JP2015011072A - レンズシート、光導波路、光電気混載基板、光モジュールおよび電子機器 - Google Patents

レンズシート、光導波路、光電気混載基板、光モジュールおよび電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】構造が簡単で製造し易いレンズシート、かかるレンズシートを備え光学特性に優れた光導波路、光電気混載基板および光モジュール、ならびに前記光電気混載基板を備えた信頼性の高い電子機器を提供すること。【解決手段】マイクロレンズアレイ(本発明のレンズシート)100は、平面視で四角形をなすフィルム状体であり、複数の球状レンズ110と、球状レンズ110同士を繋ぐシート状の基部(連結部)120と、を備えている。換言すれば、シート状の基部120は、複数の貫通孔を備えており、各貫通孔には球状レンズ110が収められている。球状レンズ110は、その直径が、基部120の厚さより大きくなるよう設定されている。そして、球状レンズ110の上部は基部120の上面から突出するようにはみ出しており、一方、球状レンズ110の下部も基部120の下面から突出するようにはみ出している。【選択図】図1

Description

本発明は、レンズシート、光導波路、光電気混載基板、光モジュールおよび電子機器に関するものである。
CCD(Charge Coupled Device)のような固体撮像素子は、数百万画素から数千万画素にも及ぶ多数の受光部を備えているが、この画素数は今後さらに増加する可能性が高い。しかしながら、固体撮像素子の大きさには制限があるため、画素数の増加に伴って受光部1個当たりが占める面積は自ずと小さくなる。その結果、固体撮像素子の受光感度がさらに低下したり、ノイズがさらに増加したりすることが懸念されている。
そこで、固体撮像素子上にマイクロレンズ群を装着することにより、実効的な開口率の向上が図られている。これにより、固体撮像素子の感度の向上、S/N比の向上等を図ることができる。
マイクロレンズ群は、受光部の位置に合わせて配置された多数のマイクロレンズの集合体であり、一般的にはガラス材料や樹脂材料により構成される。マイクロレンズの大きさは非常に小さく、また配置の位置精度が重要であることから、このようなマイクロレンズ群の製造には、一般に、フォトリソグラフィー法、エッチング法等の精密加工技術が用いられることとなる。
例えば、特許文献1には、レンズ材による下地膜を形成する下地膜形成工程と、下地膜上に複数の円形の凸面で構成されるレジストパターンをフォトリソグラフィー法により形成するレジストパターニング工程と、レジストパターンに熱溶融処理を施すことにより、円形の凸面を球面レンズ状に変形させるリフロー工程と、球面レンズ状に変形させたレジストパターンを下地膜に転写するエッチバック工程と、を有するレンズアレイの製造方法が開示されている。
しかしながら、フォトリソグラフィー法やエッチング法には、いずれも大型で高価な装置や大量の副資材が必要となる。このため、マイクロレンズ群の製造コストの削減を図ることは容易ではない。また、フォトレジストやエッチング液等の副資材と接触することで、材料が劣化したり、汚染されたりするおそれがある。
特開2008−52004号公報
本発明の目的は、構造が簡単で製造し易いレンズシート、かかるレンズシートを備え光学特性に優れた光導波路、光電気混載基板および光モジュール、ならびに前記光電気混載基板を備えた信頼性の高い電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(13)の本発明により達成される。
(1) 複数の球状レンズと、前記球状レンズ同士を繋ぐシート状の連結部と、を有することを特徴とするレンズシート。
(2) 複数の貫通孔を備えるシート状の基部と、前記各貫通孔内に少なくとも一部が留まるように、前記各貫通孔内にそれぞれ挿入された球状レンズと、を有する上記(1)に記載のレンズシート。
(3) 前記球状レンズと前記基部とが互いに異なる材料で構成されている上記(2)に記載のレンズシート。
(4) 前記貫通孔は、一方の開口から他方の開口までの途中でその内径が変化している内径変化部を有している上記(2)または(3)に記載のレンズシート。
(5) 前記基部は、粘着性または接着性を有しており、
前記球状レンズは、前記基部の粘着性または接着性により、前記基部に対して固定されている上記(2)ないし(4)のいずれか1項に記載のレンズシート。
(6) 前記基部は、粘着性または接着性が相対的に高い高粘接着層と、粘着性または接着性が相対的に低い低粘接着層と、を含む積層体で構成されている上記(2)ないし(5)のいずれか1項に記載のレンズシート。
(7) 前記基部は、光の照射により前記粘着性または前記接着性が発現するものである上記(5)または(6)に記載のレンズシート。
(8) コア部とクラッド部とを備えるコア層と、前記コア層に形成されたミラーと、前記コア層の一方の面側に積層された上記(1)ないし(7)のいずれか1項に記載のレンズシートと、を有し、
前記ミラーを介して、前記コア部と前記球状レンズとが光学的に接続されていることを特徴とする光導波路。
(9) 厚さ方向に貫通する導光路を備える電気回路基板と、
前記球状レンズを介して前記ミラーと前記導光路とが光学的に接続されるよう、前記電気回路基板の一方の面側に設けられた上記(8)に記載の光導波路と、
を有することを特徴とする光電気混載基板。
(10) 厚さ方向に貫通する導光路と、表面に光素子を搭載可能な光素子搭載部と、を備える電気回路基板と、
前記電気回路基板の裏面側に設けられ、コア部とクラッド部とを備える光導波積層体と、
前記導光路を介して前記コア部と前記球状レンズとが光学的に接続されるよう、前記光素子搭載部に対応して設けられた上記(1)ないし(7)のいずれか1項に記載のレンズシートと、
を有することを特徴とする光電気混載基板。
(11) 前記レンズシートの前記連結部は、粘着性または接着性を有しており、
前記レンズシートは、前記連結部の粘着性または接着性により、前記電気回路基板に対して固定されている上記(9)または(10)に記載の光電気混載基板。
(12) 上記(9)ないし(11)のいずれか1項に記載の光電気混載基板と、前記光電気混載基板に搭載された光素子と、を備えることを特徴とする光モジュール。
(13) 上記(12)に記載の光モジュールを備えることを特徴とする電子機器。
本発明によれば、構造が簡単で製造し易いレンズシートが得られる。
また、本発明によれば、上記レンズシートを備え光学特性に優れた光導波路、光電気混載基板および光モジュールが得られる。
また、本発明によれば、上記光電気混載基板を備えた信頼性の高い電子機器が得られる。
本発明のレンズシートの第1実施形態を適用したマイクロレンズアレイを示す平面図およびこの平面図のA−A線断面図である。 図1(b)に示す断面図の部分拡大図である。 図2に示すマイクロレンズアレイの他の構成例を示す断面図である。 本発明のレンズシートの第2実施形態を適用したマイクロレンズアレイを示す平面図である。 本発明のレンズシートの第3実施形態を適用したマイクロレンズアレイを示す平面図およびこの平面図のA−A線断面図である。 本発明の光導波路の実施形態を示す断面図である。 図6に示す光導波路が備えるコア層、クラッド層およびミラーを示す斜視図である。 本発明の光電気混載基板の第1実施形態および本発明の光モジュールの第1実施形態を示す斜視図である。 図8に示す光モジュールのC−C線断面図およびD−D線断面図である。 本発明の光電気混載基板の第2実施形態および本発明の光モジュールの第2実施形態を示す断面図である。 本発明のレンズシートを備える光学装置を適用したCCDイメージセンサーの画素周辺の構造を示す断面図である。
以下、本発明のレンズシート、光導波路、光電気混載基板、光モジュールおよび電子機器について添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<マイクロレンズアレイ>
≪第1実施形態≫
まず、本発明のレンズシートの第1実施形態を適用したマイクロレンズアレイ(マイクロレンズ群)について説明する。
図1は、本発明のレンズシートの第1実施形態を適用したマイクロレンズアレイを示す平面図およびこの平面図のA−A線断面図であり、図2は、図1(b)に示す断面図の部分拡大図であり、図3は、図2に示すマイクロレンズアレイの他の構成例を示す断面図である。
図1(a)に示すマイクロレンズアレイ(本発明のレンズシート)100は、平面視で四角形をなすシート状体であり、複数の球状レンズ110と、球状レンズ110同士を繋ぐシート状の基部(連結部)120と、を備えている。換言すれば、平面視で四角形をなすシート状の基部120は、複数の貫通孔121を備えており、各貫通孔121には球状レンズ110が嵌っている。
球状レンズ110は、その直径が、基部120の厚さより大きくなるよう設定されている。そして、球状レンズ110の上部は基部120の上面から突出するようにはみ出しており、一方、球状レンズ110の下部も基部120の下面から突出するようにはみ出している。
上記のように、各球状レンズ110は、基部120の上面側および下面側に突出していることから、この突出部位は凸レンズとして機能し、マイクロレンズアレイ100を透過する光を所定の方向に屈折させることができる。これにより、マイクロレンズアレイ100は、所定の焦点距離に集光させる等の凸レンズ効果を有するものとなる。
図1に示すマイクロレンズアレイ100は、上述したように、球状レンズ110同士を基部120で繋いだ簡単な構造になっている。球状レンズ110は、製造が比較的容易であり、球面の精度も高め易いという利点がある。また、球状レンズ110が自在に転動するため、取り扱いが容易であり、その結果、このような球状レンズ110を備えたマイクロレンズアレイ100は、製造容易性が高く、製造コストの低コスト化を図り易いという利点を有している。
基部120の平均厚さt1(図2参照)は、特に限定されないが、0.5〜1000μm程度であるのが好ましく、1〜700μm程度であるのがより好ましく、5〜300μm程度であるのがさらに好ましい。基部120の平均厚さt1を前記範囲内に設定することにより、マイクロレンズアレイ100は、一定の剛性を有するものとなり、球状レンズ110同士の位置関係を安定的に保持することができる。加えて、球状レンズ110の粒径dにもよるが、球状レンズ110の露出範囲を最適化することができるので、開口数の大きいマイクロレンズアレイ100が得られる。
また、基部120の上面から突出している球状レンズ110の突出高さh1、および、基部120の下面から突出している球状レンズ110の突出高さh2は、それぞれ0.5〜1500μm程度であるのが好ましく、1〜1000μm程度であるのがより好ましく、3〜500μm程度であるのがさらに好ましい。突出高さを前記範囲内に設定することにより、十分な開口数を有するマイクロレンズアレイ100が得られる。
なお、この場合、突出高さh1と突出高さh2は、同程度であるのが好ましい。これにより、マイクロレンズアレイ100の開口数をより高めることができる。なお、同程度とは、突出高さh1が突出高さh2の90〜110%の範囲内にあることをいう。
さらに、マイクロレンズアレイ100の平均厚さ、すなわち、球状レンズ110の平均粒径dは、特に限定されないが、1〜3000μm程度であるのが好ましく、3〜2000μm程度であるのがより好ましく、15〜1000μm程度であるのがさらに好ましい。球状レンズ110の平均粒径dを前記範囲内に設定することにより、十分な屈折力を有し、光学特性に優れたマイクロレンズアレイ100が得られる。
なお、球状レンズ110の平均粒径dは、100個以上の球状レンズ110の投影像の円相当径を求め、その円相当径の平均値として求めることができる。
また、球状レンズ110の平均粒径dに対する球状レンズ110の突出高さh1および突出高さh2の割合は、それぞれ5〜45%程度であるのが好ましく、10〜35%程度であるのがより好ましい。この割合を前記範囲内に収めることで、十分な開口数を有するマイクロレンズアレイ100が得られる。
以下、マイクロレンズアレイ100の各部についてさらに詳述する。
(球状レンズ)
球状レンズ110は、真球またはそれに準じた形状をなしている。真球に準じた形状とは、例えば、楕円球、長円球のような形状の他、一部の曲面が放物線回転面、双曲線回転面、多次関数曲線回転面等の非球面になっている球体等が挙げられる。
従来のマイクロレンズアレイには、表面側に凸レンズ形状を有している一方、裏面側が平滑面になっているものがある。すなわち、このマイクロレンズアレイの凸レンズは、半球レンズであるといえる。このようなマイクロレンズアレイは、製造が容易であるものの、半球レンズからなる凸レンズの屈折力が十分でないため、凸レンズとしての光学性能に乏しいという問題があった。また、この光学性能を補うため、2枚のマイクロレンズアレイを積層することも検討されているが、光軸の位置合わせの難易度が高いという課題を抱えている。
これに対し、図1に示すマイクロレンズアレイ100は、球状レンズ110を用いていることから、十分な屈折力があり、このため、1枚のマイクロレンズアレイ100であっても光学性能に富んでいる。したがって、図1に示すマイクロレンズアレイ100は、構造が簡単で製造が容易であるとともに、光学性能に優れているという利点を有している。
球状レンズ110の構成材料は、透光性を有する材料であれば特に限定されないが、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、エポキシ系樹脂やオキセタン系樹脂のような環状エーテル系樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリシラン、ポリシラザン、ベンゾシクロブテン系樹脂やノルボルネン系樹脂等の環状オレフィン系樹脂のような各種樹脂材料の他、石英ガラス、ホウケイ酸ガラスのような各種ガラス材料、サファイア、水晶のような各種結晶材料等が挙げられる。
なお、球状レンズ110の表面には、必要に応じて、反射防止膜、多層膜コーティング等の各種コーティングを施すようにしてもよい。
また、球状レンズ110の表面には、必要に応じて、微小な凹凸を形成するようにしてもよい。この際、凹凸のピッチや深さ(高さ)を、球状レンズ110に入射する光の波長以下にすることで、凹凸が形成された領域の屈折率を、空気の屈折率と球状レンズ110の構成材料の屈折率との中間の値としてみなすことができるようになるので、球状レンズ110に入射する光の反射が抑制され、光の入射効率を高めることができる。
また、マイクロレンズアレイ100における球状レンズ110同士の最小離間距離は、球状レンズ110の粒径dに応じて適宜設定され、特に限定されないが、好ましくは50〜5000μm程度であるのが好ましく、75〜3000μm程度であるのがより好ましい。
また、マイクロレンズアレイ100における球状レンズ110の数も、特に限定されない。
また、図1に示すマイクロレンズアレイ100では、球状レンズ110が、X方向に平行な行とY方向に平行な列とで構成された行列状に配置されているが、本発明では、この球状レンズ110の配置パターンを特に限定するものではなく、いかなるパターンであってもよい。
なお、球状レンズ110の屈折率は、基部120の屈折率より高いことが好ましい。これにより、球状レンズ110の屈折力がより高くなる。
(基部)
図2に示す基部120は、複数の貫通孔121を備えたシート状体であり、その外縁は平面視で四角形をなしている。球状レンズ110は、この貫通孔121に収まることにより、基部120に対して固定されている。
基部120の構成材料は、特に限定されないが、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、エポキシ系樹脂やオキセタン系樹脂のような環状エーテル系樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリシラン、ポリシラザン、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリウレタン、ポリオレフィン系樹脂、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、PETやPBTのようなポリエステル、ポリエチレンサクシネート、ポリサルフォン、ポリエーテル、また、ベンゾシクロブテン系樹脂やノルボルネン系樹脂等の環状オレフィン系樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(ポリマーアロイ、ポリマーブレンド(混合物)、共重合体等として)用いることができる。
また、基部120は、透光性を有していてもよいが、不透光性を有していてもよい。基部120が透光性を有している場合、球状レンズ110と基部120とが重なり合った部分においても、球状レンズ110の透光性が損なわれないため、球状レンズ110の光学特性を十分に発揮させることができる。一方、基部120が不透光性を有している場合、基部120で遮光されるため、例えば隣り合う球状レンズ110同士の間で互いに透過光が干渉し難くなり、いわゆるクロストークの発生が抑制される。
貫通孔121の縦断面形状は、球状レンズ110を挿入可能な形状であれば特に限定されないが、好ましくは、貫通孔121の一方の開口から他方の開口までの途中でその内径が変化している内径変化部を備えている形状とされる。図2の場合、貫通孔121は、その内径が貫通孔121の上端の開口から下端の開口に向かって徐々に小さくなるテーパー部122を有しており、下端の開口における貫通孔121の内径は、球状レンズ110の粒径よりも小さくなっている。このようなテーパー部122を設けることにより、球状レンズ110がテーパー部122に引っ掛かるため、それによって球状レンズ110を貫通孔121内に容易に留めることができる。また、上端の開口における貫通孔121の内径は、球状レンズ110の粒径よりも大きくなるので、貫通孔121に対して球状レンズ110を挿入し易い。このため、マイクロレンズアレイ100の製造容易性が高いという利点がある。
また、上記のような構造であれば、球状レンズ110は、貫通孔121の内壁の一部によって支持される。この支持部は、自ずと環状になるため、球状レンズ110は安定的にかつ均一な力で支持されることとなる。このため、支持に伴う球状レンズ110の意図しない変形や位置ずれ等の不具合を抑制することができる。
さらに、支持部の面積は自ずと小さくなるため、構造的には、球状レンズ110と基部120とが分離された状態に近くなる。このため、例えば熱影響によって基部120が膨張したり、あるいは、外力によって基部120内に応力が発生した場合でも、その影響が球状レンズ110に及び難いといった利点が得られる。
なお、図2に示すテーパー部122では、上端から下端に向かって一定の変化率で内径が小さくなっているが、このような変化のパターンは、特に限定されるものではなく、変化の途中で球状レンズ110の直径dより内径が小さくなっている部位を含むパターンであればいかなるものでもよい。例えば、下端に向かって内径の縮小率が徐々に大きくなるよう設定することで、テーパー部122は、球状レンズ110の表面に沿った形状に近くなるので、支持部の面積が広くなり、支持における安定性をより高めることができる。
また、貫通孔121の上端の開口の形状は特に限定されず、円形状、四角形、六角形、星型等の多角形状でもあってもよいが、上述したような理由から円形状であるのが好ましい。
また、前述したように、球状レンズ110は転動し易いことから、その性質を利用することで、貫通孔121内に球状レンズ110を挿入する作業の効率を高め易い。このため、図1に示すマイクロレンズアレイ100は、その組み立て容易性という観点からも有用である。
また、球状レンズ110と基部120は、その構成材料が互いに異なることが好ましい。これにより、球状レンズ110および基部120は、その構成材料の選択にあたって、各部位に求められる特性を優先した選択が可能になるので、光学性能や機械的特性といった観点の最適化が図られたマイクロレンズアレイ100を実現することができる。その例としては、例えば、球状レンズ110の構成材料には、透光性や屈折率が高い材料を選択し、一方、基部120の構成材料には、機械的強度が高い材料を選択するといった例が挙げられる。
なお、図2に示す貫通孔121の下端の開口の直径は、球状レンズ110の粒径dの5〜95%程度であるのが好ましく、10〜90%程度であるのがより好ましい。開口の直径をこの程度に設定することで、球状レンズ110をより確実に固定することができる。
また、特に限定されるものでもないが、貫通孔121の下端の直径を決める際には、前記基部120の線膨張係数と前記球状レンズの線膨張係数とから求められる両者の収縮差の寸法を算出し、これに基づいて球状レンズ110が基部120から脱落することがないように設計されるのが好ましい。
ここで、図2に示すマイクロレンズアレイ100では、貫通孔121と球状レンズ110との間に空隙が残っているが、必要に応じて、図3(a)に示すように、この空隙を埋める充填部123を設けるようにしてもよい。これにより、球状レンズ110をより安定的に固定することができる。
充填部123としては、例えば、各種アンダーフィル材等を用いることができる。
また、基部120は、図3(a)に示すような単層構造であってもよいが、図3(b)〜(d)に示すような多層構造であってもよい。
図3(b)に示すマイクロレンズアレイ100は、低粘接着層120aと、低粘接着層120aの上に積層された高粘接着層120bと、で構成された多層構造の基部120を備えている。
このうち、低粘接着層120aは、前述した基部120と同様の材料で構成された層であり、相対的に粘着性または接着性が低い。
一方、高粘接着層120bは、低粘接着層120aに比べて相対的に粘着性または接着性が高い。このため、高粘接着層120bが有する粘着性または接着性によって、球状レンズ110が固定されることとなる。
高粘接着層120bの構成材料としては、例えば、(メタ)アクリル酸およびそれらのエステルで構成される樹脂、(メタ)アクリル酸およびそれらのエステルとそれらと共重合可能な不飽和単量体(例えば酢酸ビニル、スチレン、アクリルニトリル等)との共重合体のようなアクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤といった各種粘着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、シリコーン系接着剤、フェノキシ系接着剤、ポリアミド系接着剤、熱可塑性ポリイミド系接着剤、各種ホットメルト接着剤(ポリエステル系、変性オレフィン系等)といった各種接着剤等が挙げられる。
なお、図3(b)では、図示の都合上、高粘接着層120bが球状レンズ110に接していないが、通常、粘着剤や接着剤(以下、「粘接着剤」ともいう。)は、粘着性または接着性(以下、「粘接着性」ともいう。)を発現する際、または、高粘接着層120bを形成する際に、一部溶融または軟化し、さらに流動を伴うので、貫通孔121内に流れ込んだ粘接着剤によって球状レンズ110が固定されているものと考えられる。
また、貫通孔121に挿入された球状レンズ110は、その際に、貫通孔121をわずかに押し広げるようにして留まるため、それによって球状レンズ110と高粘接着層120bとが接触し、固定されることも考えられる。
高粘接着層120bの平均厚さt2(図3(b)参照)は、基部120の平均厚さt1の10〜90%程度であるのが好ましく、20〜80%程度であるのがより好ましい。これにより、低粘接着層120aによる作用と高粘接着層120bによる作用とを両立させ、基部120における十分な機械的特性と球状レンズ110の安定的な固定とを両立させることができる。
なお、この高粘接着層120bが有する粘接着性は、マイクロレンズアレイ100を他の部材に貼り付ける際にも利用することができる。したがって、図3(b)に示すマイクロレンズアレイ100は、他の部位に対して容易に貼り合わせることが可能であり、実装性が容易なものである。
また、高粘接着層120bの構成材料が、粘接着性とともに十分な機械的特性を有している場合には、図3(a)に示す基部120全体の構成材料として上述したような各種粘接着剤を用いるようにしてもよい。
一方、図3(c)に示すマイクロレンズアレイ100の基部120は、低粘接着層120aと高粘接着層120bの位置が入れ替わっている以外、図3(b)に示すマイクロレンズアレイ100と同様である。図3(c)に示すマイクロレンズアレイ100では、貫通孔121の内壁のうち、球状レンズ110に当接する部位が粘接着剤で構成されているので、球状レンズ110をより安定的に、かつ、より高い位置精度で固定することができ、有用である。
また、図3(d)に示すマイクロレンズアレイ100の基部120は、低粘接着層120aを挟んで上方に高粘接着層120bが、下方に高粘接着層120cがそれぞれ積層されている以外、図3(b)に示すマイクロレンズアレイ100と同様である。高粘接着層120cは、高粘接着層120bと同様のものである。
このようなマイクロレンズアレイ100では、球状レンズ110を高粘接着層120bと高粘接着層120cの2層で固定することができるので、球状レンズ110をより安定的に固定することができ、かつ、基部120の両面が粘接着性を有しているため他の部材に対してより高い自由度で貼り付けることが可能なものとなる。
≪第2実施形態≫
次に、本発明のレンズシートの第2実施形態を適用したマイクロレンズアレイについて説明する。
図4は、本発明のレンズシートの第2実施形態を適用したマイクロレンズアレイを示す平面図である。
以下、第2実施形態について説明するが、以下の説明では、主に第1実施形態との相違点について説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
第2実施形態は、球状レンズ110の配置パターンが異なる以外、第1実施形態と同様である。
図4に示すマイクロレンズアレイ100では、球状レンズ110が、X方向に対して斜めに傾いた行LとY方向に平行な列とで構成された行列状に配置されている。このとき、行Lの延伸方向とX方向とがなす角度θは、特に限定されないものの、10〜70°程度であるのが好ましい。
なお、球状レンズ110の配置パターンは、図1や図4のような規則的なパターンに限定されず、不規則なパターンであってもよい。
このような第2実施形態も、第1実施形態と同様の作用、効果を奏する。
≪第3実施形態≫
次に、本発明のレンズシートの第3実施形態を適用したマイクロレンズアレイについて説明する。
図5は、本発明のレンズシートの第3実施形態を適用したマイクロレンズアレイを示す平面図およびこの平面図のA−A線断面図である。
以下、第3実施形態について説明するが、以下の説明では、主に第1実施形態との相違点について説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
第3実施形態は、平面視で四角形をなすマイクロレンズアレイ100の外縁部において、基部120の厚さが部分的に厚くなっている以外、第1実施形態と同様である。
図5に示すマイクロレンズアレイ100は、その外縁部に設けられた、基部120よりも厚さが厚い額縁部125を有している。このような額縁部125を設けることにより、マイクロレンズアレイ100の曲げ剛性や捻り剛性をより高めることができる。
また、額縁部125の厚さを基部120よりも厚くすることにより、例えば図5に示すマイクロレンズアレイ100を他の部材に貼り付けたとき、球状レンズ110と他の部材との間には、自ずとスペースが確保される。これにより、球状レンズ110と他の部材との干渉が抑制されるため、マイクロレンズアレイ100の実装性が高まるとともに、球状レンズ110の光学特性をより高めることができる。
このような第3実施形態も、第1実施形態と同様の作用、効果を奏する。
<マイクロレンズアレイの製造方法>
次に、本発明のレンズシートを製造する方法について説明する。なお、以下の説明では、一例として、本発明のレンズシートの第1実施形態(図1に示すマイクロレンズアレイ100)を製造する方法について説明する。
図1に示すマイクロレンズアレイ100を製造する方法は、[1]基部形成用フィルムに貫通孔121を形成し、基部120を製造する工程と、[2]貫通孔121に球状レンズ110を挿入する工程と、を有する。以下、各工程について説明する。
[1]まず、基部形成用フィルムを用意する。この基部形成用フィルムは、基部120と同じ材料で構成されたフィルムである。
次いで、基部形成用フィルムに貫通孔121を形成する。貫通孔121の形成には、例えば成形型転写法、レーザー加工法、電子線加工法、機械加工法等の各種加工方法が用いられる。このうち、成形型転写法(インプリント法)によれば、寸法や形状のバラツキが少ない貫通孔121を正確にかつ効率よく形成することができるので好ましい。
このようにして基部120が得られる。
なお、基部120として、例えば低粘接着層120aと高粘接着層120bとの積層体を用いる場合、高粘接着層120bの構成材料として光の照射により粘接着性を発現するものを用いるのが好ましい。これにより、粘接着性を発現させない状態で貫通孔121を形成した後、その後に光を照射して粘接着性を発現させることができる。その結果、例えば成形型に高粘接着層120bが付着して、形状転写に不具合が生じるのを防止することができる。
光の照射により粘接着性を発現する材料としては、例えば、前述したような粘着剤および接着剤に光硬化開始剤等を添加したものが挙げられ、具体的には感光性接着剤等が用いられる。
[2]次いで、貫通孔121に球状レンズ110を挿入する。これにより、マイクロレンズアレイ100が得られる。
この際、球状レンズ110は、転動し易いことから、基部120の上面に対して多数の球状レンズ110を流すようにすれば、一定の確率で貫通孔121に球状レンズ110が入り込む。よって、これを利用することにより、複雑な製造装置等を用いることなく、マイクロレンズアレイ100を製造することができる。なお、球状レンズ110が入り込む確率を高めるため、例えば基部120に振動を加えたり、前後左右に揺動させたりするようにしてもよい。
また、基部120が光の照射により粘接着性を発現するものであれば、粘接着性を発現させない状態で貫通孔121内に球状レンズ110を挿入した後、その後に粘接着性を発現させるようにするのが好ましい。これにより、球状レンズ110を貫通孔121内に挿入する際、粘接着性の影響を受けないで済むので、球状レンズ110が意図しない箇所に付着するのを防止して、挿入作業の効率を高めることができる。
なお、基部120として、例えば低粘接着層120aと高粘接着層120bとの積層体を用いる場合、まず、低粘接着層120aに貫通孔を形成し、そこに球状レンズ110を挿入した後、高粘接着層120b形成用の材料を流し込んで高粘接着層120bを形成するようにしてもよい。この方法によれば、球状レンズ110と高粘接着層120bとを確実に接触させることができるので、球状レンズ110を安定的に固定することができる。
<光導波路>
次に、本発明の光導波路の実施形態について説明する。
図6は、本発明の光導波路の実施形態を示す断面図、図7は、図6に示す光導波路が備えるコア層、クラッド層およびミラーを示す斜視図である。なお、図7では、コア層およびクラッド層について、図6に示すものを上下反転させて図示している。
図6に示す光導波路(本発明の光導波路)1は、下側からクラッド層12、コア層13およびクラッド層11を順次積層してなる積層体(光導波積層体)10を備えている。コア層13中には、図7に示すように、長尺状のコア部14とその側面に隣接して設けられた側面クラッド部15とが形成されている。なお、図7では、クラッド層12から透けて見えるコア層13中のコア部14や側面クラッド部15についても点線等で図示している。
コア部14の幅および高さ(コア層13の厚さ)は、特に限定されないが、1〜200μm程度であるのが好ましく、5〜100μm程度であるのがより好ましい。これにより、コア部14の伝送効率を高めつつコア部14の高密度化を図ることができる。また、コア層13に形成されるコア部14の数は、特に限定されないが、例えば1〜100本とされる。
光導波路1には、その一部を除去することによって形成された凹部170が設けられている。図7に示す凹部170は、コア部14の長手方向の途中に位置している。なお、凹部170の形成位置は、この位置に限定されず、コア部14の延長線上であってもよい。凹部170の内側面の一部は、コア部14の光軸に対して傾斜する傾斜面171になっている。この傾斜面171は、コア部14の光路を変換するミラー(光路変換部)として機能する。すなわち、傾斜面171からなるミラーは、例えばコア部14内において図6の左側から右側に向かって伝搬する光を、図6の上方に向けて反射することにより、伝搬方向を変換する。なお、この光路の一例を図6に矢印Tで示している。
また、図6に示す傾斜面171は、図6、7に示すように、クラッド層12からコア層13を経てクラッド層11に至るまでの間に連続して形成された平坦面である。また、凹部170の内側面のうち、傾斜面171に対向する位置には、別の傾斜面172が設けられている。この傾斜面172も、傾斜面171と同様、クラッド層12からコア層13を経てクラッド層11に至るまでの間に連続して形成された平坦面である。
一方、凹部170の内側面のうち、コア部14の光軸とほぼ平行な2つの面は、それぞれ図7に示すクラッド層12の上面に対してほぼ垂直な直立面173、174である。
このような2つの傾斜面171、172と2つの直立面173、174とにより、凹部170の内側面が構成されている。なお、傾斜面172はクラッド層12の上面に対してほぼ垂直な直立面であってもよい。
なお、凹部170の最大深さは、積層体10の厚さから適宜設定されるものであり、特に限定されないが、光導波路1の機械的強度や可撓性といった観点から、好ましくは1〜500μm程度とされ、より好ましくは5〜400μm程度とされる。
また、凹部170の最大長さ、すなわち図6における凹部170の上下方向の最大長さは、特に限定されないが、クラッド層11、12やコア層13の厚さや傾斜面171の傾斜角度との関係から、好ましくは2〜1200μm程度とされ、より好ましくは10〜1000μm程度とされる。
さらに、凹部170の最大幅、すなわち図6における凹部170の紙面厚さ方向の最大長さは、特に限定されず、コア部14の幅等に応じて適宜設定されるが、好ましくは1〜600μm程度とされ、より好ましくは5〜500μm程度とされる。
なお、凹部170は、1本のコア部14に対して1つ設けられていてもよいが、複数本のコア部14に対してこれらに跨るように1つの凹部170が設けられていてもよい。
図6に示す光導波路1は、積層体10の上方に接着層90を介して設けられたマイクロレンズアレイ100を備えている。接着層90は、平面視で枠状をなしており、マイクロレンズアレイ100の外縁部を積層体10の上面に対して接着している。これにより、マイクロレンズアレイ100の下面と積層体10の上面との間には、空隙が生じるため、球状レンズ110の屈折力を高めることができる。すなわち、接着層90は、基部120を積層体10の上面から離間させた状態を維持するためのスペーサーとして機能する。したがって、接着層90の平均厚さは、図2における突出高さh2以上であるのが好ましい。なお、接着層90は、必要に応じて、マイクロレンズアレイ100の下面全体を覆うように設けられていてもよい。
また、接着層90に代えて、または図6に示す構成に追加して、所定の厚さを有するスペーサーを設けるようにしてもよい。
図6の矢印Tで示す光は、マイクロレンズアレイ100の球状レンズ110を透過して上方に伝搬する。したがって、マイクロレンズアレイ100は、傾斜面171を介してコア部14と光学的に接続されるよう配置される。
このような光導波路1では、傾斜面171を介してコア部14と他の光学部品とを光学的に接続する際、その光路の途中にマイクロレンズアレイ100を介挿させることができる。このため、マイクロレンズアレイ100によって光を収束させることができ、コア部14と他の光学部品との間の光結合効率を高めることができる。加えて、マイクロレンズアレイ100は、球状レンズ110の位置精度が高く、かつ光学性能に優れているため、その観点からも光結合効率の向上に寄与する。
<光電気混載基板および光モジュール>
≪第1実施形態≫
次に、本発明の光電気混載基板の実施形態および本発明の光モジュールの第1実施形態について説明する。
図8は、本発明の光電気混載基板の第1実施形態および本発明の光モジュールの第1実施形態を示す斜視図であり、図9は、図8に示す光モジュールのC−C線断面図およびD−D線断面図である。なお、図8では、電気回路基板の陰にある光導波路やそれに形成されているコア部等を破線で図示している。
図8に示す光電気混載基板1000は、積層体10と傾斜面171とマイクロレンズアレイ100とを備える光導波路(本発明の光導波路)1と、光導波路1上に積層され、光素子を搭載し得る2つの光素子搭載部22を備えた電気回路基板2と、を有している。
また、図8に示す光モジュール2000は、この光電気混載基板1000と、光素子搭載部22に搭載された発光素子31および受光素子32と、発光素子31の駆動を制御する電気素子41と、受光素子32で検出された信号を増幅等する電気素子42と、図示しない光ファイバーを光導波路1に対して接続可能に連結し得る光コネクター45と、を有している。
このような光モジュール2000では、マイクロレンズアレイ100を介して発光素子31および受光素子32とコア部14とが光学的に接続されている。このため、発散光が球状レンズ110によって収束されることにより、光結合効率が向上し、高品質な光通信を行うことができる。特に、マイクロレンズアレイ100は、球状レンズ110の位置精度が高く、かつ光学性能に優れているため、その観点からも光通信の品質向上が図られる。
また、図8に示す光電気混載基板1000によれば、このような光モジュール2000を容易に製造することができる。
図8に示す積層体10には、4本のコア部14が形成されている。このうち、2本のコア部14の一端は一方の光素子搭載部22に、残る2本のコア部14の一端は他方の光素子搭載部22に、それぞれ延伸しており、かつ一端には傾斜面171が形成されている。これにより、光素子搭載部22に搭載された発光素子31および受光素子32とコア部14とが傾斜面171を介して光学的に接続されることとなる。
一方、4本のコア部14の他端にも傾斜面171が形成されており、この傾斜面171を介して4本のコア部14と光コネクター45とが光学的に接続されている。
このような積層体10は、接着層91を介して電気回路基板2の下面に接着されている。また、マイクロレンズアレイ100は、基部120の上面が接着層92を介して電気回路基板2の下面に接着されている。なお、各接着層90、91、92は、必要に応じて設けられればよく、いずれかが省略されてもよい。
また、マイクロレンズアレイ100として、前述したような粘接着性を有するものを用いた場合、この粘接着性を利用してマイクロレンズアレイ100を電気回路基板2の下面や積層体10の上面に固定するようにしてもよい。これにより、上述した接着層90や接着層92を新たに用意する必要がないので、組み立て工程が容易になる。
また、電気回路基板2は、絶縁性基板21と、その表面に発光素子31や受光素子32を搭載可能な光素子搭載部22と、絶縁性基板21の表面または内部に敷設された電気配線23と、絶縁性基板21の表面において電気配線23を覆うよう設けられたソルダーレジスト層24と、を有している。
絶縁性基板21としては、例えば、樹脂基板、セラミックス基板、複合基板等が用いられる。
また、光素子搭載部22は、図示しない複数のランド部を備えており、このランド部に対して各素子の端子を接続することで、発光素子31や受光素子32が搭載される。このランド部は、電気配線23を介して電気素子41や電気素子42と電気的に接続されている。
さらに、電気回路基板2は、それ自体を貫通する貫通孔25を備えている。この貫通孔25は、電気回路基板2の表面側と裏面側とを光学的に連結するための導光路として機能する。図9(b)に示すコア部14を左側から右側に伝搬してきた光は、矢印Tで示すように傾斜面171で上方に反射される。そして、反射光は、マイクロレンズアレイ100で収束され、貫通孔25を介して受光素子32に到達する。このようにしてコア部14と受光素子32とが光学的に接続される。
なお、発光素子31としては、例えば、面発光レーザー(VCSEL)、発光ダイオード(LED)、有機EL素子等の発光素子が挙げられる。
また、受光素子32としては、例えば、フォトダイオード(PD、APD)等の受光素子が挙げられる。
一方、電気素子41としては、例えば、ドライバーIC等が挙げられ、電気素子42としては、例えば、トランスインピーダンスアンプ(TIA)、リミッティングアンプ(LA)、またはこれらの素子を複合したコンビネーションIC等が挙げられる。なお、電気素子41および電気素子42は、必要に応じて設けられればよく、省略することもできる。この場合、電気回路基板2に接続される外部基板にこれらの電気素子を搭載するようにしてもよい。また、電気素子としては、これらのもの以外に、例えばCPU(中央演算処理装置)、MPU(マイクロプロセッサーユニット)、LSI、IC、RAM、ROM、コンデンサー、コイル、抵抗、ダイオード等の各種素子が挙げられる。
光コネクター45の構造は、特に限定されず、例えば各種コネクター規格に準拠したものも用いられる。具体的には、PMTコネクター、JIS C 5981に規定されたMTコネクター、16MTコネクター、2次元配列型MTコネクター、MPOコネクター、MPXコネクター等の規格に準じたもの(レセプター)が挙げられる。
≪第2実施形態≫
次に、本発明の光電気混載基板の第2実施形態および本発明の光モジュールの第2実施形態について説明する。
図10は、本発明の光電気混載基板の第2実施形態および本発明の光モジュールの第2実施形態を示す断面図である。
以下、第2実施形態について説明するが、以下の説明では、第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様に事項についてはその説明を省略する。
本実施形態に係る光モジュール2000は、マイクロレンズアレイ100の配置が異なる以外、第1実施形態と同様である。
図10に示す光モジュール2000では、光素子搭載部22にマイクロレンズアレイ100が設けられている。これにより、貫通孔25を介してコア部14と球状レンズ110とが光学的に接続されることとなる。換言すれば、貫通孔25および球状レンズ110を介して、コア部14と発光素子31および受光素子32とが光学的に接続されることとなる。
一方、積層体(光導波積層体)10は、接着層94を介して電気回路基板2の下面に接着されている。
このような第2実施形態においても、第1実施形態と同様の作用、効果が得られる。
発光素子31および受光素子32とコア部14とがさらに高い効率で光学的に接続されるために、光モジュール2000は、使用する電気回路基板2の形状等によっては、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせた形態、すなわち、電気回路基板2の上面側と下面側の双方にマイクロレンズアレイ100を設けた形態であってもよい。
<電子機器>
上述したような本発明の光モジュールは、前述したように、内部の光路における光結合効率が高いため、高品質な光通信が可能なものとなる。したがって、本発明の光モジュールを備えることにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
本発明の光モジュールを備える電子機器としては、例えば、携帯電話、ゲーム機、ルーター装置、WDM装置、パソコン、テレビ、ホーム・サーバー等の電子機器類が挙げられる。これらの電子機器では、いずれも、例えばLSI等の演算装置とRAM等の記憶装置との間で、大容量のデータを高速に伝送する必要がある。したがって、このような電子機器が本発明の光モジュールを備えることにより、電気配線に特有なノイズ、信号劣化等の不具合が解消され、その性能の飛躍的な向上が期待できる。
さらに、光導波路部分では、電気配線に比べて発熱量が大幅に削減される。このため、冷却に要する電力を削減することができ、電子機器全体の消費電力を削減することができる。
<光学装置>
上述したような本発明のレンズシートは、例えば光学装置に搭載することによって、光学性能に優れた信頼性の高い光学装置を得ることができる。
本発明のレンズシートを備える光学装置としては、例えば、CCDイメージセンサー、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサーのような各種撮像素子、液晶表示素子、有機EL素子、液晶プロジェクターのような各種表示装置、光ファイバー接続用フェルール、光導波路接続用フェルールのような各種光通信用装置、分光分析装置のような各種光学分析装置等が挙げられる。
図11は、本発明のレンズシートを備える光学装置を適用したCCDイメージセンサーの画素周辺の構造を示す断面図である。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図11中の上方を「上」、下方を「下」という。
図11に示すCCDイメージセンサー5は、フォトダイオード511等の受光部が形成された半導体基板51と、半導体基板51上に積層され、受光に伴う電気信号を読み出す読み出し部等の回路(図示せず)が形成された回路部52と、回路部52上に積層されたカラーフィルター53と、カラーフィルター53上に積層されたマイクロレンズアレイ100と、を備えている。カラーフィルター53とマイクロレンズアレイ100との間は、接着層95を介して接着されている。このようなCCDイメージセンサー5では、マイクロレンズアレイ100において画素間に漏れ出す迷光の発生を抑制することができるので、例えばスミア等のノイズが発生するのを抑制することができる。
以上、本発明のレンズシート、光導波路、光電気混載基板、光モジュールおよび電子機器を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、前記各実施形態に係る光モジュールにおいては、光コネクターが省略されてもよい。その場合、光コネクターを介することなく、光モジュールの光導波路と他の光導波路とを接続するようにすればよい。
また、例えば、図8〜10に示すマイクロレンズアレイ100は、発光素子31側と受光素子32側の双方と光結合されているが、2枚のマイクロレンズアレイ100を用いることにより、発光素子31側と受光素子32側に個別のマイクロレンズアレイ100を配置するようにしてもよい。
また、光導波路における傾斜面171の形成位置は、コア部14の途中に限定されず、途中で途切れたコア部14の延長線上の側面クラッド部15内であってもよい。
また、電気回路基板2を貫通する貫通孔25に代えて、電気回路基板2を貫通するよう配設された光ファイバーや光導波路といった導光路を設けるようにしてもよい。
1 光導波路
10 積層体
11 クラッド層
12 クラッド層
13 コア層
14 コア部
15 側面クラッド部
170 凹部
171 傾斜面
172 傾斜面
173 直立面
174 直立面
100 マイクロレンズアレイ
110 球状レンズ
120 基部
120a 低粘接着層
120b 高粘接着層
120c 高粘接着層
121 貫通孔
122 テーパー部
123 充填部
125 額縁部
1000 光電気混載基板
2000 光モジュール
2 電気回路基板
21 絶縁性基板
22 光素子搭載部
23 電気配線
24 ソルダーレジスト層
25 貫通孔
31 発光素子
32 受光素子
41 電気素子
42 電気素子
45 光コネクター
5 CCDイメージセンサー
51 半導体基板
511 フォトダイオード
52 回路部
53 カラーフィルター
90 接着層
91 接着層
92 接着層
94 接着層
95 接着層
L 行
T 矢印
d 粒径
h1 突出高さ
h2 突出高さ
t1 厚さ
t2 厚さ
θ 角度

Claims (13)

  1. 複数の球状レンズと、前記球状レンズ同士を繋ぐシート状の連結部と、を有することを特徴とするレンズシート。
  2. 複数の貫通孔を備えるシート状の基部と、前記各貫通孔内に少なくとも一部が留まるように、前記各貫通孔内にそれぞれ挿入された球状レンズと、を有する請求項1に記載のレンズシート。
  3. 前記球状レンズと前記基部とが互いに異なる材料で構成されている請求項2に記載のレンズシート。
  4. 前記貫通孔は、一方の開口から他方の開口までの途中でその内径が変化している内径変化部を有している請求項2または3に記載のレンズシート。
  5. 前記基部は、粘着性または接着性を有しており、
    前記球状レンズは、前記基部の粘着性または接着性により、前記基部に対して固定されている請求項2ないし4のいずれか1項に記載のレンズシート。
  6. 前記基部は、粘着性または接着性が相対的に高い高粘接着層と、粘着性または接着性が相対的に低い低粘接着層と、を含む積層体で構成されている請求項2ないし5のいずれか1項に記載のレンズシート。
  7. 前記基部は、光の照射により前記粘着性または前記接着性が発現するものである請求項5または6に記載のレンズシート。
  8. コア部とクラッド部とを備えるコア層と、前記コア層に形成されたミラーと、前記コア層の一方の面側に積層された請求項1ないし7のいずれか1項に記載のレンズシートと、を有し、
    前記ミラーを介して、前記コア部と前記球状レンズとが光学的に接続されていることを特徴とする光導波路。
  9. 厚さ方向に貫通する導光路を備える電気回路基板と、
    前記球状レンズを介して前記ミラーと前記導光路とが光学的に接続されるよう、前記電気回路基板の一方の面側に設けられた請求項8に記載の光導波路と、
    を有することを特徴とする光電気混載基板。
  10. 厚さ方向に貫通する導光路と、表面に光素子を搭載可能な光素子搭載部と、を備える電気回路基板と、
    前記電気回路基板の裏面側に設けられ、コア部とクラッド部とを備える光導波積層体と、
    前記導光路を介して前記コア部と前記球状レンズとが光学的に接続されるよう、前記光素子搭載部に対応して設けられた請求項1ないし7のいずれか1項に記載のレンズシートと、
    を有することを特徴とする光電気混載基板。
  11. 前記レンズシートの前記連結部は、粘着性または接着性を有しており、
    前記レンズシートは、前記連結部の粘着性または接着性により、前記電気回路基板に対して固定されている請求項9または10に記載の光電気混載基板。
  12. 請求項9ないし11のいずれか1項に記載の光電気混載基板と、前記光電気混載基板に搭載された光素子と、を備えることを特徴とする光モジュール。
  13. 請求項12に記載の光モジュールを備えることを特徴とする電子機器。
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