JP2014533373A - 改善された生理食塩水配合を備える液体メニスカスレンズ - Google Patents

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Abstract

本発明は一般的に、高効率電気湿潤生理食塩水水溶液に関する。特定の実施形態は、眼科用レンズに組み込まれ、直流を使用して動作する、弓状液体メニスカスレンズの電気性能を最大化する、高性能電気湿潤生理食塩水水溶液を含む。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2011年8月31日に出願された、仮特許出願米国特許番号第61/529,343号に対する優先権を主張する。
(発明の分野)
本発明は、電気湿潤生理食塩水配合に関する。より具体的に、本発明は、改善された生理食塩水液体特性を有する、液体メニスカスレンズを提供する。
液体メニスカスレンズは、様々な産業において公知である。図1A及び1Bを参照しながら以下により詳細に説明されるように、既知の液体メニスカスレンズは、軸から直線で一定の距離にある点により形成される周囲表面によって円柱状に設計されていた。液体メニスカスレンズの使用の既知の例としては、電子カメラ等の装置が挙げられる。
一般的に、液体メニスカスレンズは、レンズへの変更を制御するための交流(AC)電源を使用する設計に限定されてきた。ACは、装置の誘電絶縁層内の電荷捕捉を最小化又は排除し、これは、液体メニスカスレンズのより予測可能な性能、及び最終的にはより長い装置耐用寿命に繋がる。結果として、生理食塩水配合は、小さなイオンを有するAC駆動レンズにおいて使用されてきた。交流は、装置内で使用される小さなイオンが誘電層内に埋め込まれ、よって装置性能を低減させる可能性を低減させる。
そこで、液体メニスカスレンズの例は、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、カリウムアセテート、及び塩化リチウムなどの、低分子量の無機塩を含む、生理食塩水を組み込んだ。
従来的に、コンタクトレンズ及び眼球内レンズなどの、眼科用レンズは、矯正の、美容の、又は治療的機能を備える、生体適合性の装置であった。コンタクトレンズは、例えば、視力矯正機能、美容強化、及び治療効果のうちの1つ又は2つ以上をもたらすことができる。各機能は、レンズの1つ又は2つ以上の物理的特性を備えてもよい。例えば、レンズに屈折能を組み込む設計は視力矯正機能を提供でき、レンズに組み込まれた色素は美容効果を提供でき、レンズに組み込まれた活性剤は治療機能を提供できる。
本発明により、液体メニスカスに基づく光学品質を備える光学レンズ装置が提供され、光学レンズ装置は、
前方湾曲レンズ外部表面及び前方湾曲レンズ内部表面を備える前方湾曲レンズと、
後方湾曲レンズ内部表面及び後方湾曲レンズ外部表面を備える後方湾曲レンズであって、上記後方湾曲レンズは上記前方湾曲レンズに近接するように位置付けられ、上記前方湾曲レンズ内部表面及び上記後方湾曲レンズ内部表面がその間に前方湾曲レンズ及び後方湾曲レンズを通じた光学軸を備える空洞を形成する、後方湾曲レンズと、
前方湾曲レンズ及び後方湾曲レンズの一方又は両方の内部周辺部の周囲のメニスカス壁と、
空洞内に収容され、メニスカス壁と接触する、ある容積の生理食塩水水溶液であって、ある容積の生理食塩水水溶液は1つ又は2つ以上の双性イオンを含む、ある容積の生理食塩水水溶液と、
やはり空洞内に収容され、前方湾曲レンズ及び後方湾曲レンズの一方と接触する、ある容積の光学品質油と、を含み、
生理食塩水水溶液及び油の上記容積はその間に液体メニスカスを形成し、液体メニスカスは、前方湾曲レンズ及び後方湾曲レンズを通じて形成される光学軸と交差する、光学レンズ装置。
したがって、光学レンズ装置は、液体メニスカスレンズを含む。
本明細書において記載される光学レンズ装置のいずれかに含まれる生理食塩水水溶液は更に、1つ又は2つ以上の立体的にかさ高の中和剤を含み得る。あるいは、又は加えて、生理食塩水水溶液は、1つ又は2つ以上の共溶媒を含んでもよい。あるいは、又は加えて、生理食塩水水溶液は、1つ又は2つ以上のイオン界面活性剤を含んでもよい。あるいは、又は加えて、生理食塩水水溶液は、1つ又は2つ以上の非イオン界面活性剤を含んでもよい。
あるいは、又は加えて、生理食塩水水溶液は、光吸収化合物を含み得る。
生理食塩水水溶液は、約1E−5m/s(10cSt)未満の運動粘度を含み得る。
生理食塩水水溶液は、約0.5μm以上の、中央粒径を有する、粒子状汚染物質を実質的に含まない場合がある。
生理食塩水水溶液は、油成分のものと実質的に等しい比重を含み得る。
生理食塩水水溶液と油成分との間の比重の差の絶対値が、約0.010を超えてもよい。
光学レンズ装置の前方湾曲レンズ外部表面及び前方湾曲レンズ内部表面の少なくとも一方は、1つの弓状の形状を含み得る。好ましくは、光学レンズ装置の前方湾曲レンズ外部表面及び前方湾曲レンズ内部表面の両方が、弓状の形状を含む。
光学レンズ装置の後方湾曲レンズ内部表面及び後方湾曲レンズ外部表面の少なくとも一方が弓状の形状を含み得る。好ましくは、後方湾曲レンズ内部表面及び後方湾曲レンズ外部表面の両方が、弓状の形状を含む。
光学レンズ装置は、メニスカス壁の少なくとも一部の上に導電性コーティングを含み得る。導電性コーティングは、前方湾曲レンズ及び後方湾曲レンズの一方又は両方の周辺部の少なくとも一部に沿って位置してもよい。導電性コーティングは、空洞の内側区域から空洞の外側区域まで延在してよい。
空洞の外側の導電性コーティングの領域は、液体メニスカスレンズに電荷を供給することができる、電気端子を形成し得る。
導電性コーティングに加えて、前方湾曲レンズ内部表面及び後方湾曲レンズ内部表面の一方の少なくとも一部の上にコーティングが存在してもよい。追加的なコーティングは、電気的絶縁材料、疎水性材料、又は親水性材料を含み得る。
油の容積は、光学レンズ装置の空洞内に含まれる生理食塩水水溶液の容積よりも少ない場合がある。空洞に含まれるある容積の油は、空洞の約60%〜約90%を占めることがある。
油の容積は、生理食塩水水溶液の密度の12%内の密度を有し得る。
光学レンズ装置は更に、導電性コーティングに電荷を供給するための電源を含み得る。
空洞の外部の導電性コーティングの領域に電荷を適用することにより、メニスカス壁に沿ったメニスカスの接触位置が変化してもよい。好適なことに、このように、空洞の外部の導電性コーティングの領域に電荷が適用されるとき、生理食塩水水溶液は、油成分のものと実質的に等しい比重を含む。
電荷は、直流を構成してよい。
電荷は、約18.0ボルト〜22.0ボルトを含むことがある。
前方湾曲レンズ外部表面は、約0であるか、又は約0以外であり得る、好ましくは0以外の、屈折力を含み得る。屈折力は、正又は負の力であり得る。好ましくは、屈折力は、−8.0〜+8.0ジオプターであり得る。あるいは、又は加えて、前方湾曲レンズ内部表面は、約0であるか、又は約0以外であり得る、好ましくは0以外の、屈折力を含み得る。屈折力は、正又は負の力であり得る。好ましくは、屈折力は、−8.0及び+8.0ジオプターであり得る。
あるいは、又は加えて、後方湾曲レンズ内部表面は、約0であるか、又は約0以外であり得るか、好ましくは0以外の、屈折力を含み得る。屈折力は、正又は負の力であり得る。好ましくは、屈折力は、−8.0〜+8.0ジオプターであり得る。
したがって、直流又は交流を使用して動作する液体メニスカスレンズの電気性能を顕著に改善するように配合された高効率電気湿潤生理食塩水水溶液に関する。弓状液体メニスカスレンズなどの、液体メニスカスレンズにある規模の電圧が印加されると、静電荷は、誘電体−導電性材料境界面、加えて誘電体−生理食塩水水溶液境界面において蓄積してもよい。標準的な生理食塩水水溶液において見られるように、小さいイオンのために電荷捕捉が生じる(誘電材料へと引きつけられ、かつこれに吸着され、又は吸収されることにより、誘電体の表面電荷を維持する能力を低減させる)。加えて、結果として、液体メニスカスは、電圧がレンズに最初に適用されるときに、メニスカス壁に沿って一定距離だけ移動してもよい。しかしながら、液体メニスカスはその後弛緩して、非通電状態の方向に戻り、よってレンズがその所望の屈折力を失うことがある。
電荷捕捉を避けるために、高効率電気湿潤生理食塩水水溶液が使用されてもよい。電気湿潤において使用される際、本発明の高効率電気湿潤生理食塩水水溶液は、誘電材料へと容易に埋め込まれない、より少ない量の立体的にかさ高な有機塩と共に、誘電体−生理食塩水水溶液境界面へと容易に移動しない、双性イオン有機化合物を含む。生理食塩水水溶液は更に、既知の高い純度を有する有限数の成分を組み込み、生理食塩水をほぼ中性のpHに維持することにより、溶液内の他の小さな分子及びイオンの存在又は形成を最小化又は排除するような設計を含み得る。直流(DC)電圧が液体メニスカスレンズに印加されるに伴って電荷捕捉が実質的に排除されると、液体メニスカスは、メニスカス壁に沿って所望の位置に移動し、その位置及び対応する屈折力の両方を維持してもよい。本発明により、高効率の電力性能を利用し得る、液体メニスカスレンズを駆動するように設計された、集積回路を使用して、超低電力消費が達成され得る。
第1状態における従来の円柱形液体メニスカスレンズの例を図示する。 第2状態における従来の円柱形液体メニスカスレンズの例を図示する。 本発明による光学的レンズ装置による、代表的な液体メニスカスレンズの外径スライス断面図を例示する。 本発明による光学レンズ装置に含まれる代表的な弓状液体メニスカスの断面図を例示する。 光学レンズ装置に含まれる弓状液体メニスカスの更なる代表的な態様を例示する。 本発明による光学レンズ装置に含まれる、弓状液体メニスカスレンズ内のメニスカス壁部要素を例示する。 第1状態における、標準的生理食塩水配合及び交流を有する、弓状液体メニスカスレンズの断面図を例示する。 第2状態における、図6Aの断面図を例示する。 直流により駆動される、高効率電気湿潤食塩水配合を備える、別の代表的弓状液体メニスカスの断面図を例示する。
本発明は、例えば、液体メニスカスレンズにおいて、電気湿潤装置の誘電層内の電荷捕捉を避けるために、導電性特性を備える、高効率電気湿潤生理食塩水溶液配合をもたらす。特に、本発明は、請求項において定義される液体メニスカスに基づく、光学品質を備える光学レンズ装置をもたらす。
用語集
本発明を対象としたこの説明及び特許請求の範囲においては、以下の定義が適用される様々な用語が用いられ得る。
交流(AC):規則的間隔で回路内の方向を変換する電流;一般的に一定の周波数、又は周波数の範囲で、その方向又は強度を繰り返し変更する電流。
かさ高の分子:本明細書で使用するとき、少なくとも1つの分岐部分又は第三級部分(トリエタノールアミンの第三級窒素の例における)、及び/又は少なくとも1つの環状部分(例えば、シクロヘキシルアミン)を有する分子を指す。
接触角:油/生理食塩水溶液の境界面(液体メニスカス境界とも呼ばれる)がメニスカス壁と交わる角度を指す。線状のメニスカス壁の場合、接触角は、メニスカス壁と、液体メニスカス境界がメニスカス壁と接触する点で液体メニスカス境界に接する線との間の角度として測定される。湾曲メニスカス壁の場合、接触角は、メニスカス壁に接する線とそれらが接触する点で液体メニスカス境界との間の角度として測定される。
直流(DC):一方向のみに流れる電流;一定の強度で一方向に移動する電流。
電気湿潤装置:生理食塩水メニスカス境界面、及びしたがって、巨視的接触角の界面張力を変更することにより、又は境界面電気応力を通じてバルク液体運動を誘発することによって、少量の液体に作用するか、又は操作するために、外側から適用される電界を使用する装置。
電気湿潤生理食塩水:電気湿潤装置のために好適であり得る、溶解イオンを含む溶液。
液体メニスカス境界:電気湿潤装置内の生理食塩水と油との間の弓状の、又は平坦な境界面。一般的に、境界面は、一方の側で凹状であり、他方の側で凸状である、レンズを形成し得る。
メニスカス空洞:油及び生理食塩水溶液が維持される前方湾曲レンズと後方湾曲レンズとの間の液体メニスカスレンズの空間。
メニスカス壁:液体メニスカス境界がそれに沿って移動する、メニスカス空洞内にあるような、前方湾曲レンズ及び後方湾曲レンズの一方又は両方の内側の特定の領域。
視角ゾーン:本明細書において、ユーザーがそれを通じて見る、レンズの領域を指すものとして使用される。例えば、眼科用レンズの着用者がそこを通して見ることができる、眼科用レンズ内の領域である。
鋭角部:光学部品上の2つの所定の流体の接触線の位置を収容するために十分な、前方湾曲レンズ部品又は後方湾曲レンズ部品のいずれかの内側面の幾何学的特徴。好ましくは、鋭角は、通常、内角よりも外角である。流体の観点から、鋭角部は180°を超える角度であり得る。
双性イオン:本明細書で使用するとき、分子内部の異なる位置において、正電荷及び負電荷を備える中性分子を意味する。双性イオンは、本明細書において、場合により、「分子内塩」とも称され得る。
本明細書において「液体メニスカスレンズ」に言及する場合、これは、本発明の光学的レンズ装置内に含まれるものと理解される。
本明細書において使用するとき、用語「含む(comprising)」は、「含む(including)」、並びに、「〜からなる」、及び「〜から本質的になる」(例えば、成分「〜を含む」Xは、Xから排他的になってもよく、又はいずれかの追加を含んでもよい(例えば、X+Y))。
以下で更に記載されるように、コンタクトレンズなどの光学的レンズ装置は、弓状液体メニスカスレンズなどの、液体メニスカスレンズを含むことがあり、メニスカス壁、及び物理的特徴が、レンズ内に含まれる液体の引力及び斥力の一方又は両方を受け、かつ別の液体とメニスカス境界を形成する。このようなレンズは、後方湾曲レンズ(「第2光学素子」とも称される)と近接する、前方湾曲レンズ(本明細書において、「第1光学素子」とも称される)を含み、その間に空洞が形成される。生理食塩水溶液及び油は、空洞内に維持される。電荷を第1の光学部品及び第2の光学部品のうちの1つ又は両方の周囲区域に一般に位置するメニスカス壁に印加することにより、空洞内に維持された食塩水溶液と油との間に形成されるメニスカスの物理的形状が変化する。
液体メニスカスレンズの大きさ及び形状を含む物理的制約は、様々な理由により直流よりもはるかに電力消費が高い、交流を使用してレンズを操作することができる、電池又は他の電源の使用を除外する場合がある。利用可能な容積の使用により、電力管理を最適化するため、直流を利用して、液体メニスカスレンズを効率的に操作してもよい。しかしながら、直流の使用は、電荷捕捉及び関連する性能低下の可能性を増加させる。結果として、電気湿潤用途において使用される従来的な生理食塩水溶液は、このような用途のために好ましくない。
ここで図1Aを参照すると、シリンダ110内に収容される油101及び生理食塩水溶液102を有する従来のレンズ100の断面図が図示される。シリンダ110は、2つの光学材料106のプレートを含む。それぞれのプレート106は、平坦な内面113〜114を含む。シリンダ110は、本質的に回転対称である内面を含む。一部の従来の実施形態では、1つ又は2つ以上の表面は、疎水性コーティングを含むことができる。電極105も、シリンダの周囲上又はその周りに含まれる。電気絶縁体104も、電極105に隣接して使用されてよい。
従来技術によると、内面113〜114のそれぞれは、本質的に平坦又は平面的である。境界面112Aは、食塩水102Aと油101との間に画定される。図1Aに示すように、界面112Aの形状は、生理食塩水溶液102A及び油101の屈折率特性と組み合わされて、第1の内面113を通して入射光108を受容し、第2の内面114を通して発散光109を提供する。油101と生理食塩水溶液102との間の界面表面の形状は、電極105に交流を適用することにより変化し得る。
100Aにおいて、100において例示される先行技術の斜視図が示される。
ここで図1Bを参照すると、従来のレンズ100は、通電された状態で図示される。電圧を印加した状態は、電極105に電圧114Bを印加することによって達成される。油101と食塩水溶液102との間の境界面112Bの形状は、電極105に電流を印加することにより変化される。図1Bに図示されるように、油101及び食塩水溶液102を通過する入射光108は、収束光パターン111Bに収束される。
ここで図2を参照し、前方湾曲レンズ201及び後方湾曲レンズ202を備える、代表的な新規の弓状液体メニスカスレンズ200の切断面が示される。前方湾曲レンズ201及び後方湾曲レンズ202は、相互に隣接して位置し、それらの間に空洞210を形成する。前方湾曲レンズは、凹状弓形内側レンズ表面203と、凸状弓形外側レンズ表面204とを含み得る。凹状弓形レンズ表面203は、1つ又は2つ以上のコーティング(図2に図示せず)を有することができる。コーティングは、例えば、導電性の材料又は電気的に絶縁性の材料、疎水性材料又は親水性材料のうちの1つ又は2つ以上を含むことができる。凹状弓形レンズ表面203及びコーティングのうちの1つ又は両方は、主に、空洞210内に収容される油208と液体及び/又は光学連通状態にあってもよい。
後方湾曲レンズ202は、凸状弓形内側レンズ表面205と、凹状弓形外側レンズ表面206と、を含んでよい。凸状弓形レンズ表面205は、1つ又は2つ以上のコーティング(図2に図示せず)を有することができる。コーティングは、例えば、導電性の材料又は電気的に絶縁性の材料、疎水性材料又は親水性材料のうちの1つ又は2つ以上を含むことができる。凸状弓形内側レンズ表面205及びコーティングのうちの少なくとも1つは、空洞210内に収容される生理食塩水溶液207と主に液体及び光学連通していることがある。生理食塩水溶液207は、導電性である1つ又は2つ以上の塩又は他の成分を含み、そのため、電荷に引き寄せられるか、又はそれによって退けられるかのいずれかであり得る。
本発明によると、導電性のコーティング209は、前方湾曲レンズ201及び後方湾曲レンズ202のうちの一方又は両方の周辺部の少なくとも一部分に沿って位置してもよい。導電性コーティング209は、例えば、金又は銀を含んでもよく、好ましくは生体適合性であるべきである。電荷を導電性のコーティング209に印加することにより、食塩水溶液中の導電性の塩又は他の成分を引き寄せるか、又は退けるかのいずれかを生じてもよい。
弓状液体メニスカスレンズは、屈折性要素の光学的アセンブリであり得る。前方湾曲レンズ201は、凹状弓形内側レンズ表面203及び凸状弓形外側レンズ表面204を通過する光に関して屈折力を有し得る。屈折力は、0であるか、又は正若しくは負の力であってもよい。一部の好ましい実施形態では、光学度数は、非限定的な例として、−8.0〜+8.0ジオプターの度数等の矯正コンタクトレンズに典型的に見られる度数であり得る。更に、後方湾曲レンズ202は、凸状弓状内側レンズ表面205、及び凹状弓状外側レンズ表面206を通過する光に関連する、屈折率を有する場合がある。屈折力は、0であるか、又は正若しくは負の力であってもよい。屈折力は、非限定的な例として、−8.0〜+8.0ジオプターの出力等の矯正コンタクトレンズに典型的に見られる出力であってよい。
本発明の光学レンズ装置はまた、生理食塩水207及び油208との間に形成される液体メニスカス211の形状の変化に関連する屈折率の変化を含む場合があり得る。屈折力の変化は、例えば、0〜2.0ジオプターの変化のように、比較的小さくてよい。あるいは、液体メニスカス211の形状の変化に関連する光学度数の変化は、最大約30以上のジオプターの変化であってよい。一般的に、液体メニスカス211の形状の変化に関連する屈折率のより高い運動範囲は、一般的に、より大きな厚さ210を有するレンズと関連する。
光学レンズ装置がコンタクトレンズなどの眼科用レンズに含まれる場合、弓状液体メニスカスレンズ200の横断レンズ厚さ210は、最大約1000μm厚さであり得る。比較的より薄いレンズ200の代表的なレンズ厚210は、最大約200μmの厚さである。好ましくは、本発明の光学レンズ装置は、約600μm厚さのレンズ厚さ210を有する、液体メニスカスレンズ200を含む。一般に、前方湾曲レンズ201の横断厚は、約35μm〜約200μmであってよく、後方湾曲レンズ202の横断厚はまた、約35μm〜約200μmであってもよい。
本発明によると、集合屈折力は、前方湾曲レンズ201、後方湾曲レンズ202、及び油208と生理食塩水溶液207との間に形成される液体メニスカス211の屈折力の集合である。レンズ200の屈折力は、前方湾曲レンズ201、後方湾曲レンズ202、油208、及び食塩水溶液207のうちの1つ又は2つ以上の間での屈折率の差も含む場合がある。
コンタクトレンズに組み込まれる弓形液体メニスカスレンズ200を含むそれらの実施形態では、コンタクト着用者が動くため、生理食塩水207及び油208にとって、湾曲した液体メニスカスレンズ200内のそれらの相対位置で安定した状態を保つことが、更に望ましいことがある。一般に、着用者が動くときに、生理食塩水207に対して油208が大きく動かないようにすることが好ましい。したがって、同じ又は同様の密度の油208及び生理食塩水溶液207の組み合わせを選択することが好ましい場合がある。加えて、油208及び生理食塩水207は好ましくは、生理食塩水溶液207と油208とが有意に混合しないように、好ましくは比較的低い混和性を有する。
好ましくは、空洞内に収容される生理食塩水207の容積は、空洞内に収容される油208の容積より大きい。加えて、食塩水水溶液207は、好ましくは、後方湾曲レンズ200の内部表面205の多くの部分と、又はいくつかの実施形態においては、内部表面205の全体と接触する。光学的レンズ装置は、ある容積の食塩水溶液207の量と比較して、約66容量%以上である容積の油208を含むことができる。光学レンズ装置は、弓状液体メニスカスレンズを含んでもよく、ある容積の油208は、ある容積の食塩水水溶液207と比較して、90容積%以下である。
ここで図3を参照すると、端部分の弓形液体メニスカスレンズ300の断面が図示される。上述のように、弓形液体メニスカスレンズ300は、組み合わされた前方湾曲レンズ301及び後方湾曲レンズ302成分を含んでもよい。前方湾曲レンズ301及び後方湾曲レンズ302は、少なくとも部分的に透明である1つ又は2つ以上の材料で形成され得る。前方湾曲レンズ301及び後方湾曲レンズ302のうちの1つ又は両方は、例えば、PMMA、シクロオレフィンコポリマー、及びTPX等のうちの1つ又は2つ以上の一般に光学的に明澄なプラスチックを含む。
前方湾曲レンズ301及び後方湾曲レンズ302のうちの一方又はその両方は、単石ダイヤモンド旋削旋盤加工、射出成形、デジタルミラー装置自由形成等のうちの1つ又は2つ以上のプロセスによって成形され得る。
前方湾曲レンズ301及び後方湾曲レンズ302のちの1つ又は両方は、図示されるように、導電性コーティング303などのコーティングを含むことができ、これは309から310までの周囲部分に沿って延在する。好ましくは、導電性コーティング303は、金を含む。金は、スパッタリングプロセス、蒸着、又は他の当該分野において既知の好適なプロセスによって適用され得る。代替的な導電性コーティング303は、非限定的な例として、アルミニウム、ニッケル、及びインジウムとスズの酸化物を含むことができる。一般に、導電性コーティング303は、前方湾曲レンズ301及び後方湾曲レンズ302のうちの1つ又は両方の周囲区域に適用されるべきである。
後方湾曲レンズ302は、特定の領域に塗布される導電性コーティング304を有し得る。例えば、後方湾曲レンズ302の周囲の周りの部分は、第1の境界線304−1〜第2の境界線304−2まで被覆され得る。また、金コーティングは、先の所与の例のいずれかによって適用され得る。加えて、前方湾曲レンズ301又は後方湾曲レンズ302の1つ又は2つ以上の周囲部分の周りに、所定のパターンで、金又は他の導電材料を適用するために、マスクが使用され得る。代替の導電材料がまた、様々な方法を使用し、かつ後方湾曲レンズ302の様々な区域を被覆することにより適用され得る。更に、前方湾曲レンズ301及び後方湾曲レンズ302の一方又は両方の内部表面の導電性コーティングとの電気的連通をもたらすために、導電性経路が使用されてもよい。例えば後方湾曲レンズ302の1つ又は2つ以上の穴又はスロットは、例えば、導電性エポキシ等の導電性充填剤材料で充填され得る。
前方湾曲レンズ301及び後方湾曲レンズ302のうちの1つ又はその両方は複数の異なる材料から作製され得、光学ゾーンは、前方湾曲レンズ301及び後方湾曲レンズ302(図示せず)の一般に中央領域にあり、光学的に透過性の材料を含んでもよく、周辺部ゾーンが導電性の材料を含む光学的に不透明な区域を含むことができる。光学的に不透明な区域はまた、制御回路及びエネルギー源のうちの1つ又は2つ以上を含むこともできる。
絶縁コーティング305はまた、前方湾曲レンズ301に適用されてもよい。非限定的な例として、絶縁体コーティング305は、第1の領域305−1〜第2の領域305−2に延在する区域に適用される。絶縁体は、例えば、パリレンC(Parylene C)、テフロンAF(Teflon AF)、又は様々な電気的及び機械的特性並びに電気抵抗を備える他の材料を含むことができる。
絶縁体コーティング305は、導電性コーティング303と、前方湾曲レンズ301と後方湾曲レンズ302との間の空洞内に収容される生理食塩水溶液306との間の分離を維持するための境界領域を形成してもよい。本発明の光学レンズ装置はしたがって、正に帯電した導体303と負に帯電した生理食塩水溶液306が接触する(導体303と生理食塩水溶液306との接触は、電気的短絡を生じ得る)のを防止するために、前方湾曲レンズ301及び後方湾曲レンズ302のうちの一方又はその両方の1つ又は2つ以上の区域でパターン化され、かつそこに位置決めされる絶縁体コーティング305を含んでもよい。本発明の光学的レンズは、正電荷の食塩水水溶液306、及び負電荷の導体303、又はその逆を含んでもよい。
導電体303と食塩水溶液306との間の短絡は、レンズ300の操作に関連する回路のリセット機能として機能することができる。例えば、短絡状態は、レンズへの電源を分断し、生理食塩水溶液306及び油307をデフォルト位置に回復させる。
好ましくは、任意のレンズ装置は、空洞311の内側上の区域309から空洞311の外側の区域310に延在する導電体303を含む。光学的レンズ装置は、例えば防水導電性エポキシ等の導電材料313で充填され得る、前方湾曲レンズ又は後方湾曲レンズを通るチャネル312を含むことができる。導電材料313は、空洞の外側に電気端子を形成する、又はそれに接続され得る。電荷は、端子に印加され、チャネル312の導電材料313を介してコーティングに伝導され得る。
絶縁体コーティング305の厚さは、レンズ性能のパラメータとして変化し得る。本発明によると、生理食塩水溶液306及び導体303を含む帯電した成分は、一般に、絶縁体コーティング305の両側に維持され得る。本発明は、絶縁コーティング305の厚さと、食塩水水溶液306及び導体303間の電界強度との間の、間接的な関係をもたらしてもよく、食塩水水溶液306と導体303とが離れて維持されるほど、電界強度が、所与の印加される電圧に対して弱くなる。
一般に、本発明は、絶縁体コーティング305の厚さが増すと、電界強度が劇的に減衰し得るようにする。所与の印加される電圧において、生理食塩水306及び導体303が近づくほど、周辺液体メニスカス境界308を動かすために利用可能な静電力は大きくなる。同様に、所与の印加される電圧において、生理食塩水水溶液306と導体303との間の距離が増加すると、周辺液体メニスカス境界308を動かすための静電力は弱くなり得る。加えて、絶縁コーティング305がより薄くなると、電圧が適用される際に、絶縁コーティングは、誘電故障の影響をより受けやすくなる。誘電故障は、誘電絶縁体の不均一な区域(欠陥)において最も生じやすい。適用される直流電圧との、いくつかの生理食塩水水溶液の使用は、小さな分子を誘電コーティング内へと電気泳動に駆動することによって、誘電破壊及び最終的なレンズの故障の発生を加速することがある。
同様にレンズ300内に収容される油307の密度とほぼ同じである密度で食塩水溶液306を含むことが望ましいことがある。例えば、食塩水溶液306は、好ましくは、油307の密度の10%以内である密度を含み、より好ましくは、食塩水溶液306は、油307の密度の5%以内の密度、最も好ましくは約1%以内の密度を含む。
あるいは、特に、表面及び/又は油及び生理食塩水に働く界面張力の合計が、慣性又は重力により与えられ得る力を大きく上回る場合において、油及び生理食塩水の近似は必要でない場合がある。生理食塩水溶液306内の塩又は他の成分の濃度は、生理食塩水溶液306の密度を調節するように加減され得る。
本発明によると、弓形液体メニスカスレンズ300は、前方湾曲レンズ301及び後方湾曲レンズ302に関して油307の移動を制限することにより、より安定した光学品質を提供することがある。弓形前方湾曲レンズ301及び後方湾曲レンズ302のうちの1つ又はその両方に関連した油307の移動の安定性を維持する1つの方法は、油307と生理食塩水溶液306が比較的近い密度を維持することによる場合がある。加えて、前方湾曲レンズ301と後方湾曲レンズ302の両方の内面の弓状設計により、生理食塩水溶液306の層の相対的な深度又は厚さは、従来の円柱レンズ設計と比較して減少し得る。このシナリオでは、空洞内の液体に作用する界面張力は、摂動を受けない液体メニスカス境界線の維持に対する貢献が比較的大きい。油及び生理食塩水の密度の整合性は、このような場合においてより厳密でなくてよい。
好ましくは、生理食塩水水溶液306は、油307に比べてより低い屈折率をもたらす。しかしながら、代替的に、油307と比較して高い屈折率を有する生理食塩水溶液306を含むことが可能であるが、そのような場合、油は、比較的低い屈折率を提供し得る。
前方湾曲レンズ301及び後方湾曲レンズ302を相互に隣接した位置に固定するために接着剤314が使用されてよく、それによって、油307及び生理食塩水溶液306をそれらの間に保持する。接着剤314は、湾曲液体メニスカスレンズ300から生理食塩水溶液306又は油307の流体の漏れが生じないように、シールとしての機能を果たし得る。
ここで図4を参照すると、生理食塩水溶液406と油407との間の液体メニスカス境界線401を備える湾曲した液体メニスカスレンズ400が示される。好ましくは、メニスカス壁405は、402と403との間に延在する弓形壁の第1の角度破断によって前方湾曲レンズ404に画定され得る。液体メニスカス境界線401は、電荷が1つ又は2つ以上の導電性コーティング又は導体材料408に沿って印加及び除去され得ると、メニスカス壁405を上下に移動し得る。
好ましくは、導電性コーティング408は、生理食塩水溶液406及び油407を保有する空洞409の内側の区域から生理食塩水406及び油407を収容する空洞409の外側の区域に延在する。そのような実施形態では、導電性コーティング408は、空洞409の外側の点において導電性コーティング408に印加された電荷の、空洞内の導電性コーティングの区域への管路であり、生理食塩水溶液406と接触してもよい。
ここで図5を参照すると、前方湾曲レンズ501及び後方湾曲レンズ502を有する弓形液体メニスカスレンズ500の端部の断面図が示される。弓形液体メニスカスレンズ500は、生理食塩水溶液503及び油504を収容するために使用され得る。弓形液体メニスカスレンズ500の幾何学構造並びに生理食塩水溶液503及び油504の特性は、生理食塩水溶液503と油504との間に形成される液体メニスカス境界線505の形成を容易にし得る。
一般に、液体メニスカスレンズは、導電性コーティング、絶縁体コーティング、経路、及び前方湾曲レンズ501及び後方湾曲レンズ502上に存在する、又はそれらを通る材料のうちの1つ又は2つ以上を有するコンデンサとして見ることができる。本発明によると、液体メニスカス境界線505の形状、したがって、液体メニスカス境界線505と前方湾曲レンズ501との間の接触角は、前方湾曲レンズ501及び後方湾曲レンズ502のうちの1つ又はその両方の少なくとも一部分の表面に適用される静電荷に応じて変化し得る。
本発明によると、導電性コーティング又は材料によって生理食塩水溶液503に印加される電位の変化は、メニスカス壁506に沿って液体メニスカス境界線505の位置変化を生じる。より具体的に、液体メニスカス境界の移動は、第1の鋭角506−1と第2の鋭角506−2との間で生じる。
好ましくは、液体メニスカス境界線505は、第1の規模の電位がレンズに印加され得るとき、例えば、電圧がゼロであり、無電力印加状態又は静止状態と相関するとき等、第1の鋭角506−1にある、又はその付近にあり得る。
第1の屈折状態とも呼ばれることのある第2の規模の電位の印加は、一般に第2の鋭角506−2の方向へのメニスカス壁506に沿った液体メニスカス境界線505の移動と相関し、液体メニスカス境界線の形状を変化させることがある。
メニスカス壁506は、絶縁体コーティングの厚さに関連して滑らかな表面であり得る。滑らかなメニスカス壁506は、絶縁体コーティングの欠陥を最小化してもよい。加えて、表面の構造の無作為な不規則性は、不均等な液体運動をもたらし、したがって、レンズを通電にしたとき、又は非通電にしたときに、不均等な、又は予測不可能なメニスカス運動を生じる場合があるため、非常に平滑なメニスカス壁506が好ましいことがある。例えば、滑らかなメニスカス壁は、約1.25nm〜5.00nmの範囲内のメニスカス壁506に沿った山から谷までの測定値を含むことがある。
メニスカス壁506が疎水性であることが望ましいことがあり、この場合、ナノ構造表面等の画定された構造が弓形液体メニスカスレンズの設計に組み込まれ得る。
メニスカス壁506は、レンズの光学軸に対して角度をなしてよい。レンズの光学軸は、一般的に、前方湾曲レンズ、及び後方湾曲レンズを通過する。光学軸はまた、好ましくは、液体メニスカスを通過する。角度は、0°(又は光学軸に平行)〜90°及び90°付近(光学軸に対して垂直)の範囲であることができる。図示されるように、メニスカス壁506の角度は、弓形液体メニスカスレンズが液体メニスカス境界線505と絶縁体被覆されたメニスカス壁506との間の所与の電流接触角で機能するために、一般に、約30°〜50°である。異なる材料を使用することにより、又は望遠視覚等の異なる光対物レンズにより、メニスカス壁506の角度は、0°又は90°に近くてよい。
メニスカス壁506の角度は、特定の電圧の印加時に、メニスカス壁506に沿った移動の規模に適応するように設計され得る。上記のようにメニスカス壁506の角度が増大すると、レンズの度を変更する能力が一般に所定のレンズの大きさ及び電圧パラメータ内において減少する。加えて、メニスカス壁506が光軸に対して0°であるか又はその付近である場合、液体メニスカス境界505は、前方光学系上までほぼ真直ぐに導かれ得る。メニスカス壁角度は、レンズ性能の様々な所定の結果をもたらすために、カスタマイズされ得る、いくつかのパラメータの1つであり得る。
メニスカス壁506は、およそ0.265mmの長さである。しかし、レンズ全体のサイズとともにメニスカス壁506の角度は自然に、様々な設計のメニスカス壁506の長さに影響を与え得る。
一般に、油504が後方湾曲レンズ502に接触すると、弓形液体メニスカスレンズ500は機能しない場合があると考えられ得る。したがって、好ましくは、メニスカス壁506は、その最も近い点で、第1の鋭角506−1と後方湾曲レンズ502との間に50μmの最小隙間を持たせるように設計される。あるいは、隙間が減少すると、レンズが機能しないリスクは増加し得るが、最小隙間は、50μm未満であり得る。あるいは、離隔距離は、レンズ故障の危険性を軽減するために増大されてもよいが、レンズ全体の厚さもまた増大をし、これは望ましくないことがある。
液体メニスカス境界505の、これがメニスカス壁506に沿って移動する際の挙動は、ヤングの式を使用して外挿され得る。ヤングの式は、乾燥表面上への水分の滴下により生じる力の平衡を定義し、完全に平坦な表面を仮定するが、基本的な性質が、弓形液体メニスカスレンズ500内に作り出される電気湿潤レンズ環境に適用され得る。
第1の大きさの電位がレンズに印加されるとき、例えば、レンズに電力が供給されていない状態などのとき、本明細書では液体メニスカス境界505と呼ばれる、油504と食塩水溶液503との間、油504とメニスカス壁506との間、及び食塩水溶液503とメニスカス壁506との間に界面エネルギーの平衡が達成され得、これは液体メニスカス境界505とメニスカス壁506との間に平衡接触角を生じることがある。電圧の規模の変化が弓形液体メニスカスレンズ500に適用されるとき、界面エネルギーの平衡が変化することがあり、液体メニスカス境界線505とメニスカス壁506との間の接触角の対応する変化、加えて液体メニスカス境界の湾曲の変化が得られる。
絶縁体被覆されたメニスカス壁506を有する液体メニスカス境界線505の接触角は、液体メニスカス境界線505の移動におけるヤングの式でのその役割だけでなく、接触角が、メニスカスの移動を制限するために弓形液体メニスカスレンズ500の他の特色と組み合わせて使用され得るため、弓形液体メニスカスレンズ500の設計特徴及び機能において重要な要素であり得る。
液体メニスカス接触角において、鋭角のうちの1つを越えて液体メニスカス境界線505を移動させる十分に大きい変化をもたらすには、電圧の顕著な変化を必要とし得るため、鋭角506−1及び506−2等の、メニスカス壁506の両端での不連続性は、液体メニスカス505の移動において境界線として機能し得る。非限定的な例として、メニスカス壁506を有する液体メニスカス境界505の接触角は、15°〜40°の範囲内であり得る一方で、第2の鋭角部506−2の下のステップ507を有する液体メニスカス境界505の接触角が恐らく90°〜130°の範囲内であり、好ましくは約110°である。
レンズに電圧が適用され、第2の鋭角506−2に向かうメニスカス壁506に沿った液体メニスカス境界線505の移動をもたらすとき、絶縁体被覆されたメニスカス壁506を有する液体メニスカス境界線505の自然な接触角は、大幅に大きい電圧が適用されない限り、液体メニスカス境界線505を第2の鋭角506−2で停止させ得る。
メニスカス壁506の一端において、第1の鋭角506−1は、液体メニスカス境界505が超えることができない限界を画定してもよく、よっていずれかの顕著な運動を防ぐことがある。第1の鋭角506−1は、鋭利な縁部として構成され得る。あるいは、第1の鋭角506−1は好ましくは、欠陥の可能性がより低くなるようにして作製され得るように画定された小さな放射状表面を有し得る。導電性絶縁体、及び他の可能なコーティングは、鋭利な縁部状に均等かつ予測可能に堆積してもよく、放射状表面の画定された半径縁部は、より確実にコーティングされ得る。
第1の鋭角506−1は、約10μmの画定された半径に対して約90°で構成され得る。この鋭角はまた、90°未満の角度で作製されてもよい。鋭角の頑丈さを増加させるために、90°をよりも大きな角度を有する鋭角が使用されてもよいが、この設計はより多くのレンズ空間を使用する。
鋭角506−1/506−2の画定された半径は、5μm〜50μmの範囲であり得る。しかしながら、あるいは、より大きい画定された半径は、コーティングの確実度を向上させるが、レンズ設計の厳しい制約の範囲内でより大きい空間を使用するという代償を払って使用され得る。これにおいて、他の多くのレンズ設計分野のように、構成の容易さ、レンズ機能の最適化、及び大きさの最小化の間で、トレードオフが存在し得る。機能的、信頼性のある弓形液体メニスカスレンズ500は、幅広い変数を使用して作製されてもよい。
2つの隣接する鋭角間の側壁に対して表面仕上げの改良と鋭角半径の増大とを併用できる。第1の半径(鋭角)から第2の半径(鋭角)までの表面が平滑であり、不連続部分が存在しないことが望ましく、同一のツールで鋭角を成形するために用いられる成形型を切込むのに役立つ。型枠工具の表面半径が鋭角半径に比べて大きいことがある状況では、鋭角に含まれる半径を型枠工具表面に切削し得る。成形ツール表面が1つ又は2つ以上の鋭角及び側壁を含む連続表面の場合、工具半径を増大すると、対応する切片の表面仕上げの平滑化に結び付き得る。
506−2において第2の鋭角は、弓形液体メニスカスレンズ500に電圧が印加されるとき、油の移動を制限するように設計される特徴を含み得る。第2の鋭角506−2は、また、概ね先の尖った端部を含むこともでき、又は第2の鋭角506−2は5〜50μm、最も好ましくは10μmの確定した半径を含んでもよい。半径10μmは、鋭角部としてよく機能し、単石ダイヤモンド旋削旋盤加工又は射出成形のプロセスに使用して生成され得る。
前方湾曲レンズ501の光学区域508の開始部分まで延在する、垂直又はほぼ垂直のステップ507は、メニスカス壁506に対向する第2の鋭角506−2の側に含まれてよい。ステップ507は、50〜200μmの範囲内であり得るが、高さ120μmであり得る。
ステップ507は、光学軸から約5°の角度をなしてよい。あるいは、ステップ507角度は、ほんの1°又は2°であってもよく、又は5°以上の角度であってもよい。光軸からより小さな角度である工程507は一般に、液体メニスカス境界505の接触角のより大きな変化を必要としてもよい、メニスカス壁506から工程507に移動させるため、メニスカス移動のより有効なリミッタとしての機能を果たし得る。
より大きな半径は、レンズ設計内により大きな空間を不必要に占めるため、好ましくは、ステップ507から光学領域508の開始部までの遷移部は、25μm半径である。逆に、より小さな半径も可能であり得、空間を得るために必要であれば、実施されてもよい。レンズ内の他のものと同様にこの区域内の理論的鋭角部よりむしろ画定された半径を使用する決定は、部分的に、レンズ要素のための射出成形プロセスへの可能性のある移動に基づいてもよい。ステップ507と光学区域508の開始部分との間の湾曲は、射出成形プロセス中の塑性流動を向上させ得、最適な強度及び応力対処特性を備えたレンズをもたらす。
図6Aをここで参照し、標準的な生理食塩水配合、及び第1状態における交流を有する、液体メニスカスレンズ600Aの代表的な断面図が表される。液体メニスカスレンズの部分は、メニスカス壁601を含み、その内壁は、例えば、金などの導電性材料602でコーティングされる。導電性コーティング602は更に、絶縁コーティング603によって被覆されてもよい。液体メニスカスレンズ内において、これは油604及び食塩水水溶液605を含んでもよい。
この代表的な実施形態において、交流電源606は、これが、導電性コーティング602に負のバイアス607Aを供給し、食塩水水溶液605に正バイアス608Aを供給する瞬間において示されている。正味の負電荷611Aは、導電性コーティング602内に蓄積し(絶縁体−導電性コーティング境界面609Aにおいて)、対応する正味の正電荷612Aは食塩水水溶液605内に蓄積する(絶縁体−食塩水水溶液境界面610Aにおいて)際、これは、絶縁コーティング603内において電場の形成を生じることがある。このような状態において、食塩水水溶液605内における、正味の正電荷612Aに関連する正イオンは、絶縁コーティング603に一時的に引きつけられてもよい。図6Bをここで参照し、標準的な生理食塩水配合、及び第2状態における、交流を有する、図6Aの液体メニスカスレンズの断面図が表される。この実施形態において、交流電源606は、これが、導電性コーティング602に正のバイアス607Bを供給し、食塩水水溶液605に正バイアス608Bを供給する瞬間において示されている。結果として、電場の形成は、絶縁コーティング603内において電場の形成が生じてもよく、液体メニスカスレンズ600Aにおいて形成される電場に反対の極性を有する。正味の正電荷611Bは、導電性コーティング602内に蓄積し(絶縁体−導電性コーティング境界面609Bにおいて)、対応する正味の負電荷612Bは食塩水水溶液605内に蓄積する(絶縁体−食塩水水溶液境界面610Bにおいて)ことがある。このような状態において、食塩水水溶液605内における、正味の負電荷612Bに関連する負のイオンはまた、絶縁コーティング603に一時的に引きつけられてもよい。
例えば、硫酸ナトリウム、又は酢酸カリウムなどの、小さな有機又は有機塩の解離イオンを含む、従来的な生理食塩水水溶液と共に使用されるとき、図6A及び図6Bに示される交流による実施は、液体メニスカスレンズの絶縁コーティング内における電荷捕捉を最小化又は排除し得るが、これは、より高い電力消費という犠牲のもとに行われる。これは部分的には、交流電力周期の各段階中において、電場に蓄積するエネルギーが、典型的には既存の駆動回路によって完全に回復されず、その限りにおいて、このようなエネルギー回復方法の効率性は、回路抵抗性要素、及び絶縁コーティング内のエネルギー消散により、100%を下回ることによる。このエネルギーの損失は、交流駆動の周波数の増加により、一定の点まで悪化する場合がある。
ここで図7を参照し、本発明の光学レンズ装置は、高性能電気湿潤生理食塩水水溶液における、弓状液体メニスカスレンズ700の代表的な断面において示される。液体メニスカスレンズの部分は、メニスカス壁701を含んでもよく、その内壁は、例えば、金などの導電性材料702でコーティングされる。導電性コーティング702は更に、絶縁コーティング703によって被覆されてもよい。示されるように、液体メニスカスレンズ内において、油704及び高効率電気湿潤生理食塩水水溶液705が見出されることがある。
好ましくは、光学レンズ装置は、直流電源706を含むことがある。この描写において、直流電源706は、導電性コーティング702に負のバイアス707を供給し、高性能電気湿潤生理食塩水705に正のバイアス708を供給する。これは、導電性コーティング702内での正味の負電荷711の蓄積(絶縁体−導電性コーティング境界面709において)、及び高効率電気湿潤生理食塩水水溶液705内での対応する正味の正電荷712の蓄積(絶縁体−生理食塩水水溶液境界面710において)を生じることがある。代表的な示される実施形態において、双性イオン、又は双性化学種、例えば、MOPS(3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸)714は、高性能電気湿潤生理食塩水水溶液705内に存在し、かつ一時荷電種を内部に含んでもよいが、高性能電気湿潤生理食塩水水溶液705のpHがMOPSのpKとほぼ等しく、すなわち、pH=7.2であるとき、各MOPS分子714の正味の電荷は、実質的に0になる。脱イオン水のMOPSの溶液は一般的に酸性であり、7.2のpHを達成するために(これは、MOPSのための等電pHであり得る)、中和剤713によるpH調整を必要とすることがある。示される中和剤713は、トリエタノールアミンであってもよく(pK=およそ7.8)、その一定のモル部分は、高性能電気湿潤生理食塩水水溶液705内でプロトン化していてもよく、MOPSのものよりも実質的に低い濃度で存在し得る、形式電荷を備える、二次荷電種を含んでもよい。一定の直流バイアスの場合において、高性能電気湿潤生理食塩水水溶液705における正イオンは、典型的には絶縁体−生理食塩水水溶液境界面710に引きつけられ、弓状液体メニスカスレンズの電荷捕捉及び性能低下に寄与する。しかしながら、形式正電荷を有するMOPS分子714のプロトン化モルホリノ部分の存在にもかかわらず、MOPS分子714の正味の電気中性は一般的に、これらが絶縁体−生理食塩水水溶液境界面710に向かって移動することを防止又は阻害することがある。かわりに、絶縁体−生理食塩水水溶液境界面710における正味の正電荷712は、境界面に向かう中和剤713の電気泳動移動性のために、蓄積することがある。構造的に、トリエタノールアミン塩は、絶縁体コーティング703内に有意に浸透するには、立体的にあまりにもかさ高であり得、したがって、電荷捕捉は、完全に排除されないまでも、大いに低減することがある。前述の説明は、熱力学的平衡からの短い運動変位(brief kinetic deviation)の影響を受け得る、複数の容易なプロトン交換を示すことが、当業者にとって明らかである。結果として、絶縁体−生理食塩水水溶液境界面710付近の、いくつかのMOPS分子714が短くプロトン化することが可能であり得、よって正に荷電したMOPS分子714は、この境界面において荷電種のいくつかの部分を含み得る。
双性イオン性MOPS分子714の比較的高い濃度の存在により、高性能電気湿潤生理食塩水水溶液705は、高いイオン導電性を有することがあり、よって、適用された直流バイアスに、液体メニスカスレンズの第1反応を付与する。更に、高効率電気湿潤生理食塩水水溶液705は、ほぼ中性のpH 7.2まで緩衝され得、ヒドロニウムイオン及びヒドロキシルイオン、低分子質量及び最適な立体バルクの両方の小さなイオンは、約10−7Mの僅かな濃度に維持され得る。この方法において、ヒドロニウム及び/又はヒドロキシル基が電荷捕捉に寄与する可能性は最小化され、高性能電気湿潤生理食塩水水溶液705は、ほぼ生物学的pHまで緩衝されるため、これは、生体医学的用途において特に好適であり得る。
本発明は、直流を有する電気湿潤装置において使用するために望ましい生理食塩水水溶液が、特定の特徴を含み得ることを示す。これらの等電点、又はその付近の双性イオンを含む生理食塩水水溶液は、双性イオンが電気的に中性であり、したがって荷電絶縁境界面に有意に引きつけられないために有利であり得る。双性イオン種の量は、例えば、ほんの数例として、屈折率、比重、及び浸透圧などの、生理食塩水水溶液の特性を調整するために、広範囲にわたって変動してもよい。本発明の光学レンズ装置の生理食塩水水溶液において有用な好ましい双性イオンとしては、アミノ酸、生物学的緩衝材、例えば、いわゆるグッドの緩衝液、ベタイン、リン脂質、及び他の双性イオン界面活性剤が挙げられる。特に好ましい双性イオンとしては、約7のpK、例えば、MOPS、PIPES(ピペラジン−N、N’−ビス(2−エタンスルホン酸))、及びTES(2−[[1,3−ジヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)プロパン−2−イル]アミノ]エタンスルホン酸)が挙げられる。
比較的大きなイオンを含む、高効率電気湿潤溶液は効果的であり得るが、これは、大きなイオンは、絶縁コーティング又はその付近へと電気泳動に駆動されるときに、絶縁コーティング内へと浸透しにくくなり、電荷捕捉を生じるためである。
好ましくは、高性能電気湿潤生理食塩水水溶液は、生体医学的装置における危険性を低減するために、ほぼ中性のpHまで緩衝され得る。ほぼ中性のpHはまた有利であるがこれは、解離水種、すなわち、ヒドロニウムイオン及びヒドロキシルイオンは、およそ10−7Mの非常に低い濃度に維持され、よって、電荷捕捉を生じるか、又は悪化させ得る小さな正の、又は負の荷電イオンの利用可能性を最小化する。加えて、緩衝液は、これがpHの変化に抵抗するために有用であり得、よって溶液が長期にわたりより安定となる。よって、緩衝液は、中立剤によるpH調整を必要とし得る。好ましくは中和剤は、溶液中において、本質的にかさ高のイオンのみを含み得る。本明細書において記載されるように、用語「かさ高」とは、少なくとも1つの分岐部分(トリエタノールアミンの中央の窒素の例における)、及び/又は少なくとも1つの環状部分(例えば、シクロヘキシルアミン)を有することを意味する。
本発明の光学レンズ装置において使用される高性能電気湿潤生理食塩水水溶液は好ましくは、電気湿潤装置において使用される油の比重と実質的に適合するように配合される比重を有し、よって液体メニスカスは、例えば、装置が動かされるときに重力及び/又は慣性力によって顕著に阻害されることなく、よって収差の無い液体メニスカスが維持され得る。しかしながら、高い表面積/容積の弓状設計が使用される用途において、設計は実質的な密度の不整合を可能にし得る。
生理食塩水水溶液は、溶解した溶質の内容物を有してもよく(すなわち、浸透圧)、よって液体メニスカスレンズとその周囲(例えば、コンタクトレンズ充填溶液、又は人間の涙)との間の、浸透圧勾配が最小化され得る。いくつかの場合において、液体メニスカスレンズは、水透過性材料を含む成分と組み合わされてもよい。浸透圧勾配を最小化することにより、拡散による、経時的な液体メニスカスレンズ内の組成の変化の危険性が低減してもよく、レンズの耐用寿命における光学特性が安定化し得る。
生理食塩水水溶液は、任意により、液体メニスカスレンズ内の様々な境界張力を好ましくは調節するために、界面活性剤又は界面活性剤の混合物を含んでもよい。リップマン−ヤングの式によって予測されるように、レンズを作動させるために必要な駆動電圧を低減するため、生理食塩水水溶液−油界面張力を低減するために、界面活性剤が添加されてもよい。更に、界面活性剤は、生理食塩水水溶液−誘電体界面張力、及び/又は生理食塩水水溶液−空気界面張力を低減することによって、充填中の、疎水性絶縁体の生理食塩水による湿潤を促進するために、加工助剤として使用されてもよい。界面活性剤を含めることにより、電気湿潤装置の性能が改善され得る。界面活性剤は、双性イオン、又は非イオン性界面活性剤であり得る。ポリマー双性イオン及び/又は非イオン界面活性剤、例えば、ポリ(エチレンオキシド)及びポリ(ジメチルシロキサン)のグラフトコポリマー、例えば、Gelest,Inc.により販売されるDBE−821、又はポロキサマーとして既知の、ポリ(エチレンオキシド)、及びポリ(プロピレンオキシド)のブロックコポリマーが使用され得る。1000g/モルを超える数平均モル質量を有するポリマー界面活性剤を導入することにより、界面活性剤、水、及び塩の、液体メニスカスレンズの油相への移動が低減され得る。油相内の水及び/又は荷電種の存在は、光学品質及び液体メニスカスレンズ性能の両方が低下し得るために望ましくない場合がある。好適な双性イオン、並びに非イオン界面活性剤及びポリマー界面活性剤の数は多くてもよく、当業者によって想到される。アニオン、又はカチオン界面活性剤の使用は、はるかに好ましくなく、このような成分は、これらが直流バイアスの適用中に、生理食塩水−誘電体境界面に電気泳動に駆動されると、電荷捕捉に寄与することがある。それでも、アニオン及び/又はカチオン界面活性剤又はポリマー界面活性剤はまた、これらの電荷捕捉に対する寄与が僅かであるとみなされる場合に、本発明の文脈内において使用され得る。界面活性剤の使用は、これがいくつかの実施形態においては好適であり得、配合の裁量によるために、任意である。
生理食塩水水溶液が、本発明の光学レンズ装置内で使用されるとき、生理食塩水水溶液は好適な光学特性を有するはずである。例えば、生理食塩水水溶液の屈折率は、油の屈折率と、2つの境界において有用な屈折境界面が生じ得るように、実質的に異なるべきである。この実際の目的のために、屈折率の差は少なくとも約0.05であるべきである。生理食塩水水溶液の屈折率は、溶解した個体の容量の調節を含む様々な手段、又は共溶媒、若しくは共溶媒の混合物量の導入により、調節され得る。共溶媒は、ほぼ中性のpHで、水中に溶解する際に実質的にイオン化せず、そうでなければこれは電荷捕捉に寄与する可能性がある。好ましくは、共溶媒は、使用される場合、眼球環境において無害であってもよい(例えば、プロピレングリコール、グリセロール、及び/又は低分子量ポリ(エチレングリコール))広範な好適な他の共溶媒がまた、本開示により、当業者により想到される。加えて、生理食塩水水溶液は、液体レンズ内に実質的な色収差をもたらさないように、好適なアッベ数を有するべきである。最後に、生理食塩水の可視スペクトル遷移は、最終用途にとって好適であるべきである。いくつかの実施形態において、染料、インク、及び/又は紫外線遮断剤などの、光吸収化合物が、生理食塩水水溶液に組み込まれてもよい。フォトクロミック染料がいくつかの実施形態において特に好ましい。
本発明の高効率電気湿潤生理食塩水水溶液は、通常動作中に、液体メニスカス境界の早い移動を促進し得る、レオロジー特性を有するべきである。弓状の液体メニスカスレンズ設計における非常に薄い流体層の検討に当たり、高効率電気湿潤生理食塩水水溶液は、可能な限り低い運動粘度を有するべきである。実際に、粘度(室温で測定される)は、できる限り1E−6m/s(1cSt)に近いべきである。上記から、高効率電気湿潤生理食塩水水溶液は、多変量の問題であり得ることが認識されるべきであり、いくつかの用途において、生理食塩水の粘度は、他のいくつかの所望の特性(例えば、浸透圧)を最適化するために、標的粘度の1E−6m/s(1cSt)から上方に偏倚する場合がある。最大1E−5m/s(10cSt)の運動粘度(室温で測定される)は、いくつかの状況において有用であり得、本発明の内容を明らかに維持する。
高効率電気湿潤生理食塩水水溶液は、長い耐用寿命及び良好な光学品質を有する、高品質の液体メニスカスレンズの製造を可能にするために、粒子状の汚染物質を実質的に含まないべきである。結果的に、いくつかの実施形態/用途において、高効率電気湿潤生理食塩水水溶液は、調製後、及び0.45μm以下のフィルターを使用して、液体メニスカスレンズを組み立てる前に、濾過されるべきである。いくつかの場合において、無菌生理食塩水水溶液が所望され得るとき、例えば、生体医学的装置内で使用するために、高効率電気湿潤生理食塩水水溶液は、0.22μm以下のフィルターで濾過されてもよい。
高効率電気泳動生理食塩水水溶液は、直流駆動と共に使用される際に、遥かに高い電気性能を生じ得るが、これは交流ドライブの使用を除外しない。生理食塩水水溶液は、交流及び直流駆動の両方と適合性がある。直流駆動を使用して、高効率生理食塩水水溶液の性能は、適用されるバイアスの極性により大きく変化することがある。いくつかの場合において、直流駆動を使用した、1つの極性のみが好適である。
様々な高効率電気湿潤生理食塩水配合が使用されてもよい。以下の配合は例であって、本発明の領域を限定するものではない。
Figure 2014533373
本発明は、特定の実地形態を参照して説明されてきたが、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更が行われ、要素が同等のものと置き換えられることがあり得ることは、当業者によって理解されるであろう。更に、本発明の範囲から逸脱することなく、本発明の教示に対し、特定の状況又は材料を適合するように、多くの修正が行われ得る。
したがって、本発明は、本発明を実施するうえで考えられる最良の態様として開示される特定の実施形態に限定されるものではなく、付属の請求項の範囲及び趣旨に包含されるすべての実施形態を含むものである。
〔実施の態様〕
(1) 液体メニスカスに基づく光学品質を備える光学レンズ装置であって、前記光学レンズ装置は、 前方湾曲レンズ外部表面及び前方湾曲レンズ内部表面を備える前方湾曲レンズと、 後方湾曲レンズ内部表面及び後方湾曲レンズ外部表面を備える後方湾曲レンズであって、前記後方湾曲レンズは、前記前方湾曲レンズの近位に位置付けられ、それにより、前記前方湾曲レンズ内部表面及び前記後方湾曲レンズ内部表面は、前記前方湾曲レンズ及び前記後方湾曲レンズを通じた光学軸を備える空洞を間に形成し、前記前方湾曲レンズ及び前記後方湾曲レンズの少なくとも一方が、内部周辺部の周囲にメニスカス壁を含み、前記空洞が、 前記メニスカス壁と接触するある容積の生理食塩水水溶液及びある容積の光学品質油であって、前記生理食塩水水溶液は、1つ又は2つ以上の双性イオンを含む、ある容積の生理食塩水水溶液及びある容積の光学品質油、並びに、 前記ある容積の生理食塩水水溶液及び前記ある容積の光学品質油により形成される液体メニスカスであって、前記液体メニスカスが、前記前方湾曲レンズ及び前記後方湾曲レンズを通じて形成される光学軸経路と交差する、液体メニスカス、を収容する、後方湾曲レンズと、を含む光学レンズ装置。
(2) 前記生理食塩水水溶液は、1つ又は2つ以上の立体的にかさ高な中和剤を更に含む、実施態様1に記載の光学レンズ装置。
(3) 前記生理食塩水水溶液は、1つ又は2つ以上の共溶媒を更に含む、実施態様1又は2に記載の光学レンズ装置。
(4) 前記生理食塩水水溶液は、1つ又は2つ以上のイオン性界面活性剤を更に含む、実施態様1〜3のいずれかに記載の光学レンズ装置。
(5) 前記生理食塩水水溶液は、1つ又は2つ以上の非イオン性界面活性剤を更に含む、実施態様1〜4のいずれかに記載の光学レンズ装置。
(6) 前記生理食塩水水溶液は、光吸収化合物を更に含む、実施態様1〜5のいずれかに記載の光学レンズ装置。
(7) 前記生理食塩水水溶液は、約1E−5m/s(10cSt)未満の運動粘度を更に含む、実施態様1〜6のいずれかに記載の光学レンズ装置。
(8) 前記生理食塩水水溶液は、約0.5μm以上のメジアン粒径を有する、粒子状汚染物質を含まない、実施態様1〜7のいずれかに記載の光学レンズ装置。
(9) 前記生理食塩水水溶液は、前記油成分のものと実質的に等しい比重を含む、実施態様1〜8のいずれかに記載の光学レンズ装置。
(10) 前記生理食塩水水溶液と前記油成分との間の比重の差の絶対値が約0.010超である、実施態様1〜9のいずれかに記載の光学レンズ装置。
(11) 前記前方湾曲レンズ外部表面形状及び前記前方湾曲レンズ内部表面形状の両方が弓状の形状を含む、実施態様1〜10のいずれかに記載の光学レンズ装置。
(12) 前記後方湾曲レンズ内部表面形状及び前記後方湾曲レンズ外部表面形状の両方が弓状の形状を含む、実施態様1〜11のいずれかに記載の光学レンズ装置。
(13) 前記メニスカス壁の少なくとも一部に導電性コーティングを追加的に含む、実施態様1〜12のいずれかに記載の光学レンズ装置。
(14) 前記導電性コーティングが、前記空洞の内側の区域から前記空洞の外側の区域に延在する、実施態様13に記載の光学レンズ装置。
(15) 前記空洞の外側の前記導電性コーティングの区域が、前記液体メニスカスレンズに電荷を提供することができる電気端子を形成する、実施態様14に記載の光学レンズ装置。
(16) 前記油の容積は、前記空洞内に含まれる前記生理食塩水水溶液の容積よりも小さい、実施態様1〜15のいずれかに記載の光学レンズ装置。
(17) 前記空洞内に含まれる前記油の容積は、前記空洞の60%〜90%を占める、実施態様16に記載の光学レンズ装置。
(18) 前記油の前記容積は、前記生理食塩水水溶液の密度の12%以内の密度を有する、実施態様1〜17のいずれかに記載の光学レンズ装置。
(19) 前記生理食塩水水溶液及び前記油がメニスカスを形成し、電荷を前記空洞の外側の前記導電性コーティングの区域に適用することにより、前記メニスカス壁に沿った前記メニスカスの接触位置に変化をもたらす、実施態様1〜18のいずれかに記載の光学レンズ装置。
(20) 前記電荷は、直流を構成する、実施態様19に記載の光学レンズ装置。
(21) 前記電荷は、約18.0ボルト〜22.0ボルトを含む、実施態様19又は実施態様20に記載の光学レンズ装置。
(22) 前記前方湾曲レンズ外部表面は、約0以外の屈折力を含む、実施態様1〜21のいずれかに記載の光学レンズ装置。
(23) 前記前方湾曲レンズ内部表面は、約0以外の屈折力を含む、実施態様1〜22のいずれかに記載の光学レンズ装置。
(24) 前記後方湾曲レンズ内部表面は、約0以外の屈折力を含む、実施態様1〜23のいずれかに記載の光学レンズ装置。

Claims (24)

  1. 液体メニスカスに基づく光学品質を備える光学レンズ装置であって、前記光学レンズ装置は、
    前方湾曲レンズ外部表面及び前方湾曲レンズ内部表面を備える前方湾曲レンズと、
    後方湾曲レンズ内部表面及び後方湾曲レンズ外部表面を備える後方湾曲レンズであって、前記後方湾曲レンズは、前記前方湾曲レンズの近位に位置付けられ、それにより、前記前方湾曲レンズ内部表面及び前記後方湾曲レンズ内部表面は、前記前方湾曲レンズ及び前記後方湾曲レンズを通じた光学軸を備える空洞を間に形成し、前記前方湾曲レンズ及び前記後方湾曲レンズの少なくとも一方が、内部周辺部の周囲にメニスカス壁を含み、前記空洞が、
    前記メニスカス壁と接触するある容積の生理食塩水水溶液及びある容積の光学品質油であって、前記生理食塩水水溶液は、1つ又は2つ以上の双性イオンを含む、ある容積の生理食塩水水溶液及びある容積の光学品質油、並びに、
    前記ある容積の生理食塩水水溶液及び前記ある容積の光学品質油により形成される液体メニスカスであって、前記液体メニスカスが、前記前方湾曲レンズ及び前記後方湾曲レンズを通じて形成される光学軸経路と交差する、液体メニスカス、を収容する、後方湾曲レンズと、を含む光学レンズ装置。
  2. 前記生理食塩水水溶液は、1つ又は2つ以上の立体的にかさ高な中和剤を更に含む、請求項1に記載の光学レンズ装置。
  3. 前記生理食塩水水溶液は、1つ又は2つ以上の共溶媒を更に含む、請求項1又は2に記載の光学レンズ装置。
  4. 前記生理食塩水水溶液は、1つ又は2つ以上のイオン性界面活性剤を更に含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学レンズ装置。
  5. 前記生理食塩水水溶液は、1つ又は2つ以上の非イオン性界面活性剤を更に含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学レンズ装置。
  6. 前記生理食塩水水溶液は、光吸収化合物を更に含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光学レンズ装置。
  7. 前記生理食塩水水溶液は、約1E−5m/s(10cSt)未満の運動粘度を更に含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の光学レンズ装置。
  8. 前記生理食塩水水溶液は、約0.5μm以上のメジアン粒径を有する、粒子状汚染物質を含まない、請求項1〜7のいずれか一項に記載の光学レンズ装置。
  9. 前記生理食塩水水溶液は、前記油成分のものと実質的に等しい比重を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の光学レンズ装置。
  10. 前記生理食塩水水溶液と前記油成分との間の比重の差の絶対値が約0.010超である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の光学レンズ装置。
  11. 前記前方湾曲レンズ外部表面形状及び前記前方湾曲レンズ内部表面形状の両方が弓状の形状を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の光学レンズ装置。
  12. 前記後方湾曲レンズ内部表面形状及び前記後方湾曲レンズ外部表面形状の両方が弓状の形状を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の光学レンズ装置。
  13. 前記メニスカス壁の少なくとも一部に導電性コーティングを追加的に含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の光学レンズ装置。
  14. 前記導電性コーティングが、前記空洞の内側の区域から前記空洞の外側の区域に延在する、請求項13に記載の光学レンズ装置。
  15. 前記空洞の外側の前記導電性コーティングの区域が、前記液体メニスカスレンズに電荷を提供することができる電気端子を形成する、請求項14に記載の光学レンズ装置。
  16. 前記油の容積は、前記空洞内に含まれる前記生理食塩水水溶液の容積よりも小さい、請求項1〜15のいずれか一項に記載の光学レンズ装置。
  17. 前記空洞内に含まれる前記油の容積は、前記空洞の60%〜90%を占める、請求項16に記載の光学レンズ装置。
  18. 前記油の前記容積は、前記生理食塩水水溶液の密度の12%以内の密度を有する、請求項1〜17のいずれか一項に記載の光学レンズ装置。
  19. 前記生理食塩水水溶液及び前記油がメニスカスを形成し、電荷を前記空洞の外側の前記導電性コーティングの区域に適用することにより、前記メニスカス壁に沿った前記メニスカスの接触位置に変化をもたらす、請求項1〜18のいずれか一項に記載の光学レンズ装置。
  20. 前記電荷は、直流を構成する、請求項19に記載の光学レンズ装置。
  21. 前記電荷は、約18.0ボルト〜22.0ボルトを含む、請求項19又は請求項20に記載の光学レンズ装置。
  22. 前記前方湾曲レンズ外部表面は、約0以外の屈折力を含む、請求項1〜21のいずれか一項に記載の光学レンズ装置。
  23. 前記前方湾曲レンズ内部表面は、約0以外の屈折力を含む、請求項1〜22のいずれか一項に記載の光学レンズ装置。
  24. 前記後方湾曲レンズ内部表面は、約0以外の屈折力を含む、請求項1〜23のいずれか一項に記載の光学レンズ装置。
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