JP2015006492A - 遊技機 - Google Patents

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大輔 三木
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Abstract

【課題】遊技媒体の通過状態を検出する光量の基準レベルを容易に設定でき、遊技媒体の通過状態の誤検出を低減することができる遊技機を提供すること。
【解決手段】投入ゲート部材530aの爪部532aは、流下方向下流側に設けられた投入センサユニットの光の通る光路に向かい合う面に凹部532a1が形成されている。凹部532a1は、爪部532aの外縁から一定間隔を空けて略中央部全体に形成されると共に、その断面形状が略V字状に形成されている。凹部532a1を形成することで、発光素子から発光された光が爪部532aの表面で反射し、その反射光が受光素子で受光されることを低減できる。よって、受光素子が受光する光量のばらつきを低減できるので、遊技媒体の通過状態を検出する光量の基準レベルを容易に設定でき、遊技媒体の通過状態の誤検出を低減することができる。
【選択図】図11

Description

本発明は、パチンコ球等の遊技球を使用して、スロットマシン等の回胴遊技機の遊技を楽しむことができる遊技球使用回胴遊技機に関するものである。
遊技球使用回胴遊技機は、パチンコ球等の遊技球を使用して、スロットマシン等の回胴遊技機の遊技を楽しむことができるものである。遊技者が所定数の遊技球を投入してスタートレバーを操作すると、遊技が開始される。即ち、複数の図柄(識別情報の一種)が所定間隔おきに表示された回胴(環状リール)が回転を開始し、図柄列の変動表示が始まる。通常、回胴は3台設けられており、これらの回胴の回転中に、遊技者によってストップスイッチが押下されると、その押下に対応した回胴が1つずつ回転を停止する。すべての回胴の回転が停止した後、回胴の停止図柄の組合せによって、遊技の当否を決定し、遊技に当たっていれば、その当たりに応じた数の遊技球を払い出し、遊技者に所定の遊技価値を付与する(特許文献1,2)。
ここで、遊技球使用回胴遊技機は、遊技球の投入や払い出しが行われている間は、遊技の開始ができないので、遊技球の払い出しが終了し、遊技球の投入が終了した後で、スタートレバーを操作することで、遊技を開始することができる。そのため、次の遊技をスムーズに開始するために、遊技球の投入または払い出しを早期に終わらせる必要がある。例えば、遊技球の通路内の通過を許容または禁止するゲートと、通路内を遊技球が通過したか否かを検出するセンサとを備える場合には、遊技球の投入または払い出しを早期に終わらせるために、ゲートとセンサとを極力近づけて配置したものがある。ゲートとセンサとを近づけることで、ゲートを通過した遊技球を直ぐに検出できるので、投入または払い出しが完了した場合に早期にゲートを閉じる(通過を禁止する)ことができ、遊技球の投入または払い出しを早期に終えることができる。
特開2003−305167号公報 特開2003−305168号公報
一般的に、通路内を通過する遊技球を検出するセンサは、発光部と受光部とを有する光センサが使用される。この光センサとゲートとを近づけて配設すると、発光部から発光した光の一部がゲートの表面で反射して、そのゲートの表面で反射した反射光を受光部が受光してしまう場合がある。よって、ゲートが動作することに伴って、受光部に受光される光量が変化するので、センサの検出結果にばらつきが生じてしまう。また、光センサの発光部および受光部は、使用環境や使用期間によって表面に付着する汚れ具合が異なるので、使用環境や使用期間によって受光部が受光する光量にばらつきが生じる。さらに、使用環境や使用期間によって遊技球の表面に付着する汚れ具合も異なるので、遊技球の表面で反射する光量も異なり、受光部が受光する光量にばらつきが生じる。よって、ゲート手段の表面での反射光、発光部および受光部の汚れ、及び遊技球の汚れを考慮して、遊技球の通過を検出する光量の基準レベルを設定しなければならないので、その基準レベルの設定が困難となるという問題点があった。また、遊技球の通過を検出する光量の基準レベルを設定したとしても、受光部が受光する光量にばらつきを発生させる要因が複数あるので、遊技媒体の通過状態を誤検出しやすいという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、遊技媒体の通過状態を検出する光量の基準レベルを容易に設定でき、遊技媒体の通過状態の誤検出を低減することができる遊技機を提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、複数の遊技媒体を貯留する貯留手段と、その貯留手段に連通され前記遊技媒体が流入する通路と、その通路を前記遊技媒体が通過することを許容または禁止するゲート手段と、そのゲート手段より前記遊技媒体の流下方向下流側に配設され前記通路を通過する遊技媒体を検出可能な検出手段とを備えており、前記検出手段は、発光部とその発光部から発光された光を受光する受光部とを有し、その受光部が受光する光の量に応じて前記通路を通過する遊技媒体を検出可能に構成され、前記ゲート手段は、前記通路を前記遊技媒体が通過することを禁止する状態で前記流下方向下流側となる面であって、前記検出手段の発光部と受光部との間の光路に向かい合う面の少なくとも一部が凹状に形成されている。
なお、検出手段は、遊技球を両側から挟み込む位置に発光部と受光部とをそれぞれ配設しても良い。発光部と受光部とが遊技球を両側から挟み込む位置に配設される場合は、発光部と受光部との間の光路を遊技媒体が通過することに伴って受光部に受光される光の量が変化する。
請求項2記載の遊技機は、請求項1記載の遊技機において、前記ゲート手段は、少なくとも一部が前記通路内に突出してその通路内の一部を遮蔽することで前記遊技媒体の通過を禁止すると共に、前記通路内に突出した状態で前記検出手段の発光部と受光部との間の光路の少なくとも中間部分を覆う位置に配置され、前記検出手段の発光部と受光部との間の光路に向かい合った面は、前記光路の中間部分を含む一定区間が凹状に形成されると共に、その光路方向における断面形状が略V字状に形成されている。
請求項3記載の遊技機は、請求項1又は2に記載の遊技機において、前記検出手段の受光部が受光する光の量に応じて、前記遊技媒体の通過開始と通過完了とを判断する通過判断手段を備え、その通過判断手段によって前記遊技媒体の通過開始と判断される光の量に対応した第1基準値より、前記通過判断手段によって前記遊技媒体の通過完了と判断される光の量に対応した第2基準値の方が大きい値に設定されている。
なお、通過判断手段は、受光部が受光する光量のレベルが第1及び第2基準値となったか否かを判断して、その光量のレベルに応じて遊技媒体の通過開始と通過完了とを判断するものとしても良いし、光量のレベルが第1及び第2基準値となった否かを判断すると共に、その各基準値に対応した信号を出力する回路を有し、その回路から出力される各基準値に対応した信号に基づいて遊技媒体の通過開始および通過完了とを判断するものとしても良い。
請求項4記載の遊技機は、請求項1から3のいずれかに記載の遊技機において、前記検出手段は、前記通路の一方側に前記発光部が配設されると共に、前記通路の他方側に前記受光部が配設され、その発光部と受光部との組み合わせが前記遊技媒体の流下方向の上下に2組配設されており、前記ゲート手段の凹部は、前記通路を前記遊技媒体が通過することを禁止する状態で、前記上下2組配設された検出手段の光路を覆う範囲に形成されている。
請求項1記載の遊技機によれば、貯留手段に貯留された遊技媒体が通路内に流入し、その通路内に流入した遊技媒体の通過の許容および禁止がゲート手段によりなされる。ゲート手段より遊技媒体の流下方向下流側には、発光部と受光部とを有する検出手段が配設されている。検出手段は、遊技媒体が通過することで、受光部が受光する光の量が変化し、その受光する光の量に応じて遊技媒体の通過を検出する。
ここで、検出手段は、受光部が受光する光の量に応じて遊技媒体の通過を検出可能であるので、受光部で受光する光の量にばらつきが大きいと遊技媒体の通過開始および通過完了を判断する光の量の基準レベルを設定することが困難となる。例えば、発光部から発光された光がゲート手段の表面で反射して受光部がその反射光を受光してしまう場合もある。さらに、受光部が受光する光の量は、遊技機の使用環境や使用期間によって、発光部および受光部の表面に付着する汚れや、遊技球の表面に付着する汚れが異なるので、ばらつきが生じやすい。よって、受光部が受光する光の量にばらつきを生じさせる要因が複数あるので、遊技媒体の通過開始および通過完了を判断する光の量の基準レベルの設定が困難となる。さらに、受光部が受光する光の量にばらつきがあると、遊技媒体の通過開始および通過完了の誤検出が生じやすくなる。
しかし、請求項1記載の遊技機によれば、ゲート手段の流下方向下流側となる面であって、検出手段の光路に向かい合う面の少なくとも一部が凹状に形成されているので、ゲート手段の光路に向かい合う面が平面に形成されている場合に比べて、光の反射を抑えることができる。また、ゲート手段の光路と向かい合う面で光が反射したとしても、凹部を備えることによって、ゲート手段の表面で反射した反射光の方向を受光部方向とは異なる方向にすることもできる。よって、少なくともゲート手段の表面で反射する反射光を抑えることができるので、検出手段の受光部が受光する光の量にばらつきを生じさせる要因を減らすことができる。従って、遊技媒体の通過開始および通過完了を判断する光の量の基準レベルが設定し易くなると共に、遊技媒体の通過開始および通過完了の誤検出の発生を低減することができるという効果がある。
請求項2記載の遊技機によれば、請求項1記載の遊技機の奏する効果に加え、ゲート手段の凹部は、光路の中間部分を含む一定区間が凹状に形成されると共に、その光路方向における断面形状が略V字状に形成されている。よって、ゲート手段の表面で反射した反射光の方向を受光部方向とは異なる方向とすることができるので、ゲート手段の表面で反射する反射光による光の量のばらつきを抑えることができるという効果がある。
請求項3記載の遊技機によれば、請求項1又は2に記載の遊技機の奏する効果に加え、通過判断手段により遊技媒体の通過開始と判断される光の量に対応した第1基準値より、遊技媒体の通過完了と判断される光の量に対応した第2基準値の方が大きい値に設定されているので、通過開始と判断される光の量と通過完了と判断される光の量とに差が設けられている。第1基準値と第2基準値との差分を、ゲート手段の表面で反射する反射光に対応した光の量以上に設定すれば、遊技媒体の通過途中にゲート手段の表面で反射した反射光を受光部が受光したとしても、通過完了と判断することを低減することができるという効果がある。
請求項4記載の遊技機によれば、請求項1から3のいずれかに記載の遊技機の奏する効果に加え、検出手段の発光部は通路の一方側に配設されると共に検出手段の受光部は通路の他方側に配設され、その発光部と受光部との組み合わせが、流下方向上下に2組配設されている。また、通路を遊技媒体が通過することを禁止する状態で、その上下2組配設された検出手段の光路を覆う範囲にゲート手段の凹部が形成されている。よって、検出手段が上下2組の受光部と発光部とで構成されている場合であっても、その上下2組の受光部が受光する光の量のばらつきを抑えることができるという効果がある。
本実施形態における遊技球使用回胴遊技機及びカードユニットを示す斜視図である。 遊技球使用回胴遊技機及びカードユニットの正面図である。 面替えブロックの斜視図である。 遊技機の背面を示した斜視図である。 遊技機本体部の前面に設けられた前面枠と、受け皿ブロックとを分離して示した斜視図である。 受け皿ブロックの分解斜視図である。 投入ユニットが装着された上皿の平面図である。 投入ユニットの斜視図である。 投入ユニットの分解斜視図である。 投入ユニットの内部構造を示した断面図である。 投入ゲート部材を示した図であり、(a)は、投入ゲート部材の正面図であり、(b)は、図11(a)のXIb−XIb線における投入ゲート部材の断面図である。 投入センサユニットの検出状態について示した図である。 投入装置の投入動作および排出動作の説明図であり、(a)は、投入動作及び排出動作のいずれもが行われていない待機状態を図示しており、(b)は、遊技球の投入動作(取込動作)の実行状態を図示しており、(c)は、遊技球の排出動作の実行状態を図示している。 払出操作ユニットの全体を示した斜視図である。 払出装置の斜視図である。 払出装置の分解斜視図である。 払出装置のフリッカー及び切替部材の動作状態を示した断面図であり、(a)は、遊技球が停留した状態を示しており、(b)は、遊技球が払出通路部を通過する状態を示しており、(c)は、遊技球が球抜き通路部を通過する状態を示している。 遊技球使用回胴遊技機の電気的構成を示したブロック図である。 主制御装置のRAMに設けられた各メモリの説明図である。 主制御装置において、電源投入後に実行される電源立上げ処理を示したフローチャートである。 主制御装置のMPUで実行されるメイン処理である通常処理を示したフローチャートである。 通常処理の中で実行される抽選処理を示したフローチャートである。 通常処理の中で実行されるリール制御処理を示したフローチャートである。 通常処理の中で実行される遊技球払出処理を示したフローチャートである。 通常処理の中で実行される特別遊技状態処理を示したフローチャートである。 ボーナス図柄判定処理を示したフローチャートである。 通常処理の中で実行される遊技球投入処理を示したフローチャートである。 遊技球投入処理の中で実行される投入個数振分処理を示したフローチャートである。 遊技球投入処理の中で実行される投入実行処理を示したフローチャートである。 投入センサユニット状態監視処理を示したフローチャートである。 第1及び第2センサの出力状態を示した図である。 主制御装置で定期的に実行されるタイマ割込処理を示したフローチャートである。 停電時処理を示したフローチャートである。 NMI割込処理を示したフローチャートである。 払出制御装置において、電源投入後に実行される電源立上げ処理を示したフローチャートである。 電源立上げ処理の中で実行される遊技球払出処理を示したフローチャートである。 遊技球払出処理の中で実行される払出個数振分処理を示したフローチャートである。 遊技球払出処理の中で実行される払出実行処理を示したフローチャートである。 払出制御装置で定期的に実行されるタイマ割込処理を示したフローチャートである。 タイマ割込処理の中で実行される球有り設定処理を示したフローチャートである。 払出制御装置で実行される外部割込処理を示したフローチャートである。 投入ゲート部材を示した図であり、(a)は、投入ゲート部材の正面図であり、(b)は、図42(a)のXXXXIb−XXXXIb線における投入ゲート部材の断面図である。
以下、遊技球を遊技媒体として用いて遊技を行う、遊技球使用回胴遊技機1についての一実施形態を、図面に基づいて説明する。図1は、遊技機1及びカードユニット20を示す斜視図であり、図2は、遊技機1及びカードユニット20の正面図である。図1及び図2を参照して、遊技機1の外観構成を説明する。本実施形態において遊技機1は、カードユニット20に接続されて使用されるものであり、カードユニット20に挿入されたカードや紙幣など(貸出媒体)の残額(有価価値)の範囲内で、遊技媒体としての遊技球が貸し出され、遊技者は、その貸し出された遊技球を使用して遊技を行うものである。
本実施形態の遊技機1は、遊技に際して所定数の遊技媒体としての遊技球(例えば、パチンコ球)の投入を必要とし、所定条件が成立した場合に、複数或いは場合によって大量の遊技球が、遊技価値として払い出されるよう構成されている。本遊技機1には、遊技ホールなどにおいてパチンコ機と共通の遊技球供給システムから遊技球の供給がなされるようにされており、パチンコ機が設置される既存の島設備(パチンコ島)に、本遊技機1を設置することが可能となっている。
遊技機1は、本体枠としての外枠2と、この外枠2に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体部3とを有している(図4に、遊技機本体部3が外枠2に対して回動した状態を図示する)。外枠2は、木製の板材を四辺に連結して構成されたものであって、全体として矩形状をなしている。遊技機1を遊技ホールに設置する際には、外枠2が島設備に取り付けられて固定される。なお、外枠2を合成樹脂やアルミニウムなどの金属によって構成することも可能である。
遊技機本体部3の前面上半部には、図柄視認部として略台形状をなす視認窓4が形成されている。視認窓4には、平坦な透明板よりなる透明パネル5が嵌め込まれており、この透明パネル5を介して、本体部3の内方が視認可能となっている。透明パネル5は、上下に分割され僅かに折り曲げ形成された二つのパネル部(上パネル部5a、下パネル部5b)を有している。上パネル部5aは、ほぼ鉛直方向に配設され、下パネル部5bは、若干上方を向くように傾斜して配設されている。上パネル部5aは、後述する液晶表示ユニット81(図3参照)の前面を覆うものであり、この上パネル部5aを介して、液晶表示ユニット81の表示画像が視認される。下パネル部5bは、後述するリールユニット82(図3参照)の前面を覆うものであり、この下パネル部5bを介して、リールユニット82の図柄が視認される。
こうした比較的大型に形成される視認窓4(透明パネル5)によれば、大型の液晶表示ユニット81を用いた画像の表示演出によって、遊技者に多大なインパクトを与えることが可能になることに加え、遊技機1の主表示装置たるリールユニット82の図柄の視認性を良好なものとできる。
視認窓4の上方には、透明パネル5よりも前方へ張り出した中央ランプ6が設けられ、同様に、視認窓4の両側には、透明パネル5よりも前方へ張り出した一対の側方ランプ7が設けられている。また、一対の側方ランプ7の上方には、それぞれスピーカ8が設けられている。遊技に際し、これらランプ6,7やスピーカ8により、その都度、遊技状況に応じたランプ演出や音演出等が行われる。即ち、ランプ6,7による発光色や発光パターンを適宜変更したり、スピーカ8による音パターンを適宜変更することで、遊技での役の成立などが遊技者に告知される。また、ランプ6,7やスピーカ8を用いて、エラー告知なども行われる。
視認窓4の下方には、左右に延びる長板状のサブパネル10が設けられている。サブパネル10の右側には、小役成立時における獲得球数を表示する獲得球数表示器11と、ビッグボーナスやレギュラーボーナスなどの特別遊技状態の際に残りゲーム数などを表示するゲーム数表示器12とが設けられている。これらは、7セグメントLEDによって構成されるが、液晶表示器等によって代替しても良い。
サブパネル10の左側には、貸球操作部13が設けられている。貸球操作部13は、本遊技機1の例えば左側方に配設される縦長のカードユニット(球貸しユニット)20に、紙幣やカードを投入した状態で、球貸し操作、カードなどの返却操作、及び有効度数の確認を行うためのものであり、球貸しボタン14と、返却ボタン15と、度数表示器16とが並設されている。球貸しボタン14は、カードなどに記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるボタンであり、球貸しボタン14の操作により、カードユニット20に挿入されているカード等に残額が存在する限りにおいて、貸出球が払い出される(本実施形態では、1回の球貸しボタン14の操作で貸し出される貸出球は25球である)。返却ボタン15は、カードユニット20に挿入されたカードなどの返却を求める際に操作されるボタンである。度数表示器16は、カードユニット20に挿入されているカードなどの残額情報を表示する表示器であり、7セグメントLEDで構成されている。なお、度数表示器16を、液晶表示器で代替しても良い。
サブパネル10の下方には、遊技者により操作される各種操作部材等を配設した操作部30が設けられている。操作部30には、スタートレバー31と、3連ボタンからなるストップスイッチ32,33,34とが設けられ、また、操作部30の上端部には、ボタン状のベットスイッチ35が設けられている。
ベットスイッチ35は、遊技者によるベット(賭数)の設定を行わせるものであり、その押し操作により上皿36に貯留された遊技球が所定個数分取り込まれる(投入される)。本遊技機1では、ベットスイッチ35として、いわゆるMAXベットスイッチを設けており、有効な1回の押し操作により3ベット相当の15個の遊技球が投入される。なお、後述するJACゲームの実行中にベットスイッチ35が操作されると、1ベット相当の5個の遊技球が投入される。
MAXベットスイッチとしてのベットスイッチ35の他に、1ベットスイッチや2ベットスイッチを設けて構成しても良い。1ベットスイッチは、1回の押し操作により1ベット相当の5個の遊技球を投入するスイッチであり、2ベットスイッチは、1回の押し操作により2ベット相当の10個の遊技球を投入するスイッチである。JACゲームの実行中には、2ベットスイッチが操作されても、1ベット相当の5個の遊技球が投入される。
スタートレバー31は、図3に示すリールユニット82の各リール82L,82M,82R(回転体)を回転始動させるための操作部材である。スタートレバー31の操作により、各リール82L,82M,82Rが回転を開始し、図柄の可変表示が開始される。なお、スタートレバー31を、ベットスイッチ35やストップスイッチ32〜34などと同様に、ボタン状のスイッチとして構成しても良い。
ストップスイッチ32〜34は、左、中、右の三列のリール82L,82M,82Rに対応してそれぞれ設けられており、回転中の各リール82L,82M,82Rを個別に停止させるために操作される。各リール82L,82M,82Rは定速回転となると、対応するストップスイッチ32〜34を押し操作することにより停止させることができる。かかる停止可能な状態中には、各ストップスイッチ32〜34内に設けられたランプがそれぞれ点灯表示されて、停止操作が可能であることが遊技者に報知される。なお、リール82L,82M,82Rの回転が停止すると、そのリール82L,82M,82Rに対応するランプは消灯する。
操作部30の右下方には、切り欠け部37が形成されている。この切り欠け部37には、上皿36の遊技球や、遊技機1へ投入された投入済みの遊技球を、下皿41へ返却するための返却レバー38が配設されている。また、下皿41の底部には、開口42が形成されており、その開口42は開閉板43によって閉鎖にされている。下皿41の右下方には左右方向にスライド可能に形成された球抜きレバー44が設けられており、この球抜きレバー44を左方向へ操作することにより、開口42が開放されて、下皿41内の遊技球が下方へ落下し排出される。下皿41の下方に、予め球収容箱(いわゆるドル箱)を配置しておくことにより、下皿41から排出された遊技球を球収容箱に収容することができる。なお、球抜きレバー44の操作を解除することにより、該レバー44は右方向へスライドし、それと共に、開閉板43によって開口42が閉鎖される。更に、下皿41の奥方には、スピーカ45が配設されており、この部分からも効果音などの音出力が行われる。
次に、図3を参照して、面替えブロック80について説明する。面替えブロック80は、遊技内容を表示する主要部品を備えたものであり、液晶表示ユニット81と、リールユニット82とを備えて、視認窓4の透明パネル5の奥方に配設されている。例えば、この面替えブロック80を、現機種のものから新たな機種のものに入れ替えることで、機種入れ替えを行うことができるようにされている。
面替えブロック80の上方には、液晶表示ユニット81が配設されている。液晶表示ユニット81は、リールユニット82で行われる演出の補助演出を行うための表示装置であり、リールユニット82の各リール82L,82M,82Rの回転駆動時のみならず、その回転駆動前或いは回転駆動後の停止時等において、その時の遊技状態に応じた補助演出が行われる。
面替えブロック80の下方には、リールユニット82が配設されている。リールユニット82は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール82L,中リール82M,右リール82Rを備えている。各リール82L,82M,82Rは少なくとも無端状ベルトとして構成されていればよく、円筒状(円環状)に限定されるものではない。また、ベルトやドラム等の回胴として構成しても良い。
各リール82L,82M,82Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール82L,82M,82Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、各リール82L,82M,82Rの表面の一部は、透明パネル5の下パネル部5bを通じて視認可能な状態となっている。リール82L,82M,82Rが正回転すると、下パネル部5bを通じてリール82L,82M,82Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
これら各リール82L,82M,82Rは、それぞれがステッピングモータ84L,84M,84R(図18参照)に連結されており、各ステッピングモータ84L,84M,84Rの駆動により各リール82L,82M,82Rが個別に、即ちそれぞれ独立して回転駆動される。ステッピングモータ84L,84M,84Rは、例えば504パルスの駆動信号(励磁信号あるいは励磁パルスとも言う。以下同じ)を与えることにより1回転するように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータ84L,84M,84Rの回転位置、すなわち対応する各リール82L,82M,82Rの回転位置が制御される。
各リール82L,82M,82Rの各ベルト上には、その長辺方向(周回方向)に複数個、具体的には21個の図柄が描かれている。従って、所定の位置においてある図柄から次の図柄へ切り替えるには24パルス(=504パルス÷21図柄)を要する。そして、各リール82L,82M,82Rの原点位置を検出するリールインデックスセンサから検出信号が出力された時点からのパルス数により、どの図柄が下パネル部5bから視認可能な状態となっているかを認識したり、任意の図柄を下パネル部5bから視認可能な状態としたりする制御を行うことができる。
次に、図4を参照して、遊技機1の背面構成について説明する。図4は、遊技機1の背面を示した斜視図である。図4に示すように、遊技機1の背面には、主に、払出装置ユニット90と、背面カバー91と、基板ボックス92,93とが備えられている。また、背面カバー91の内方には、上述した液晶表示ユニット81及びリールユニット82からなる面替えブロック80(図3参照)と、主制御装置110及び表示制御装置310(図18参照)がそれぞれ収納された基板ボックス(図示せず)とが設けられている。
払出装置ユニット90と背面カバー91とは、1ユニットとして一体化されており、遊技機1の背面から見て横方向の一端側(図4右奧側)を支軸として遊技機本体部3に対して開閉できる構成となっている。なお、払出装置ユニット90及び背面カバー91の開閉方向は、遊技機1の正面から見て左開きに開閉される。また、1ユニットとして一体化された払出装置ユニット90と背面カバー91は、遊技機1の上下方向(図4上下方向)に3つ設けられたロック機構91aにより固定可能に構成され、そのロック機構91aのロックを解除すると、払出装置ユニット90、背面カバー91及び面替えブロック80が一体に開閉される。さらに、3つのロック機構91aのうち、下段に設けられたロック機構91aと中段に設けられたロック機構91aとの間には、2つのロック機構91bが設けられている。この2つのロック機構91bのロックを解除すると、払出装置ユニット90と背面カバー91とが面替えブロック80に対してさらに開閉されるよう構成されている。よって、ロック機構91aがロックした状態で、ロック機構91bのみのロックを解除すると、払出装置ユニット90及び背面カバー91のみを開閉することができる。
払出装置ユニット90は、賞球や貸球に伴う所定個数の遊技球を上皿36又は下皿41に払い出す装置である。払出装置ユニット90は、背面カバー91を迂回するように、背面カバー91上部(図4上側)と背面カバー91の右側(図4右奧側)に亘って配設されている。払出装置ユニット90は、背面カバー91の上部に上面が開口した貯留手段としてのタンク910と、そのタンク910の下方に設けられ遊技球の複数の通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜したタンクレール920と、そのタンクレール920と連結され下流側に縦向きに配設されたケースレール930と、そのケースレール930の最下流部に設けられた払出装置940とを備えて構成されている。なお、払出装置ユニット90についての詳細な説明は、後述する。
基板ボックス92は、後述する払出制御装置210(図18参照)が収納されるボックスであり、基板ボックス93は、後述する電源装置120が収納されるボックスである。基板ボックス92,93は、それぞれ透明樹脂材料から形成されている。基板ボックス92,93は、1ユニット(後述する払出制御ユニット55、図5参照)として一体化されており、遊技機1の背面から見て横方向の一端側(図4右奧側)を支軸として遊技機本体部3に対して開閉できる構成となっている。基板ボックス92,93の固定は、ロック機構92aにより行われ、そのロック機構92aのロックを解除することで、基板ボックス92が遊技機1の背面から見て右開きに開閉される。
次に、主に、図5から図7を参照して、受け皿ブロック50について説明する。図5は、遊技機本体部3の前面に設けられた前面枠3aと、受け皿ブロック50とを分離して示した斜視図であり、図6は、受け皿ブロック50の分解斜視図である。図5では、カードユニット20を省略して図示している。また、図7は、投入ユニット52が装着された上皿36の平面図である。受け皿ブロック50は、カードユニット20の指示に基づいて貸し出される遊技球や、遊技の結果、入賞して払い出される遊技球を一時的に貯留すると共に、遊技を開始するための遊技球を遊技機内に取り込む(投入する)ためのものである。
図5に示すように、受け皿ブロック50の前方には、貸し出され或いは払い出された遊技球を一時的に貯留するための上皿36が設けられている。まず、図7を参照して、上皿36の詳細を説明する。
図7に示すように、上皿36は、横長の樋状に形成されており、底板部361と、周壁部362とにより囲まれて遊技球貯留領域が形成されている。周壁部362のうち左奥側の壁部には、遊技球を上皿36内へ排出するための排出口363が形成されている。底板部361の右側には、開口部364が穿設されている。上皿36内に貯留された遊技球は、この開口部364から、後述する投入ユニット52を経由して、遊技機1内に取り込まれ、或いは下皿41へ排出される。
底板部361は、概して排出口363から開口部364へ向けて(図7の左側から右側へ向けて)低くなる構成とされている。詳しくは、底板部361は、前後二段に形成されており、更に、そのうち奥側領域が左右二段に形成されている。この場合、底板部361において、前側領域R1が最も高位となり、次に奥左側領域R2が高位となり、奥右側領域R3が最も低位となっている。従って、排出口363から上皿36へ排出された遊技球は、領域R2、R1、R3の順の経路で、または、領域R2、R3の順の経路で、下流側たる開口部364へ流れる。
なお、底板部361の前側領域R1には、底板部361に突設された突状案内部365が形成されている。よって、前側領域R1に流れ込んだ遊技球は、突状案内部365に当接することによって、奥右側領域R3へ案内される。
上皿36の最低位である奥右側領域R3には、2つの仕切部366,367が突設されている。奥右側領域R3の右端は、この2つの仕切部366,367に仕切られて、3列の案内通路371,372,373に分割されている。各案内通路371〜373は、開口部364に連通しており、その幅は遊技球1個分に相当する。よって、上皿36内へ排出された遊技球は、奥右側領域R3の各案内通路371〜373上に一列に整列して、開口部364に配設された投入ユニット52へ投入される。なお、奥右側領域R3は、領域R1側が高く、遊技機1側が低く傾斜して形成されている。よって、上皿36内の遊技球は、奥右側領域R3の遊技機1側の側面に沿って案内通路371〜373へ案内され易く構成されている。
図5及び図6に示すように、上皿36の開口部364及び各案内通路371〜373の上方には、これらを覆うカバー部材375が設けられている。カバー部材375は、各案内通路371〜373の高さ方向の寸法を概ね遊技球1個分に規制するための部材であり、このカバー部材375を上皿36に取り付けることにより、各案内通路371〜373から投入ユニット52へ、遊技球が1個ずつ取り込まれる(投入される)ように構成されている。カバー部材375は、その下方に遊技球が有るか否かを視認できるように、透明な材料によって形成されている。
上皿36の右下前方には、払出操作伝達装置51が配設されている。払出操作伝達装置51は、返却レバー38を左方向へスライドさせることにより、上皿36に貯留される遊技球を下皿41へ排出させると共に、後述する投入ユニット52によって遊技機1内に投入された(取り込まれた)遊技球を、下皿41へ排出させるものである。
上皿36の奥側には、球通路形成体53が設けられている。球通路形成体53は、通路カバー53aと共に、遊技球を遊技機1外部(遊技ホールの島設備)へ排出するための外部排出通路や、遊技球を下皿41へ排出するための下皿排出通路を形成するものである。下皿排出通路を通過した遊技球は、排出口53dから下皿41へ排出される。また、球通路形成体53の左上方(最上流部付近)には、上皿36の排出口363と連通する排出通路53eが形成されている。排出通路53eを通過した遊技球は、上皿36の排出口363から上皿36内へ流入する。
排出通路53eの近傍であって球通路形成体53の左上方には、遊技球を、外部排出通路、下皿排出通路、排出通路53eへ分配して排出するための遊技球分配部材53bが取り付けられている。遊技球分配部材53bには、3つの通路53b1〜53b3が形成されており、遊技球分配部材53bを球通路形成体53に取り付けた状態では、通路53b1が外部排出通路に連通し、通路53b2が下皿排出通路に連通し、通路53b3が排出通路53eに連通して、各通路53b1〜53b3を通過する遊技球を、それぞれの通路へ分配する。また、球通路形成体53の上部には、横長薄板状のシート板53cが取り付けられている。このシート板53cは、球通路形成体53に上皿36を装着した状態で取り付けられるものであり、上皿36の奥側の上蓋として機能する。
球通路形成体53の右下方には、後述する投入ユニット52を収容するための略正方形状の開口部53fが形成されている。また、球通路形成体53の背面には、払出制御ユニット55が取り付けられている。払出制御ユニット55は、基板ボックス92と基板ボックス93とを横に並べ、それら基板ボックス92,93を連結具56で連結して構成されている。
次に、図8から図13を参照して、投入ユニット52について説明する。本遊技機1は、15個又は5個の遊技球を遊技機1へ投入することを条件に遊技を開始するものであり、投入ユニット52は、遊技球を遊技機1内へ投入するためのものである。図8は、投入ユニット52の斜視図であり、図9は、その投入ユニット52の分解斜視図である。図10は、投入ユニット52の内部構造を示した断面図である。図11は、投入ゲート部材530aを示した図であり、図11(a)は、投入ゲート部材530aの正面図であり、図11(b)は、図11(a)のXIb−XIb線における投入ゲート部材530aの断面図である。図12は、投入センサユニット550aの検出状態について示した図である。図13は、投入装置521aの投入動作および排出動作の説明図である。
まず、図8に示すように、投入ユニット52は、3個の投入装置521a〜521cが並設されて、全体として略立方体形状に形成されている。各投入装置521a〜521cの側面(遊技機1を正面視した場合の左側面)は、結合板523によって結合されている。各投入装置521a〜521cの上面には、上方が開放されて外部に露出した入口通路522a〜522cがそれぞれ形成されている。入口通路522a〜522cは、投入ユニット52への遊技球の入り口をなすものであり、上皿36の案内通路371〜373から供給された遊技球は、まず、入口通路522a〜522cへ案内され、その後、投入ユニット52内へ取り込まれる(投入される)。
次に、図9及び図10を参照して、各投入装置521a〜521cの構成を説明する。各投入装置521a〜521cは、概ね同様の構成をしているので、ここでは、1の投入装置521aを例に挙げて説明する。
投入装置521aは、合成樹脂成型品よりなる表裏一体のハウジング部材521a1,521a2を備え、両ハウジング部材521a1,521a2がネジ等により結合されて略四角箱状の筐体が形成されている。その筐体の内部空間内には、後述する遊技球の通路が形成されると共に、その通路を開閉するための開閉ゲート機構が収容されている。
ハウジング部材521a1,521a2の上面には、通路壁524a1,524a2が形成されており、両ハウジング部材521a1,521a2を結合することにより、相対向する通路壁524a1,524a2の間に、前記した入口通路522aが形成される。この入口通路522aの底面は、図10の右側へ僅かに下方に傾斜している。
手前側の通路壁524a1には、円弧状の凹部525a1が形成され、一方、奥側の通路壁524a2には、凹部525a1に対向する位置に三角山状の突起部525a2が形成されている。凹部525a1及び突起部525a2は、遊技球の流れを一定に整えるための整流部を構成している。入口通路522aを下流側(図10の右方向)へ流れる遊技球は、凹部525a1及び突起部525a2で構成される整流部に達すると、先ず突起部525a2に衝突し、その後、凹部525a1の内壁に衝突して、流れの向き(進路)を変更しつつ流下する。このように、入口通路522aの整流部(凹部525a1及び突起部525a2)で、遊技球の進路が変更されるので、遊技球の流れの勢いが減じられ、その後の流下速度が低減される。遊技球の検出は整流部の通過後に行われるが、流下速度を低減させることにより、誤検出を減少することができる。また、多数の遊技球が数珠繋ぎとなって投入装置521aに投入された場合、整流部を通過して生じる速度差によって、隣接する遊技球の通過間隔を大きくすることができる。よって、複数の遊技球を1個の遊技球として誤検出する不具合をも解消することができる。このように、整流部(凹部525a1及び突起部525a2)によって、遊技球の検出を確実なものとすることができる。
投入装置521aには、入口通路522aの下流側において、両ハウジング部材521a1,521a2により囲まれて形成される投入通路526aと、排出通路527aとが設けられている。投入通路526a及び排出通路527aは、入口通路522aと同様に、遊技球を一列で通過させるに足りるだけの通路幅を有している。投入通路526aは、入口通路522aに連続して設けられ、その途中で鉛直方向に折れ曲がるように形成されている。遊技者によってベットスイッチ35が押下されると、各投入装置521a〜521cの投入通路526a〜526cを通じて、合計で、通常ゲーム時(JACゲーム時以外)には15個の、JACゲーム時には5個の遊技球が遊技機1内へ投入される(取り込まれる)。一方、排出通路527aは、投入通路526aの折れ曲がり部分から、その投入通路526aから分岐して形成されている。遊技終了に伴う精算時などにおいて、本投入装置521a〜521cや上皿36に残留している遊技球が、この排出通路527a〜527cを通じて下皿41へ排出され、遊技者へ返還される。
なお、ハウジング部材521a1,521a2は、厚さ方向の寸法が異なっており、入口通路522a、投入通路526a、排出通路527aは、その大部分が一方(図9における手前側)のハウジング部材521a1側に形成されている。これにより、遊技球が実際に接触する経路は、両ハウジング部材521a1,521a2の境界部分(接合部分)から外れた部位となる。ハウジング部材521a1,521a2の境界部分には、ゴミやほこり等が溜まり易い。しかし、かかる境界部分を遊技球が実際に接触する経路から外した構成とすることにより、境界部分に溜まったゴミやほこり等により、遊技球の流れが阻害されるといった不具合を解消することができる。
図10において投入通路526aの左側方には、当該投入通路526aの鉛直方向部分に沿うようにして、投入ゲート部材530aが配設されている。投入ゲート部材530aは、支軸531aを軸として揺動可能に支持されており、その支軸531aを支点とする揺動によって、投入ゲート部材530aの先端部に形成された爪部532aが投入通路526aへ出没する。つまり、投入ゲート部材530aの爪部532aは、投入通路526a内に侵入可能な侵入部となる。投入通路526aの通路壁には、通路切欠部533aが形成されており、その通路切欠部533aから投入ゲート部材530aの爪部532aが投入通路526aへ出没する。通常時には、投入ゲート部材530aの爪部532aが投入通路526aへ突出され、遊技球の投入通路526aの一部が遮蔽されて遊技球の通過が阻止された状態となっている。一方、遊技球の投入(取り込み)時には、投入ゲート部材530aの爪部532aが投入通路526aから没入され、遊技球の投入通路526aの通過が許容された状態となる。
なお、投入ゲート部材530aの爪部532aは、投入通路526aへ突出した状態で、その投入通路526aの幅方向(図10手前側と奧側とを結ぶ方向、紙面垂直方向)の略中間位置に配置される。よって、投入通路526aへ突出した状態において、遊技球を安定して支持することができる。
さらに、投入ゲート部材530aの爪部532aの出没位置は、投入通路526aが鉛直方向に曲がるコーナー部分の直ぐ下流位置に設けられている。よって、投入ゲート部材530aの爪部532aが投入通路526a内へ突出した状態で、投入通路526aのコーナー部分まで流れてきた遊技球が、投入通路526aの鉛直部分に流れ込んでしまうことが無い。従って、後述する排出ゲート部材540を操作して、投入ユニット52内にある遊技球を排出する場合に、遊技球が投入通路526aに詰まって、投入ユニット52内に残量することがない。即ち、該構成により、投入ユニット52内の遊技球を、排出通路527a〜527cを介して、完全に排出することができるのである。
次に、投入ゲート部材530aを出没動作させる投入ソレノイド534aについて説明する。ハウジング部材521a1,521a2内には、投入ゲート部材530aの駆動源としての投入ソレノイド534aが配設されている。投入ソレノイド534aは、棒状の出力軸535aを備えており、この出力軸535aは、コイルバネ536aにより、図10に示す如く、伸長状態に保持されている。該状態で投入ソレノイド534aに通電すると、出力軸535aは、コイルバネ536aの付勢力に抗して投入ソレノイド534a内へ引き込まれる。また、出力軸535aの先端には、ガイド537aが取着されている。ガイド537aは、その一部が、軸部538aを中心に揺動する揺動片539aと係合されており、揺動片539aの揺動によって、投入ゲート部材530aが揺動するように構成されている。
かかる構成において、投入ソレノイド534aへの通電がない場合には、図10に示す如く、投入ソレノイド534aの出力軸535aは、コイルバネ536aの付勢力によって、伸長した状態に保持され、投入ゲート部材530aの爪部532aが投入通路526a内へ突出した状態となっている。これにより、投入通路526aが閉鎖されて、遊技球の投入通路526aの通過が阻止される。
一方、投入ソレノイド534aへの通電が行われると、出力軸535aは、コイルバネ536aの付勢力に抗して縮み方向に移動する。即ち、出力軸535aは、投入ソレノイド534a内へ引き込まれる。すると、出力軸535aの先端に取着されたガイド537aにより、揺動片539aが軸部538aを中心に、図10における時計回り方向へ揺動回転し、投入ゲート部材530aの爪部532aは、投入通路526aから没入した状態とされる。これにより、投入通路526aが開放され、遊技球の投入通路526aの通過が許容される。
その後、投入ソレノイド534aへの通電が中止されると、出力軸535aはコイルバネ536aの付勢力によって伸長され、揺動片539aが軸部538aを中心に、図10における反時計回り方向へ揺動回転し、投入ゲート部材530aの爪部532aが投入通路526aへ突出した状態に復帰する。このように、投入ソレノイド534aへの通電を行うことにより、投入通路526aが開放され、該通電を中止することにより、投入通路526aが閉鎖される。
次に、排出ゲート部材540について説明する。排出ゲート部材540は、投入ユニット52内にある遊技球を排出する場合に作動させる部材である。排出ゲート部材540が作動すると、入口通路522aと排出通路527aとが連通して、投入ユニット52内の遊技球は、排出通路527a〜527cを介して、下皿41へ排出される。
ハウジング部材521a1,521a2の排出通路527aの入口位置には、貫通孔541a1,541a2が穿設されており、その貫通孔541a1,541a2を、図10における前後方向にスライド可能に排出ゲート部材540が配設されている。排出ゲート部材540は、各投入装置521a〜521cに個別に設けられるのではなく、1の排出ゲート部材540が全投入装置521a〜521cに対して共通に設けられている。この排出ゲート部材540の作動状態により、各投入装置521a〜521cにおいて同時に遊技球の排出(球抜き)が許容又は阻止される。
図9に示すように、排出ゲート部材540は、全体として略長方形状をなしており、3箇所に略正方形状の開口部542a〜542cが形成されている。各開口部542a〜542cの間には、それぞれ壁状の壁板部543a〜543cが形成されている。各開口部542a〜542c及び各壁板部543a〜543cは、それぞれ、各投入装置521a〜521cの排出通路527a〜527cに対応して形成され、排出ゲート部材540を、その長手方向にスライドさせることにより、各排出通路527a〜527cが同時に開放又は閉鎖される。
排出ゲート部材540の一方の端部(図9における右前方の端部)には、バネ受け部544が形成され、他方の端部には、ロッド545が形成されている。また、投入装置521cの一側面には、カバー部材528が設けられている。このカバー部材528とバネ受け部544との間には、図示しないコイルバネが組み込まれており、排出ゲート部材540は、このコイルバネにより、図9における左手前側へ常時付勢されている。かかる状態では、各壁板部543a〜543cによって、各排出通路527a〜527cが閉鎖されて、遊技球の排出が阻止された状態となっている。
排出ゲート部材540のロッド545は、前述した返却レバー38の操作に連動して作動するように構成されており、該返却レバー38が操作されると、排出ゲート部材540のロッド545が、図9の右前方へ押し出され、その結果、該方向へ排出ゲート部材540がスライドする。これにより、各開口部542a〜542cが各排出通路527a〜527cの位置へ至り、各入口通路522a〜522cと各排出通路527a〜527cとが連通して、投入ユニット52内の遊技球が、排出通路527a〜527cを介して下皿41へと排出される。一方、返却レバー38の操作を終了すると、コイルバネの付勢力により、排出ゲート部材540が、図9の左後方へ押し戻され、その結果、該方向へ排出ゲート部材540がスライドする。これにより、各壁板部543a〜543cが各排出通路527a〜527cの位置へ戻り、各排出通路527a〜527cが閉鎖される。
次に、各投入装置521a〜521cにおける遊技球の投入を検出する検出手段(投入センサユニット(Wセンサ)550a〜550c及び投入下流側検出センサ555a〜555c)について説明する。
投入装置521aには、投入通路526aを通過する遊技球を検出するための投入センサユニット550aが設けられている。投入センサユニット550aは、投入通路526aを通過する遊技球の数をカウントする遊技球カウント手段を構成するものであり、発光素子と受光素子とからなる周知の光学式センサを備えている。投入センサユニット550aは、一対のアーム部551a,552aを有して略コ字状に形成され、一対のハウジング部材521a1,521a2に跨るようにして組み付けられている。
アーム部551aの一方(図9上側)には発光素子556a11が収容されると共に、アーム部551aの他方(図9下側)には受光素子556b22が収納され、アーム部552aの一方(図9上側)には受光素子556a12が収納されると共に、アーム部552aの他方(図9下側)には発光素子556a21が収容されている。なお、以下の説明では、発光素子556a11と受光素子556a12との組み合わせを「第1センサ」とし、発光素子556a21と受光素子556a22との組み合わせを「第2センサ」と称すこともある。両アーム部551a,552aの先端部には、それぞれ互いに内側となる部位に、発光素子556a11,556a21及び受光素子556a12,556a22に対応した上下一対のセンサ検出孔553a,554aが穿設されている。よって、発光素子556a11,556a21と受光素子556a12,556a22とは、センサ検出孔553a,554aを通じて発光及び受光を行う。なお、本実施形態では、発光素子556a11,556a21と受光素子556a12,556a22との間で光りが通る方向をそれぞれ上下で異なる方向としたが、センサ検出孔553a,554aを設け光りの拡散が抑えられているので、光の通る方向を上下で同方向に構成するものとしても良い。
図10に示すように、センサ検出孔553a,554aは、投入通路526a内で中心から幾分オフセットした位置(図10の左方向へ幾分ずれた位置)に設けられている(図示は略すが、センサ検出孔554aも同様)。このセンサ検出孔553a,554aの穿設位置が投入センサユニット550aによる遊技球検出位置である。この場合、センサ検出孔553a,554aは、投入ゲート部材530aの先端部に形成した爪部532aの真下位置に設けられているので、投入ゲート部材530aの爪部532aが没入側に移動しない限り投入センサユニット550aにより遊技球は検出されない。
投入ゲート部材530aが開放されて遊技球が投入される際(遊技球が投入装置521aへ取り込まれる際)、投入センサユニット550aの上下の各センサ素子では、先に上流側のセンサ素子556a11,556a12(第1センサ)で遊技球が検出され、その後、下流側のセンサ素子556a21,556a22(第2センサ)で遊技球が検出される。これら第1及び第2センサによる検出信号は、遊技球の投入(取り込み)を管理する後述する主制御装置110へ順に出力される。この場合、主制御装置110では、第1及び第2センサによる遊技球の検出信号によって正常に遊技球の投入が行われたかどうかが判定される。このセンサ素子による遊技球の投入の確認については後述する。
投入通路526aの最下流部には、投入ゲート部材530aを通過した遊技球を投入センサユニット550aで検出した後、同遊技球を再度検出するための投入下流側検出センサ555aが設けられている。この投入下流側検出センサ555aは、磁気検出タイプの近接センサにて構成され、遊技球の通過に伴う磁界の変化により遊技球の通過を検出する。
投入下流側検出センサ555aによる検出信号は、投入センサユニット550aの検出信号と同様に、後述する主制御装置110に対して出力される。この場合、主制御装置110では、投入センサユニット550aの検出信号と投入下流側検出センサ555aの検出信号とに基づいて、今回の遊技球の検出結果(投入センサユニット550aによる判定結果)が正規なものかどうか、すなわち不正なものでないかどうかを判定する。具体的には、投入センサユニット550aによる遊技球のカウント数(例えば、一方のセンサ素子の検出結果による遊技球のカウント数)と、投入下流側検出センサ555aによる遊技球のカウント数とを比較し、それら各カウント数が一致する場合に、今回の遊技球の検出結果(投入センサユニット550aによる判定結果)が正規であると判定する。これに対し、各カウント数が不一致となる場合には、今回の遊技球の検出結果(投入センサユニット550aによる判定結果)が正規なものでなく、不正行為によるものであると判定する。
このように、投入通路526aに、互いに検出方式の異なる2つのセンサ装置(投入センサユニット550a、投入下流側検出センサ555a)を配設しているので、各センサ装置のいずれかにも、遊技球を誤検出させる不正行為は困難なものとなる。故に、投入装置521aにおける不正対策を望ましいものとすることができる。
なお、図10に示すように、投入ゲート部材530aと、センサ検出孔553aとは、遊技球の流下方向において極端に近い位置に配設されている。即ち、遊技球の通過を禁止する状態(図10の状態)で、投入ゲート部材530aの爪部532aの先端部がセンサ検出孔553aを覆うように配置されている。これは、流下開始した遊技球を直ぐに検出して投入動作を早期に終わらせるためである。例えば、投入ゲート部材530aとセンサ検出孔553aとが離れて位置すると、遊技球の投入スピードを遅くして遊技球が連続して送られないようにしなければ、投入センサユニット550aにより通過が検出される間に次の遊技球の通過が許容されてしまうので、通過を許容すべき遊技球数と実際に通過した遊技球数とが異なってしまう。また、投入ゲート部材530aを所定間隔毎に開閉させれば、遊技球の通過が検出される間に次の遊技球の通過が許容されてしまことを防止できるが、その分遊技球の投入時間を要してしまう。そこで、本実施形態では、投入ゲート部材530aとセンサ検出孔553aとを極力近づけることで、投入ゲート部材530aを通過した遊技球を早期に検出できるので、遊技球の投入スピードを遅くすることなく、投入動作を早期に終わらせることができる。なお、爪部532aは、図10の紙面垂直方向視(側面視)において、円弧状に形成されているので、爪部532aが略直線状に形成される場合に比べて、投入ゲート部材530aの回転角度を小さくできると共に、投入ゲート部材530aの可動範囲を少なくすることができる。その結果、投入通路526aを形成する側壁に連設(隣接)して支軸531aを配設することができるので、投入装置521aを小規模化することができる。
ここで、投入ゲート部材530aとセンサ検出孔553aとを極端に近づけると、発光素子556a11(又は発光素子556a21)から発光した光が投入ゲート部材530aの爪部532aの表面に反射して、受光素子556a12(又は受光素子556a22)に光が入射してしまうことがある。また、発光素子556a11(又は発光素子556a21)及び受光素子556a12(又は受光素子556a22)は、使用環境や使用期間に応じて付着する汚れが異なる。さらに、遊技球の表面に付着する汚れも、使用環境や使用期間に応じて異なる。その結果、投入ゲート部材530aの爪部532aの表面で反射した反射光により受光素子556a12(又は受光素子556a22)が受光する光量にばらつきが生じると共に、発光素子556a11(又は発光素子556a21)及び受光素子556a12(又は受光素子556a22)に付着する汚れ、遊技球の表面に付着する汚れによっても、受光素子556a12(又は受光素子556a22)が受光する光量にばらつきが生じる。そのため、投入センサユニット550aを通過する遊技球の通過状態を判断する光量に対応した基準値(基準レベル)を設定することが困難であると共に、遊技球の通過状態(通過開始および通過完了)の誤検出が発生し易くなる。本実施形態では、上記問題を解決するために、投入ゲート部材530aの爪部532aに凹部を設けている。以下に、図11を参照して、投入ゲート部材530aに設けられる凹部について詳細に説明する。
図11(a)に示すように、投入ゲート部材530aは、爪部532aと、支軸531aが挿通されて固定される挿通部531a1と、揺動片539aが収納される収納部539a1とで構成されている。揺動片539aが動作すると、その動作に連動して収納部539a1が挿通部531a1を支点として回動し、爪部532aの投入通路526aへの突出および没入(出没)がなされる。
投入ゲート部材530aの爪部532aは、投入センサユニット550aの光の通る光路に向かい合う面(図11(a)正面)に凹部532a1が形成されている。凹部532a1は、爪部532aの外縁から一定間隔を空けて、略中央部全体に形成されている。即ち、爪部532aの幅方向(図11(a)左右方向、投入通路526aの幅方向、光路方向)及び爪部532aの縦方向(図11(a)上下方向)の中心位置を含んで上下左右に一定間隔の溝が形成されている。
図11(b)に示すように、凹部532a1は、爪部532aの幅方向における断面形状が略V字状に形成されている。なお、図11(b)は、爪部532aが側面視円弧状に形成されているために、断面図の他に爪部532aの先端部が図示されている。
本実施形態のように、爪部532aの面であって、投入センサユニット550aの光路に向かい合う面に凹部532a1を設けることで、その光路に向かい合う面が平面に形成される場合に比べて、光の反射を抑えることができる。また、凹部532a1は、爪部532aの上下方向全体(図11(a)上下方向全体、光路に向かい合った面において遊技球の流下方向全体)に形成されているので、投入通路526a内に突出した状態で投入センサユニット550aの第1及び第2センサの両光路を覆う範囲に配置される。よって、投入センサユニット550aの第1及び第2センサの両センサに対して、爪部532aの表面で反射する反射光に基づいた光量のばらつきを低減することができる。なお、爪部532aの幅方向両端まで凹部を形成すると共に、その溝深さを爪部532aの厚みに対応して形成すれば、光りが反射する反射面が無くなり光の反射を抑えることができるが、投入ゲート部材の強度が低下してしまう。投入ゲート部材530aの爪部532aは遊技球の流下に伴い遊技球が衝突するので、ある程度の強度が必要である。そこで、凹部532a1の断面形状をV字状に形成することで、爪部532a全体の肉厚を保ち強度を確保しつつ、光の反射を抑えることができる。また、凹部532a1の傾斜角度は、凹部532a1に光が入射したとしても受光素子556a12方向へ反射しないよう形成されており、本実施形態では、幅方向に対してそれぞれ略20度の傾斜角度で形成されている。なお、凹部532a1は、光が入射した場合に、その反射光を受光素子556a12方向へ反射させない平面(又は曲面)を有していれば、その傾斜角度や断面形状は、如何なる形状であっても良い。
ここで、図12を参照して、投入ユニットセンサ550aの受光素子556a12に受光される光量と、第1センサの出力状態との関係について説明する。図12(a)は、投入ゲート部材530aの爪部532aが投入通路526aに突出していない状態で、遊技球が1個投入センサユニット550aを通過した場合を模式的に示しており、図12(b),図12(c)は、最後の遊技球が投入センサユニット550aを通過した場合を模式的に示している。また、図12(b)は、爪部532aの表面が平面に形成された場合であり、図12(c)は、爪部532aの表面に凹部532a1が形成された場合である。なお、図12(a)〜図12(c)の横軸は時間軸(単位「t」)であり、縦軸は受光素子556a12が受光する光量(単位「lm」)と第1センサの出力状態(「H」及び「L」)を示している。
まず、図12(a)について説明する。爪部532aが投入通路526a内に突出している状態では、投入センサユニット550aの光路は遮られないので、ほぼmax値となるlm0となる。その後、爪部532aが投入通路526a内から没入し、遊技球の通過が開始されると、遊技球により光路が遮られるので、光量が急激に減少する。受光素子556a12が受光する光量がlm1より少なくなると、第1センサは、遊技球の通過開始を検出し、出力状態がHレベルとなる。なお、第1センサの出力状態がHレベルとなり、そのHレベルの出力が主制御装置110(図18参照)に入力されると、主制御装置110は遊技球の通過開始と判断する。
その後、遊技球の中心位置と第1センサの光路とが略同位置となると、受光素子556a12が受光する光量がlm1よりさらに低い値となる。さらに、遊技球の通過が継続すると、受光素子556a12が受光する光量が徐々に増える。受光素子556a12が受光する光量が、lm1を越えlm2に達すると、第1センサは、遊技球の通過完了を検出し、出力状態がLレベルとなる。その後、遊技球が完全に通過完了すると、受光量がlm0となる。本実施形態では、第1センサの出力状態がHレベルとなる受光量の基準値lm1と、第1センサの出力状態がLレベルとなる受光量の基準値lm2とに差が設けられている。この基準値lm1,lm2の差は、投入センサユニット550aの誤検出を防止するために設けられている。その投入センサユニット550aの誤検出の防止について、図12(b)及び図12(c)を参照して説明する。
後述するが、投入通路526a内を遊技球が通過し、投入すべき最後の遊技球が通過開始すると、主制御装置110は、全ての遊技球の投入が完了したものとして、投入ゲート部材530aの爪部532aを投入通路526a内に突出するよう制御する。言い換えれば、主制御装置110は、投入すべき最後の遊技球が通過開始すると、次の遊技球を通過開始させないために、投入ゲート部材530aの爪部532aを投入通路526a内に突出するよう制御する。そのため、爪部532aと遊技球とが近接した状態となり、発光素子556a11から発光した光が遊技球の表面や爪部532aの表面に反射して受光素子556a12が光を受光する場合がある。なお、図12(b)で示した光量と第1センサの出力状態とは、爪部532aの表面が平面に形成されている場合であり、そのめた光が反射し易いようになっている。
図12(b)に示すように、最後の遊技媒体の通過が検出されると、第1センサの出力状態はHレベルとなるが、その発光された光が投入通路526aへ突出した爪部532aの表面に反射して受光素子556a12が受光してしまう。その反射した光の光量がlm2を越えると、遊技球の通過途中であっても出力状態がLレベルとなる(即ち通過完了と判断する)。しかし、爪部532aでの反射がなくなると、遊技球は通過途中であるので、受光量が再度減少しlm1より少なくなり、第1センサの出力状態がHレベルとなる。そして、遊技球が完全に通過すると、再度出力状態がLレベルとなる。主制御装置110は、第1センサの出力状態により通過した遊技球数を把握するので、図12(b)に示した状態では、遊技球が2個通過したと判断してしまう。よって、爪部532aの表面で反射した反射光を受光素子556a12が受光してしまうと、正確な投入個数を検出することができない。また、lm1とlm2との差を大きく設定すれば遊技球の通過数の誤検出を低減できるが、上述したように、発光素子556a11及び受光素子556a12に付着する汚れや遊技球の表面に付着する汚れが使用環境や使用期間により異なると共に、爪部532aの表面で光が反射することから、受光素子556a12が受光する光量にばらつきが生じるので、lm1を極端に低い値に設定できないし、lm2を極端に大きな値に設定できない。
本実施形態では、爪部532aに凹部532a1を設け、爪部532aの表面で光が反射することを抑えている。しかし、図12(c)に示すように、爪部532aの表面で光りが反射して、受光素子556a12が光を受光してしまう場合もある。この場合、図12(b)に示した場合(爪部532aの表面が平面となる場合)に比べて、受光素子556a12が受光する光量のばらつきが少なくなっている。一般的に、投入センサユニット550aは、正確に通過開始を検出するために、最大値lm0に比べて検出開始を検出する光量lm1を低い値に設定しているので、反射光を受光素子556a12が受光した場合に、簡単にlm1を越えてしまう。そこで、通過開始を検出する基準値lm1と、通過完了を検出する基準値lm2とに差を設けることで、反射光を受光素子556a12が受光したとしても第1センサの出力状態が変化しないよう構成している。なお、基準値lm1,lm2は、爪部532aの凹部532a1によって光が反射したとしても、lm2を越えないような値に設定されている。よって、爪部532aの表面で反射する反射光の光量を抑えると共に、出力状態が簡単に変化することを防止できるので、投入センサユニット550aの誤検出の発生を低減することができる。なお、爪部532aに凹部532a1を形成することで、受光素子556a12が受光する光量のばらつきが減少して、遊技球の通過検出に問題がなければ、基準値lm1=基準値lm2としても良い。
なお、本実施例では、投入センサユニット550aが光量のレベルを判断して、その光量が所定レベル(lm1、lm2)より大きいか又は小さいかに基づいて信号(H又はL)を出力するよう構成したが、投入センサユニット550aから光量の値が出力される構成としても良い。この構成では、光量の値を判断して、その光量の値に応じた出力をする回路を有し、その回路からの信号に基づいて主制御手段110が遊技球の通過状態を判断しても良いし、主制御装置110に光量の値を直接入力し、主制御装置110が光量の値を判断して遊技球の通過状態を判断する構成としても良い。
次に、図13を参照して、投入装置521aによる遊技球の投入動作(取込動作)及び排出動作を説明する。図13(a)は、投入動作及び排出動作のいずれもが行われていない待機状態を図示しており、図13(b)は、遊技球の投入動作(取込動作)の実行状態を図示しており、図13(c)は、遊技球の排出動作の実行状態を図示している。
図13(a)の待機状態は、投入ソレノイド534aが非通電で、排出ゲート部材540が非操作(返却レバー38が非操作)の場合である。即ち、投入ソレノイド534aは非通電となっているので、投入ゲート部材530aの爪部532aは投入通路526a内に突出している。また、排出ゲート部材540は非操作の状態にあるので、排出ゲート部材540の壁板部543aが排出通路527aの位置にあり、排出通路527aの入口が閉鎖されている。つまり、投入ゲート部材530a及び排出ゲート部材540によって、投入通路526a及び排出通路527aが閉状態となっており、これにより遊技球の通過が阻止されている。この場合、投入装置521a内へ入ってきた遊技球のうち、先頭の遊技球は投入ゲート部材530aと排出ゲート部材540との両方に当たった状態で保持される。
図13(a)の待機状態から投入ソレノイド534aへの通電が行われると、図13(b)に示す遊技球の投入(取込)動作状態となる。即ち、投入ソレノイド534aへの通電が行われると、投入ゲート部材530aの爪部532aは、投入通路526aから没入した状態となる(引っ込んだ状態となる)。かかる状態では、投入通路526aの遊技球の通過が許容されて、遊技球の投入(取り込み)が順次行われる。遊技球の投入が行われる際、入口通路522aから投入通路526aへ入ってきた遊技球は、通路閉鎖状態にある排出ゲート部材540の壁板部543aに衝突し、その衝突により流れの勢いが減じられると共に、一瞬停止状態となった後、投入通路526aの下流側へと流れる。このため、投入通路526aでは、前後する遊技球が互いに離間した状態で流下するので、投入センサユニット550aによって遊技球の通過を確実に検知することができる。
図13(a)の待機状態から遊技者による排出操作(遊技者による返却レバー34の操作)が行われると、図13(c)に示す遊技球の排出動作状態となる。かかる状態では、排出ゲート部材540が動作(スライド)して、排出ゲート部材540の開口部542aが排出通路527aの位置へ至り、排出通路527aが開放状態とされる。このとき、投入ソレノイド534aは非通電なので、投入ゲート部材530aの爪部532aは投入通路526a内に突出しており、投入通路526aは閉鎖状態となっている。よって、入口通路522aから入ってきた遊技球は、投入通路526aへの通過が阻止され、排出通路527aへの通過が許容されるので、その結果、排出通路527aを通過して下皿41へ排出される。これにより遊技球の排出(球抜き)が行われる。
投入ユニット52には、上記構成の投入装置521a〜521cが3台並設されており、上皿36の案内通路371〜373から各投入装置521a〜521cへ、それぞれ遊技球が供給される。そして、遊技者によってベットスイッチ35が操作されると、各投入装置521a〜521cによって、それぞれ遊技球が投入される(取り込まれる)。具体的には、例えば15個(マックスベット分)の遊技球が投入される場合、全ての投入装置521a〜521cにおいて同時に投入ゲート部材530a〜530cが没入位置に操作され、遊技球の投入が一斉に開始される。このとき、各投入装置521a〜521cでは遊技球が5個ずつ取り込まれる。
ただし、3台の投入装置521a〜521cのうち、いずれかの投入装置に遊技球が充填されていない場合や、いずれかの投入ソレノイド534a〜534cの故障などで、いずれかの投入装置が正常に作動しない場合には、正常な投入動作を行うことができる残りの投入装置により遊技球の投入が行われる。いずれかの投入装置に遊技球が充填されない場合としては、遊技球は、上皿36にあるものの、いずれかの案内通路371〜373で停留し、その結果、その案内通路371〜373に連通する投入装置521a〜521cに遊技球が充填されない場合がある。例えば、投入装置521aに遊技球が充填されていないとき、又は同投入装置521aの投入ソレノイド534aなどが故障しているときには、その投入装置521a以外の他の投入装置521b,521cによって、15個の遊技球が投入される(取り込まれる)。一方、投入装置521a〜521cや上皿36に残っている遊技球を下皿41へ排出する場合には、遊技者による返却レバー38の操作に伴って排出ゲート部材540がスライドして、各投入装置521a〜521cから、一斉に遊技球の排出が行われる。
次に、図14から図17を参照して、払出装置ユニット90について説明する。上述したように、払出装置ユニット90は、賞球や貸球に伴う所定個数の遊技球を上皿36又は下皿41に払い出す装置であり、主に、タンク910、タンクレール920、ケースレール930及び払出装置940で構成されている。図14は、払出操作ユニット90の全体を示した斜視図である。
図14に示すように、払出装置ユニット90は、遊技機1の背面から見て最上部に上方を開口したタンク910が配設されている。このタンク910は、遊技ホールの島設備に設けられた遊技球供給機構(図示せず)から供給される遊技球が逐次補給される。タンク910の下方には、遊技球が流下する複数の通路を有し下流側にむけて緩やかに傾斜するタンクレール920が連結され、さらにタンクレール920の下流側には縦向きにケースレール930が連結されている。ケースレール930の最下流部には、2つの球払出ユニット941により構成された払出装置940が連接され、この払出装置940により必要個数の遊技球の払い出しが適宜行われる。払出装置940により払い出された遊技球は、球受皿としての上皿36又は下皿46へと導かれる。また、払出装置ユニット90には、払出制御装置210(図18参照)から払出装置940への払出指示の信号を中継する払出中継基板948(図16参照)が設置されると共に、外部より主電源を取り込むための電源スイッチ基板(図示せず)が設置されている。
なお、払出装置ユニット90は、タンク910から払出装置940まで至るまで何れも導電性を有する樹脂材料(例えば導電性ポリカーボネイト樹脂)にて形成され、少なくとも一箇所がアースされている。これにより、遊技球の帯電によるノイズの発生を抑制することができる。
ここで、タンク910、タンクレール920及びケースレール930について、詳細に説明する。
タンク910は、前後方向(図14左手前側から右奧側への方向)よりも左右方向(図14左奧側から右手前側への方向)に長く形成されると共に、上方が開口した略箱状に形成され、その略箱状に形成された内部に遊技球が貯留される。タンク910には、底部の左右方向一端側(図14左奧側)において、遊技球をタンクレール920へ導出するための略矩形状の導出口911が形成されている。導出口911は、タンク910の前後方向の幅と略同等に形成されており、導出口911からタンクレール920への遊技球の投入をスムーズに行うことができる。また、タンク910の底部は、導出口911へ遊技球を導くために、導出口911に向かって下降傾斜して形成されている。
なお、図14において、図示は省略するが、タンク910の上流側には、遊技球の貯留量を検出する空切れ防止スイッチ221(図18参照)が設けられている。空切れ防止スイッチ221は、タンク910の上流側まで遊技球が貯留されているか否か(タンク910内がほぼ遊技球で満タンであるか否か)を検出可能に構成されている。即ち、空切れ防止スイッチ221により遊技球が検出されない場合には、島設備からタンク910に遊技球が供給され、空切れ防止スイッチ221により遊技機が検出された場合には、島設備からの遊技球の供給が停止されるよう構成されている。よって、タンク910内に遊技球が常に貯留された状態を維持して、遊技球の払い出しを確実に行うことができる。
タンクレール920には、長手方向(左右方向、図14左奧側から右手前側への方向)に延びる3本の仕切壁921a〜921cが配設されており、この3本の仕切壁921a〜921cにより4列の球通路922a〜921dが形成されている。4列の球通路922a〜922dは、それぞれ遊技球の直径よりも僅かに幅広に形成され、球通路922a〜922d内で遊技球が詰まることを低減すると共に、球通路922a〜922d内での遊技球の遊びを少なくするよう構成されている。
また、図示しないが、仕切壁921a〜921cは、仕切壁921aと仕切壁921cとの間に設けられた仕切壁921bの遊技球の流下方向上流側の端部が、仕切壁921a,921cの流下方向上流側の端部より流下方向上流側に延設されている。即ち、タンクレール920の流下方向上流側(タンク910から遊技球が流下する部分)は、まず、仕切壁921bにより2つの流路(球通路922a,922bに連通する流路と球通路922c,922dに連通する流路)へ分けられる。そして、仕切壁921bにより2つに分けられた流路が、仕切壁921a,921cによりそれぞれ2つの流路(球通路922aと球通路922b、球通路922cと球通路922d)に分けられる。よって、タンク910から流入する遊技球は、仕切壁921a〜921cにより段階的に分けられる。従って、少なくとも仕切壁921bにより分けられた流路の入口が広くなるので、球通路922a〜922dの入口に遊技球が停留したとしても、球通路の入口が流下方向において同位置にある場合と比較して、球通路922a〜922dの入口に遊技球が詰まったりすることを低減することができる。さらに、仕切壁921a〜921cの流下方向上流側の端部は略三角形状に形成されている。タンク910から流下する遊技球は、仕切壁921a〜921cの端部により確実に振り分けられるので、遊技球の詰まりの発生を低減することができる。なお、各球通路922a〜922dの底面において、遊技球の誘導性を高めると共に球詰まりを抑制するための突条などを設けるものとしても良い。
また、タンクレール920には、その下流側端部(図14右手前側端部、ケースレール930側の端部)の天井部分を覆うようにして整流板923が配設されている。整流板923のタンクレール920側(図14左奧側)には、長手方向に延びる図示しない凸部が形成されている。この整流板923の凸部により、タンクレール920内を流下する遊技球が上下に積み重なることを防止して、遊技球の詰まりなくスムーズに下流側に導くことができる。整流板923は、タンクレール920に対して着脱自在に構成されており、整流板923をタンクレール920から脱着することで、タンクレール920内のメンテナンスを容易に行うことができる。また、整流板923は、透明のポリカーボネイト樹脂により形成されており、メンテナンス時において、タンクレール920内の遊技球の状況を確認でき、メンテナンスの毎に整流板923を取り外さなくてもよくなる。
ケースレール930は、タンクレール920の4列の球通路922a〜922dに対応して4列の球通路931a〜931dを備えている。ケースレール930の球通路931a〜931bは、払出装置940の2つの球払出ユニット941に対応するように、2列1組の球通路組が隣接して配設される構成となっている。詳しくは、図14右奧側の球払出ユニット941に対応して右奧側に設けられた球通路931a,931bからなる球通路組と、図14左手前側の球払出ユニット941に対応して左手前側に設けられた球通路931c,931dからなる球通路組とを備えている。球通路931a〜931dは、タンクレール920から流下してくる遊技球を待機させ、払出装置940へ個別に導くことができる。
また、ケースレール930の上流側には、球通路931a〜931dに遊技球が貯留されているか否かを検出する貯留量検出スイッチ935が配設されている。貯留量検出スイッチ935は、球通路931a〜931dに対応して貯留量検出スイッチ935a〜935dの4つで構成されている。なお、貯留量検出スイッチ935は、払出装置940のフリッカー944a1,944b1より上流側において、球通路931a〜931d内のそれぞれに遊技球が20個以上貯留可能な位置となるよう、ケースレール930の上流側に設けられている。これは、遊技機1の1回の最大払出個数が75個であるので、各球通路931a〜931dそれぞれに20個以上の遊技球が貯留されていれば、遊技球の払い出しが可能となるからである。また、貯留量検出スイッチ935は、球通路931a〜931d内に所定数以上の遊技球が貯留されているか否かの検出を、1のスイッチにより行うものとしても良いし、球通路931a,931bと球通路931c,931dとに分けて2つのスイッチにより行うものとしても良い。さらに、球通路931a〜931d内の遊技球の有無を直接検出するものとしても良いし、遊技球の有無に対応して可動する可動片を設けその可動片の動作に基づいて遊技球の有無を検出するものとしても良い。
次に、図15から図17を参照して、払出装置940について詳細に説明する。図15は、払出装置940の斜視図であり、図16は、払出装置940の分解斜視図である。
払出装置940は、上述したように、2つの球払出ユニット941により構成されている。その各球払出ユニット941は、例えば、透明樹脂材料よりなるケース体942により覆われており、略直方体形状をなしている。
ケース体942は、図15右奧側となる第1ベース部942aと、その第1ベース部942aの図15左手前側となる第2ベース部942bと、その第2ベース部942bの図15左手前側の側面を覆うカバー部942cとを備えて構成されている。ケース体942は、第1ベース部942a、第2ベース部942b及びカバー部942cがネジ等の締結手段により一体に組み付けられる3層構造になっている。第1ベース部942a、第2ベース部942b及びカバー部942cが一体に組み付けられて、球払出ユニット941内に遊技球を流下する球通路や、遊技球を払い出すための払出機構が配設される空間が形成される。また、球通路や払出機構が配設される空間は、第1ベース部942a、第2ベース部942b及びカバー部942cから突設されるリブ等が互いに連接されることで形成される。
具体的には、第1ベース部942aと第2ベース部942bとの間には、ケース体942内の上下両側(図15上下の両面)に通じる第1球通路943aが形成され、ケース体942内部の第1球通路943aの側方に第1停留機構944a(図16参照)が配設される。同様に、第2ベース部942bとカバー部942cとの間には、第2球通路943bが形成され、ケース体942内部の第2球通路943aの側方に第2停留機構944bが配設される(図16参照)。
なお、第1球通路943aと第2球通路943b及び第1停留機構944aと第2停留機構944bとは、それぞれ同一形状に構成されている。従って、球払出ユニット941は、同一形状に構成された2つの球通路943a,943bと、同一形状に構成された2つの停留機構944a,944bとを備えて構成されている。なお、本実施形態では、第1球通路943a及び第2球通路943bは、断面略四角形の筒状の通路に形成されており、一般的な遊技球の直径が略11mmであることから、遊技球と球通路943a,943bとの間に所要の隙間が形成されるように、球通路943a,943bの一辺の長さが略12mmに設定されている。
図16に示すように、第1球通路943aは、ケース体942上面(図16上面)に開口部943a1と、開口部943a1から左右方向(図16右手前側から左奧側への方向)に向けて比較的緩やかに下降傾斜した停留通路部943a2と、その停留通路部943a2の下流側に連通し略垂直方向(図16上下方向)に沿って延びる払出通路部943a3と、その払出通路部943a3の途中から分岐し下降傾斜した球抜き通路部943a4とから構成されている。そして、ケース体942の下面には、払出通路部943a3の開口部943a5と、球抜き通路部943a4の開口部943a6とが形成されている。第2球通路943bは、第1球通路943aと同様に、開口部943b1と、停留通路部943b2と、払出通路部943b3と、球抜き通路部943b4と、払出通路部943b3の開口部943b5と、球抜き通路部943b4の開口部943b6とから構成されている。よって、開口部943a1,943b1から投入された遊技球は、停留通路部943a2,943b2、払出通路部943a3,943b3、払出通路部943a3,943b3の開口部943a5,943b5を通過するか、又は、停留通路部943a2,943b2、払出通路部943a3,943b3、球抜き通路部943a4,943b4、球抜き通路部943a4,943b4の開口部943a6,943b6を通過する。
ここで、停留機構944a,944bについて、詳細に説明する。停留機構944a,944bは、停留通路部943a2,943b2の下方で且つ、払出通路部943a3,943b3の側方で且つ、球抜き通路部943a4,943b4の上方に配設されている。また、停留機構944a,944bは、それぞれ独立して駆動可能に構成されている。
停留機構944a,944bは、それぞれ制止手段としてのフリッカー944a1,944b1と、駆動手段としての払出ソレノイド944a2,944b2と、フリッカー944a1,944b1と払出ソレノイド944a2,944b2とを連動させるための駆動伝達手段としての駆動伝達部材944a3,944b3とから構成されている。
払出ソレノイド944a2,944b2は、下方(図16下方向)に向けて突出する摺動手段としてのプランジャ944a4,944b4と、そのプランジャ944a4,944b4の下方先端部に取着され、プランジャ944a4,944b4と一体的に上下方向(図16上方方向)にスライドするスライド部材944a5,944b5とを備えている。なお、プランジャ944a4,944b4には、図示しない弾性部材としてのコイルバネが取着されており、払出ソレノイド944a2,944b2の非通電状態(通常時)において、プランジャ944a4,944b4が下方へ押し下げられている(図17(a)の状態)。そして、払出ソレノイド944a2,944b2が通電状態となると(駆動時)、プランジャ944a4,944b4が上方へ引き上げられる(図17(b)の状態)。なお、本実施形態では、プランジャ944a4,944b4が下方へ押し下げられた位置を第1摺動位置とし、プランジャ944a4,944b4が上方へ引き上げられた位置を第2摺動位置とする。
フリッカー944a1,944b1は、自身に挿通された支軸945によりそれぞれ払出通路部943a3,943b3近傍において回動自在に軸支されている。支軸945は、第2ベース部943bを貫通し、両フリッカー944a1,944b1に挿通されており、第1ベース部942aとカバー部942cとの間に取着されている。
フリッカー944a1,944b1は、略円弧形状をなし、支軸945より上方に位置する先端部が先細りに形成されている。払出通路部943a3,943b3の上端部近傍の側壁は、開口部943a7,943b7が形成されており、フリッカー944a1,944b1が支軸945を支点に回動すると、開口部943a7,943b7を介して、フリッカー944a1,944b1の先端部が払出通路部943a3,943b3内へ突出する。フリッカー944a1,944b1の先端部が払出通路部943a3,943b3内に突出した状態で、払出通路部943a3,943b3への遊技球の通過が不能となり、停留通路部943a2,943b2内に遊技球が停留する。なお、フリッカー944a1,944b1(ゲート部材)の先端部が払出通路部943a3,943b3内に突出した状態は、払出通路部943a3,943b3を遊技球が通過することを禁止した状態であり、フリッカー944a1,944b1の先端部が払出通路部943a3,943b3内に突出していない状態は、払出通路部943a3,943b3を遊技球が通過することを許容した状態である。
駆動伝達部材944a3,944b3は、フリッカー944a1,944b1の下方(図16下方)に配設されており、略く字形状に形成されている。駆動伝達部材944a3,944b3は、自身に挿通された支軸946により回動自在に軸支されている。支軸946は、上記支軸945と同様に、第2ベース部942bを貫通し、両駆動伝達部材944a3,944b3に挿通され、第1ベース部942aとカバー部942cとの間に取着されている。
フリッカー944a1,944b1の下端部(図16下側の端部)には、係合凹部944a6,944b6が形成されており、その係合凹部944a6,944b6に駆動伝達部材944a3,944b3の先端部が係合(遊嵌)される。さらに、係合凹部944a6,944b6の奧側(図16右奧側)には、図示しない長孔が形成されており、駆動伝達部材944a3,944b3の先端部から長孔へ突出する係合ピンが挿通されている。この構成により、駆動伝達部材944a3,944b3の動作に連動してフリッカー944a1,944b1が回動する。
駆動伝達部材944a3,944b3の下端部(図16下側の端部)には、係合凹部944a7,944b7が形成され、その係合凹部944a7,944b7には、プランジャ944a4,944b4に取着されたスライド部材944a5,944b5の先端部が差し込まれている。よって、プランジャ944a4,944b4が上下方向に動作すると、駆動伝達部材944a3,944b3が連動して動作し、その結果、フリッカー944a1,944b1が連動して動作する。
ケース体942の側面(図16左奧側の側面)には、フリッカー944a1,944b1の先端部近傍となる位置に、払出カウントスイッチ222が取り付けられる。払出カウントスイッチ222は、フリッカー944a1,944b1の先端部によって停留される最下流側の遊技球の位置よりも僅かに下流側に位置し、フリッカー944a1,944b1が回動して遊技球の流下が開始された直後の遊技球を検出可能に構成されている。
払出カウントスイッチ222は、基板などを内包する略直方体形状の本体部222aと、その本体部222aの長手方向(図16左手前側から右奧側への方向)略中間位置から突出され発光素子を内包する発光部222bと、その発光部222bと対峙するように本体部222aの長手方向両側に突設され受光装置を内包する第1受光部222c及び第2受光部222dとを備える透過型フォトセンサである。払出カウントスイッチ222は、1の発光部222bに対して2の受光部222c,222dを備えているので、払出カウントスイッチ222の小型化を図ることができる。
ケース体942の側面には、払出カウントスイッチ222が嵌合される取付凹部942dと、払出カウントスイッチ222を係止するための上下一対に設けられた係止爪942e1,942e2(図17参照)とが備えられている。取付凹部942dは、ケース体942の左右方向(図16の左手前側から右奧側への方向)全体に亘って払出カウントスイッチ222の本体部222aが嵌合される凹部と、第2ベース部942bに形成され発光部222bが嵌合される凹部と、第1ベース部942a及びカバー部942cにそれぞれ形成され受光部222c,222dが嵌合される凹部とで構成されている。このように、払出カウントスイッチ222が取り付けられた状態であっても、取付凹部942d内に収納されるので、球払出ユニット941を略直方体形状に維持することができる。また、払出カウントスイッチ222が取り付けられた状態で、ケース体942を挟持することができるので、仮にネジ等の締結部材を用いなくても、ケース体942を組み付けることができると共に、ネジ等が緩んでしまっても、ケース体942が簡単に外れてしまうことを防止できる。
また、ケース体942の側面には、払出カウントスイッチ222の下方に、払出中継基板948が設けられている。払出中継基板948は、コネクタ948a(図17参照)を介して払出カウントスイッチ222と電気的に接続され、コネクタ948b(図17参照)を介して2つの払出ソレノイド944a4,944b4と電気的に接続され、コネクタ948c(図17参照)を介して払出制御装置210(図18参照)と電気的に接続される。なお、便宜上、各図面において電気配線は省略している。この払出中継基板948を介して、払出制御装置210からの出力信号に基づいて球払出ユニット941が駆動制御されると共に、払出カウントスイッチ222からの出力信号が払出制御装置210に入力され、遊技球の払出個数を計数するよう構成されている。
第1球通路943a及び第2球通路943bの払出通路部943a3,943b3と球抜き通路部943a4,943b4との分岐点には、通路切替手段としての切替部材949a,949bが配設されている。切替部材949a,949bは、払出通路部943a3,943b3及び球抜き通路部943a4,943b4の流路側壁の機能を果たす切替弁部949a1,949b1と、その切替弁部949a1,949b1の下端部に一体形成された支軸部949a2,949b2と、切替弁部949a1,949b1の先端側において支軸部949a2,949b2に平行して設けられた操作部949a3,949b3とから構成されている。
支軸部949a2,949b2は、第1ベース部942aと第2ベース部942bとの間、第2ベース部942bとカバー部942cとの間に、それぞれ回動可能に軸支されており、切替部材949a,949bは、支持部949a2,949b2を軸心として回動変位するよう構成されている。そして、切替部材949a,949bの停止位置によって、払出通路部943a3,943b3又は球抜き通路部943a4,943b4のいずれか一方が連通状態となる。即ち、切替部材949a,949bは、遊技球を払出通路部943a3,943b3に沿って流下させる払出通路開放位置(図17(a)の状態又は図17(b)の状態)と、払出通路部943a3,943b3の遊技球の流下を禁止して、球抜き通路部943a4,943b4に沿って遊技球を流下させる球抜き通路開放位置(図17(c)の状態)とに回動変位される。
また、支軸部949a2,949b2は、第2ベース部942bに設けられた軸孔942b1を介して連結されるよう構成されている。操作部949a3,949b3は、図16右奧側端部に突起部949a4,949b4が形成され、左手前側端部に凹部949a5,949b5が形成されている。操作部949b3の突起部949b4と操作部949a3の凹部949a5とは、第2ベース部942bに形成された長孔942b2を介して係合されており、その結果、切替部材949a,949bが一体的に回動変位可能に構成されている。
さらに、操作部949a3の突起部949a4は、第1ベース部942aに設けられた長孔942a2を介して球払出ユニット941外部に突出している。操作部949b3の凹部949b5は、カバー部942cに設けられた長孔942c2を介して球払出ユニット941外部に突出している。よって、2つの球払出ユニット941を連結する際には、一方の球払出ユニット941から突出した突出部949a4が、他方の払出ユニット941から突出した凹部949b5に係合され、2つの球払出ユニット941の切替部材949a,949bが一体的に回動変位されるよう構成されている。
図15に示すように、カバー部942cの遊技機1の背面側(図15左手前側)には、切替部材949a,949bの切替え操作およびフリッカー944a1,944b1の遊技球の停留解除操作を行うための球抜き操作レバー950が手動操作可能に設けられている。球抜き操作レバー950は、ケース体942を貫通するように取着された軸棒951(図16参照)に固定されることにより、後述する第1操作位置と第2操作位置との間で回動自在となっている。球抜き操作レバー950は、軸棒951との固着部に対して先端側が略円弧状となる略扇形状に形成されている。
また、球抜き操作レバー950の先端側の回動方向一端部(図15左奧側)には、切替部材949bの操作部949b3の凹部949b5が挿入される長孔950aが形成されている。その長孔950aの隣には、球抜き操作レバー950の軸心から放射方向に沿って延びる略平板状の操作部950bが突設されている。操作部950bを球抜き操作レバー950の円周に沿った方向(図15左奧側および図15右手前側)に操作することで、長孔950aに挿通された切替部材949bの操作部949b3が連動して動作し、切替部材949a,949bが連動して動作する。なお、球抜き操作レバー950が第1操作位置(図15右手前側)にある場合には、切替部材949a,949bが払出通路開放位置に位置し、球抜き操作レバー950が第2操作位置(図15左奧側)にある場合には、切替部材949a,949bが球抜き通路開放位置に位置するよう動作する。
また、球抜き操作レバー950のカバー部942c側には、球抜き操作レバー950が回動動作した状態を係止するために、略半球状に形成された係止凸部950cが突設されている。この係止凸部950cに対応して、カバー部942cの表面には、係止凸部950cが係合可能な第1係合凹部942c3(図16参照)と第2係合凹部942c4(図16参照)とが設けられている。球抜き操作レバー950が第1操作位置にある場合には、係合凸部950cが第1係合凹部942c3と係合し、球抜き操作レバー950が第2操作位置にある場合には、係合凸部950cが第2係合凹部942c4と係合する。よって、球抜き操作レバー950が第1操作位置または第2操作位置に回動操作された場合には、それぞれの位置において、係合凸部950cと係合凹部942c3,942c4とが係合し球抜き操作レバー950を係止することができる。即ち、係合凸部950cと係合凹部942c3,942c4とがそれぞれ係合することで、切替部材949a,949b及びフリッカー944a1,944b1の遊動を規制し、各位置において確実に停止させて位置決めすることができる。
図16に示すように、球抜き操作レバー950に軸支される軸棒951の第1ベース部942aの背面側(図16左手前側の第1ベース部942aと右奧側のカバー部942cとの間)には、球抜き操作レバー950の操作部950bと略平行するように、軸棒951の軸心から放射方向に沿って延びる連結バー952が取着されている。連結バー952の先端(放射方向の先端部)には、球払出ユニット941が連結される際に、他の球払出ユニット941の球抜き操作レバー950の操作部950bが嵌め込まれる連結孔952aが形成されている。また、球抜き操作レバー950の軸近傍には、一対の規制リブ950d,950eが突設されている。球払出ユニット941が連結される際には、一対の規制リブ950d,950eにより連結バー952の位置が規制される。即ち、一方の球払出ユニット941と他方の球払出ユニット941の球抜き操作レバー950の位置が異なると、規制リブ950d,950eと連結バー952が当接して、球払出ユニット941が連結できないよう構成されている。よって、球払出ユニット941の連結の際に、隣接する球払出ユニット941の球抜き操作レバー950の回動位置が同位置となるので、切替部材949a,949b及びフリッカー944a1,944b1の位置を、各球払出ユニット941毎に確実に連動させることができる。
また、図16に示すように、ケース体942内には、各払出ソレノイド944a2,944b2の下方(プランジャ944a4,944b4の下方)において、第1ベース部942aと第2ベース部942bとの間の空間と、第2ベース部942bとカバー部942cとの間の空間に跨ぐように、作用伝達部材953が配設されている。作用伝達部材953は、球抜き操作レバー950の動作に連動してプランジャ944a4,944b4を動作させるための部材である。作用伝達部材953は、第1ベース部942aとカバー部942cとの間に回動自在に軸支される本体部953aと、プランジャ944a4,944b4に対応して本体部953aから突設された操作子953b,953cと、本体部953aのカバー部942c側端部近傍において、操作子953cと略直交するように突設された突出部953dとから構成されている。さらに、突出部953dの先端部近傍には、カバー部942c側に突出した操作部953eが設けられている。この操作部953eの移動範囲に対応して、カバー部942cには長孔942c5が形成されており、その長孔942c5を介して作用伝達部材953の操作部953eが球払出ユニット941の外部へ突出している。さらに、球抜き操作レバー950には、長孔950aの反対側端部近傍において、操作部953eが挿通される長孔950fが形成されている。よって、球抜き操作レバー950が操作されると、操作部950eが球抜き操作レバー950に連動して動作して作用伝達部材953が回動動作し、操作子953c,953dがプランジャ944a4,944b4を押し上げる。その結果、払出ソレノイド944a2,944b2が通電された場合と同様に、フリッカー944a1,944b1の先端部が払出通路部943a3,943b3から逃げた状態となり、遊技球が流下可能な状態となり、球抜き通路部943a4,943b4を介して遊技球が球抜きされる。
さて、カバー部942cの四隅には、球払出ユニット941の外方に突出したボス部942c6が設けられており、そのボス部942c6の先端には、突起部942c7が設けられている。一方、第1ベース部942aの四隅には、ボス部942c6の突起部942c7が嵌入可能な孔部(図示せず)が設けられている。このボス部942c6の突起部942c7と図示しない第1ベース部942aの孔部とによって、球払出ユニット941の連結位置が決められる。なお、払出装置940の取り付けは、球払出ユニット941の略中心位置を貫通した貫通孔954に金属棒(図示せず)が挿入され、その金属棒の先端にネジ部材で螺着されることで、固定して取り付けが行われる。
次に、図17を参照して、払出装置940の遊技球の払出動作および球抜き動作について説明する。図17は、払出装置940のフリッカー944a1,944b1及び切替部材949a1,949b1の動作状態を示した断面図である。図17(a)は、遊技球が停留した状態を示しており、図17(b)は、遊技球が払出通路部943a3を通過する状態を示しており、図17(c)は、遊技球が球抜き通路部943a4を通過する状態を示している。なお、図17は、球通路943a,943bのうち、球通路943aについて図示し、球通路943bは球通路943aと同様の動作をするので、その詳細な説明は省略する。
図17(a)の状態は、払出ソレノイド944a2が非通電の状態であり、球抜き操作レバー950が第1操作位置に係止された状態であり(通常時)、第1停留機構944aが遊技球の流下を規制する状態となっている。つまり、第1停留機構944aは、払出ソレノイド944a2が非通電にされ、プランジャ944a4がコイルバネ(図示せず)により下方へ押し下げられ、フリッカー944a1が払出通路部943a3内に突出した状態となっている。また、球抜き操作レバー950が第1操作位置に係止されており、その結果、切替部材949aが払出通路開放位置に位置決めされている。即ち、切替部材949aは、払出通路部943a3を遊技球が流下可能な状態であるが、フリッカー944a1は、遊技球が流下不可能な状態となっている。
そして、主制御装置110から賞球の指示がなされた場合や、遊技者により球貸しボタン14が操作されると、払出制御装置210の制御により払出ソレノイド944a2が通電され、プランジャ944a4が引き上げられる。これに連動して、駆動伝達部材944a3が遊技機1の背面側から見て反時計回り(図17反時計回り)に回動し、フリッカー944a1が時計回り(図17時計回り)に回動する。フリッカー944a1が時計回りに回動すると、そのフリッカー944a1の先端部が払出通路部943a3外へ没した状態となり、フリッカー944a1により抑止されていた遊技球が払出通路部943a3を流下し、上皿36又は下皿41に払い出される(図17(b)の状態)。また、払出カウントスイッチ222が払い出すべき所定数の遊技球を検出すると、払出制御装置210の制御により払出ソレノイド944a2が非通電とされ、図17(a)の状態へ戻り、遊技球の払い出しが終了する。
図17(c)は、球払出ユニット941内に停留した(フリッカー944a1より上流側に停留した)遊技球が球抜きれる状態を示している。球抜き作業は、遊技機1の出荷時における検査終了後やエラー発生時(故障時)に行われる作業である。なお、本実施形態は、球払出ユニット941が無通電状態でも実行可能である。
遊技球を球抜きするには、まず、球抜き操作レバー950を遊技機1の背面側から見て反時計回り方向へ回動操作する。この球抜き操作レバー950の操作に起因して、係止凸部950cが第1係止凹部942c3から外れ、球抜き操作レバー950は第1操作位置から反時計回りに回動する。
球抜き操作レバー950の回動操作に連動して、切替部材949aが球抜き通路開放位置へと反時計回りに可動変位すると共に、作用伝達部材953の操作子953bによりプランジャ944a4が押し上げられる。プランジャ944a4が押し上げられると、図17(b)の状態と同様に、フリッカー944a1の先端部が払出通路部943a3内から没した状態となり、遊技球が流下可能な状態となる。よって、払出通路部943a3内を流下する遊技球は、切替部材949aにより球抜き通路部943a4内に導かれ、島設備の所定の排出部へ導かれる。なお、球抜き操作レバー950が第2操作位置に達すると、係合凸部950cが第2係合凹部9424に係合し、球抜き操作レバー950が第2操作位置に係止される。
球抜き操作レバー950の操作が開始すると、フリッカー944a1と切替部材949aとが同時に回動動作するが、フリッカー944a1が遊技球を通過可能な状態に回動する以前に、切替部材949aが球抜き通路部943b4に遊技球を導入可能な状態に回動する。よって、切替部材949aによる球噛みを防止することができる。
次に、本実施形態の遊技球使用回胴遊技機1の電気的構成を、図18のブロック図に基づいて説明する。主制御装置110は、遊技機1の主な制御を行うためのものである。この主制御装置110には、演算処理手段であるマイクロコンピュータのMPU111が搭載されている。MPU111は、制御プログラムや固定値データを記憶した書換不能なメモリであるROM112や、ワークメモリ等として使用される書換可能なメモリであるRAM113の他、タイマ回路や、各種周辺制御装置等とデータ等の送受信を行う送受信回路などを内蔵している。図20から図30及び図32から図34に示すフローチャートの処理は、制御プログラムの一部として、ROM112内に記憶されている。また、RAM113のワークメモリの詳細については、図19を参照して後述する。MPU111には、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路(図示せず)や、入出力ポート114などが内部バス等を介して接続されている。かかる主制御装置110は、遊技機1の主な制御を行うメイン基板としての機能を果たすものである。
主制御装置110の入出力ポート114の入力側には、後述する電源装置120に設けられたリセットスイッチ122の出力信号線122aと、スタートレバー検出スイッチ31aと、ラッチ回路132と、左、中、右三列の回転中の各リール82L,82M,82Rを個別に停止させるストップスイッチ32〜34と、遊技者によるベット(賭数)の設定を行わせるベットスイッチ35と、返却レバー検出スイッチ38aと、前述した各投入装置521a〜521cの投入センサユニット550a〜550cにそれぞれ2つずつ設けられた第1及び第2センサと、各投入装置521a〜521cにそれぞれ設けられた投入下流側検出センサ555a〜555cと、リールインデックスセンサ83L,83M,83Rと、設定キー検出スイッチ133と、後述する払出制御装置210からの出力信号線とが、それぞれ接続されている。
スタートレバー検出スイッチ31aは、スタートレバー31の操作を検出するためのスイッチであり、スタートレバー31の操作を検出すると、主制御装置110の入出力ポート114及び後述するラッチ回路132へ、該操作の検出信号を出力する。
乱数カウンタ更新回路131は、所定の周波数のクロックと16ビットの乱数カウンタとを備え、クロックから出力されるクロックパルスの例えば立ち下がり毎に、1カウントずつ乱数カウンタの値をカウントアップするものである。乱数カウンタの乱数値は、クロックパルスによって、ソフト制御では到底追従することができない高速な速度で、「0〜65535」の範囲で常時更新されている。その更新された乱数値は、常時、ラッチ回路132へ出力されている。ラッチ回路132は、上記した入出力ポート114の他に、乱数カウンタ更新回路131とスタートレバー検出スイッチ31aとに接続されている。このラッチ回路132は、16ビットの記憶回路で構成され、乱数カウンタ更新回路131から出力される信号(乱数値)を、スタートレバー31の操作タイミングでラッチするためのものである。即ち、スタートレバー31の操作タイミングで、乱数カウンタの乱数値はラッチ回路132にラッチされる。ラッチ回路132にラッチされた乱数値は、MPU111へ出力される。
尚、乱数カウンタ更新回路131とラッチ回路132とは、主制御装置110に搭載されている。また、乱数カウンタ更新回路131のクロックには、MPU111の動作クロックとは非同期の周波数クロックであって、1.49msecの間隔を得ることのできないものが用いられている。乱数カウンタを、主制御装置110の動作周期である1.49msecの間隔とは非同期の間隔で更新することにより、「ぶら下げ基板」と称される不正な基板が、主制御装置110(MPU111)に同期して動作するように、遊技機1に取り付けられていても、「ぶら下げ基板」によって乱数カウンタの値(乱数値)を把握することはできない。
返却レバー検出スイッチ38aは、返却レバー38の操作を検出するためのスイッチであり、返却レバー38の操作を検出すると、該操作の検出信号を主制御装置110の入出力ポート114へ出力する。リールインデックスセンサ83L,83M,83Rは、対応する各リール82L,82M,82Rの回転原点位置を、それぞれ個別に検出するためのものであり、回転原点位置を検出した場合には、該検出信号を主制御装置110の入出力ポート114へ出力する。また、設定キー検出スイッチ133は、設定キー挿入孔(図示せず)に設定キーが挿入され、該設定キーが回転操作されたことを検出するためのスイッチであり、該操作を検出すると、主制御装置110の入出力ポート114へ、該操作の検出信号を出力する。
主制御装置110の入出力ポート114の出力側には、表示制御装置310と、小役成立時における獲得球数を表示する獲得球数表示器11と、ビッグボーナスやレギュラーボーナスなどの特別遊技状態の際に残りゲーム数などを表示するゲーム数表示器12と、前述した投入ユニット52の各投入装置521a〜521cにそれぞれ設けられた投入ソレノイド534a〜534cと、各リール82L,82M,82Rをそれぞれ個別に回転させるステッピングモータ84L,84M,84Rと、図示しないホール管理装置などに情報を送信する外部端子板134と、後述する払出制御装置210への出力信号線及びコマンド信号線とが、それぞれ接続されている。
表示制御装置310は、中央ランプ6、側方ランプ7、スピーカ8,45並びに液晶表示ユニット81を駆動制御するための制御装置であり、これらを駆動制御するためのMPU、ROM、RAM等を搭載した制御基板を備えている。そして、主制御装置110からの信号(例えば、コマンド)を受信した上で、表示制御装置310が独自に、中央ランプ6、側方ランプ7、スピーカ8,45並びに液晶表示ユニット81を駆動制御する。従って、表示制御装置310は、遊技を統括管理するメイン基板たる主制御装置110との関係では、補助的な制御を実行するサブ基板となっている。このように、間接的な遊技に関する音声やランプ、表示についてはサブ基板を設け、それに制御させることにより、メイン基板の制御負担の軽減を図っている。
払出制御装置210は、主制御装置110からの指示に基づいて賞球の払い出しを行うと共に、カードユニット20から指示に基づいて貸し球の払い出しを行うためのものである。この払出制御装置210には、演算処理手段であるマイクロコンピュータのMPU211が搭載されている。MPU211は、制御プログラムや固定値データを記憶した書換不能なメモリであるROM212や、ワークメモリ等として使用される書換可能なメモリであるRAM213の他、タイマ回路や、各種周辺制御装置等とデータ等の送受信を行う送受信回路などを内蔵している。MPU211には、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路(図示せず)や、入出力ポート214などが内部バス等を介して接続されている。図35から図41に示すフローチャートの処理は、制御プログラムの一部として、ROM212内に記憶されている。なお、RAM213のワークメモリの詳細については、図19を参照して後述する。
払出制御装置210の入出力ポート214には、空切れ防止スイッチ221と、払出カウントスイッチ222と、オーバーフロー検出スイッチ223と、払出ソレノイド944a2,944b2と、貯留量検出スイッチ935a〜935dと、カードユニット接続基板21とが、それぞれ接続されている。
空切れ防止スイッチ221は、払い出しに用いられる遊技球を貯留するためのタンク910(図4参照)に、遊技球が貯留されているか否かを検出するためのスイッチである。貯留タンクに遊技球が無い状態では、遊技球を払い出せないからである。払出制御装置210は、空切れ防止スイッチ221の出力により、「タンク球有り中」の状態において、貯留タンクの球無しを200msの間継続して検出すると、状態を「タンク球無し中」へ遷移する。逆に、「タンク球無し中」の状態において、貯留タンクの球有りを2000(=200×10)msの間継続して検出すると、状態を「タンク球有り中」へ遷移する。このように「タンク球有り中」又は「タンク球無し中」への状態遷移を、空切れ防止スイッチ221の出力が200ms以上又は2000ms以上継続した場合に行うことで、貯留タンクに一時的に遊技球が無くなった場合の誤検出やノイズなどの影響による誤検出を防止することができる。特に、「タンク球有り中」への遷移条件を、「タンク球無し中」への遷移条件に比べて厳しくすることで、「タンク球有り中」状態の検出を確実に行うことができる。また、「タンク球有り中」状態を検出するための時間に比べて、「タンク球無し中」状態を検出するための時間が短いので、その時間差分、タンク910内又はタンクレール920(図4参照)内に遊技球を確保することができる。
払出カウントスイッチ222は、払い出された遊技球をカウントするためのスイッチである。遊技球の払い出しは、その払い出し時間を短縮するために、上述したように、4条の払出通路(2つの第1球通路943aと2つの第2球通路943b)を設け、その4条の払出通路を介してぞれぞれ行われる。また、上述したように、払出カウントスイッチ222は、1の発光部222bに対峙するように第1受光部222cと第2受光部222dを備えているので、4条の払出通路に対応して2個設けられている。
オーバーフロー検出スイッチ223は、払い出された遊技球で下皿41が満タンになっているか否かを検出するためのスイッチである。下皿41が満タンの状態で、更に遊技球の払い出しを行っても、遊技球が払出通路等に溢れて、遊技球の払い出しを行うことができないからである。払出制御装置210は、オーバーフロー検出スイッチ223の出力により、「下皿満タン中」において、下皿41が満タンでないことを200msの間継続して検出すると、状態を「下皿球無し中」へと遷移する。逆に、「下皿球無し中」において、下皿41の満タンを200msの間継続して検出すると、状態を「下皿満タン中」へと遷移する。このように「下皿満タン中」又は「下皿球無し中」への状態遷移を、オーバーフロー検出スイッチ223の出力が200ms以上継続した場合に行うことで、一時的な満タン状態の発生による誤検出や、ノイズなどの影響による誤検出を防止することができる。
貯留量検出スイッチ935a〜935dは、ケースレール930の球通路931a〜931d(図4参照)に遊技球が貯留されているか否かを検出するためのスイッチである。払出制御装置210は、貯留量検出スイッチ935a〜935dの出力により、「遊技球有り中」の状態において、いずれかの球通路931a〜931dの球無しを200msの間継続して検出すると、状態を「遊技球無し中」へ遷移する。逆に、「遊技球無し中」の状態において、全ての球通路931a〜931dの球有りを2000(=200×10)msの間継続して検出すると、状態を「遊技球有り中」へ遷移する。このように「遊技球有り中」又は「遊技球無し中」への状態遷移を、貯留量検出スイッチ935a〜935dの出力が200ms以上又は2000ms以上継続した場合に行うことで、球通路931a〜931dに一時的に遊技球が無くなった場合の誤検出やノイズなどの影響による誤検出を防止することができる。特に、「遊技球有り中」への遷移条件を、「遊技球無し中」への遷移条件に比べて厳しくすることで、「遊技球有り中」状態の検出を確実に行うことができる。また、「遊技球無し中」状態を検出するための時間に比べて、「遊技球有り中」状態を検出するための時間が長いので、その時間差分、球通路931a〜931d内に遊技球を確実に確保することができる。
払出ソレノイド944a2,944b2は、遊技球の払い出しを開始させるためアクチュエータである。この払出ソレノイド944a2,944b2に通電すると、フリッカー944a1,944b1(図16参照)が動作して払出通路部943a3,943b3(図16参照)が開放され、遊技球の払い出しが行われる。払出ソレノイド944a2,944b2は、4条の払出通路のそれぞれに合計で4個設けられている。
カードユニット接続基板21は、払出制御装置210とカードユニット20とを相互に接続するための中継基板である。カードユニット20は、このカードユニット接続基板21を介して、払出制御装置210とデータ等の送受信を行っている。また、カードユニット接続基板21には、カードユニット20の他に、貸出球の払い出しを促す球貸しボタン14と、カードユニット20に挿入されたカードなどの返却を促す返却ボタン15と、カードユニット20に挿入されているカードなどの残額情報を表示する度数表示器16とが、接続されている。
電源装置120は、主制御装置110をはじめ、遊技機1の各電子機器へ駆動電力を供給する電源部121と、リセットスイッチ122と、バックアップ電源部123と、停電監視回路124とを備えている。リセットスイッチ122は、遊技機1で発生したエラーを解除するためのスイッチである。リセットスイッチが操作されると、リセット信号122aが、主制御装置110や払出制御装置210をはじめとする各制御装置等へ出力され、各制御装置等にて初期化が行われる。この初期化によって、発生したエラーが解除される。
バックアップ電源部123は、遊技機1の電源遮断後においても、主制御装置110へバックアップ電圧を供給するためのものである。よって、主制御装置110は、停電の発生や電源スイッチのオフにより電源が遮断された場合にも、バックアップ電源部123からバックアップ電圧の供給を受けて、RAM113のデータを保持することができる。
停電監視回路124は電源の遮断状態を監視して、停電の発生時や電源スイッチのオフによる電源遮断時に、停電信号124aを出力するためのものである。停電監視回路124は、電源部121から出力される例えば直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号124aを出力するように構成されている。停電信号124aは、MPU111のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)へ出力され、MPU111ではこの停電信号を入力することにより後述する停電時処理が実行される。電源部121からは出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置110などの制御系における駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されており、この安定化電圧が出力されている時間としては、主制御装置110による停電時処理を実行するに十分な時間が確保されている。
尚、停電監視回路124を、電源装置120ではなく、主制御装置110内に設けても良い。また、停電監視回路124から出力される停電信号124aは、MPU111のNMI端子へ出力するだけでなく、主制御装置110の入出力ポート114へも出力するように構成しても良い。この場合、MPU111は、NMI端子へ入力された停電信号124aにより、停電フラグ113hをオンする。そして、その停電フラグ113hのオンによって実行される停電時処理の中で、入出力ポート114を介して入力される停電信号124aの状態を監視し、停電信号124aが依然として出力されている場合には停電時処理を継続し、一方、停電信号124aが既にオフされた場合には、停電フラグ113hをオフして、停電時処理を中止するように構成しても良い。かかる構成によれば、何らかの状態により、停電信号124aの出力が安不定な場合にも、停電時処理を頻繁に行うことなく、遊技機1の制御を安定して行わせることができる。
次に、図19を参照して、主制御装置110のRAM113と払出制御装置210のRAM213に設けられた各メモリについて説明する。RAM113には、図19(a)に示す各種のメモリ、フラグ、カウンタ等が設けられており、RAM213には、図19(b)に示す各種のメモリ、フラグ、カウンタ等が設けられている。
まず、図19(a)を参照して、RAM113に設けられた各種メモリ、フラグ、カウンタについて説明する。
当否乱数メモリ113aは、開始された遊技に対応する役を決定するための乱数値を記憶するメモリである。開始された遊技がいずれの役に当選するかまたは外れになるかは、この当否乱数メモリ113aに記憶される値によって決定される。当否乱数メモリ113aには、乱数カウンタ更新回路131から出力された乱数値の内、スタートレバー31が操作されることによりラッチ回路132にラッチされた乱数値が書き込まれる(S206)。MPU111は、後述する抽選処理(S207)の中で、この当否乱数メモリ113aに記憶される乱数値を、諸条件に基づいて選定された乱数テーブルに照らして役の抽選を行い、該乱数値に対応する当否(役に当選させるか外れとするか)と、役への当選である場合には当選させる役の種類とを判断する。
次に、RB当選フラグ113b、RB設定フラグ113c、BB当選フラグ113d、BB設定フラグ113e、残JAC成立数カウンタ113f、残JACゲーム数カウンタ113gの説明に先立ち、ボーナスゲームについて説明する。ボーナスゲームには、レギュラーボーナス(以下「RB」という)ゲームと、ビッグボーナス(以下「BB」という)ゲームとの2種類のボーナスゲームがある。
RBゲームは、12回のJACゲームで構成されている。JACゲームは、5個の遊技球の投入でのみ開始されるゲーム(遊技)であり、JAC図柄(例えば「リプレイ」図柄)が有効ライン上に揃う確率つまりJAC図柄成立の確率が非常に高いゲームである。JACゲームでJAC図柄が成立すると最大数(ここでは75枚)の遊技球が払い出される。そして、JAC図柄が8回成立すると、JACゲームが12回に達する前であってもRBゲームが終了する。
一方、BBゲームは、複数回の小役ゲームと複数回のJACインとから構成されている。小役ゲームとは、高確率で小役が当選する(有効ライン上に例えば「ベル」図柄などが揃う)ゲームである。JACインとは、12回のJACゲームに突入することを意味し、小役ゲーム中にJACイン図柄(例えば「リプレイ」図柄。本実施形態では、JAC図柄と同じ)が有効ライン上に揃うとJACインが成立する。JACゲームはRBゲームの場合と同様である。また、BBゲームは、BBゲームでの遊技球の総払出個数が所定の総払出予定個数以上となると、JACインによるJACゲーム中であるか否かに拘わらず終了する。
RB当選フラグ113bは、抽選処理(S207)によって、RBゲームが当選した場合にオンされるフラグであり、RB設定フラグ113cは、そのRBゲームが成立した場合にオンされるフラグである。即ち、RB設定フラグ113cは、RB当選フラグ113bがオンされている状態で、RB図柄が揃うと、オンされる。RB設定フラグ113cがオンされると、RB当選フラグ113bはオフされる。そして、RBゲームが終了すると、RB設定フラグ113cはオフされる。
同様に、BB当選フラグ113dは、抽選処理(S207)によって、BBゲームが当選した場合にオンされるフラグであり、BB設定フラグ113eは、そのBBゲームが成立した場合にオンされるフラグである。即ち、BB設定フラグ113eは、BB当選フラグ113dがオンされている状態で、BB図柄が揃うと、オンされる。BB設定フラグ113eがオンされると、BB当選フラグ113dはオフされる。そして、BBゲームが終了すると、BB設定フラグ113eはオフされる。
残JAC成立数カウンタ113fは、RBゲームにおいて、またはBBゲームにおけるJACインにおいて、JAC図柄の成立可能残数を記憶するカウンタである。残JAC成立数カウンタ113fには、初期値として8が設定され、その値は、JAC図柄の成立毎に1ずつ減算される。残JAC成立数カウンタ113fの値が0となると、RBゲームまたは、BBゲームにおけるJACゲームが終了する。残JACゲーム数カウンタ113gは、RBゲームにおいて、またはBBゲームにおけるJACゲームにおいて、JACゲームの残ゲーム数を記憶するカウンタである。残JACゲーム数カウンタ113gには、初期値として12が設定され、その値は、JACゲームの実行毎に1ずつ減算される。残JACゲーム数カウンタ113gの値が0となると、RBゲームまたは、BBゲームにおけるJACゲームが終了する。
停電フラグ113hは、停電の発生又は遊技機1の電源の遮断を報知するためのフラグである。停電等の発生により遊技機1の電源が遮断されると、停電監視回路124から停電信号124aが主制御装置110のMPU111へ出力される。MPU111は、かかる停電信号124aを入力すると、NMI割込処理(図34参照)を実行して、その結果、停電フラグ113hがオンされる。停電フラグ113hがオンされていると、タイマ割込処理(図32参照)において、停電時処理(S920)が実行される。停電フラグ113hは、一旦オンされると、電源立ち上げ処理(図20参照)の復電処理(S110〜S117)の中でオフされる。
残り払出個数カウンタ113iは、払出コマンドによって主制御装置110から払出制御装置210へ指示した遊技球の払い出し個数を記憶するカウンタである。払出制御装置210によって遊技球の払い出しが行われると、払出制御装置210から主制御装置110へ払出カウント信号が出力される。主制御装置110では、その払出カウント信号の立ち上がりパルスを検出する毎に、残り払出個数カウンタ113iの値を1ずつ減算する。電源立ち上げ処理(図20参照)において、残り払出個数カウンタ113iの値が0でなければ、その値に応じた払出コマンドを払出制御装置210へ送信し、電源の遮断前に払い出しが未完に終わった遊技球の払い出しを、電源の立ち上げ時に行うようにしている。
投入済個数カウンタ113jは、遊技球投入処理(S201)によって遊技機1内へ投入された遊技球の数を記憶するカウンタである。投入済個数カウンタ113jの値が、通常ゲーム時には15に、JACゲーム時には5になると、新たな遊技を開始できる。スタートレバー31の操作によって遊技が開始されると、投入済個数カウンタ113jの値は0クリアされる(S206)。
総投入個数カウンタ113kは、その回の遊技球投入処理によって投入する遊技球の総数を記憶するカウンタである。通常ゲーム時には、15−投入済個数カウンタ113jの値が、JACゲーム時には、5−投入済個数カウンタ113jの値が、それぞれ総投入個数カウンタ113kへセットされる。総投入個数カウンタ113kの値は、遊技球の投入が確認される毎に1ずつ減算され、この値が0となると、遊技球投入処理が終了する。
投入予定個数カウンタ113mは、各投入装置521a〜521cでの投入予定個数を記憶するカウンタである。3台の投入装置521a〜521cにそれぞれ対応して、第1条〜第3条のカウンタ113m1〜113m3が設けられている。第1条は投入装置521aに対応し、第2条は投入装置521bに対応し、第3条は投入装置521cに対応する。投入予定個数カウンタ113mの値は、投入個数振分処理(S813)によって設定され、その値は投入実行処理(S816)によって減算される。投入予定個数カウンタ113mの値が0となると、その条の投入処理が終了する。
投入条ポインタ113nは、第1条から第3条の投入条(投入装置521a〜521c)を指定するためのポインタである。第1条から第3条に併せて、1,2,3の範囲で更新される。投入個数振分処理(S813)や投入実行処理(S816)は、投入条ポインタ113nの値を指定して、投入装置521a〜521c毎に行われる。
投入リトライフラグ113oは、投入装置521a〜521cが遊技球の投入動作を行うことができるか否かを記憶するフラグである。3台の投入装置521a〜521cにそれぞれ対応して、第1条〜第3条のフラグ113o1〜113o3が設けられている。投入リトライフラグ113oがオンされていれば投入動作可能であり、オフされていれば投入動作不可能である。投入リトライフラグ113oは、遊技球投入処理(S201)の開始時に、全て一旦オンされる。そして、投入実行処理(S816)の進行に伴って、投入動作が不可能となった投入装置521a〜521cのフラグ113o1〜113o3が順にオフされる。全条の投入リトライフラグ113oがオフされると、その回の遊技球投入処理(S201)は、終了する。
投入ソレノイド作動フラグ113pは、投入ソレノイド534a〜534cのオン又はオフを指示するためのフラグである。3台の投入装置521a〜521cにそれぞれ対応して、第1条〜第3条のフラグ113p1〜113p3が設けられている。投入ソレノイド作動フラグ113pがオンならば、S818の処理によって、対応する投入ソレノイド534a〜534cがオンし、投入ゲート部材530a〜530cが動作して、投入通路526a〜526cが開放され、その結果、遊技球の投入が許容される。一方、投入ソレノイド作動フラグ113pがオフならば、S818の処理によって、対応する投入ソレノイド534a〜534cがオフされ、投入ゲート部材530a〜530cが動作して、投入通路526a〜526cが閉鎖され、その結果、遊技球の投入が禁止される。
投入遊技球カウンタ113qは、投入ゲート部材530a〜530cが動作して投入通路526a〜526cが開放されてから経過した時間(第1時間)、投入センサユニット550a〜550cにより投入開始が検出されてから経過した時間(第2時間)又は、第1時間または第2時間が最大の待ち時間(タイムアウト時間)に達した後に経過した時間(第3時間)に対応した値が記憶されるカウンタである。投入ゲート部材530a〜530cが動作して投入通路526a〜526cが開放されてから最初の遊技球が投入センサユニット550a〜550cにより検出されるまでの最大の待ち時間(タイムアウト時間、第1所定時間)は360msであり、投入センサユニット550a〜550cにより投入開始が検出され次の遊技球の投入開始が投入センサユニット550a〜550cにより検出されるまでの最大の待ち時間(タイムアウト時間、第2所定時間)は300msであり、第1所定時間および第2所定時間が経過した後に投入実行処理(S201)が終了するまでの最大の待ち時間(第3所定時間)は100msである。本実施形態では、第1所定時間の360msに対応したカウント値がS835の処理で設定され、第2所定時間の300msに対応したカウント値がS861の処理で設定され、第3所定時間の100msに対応したカウント値がS876の処理で設定される。投入遊技球カウンタ113qの値は、図29に示す投入実行処理内のカウンタ減算処理(S871)が実行される毎に更新(減算)される。また、3台の投入装置521a〜521cにそれぞれ対応して、第1条〜第3条の投入遊技球カウンタ113q1〜113q3が設けられている。
投入禁止タイマ113rは、返却レバー38の操作によって、上皿36の遊技球が下皿41へ排出された場合に、以降の処理の実行を待機するウエイト時間をカウントするためのタイマである。返却レバー38の操作が検出されると、投入禁止タイマ113rに370msが設定され、該タイマ113rの値が0となるまで、以降の処理の進行が待機される。遊技球の返却動作の直後に、投入動作等を行うと、その動作を正常に行えない場合が生じるので、該返却動作が完全に終了するのを待機するのである。なお、投入禁止タイマ113rの値は、図32に示すタイマ割込処理によって更新される。
投入タイマ割込実行フラグ113sは、図32に示すタイマ割込処理が実行されたことを示すフラグである。投入実行処理(S816)を同一の条に対して連続して行うと、1個の遊技球の投入を、2個以上の投入として誤って検出することがある。よって、タイマ割込処理の1回の実行につき、1の条の投入実行処理を1回実行するように、投入タイマ割込実行フラグ113sを設けている。具体的には、タイマ割込処理の実行毎に、投入タイマ割込実行フラグ113sをオンする。そして、投入タイマ割込実行フラグ113sがオンされている場合に限り、投入実行処理を開始可能とし、その開始の際に投入タイマ割込実行フラグ113sをオフするのである。
投入状態カウンタ113tは、投入センサユニット550a〜550cを通過する遊技球の状態に応じた値が記憶されるカウンタである。3台の投入装置521a〜521cにそれぞれ対応して、第1条〜第3条のカウンタ113t1〜113t3が設けられている。投入状態カウンタ113tは、投入センサユニット状態監視処理において(S854)、遊技球の通過に伴い値が0〜3と順番に書き換えられ(S928、S929、S930)、正常に遊技球の通過が完了すると値に0が書き込まれる(S926)。一方、遊技球が正常に通過されなかった場合は、値に4が書き込まれ(S933)、異常状態であることが記憶される。
次に、図19(b)を参照して、RAM213に設けられた各種メモリ、フラグ、カウンタについて説明する。
コマンド受信フラグ213aは、主制御装置110やカードユニット20などから送信されるコマンドを払出制御装置210が受信した場合にオンされ(S1502)、タイマ割込処理(図39参照)でコマンド受信を確認した場合にオフ(S1303)されるフラグである。
払出状態カウンタ213bは、払出制御装置210によって遊技球を払い出す状態が、主制御装置110から送信される賞球コマンドによって払い出される状態か、カードユニット20から送信される貸球払出要求信号(コマンド)によって払い出される状態かを記憶するためのカウンタである。本実施形態では、払出状態カウンタ213bの値が「1」であれば、賞球の払い出しを行う状態であり、払出状態カウンタ213bの値が「2」であれば、貸球の払い出しを行う状態である。
賞球個数カウンタ213cは、主制御装置110から送信される賞球コマンドに応じた遊技球の払出個数を記憶するカウンタである。本実施形態では、主制御装置110から送信される賞球コマンドに応じた払出個数は、5個〜75個の範囲内であり、遊技に当選した役などにより異なる。なお、賞球コマンドに応じた払出個数は、停電などにより遊技球の払い出しが途中で終了してしまった場合には、払い出されなかった遊技球数に応じて、1〜4個が設定される場合もある。
総払出個数カウンタ213dは、その回の遊技球払出処理によって払い出される遊技球の総数を記憶するカウンタである。賞球コマンドにより払い出される場合には、賞球個数カウンタ213cの値が記憶され(S1204)、貸球払出要求により払い出される場合には、「25」が記憶される(S1205)。なお、本実施形態では、貸球払出要求により払い出される場合に総払出個数カウンタに記憶される値を「25」とした。これは、球貸しボタン14(図1参照)が1回操作された場合に払い出される遊技球数が25球であるからである。そのため、球貸しボタン14が1回操作された場合に払い出される遊技球数が異なる場合には、その異なる遊技球数に対応した値が記憶されるよう構成しても良い。さらに、球貸しボタン14の操作された回数nに応じて、25×nの値を記憶するよう構成しても良い。
払出予定個数カウンタ213eは、2つの球払出ユニット941の第1球通路943a及び第2球通路943bの計4つの球通路での払出予定個数をそれぞれ記憶するカウンタである。4つの球通路にそれぞれ対応して、第1条〜第4条のカウンタ213e1〜213e4が設けられている。第1条は遊技機1正面側(図15右奧側)の第1球通路943aに対応し、第2条は遊技機1正面側の第2球通路943bに対応し、第3条は遊技機1背面側(図15左手前側)の第1球通路943aに対応し、第4条は遊技機1背面側の第2球通路943bに対応する。払出予定個数カウンタ213eの値は、払出個数振分処理(S1215)によって設定され、その値は払出実行処理(S1218)によって減算される。払出予定個数カウンタ213eの値が0となると、その条の払出処理が終了する。
払出条ポインタ213fは、第1条から第4条の球通路943a,943bを指定するためのポインタである。第1条から第4条に併せて、1,2,3,4の範囲で更新される。払出個数振分処理(S1215)や払出実行処理(S1218)は、払出条ポインタ213fの値を指定して、第1条から第4条の球通路943a,943b毎に行われる。
払出リトライフラグ213gは、第1から第4の球通路943a,943bにおいて遊技球の払出動作を行うことができるか否かを記憶するフラグである。4条の球通路943a,943bにそれぞれ対応して、第1条〜第4条のフラグ213g1〜213g4が設けられている。払出リトライフラグ213gがオンされていれば払出動作可能であり、オフされていれば払出動作不可能である。払出リトライフラグ213gは、遊技球払出処理(S1108)の開始時に、全て一旦オンされる。そして、払出実行処理(S1218)の進行に伴って、払出動作が不可能となった球通路943a,943bに対応したフラグ213g1〜213g4が順にオフされる。全条の払出リトライフラグ213gがオフされると、その回の遊技球払出処理(S1108)は、終了する。
なお、本実施形態では、遊技球の払出動作を行うことができる条に対応したフラグをオン(値を1と)するよう構成したが、反対に遊技球の払出動作を行うことができない条に対応したフラグをオン(値を1と)するよう構成しても良い。また、第1条〜第4条に対応した1バイトの記憶領域を設け、その1バイトに記憶される内容に基づいて、遊技球の払出動作を行えるか否かを記憶するよう構成しても良い。例えば、1バイトの記憶内容に基づいて10進数に変換した数値を記憶した場合では、値が0であれば全ての条が払出動作を行えない(又は全ての条が払出動作を行える)とし、値が1であれば第1条のみ払出動作を行える(又は第2条〜第4条が払出動作を行える)としても良い。さらに、第1条〜第4条の払出リトライフラグ213g1〜213g4に対して、払出動作を行えない条に対応したフラグがオンされる払出不可フラグを別に設けるよう構成しても良い。即ち、遊技球の払出動作可能な条と、遊技球の払出動作不可の条との少なくとも一方を特定可能であれば、記憶する内容および方法は限定されない。
払出ソレノイド作動フラグ213hは、払出ソレノイド944a,944bのオン又はオフを指示するためのフラグである。4つの球通路943a,943bにそれぞれ設けられた払出ソレノイド944a,944bに対応して、第1条〜第4条のフラグ213h1〜213h4が設けられている。払出ソレノイド作動フラグ213hがオンならば、S1221の処理によって、対応する払出ソレノイド944a,944bがオンし、フリッカー944a1,944b1が動作して、払出通路部943a3,943b3が開放され、その結果、遊技球の払い出しが許容される。一方、払出ソレノイド作動フラグ213hがオフならば、S1221の処理によって、対応する払出ソレノイド944a,944bがオフされ、フリッカー944a1,944b1が動作して、払出通路部943a3,943b3が閉鎖され、その結果、遊技球の払い出しが禁止される。
払出遊技球カウンタ213iは、フリッカー944a1,944b1が動作して球通路943a,943bが開放されてから経過した時間(第1時間)、払出カウントスイッチ222により払出開始が検出されてから経過した時間(第2時間)、又は、第1時間または第2時間が最大の待ち時間(タイムアウト時間)に達した後に経過した時間(第3時間)に対応した値が記憶されるカウンタである。フリッカー944a1,944b1が動作して球通路943a,943bが開放されてから最初の遊技球が払出カウントスイッチ222により検出されるまでの最大の待ち時間(タイムアウト時間、第1所定時間)は360msであり、払出カウントスイッチ222により払出開始が検出され次の遊技球の払出開始が払出カウントスイッチ222により検出されるまでの最大の待ち時間は300msであり、第1所定時間および第2所定時間が経過した後に払出実行処理(S1218)が終了するまでの最大の待ち時間(第3所定時間)は100msである。本実施形態では、第1所定時間の360msに対応したカウント値がS1238の処理で設定され、第2所定時間の300msに対応したカウント値がS1256の処理で設定され、第3所定時間の100msに対応したカウント値がS1264の処理で設定される。払出遊技球カウンタ213iの値は、図38に示す払出実行処理内のカウンタ減算処理(S1259)が実行される毎に更新(減算)される。また、4条の球通路943a,943bにそれぞれ対応して、第1条〜第4条の払出遊技球カウンタ213i1〜213i3が設けられている。
払出タイマ割込実行フラグ213jは、図39に示すタイマ割込処理が実行されたことを示すフラグである。払出実行処理(S1218)を同一の条に対して連続して行うと、1個の遊技球の払い出しを、2個以上の払い出しとして誤って検出することがある。よって、タイマ割込処理の1回の実行につき、4条の払出実行処理(S1218)を1回実行するように、タイマ割込実行フラグ213jを設けている。具体的には、タイマ割込処理の実行毎に、タイマ割込実行フラグ213jをオンする(S1315)。そして、タイマ割込実行フラグ213jがオンされている場合に限り、払出実行処理(S1218)を開始可能とし、その開始の際にタイマ割込実行フラグ213jをオフするのである。
球有りフラグ213kは、ケースレール930の球通路931a〜931d内に所定数以上の遊技球が貯留されている状態か、球通路931a〜931d内に所定数以上の遊技球が貯留されていない状態かを記憶するためのフラグである。球有りフラグ213kは、貯留量検出スイッチ935a〜935dの全てがオンした状態が2000ms経過した場合にオンされ(S1403)、いずれか1つの貯留量検出スイッチ935a〜935dがオフした状態が200ms以上経過した場合にオフされる(S1405)フラグである。球有りフラグ213kがオンである場合に、遊技球払出処理(S1108)の実行が開始される。なお、本実施形態では、上述したように、所定数の遊技球は80個であり、これは、1回の最大払出個数が75個であるためである。
次に、図20から図30及び図32から図34のフローチャートを参照して、主制御装置110で実行される各処理について説明する。図20は、主制御装置110において、電源投入後に実行される電源立上げ処理を示したフローチャートである。電源立上げ処理は、停電からの復旧や電源スイッチのオン操作によって電源が投入された場合に実行される。
先ず、スタックポインタの値を設定すると共に、割込み処理を実行するための割込みモードを設定する。その後、MPU111のレジスタ群や、I/O装置等に対する各種の設定などの初期化処理を実行する(S101)。これらの初期化処理(S101)が終了すると、他の制御装置210,310との立ち上げタイミングを調整するために、所定時間のウエイト処理を実行する(S102)。
ウエイト処理(S102)の実行後は、設定キーが設定キー挿入孔に挿入され且つ操作されているか否かを判定する(S103)。設定キーが操作されている場合には(S103:Yes)、設定変更処理を行う(S104)。設定変更処理(S104)では、先ずRAM113に記憶されたデータを全てクリアし、その後、予め設定された6段階の設定状態(「設定1」〜「設定6」)のうち、設定キーの操作によって、どの設定状態が選択されたかを判定した上で、選択された設定状態に応じた内部処理を実行する。設定変更処理(S104)の実行後は、図21の通常処理(S105)を実行する。
S103の処理において、設定キーが操作されていなければ(S103:No)、以前に実行された設定変更処理(S104)による設定値が、正常に保たれているか否かを確認し(S106)、正常であれば(S106:Yes)、停電フラグ113hがオンされているか否かを確認する(S107)。停電フラグ113hがオンされていれば(S107:Yes)、更に、RAM判定値が正常であるか否かを確認する(S108)。具体的には、RAM113のチェックサムの値を調べ、その値が正常、つまりRAM判定値を加味したチェックサムの値が0か否かを確認する(S108)。RAM判定値を加味したチェックサムの値が0であれば(S108:Yes)、RAM113のデータは正常であると判定する。よって、かかる場合には、即ち、停電フラグ113hがオンで、RAM113判定値が正常である場合には、前回の電源遮断時における停電時処理(S920)は正常に完了したということなので、処理をS110へ移行して、復電処理を実行する(S110〜S117)。
一方、S106の処理において、設定変更処理(S104)によって設定されていた設定値に異常がある場合や(S106:No)、停電フラグ113hがオフの場合や(S107:No)、RAM判定値が異常であれば(S108:No)、前回の電源遮断時に何らかの異常が発生している。よって、かかる場合には、エラー表示処理を実行して(S109)、エラーの発生を遊技場の従業員等へ報知する。この場合、遊技場の従業員が、遊技機1の電源を一旦オフし、その後、設定キーを挿入した状態で電源を再投入することにより、該エラーは解除される。前述した通り、設定キーを操作した状態で電源を再投入すると(S103:Yes)、設定変更処理(S104)が実行されてRAM113の内容がクリアされる。その結果、エラーが解除され、遊技機1は通常状態に復帰するからである。
S110からの復電処理では、停電時処理(S920)の際に、RAM113へ保存されたスタックポインタの値を、MPU111のスタックポインタに書き込んで、スタックの状態を電源遮断前の状態に復帰する(S110)。次に、復電処理の実行を伝える内部状態コマンド(復電コマンド)を、払出制御装置210および表示制御装置310へ送信する(S111)。その後、遊技状態として打ち止め設定保存処理を行い(S112)、スタートレバー検出スイッチ31aや投入センサユニット550a〜550c内に設けられるセンサ等の状態を記憶するメモリの初期化、即ち各種センサの初期化を行い(S113)、停電フラグ113hをオフする(S114)。
残り払出個数カウンタ113iの値を確認し(S115)、その値が0であれば(S115:Yes)、処理をS117へ移行する。一方、残り払出個数カウンタ113iの値が0でなければ(S115:No)、払出コマンド設定処理を実行して、残り払出個数カウンタ113iに記憶される値の遊技球を払い出すよう、払出制御装置210へ送信するための払出コマンドを設定する(S116)。
S117の処理では、リターン命令を実行する。これにより、スタックメモリに記憶される電源遮断前の番地へジャンプする。具体的には、後述するタイマ割込処理(図32参照)のウォッチドッグタイマクリア処理(S904)へジャンプする。これにより、タイマ割込処理が実行されて、払出コマンド設定処理で設定された払出コマンドが、ポート出力処理(S914)によって払出制御装置210へ送信されると共に、その払出コマンドを受信した払出制御装置210によって遊技球が払い出される。
払い出された遊技球が払出制御装置210によって検出されると、払出制御装置210から主制御装置110へ払出カウント信号が出力される。主制御装置110では、かかる払出カウント信号の立ち上がりパルスを検出する毎に、遊技球の1個の払い出しを確認し、残り払出個数カウンタ113iの値を1ずつ減算する。なお、払出カウント信号の検出は、タイマ割込処理(図32)のセンサ監視処理(S908)で行われ、残り払出個数カウンタ113iの値の減算はタイマ減算処理(S909)で行われる。
次に、図21のフローチャートを参照して、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理(S105)について説明する。通常処理は、主制御装置110のMPU111が実行するメイン処理を構成する。
通常処理では、まず、遊技の開始条件となる遊技球の投入を行う遊技球投入処理を実行する(S201)。遊技は、通常ゲーム時には15個の遊技球の投入を条件に、また、JACゲーム中は5個の遊技球の投入を条件に、遊技を開始することができる。遊技球投入処理は、上皿36に貯留される遊技球を遊技機1の遊技状態に応じて、15個又は5個、遊技機1内へ投入するための処理である。この遊技球投入処理については、後述する。
遊技球投入処理(S201)の実行後は、遊技機1の遊技状態がJACゲーム中であるか否かを確認する(S202)。JACゲーム中でなければ(S202:No)、投入済個数カウンタ113jの値が15であるか否かを確認し(S203)、15でなければ(S203:No)、遊技の開始条件を満たしていないので、処理をS201へ移行して、遊技球投入処理(S201)を再実行する。また、JACゲーム中である場合に(S202:Yes)、投入済個数カウンタ113jの値が5であるか否かを確認し(S204)、5でなければ(S204:No)、同様に、遊技の開始条件を満たしていないので、処理をS201へ移行して、遊技球投入処理(S201)を再実行する。
一方、JACゲーム中で無い場合に(S202:No)、投入済個数カウンタ113jの値が15であるか(S203:Yes)、JACゲーム中に(S202:Yes)、投入済個数カウンタ113jの値が5であれば(S204:Yes)、遊技の開始条件を満たしているので、次は、スタートレバー31の操作を監視する(S205)。
スタートレバー31が操作されると、その操作は、スタートレバー検出スイッチ31aによって検出される。スタートレバー31が未操作であれば(S205:No)、その処理をS201へ移行して、再度、スタートレバー31の操作を待機する。一方、スタートレバー31の操作が、スタートレバー検出スイッチ31aによって検出されると(S205:Yes)、かかる操作のタイミングで、ラッチ回路132にラッチされた乱数値を当否乱数メモリ113aに書き込むと共に、投入済個数カウンタ113jの値を0クリアする(S206)。
次に、スタートレバー31の操作を契機として実行される遊技に対し、当否および当選させる役を抽選するための抽選処理を実行する(S207)。抽選処理の実行後は、端数球払出処理を実行する(S208)。端数球払出処理は、遊技球投入処理(S201)により必要な数以上の遊技球が遊技機1内へ投入された場合に、その端数の遊技球を払い出すための処理である。端数球払出処理の実行後は、各リール82L,82M,82Rの回転と停止とを制御するリール制御処理を実行する(S209)。このリール制御処理では、ストップスイッチ32〜34の操作に起因して対応するリールの回転を停止させると共に、停止した各リール82L,82M,82Rによって抽選処理(S207)で決定された役および図柄が現出するように、抽選処理(S207)にて決定されたスベリテーブルに基づいて、各リール82L,82M,82Rの停止を制御する。各リール82L,82M,82Rが停止すると、リール制御処理を終了する。
リール制御処理(S209)の終了後は、停止された各リール82L,82M,82Rの図柄の組合せに応じて遊技球を払い出す遊技球払出処理を実行する(S210)。遊技球払出処理(S210)の終了後は、ボーナス役に入賞している場合に通常より有利な特別遊技であるボーナスゲームを実行する特別遊技状態処理を実行する(S211)。特別遊技状態処理の実行後は、処理をS201へ移行して、前述した各処理を繰り返し実行する。
図22は、図21の通常処理(S105)の中で実行される抽選処理のフローチャートである。抽選処理(S207)は、実行する遊技に対し、当否および当選させる役を抽選するための処理である。まず、遊技機1の現在の設定状態や小役確率の高低等に基づき、当否決定用の乱数テーブルを選択する(S301)。ここで、遊技機1の設定状態は図示しない設定キーを用いてセットされた「設定1」〜「設定6」のいずれかであり、「設定1」のときに役の当選確率が最も低い乱数テーブルが選択され、「設定6」のときに役の当選確率が最も高い乱数テーブルが選択される。また、小役確率については高低2種類存在し、現在の出玉率が所定の期待値を下回っているときには小役当選確率が高い乱数テーブルが選択され、所定の期待値を上回っているときには小役当選確率が低い乱数テーブルが選択される。
S302では、このようにして選択された乱数テーブルに、当否乱数メモリ113aに記憶される値、即ち、スタートレバー31の操作を契機としてラッチ回路132にラッチした乱数カウンタ更新回路131の乱数値を照らして役の抽選を行う(S302)。そして、いずれかの役に当選したか否かを判定し(S303)、いずれの役にも当選していない(外れである)場合には(S303:No)、そのまま本処理を終了する。いずれかの役に当選した場合には(S303:Yes)、その役に応じた当選フラグ113b,113d等をオンし(S304)、図柄を揃えるべき有効ラインを決定する。S304の処理後、リール停止制御用のスベリテーブルを決定し、これをRAM113のスベリテーブル格納エリアに格納して(S305)、この抽選処理(S207)を終了する。
尚、ここで、スベリテーブルとは、ストップスイッチ32〜34が押されたタイミングにおける所定の有効ライン上の図柄と、その有効ライン上に停止させるべき図柄とが異なる場合に、その停止させるべき図柄を所定の有効ライン上で止まるようにリール82L,82M,82Rをどれだけ滑らせるかを定めたテーブルである。リール制御処理(S209)において、かかるスベリテーブルを用いて、リール82L,82M,82Rの停止位置を制御することにより、停止したリール82L,82M,82Rの態様を抽選結果に整合させることができる。
図23は、図21の通常処理(S105)の中で実行されるリール制御処理のフローチャートである。リール制御処理(S209)は、各リール82L,82M,82Rの回転を開始させると共に、ストップスイッチ32〜34の押下操作に連動して、回転しているリール82L,82M,82Rの停止制御を行うための処理である。
リール制御処理では、まず、ウエイト処理を実行する(S401)。このウエイト処理は、前回の遊技(ゲーム)において、リール82L,82M,82Rの回転を開始した時点から所定のウエイト時間(例えば4.1秒)が経過するまで、今回のゲームにおいてリール82L,82M,82Rの回転を開始せずに待機するための処理である。この処理は、一定時間中に行われるゲームの回数を制限して、一定時間中に消費される遊技球の数を制限するために設けられている。ウエイト時間が経過していれば直ちに各リール82L,82M,82Rは回転を開始し、一方、ウエイト時間が経過していなければ遊技者により、遊技球が投入され、スタートレバー31が操作されたとしても、各リール82L,82M,82Rの回転は待機される。
S401のウエイト処理の後、リール回転処理を行い(S402)、各リール82L,82M,82Rを回転させる。その後、左リール82Lが回転を開始してから所定時間(例えば0.8秒)が経過したか否かを判定し(S403)、経過していない場合には(S403:No)、所定時間が経過するまで待機する。一方、左リール82Lの回転開始後、所定時間が経過した場合には(S403:Yes)、処理をS404へ移行する。
S403の処理は、各リール82L,82M,82Rが安定した回転速度に達するまで待機するために設けられた遅延タイマである。各リール82L,82M,82Rは、ステッピングモータ84L,84M,84Rにより回転駆動されており、その始動時および停止時には大きなトルクが発生する。そのため、各リール82L,82M,82Rの始動時に停止処理を行うと、ステッピングモータ84L,84M,84Rに大きな負荷がかかり寿命が低下してしまう。よって、所定時間(リール安定時間)の遅延タイマを設けることにより、ステッピングモータ84L,84M,84Rの寿命が低下することを防止することができる。
S404の処理では、ストップスイッチ32〜34のいずれかが押下操作されて、リールの停止指令が発生したか否かを判定する(S404)。停止指令が発生していなければ(S404:No)、各リール82L,82M,82Rの回転時間が最大回転時間(例えば300秒)が経過したか否かを判定する(S405)。最大回転時間とは、スタートレバー31が操作された結果、各リール82L,82M,82Rが回転を開始してから計測される経過時間である。S402の処理において、リールが回転を開始するタイミングで最大回転時間を計時するためのカウンタに300秒後に「0」に更新される初期値を書き込み、その後のタイマ割込処理によって1ずつ減算して更新させて計測する。ステッピングモータ84L,84M,84Rは、長時間駆動した状態が継続すると、発熱し故障の原因となるが、このように、最大回転時間を設定することで、ステッピングモータ84L,84M,84Rの故障の発生を低減することができる。なお、最大回転時間の計測は、公知の他の技術を使用して行うようにしても良い。
各リール82L,82M,82Rの回転時間が最大回転時間を経過していなければ(S405:No)、処理をS404へ移行する。一方、最大回転時間を経過していれば(S405:Yes)、強制停止処理を実行して、回転中のすべてのリール82L,82M,82Rを強制的に順次停止させる(S406)。強制停止処理の実行後は、処理をS412へ移行する。
S404の処理において、ストップスイッチ32〜34のいずれかが押下操作されて停止指令が発生した場合には(S404:Yes)、リール停止処理を実行する(S407)。このリール停止処理(S407)では、押下操作されたストップスイッチ32〜34に対応するリール82L,82M,82Rを停止させるが、役の抽選において役に当選し、当選フラグ113b,113d等がセット(S304)されている場合には、RAM113のスベリテーブル格納エリアに格納されたスベリテーブルを参照して、可能な限り当選した役が所定の有効ライン上に並ぶように制御する。例えば、下ライン上に「スイカ」図柄が並ぶという役に当選し、「スイカ」図柄が上ラインに停止するタイミングでストップスイッチ32〜34が押下操作された場合には、「スイカ」図柄が下ラインに停止するように図柄2つ分だけリール82L,82M,82Rを滑らせる。但し、滑らせることのできる範囲は予め決められている(例えば最大で図柄4つ分)ため、ストップスイッチ32〜34を押したタイミングによっては下ライン上に「スイカ」図柄を停止できないこともある。
今回の停止指令が第1停止指令か否か、すなわち3つのリール82L,82M,82R全てが回転しているときにストップスイッチ32〜34が押下操作されたか否かを判定し(S408)、第1停止指令の場合には(S408:Yes)、スベリテーブル変更処理を行う(S409)。このスベリテーブル変更処理(S409)では、例えば当選した有効ライン上で役を揃えようとしたときに、役の複合が発生するか否かを判定し、役の複合が発生しないときにはそのまま次のステップに移行し、役の複合が発生するときには当選した有効ラインを別の有効ラインに変更すると共に変更後の有効ラインに合ったスベリテーブルに変更した後に次のステップに移行する。ここで、役の複合とは、例えば上ライン上で「スイカ」図柄を揃えようとしたときに左リール82Lにて「チェリー」図柄が下ライン上に現れる場合のように複数の役が同時に発生する場合をいう。なお、スベリテーブル変更処理(S409)は、役の複合を回避するとき以外にも行われることがある。
一方、S408の処理で、今回の停止指令が第1停止指令でないと判定された場合には(S408:No)、今回の停止指令が第2停止指令か否か、つまり3つのリール82L,82M,82Rのうち1のリールが停止し他の2のリールが回転しているときに、他の回転しているリール82L,82M,82Rに対応したストップスイッチ32〜34が押下操作されたか否かを判定する(S410)。
今回の停止指令が第2停止指令のときには(S410:Yes)、2のリールが停止した状態となるので、その時の停止表示された図柄を判定するために停止目判定処理を行う(S411)。この停止目判定処理(S411)では、2つのリールが停止している場合にその2つが「7」図柄等のボーナス図柄で揃っているか否かを判定し、揃っていないときにはそのまま次のステップに移行し、揃っているときにはスピーカ8,45から効果音等を発生させた後に次のステップに移行する。なお、停止目判定処理ではボーナス図柄が2つ揃う以外の別の条件が成立したか否かを判定してもよいし、効果音以外に液晶表示ユニット81を用いた演出を行ってもよい。
スベリテーブル変更処理(S409)または停止目判定処理(S411)の実行後、或いは、S410の処理において今回の停止指令が第2停止指令でなかったと判定された場合には(S410:No)、各リール82L,82M,82Rの全ての回転が停止したか否かを判定する(S412)。いずれかのリール82L,82M,82Rが回転していると判定された場合には(S412:No)、処理をS404に戻して、前述したS404からS412の各処理を繰り返す。一方、全てのリール82L,82M,82Rの回転が停止したと判定された場合には(S412:Yes)、払出判定処理を実行する(S413)。
払出判定処理(S413)では、役が有効ライン上に並んでいるか否かを判定し、役が有効ライン上に並んでいないときには、RAM113の残り払出個数カウンタ113iに0をセットし、役が有効ライン上に並んでいるときには、並んだ役と対応する払出し個数を、残り払出個数カウンタ113iにセットする。なお、役が有効ライン上に並んでいるときには、その役が当選した役と一致しているか否かを判定し、一致していないときには中央ランプ6や側方ランプ7を点滅させる等してエラー表示を行うと共に、残り払出個数カウンタ113iに0をセットするものとしても良い。
図24は、図21の通常処理(S105)の中で実行される遊技球払出処理のフローチャートである。遊技球払出処理(S210)は、遊技の結果、生じた遊技球の払い出しを払出制御装置210へ指示すると共に、その指示した遊技球の払い出しを確認するための処理である。
遊技球払出処理では、まず、前述した払出判定処理(S413)によってセットされた残り払出個数カウンタ113iの値が0であるか否かを判定する(S501)。残り払出個数カウンタ113iの値が0であれば(S501:Yes)、払い出される遊技球は無いので、かかる場合には、この遊技球払出処理を終了する。
払出判定処理(S413)によってセットされた残り払出個数カウンタ113iの値が0で無ければ(S501:No)、賞球コマンド設定処理を実行する(S502)。賞球コマンド設定処理では、残り払出個数カウンタ113iにセットされた値の遊技球を払い出すよう指示するための賞球(払出)コマンドが設定される。設定された賞球コマンドは、後述するタイマ割込処理(図32参照)のポート出力処理(S914)によって、払出制御装置210へ送信される。
払出制御装置210によって賞球コマンドが受信されると、その賞球コマンドで指示された数の遊技球が払い出される。払い出された遊技球が払出制御装置210によって検出されると、払出制御装置210から主制御装置110へ払出カウント信号が出力される。主制御装置110では、かかる払出カウント信号の立ち上がりパルスを検出する毎に、遊技球の1個の払い出しを確認し、残り払出個数カウンタ113iの値を1ずつ減算する。なお、払出カウント信号の検出は、タイマ割込処理(図32)のセンサ監視処理(S908)で行われ、残り払出個数カウンタ113iの値の減算はタイマ減算処理(S909)で行われる。
よって、賞球コマンド設定処理の後は、残り払出個数カウンタ113iの値を確認する(S503)。残り払出個数カウンタ113iの値が0でなければ(S503:No)、その値が0となるまで、S503の各処理を繰り返す。一方、残り払出個数カウンタ113iの値が0となれば(S503:Yes)、すべての遊技球の払い出しは終了したので、かかる場合には、この遊技球払出処理を終了する。遊技球払出処理は、すべての遊技球の払い出しを完了した場合に終了する。
図25は、図21の通常処理(S105)の中で実行される特別遊技状態処理のフローチャートである。特別遊技状態処理(S211)は、RBゲームやBBゲームの制御を行うための処理である。特別遊技状態処理では、まず遊技状態がボーナスゲーム中であるか否かを判定し(S601)、ボーナスゲーム中でなければ(S601:No)、図26に示すボーナス図柄判定処理を実行する(S602)。
図26は、ボーナス図柄判定処理のフローチャートである。ボーナス図柄判定処理(S602)は、停止図柄に応じて、RBやBBを成立させるための処理である。まず、RB当選フラグ113bがオンされているか否かを判定し(S701)、オンされていれば(S701:Yes)、今回有効ライン上にRB図柄(例えば「BAR」図柄)が揃ったか否かを判定する(S702)。RB図柄が揃っていなければ(S702:No)、このボーナス図柄判定処理を終了する。
一方、今回有効ライン上にRB図柄が揃っていれば(S702:Yes)、RBゲーム初期設定処理を実行する(S703)。RBゲーム初期設定処理では、各カウンタやフラグ等の値をRBゲームを開始できる状態に設定する。特に、RB当選フラグ113bをオフし、RB設定フラグ113cをオンし、残JAC成立数カウンタ113fに8をセットし、残JACゲーム数カウンタ113gに12をセットする。S703の処理後は、このボーナス図柄判定処理を終了する。
S701の処理において、RB当選フラグがオフされていれば(S701:No)、BB当選フラグ113dがオンされているか否かを判定し(S704)、オンされていなければ(S704:No)、ボーナス図柄判定処理を終了する。S704の処理において、BB当選フラグ113dがオンされていれば(S704:Yes)、今回有効ライン上にBB図柄(例えば図柄「7」)が揃ったか否かを判定する(S705)。今回有効ライン上にBB図柄が揃っていなければ(S705:No)、ボーナス図柄判定処理を終了する。
一方、今回有効ライン上にBB図柄が揃っていれば(S705:Yes)、BBゲーム初期設定処理を実行する(S706)。BBゲーム初期設定処理では、各カウンタやフラグ等の値をBBゲームを開始できる状態に設定する。特に、BB当選フラグ113dをオフし、BB設定フラグ113eをオンをする。更に、1回のBBゲームで払い出すことができる総払出予定個数(S615参照)を設定する。S706の処理後は、このボーナス図柄判定処理を終了する。
図25に戻って特別遊技状態処理(S211)について説明する。S601の処理において、遊技状態がボーナスゲーム中であれば(S601:Yes)、そのボーナスゲームがJACゲームか否かを判定する(S603)。JACゲームでなければ(S603:No)、BBゲームの小役ゲーム中であるので、JACイン図柄が有効ライン上に揃ったか否かを判定する(S613)。JACイン図柄が有効ライン上に揃っていれば(S613:Yes)、JACインなのでJACゲームを開始するために、BBゲーム中のJACゲーム初期設定処理を実行する(S614)。JACゲーム初期設定処理では、各カウンタやフラグ等の値をJACゲームを開始できる状態に設定する。特に、残JAC成立数カウンタ113fに8をセットし、残JACゲーム数カウンタ113gに12をセットする。
S614の処理後、或いは、S613の処理でJACイン図柄が有効ライン上に揃わない場合には(S613:No)、今回のBBゲーム中の遊技球の総払出個数が、1回のBBゲームに許容される総払出予定個数以上となったか否かを判断する(S615)。遊技球の総払出個数が総払出予定個数以上で無ければ(S615:No)、BBゲームを継続したまま、この特別遊技状態処理を終了する。一方、遊技球の総払出個数が総払出予定個数以上であれば(S615:Yes)、BBゲームをこれ以上継続することはできないので、特別遊技状態終了処理を実行して(S612)、この特別遊技状態処理を終了する。特別遊技状態終了処理(S612)では、BB設定フラグ113eやRB設定フラグ113cがオフされると共に、BBゲーム中であればBBゲームの、RBゲーム中であればRBゲームの、各エンディング処理が実行される。
S603の処理において、JACゲーム中であると判定された場合には(S603:Yes)、JAC図柄が有効ライン上に揃ったか否かを判定する(S604)。JAC図柄が有効ライン上に揃っていれば(S604:Yes)、残JAC成立数カウンタ113fの値を1減算する(S605)。S605の処理後、又は、S604の処理においてJAC図柄が有効ライン上に揃わなければ(S604:No)、JACゲームを1つ消化したことになるため、残JACゲーム数カウンタ113gの値を1減算する(S606)。
続いて、残JAC成立数カウンタ113fの値を確認し(S607)、その値が0であれば(S607:Yes)、JACゲームの終了なので、処理をS609へ移行する。残JAC成立数カウンタ113fの値が0でなければ(S607:No)、残JACゲーム数カウンタ113gの値を確認し(S608)、その値が0であれば(S608:Yes)、同様に、JACゲームの終了なので、処理をS609へ移行する。
S609の処理では、JACゲームの解消処理を行って、JACゲームを終了させる(S609)。このとき、残JAC成立数カウンタ113fおよび残JACゲーム数カウンタ113gの各値は、それぞれ0クリアされる。
S609の処理後は、RB設定フラグ113cを確認し(S610)、RB設定フラグ113cがオンされていれば(S610:Yes)、今回の特別遊技はRBゲームであるので、前述した特別遊技状態終了処理を実行して(S612)、この特別遊技状態処理を終了する。
一方、RB設定フラグ113cがオフされていれば(S610:No)、今回の特別遊技はBBゲームであるので、今回のBBゲーム中の遊技球の総払出個数が、1回のBBゲームに許容される総払出予定個数以上となったか否かを判断する(S615)。遊技球の総払出個数が総払出予定個数以上で無ければ(S615:No)、BBゲームを継続したまま、この特別遊技状態処理を終了する。一方、遊技球の総払出個数が総払出予定個数以上であれば(S615:Yes)、BBゲームをこれ以上継続することはできないので、特別遊技状態終了処理を実行して(S612)、この特別遊技状態処理を終了する。
一方、S608処理で、残JACゲーム数カウンタ113gの値が0でなければ(S608:No)、今回のJACゲームは継続中であるので、RB設定フラグ113cを確認し(S611)、RB設定フラグ113cがオフされていれば(S611:No)、今回の特別遊技はBBゲームであるので、1回のBBゲームに許容される総払出予定個数以上となったか否かを判断する(S615)。遊技球の総払出個数が総払出予定個数以上で無ければ(S615:No)、BBゲームを継続したまま、この特別遊技状態処理を終了する。一方、遊技球の総払出個数が総払出予定個数以上であれば(S615:Yes)、BBゲームをこれ以上継続することはできないので、特別遊技状態終了処理を実行して(S612)、この特別遊技状態処理を終了する。また、S611の処理で確認した結果、RB設定フラグ113cがオンされていれば(S611:Yes)、今回の特別遊技はRBゲームであると共にS608の処理で確認したように今回のJACゲームが継続中であるので、特に処理を行わずに特別遊技状態処理を終了する。
図27は、図21の通常処理(S105)の中で実行される遊技球投入処理のフローチャートである。遊技球投入処理(S201)は、通常ゲーム時には15個の、JACゲーム時には5個の遊技球を、前述した上皿36から投入ユニット52を介して、遊技機1内へ投入する(取り込む)ための処理である。
遊技球投入処理(S201)では、まず、JACゲーム中であるか否かを判断する(S801)。JACゲーム中でなければ(S801:No)、遊技機1内へ投入された遊技球の数を記憶する投入済個数カウンタ113jの値が15であるかを確認する(S802)。投入済個数カウンタ113jの値が15であれば(S802:Yes)、既に15個の遊技球が投入されており、ゲーム(遊技)を開始するために新たな遊技球の投入は不要なので、かかる場合には、この遊技球投入処理を終了する。一方、投入済個数カウンタ113jの値が15でなければ(S802:No)、処理をS804へ移行する。
S801の処理において、JACゲーム中であれば(S801:Yes)、投入済個数カウンタ113jの値が5であるかを確認する(S803)。投入済個数カウンタ113jの値が5であれば(S803:Yes)、既に5個の遊技球が投入されており、ゲーム(遊技)を開始するために新たな遊技球の投入は不要なので、かかる場合には、この遊技球投入処理を終了する。一方、投入済個数カウンタ113jの値が5でなければ(S803:No)、処理をS804へ移行する。
S804の処理では、遊技球の投入を指示するベットスイッチ35が押下されたか否かを確認し(S804)、押下されていなければ(S804:No)、この遊技球投入処理を終了する。ベットスイッチ35が押下された場合(S804:Yes)、JACゲーム中でなければ(S805:No)、15−投入済個数カウンタ113jの値を総投入個数カウンタ113kへセットし(S806)、JACゲーム中であれば(S805:Yes)、5−投入済個数カウンタ113jの値を総投入個数カウンタ113kへセットする(S807)。これにより、今回の遊技球投入処理において投入するべき遊技球の総数が、総投入個数カウンタ113kへセットされる。
そして、第1条〜第3条投入リトライフラグ113o1〜113o3をそれぞれオンして(S808)、3台の投入装置521a〜521cのすべてについて、投入処理が行われるように初期設定する。なお、投入リトライフラグ113o1〜113o3をはじめ、3台の投入装置521a〜521cにそれぞれ対応して、第1条〜第3条のフラグやカウンタが設けられているが、投入装置521aに第1条が対応し、投入装置521bに第2条が対応し、投入装置521cに第3条が対応する。
S809の処理では、いずれかの投入リトライフラグ113o1〜113o3がオンされていれば(S809:Yes)、総投入個数カウンタ113kの値を確認し(S810)、その値が0でなければ(S810:No)、全条の投入リトライフラグ113o1〜113o3がオンされているか否かを確認する(S811)。上述したように、S808の処理で全条の投入リトライフラグ113o1〜113o3がオンされるので、遊技球投入処理が最初に実行される場合には、全条の投入リトライフラグ113o1〜113o3がオンされていると確認され(S811:Yes)、S812のウェイト処理を行わずにS813の投入個数振分処理へ移行する。一方、S811の処理において、いずれかの投入リトライフラグ113o1〜113o3がオフされていれば(S811:No)、後述するが、いずれかの条において遊技球の投入が滞ったこととなるので、遊技球を再振り分ける前に所定時間ウェイトした後に(S812)、S813の投入個数振分処理へ移行する。なお、本実施形態では、S812の処理で実行されるウェイト時間は、80msである。このウェイト処理は、投入ゲート部材530a〜530cによって遊技球の投入通路526a〜526cが閉鎖された場合に、入口通路522a〜522c内にある遊技球のばたつきを抑制するために設けられている。
ここで、図28を参照して、S813の処理で実行される投入個数振分処理について説明する。図28は、投入個数振分処理を示したフローチャートである。前述した通り、投入ユニット52は3台の投入装置521a〜521cによって構成され、その3台の投入装置521a〜521cにより、それぞれ遊技球の投入が行われる。よって、投入個数振分処理(S813)は、各投入装置521a〜521cで均等に遊技球の投入を行うために、各投入装置521a〜521cがそれぞれ何個ずつ投入するのかの投入予定個数を振り分けるための処理である。
投入個数振分処理では、まず、総投入個数カウンタ113kの値をスタックエリアへ退避する(S831)。次に、各投入装置521a〜521cでの投入予定個数を記憶する第1条〜第3条投入予定個数カウンタ113m1〜113m3の値をそれぞれ0クリアし(S832)、更に、投入条ポインタ113nへ3を書き込んで初期化する(S833)。投入条ポインタ113nは、3台の投入装置521a〜521cのうち、遊技機1側に配設される投入装置521c,521b,521aから順に指定するために、3,2,1,3,・・と順に更新される。
投入条ポインタ113nの値が示す投入リトライフラグ113o1〜113o3の状態を確認し(S834)、オンであれば(S834:Yes)、その条に対応する投入装置521a〜521cを使用しての遊技球の投入は可能である。よって、かかる場合には、当該条の投入予定個数カウンタ113m1〜113m3の値を1加算して、1個の遊技球を、当該条に対応する投入装置521a〜521cから投入するように振り分ける。更に、当該条の投入ソレノイド作動フラグ113p1〜113p3をオンし、最初の遊技球が投入されるまでの最大の待ち時間(タイムアウト時間)に対応した値180を、当該条の投入遊技球カウンタ113q1〜113q3にセットし、総投入個数カウンタ113kの値を1減算する(S835)。なお、本実施形態では、上皿36内に遊技球がある状態において投入ゲート部材530a〜530cによって遊技球の投入通路526a〜526cが開放され、投入通路526a〜526cを流下する最初の遊技球が正常に投入センサユニット550a〜550cに達するまでの時間が約10msであり、この10msより十分余裕を持った時間として360msが最大の待ち時間(第1所定時間)に設定される。第1所定時間を10msに近い時間に設定すると、遊技球がばたつくことにより、第1所定時間が頻繁に経過して遊技球の再投入(リトライ)の制御が行われるので、投入制御の効率が低下してしまう。そこで、遊技球の流下時に生じるばたつきを考慮して、十分余裕を持った時間を最大の待ち時間に設定している。また、投入遊技球カウンタ113q1〜113q3のカウント値は、S816の投入実行処理が実行される毎に1減算され、その投入実行処理は、上述したように、S821の処理で投入タイマ割込実行フラグ113sをオフすることから2ms毎に繰り返し実行される。そのため、S835の処理で投入遊技球カウンタ113q1〜113q3に180をセットしている。
また、S835の処理において、当該条の投入ソレノイド作動フラグ113p1〜113p3をオンすることにより、図27のS819の処理によって、該当する投入装置521a〜521cの投入ソレノイド534a〜534cがオンされ、投入ゲート部材530a〜530cによって遊技球の投入通路526a〜526cが開放され、その投入装置521a〜521cにおいて投入動作が開始される。
次に、総投入個数カウンタ113kの値を確認し(S836)、0でなければ(S836:No)、遊技球の振り分けは完了していないので、投入条ポインタ113nの値を更新する(S838,S839,S834)。具体的には、投入条ポインタ113nの値が1でなく、3又は2であれば(S838:No)、投入条ポインタ113nの値を1減算して(S839)、処理をS834へ移行する。一方、投入条ポインタ113nの値が1であれば(S838:Yes)、処理をS833へ移行して、投入条ポインタ113nの値を3に初期化する(S833)。
S836の処理において、総投入個数カウンタ113kの値が0であれば(S836:Yes)、S833からS839の各処理を繰り返した結果、投入すべき全ての遊技球の振り分けは完了したことになるので、S831の処理で退避しておいた総投入個数カウンタ113kの値を復帰して(S840)、この投入個数振分処理を終了する。
また、S834の処理において、投入条ポインタ113nの値が示す投入リトライフラグ113o1〜113o3がオフであれば(S834:No)、その条に対応する投入装置521a〜521cを使用しての遊技球の投入は不可能である。よって、かかる場合には、その条に対応する投入装置521a〜521cへの遊技球の振り分けを行わないように、S835及びS836の処理をスキップすると共に、その条に対応した各情報や値を初期化して(S837)、処理をS838へ移行する。S837の処理では、当該条の投入予定個数カウンタ113m1〜113m3、投入ソレノイド作動フラグ113p1〜113p3や、投入遊技球カウンタ113q1〜113q3などの、遊技球の投入実行処理で使用される情報や値が初期化される。
このように、投入すべき遊技球を、3台の投入装置521a〜521cに対して1ずつ振り分けるので、3台の投入装置521a〜521cで投入する遊技球の数をほぼ均等にすることができる。よって、3台の投入装置521a〜521cを同時に使用して投入を開始した場合に、その投入を短時間で終了することができる。投入すべき遊技球を、いずれかの投入装置521a〜521cに数多く振り分けると、その投入装置521a〜521cでの投入に長時間を要し、全体の投入時間が長くなるからである。
また、投入すべき遊技球は、3台の投入装置521a〜521cのうち、遊技機1の本体側に配設される投入装置521c,521b,521aほど、その数が多くなるように振り分けられる。図7に示す上皿36の最低位である奥右側領域R3は、領域R1側が高く、遊技機1側が低く傾斜して形成されている。よって、上皿36内の遊技球は、奥右側領域R3の遊技機1側の側面に沿って案内通路371〜373へ案内され易く構成されている。従って、遊技球は、遊技機1の本体側の案内通路371〜373ほど通過し易く構成されるので、投入する遊技球の振り分けを遊技機1の本体側に配設される投入装置521a〜521cほど多くすることで、遊技球の投入をスムースに行うことができるのである。かかる遊技球の振り分け方式は、上皿36内の遊技球が数少なくなった場合にも、遊技球の投入をスムースに行うことができる。遊技球が流入し易い案内通路373に連通する投入装置521cに、多くの数の遊技球を振り分けるからである。
図27に戻って説明する。投入個数振分処理(S813)の実行後は、投入タイマ割込実行フラグ113sの状態を確認する(S814)。投入タイマ割込実行フラグ113sがオンされていれば(S814:Yes)、投入条ポインタ113nへ3を書き込んでこれを初期化し(S815)、その上で、図29に示す投入実行処理を実行する(S816)。
図29は、投入実行処理を示したフローチャートである。投入実行処理(S816)は、投入個数振分処理(S813)によって、各投入装置521a〜521cに対して振り分けられ、その後、各投入装置521a〜521cによって投入が開始された遊技球の個数をカウントすると共に、その投入の終了を管理するための処理である。各投入装置521a〜521cでは、自己の条に対応する投入予定個数カウンタ113m1〜113m3に記憶される個数の遊技球の投入が行われる。
投入実行処理では、まず、当該条の投入遊技球カウンタ113q1〜113q3の値を確認し(S851)、その値が0であれば(S851:Yes)、既に当該条に対応する投入装置521a〜521cによる投入動作は終了しているので、この投入実行処理を終了する。なお、当該条の投入ソレノイド作動フラグ113p1〜113p3は、当該条の投入予定個数カウンタ113m1〜113m3の値が0になるタイミングでオフされるので(S863参照)、かかる場合には、当該条の投入ソレノイド534a〜534cは、既にオフされている(図27のS819参照)。
当該条の投入遊技球カウンタ113q1〜113q3の値が0でなければ(S851:No)、上皿36に貯留されている遊技球を下皿41へ返却するための返却レバー38の操作中であるか否かを確認する(S852)。返却レバー38の操作は、返却レバー検出スイッチ38aの出力信号によって確認することができる。返却レバー38の操作中でなければ(S852:No)、当該条の投入センサユニット(Wセンサ)550a〜550cの出力に変化があるかを確認し(S853)、変化がなければ(S853:No)、遊技球の投入状態に変化がないので、S854からS862の各処理の実行をスキップして、処理をS871へ移行する。一方、当該条の投入センサユニット550a〜550cの出力に変化があれば(S853:Yes)、投入センサユニット状態監視処理が実行される(S854)。
ここで、図30及び図31を参照して、S854の処理で実行される投入センサユニット状態監視処理について説明する。図30は、図29の投入実行処理の中で実行される投入センサユニット状態監視処理のフローチャートである。図31は、第1及び第2センサの出力状態を示した図である。なお、図31(a)は、遊技球が投入センサユニット550a〜550cを正常に通過した場合の出力状態を示しており、図31(b)は、遊技球が投入センサユニット550a〜550cを通過する際に異常が発生した場合の出力状態を示している。
投入センサユニット状態監視処理が実行されると、S921〜S924の処理によって、当該条の投入状態カウンタ113t1〜113t3の値が確認される(S921〜S924)。
まず、当該条の投入状態カウンタ113t1〜113t3の値が0である場合について説明する。当該条の投入状態カウンタ113t1〜113t3の値が0であれば(S921:No、S922:No、S923:No、S924:No)、第1センサ(発光素子556a11と受光素子556a12との組み合わせからなるセンサ)の出力状態がオン(Hレベル)であるか否かが確認される(S925)。第1センサの出力状態がオンでなければ(S925:No)、遊技球の通過が開始されていないので、当該条の投入状態カウンタ113t1〜113t3の値に0を設定して(S926)、本処理を終了する。図31(a)では、第1センサの出力状態がLレベルとなる状態0が対応する。
また、第1センサの出力状態がオンであれば(S925:Yes)、第2センサ(発光素子556a21と受光素子556a22との組み合わせからなるセンサ)がオン(Hレベル)であるか否かが確認される(S927)。第2センサの出力状態がオンでなければ(S927:No)、当該条の投入状態カウンタ113t1〜113t3の値に1を設定し(S928)、本処理を終了する。第2センサの出力状態がオフであると、第1センサの出力状態のみがオンしているので、遊技球が通過開始された状態となる。図31(a)では、第1センサの出力がHレベルとなり、第2センサの出力がLレベルとなる状態1が対応する。
一方、S927の処理で確認した結果、第2センサの出力状態がオンであれば(S927:Yes)、当該条の投入状態カウンタ113t1〜113t3の値に2を設定し(S929)、本処理を終了する。第2センサの出力状態がオン(Hレベル)となると、第1及び第2センサの出力状態の両方がオンしているので、遊技球が通過途中となる。図31(a)では、第1及び第2センサの出力状態の両方がHレベルとなる状態2が対応する。
S921〜S924の処理で確認した結果、当該条の投入状態カウンタ113t1〜113t3の値が1であれば(S921:No、S922:No、S923:No、S924:Yes)、既に、第1センサの出力状態はオンであるので、S925の処理を行わずにS927の処理へ移行し、第2センサの出力状態を確認する(S927)。S927では、上述したように、第2センサの出力状態がオフのままであれば(S927:No)、当該条の投入状態カウンタ113t1〜113t3の値に1を設定すると共に(S928)、第2センサの出力状態がオンに変化していれば(S927:Yes)、当該条の投入状態カウンタ113t1〜113t3の値に2を設定する(S929)。
S921〜S924の処理で確認した結果、当該条の投入状態カウンタ113t1〜113t3の値が2であれば(S921:No、S922:No、S923:Yes)、第1及び第2センサの出力状態がオンとなった後なので、さらに遊技球の通過が継続されて第1センサの出力状態がオフ(Lレベル)となった否かを確認する(S930)。第1センサの出力状態がオンのままであれば(S930:Yes)、遊技球の通過状態に変化がないので、そのまま本処理を終了し、第1センサの出力状態がオフに変化していれば(S930:No)、当該条の投入状態カウンタ113t1〜113t3の値に3を設定して(S931)、本処理を終了する。第1センサの出力状態がオフとなり、第2センサの出力状態のみがオンとなった状態では、遊技球の通過が正常に行われている。図31(a)では、第2センサの出力状態のみがHレベルとなる状態3が対応する。
S921〜S924の処理で確認した結果、当該条の投入状態カウンタ113t1〜113t3の値が3であれば(S921:No、S922:Yes)、第2センサの出力状態のみがオンとなっているので、遊技球の通過が継続され第2センサの出力状態がオフとなったか否かを確認する(S932)。第2センサの出力状態がオフに変化していれば(S932:No)、遊技球の通過が正常に行われ通過完了したことになるので、当該条の投入状態カウンタ113t1〜113t3の値に初期値として0を設定し(S926)、本処理を終了する。図31(a)では、第1及び第2センサの出力状態がLレベルとなる状態0が対応する。
一方、第2センサの出力状態がオンのままであれば(S932:Yes)、再度、第1センサの出力状態がオンされたか否かを確認する(S933)。これは、第2センサの出力状態がオフとなる前に、第1センサの出力状態がオンとなる場合は、正常な遊技球の通過では発生しないので、何らかの異常が発生していることが考えられる。そのため、S933の処理で、再度第1センサの出力状態を確認している。特に、発生した異常としては、発光素子556a11から発光された光が、投入ゲート部材530a〜530cの表面で反射して受光素子556a12が受光してしまった場合である。
よって、S933の処理で確認した結果、第1センサの出力状態がオフのままであれば(S933:No)、正常に遊技球の通過が行われているので、そのまま本処理を終了し、第1センサの出力状態がオンに変化していれば(S933:Yes)、当該条の投入状態カウンタ113t1〜113t3の値に4を設定し(S934)、本処理を終了する。なお、上述したように、本実施形態の投入ゲート部材530a〜530cは、投入センサユニット550a〜550cの光路に向かい合った面(爪部532a〜532cの表面)に、断面形状略V字状となる凹部532a1が形成され、投入ゲート部材530a〜530cの表面で光が反射することを低減し、さらに、通過開始を検出する基準値lm1と通過完了を検出する基準値lm2とに差を設けているので、投入状態カウンタ113t1〜113t3の値が4が設定されることはほぼない。よって、投入状態カウンタ113t1〜113t3の値に4が設定される場合には、投入センサユニット550a〜550cの位相変化に異常が発生した場合の他、投入センサユニット550a〜550cに故障が発生した場合も考えられる。
S921〜S924の処理で確認した結果、当該条の投入状態カウンタ113t1〜113t3の値が4であれば(S921:Yes)、既に、遊技球の投入に異常が発生しているので、S922以降の処理を行わずに、本処理を終了する。なお、異常の解除は、図29のエラー処理(S856)に対応して行われる解除操作が行われた場合に、投入状態カウンタ113t1〜113t3の値に0を設定することで行われる。具体的には、電源を一端落とし、電源を再投入して復帰操作が行われ、電源立上げ処理の初期化処理(図20参照、S101)により投入状態カウンタ113t1〜113t3の値に0が設定される。
なお、本実施例では、第1及び第2センサがオンした後に第1センサのみオフとなった後(投入状態カウンタ113t1〜113t3の値が3の状態)に第1センサがオンに変化した場合に投入状態カウンタ113t1〜113t3の値に4を設定する一例を述べたが、その他に、投入状態カウンタ113t1〜113t3の値が0の状態(第1及び第2センサ共にオフの状態)で、第1センサがオンに変化する前に第2センサがオンに変化した場合に異常の発生として投入状態カウンタ113t1〜113t3の値に4を設定しても良い。この場合、S926の処理の後に第2センサがオンであるか否かを判断する処理を追加し、第2センサがオンであればS934の処理へ移行し、第2センサがオフであれば本処理を終了するものとしても良い。また、投入状態カウンタ113t1〜113t3の値が1の状態(第1センサがオンした後に第2センサがオンしていない状態)で、第2センサがオンに変化する前に第1センサがオフに変化した場合に異常の発生として投入状態カウンタ113t1〜113t3の値に4を設定しても良い。この場合、S928の処理の後に第1センサがオンであるか否かを判断する処理を追加し、第1センサがオフであればS934の処理へ移行し、第1センサがオンであれば本処理を終了するものとしても良い。また、投入状態カウンタ113t1〜113t3の値が2の状態(第1及び第2センサが共にオンした状態)で、第1センサがオフに変化する前に第2センサがオフに変化した場合に異常の発生として投入状態カウンタ113t1〜113t3の値に4を設定しても良い。この場合、S928の処理の後に第2センサがオンであるか否かを判断する処理を追加し、第2センサがオフであればS934の処理へ移行し、第2センサがオンであれば本処理を終了するものとしても良い。即ち、正常に遊技球が通過した場合と異なる順序で、第1及び第2センサの状態が変化した場合は、センサの異常が考えられるので、投入状態カウンタ113t1〜113t3の値に4を設定して異常発生としても良い。
図29に戻って説明する。S854の投入センサユニット状態監視処理が終わると、当該条の投入状態カウンタ113t1〜113t3の値が4であるか否かが確認される(S855)。当該条の投入状態カウンタ113t1〜113t3の値が4であれば(S855:Yes)、上述したように、何らかの異常が発生しているので、エラー処理を実行して、位相異常のエラー発生を報知する(S856)。なお、S855及びS856の処理を投入センサユニット状態監視処理内で実行しても良い。即ち、S934(図30参照)の処理において投入状態カウンタ113t1〜113t3の値に4を設定するので、このS934の処理に代えて、S856のエラー処理を実行するものとしても良い。
前述した通り、投入センサユニット550a〜550cは、発光素子556a11,556a21および受光素子556a12,556a22で構成される第1及び第2センサが、上下2段に2組設けられたものである。S855の処理では、後述する投入センサユニット状態監視処理(S854)において、第1及び第2センサの出力状態の変化に応じて投入状態カウンタ113t1〜113t3に記憶された値が、遊技球の投入異常(位相異常)である4であるか否かを確認している。S856のエラー処理は無限ループとなっており、該エラーは遊技機1をリセットすることによってのみ解消できる。よって、遊技場の店員等に該エラーの発生を確実に報せることができる。
このように、投入センサユニット550a〜550cの出力信号に異常が発生した場合には、エラー処理を無限ループし、遊技の進行をストップする。例えば、遊技球やその他ダミー被検出物にひも等を付けて上下させることにより、あたかも複数の遊技球が投入されたように偽装するなどの不正行為がある。しかし、その不正行為によってエラーが発生すると、遊技者は以降の遊技を続行することができないので、不正行為を継続し得ず、故に不正行為の実行を未然に防ぐことができる。
S855の処理において、当該条の投入状態カウンタ113t1〜113t3の値が4以外であれば(S855:Yes)、遊技球の投入は正常なので、かかる場合には、更に、投入された遊技球が当該条の投入センサユニット550a〜550cの通過を完了したか否かを確認する(S857)。S857の処理では、投入状態カウンタ113t1〜113t3の値が0〜3に変化し、再度0となった場合を、遊技球の投入が正常に行われたものと判断する。遊技球が当該条の投入センサユニット550a〜550cの通過を完了していれば(S857:Yes)、遊技球の投入を1個検出したものとして、総投入個数カウンタ113kおよび当該条の投入予定個数カウンタ113m1〜113m3の値をそれぞれ1ずつ減算し、投入済個数カウンタ113jの値を1加算する(S858)。そして、当該条の投入予定個数カウンタ113m1〜113m3の値を確認し(S859)、その値が0であれば(S859:Yes)、当該条で投入予定の遊技球が全て投入完了したこととなるので、当該条の投入ソレノイド作動フラグ113p1〜113p3をオフして(S863)、この投入実行処理を終了する。一方、S859の処理で当該条の投入予定個数カウンタ113m1〜113m3の値が0以外であれば(S859:No)、S871の処理へ移行する。
S857の処理において、遊技球が当該条の投入センサユニット550a〜550cの通過を完了していなければ(S857:No)、即ち、当該条の投入状態カウンタ113t1〜113t3の値が1〜3の間であれば、遊技球は通過開始されたが通過完了していない状態なので、遊技球の通過の開始か否かを確認する(S860)。遊技球の通過の開始は、投入センサユニット550a〜550cの上下2段のセンサがいずれも遊技球を検出しない状態から、上段の第1センサのみが遊技球を検出する状態に遷移した場合に確認することができる。即ち、当該条の投入状態カウンタ113t1〜113t3の値が0から1に変化した否かで確認することができる。遊技球の通過の開始でなければ(S860:No)、処理をS871へ移行する。
S860の処理において、遊技球の通過の開始が検出されれば(S860:Yes)、その通過開始された遊技球の次の遊技球の通過開始が検出されるまでの最大の待ち時間(タイムアウト時間)を設定するために、当該条の投入遊技球カウンタ113q1〜113q3の値に150をセットする(S861)。その後、当該条の投入予定個数カウンタ113m1〜113m3の値を確認し(S862)、その値が1でなければ(S862:No)、この投入実行処理を終了する。なお、本実施形態では、上皿36内に遊技球がある状態において1の遊技球の通過開始が確認されてから次の遊技球が正常に通過開始するまでの時間および最後の遊技球が通過開始されてからその最後の遊技球が通過完了するまでの時間が約10msであり、この10msより十分余裕を持った時間として300msが最大の待ち時間(第2所定時間)に設定される。第2所定時間に十分余裕の持った時間を設定するのは、上述したように、遊技球の流下時に生じるばたつきを考慮しているからである。また、S861の処理で、当該条の投入遊技球カウンタ113q1〜113q3に150をセットするのは、上述したように、投入実行処理が2ms毎に繰り返し実行されるからである。なお、上述したように、第1所定時間には360msが設定され(S835)、第2所定時間には300msが設定されている(S861)。これは、遊技球が止まった状態から投入ゲート部材530a〜530cが開放されて動作(流下)開始する場合に対して、遊技球が連続して流下している状態で次の遊技球が通過開始する場合の方が短い時間で遊技球が通過できるからであり、そのため第1所定時間に対して第2所定時間の方が60ms短く設定される。なお、第1所定時間と第2所定時間とを同じ時間に設定するものとしても良い。
一方、S862の処理において、当該条の投入予定個数カウンタ113m1〜113m3の値が1であれば(S862:Yes)、その通過を開始した遊技球は、その投入装置521a〜521cにおいて、投入されるべき最後の1個の遊技球である。よって、かかる場合には、それ以降、遊技球が投入されることを防止するために、当該条の投入ソレノイド作動フラグ113p1〜113p3をオフする(S863)。これにより、図20のS819の処理によって、該当する投入装置521a〜521cの投入ソレノイド534a〜534cがオフされ、投入ゲート部材530a〜530cによって遊技球の投入通路526a〜526cが閉鎖され、その投入装置521a〜521cにおける投入動作が終了する。
S871の処理では、カウンタの減算処理が実行される。このカウンタ減算処理は、投入遊技球カウンタ113q1〜113q3の値から1を減算する処理である。このカウンタ減算処理が実行される毎に、投入遊技球カウンタ113q1〜113q3の値が1減算され、投入遊技球カウンタ113q1〜113q3の値が0となった場合に、設定された時間(タイムアウト時間)が計測されたこととなる。なお、カウンタ減算処理では、投入遊技球カウンタ113q1〜113q3のカウント値が1以上である場合のみ減算処理を行い、カウント値が0である場合にはそれ以上の減算処理を行わないよう構成されている。
S871のカウンタ減算処理が終わると、当該条の投入遊技球カウンタ113q1〜113q3の値を確認し(S872)、その値が0でなければ(S872:No)、今回の投入実行処理を終了する。投入遊技球カウンタ113q1〜113q3は、最初の遊技球の投入開始を検出するまでのタイムアウト時間(第1所定時間)、1の遊技球の投入開始の検出から次の遊技球の投入開始を検出するまでのタイムアウト時間(第2所定時間)、或いは、第1所定時間または第2所定時間が経過した後にも遊技球の通過を確認するためのタイムアウト時間(第3所定時間)を計時するカウンタである。よって、該タイマ113q1〜113q3の値が0でなければ、未だタイムアウト時間には至っていないので、かかる場合には、正常に、今回の投入実行処理を終了する。
一方、S872の処理において、当該条の投入遊技球カウンタ113q1〜113q3の値が0であれば(S872:Yes)、特に、当該条の投入装置521a〜521cにおいて、遊技球の投入間隔が長過ぎて、或いは、最初の遊技球の投入までの時間が長すぎてタイムアウトとなった場合である。そこで、通過開始が検出された遊技球が正確に投入完了したか否かを確認するために、投入センサユニット550a〜550cの通過途中であるか否かを確認し(S873)、当該条の投入状態カウンタ113t1〜113t3の値が1〜3の間であれば、通過途中となるので(S873:Yes)、遊技球が何らかの原因で投入センサユニット550a〜550c内に詰まっている(滞留している)。かかる場合には、エラー処理を実行して、遊技球の滞留エラーの発生を報知する(S874)。S874のエラー処理は無限ループとなっており、該エラーは、遊技球の滞留状態を解消した上で、遊技機1をリセットすることによって解消できる。なお、かかる遊技球の滞留エラーを、その滞留状態の解除によって解消するように構成しても良い。以上のように、S872の処理においてタイムアウトが確認された(S872:Yes)直後に、遊技球が正常に通過完了したか否かの確認をしている(S873)ので、設定したタイムアウト時間(360ms又は300ms)に対して誤差が少ない状態で、遊技球が通過完了したか否かを確認することができる。また、タイムアウトが確認された場合は、投入実行処理が終了するタイミングなので、遊技球の投入に伴った処理が行われた後で異常検出を行うことができる。ここで、本実施形態では、最後の遊技球の通過開始が確認されると(S862:Yes)、その最後の遊技球の通過完了が確認される前に、当該条の投入ソレノイド作動フラグ113p1〜113p3をオフするので(S863)、投入ソレノイド作動フラグ113p1〜113p3をオフしたら直ぐに、投入予定個数が投入されたと判断して遊技球投入処理(S201)を終了することもできる。しかし、投入ソレノイド作動フラグ113p1〜113p3をオフして遊技球投入処理を終了すると、最後の遊技球が確実に投入完了したか否かを確認することができない。最後の遊技球の投入完了を確認でいないと、投入予定個数の遊技球が未投入であるのに遊技が開始されるのでホールに損失を与えてしまったり、遊技球が通路に詰まってしまった状態で遊技が継続されるなどの問題がある。そこで、投入実行処理が終了するタイミングで、遊技球が通過途中であるか否かを確認することで、遊技球が確実に投入されたことを確認できると共に、異常検出も早期に検出することができる。
S873の処理で、エラーが検出されなかった場合には(S873:Yes)、即ち、当該条の投入状態カウンタ113t1〜113t3の値が0であれば、当該条の投入ソレノイド作動フラグ113p1〜113p3の状態を確認し(S875)、該フラグ113p1〜113p3がオフであれば(S875:No)、当該投入装置521a〜521cにおける遊技球の投入がすべて終了した場合であるので、投入実行処理を終了する。一方、S875の処理において、当該条の投入ソレノイド作動フラグ113p1〜113p3がオンであれば(S875:Yes)、遊技球の投入間隔が長過ぎてタイムアウトとなった場合である。タイムアウトは、遊技球が投入センサユニット550a〜550c内に詰まっている(滞留している)場合か、遊技球が投入装置521a〜521cを通過しない場合に生じる。かかる場合には、投入するべき遊技球が上皿に36に無いか、上皿36に遊技球があっても、遊技球が上皿36上で詰まる(停留する)などして、該当する投入装置521a〜521cの投入通路526a〜526cへ遊技球が流れない場合である。よって、当該条の投入ソレノイド作動フラグ113p1〜113p3および当該条の投入リトライフラグ113o1〜113o3をそれぞれオフし、さらに当該条の投入遊技球カウンタ113q1〜113q3の値を50にセットし(S876)、投入実行処理を終了する。
S876の処理で、投入遊技球カウンタ113q1〜113q3に50をセットしているのは、投入通路526a〜526cを閉鎖するよう投入ゲート部材530a〜530cが制御されても、投入ゲート部材530a〜530cが開放状態から閉鎖状態へ動作する動作時間があるので、直ぐに投入通路526a〜526cが閉鎖されるわけではない。そこで、投入ゲート部材530a〜530cが動作した後も遊技球の通過を監視するために遊技球カウンタ113q1〜113q3の値に50がセットされる。また、投入ゲート部材530a〜530cが動作すると、その動作に伴って遊技球がスムーズに流下しない場合や、投入ゲート部材530a〜530cが投入通路526a〜526cとの間で遊技球を噛んでしまう場合がある。よって、スムーズに流下しない遊技球の通過などを監視するために100msに対応した50がセットされる。これにより、投入通路526a〜526cを閉鎖するよう投入ゲート部材530a〜530cを早期に動作させつつ、遊技球の投入が正常に行われたか否かの監視も行うことができる。なお、S873の処理がYesであった場合に、遊技球が詰まったことを外部に報知しても良い。外部への報知は、例えば、遊技機1に備えられたランプ6,7の点灯状態により示唆しても良いし、スピーカ8から音声を出力して示唆しても良いし、液晶表示ユニット81の画面に「遊技球無し」の画像を表示して示唆しても良い。外部への報知を行うことで、遊技者は、遊技球がないことを確認できるので、直ぐに遊技球を補充して遊技を開始することができる。さらに、S809の処理がNoの場合は、上皿36に遊技球が無い状態なので、かかる場合にもランプ6,7、スピーカ8や液晶表示ユニット81を用いて「球なし状態」を外部に報知するものとしても良い。
また、S876の処理において、当該条の投入ソレノイド作動フラグ113p1〜113p3をオフすることにより、図27のS819の処理の実行により、該当する投入装置521a〜521cの投入ソレノイド534a〜534cをオフし、投入ゲート部材530a〜530cによって、その投入装置521a〜521cの投入通路526a〜526cを閉鎖する。また、当該条の投入リトライフラグ113o1〜113o3をオフすることによって、図27のS809:Yesの分岐で開始されるリトライ処理(再投入処理(S813〜S820))において、当該投入装置521a〜521cで投入を行わないように設定する。不具合のある投入装置521a〜521cで、再度、投入を試みても(リトライ処理を行っても)、結局、遊技球の投入を完了できないからである。なお、当該条の投入リトライフラグ113o1〜113o3がオフされるので、図27のS811の処理でNoの判定となり、必ずウェイト時間が確保される。
S852の処理において、返却レバー38の操作中であれば(S852:Yes)、直ちに、すべての投入ソレノイド534a〜534cをオフして(S881)、すべての投入装置521a〜521cの投入通路526a〜526cを閉鎖する。返却レバー38の操作によって、排出ゲート部材540がスライドして、その開口部542a〜542cが入口通路522a〜522cと連通し、すべての排出通路527a〜527cが開放される。よって、上皿36上の遊技球は、各排出通路527a〜527cを介して、下皿41へ排出される。
次の動作への以降時間を少なくとも370ms確保するために、投入禁止タイマ113rに370msをセットする(S882)。再度、返却レバー38の操作があるか確認し(S883)、返却レバー38の操作があれば(S883:Yes)、処理をS882へ移行して、投入禁止タイマ113rへ370msを再セットする。一方、返却レバー38の操作がなければ(S883:No)、投入禁止タイマ113rの値を確認する(S884)。投入禁止タイマ113rの値が0でなければ(S884:No)、次の動作を実行できないので、処理をS883へ移行して、返却レバー38の操作の有無を確認する。
投入禁止タイマ113rの値が0になれば(S884:Yes)、この投入実行処理(S815)を含め、遊技球投入処理(S201)を一旦終了するために、全条の投入予定個数カウンタ113m1〜113m3の値を0クリアし、全条の投入ソレノイド作動フラグ113p1〜113p3をオフし、総投入個数カウンタ113kの値を0クリアし、投入条ポインタ113nの値を1とし、全条の投入遊技球カウンタ113q1〜113q3をオフして(S885)、その後、投入球の払出処理を実行した後に(S886)、投入実行処理を終了する。投入球の払出処理は、既に投入済みの遊技球がある場合に、その投入済みの遊技球を上皿36又は下皿41に払い出す処理である。即ち、投入球の払出処理は、投入済個数カウンタ113jの値を確認し、投入済個数カウンタ113jの値が0より大きい場合に、その投入済個数カウンタ113jの値に対応した数分の遊技球を払い出す。また、S885の処理は、遊技球投入処理を初期状態にする処理であり、特に全条の投入遊技球カウンタ113q1〜113q3をオフすることにより、図27のS820の処理で即座にYesと判別されるので、投入実行処理を早期に終了することができる。また、全条の投入遊技球カウンタ113q1〜113q3の値が0となり(S820:Yes)、S810の処理で総投入個数カウンタ113kが0となるので(S810:Yes)、遊技球投入処理(S201)が終了する。
図27に戻って説明する。投入実行処理(S816)の終了後は、投入条ポインタ113nの値を確認し(S817)、その値が1でなければ(S817:No)、投入条ポインタ113nの値を1減算して(S818)、処理をS816へ移行し、再度、投入実行処理を行う。投入実行処理は投入条ポインタ113nの値を3にして開始されるので(S815参照)、これにより、投入実行処理は、投入条ポインタ113nの値を3,2,1としてそれぞれ実行される。故に、3台の投入装置521a〜521cに対して、521c,521b,521aの順に投入実行処理がそれぞれ実行される。
投入条ポインタ113nの値が1であれば(S817:Yes)、全条の投入ソレノイド作動フラグ113p1〜113p3の状態に応じて、投入ソレノイド534a〜534cをオン又はオフする(S819)。前述した通り、投入ソレノイド534a〜534cがオンされると、そのオンされた投入装置521a〜521cによって遊技球の投入が開始され、逆に、投入ソレノイド534a〜534cがオフされると、そのオフされた投入装置521a〜521cにおいて遊技球の投入動作が終了する。
このようにS819の処理により、全条の投入ソレノイド作動フラグ113p1〜113p3の状態に応じて、各投入装置521a〜521cの状態が同時に変化するので、各投入装置521a〜521cにおいて、遊技球の投入動作を同時に開始することができる。各投入装置521a〜521cにおいて、遊技球の投入動作を同時に開始することにより、投入動作を別々に開始する場合に比べて、投入動作の総所要時間を短時間にできる。よって、投入動作を短時間で終了させて、遊技をスムースに進行させることができる。
全条の投入遊技球カウンタ113q1〜113q3の値を確認し(S820)、その値がすべて0でなければ(S820:No)、投入された遊技球の数は本来の予定個数に達していない。よって、かかる場合には、投入タイマ割込実行フラグ113sをオフし(S821)、その後、処理をS814へ移行して、前述したS814〜S819の各処理を繰り返す。なお、S814の処理では、投入タイマ割込実行フラグ113sがオンされるまで(S814:No)、以降の処理の実行を待機する。これは、同一の条について(投入条ポインタ113nの値を同一にして)、投入実行処理を連続して行うと、1個の遊技球の投入を、2個以上の投入として誤って検出することがあるからである。
全条の投入遊技球カウンタ113q1〜113q3の値が0であれば(S820:Yes)、予定された個数の遊技球の投入は終了したか、リトライ処理(S813〜S820)への移行であるので、処理をS809へ移行する。S809の処理では、全ての投入リトライフラグ113o1〜113o3がオフであれば(S809:No)、いずれの投入装置521a〜521cによっても、遊技球の投入動作を行うことはできないので、かかる場合には、この遊技球投入処理を終了する。
いずれかの投入リトライフラグ113o1〜113o3がオンであれば(S809:Yes)、総投入個数カウンタ113kの値を確認し(S810)、その値が0であれば(S810:Yes)、投入すべき個数の遊技球はすべて投入されたので、かかる場合には、この遊技球投入処理を終了する。
なお、総投入個数カウンタ113kの値が0でなければ(S810:No)、遊技球の投入を再度行う必要がある(リトライ処理をする必要がある)。よって、かかる場合には、少なくとも1の条に対応した投入リトライフラグ113o1〜113o3が0となるので(S811:No)、リトライ処理を実行する前に、ウェイト(本実施形態では80ms)処理を行い(S812)、その後、リトライ処理(S813〜S820)を実行する。
図32は、主制御装置110で定期的に実行されるタイマ割込処理のフローチャートであり、主制御装置110のMPU111により、例えば1.49msecごとにタイマ割込みが発生する。
先ず、S901に示すレジスタ退避処理では、MPU111内の全レジスタの値をRAM113のスタックエリアに退避する(S901)。その後、停電フラグ113hがオンされているか否かを確認し(S902)、停電フラグ113hがオンされていれば(S902:Yes)、停電時処理を実行する(S903)。停電時処理については、図33を参照して後述する。停電時処理の実行後は、処理をS904へ移行する。また、S902の処理において、停電フラグ113hがオフされている場合には(S902:No)、処理をS904へ移行する。
S904では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う(S904)。S905では、MPU111自身に対して割込み許可を出す割込み終了宣言処理を行う(S905)。S906では、各リール82L,82M,82Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータ84L〜84Rを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う(S906)。S907では、入出力ポート114に接続された各種スイッチ(図18参照)の状態を監視するスイッチ読込み処理を行う(S907)。S908では、入出力ポート114に接続された各種センサ(図18参照)の状態を監視するセンサ監視処理を行う(S908)。S909では、各カウンタ(投入遊技球カウンタ113q1〜113q3を除く)やタイマの値を減算するタイマ減算処理を行う(S909)。S910では、遊技球のベット数や、払い出し個数をカウントした結果を外部端子板134へ出力するカウンタ処理を行う(S910)。
S911では、表示制御装置310へコマンドなどを送信するコマンド出力処理を行う(S911)。S912では、獲得球数表示器11およびゲーム数表示器12にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う(S912)。S913では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示器11,12へ出力して該当する数字や記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う(S913)。S914では、入出力ポート114からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う(S914)。払出制御装置210へのコマンドは、このポート出力処理によって出力される。
S915では、投入タイマ割込実行フラグ113sをオンする(S915)。S916では、先のS901にてスタックエリアに退避した各レジスタの値を、それぞれMPU111内の対応するレジスタに復帰させる(S916)。S917では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い(S917)、これらの処理により、この一連のタイマ割込処理を終了する。
図33は、停電時処理(S903)を示したフローチャートである。この停電時処理は、タイマ割込処理のうち、特にレジスタ退避処理の直後に行われるため、その他の割込み処理を中断することなく実行できる。従って、例えば各種コマンドの送信処理中、スイッチの状態(オンオフ)の読み込み処理中などのように、それぞれの処理に割り込んで、この停電時処理が実行されることはなく、かかるタイミングで実行されることをも考慮した停電時処理のプログラムを作成する必要がない。これにより停電時処理の処理プログラムを簡略化してプログラム容量を低減できる。なお、これは、前述した復電処理(図20のS110〜S117)の処理プログラムの簡略化をも可能にしている。
停電時処理(S903)では、まず、コマンド送信が終了しているか否かを判定する(S941)。送信が終了していなければ(S941:No)、停電時処理(S903)を終了して、図32のタイマ割込処理に復帰し、コマンド送信を終了させる。このように停電時処理の初期段階でコマンドの送信が完了しているか否かを判断し、送信が未完であるときには送信処理を優先し、単位コマンドの送信処理終了後に停電時処理(S903)を実行する構成とすることにより、コマンドの送信途中で停電時処理が実行されることをも考慮した停電時処理プログラムを構築する必要がなくなる。その結果、停電時処理プログラムを簡略化してプログラム容量を低減できる。
S941の処理において、コマンドの送信が完了している場合には(S941:Yes)、MPU111のスタックポインタの値をRAM113内に保存する(S942)。その後、停止処理として、RAM判定値をクリアすると共に入出力ポート114における出力ポートの出力状態をクリアし、全てのアクチュエータをオフ状態にする(S943)。更に、RAM判定値を算出し、RAM113内に保存する(S944)。RAM判定値とは、具体的にはRAM113のチェックサムの2の補数である。RAM判定値を保存することにより、RAM113のチェックサムは0となる。RAM113のチェックサムを0とした後、それ以後のRAM113のアクセスを禁止する(S945)。その後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグ113hが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号124aが出力されているか否かを確認し、停電信号124aが未出力となっていれば、停電状態から復旧したこととなるため、RAM113への書き込みを許可すると共に停電フラグ113hをオフして、図32のタイマ割込処理に復帰するように構成しても良い。この場合、停電信号124aの出力が継続していれば、そのまま無限ループに入る。
図34は、NMI割込処理を示したフローチャートである。停電の発生などによって電源が遮断されると、電源装置120の停電監視回路124から主制御装置110に対して停電信号124aが出力される。停電信号124aは、主制御装置110のMPU11のNMI端子に入力されるので、MPU11が停電信号124aを入力すると、即座に、このNMI割込処理が実行される。
NMI割込処理では、MPU111の各レジスタをスタックエリアへ退避し(S1001)、停電フラグ113hをオンする(S1002)。退避した各レジスタを復帰して(S1003)、このNMI割込処理を終了する。なお、レジスタの退避及び復帰処理(S1001,S1003)は、停電フラグ113hのオンに使用されるレジスタについてのみ行われるので、NMI割込処理を短時間で終了することができる。
また、電源装置120の電源部121は、図32のNMI割込み処理及び図31の停電時処理を実行するのに十分な時間、制御系の駆動電圧として使用される安定化電圧(5ボルト)の出力を保持できるように構成されている。本実施形態では、30msecの間、駆動電圧が出力され続ける。
以上、説明したように、本実施形態の遊技機1は、3台の投入装置521a〜521cを備え、その3台の投入装置521a〜521cにほぼ均等に遊技球を振り分けることができる。よって、遊技球の投入を3台(複数)の投入装置521a〜521cで同時に行うことができるので、遊技球の投入を早期に終わらせることができる。従って、ベットスイッチ35の操作に連続してスタートレバー31を操作して、遊技を開始することができるので、遊技の進行をスムースに行うことができる。
また、投入装置521a〜521cに振り分けられたそれぞれの遊技球のうち、最後の遊技球の投入開始が投入センサユニット550a〜550cにより検出されると、投入ソレノイド作動フラグ113p1〜113p3がオフされて(S863)、投入ゲート部材530a〜530cによって遊技球の投入通路526a〜526が閉鎖されるので、それ以降に遊技球が通過することを確実に防止することができる。
また、投入センサユニット550a〜550cにより遊技球の通過が確認されると、その遊技球が通過完了するのに十分余裕を持ったタイムアウト時間が投入遊技球カウンタ113q1〜113q3にセットされ(S861)、その投入遊技球カウンタ113q1〜113q3の値が0となった場合(投入実行処理が終了するタイミング)に(S872:Yes)、遊技球が正常に投入完了されたか否かを確認しているので、繰り返し実行される投入実行処理(S816)の1サイクルの処理内で異常発生を確認できる。よって、時間的誤差が少ない状態で異常発生を確認できる。
次に、図35から図41を参照して、払出制御装置210で実行される各処理について説明する。図35は、払出制御装置110において、電源投入後に実行される電源立ち上げ処理を示したフローチャートである。
電源立ち上げ処理が実行されると、まず、初期設定が実行される(S1101)。初期設定では、MPU211のレジスタ群や、I/O装置等に対する各種の設定が行われる。初期設定が終わると、RAM213のアクセスが許可され(S1102)、外部割込みベクタが設定される(S1103)。その後、RAM213の全ての領域を0にクリアし(S1104)、RAM213の初期値を設定し(S1105)、MPU211の周辺デバイスの初期設定を行う(S1106)。S1101〜S1106の処理で各種設定が終わると、割込み許可を設定し(S1107)、遊技球払出処理を繰り返し実行する(S1108)。
ここで、説明の便宜上、まず、図41の外部割込処理、図39のタイマ割込処理、図40の球有り設定処理の順番で説明し、その後、図36から図38を参照して、遊技球払出処理について説明する。
図41は、外部割込処理を示したフローチャートである。外部割込処理は、払出制御装置210が外部からのコマンドを受信した場合に実行される。外部割込処理が実行されると、まず、受信したコマンドをRAM213に記憶し(S1501)、何らかのコマンドを受信したことを記憶するために、コマンド受信フラグ213aをオンして(S1502)、外部割込処理を終了する。
図39は、タイマ割込処理を示したフローチャートである。タイマ割込処理は、例えば、2ms毎に実行される。タイマ割込処理が実行されると、コマンド受信フラグ213aがオンされているか否かが確認され(S1301)、コマンド受信フラグ213aがオフであれば(S1301:No)、S1306の処理へ移行する。一方、S1301の処理で、コマンド受信フラグ213aがオンであれば(S1301:Yes)、何らかのコマンドを受信しているので、S1501の処理でRAM213に記憶したコマンドを読み出し(S1302)、コマンド受信フラグ213aをオフする(S1303)。その後、S1302の処理で読み出したコマンドが賞球コマンドであるか否かが確認され(S1304)、賞球コマンドでなければ(S1304:No)、S1306の処理へ移行し、賞球コマンドであれば(S1304:Yes)、その賞球コマンドに応じた賞球個数(払出個数)を賞球個数カウンタ213cに設定し(S1305)、S1306の処理へ移行する。
S1306の処理では、下皿満タン状態の設定がなされる。これは、オーバーフロー検出スイッチ223が200msの間継続して検出され「下皿満タン中」である場合には、下皿満タン状態が設定される。下皿満タン状態の設定が終わると、球有り設定処理が実行される(S1307)。この球有り設定処理について図39を参照して説明する。
図40は、球有り設定処理を示したフローチャートである。球有り設定処理が実行されると、貯留量検出スイッチ935a〜935dがオンされているか否かが確認され(S1401)、球通路931a〜931d内の全てに所定数(20個)以上の遊技球が貯留されているか否かが確認される。貯留量検出スイッチ935a〜935dの全てがオンされていれば(S1401:Yes)、貯留量検出スイッチ935a〜935dがオンされた状態が継続して2000ms経過したか否かが確認される(S1402)。S1402の処理で、貯留量検出スイッチ935a〜935dがオンされた状態が2000ms経過していれば(S1402:Yes)、球通路931a〜931d内それぞれに所定数以上の遊技球があるので、球有りフラグ213kをオンして(S1403)、球有り設定処理を終了する。S1402の処理で、貯留量検出スイッチ935a〜935dがオンされた状態が2000ms経過していなければ(S1402:No)、そのまま球有り設定処理を終了する。
一方、S1401の処理で、貯留量検出スイッチ935a〜935dのうち1つでもオフであれば(S1401:No)、貯留量検出スイッチ935a〜935dがオフされた状態が継続して200ms経過したか否かが確認され(S1404)。S1404の処理で、貯留量検出スイッチ935a〜935dがオフされた状態が200ms経過していれば(S1404:Yes)、球通路931a〜931d内に所定数以上の遊技球が貯留されていないので、球有りフラグ213kをオフして(S1405)、球有り設定処理を終了し、S1404の処理で、貯留量検出スイッチ935a〜935dがオフされた状態が200ms経過していなければ(S1404:No)、そのまま球有り設定処理を終了する。
よって、遊技球有り状態から遊技球無し状態へ移行する場合に比較して、遊技球無し状態から遊技球有り状態へ移行する場合の方が時間(1800ms)を多く要する。従って、上述したように、遊技球有り状態へ移行する条件を厳しくすることで、ノイズなどの影響により誤検出されることを低減できると共に、球通路931a〜931d内に遊技球が確実に貯留されるので、確実に遊技球の払い出しを行うことができる。また、球通路931a〜931d内に貯留される遊技球は、少なくとも80個以上あり、1回の最大払出個数より多く貯留されるので、遊技球払出処理が実行されたとしても遊技球が足らないという理由で、遊技球が未払出となることを防止できる。
図39のタイマ割込処理に戻って説明する。タンク球無しの設定処理(S1307)が終わると、S1306及びS1307の処理で設定した状態が報知される(S1308)。S1308の処理では、「下皿球満タン中」の場合に、音声によりその旨を遊技者に知らせたり、液晶表示ユニット81によりその旨を遊技者に知らせたりする。また、タンク910内に遊技球が貯留されてない場合にも、音声や液晶表示ユニット81によりその旨を遊技者に知らせたりする。なお、下皿球無し中やタンク910内に遊技球が貯留されている場合には、報知を行わない。
S1308の処理で状態報知が終わると、賞球払出不可状態か否かが確認される(S1309)。賞球払出不可状態とは、貸球の払い出しが現在実行中である場合である。S1309の処理で確認した結果、賞球払出不可状態であれば(S1309:Yes)、S1312の処理へ移行し、賞球払出不可状態でなければ(S1309:No)、賞球個数カウンタ213cの値が0であるか否かが確認される(S1310)。S1310の処理で賞球個数カウンタ213cの値が0であれば(S1310:Yes)、賞球コマンドに基づいて払い出す遊技球がないので、S1312の処理へ移行し、賞球個数カウンタ213cの値が0でなければ(S1310:No)、賞球コマンドに基づいて払い出す遊技球があるので、払出制御装置210において賞球の払い出しを行うために払出状態カウンタ213bに1を設定し(S1311)、S1312の処理へ移行する。
S1312の処理では、貸球払出不可状態であるか否かが確認される。貸球払出不可状態とは、賞球の払い出しが現在実行中である場合である。S1312の処理で確認した結果、貸球払出不可状態であれば(S1312:Yes)、S1315の処理へ移行し、貸球払出不可状態でなければ(S1312:No)、カードユニット20から貸球払出要求のコマンドを受信しているか否かを確認する(S1313)。S1313の処理で、貸球払出要求のコマンドを受信していなければ(S1313:No)、S1315の処理へ移行し、貸球払出要求のコマンドを受信していれば(S1313:Yes)、払出制御装置210において貸球の払い出しを行うために払出状態カウンタ213bに2を設定し(S1314)、S1315の処理へ移行する。
S1315の処理では、払出タイマ割込実行フラグ213jをオンし、タイマ割込処理を終了する。
賞球払出不可状態および貸球払出不可状態は、いずれか一方が不可状態となっていれば、他方は不可状態でないので、賞球か貸球のいずれか一方について遊技球の払い出しを行うことができる。よって、複数のコマンドに応じた遊技球の払い出しを同時に行わないので、遊技球の払出制御を簡略化することができる。また、遊技球の払い出しが行われていなければ、賞球払出不可状態および貸球払出不可状態の両者が不可状態とならないので、先に受信したコマンドに基づいて遊技球の払い出しを行うこととなる。
ここで、図36から図38を参照して、S1108の処理で実行される遊技球払出処理について説明する。図36は、図35の電源立ち上げ処理の中で実行される遊技球払出処理を示したフローチャートである。遊技球払出処理(S1108)は、通常ゲーム時には主制御装置110から送信される賞球コマンドに基づいた賞球数を払い出すと共に、貸球払出要求が入力された場合に25個の遊技球を払い出すための処理である。
遊技球払出処理(S1108)では、まず、球有りフラグ213kがオンされているか否かが判断され(S1201)、球有りフラグ213kがオフであれば(S1201:No)、ケースレール930の球通路931a〜931d内に所定数以上の遊技球が貯留されていない状態であり、遊技球の払い出しを行えないので、遊技球払出処理を終了する。一方、球有りフラグ213kがオンであれば(S1201:Yes)、遊技球の払い出しを行うためにS1202以降の処理へ移行する。よって、球通路931a〜931d内に所定数以上の遊技球が貯留されていない場合には、遊技球の払出処理が実行されないので、遊技球が未払出となることを防止できると共に、遊技球が無いために払出処理が終了せずに長期間継続して実行されることを防止することができる。
S1202の処理およびS1203の処理では、払出状態カウンタ213bの値が確認され、払出状態カウンタ213bの値が1でもなく2でもなければ(S1202:No、S1203:No)、遊技球を払い出す状態でないので、遊技球払出処理を終了する。上述したように、払出状態カウンタ213bの値は、1又は2がセットされるので(S1311、S1314)、1又は2以外の場合(例えば0)は、電源立ち上げ時の初期状態が考えられる。よって、払出状態カウンタ213bの値が1でもなく2でもなければ、払出状態カウンタ213bの値が1又は2になるまで、遊技球払出処理が開始されない。
また、払出状態カウンタ213bの値が1であれば(S1202:Yes)、賞球コマンドに基づいた遊技球の払い出しを行うので、S1305の処理で設定された賞球個数カウンタ213cの値を総払出個数カウンタ213dに設定する(S1204)。一方、払出状態カウンタ213bの値が2であれば(S1202:No、S1203:Yes)、総払出個数カウンタ213dの値に25を設定する(S1205)。総払出個数カウンタ213dの値に25を設定するのは、本実施形態では、貸球払出要求信号を1回受信する毎に、遊技球を25個ずつ払い出すからである。
S1204の処理またはS1205の処理で、総払出個数カウンタ213dの値が設定されると、第1条〜第4条払出リトライフラグ213g1〜213g4をそれぞれオンして(S1206)、2台の球払出ユニット941に設けられる計4つの球通路(2つの第1球通路943aと2つの第2球通路943b)のすべてについて、払出処理が行われるように初期設定し、S1207の処理へ移行する。なお、払出リトライフラグ213g1〜213g4をはじめ、4つの球通路にそれぞれ対応して、第1条〜第4条のフラグやカウンタが設けられているが、ケースレール930の球通路931aと連通する第1球通路943aに第1条が対応し、ケースレール930の球通路931bと連通する第2球通路943bに第2条が対応し、ケースレール930の球通路931cと連通する第1球通路943aに第3条が対応し、ケースレール930の球通路931dと連通する第2球通路943bに第4条が対応する。即ち、図15に示す払出装置940では、右奧側に位置する第1球通路943aが第1条に対応し、右奧側に位置する第2球通路943bが第2条に対応し、左手前側に位置する第1球通路943aが第3条に対応し、左手前側に位置する第2球通路943bが第4条に対応する。
S1206の処理が終わると、いずれかの払出リトライフラグ213g1〜213g4がオンされているか否かを確認し、全ての払出リトライフラグ213g1〜213g4がオフであれば(S1206:No)、エラー処理を実行して(S1208)、遊技球の未払出があることを報知する。S1208のエラー処理は無限ループとなっており、該エラーは、遊技機1をリセットすることによって解消される。なお、全ての払出リトライフラグ213g1〜213g4がオフである場合に遊技球の未払出となるのは、後述するが、各球通路943a,943bで正常に遊技球の払い出しが行われた場合には、払出リトライフラグ213g1〜213g4はオフされないからである。また、S1208の処理では、何らかの障害(遊技球無しや遊技球の詰まりなど)が各球通路943a,943bに発生しているので、遊技機1に備えられたランプ6,7の点灯状態によりエラーを示唆しても良いし、スピーカ8から音声を出力してエラーを示唆しても良いし、液晶表示ユニット81の画面に「払出異常」の画像を表示してエラー示唆しても良いし、外部出力端子に払出異常の信号を出力するものとしても良い。
S1208の処理で、いずれかの投入リトライフラグ213g1〜213g4がオンされていれば(S1208:Yes)、総払出個数カウンタ113dの値を確認し(S1209)、総払出個数カウンタ113dの値が0であれば(S1209:Yes)、遊技球払出処理を終了するために、S1210の処理へ移行する。S1210の処理では、払出状態カウンタ213bの値が確認され、払出状態カウンタ213bの値が2であれば(S1210:Yes)、貸出終了信号をカードユニット20に出力し(S1211)、S1212の処理へ移行する。一方、S1210の処理で、払出状態カウンタ213bの値が2でなければ(S1210:No)、貸球払出要求信号に基づく払い出しでないので、S1211の処理を行わずにS1212の処理へ移行する。S1212の処理では、次に払い出される遊技球が賞球か貸球か不明であるので、払出状態カウンタ213bの値に0を設定し(S1212)、遊技球払出処理を終了する。また、S1212の処理により、払出状態カウンタ213bの値に0が設定されると、賞球払出が許可状態となると共に貸球払出が許可状態となる。
なお、S1210の処理の前に、いずれかの払出リトライフラグ213g1〜213g4がオフされているか否かを確認し、1つでも払出リトライフラグ213g1〜213g4がオフであれば、球詰まりなどの異常が発生している可能性があるので、S1211の処理へ移行し、エラー処理を行うよう構成しても良い。即ち、払出装置940の球通路943a,943bのうち1の球通路が詰まっていれば、ケースレール930の球通路931a〜931dに80個以上の遊技球が貯留されていたとしても、遊技球の払い出しが確実に行えない場合がある。よって、かかる場合にもS1208のエラー処理を実行し、異常を解除するよう促すことで、遊技球の払い出しを確実に行うことができる。なお、本実施形態では、払出リトライフラグ213g1〜213g4がオフした球通路の隣の通路に遊技球を再度振り分けて遊技球の通過を行うので、球詰まりなどの異常が自然に解消される場合もあるが、かかる場合にもエラー処理を実行するものとしても良い。
S1209の処理で、総払出個数カウンタ213dの値が0でなければ(S1209:No)、全条の払出リトライフラグ213g1〜213g4がオンされているか否かを確認する(S1213)。上述したように、S1206の処理で全条の払出リトライフラグ213g1〜213g4がオンされるので、遊技球払出処理が最初に実行される場合には、全条の払出リトライフラグ213g1〜213g4がオンされていると確認され(S1213:Yes)、S1214のウェイト処理を行わずにS1215の払出個数振分処理へ移行する。一方、S1213の処理において、いずれかの払出リトライフラグ213g1〜213g4がオフされていれば(S1213:No)、後述するが、いずれかの条において遊技球の払い出しが滞ったこととなるので、遊技球を再振り分けする前に所定時間ウェイトした後に(S1214)、S1215の払出個数振分処理へ移行する。なお、本実施形態では、S1214の処理で実行されるウェイト時間は、80msである。このウェイト処理は、フリッカー944a1,944b1によって遊技球の球通路943a,943bが閉鎖された場合に、停留通路部943a2,943b2内にある遊技球のばたつきを抑制するために設けられている。
ここで、図37を参照して、S1215の処理で実行される払出個数振分処理について説明する。図37は、払出個数振分処理を示したフローチャートである。前述した通り、払出装置940は、2つの払出ユニット941で構成され、その払出ユニット941にそれぞれ第1球通路943aと第2球通路943bが形成されるので、計4つの球通路により、それぞれ遊技球の払い出しが行われる。よって、払出個数振分処理(S1215)は、4つの球通路943a,943bで均等に遊技球の払い出しを行うために、各球通路943a,943bがそれぞれ何個ずつ払い出すかの払出予定個数を振り分けるための処理である。
払出個数振分処理では、まず、総払出個数カウンタ213dの値をスタックエリアへ退避する(S1231)。次に、各球通路943a,943bでの払出予定個数を記憶する第1条〜第4条払出予定個数カウンタ213e1〜213e4の値をそれぞれ0クリアし(S1232)、更に、払出条ポインタ213fへ4を書き込んで初期化する(S1233)。払出条ポインタ213fは、4つの球通路943a,943bのうち、遊技機1の前面側に配設される第1球通路943aから順に遊技機1の背面側を指定するために、4,3,2,1,4,・・と順に更新される。
払出条ポインタ213fの値が示す払出リトライフラグ213g1〜213g4の状態を確認し(S1234)、オンであれば(S1234:Yes)、その条に対応する球通路943a,943bを使用しての遊技球の払い出しは可能である。よって、かかる場合には、当該条の払出予定個数カウンタ213e1〜213e4の値を1加算して、1個の遊技球を、当該条に対応する球通路943a,943bから払い出すように振り分ける。更に、当該条の払出ソレノイド作動フラグ213h1〜213h4をオンし、最初の遊技球が投入されるまでの最大の待ち時間(タイムアウト時間、検出時間)に対応した値180を、当該条の払出遊技球カウンタ213i1〜213i4にセットし、総払出個数カウンタ213dの値を1減算する(S1235)。
なお、本実施形態では、タンク910内に遊技球がある状態においてフリッカー944a1,944b1によって遊技球の球通路943a,943bが開放され、球通路943a,943bを流下する最初の遊技球が正常に払出カウントスイッチ222に達するまでの時間が約10msであり、この10msより十分余裕を持った時間として360msが最大の待ち時間(第1所定時間)に設定される。払出装置ユニット90の第1所定時間に十分余裕を持った時間を設定するのは、投入ユニット52の第1所定時間で説明したのと同様に、遊技球の流下時に生じるばたつきを考慮しているからである。また、払出遊技球カウンタ213i1〜213i3のカウント値は、S1218の払出実行処理が実行される毎に1減算され、その払出実行処理は、上述したように、S1315の処理で払出タイマ割込実行フラグ213jをオンすることから2ms毎に繰り返し実行される。そのため、S1235の処理で払出遊技球カウンタ213i1〜213i4に180をセットしている。
また、S1235の処理において、当該条の払出ソレノイド作動フラグ213h1〜213h4をオンすることにより、図36のS1221の処理によって、該当する球通路943a,943bの停留機構(第1停留機構944aと第2停留機構944b)の払出ソレノイド944a2,944b2がオンされ、フリッカー944a1,944b1によって遊技球の球通路943a,943bが開放され、その球通路943a,943bにおいて払出動作が開始される。
次に、総払出個数カウンタ213dの値を確認し(S1236)、0でなければ(S1236:No)、遊技球の振り分けは完了していないので、払出条ポインタ213fの値を更新する(S1238,S1239,S1234)。具体的には、払出条ポインタ213fの値が1でなく、4,3又は2であれば(S1238:No)、払出条ポインタ213fの値を1減算して(S1239)、処理をS1234へ移行する。一方、払出条ポインタ213fの値が1であれば(S1238:Yes)、処理をS1233へ移行して、払出条ポインタ213fの値を4に初期化する(S1233)。
S1236の処理において、総払出個数カウンタ213dの値が0であれば(S1236:Yes)、S1233からS1239の各処理を繰り返した結果、払い出すべき全ての遊技球の振り分けは完了したことになるので、S1231の処理で退避しておいた総払出個数カウンタ213dの値を復帰して(S1240)、この払出個数振分処理を終了する。
また、S1234の処理において、払出条ポインタ213fの値が示す払出リトライフラグ213g1〜213g4がオフであれば(S1234:No)、その条を使用しての遊技球の払出は不可能である。よって、かかる場合には、その条への遊技球の振り分けを行わないように、S1235及びS1236の処理をスキップすると共に、その条に対応した各情報や値を初期化して(S1237)、処理をS1238へ移行する。S1237の処理では、当該条の払出予定個数カウンタ213e1〜213e4、払出ソレノイド作動フラグ213h1〜213h4や、払出遊技球カウンタ213i1〜213i4などの、遊技球の払出実行処理で使用される情報や値が初期化される。
このように、払い出すべき遊技球を、4つの球通路943a,943bに対して1ずつ振り分けるので、4つの球通路943a,943bで払い出す遊技球の数をほぼ均等にすることができる。よって、4つの球通路943a,943bを同時に使用して払い出しを開始した場合に、その払い出しを短時間で終了することができる。払い出すべき遊技球を、いずれかの球通路943a,943bに数多く振り分けると、その球通路943a,943bでの払い出しに長時間を要し、全体の払出時間が長くなるからである。
図36に戻って説明する。払出個数振分処理(S1215)の実行後は、払出タイマ割込実行フラグ213jの状態を確認する(S1216)。払出タイマ割込実行フラグ213jがオンされていれば(S1216:Yes)、払出条ポインタ213fへ4を書き込んでこれを初期化し(S1217)、その上で、図38に示す払出実行処理を実行する(S1218)。
図38は、払出実行処理を示したフローチャートである。払出実行処理(S1218)は、払出個数振分処理(S1215)によって、各球通路943a,943bに対して振り分けられ、その後、各球通路943a,943bにおいて払い出しが開始された遊技球の個数をカウントすると共に、その払い出しの終了を管理するための処理である。各球通路943a,943bでは、自己の条に対応する払出予定個数カウンタ213e1〜213e4に記憶される個数の遊技球の投入が行われる。
払出実行処理では、まず、当該条の払出遊技球カウンタ213i1〜213i4の値を確認し(S1251)、その値が0であれば(S1251:Yes)、既に当該条に対応する払出動作は終了しているので、この払出実行処理を終了する。なお、当該条の払出ソレノイド作動フラグ213h1〜213h4は、当該条の払出予定個数カウンタ213e1〜213em4の値が0になるタイミングでオフされるので(S1258参照)、かかる場合には、当該条の払出ソレノイド944a2,944b2は、既にオフされている(図36のS1221)。
当該条の払出遊技球カウンタ213i1〜213i4の値が0でなければ(S1251:No)、当該条の払出カウントスイッチ222により遊技球の通過完了が検出されたか否かを確認し(S1252)、通過完了していなければ(S1252:No)、処理をS1255へ移行する。一方、当該条の払出カウントスイッチ222により遊技球の通過完了が検出されれば(S1252:Yes)、遊技球の払い出しを1個検出したものとして、総払出個数カウンタ213dおよび当該条の払出予定個数カウンタ213e1〜213e4の値をそれぞれ1ずつ減算する(S1253)。そして、当該条の払出予定個数カウンタ213e1〜213e4の値を確認し(S1254)、その値が0であれば(S1254:Yes)、当該条で払い出される予定の遊技球が全て払出完了したこととなるので、当該条の払出ソレノイド作動フラグ213h1〜213h4をオフして(S1258)、この払出実行処理を終了する。一方、S1254の処理で当該条の払出予定個数カウンタ213e1〜213e4の値が0以外であれば(S1254:No)、S1259の処理へ移行する。
S1255の処理では、遊技球の通過の開始か否かが確認される。遊技球の通過の開始は、払出カウントスイッチ222が遊技球を検出して、払出カウントスイッチ222から払出制御装置210に出力される信号が立ち上がった場合に確認することができる。また、S1252の処理における遊技球の通過完了は、払出カウントスイッチ222を遊技球が完全に通過して、払出カウントスイッチ222から払出制御装置210に出力される信号が立ち下がった場合に確認することができる。
S1255の処理で遊技球の通過開始でなければ(S1255:No)、処理をS1259へ移行し、遊技球の通過の開始が検出されれば(S1255:Yes)、その通過開始された遊技球が通過完了するまでの最大の待ち時間(タイムアウト時間、通過時間)を設定するために、当該条の払出遊技球カウンタ213i1〜213i3の値に150をセットする(S1256)。その後、当該条の払出予定個数カウンタ213e1〜213e4の値を確認し(S1257)、その値が1でなければ(S1257:No)、まだ払い出すべき遊技球があり、遊技球の通過開始および通過完了も検出されていないので、払出実行処理を終了する。なお、本実施形態では、タンク910内に遊技球がある状態において1の遊技球の通過開始が確認されてから次の遊技球が正常に通過開始するまでの時間が約10msであり、この10msより十分余裕を持った時間として300msが最大の待ち時間(第2所定時間(払出側))に設定される。払出装置ユニット90の第2所定時間に十分余裕を持った時間を設定するのは、投入ユニット52の第2所定時間で説明したのと同様に、遊技球の流下時に生じるばたつきを考慮しているからである。また、S1256の処理で、当該条の払出遊技球カウンタ213i1〜213i4に150をセットするのは、上述したように、払出実行処理が2ms毎に繰り返し実行されるからである。さらに、投入ユニット52と同様に、払出装置ユニット90の第1所定時間と第2所定時間とを同じ時間に設定するものとしても良い。
一方、S1257の処理において、当該条の払出予定個数カウンタ213i1〜213i4の値が1であれば(S1257:Yes)、その通過を開始した遊技球は、その球通路943a,943bで払い出されるべき最後の1個の遊技球である。よって、かかる場合には、それ以降、遊技球が払い出されてしまうことを防止するために、当該条の払出ソレノイド作動フラグ213h1〜213h4をオフする(S1258)。これにより、図36のS1221の処理によって、該当する球通路943a,943bの払出ソレノイド944a2,944b2がオフされ、フリッカー944a1,944b1によって遊技球の球通路943a,943b(停留通路部943a2,943b2)が閉鎖され、その球通路943a,943bでの遊技球の払出動作が終了する。
S1259の処理では、カウンタの減算処理が実行される。このカウンタ減算処理は、払出遊技球カウンタ213i1〜213i4の値から1を減算する処理である。このカウンタ減算処理が実行される毎に、払出遊技球カウンタ213i1〜213i4の値が1減算され、払出遊技球カウンタ213i1〜213i4の値が0となった場合に、設定された時間(タイムアウト時間)が計測されたこととなる。なお、カウンタ減算処理では、払出遊技球カウンタ213i1〜213i4のカウント値が1以上である場合のみ減算処理を行い、カウント値が0である場合にはそれ以上の減算処理を行わないよう構成されている。
S1259のカウンタ減算処理が終わると、当該条の払出遊技球カウンタ213i1〜213i4の値を確認し(S1260)、その値が0でなければ(S1260:No)、今回の払出実行処理を終了する。払出遊技球カウンタ213i1〜213i4は、最初の遊技球の払出開始が検出されるまでのタイムアウト時間(第1所定時間(払出側))、1の遊技球の払出開始が検出されてから次の遊技球の払出開始を検出するまでのタイムアウト時間(第2所定時間(払出側))、或いは、第1所定時間または第2所定時間が経過した後にも遊技球の通過を確認するためのタイムアウト時間(第3所定時間(払出側))を計時するカウンタである。よって、該タイマ213i1〜213i4の値が0でなければ、未だタイムアウト時間には至っていないので、かかる場合には、正常に、今回の払出実行処理を終了する。
一方、S1260の処理において、当該条の払出遊技球カウンタ213i1〜213i4の値が0であれば(S1260:Yes)、特に、当該条において、最初の遊技球が払出開始されるまでの時間が長すぎて、或いは、1の遊技球の通過開始から通過完了までの間隔が長すぎてタイムアウトとなった場合である。そこで、通過開始が検出された遊技球が正確に通過完了したか否かを確認するために、払出カウントスイッチ222が通過途中であるか否かを確認し(S1261)、通過途中であれば(S1261:Yes)、遊技球が何らかの原因で払出カウントスイッチ222内に詰まっている(滞留している)。かかる場合には、エラー処理を実行して、遊技球の滞留エラーの発生を報知する(S1262)。S1262のエラー処理は無限ループとなっており、該エラーは、遊技球の滞留状態を解消した上で、遊技機1をリセットすることによって解消できる。なお、かかる遊技球の滞留エラーを、その滞留状態の解除によって解消するように構成しても良い。以上のように、S1260の処理においてタイムアウトが確認された(S1260:Yes)直後に、遊技球が正常に通過完了したか否かの確認をしている(S1261)ので、設定したタイムアウト時間(360ms又は300ms)に対して誤差が少ない状態で、遊技球が通過完了したか否かを確認することができる。また、タイムアウトが確認された場合は、払出実行処理が終了するタイミングなので、遊技球の払い出しに伴った処理が行われた後で異常検出を行うことができる。ここで、本実施形態では、最後の遊技球の通過開始が確認されると(S1257:Yes)、その最後の遊技球の通過完了が確認される前に、当該条の払出ソレノイド作動フラグ213h1〜213h4をオフするので(S1258)、払出ソレノイド作動フラグ213h1〜213h4をオフしたら直ぐに、払出予定個数が払い出されたと判断して遊技球払出処理(S1108)を終了することもできる。しかし、払出ソレノイド作動フラグ213h1〜213h4をオフして遊技球払出処理を終了すると、最後の遊技球が確実に払出完了したか否かを確認することができない。最後の遊技球の払出完了を確認できないと、払出予定個数の遊技球が未払出であるので、それ以降の遊技球の払い出しができなかったり、少ない球通路943a,943bで遊技球の払い出しを行うので、払い出しが早期に終了しないなどの問題がある。そこで、払出実行処理が終了するタイミングで、遊技球が通過途中であるか否かを確認することで、遊技球が確実に払い出されたかを確認できると共に、異常検出も早期に検出することができる。
S1261の処理で、エラーが検出されなかった場合には(S1261:Yes)、当該条の払出ソレノイド作動フラグ213h1〜213h4の状態を確認し(S1263)、該フラグ213h1〜213h4がオフであれば(S1263:No)、当該球通路943a,943bにおける遊技球の払い出しがすべて終了した場合であるので、払出実行処理を終了する。一方、S1263の処理において、当該条の払出ソレノイド作動フラグ213h1〜213h4がオンであれば(S1263:Yes)、遊技球の払出の間隔が長過ぎてタイムアウトとなった場合である。タイムアウトは、遊技球が払出カウントスイッチ222内に詰まっている(滞留している)場合か、遊技球が払出カウントスイッチ222を通過しない場合に生じる。かかる場合には、払い出すべき遊技球がタンク910内に無いか、タンク910から球通路943a,943bの間で詰まる(停留する)などして、該当する球通路943a,943bへ遊技球が流れない場合である。よって、当該条の払出ソレノイド作動フラグ213h1〜213h4および当該条の払出リトライフラグ213g1〜213g4をそれぞれオフし、さらに当該条の払出遊技球カウンタ213i1〜213i4の値を50にセットし(S1264)、払出実行処理を終了する。
S1264の処理で、払出遊技球カウンタ213i1〜213i4に50をセットしているのは、フリッカー944a1,944b1によって遊技球の球通路943a,943bが閉鎖された後も遊技球の通過を監視するためである。フリッカー944a1,944b1が動作すると、その動作に伴って遊技球がスムーズに流下しない場合がある。このスムーズに流下しない遊技球の通過を監視するために100msに対応した50がセットされる。
また、S1264の処理において、当該条の払出ソレノイド作動フラグ213h1〜213h4をオフすることにより、図32のS1221の処理の実行により、該当する払出ソレノイド944a2,944b2をオフし、フリッカー944a1,944b1によって、その球通路943a,943bを閉鎖する。また、当該条の払出リトライフラグ213g1〜213g4をオフすることによって、図32のS1207:Yesの分岐で開始されるリトライ処理(再払出処理(S1207〜S1222))において、当該球通路943a,943bでの払い出しを行わないように設定する。不具合のある球通路943a,943bで、再度、払い出しを試みても(リトライ処理を行っても)、結局、遊技球の払い出しを完了できないからである。なお、当該条の払出リトライフラグ213g1〜213g4がオフされるので、図36のS1213の処理でNoの判定となり、必ずウェイト時間が確保される。
図36に戻って説明する。払出実行処理(S1218)の終了後は、払出条ポインタ213fの値を確認し(S1219)、その値が1でなければ(S1219:No)、払出条ポインタ213fの値を1減算して(S1220)、処理をS1218へ移行し、再度、払出実行処理を行う。払出実行処理は払出条ポインタ213fの値を4にして開始されるので(S1217)、これにより、払出実行処理は、払出条ポインタ213fの値を4,3,2,1としてそれぞれ実行される。故に、4つの球通路943a,943bに対して順番に払出実行処理が実行される。
払出条ポインタ213fの値が1であれば(S1219:Yes)、全条の払出ソレノイド作動フラグ213h1〜213h4の状態に応じて、払出ソレノイド944a2,944b2をオン又はオフする(S1221)。前述した通り、払出ソレノイド944a2,944b2がオンされると、そのオンされたフリッカー944a1,944b1によって遊技球の通過(払出)が開始され、逆に、払出ソレノイド944a2,944b2がオフされると、そのオフされたフリッカー944a1,944b1によって遊技球の払出動作が終了する。
このようにS1221の処理により、全条の払出ソレノイド作動フラグ213h1〜213h4の状態に応じて、各球通路943a,943bに設けられたフリッカー944a1,944b1が同時に動作するので、各球通路943a,943bにおいて、遊技球の払出動作を同時に開始することができる。各球通路943a,943bにおいて、遊技球の払出動作を同時に開始することにより、払出動作を別々に開始する場合に比べて、払出動作の総所要時間を短時間にできる。よって、払出動作を短時間で終了させて、遊技をスムースに進行させることができる。
全条の払出遊技球カウンタ213i1〜213i4の値を確認し(S1222)、その値がすべて0でなければ(S1222:No)、払い出された遊技球の数は本来の予定個数に達していない。よって、かかる場合には、払出タイマ割込実行フラグ213jをオフし(S1223)、その後、処理をS1216へ移行して、前述したS1216〜S1222の各処理を繰り返す。なお、S1216の処理では、払出タイマ割込実行フラグ213jがオンされるまで(S1216:No)、以降の処理の実行を待機する。これは、同一の条について(払出条ポインタ213fの値を同一にして)、払出実行処理を連続して行うと、1個の遊技球の払出を、2個以上の払出として誤って検出することがあるからである。
全条の遊技球カウンタ213i1〜213i4の値が0であれば(S1222:Yes)、予定された個数の遊技球の払い出しは終了したか、リトライ処理(S1207〜S1222)への移行であるので、処理をS1207へ移行する。S1207の処理では、全ての払出リトライフラグ213g1〜213g4がオフであれば(S1207:No)、いずれの球通路943a,943bによっても、遊技球の払出動作を行うことはできないので、かかる場合には、この遊技球払出処理を終了する。
以上、説明したように、本実施形態の遊技機1は、遊技球の振分可能な球通路943a,943bに対応して払出リトライフラグ213g1〜213g4がオンされる。即ち、遊技球の振分可能な球通路943a,943bは、払出リトライフラグ213g1〜213g4に記憶されるので、払出リトライフラグ213g1〜213g4がオンされている限り、リトライ動作を複数回行うこともできる。よって、払い出すべき遊技球を確実に払い出すことができる。
また、4つの球通路943a,943bにほぼ均等に遊技球を振り分けることができ、その4つの球通路943a,943bで遊技球の払い出しを同時に行うことができるので、遊技球の払い出しを早期に終わらせることができる。遊技機1は、遊技球の払い出しが終了しないと、遊技を開始することができないので、遊技球の払い出しを短時間で終わらせることで、遊技の待ち時間を短縮して遊技の進行をスムースに行うことができる。
また、球通路943a,943bに振り分けられたそれぞれの遊技球のうち、最後の遊技球の通過開始が払出カウントスイッチ222により検出されると、払出ソレノイド作動フラグ213h1〜213h4がオフされて(S1258)、フリッカー944a1,944b1によって球通路943a,943bが閉鎖されるので、それ以降に遊技球が通過することを確実に防止することができる。
次に、図42を参照して、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態は、投入ゲート部材530a〜530cの爪部532aに、断面形状略V字状の凹部532a1が形成された。これに対して、第2の実施形態の投入ゲート部材1530a〜1530cの爪部1532aには、断面形状略円弧状の凹部1532a1が形成される構成とした。
図42は、第2実施形態の投入ゲート部材1530aを示した図であり、図42(a)は、投入ゲート部材1530aの正面図であり、図42(b)は、図42(a)のXXXXIIb−XXXXIIb線における投入ゲート部材1530aの断面図である。
図42(a)に示すように、投入ゲート部材1530aは、第1実施形態の投入ゲート部材530aと同様に、爪部1532aと、支軸531aが挿通されて固定される挿通部1531a1と、揺動片539aが収納される収納部1539a1とで構成されている。また、投入ゲート部材1530aの爪部1532aは、投入センサユニット550aの光の通る光路に向かい合う面(図42(a)正面)に凹部1532a1が形成されている。凹部1532a1は、爪部1532aの外縁から一定間隔を空けて、略中央部全体に形成されている。図42(b)に示すように、凹部532a1は、その断面形状が略円弧状に形成されている。なお、爪部1532aは、側面視円弧状に形成されているために、断面図の他に爪部1532aの先端部が図示されている。
よって、爪部1532aの面であって、投入センサユニット550aの光路に向かい合う面に凹部1532a1を設けることで、その光路に向かい合う面が平面に形成される場合に比べて、光の反射を抑えることができる。また、凹部1532a1の断面形状を略円弧状に形成することで、爪部1532a全体の肉厚を保ち強度を確保しつつ、光の反射を抑えることができる。
以上、各実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施形態では、投入ゲート部材530a〜530cの爪部532a〜532cに凹部532a1〜532c1を形成するものとしたが、フリッカー944a1,944b1の払出カウントスイッチ222に向かい合った面にも凹部を形成するものとしても良い。フリッカー944a1に形成される凹部は、断面形状略V字状であっても良いし、断面形状略円弧状であっても良いし、凹状であれば如何なる形状であっても良い。同様に、凹部532a1〜532c1(及び凹部1532a1〜1532c1)の形状も、断面形状略V字状(及び断面形状略円弧状)だけでなく、凹状であれば如何なる形状であっても良い。
また、上記実施形態では、投入個数振分処理(S813)において、遊技球の振り分けを、投入リトライフラグ113o1〜113o3がオンしている条について、遊技球の総投入個数を1条づつ順番に振り分けたが、総投入個数を投入リトライフラグ113o1〜113o1がオンしている条数で割った結果に基づいて、各条に遊技球(遊技媒体)を振り分けても良い。この構成の場合、総投入個数を条数で割り切れない場合には、余った遊技球の個数をいずれかの条へ振り分けても良い。
また、上記実施形態では、払出個数振分処理(S1215)において、遊技球の振り分けを、払出リトライフラグ213g1〜213g4がオンしている条について、遊技球の総払出個数を1条づつ順番に振り分けるよう構成したが、遊技球の総払出個数を払出リトライフラグ213g1〜213g4がオンしている条の数で割った結果に基づいて各条に遊技球を振り分ける分配手段を備えるよう構成しても良い。この構成の場合、総払出個数を球通路943a,943bの数で割り切れない場合には、余った遊技球の個数をいずれかの条に振り分けるよう構成しても良い。また、タンクレール920に形成される4つの球通路922a〜922dにおいて、1の球通路922aが他の球通路922b〜922dより急勾配になっており、遊技球が流入し易い構造であれば、余った遊技球の振り分けを、急勾配に構成された球通路922aへ振り分けるよう構成しても良い。
また、上記実施形態では、投入遊技球カウンタ113q1〜113q3及び払出遊技球カウンタ213i1〜213i4の値を、減算することでタイムアウト時間を計測するものとしたが、初期値から所定値を加算し、投入遊技球カウンタ及び投入遊技球タイマが所定の値に達した場合に、タイムアウト時間が計測されたものとしても良い。
また、上記実施形態では、投入センサユニット550a〜550cをWセンサにして、遊技球の投入開始と投入完了とを検出(判断)できるよう構成したが、1の投入センサによって投入開始と投入完了とを検出するよう構成しても良い。この構成の場合、投入センサが遊技媒体を検出して信号が立ち上がった場合を投入開始とし、遊技媒体が通過して信号が立ち下がった場合を投入完了とする。
また、上記実施形態では、遊技球の払い出しにおいて、遊技球の払い出しが完了しなかった場合には、遊技球の再振分を各球通路に均等に振り分けるよう構成したが、遊技球の通過が完了しなかった球通路(条)の隣の球通路に、払い出しが未完了分の遊技球を振り分けるよう構成しても良い。
以下に、本発明の遊技機および変形例を示す。複数の遊技媒体を貯留する貯留手段と、その貯留手段に連通され前記遊技媒体が流入する通路と、その通路を前記遊技媒体が通過することを許容または禁止するゲート手段と、そのゲート手段より前記遊技媒体の流下方向下流側に配設され前記通路を通過する遊技媒体を検出可能な検出手段とを備えた遊技機において、前記検出手段は、発光部とその発光部から発光された光を受光する受光部とを有し、その受光部が受光する光の量に応じて前記通路を通過する遊技媒体を検出可能に構成されており、前記ゲート手段は、前記通路を前記遊技媒体が通過することを禁止する状態で前記流下方向下流側となる面であって、前記検出手段の発光部と受光部との間の光路に向かい合う面の少なくとも一部が凹状に形成されていることを特徴とする遊技機1。
遊技機1によれば、貯留手段に貯留された遊技媒体が通路内に流入し、その通路内に流入した遊技媒体の通過の許容および禁止がゲート手段によりなされる。ゲート手段より遊技媒体の流下方向下流側には、発光部と受光部とを有する検出手段が配設されている。検出手段は、遊技媒体が通過することで、受光部が受光する光の量が変化し、その受光する光の量に応じて遊技媒体の通過を検出する。
ここで、検出手段は、受光部が受光する光の量に応じて遊技媒体の通過を検出可能であるので、受光部で受光する光の量にばらつきが大きいと遊技媒体の通過開始および通過完了を判断する光の量の基準レベルを設定することが困難となる。例えば、発光部から発光された光がゲート手段の表面で反射して受光部がその反射光を受光してしまう場合もある。さらに、受光部が受光する光の量は、遊技機の使用環境や使用期間によって、発光部および受光部の表面に付着する汚れや、遊技球の表面に付着する汚れが異なるので、ばらつきが生じやすい。よって、受光部が受光する光の量にばらつきを生じさせる要因が複数あるので、遊技媒体の通過開始および通過完了を判断する光の量の基準レベルの設定が困難となる。さらに、受光部が受光する光の量にばらつきがあると、遊技媒体の通過開始および通過完了の誤検出が生じやすくなる。
しかし、遊技機1によれば、ゲート手段の流下方向下流側となる面であって、検出手段の光路に向かい合う面の少なくとも一部が凹状に形成されているので、ゲート手段の光路に向かい合う面が平面に形成されている場合に比べて、光の反射を抑えることができる。また、ゲート手段の光路と向かい合う面で光が反射したとしても、凹部を備えることによって、ゲート手段の表面で反射した反射光の方向を受光部方向とは異なる方向にすることもできる。よって、少なくともゲート手段の表面で反射する反射光を抑えることができるので、検出手段の受光部が受光する光の量にばらつきを生じさせる要因を減らすことができる。従って、遊技媒体の通過開始および通過完了を判断する光の量の基準レベルを設定し易くなると共に、遊技媒体の通過開始および通過完了の誤検出の発生を低減することができる。
なお、検出手段は、遊技球を両側から挟み込む位置に発光部と受光部とをそれぞれ配設しても良い。発光部と受光部とが遊技球を両側から挟み込む位置に配設される場合は、発光部と受光部との間の光路を遊技媒体が通過することに伴って受光部に受光される光の量が変化する。
遊技機1において、前記ゲート手段は、少なくとも一部が前記通路内に突出してその通路内の一部を遮蔽することで前記遊技媒体の通過を禁止すると共に、前記通路内に突出した状態で前記検出手段の発光部と受光部との間の光路の少なくとも中間部分を覆う位置に配置され、前記検出手段の発光部と受光部との間の光路に向かい合った面は、前記光路の中間部分を含む一定区間が凹状に形成されると共に、その光路方向における断面形状が略V字状に形成されていることを特徴とする遊技機2。
遊技機2によれば、ゲート手段の凹部は、光路の中間部分を含む一定区間が凹状に形成されると共に、その光路方向における断面形状が略V字状に形成されている。よって、ゲート手段の表面で反射した反射光の方向を受光部方向とは異なる方向とすることができるので、ゲート手段の表面で反射する反射光による光の量のばらつきを抑えることができる。
遊技機1において、前記ゲート手段は、少なくとも一部が前記通路内に突出してその通路内の一部を遮蔽することで前記遊技媒体の通過を禁止すると共に、前記通路内に突出した状態で前記検出手段の発光部と受光部との間の光路の少なくとも中間部分を覆う位置に配置され、前記検出手段の発光部と受光部との間の光路に向かい合った面は、前記光路の中間部分を含む一定区間が凹状に形成されると共に、その光路方向における断面形状が略円弧状に形成されていることを特徴とする遊技機3。
遊技機3によれば、ゲート手段の凹部は、光路の中間部分を含む一定区間が凹状に形成されると共に、その光路方向における断面形状が略円弧状に形成されている。よって、ゲート手段の表面で反射した反射光の方向を受光部方向とは異なる方向とすることができるので、ゲート手段の表面で反射する反射光による光の量のばらつきを抑えることができる。
遊技機1から3のいずれかにおいて、前記検出手段の受光部が受光する光の量に応じて、前記遊技媒体の通過開始と通過完了とを判断する通過判断手段を備え、その通過判断手段によって前記遊技媒体の通過開始と判断される光の量に対応した第1基準値より、前記通過判断手段によって前記遊技媒体の通過完了と判断される光の量に対応した第2基準値の方が大きい値に設定されていることを特徴とする遊技機4。
遊技機4によれば、通過判断手段により遊技媒体の通過開始と判断される光の量に対応した第1基準値より、遊技媒体の通過完了と判断される光の量に対応した第2基準値の方が大きい値に設定されているので、通過開始と判断される光の量と通過完了と判断される光の量とに差が設けられている。第1基準値と第2基準値との差分を、ゲート手段の表面で反射する反射光に対応した光の量以上に設定すれば、遊技媒体の通過途中にゲート手段の表面で反射した反射光を受光部が受光したとしても、通過完了と判断することを低減することができる。
なお、通過判断手段は、受光部が受光する光量のレベルが第1及び第2基準値となったか否かを判断して、その光量のレベルに応じて遊技媒体の通過開始と通過完了とを判断するものとしても良いし、光量のレベルが第1及び第2基準値となった否かを判断すると共に、その各基準値に対応した信号を出力する回路を有し、その回路から出力される各基準値に対応した信号に基づいて遊技媒体の通過開始および通過完了とを判断するものとしても良い。
遊技機1から4のいずれかにおいて、前記検出手段は、前記通路の一方側に前記発光部が配設されると共に、前記通路の他方側に前記受光部が配設され、その発光部と受光部との組み合わせが前記遊技媒体の流下方向の上下に2組配設されており、前記ゲート手段の凹部は、前記通路を前記遊技媒体が通過することを禁止する状態で、前記上下2組配設された検出手段の光路を覆う範囲に形成されていることを特徴とする遊技機5。
遊技機5によれば、検出手段の発光部は通路の一方側に配設されると共に検出手段の受光部は通路の他方側に配設され、その発光部と受光部との組み合わせが、流下方向上下に2組配設されている。また、通路を遊技媒体が通過することを禁止する状態で、その上下2組配設された検出手段の光路を覆う範囲にゲート手段の凹部が形成されている。よって、検出手段が上下2組の受光部と発光部とで構成されている場合であっても、その上下2組の受光部が受光する光の量のばらつきを抑えることができる。また、上下2組の検出結果を組み合わせて、その検出タイミングおよび検出順序を監視できるので、検出タイミングに基づいて遊技媒体の詰まりを検出できると共に、検出順序に基づいて検出手段自体の異常を検出することもできる。
遊技機1から5のいずれかにおいて、前記ゲート手段は、第1の方向へ回動動作して前記通路の少なくとも一部を遮蔽することで前記遊技媒体の通過を禁止すると共に、前記遊技媒体の通過を禁止した状態から反第1の方向へ回動動作することで前記遊技媒体の通過を許容するよう構成されており、そのゲート手段が回動する支点は、前記通路に隣接して配設され、前記ゲート手段の前記通路内に侵入する侵入部は、前記支点側から先端側に亘って略円弧状に形成されると共に、その略円弧状に形成された侵入部の前記光路に向かい合う面の少なくとも一部が凹状に形成されていることを特徴とする遊技機6。
遊技機6によれば、ゲート手段が回動動作する支点は通路に隣接して配設され、ゲート手段の通路内に侵入する侵入部は略円弧状に形成されている。ここで、ゲート手段が略直線状に形成されている場合では、ゲート手段の支点を通路から離れた位置に配設しなければ、ゲート手段が回動して通路を遮蔽することができない。そのため、ゲート手段の回転角度が大きくなると共に可動範囲も広くなってしまう。しかし、ゲート手段の侵入部を側面視円弧状に形成することで、通路を遮蔽するためにゲート手段を回動させる回転角度を小さくすることができると共に可動範囲を狭くすることができ、その結果、ゲート手段の支点を通路に隣接して設けることができる。さらに、侵入部の光路に向かい合う面が凹状に形成されているので、検出手段の誤検出を低減しつつ、投入装置または払出装置の小規模化を図ることができる。
遊技機1から6のいずれかにおいて、前記貯留手段に連通され、前記遊技媒体が流入する複数の通路と、その複数の通路を遊技媒体が通過することをそれぞれ許容または禁止する複数のゲート手段と、そのゲート手段より前記遊技媒体の流下方向下流側に配設され、前記複数の通路を通過する遊技媒体をそれぞれ検出可能な複数の検出手段とを備え、前記検出手段は、発光部とその発光部から発光された光を受光する受光部とを有し、その受光部が受光する光の量に応じて前記通路を通過する遊技媒体をそれぞれ検出可能に構成されており、前記ゲート手段は、前記通路を前記遊技媒体が通過することを禁止する状態で前記流下方向下流側となる面であって、前記検出手段の発光部と受光部との間の光路に向かい合う面の少なくとも一部が凹状に形成されていることを特徴とする遊技機7。
遊技機7によれば、通路およびゲート手段が複数設けられており、複数の通路を通過する遊技媒体が通路毎に検出手段により検出される。よって、複数の通路により遊技媒体を早期に投入または払い出すことができる。また、検出手段の光路に向かい合う面の少なくとも一部が凹状に形成されているので、ゲート手段の光路に向かい合う面が平面に形成されている場合に比べて光の反射を抑えることができ、遊技媒体の通過を正確に検出することができる。また、遊技媒体の通過を正確に検出することができるので、異常の発生を低減し遊技が中断されることを低減でき、遊技の進行をスムーズに行うことができる。
遊技機1から7のいずれかにおいて、前記遊技媒体が前記通路を通過するように前記ゲート手段を制御すると共に、前記遊技媒体の前記通路の通過を禁止するように前記ゲート手段を制御するゲート制御手段を備え、前記ゲート制御手段は、前記通路を通過すべき遊技媒体のうち最後の遊技媒体の通過開始が前記検出手段により検出されると、その最後の遊技媒体が前記検出判断手段により通過完了と判断される前に、前記遊技媒体の通路の通過を禁止するように前記ゲート手段を制御するものであることを特徴とする遊技機8。
遊技機8によれば、遊技媒体の投入又は払い出しは、遊技媒体の投入動作又は払出動作(通路を遊技媒体が移動する動作)を必要とするので、制御の進行に比べて、その進行速度が極めて遅い。しかし、通路に振り分けられた最後の遊技媒体の通過開始が検出された場合に、その最後の遊技媒体の通過完了が検出される前に次の制御へ移行するので、遊技媒体自体の投入動作又は払出動作の完了を待たずに、次の制御を開始することができる。よって、投入動作又は払出動作の次に行われる制御を迅速に開始して、制御をスムースに進めることができる。また、最後の遊技媒体の通過開始が検出されると、ゲート手段が動作して通過途中の遊技媒体に近づくので、その遊技媒体を介してゲート手段の表面で光りが反射し易くなるが、ゲート手段の光路に向かう合う面が凹状に形成されているので、ゲート手段と遊技媒体とが近づいたとしても検出手段の誤検出を低減することができる。よって、検出手段とゲート手段との配置位置を極力近づけることができ、遊技媒体の投入または払い出しを早期に終わらせることができる。
ここで、本実施形態において、請求項3記載の通過判断手段としては、図12(a)において説明した主制御装置110で行われる処理が該当する。
1 遊技球使用回胴遊技機(遊技機)
110 主制御装置
113t1〜113t3 投入状態カウンタ
210 払出制御装置
910 タンク(貯留手段の一部)
920 タンクレール(貯留手段の一部、通路の一部)
522a〜522c 入口通路(通路の一部)
526a〜526c 投入通路(通路の一部)
527a〜527c 排出通路(通路の一部)
530a〜530c 投入ゲート部材(ゲート手段)
550a〜550c 投入センサユニット(検出手段)
556a11〜556c11 発光素子(発光部の一部、検出手段の一部)
556a12〜556c12 受光素子(受光部の一部、検出手段の一部)
556a21〜556c21 発光素子(発光部の一部、検出手段の一部)
556a22〜556c22 受光素子(受光部の一部、検出手段の一部)
532a1〜532c1 凹部(ゲート手段の凹状に形成された部分)
lm1 光量(第1基準値)
lm2 光量(第2基準値)

Claims (1)

  1. 複数の遊技媒体を貯留する貯留手段と、その貯留手段に連通され前記遊技媒体が流入する通路と、その通路を前記遊技媒体が通過することを許容または禁止するゲート手段と、そのゲート手段より前記遊技媒体の流下方向下流側に配設され前記通路を通過する遊技媒体を検出可能な検出手段とを備えた遊技機において、
    前記検出手段は、発光部とその発光部から発光された光を受光する受光部とを有し、その受光部が受光する光の量に応じて前記通路を通過する遊技媒体を検出可能に構成されており、
    前記ゲート手段は、前記通路を前記遊技媒体が通過することを禁止する状態で前記流下方向下流側となる面であって、前記検出手段の発光部と受光部との間の光路に向かい合う面の少なくとも一部が凹状に形成されていることを特徴とする遊技機。
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