JP2015006636A - 水溶性カチオン高分子溶液の製造方法及び有機性汚泥の濃縮・脱水方法 - Google Patents

水溶性カチオン高分子溶液の製造方法及び有機性汚泥の濃縮・脱水方法 Download PDF

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英則 佐々木
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Abstract

【課題】無機イオンが多量に溶解している処理水(たとえば、ナトリウムイオンを100ppm以上の濃度で含有する溶解用水)を用いても、濃縮・脱水性能が低下しない水溶性カチオン高分子溶液の製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】ナトリウムイオンを100ppm以上の濃度で含有する溶解用水に、粉末状水溶性カチオン高分子及びアンモニオアルキル(メタ)アクリレート単位と(メタ)アクリルアミド単位とを必須構成単量体してなるW/O型エマルション状水溶性カチオン高分子を同時又は別々に添加して、溶解させる溶解工程を含むことを特徴とする水溶性カチオン高分子溶液の製造方法を用いる。【選択図】なし

Description

本発明は水溶性カチオン高分子溶液の製造方法及び有機性汚泥の濃縮・脱水方法に関する。
従来、有機性汚泥の濃縮・脱水に用いられる水溶性カチオン高分子は、溶解用水で希釈して0.2〜0.3質量%程度の濃度に調整してから使用されている。そして、この溶解用水として、排水処理場で処理された処理水を用いられることが多い(特許文献1等)。
特開2013−000712号公報(0020段落等)
しかし、処理水には多くの無機イオンが溶解していることが多く、無機イオンが多量に溶解している処理水(たとえば、ナトリウムイオンを100ppm以上の濃度で含有する溶解用水)を用いて、水溶性カチオン高分子溶液を調製すると、濃縮・脱水性能が低下するという問題がある。
そこで、本発明は、無機イオンが多量に溶解している処理水(たとえば、ナトリウムイオンを100ppm以上の濃度で含有する溶解用水)を用いても、濃縮・脱水性能が低下しない水溶性カチオン高分子溶液の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の水溶性カチオン高分子溶液の製造方法の特徴は、ナトリウムイオンを100ppm以上の濃度で含有する溶解用水に、粉末状水溶性カチオン高分子及びアンモニオアルキル(メタ)アクリレート単位と(メタ)アクリルアミド単位とを必須構成単量体してなるW/O型エマルション状水溶性カチオン高分子を同時又は別々に添加して、溶解させる溶解工程を含む点を要旨とする。
本発明の有機性汚泥の濃縮・脱水方法の特徴は、上記の製造方法で得られた水溶性カチオン高分子溶液と有機性汚泥とを混合してから濃縮及び/又は脱水する濃縮・脱水処理工程を含む点を要旨とする。
本発明の水溶性カチオン高分子溶液の製造方法を適用すると、無機イオンが多量に溶解している処理水(たとえば、ナトリウムイオンを100ppm以上の濃度で含有する溶解用水)を用いても、濃縮・脱水性能が低下しない水溶性カチオン高分子溶液を容易に得ることができる。
本発明の有機性汚泥の濃縮・脱水方法を適用すると、上記の製造方法で得られた水溶性カチオン高分子溶液をもちいるので、優れた濃縮・脱水性能を発揮する。
「(メタ)アクリ・・・」は、「アクリ・・・」又は「メタクリル・・・」を意味する。
ナトリウムイオンを100ppm以上の濃度で含有する溶解用水は、ナトリウムイオンを100ppm以上の濃度で含有する水であれば制限なく、排水処理された処理水{微生物処理された処理水(二次処理水)、二次処理水を濾過や活性炭処理した処理水(三次処理水)等、凝集沈殿処理水等}、海水を含む河川水、海水を含む貯留水及び海水を含む地下水が含まれる。これらのうち、排水処理された処理水が好ましく、さらに好ましくは微生物処理された処理水(二次処理水)、二次処理水を濾過や活性炭処理した処理水(三次処理水)、特に好ましくは三次処理水である。
ナトリウムイオンの濃度は、100ppm以上であり、好ましくは100〜500ppm、さらに好ましくは110〜300ppmである。
ナトリウムイオンの濃度は、JIS K0400−48−20:1998「原子吸光法によるナトリウムの定量」に準拠して測定される。
溶解用水には、ナトリウムイオン以外に他の金属イオン(たとえば、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン等)を含有してもよい。これらの他の金属イオンの濃度は、50ppm以下が好ましく、さらに好ましくは30ppm以下である。他の金属イオンも、ナトリウムイオンと同様にして、原子吸光法により定量される。
W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子としては、アンモニオアルキル(メタ)アクリレート単位と、(メタ)アクリルアミド単位とを必須構成単量体してなるW/O型エマルション状の高分子であればよく、カチオン性基を含む水溶性高分子{水溶性カチオン高分子又は水溶性の両性高分子}をW/O型(油中水型)に乳化したものが含まれ、公知の方法によって得られるもの{特開2012−228664号公報、特開2011−194348号公報等}等が使用できる。
アンモニオアルキル(メタ)アクリレートとしては、塩化トリメチルアンモニオエチル(メタ)アクリレート、塩化ジメチルエチルアンモニオエチル(メタ)アクリレート、臭化ジメチルベンジルアンモニオエチル(メタ)アクリレート、塩化トリメチルアンモニオプロピル(メタ)アクリレート、塩化ジメチルエチルアンモニオプロピル(メタ)アクリレート、臭化ジメチルベンジルアンモニオプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子には、さらに、メチル(メタ)アクリレート単位、(メタ)アクリロニトリル単位、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート単位、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート単位及び(メタ)アクリル酸単位からなる群より選ばれる少なくとも1種を他の構成単量体として含んでもよい。
アンモニオアルキルアクリレート単位の含有量(モル%)は、アンモニオアルキルアクリレート単位及びアクリルアミド単位のモル数に基づいて、85〜95が好ましく、さらに好ましくは86〜94、特に好ましくは87〜93である。
アクリルアミド単位の含有量(モル%)は、アンモニオアルキルアクリレート単位の含有量(モル%)は、アンモニオアルキルアクリレート単位及びアクリルアミド単位のモル数に基づいて、5〜15が好ましく、さらに好ましくは6〜14、特に好ましくは7〜13である。
他の構成単量体を含む場合、他の構成単量体の含有量(モル%)は、アンモニオアルキルアクリレート単位及びアクリルアミド単位のモル数に基づいて、0.5〜15が好ましく、さらに好ましくは1〜12、特に好ましくは1.5〜10である。
W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子としては、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレートの第四級アンモニウム塩{メチルクロライド塩、ジメチル硫酸塩及びベンジルクロライド塩等}と(メタ)アクリルアミドとの共重合体や、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレートの第四級アンモニウム塩と(メタ)アクリルアミドと(メタ)アクリル酸との共重合体等が挙げられる。
粉末状水溶性カチオン高分子としては、カチオン性基を含む水溶性高分子{水溶性カチオン高分子又は水溶性の両性高分子}が含まれ、公知のもの{特開2012−086117号公報等}等が使用できる。
粉末状水溶性カチオン高分子としては、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレートの第四級アンモニウム塩{メチルクロライド塩、ジメチル硫酸塩及びベンジルクロライド塩等}と(メタ)アクリルアミドとの共重合体や、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレートの第四級アンモニウム塩と(メタ)アクリルアミドと(メタ)アクリル酸との共重合体等が挙げられる。
粉末状水溶性カチオン高分子としては、カチオンコロイド当量値が2.5meq./g以上であることが好ましく、さらに好ましくは2.5〜4.8meq./g、特に好ましくは3〜4.7meq/gである。
溶解工程は、ナトリウムイオンを100ppm以上の濃度で含有する溶解用水に、W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子及び粉末状水溶性カチオン高分子を同時又は別々に添加して、溶解できれば、公知の溶解方法(撹拌方法等)が適用できる。溶解温度も公知の範囲であり、通常、5〜40℃、好ましくは10〜30℃、さらに好ましくは15〜25℃である。
(1)W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子の一部又は全部は、ナトリウムイオンを100ppm以上の濃度で含有する溶解用水に粉末状水溶性カチオン高分子を添加し溶解する前に、この溶解用水に溶解させておいてもよく{W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子の一部を溶解用水に溶解させておいた場合、残りを粉末状水溶性カチオン高分子と共に添加し、溶解させるか、粉末状水溶性カチオン高分子を溶解させた後に添加し溶解させる。}、(2)W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子及び粉末状水溶性カチオン高分子を同時にこの溶解用水に添加し溶解させてもよいし、(3)ナトリウムイオンを100ppm以上の濃度で含有する溶解用水に粉末状水溶性カチオン高分子の全部を添加し、この全部を溶解させる前に、W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子を添加し溶解させてもよく、(4)ナトリウムイオンを100ppm以上の濃度で含有する溶解用水に粉末状水溶性カチオン高分子の一部又は全部を添加し溶解させた後に、W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子を添加し溶解させてもよい。
すなわち、溶解工程は、(1)ナトリウムイオンを100ppm以上の濃度で含有する溶解用水に、W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子(一部又は全部)を溶解してから、粉末状水溶性カチオン高分子を添加し溶解させる工程であってもよく、(2)ナトリウムイオンを100ppm以上の濃度で含有する溶解用水に、W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子及び粉末状水溶性カチオン高分子を同時に添加し溶解する工程であってもよく、(3)ナトリウムイオンを100ppm以上の濃度で含有する溶解用水に粉末状水溶性カチオン高分子の全部を添加し、この全部を溶解させる前に、W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子を添加し溶解させる工程であってもよく、(4)ナトリウムイオンを100ppm以上の濃度で含有する溶解用水に粉末状水溶性カチオン高分子を添加し溶解させた後に、W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子を添加し溶解させてもよい。これらのうち、濃縮・脱水性の観点から、(2)の工程、(3)の工程及び(4)の工程が好ましく、さらに好ましくは(4)ナトリウムイオンを100ppm以上の濃度で含有する溶解用水に粉末状水溶性カチオン高分子を添加し溶解させた後に、W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子を添加し溶解する工程である。
水溶性カチオン高分子溶液中の粉末状水溶性カチオン高分子の濃度は、適用する濃縮・脱水工程によって適宜決定できるが、0.1〜0.4質量%程度が好ましく、さらに好ましくは0.15〜0.35質量%、特に好ましくは0.2〜0.3質量%である。
水溶性カチオン高分子溶液中のW/O型エマルション状水溶性カチオン高分子の濃度は、適用する濃縮・脱水工程によって適宜決定できるが、水溶性カチオン高分子の濃度として、0.02〜0.12質量%程度が好ましく、さらに好ましくは0.03〜0.11質量%、特に好ましくは0.04〜0.1質量%である。この範囲であると、濃縮・脱水性がさらに良好となる。
本発明の製造方法で得られた水溶性カチオン高分子溶液は、有機性汚泥と混合して、この有機性汚泥の濃縮及び脱水に優れた効果を発揮する。すなわち、上記の製造方法で得られた水溶性カチオン高分子溶液と有機性汚泥とを混合してから濃縮・脱水する濃縮・脱水処理工程を含む有機性汚泥の濃縮・脱水方法は、優れた濃縮・脱水性を奏する。
有機性汚泥は、下水・し尿汚泥や工場排水汚泥が含まれ、余剰汚泥、消化汚泥、生汚泥又は凝沈汚泥等制限がない。
水溶性カチオン高分子溶液の添加量は、有機性汚泥の種類や設備等により適宜決定できる。
脱水には、ベルトプレス、フィルタープレス、遠心脱水機、スクリュープレス及び毛細管脱水機等を適用できる。
濃縮には、重力濃縮機、造粒濃縮機、加圧浮上濃縮機、ベルト濃縮機、遠心濃縮機及びスクリーン濃縮機等を適用できる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、特記しない限り、部は質量部を、%は質量%を意味する。
<実施例1>
K下水処理場から採取した場内処理水(1){活性汚泥処理後の砂ろ過水;pH7.2、ナトリウムイオン濃度108ppm、カリウムイオン濃度10.5ppm、マグネシウムイオン濃度4.5ppm、カルシウムイオン濃度22ppm}500部に、粉末状水溶性カチオン高分子(1)1部{水溶性カチオン高分子溶液中の粉末状水溶性カチオン高分子の濃度(以下、濃度と略記する。):0.2%}を添加し、均一溶解した後、W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子(1)乳濁液1部{水溶性カチオン高分子溶液中のW/O型エマルション状水溶性カチオン高分子の濃度(以下、濃度と略記する。):0.08%}を添加し、溶解して、水溶性カチオン高分子溶液(1)を得た。この溶液の粘度をJIS Z8803:2011「8 共軸二重円筒型回転粘度計による粘度測定方法」に準拠して、BL型粘度計(25℃)を用いて測定し、結果を表1に示した。
W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子(1)乳濁液:ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド四級塩(90モル)とアクリルアミド(10モル)とからなる共重合体{共重合体濃度:40%、油相:イソパラフィン、ハイモロックMX−9134A、ハイモ株式会社製、「ハイモロック」は同社の登録商標である。}。
粉末状水溶性カチオン高分子(1):ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド四級塩(80モル)とアクリルアミド(20モル)とからなる共重合体(カチオンコロイド当量値4.7meq./g、塩濃度55mPa・s)。
塩粘度(mPa・s)は、以下のようにして測定される値である。
回転計付き攪拌モーター、攪拌軸及びプロペラ型3枚羽根(直径5cm)からなる攪拌機で、500部のガラスビーカーに入れたイオン交換水286.5gを攪拌しながら(回転数450rpm)、これに精秤した測定試料1.500gをママコにならないように少量づつ添加し、その後20℃で2時間攪拌して溶解させた後、食塩12.00gを加えて、さらに20℃で30分間撹拌してから、得られた溶解液を200mlトールビーカーに移し、恒温水槽中で25℃±0.5℃に調節し、JIS K5101−6−2:2004に準拠して、回転粘度を測定する。
<実施例2>
「W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子(1)乳濁液1部{濃度:0.08%}」を、「W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子(1)乳濁液0.75部{濃度:0.06%}」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、水溶性カチオン高分子溶液(2)を得た。また、実施例1と同様に、この溶液の粘度を測定し、結果を表1に示した。
<実施例3>
「粉末状水溶性カチオン高分子(1)」を、「粉末状水溶性カチオン高分子(2)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、水溶性カチオン高分子溶液(3)を得た。また、実施例1と同様に、この溶液の粘度を測定し、結果を表1に示した。
粉末状水溶性カチオン高分子(2):ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド四級塩(65モル)とアクリルアミド(20モル)とアクリル酸(15モル)からなる共重合体(カチオンコロイド当量値4.6meq./g、アニオンコロイド当量値1.1meq/g、塩濃度50mPa・s)。
<実施例4>
K下水処理場から採取した場内処理水(1){活性汚泥処理後の砂ろ過水;pH7.2、ナトリウムイオン濃度108ppm、カリウムイオン濃度10.5ppm、マグネシウムイオン濃度4.5ppm、カルシウムイオン濃度22ppm}に塩化ナトリウム(試薬1級)を添加・溶解させて、溶解用水(2){pH7.2、ナトリウムイオン濃度300ppm}を調製した。
「K下水処理場から採取した場内処理水(1)500部」を「溶解用水(2){pH7.2、ナトリウムイオン濃度300ppm}」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、水溶性カチオン高分子溶液(4)を得た。また、実施例1と同様に、この溶液の粘度を測定し、結果を表1に示した。
<実施例5>
K下水処理場から採取した場内処理水(1)500部に、W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子(1)乳濁液1部{濃度:0.08%}を添加し、均一溶解した後、粉末状水溶性カチオン高分子(1)1部{濃度:0.2%}を添加し、溶解して、水溶性カチオン高分子溶液(5)を得た。また、実施例1と同様に、この溶液の粘度を測定し、結果を表1に示した。
<実施例6>
「W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子(1)乳濁液」を、「W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子(2)乳濁液」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、水溶性カチオン高分子溶液(6)を得た。また、実施例1と同様に、この溶液の粘度を測定し、結果を表1に示した。
W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子(2)乳濁液:ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド四級塩(85モル)とアクリルアミド(15モル)とからなる共重合体{共重合体濃度:40%、特開2012−228664号公報に記載された実施例1において、「アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物80%水溶液」を、「ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド四級塩(85モル)とアクリルアミド(15モル)とからなる80%水溶液」に変更したこと以外、同様にして得た。}。
<実施例7>
「W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子(1)乳濁液」を、「W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子(3)乳濁液」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、水溶性カチオン高分子溶液(7)を得た。また、実施例1と同様に、この溶液の粘度を測定し、結果を表1に示した。
W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子(3)乳濁液:ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド四級塩(95モル)とアクリルアミド(5モル)とからなる共重合体{共重合体濃度:40%、特開2012−228664号公報に記載された実施例1において、「アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物80%水溶液」を、「ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド四級塩(95モル)とアクリルアミド(5モル)とからなる80%水溶液」に変更したこと以外、同様にして得た。}。
<実施例8>
「粉末状水溶性カチオン高分子(1)」を、「粉末状水溶性カチオン高分子(3)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、水溶性カチオン高分子溶液(8)を得た。また、実施例1と同様に、この溶液の粘度を測定し、結果を表1に示した。
粉末状水溶性カチオン高分子(3):ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド四級塩(60モル)とアクリルアミド(40モル)からなる共重合体(カチオンコロイド当量値3.9meq./g、塩濃度30mPa・s)。
<実施例9>
粉末状水溶性カチオン高分子(1)1部{濃度:0.2%}を、「粉末状水溶性カチオン高分子(1)0.5部{濃度:0.1%}」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、水溶性カチオン高分子溶液(9)を得た。また、実施例1と同様に、この溶液の粘度を測定し、結果を表1に示した。
<実施例10>
粉末状水溶性カチオン高分子(1)1部{濃度:0.2%}を、「粉末状水溶性カチオン高分子(1)2部{濃度:0.4%}」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、水溶性カチオン高分子溶液(10)を得た。また、実施例1と同様に、この溶液の粘度を測定し、結果を表1に示した。
<実施例11>
「W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子(1)乳濁液1部{濃度:0.08%}」を、「W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子(1)乳濁液0.25部{濃度:0.02%}」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、水溶性カチオン高分子溶液(11)を得た。また、実施例1と同様に、この溶液の粘度を測定し、結果を表1に示した。
<実施例12>
「W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子(1)乳濁液1部{濃度:0.08%}」を、「W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子(1)乳濁液1.5部{濃度:0.12%}」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、水溶性カチオン高分子溶液(12)を得た。また、実施例1と同様に、この溶液の粘度を測定し、結果を表1に示した。
<比較例1>
K下水処理場から採取した場内処理水(1)500部に、粉末状水溶性カチオン高分子(1)1.4部{濃度:0.28%}を添加し、溶解して、比較用の水溶性カチオン高分子溶液(H1)を得た。また、実施例1と同様に、この溶液の粘度を測定し、結果を表1に示した。
<比較例2>
「粉末状水溶性カチオン高分子(1)1.4部{濃度:0.28%}」を、「粉末状水溶性カチオン高分子(1)1部{濃度:0.2%}」に変更したこと以外、比較例1と同様にして、比較用の水溶性カチオン高分子溶液(H2)を得た。また、実施例1と同様に、この溶液の粘度を測定し、結果を表1に示した。
<比較例3>
「粉末状水溶性カチオン高分子(1)」を、「粉末状水溶性カチオン高分子(2)」に変更したこと以外、比較例1と同様にして、比較用の水溶性カチオン高分子溶液(H3)を得た。また、実施例1と同様に、この溶液の粘度を測定し、結果を表1に示した。
<比較例4>
K下水処理場から採取した場内処理水(1)500部に、W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子(1)乳濁液3.5部{濃度:0.28%}を添加し、均一溶解して、比較用の水溶性カチオン高分子溶液(H4)を得た。また、実施例1と同様に、この溶液の粘度を測定し、結果を表1に示した。
<比較例5>
水道水{pH6.9、ナトリウムイオン濃度9ppm、カリウムイオン濃度8ppm、マグネシウムイオン濃度4.5ppm、カルシウムイオン濃度4ppm}500部に、粉末状水溶性カチオン高分子(1)1.4部{濃度:0.28%}を添加し、溶解して、比較用の水溶性カチオン高分子溶液(H5)を得た。また、実施例1と同様に、この溶液の粘度を測定し、結果を表1に示した。
<比較例6>
「粉末状水溶性カチオン高分子(1)」を、「粉末状水溶性カチオン高分子(2)」に変更したこと以外、比較例5と同様にして、比較用の水溶性カチオン高分子溶液(H6)を得た。また、実施例1と同様に、この溶液の粘度を測定し、結果を表1に示した。
Figure 2015006636
表中、「水溶性カチオン高分子の濃度」は、水溶性カチオン高分子溶液中における粉末状水溶性カチオン高分子及びW/O型エマルション状水溶性カチオン高分子の濃度(%)を表す。
実施例1、2又は比較例1、5で得た水溶性カチオン高分子溶液を用いて、以下の様にして脱水性の評価を行った。
K下水処理場から採取した余剰汚泥(pH6.7、TS0.8%)200mlを300mlビーカーにとり、評価試料を表2の添加量となるように添加した後、塩化ビニル製の撹拌板(長さ5cm、幅2cm、厚さ0.2cm)2枚を撹拌軸方向から見たとき、それぞれ直交するように上下に接触させて撹拌軸に装着した撹拌羽根を用いて300rpmで20秒間撹拌し、撹拌停止直後のフロック径を計測した。さらに、汚泥をナイロン製ろ布を用いて自然ろ過し、ろ布上に残った汚泥にプレス圧2kg/mで1分間脱水し、得られた脱水ケーキの含水率(105℃、8時間)を測定した。これらの結果を表2に示した。
Figure 2015006636
水溶性カチオン高分子の濃度が0.28%の水溶性カチオン高分子溶液について、実施例1、3〜8において処理水を用いて得た水溶性カチオン高分子溶液は、比較例5、6において水道水を用いて得た水溶性カチオン高分子溶液の粘度と同程度の粘度を有していた。また、水溶性カチオン高分子の濃度が低い(0.26%)である水溶性カチオン高分子溶液(実施例2)も比較例5、6で得た水溶性カチオン高分子の粘度と同程度であった。一方、比較例1、3〜4において、処理水を用いて得た水溶性カチオン高分子溶液は、水溶性カチオン高分子の濃度が0.28%であるにもかかわらず著しく低い粘度であった。すなわち、本発明の製造方法で得た水溶性カチオン高分子は、ナトリウムイオンを100ppm以上の濃度で含有する溶解用水を用いても、水道水を用いた場合(比較例5、6)と同程度の粘度を持つのに対して、同様の溶解用水を用いて従来の方法で得たもの(比較例1、3〜4)は粘度が著しく低かったことを示している。
脱水性の評価において、実施例1、2で処理水を用いて得た水溶性カチオン高分子溶液は、比較例5で水道水を用いて得た水溶性カチオン高分子溶液と同程度のフロック径及び脱水ケーキの含水率であった。一方、比較例1で処理水を用いて得た水溶性カチオン高分子溶液では、フロック径が小さく、脱水ケーキの含水率が高く、脱水性が著しく劣っていた。また、比較例1で得た水溶性カチオン高分子溶液について、水溶性カチオン高分子の添加量を約1.5倍にすることにより、実施例1、2で得た水溶性カチオン高分子溶液の脱水性に近づくことが分かった。
また、一般的にも知られている事項であるが、溶液粘度と脱水性との間に上記の通り相関関係が存在した。
本発明の水溶性カチオン高分子溶液の製造方法を適用すると、無機イオンが多量に溶解している処理水(たとえば、ナトリウムイオンを100ppm以上の濃度で含有する溶解用水)を用いても、濃縮・脱水性能が低下しない水溶性カチオン高分子溶液を容易に得ることができる。したがって、有機性汚泥の濃縮、脱水に非常に有用であり、高い実用的価値を有する。

Claims (5)

  1. ナトリウムイオンを100ppm以上の濃度で含有する溶解用水に、粉末状水溶性カチオン高分子及びアンモニオアルキル(メタ)アクリレート単位と(メタ)アクリルアミド単位とを必須構成単量体してなるW/O型エマルション状水溶性カチオン高分子を同時又は別々に添加して、溶解させる溶解工程を含むことを特徴とする水溶性カチオン高分子溶液の製造方法。
  2. ナトリウムイオンを100ppm以上の濃度で含有する溶解用水が、排水処理された処理水である請求項1に記載の製造方法。
  3. W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子が、アンモニオアルキル(メタ)アクリレート単位及び(メタ)アクリルアミド単位のモル数に基づいて、アンモニオアルキル(メタ)アクリレート単位の含有量が85〜95モル%、(メタ)アクリルアミド単位の含有量が5〜15モル%のポリマーである請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 水溶性カチオン高分子溶液の質量に基づいて、粉末状水溶性カチオン高分子の濃度が0.1〜0.4質量%であり、W/O型エマルション状水溶性カチオン高分子の濃度が0.02〜0.12質量%である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載された製造方法で得られた水溶性カチオン高分子溶液と有機性汚泥とを混合してから、濃縮及び/又は脱水する濃縮・脱水処理工程を含むことを特徴とする有機性汚泥の濃縮・脱水方法。
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