JP2015005935A - 警報音認知機能を備えた音響機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】所望の音声信号を大音量で聴きながらでも、警報音を聞き取ることが可能な警報音認知機能を備えた音響機器を提供する。
【解決手段】音声信号源13は所望の音声信号を発生する。マイクロホン11は、自動車の車外に設置されており、車外の全方位からの音声を収音し、収音した音声を音響−電気変換して外部音声信号を出力する。警報音認識装置12は、マイクロホン11から供給される外部音声信号が警報音であるか否かを識別する。フィルタ14は、警報音認識装置12から警報音認識信号が供給されるときは、通過帯域のうち警報音認識信号に基づいて認識された警報音の種類に応じて、予め設定しておいたそれぞれの警報音の周波数成分を含む所定の周波数帯域を除去あるいは減衰帯域とするフィルタ特性に制御される。
【選択図】図1

Description

本発明は警報音認知機能を備えた音響機器に係り、特に各種の警報音の認知を用意にする警報音認知機能を備えた音響機器に関する。
自動車の運転者が窓を閉め切ってカーステレオ等の車載音源からの音声信号を大音量で聴きながら走行しているときには、運転者は車外の音がマスクされて聞き取りにくい状態となっている。従って、この状態では救急車、消防自動車、パトカーなどの緊急車両が警報音(サイレン音)を鳴らしながら近づいてきても、運転者がその警報音に気づくのが遅れ、一時停止、車線変更などの必要な対応処置が迅速にとれない。
このため、従来より、音声信号を聴きながら自動車を運転している運転者に警報音の認知を容易にさせる音響機器が各種提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。例えば、特許文献1には、自動車の車外音声をマイクで検出し、検出された音声に含まれる所定帯域成分をフィルタにより抽出し、フィルタから出力される音声信号と予めメモリに記憶されている警報音の特徴を比較して車外の警報音を識別し、警報音を識別した時にカーオーディオ装置の音量を零又は減衰させる構成のカーオーディオ装置が記載されている。
また、特許文献2には、マイクロホンの出力信号が緊急車両のサイレン音であることを認識装置が認識し、緊急車両接近時に車両内のディスプレーあるいはスピーカにより緊急車両接近警報動作を行わせる緊急車両検知警報装置が記載されている。
特開平2−274007号公報 特開平6−325291号公報
しかしながら、特許文献1記載のカーオーディオ装置では、緊急車両の警報音を識別した時に、カーオーディオの音量を零又は減衰させるため、運転手は警報音識別時には警報音識別前から大きな音量で聴いていたカーオーディオの音声信号をそれまでと同程度の音量で継続して聴くことができない。また、特許文献2記載の緊急車両検知警報装置では、緊急車両接近時に車両内のディスプレーあるいはスピーカにより緊急車両接近警報動作を行わせるため、特にスピーカにより緊急車両接近警報動作を行わせる場合は、運転手は緊急車両接近前から聴いていた音楽、ラジオ等の音声信号を大きな音量で継続して聴くことができない。
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、所望の音声信号を大音量で聴きながらでも、警報音を聞き取ることが可能な警報音認知機能を備えた音響機器を提供することを目的とする。
本発明は上記の目的を達成するため、所望の音声信号を発生する音声信号源(13)と、警報音を音響-電気変換して警報音音声信号を出力する警報音収音手段(11)と、既知の複数の警報音のパターンデータに基づいて、警報音音声信号が示す警報音の種類と周波数成分を識別する警報音識別手段(12)と、警報音識別手段からの識別結果が入力されないときは少なくとも所望の音声信号の全周波数帯域を通過帯域とし、識別結果が入力されるときはその識別結果に基づいて、通過帯域のうち警報音の周波数成分を含む所定の周波数帯域の周波数成分を減衰又は除去するように制御する可変フィルタ特性を有するフィルタ(14)と、フィルタを通過した音声信号源からの所望の音声信号を電気-音響変換して音声として出力するスピーカ(16)とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、マスクする音声信号の音量を元の状態に最も近い状態としながら、緊急車両などのマスクされる警報音を聞き取り易くすることができる。
本発明の警報音認知機能を備えた音響機器の第1の実施形態のブロック図である。 警報音認識装置の一例のブロック図である。 図1中のフィルタの一例の特性図である。 本発明の警報音認知機能を備えた音響機器の第2の実施形態のブロック図である。 本発明の警報音認知機能を備えた音響機器の一変形例のブロック図である。 本発明の警報音認知機能を備えた音響機器の他の変形例のブロック図である。
次に、本発明の各実施形態を図面と共に詳細に説明する。異なる2種類の音が同時に存在する音響空間では、一方の音の影響で、他方の音が全く聞こえなくなる、あるいは音量が下がって聞こえるという現象が知られており、聴覚のマスキング効果と呼ばれる。この現象は、人間の聴覚の特性に基づくものであり、音の大きさ(loudness)を求める規格(ISO532B)を定める際にも使用されている。
車室内で音楽を聴いているときに、緊急車両の警報音(サイレン音)が聴き取りづらいのは、音楽信号が警報音をマスキングしてしまうためである。しかし、ある特定の範囲の周波数帯域成分(あるいは単一周波数成分)しか持たない警報音(マスクされるサイレン音)は、音楽信号(マスクする音)の全周波数帯域成分から等しく影響を受けているのではなく、警報音(サイレン音)の周波数に近い限られた範囲の周波数帯域成分の影響を強く受ける。
本発明は上記の点に着目し、上記の聴覚のマスキング効果を利用することで、音楽信号などのマスクする音声信号の音量を元の状態に最も近い状態としながら、緊急車両などのマスクされる警報音を聞き取り易くすることができるようにしたものである。以下、本発明の各実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明になる警報音認知機能を備えた音響機器の第1の実施形態のブロック図を示す。図1に示す本発明の警報音認知機能を備えた音響機器の第1の実施形態である車載用音響機器10は、自動車の車外に設置されたマイクロホン11と、入力音声信号が警報音であるか否かを認識する警報音認識装置12と、自動車内の音声信号源13からの音声信号を、警報音認識装置12からの警報音認識信号に応じて可変制御されるフィルタ特性に従って出力するフィルタ14と、フィルタ14から出力される音声信号を増幅するアンプ15と、音声信号を電気−音響変換して音声として車内に放音するスピーカ16とより構成されている。
マイクロホン11は、自動車の車外に設置されており、車外の全方位からの音声を収音し、収音した音声を音響−電気変換して外部音声信号を出力する。マイクロホン11は、本発明の警報音収音手段を構成している。警報音認識装置12は、マイクロホン11から供給される外部音声信号が警報音であるか否かを識別する装置で、本発明の警報音識別手段を構成している。警報音認識装置12の構成は、例えば特開平6−325291号公報、特開平6−44489号公報などに記載された公知の構成である。
すなわち、警報音認識装置12は、例えば図2のブロック図に示すように、外部音声信号が供給され、必要に応じてアナログ/デジタル変換するインタフェース回路121と、中央処理装置(CPU)122と、パターンメモリ123と、CPU122の動作プログラムなどを格納しているリード・オンリ・メモリ(ROM)124と、CPU122の作業メモリなどとして動作するランダム・アクセス・メモリ(RAM)125とから構成されている。この警報音認識装置12では、CPU122が、インタフェース回路121から供給される外部音声信号データと、パターンメモリ123に予め記憶されている救急車、消防自動車、パトカーなどの各緊急車両の既知の警報音毎のパターンデータとを比較し、外部音声信号データが複数のパターンのいずれかと一致した時、一致したパターンの緊急車両の警報音の種類を示す警報音認識信号を識別結果として出力する。なお、警報音には緊急車両のサイレン音のみならず、例えば踏切の警報音も含む。
音声信号源13は、自動車内に設置された音声信号のみ、あるいは音声信号を他の信号と共に出力する機器であり、例えば、カーラジオ/カーオーディオなどの音響装置、テレビジョン受像機、ナビゲーションシステム、テープ再生装置、CD再生装置などである。
フィルタ14は、警報音認識装置12から警報音認識信号が供給されないときは少なくとも音声信号源13からの音声信号の全周波数帯域を通過帯域とし、警報音認識信号が供給されるときは、上記通過帯域のうち警報音認識信号に基づいて認識された警報音の種類に応じて、予め設定しておいたそれぞれの警報音の周波数成分を含む所定の周波数帯域を除去あるいは減衰帯域とするフィルタ特性に制御される可変フィルタである。このフィルタ14の構成自体は公知である。スピーカ16は自動車の車室の任意の位置に設置されている。
図3は、フィルタ14のフィルタ特性の一例を示す。同図において、実線Iは警報音認識信号が供給されないときの音声信号源13からの音声信号の全周波数帯域を含む通過帯域を示す。また、点線IIは警報音認識信号に基づいて認識されたある警報音の周波数fkの周波数成分を含む所定の周波数帯域である除去あるいは減衰帯域を示す。
次に、本実施形態の動作について説明する。緊急車両の警報音が検知されないときには、フィルタ14は警報音認識装置12から警報音認識信号が供給されないため、音声信号の全周波数帯域を通過帯域とする平坦なフィルタ特性に制御される。このため、音声信号源13からの音声信号はフィルタ14をそのままのレベルで通過してアンプ15に供給され、ここで所要レベルに増幅された後スピーカ16に供給されて電気−音響変換されて音声として車内に放音される。これにより、運転者は音声信号源13からの例えば音楽を走行する車内で所望の音量で聞くことができる。
一方、警報音認識装置12がマイクロホン11により収音された音声に基づいて、警報音を認識し、認識した警報音の種類を示す警報音認識信号を出力したものとする。このときはフィルタ14は、警報音認識装置12からの警報音認識信号に基づき、認識された種類の警報音の周波数成分を含む所定の周波数帯域を除去、あるいは減衰帯域とするフィルタ特性に制御される。すなわち、警報音認識装置12は、マイクロホン11により収音して得られた外部音声信号が、予め記憶している緊急車両の既知の警報音毎の音声信号パターンデータのどのパターンデータと一致するか否かを比較判定し、一致したパターンデータの緊急車両の警報音の種類を示す警報音認識信号を識別結果として出力し、フィルタ14の減衰域の周波数(図3の周波数fk)を識別した警報音の周波数として知られている既知の周波数成分に制御する。このため、音声信号源13からの音声信号は認識された警報音の周波数成分を含む所定周波数帯域の信号成分がフィルタ14により除去、あるいは減衰された後、アンプ15を経てスピーカ16に供給されて電気−音響変換されて音声として車内に放音される。
従って、このときは、自動車の運転者が窓を閉め切って音声信号源13からの音声信号を大音量で聴きながら走行している場合であっても、運転者は緊急車両接近前から聴いていた音楽、ラジオ等の音声信号は、警報音に近い周波数帯域の信号成分を除いて大きな音量で継続して聴くことができると同時に、音声信号の警報音付近の周波数帯域の信号成分は除去又は減衰されて小レベルとなっているため、車外の警報音を聴き取り易くできる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図4は、本発明になる警報音認識機能を備えた音響機器の第2の実施形態のブロック図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図4において、本発明の警報音認知機能を備えた音響機器の第2の実施形態である車載用音響機器20は、自動車の車外に設置されたマイクロホン11と、入力音声信号が警報音であるか否かを認識する警報音認識装置12と、警報音の周波数成分を分析する周波数分析装置21と、自動車内の音声信号源13からの音声信号を、周波数分析装置21からの分析結果に応じて可変制御されるフィルタ特性に従って出力するフィルタ22と、フィルタ22から出力される音声信号を増幅するアンプ15と、音声信号を電気−音響変換して音声として車内に放音するスピーカ16とより構成されている。警報音認識装置12と周波数分析装置21とは本発明の警報音分析手段を構成している。
警報音認識装置12は、マイクロホン11から供給される外部音声信号が予め設定されている警報音であることを認識した時、その警報音の周波数成分を示す警報音認識信号を出力する。周波数分析装置21は、警報音認識装置12から供給される警報音認識信号が示す警報音の周波数成分の変動を公知の方法で分析し、周波数成分の変動の分析結果を制御信号としてフィルタ22へ出力する。
フィルタ22は、周波数分析装置21からの周波数分析結果を示す制御信号に基づいて、周波数分析装置21による周波数成分の変動の分析結果に応じて、その周波数成分を含む予め設定された周波数帯域の信号成分を除去、あるいは減衰するフィルタ特性に制御される可変フィルタである。
次に、本実施形態の動作について説明する。緊急車両の警報音が検知されないときには、フィルタ22は減衰あるい除去帯域を有しない所定の周波数範囲で平坦なフィルタ特性に制御されているため、音声信号源13からの音声信号はそのままのレベルでアンプ15に供給され、ここで所要レベルに増幅された後スピーカ16に供給されて電気−音響変換されて音声として車内に放音される。これにより、運転者は音声信号源13からの例えば音楽を走行する車内で所望の音量で聞くことができる。
一方、警報音認識装置12がマイクロホン11により収音された音声に基づいて、警報音を認識し、認識した警報音の種類を示す警報音認識信号を出力したものとする。ここで、例えば本実施形態の車載用音響機器20が搭載された自動車に対して、緊急車両が警報音(サイレン音など)を鳴らしながら近づいてくるときは、警報音認識装置12が認識した種類の警報音の既知の周波数成分がドップラー効果により高くなり、遠ざかるときはドップラー効果により低くなる。
周波数分析装置21は、この警報音の周波数成分の変動を分析し、その周波数分析結果をフィルタ22にフィルタ特性の制御信号として供給する。フィルタ22は、周波数分析装置21からの周波数分析結果を示す制御信号に基づき、周波数分析結果が示す周波数成分を含む予め設定された所定の周波数帯域の信号成分を除去、あるいは減衰するフィルタ特性に制御される。従って、フィルタ22は、周波数分析結果が示す周波数成分の変動に追従してそのフィルタ特性が適応的に制御される。このため、音声信号源13からの音声信号は認識された警報音に近い周波数帯域の信号成分がドップラー効果により徐々に変化しても、それに追従してフィルタ特性が制御されるフィルタ22により除去、あるいは減衰された後、アンプ15を経てスピーカ16に供給されて電気−音響変換されて音声として車内に放音される。
これにより、自動車の運転者が窓を閉め切って音声信号源13からの音声信号を大音量で聴きながら走行しているときに、その自動車に緊急車両が警報音(サイレン音など)を鳴らしながら近づいてきたために、ドップラー効果により警報音の周波数成分が時間の経過と共に徐々に変化しても、フィルタ22により音声信号における警報音の周波数成分が適応的に除去、あるいは減衰されるため、運転者は緊急車両接近前から聴いていた音楽、ラジオ等の音声信号は、警報音に近い周波数帯域の信号成分を除いて大きな音量で継続して聴くことができると同時に、車外の警報音を聴き取り易くできる。
なお、本実施形態の車載用音響機器20が搭載された自動車に対して、緊急車両が警報音(サイレン音など)を鳴らしながら遠ざかって行くときは、警報音の認識をする必要性が低い。そこで、周波数分析装置21は、警報音の周波数成分が既知の周波数成分より低くなる周波数分析結果が得られたときは、フィルタ22のフィルタ特性の可変制御を停止し、警報音が検知されないときのフィルタ特性(音声信号源13からの全周波数帯域を通過帯域とするフィルタ特性)とするようにしてもよい。
なお、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、以下の種々の実施例も包含するものである。
例えば、以上の実施形態ではフィルタ14、22で減衰又は除去する周波数帯域成分は1つの警報音の1つの周波数帯域成分として説明した。しかし、警報音には、例えば救急車のサイレン音のように2つの周波数帯域成分からなる警報音があることが知られている。そこで、本発明の車載用音響機器は、2つの周波数帯域成分からなる警報音を検知した場合は、どちらか一方又は両方の周波数帯域成分をフィルタ14、22により減衰又は除去する構成としてもよい。
また、以上の実施形態におけるフィルタ14、22で減衰する警報音の周波数帯域成分の減衰量を、音声信号源13のボリューム値あるいはスピーカ16から出力される音(以下、「再生音」という)の音量に連動させてもよい。図5はこの例のブロック図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図5において、音量差検出回路31は、音声信号源13のボリューム値Volが示す再生音の音量(又はスピーカ16の再生音をマイクロホン32で収音して得た内部音声信号のレベルが示す再生音の音量)と、マイクロホン11で収音して得られた警報音音声信号のレベルが示す警報音の音量とを比較する。
そして、音量差検出回路31は、検出した音量差が大なる値であるほどフィルタ14の減衰量を大きな値に制御する。また、音量差検出回路31は、検出した音量差が小であるほどフィルタ14の減衰量を小さな値に制御する。ただし、この例では、音量差検出回路31は、再生音の音量が大きいほど音量差が大であると検出し、再生音の音量が小さいほど音量差が小であると検出している。
これは、聴覚のマスキング特性から、警報音と再生音の音量差が大きいほど(再生音の音量が大きいほど)警報音を認識するためには再生音の減衰量を大きくして再生音を小さくする必要があり、音量差が小さいほど(再生音の音量が小さいほど)警報音を認識した状態で再生音を聴くためには再生音の減衰量を小さくして再生音を大きくする必要があるからである。なお、フィルタ22に対しても同様の制御を行うことができる。
また、以上の実施形態におけるフィルタ14、22で減衰する警報音の周波数帯域成分の減衰量を、警報音の音量に連動させてもよい。この場合も図5と同様のブロック図の構成により実現することができる。ただし、この場合は音量差検出回路31は、警報音の音量が大きいほど音量差が小であると検出し、警報音の音量が小さいほど音量差が大であると検出している。そして、音量差検出回路31は、警報音の音量が大であるほどフィルタ14の減衰量を小さな値に制御し、警報音の音量が小であるほどフィルタ14の減衰量を大きな値に制御する。
これは、聴覚のマスキング特性から、警報音と再生音の音量差が大きいほど(警報音の音量が小さいほど)警報音を認識するためには再生音の減衰量を大きくする必要があり、音量差が小さいほど(警報音の音量が大きいほど)警報音を認識しつつ再生音を認識するためには再生音の減衰量を小さくする必要があるからである。なお、フィルタ22に対しても同様の制御を行うことができる。
また、以上の実施形態におけるフィルタ14、22で減衰又は除去する周波数帯域幅を、音声信号源13のボリューム値あるいは再生音の音量に連動させてもよい。図6はこの例のブロック図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図6において、帯域幅制御回路35は、音声信号源13のボリューム値Vol(又はスピーカ16の再生音を図示しないマイクロホンで収音して得た内部音声信号のレベル)が、再生音の音量が大である値を示しているほどフィルタ14の減衰又は除去する周波数帯域幅を広い帯域幅に制御する。また、ボリューム値Vol又は内部音声信号のレベルが、再生音の音量が小である値を示しているほどフィルタ14の減衰又は除去する周波数帯域幅を狭い帯域幅に制御する。
これは、聴覚のマスキング特性から、再生音の音量が大きいほど警報音を認識するためにはフィルタ14によりマスキングする周波数帯域幅を広くして再生音を広い周波数帯域に亘って減衰する必要があり、再生音の音量が小さいほどフィルタ14によりマスキングする再生音の周波数帯域幅を狭くしても警報音を認識できるからである。フィルタ22に対しても同様な制御を行うことができる。なお、再生音と警報音との音量差に応じて上記周波数帯域幅を制御するようにしてもよい。
また、以上の実施形態におけるフィルタ14、22の通過帯域のゲインを0dBより大なる所定値にしてもよい。フィルタ14、22は、音声信号源13からの音声信号中の警報音の周波数成分を含む所定の周波数帯域の周波数成分を減衰又は除去し、それ以外の周波数帯域の周波数成分は通過させる周波数特性である。このため、音声信号源13からの音楽信号などの音声信号の全周波数帯域の周波数成分のうち、警報音の周波数成分を含む所定の周波数帯域の周波数成分はフィルタ14、22により若干ではあるが減衰又は除去され、その分音量が下がって聴こえてしまう。そこで、この例では、フィルタ14、22の通過帯域のゲインを本来の0dBより若干大なる所定値に設定することで、警報音の周波数成分を含む所定の周波数帯域の周波数成分の聴感上の音量低下を補間、調整することができる。
また、以上の実施形態のフィルタ14、22における警報音の周波数成分を含む所定の周波数帯域の減衰量、あるいは減衰又は除去する周波数帯域幅を、本発明の車載用音響機器を搭載する自動車の車種毎に設定してもよい。例えば、遮音性が高い自動車ほど車外の警報音が運転者には聞こえにくいため、フィルタ14、22の上記減衰量を大きくするか又は上記周波数帯域幅を広くする必要がある。そこで、この例では、自動車の車種毎に車外の所定レベルの音声信号に対する車内での音量(つまり遮音性能)を予め実験により測定し、遮音性能に応じてフィルタ14、22の上記減衰量又は上記周波数帯域幅を最適に設定する。これにより、自動車の遮音性能が高くても、運転者は緊急車両接近前から聴いていた音楽、ラジオ等の音声信号を大きな音量で継続して聴くことができると同時に、車外の警報音を聴き取り易くできる。
また、以上説明した実施形態及びその他の例において、フィルタ14、22の減衰量、周波数帯域の制御は、自動車内の音声信号と外部の警報音との音量差に応じて連続的に制御させているが、所定の音量差以上のときのみ制御させてもよい。
なお、以上説明した実施形態及びその他の例はいずれもカーオーディオなどの車載用音響機器であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、警報音の認知機能を備えた音響機器であればどのような音響機器にも適用可能である。なお、本発明における音響機器とは、音楽信号その他の音声信号を少なくともスピーカから聴くことができる機器を意味し、音声信号と共に他の情報信号を同時に又は切り替えて取り扱う機器すべてを包含するものである。従って、本発明の警報音の認知機能を備えた音響機器には、家庭用AV機器(テレビジョン受像機、カセットテープレコーダ、ラジオ受信機、DVDプレーヤ)、パーソナルコンピュータなども含まれる。また、警報音には、緊急車両の警報音に限らず、踏切での警報音、電話機の呼び出し音、玄関のチャイム、電子レンジや炊飯器などの日常的に使用する家電機器の警報音、火災報知器や屋外の災害警報器の警報音も含むものである。更に、スピーカ16にはイヤホンを含んでもよい。また、外部音声信号を取得する方法は、近距離無線通信により取得する方法でもよい。
10、20 車載用音響機器
11 マイクロホン
12 警報音認識装置
13 音声信号源
14、22 フィルタ
15 アンプ
16 スピーカ
21 周波数分析装置
31 音量差検出回路
35 帯域幅制御回路

Claims (6)

  1. 所望の音声信号を発生する音声信号源と、
    警報音を音響-電気変換して警報音音声信号を出力する警報音収音手段と、
    既知の複数の警報音のパターンデータに基づいて、前記警報音音声信号が示す前記警報音の種類と周波数成分を識別する警報音識別手段と、
    前記警報音識別手段からの識別結果が入力されないときは少なくとも前記所望の音声信号の全周波数帯域を通過帯域とし、前記識別結果が入力されるときはその識別結果に基づいて、前記通過帯域のうち前記警報音の周波数成分を含む所定の周波数帯域の周波数成分を減衰又は除去するように制御する可変フィルタ特性を有するフィルタと、
    前記フィルタを通過した前記音声信号源からの前記所望の音声信号を電気-音響変換して音声として出力するスピーカと
    を備えることを特徴とする警報音認知機能を備えた音響機器。
  2. 所望の音声信号を発生する音声信号源と、
    警報音を音響-電気変換して警報音音声信号を出力する警報音収音手段と、
    既知の複数の警報音のパターンデータに基づいて、前記警報音音声信号が示す前記警報音の種類と周波数成分を識別し、その識別した前記警報音の種類に応じた警報音の周波数成分の周波数変動を分析する警報音分析手段と、
    前記警報音分析手段からの周波数分析結果が入力されないときは少なくとも前記所望の音声信号の全周波数帯域を通過帯域とし、前記周波数分析結果が入力されるときはその周波数分析結果に基づいて、前記通過帯域のうち前記警報音の周波数成分を含む所定の周波数帯域の周波数成分を減衰又は除去するように制御すると共に前記警報音の周波数成分の周波数変動に追従して前記所定の周波数帯域が可変制御されるフィルタ特性を有するフィルタと、
    前記フィルタを通過した前記音声信号源からの前記所望の音声信号を電気-音響変換して音声として出力するスピーカと
    を備えることを特徴とする警報音認知機能を備えた音響機器。
  3. 前記警報音分析手段は、前記警報音の周波数成分が既知の周波数成分より高いときにのみ前記フィルタの前記減衰又は除去する所定の周波数帯域の可変制御を行い、前記警報音の周波数成分が既知の周波数成分より低いときは前記所望の音声信号の全周波数帯域を通過帯域とするように前記フィルタを制御することを特徴とする請求項2記載の警報音認知機能を備えた音響機器。
  4. 前記スピーカから出力される音声である再生音の音量を示す値と、前記警報音の音量を示す前記警報音音声信号のレベルとに基づいて、前記再生音と前記警報音との音量差を検出し、前記再生音の音量が大きいほど、又は前記警報音の音量が小さいほど前記フィルタ特性の前記所定の周波数帯域の周波数成分の減衰量を大きくするように前記フィルタを制御する音量差検出手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の警報音認知機能を備えた音響機器。
  5. 前記スピーカから出力される音声である再生音の音量を示す値に基づいて、前記再生音の音量が大きいほど前記フィルタ特性の前記所定の周波数帯域の帯域幅を大きくするように前記フィルタを制御する第2の制御手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の警報音認知機能を備えた音響機器。
  6. 前記音声信号源は自動車内に設置されて少なくとも前記所望の音声信号を出力する機能を備えており、前記警報音収音手段は、前記自動車の外部に設置されて少なくとも緊急車両の警報音を収音するマイクロホンであることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一項記載の警報音認知機能を備えた音響機器。
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