JP2015021859A - 曲げと軸力を負荷するための試験用治具 - Google Patents
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Abstract
【課題】専用試験装置を準備することなく、単軸引張圧縮試験機を用いて試験片に曲げと軸力を同時に負荷することができる試験用治具を提供する。【解決手段】単軸引張圧縮試験機に取り付けられ、試験片1に曲げと軸力を負荷するための試験用治具10であって、試験片1の両端部を固定する1対の保持部材12を備える。各保持部材12は、チャック部3に着脱可能に把持される把持部14と、把持部14に一体的に連結された支持部16とを有する。支持部16は、軸線Z−Zから第1偏心量e1だけ離れた偏心位置に試験片1の端部を着脱可能に固定する試験片固定部18を有する。【選択図】図4
Description
本発明は、単軸引張圧縮試験機を用いて試験片に曲げと軸力を負荷するための試験用治具に関する。
試験片に単軸上の引張力と圧縮力を負荷してその強度(例えば疲労強度)を試験する試験装置として、単軸引張圧縮試験機が知られている。
また、試験片に偏心荷重を負荷する試験方法(例えば特許文献1)、試験片に純粋な曲げモーメントのみを負荷する試験装置(例えば特許文献2)、試験片に曲げモーメントと軸力を同時に負荷する試験装置(例えば特許文献3)、なども知られている。
また、試験片に偏心荷重を負荷する試験方法(例えば特許文献1)、試験片に純粋な曲げモーメントのみを負荷する試験装置(例えば特許文献2)、試験片に曲げモーメントと軸力を同時に負荷する試験装置(例えば特許文献3)、なども知られている。
例えば、溶接構造物等を試験対象とする場合、溶接部に残留応力が生じているため、溶接部から壊れる可能性が高い。このような場合、試験片に曲げと軸力を負荷する試験(以下、「曲げ軸力試験」と呼ぶ)を実施することが望ましい。
しかし、従来の単軸引張圧縮試験機、捩りと軸力を交互に負荷する捩り軸力試験装置、2方向又は3方向の軸力を負荷する多軸試験装置では、曲げ軸力試験は実施できなかった。
そのため、従来は特許文献3のように、試験片(この例では、覆工セグメント)に適合させた専用試験装置(この例では、軸力導入用のフレームと軸力導入用のジャッキ、及びモーメントを受けるブロックと曲げモーメント導入用のジャッキ)を準備する必要があった。
しかし、従来の単軸引張圧縮試験機、捩りと軸力を交互に負荷する捩り軸力試験装置、2方向又は3方向の軸力を負荷する多軸試験装置では、曲げ軸力試験は実施できなかった。
そのため、従来は特許文献3のように、試験片(この例では、覆工セグメント)に適合させた専用試験装置(この例では、軸力導入用のフレームと軸力導入用のジャッキ、及びモーメントを受けるブロックと曲げモーメント導入用のジャッキ)を準備する必要があった。
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、専用試験装置を準備することなく、単軸引張圧縮試験機を用いて試験片に曲げと軸力を同時に負荷することができる試験用治具を提供することにある。
本発明によれば、同一の軸線上に間隔を隔てて位置する1対のチャック部を有し、該チャック部の間に単軸上の引張力又は圧縮力を負荷する単軸引張圧縮試験機に取り付けられ、試験片に曲げと軸力を負荷するための試験用治具であって、
前記試験片の両端部を固定する1対の保持部材を備え、
各保持部材は、前記チャック部に着脱可能に把持される把持部と、
該把持部に一体的に連結された支持部と、を有し、
該支持部は、前記軸線から第1偏心量だけ離れた偏心位置に前記試験片の端部を着脱可能に固定する試験片固定部を有する、ことを特徴とする曲げと軸力を負荷するための試験用治具が提供される。
前記試験片の両端部を固定する1対の保持部材を備え、
各保持部材は、前記チャック部に着脱可能に把持される把持部と、
該把持部に一体的に連結された支持部と、を有し、
該支持部は、前記軸線から第1偏心量だけ離れた偏心位置に前記試験片の端部を着脱可能に固定する試験片固定部を有する、ことを特徴とする曲げと軸力を負荷するための試験用治具が提供される。
前記試験片の両端部は、1対の前記試験片固定部に固定され、前記軸線から第1偏心量だけ離れた前記軸線と平行な試験片負荷線上に位置する。
前記支持部は、前記軸線に対し前記試験片固定部と線対称に位置するダミー固定部を有しており、
前記試験片を模擬するダミー片の両端部が、1対の前記ダミー固定部に固定され、前記軸線から第2偏心量だけ離れた前記軸線と平行なダミー負荷線上に位置する。
前記試験片を模擬するダミー片の両端部が、1対の前記ダミー固定部に固定され、前記軸線から第2偏心量だけ離れた前記軸線と平行なダミー負荷線上に位置する。
上記本発明の曲げと軸力を負荷するための試験用治具によれば、1対の保持部材の各支持部が軸線から第1偏心量だけ離れた偏心位置に試験片の端部を着脱可能に固定する試験片固定部を有するので、試験片の両端部をそれぞれ試験片固定部に固定することで、試験片を軸線から第1偏心量だけ離れた偏心位置に位置決めすることができる。
従って、1対の保持部材の各把持部を単軸引張圧縮試験機の1対のチャック部に把持して、該チャック部の間に単軸上の引張力又は圧縮力を負荷することにより、専用試験装置を準備することなく、単軸引張圧縮試験機を用いて試験片に曲げと軸力を同時に負荷することができる。
すなわち、本発明の試験用治具を使用することで、単軸引張圧縮試験機を用いて、試験片に曲げと軸力を与えた疲労試験を行うことが可能となり、曲げと軸力の影響を評価することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、試験片1に曲げと軸力を同時に負荷する試験の模式図である。
「偏心」とは柱などの物体(この例では試験片1)の重心軸C−Cに対して荷重Pの作用線D−Dが離れた位置に位置するような、この重心軸C−Cからのずれのことをいう。偏心した位置に作用する荷重Pを「偏心荷重」、重心軸C−Cからの偏心距離を「偏心量」と呼ぶ。
「偏心」とは柱などの物体(この例では試験片1)の重心軸C−Cに対して荷重Pの作用線D−Dが離れた位置に位置するような、この重心軸C−Cからのずれのことをいう。偏心した位置に作用する荷重Pを「偏心荷重」、重心軸C−Cからの偏心距離を「偏心量」と呼ぶ。
図1のように荷重Pを偏心量eの偏心位置に作用させた場合、試験片1の両端には曲げモーメントM(=P×e)と軸力Pが同時に作用することになる。
本発明の曲げと軸力を負荷するための試験用治具(以下、単に「試験用治具」という)は、この偏心の考え方を利用することにより、単軸引張圧縮試験機2(図3に示す)を用いて曲げと軸力を同時に負荷する試験(「曲げ軸力試験」)を可能とするものである。なお、この曲げ軸力試験(試験片1に曲げと軸力を負荷する試験)は、疲労試験であっても、曲げと軸力を1方向のみに作用させる強度試験であってもよい。
本発明の曲げと軸力を負荷するための試験用治具(以下、単に「試験用治具」という)は、この偏心の考え方を利用することにより、単軸引張圧縮試験機2(図3に示す)を用いて曲げと軸力を同時に負荷する試験(「曲げ軸力試験」)を可能とするものである。なお、この曲げ軸力試験(試験片1に曲げと軸力を負荷する試験)は、疲労試験であっても、曲げと軸力を1方向のみに作用させる強度試験であってもよい。
図2は、十字溶接継手試験片1の模式図である。この図において、(A)は正面図、(B)は側面図である。
「十字溶接継手試験片」とは、この図に示すように、長細い主試験片1aの両面に1対の副試験片1bを溶接し、側面から見た溶接部の形状が十字型となる試験片をいう。
本発明の試験用治具は、図2に示すような十字溶接継手試験片1を試験片1として用いる。なお、本発明はかかる十字溶接継手試験片1に限定されず、その他の形状の試験片を対象としてもよい。
「十字溶接継手試験片」とは、この図に示すように、長細い主試験片1aの両面に1対の副試験片1bを溶接し、側面から見た溶接部の形状が十字型となる試験片をいう。
本発明の試験用治具は、図2に示すような十字溶接継手試験片1を試験片1として用いる。なお、本発明はかかる十字溶接継手試験片1に限定されず、その他の形状の試験片を対象としてもよい。
図3は、単軸引張圧縮試験機2の構成図である。
この図に示すように、単軸引張圧縮試験機2は、軸線上(軸線Z−Z上)に間隔を隔てて位置する1対のチャック部3を有し、1対のチャック部3の間に軸線Z−Z上の荷重P(引張力又は圧縮力)を負荷する装置である。
この図に示すように、単軸引張圧縮試験機2は、軸線上(軸線Z−Z上)に間隔を隔てて位置する1対のチャック部3を有し、1対のチャック部3の間に軸線Z−Z上の荷重P(引張力又は圧縮力)を負荷する装置である。
図3において、単軸引張圧縮試験機2は、下部フレーム4、上部フレーム5、コラム6、及び油圧シリンダ7を備える。
1対のチャック部3は、例えばボルト等による機械的なチャック、又は油圧チャックであり、試験片1の上端部と下端部を摩擦力で把持する。この例で、油圧シリンダ7は、上部フレーム5に下向き鉛直に固定され、そのロッド先端に上方のチャック部3が下向きに固定されている。また下方のチャック部3は下部フレーム4の上部に固定されている。
なお、油圧シリンダ7を下部フレーム4に上向き鉛直に固定し、上方のチャック部3を上部フレーム5に下向きに固定してもよい。
1対のチャック部3は、例えばボルト等による機械的なチャック、又は油圧チャックであり、試験片1の上端部と下端部を摩擦力で把持する。この例で、油圧シリンダ7は、上部フレーム5に下向き鉛直に固定され、そのロッド先端に上方のチャック部3が下向きに固定されている。また下方のチャック部3は下部フレーム4の上部に固定されている。
なお、油圧シリンダ7を下部フレーム4に上向き鉛直に固定し、上方のチャック部3を上部フレーム5に下向きに固定してもよい。
この構成により、油圧シリンダ7のロッド先端を上下動させることにより、1対のチャック部3の間に単軸(軸線Z−Z)上の引張力又は圧縮力を負荷することができる。
本発明の試験用治具10は、上述した単軸引張圧縮試験機2に取り付けられ、試験片1に曲げと軸力を負荷するための治具である。
本発明の試験用治具10は、上述した単軸引張圧縮試験機2に取り付けられ、試験片1に曲げと軸力を負荷するための治具である。
図4は、本発明の試験用治具10の第1実施形態図である。
この図において、本発明の試験用治具10は、試験片1の両端部を固定する1対の保持部材12を備える。
この図において、本発明の試験用治具10は、試験片1の両端部を固定する1対の保持部材12を備える。
各保持部材12は、把持部14と支持部16を有する。把持部14と支持部16はこの例では一体構造であるが、分割可能な構造であってもよい。
把持部14は、単軸引張圧縮試験機2のチャック部3に着脱可能な形状を有し、チャック部3により摩擦力で把持される。
把持部14は、単軸引張圧縮試験機2のチャック部3に着脱可能な形状を有し、チャック部3により摩擦力で把持される。
支持部16は、把持部14に一体的に連結され、軸線Z−Zから第1偏心量e1だけ離れた偏心位置に試験片1の端部を着脱可能に固定する試験片固定部18を有する。
試験片固定部18は、この例では、軸線Z−Zから第1偏心量e1の固定平面18aと、固定平面18aに設けられた雌ネジ穴18bとを有する。
図2に示した試験片1の両端部には、雌ネジ穴18bと整合する位置にボルト穴1cが設けられている。この例では、ボルト穴1cを通してボルト19を雌ネジ穴18bと螺合させて締め付け、試験片固定部18に試験片1の両端部を摩擦力で固定するようになっている。
なお、試験片固定部18は、この構成に限定されず、例えば油圧チャックであってもよい。
図2に示した試験片1の両端部には、雌ネジ穴18bと整合する位置にボルト穴1cが設けられている。この例では、ボルト穴1cを通してボルト19を雌ネジ穴18bと螺合させて締め付け、試験片固定部18に試験片1の両端部を摩擦力で固定するようになっている。
なお、試験片固定部18は、この構成に限定されず、例えば油圧チャックであってもよい。
図4において、試験片1の両端部は、上下1対の試験片固定部18に固定され、軸線Z−Zから第1偏心量e1だけ離れた軸線Z−Zと平行な試験片負荷線上(試験片負荷線D−D上)に位置する。
図5は、図4の模式図(A)、曲げモーメント図(B)、及び変形図(C)である。
図5(A)に示すように、1対の保持部材12の各把持部14を単軸引張圧縮試験機2の1対のチャック部3に把持して、チャック部3の間に単軸上の荷重P(この場合、引張力)を負荷した場合、試験片1の両端A,Bには、曲げモーメントM(=P×e1)と軸力Pが同時に作用する。
従って、図5(B)に示すように、試験片1の全体に一様に曲げモーメントMが作用し、試験片1の任意の断面には、σ1=M/Z(Zは断面係数)の最大応力σ1が発生する。この最大応力σ1は、曲げモーメントMによる引張側は引張応力、圧縮側は圧縮応力となる。
また、軸力Pにより、試験片1の全体に一様に引張応力σ2=P/A(Aは断面積)が同時に発生する。従って、試験片1の任意の断面には、曲げモーメントMによる応力と軸力Pによる応力を足し合わせた応力分布が発生する。
また、軸力Pにより、試験片1の全体に一様に引張応力σ2=P/A(Aは断面積)が同時に発生する。従って、試験片1の任意の断面には、曲げモーメントMによる応力と軸力Pによる応力を足し合わせた応力分布が発生する。
上述した第1実施形態の構成により、本発明の試験用治具10の第1偏心量e1を調整することで、試験片1(十字溶接継手試験片1)に任意の曲げモーメントMと軸力Pを与えることができる。
なお、軸力Pは、この例では引張力であるが圧縮力であってもよい。また、曲げモーメントMの曲げ方向は、軸力Pが引張力と圧縮力との場合で逆方向となる。
なお、軸力Pは、この例では引張力であるが圧縮力であってもよい。また、曲げモーメントMの曲げ方向は、軸力Pが引張力と圧縮力との場合で逆方向となる。
図5(C)に示すように、曲げモーメントMにより、試験片1は図に示すように変形する。また試験片1の両端A,Bは、試験片固定部18に剛に固定されているので、試験片1の両端A,Bの傾きは、支持部16を介して把持部14に伝達され、把持部14も試験片1の両端A,Bと同様に傾く方向に力が作用する。
その結果、単軸引張圧縮試験機2のチャック部3にチャックされる把持部14が、軸線Z−Zからずれることが予測される。
その結果、単軸引張圧縮試験機2のチャック部3にチャックされる把持部14が、軸線Z−Zからずれることが予測される。
図6は、本発明の試験用治具10の第2実施形態図である。
この例において、支持部16は、軸線Z−Zに対し試験片固定部18と線対称に位置するダミー固定部20を有している。
この例において、支持部16は、軸線Z−Zに対し試験片固定部18と線対称に位置するダミー固定部20を有している。
ダミー固定部20の構造は、試験片固定部18と同様であることが好ましい。
また、この例において、試験片1を模擬するダミー片9の両端部が、1対のダミー固定部20に固定され、軸線Z−Zから第2偏心量e2だけ離れた軸線Z−Zと平行なダミー負荷線上(ダミー負荷線F−F上)に位置する。
「試験片1を模擬するダミー片9」とは、好ましくは、試験片1と形状、材質、熱処理条件等が実質的に同一のダミーの試験片である。しかし、本発明はこれに限定されず、形状、材質、熱処理条件等が相違してもよい。
なお、ダミー片9に作用する応力又は軸力を計測するセンサ(歪みゲージ、ロードセル、等)をダミー片9に設けてもよい。
第2偏心量e2は、好ましくは、上述した第1偏心量e1と同一であるが、相違してもよい。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。
なお、ダミー片9に作用する応力又は軸力を計測するセンサ(歪みゲージ、ロードセル、等)をダミー片9に設けてもよい。
第2偏心量e2は、好ましくは、上述した第1偏心量e1と同一であるが、相違してもよい。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。
なお、以下の説明では、ダミー片9は、試験片1の主試験片1aと形状及び材質が同一であり、第2偏心量e2は、第1偏心量e1と同一である場合を説明する。
図7は、図6の模式図(A)、曲げモーメント図(B)、及び変形図(C)である。
図7(A)に示すように、1対の保持部材12の各把持部14を単軸引張圧縮試験機2の1対のチャック部3に把持し、かつダミー片9の両端部を、1対のダミー固定部20に固定する。
この状態で、チャック部3間に単軸上の軸力Pを負荷した場合、試験片1の両端A,Bには、曲げモーメントM2(=P×e1/2)と軸力(P/2)が同時に作用する。
この状態で、チャック部3間に単軸上の軸力Pを負荷した場合、試験片1の両端A,Bには、曲げモーメントM2(=P×e1/2)と軸力(P/2)が同時に作用する。
従って、図7(B)に示すように、試験片1の全体に一様に曲げモーメントM2が作用し、試験片1の任意の断面には、σ3=M2/Z(Zは断面係数)の最大応力σ3が発生する。この最大応力σ3は、曲げモーメントM2による引張側は引張応力、圧縮側は圧縮応力となる。
また、軸力(P/2)により、試験片1の全体に一様に引張応力σ4=P/2A(Aは断面積)が同時に発生する。従って、試験片1の任意の断面には、曲げモーメントM2による応力と軸力(P/2)による応力を足し合わせた応力分布が発生する。
また、軸力(P/2)により、試験片1の全体に一様に引張応力σ4=P/2A(Aは断面積)が同時に発生する。従って、試験片1の任意の断面には、曲げモーメントM2による応力と軸力(P/2)による応力を足し合わせた応力分布が発生する。
上述した第2実施形態の構成により、本発明の試験用治具10の第1偏心量e1を調整することで、試験片1(十字溶接継手試験片1)に任意の曲げモーメントM2と軸力(P/2)を与えることができる。
また図7(C)に示すように、曲げモーメントM2により、試験片1とダミー片9は図に示すように変形する。また試験片1の両端A,B及びダミー片9の両端は、試験片固定部18に剛に固定されているが、試験片1とダミー片9から受ける力が相殺されるので、単軸引張圧縮試験機2のチャック部3にチャックされる把持部14は、軸線Z−Zからずれない。
従って、第2実施形態の構成では、油圧シリンダ7に作用するせん断力を低減することができる。
従って、第2実施形態の構成では、油圧シリンダ7に作用するせん断力を低減することができる。
上述した本発明の試験用治具10によれば、1対の保持部材12の各支持部16が軸線Z−Zから第1偏心量e1だけ離れた偏心位置に試験片1の端部を着脱可能に固定する試験片固定部18を有するので、試験片1の両端部をそれぞれ試験片固定部18に固定することで、試験片1を軸線Z−Zから第1偏心量e1だけ離れた偏心位置(軸線Z−Zと平行な試験片負荷線D−D上)に位置決めすることができる。
従って、1対の保持部材12の各把持部14を単軸引張圧縮試験機2の1対のチャック部3に把持して、このチャック部3間に単軸上の軸力P(引張力又は圧縮力)を負荷することにより、専用試験装置を準備することなく、単軸引張圧縮試験機2を用いて試験片1に曲げと軸力を同時に負荷することができる。
従って、1対の保持部材12の各把持部14を単軸引張圧縮試験機2の1対のチャック部3に把持して、このチャック部3間に単軸上の軸力P(引張力又は圧縮力)を負荷することにより、専用試験装置を準備することなく、単軸引張圧縮試験機2を用いて試験片1に曲げと軸力を同時に負荷することができる。
すなわち、本発明の試験用治具10を使用することで、単軸引張圧縮試験機2を用いて、十字溶接継手試験片1に曲げと軸力を与えた疲労試験を行うことが可能となり、曲げと軸力の影響を評価することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
P 荷重(軸力)、e 偏心量、e1 第1偏心量、e2 第2偏心量、
C−C 重心軸、M、M2 曲げモーメント、σ1、σ2、σ3、σ4 応力、
D−D 試験片負荷線(作用線)、F−F ダミー負荷線、Z−Z 軸線、
1 試験片(十字溶接継手試験片)、
1a 主試験片、1b 副試験片、1c ボルト穴、
2 単軸引張圧縮試験機、3 チャック部、4 下部フレーム、
5 上部フレーム、6 コラム、7 油圧シリンダ、9 ダミー片、
10 試験用治具(曲げと軸力を負荷するための試験用治具)、
12 保持部材、14 把持部、16 支持部、
18 試験片固定部、18a 固定平面、18b 雌ネジ穴、
19 ボルト、20 ダミー固定部
C−C 重心軸、M、M2 曲げモーメント、σ1、σ2、σ3、σ4 応力、
D−D 試験片負荷線(作用線)、F−F ダミー負荷線、Z−Z 軸線、
1 試験片(十字溶接継手試験片)、
1a 主試験片、1b 副試験片、1c ボルト穴、
2 単軸引張圧縮試験機、3 チャック部、4 下部フレーム、
5 上部フレーム、6 コラム、7 油圧シリンダ、9 ダミー片、
10 試験用治具(曲げと軸力を負荷するための試験用治具)、
12 保持部材、14 把持部、16 支持部、
18 試験片固定部、18a 固定平面、18b 雌ネジ穴、
19 ボルト、20 ダミー固定部
Claims (3)
- 同一の軸線上に間隔を隔てて位置する1対のチャック部を有し、該チャック部の間に単軸上の引張力又は圧縮力を負荷する単軸引張圧縮試験機に取り付けられ、試験片に曲げと軸力を負荷するための試験用治具であって、
前記試験片の両端部を固定する1対の保持部材を備え、
各保持部材は、前記チャック部に着脱可能に把持される把持部と、
該把持部に一体的に連結された支持部と、を有し、
該支持部は、前記軸線から第1偏心量だけ離れた偏心位置に前記試験片の端部を着脱可能に固定する試験片固定部を有する、ことを特徴とする曲げと軸力を負荷するための試験用治具。 - 前記試験片の両端部は、1対の前記試験片固定部に固定され、前記軸線から第1偏心量だけ離れた前記軸線と平行な試験片負荷線上に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載の曲げと軸力を負荷するための試験用治具。
- 前記支持部は、前記軸線に対し前記試験片固定部と線対称に位置するダミー固定部を有しており、
前記試験片を模擬するダミー片の両端部が、1対の前記ダミー固定部に固定され、前記軸線から第2偏心量だけ離れた前記軸線と平行なダミー負荷線上に位置する、ことを特徴とする請求項2に記載の曲げと軸力を負荷するための試験用治具。
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- 2013-07-19 JP JP2013150528A patent/JP2015021859A/ja active Pending
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