JP2015019355A - 画像符号化方法、画像復号方法、画像符号化装置及び画像復号装置 - Google Patents

画像符号化方法、画像復号方法、画像符号化装置及び画像復号装置 Download PDF

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Abstract

【課題】適切に復号できる符号化信号を生成する。
【解決手段】画像符号化方法は、所定の画像符号化規格の所定の拡張規格が使用されるか否かを示す第1フラグを符号化する第1フラグ符号化ステップ(S501)と、前記第1フラグにより前記拡張規格が使用されることが示される場合(S502でYes)、前記拡張規格に含まれる符号化方式であって、対象ブロックの差分信号に含まれる互いに隣接するサンプルの差分を符号化する第1方式が用いられるか否かを示す第2フラグを符号化する第2フラグ符号化ステップ(S503)と、前記第2フラグにより前記第1方式が用いられることが示される場合(S504でYes)、前記第1方式を用いて前記画像を符号化する画像符号化ステップ(S505)とを含む。
【選択図】図9

Description

本発明は、画像符号化方法及び画像復号方法に関する。
H.26xと称されるITU−T規格及びMPEG−xと称されるISO/IEC規格に代表される画像符号化規格が知られている。また、最新の画像符号化規格としてHEVC(High Efficiency Video Coding)が検討されている(非特許文献1を参照)。
Joint Collaborative Team on Video Coding (JCT−VC) of ITU−T SG16 WP3 and ISO/IEC JTC1/SC29/WG16 WP3 and ISO/IEC JTC1/SC29/WG11 12th Meeting: Geneva, CH, 14−23 Jan. 2013, JCTVC−L1003, "High Efficiency Video Coding (HEVC) text specification draft 10 (for FDIS & Last Call)" Joint Collaborative Team on Video Coding (JCT−VC) of ITU−T SG16 WP3 and ISO/IEC JTC1/SC29/WG11 13th Meeting: Incheon, KR, 18−26 April 2013, JCTVC−M1005,"High Efficiency Video Coding (HEVC) Range Extensions text specification: Draft 3" Joint Collaborative Team on Video Coding (JCT−VC) of ITU−T SG16 WP3 and ISO/IEC JTC1/SC29/WG11, 5th Meeting: Geneva, CH, 16−23 March, 2011, JCTVC−E603,"WD3: Working Draft 3 of High−Efficiency Video Coding"
画像符号化方法及び画像復号方法では、適切に符号化信号を復号できることが望まれている。
そこで本発明は、適切に復号できる符号化信号を生成できる画像符号化方法、又は、符号化信号を適切に復号できる画像復号方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る画像符号化方法は、画像を符号化する画像符号化方法であって、所定の画像符号化規格の所定の拡張規格が使用されるか否かを示す第1フラグを符号化する第1フラグ符号化ステップと、前記第1フラグにより前記拡張規格が使用されることが示される場合、前記拡張規格に含まれる符号化方式であって、対象ブロックの差分信号に含まれる互いに隣接するサンプルの差分を符号化する第1方式が用いられるか否かを示す第2フラグを符号化する第2フラグ符号化ステップと、前記第2フラグにより前記第1方式が用いられることが示される場合、前記第1方式を用いて前記画像を符号化する画像符号化ステップとを含む。
本発明の一態様に係る画像復号方法は、画像が符号化されることにより得られたビットストリームを復号する画像復号方法であって、前記ビットストリームから、所定の画像符号化規格の拡張規格が使用されているか否かを示す第1フラグを復号する第1フラグ復号ステップと、前記第1フラグにより前記拡張規格が使用されることが示される場合、前記拡張規格に含まれる符号化方式であって、対象ブロックの差分信号に含まれる互いに隣接するサンプルの差分を符号化する第1方式が用いられているか否かを示す第2フラグを前記ビットストリームから復号する第2フラグ復号ステップと、前記第2フラグにより前記第1方式が用いられることが示される場合、前記第1方式で符号化された信号を復号する復号方式で、前記ビットストリームから前記画像を復号する画像復号ステップとを含む。
なお、これらの全般的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本発明は、適切に復号できる符号化信号を生成できる画像符号化方法、又は、符号化信号を適切に復号できる画像復号方法を提供できる。
図1は、画像符号化方法の一例を示す図である。 図2は、実施の形態1に係る画像符号化又は復号方法を説明するための図である。 図3は、実施の形態1に係る画像符号化又は復号処理のフローチャートである。 図4は、実施の形態1の変形例に係る画像符号化又は復号処理のフローチャートである。 図5は、実施の形態1に係る符号化又は復号処理のフローチャートである。 図6Aは、実施の形態1に係るビットストリームの構成例を示す図である。 図6Bは、実施の形態1に係るビットストリームの構成例を示す図である。 図6Cは、実施の形態1に係るビットストリームの構成例を示す図である。 図6Dは、実施の形態1に係るビットストリームの構成例を示す図である。 図6Eは、実施の形態1に係るビットストリームの構成例を示す図である。 図7は、実施の形態2に係る画像符号化装置のブロック図である。 図8は、実施の形態2に係る画像復号装置のブロック図である。 図9は、実施の形態に係る画像符号化方法のフローチャートである。 図10は、実施の形態の変形例に係る画像符号化方法のフローチャートである。 図11は、実施の形態に係る画像復号方法のフローチャートである。 図12は、実施の形態の変形例に係る画像復号方法のフローチャートである。 図13は、コンテンツ配信サービスを実現するコンテンツ供給システムの全体構成図である。 図14は、デジタル放送用システムの全体構成図である。 図15は、テレビの構成例を示すブロック図である。 図16は、光ディスクである記録メディアに情報の読み書きを行う情報再生/記録部の構成例を示すブロック図である。 図17は、光ディスクである記録メディアの構造例を示す図である。 図18Aは、携帯電話の一例を示す図である。 図18Bは、携帯電話の構成例を示すブロック図である。 図19は、多重化データの構成を示す図である。 図20は、各ストリームが多重化データにおいてどのように多重化されているかを模式的に示す図である。 図21は、PESパケット列に、ビデオストリームがどのように格納されるかを更に詳しく示した図である。 図22は、多重化データにおけるTSパケットとソースパケットの構造を示す図である。 図23は、PMTのデータ構成を示す図である。 図24は、多重化データ情報の内部構成を示す図である。 図25は、ストリーム属性情報の内部構成を示す図である。 図26は、映像データを識別するステップを示す図である。 図27は、各実施の形態の動画像符号化方法および動画像復号化方法を実現する集積回路の構成例を示すブロック図である。 図28は、駆動周波数を切り替える構成を示す図である。 図29は、映像データを識別し、駆動周波数を切り替えるステップを示す図である。 図30は、映像データの規格と駆動周波数を対応づけたルックアップテーブルの一例を示す図である。 図31Aは、信号処理部のモジュールを共有化する構成の一例を示す図である。 図31Bは、信号処理部のモジュールを共有化する構成の他の一例を示す図である。
(本発明の基礎となった知見)
本発明者は、「背景技術」の欄において記載した、画像符号化装置又は画像復号装置に関して、以下の問題が生じることを見出した。
HEVCでは、入力信号と符号化及び復号後の信号とが一致するロスレス符号化をブロック単位で指定することができる(非特許文献1を参照)。
一方、HEVCのメイン規格(非特許文献1)と拡張規格(非特許文献2)とでは、ロスレスモードの場合に符号化(又は復号)処理の方法が異なる。
図1は、HEVCの拡張規格における画像符号化又は復号処理のフローチャートである。まず、装置は、処理対象ブロックが、ロスレスが用いられるロスレスブロックかどうかを判断する(S101)。次に、装置は、使用される予測モードを取得する(S102)。ロスレスモードが使用され、かつ予測モードが特定のモード(垂直予測又は水平予測)である場合(S103でYes)、装置は、DPCM(differential pulse−code modulation)処理を用いる(S104)。DPCMは、差分パルス符号変調と呼ばれ、符号化の対象となるブロックの内の隣接するサンプルの差分をPCM符号化する。これにより、簡便に圧縮効率を高めることができる。一般的に、サンプルとは、未処理の画素値、又は何らかの予測又は変換処理が行われた後の画素値などである。例えば、画像符号化処理では、原画像と予測画像との差分である残差信号が算出される。DPCMでは、残差信号に含まれる、対象エレメントと、対象エレメントに左隣接又は上隣接するエレメントとの差分が符号化又は復号される。なお、DPCM処理に関しては非特許文献2の、Residual modification process for intra blocksに詳しく記載されている。
一方、上記以外の場合には(S103でNo)、装置は、通常通りの処理(符号化又は復号処理)を用いる(S105)。なお、通常処理に関しては非特許文献1及び2に記載されている。
一方で、HEVCのメイン規格(非特許文献1)では、通常処理(S105)しか存在せず、ステップS103の条件が満たされた場合の処理が定義されていない。これにより、HEVCのメイン規格と拡張規格とで回路を共通化することが困難であるという課題がある。
また、規格のプロファイル(メイン規格又は拡張規格等)を切り換えることができる単位はシーケンスと言われる複数のピクチャを含む単位である。よって、ビットストリームがメイン規格か、拡張規格かを示す情報(プロファイルを示す情報)は、シーケンスのヘッダ情報にのみ含まれる。このため、例えば、画像復号装置が、シーケンスよりも細かい、ピクチャ又はスライス単位でデータを受け取った場合、誤った規格に従った処理を行ってしまう可能性がある。また、このような場合に、画像復号装置において、エラーが発見しにくい。つまり、画像復号装置における、エラー判定が困難であるという課題がある。
なお、プロファイルとは、デジタル蓄積媒体、テレビ放送、及びリアルタイム通信などの様々な実施バリエーションに適した圧縮方式を選択的に使用することができるために準備されたものである。言い換えると、プロファイルは、画像復号装置の実装における相互操作性を示すために使用される。つまり、プロファイルは、そのプロファイルに対応する画像復号装置がサポートする必要があるアルゴリズム及び制限を示す。例えば、拡張規格は、メイン規格と比較して、処理負荷が大きくなるが圧縮効率が上がるような符号化技術、又は、逆に通常の処理をスキップすることで処理負荷を小さくするような技術などである。このように、拡張規格を規定することで、様々なオプション機能の使用を許可できる。また、拡張規格では、上記を実現するためにシンタックスなどの送信方法が決められている。
例えば、DPCMについては、符号化の単位であるコーディングユニット単位で送られるフラグに基づいて、処理が行われるか否かが決定されている。
本発明の一態様に係る画像符号化方法は、画像を符号化する画像符号化方法であって、所定の画像符号化規格の所定の拡張規格が使用されるか否かを示す第1フラグを符号化する第1フラグ符号化ステップと、前記第1フラグにより前記拡張規格が使用されることが示される場合、前記拡張規格に含まれる符号化方式であって、対象ブロックの差分信号に含まれる互いに隣接するサンプルの差分を符号化する第1方式が用いられるか否かを示す第2フラグを符号化する第2フラグ符号化ステップと、前記第2フラグにより前記第1方式が用いられることが示される場合、前記第1方式を用いて前記画像を符号化する画像符号化ステップとを含む。
これによれば、当該画像符号化方法は、規格の違いを示す第1フラグに加えて、第2フラグを符号化する。これにより、画像復号装置は、当該画像符号化方法により生成された符号化信号を復号する際に、第2フラグを参照することで、適切に符号化方式を判定できる。このように、当該画像符号化方法は、適切に復号できる符号化信号を生成できる。
例えば、前記第2フラグ符号化ステップでは、前記第2フラグを、複数のピクチャを含む単位であるシーケンスのヘッダに書き込んでもよい。
例えば、前記画像符号化ステップでは、前記第2フラグにより前記第1方式が用いられないことが示される場合、前記画像符号化規格に含まれる符号化方式であって、前記対象ブロックの前記差分信号を符号化する第2方式を用いて前記画像を符号化してもよい。
例えば、前記画像符号化方法は、さらに、前記拡張規格に含まれる符号化方式であって、輝度信号から色差信号を予測する第3方式が用いられるか否かを示す第3フラグを符号化する第3フラグ符号化ステップを含み、前記画像符号化ステップでは、前記第3フラグにより前記第3方式が用いられることが示される場合、前記第3方式を用いて前記画像を符号化してもよい。
例えば、前記第3フラグ符号化ステップでは、前記第3フラグを、ピクチャ単位のヘッダに書き込んでもよい。
また、本発明の一態様に係る画像復号方法は、画像が符号化されることにより得られたビットストリームを復号する画像復号方法であって、前記ビットストリームから、所定の画像符号化規格の拡張規格が使用されているか否かを示す第1フラグを復号する第1フラグ復号ステップと、前記第1フラグにより前記拡張規格が使用されることが示される場合、前記拡張規格に含まれる符号化方式であって、対象ブロックの差分信号に含まれる互いに隣接するサンプルの差分を符号化する第1方式が用いられているか否かを示す第2フラグを前記ビットストリームから復号する第2フラグ復号ステップと、前記第2フラグにより前記第1方式が用いられることが示される場合、前記第1方式で符号化された信号を復号する復号方式で、前記ビットストリームから前記画像を復号する画像復号ステップとを含む。
これによれば、当該画像復号方法は、第2フラグを参照することで、適切に符号化方式を判定できる。このように、当該画像復号方法は、符号化信号を適切に復号できる。
例えば、前記第2フラグ復号ステップでは、前記ビットストリームに含まれる複数のピクチャを含む単位であるシーケンスのヘッダから前記第2フラグを復号してもよい。
例えば、前記画像復号ステップでは、前記第2フラグにより前記第1方式が用いられていないことが示される場合、前記画像符号化規格に含まれる符号化方式であって、前記対象ブロックの前記差分信号を符号化する第2方式で符号化された信号を復号する復号方式で、前記ビットストリームから前記画像を復号してもよい。
例えば、前記画像復号方法は、さらに、前記拡張規格に含まれる符号化方式であって、輝度信号から色差信号を予測する第3方式が用いられるか否かを示す第3フラグを復号する第3フラグ復号ステップを含み、前記画像復号ステップでは、前記第3フラグにより前記第3方式が用いられることが示される場合、前記第3方式で符号化された信号を復号する復号方式で、前記画像を復号してもよい。
例えば、前記第3フラグ復号ステップでは、前記ビットストリームに含まれるピクチャ単位のヘッダから前記第3フラグを復号してもよい。
また、本発明の一態様に係る画像符号化装置は、画像を符号化する画像符号化装置であって、処理回路と、前記処理回路からアクセス可能な記憶装置とを備え、前記処理回路は、前記記憶装置を用いて、前記画像符号化方法を実行する。
これによれば、当該画像符号化装置は、規格の違いを示す第1フラグに加えて、第2フラグを符号化する。これにより、画像復号装置は、当該画像符号化装置により生成された符号化信号を復号する際に、第2フラグを参照することで、適切に符号化方式を判定できる。このように、当該画像符号化装置は、適切に復号できる符号化信号を生成できる。
また、本発明の一態様に係る画像復号装置は、画像が符号化されることにより得られたビットストリームを復号する画像復号装置であって、処理回路と、前記処理回路からアクセス可能な記憶装置とを備え、前記処理回路は、前記記憶装置を用いて、前記画像復号方法を実行する。
これによれば、当該画像復号装置は、第2フラグを参照することで、適切に符号化方式を判定できる。このように、当該画像復号装置は、符号化信号を適切に復号できる。
なお、これらの全般的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態1)
本実施の形態では、画像符号化装置が複数の符号化方式(プロファイル)を識別する情報以外に適切な情報を出力する。これにより、回路を共通化できる。また、複数の符号化方式に対応できる。
図2は、本実施の形態に係る画像符号化又は復号方法を説明するための図である。図2の(a)は、本発明が解決しようとする課題を有する状態を示す表である。図2の(a)に示す方法では、方式1と方式2とで、条件1及び条件2に対する処理が異なる。具体的には、方式1では、条件1及び条件2共に処理Aが用いられる。方式2では、条件1と条件2とで処理が異なる。具体的には、方式2では、条件1の場合には処理Aが用いられ、条件2の場合には処理Bが用いられる。
ここで、方式1は、例えば、既存のHEVC方式(メイン規格)であり、方式2は、HEVC拡張方式(拡張規格)である。また、条件1は、ロスレス符号化が用いられ、かつ、特定モードが用いられる場合であり、条件2は、それ以外の場合(ロスレス符号化又は特定モードが用いられない場合)である。なお、ロスレス符号化とは、変換及び量子化処理をスキップする符号化方式である。ロスレス符号化では、量子化誤差が発生しないので、入力画像と同じ復号画像を得られる。また、特定モードとは、使用される予測方向が特定方向の場合であり、例えば、垂直方向或いは水平方向、又はそれに準ずる方向の場合である。
また、処理Aは、メイン規格の通常処理であり、DPCMを用いない処理である。つまり、通常の予測方法により予測画像が生成され、入力画像と予測画像との差分である残差信号が符号化される。また、通常の予測方法は、面内予測で用いられる35の予測方法を含む。この35の予測方法は、33方向の予測と、平均値(DC)予測と、平面(Planar)予測とを含む。また、処理Bは、隣接画素の残差信号の差分値を符号化する方式であるDPCMである。なお、DPCMの詳細は非特許文献2に記載されている。
ここで、従来の方法では、画像復号装置は、シーケンスヘッダに含まれるプロファイル情報に応じて、方式1と方式2とを切り換える。ここで、シーケンスヘッダは、シーケンス(一連の映像の単位)に代表値として出力されるデータであり、シーケンス内で共通に用いられるデータである。
しかし、方式1と方式2との違いは、条件1及び条件2によって処理Aと処理Bとを切り替える処理だけである。また、符号化信号に、条件1と条件2とを切り換えるための情報が含まれていたとしても、処理Aと処理Bのどちらが使用されるかを示す独立した情報は含まれない。このため、画像復号装置は、前述のプロファイルの情報を参照する必要がある。
しかし、映像情報(符号化信号)は、例えばネットワーク網を用いて伝送される。また、蓄積されたストリーム情報が編集されて分割されることもある。この際に、シーケンスヘッダの情報がネットワークのエラーにより失われることもある。また、編集の際に、この情報が誤って変更されてしまう場合もある。このような場合であっても、プロファイル情報とは別に、処理Aと処理Bとのどちらが使用されるかを示す情報が存在すれば、送信装置又は編集装置は、当該情報を用いてエラーを検出できる。よって、エラーを含む映像信号が出力されることはない。
一方、映像信号にエラーが含まれる場合であっても、処理Aと処理Bとのどちらが使用されるかの違いだけなので、画像復号装置は、当該映像信号を復号することはできる。ただし、符号化時の想定(例えば方式1が用いられる)と復号時の想定(例えば方式2が用いられる)とが異なる場合には、得られる映像が符号化時に想定した映像とは異なる。つまり、正常な復号画像を得ることができなくなるという問題がある。
図3は、本実施の形態に係る符号化処理(又は復号処理)のフローチャートである。
本実施の形態では、図1で示した処理のように、ブロック処理する際に処理方式(DPCM又は通常処理)が確認されるのではなく、画像符号化装置(又は画像復号装置)は、図3に示すように符号化処理(又は復号処理)に用いる処理方式を示す処理方式情報を符号化(又は復号)する(S200)。例えば、この処理は、ブロック層よりも上層で行われ、ステップS201以降の処理は、ブロック単位で行われる。
このように、画像符号化装置(又は画像復号装置)は、例えば、ブロック層よりも上層で、符号化方式情報を出力(又は取得)することにより、ブロック層でロスレスかつ特定モードであるかどうかを判断するだけで、どの処理方式(処理A又は処理B)を用いればよいかを特定できる。これにより前述のエラーを抑制することができる。
ここでステップS201〜S205はS203(S103)を除いて、S101〜S105と同じである。
画像符号化装置(又は画像復号装置)は、ステップS203において、ロスレスかつ特定モードであるかに加え、ステップS200で取得された処理方式情報を参照することで処理B(DPCM)が用いられるか否かを判定する。このように、処理方式情報を用いることで、画像符号化装置(又は画像復号装置)は、プロファイル(符号化方式の違い)を示す情報にアクセスする必要がなくなり、安定的な符号化(又は復号)処理を実行できる。
なお、ここで処理方式情報は、全てのブロックをロスレスにするかどうかを示す情報を含んでもよい。この場合は、図2の(b)に示すように、全てロスレスでない場合(方式2aの場合)には、ステップS203の切換えが不要になる(常にNOになる)ので安定的な処理が可能となる。全てロスレスの場合には、処理方式情報は、さらに、処理Aか処理Bかを示す情報を含む。一般的にロスレスが用いられる場合には、全てのデータ、又はピクチャ単位で、ロスレスが用いられることが多い。よって、上記の方法は有効である。
また、別の方法として、処理方式情報は、どのような符号化ツールを活用するかを示す情報を含んでもよい。例えば、方式2に複数の符号化ツールが含まれ、図2の(c)に示すように、処理方式情報で方式1と同じ符号化ツールを使う(例えば、DPCMが使用されない)方式(方式2a)が示される場合、ステップS203の切換えが不要になるので安定的な処理が可能となる。
また、上記説明では、条件1が満たされる場合に、DPCMが用いられる場合を説明したが、方式1(HEVCのメイン規格)に含まれない処理方式であればDPCM以外の処理方式に対しても上記と同様の方法を適用できる。例えば、別の処理方式として輝度信号から色差信号を予測する予測方式であるLMモード(又はIntra_FromLumaモードとも呼ばれる)に本実施の形態の処理を適用してもよい。なお、LMモードについては、非特許文献3に詳しく記載されている。
このLMモードは、HEVCのメイン規格には採用されていないが、符号化効率を向上させる効果がある。このLMモードが使用されるかどうかを示す情報が処理方式情報に含まれてもよい。これにより、画像復号装置は、処理方式に応じた分岐処理においてプロファイル情報を参照する必要がなくなる。また、画像符号化装置において、符号化効率を向上させるツールを選択的に用いることを可能になる。
また、処理方式情報は、変換スキップ時に係数スキャンの順番を変更するかどうかを示す情報を含んでもよい。この変換スキップ時に係数スキャンの順番を変更するモードは、HEVCのメイン規格(方式1)には採用されていないが、符号化効率を向上させる効果がある。このモードが使用されるかどうかを示す情報が処理方式情報に含まれてもよい。これにより、画像復号装置は、処理方式に応じた分岐処理においてプロファイル情報を参照する必要がなくなる。また、画像符号化装置において、符号化効率を向上させるツールを選択的に用いることが可能になる。
なお、図4に、ロスレスを使うかどうかの判定に特化した場合の処理のフローチャートを示す。まず、画像符号化装置(又は画像復号装置)は、ロスレスを使用するかどうかを示す情報を符号化(又は復号)する(S301)。ロスレスが用いられる場合のみ別の処理が行われるロスレス特殊処理の条件が満たされる場合(S302でYes)、画像符号化装置(又は画像復号装置)は、ロスレス向け処理セット(例えば、DPCM用の処理セット)を用いる(S303)。一方、上記条件が満たされない場合(S302でNo)、画像符号化装置(又は画像復号装置)は、方式1と同じ通常の処理セットを用いる(S304)。
処理の流れを見てわかるとおり、非常に簡便な処理を実現できるため、エラーを低減することが可能である。
また、本実施の形態では、例えば、ピクチャ単位でこの処理方式情報を出力(符号化)する。図5は、符号化ストリームの処理(書き込み又は読み込み)を示すフローチャートである。図5に示すように、符号化ストリームは、シーケンス情報(ストリーム情報)、ピクチャ情報、スライス情報、及びブロック情報がこの順に処理される(S401〜S404及びS406〜S408)。また、予測処理、変換処理、及び量子化処理はブロック処理(S405)に含まれる。
このため、シーケンス情報を用いて、ブロック処理を切り換えるのは好ましい方式ではない。そこで、本実施の形態に係るストリームの構造では、シーケンス情報より下位(小さい単位)に処理方式の切換えを示す情報が含まれる。また、別の方法として、ロスレス方式を禁止することを示す情報が上位の情報に含まれる。すなわち、この情報を参照することで、下位において処理Bが使われないことを判別できるようにする。これにより、前述の課題を解決できる。
図6A〜図6Eは、処理方式情報の構造例を示す図である。
図6Aは、映像の情報を入れる単位(VUI: Video Usability Information)に対して、ロスレスが使用されるどうかを示すフラグ(lossless_coding_flag)が符号化される場合の例を示す図である。このlossless_coding_flagがオン(1)の場合、VUIに含まれる全てのブロックに対してロスレスが使用される。また、このlossless_coding_flagがオフ(0)の場合、VUIに含まれる全てのブロックに対してロスレスが使用されない(使用が禁止される)。
図6Bは、xxx_extension_flagがオン(1)の場合に、lossless_coding_flagが符号化(又は復号)される場合の例を示す図である。xxx_extension_flagは、xxx単位の拡張符号化用のデータ構造を記録するかどうかを示すフラグである。つまり、xxx_extension_flagは、HEVCの拡張規格が用いられるか否かを示す。また、xxx_extension_flagがオフ(0)の場合には、lossless_coding_flagは符号化(又は復号)されない。
また、lossless_coding_flagの意味は上記と同様であるが、この場合には、lossless_coding_flagは、xxx単位に含まれる全ての符号化データに対してロスレスが使用されるか否かを示す。なお、xxx_extension_flagは、シーケンス単位、ピクチャ単位、ビデオ単位及びスライス単位のいずれかの単位ごとに設けられる。xxxは、シーケンス単位である場合は「sps」であり、ピクチャ単位であれば「pps」であり、ビデオ単位であれば「vps」であり、スライス単位であれば「slice」である。
図6Cは、DPCMが使用されるか否かを示すフラグ(Dpcm_use_flag)が用いられる場合の例を示す図である。Dpcm_use_flagがオン(1)の場合、対象単位に含まれる全てのブロックに対してDPCMの使用が許可される。また、Dpcm_use_flagがオフ(0)の場合、対象単位に含まれる全てのブロックに対してDPCMが使用されない(使用が禁止される)。
また、図6Bの場合と同様に、xxx_extension_flagがオン(1)の場合にのみ、Dpcm_use_flagが符号化(又は復号)される。
図6Dは、予測処理にLMモードと呼ばれる、輝度から色差信号を推定する方法が使用されるかどうかを示すフラグ(LM_pred_use_flag)が用いられる場合の例を示す図である。
LM_pred_use_flagがオン(1)の場合、対象単位に含まれる全てのブロックに対してLMモードの使用が許可される。また、LM_pred_use_flagがオフ(0)の場合、対象単位に含まれる全てのブロックに対してLMモードが使用されない(使用が禁止される)。
また、図6Bの場合と同様に、xxx_extension_flagがオン(1)の場合にのみ、LM_pred_use_flagが符号化(又は復号)される。
図6Eは、Mp_tool_flagが用いられる場合の例を示す図である。Mp_tool_flagは、既存の符号化方式(例えば非特許文献1における、MainProfile又はMain10Profileと呼ばれる方式)と同じ処理方法を使うかどうかを示すフラグである。
また、図6Bの場合と同様に、xxx_extension_flagがオン(1)の場合にのみ、Mp_tool_flagが符号化(又は復号)される。
なお、上述したように、これらの情報は、シーケンス単位、ピクチャ単位、ビデオ単位及びスライス単位のいずれかの単位ごとに設けられる。シーケンス単位の場合は、符号化方式の切換えよりも細かい単位で処理方式を制御できる。また、これらの情報は、予測方式を示す情報などであり、ブロック処理の部分に関わる情報である。よって、プロファイル情報に加え、これらの情報を用いることで、データの信頼性を向上できる。
ピクチャ単位の場合には、ピクチャ単位でフレームをスキップしたりする場合に効果的である。スライス単位の場合には、スライス単位で並列処理が行われる場合に、画像復号装置は、これらの情報を対象スライスの情報として取得できるため、これらの情報を取得するために他のデータへのアクセスをする必要が無い。よって、画像復号装置の処理量を削減できる。VPSの場合は、このデータ自体が重要な映像情報に関するデータの二重化の役目を持つ。よって、VPSにこれらの情報を入れることにより、これらの情報を信頼性の高い情報としてプロファイル情報とは別に伝送及び蓄積できる。これにより、エラーを抑制することができる。
このように、本実施の形態によれば、異なる符号化方式であっても、処理を共通化することができるので、回路規模を大きく削減することができる。また、予測方式が異なることをピクチャ単位又はそれよりも細かい単位で示すことができるため、間違った予測方式を用いて復号が行われることを抑制できる。よって、本実施の形態に係る手法は、複数の符号化方式が混在するデータ群が用いられる環境における実用的効果が非常に高い。
また、符号化方式において、共通化する単位を限定する(例えばロスレス符号化に限定する)ことで、複数ある符号化方式のうち、限定した用途だけで異なる方式を使うことができるため、回路の共通化を促進できる。これにより、資源の再利用を促進できる。
このように、本実施の形態に係る画像符号化方法は、安定的な処理を容易にする符号列を生成できる。また、本実施の形態に係る画像復号方法は、そのように生成された符号列を復号できる。また、本実施の形態によれば、従来は複数の回路が必要であった部分を削減できる。また、復号処理負荷を軽減することができる。これにより高速演算可能な画像復号装置を安価に実現できる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1で説明した画像符号化方法及び画像復号方法を実行する画像符号化装置及び画像復号装置の例を説明する。なお、本実施の形態の特徴的な処理は、制御部111及び制御部209により実行される。
まず、本実施の形態に係る画像符号化装置100の構成を説明する。
図7は、本実施の形態に係る画像符号化装置100の構成の一例を示すブロック図である。
画像符号化装置100は、入力画像121を圧縮符号化することで符号化信号129(符号化ビットストリーム)を生成する。例えば、画像符号化装置100には、入力画像121がブロック毎に入力される。画像符号化装置100は、入力された入力画像121に、変換、量子化及び可変長符号化を行うことで、符号化信号129を生成する。
図7に示す画像符号化装置100は、減算器101と、変換量子化部102と、エントロピー符号化部103と、逆量子化逆変換部104と、加算器105と、デブロッキング処理部106と、メモリ107と、イントラ予測部108と、動き補償部109と、動き検出部110と、制御部111と、切換スイッチ112とを備える。
減算器101は、入力画像121と予測信号127との差分である残差信号122(予測誤差又は差分信号とも呼ぶ)を算出する。
変換量子化部102は、空間領域の残差信号122を周波数領域の変換係数に変換する。例えば、変換量子化部102は、残差信号122にDCT(Discrete Cosine Transform)変換を行うことで変換係数を生成する。さらに、変換量子化部102は、変換係数を量子化することで量子化係数123を生成する。
エントロピー符号化部103は、量子化係数123を可変長符号化することで符号化信号129を生成する。また、エントロピー符号化部103は、動き検出部110によって検出された動きデータ128(例えば、動きベクトル)を符号化し、得られた信号を符号化信号129に含めて出力する。
逆量子化逆変換部104は、量子化係数123を逆量子化することで変換係数を復元する。さらに、逆量子化逆変換部104は、復元した変換係数を逆変換することで残差信号124を復元する。なお、復元された残差信号124は、量子化により情報の一部が失われているので、減算器101で生成された残差信号122とは一致しない。すなわち、復元された残差信号124は、量子化誤差を含んでいる。
加算器105は、復元された残差信号124と予測信号127とを加算することで、ローカル復号画像125を生成する。
デブロッキング処理部106は、ローカル復号画像125にデブロッキングフィルタ処理を行うことでローカル復号画像126を生成する。
メモリ107は、動き補償に用いられる参照画像を格納するためのメモリである。具体的には、メモリ107は、デブロッキングフィルタ処理が施された後のローカル復号画像126を格納する。
なお、上述したロスレスモードの場合には、変換量子化部102及び逆量子化逆変換部104の処理はスキップされ、残差信号122がエントロピー符号化部103に入力され、入力画像121がメモリ107に入力される。
さらに、上述したDPCMが用いられる場合には、対象ブロックの残差信号122に含まれる隣接サンプルの差分が算出され、エントロピー符号化部103は、算出された差分を可変長符号化する。
イントラ予測部108は、イントラ予測を行うことで、予測信号(イントラ予測信号)を生成する。具体的には、イントラ予測部108は、加算器105によって生成されたローカル復号画像125における、符号化対象ブロック(入力画像121)の周囲の画像を参照してイントラ予測を行うことで、イントラ予測信号を生成する。
動き検出部110は、入力画像121と、メモリ107に格納された参照画像との間の動きデータ128(例えば、動きベクトル)を検出する。
動き補償部109は、検出された動きデータ128に基づいて動き補償を行うことで、予測信号(インター予測信号)を生成する。
切換スイッチ112は、イントラ予測信号及びインター予測信号のいずれかを選択し、選択した信号を予測信号127として減算器101及び加算器105に出力する。
以上の構成により、本実施の形態に係る画像符号化装置100は、画像データを圧縮符号化する。ここで、上述した実施の形態1に係る画像符号化方法の特徴的な処理である、データの制御、ロスレス(変換及び量子化処理のスキップ)、及び処理モード(DPCM等)の変更の処理は、制御部111によって行われる。
次に、本実施の形態に係る画像復号装置200の構成を説明する。
図8は、本実施の形態に係る画像復号装置200の構成の一例を示すブロック図である。
画像復号装置200は、画像が圧縮符号化されることで得られた符号化信号221から復号画像225を生成する。ここで、符号化信号221は、例えば、上記画像符号化装置100により生成された符号化信号129である。例えば、画像復号装置200には、符号化信号221がブロック毎に復号対象信号として入力される。画像復号装置200は、入力された復号対象信号に、可変長復号、逆量子化及び逆変換を行うことで、復号画像225を復元する。
図8に示す画像復号装置200は、エントロピー復号部201と、逆量子化逆変換部202と、加算器203と、デブロッキング処理部204と、メモリ205と、イントラ予測部206と、動き補償部207と、切換スイッチ208と、制御部209とを備える。
エントロピー復号部201は、符号化信号221(符号化ストリーム)を可変長復号することで量子化係数222を復元する。なお、ここで、符号化信号221(入力ストリーム)は、復号対象信号であり、符号化画像データのブロック毎のデータに相当する。また、エントロピー復号部201は、符号化信号221から動きデータ227を取得し、取得した動きデータ227を動き補償部207に出力する。
逆量子化逆変換部202は、エントロピー復号部201によって復元された量子化係数222を逆量子化することで変換係数を復元する。そして、逆量子化逆変換部202は、復元した変換係数を逆変換することで残差信号223(予測誤差又は差分信号とも呼ばれる)を復元する。
加算器203は、復元された残差信号223と予測信号226とを加算することで復号画像224を生成する。
デブロッキング処理部204は、生成された復号画像224にデブロッキングフィルタ処理を行うことで復号画像225を生成する。このデブロッキングフィルタ処理された後の復号画像225は、外部に出力される。
メモリ205は、動き補償に用いられる参照画像を格納するためのメモリである。具体的には、メモリ205は、デブロッキングフィルタ処理が施された後の復号画像225を格納する。
なお、上述したロスレスモードの場合には、エントロピー復号部201は、符号化信号221から残差信号223を復号し、逆量子化逆変換部202の処理はスキップされる。また、エントロピー復号部201で得られた残差信号223が加算器203に入力される。
さらに、上述したDPCMが用いられる場合には、対象ブロックの残差信号223に含まれる隣接サンプルが加算され、得られた信号が加算器203に入力される。
イントラ予測部206は、イントラ予測を行うことで予測信号(イントラ予測信号)を生成する。具体的には、イントラ予測部206は、加算器203によって生成された復号画像224における、復号対象ブロック(符号化信号221)の周囲の画像を参照してイントラ予測を行うことで、イントラ予測信号を生成する。
動き補償部207は、エントロピー復号部201から出力された動きデータ227に基づいて動き補償を行うことで、予測信号(インター予測信号)を生成する。
切換スイッチ208は、イントラ予測信号及びインター予測信号のいずれかを選択し、選択した信号を予測信号226として加算器203に出力する。
以上の構成により、本実施の形態に係る画像復号装置200は、画像が圧縮符号化されることにより得られた符号化信号221から復号画像225を復号する。
ここで、上述した実施の形態1に係る画像復号方法の特徴的な処理である、データの制御、ロスレス(変換量子化処理のスキップ)、及び処理モード(DPCM等)の変更の処理は制御部209によって行われる。
以上のように、本実施の形態に係る画像符号化装置は、図9に示す処理を行う。
まず、画像符号化装置は、所定の画像符号化規格の所定の拡張規格が使用されるか否かを示す第1フラグ(xxx_extention_flag)を符号化する(S501)。言い換えると、第1フラグは、所定の画像符号化規格のプロファイルを示す。つまり、第1フラグは、所定の処理方式が使用されるか否かを示す。
次に、画像符号化装置は、第1フラグにより拡張規格が使用されることが示される場合(S502でYes)、拡張規格に含まれる符号化方式であって、対象ブロックの差分信号(残差信号)に含まれる互いに隣接するサンプルの差分を符号化する第1方式(DPCM)が用いられるか否かを示す第2フラグ(Dpcm_use_flag)を符号化する(S503)。
なお、画像符号化装置は、第1フラグ及び第2フラグを、シーケンス単位(複数のピクチャを含む単位)のヘッダ、ピクチャ単位のヘッダ、ビデオ単位のヘッダ、及びスライス単位のヘッダのいずれかに書き込む。例えば、第1フラグ及び第2フラグは、同一のヘッダに書き込まれる。
第2フラグにより第1方式(DPCM)が用いられることが示される場合(S504でYes)、画像符号化装置は、第1方式(DPCM)を用いて画像を符号化する(S505)。
一方、第2フラグにより第1方式(DPCM)が用いられないことが示される場合(S504でNo)、画像符号化装置は、画像符号化規格に含まれる符号化方式であって、対象ブロックの差分信号を符号化する第2方式(通常方式)を用いて画像を符号化する(S506)。
また、第1フラグにより拡張規格が使用されないことが示される場合(S502でNo)、画像符号化装置は、第2方式(通常方式)を用いて画像を符号化する(S506)。
また、本実施の形態に係る画像符号化装置は、図10に示す処理を行ってもよい。
まず、画像符号化装置は、所定の画像符号化規格の所定の拡張規格が使用されるか否かを示す第1フラグ(xxx_extention_flag)を符号化する(S511)。言い換えると、第1フラグは、所定の画像符号化規格のプロファイルを示す。つまり、第1フラグは、所定の処理方式が使用されるか否かを示す。
次に、画像符号化装置は、第1フラグにより拡張規格が使用されることが示される場合(S512でYes)、輝度信号から色差信号を予測する第3方式(LMモード)が用いられるか否かを示す第3フラグ(LM_pred_use_flag)を符号化する(S513)。
なお、画像符号化装置は、第1フラグ及び第3フラグを、シーケンス単位(複数のピクチャを含む単位)のヘッダ、ピクチャ単位のヘッダ、ビデオ単位のヘッダ、及びスライス単位のヘッダのいずれかに書き込む。例えば、第1フラグ及び第3フラグは、同一のヘッダに書き込まれる。
第3フラグにより第1方式(DPCM)が用いられることが示される場合(S514でYes)、画像符号化装置は、第3方式(LMモード)を用いて画像を符号化する(S515)。
一方、第3フラグにより第3方式(LMモード)が用いられないことが示される場合(S514でNo)、画像符号化装置は、画像符号化規格に含まれる符号化方式であって、対象ブロックの差分信号を符号化する第2方式(通常方式)を用いて画像を符号化する(S516)。
また、第1フラグにより拡張規格が使用されないことが示される場合(S512でNo)、画像符号化装置は、第2方式(通常方式)を用いて画像を符号化する(S516)。
なお、ここでは、第1方式(DPCM)と第3方式(LMモード)とに対する個別の処理を説明したが、これらの処理の両方が用いられてもよい。この場合、第2フラグ及び第3フラグは、同一のヘッダに含まれても良いし、異なる階層のヘッダに含まれてもよい。また、第2フラグ及び第3フラグが異なる階層のヘッダに含まれる場合、それぞれに対応する第1フラグが、第2フラグ及び第3フラグの各々と同一のヘッダに含まれてもよい。例えば、sps_extention_flagとDpcm_use_flagとがシーケンス単位のヘッダ(例えばSPS)に含まれ、pps_extention_flagとLM_pred_use_flagとがピクチャ単のヘッダ(例えばPPS)に含まれてもよい。
また、本実施の形態に係る画像復号装置は、図11に示す処理を行う。
まず、画像復号装置は、所定の画像復号規格の所定の拡張規格が使用されているか否かを示す第1フラグ(xxx_extention_flag)をビットストリーム(符号化信号)から復号する(S601)。言い換えると、第1フラグは、所定の画像復号規格のプロファイルを示す。つまり、第1フラグは、所定の処理方式が使用されるか否かを示す。
次に、画像復号装置は、第1フラグにより拡張規格が使用されていることが示される場合(S602でYes)、拡張規格に含まれる復号方式であって、対象ブロックの差分信号に含まれる互いに隣接するサンプルの差分を復号する第1方式(DPCM)が用いられているか否かを示す第2フラグ(Dpcm_use_flag)をビットストリームから復号する(S603)。
なお、画像復号装置は、第1フラグ及び第2フラグを、ビットストリームに含まれる、シーケンス単位(複数のピクチャを含む単位)のヘッダ、ピクチャ単位のヘッダ、ビデオ単位のヘッダ、及びスライス単位のヘッダのいずれかから復号する。例えば、第1フラグ及び第2フラグは、同一のヘッダに含まれる。
第2フラグにより第1方式(DPCM)が用いられていることが示される場合(S604でYes)、画像復号装置は、第1方式(DPCM)で符号化された信号を復号する復号方式を用いてビットストリームから画像を復号する(S605)。
一方、第2フラグにより第1方式(DPCM)が用いられていないことが示される場合(S604でNo)、画像復号装置は、画像復号規格に含まれる復号方式であって、対象ブロックの差分信号を符号化する第2方式(通常方式)で符号化された信号を復号する復号方式で、ビットストリームから画像を復号する(S606)。
また、第1フラグにより拡張規格が使用されていないことが示される場合(S602でNo)、画像復号装置は、第2方式(通常方式)で符号化された信号を復号する復号方式で、ビットストリームから画像を復号する(S606)。
また、本実施の形態に係る画像復号装置は、図12に示す処理を行ってもよい。
まず、画像復号装置は、所定の画像復号規格の所定の拡張規格が使用されているか否かを示す第1フラグ(xxx_extention_flag)をビットストリームから復号する(S611)。言い換えると、第1フラグは、所定の画像復号規格のプロファイルを示す。つまり、第1フラグは、所定の処理方式が使用されるか否かを示す。
次に、画像復号装置は、第1フラグにより拡張規格が使用されていることが示される場合(S612でYes)、輝度信号から色差信号を予測する第3方式(LMモード)が用いられているか否かを示す第3フラグ(LM_pred_use_flag)をビットストリームから復号する(S613)。
なお、画像復号装置は、第1フラグ及び第3フラグを、シーケンス単位(複数のピクチャを含む単位)のヘッダ、ピクチャ単位のヘッダ、ビデオ単位のヘッダ、及びスライス単位のヘッダのいずれかから復号する。例えば、第1フラグ及び第3フラグは、同一のヘッダに含まれる。
第3フラグにより第1方式(DPCM)が用いられていることが示される場合(S614でYes)、画像復号装置は、第3方式(LMモード)で符号化された信号を復号する復号方式でビットストリームから画像を復号する(S615)。
一方、第3フラグにより第3方式(LMモード)が用いられていないことが示される場合(S614でNo)、画像復号装置は、画像復号規格に含まれる復号方式であって、対象ブロックの差分信号を復号する第2方式(通常方式)を用いてビットストリームから画像を復号する(S616)。
また、第1フラグにより拡張規格が使用されていないことが示される場合(S612でNo)、画像復号装置は、第2方式(通常方式)を用いてビットストリームから画像を復号する(S616)。
なお、ここでは、第1方式(DPCM)と第3方式(LMモード)とに対する個別の処理を説明したが、これらの処理の両方が用いられてもよい。この場合、第2フラグ及び第3フラグは、同一のヘッダに含まれても良いし、異なる階層のヘッダに含まれてもよい。また、第2フラグ及び第3フラグが異なる階層のヘッダに含まれる場合、それぞれに対応する第1フラグが、第2フラグ及び第3フラグの各々と同一のヘッダに含まれてもよい。例えば、sps_extention_flagとDpcm_use_flagとがシーケンス単位のヘッダ(例えばSPS)に含まれ、pps_extention_flagとLM_pred_use_flagとがピクチャ単のヘッダ(例えばPPS)に含まれてもよい。
以上、実施の形態に係る画像復号装置及び画像符号化装置ついて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
また、上記実施の形態に係る画像復号装置又は画像符号化装置に含まれる各処理部は典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
言い換えると、画像復号装置及び画像符号化装置は、処理回路(processing circuitry)と、当該処理回路に電気的に接続された(当該処理回路からアクセス可能な)記憶装置(storage)とを備える。処理回路は、専用のハードウェア及びプログラム実行部の少なくとも一方を含む。また、記憶装置は、処理回路がプログラム実行部を含む場合には、当該プログラム実行部により実行されるソフトウェアプログラムを記憶する。処理回路は、記憶装置を用いて、上記実施の形態に係る画像復号方法又は画像符号化方法を実行する。
さらに、本発明は上記ソフトウェアプログラムであってもよいし、上記プログラムが記録された非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体であってもよい。また、上記プログラムは、インターネット等の伝送媒体を介して流通させることができるのは言うまでもない。
また、上記で用いた数字は、全て本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は例示された数字に制限されない。
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
また、上記の画像復号方法又は画像符号化方法に含まれるステップが実行される順序は、本発明を具体的に説明するために例示するためのものであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
以上、本発明の一つ又は複数の態様に係る画像復号装置及び画像符号化装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の一つ又は複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
(実施の形態3)
上記各実施の形態で示した動画像符号化方法(画像符号化方法)または動画像復号化方法(画像復号方法)の構成を実現するためのプログラムを記憶メディアに記録することにより、上記各実施の形態で示した処理を独立したコンピュータシステムにおいて簡単に実施することが可能となる。記憶メディアは、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、ICカード、半導体メモリ等、プログラムを記録できるものであればよい。
さらにここで、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法(画像符号化方法)や動画像復号化方法(画像復号方法)の応用例とそれを用いたシステムを説明する。当該システムは、画像符号化方法を用いた画像符号化装置、及び画像復号方法を用いた画像復号装置からなる画像符号化復号装置を有することを特徴とする。システムにおける他の構成について、場合に応じて適切に変更することができる。
図13は、コンテンツ配信サービスを実現するコンテンツ供給システムex100の全体構成を示す図である。通信サービスの提供エリアを所望の大きさに分割し、各セル内にそれぞれ固定無線局である基地局ex106、ex107、ex108、ex109、ex110が設置されている。
このコンテンツ供給システムex100は、インターネットex101にインターネットサービスプロバイダex102および電話網ex104、および基地局ex106からex110を介して、コンピュータex111、PDA(Personal Digital Assistant)ex112、カメラex113、携帯電話ex114、ゲーム機ex115などの各機器が接続される。
しかし、コンテンツ供給システムex100は図13のような構成に限定されず、いずれかの要素を組合せて接続するようにしてもよい。また、固定無線局である基地局ex106からex110を介さずに、各機器が電話網ex104に直接接続されてもよい。また、各機器が近距離無線等を介して直接相互に接続されていてもよい。
カメラex113はデジタルビデオカメラ等の動画撮影が可能な機器であり、カメラex116はデジタルカメラ等の静止画撮影、動画撮影が可能な機器である。また、携帯電話ex114は、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)方式、CDMA(Code Division Multiple Access)方式、W−CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)方式、若しくはLTE(Long Term Evolution)方式、HSPA(High Speed Packet Access)の携帯電話機、またはPHS(Personal Handyphone System)等であり、いずれでも構わない。
コンテンツ供給システムex100では、カメラex113等が基地局ex109、電話網ex104を通じてストリーミングサーバex103に接続されることで、ライブ配信等が可能になる。ライブ配信では、ユーザがカメラex113を用いて撮影するコンテンツ(例えば、音楽ライブの映像等)に対して上記各実施の形態で説明したように符号化処理を行い(即ち、本発明の一態様に係る画像符号化装置として機能する)、ストリーミングサーバex103に送信する。一方、ストリーミングサーバex103は要求のあったクライアントに対して送信されたコンテンツデータをストリーム配信する。クライアントとしては、上記符号化処理されたデータを復号化することが可能な、コンピュータex111、PDAex112、カメラex113、携帯電話ex114、ゲーム機ex115等がある。配信されたデータを受信した各機器では、受信したデータを復号化処理して再生する(即ち、本発明の一態様に係る画像復号装置として機能する)。
なお、撮影したデータの符号化処理はカメラex113で行っても、データの送信処理をするストリーミングサーバex103で行ってもよいし、互いに分担して行ってもよい。同様に配信されたデータの復号化処理はクライアントで行っても、ストリーミングサーバex103で行ってもよいし、互いに分担して行ってもよい。また、カメラex113に限らず、カメラex116で撮影した静止画像および/または動画像データを、コンピュータex111を介してストリーミングサーバex103に送信してもよい。この場合の符号化処理はカメラex116、コンピュータex111、ストリーミングサーバex103のいずれで行ってもよいし、互いに分担して行ってもよい。
また、これら符号化・復号化処理は、一般的にコンピュータex111や各機器が有するLSIex500において処理する。LSIex500は、ワンチップであっても複数チップからなる構成であってもよい。なお、動画像符号化・復号化用のソフトウェアをコンピュータex111等で読み取り可能な何らかの記録メディア(CD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスクなど)に組み込み、そのソフトウェアを用いて符号化・復号化処理を行ってもよい。さらに、携帯電話ex114がカメラ付きである場合には、そのカメラで取得した動画データを送信してもよい。このときの動画データは携帯電話ex114が有するLSIex500で符号化処理されたデータである。
また、ストリーミングサーバex103は複数のサーバや複数のコンピュータであって、データを分散して処理したり記録したり配信するものであってもよい。
以上のようにして、コンテンツ供給システムex100では、符号化されたデータをクライアントが受信して再生することができる。このようにコンテンツ供給システムex100では、ユーザが送信した情報をリアルタイムでクライアントが受信して復号化し、再生することができ、特別な権利や設備を有さないユーザでも個人放送を実現できる。
なお、コンテンツ供給システムex100の例に限らず、図14に示すように、デジタル放送用システムex200にも、上記各実施の形態の少なくとも動画像符号化装置(画像符号化装置)または動画像復号化装置(画像復号装置)のいずれかを組み込むことができる。具体的には、放送局ex201では映像データに音楽データなどが多重化された多重化データが電波を介して通信または衛星ex202に伝送される。この映像データは上記各実施の形態で説明した動画像符号化方法により符号化されたデータである(即ち、本発明の一態様に係る画像符号化装置によって符号化されたデータである)。これを受けた放送衛星ex202は、放送用の電波を発信し、この電波を衛星放送の受信が可能な家庭のアンテナex204が受信する。受信した多重化データを、テレビ(受信機)ex300またはセットトップボックス(STB)ex217等の装置が復号化して再生する(即ち、本発明の一態様に係る画像復号装置として機能する)。
また、DVD、BD等の記録メディアex215に記録した多重化データを読み取り復号化する、または記録メディアex215に映像信号を符号化し、さらに場合によっては音楽信号と多重化して書き込むリーダ/レコーダex218にも上記各実施の形態で示した動画像復号化装置または動画像符号化装置を実装することが可能である。この場合、再生された映像信号はモニタex219に表示され、多重化データが記録された記録メディアex215により他の装置やシステムにおいて映像信号を再生することができる。また、ケーブルテレビ用のケーブルex203または衛星/地上波放送のアンテナex204に接続されたセットトップボックスex217内に動画像復号化装置を実装し、これをテレビのモニタex219で表示してもよい。このときセットトップボックスではなく、テレビ内に動画像復号化装置を組み込んでもよい。
図15は、上記各実施の形態で説明した動画像復号化方法および動画像符号化方法を用いたテレビ(受信機)ex300を示す図である。テレビex300は、上記放送を受信するアンテナex204またはケーブルex203等を介して映像データに音声データが多重化された多重化データを取得、または出力するチューナex301と、受信した多重化データを復調する、または外部に送信する多重化データに変調する変調/復調部ex302と、復調した多重化データを映像データと、音声データとに分離する、または信号処理部ex306で符号化された映像データ、音声データを多重化する多重/分離部ex303を備える。
また、テレビex300は、音声データ、映像データそれぞれを復号化する、またはそれぞれの情報を符号化する音声信号処理部ex304、映像信号処理部ex305(本発明の一態様に係る画像符号化装置または画像復号装置として機能する)を有する信号処理部ex306と、復号化した音声信号を出力するスピーカex307、復号化した映像信号を表示するディスプレイ等の表示部ex308を有する出力部ex309とを有する。さらに、テレビex300は、ユーザ操作の入力を受け付ける操作入力部ex312等を有するインタフェース部ex317を有する。さらに、テレビex300は、各部を統括的に制御する制御部ex310、各部に電力を供給する電源回路部ex311を有する。インタフェース部ex317は、操作入力部ex312以外に、リーダ/レコーダex218等の外部機器と接続されるブリッジex313、SDカード等の記録メディアex216を装着可能とするためのスロット部ex314、ハードディスク等の外部記録メディアと接続するためのドライバex315、電話網と接続するモデムex316等を有していてもよい。なお記録メディアex216は、格納する不揮発性/揮発性の半導体メモリ素子により電気的に情報の記録を可能としたものである。テレビex300の各部は同期バスを介して互いに接続されている。
まず、テレビex300がアンテナex204等により外部から取得した多重化データを復号化し、再生する構成について説明する。テレビex300は、リモートコントローラex220等からのユーザ操作を受け、CPU等を有する制御部ex310の制御に基づいて、変調/復調部ex302で復調した多重化データを多重/分離部ex303で分離する。さらにテレビex300は、分離した音声データを音声信号処理部ex304で復号化し、分離した映像データを映像信号処理部ex305で上記各実施の形態で説明した復号化方法を用いて復号化する。復号化した音声信号、映像信号は、それぞれ出力部ex309から外部に向けて出力される。出力する際には、音声信号と映像信号が同期して再生するよう、バッファex318、ex319等に一旦これらの信号を蓄積するとよい。また、テレビex300は、放送等からではなく、磁気/光ディスク、SDカード等の記録メディアex215、ex216から多重化データを読み出してもよい。次に、テレビex300が音声信号や映像信号を符号化し、外部に送信または記録メディア等に書き込む構成について説明する。テレビex300は、リモートコントローラex220等からのユーザ操作を受け、制御部ex310の制御に基づいて、音声信号処理部ex304で音声信号を符号化し、映像信号処理部ex305で映像信号を上記各実施の形態で説明した符号化方法を用いて符号化する。符号化した音声信号、映像信号は多重/分離部ex303で多重化され外部に出力される。多重化する際には、音声信号と映像信号が同期するように、バッファex320、ex321等に一旦これらの信号を蓄積するとよい。なお、バッファex318、ex319、ex320、ex321は図示しているように複数備えていてもよいし、1つ以上のバッファを共有する構成であってもよい。さらに、図示している以外に、例えば変調/復調部ex302や多重/分離部ex303の間等でもシステムのオーバフロー、アンダーフローを避ける緩衝材としてバッファにデータを蓄積することとしてもよい。
また、テレビex300は、放送等や記録メディア等から音声データ、映像データを取得する以外に、マイクやカメラのAV入力を受け付ける構成を備え、それらから取得したデータに対して符号化処理を行ってもよい。なお、ここではテレビex300は上記の符号化処理、多重化、および外部出力ができる構成として説明したが、これらの処理を行うことはできず、上記受信、復号化処理、外部出力のみが可能な構成であってもよい。
また、リーダ/レコーダex218で記録メディアから多重化データを読み出す、または書き込む場合には、上記復号化処理または符号化処理はテレビex300、リーダ/レコーダex218のいずれで行ってもよいし、テレビex300とリーダ/レコーダex218が互いに分担して行ってもよい。
一例として、光ディスクからデータの読み込みまたは書き込みをする場合の情報再生/記録部ex400の構成を図16に示す。情報再生/記録部ex400は、以下に説明する要素ex401、ex402、ex403、ex404、ex405、ex406、ex407を備える。光ヘッドex401は、光ディスクである記録メディアex215の記録面にレーザスポットを照射して情報を書き込み、記録メディアex215の記録面からの反射光を検出して情報を読み込む。変調記録部ex402は、光ヘッドex401に内蔵された半導体レーザを電気的に駆動し記録データに応じてレーザ光の変調を行う。再生復調部ex403は、光ヘッドex401に内蔵されたフォトディテクタにより記録面からの反射光を電気的に検出した再生信号を増幅し、記録メディアex215に記録された信号成分を分離して復調し、必要な情報を再生する。バッファex404は、記録メディアex215に記録するための情報および記録メディアex215から再生した情報を一時的に保持する。ディスクモータex405は記録メディアex215を回転させる。サーボ制御部ex406は、ディスクモータex405の回転駆動を制御しながら光ヘッドex401を所定の情報トラックに移動させ、レーザスポットの追従処理を行う。システム制御部ex407は、情報再生/記録部ex400全体の制御を行う。上記の読み出しや書き込みの処理はシステム制御部ex407が、バッファex404に保持された各種情報を利用し、また必要に応じて新たな情報の生成・追加を行うと共に、変調記録部ex402、再生復調部ex403、サーボ制御部ex406を協調動作させながら、光ヘッドex401を通して、情報の記録再生を行うことにより実現される。システム制御部ex407は例えばマイクロプロセッサで構成され、読み出し書き込みのプログラムを実行することでそれらの処理を実行する。
以上では、光ヘッドex401はレーザスポットを照射するとして説明したが、近接場光を用いてより高密度な記録を行う構成であってもよい。
図17に光ディスクである記録メディアex215の模式図を示す。記録メディアex215の記録面には案内溝(グルーブ)がスパイラル状に形成され、情報トラックex230には、予めグルーブの形状の変化によってディスク上の絶対位置を示す番地情報が記録されている。この番地情報はデータを記録する単位である記録ブロックex231の位置を特定するための情報を含み、記録や再生を行う装置において情報トラックex230を再生し番地情報を読み取ることで記録ブロックを特定することができる。また、記録メディアex215は、データ記録領域ex233、内周領域ex232、外周領域ex234を含んでいる。ユーザデータを記録するために用いる領域がデータ記録領域ex233であり、データ記録領域ex233より内周または外周に配置されている内周領域ex232と外周領域ex234は、ユーザデータの記録以外の特定用途に用いられる。情報再生/記録部ex400は、このような記録メディアex215のデータ記録領域ex233に対して、符号化された音声データ、映像データまたはそれらのデータを多重化した多重化データの読み書きを行う。
以上では、1層のDVD、BD等の光ディスクを例に挙げ説明したが、これらに限ったものではなく、多層構造であって表面以外にも記録可能な光ディスクであってもよい。また、ディスクの同じ場所にさまざまな異なる波長の色の光を用いて情報を記録したり、さまざまな角度から異なる情報の層を記録したりなど、多次元的な記録/再生を行う構造の光ディスクであってもよい。
また、デジタル放送用システムex200において、アンテナex205を有する車ex210で衛星ex202等からデータを受信し、車ex210が有するカーナビゲーションex211等の表示装置に動画を再生することも可能である。なお、カーナビゲーションex211の構成は例えば図15に示す構成のうち、GPS受信部を加えた構成が考えられ、同様なことがコンピュータex111や携帯電話ex114等でも考えられる。
図18Aは、上記実施の形態で説明した動画像復号化方法および動画像符号化方法を用いた携帯電話ex114を示す図である。携帯電話ex114は、基地局ex110との間で電波を送受信するためのアンテナex350、映像、静止画を撮ることが可能なカメラ部ex365、カメラ部ex365で撮像した映像、アンテナex350で受信した映像等が復号化されたデータを表示する液晶ディスプレイ等の表示部ex358を備える。携帯電話ex114は、さらに、操作キー部ex366を有する本体部、音声を出力するためのスピーカ等である音声出力部ex357、音声を入力するためのマイク等である音声入力部ex356、撮影した映像、静止画、録音した音声、または受信した映像、静止画、メール等の符号化されたデータもしくは復号化されたデータを保存するメモリ部ex367、又は同様にデータを保存する記録メディアとのインタフェース部であるスロット部ex364を備える。
さらに、携帯電話ex114の構成例について、図18Bを用いて説明する。携帯電話ex114は、表示部ex358及び操作キー部ex366を備えた本体部の各部を統括的に制御する主制御部ex360に対して、電源回路部ex361、操作入力制御部ex362、映像信号処理部ex355、カメラインタフェース部ex363、LCD(Liquid Crystal Display)制御部ex359、変調/復調部ex352、多重/分離部ex353、音声信号処理部ex354、スロット部ex364、メモリ部ex367がバスex370を介して互いに接続されている。
電源回路部ex361は、ユーザの操作により終話及び電源キーがオン状態にされると、バッテリパックから各部に対して電力を供給することにより携帯電話ex114を動作可能な状態に起動する。
携帯電話ex114は、CPU、ROM、RAM等を有する主制御部ex360の制御に基づいて、音声通話モード時に音声入力部ex356で収音した音声信号を音声信号処理部ex354でデジタル音声信号に変換し、これを変調/復調部ex352でスペクトラム拡散処理し、送信/受信部ex351でデジタルアナログ変換処理および周波数変換処理を施した後にアンテナex350を介して送信する。また携帯電話ex114は、音声通話モード時にアンテナex350を介して受信した受信データを増幅して周波数変換処理およびアナログデジタル変換処理を施し、変調/復調部ex352でスペクトラム逆拡散処理し、音声信号処理部ex354でアナログ音声信号に変換した後、これを音声出力部ex357から出力する。
さらにデータ通信モード時に電子メールを送信する場合、本体部の操作キー部ex366等の操作によって入力された電子メールのテキストデータは操作入力制御部ex362を介して主制御部ex360に送出される。主制御部ex360は、テキストデータを変調/復調部ex352でスペクトラム拡散処理をし、送信/受信部ex351でデジタルアナログ変換処理および周波数変換処理を施した後にアンテナex350を介して基地局ex110へ送信する。電子メールを受信する場合は、受信したデータに対してこのほぼ逆の処理が行われ、表示部ex358に出力される。
データ通信モード時に映像、静止画、または映像と音声を送信する場合、映像信号処理部ex355は、カメラ部ex365から供給された映像信号を上記各実施の形態で示した動画像符号化方法によって圧縮符号化し(即ち、本発明の一態様に係る画像符号化装置として機能する)、符号化された映像データを多重/分離部ex353に送出する。また、音声信号処理部ex354は、映像、静止画等をカメラ部ex365で撮像中に音声入力部ex356で収音した音声信号を符号化し、符号化された音声データを多重/分離部ex353に送出する。
多重/分離部ex353は、映像信号処理部ex355から供給された符号化された映像データと音声信号処理部ex354から供給された符号化された音声データを所定の方式で多重化し、その結果得られる多重化データを変調/復調部(変調/復調回路部)ex352でスペクトラム拡散処理をし、送信/受信部ex351でデジタルアナログ変換処理及び周波数変換処理を施した後にアンテナex350を介して送信する。
データ通信モード時にホームページ等にリンクされた動画像ファイルのデータを受信する場合、または映像およびもしくは音声が添付された電子メールを受信する場合、アンテナex350を介して受信された多重化データを復号化するために、多重/分離部ex353は、多重化データを分離することにより映像データのビットストリームと音声データのビットストリームとに分け、同期バスex370を介して符号化された映像データを映像信号処理部ex355に供給するとともに、符号化された音声データを音声信号処理部ex354に供給する。映像信号処理部ex355は、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法に対応した動画像復号化方法によって復号化することにより映像信号を復号し(即ち、本発明の一態様に係る画像復号装置として機能する)、LCD制御部ex359を介して表示部ex358から、例えばホームページにリンクされた動画像ファイルに含まれる映像、静止画が表示される。また音声信号処理部ex354は、音声信号を復号し、音声出力部ex357から音声が出力される。
また、上記携帯電話ex114等の端末は、テレビex300と同様に、符号化器・復号化器を両方持つ送受信型端末の他に、符号化器のみの送信端末、復号化器のみの受信端末という3通りの実装形式が考えられる。さらに、デジタル放送用システムex200において、映像データに音楽データなどが多重化された多重化データを受信、送信するとして説明したが、音声データ以外に映像に関連する文字データなどが多重化されたデータであってもよいし、多重化データではなく映像データ自体であってもよい。
このように、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法あるいは動画像復号化方法を上述したいずれの機器・システムに用いることは可能であり、そうすることで、上記各実施の形態で説明した効果を得ることができる。
また、本発明はかかる上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形または修正が可能である。
(実施の形態4)
上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置と、MPEG−2、MPEG4−AVC、VC−1など異なる規格に準拠した動画像符号化方法または装置とを、必要に応じて適宜切替えることにより、映像データを生成することも可能である。
ここで、それぞれ異なる規格に準拠する複数の映像データを生成した場合、復号する際に、それぞれの規格に対応した復号方法を選択する必要がある。しかしながら、復号する映像データが、どの規格に準拠するものであるか識別できないため、適切な復号方法を選択することができないという課題を生じる。
この課題を解決するために、映像データに音声データなどを多重化した多重化データは、映像データがどの規格に準拠するものであるかを示す識別情報を含む構成とする。上記各実施の形態で示す動画像符号化方法または装置によって生成された映像データを含む多重化データの具体的な構成を以下説明する。多重化データは、MPEG−2トランスポートストリーム形式のデジタルストリームである。
図19は、多重化データの構成を示す図である。図19に示すように多重化データは、ビデオストリーム、オーディオストリーム、プレゼンテーショングラフィックスストリーム(PG)、インタラクティブグラフィックスストリームのうち、1つ以上を多重化することで得られる。ビデオストリームは映画の主映像および副映像を、オーディオストリーム(IG)は映画の主音声部分とその主音声とミキシングする副音声を、プレゼンテーショングラフィックスストリームは、映画の字幕をそれぞれ示している。ここで主映像とは画面に表示される通常の映像を示し、副映像とは主映像の中に小さな画面で表示する映像のことである。また、インタラクティブグラフィックスストリームは、画面上にGUI部品を配置することにより作成される対話画面を示している。ビデオストリームは、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置、従来のMPEG−2、MPEG4−AVC、VC−1などの規格に準拠した動画像符号化方法または装置によって符号化されている。オーディオストリームは、ドルビーAC−3、Dolby Digital Plus、MLP、DTS、DTS−HD、または、リニアPCMのなどの方式で符号化されている。
多重化データに含まれる各ストリームはPIDによって識別される。例えば、映画の映像に利用するビデオストリームには0x1011が、オーディオストリームには0x1100から0x111Fまでが、プレゼンテーショングラフィックスには0x1200から0x121Fまでが、インタラクティブグラフィックスストリームには0x1400から0x141Fまでが、映画の副映像に利用するビデオストリームには0x1B00から0x1B1Fまで、主音声とミキシングする副音声に利用するオーディオストリームには0x1A00から0x1A1Fが、それぞれ割り当てられている。
図20は、多重化データがどのように多重化されるかを模式的に示す図である。まず、複数のビデオフレームからなるビデオストリームex235、複数のオーディオフレームからなるオーディオストリームex238を、それぞれPESパケット列ex236およびex239に変換し、TSパケットex237およびex240に変換する。同じくプレゼンテーショングラフィックスストリームex241およびインタラクティブグラフィックスex244のデータをそれぞれPESパケット列ex242およびex245に変換し、さらにTSパケットex243およびex246に変換する。多重化データex247はこれらのTSパケットを1本のストリームに多重化することで構成される。
図21は、PESパケット列に、ビデオストリームがどのように格納されるかをさらに詳しく示している。図21における第1段目はビデオストリームのビデオフレーム列を示す。第2段目は、PESパケット列を示す。図21の矢印yy1,yy2,yy3,yy4に示すように、ビデオストリームにおける複数のVideo Presentation UnitであるIピクチャ、Bピクチャ、Pピクチャは、ピクチャ毎に分割され、PESパケットのペイロードに格納される。各PESパケットはPESヘッダを持ち、PESヘッダには、ピクチャの表示時刻であるPTS(Presentation Time−Stamp)やピクチャの復号時刻であるDTS(Decoding Time−Stamp)が格納される。
図22は、多重化データに最終的に書き込まれるTSパケットの形式を示している。TSパケットは、ストリームを識別するPIDなどの情報を持つ4ByteのTSヘッダとデータを格納する184ByteのTSペイロードから構成される188Byte固定長のパケットであり、上記PESパケットは分割されTSペイロードに格納される。BD−ROMの場合、TSパケットには、4ByteのTP_Extra_Headerが付与され、192Byteのソースパケットを構成し、多重化データに書き込まれる。TP_Extra_HeaderにはATS(Arrival_Time_Stamp)などの情報が記載される。ATSは当該TSパケットのデコーダのPIDフィルタへの転送開始時刻を示す。多重化データには図22下段に示すようにソースパケットが並ぶこととなり、多重化データの先頭からインクリメントする番号はSPN(ソースパケットナンバー)と呼ばれる。
また、多重化データに含まれるTSパケットには、映像・音声・字幕などの各ストリーム以外にもPAT(Program Association Table)、PMT(Program Map Table)、PCR(Program Clock Reference)などがある。PATは多重化データ中に利用されるPMTのPIDが何であるかを示し、PAT自身のPIDは0で登録される。PMTは、多重化データ中に含まれる映像・音声・字幕などの各ストリームのPIDと各PIDに対応するストリームの属性情報を持ち、また多重化データに関する各種ディスクリプタを持つ。ディスクリプタには多重化データのコピーを許可・不許可を指示するコピーコントロール情報などがある。PCRは、ATSの時間軸であるATC(Arrival Time Clock)とPTS・DTSの時間軸であるSTC(System Time Clock)の同期を取るために、そのPCRパケットがデコーダに転送されるATSに対応するSTC時間の情報を持つ。
図23はPMTのデータ構造を詳しく説明する図である。PMTの先頭には、そのPMTに含まれるデータの長さなどを記したPMTヘッダが配置される。その後ろには、多重化データに関するディスクリプタが複数配置される。上記コピーコントロール情報などが、ディスクリプタとして記載される。ディスクリプタの後には、多重化データに含まれる各ストリームに関するストリーム情報が複数配置される。ストリーム情報は、ストリームの圧縮コーデックなどを識別するためストリームタイプ、ストリームのPID、ストリームの属性情報(フレームレート、アスペクト比など)が記載されたストリームディスクリプタから構成される。ストリームディスクリプタは多重化データに存在するストリームの数だけ存在する。
記録媒体などに記録する場合には、上記多重化データは、多重化データ情報ファイルと共に記録される。
多重化データ情報ファイルは、図24に示すように多重化データの管理情報であり、多重化データと1対1に対応し、多重化データ情報、ストリーム属性情報とエントリマップから構成される。
多重化データ情報は図24に示すようにシステムレート、再生開始時刻、再生終了時刻から構成されている。システムレートは多重化データの、後述するシステムターゲットデコーダのPIDフィルタへの最大転送レートを示す。多重化データ中に含まれるATSの間隔はシステムレート以下になるように設定されている。再生開始時刻は多重化データの先頭のビデオフレームのPTSであり、再生終了時刻は多重化データの終端のビデオフレームのPTSに1フレーム分の再生間隔を足したものが設定される。
ストリーム属性情報は図25に示すように、多重化データに含まれる各ストリームについての属性情報が、PID毎に登録される。属性情報はビデオストリーム、オーディオストリーム、プレゼンテーショングラフィックスストリーム、インタラクティブグラフィックスストリーム毎に異なる情報を持つ。ビデオストリーム属性情報は、そのビデオストリームがどのような圧縮コーデックで圧縮されたか、ビデオストリームを構成する個々のピクチャデータの解像度がどれだけであるか、アスペクト比はどれだけであるか、フレームレートはどれだけであるかなどの情報を持つ。オーディオストリーム属性情報は、そのオーディオストリームがどのような圧縮コーデックで圧縮されたか、そのオーディオストリームに含まれるチャンネル数は何であるか、何の言語に対応するか、サンプリング周波数がどれだけであるかなどの情報を持つ。これらの情報は、プレーヤが再生する前のデコーダの初期化などに利用される。
本実施の形態においては、上記多重化データのうち、PMTに含まれるストリームタイプを利用する。また、記録媒体に多重化データが記録されている場合には、多重化データ情報に含まれる、ビデオストリーム属性情報を利用する。具体的には、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置において、PMTに含まれるストリームタイプ、または、ビデオストリーム属性情報に対し、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置によって生成された映像データであることを示す固有の情報を設定するステップまたは手段を設ける。この構成により、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置によって生成した映像データと、他の規格に準拠する映像データとを識別することが可能になる。
また、本実施の形態における動画像復号化方法のステップを図26に示す。ステップexS100において、多重化データからPMTに含まれるストリームタイプ、または、多重化データ情報に含まれるビデオストリーム属性情報を取得する。次に、ステップexS101において、ストリームタイプ、または、ビデオストリーム属性情報が上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置によって生成された多重化データであることを示しているか否かを判断する。そして、ストリームタイプ、または、ビデオストリーム属性情報が上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置によって生成されたものであると判断された場合には、ステップexS102において、上記各実施の形態で示した動画像復号方法により復号を行う。また、ストリームタイプ、または、ビデオストリーム属性情報が、従来のMPEG−2、MPEG4−AVC、VC−1などの規格に準拠するものであることを示している場合には、ステップexS103において、従来の規格に準拠した動画像復号方法により復号を行う。
このように、ストリームタイプ、または、ビデオストリーム属性情報に新たな固有値を設定することにより、復号する際に、上記各実施の形態で示した動画像復号化方法または装置で復号可能であるかを判断することができる。従って、異なる規格に準拠する多重化データが入力された場合であっても、適切な復号化方法または装置を選択することができるため、エラーを生じることなく復号することが可能となる。また、本実施の形態で示した動画像符号化方法または装置、または、動画像復号方法または装置を、上述したいずれの機器・システムに用いることも可能である。
(実施の形態5)
上記各実施の形態で示した動画像符号化方法および装置、動画像復号化方法および装置は、典型的には集積回路であるLSIで実現される。一例として、図27に1チップ化されたLSIex500の構成を示す。LSIex500は、以下に説明する要素ex501、ex502、ex503、ex504、ex505、ex506、ex507、ex508、ex509を備え、各要素はバスex510を介して接続している。電源回路部ex505は電源がオン状態の場合に各部に対して電力を供給することで動作可能な状態に起動する。
例えば符号化処理を行う場合には、LSIex500は、CPUex502、メモリコントローラex503、ストリームコントローラex504、駆動周波数制御部ex512等を有する制御部ex501の制御に基づいて、AV I/Oex509によりマイクex117やカメラex113等からAV信号を入力する。入力されたAV信号は、一旦SDRAM等の外部のメモリex511に蓄積される。制御部ex501の制御に基づいて、蓄積したデータは処理量や処理速度に応じて適宜複数回に分けるなどされ信号処理部ex507に送られ、信号処理部ex507において音声信号の符号化および/または映像信号の符号化が行われる。ここで映像信号の符号化処理は上記各実施の形態で説明した符号化処理である。信号処理部ex507ではさらに、場合により符号化された音声データと符号化された映像データを多重化するなどの処理を行い、ストリームI/Oex506から外部に出力する。この出力された多重化データは、基地局ex107に向けて送信されたり、または記録メディアex215に書き込まれたりする。なお、多重化する際には同期するよう、一旦バッファex508にデータを蓄積するとよい。
なお、上記では、メモリex511がLSIex500の外部の構成として説明したが、LSIex500の内部に含まれる構成であってもよい。バッファex508も1つに限ったものではなく、複数のバッファを備えていてもよい。また、LSIex500は1チップ化されてもよいし、複数チップ化されてもよい。
また、上記では、制御部ex501が、CPUex502、メモリコントローラex503、ストリームコントローラex504、駆動周波数制御部ex512等を有するとしているが、制御部ex501の構成は、この構成に限らない。例えば、信号処理部ex507がさらにCPUを備える構成であってもよい。信号処理部ex507の内部にもCPUを設けることにより、処理速度をより向上させることが可能になる。また、他の例として、CPUex502が信号処理部ex507、または信号処理部ex507の一部である例えば音声信号処理部を備える構成であってもよい。このような場合には、制御部ex501は、信号処理部ex507、またはその一部を有するCPUex502を備える構成となる。
なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。このようなプログラマブル・ロジック・デバイスは、典型的には、ソフトウェア又はファームウェアを構成するプログラムを、ロードする又はメモリ等から読み込むことで、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法、又は動画像復号化方法を実行することができる。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
(実施の形態6)
上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置によって生成された映像データを復号する場合、従来のMPEG−2、MPEG4−AVC、VC−1などの規格に準拠する映像データを復号する場合に比べ、処理量が増加することが考えられる。そのため、LSIex500において、従来の規格に準拠する映像データを復号する際のCPUex502の駆動周波数よりも高い駆動周波数に設定する必要がある。しかし、駆動周波数を高くすると、消費電力が高くなるという課題が生じる。
この課題を解決するために、テレビex300、LSIex500などの動画像復号化装置は、映像データがどの規格に準拠するものであるかを識別し、規格に応じて駆動周波数を切替える構成とする。図28は、本実施の形態における構成ex800を示している。駆動周波数切替え部ex803は、映像データが、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置によって生成されたものである場合には、駆動周波数を高く設定する。そして、上記各実施の形態で示した動画像復号化方法を実行する復号処理部ex801に対し、映像データを復号するよう指示する。一方、映像データが、従来の規格に準拠する映像データである場合には、映像データが、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置によって生成されたものである場合に比べ、駆動周波数を低く設定する。そして、従来の規格に準拠する復号処理部ex802に対し、映像データを復号するよう指示する。
より具体的には、駆動周波数切替え部ex803は、図27のCPUex502と駆動周波数制御部ex512から構成される。また、上記各実施の形態で示した動画像復号化方法を実行する復号処理部ex801、および、従来の規格に準拠する復号処理部ex802は、図27の信号処理部ex507に該当する。CPUex502は、映像データがどの規格に準拠するものであるかを識別する。そして、CPUex502からの信号に基づいて、駆動周波数制御部ex512は、駆動周波数を設定する。また、CPUex502からの信号に基づいて、信号処理部ex507は、映像データの復号を行う。ここで、映像データの識別には、例えば、実施の形態4で記載した識別情報を利用することが考えられる。識別情報に関しては、実施の形態4で記載したものに限られず、映像データがどの規格に準拠するか識別できる情報であればよい。例えば、映像データがテレビに利用されるものであるか、ディスクに利用されるものであるかなどを識別する外部信号に基づいて、映像データがどの規格に準拠するものであるか識別可能である場合には、このような外部信号に基づいて識別してもよい。また、CPUex502における駆動周波数の選択は、例えば、図30のような映像データの規格と、駆動周波数とを対応付けたルックアップテーブルに基づいて行うことが考えられる。ルックアップテーブルを、バッファex508や、LSIの内部メモリに格納しておき、CPUex502がこのルックアップテーブルを参照することにより、駆動周波数を選択することが可能である。
図29は、本実施の形態の方法を実施するステップを示している。まず、ステップexS200では、信号処理部ex507において、多重化データから識別情報を取得する。次に、ステップexS201では、CPUex502において、識別情報に基づいて映像データが上記各実施の形態で示した符号化方法または装置によって生成されたものであるか否かを識別する。映像データが上記各実施の形態で示した符号化方法または装置によって生成されたものである場合には、ステップexS202において、駆動周波数を高く設定する信号を、CPUex502が駆動周波数制御部ex512に送る。そして、駆動周波数制御部ex512において、高い駆動周波数に設定される。一方、従来のMPEG−2、MPEG4−AVC、VC−1などの規格に準拠する映像データであることを示している場合には、ステップexS203において、駆動周波数を低く設定する信号を、CPUex502が駆動周波数制御部ex512に送る。そして、駆動周波数制御部ex512において、映像データが上記各実施の形態で示した符号化方法または装置によって生成されたものである場合に比べ、低い駆動周波数に設定される。
さらに、駆動周波数の切替えに連動して、LSIex500またはLSIex500を含む装置に与える電圧を変更することにより、省電力効果をより高めることが可能である。例えば、駆動周波数を低く設定する場合には、これに伴い、駆動周波数を高く設定している場合に比べ、LSIex500またはLSIex500を含む装置に与える電圧を低く設定することが考えられる。
また、駆動周波数の設定方法は、復号する際の処理量が大きい場合に、駆動周波数を高く設定し、復号する際の処理量が小さい場合に、駆動周波数を低く設定すればよく、上述した設定方法に限らない。例えば、MPEG4−AVC規格に準拠する映像データを復号する処理量の方が、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置により生成された映像データを復号する処理量よりも大きい場合には、駆動周波数の設定を上述した場合の逆にすることが考えられる。
さらに、駆動周波数の設定方法は、駆動周波数を低くする構成に限らない。例えば、識別情報が、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置によって生成された映像データであることを示している場合には、LSIex500またはLSIex500を含む装置に与える電圧を高く設定し、従来のMPEG−2、MPEG4−AVC、VC−1などの規格に準拠する映像データであることを示している場合には、LSIex500またはLSIex500を含む装置に与える電圧を低く設定することも考えられる。また、他の例としては、識別情報が、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置によって生成された映像データであることを示している場合には、CPUex502の駆動を停止させることなく、従来のMPEG−2、MPEG4−AVC、VC−1などの規格に準拠する映像データであることを示している場合には、処理に余裕があるため、CPUex502の駆動を一時停止させることも考えられる。識別情報が、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または装置によって生成された映像データであることを示している場合であっても、処理に余裕があれば、CPUex502の駆動を一時停止させることも考えられる。この場合は、従来のMPEG−2、MPEG4−AVC、VC−1などの規格に準拠する映像データであることを示している場合に比べて、停止時間を短く設定することが考えられる。
このように、映像データが準拠する規格に応じて、駆動周波数を切替えることにより、省電力化を図ることが可能になる。また、電池を用いてLSIex500またはLSIex500を含む装置を駆動している場合には、省電力化に伴い、電池の寿命を長くすることが可能である。
(実施の形態7)
テレビや、携帯電話など、上述した機器・システムには、異なる規格に準拠する複数の映像データが入力される場合がある。このように、異なる規格に準拠する複数の映像データが入力された場合にも復号できるようにするために、LSIex500の信号処理部ex507が複数の規格に対応している必要がある。しかし、それぞれの規格に対応する信号処理部ex507を個別に用いると、LSIex500の回路規模が大きくなり、また、コストが増加するという課題が生じる。
この課題を解決するために、上記各実施の形態で示した動画像復号方法を実行するための復号処理部と、従来のMPEG−2、MPEG4−AVC、VC−1などの規格に準拠する復号処理部とを一部共有化する構成とする。この構成例を図31Aのex900に示す。例えば、上記各実施の形態で示した動画像復号方法と、MPEG4−AVC規格に準拠する動画像復号方法とは、エントロピー符号化、逆量子化、デブロッキング・フィルタ、動き補償などの処理において処理内容が一部共通する。共通する処理内容については、MPEG4−AVC規格に対応する復号処理部ex902を共有し、MPEG4−AVC規格に対応しない、本発明の一態様に特有の他の処理内容については、専用の復号処理部ex901を用いるという構成が考えられる。特に、本発明の一態様は、処理方式の切換えに特徴を有していることから、例えば、処理方式の切換えについては専用の復号処理部ex901を用い、それ以外のエントロピー復号、逆量子化、デブロッキング・フィルタ、動き補償のいずれか、または、全ての処理については、復号処理部を共有することが考えられる。復号処理部の共有化に関しては、共通する処理内容については、上記各実施の形態で示した動画像復号化方法を実行するための復号処理部を共有し、MPEG4−AVC規格に特有の処理内容については、専用の復号処理部を用いる構成であってもよい。
また、処理を一部共有化する他の例を図31Bのex1000に示す。この例では、本発明の一態様に特有の処理内容に対応した専用の復号処理部ex1001と、他の従来規格に特有の処理内容に対応した専用の復号処理部ex1002と、本発明の一態様に係る動画像復号方法と他の従来規格の動画像復号方法とに共通する処理内容に対応した共用の復号処理部ex1003とを用いる構成としている。ここで、専用の復号処理部ex1001、ex1002は、必ずしも本発明の一態様、または、他の従来規格に特有の処理内容に特化したものではなく、他の汎用処理を実行できるものであってもよい。また、本実施の形態の構成を、LSIex500で実装することも可能である。
このように、本発明の一態様に係る動画像復号方法と、従来の規格の動画像復号方法とで共通する処理内容について、復号処理部を共有することにより、LSIの回路規模を小さくし、かつ、コストを低減することが可能である。
本発明は、蓄積、伝送及び通信などの様々な用途に利用可能である。例えば、本発明は、テレビ、デジタルビデオレコーダー、カーナビゲーション、携帯電話、デジタルカメラ、及びデジタルビデオカメラ等の高解像度の情報表示機器又は撮像機器に利用可能である。
100 画像符号化装置
101 減算器
102 変換量子化部
103 エントロピー符号化部
104、202 逆量子化逆変換部
105、203 加算器
106、204 デブロッキング処理部
107、205 メモリ
108、206 イントラ予測部
109、207 動き補償部
110 動き検出部
111、209 制御部
112、208 切換スイッチ
121 入力画像
122、124、223 残差信号
123、222 量子化係数
125、126 ローカル復号画像
127、226 予測信号
128、227 動きデータ
129、221 符号化信号
200 画像復号装置
201 エントロピー復号部
224、225 復号画像

Claims (12)

  1. 画像を符号化する画像符号化方法であって、
    所定の画像符号化規格の所定の拡張規格が使用されるか否かを示す第1フラグを符号化する第1フラグ符号化ステップと、
    前記第1フラグにより前記拡張規格が使用されることが示される場合、前記拡張規格に含まれる符号化方式であって、対象ブロックの差分信号に含まれる互いに隣接するサンプルの差分を符号化する第1方式が用いられるか否かを示す第2フラグを符号化する第2フラグ符号化ステップと、
    前記第2フラグにより前記第1方式が用いられることが示される場合、前記第1方式を用いて前記画像を符号化する画像符号化ステップとを含む
    画像符号化方法。
  2. 前記第2フラグ符号化ステップでは、前記第2フラグを、複数のピクチャを含む単位であるシーケンスのヘッダに書き込む
    請求項1記載の画像符号化方法。
  3. 前記画像符号化ステップでは、前記第2フラグにより前記第1方式が用いられないことが示される場合、前記画像符号化規格に含まれる符号化方式であって、前記対象ブロックの前記差分信号を符号化する第2方式を用いて前記画像を符号化する
    請求項1又は2記載の画像符号化方法。
  4. 前記画像符号化方法は、さらに、
    前記拡張規格に含まれる符号化方式であって、輝度信号から色差信号を予測する第3方式が用いられるか否かを示す第3フラグを符号化する第3フラグ符号化ステップを含み、
    前記画像符号化ステップでは、前記第3フラグにより前記第3方式が用いられることが示される場合、前記第3方式を用いて前記画像を符号化する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像符号化方法。
  5. 前記第3フラグ符号化ステップでは、前記第3フラグを、ピクチャ単位のヘッダに書き込む
    請求項4記載の画像符号化方法。
  6. 画像が符号化されることにより得られたビットストリームを復号する画像復号方法であって、
    前記ビットストリームから、所定の画像符号化規格の拡張規格が使用されているか否かを示す第1フラグを復号する第1フラグ復号ステップと、
    前記第1フラグにより前記拡張規格が使用されることが示される場合、前記拡張規格に含まれる符号化方式であって、対象ブロックの差分信号に含まれる互いに隣接するサンプルの差分を符号化する第1方式が用いられているか否かを示す第2フラグを前記ビットストリームから復号する第2フラグ復号ステップと、
    前記第2フラグにより前記第1方式が用いられることが示される場合、前記第1方式で符号化された信号を復号する復号方式で、前記ビットストリームから前記画像を復号する画像復号ステップとを含む
    画像復号方法。
  7. 前記第2フラグ復号ステップでは、前記ビットストリームに含まれる複数のピクチャを含む単位であるシーケンスのヘッダから前記第2フラグを復号する
    請求項6記載の画像復号方法。
  8. 前記画像復号ステップでは、前記第2フラグにより前記第1方式が用いられていないことが示される場合、前記画像符号化規格に含まれる符号化方式であって、前記対象ブロックの前記差分信号を符号化する第2方式で符号化された信号を復号する復号方式で、前記ビットストリームから前記画像を復号する
    請求項6又は7記載の画像復号方法。
  9. 前記画像復号方法は、さらに、
    前記拡張規格に含まれる符号化方式であって、輝度信号から色差信号を予測する第3方式が用いられるか否かを示す第3フラグを復号する第3フラグ復号ステップを含み、
    前記画像復号ステップでは、前記第3フラグにより前記第3方式が用いられることが示される場合、前記第3方式で符号化された信号を復号する復号方式で、前記画像を復号する
    請求項6〜8のいずれか1項に記載の画像復号方法。
  10. 前記第3フラグ復号ステップでは、前記ビットストリームに含まれるピクチャ単位のヘッダから前記第3フラグを復号する
    請求項9記載の画像復号方法。
  11. 画像を符号化する画像符号化装置であって、
    処理回路と、
    前記処理回路からアクセス可能な記憶装置とを備え、
    前記処理回路は、前記記憶装置を用いて、
    請求項1記載の画像符号化方法を実行する
    画像符号化装置。
  12. 画像が符号化されることにより得られたビットストリームを復号する画像復号装置であって、
    処理回路と、
    前記処理回路からアクセス可能な記憶装置とを備え、
    前記処理回路は、前記記憶装置を用いて、
    請求項6記載の画像復号方法を実行する
    画像復号装置。
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