JP2015002621A - 増幅・整流一体型装置および通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】増幅器と整流器を共通の回路部分を用いることで、デバイスのサイズを縮小する。
【解決手段】単一のトランジスタを用いて、直流−高周波変換を行う増幅機能および高周波−直流変換を行う整流機能をスイッチ切り替えにより実現する回路構成を提案する。本回路構成は高効率増幅器構成と同等の変換効率を整流器でも実現可能とするものであり、近年注目を集めている無線電力伝送システムの高効率化に大きく寄与するものである。また、付随して、直流投入電力を供給量変動に応じて時分割化し、さらに時分割のタイミングに信号を乗せることで、電力伝送のみでなく情報を送ることも可能とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、高効率直流−高周波変換および高周波−直流変換に関するものである。より詳細には、これらの変換を1つのトランジスタで実現する技術に関するものである。
従来、無線電力伝送システム(例えば非特許文献1)は、構想として大規模なもので宇宙太陽光発電システム(例えば特許文献1)から、災害時電力供給寸断時の非常用電力供給システム、そして身近なものでは移動体端末等への充電(例えば特許文献2)等、様々な応用が期待されており、現在盛んに研究が進められている。
このシステムにおいて、送電側では太陽電池等で発生した直流電力を、電磁誘導、電磁共鳴、マイクロ波、等々の無線伝達の方式に応じて数十MHzから数GHzの高周波電力に変換し、そして、受電側では逆に高周波電力を直流電力に変換する必要がある。
この無線電力伝送システムでは、これらの変換効率をいかに高く保つかが重要な課題となっている。
直流から高周波への変換は高効率増幅器で実現でき、トランジスタを用いた高効率増幅器として、非特許文献2にはF級、非特許文献3には逆F級、非特許文献4にはE級、非特許文献5にはJ級等々、様々な形式が提案されている。
一方で、高周波から直流への変換には整流器が用いられる。整流器としては一般にダイオードを用いたものが多数報告されており、70%程度の効率が実現されている。それに対して近年、非特許文献6には高効率増幅器を流用して整流器として動作させた実験結果が報告されており、900MHz帯で80%以上の高い変換効率が得られている。
特開2011−114949号公報 特開2013−013204号公報
粟井, 他, ワイヤレス・エネルギー伝送技術の最前線, ニッケイ印刷,2011. F. H. Raab, "Class-F power amplifiers with maximally flat waveforms," IEEE Trans. Microw. Theory Tech., vol. 45, no. 11, pp. 2007-2012, Nov. 1997. K. Kuroda, R. Ishikawa, and K. Honjo, "Parasitic compensation design technique for a C-band GaN HEMT class-F amplifier," IEEE Trans. Microw. Theory Tech., vol. 58, no. 11, pp. 2741-2750, Nov. 2010. N. O. Sokal, and A. D. Sokal, "Class E - A new class of high-efficiency tuned single-ended switching power amplifiers," IEEE J. Solid-State Circuits, vol. SC-10, pp. 168-176, Jun. 1975. S. C. Cripps, RF Power Amplifiers for Wireless Communications, 2nd ed. Norwood, MA: Artech House, 2006. C. Gomez, J. A. Garcia, A. Mediavilla, and A.Tazon, "A high efficiency rectenna element using E-pHEMT technology", Proc. 12th GaAs Symp., pp. 315-318, Amsterdam, Netherlands, Oct. 2004.
しかしながら、従来技術では無線電力伝送システムにおいて上記変換デバイスを組み込む場合、その規模が数十〜数百kW以上のものともなれば必要な素子数も数百〜数千個となり、そのコストは非常に高くなる。
また、非常用電力給電システムなどの場合では相互に電力を融通するような場合も想定され、直流−高周波変換を行う送電装置と高周波−直流変換を行う受電装置とを各々準備するとそのコストは倍になるという問題がある。したがって、実用的なシステム開発では、いかにコストを抑えるかが重要な課題となる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、最小の構成で高効率増幅と高効率整流を実現する増幅・整流装置およびこの装置を構成要素とした通信システムを提供することを目的とする。
以下、図面中の符号を付して説明するが、これは本発明の理解を助けるためであり、本発明は、図面に記載された構成に限定して把握されるべきものではない。
本発明の増幅・整流一体型装置(1)は、トランジスタ素子(10)と、ゲートバイアス回路(82)と、増幅動作時用回路(70)と、整流動作時用回路(93)と、回路スイッチ(88)と、電力処理回路部(30)と、チョークコイル(102)と、直流切り替えスイッチ(101)とを備えたものである。
トランジスタ素子(10)のゲート端子(12)側には、ゲートバイアス回路(82)と、増幅動作時用回路(70)と、整流動作時用回路(93)と、回路スイッチ(88)とが接続されている。ドレイン端子(11)側には、電力処理回路部(30)と、チョークコイル(102)と、直流切り替えスイッチ(101)とが接続されている。ソース端子(13)は接地されている。
ゲートバイアス回路(82)は、ゲート端子(12)に対してゲートバイアス電圧を印加するものである。
ここで、トランジスタ素子(10)は、増幅動作時には増幅を行い、整流動作時には整流を行う。このトランジスタ素子(10)は、FET系であっても、バイポーラ系であっても良い。なお、トランジスタ素子(10)が後者の場合、ゲート、ドレイン、ソースの各端子は、各々、ベース、コレクタ、エミッタの各端子と読み替えれば良い。
回路スイッチ(88)は、増幅動作時用回路(70)と整流動作時用回路(93)とに対して増幅動作時と整流動作時との接続を切り替えるものである。
増幅動作時用回路(70)は、増幅動作時において基本波電力のインピーダンス整合と高調波電力の少なくとも一部の無効電力化とを行うものである。この増幅動作時用回路(70)は、一方の端子を高周波入力端子(91,90,89)とし、もう一方の端子が回路スイッチ(88)に接続された、接地された2端子対回路である。
整流動作時用回路(93)は、整流動作時においてトランジスタ素子(10)内の帰還容量を利用してトランジスタ素子(10)のゲート(12)を制御し、トランジスタ素子(10)のスイッチングのタイミングの調整を行うものである。この整流動作時用回路(93)は、一方が回路スイッチ(88)に接続され、他方が接地された1端子対回路である。
電力処理回路部(30)は、基本波電力のインピーダンス整合と高調波電力の少なくとも一部の無効電力化とを行うものである。この電力処理回路部(30)は、高調波処理回路(31)と、高調波処理回路(31)に接続された基本波処理回路(32)とを具備し、一方の端子がドレイン端子(11)に接続され、もう一方の端子が増幅動作時に高周波出力端子、整流動作時に高周波入力となる、接地された2端子対回路である。
入出力切り替えスイッチ(98)は、増幅動作時の高周波出力端子(96)と整流動作時の高周波入力端子(97)に対して増幅動作時と整流動作時との接続を切り替えるものである。
チョークコイル(102)は、高周波に対して高インピーダンスとなるものである。このチョークコイル(102)は、一方の端子がドレイン端子(11)または電力処理回路部(30)のドレイン端子(11)と反対側に接続され、もう一方の端子が直流切り替えスイッチ(101)に接続された2端子回路である。
直流切り替えスイッチ(101)は、増幅動作時の直流電力投入端子(99)、整流動作時の直流負荷出力端子(100)に対して増幅動作時と整流動作時との接続を切り替えるものである。
また、ゲート端子(12)にゲートバイアス回路(82)と回路スイッチ(88)とが並列に接続されている。
本発明によれば、各種スイッチを増幅動作時と整流動作時とで切り替えることによって、単一のトランジスタ素子で増幅機能と整流機能を実現することができるので、増幅・整流の両方を行うデバイスの必要サイズを減らすことが可能になる。
図1は、本発明の実施形態による増幅・整流一体型装置の基本的な構成を示す回路図である。 図2は、本発明の実施形態の回路スイッチ部の要部の実装例である。 図3は、本発明の実施形態の出力電力処理回路部の実装例である。 図4は、本発明の実施形態による増幅・整流一体型装置を増幅器、整流器個別に試作し、効率を測定した結果である。 図5は、本発明の実施形態の変形型の実装例である。 図6は、本発明の実施形態となる増幅・整流一体型装置を用いた双方向無線電力伝送システムの構成例を表す模式図である。
まず、本発明の実施形態となる増幅・整流一体型装置1の全体の構成について説明する。図1にその回路構成を示す。図に示したように、増幅・整流一体型装置1は、増幅・整流共通回路部81の一方の端部に対してゲートバイアス回路82と回路スイッチ部83が共通接続されており、別端部で増幅・整流共通回路部81に対してチョークコイル102とDCブロックキャパシタ103が共通接続されており、チョークコイル102のもう一方の端部に直流切り替えスイッチ部84が接続され、DCブロックキャパシタ103のもう一方の端部に入出力切り替えスイッチ部85が接続されている。
回路スイッチ部83は、増幅動作時用回路86と、整流動作時用回路87と、増幅動作時と整流動作時との接続を切り替える回路スイッチ88とを具備しており、回路スイッチ88を切り替えることにより、増幅動作時用回路86と整流動作時用回路87のいずれかが接続される。
ゲートバイアス回路82は、電源94と、チョークコイル95とを具備しており、電源94の一方の端部は接地され、もう一方の端部はチョークコイル95と接続されている。
直流切り替えスイッチ部84は、増幅動作時の直流電力投入端子99と、整流動作時の直流負荷出力端子100と、増幅動作時と整流動作時との接続を切り替える直流切り替えスイッチ101とを具備しており、直流切り替えスイッチ101を切り替えることにより、直流電力投入端子99と直流負荷出力端子100のいずれかが接続される。なお、直流切り替えスイッチ101は例えば機械スイッチを用いた実装方法が挙げられる。
入出力切り替えスイッチ部85は、増幅動作時の高周波出力端子96と、整流動作時の高周波入力端子97と、増幅動作時と整流動作時との接続を切り替える入出力切り替えスイッチ98とを具備しており、入出力切り替えスイッチ98を切り替えることにより、高周波出力端子96と高周波入力端子97のいずれかが接続される。
増幅動作時用回路86は、交流電源89と抵抗部90とキャパシタ部91と入力電力処理回路部70とを具備している。交流電源89における一方の端部は接地されており、もう一方の端部は抵抗部90に接続されている。抵抗部90のもう一方の端部はキャパシタ部91に接続されている。キャパシタ部91のもう一方の端部は入力電力処理回路部70に接続されている。入力電力処理回路部70の二つ目の端部は接地され、三つ目の端部は回路スイッチ88に接続されている。
整流動作時用回路87は、ゲート調整回路93を具備しており、ゲート調整回路93の一方の端部は接地され、もう一方の端部は回路スイッチ88に接続されている。
ゲート調整回路93は、増幅時のゲート側入力電圧信号と同じ信号が発生するように、調整されている。
図2は、本発明の実施形態の回路スイッチ88、入力電力処理回路部70、そしてゲート調整回路93の実装例である。回路スイッチ88は半導体スイッチ104であり、分布定数線路と接続されている。分布定数線路と半導体スイッチ104に直列に接続されたキャパシタにより増幅動作時の入力側インピーダンス整合および高調波処理、あるいは整流動作時のゲート側インピーダンス調整および高調波処理を行う。分布定数線路の長さは半導体スイッチ104の位置で調整される。なお、これはあくまでも一例であって本発明を限定しない。
増幅・整流共通回路部81は、例えば本出願人が特願2011−186626で提案しているものを用いることができる。具体的には、増幅・整流共通回路部81は、トランジスタ10と、出力電力処理回路部30とを具備している。
なお、図1の例では、トランジスタ10としてGaN(窒化ガリウム)HEMT(High Electron Mobility Traisistor:高電子移動度トランジスタ)を用いているが、本発明はこの例に限定されない。例えば、トランジスタ10として、バイポーラトランジスタや、MOS(Metal Oxide Semiconductor:金属酸化膜半導体)FET(Field Effect Transistor:電界効果トランジスタ)などを用いても良い。ただし、その場合は必要に応じて周囲の回路を適宜に変更するものとする。
出力電力処理回路部30は、出力高調波処理回路部31と、出力整合回路部32とを具備している。
図1に示した高増幅・整流共通回路部81の構成要素の接続関係について説明する。
ゲートバイアス回路82と回路スイッチ部83がトランジスタ10のゲート12に共通接続されている。トランジスタ10のドレイン11は、出力高調波処理回路部31の入力部に接続されている。トランジスタ10のソース13は、接地されている。出力高調波処理回路部31の出力部は、出力整合回路部32の入力部に接続されている。出力整合回路部32の出力部には、チョークコイル102とDCブロックキャパシタ103が共通接続されている。また、出力高調波処理回路部31と出力整合回路部32とは一体化して構成しても良い。
出力整合回路部32は、出力電力の基本波成分について、後段とのインピーダンス整合を行う。
出力高調波処理回路部31は、トランジスタ10の後段に接続されて、出力電力の高調波成分の大部分を無効電力化する。なお、無効電力化された高調波成分は、高効率電力増幅器の内部で消費される訳ではなく、最終的には基本波成分として出力されるので、無効電力化は電力増幅の効率向上に寄与することになる。
なお、これらの高調波処理回路部が、どの高調波成分を無効電力化するかは、自由に選択可能であって、上記に説明で用いた例は本発明を限定しない。高調波ごとの振幅は、トランジスタ10の特性に大きく依存するので、当然ながら、無効電力化する対象として振幅の大きい高調波を優先的に選ぶことが望ましい。あえて極端な例を挙げれば、偶数次高調波成分ばかりを無効電力化しても構わない。
図3は、本発明の実施形態の実装例による出力電力処理回路部30の平面図である。図3(a)に示したように、出力電力処理回路部30は、主線路部33と、2次高調波処理回路部34と、3次高調波処理回路部35と、4次高調波処理回路部36と、5次高調波処理回路部37と、出力整合回路部32とを具備している。ここで、2次〜5次高調波処理回路部34〜37は、出力高調波処理回路部31を構成しており、それぞれ先端開放スタブである。また、図3(b)に詳細を示したように、出力整合回路部32はチップインダクタおよびチップキャパシタで構成されている。
主線路部33は、一方の端部がトランジスタ10のドレイン11に接続されており、他方の端部が入出力切り替えスイッチ98側に接続されている。2次高調波処理回路部34と、3次高調波処理回路部35と、4次高調波処理回路部36と、5次高調波処理回路部37とは、主線路部33上に接続されており、ドレイン端子11で各高調波に対して最適なリアクタンス値が得られる様に接続位置が調整されている。ここでは、主線路部34において、トランジスタ10のドレイン11側から順に、5次高調波処理回路部37、4次高調波処理回路部36、2次高調波処理回路部34、3次高調波処理回路部35の各接続部が配置されており、その先(入出力切り替えスイッチ98側)に出力整合回路部32が接続されている。これにより、2次高調波処理回路部34は、出力電力のうち、基本角周波数ω0の2倍の角周波数2ω0を有する2次高調波成分を無効電力化する。同様に、3次高調波処理回路部35は、出力電力のうち、基本角周波数ω0の3倍の角周波数3ω0を有する3次高調波成分を無効電力化する。4次高調波処理回路部36は、出力電力のうち、基本角周波数ω0の4倍の角周波数4ω0を有する4次高調波成分を無効電力化する。5次高調波処理回路部37は、出力電力のうち、基本角周波数ω0の5倍の角周波数5ω0を有する5次高調波成分を無効電力化する。
次に、増幅時と整流時の動作について説明する。
まず、増幅時の動作について説明する。増幅時には、回路スイッチ88が増幅動作時用回路86と接続され、入出力切り替えスイッチ98が高周波出力端子96に接続され、直流切り替えスイッチ101が直流電力投入端子99に接続される。
信号は交流電源89から入力される。入力電力処理回路部70は、交流電源89から供給される入力電力のうち、所望の基本角周波数ω0を有する基本波成分について、インピーダンス整合を行う。そして、ゲートバイアス回路82よりゲートバイアスを印加し、トランジスタ10には、ゲート12から、基本角周波数ω0を有する入力電力が入力され、直流電力投入端子99から電力が供給されつつ入力電力が増幅され、増幅された出力電力がドレイン11から出力される。
さらに、出力高調波処理回路部31で出力電力の高調波成分の大部分が無効電力化された後、出力整合回路部32でインピーダンス整合が行われ、最終的な出力電力は高周波出力端子96から取り出される。
次に整流時の動作について説明する。整流時には、回路スイッチ88が整流動作時用回路87と接続され、入出力切り替えスイッチ98が高周波入力端子97に接続され、直流切り替えスイッチ101が整流動作時の直流負荷出力端子100に接続される。
信号は高周波入力端子97から入力される。増幅時のドレインバイアス部分に直流電流が出力される。そして、トランジスタ10内の帰還容量を利用して、増幅時のゲート側入力電圧信号と同じ信号が発生するようにゲート調整回路93を調整する。これにより、タイミングを調整してトランジスタ10をスイッチングすることが可能になる。そして、直流出力負荷抵抗を変化させて直流電圧を調整することで、増幅時でのトランジスタ電圧電流波形と同様の波形の整流動作が実現される。
このとき、直流出力は直流負荷出力端子100から取り出される。
このように、トランジスタ10のゲート側に接続されたゲート調整回路93、および高調波処理を含む入力電力処理回路部70と、ドレイン側に接続された出力電力処理回路部30とにより、増幅時と同じトランジスタ10において、増幅時と同等の高効率の整流動作が行われる。
図4は、本発明の回路スイッチ部83が回路スイッチ88に対して増幅動作時用回路86につながれた増幅動作時の回路と、回路スイッチ88に対して整流動作時用回路87が接続された整流動作時の回路とを、2.45GHz帯で個別に試作し、効率を測定した結果である。各々増幅動作時の回路では79%、整流動作時の回路では78%の最大効率を得ている。
図5は、本発明の実施形態の変形型の実装例である。本発明の直流電力投入端子99を電圧一定化回路部110に置き換えたものである。電圧一定化回路部110は、電圧一定調整用スイッチ106と、蓄電池108と、発電器109を具備し、電圧一定調整用スイッチ106に対して、蓄電池108と、発電器109は共通接続されている。
この変形型の実装例について説明する。本発明は電力の送受信変換への使用を想定しているが、一般的な高効率増幅器と同様に、最大の変換効率が得られる最適な投入電力レベルが存在する。従って、それに一致するように投入電力レベルを調整することが必要であるが、例えば太陽電池のように発電量が変動する場合は、増幅動作では直流投入電力(直流バイアス電圧)が変動し、効率が低下する恐れがある。このような場合、発電エネルギーを蓄電池108にいったん充電し、電力を供給するサイクルと供給しないサイクルとを電圧一定調整用スイッチ106で切り替えて時分割することにより、一定電圧が保つようにし、トランジスタ10を常に最大効率で動作するようにすることができる。
また、この実装例では、DCブロックキャパシタ103の先(トランジスタのドレイン11と反対側)にアンテナ105が接続されている。すなわち、高周波出力端子96と高周波入力端子97とを共通化した1つの入出力端子にアンテナ105が接続され、入出力切り替えスイッチ98が省略されている。これにより、電圧一定調整用スイッチ106の切り替えるタイミングを等間隔でなく変調することで、アンテナ105から電力の送信のみでなく信号を乗せることもできる。この方法では、整流動作での高周波電力レベルも電力投入サイクル時は一定に保たれるため、高効率動作が維持できる。
図6は、本発明の実施形態となる増幅・整流一体型装置を用いた双方向無線電力伝送システムの構成例を表す模式図である。図に示したように、このシステムでは、複数(図では2つ)の送受信局120Aと120Bとがアンテナを介して双方向に無線で電力の電送が行われる。
各送受信局120A、120Bにおいて、増幅・整流一体型装置1は、図5に示した変形例と同様に、DCブロックキャパシタ103の先(トランジスタのドレイン11と反対側)にアンテナ105が接続されている。また、直流電力投入端子99には、時分割制御部111と直流電源112とがこの順に直列に接続されている。直流負荷出力端子100には、信号抽出部113と平滑回路部114と負荷115とがこの順に直列に接続されている。
時分割制御部111は、電圧一定調整用スイッチ106の切り替えのタイミングを制御する。
信号抽出部113は、時分割制御部111が電圧一定調整用スイッチ106の切り替えのタイミングを変調することによって、電力の伝送時に何らかの情報を表す信号も伝送する場合に、その信号成分を抽出する。
平滑回路部114は、時定数の十分長い積分回路により時間変動をなくし、なめらかな直流を得る。
このシステムで送受信局120Aから送受信局120Bに電力と信号を伝送する場合、送受信局120Aの増幅・整流一体型装置1の回路スイッチ88、入出力切り替えスイッチ98、直流切り替えスイッチ101が前述の増幅動作時の側に接続される。そして、直流投入電力が、時分割制御部111によって制御されたタイミングで増幅・整流一体型装置1に投入される。増幅・整流一体型装置1は、電力の増幅動作を行い、高周波出力端子96から電力を出力する。出力された電力はアンテナから空間に送出される。
一方、送受信局120Bでは、増幅・整流一体型装置1の回路スイッチ88、入出力切り替えスイッチ98、直流切り替えスイッチ101が前述の整流動作時の側に接続される。そして、アンテナが、送受信局120Aから送出された電力を受信する。受信された電力は、増幅・整流一体型装置1は電力の整流動作を行い、直流負荷出力端子100に直流出力を行う。信号抽出部113は、送受信局120Aが、時分割制御部111によって直流投入電力に変調が加えられた電力を伝送した場合には、直流出力から通信信号を抽出する。また、直流出力は、平滑回路部114による平滑化処理が行われた後、負荷115に投入される。
なお、このシステムで送受信局120Bから送受信局120Aに電力と信号を伝送する場合は、送受信局120Aと送受信局120Bが上記と逆の動作を行う。
本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
1 増幅・整流一体型装置
10 トランジスタ
11 ドレイン
12 ゲート
13 ソース
30 出力電力処理回路部
31 出力高調波処理回路部
32 出力整合回路部
33 主線路部
34〜37 2次〜5次高調波処理回路部
70 入力電力処理回路部
81 増幅・整流共通回路部
82 ゲートバイアス回路
83 回路スイッチ部
84 直流切り替えスイッチ部
85 入出力切り替えスイッチ部
86 増幅動作時用回路
87 整流動作時用回路
88 回路スイッチ
89 交流電源
90 抵抗部
91 キャパシタ部
93 ゲート調整回路
94 電源
95 チョークコイル
96 高周波出力端子
97 高周波入力端子
98 入出力切り替えスイッチ
99 直流電力投入端子
100 直流負荷出力端子
101 直流切り替えスイッチ
102 チョークコイル
103 DCブロックキャパシタ
104 半導体スイッチ
105 アンテナ
106 電圧一定調整用スイッチ
108 蓄電池
109 発電機
110 電圧一定化回路部
111 時分割制御部
112 直流電源
113 信号抽出部
114 平滑回路部
115 負荷
120A 送受信局
120B 送受信局

Claims (2)

  1. FET系(バイポーラ系)トランジスタ素子と、
    前記トランジスタ素子のゲート端子(ベース端子)側に接続された、前記ゲート端子(ベース端子)に対してゲートバイアス電圧を印加するゲートバイアス回路と、
    前記ゲート端子(ベース端子)側に接続された、増幅動作時において基本波電力のインピーダンス整合と高調波電力の少なくとも一部の無効電力化とを行う増幅動作時用回路と、
    前記ゲート端子(ベース端子)側に接続された、整流動作時において前記トランジスタ素子内の帰還容量を利用して前記トランジスタ素子のゲートを制御し、前記トランジスタ素子のスイッチングのタイミングの調整を行う整流動作時用回路と、
    前記ゲート端子(ベース端子)側に接続された、前記増幅動作時用回路と前記整流動作時用回路とに対して増幅動作時と整流動作時との接続を切り替える回路スイッチと、
    前記トランジスタ素子のドレイン端子(コレクタ端子)側に接続された、基本波電力のインピーダンス整合と高調波電力の少なくとも一部の無効電力化とを行う電力処理回路部と、
    前記ドレイン端子(コレクタ端子)側に接続された、高周波に対して高インピーダンスとなるインピーダンス回路と、
    前記ドレイン端子(コレクタ端子)側に接続された、増幅動作時の直流電力投入端子、整流動作時の直流負荷出力端子に対して増幅動作時と整流動作時との接続を切り替える直流切り替えスイッチとを備え、
    前記トランジスタ素子のソース端子(エミッタ端子)が接地された増幅・整流一体型装置であって、
    前記電力処理回路部は、
    高調波処理回路と、前記高調波処理回路に接続された基本波処理回路とを具備し、
    一方の端子が前記ドレイン端子(コレクタ端子)に接続され、もう一方の端子が、増幅動作時に高周波出力端子、整流動作時に高周波入力となる、接地された2端子対回路であり、
    前記増幅動作時用回路は、
    一方の端子を高周波入力端子とし、もう一方の端子が前記回路スイッチに接続された、接地された2端子対回路であり、
    前記整流動作時用回路は、
    一方が前記回路スイッチに接続され、他方が接地された1端子対回路であり、
    前記インピーダンス回路は、一方の端子が前記ドレイン端子(コレクタ端子)または前記電力処理回路部の前記ドレイン端子(コレクタ端子)と反対側に接続され、もう一方の端子が前記直流切り替えスイッチに接続された2端子回路であり、
    前記ゲート端子(ベース端子)に前記ゲートバイアス回路と前記回路スイッチが並列に接続されていることを特徴とする増幅・整流一体型装置。
  2. 請求項1に記載の増幅・整流一体型装置と、増幅動作時の直流電力投入端子に直流電力を時分割で投入し、前記時分割のタイミングによって表された信号を送信する制御手段とを備えたことを特徴とする通信システム。
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