JP2014534127A - タンクを水抜きする感知方法及びバルブ制御方法及び装置 - Google Patents

タンクを水抜きする感知方法及びバルブ制御方法及び装置 Download PDF

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Abstract

原油から水を分離するシステムであり、未精製原油を貯蔵する大量貯蔵タンク(101)と、大量貯蔵タンク内の原油から分離した水を収容システム(105)に送る第1のパイプ(104)と、原油を出荷システム(107)に送る第2のパイプ(106)と、第1のパイプ(104)内の流れを制御する第1のバルブ(102)と、第2のパイプ(106)内の流れを制御する第2のバルブ(103)と、第1のバルブ及び第2のバルブ(104、106)の動作を制御する制御システム(151)とを備える。制御システムは、第1のバルブ及び第2のバルブを制御する制御デバイスと、水が第1のパイプを流れている間の音圧レベルを感知するために第1のパイプに取り付けられた音響センサアレイ(109)と、感知した音圧レベルを、パイプを流れる油と水との混合物の流れを特徴付けている所定の音圧閾値レベルと比較する手段と、計測した音圧レベルが音圧閾値レベルに達した際に、第1のバルブを閉鎖して第2のバルブを開口する制御デバイスとを有する。導電率センサ(108)の形態であるもう1つの計測手段があってもよい。【選択図】図1

Description

本出願は、2011年9月30日に出願された特許文献1に基づく優先権の利益を主張し、その開示の全容を参照することにより本願に援用する。
本発明は全体的に、大量貯蔵タンクの水抜きに関し、特に、パイプ内での水から原油への移行を検知するための方法及び装置に関する。
大量貯蔵タンクに貯蔵されている未精製原油には、油中に紛れ込んでいる一定割合の水がある。このような原油は通常、出荷前に大量貯蔵タンクの中に圧送される。大量貯蔵タンクの容量は様々だが、1億バレル(すなわち15.9ギガリットル)に及ぶことがある。24から48時間の期間が経過すると、タンクに貯蔵された水及び油は自然に分離し、水はタンクの底に滞留して油の下にある状態になる。タンク内で分離している水及び原油は、「黒水」または「汚水」インターフェース層を除いて極めて異なっている。黒水のインターフェース層は、油と水とが混合したエマルジョンである。
出荷用に原油を大量キャリアに移送する前に、大量貯蔵タンクに貯蔵した原油を水抜きする(すなわちタンクから水を除去する)必要がある。通常、大量貯蔵タンク内の油は、大量貯蔵タンクの下部にある排出バルブを手動で開口して中に入っている任意の液体をパイプを通して収容領域へ流すことによって水抜きされる。パイプを通って流れる液体は、最初は水である。オペレータは、サイフォンの原理による点を利用して液体を定期的に検査し、液体が水か油かを確認する。サイフォンの原理による点は、家庭用蛇口をパイプに装着した形態であってよい。任意の時間が経過した後に起こる水から油への液体の移行をオペレータが判断すると、オペレータは、大量貯蔵タンクに備わっている排出バルブを閉鎖して液体の流出を停止する。「水から原油への移行」について通常の定義は、液状での水対原油の比が20:80(すなわち水20%:原油80%)であるときの状態である。タンク内に残留している液体、主として原油は、その後、別のパイプを介して出荷配送システムなどの輸送システムに移送されてよい。
オペレータが、液体が油へ移行する点でタンクからの液体の流出を停止できない場合、油は、油と廃水とを混合したものの中に油を閉じ込めておく収容領域に送られる。油は、通常の水処理方法を用いて廃水から回収されてよい。しかし、収容領域から油を回収することは、費用のかかる作業である。
上記のような大量貯蔵タンクの水抜きは、熱、風、砂嵐、及び雨などの極限の環境条件にある屋外で実行されることが多い。このような水抜き方法の信頼性及び精度は、オペレータの技量に左右されている。特に、液体が水から油へ移行する時点で排出バルブを閉鎖するための決定ポイントは、主観的な判断であり、オペレータ一人ひとりによって変化しやすい。
パイプ内での水から原油への移行を検知するに当たって人間のオペレータへの依存をなくすために、密度センサを使用してパイプ内の液体密度を定期的に測定している。1つのこのような密度センサが、挿入型液体密度トランスデューサ(ILDT)である。ILDTは、パイプ内の測定対象となっている液体内に浸漬されている音叉を備えている。音叉は、一方の脚の根元の内側に固定された圧電デバイス(図示せず)によって刺激を受けて振動する。音叉の振動周波数は、音叉のもう一方の脚の根元に固定された第2の圧電デバイスによって検出される。音叉は、周囲の液体によって補正されるため、電子ハウジング内に位置していてよい増幅回路によってその音叉本来の共振周波数に維持される。この振動周波数は、脚部材の全体的な質量と、脚部材と接触している液体の密度との関数である。液体の密度は変化するため、全体的な振動質量は共振周波数とともに変化する。共振周波数を計測することによって、液体の密度を測定できる。密度センサのもう1つの例は、管密度計の形態であってよい。管密度計は、前述したILDTと同様に動作する。
このような密度センサを用いて測定した密度計測値を使用して、水と油との間で移行が起きたかどうかを判断することができる。これに関連して、資料Cの表3及び表4は、水及び原油の密度を示している。しかしながら、上で考察したような密度センサは、脚部を損傷して突飛な結果を招くおそれのある、予測不能な性質または浸食的性質のある任意の液体を用いる使用には適していない。さらに、このような密度センサは、サンプリングを実施するために、パイプ内に複雑な部品を必要とする。またさらに、このような密度センサは、原油などの特に粘性のある液体をサンプリングする際に汚れる傾向がある。
このように、パイプ内を流れる液体が水から油へ移行したことを検知するための改良した方法に対する要望が明らかに存在する。
米国特許仮出願第61/541713号
先行技術の構成が抱える1つ以上の欠点を実質的に克服するか、あるいは少なくとも緩和することが本発明の目的である。
本出願は、水から油への移行を検知するためにパイプ内を流れる液体の1つ以上の特性を計測することによって、先行技術の問題に対処しようとする構成を開示している。
本発明の1つは、パイプ内を流れる液体が水から油へ移行するのを検知する方法であって、パイプ内の所定点を流れる液体が示す音圧レベルを計測するステップと、計測した音圧レベルをコンピュータ可読メモリに記憶された所定閾値と比較するステップと、比較結果に基づいて、パイプ内の所定点を流れる液体が水から原油へ移行したかどうかを検知するステップとを含む方法を提供する。
上記に加えてもう1つは、液体が、比較に応じて薄片状に流れているのか乱流状に流れているのかを判断するステップを含む。
上記に加えてもう1つは、液体の導電率を測定するステップを含む。
上記に加えてもう1つは、パイプ内の液体の流れの乱流が引き起こすパイプ内の振動を測定するステップを含む。
上記に加えてもう1つは、貯蔵タンクから水を流出させるためにバルブを開口し、その後、水から油への移行が所定点で起きた場合にタンクから流出する液体を停止するために前記バルブを閉鎖するステップを含む。
もう1つは、パイプ内を流れる液体が水から油へ移行したのを検知するための装置であって、パイプ内の所定点を流れる液体が示した音圧レベルを計測するための計測手段と、計測した音圧レベルをコンピュータ可読メモリに記憶された所定閾値と比較するとともに、比較結果に基づいて、パイプ内の所定点を流れる液体が水から原油へ移行したかどうかを検知するためのプロセッサとを備える、装置を提供する。
もう1つは、記録したプログラムを有するコンピュータ可読記憶媒体であって、プログラムが、パイプ内を流れる液体が水から油へ移行したのを検知する手順をコンピュータに実行させるように構成されている、コンピュータ可読記憶媒体において、パイプ内の所定点を流れる液体が示した音圧レベルを計測するためのコードと、計測した音圧レベルをコンピュータ可読メモリに記憶された所定閾値と比較するためのコードと、比較結果に基づいて、パイプ内の所定点を流れる液体が水から原油へ移行したかどうかを検知するためのコードとを含む、装置を提供する。
もう1つは、パイプ内を流れる液体が水から油へ移行したのを検知する方法であって、パイプ内の所定点を流れる液体の導電率を計測するステップと、計測した導電率をコンピュータ可読メモリに記憶された所定閾値と比較するステップと、比較結果に基づいて、パイプ内の所定点を流れる液体が水から原油へ移行したかどうかを検知するステップとを含む、方法を提供する。
上記方法に加えてもう1つは、液体が、比較に応じて薄片状に流れているのか乱流状に流れているのかを判断するステップを含む。
上記方法に加えてもう1つは、液体の音圧レベルを測定するステップを含む。
上記方法に加えてもう1つは、貯蔵タンクから水を流出させるためにバルブを開口し、その後、水から油への移行が所定点で起きた場合にタンクから流出する液体を停止するために前記バルブを閉鎖するステップを含む。
もう1つは、パイプ内を流れる液体が水から油へ移行したのを検知するための装置であって、パイプ内の所定点を流れる液体の導電率を計測するための計測手段と、計測した導電率をコンピュータ可読メモリに記憶された所定閾値と比較するとともに、比較結果に基づいて、パイプ内の所定点を流れる液体が水から原油へ移行したかどうかを検知するためのプロセッサとを備える、装置を提供する。
もう1つは、記録したプログラムを有するコンピュータ可読記憶媒体であって、プログラムが、パイプ内を流れる液体が水から油へ移行したのを検知する手順をコンピュータに実行させるように構成されている、コンピュータ可読記憶媒体において、パイプ内の所定点を流れる液体の導電率を計測するためのコードと、計測した導電率をコンピュータ可読メモリに記憶された所定閾値と比較するためのコードと、比較結果に基づいて、パイプ内の所定点を流れる液体が水から原油へ移行したかどうかを検知するためのコードとを含む、装置を提供する。
もう1つは、パイプ内を流れる液体が水から油へ移行したのを検知する方法であって、パイプの所定点での振動を計測するステップと、計測した振動をコンピュータ可読メモリに記憶された所定閾値と比較するステップと、比較結果に基づいて、パイプ内の所定点を流れる液体が水から原油へ移行したかどうかを検知するステップとを含む、方法を提供する。
本発明のその他の態様について、以下の記載に開示する。
次に、先行技術のいくつかの態様及び本発明の1つ以上の実施形態について、以下の図面及び資料を参照して記載していく。
大量貯蔵タンクに貯蔵した原油を水抜きするためのシステムを示す説明図 図1のシステムの電子機器の概略的ブロック図 図1のシステムに使用したコンピュータシステムの概略的ブロック図 図1の大量貯蔵タンクを水抜きする方法を示すフローチャート 図1のシステムのパイプ内で水から原油に移行したのを検知する方法を示すフローチャート 図1のシステムのパイプ内で水から原油に移行したのを検知するもう1つの方法を示すフローチャート 高速フーリエ変換(FFT)による急流のトレースであり、図1のシステムのパイプを流れる水の流れをシミュレートしている様子を示す説明図 高速フーリエ変換(FFT)による急流のトレースであり、図1のシステムのパイプを流れる原油の流れをシミュレートしている様子を示す説明図 図1の大量貯蔵タンクを水抜きするための代替的なシステムを示す説明図 水抜きの一例に従って時間に対する音圧レベル(SPL)を示すグラフ 水抜きの一例に従って時間に対する音圧レベル(SPL)を示すグラフ 水抜きの一例に従って時間に対する導電率を示すグラフ
添付の図面のうち任意の1つ以上に表示した同一符号を有するステップ及び/または特徴を参照する場合、そのステップ及び/または特徴は、本明細書に対しては特に指示のない限り同一の機能(複数も可)または動作(複数も可)を有する。
「背景技術」の段落に記載した考察及び先行技術の構成に関する上記の考察は、それぞれの出版物及び/または使用を通じて一般知識を形成する文献また考案物の考察に関係していることに注意されたい。このような考察内容を、本発明者(発明者ら)または本特許出願者の代表的な考えと解釈してはならず、そのような文献または考案物は、技術的な一般知識の一部を何らかの形で形成するものである。本明細書ではこれ以降、以下の資料A、B及びCを参照する。
資料Aは、水及び原油の動粘度を示す表であり、資料Bは、水及び原油の導電率データを示す表であり、資料Cは、水及び原油の密度データを示す表である。
図1は、大量貯蔵タンク101を水抜きするシステム100を示している。システム100は、2つの電動バルブ102及び103を備えている。バルブ102は、液体がタンク101の下部に接続しているパイプ104を通って収容システム105に流れるよう制御する。バルブ103は、液体がタンク101の下部に接続しているもう1つのパイプ106を通って出荷(または輸送)システム107に流れるよう制御する。
音響センサアレイ109の形態である計測手段を、パイプ104の外側にある所定点に固定する。1つの実装では、音響センサアレイ109は、2つのセンサ(図示せず)を備え、同センサは、音響センサアレイ109のセンサが検知した平均音圧レベル(SPL)に応じて電圧(例えば0〜10ボルト)を出力する。
導電率センサ108の形態であるもう1つの計測手段を、パイプ104の外側にあるさらに別の所定点で固定する。1つの実装では、導電率センサ108は、検知した平均導電率レベルに応じて電流(0〜20mA)を出力する誘導性かつ非接触型のセンサである。
システム100を、音響センサアレイ109と導電率センサ108との両方を備えているものとして記載したが、他の実装では、システム100は、音響センサアレイ109または導電率センサ108のうちいずれか一方を備えていてよい。
システム100は、バルブ102、103に電気的に接続している電子機器151によって制御される。デバイス151は、図1及び図2Aに見られるように、導電率センサ108及び音響センサアレイ109にも接続している。
1つの実施形態では、デバイス151は、プログラマブル論理制御装置(PLC)であってよい。このようなPLCは、対応するセンサ108及びアレイ109からの信号を処理するための対応する制御装置を介して、導電率センサ108及び音響センサアレイ109に電気的に接続していてよい。
システム100は、音響センサアレイ109を使用してパイプ104内部の液体の乱流を計測し、水から原油への移行を検知する。システム100は、導電率センサ108を使用してパイプ104内部の液体の導電率を計測し、水から原油への移行を検知する。したがって、導電率センサ108及び/または音響センサアレイ109は、パイプ104内の水から原油への移行を検知する非侵襲的な方法を提供する。
図1に見られるように、デバイス151もローカルコンピュータネットワーク222(ローカルエリアネットワーク(LAN)として公知)を介して、コンピュータシステム200(またはコンピュータ)に接続している。コンピュータシステムは、図2Bで詳細がわかる。コンピュータシステム200によって、オペレータは、コンピュータシステム200のディスプレイ214にあるグラフィカルユーザインタフェース(GUI)に表示された1つ以上の制御盤を用いて、遠隔操作で水抜きを作動または解除させることができ、これについては以下で説明していく。この場合、コンピュータシステム200は、バルブ102及び103を制御するデバイス151と直接通信する。
システム100は、パイプ104内の水から原油への移行を検知する一貫性を高め、そのような検知が人間のオペレータに依存するのをなくす。システム100は、水抜きの終了が遅れたことが原因でこぼれた油を処理するために収容システム105にかかる要求を軽減する。システム100によって、水抜きを大量貯蔵タンク101から遠隔操作で実施することができ、これは、コンピュータシステム200を用いて、パイプ104内で水対原油の比が特定の比(例えば20:80)に達したときにアラートを発することによって行う。
図2Aに見られるように、デバイス151は、埋込型制御装置152を備えている。したがって、デバイス151を「埋込型デバイス」と呼んでよい。この例では、制御装置152は、内部記憶モジュール159に双方向に結合している処理部(またはプロセッサ)155を備えている。記憶モジュール159は、不揮発性半導体読み出し専用メモリ(ROM)及び半導体ランダムアクセスメモリ(RAM)から形成されてよい。RAMは、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、または揮発性メモリと不揮発性メモリとを組み合わせたものであってよい。
埋込型デバイス151は、液晶ディスプレイ(LCD)パネル及び/または発光ダイオード(LED)などの形態である表示手段165を備えていてよい。埋込型デバイス151は、通常はキーパッドまたはこれと同様の制御盤で形成されるユーザ入力デバイス153も備えている。
図2Aに見られるように、埋込型デバイス151は、接続119を介してプロセッサ155に結合している携帯型メモリインターフェース156も備えている。携帯型メモリインターフェース156によって、相補形の携帯型メモリデバイス175を埋込型デバイス151に結合することができる。携帯型メモリデバイス175は、データソースまたはデータ送信先として作用するか、あるいは内部記憶モジュール159を補足するよう作用することができる。携帯型メモリデバイスとの結合を可能にするこのようなインターフェースの例には、ユニバーサルシリアルバス(USB)RAM、セキュアデジタル(SD)カード、パーソナルコンピュータメモリカード国際協会(PCMIA)カード、光学ディスク及び磁気ディスクなどがある。
埋込型デバイス151は、接続223を介して埋込型デバイス151をローカルコンピュータネットワーク222に結合できるようにする通信インターフェース158も備えている。接続223は、有線でもよいし、無線周波数などの無線でもよいし、光学式でもよい。有線接続の一例にはUSBがある。さらに、無線接続の一例には、ブルートゥース(商標)の類のローカル相互接続、WiFi(例えばIEEE802ファミリー、赤外線データ協会(IrDa))などがある。
埋込型デバイス151は、図2Aに見られるように、導電率センサ108及び音響センサアレイ109と通信するための入力/出力(I/O)インターフェース160も有する。埋込型デバイス151は、I/Oインターフェース160を介してバルブ102及び103とも通信する。
以下に記載する方法は、埋込型制御装置152を用いて実装されてよく、記載していく図3から図10の工程は、埋込型制御装置152内で実行可能な1つ以上のソフトウェアアプリケーションプログラム133として実装されてよい。埋込型デバイス151は、記載した方法を実装するための有利な装置に作用する。特に、記載した方法のステップは、制御装置152内で実行されるソフトウェア133の命令によって実行される。ソフトウェアの命令は、1つ以上のコードモジュールとして形成されてよく、各々のコードモジュールが1つ以上の特定のタスクを実施する。
ソフトウェア133は、一般に、コンピュータ可読媒体から制御装置152の中にロードされたのち、通常は、図2Aに示したように内部記憶モジュール159に記憶され、その後、ソフトウェア133は、プロセッサ155を用いて実行できる。本明細書に記載したように、アプリケーションプログラム133は、通常は、埋込型デバイス151が流通する前に製造者によってプレインストールされてROMに記憶される。ただし、場合によっては、ソフトウェア133は、1つ以上のCD−ROM(図示せず)にエンコードされたユーザに提供され、内部記憶モジュール159または携帯型メモリ175に記憶される前に携帯型メモリインターフェース156を介して読み出されることがある。別の代替例では、ソフトウェア133は、ネットワーク222からプロセッサ155によって読み出されるか、あるいは他のコンピュータ可読媒体から制御装置152または携帯型記憶媒体175の中にロードされてよい。コンピュータ可読記憶媒体とは、命令及び/またはデータを制御装置152に提供して実行かつ/または処理することに加担する任意の記憶媒体のことである。このような記憶媒体の例には、フロッピーディスク、磁気テープ、CD−ROM、ハードディスクドライブ、ROMもしくは集積回路、USBメモリ、光磁気ディスク、フラッシュメモリ、またはPCMCIAカードのようなコンピュータ可読カードなどがあり、このようなデバイスがデバイス151の内部にあるのか外部にあるのかは問わない。ソフトウェア、アプリケーションプログラム、命令及び/またはデータをデバイス151に提供するのに加担してもよいコンピュータ可読伝送媒体の例には、無線または赤外線伝送チャネルのほか、別のコンピュータもしくはネットワーク化したデバイスへのネットワーク接続、及びインターネットまたは電子メールの送信及びウェブサイトに記録された情報を含むイントラネットなどがある。このようなソフトウェアまたはこのソフトウェアに記録されたコンピュータプログラムを有するコンピュータ可読媒体が、コンピュータプログラム製品である。
図2Bに見られるように、コンピュータシステム200は、コンピュータモジュール201、キーボード202及びマウスポインタデバイス203などの入力デバイスと、プリンタ215、表示デバイス214及びスピーカ217などの出力デバイスとで形成される。接続221を介してコンピュータネットワーク220と相互に通信するために、コンピュータモジュール201によって外部の変調復調器(モデム)トランシーバデバイス216を使用してよい。ネットワーク220は、インターネットなどのワイドエリアネットワーク(WAN)、またはプライベートWANであってよい。接続221が電話線の場合、モデム216は、従来の「ダイヤルアップ」式モデムであってよい。このようにする代わりに、接続221が大容量(例えばケーブル)接続の場合、モデム216は、ブロードバンドモデムであってよい。ネットワーク220に無線で接続する場合は無線モデムを使用してもよい。
コンピュータモジュール201は、通常、少なくとも1つのプロセッサ部205と、例えば半導体ランダムアクセスメモリ(RAM)及び読み出し専用メモリ(ROM)で形成された記憶部206とを有する。モジュール201は、映像ディスプレイ214及びスピーカ217に結合している音声−映像インターフェース207などのいくつかの入力/出力(I/O)インターフェースと、キーボード202及びマウス203ならびに任意で備えるジョイスティック(図示せず)用のI/Oインターフェース213と、外部モデム216及びプリンタ215用のインターフェース208とも有する。いくつかの実装では、モデム216は、コンピュータモジュール201内、例えばインターフェース208内に組み込まれてよい。コンピュータモジュール201は、接続225を介してコンピュータシステム200をローカルコンピュータネットワーク222に結合できるローカルネットワークインターフェース211も有する。インターフェース211は、イーサネット(商標)回路カード、無線のブルートゥース(商標)またはIEEE802.11無線構成で形成されてよい。
インターフェース208及び213は、直列接続と並列接続との両方に対応できる能力があり、前者は通常ユニバーサルシリアルバス(USB)規格に従って実装され、対応するUSBコネクタ(図示せず)を有している。記憶デバイス209が設けられ、この記憶デバイスは、通常ハードディスクドライブ(HDD)210を備えている。フロッピーディスクドライブ及び磁気テープドライブ(図示せず)など、その他のデバイスを使用してもよい。通常は、光学ディスクドライブ212が設けられて、データの不揮発性ソースとして作用する。この場合、例えば光学ディスク(例えばCD−ROM、DVD)、USB−RAM、及びフロッピーディスクのような携帯型メモリデバイスをシステム200に対する適切なデータソースとして使用してもよい。メモリ206及びHDD210は、「コンピュータ可読メモリ」と呼ばれることがある。
コンピュータモジュール201のコンポーネント205〜213は、通常、相互接続したバス204を介して、かつ、当業者に公知のコンピュータシステム200の普通の動作モードになるように通信する。記載した構成を実現できるコンピュータの例には、IBM−PC互換機、サンスパークステーション、アップル社のMac(商標)またはこれらから発展した同様のコンピュータシステムなどがある。
以下に記載した方法の1つ以上のステップは、コンピュータシステム200内で実装されてよく、図3から図6のうちの1つ以上のステップは、コンピュータシステム200内で実行可能な1つ以上のソフトウェアアプリケーションプログラム233などのソフトウェアとして実装されてよい。特に、記載した方法のうちの1つ以上のステップは、コンピュータシステム200内で実行されるソフトウェア233の命令によって実行されてよい。この命令は、1つ以上のコードモジュールとして形成されてよく、各々のコードモジュールが1つ以上の特定のタスクを実施する。コンピュータシステム200内で実行可能なソフトウェア233は、ディスプレイ214上に表示されるグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を実装し、管理できる。前述したように、GUI上に表示される1つ以上の制御盤によって、オペレータは遠隔操作で水抜きを作動または解除することができる。
ここでもまた、コンピュータシステム200上にあり、かつGUIを実装しているソフトウェア233は、例えば前述した記憶デバイスなどのコンピュータ可読媒体に記憶されてよい。このようなソフトウェアは、コンピュータ可読媒体からコンピュータシステム200の中にロードされたのち、コンピュータシステム200によって実行されてよい。コンピュータシステム200内にあるコンピュータプログラム製品を使用することで、記載した方法のうちの1つ以上のステップを実装するための有利な装置に作用することが好ましい。
キーボード202及びマウス203を操作することで、システム100及びソフトウェアアプリケーション233のオペレータは、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)を操作して制御コマンド及び/または入力を埋込型デバイス151上にあるソフトウェアアプリケーション133に提供することができる(図2Aを参照)。制御コマンド及び/または入力によってオペレータは、ディスプレイ214上にあるGUIに表示される制御盤を用いて、遠隔操作で水抜きを作動させ解除させることができる(図2B)。GUIは、好ましくはシステム100の状態表示も行って(例えば「バルブ開」または「バルブ閉」)、バルブ102及び103が開口しているのか閉鎖しているのかを示す(図1)。GUIは、診断的情報も表示してシステム100が抱える問題を示すこともできる。
次に、大量貯蔵タンク101を水抜きする方法300について、図3を参照しながら以下に詳細に記載していく。方法300は、ソフトウェア133の1つ以上のコードモジュールとして実装されてよく、このソフトウェアは、埋込型デバイス151の内部記憶装置159上にあってプロセッサ155がその実行を制御する。
方法300は、プロセッサ155が、第1の信号を電動バルブ102に送信してバルブ102を開口し、液体がパイプ104を通ってタンク101の外へ流れるようにするステップを実施するステップ301から始まる。液体は、タンク101から開口したバルブ102及びパイプ104を通って収容システム105に流れる。第1の信号は、コンピュータシステム200から受信した信号に応答して、埋込型デバイス151によって生成されてよい。前述したように、コンピュータシステム200から受信した信号は、デバイス214上に表示されるGUIの1つ以上の制御盤を操作するためにオペレータが行うキーボード202及びマウス203の操作に基づいて生成されてよい。このような操作に応答して、ソフトウェア233は、第1の信号を生成し、ネットワーク222を介してデバイス151に送ることができる。
次のステップ303では、プロセッサ155は、パイプ104内を流れる液体が、パイプ内の所定点で水から原油へ移行したかどうかを検知するステップを実施する。以下に詳細に記載したように、プロセッサ155は、パイプ104内を流れる液体が水から原油へ移行したかどうかを、パイプ104内の所定点を流れる液体の少なくとも1つの特性を計測することによって検知することができる。計測した特性は、所定閾値と比較することができる。その比較結果に基づいて、プロセッサ155は、パイプ内を流れる液体が水から原油に移行したかどうかを検知できる。
1つの例では、プロセッサ155は、どの特定の時間点でも、パイプ104内を流れる液体によって生じる音圧レベル(SPL)の計測値に基づいて、パイプ104内の液体の流れが所定点で「薄片状」であるのか「乱流」であるのかを判断できる。したがって、ステップ303で計測した特性は、パイプ104内を流れる液体によって生じる音圧レベル(SPL)である。音圧レベルの測定は、パイプ104の所定点に設置された音響センサアレイ109を用いて行うことができる。ステップ303で実行できるように、パイプ104内での水から原油への移行を音響センサアレイ109を用いて検知する方法400について、図4を参照しながら以下で詳細に記載していく。
また、プロセッサ155は、パイプ104内の液体の流れが水から原油へ移行したかどうかを、導電率センサ108を用いて液体の導電率を測定することによって検知できる。したがって、ステップ303で計測した特性は、液体の導電率である。ステップ303で実行できるように、パイプ104内での水から原油への移行を導電率センサ108を用いて検知する方法500について、図5を参照しながら以下で詳細に記載していく。
さらに別の代替例では、プロセッサ155は、パイプ104内の液体の流れが水から原油へ移行したかどうかを、加速度計を用いてパイプ104内の振動を監視することによって検知でき、これについては以下に記載する。したがって、この場合、ステップ303で計測した特性は、パイプ内を流れる液体104がもたらす振動である。
方法300は次のステップ304に続き、所定点でのパイプ104内の液体の流れが水から原油へ移行していれば(すなわち移行が起こっていれば)、次に方法300はステップ305に進む。そうでなければ、方法300はステップ303に戻る。ステップ305では、プロセッサ155は、I/Oインターフェース160を介して信号を電動バルブ102に送信してバルブ102を閉鎖し、液体がタンク101から出てパイプ104へ流れるのを停止するステップを実施する。バルブ102の閉鎖は、プロセッサ205がプロセッサ155から受信したさらに別の信号に応答して、表示デバイス214に表示されるGUIを介してオペレータに提示されてよい。
低流速では、液体は薄片状になる傾向がある。液体の流束が上がるにつれて移行が起こり、液体は筋状になって複雑で無作為の乱流になる。乱流状に流れる液体は、薄片状に流れる液体のように特定方向に進むが、速度が無作為に変動するという複雑な点が加わる。乱流状に流れる液体の流れパターンは無秩序なものである。
薄片状の流れの例として、蛇口から流れる水を考える。低流速であれば、ガラスのように滑らかで秩序のある水の流れが蛇口から流れるのを観察できる。風やその他の障害物がなければ何も変化せず、秩序のある水の流れが続く。薄片状に流れる水は、決定的なものである。薄片状に流れる水のその後の挙動に関する情報は、初期段階での流れの詳細な特徴によって完全に決定される。蛇口から流れる水の規模がさらに速いまたは大きい場合(例えば蛇口が全開しているとき)、水の流れパターンは継続的に変化する。より速い水の流れの平均的な動きは、その流れの中で1つの方向に向かっているが、流水中のあらゆる所に不規則性がある。
液体の速度Vが増大するにつれて、薄片状の流れから乱流状の流れへの移行が起こる。
ここで、水の代わりに原油を用いて考える。流れの「速い」原油に対してでも十分に大きな圧力を提供できると仮定すると、原油の動きは薄片状のままである。
さらに、蛇口のノズルを考え、水の流れを細いガラスキャピラリ管の中にすぼめる。この場合、乱流になることなく極めて速く進むように流れを作ることができる。
液体の薄片状の流れは、低速度、小直径、低密度かつ高粘度の場合に起こる。液体の乱流状の流れは、これとは逆の条件(すなわち高速度、大直径、高密度かつ低粘度)の場合に起こる。
粘度は、計測可能な液体の特性である。計測可能な液体の特性のその他のいくつかの例が、導電率、密度及び温度である。計測可能な液体の特性のその他の例が、音圧レベル(SPL)及び振動であり、いずれもパイプ内を流れる液体によって生じる。
液体の「動粘度」(単位はcStまたはm−1)という用語は、液体の粘度を液体の密度で除算したものを指す。
流体力学では、レイノルズ数Reとして知られる値が、所与の液体及び所与の流動条件に対する慣性力対粘性力の相対的な重要性を定量している。ある液体のレイノルズ数は、以下の式1に従って算出できる。
μは動的粘性率、vは動粘度である。
式中、Vは、直径d(単位はメータ(m))の孔(例えばパイプの内径)を通過する液体速度(単位はメータ毎秒(ms−1))を表し、μは、流体の絶対粘度(単位はニュートン秒毎平方メートル(Nsm−2))を表し、vは、流体の動粘度(単位は平方メートル毎秒(m−1))を表し、pは、液体の密度(単位はキログラム毎立方メートル(kgm−3))を表している。
液体速度V、または直径d(または速度と直径との両方)が小さく、粘度が大きければ、レイノルズ数Reは小さい。この場合、液体の流れは薄片状になる。直径d、または速度Vが増大するか、あるいは粘度が低下すると、レイノルズ数Reは増大する。
直径がdである任意のパイプ内を任意の速度Vで流れる任意の種類の液体では、パイプ内の液体の流れは薄片状のままで、レイノルズ数Reはおよそ2300未満になる。レイノルズ数Reが2300よりも大きい場合、流れる液体に乱流が起こる。
資料Aの表1に見られるように、54.4°Cでの水の動粘度は、およそ0.55cStまたは550×10−3−1である。逆に、54.44°Cでの原油の動粘度は、およそ3.5cStである。パイプの直径が1cmであれば、レイノルズ数Reが2000である速度Vは0.2ms−1(0.72kmh−1)であり、これは比較的遅い速度である。水は、低速度で乱流への移行を受ける。
薄片状から乱流状の流れへの移行は、パイプ(例えばパイプ104)内のレイノルズ数Reが閾値であるおよそ2300のときに起こるが、レイノルズ数の閾値の正確な値は、何らかの小さな障害があるかどうかによって異なる。パイプの内面がきわめて平滑であり、速度に対する障害がなければ、流れが薄片状態のままで、より高いレイノルズ数Reの値を得ることができる。しかし、レイノルズ数Reが2300未満であれば、液体が障害にぶつかっても液体の流れは薄片状になる。さらに、パイプが異なる断面形状を有していれば(例えば正方形)、あるいは液体の流れがタービンブレードの上を流れていれば、薄片状から乱流状の流れへの移行は、異なるレイノルズ数の値Reで起こる。
液体の流れが乱流のとき、液体にはあらゆるサイズの渦巻きの動きが含まれている。さらに、乱流状の流れが抱える大部分の機械的エネルギーは、このような渦を形成する力に変わり、これが最終的にはそのエネルギーを熱及びノイズとして発散させることになる。その結果、所与のレイノルズ数Reでは、乱流状の流れの抗力は薄片状の流れの効力よりも大きくなる。また、乱流状の流れは、表面の凹凸に影響されるため、表面の凹凸が増大すると抗力が増大する。乱流状の流れと抗力との関係は、所与のシステム(例えばシステム100)に対するレイノルズ数Reの値を調整するのに重要である。
原油及び水の動粘度は、資料Aに見られるように、実質的に異なる。その結果、パイプ104内で見られる原油の薄片状の流れと水の乱流状の流れとの相違点は、パイプ104に装着した音響センサアレイ109の形態である音響手段を用いて検知できる。液体の乱流によって生じる何らかの音及び振動がパイプ104内にあれば、パイプ104を流れている液体が水であることを示している。逆に、液体がパイプ104を流れている際にパイプ104内が相対的に静かで動きがなければ、原油がパイプ104内で薄片状の流れになっていることを示している。
例として、図6は、高速フーリエ変換(FFT)した急流のトレース600であり、パイプ104を流れる水の流れをシミュレートしている様子を示している。トレース600は、音圧レベル(SPL)をデシベル(dB)で示した垂直軸を含んでいる。トレース600の水平軸は、周波数をヘルツ(Hz)で示している。トレース600のスペクトルは無秩序で、ホワイトノイズに似ている。トレース600で注目すべき点は、記録された信号が100Hz未満であるためにトレースが機能不能な点である。このような機能不能は、トレース600を作成するのに使用した記録器が起こした人為的な結果であり、システム100を通常の方法で実装した場合には起こりそうにないことである。
図7は、高速フーリエ変換(FFT)した急流のトレース700であり、パイプ104を流れる原油の流れをシミュレートしている様子を示している。ここでもまた、トレース700は、音圧レベル(SPL)をdBで示した垂直軸を含んでいる。水平軸は、周波数をHzで示している。図7に見られるように、100Hzを上回る信号の範囲は、楕円701で強調表示したように、トレース600に比して小さい。トレース600とトレース700との間の全体的なSPLの差は、およそ50dBである。したがって、音響センサアレイ109を用いてSPLを計測し、計測したSPLレベルを第1の所定閾値と比較することで、パイプ104内の原油の流れをパイプ104内の水の流れと区別することができる。第1の所定閾値の設定について以下で詳細に説明していくが、この設定は、メモリ206またはハードディスクドライブ210に記憶することができる。トレース700内で円702で強調表示したトレース700の領域は、環境ノイズと、トレース700を作成するのに使用した機器が起こした人為的な結果とを合わせたものである。
ステップ303で実行できるように、音響センサアレイ109を用いてパイプ104内での水から原油への移行を検知する方法400について、ここで図5を参照しながら以下に詳細に記載していく。前述したように、音響センサアレイ109は、パイプ104の外部で所定点に固定されている。方法400は、ソフトウェア133の1つ以上のコードモジュールとして実装されてよく、このソフトウェアは、埋込型デバイス151の記憶モジュール159上にあって、プロセッサ155がその実行を制御する。
方法400について、通常の水抜き手順の場合の時間に対する音圧レベル(SPL)を表すグラフ900を示している図9を参照しながら例として記載していく。方法400は、パイプ104内の基本的な周囲のSPLに基づいて水から原油への移行を検知するものである。埋込型デバイス151のプロセッサ155は、音響センサアレイ109を周期的に(例えば1秒毎)ポールしてSPLの読み取り値を測定するように構成されてよい。ステップ301で水抜きを開始する前に(すなわちグラフ900のt0が示す時間よりも前に)、ソフトウェア133は(プロセッサ155を実行している状態で)、その時点での音響センサアレイ109の出力を測定することによって基本的な周囲のSPLを測定する。測定した周囲のSPLは、2次元(2D)データのオブジェクトとして記憶モジュール159のRAMに記憶されてよい。
方法400は、ステップ401から始まり、このステップでプロセッサ155は、現時点のパイプ104内で計測した音圧レベル(SPL)を測定する。図9に見られるように、タンク101の水抜きは、方法300のステップ301のように、電動バルブ102が開いた状態の時間t0に始まる。バルブ102を開口することは、システム100に段階的な刺激を与えることを意味し、それに伴いパイプ104内で計測したSPLが上昇し始める。上昇中のSPLは通常、グラフ900の点Aで安定状態になる。この安定状態は、パイプ104内の液体が乱流状の流れであることを表し、時間t0からt1までの期間にわたって継続し、この期間に水から原油への移行が始まる。点Aで起こる安定状態を「乱流安定状態」と呼んでよい。時間t0からt1までの期間は、パイプ104内で水が排出され続ける時間と同じ長さになる。したがって、方法400を実行した初期段階では、ステップ401でパイプ104内で計測したSPLは、周囲のSPLとグラフ900の乱流安定状態でのSPLレベルとの間の値になる。
パイプ104内のSPLの現時点の値は、ステップ401でプロセッサ155によって内部記憶モジュール159のRAMから読み出されてよい。このようにする代わりに、プロセッサ155は、音響センサアレイ109を現時点でポールして(すなわちリアルタイムキャプチャ)SPLの読み取り値を測定するように構成されてよい。別の代替案では、プロセッサ155は、所定期間(例えば60秒)にわたって音響センサアレイ109から(SPLを表す)信号を記録する(すなわち捕捉して記憶する)ように構成されてよい。プロセッサ155は、相互相関及びFFT解析を用いて音響センサ109からの信号を処理して、測定したSPLの値を事前に学習した(かつ記憶した)値と比較することもできる。
1つの実装では、プロセッサ155は、2つではない機械的システムの周波数応答が正確に同一である際に、システム100を新たにインストールする毎にかかる時間にわたってシステム100が自己調整できるように、学習アルゴリズムを実装するように構成されてよい。例えば、システム100は、音響センサ109及び導電率センサ108に関連する重み付けが変化するように構成されてよい。
図9の例に戻ると、t1の時点で水から油への移行が始まり、グラフ900では急な屈曲部(点Bのように)になっている。移行がt1以降に継続すると、タンク内の水と油とを分離している汚水インターフェース層は排出され、通常は、時間t2まで乱流レベルは可変的になるものの低下する(すなわちSPLが低下する)ようになる。時間t2では、パイプ104内を流れる液体の大部分は原油になり、パイプ104内で計測した乱流(すなわち計測したSPLで表される乱流)は、より低いレベルで安定状態になる。この低レベルの安定状態は、パイプ104内の液体の流れが薄片状であることを意味し、「終了時安定状態」と呼んでよい。終了時の安定状態での液体内の水対原油の比は、通常約20:80になる。したがって、グラフ900の点Cは、方法300のステップ305のように、液体がタンク101から流出してパイプ104に流れるのを停止するためにバルブ102が閉鎖している点を表している。点Cを「終了点」と呼ぶことができる。
乱流安定状態での基本的な周囲のSPLとSPLレベルとの差は、通常約40dBになる。しかし、この差は、システム100の実装及びパイプ104内を流れる液体によって著しく変化することがある。
乱流安定状態でのSPLレベルと終了時安定状態でのSPLレベルとの差は、通常30dBから40dBの間になる。したがって、終了時安定状態でのSPLレベルは、基本的な周囲のSPLに近くなる。この場合、パイプ104内を流れる液体が水から原油に移行したかどうかを検知するために使用した第1の所定閾値は、周囲の基本レベルを上回る10dBに設定されてよい。ここでもまた、乱流安定状態でのSPLレベルと終了時安定状態でのSPLレベルとの差は、システム100の実装及びパイプ104内を流れる液体によって著しく変化することがある。第1の所定閾値は、方法300を開始する前にプロセッサ155によって測定され、内部記憶モジュール159に記憶されてよい。
方法400に戻ると、次のステップ403では、現時点でのSPLが、パイプ104内の流れが薄片状であることを示す第1の所定閾値以下であるとプロセッサ205が判断すれば、方法400はステップ405に進む。そうでなければ、方法400はステップ401に戻る。ステップ401及びステップ403は、グラフ900の時間t0と時間t2との間で何度発生してもよい。
ステップ405では、プロセッサ155は、水から原油への移行が起きたと判断する。プロセッサ155は、移行が起きたことを示すために、例えば内部記憶モジュール159内に構成されたフラッグを設定することができる。したがって、ステップ303では、プロセッサ155は、フラッグの状態を判断することでパイプ104内の液体の流れが水から原油へ移行したかどうかを検知できる。
ステップ401で測定したSPL値は、読み取り範囲が変動する間に(例えば連続10回の読み取り値)プロセッサ155が動的に測定した平均(averageまたはMean)SPL値を表していてよい。平均SPL値を用いる理由は、無作為のノイズを低減して所定のSPLデータを平らにするためである。プロセッサ155は、平均SPL値のその時点の標準偏差を測定するように構成されてもよい。
図10は、1つの例による時間に対するSPL値を示すグラフ1000である。グラフ1000は、グラフ900と同様である。図10に見られるように、トレース1001は生のSPL値を描き、トレース1002は平均(または平均)SPL値を描き、トレース1003は、範囲内の平均SPL値の標準偏差を描いている。グラフ1000の点B(時間t1に見られる)は、実質的にグラフ900の点B(すなわち急な屈曲部)と一致している。グラフ1000の点Bは、(トレース1002で表したような)その時点の平均標準偏差の3倍よりも大きい(トレース1003で表したような)標準偏差のデータに見られる変動から、プロセッサ155によって最初に測定されてよい。この3倍という要素は、学習アルゴリズムの一部として洗練されてよい。
グラフ1000の点C(すなわち終了時安定状態が時間t2で始まる点)は、グラフ900の点Cと一致している。システム100の1つの実装では、点Cは、(トレース1003で示したように)点B以降に標準偏差が変動する最大値の50%まで標準偏差が低下することを基準に、ステップ405でプロセッサ155によって決定され洗練されてよい。図10に見られるように、点Cは、標準偏差の変動が点B以降の最大値の50%まで下がっているトレース1003上の点と一致している。点Cがプロセッサ155によってこのように決定されると、プロセッサ155は、I/Oインターフェース160を介して信号を電動バルブ102へ送信してバルブ102を閉鎖し、液体がタンク101から流出してパイプ104に流れるのを停止するためのステップ305を実施する。したがって、水から原油への移行が起きたかどうかをステップ405で下す判断は、標準偏差の変動が点B以降の最大値の50%まで下がったのがいつなのかを判断することによって実現できる。この場合、方法400のステップ403は、「SPL関数」が閾値であるかどうかをプロセッサ155が判断するステップであると説明することができる。SPL関数という用語は、ここでは前述したように計測したそれぞれのSPL値と、読み取り範囲が変動する間に(例えば連続10回の読み取り値)動的に測定した平均(averageまたはMean)SPL値と、その時点の平均SPL値の標準偏差とを指している。
前述したように、プロセッサ155は、システム100を新たにインストールする毎にかかる時間にわたってシステム100が自己調整できるように、学習アルゴリズムを実装するように構成されてもよい。音響センサアレイ109の場合、1つの実装では、以下のシステムの変数を内部記憶モジュール159内に記憶された履歴ファイルの中に記録して、強化した学習を時間t0に対して実行できるようにしてよい。
(i) 「t1」−SPLの標準偏差が係数3だけ増大する時間
(ii) 「t2」−SPLの標準偏差が50%減少する時間
(iii) 周囲のSPL
(iv) 時間「t0」と時間「t1」との間の平均SPL
(v) 「t2」以降の平均SPL
図10に見られるように、前述した方法は、システム100に最少量の遅延をもたらすものである。しかし、学習アルゴリズムは、測定したSPL値に重み付けを適用してこの遅延を計算に入れ、水から原油への移行の実際の開始時点にできる限り近い時点で点Bが起こるようにすることができる。これに関連して、確率論及び統計の面では、標準偏差は、集団の変動性もしくは分散性の尺度、データセット、または確率分布である。低い標準偏差は、データの点が同じ値(平均値)に極めて近い傾向にあることを示しているのに対し、高い標準偏差は、データが広範囲にわたる値に「拡散している」ことを示している。
離散確率変数の標準偏差は、平均値から得られるその値の二乗平均平方根(RMS)偏差である。確率変数Xが等しい確率で(実数である)N値x…xを取る場合、値x…xの平均値
を求め、各値xに対する平均値から偏差(
)を算出し、これらの偏差の2乗を算出し、2乗した偏差の平均値を表す分散σを算出し、その分散の平方根を算出することによって、変数Xの標準偏差σを算出することができる。したがって、変数Xの標準偏差σは、以下の式2に従って算出できる。
学習アルゴリズムは、内部記憶モジュール159内に記憶された履歴ファイルにあるSPLデータ値の比較に基づくものであってよい。学習アルゴリズムは、SPL値が2つの標準偏差を上回る分だけ平均値を超えていることを無視した状態で、前回の水抜き工程から得られた平均SPL値を用いてパラメータ化することができる。
方法300を実際に実行している間、オペレータは、表示デバイス214に表示されたGUIを介して、現在進行している水抜きが変則的であり、実際に測定されたSPL値が、2つの標準偏差を上回る分だけ平均値を超えていることに気づく可能性がある。
学習アルゴリズムは、音響センサアレイ109を用いて算出したデータを、導電率センサ108を用いて算出した同等のデータと比較して、グラフ1000上の点B及び点Cについての決定を訂正することもできる。導電率は、ジーメンス/メートル(Sm−1)で計測される。資料Bに見られるように、水の導電率の範囲は、5.5×10−6Sm−1の純水から導電率が5Sm−1の海水までにわたる。汚染レベルに応じて、原油は、純水の導電率に近い導電率を示す。特に、原油の起源に応じて、導電率の範囲は、35×10−6Sm−1から110×10−6Sm−1にわたる。したがって、原油は、導電率センサ108のような非接触型の導電率センサを通過する汚染水と区別することができる。
次に、ステップ303で実行できるように、導電率センサ108を用いてパイプ104内での水から原油への移行を検知する方法500について、図5を参照しながら詳細に記載していく。前述したように、導電率センサ108は、パイプ104内の所定点に定置されている。方法500は、ソフトウェア133の1つ以上のコードモジュールとして実装されてよく、このソフトウェアは、埋込型デバイス151の記憶モジュール159内にあって、プロセッサ155がその実行を制御する。
方法500について、通常の水抜き手順の場合の時間に対する導電率ジーメンス毎メートル(Sm−1)を表すグラフ1100を示している図11を参照しながら例として記載していく。方法500は、パイプ104内の基本的な周囲の導電率値に基づいて水から原油への移行を検知する。埋込型デバイス151のプロセッサ155は、導電率センサ108を周期的に(例えば1秒毎に)ポールして導電率の読み取り値を測定するように構成されてよい。ステップ301で水抜きを開始する前に(すなわちグラフ1100が示す時間よりも前に)、ソフトウェア133は(プロセッサ155を実行している状態で)、導電率センサ108の現時点の出力を測定することによって基本的な周囲の導電率を測定する。基本的な周囲の導電率値を測定することによって、それ以前の任意の水抜き工程からセンサ108上の任意のプラックが可能になる。測定した周囲の導電率値は、2次元(2D)データのオブジェクトとして記憶モジュール159のRAMに記憶されてよい。
方法500は、ステップ501から始まり、このステップでプロセッサ155は、現時点でのパイプ104内の液体の導電率を測定する。図11に見られるように、タンク101の水抜きは、方法300のステップ301のように、電動バルブ102が開口した状態の時間t0に始まる。バルブ102の開口は、パイプ104内で計測した導電率が上昇し始める際に、システム100に段階的な刺激を与えることを意味する。上昇中の導電率は通常、グラフ1100の点Aで安定状態になる。この安定状態は、パイプ104内の液体が乱流状の流れであることを表し、時間t0からt1までの期間にわたって継続し、この期間に水から原油への移行が始まる。ここでもまた、グラフ1100の点Aで起こる安定状態を「乱流安定状態」と呼んでよい。t0からt1までの期間は、パイプ104内で水が排出され続ける時間と同じ長さになる。
方法400と同様に、方法500を実行した初期段階では、ステップ501でパイプ104内で計測した導電率値は、基本的な周囲の導電率値とグラフ1100の乱流安定状態での導電率値との間の値になる。導電率の読み取り値は、内部記憶モジュール159のRAMに記憶されてよい。この場合、ステップ501では、導電率の現在値は、プロセッサ155が内部記憶モジュール159のRAMから読み出す。このようにする代わりに、プロセッサ155は、現時点での導電率センサ108をポールして導電率の読み取り値を測定するように構成されてもよい。別の代替例では、プロセッサ155は、所定期間(例えば60秒)にわたって導電率センサ108から(導電率値を表す)信号を記録するように構成されてよい。
図11の例に戻ると、時間t1で水から油への移行が始まり、グラフ1100では(点Bで)急な屈曲部になっている。移行がt1以降も継続すると、タンク101内の水と油とを分離している汚水インターフェース層は排出され、通常は、時間t2まで導電率レベルが可変的になるが低下する(すなわちSm−1が低下する)ようになる。時間t2では、パイプ104内を流れる液体の大部分は原油になり、パイプ104内で計測した導電率は、より低いレベルで安定状態になる。このより低いレベルでの安定状態は、パイプ104内の液体の流れが薄片状であることを意味し、ここでもまた、グラフ900と同様にこれを「終了時安定状態」と呼んでよい。したがって、グラフ1100の点Cは、方法300ステップ305のように、液体がタンク101から流出してパイプ104に流れるのを停止するためにバルブ102が閉鎖している点を表している。
基本的な周囲の導電率値と乱流安定状態での導電率値との差は、通常1Sm−1から5Sm−1の範囲内である。しかし、この差は、システム100の実装及びパイプ104内を流れる液体によって著しく変化することがある。
水に比して原油の導電率は、ゼロに近くてよい。このように、システム100は、パイプ104内の液体の平均導電率が、基本的な周囲の導電率値とグラフ1100の乱流安定状態での導電率値との差の20%(すなわち0.2Sm−1から1Sm−1)まで下がった際に、終了点(すなわちグラフ1100上の点C)に達するように構成されてよい。したがって、乱流安定状態での導電率値と終了時安定状態での導電率値との差は、通常0.8Sm−1から4Sm−1の範囲内である。終了時安定状態での導電率値は、基本的な周囲の導電率値に近くなる。この場合、パイプ104内を流れる液体が水から原油へ移行したかどうかを検知するのに使用する第2の所定閾値を、周囲の基本的な導電率値よりも20%上に設定することができる。ここでもまた、乱流安定状態での導電率値と終了時安定状態での導電率値との差は、システム100の実装及びパイプ104内を流れる液体によって著しく変化することがある。システム100の1つの実装では、第2の所定閾値は、0.01Sm−1に設定されてよい。
方法500に戻ると、次のステップ503でプロセッサ155が、現時点での液体の導電率が第2の所定閾値以下であると判断し、パイプ104内を流れる液体が油であることを示している場合、方法500はステップ505に進む。そうでなければ、方法500はステップ501に戻る。
ステップ501及び503は、グラフ1100の時間t0と時間t2との間で何度発生してもよい。第2の所定閾値は、デバイス151の内部記憶モジュール159に記憶されてよい。
ステップ505では、プロセッサ205は、水から原油への移行が起きたことを判断する。ここでもまた、プロセッサ205は、例えば、移行が起きたことを示すためにメモリ206内に構成した、さらに別の前述したフラッグを設定できる。したがって、ステップ303では、プロセッサ205は、このさらに別のフラッグの状態を判断することによって、パイプ104内の液体の流れが水から原油へ移行したかどうかを検知できる。
1つの実装では、システム100は、方法500がステップ505に進む前に、かつプロセッサ155が水が原油に移行したと判断する前に、液体の導電率が所定期間(例えば60秒)にわたって必ず第2の所定閾値以下になるように構成されてよい。
前述したように、プロセッサ155は、システム100を新たにインストールする毎にかかる時間にわたってシステム100が自己調整できるように、学習アルゴリズムを実装するように構成されてもよい。導電率センサ108の場合、以下のシステムの変数を内部記憶装置159内に記憶された履歴ファイルの中に記録して、強化した学習を時間t0に対して実行できるようにしてよい。
(i) 「t1」−その時点の平均値が60である導電率の読み取り値が、乱流安定状態での導電率値から20%下がったときの時間
(ii) 「t2」−導電率値が乱流安定状態での導電率値の20%(すなわち第2の所定閾値)まで落ちたときの時間。1つの実装では、変数「t2」は、導電率が所定期間(例えば60秒)にわたって第2の所定閾値または第2の所定閾値未満に落ちたときの時間を表すことができる
(iii) 周囲の導電率
(iv) 時間「t0」から時間「t1」までの平均導電率
(v) 「t2」での平均導電率
導電率センサ108の場合、学習アルゴリズムは、内部記憶モジュール159内に記憶された履歴ファイルにある導電率値の比較に基づくものであってよい。学習アルゴリズムは、導電率値が2つの標準偏差を上回る分だけ平均値を超えていることを無視した状態で、前回の水抜き工程から得られた平均値を用いてパラメータ化することができる。ここでもまた、方法300を実際に実行している間、オペレータは、表示デバイス214に表示されたGUIを介して、現在進行している水抜きが変則的で、実際に測定された導電率値が2つの標準偏差を上回る分だけ平均値を超えていることを無視していることに気づく可能性がある。
学習アルゴリズムは、導電率センサ108を用いて算出した導電率データ値を、音響センサアレイ109を用いて算出した同等のデータと比較して、グラフ1100上の点B及び点Cについての決定を訂正することもできる。
大量貯蔵タンク101から水が除去されてしまえば、バルブ105を開口して原油を輸送システム107に送ることができる。
前述した方法300、400及び500は、このようにする代わりに、図3から図5の関数またはサブ関数を実施する1つ以上の集積回路などの専用のハードウェア内に実装されてよい。このような専用のハードウェアは、グラフィックプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ、または1つ以上のマイクロプロセッサ及びそのメモリを備えていてよい。
1つの実施形態では、方法400及び方法500を両方ともステップ303で実施することができる。この場合、水から原油への移行は、センサ108及び109の両方ともが移行が起きたことを示す結果を出しているとき(すなわち計測したSPLが第1の所定閾値未満であり、計測した導電率が第2の所定閾値未満であるとき)のみに起きたと判断されてよい。
さらに、センサ108及び109の各々に対して重み付けを適用することができる。例えば、音響センサアレイ109には、導電率センサ108よりも高い重み付けを与えることができる。この場合、音響センサアレイ109は移行が起きたと示し、センサ108は移行が起こらなかったと示していれば、プロセッサ205は、依然として、センサアレイ109の重み付けの方が高いことに基づいて移行が起きたと判断する可能性がある。
プロセッサ205は、システム100が出す結果に基づいて、センサ108及び109の各々と関連する重み付けを調整するように構成されてよい。例えば、センサ108及び109がインストールされ、システム100に対して試験が実施されると、移行が起きたことを示した際に、センサ108とセンサ109のうちのどちらかがより正確かつ信頼性の高い結果を出すことがわかれば、そのセンサにより高い重み付けを与えることができる。所定期間(例えば1日以上または1週間以上)を経た後、センサ108及び109に関連する重み付けは、その時点の結果に基づいて調整されてよい。
音響センサアレイ109は、パイプ104の所定点で恒久的にパイプ104にボルトで固定されるように構成されることが好ましい。このようにする代わりに、音響センサアレイ109は、パイプ104に接続している部品にボルトで固定されてもよい。システム100内の音響センサアレイ109には、任意の適切な音響センサを使用することができる。1つの実施形態では、音響センサ109は、シーメンス社が製造したSitrans(商標)AS100である。Sitrans(商標)AS100は、音響センサアレイ109からの信号を処理するための制御装置を必要とする。この場合、制御装置は、シーメンス社が製造したSitrans(商標)AS100+CU02である。このような制御装置は、音響センサアレイ109と電子機器151との間で電気的に構成されている。
導電率センサ108は、付着物を払拭するとともに、温和な温度、化学物質への曝露及び物理的な摩耗に対して耐性があるように構成されることが好ましい。例えば、導電率センサ108は、固体が詰まることなくセンサ108を通過できるための大孔を有して、センサを高レベルの浮遊物質を伴う用途に使用できるようにすることが好ましい。導電率センサ108は、Scm−1の広範囲にわたって正確に測定するように構成されることが好ましい。導電率センサ108は、非常に強く硬い材料(例えば化学的に耐性のあるポリエーテルエーテルケトン(PEEK))で形成されてよい。システム100内のセンサ108には、任意の適切な導電率センサを使用してよい。1つの実施形態では、導電率センサ108は、Rosemount(商標)アナリティカルモデル226で、大孔のある「環状」の導電率センサである。Rosemount(商標)アナリティカルモデル226は、導電率センサ108からの信号を処理するための制御装置を必要とする。この場合、制御装置は、Rosemount(商標)アナリティカルモデル54eCである。このような制御装置は、導電率センサ108と電子機器151との間で電気的に接続されている。
モデル226の導電率センサは、付着物の作用に極めて耐性がある。モデル226は、導電率を測定するという帰納法を使用するものである。このほか、モデル226は、固体が詰まることなくセンサを通過できるための47mmの大孔を有する。モデル226は、120°Cまでの温度で動作し、50μScm−1から1、000mScm−1までの範囲にわたって正確に測定するように構成されることが好ましい。
別の実施形態では、導電率センサ108はFoxboro(商標)モデル875ECであり、これは、電極導電率測定用センサの高機能の電気化学アナライザである。さらに別の実施形態では、導電率センサ108は、Foxboro(商標)モデル871EC−LBであり、これは、大孔を有し、PEEK製で、高感度の電極導電率センサである。
1つの実施形態では、バルブ102及び103、音響センサアレイ109及び導電率センサ108は、図8に見られるように、ローカルコンピュータネットワーク222に直接接続していてよい。図8の実施形態では、前述した方法は、プロセッサ205を用いて実装されてよい。この場合、図3から図7の工程は、1つ以上のソフトウェアアプリケーションプログラムとして実装されてよく、このプログラムは、ハードディスクドライブ210内にあって、プロセッサ205がその実行を制御する。特に、記載した方法のステップは、コンピュータモジュール201内で実行されるソフトウェアの命令によって実行されてよい。
異なる時間における液体中の原油対水の比は、好ましくはGUI上に表示されるべきである。前述したように、原油対水の比は、SPL及び/または導電率の測定値に基づいてプロセッサ155によって算出されてよい。システム100は、所定のSPL及び/または導電率の測定値が液体の特定の水対原油比を示すように較正されてよい。
システム100は、所定のSPL及び導電率の閾値をオペレータがコンピュータモジュール201を用いて調整できるように構成されてもよい。
システム100は、好ましくは、障害が発生してもバルブ102及び105が閉位置に動けるように、フェイルセーフであるべきである。
1つの実装では、音響センサ109及び導電率センサ108と同様の方法で、加速度計の形態である計測手段をパイプ104に固定することができる。加速度計は、音響センサアレイ109及び/または導電率センサ108の代わりに使用されてもよいし、あるいはアレイ109及びセンサ108と一緒に使用されてもよい。このような加速度計は、パイプ104の所定点での振動を計測するために、周波数スペクトルの低い方の端部に合わせることができる。これに関連して、水がパイプ104内に流れているとき、計測した振動は、原油がパイプ104内に流れているときよりも比較的大きくなる。したがって、パイプ104の所定点での振動レベルに見られる変化を用いて、方法400及び500と同様の方法で液体が水から原油へ移行するのを検知することができる。前述した方法400及び500と同様に、計測した振動を振動の所定閾値レベルと比較することができる。
以上のことから、コンピュータ及びデータ処理産業に上記の構成を適用できることは明らかである。
上記は、本発明の一部の実施形態のみを記載したものであり、本発明の範囲及び精神を逸脱しない限り、本発明には修正及び/または変更を加えることができ、実施形態は説明的なものであって限定するものではない。
例えば、方法300、400及び500、ならびにシステム100については、原油に関して上に記載してきた。記載した方法には、これ以外の液体及び石油製品を含む物質に係る用途があってよい。このような石油製品には、未精製油、液化石油ガス、ペンタンプラス、航空機用ガソリン、自動車用ガソリン、ナフサ型ジェット燃料、灯油型ジェット燃料、灯油、留出燃料油、残留燃料油、石油化学原料、特殊なナフサ、潤滑剤、ワックス、石油コークス、アスファルト、道路油及び製油所ガスがある。しかし、水とその他の水不溶性液とを正確に区別するための音響センサアレイ109に対しては、このその他の液体の動粘度が水よりも高い必要がある。
本明細書の内容において、「備える(comprising)」という語は、「〜を主に含むが必ずしもそれのみではない」または「有する(having)」または「含む(including)」の意味であって、「〜のみからなる」の意味ではない。「comprise」及び「comprises」など、「comprising」という語の派生語は、これに対応した多様な意味を持つ。
資料A
水及び油の動粘度
資料B
導電率データ
資料C
密度データ
その他の温度に対して外挿する場合は、改訂版石油計測表(IP200、ASTM D1250、API2540及びISO R91付録1)から引用した以下を参照する。
密度の外挿変数
K0及びK1を以下の表4に従って規定する。

Claims (22)

  1. 原油から水を分離するためのシステムであって、
    未精製原油を貯蔵する大量貯蔵タンクと;前記大量貯蔵タンク内の原油から分離した水を収容システムに送る第1のパイプと;原油を出荷システムに送る第2のパイプと;前記第1のパイプ内の流れを制御する第1のバルブと;前記第2のパイプ内の流れを制御する第2のバルブと;前記第1のバルブ及び第2のバルブの動作を制御する制御システムとを備えるシステムにおいて、
    前記制御システムが、前記第1のバルブ及び第2のバルブを制御する制御デバイスと、水が前記第1のパイプを流れている間の音圧レベルを感知するために、前記第1のパイプに取り付けられた音響センサアレイと、前記感知した音圧レベルを、前記パイプを流れる油と水との混合物の流れを特徴付けている所定の音圧閾値レベルと比較する手段と;前記計測した音圧レベルが前記音圧閾値レベルに達した際に、前記第1のバルブを閉鎖して前記第2のバルブを開口する手段とを有する
    ことを特徴とするシステム。
  2. 前記制御システムは、前記制御デバイスを遠隔操作で動作させるローカルコンピュータネットワークを介して制御デバイスと接続可能なコンピュータを備える
    請求項1に記載のシステム。
  3. 前記コンピュータは、前記制御デバイスを作動させる手動入力手段を備える
    請求項3に記載のシステム。
  4. 前記制御デバイスは、前記第1のバルブ及び第2のバルブを動作させるプロセッサを有するとともに比較手段を備える埋込型制御装置を備える
    請求項1に記載のシステム。
  5. 前記制御システムは、前記パイプを流れる水の導電率を感知する前記第1のパイプに取り付けられた手段と、前記感知した導電率を、前記パイプ内の水と油との混合物の流れを特徴付けている導電率閾値と比較する手段とを備え、前記プロセッサは、前記分離システムの動作結果に基づいて、前記音圧レベル及び前記導電率の計測値に関連する重み付けを調整する
    請求項1に記載のシステム。
  6. 原油から水を分離するシステムで、未精製原油を貯蔵する大量貯蔵タンクと、前記大量貯蔵タンク内の原油から分離した水を収容システムに送る第1のパイプと、原油を出荷システムに送る第2のパイプと、前記第1のパイプ内の流れを制御する第1のバルブと;前記第2のパイプ内の流れを制御する第2のバルブとを備えるシステムを動作させる方法であって、
    水を前記大量貯蔵タンクから前記第1のパイプを通って前記収容システムに流し始めるために、前記第1のバルブを作動させるステップと;
    前記第1のパイプを流れる水の音圧レベルを感知するステップと;
    前記感知した音圧レベルを、水と原油との混合物の音圧レベルを特徴付けている所定の音圧閾値レベルと比較するステップと;
    前記感知した音圧レベルが前記音圧閾値レベルに達したことに応答して、前記第1のバルブを閉鎖して前記第2のバルブを開口するステップとを有する
    ことを特徴とする方法。
  7. 前記第1のパイプを流れる水の導電率を感知するステップと;前記感知した導電率を、前記パイプ内の水と油との混合物の流れを特徴付けている導電率の閾値と比較するステップと;前記分離システムの動作結果に基づいて、前記音圧レベル及び前記導電率の計測値に関連する重み付けを調整するステップと;前記調節した重み付けに従って、前記第1のバルブを閉鎖して前記第2のバルブを開口するステップとを有する
    請求項6に記載の方法。
  8. 原油から水を分離するシステムであって、
    未精製原油を貯蔵する大量貯蔵タンクと;前記大量貯蔵タンク内の原油から分離した水を収容システムに送る第1のパイプと;原油を出荷システムに送る第2のパイプと;前記第1のパイプ内の流れを制御する第1のバルブと;前記第2のパイプ内の流れを制御する第2のバルブと;前記第1のバルブ及び第2のバルブの動作を制御する制御システムであって、前記第1のバルブ及び第2のバルブの動作を制御する制御デバイスと;前記第1のパイプを流れる液体についての少なくとも1つの特定の特性を計測する第1のパイプであって、計測した値を通信するために前記制御デバイスと接続している第1のパイプに構成されたセンサ手段とを備え、
    前記制御デバイスが、前記計測した値を、特定の油対水の比を有する油と水との混合物の流れを特徴付けている前記少なくとも1つの特定の特性の所定閾値と比較する手段を有し、前記制御デバイスが、前記計測した値が前記所定閾値に達した際に、前記第1のバルブを閉鎖して前記第2のバルブを開口する、制御システムと;グラフィカルユーザインタフェースを用いたディスプレイを有するコンピュータであって、分離工程について表示されたデータにしたがって前記ディスプレイを遠隔操作するために、ローカルエリアネットワークを介して前記制御デバイスに接続しているコンピュータとを備える
    ことを特徴とするシステム。
  9. 前記制御デバイスは、埋込型制御装置と、前記第1のバルブ及び第2のバルブならびに前記センサ手段を前記制御装置に接続している入力/出力(I/O)インターフェースとを備える
    請求項8に記載のシステム。
  10. 前記制御装置は、水と原油とを分離するアプリケーションプログラムを実行するプロセッサを備える
    請求項9に記載のシステム。
  11. 前記制御装置は、前記アプリケーションプログラムを記憶する内部記憶装置を備える
    請求項9に記載のシステム。
  12. 前記ローカルエリアネットワークは、インターネットまたはプライベートワイドエリアネットワークであり、前記アプリケーションプログラムは、前記ローカルエリアネットワークを介して前記制御装置に通信される
    請求項9に記載のシステム。
  13. 前記センサ手段は、前記液体の音圧レベルを計測する音響センサアレイを備える
    請求項8に記載のシステム。
  14. 前記センサ手段は、前記第1のパイプ内の振動を計測する加速度計を備える
    請求項8に記載のシステム。
  15. システムにおける水と原油とを分離する工程を制御する装置であって、
    未精製原油を貯蔵する大量貯蔵タンクと、前記大量貯蔵タンク内の原油から分離した水を収容システムに送る第1のパイプと、原油を出荷システムに送る第2のパイプと、前記第1のパイプ内の流れを制御する第1のバルブと、前記第2のパイプ内の流れを制御する第2のバルブとを備える装置において、
    前記第1のパイプを流れる液体についての少なくとも2つの特定の特性を計測するために、前記第1のパイプに構成可能な少なくとも2つのセンサ素子と;前記第1のバルブ及び第2のバルブの動作を制御する制御デバイスとを備え、前記制御デバイスが、埋込型制御装置と、前記第1のバルブ及び第2のバルブならびに前記少なくとも2つのセンサ素子を前記制御装置に接続している入力/出力(I/O)インターフェースとを備え、前記制御装置が、水と原油とを分離するアプリケーションプログラムを実行するプロセッサを備える
    ことを特徴とする
    装置。
  16. 前記制御装置は、前記アプリケーションプログラムを記憶する内部記憶装置を備える
    請求項15に記載の装置。
  17. 前記アプリケーションプログラムは、遠隔のコンピュータからインターネットまたはプライベートワイドエリアネットワークを介して前記制御装置に通信される
    請求項15に記載の装置。
  18. 前記少なくとも2つのセンサ素子はそれぞれ、前記第1のパイプを流れる水の音圧レベルを計測する音響センサアレイとして、及び前記水の流れの導電率を計測する導電率センサとして形成される
    請求項15に記載の装置。
  19. 前記プロセッサは、前記分離システムの動作結果に基づいて、前記少なくとも2つの特定の特性の各々の計測値に関連する重み付けを調整する
    請求項15に記載の装置。
  20. 原油から水を分離するシステムを動作させる方法であって、
    未精製原油を貯蔵する大量貯蔵タンクと;前記大量貯蔵タンク内の原油から分離した水を収容システムに送る第1のパイプと;原油を出荷システムに送る第2のパイプと;前記第1のパイプ内の流れを制御する第1のバルブと;前記第2のパイプ内の流れを制御する第2のバルブとを備える方法において、
    水を前記大量貯蔵タンクから前記第1のパイプを通って前記収容システムに流し始めるために、前記第1のバルブを作動させるステップと;
    前記第1のパイプを流れる液体についての少なくとも2つの特定の特性を計測するステップと;
    前記少なくとも2つの特定の特性を、水と原油との混合物を特徴付けている前記2つの特定の特性のそれぞれの閾値の計測値と比較するステップと;
    前記少なくとも2つの特定の特性の計測値が前記閾値を超えたことに応答して、前記第1のバルブを閉鎖して前記第2のバルブを開口するステップとを有する
    ことを特徴とする方法。
  21. 前記計測ステップは、前記液体の音圧レベル及び前記液体の導電率を計測することを有する
    請求項20に記載の方法。
  22. 前記分離システムの動作結果に基づいて、前記音圧レベル及び前記導電率の計測値に関連する重み付けを調整するステップを有する
    請求項21に記載の方法。
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