the seat wall 2c of the tool body via the
上記調整ねじ11の図2に示した小径部11aの長さL1は、カートリッジ5を取り外した状態でくさび10が後進終点から最大限に前進できる量Lよりも長い。
The length L1 of the small-
ここで言うくさび10の後進終点は、カートリッジ5が工具径方向内側の移動終点にあるときにそのカートリッジ5の受け面5cに対してくさび10の先端のテーパー面が接触する位置である。
Here, the backward end point of the
調整ねじ11が取り外された状態でのくさび10の前後方向への移動可能距離は、小径部11aの長さL1よりも大きい。これにより、軸孔10aに対して調整ねじの小径部11aを挿入することが可能になっている。
The distance that the
上述したように、調整ねじ11の小径部の長さL1とくさび10の後進終点からの最大前進可能量Lの関係について、L1>Lの条件が満たされていると、カートリッジ5が切削インサートの交換などを目的として工具本体2から取り外されたときにもくさび10が落下しない。
As described above, when the condition of L1> L is satisfied with respect to the relationship between the length L1 of the small diameter portion of the adjusting
切削インサート4の刃先位置を調整する刃先位置調整機構8は、カートリッジ6の後端に調整ねじ12を螺合させ、頭部外周に回転操作部(図のそれは、棒レンチの係止孔)を有するその調整ねじ12の頭頂面をガイド溝2bの奥端の壁面に接触させ、調整ねじ12のカートリッジ6に対するねじ込み量を変化させることで前記奥端の壁面基準でカートリッジ6の工具径方向位置を変化させる周知の機構である。
The blade edge
その刃先位置調整機構8は、工具によるワークの加工時に調整ねじ12が反力を受ける。ただし、この場合の反力は調整ねじ12に対して軸直角方向ではなく軸方向に作用する。そのために、反力による調整ねじ12の撓みは無視できるものになり、切削インサート4の位置保持は安定する。
In the blade edge
例示の切削工具においては、2つのカートリッジ5,6が、取り付け方向を工具周方向に70°〜120°ずらして配置される。また、図4から判るように、カートリッジ6は、カートリッジ5よりも工具の軸方向に後退した位置に配置され、カートリッジ5の後方に工具本体のバックメタル部がない。
In the illustrated cutting tool, the two
このような構造のため、カートリッジ5については、刃先位置調整機構8と同様の機構を用いることができない。先に説明した刃先位置調整機構7は、このような構造であっても、調整ねじに反力を伝えることなく刃先位置の安定保持を可能にする。
Due to such a structure, a mechanism similar to the blade edge
なお、例示の切削工具においては、2つのカートリッジ5,6に付属させる刃先位置調整機構として形式の異なるものを設けたが、カートリッジは少なくともひとつが、例示の刃先位置調整機構7と同様の調整機構であればよい。
In the illustrated cutting tool, different types of blade edge position adjusting mechanisms attached to the two
また、スペース面での設置規制がなければ、2つのカートリッジに例示の刃先位置調整機構7と同様の調整機構を付属させることもできる。 Further, if there is no installation restriction in terms of space, an adjustment mechanism similar to the exemplified blade edge position adjustment mechanism 7 can be attached to the two cartridges.
1 切削工具
2 工具本体
2a、2b ガイド溝
2c 座壁
2d 溝壁
2e ねじ孔
3,4 切削インサート
5,6 カートリッジ
5a ボルト孔
5b 座孔
5c 受け面
7,8 刃先位置調整機構
9 クランプボルト
10 くさび
10a 軸孔
11 調整ねじ
11a 小径部
11b ねじ部
11c 当接面
12 調整ねじ
DESCRIPTION OF
Claims (4)
前記カートリッジが前記工具本体の底面部に設置され、
前記刃先位置調整機構は、前記カートリッジの受け面と前記工具本体に形成された座壁との間にこの受け面と座壁に接触しながら工具本体の前記底面部に沿って移動可能に配置されるくさびと、そのくさびを変位させる調整ねじを組み合わせて構成され、
前記調整ねじは、前記くさびに設けられた軸孔に遊嵌される外径が前記軸孔の内径よりも小さな小径部と、前記工具本体に設けられたねじ孔にねじ込まれる外周に雄ねじが形成された前記小径部よりも大径のねじ部と、前記くさびに接触させる当接面を有する切削工具。 A tool body, a cartridge having a cutting insert attached to the front end and a receiving surface formed at the rear end, and a blade edge position adjusting mechanism for changing the position of the cartridge;
The cartridge is installed on the bottom surface of the tool body;
The blade edge position adjusting mechanism is disposed between the receiving surface of the cartridge and a seat wall formed on the tool body so as to be movable along the bottom surface of the tool body while contacting the receiving surface and the seat wall. It is configured by combining a wedge and an adjusting screw that displaces the wedge,
The adjustment screw has a male screw formed on a small diameter portion whose outer diameter is loosely fitted in a shaft hole provided in the wedge and smaller than an inner diameter of the shaft hole, and on an outer periphery screwed into a screw hole provided in the tool body. A cutting tool having a threaded portion having a larger diameter than the small-diametered portion, and a contact surface in contact with the wedge.
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