JP2014522165A - マシンタイプ通信(mtc)装置の低減されたモビリティを管理し、mtc装置にダウンリンクデータを送信するための移動体通信ネットワーク、インフラ設備及び方法 - Google Patents

マシンタイプ通信(mtc)装置の低減されたモビリティを管理し、mtc装置にダウンリンクデータを送信するための移動体通信ネットワーク、インフラ設備及び方法 Download PDF

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Abstract

移動体通信ネットワークが1台又は複数の通信端末との間でデータパケットを通信する。移動体通信ネットワークは、無線アクセスインターフェイスによって通信端末との間でデータパケットを通信するための無線ネットワーク部分を形成する複数の基地局と、モビリティマネージャを含むコアネットワーク部分とを含む。第1の基地局が、通信端末の1台からショートメッセージデータパケットを受信するように構成され、そのショートメッセージデータパケットは、ショートメッセージデータパケットをモビリティマネージャに伝えるためのコンテキスト情報を提供する。モビリティマネージャは、ショートメッセージデータパケットを受信し、パケットのコンテンツに基づきそのショートメッセージデータパケットを送信した通信端末を識別し、通信端末が接続する第1の基地局の指示をショートメッセージデータパケットから決定し、ショートメッセージデータパケットを送信した第1の基地局の指示を通信端末の識別情報に関連して記憶するように構成される。移動体通信ネットワークは、第1の基地局を介して通信端末にダウンリンクデータパケットを伝える試みに関連して、通信端末が第2の基地局に接続を変更したことを識別し、通信端末に伝えるためにデータパケットを第2の基地局に送信するように構成される。従って、モビリティマネージャが移動端末の位置を保持せず、完全なハンドオーバがサポートされない、低減された移動管理を移動通信装置に与えることができ、より単純な形式の通信端末を実装することが可能になる。

Description

発明の分野
本発明は、1台又は複数の通信端末との間でデータパケットを通信するための移動体通信ネットワーク、インフラ設備、及び通信方法に関する。
発明の背景
3GPPによって定義されたUMTSやLTE(Long Term Evolution)アーキテクチャに基づくものなど、第3世代及び第4世代の移動体通信システムは、前の世代の移動体通信システムが提供する単純な音声及びメッセージングサービスよりも洗練されたサービスをサポートすることができる。
例えばLTEシステムによって実現される無線インターフェイスの改善やデータ転送速度の向上により、ユーザは、以前なら固定回線データ接続によってしか利用できなかったモバイルビデオストリーミングやモバイルテレビ会議などの高データ転送速度のアプリケーションの恩恵にあずかることができる。従って第3世代及び第4世代のネットワークを導入する需要は強く、これらのネットワークのカバレッジエリア、即ちネットワークへのアクセスが可能な地理的位置が迅速に広まることが期待されている。
予期された第3世代及び第4世代のネットワークの広範にわたる導入は、利用可能な高データ転送速度を活用する代わりにロバストな無線インターフェイス及びカバレッジエリアのユビキタス性の高まりを活用する、端末及びアプリケーション群の並行開発をもたらした。例には所謂マシンタイプコミュニケーション(MTC)のアプリケーションが含まれ、MTCアプリケーションは少量のデータを比較的不定期に通信する半自律式又は自律式無線通信端末(即ちMTC端末)に代表される。従ってMTC端末の使用法は、従来のLTE端末の「常時オン」の従来の使用事例とは異なる場合がある。MTC端末の例には、例えば顧客の家に位置し、顧客のガス、水道、電気などの有用物の消費に関する情報を定期的に中央MTCサーバデータに送り返す所謂スマートメータが含まれる。スマートメータの例では、メータは少量のデータ伝送(例えば新たな価格プラン)を受信すること、及び少量のデータ伝送(例えば新たな読取値)を送信することの両方を行うことができ、これらのデータ伝送は一般にまれにしか起こらず、遅延に寛大な伝送である。MTC端末の特性には、例えばロウモビリティ、タイムコントロールド、タイムトレラント、パケットスイッチ(PS)オンリーみ、スモールデータトランスミッション、モバイルオリジネィテッドオンリー、インフリークエントモバイルターミネィテッド、MTCモニタリング、プライオリティアラーム、セキュアコネクション、ロケーションスペシフィックトリガー、ネットワークプロバイデッドデスティネーションフォーアップリンクデータ、インフリークエントトランスミッション、及びグループベースドMTC機能(例えばグループベースのポリシ指定やグループベースのアドレス指定)のうちの1つ又は複数が含まれ得る。MTC端末の他の例には、自動販売機、「衛星航法」端末、セキュリティカメラやセキュリティセンサ等が含まれ得る。
最近開発された移動体ネットワークは高速及び高信頼度のサービスに一般に良く適合しており、MTCサービスには必ずしも良く適合していない場合がある。
発明の概要
本発明によれば、1台又は複数の通信端末との間でデータパケットを通信するための移動体通信ネットワークが提供されている。この移動体通信ネットワークは、無線アクセスインターフェイスによって通信端末との間でデータパケットを通信するための無線ネットワーク部分を形成する複数の基地局と、無線ネットワーク部分の基地局との間でデータパケットを通信するように構成されるコアネットワーク部分とを含み、コアネットワーク部分は、基地局の1つ又は複数に結合され、コアネットワークによって伝えられるデータパケットをルーティングするために、通信端末が接続する基地局の指示を受信し記憶するように構成されるモビリティマネージャを含む。第1の基地局が、通信端末の1台からショートメッセージデータパケットを受信するように構成され、そのショートメッセージデータパケットは、ショートメッセージデータパケットをモビリティマネージャに伝えるためのコンテキスト情報を提供する。モビリティマネージャは、ショートメッセージデータパケットを受信し、パケットのコンテンツに基づきそのショートメッセージデータパケットを送信した通信端末を識別し、通信端末が接続する第1の基地局の指示をショートメッセージデータパケットから決定し、ショートメッセージデータパケットを送信した第1の基地局の指示を通信端末の識別情報に関連して記憶するように構成される。移動体通信ネットワークは、通信端末にデータパケットを伝える試みに関連して、通信端末が第2の基地局に接続を変更したことを識別し、通信端末に伝えるためにデータパケットを第2の基地局に送信するように構成される。
本発明の実施形態は、より単純な実装形態で動作するように通信端末によって使用され、それにより通信端末を実装する費用を減らすことができる、低減された移動管理機能をサポートするように構成される移動体通信ネットワークを提供することができる。そのため、一例ではモビリティマネージャには通信端末の位置のアップデートが与えられなくても良く、従来の通信端末に与えられていた場合がある完全なハンドオーバ機能が与えられなくても良い。
小さいMTCメッセージを送るための、多岐にわたるシステムアーキテクチャの選択肢がある。1つの選択肢は、通信端末とMTCサーバとの間でインターネットプロトコル(IP)接続を確立することである。アプリケーション開発の観点から、移動通信端末において従来のIPスタックを使えるように設定することは魅力的であり得る。しかし、ことによると数バイトのアプリケーションデータしか転送する必要がない場合、ユーザプレーンベアラを確立し、移動中にコアネットワークトンネルを管理するのに必要な接続型シグナリングに関連するオーバヘッドが過大であり得る。もう1つの選択肢であり、既存の多くのGSM(登録商標)/UMTS広域セルラMTCアプリケーションによって利用されている選択肢は、ショートメッセージサービスを利用することである。SMSにより、メッセージが制御プレーン上で運ばれ、ユーザプレーン接続及びユーザプレーン接続に関連するトンネルを確立することに伴うシグナリングオーバヘッドを回避することができる。SMSの利点は、SMSサービスセンタ(SMS−SC)内の記憶及び転送機能が使えるように設定されることであり、つまり通信端末がカバレッジ外にあり又は充電が切れた場合、端末がカバレッジ内に戻るとき又は再接続するときを待ってメッセージがバッファされる。3GPP LTE Release 10では、MMEとレガシ2G/3Gコアネットワークとの間の相互接続(所謂SMS over SGs)により、又はIP PDN接続によってサポートされるIMS接続を使用する、通信端末とレガシSMS−GMSC/SMS−IWMSCとの間の相互接続によりSMS over LTEが促進される。
本発明の実施形態は、アクセス層(AS)セキュリティの確立を回避し、代わりに非アクセス層(NAS)によって提供されるセキュリティを利用することでシグナリングオーバヘッドを減らす、SMSを向上させる方法を提供することができる。同様に、非常に少量のトラフィックしか運ばれない場合、ネットワークによって制御されるハンドオーバに基づく移動管理の代替策がやはり適切であり得る。
一例では、移動体通信ネットワークのモビリティマネージャが、ダウンリンクデータパケットを通信端末に伝えることを第1の基地局に試みさせ、通信端末が第2の基地局に接続しているので第1の基地局がダウンリンクデータパケットを通信端末に成功裏に伝達できないことを検出し、通信端末が第2の基地局に接続していることを検出し、通信端末が第2の基地局に接続していることを検出する結果として、ダウンリンクデータパケットを第2の基地局経由で通信端末に伝えるように構成される。例えばモビリティマネージャは、第2の基地局から通信端末にページングメッセージを伝送することにより、通信端末が第2の基地局に接続していることを検出するように構成されても良い。
減らされた移動性機能は、移動通信端末の位置をモビリティマネージャ内に保持せず、例えば拘束(leashed)状態又は解放(unleashed)状態とすることができる無線リソースメッセージ接続状態を通信端末に提供するものとして表すことができる。
モビリティマネージャは、一定の時間が経過した後、通信端末の位置のエントリをキャンセルするように適合されても良く、これにより通信端末の位置のエントリがモビリティマネージャ内にある場合、ダウンリンクデータパケットを受信するために通信端末の位置のエントリが相変らずこの位置において接続している可能性がより高い。
一実施形態では、通信端末が、第2の基地局を介すとデータパケット通信がより良くなることを単純に検出し、通信ネットワーク又はより具体的にはモビリティマネージャに知らせることなく第2の基地局に再接続するように構成される。その結果、移動体通信ネットワークは通信端末をページングすることにより、その通信端末が第2の基地局に接続していることを識別するように適合され得る。一例では、通信端末が最後に接続していたことがモビリティマネージャによって知られている第1の基地局を介してダウンリンクデータパケットを伝えようと試みるとき、第1の基地局は通信端末をページングするプロセスを開始するように構成されても良い。例えば第1の基地局がアンカとして働き、近隣の基地局から送信されるページングメッセージのために構成されても良い。別の例では、モビリティマネージャが第2の基地局からのを含む携帯端末に送信されるページングメッセージを準備することができ、携帯端末が第2の基地局に接続しているという指示を受信した結果、モビリティマネージャは、ダウンリンクデータパケットを第2の基地局経由で携帯端末に伝えるように構成されても良い。或いは、通信端末が第2の基地局を介して第2のショートメッセージデータパケットを伝達する場合、モビリティマネージャは、ダウンリンクデータパケットを伝えるためにその通信端末の位置に関してアップデートされる。
本発明の更なる態様及び特徴は、添付の特許請求の範囲の中で定められ、移動管理要素、基地局、通信端末、及び方法を含む。
図面の簡単な説明
次に、本発明の実施形態の例を添付図面に関して説明し、添付図面では似ているパーツが同じ指定の参照記号を有する。
LTE規格による移動体通信ネットワークの概略的ブロック図である。 従来のネットワーク内で端末によって送信されるメッセージがたどる経路の一例を示す。 従来のLTEネットワーク内でのEMM状態とECM状態との間の遷移の図である。 図2に対応する、あり得る呼の流れの図である。 図4の概略図である。 ショートメッセージの通信に関連する呼の流れの概略図である。 ショートメッセージの通信に関連する呼の流れの概略図である。 ショートメッセージの通信に関連する呼の流れの概略図である。 ショートメッセージの通信に関連する呼の流れの概略図である。 ショートメッセージの通信に関連する呼の流れの概略図である。 ショートメッセージを送信するためのあり得る経路の図である。 ショートメッセージを送信するためのあり得る経路の別の図である。 ショートメッセージを送信するためのあり得るプロトコルスタックの図である。 ショートメッセージを送信するためのあり得る別のプロトコルスタックの図である。 或る基地局から別の基地局への移動通信端末の提携先の変更を例示する、図1及び図2に示すLTE規格による移動体通信ネットワークの一部の概略的ブロック図である。 図15に示すモビリティマネージャの概略的ブロック図である。 本技法の一例による、ダウンリンクデータパケットを送るための呼の流れ過程の例示的表現である。 本技法の別の例による、ダウンリンクデータパケットを送るための呼の流れ過程の例示的表現である。 本技法の更なる例による、ダウンリンクデータパケットを送るための呼の流れ過程の例示的表現である。 本技法に従って動作するときに移動通信端末が採用することができる状態の例示的構成を示す。 本技法に従って動作するときに移動通信端末が採用することができる状態の例示的構成を示す。 本技法に従って動作するときに移動通信端末が採用することができる状態の例示的構成を示す。 本技法に従って動作するときに移動通信端末が採用することができる状態の例示的構成を示す。 本技法による、従来のRRC接続状態及びRRCメッセージング接続状態の両方についての移動体通信ネットワークの要素を通るパケット経路の概略図である。 RRC メッセージ接続拘束/解放状態と、ECMアイドル、ECMメッセージ接続、及びECM接続状態との間の関係を示す表である。
実施形態例の説明
実施形態例を3GPP LTEアーキテクチャとの関連で全般的に説明する。しかし、本発明は3GPP LTEアーキテクチャ内での実装に限定されることはない。逆に、どんな適切なモバイルアーキテクチャも関連性があると考えられる。
従来のネットワーク
図1は、従来の移動体通信ネットワークの基本機能を示す概略図を与える。このネットワークは、ユーザプレーン内のトラフィック用のS−GW(serving gateway)103、及び制御プレーン内のシグナリング用の移動管理エンティティ(MME)に接続された1つ又は複数の基地局102(1つの基地局を示す)を含む。LTEでは基地局がe−NodeBと呼ばれ、以下の説明ではeNBと称する。各基地局はカバレッジエリア103を提供し、かかるエリア内ではデータを移動端末101との間でやり取りすることができる。データは、カバレッジエリア内で基地局102から移動端末101に無線ダウンリンクを介して伝送される。データは、移動端末101から基地局102に無線アップリンクを介して伝送される。MME105、S−GW103、及びP−GW(PDN-Gateway)104を含むコアネットワークはデータを移動端末101との間でルーティングし、認証、移動管理、課金などの機能を提供する。P−GWは、例えばインターネット、IMSコアネットワーク等が含まれ得る1つ又は複数の他のネットワークに接続される。図1の説明図では、ユーザプレーン上の接続が実線で表されている一方で、制御プレーン上の接続は破線によって表されている。
図2は、移動端末101によって伝えられるメッセージ130がたどる経路の一例を示す。この例では、MTC端末101がメッセージ130を宛先120に送信することを望み、その宛先はインターネットを介して到達可能である。この例では、宛先装置をコンピュータとして表現する。しかし宛先120は、移動端末101によってアドレス指定可能な任意の適切な種類の要素とすることができる。例えば宛先装置120は、別の端末、パーソナルコンピュータ、サーバ、プロキシ、又は(最終的な宛先までの)中間要素とすることができる。
以下の説明では、移動端末がメッセージ130をLTEネットワーク経由で伝える動作の一例についての要約した説明を示し、この説明は本技法の一部の態様及び利点を理解するのに有用である。
移動端末101が宛先にデータを送信するために、図2に示すように端末101とPGW104との間のEPSベアラがセットアップされ、このEPSベアラはeNB102とSGWとの間のGTPトンネル、及びSGWとPGW104との間の別のGTPトンネルによって部分的に搬送される。メッセージ130が宛先装置に運ばれるとき、メッセージ130は、EPSベアラの一端にある端末101からeNB102に送信され(ステップ1)、次いでS−GW103に(ステップ2)、次いでEPSベアラの反対側にあるP−GW104に送信される(ステップ3)。次いで、P−GW104はメッセージ130を宛先120に転送する(ステップ4)。
図3は、端末の接続がどのように管理されるのかを示す目的で、LTE規格の中で端末について定められるECM状態(接続又はアイドル)及びEMM状態(登録又は無登録)の4つのあり得る組合せ間の様々な遷移を示す。頭字語ECMは「EPS接続管理」の意であり、ECM状態は、端末がMMEと非アクセス層(NAS)接続をセットアップしているかどうかを慨して示す。LTEでは、端末がMMEに接続してECM接続に切り替わるとき、EPSベアラ、つまりS−GWを介したP−GWへのデータ接続もセットアップする。更に、端末がECM接続からECMアイドルに切り替わるとき、EPSベアラは取り壊され、全てのS1及びRRC接続が解放される。頭字語EMMは「EPS移動管理」の意であり、EMM状態は端末がネットワークに接続しているかどうかを慨して示す。端末がEMM無登録にある場合、その端末は例えば電源が切られ、カバレッジ外にあり、又は別のネットワークに接続されている可能性がある。対照的に、端末がEMM登録にある場合、その端末はネットワークに接続されており、そのためMME内にIPアドレス及びNASセキュリティコンテキストを有する。その端末は、EPSベアラがセットアップされていてもいなくても良いが、何れにせよその端末に関連する何らかのコンテキストをMME内に(例えばNASセキュリティコンテキスト)及びP−GW内に(例えばIPアドレス)有する。更に、MMEはどの追跡領域内にUEが位置するのかを知る。次に4つのECM/EMM状態、及びそれらの間の遷移について説明する。
移動端末101は、ネットワークに接続されていない状態153から開始すると仮定される。状態153では、端末はEMM無登録状態及びECMアイドル状態にある。この状態から、端末はネットワークに接続してEMM登録状態及びECM接続状態になることができる。しかし接続するには、最初に端末がECM接続に切り替わっていない場合、その端末はEMM登録に切り替わることができない。つまり、状態153から開始し、端末は状態152又は151に進むことはできず、まず状態154に進まなければならない。従って、矢印161によって示すように、状態153の端末は、まずECM接続に、次いでEMM登録に切り替わることによってネットワークに接続することができる。端末が状態153から接続手順を開始するとき、端末は、MMEへのNAS接続、P−GWによって割り当てられるIPアドレス、並びにe−NB及びS−GWを介したP−GWへのEPSベアラを有する状態151とのつながりを一切有さない状態153から移行する。
状態151と状態152との間の遷移は、データ接続(EPSベアラ)がセットアップされるとき(164)、又は全てのデータ接続が解放されるとき(165)に生じる。慨して、遷移165は、ユーザが活性状態のEPSベアラを有したが、そのベアラを一定の時間使用していなかった場合に生じる。ネットワークはその端末がEPSベアラをもはや必要としないと判定し、その結果、対応する全ての資源を解放し、端末をECMアイドルに切り替えることができる。遷移164は、端末がEPSベアラを一切使用しておらず(例えば遷移164の解説を参照されたい)、送信し又は受信するデータを目下有する場合に生じる。この端末のためにEPSベアラがセットアップされ、端末がECM接続に切り替えられる。端末がEMM登録であるときはいつも、ECM状態に関係なく、端末はその端末に到達するために使用され得るIPアドレスを有し、即ち例え実際のEPSベアラが現在活性状態になくても(例えば状態152)、IPコンテキストは活性状態のままである。
端末が、例えば電源をオフにされる、別のネットワークに移る、又は他の何らかの理由でネットワークから接続解除する場合、その端末は遷移162又は163により自らの任意の状態から状態153に切り替わり、その端末用に以前維持されていた既存の任意のEPSベアラ又はコンテキストを解放する。
理解できるように、端末がECM接続及びEMM無登録にある状態154は過渡状態であり、端末はその特定の状態に大抵留まらない。その状態にある端末は、状態153(接続解除及び非活性状態)から状態151(接続及び活性状態)に切り替わる端末か、又は状態151から状態153に切り替わる端末である。
端末とeNBとの間のRRC接続の状態(RRC接続及びRRCアイドル)を反映するために、RRC状態も提供される。従来の動作条件下では、RRC状態はECM状態に対応し、つまり端末がECM接続態にある場合、その端末は同様にRRC接続にあるものとし、端末がECMアイドル状態にある場合、その端末は同様にRRCアイドルにあるものとする。接続がセットアップされ又は切断されるとき、ECM状態とRRC状態との間の不一致が短時間生じる場合がある。
図4は、端末101から宛先120までの接続をセットアップし、その接続を使用してデータを伝達し、端末101と宛先120との間の通信が完了した後に接続を解放するためにやり取りされるメッセージの一例を示す。図4の呼の流れは、4つのステップA〜Dに概略的に分けることができる。ステップAが開始する前、端末101は、端末101が現在通信していないことを意味するECMアイドル状態にある。ステップA(メッセージ1〜3)において、端末101とeNB102との間の通信を制御するためのRRC接続が、端末101とeNB102との間でセットアップされる。このRRC接続が成功裏に確立されると、ステップB(メッセージ3〜12)において、端末101はMME105とのNAS接続を確立することができる。端末101からMME105へのこのNAS接続要求の後、MMEは、端末101とP−GW104との間でS−GW103及びeNB102を介した接続(例えばEPSベアラ)をセットアップし、この接続を制御する。ここでは図示していないが、P−GW104において接続(例えばEPSベアラ)、例えばGTPトンネル及びEPSベアラをセットアップするために、P−GW104に例えばS−GW103からメッセージが送信されても良い。ステップBの終了時に、端末101は、セットアップされメッセージを送受信するために利用可能なEPSベアラを有し、従ってECM接続状態にある。図4の呼の流れは例示であり、メッセージの一部は、例えばステップAより前のEMM状態に応じて異なり得る。例えば、端末はEMM無登録状態にあり、ステップBの間にEMM登録に切り替わることができ、又はステップAが開始する前に既にEMM登録にあっても良い。
この接続(例えばEPSベアラ)がセットアップされると、端末101はこの接続を使用して宛先120にメッセージ130を送信することができる(ステップC)。図4に示す例では、メッセージ130がメッセージ13〜16によって送信され、その後、メッセージ130が宛先120及び/又はその最終宛先によって受信されていることを確認するための肯定応答メッセージが続く。他の例では、これはメッセージ130を送信するために使用されるプロトコル次第である可能性があるので、メッセージ13〜16の後に肯定応答メッセージが一切続かなくても良い。図4に示すシナリオは、肯定応答が送信されることをUDP上で実行されるアプリケーション層プロトコルが必要とする場合に当てはまり得る。
ステップCの完了後の時点において、資源が解放される(ステップD)。ステップDはステップCの後の任意の時点、例えばメッセージ20の直後や、後の時点、例えば端末101が所定の時間にわたり通信を止めた後に生じることができる。ステップDの狙いは未使用の全ての接続を解放することであり、つまりMME105と端末101との間のNAS接続を解放すること(S−GWとeNBとの間のGTPトンネルやEPSベアラなどの資源の解放ももたらす)、及び端末101とeNB102との間のRRC接続を解放することである。この場合もやはり、ステップDの後に端末101がEMM登録のままであるべきか、又はEMM無登録に切り替わるべきかに応じて、ステップDの呼の流れが影響を受ける可能性がある。例えば、端末101は、非常に長時間非活性状態にあることを理由にRRC接続、NAS接続、及びEPSベアラを単純に解放する場合、EMM登録状態のままとすることができ、又はネットワークから接続解除して(例えばGSM(登録商標)ネットワークへのハンドオーバ後に)EMM無登録に切り替わっても良い。
端末101が大量のデータを送信及び/又は受信しなければならない場合、この接続方法は、かかるデータを伝送するためのP−GWへの高スループット接続をセットアップする際に効率的であり得る。しかし、この接続方法は、様々な当事者間の多数のシグナリングメッセージのやり取り及び多数の高度な接続(RRC、NAS、EPS等)に基づき、MTCタイプのアプリケーションに当てはまる可能性が高い、端末の伝送が実際には簡潔且つ少量の伝送である場合、これらはシステムを非効率にする可能性がある。更に、移動端末装置の生産費を削減するために、MTCタイプのアプリケーションは従来の移動端末に比べて機能の縮小を必要とする可能性が高い。その理由は、MTC装置が従来の移動端末よりもユビキタス且つ実用的になり、従って、移動体通信ネットワークを使用してデータを送受信することが魅力的であるためには、より安価に生産できるべきだと考えられているからである。従って、本技法の狙いは、適合された移動体通信ネットワークによって提供される技法を使用する移動端末を実装する複雑性、従って費用を減らすために、従来の移動体通信技法をとりわけデータ通信に関して適合させる利点を与えることである。その理由は、LTEネットワークを含む最近のネットワークが高機能且つ高移動性の端末向けに設計されており、その結果、それらのネットワークが通常、ことによると移動中に大量のデータを伝送する端末をサポートすることを目的として、高度な移動管理と共に高速高信頼性接続のセットアップを行うからである。しかし、携帯電話ほど移動していない端末及び/又は比較的不定期に少量のデータしか伝送しない端末の場合、端末が通信するのに必要なシグナリング及び移動追跡の量が過剰になる場合がある。特に近年のネットワークは、この種の端末にとって許容可能であり得る時として低水準のサービスに比べ過剰になり得る。例えばMTC端末は、人から人への端末よりも遅延に寛大であり、移動することが少なく、且つ/又は伝送中にセルを変更することが少なく、通常少量のデータを送受信する。
従って、小さいメッセージ及び/又はMTC通信を伝送するために、ネットワーク効率を改善する方法を提供することが望ましい可能性がある。以下の節では、本技法の態様及び特徴を形成する様々な技法の例を示す。
ショートメッセージの伝送
LTEでは、SMSは現在2つの方法でサポートされ得る。第1の方法ではショートメッセージが、レガシSMSネットワーク内への網間接続機能を提供する、IMSコア内のIPショートメッセージゲートウェイ(IP−SM−GW)と呼ばれるアプリケーションサーバ(AS)によって伝えられる。例えば端末がLTE内でSMSを送信したい場合、その端末は上記のようにEPSベアラをセットアップし、SMSをそのEPSベアラを介してIMSコアのIP−SM−GWに送信する。同様に、端末がSMSを受信する場合、ネットワークがEPSベアラセットアップをトリガし、IMSコアのIP−SM−GWがSMSをEPSベアラを介して端末に転送する。上記のように、少なくともRRC接続、NAS接続、及びEPSベアラをセットアップし、取り壊すために大量のメッセージがやり取りされる必要があり、このことはまれにしか起こらないショートメッセージの送受信を非常に非効率にする。当然ながら携帯電話の場合、ユーザは「常時オン」の手法を最大限に活用する可能性が高く、その上、他のサービス(例えば電子メール、ウェブブラウジング等)用に既にセットアップされたEPSベアラを殆ど常に有し得る。しかし、MTC端末は1つのショートメッセージしか送信しなくて良い場合があり、このショートメッセージは長時間にわたり送信又は受信される唯一のデータであり得る。その場合、IMSコアにショートメッセージを送信するためにRRC接続、NAS接続、及びEPSベアラをセットアップすることは、SMS over IMSを使用するとき非常に非効率である。
移動体ネットワークがIMSコアに接続されていない又はUEがIMS機能を有さない場合、MMEとMSCとの間のSGsインターフェイスを介してレガシ及び回線交換(CS)コアにSMSメッセージを転送するために、「SMS over SGs」という名で遷移の解決策が提案されている。RRC及びNASを含む制御プレーンプロトコルを使用し、MMEとUEとの間でショートメッセージが伝えられる。パケット交換だけの移動体ネットワークは大容量且つ高使用量の端末向けに設計されているので、端末がサービス要求を送信する場合、必ずしもサービス要求をトリガしたサービスの使用に限定されず、端末の使用のために大容量のデータ経路(例えばEPSベアラ)がセットアップされると考えられる。端末は1つ又は複数のサービス(例えばウェブブラウジング、電子メール等)にアクセスするためにこの経路を使用することができ、それにより端末は「常時オン」モードにあり、新しいサービスごとに新しいベアラをセットアップする必要がない。従って、端末が通信する(例えばSMSメッセージを送信する)ために移動体ネットワークを使用したいことをネットワークに知らせると、又は端末に伝えるデータ(例えばSMSメッセージ)を有することをネットワークが検出すると、端末が移動体ネットワークを使用して通信を開始できる前にまずデータ経路がセットアップされる。その結果、SMS over SGsによれば、SMSを送信する端末は、MMEを介してSMSを2G/3Gネットワーク内のレガシSMSCに送信する前に、RRC接続、NAS接続、及びEPSベアラのセットアップを含むネットワークへの完全な接続を最初に行うことが望ましい。このフォールバックソリューションは、MMEとMSCとの間の新たなインターフェイスSGsを使用する。SMS over IMSでは、端末はSMSを送信又は受信できる前に、まずRRC、NAS、及びEPSを含む全ての接続をセットアップすることが望ましい。
つまり、最近のネットワークが設計されている方法のため、端末が送信又は受信するデータを有するときはいつでも、他の接続(例えばRRC及びNAS)をセットアップすることも含む完全なPSデータ経路(例えばEPSベアラ)が何よりも先にセットアップされ、そうすることによって初めてデータを伝達することができる。そのような手法は高スループット且つ高使用量の端末には適している可能性があるが、MTC端末にはあまり適さない。例えば、伝送すべきデータ量に比べ、シグナリングの量が不釣合いである。更に、関与する様々な要素は全て、「コンテキスト」と呼ばれる接続情報を保持しなければならず、この情報は短時間の通信しか有さないMTC端末の特定の事例では必要ない場合がある情報に関する。例えば、ネットワークが提供する高度なモビリティサービスは著しい量のシグナリング及びコンテキストを含み、これらはあまり高度でなくより適合されたモビリティによって減らすことができる。従って、ショートメッセージを送信する効率を改善するために、ショートメッセージを送信するための代替的解決策を提案する。
完全なRRC接続及びNAS接続をセットアップすることなしに、及びユーザプレーン上ではなく制御プレーン上のシグナリングパケット内でショートメッセージを送信することを提案する。そのようにしてシグナリング、コンテキスト、及び移動管理の量を減らし、それによりMTC端末用のネットワークの効率を改善することができる。
ショートメッセージを送信するための接続及びコンテキスト
接続及びコンテキストの単純化をより良く示すために、図4の呼の流れを図5にあるように概略的に示すことができる。最初に、端末101とeNB102との間にRRC接続がセットアップされる。このRRC接続がセットアップされると、時点tにおいて、eNBがRRC接続の持続時間にわたりCont_RRCと呼ばれるRRCコンテキストを保持する。つまりRRCが解放されるまで、eNBはこのCont_RRCを保持する。かかるコンテキストには、例えば端末識別情報(例えばC−RNTI)、電力制御設定、モビリティ設定、セキュリティ設定、他の無線設定、又は他の任意の情報が含まれ得る。対応するコンテキストが、無線層の動作に関する同様の情報を記憶するUE内にもあるが、これは図面には示していない。
RRC接続がセットアップされると、端末101とMME105との間でNAS接続がセットアップされる。このNAS接続がセットアップされると、時点tにおいて、MME105が、Cont_NASと呼ばれる端末101へのこのNAS接続のコンテキストをNAS接続の持続時間にわたって保持する。かかるNASコンテキストは、例えば端末識別情報、端末のIPアドレス、現在のeNB、モビリティ設定、セキュリティ設定、QoS設定、又は他の任意の情報を含むことができる。上記で説明したように、端末101が移動体ネットワークを介してデータ接続に接続する/データ接続をセットアップする場合、端末とP−GW104との間のユーザプレーン内にEPSベアラがセットアップされ、そのベアラはMME105によって制御プレーン内で制御される。NASプロトコルに関するUE関連の情報を記憶するコンテキストが更にUE内にある。MMEにおいて記憶されるものとして図中に示すコンテキストCont_NASは、EPC NASシグナリング手順によって使用される情報、又はかかる手順内で転送される情報だけでなく更に多くの情報を含んでも良く、例えばHSSからMMEによって集められたセッションに関する情報も含むことができることに留意されたい。
RRC接続、NAS接続、及びEPSベアラがセットアップされると、端末はEPSベアラを介してアップリンクデータを宛先に送信することができる。例え図5の例では端末101がアップリンクデータを送信しても、ダウンリンク伝送のために又はアップリンク及びダウンリンク伝送のために同じ接続のセットアップが行われる。同様に、他の例では肯定応答メッセージが一切無い可能性があるが、図5の例の中では肯定応答メッセージの経路を示している。先に論じたように、肯定応答メッセージの有無は、例えばデータを伝送するために使用されるプロトコルの種類によって決まり得る。図5を見ても分かるように、Cont_RRC及びCont_NASはRRC接続及びNAS接続の持続時間にわたって(即ちそれらの接続が接続解放メッセージのやり取りによって明確に解放されるまで)保持され、その結果、eNB101が端末101との間でやり取りする全てのパケットについてRRCコンテキストが使用される。EPSベアラを解放できると、端末101とMME105との間のNAS接続も同時に解放される。その結果、NAS接続が解放される時点tにおいて、コンテキストCont_NASも解放される。NAS接続の取り壊し後、時点tにおいて対応するRRC接続の取り壊しが続く。この場合もやはり、RRC接続が解放されるとコンテキストCont_RRCも解放される。
概して本技法の実施形態によれば、ショートメッセージがコンテキストレス又は準コンテキストレス方法で送信される。一例では、端末が、端末とMMEとの間で如何なるNAS接続も確立する前にメッセージを送信することができ、それによりシグナリングだけでなく端末のサービス水準も低減している。別の例では、端末が、端末とeNBとの間で如何なるRRC接続も確立する前にメッセージを送信することができ、それによりやはりシグナリングだけでなく端末のサービス水準も低減している。更なる例では、端末が、例えば限られた機能を有する一時的なRRC接続及び/又はNAS接続がセットアップされた後にメッセージを送信することができ、その接続は所定数のメッセージについてのみ、又は所定数のメッセージ以下についてのみセットアップされ、その数は1以上の任意の数である。一例では、その一時的なRRC接続及び/又はNAS接続は1つのメッセージのためだけにセットアップすることができ、別の例では2つのメッセージをやり取りする持続時間にわたってセットアップされても良い。RRC接続及びNAS接続に関する部分的接続の確立、及び接続の確立が無いことの任意の適切な組合せが、本開示に属すると見なされることを意図する。以下で様々な組合せを検討する。
図6の説明図は、1メッセージ対話用の一時的且つ低減されたRRC接続がセットアップされ、NAS接続が事前に確立されていない場合の、端末101がメッセージを送信する一例を示す。
図6の例では、tにおいて一時的なRRC接続がセットアップされ、そのRRC接続は従来の完全なRRC接続ではなく(1)1メッセージ対話に限定され、(2)電力設定だけを構成する接続である。例えば、従来の伝送では通常構成されても、アクセス層(AS)セキュリティ及びモビリティ設定が構成されない場合がある。その結果、減らされた情報量しか含まないように、eNBにおいて保持されるコンテキストを減らすことができる。例えば、かかるコンテキストは、端末識別情報及び電力設定だけを含んでも良い。RRC接続のセットアップは、新たな種類のRRCメッセージに、又は既存のRRCメッセージを再利用することに依拠し得る。例えば、端末101は既存のメッセージを使用し、RRCのセットアップが従来の及び完全なRRCのセットアップではなく、単に限られた及び/又は一時的なRRCのセットアップであることを示すために、メッセージ内のフラグ、フィールド、又はインジケータを使用することができる。或いは、例えば電力設定パラメータだけがメッセージ内で指示されている全ての段階で従来のRRCメッセージを使用しても良い。
次いで、端末は宛先120向けのアップリンクデータを含むNASパケット、即ちシグナリングパケットを送信し、このNASパケットをeNB102へのメッセージによってMME105に送信する。図6の例では、NASパケットがRRCメッセージ内、例えば「RRCアップリンク情報転送」メッセージ内で搬送されているが、他の例では別の種類のRRCメッセージ内で、又は異なるプロトコルのメッセージ内で搬送されても良い。パケットがeNB102を通過すると、tにおいてeNBはRRCコンテキストを解放することができ、それはこのコンテキストが端末101との1メッセージ対話のためだけにセットアップされたからである。メッセージを受信した後、tにおいてeNB102はNASパケットをMME105に転送する。図6の説明図では、tをtの後であるものとして示している。しかし、tはtの前でもtと同時でも良いことを当業者なら理解されよう。例えば、eNB102はまずNASパケットをMME105に最初に転送し、次いでRRCコンテキストを単に解放しても良い。図面にはこれを示していないが、eNB102がMME105に送信するNASパケットは、大抵S1−APメッセージ内で送信される。但し、NASパケットをMME105に送信するために、他の任意の適切なプロトコルが使用されても良い。
MME105がNASパケットを受信すると、MME105は、端末101に対して既にセットアップされているNASコンテキストを一切有さないことを検出し、一時的なコンテキストCont_NAS-tempをセットアップすることができる。図6の例では、端末101との2パケット対話のために一時的なコンテキストがセットアップされる。次いで、MME105が宛先120にアップリンクデータを送信する。コンテキストCont_NAS-tempは2パケット対話用にセットアップされているので、MME105はアップリンクデータが送信された後でもコンテキストを保持する。図6の例では、アップリンクデータの伝送を成功することに応答し、肯定応答メッセージがトリガされる。肯定応答(「ack」)メッセージは大抵アップリンクデータと同じ経路を経由して返ってくるので、このackメッセージはMME105に返ってくる。MMEはこのメッセージが端末101及びコンテキストCont_NAS-tempに関連すると認識し、コンテキストを使用してeNB102を介して端末101にackパケットを送信する。2つのパケットが交換されており、コンテキストが2パケット対話用にセットアップされたので、時点tにおいて、MME105が例えばNASパケット内でeNB102にackメッセージを送信した後、MME105はコンテキストCont_NAS-tempを削除することができる。この例では、MME105が宛先120向けのデータを含むNASパケットを受信するとき、2メッセージ対話用の一時的なコンテキストをセットアップする。例えばコンテキスト無し、1パケット対話コンテキスト等とは対照的に、2パケット対話コンテキストをセットアップすべきことをMME105が知るために様々な解決策を用いることができる。一例では、MME105が常に2パケット対話コンテキストをセットアップすることができ、即ちMMEはコンテキストに関して意思決定能力を一切もたなくても良い。例えばこのことは、前もってNAS接続が一切セットアップされることなしにMME105にMTCショートメッセージしか届かず、かかるメッセージが2メッセージ対話(例えばメッセージと肯定応答)内で送信されることが事前に分かっている環境に良く適している場合がある。別の例では、MMEが幾らかの上位層機能を有することができ、例えばNAS層(又は端末−MME直接通信用の関連する層)上のプロトコルを識別し、且つ/又はこの上位層プロトコル内の幾らかの情報を認識するように構成され得る。例えば、MMEはNASパケットのコンテンツがショートメッセージプロトコルで搬送されたかどうかを検出できても良く、NASパケットのコンテンツがショートメッセージ(例えば対話の第1の部分)に関するのか肯定応答(例えば対話の第2の部分)に関するのかを検出できても良い。別の例では、コンテキストをセットアップすべきかどうか、及びどのようにセットアップすべきかを示す、上位層から(例えばショートメッセージングプロトコル層から)得られるフラグ又は指示をNASパケットが含んでも良い。例えば図6の2パケット対話コンテキストを実現するために、NASパケットは、MME105が2パケットのNAS対話を予期すべきことを示す、2の値に設定されたインジケータを含んでも良い。
MME105からeNB102にNASパケットが到着すると、eNBは、端末101に対する如何なるRRC接続又はコンテキストにも関連していないことを検出することができ、時点tにおいて、NASパケットを含むメッセージを送信するための、即ち1メッセージ対話用の限られた/一時的なRRC接続をセットアップする。図6の例では、tをtより前であるものとして示しているが、一部の例ではtは実際にはtの前でも良い。一時的なRRCコンテキストがセットアップされると、eNB102がackメッセージを含むNASパケットを端末101に転送する。例えばこのNASパケットは、RRCメッセージによって、又はNASより低い他の任意のプロトコルのメッセージによって搬送され得る。
RRCメッセージが端末101に送信されると1メッセージ対話は完了するので、eNBは時点tにおいて一時的なコンテキストを破棄することができる。図6の例では、端末は、自らのメッセージを送信するためにユーザプレーン内にデータ経路をセットアップする必要はない。従って、かなりの量のシグナリング及びセットアップをそれにより回避することができる。又、端末は、eNB102及びMME105において従来の任意の接続又はコンテキストがセットアップされる前にメッセージを送信することができる。この特定の例では、MME105は、メッセージを受信するときに端末101に対して如何なるコンテキスト又は接続もセットアップされていない。従って、任意のメッセージの送信前ではなく、メッセージの到着時にセットアップされることにより、シグナリング及びコンテキストの量を減らすことができる。
一時的な無線接続の間、無線層コンテキスト情報がeNB内に記憶される図6の例では、無線層情報がUE内にも記憶されても良いが、これは図面には示していない。UEは、セキュリティアルゴリズム関連情報など、NASプロトコルとの関連性の情報も記憶することができ、この情報はショートメッセージの転送中及び転送間に記憶することができ、かかる任意の情報がMME NASプロトコルと共有される必要がある場合、この情報は通信端末により、アプリケーションパケットを運ぶメッセージと共にMMEに搬送され得る。MMEコンテキストCont_NAS-temp内に記憶される情報は、NASプロトコルによって通信端末以外の情報源から集められる情報を含んでも良く、例えばHSSから集められるルーティング情報やセキュリティ情報を含んでも良い。
その結果、MTC端末のショートメッセージを送信する複雑さを減らすことができ、従ってショートメッセージを送信する効率も改善することができる。例えば、例え従来の端末がメッセージを送信するために最初にRRC、NAS、及びEPS接続をセットアップし、よってECM接続にある必要があっても、この端末はECMアイドル状態のままでありながら図6(又は図7〜10)によるメッセージを送信し、ショートメッセージを離れた宛先に伝達することができる。典型的には、端末は任意のショートメッセージを搬送する前にネットワークへの接続を行っており、EMM登録状態にあり、このことはパケット転送ごとの認証プロセス及びNASセキュリティ確立プロセスの必要性をなくす。しかし、端末がショートメッセージを送信するときにEMM無登録状態にもある可能性も、とりわけショートメッセージをやり取りする頻度が非常に低い場合又は単純化されたNASセキュリティ管理プロセスが利用される場合は起こり得ることである。しかし、当業者なら理解するように、この方法でショートメッセージを送信する際、従来の移動体ネットワークの一部の機能が失われる場合がある。例えば、RRC接続が電力制御及びARQ関連のコンテキストだけを含むが、モビリティ又はASセキュリティのパラメータ若しくは設定を一切含まない場合、移動体ネットワークはASセキュリティサービス又は任意のモビリティサービスを端末101に一切提供できない可能性がある。その場合、端末101がeNB102との接続を失う(例えばeNB102の範囲外に移動する)場合、端末101がハンドオーバ中及びハンドオーバ後にサービスの継続性を維持しながら別の基地局にハンドオーバするメカニズムは存在しない。その結果、端末101は宛先からackメッセージを受信できず、その場合、端末101は宛先がショートメッセージを受信したかどうかを知ることができない。これは、例えば端末が第1の伝送に応じてackメッセージを一切受信していないことを理由にメッセージが再送されるべきことを検出し得る、上位層プロトコル(例えばメッセージングプロトコル)によって管理される必要があり得る。従って、かかる手法はMTC通信に良く適している場合があるが、慣例端末からの従来の移動体伝達にはあまり適していないことがある。
図7に別の例を示す。この例では、時点tにおいて、即ちMME105が端末101からNASメッセージを受信し、そのメッセージがMME105における既存の如何なるコンテキストにも関連しない場合、MME105が1パケット対話コンテキストCont_NAS-tempをセットアップする。MME105のこの挙動は、例えば常に使用することができる、又は特定の挙動によって上書きされない限り使用することができるデフォルトの挙動であり得る。例えば或るシステムは、図7の例をデフォルトの構成として有するように設定されても良く、2パケット対話コンテキストがセットアップされるべきであるというインジケータをNASメッセージが含む場合は図6の例を使用することができる。
時点t、即ちアップリンクデータがその宛先に伝送されるとき又はその後、1パケット対話のパケットが端末101から(eNB102を介して)既に受信され処理されているので、MMEはコンテキストCont_NAS-tempを破棄する。同様に、時点tにおいて、ackメッセージが宛先120からMME105に到着すると、MME105は、ackメッセージを含むNASパケットをeNB102経由で端末101に送信するために、更なる一時的なコンテキストCont_NAS-temp'をセットアップする。このパケットが端末101に伝送するためにeNB102に送信されると、MME105は時点tにおいてコンテキストCont_NAS-temp'を破棄することができる。
eNB102がNASパケットを受信すると、例えばRRCメッセージ内でackメッセージを送信するために、eNB102は端末101と一時的なRRC接続をセットアップする。この一時的なRRC接続は、eNB102における一時的なRRCコンテキストのセットアップにも関連し、従ってこの一時的なRRC接続はtにおいてセットアップされ、tにおいて破棄される。図7に示すような、コンテキスト情報Cont_NAS-tempがMME内に短時間記憶され得る例は、HSS内に記憶されたルーティング情報やセキュリティ情報にアクセスすることなど、MMEが別のエンティティの情報にアクセスする必要がある場合であり得る。図8に更なる例を示す。この例では、eNBが2メッセージ対話用の一時的なRRCコンテキストをセットアップするが、eNB102は、図6及び図7にあるように一時的なRRC接続のセットアップ後ではなく、RRCメッセージが到着するときにこのコンテキストをセットアップする。更に詳しく述べると、図7の一時的な接続のセットアップは、適切な電力設定及び最適な時間/周波数資源内でメッセージ伝送を行えるように、チャネルサウンディング及びチャネルサウンディング測定値がやり取りされる期間を含み得る。図8の事例では、共通のチャネルを使用して伝送を行うことができ、事前の電力制御ループの訓練及びチャネルサウンディングのやり取りはない。図7の事例では、無線層における一時的な接続の解放は黙示的でも良く、例えば一時的な接続は無線層ARQ ACKが受信され直ちに解放される。更に図8の例では、MMEがコンテキストを一切セットアップせず、単純にメッセージを宛先に転送する。同様に、ackメッセージが宛先120から返ってくると、MME105は単純にそのackメッセージをeNB102経由で端末101に転送する。これは、例えばコンテキスト内で通常見つけることができる情報を含むメッセージによって実現することができる。例えば、ackメッセージを端末101にルーティングして戻すために必要であり得る任意のルーティング情報が、端末によって送信される第1のメッセージ内に含まれても良く、それにより宛先はMMEによってルーティング可能なメッセージを送信することができる。一例は、宛先120に送信されるメッセージ内に端末が自らのS−TMSI識別情報を含める場合があることであり、そのメッセージはUEがキャンプするセルのアドレス及び宛先のアドレスも含むことができる。宛先120はこの情報の一部又は全てをackメッセージ内に含めることができ、それによりこのackメッセージがMME105に到着すると、MMEはこのメッセージが端末101向けであることを識別することができ、このackメッセージを適切なeNBにルーティングすることができ、その後、そのeNBは適切なセル内の適切な端末101にパケットをルーティングすることができる。101。この例ではRRCの一時的なコンテキストが2メッセージ対話コンテキストなので、時点tにおいてackメッセージがeNBによって端末101に送信されると、eNB102は一時的なコンテキストを削除することができる。
従来のシステムでは、接続手続き中にMMEに有用なNASセキュリティ情報がロードされ得る。NAS情報は、接続と接続解除との間、MME内に所定の時間にわたって記憶させることができる。図9に示すように、ひとたび移動端末がオンにされると、いつまでも保持することができる認証及びセキュリティを含むNAS情報が確立され得る。一部の例では、RRCメッセージ140を伝達するとき、通信端末がRRCメッセージ140を伝えるための一時的なコンテキスト又はコンテキストアップデートを確立することができる。図9には、通信端末101がMME105とのNAS接続をセットアップする一例を示す。時点tにおいて、一時的なNAS接続がセットアップされ、MMEが、例えばNASセキュリティパラメータを含むコンテキストCont_NAS-tempを作成し、これは通信端末がオンにされた後とすることができる。その例では、コンテキストが2パケット対話用にセットアップされる。但し、コンテキストは、1つ又は複数の任意の数のメッセージの対話用にセットアップすることができる。
次いで、端末101がRRCメッセージ140をeNBに送信する。eNBは、RRCメッセージのコンテンツがMME105に転送されるべきことを検出する。例えばeNB102は、RRCメッセージが端末101との既存の如何なる接続にも、及び/又はこの端末の如何なるコンテキストにも関連しないことを明らかにすることができる。別の例では、eNB102は、メッセージ140が如何なる接続又はコンテキストにも関連しないことを明らかにするように、及びRRCメッセージ内のフラグ又はインジケータ142を検出し、一時的なコンテキストをセットアップするように構成され得る。その特定の例では、メッセージ140がMME105を対象とすることを確実にするために、フラグ又はインジケータ142がeNB102にとっての判断材料として使用され得る。一例では、eNB102は、例えば入力メッセージ140がどのコンテキストにも関連せず、フラグ又はインジケータ142を含まない場合、入力メッセージ140を拒否することができる。メッセージ140は、当然ながら宛先装置に伝えられるデータ144も含み、TIMSI146の指示も含むことができる。
次いで、eNB102がNASパケットをMMEに転送し、MMEはそのNASパケットがコンテキストCont_NAS-tempに関連することを認識する。その後、MME105はメッセージを宛先120に転送する。
宛先がショートメッセージを受信したことを確認するackメッセージを、MME105が宛先120から逆に受信すると。MME105はそのackメッセージが端末101向けであり、従ってコンテキストCont_NAS-tempに関連することを認識する。MME105はackメッセージをNAS内で端末101に送信し、NASはそれ自体で、NASをeNB102に送信するためのS1−APメッセージ内にあり得る。次いで、eNB102がメッセージ140内でackメッセージを端末101に転送する。
MME105と端末101との間の2パケット対話が完了した後の時点tにおいて、接続を解放することができ、一時的なコンテキストCont_NAS-tempを破棄することができる。
図10の例では、端末101がショートメッセージを送信する一方、eNB102又はMME105内にはこのメッセージのためのコンテキストが存在しない。更に、eNB102及びMME105は如何なるコンテキストも一時的であろうとそうでなかろうとセットアップせず、そのメッセージをコンテキストレスの方法で次のノードに転送する。返事として受信されるackメッセージも同様の方法で端末101に送信される。その特定の例では、従来の方法でメッセージを送信することに比べ、シグナリング及び保持すべきコンテキストの量を大幅に減らすことができる。当然ながら、一部のセキュリティ、モビリティ、又はセッション管理機能など、一部の機能又はサービスがそうすることによって失われる場合がある。例えこれらの機能が失われることが従来の端末にとっては許容できないと見なされる可能性が高くても、MTC端末にとっては、少なくとも伝送がより短く、MTC端末は(短い)伝送中に移動する可能性及び/又はセルを変更する可能性がより低い場合があるので、及び/又はMTC端末は他の端末(例えば人間間通信端末)よりも遅延に寛大なので、及び/又は宛先とUEとの間で実行されるものなどの上位層プロトコルが、失敗したショートメッセージ転送を再びインスタンス化し、又はかかる失敗から回復でき得るので、許容できる可能性がある。
図10の例では、eNBがRRCメッセージのための既存のコンテキストを一切有さない場合にRRCメッセージが送信されると、RRC接続確立によって提供される一部の機能が提供されない場合がある。例えば、端末101にC−RNTIが一切割り当てられない場合があり、それはこの識別情報が一般にRRC接続確立中に割り当てられるからである。従って端末は、識別情報としてS−TMSIを使用することができ、S−TMSIを用いてアドレス指定され得る。他の識別情報、例えばIMSIやMSISDNも使用することができる。従って、図10に示す例では、RRCメッセージを転送可能な資源を指定するために使用される割当メッセージがS−TMSI又はそのためのプロキシを含み得る。
概して図6〜図10には、対話の一定数のメッセージ又はパケットが受信され及び/又は処理された後に、一時的なコンテキスト(RRC又はNAS)が破棄される状況が示されている。eNB102及びMME105は、コンテキストを破棄するためのタイマを有しても良い。例えば図6の例では、MME105が、一時的なコンテキストCont_NAS-tempを保持するためのタイマTcont-NASを有しても良い。例えば、ackメッセージが受信されていなくても、タイマの終了時にコンテキストを破棄することが望ましい場合がある。これは、例えば宛先120とMME105との間でackメッセージが失われ、その結果MME105に一度も到着しない場合、又は任意の宛先サーバの動作の性質が、MMEによる上位層ACKの受信遅延が長い可能性があるものである場合に好ましいことがある。例えばackメッセージが概して0.5秒以内に受信される場合にackメッセージが3秒過ぎた後でも受信されていない場合、或る人はそのackメッセージは失われている可能性が非常に高く、従ってMME105に一切届かない可能性が高いと考えることがある。その場合、Tcont-NASタイマ設定の1つの範囲を3秒とすることができる。或いは、最後に分かっているUEの位置に関するルーティング情報をコンテキストが含む場合、そのルーティング情報がどの程度の間有効である可能性が高いか(及びその情報を用いてその後のメッセージをルーティングすることが成功する可能性が高いかどうか)に関する予想に従ってタイマを設定しても良い。この例及びこの例の中で使用する値は単に例示であり、タイマは特定の状況及び/又は環境に適していると考えられる任意の値を有することができる。
ショートメッセージインフラの例
宛先120にメッセージを転送するために、インフラ及び/又はプロトコルへの適応を実現することができる。
図11は移動端末の概略図であり、この例では、MTC端末101がMME105を介して宛先120にメッセージ130を送信する。端末101がeNB102にメッセージをまず送信し(ステップ1)、そのメッセージはシグナリングメッセージ(例えばRRCメッセージ内にカプセル化されたNASメッセージ)内で運ばれる。このメッセージを送信することは、ユーザデータを送信するときにPSネットワーク内で通常予期されるようなデータ経路のセットアップを必要とせず又はトリガせず、(ステップ2)eNBは、シグナリングメッセージの受信及び識別時にメッセージ130をシグナリングメッセージ内でMME105に転送する。次いでステップ3で、MME105がメッセージ130を宛先120に送信する。この説明図は、移動体から生じるショートメッセージの送信についての概略図であり、例えばMME105と宛先120との間の具体的接続は示していない。この接続は例えば直接接続とすることができ、又はインターネット若しくは他の経路を通って進む間接接続でも良い。
図12は、接続が間接的であり、メッセージングサーバ106を経由する説明図である。この説明では、メッセージングサーバを「MTCサービスセンタ」の代わりに「MTC−SC」と呼ぶ。図12に示すように、MME105は、メッセージ130を運ぶシグナリングパケットがMTC−SC106に転送すべきショートメッセージであることを検出する。この検出は様々な方法で行うことができ、例えば、及び上記のように、MME105はNASパケット内で搬送されるメッセージの種類を検出することができ、又はMTC−SC106に転送するためのショートメッセージをこのNASパケットが実際に運ぶというインジケータをNASパケットが含んでも良い。最後に、MTC−SC106はメッセージ130を自らの宛先120に伝送することができる。この伝送は、他の任意の適切な方法で行うこともできる。例えば、メッセージ130は宛先に直接伝送されても良く、又は更なるメッセージングサーバ及び/若しくはルータを経由して伝送されても良い。
図12ではこのMTC−SC106をMMEとは別に示しているが、図中の分離は単に論理的であり、表現及び理解を容易にするためのものであり、MTC−SCが例えばMMEの一部を物理的に形成しても良いことを当業者なら理解されよう。別の例では、MTC−SCが別のサーバ、例えば独立型サーバであり得る。
有利には、このMTC−SC106は蓄積交換などの高度な機能に使用することができる。例えばサーバは、端末101がまだネットワークに接続していない場合、移動体を終端とする入力メッセージを記憶することができ、端末101がネットワークに接続し次第このメッセージを送信する。同様に、端末101が到達できない別の相手にメッセージを送信する場合、メッセージングサーバMTC−SC106はそのメッセージを記憶し、この他の相手が応答可能になったときにメッセージを転送することができる。
図13及び図14は、例えば図11又は図12による構成に適している場合がある2つの可能なプロトコルスタック構成を示す。図13では、MMEが端末(又はUE)とMTC−SCとの間のメッセージ用のリレーとして働くことができ、この例では、ショートメッセージが「ショートメッセージング用プロトコル」(PSM)と呼ばれるプロトコルによって運ばれる。この名称は、或る特定の具体的なプロトコルを指すものではなく例示目的で使用し、PSMは、MTC−SCにメッセージを送信するのに適した既存の、修正された、又は新規の任意のプロトコルとすることができる。図13ではLTEのプロトコルを例示目的で使用するが、本発明は1組の別のプロトコルによっても搬送できることを当業者なら理解されよう。LTEでは端末が「NAS」プロトコルを使ってMMEと直接通信するので、ショートメッセージをMME105経由で(eNB102経由で)宛先120及び/又はMTC−SC106に送信できるように、ショートメッセージがNASパケットによって搬送され得る。MMEは、(NAS層に比べて)上位層の情報をMTC−SCに転送することができる。図13の例では、MMEとMTC−SCとの間で使用するプロトコルを指定しておらず、単純にP1〜P6として示してある。実際には、MMEとMTC−SCとの間のインターフェイス用に適切な任意のプロトコル及び適切な数のプロトコル(例えば6つのプロトコル未満又はそれ以上とすることができる)が使用され得る。例えばこのスタックは、イーサネット(登録商標)、MAC、IPsec、SCTP、及びMTC−APなどの5つの主要層を含むことができ、MTC−AP(例えば「MTCアプリケーションプロトコル」を表す)はMTCアプリケーション用のプロトコルである。
かかるプロトコルスタックにより、端末101はショートメッセージ130をPSMメッセージ内で送信することができ、そのメッセージ自体はNASパケット内で送信され、そのパケットはRRCメッセージ内でeNB102に送信される。eNB102は、そのNASパケットをS1−APメッセージ内でMME105に転送する。NASパケットを受信した後、MME105は(ショートメッセージ130)を含むPSMメッセージを、宛先120に伝送するためにMTC−SCに転送することができる。端末がショートメッセージを受信し、ショートメッセージを成功裏に受信したことを確認するためにackメッセージを返さなければならない場合、ackメッセージは、上記で論じた移動体から生じるショートメッセージ130と同じ経路をたどることができる。端末101への如何なるPSMメッセージ(移動体を終端とするメッセージ)も、移動体から生じるショートメッセージと同じ経路を逆方向にたどることができる。そのような移動体を終端とするメッセージは、例えば移動体を終端とするショートメッセージ(例えば端末101がショートメッセージを受信する)、又は移動体から生じるショートメッセージに応答するackメッセージであり得る。
図14の例は、ショートメッセージング機能を含むMMEに適している場合がある別のプロトコルスタック構成を示す。この場合、MMEは例えば実際のショートメッセージ130を処理することができる。MMEは、ショートメッセージ130を実際に処理しなくても良いが、例えば一部のPSM機能をMMEが実施することを必要とするPSMリレー機能を有し得る。
MMEは専らシグナリングノードとして機能するように元々設計されているので、MME105内にPSM機能を含めるのは好ましくない場合があると考える人がいるかもしれない一方で、他の者は、MME105内にPSM機能を有することで全体的なアーキテクチャを単純化できると考える可能性がある。当業者は、特定の状況においてどちらの構成が好ましいかを、その特定の要件に応じて突き止めることができる。
MTC端末に対する移動管理の低減
本発明の一態様によれば、例えばMTCタイプアプリケーションに使用され得る移動端末の機能の低減を反映するために、移動体通信ネットワークが、低減されたモビリティ機能を提供するように構成される。以下の説明及び図面では、本技法による低減されたモビリティ機能についての説明を行う。
本技法の実施形態は、MTC型端末として動作している可能性があるものなど、一部の移動端末に低減されたモビリティ機能を提供することができる。低減されたモビリティ機能を示す例を、図15から図25に関して以下の通り説明する。
図15は、本技法による低減されたモビリティ機能を説明するために与える、移動体通信ネットワークの要素の概略的ブロック図を示す。移動体通信ネットワークのこれらの要素は、例えば図1及び図2に示したLTEネットワークの例の実例である。図15では、移動端末201が、メッセージデータグラムをソース又はアンカ基地局(eNB)202との間で通信する。アンカeNB202は、eNB204、206のクラスタの一部を形成し、これらのeNBは、eNB202、204、206のそれぞれが提供する無線アクセスインターフェイスにより移動端末201との間でデータを通信するための設備を提供する役割を果たす。従来の運用に従い、eNB202、204、206は、例えば図1に示すようにサービングゲートウェイ(SG)208に接続される。eNB202、204、206には移動管理エンティティ(MME)210も接続される。この説明に特に関係があるのが、MME210に接続されるメッセージサーバ212である。一例ではメッセージサーバ212が、上記の説明で言及したMTC−SCである。
本技法によれば、及び上記で説明したコンテキストレス通信に関連し、MME210は、移動端末201との間のメッセージ通信に関して低減されたモビリティ機能を提供するように構成される。そのために、MME210は、既存の全てのメッセージ転送が行われるまで、又は「ルーティング情報最新性タイマ」が終了するまで移動端末201の現在地を記憶するように構成される。これらの条件の何れかが満たされる場合、MME内の移動端末のルーティングコンテキストが除去される。一態様によれば、通信端末が或る基地局から第2の基地局に接続を変更するとき、MTC端末の移動管理機能が通信端末の位置を確立しなければならない。従って、本技法により提案される移動管理解決策は、以下のメッセージングシナリオの一方又は両方に適用することができる。
・殆どのNASメッセージング交換が移動端末とMME210との間の複数のメッセージ交換から成る、NASシグナリングメッセージ交換。これらのメッセージ交換は、概して短時間のうちに完了すべきである。
・ショートメッセージ交換。ショートメッセージはNASコンテナ内で転送され、ショートメッセージ交換は、発信エンティティ(例えばMTC−SC)からのメッセージ転送、及びその後に続く受信エンティティ、例えば移動通信端末201からの肯定応答の2つのステップから成ることが予期される。
低減された移動管理機能の実例として、図15は、現在eNB202に接続している移動端末201が第2のeNB206に提携先を変更することを示す。以下の説明では、第1のeNB202をアンカeNBと呼ぶのに対し、第2のeNB206を第2のeNB又はターゲットeNBと呼ぶ。従って本技法は、移動端末201が或る基地局から別の基地局に提携先を変更するとき、移動端末201にメッセージをどのように送るのかについての技術的問題に対処する。
従来、或る基地局から別の基地局に提携先を変更する移動端末との間のデータメッセージ又はデータグラムの通信はハンドオーバ手順を用いて処理され、このハンドオーバ手順では、移動端末によって報告されるリンク品質測定値に応答してネットワークが提携先を変更するように移動端末に指図する。移動体通信ネットワークは、新たなターゲット基地局又はeNB206からデータを通信するように取り決め、ソース又は第1の基地局202からの通信を停止する。しかし本技法では、測定を設定し、測定報告を送信し、ターゲット基地局を用意し、ハンドオーバを命じ、トンネルを再構成し、ソース基地局から資源を解放するためにかなりの量のシグナリングを典型的に必要とする完全なハンドオーバ手順を含まない、移動管理の単純化を行う。上記で説明したように、移動端末201との間で通信されるデータの量が比較的少量の場合、このメッセージを送るのに必要なシグナリングオーバヘッドの量は、非常に非効率な無線通信資源の使用を表す。従って、本技法によれば、以下で説明する新たな接続状態に反映され得る低減されたモビリティ機能を、例えばMTC型端末として動作している可能性がある移動通信端末に与えることが想定される。但し、以下の段落は、低減された移動管理機能を提供する際の本技法の一例を説明する役割を果たす。
図16は、MME210のより詳細な図を示す。図16では、プロセッサ220がMMEの動作を制御するように構成され、データストア222を含む。プロセッサは、クロック224からも入力を受け取る。プロセッサは、MME210によって実行される様々なレベルの通信プロトコルスタックを実装する役割を果たす、通信プロトコルスタック226に接続される。
本技法によれば、MME210は、MMEがサービス提供する追跡領域内で、自らが担当する移動端末それぞれの現在地を記憶するように構成される。しかし、現在接続している基地局(eNB)に関する移動端末それぞれの位置は、プロセッサ220により所定の期間しかデータストア222内に記憶されない。移動端末が接続しているeNBは、移動端末への既存の全てのメッセージ転送が完了するまで、又はクロック224が定める「ルーティング情報最新性タイマ」が終了するまで保持される。この時点で、移動端末のeNBの位置がデータストア222から削除される。従って図16に示すように、このMMEがサービス提供する追跡領域内の移動端末のリスト230が、移動端末のS−TMSI、及び移動端末が接続している基地局の識別情報eNB−Aと共にテーブル内に記憶される。更に、移動端末の位置が登録された時間を示すクロック値232もテーブル内に与えられる。従って上記のように、移動端末が所定の時間にわたりeNBに接続すると、移動通信端末の現在地についてのデータストア内のエントリがキャンセルされる。図16では、これをUE3として識別する移動端末に関して示している。
本技法によれば、とりわけ従来の移動端末に比べ単純化されたMTC型移動端末に応用され得る低減されたモビリティ機能が移動端末に与えられる。よって、本技法では完全なハンドオーバがサポートされなくても良い。そのため、移動端末が移動体通信ネットワークを介してメッセージを宛先に転送したい場合、又は例えばNASシグナリングメッセージ若しくはショートメッセージ交換として移動体通信ネットワークからメッセージを受信したい場合、ハンドオーバがサポートされない。これを達成するために、移動端末が、以下の説明で「無線リソース通信 (RRC)メッセージ接続」状態と呼ぶ更なる通信状態を含むことができる。この状態では、移動体通信ネットワークが完全なハンドオーバをサポートせず、従って通信セッションを継続するために新たな基地局に再接続するよう移動端末に指図することはない。そのため、移動端末が第1の基地局から接続解除して第2の又はターゲット基地局に接続する場合、本技法によれば、移動端末に伝えられるべきメッセージが単純に失われる。その場合、移動端末にメッセージが再送されるように上位層プロトコルが準備をすることができる。このために、移動端末はターゲット基地局を再選択すべきだと判断し、その基地局を再選択する。ネットワークは、メッセージを伝達するために移動端末の位置を求めるように適合され得る。移動端末が新たなターゲット基地局を再選択したことを検出し、そのターゲット基地局の識別情報を求める例について以下の段落の中で説明する。
図17には、移動端末201がソース基地局202から移動し、ターゲット基地局206を再選択する場合にメッセージが端末201に伝達されるように準備をする際の、MME210の動作に関するメッセージ流れ図を示す。
図17に示すように、及び図15に示す状況を反映し、移動端末201が第1の又はソース基地局202から接続解除して第2の又はターゲット基地局206を再選択した後、移動端末201は、ソース基地局202にセルアップデートを与えてターゲット基地局206に提携先を変更することを知らせるために第1のメッセージM1を送信する。MME210は、移動端末201から宛先にメッセージNを以前伝えており、従って移動端末201が相変らずソース基地局に接続していると想定する。従ってMME210は、ソース基地局202の位置である移動端末201の位置を自らのデータストア内に有する。従って、MME210が移動端末201に伝えるためのメッセージN+xを有する場合、MME210は移動通信端末201に伝えるためのデータパケットをメッセージM2を使って伝える。しかし図17に示すように、MME210はデータパケットをソース基地局、即ちeNB202に伝える。
メッセージM3内で、ソース基地局202が移動端末201にパケットを伝えようと試みる場合、その通信は失敗する。しかし移動端末201は、ターゲット基地局206を再選択したことを知らせるセルアップデートをメッセージM1内で伝えているため、ソース基地局202は、メッセージ3.2内でそのデータパケットをターゲット基地局206に伝える。それにより、ターゲット基地局206がメッセージM4内でそのデータパケットを移動端末に伝える。
図18には、図17に示したのと同様の構成が示されており、異なる点は、移動端末が自らのセルアップデートをターゲットeNB206を介して伝えることである。従って図18に示すように、移動端末201は、移動端末が現在ターゲット基地局206に接続していることをターゲットeNBに通知する、セルアップデートを含むメッセージM10.1をターゲット基地局206に送信する。ターゲット基地局206は、メッセージ10.2を送信し、移動通信端末201がターゲット基地局206に接続していることをソース基地局202に知らせることにより、移動端末の位置のアップデートをソース基地局202に知らせる。図17に示した事例と同様に、MMEはソース基地局202から宛先にメッセージNを最後に伝えており、そのため移動端末がソース基地局に接続していると想定するので、MMEは、メッセージM12内でデータパケットN+xをソース基地局202に伝える。しかし、ソース基地局202は移動端末がターゲット基地局206に接続していることをターゲット基地局206によって知らされているので、ソース基地局202はターゲット基地局206にデータパケットを転送する。その結果、ターゲット基地局206がそのデータパケットをメッセージM14内でメッセージN+Xとして移動端末に伝える。
本技法の更なる態様によれば、アンカ基地局202に接続する移動端末の以前の位置をMMEが有する場合がある。従って、MMEは、メッセージM31により、メッセージN+xを提供するデータパケットを移動端末に伝えるためにアンカ基地局又はeNB202に伝える。メッセージM32によって示すように、アンカ基地局202はそのメッセージを移動端末201に伝えようと試みる。しかし、そのメッセージ配信は失敗する。それは移動端末が現在、ターゲット又は第2の基地局206を再選択しているからである。従ってアンカ基地局は、移動端末をページングするために、自らの隣接基地局204、206に伝送されるページングメッセージをトリガする。ページングされる基地局は、メッセージM32を移動端末に配信できない場合に使用されるリスト内でアンカ基地局202から提供され、その場合、移動端末が位置を変えていると考えられる。このリストは、ハンドオーバを制御するために又はセル再選択の性能を改善するためにeNodeBが何らかの方法で記憶することができる、近隣リスト内にあるのと同じ1組のセル/eNBを含むことができる。従って、メッセージM33によって示すように、ソース又はアンカeNB202が隣接基地局204、206にメッセージを伝え、それらの基地局から伝送されるページングメッセージをトリガする。移動端末201は第2の基地局206に接続しているので、移動端末201が現在接続していることを第2の基地局206が検出し、ページングトリガメッセージM33に対し、移動端末が現在接続していることをアンカeNB201に知らせるメッセージM34で応答する。従って、アンカ基地局202はパケットを転送メッセージM35内で第2の基地局206に転送し、次いで第2の基地局206がそのパケットを転送メッセージM36内で移動端末201に伝える。結果的に、メッセージN+Xを提供するデータパケットが第2の基地局206から移動端末に伝えられる。
別の例では、移動通信端末が再選択した第2の基地局のアップデートを提供する情報を移動通信端末又はeNB206の少なくとも一方に要求するように、モビリティマネージャ210が構成される。この情報は、非アクセス層メッセージとしてeNBを介して通信端末によって伝えられるRRCメッセージ内で通信端末によって提供されても良い。従って一例では、セルアップデート情報がeNBにとって実質的にトランスペアレントな方法で提供される。eNBは、NASメッセージのコンテンツが分からない場合、単にそれをMMEに転送する。
代替策は、通信端末がeNBにセルアップデートを提供できることだが(例えば図17又は図18のように(eNBはその後その情報を使用することができる)、その場合eNBもセルアップデートをMMEに更に転送する。
別の例では、第1の基地局が、「近隣リスト」によって各基地局に与えられ得る隣接基地局リスト内の1つ又は複数の基地局にページングメッセージを送信しても良い。この「近隣リスト」は、OMCによって構成されるものとすることができ、又は通信端末がハンドオーバ若しくはハンドオフすることができる周囲の基地局についてeNBが学習したリストとすることができる。このリストは従来から基地局内で既に入手可能であり、セル再選択を助けるためにハンドオーバ測定報告を構成し、ローカルセルを識別するために従来から使用されている。
新たなRRCメッセージング接続状態
上記のように本技法によれば、移動端末201と移動端末が接続する基地局206とが、RRCメッセージ接続状態と呼ばれる図20に示す新たな状態を形成することができる。図20では、RRCメッセージ接続状態280を、RRCアイドル状態282及びRRC接続状態284を含む3つの状態のうちの1つであることを示す。RRCアイドル状態282及びRRC接続状態284は、データを伝達するための通信ベアラを移動端末が現在備えているかどうかに応じてこれらの状態間を遷移する、移動端末及び基地局の従来の状態である。従ってidle状態280にある場合、移動端末との間の通信が不能であり、eNBはそのUEが自らにキャンプすることに気付かない。しかしRRC接続状態284では、移動端末は、移動体通信ネットワークに接続しており、データを伝達するための無線通信資源を備える。
本技法によれば、移動端末201と移動端末201が接続する基地局206とが新たなRRCメッセージ接続状態を形成し、この状態ではメッセージングだけがサポートされ、ユーザプレーンを提供することができず、メッセージングだけのアプリケーションに十分且つ最適化された低減された無線機能が移動端末との間の通信用に与えられる。更に、RRCメッセージ接続状態280内には、図21に示すRRCメッセージ接続解放状態286、及びRRCメッセージ接続拘束状態288と呼ばれる2つの下位状態がある。解放状態では、RANがダウンリンクパケットを端末の接続先の正しい基地局にルーティングできるように、移動端末が端末の位置変更に関してRANをアップデートする必要がある。対照的に解放状態では、移動端末及び基地局が移動端末の位置変更に関してRANをアップデートする必要はない。拘束状態は、従来のネットワークによって制御されるハンドオーバを用いてサポートすることができる。或いはこの状態は、UEがソース又はターゲットeNBにセルアップデートを提供することやアンカeNBがUEの新たな位置を見出すためにページングをトリガすることなど、先に説明したような他のモビリティ技法を用いて強化され得る、UEによって制御されるセル再選択を用いてサポートしても良い。図21に示す移動端末の状態図の各状態を以下の通り要約する。
状態の説明
RRCアイドル
・移動端末がRANに知られていない。RAN内には、その移動端末に関連するコンテキストは存在しない
・アイドルモードでは(別の状態に遷移する一部である場合を除き)データ転送もシグナリング転送もできない
RRC接続
・移動端末がRANに知られており、その移動端末に関してRAN内にコンテキストが存在する
・アクセス層セキュリティがセットアップされる
・SRB1、SRB2、及びDRBが使用可能である
・C−RNTIが割り当てられる
・ハンドオーバに基づく移動管理
・この状態では、IP接続による如何なるNASシグナリング、ショートメッセージ、又はデータの転送も可能である
RRCメッセージ接続解放
・ショートメッセージ、及び任意選択的にNASシグナリングの転送が可能である
・SRB2、DRB、又はASセキュリティは利用できない
・選択的に、コンテキストがメッセージ転送トランザクションの一部としてRAN内で(別個の事前、事後のRRCシグナリングを使用せずに)暗黙的に確立/削除される
・解放:セル再選択モビリティが提供され、UEはセルの変更についてネットワークに通知しない。このことは、結果として生じる任意のパケット損失から回復するためにNASやPSMなどの上位層への依存を含意し得る。
・シグナリングに基づくS1トンネルの再構成は無い
・任意選択的に、移動端末は、PHY、MAC、RLCを含み得るメッセージング及び/又はMTC向けに最適化されたRANスタックをリスンし、利用する。
RRCメッセージ接続拘束
・ショートメッセージの転送だけで、任意選択的にNASシグナリングが可能である
・拘束:RANがダウンリンクパケットを正しいeNBにルーティングできるように、移動端末/eNBは移動端末の位置の変化に関してRANを更新する必要がある。
・ネットワーク制御ハンドオーバに基づく移動管理を使用することができ、
つまり、移動端末がセルからセルに移動するとき移動端末の位置が追跡され、ハンドオーバ測定が構成され、ハンドオーバに基づくパケット転送がサポートされる場合があり、eNBはセルの変更をMMEに知らせることができる。
・eNBはハンドオーバ源の代わりにアンカとして働くことができ、セルの変更に関する情報をUEが直接的に又は間接的にアンカeNBに提供するか、又はアンカeNBがローカルセルをページングしてUEの新たな位置を見出す。
・DRB又はASセキュリティが利用できない
任意選択的に、移動端末は、メッセージング及び/又はMTC向けに最適化されたRANスタックをリスンし、利用する。
遷移:
RRCアイドルからRRCメッセージ接続解放
・トリガ:アップリンク又はダウンリンク上でショートメッセージ(又はことによるとNASシグナリング)が送信される
・実現:データ転送前のシグナリング、又はパケット伝送の一部として選択的、暗黙的に
RRCメッセージ接続解放からRRCアイドル
・トリガ:単方向のショートメッセージ転送が完了する、多段階のメッセージ対話が完了する、又は非活性タイマが終了する
・実現:シグナリングにより、又はメッセージ転送が完了した後若しくは非活性タイマが終了した後にコンテキストを除去することで暗黙的に
RRCメッセージ接続解放からRRCメッセージ接続拘束
・トリガ:メッセージングの頻度が閾値を上回る、及び/又は単位時間当たりのセル変更回数が閾値を上回る
・実現:シグナリングによる
RRCメッセージ接続拘束からRRCメッセージ接続解放
・この遷移のサポートは極めて重要という訳ではなく、図面ではサポートされていないと示している。RRCメッセージ接続拘束内の活動が閾値を下回る場合、RRCアイドルへの遷移が遂行されるべきである。但し、メッセージングの頻度が閾値を下回る場合、及び/又は単位時間当たりのセル変更回数が閾値を下回る場合、遷移が任意選択的にサポートされ得る。
RRCメッセージ接続解放からRRC接続
・トリガ:この遷移は、IPパイプをセットアップする必要性又はことによるとNASシグナリングを転送する必要性によってトリガされ得る
・実現:シグナリングによる
RRC接続からRRCメッセージ接続解放
・この遷移のサポートは極めて重要という訳ではなく、図面ではサポートされていないと示している。移動端末が現在SMSの転送又はNASシグナリングのやり取りに携わっている場合、システムはRRC接続状態に留まるべきである。システムがRRC接続状態にあり、全てのデータ転送が終り且つ/又は非活性期間がある場合、RRCアイドルへの遷移が代わりに予期される。
RRCメッセージ接続拘束からRRCアイドル
・トリガ:非活性タイマが終了し、又は既存の全てのメッセージ転送対話が完了する
・実現:シグナリングによる
RRCアイドルからRRCメッセージ接続拘束
・この遷移のサポートは極めて重要という訳ではない(従って点線で示す)。
・トリガ:この遷移は、メッセージングベアラしか最初に必要でないことが事前に分かっているアプリケーションが起動される場合、及びメッセージングの頻度、セル変更の頻度、又はリンクの信頼性要件について、拘束移動管理手法(セルのアップデートを伴うハンドオーバ又はセルの再選択)がサポートされるべきことが更に分かっている場合にトリガされ得る。
・実現:シグナリングによる
RRCメッセージ接続拘束からRRC接続
・トリガ:この遷移は、IPパイプをセットアップする必要性又はことによるとNASシグナリングを転送する必要性によってトリガされ得る
・実現:シグナリングによる
RRC接続からRRCメッセージ接続拘束
・この遷移のサポートは必須ではない。この遷移をサポートすべきかどうかは、RRCメッセージ接続拘束モード内で動作することで(例えばMTC/メッセージング向けに最適化されたPHY/MAC/RLC/PDCPを使用することにより)得られる効率性があるかどうかによって決まる。
・実現:シグナリングによる
RRC接続からRRCアイドル
・トリガ:非活性タイマが終了する
・実現:シグナリングによる
RRCアイドルからRRC接続
・トリガ:移動端末がEPSベアラ(IPパイプ)の確立を要求する、又はことによるとNASシグナリングの転送に必要である
・実現:シグナリングによる
RRCメッセージ接続拘束状態内でのセルの再選択及びハンドオーバベースの移動管理間の遷移、それらからの遷移/それらへの遷移は、メッセージングの頻度が閾値を上回る/下回る場合、及び/又は単位時間当たりのセル変更回数が閾値を上回る/下回る場合にトリガされ得ることに留意されたい。
図22に、接続解放状態及び接続拘束状態内でRRCメッセージを含めるための代替的構成を示す。従って、これらの状態と下位状態との間の遷移は、RRCメッセージ接続状態280内で内部的に行われる。
本技法によれば、移動端末及び移動端末が接続する基地局は、機能をサポートする必要性に応じて、及び例えばメッセージングだけをサポートする必要があるのか、又はIPパイプが必要かどうかに応じて図20に示す様々な状態間で遷移することができる。メッセージ接続状態280内で、並びに生成される相対的なパケット数及び/又はセル変更の頻度に応じて、移動端末及び基地局は解放状態と拘束状態との間を遷移することができ、拘束状態は、解放状態の場合よりも頻繁に生成されるデータパケット、又はより高いセル変更頻度のために使用される。当然ながら、送信されるデータが無い場合、移動端末はRRC idle状態282に遷移する。
より単純化された構成では、移動端末及び基地局が図23に示すメッセージング状態を形成することができ、かかる構成では端末はRRCメッセージ接続状態280又はidle状態282にしか遷移できず、その結果、あり得る状態についての更に単純化された表現を与えている。
図24に、RRCメッセージ接続状態及びRRC接続状態についてサポートされたデータパケット通信間の違いの比較を示す。図24に示すように、RRCメッセージ接続状態では、アプリケーションパケットがMTC−SC2204との間でeNB2202及びMME2210を介して移動端末との間で伝えられる(2200)のに対し、RRC接続状態では、データパケットがIP PDN2214との間でeNB2202、PDN_GW2216、及びS−GW2212を介して移動端末との間で伝えられ(2212)、並びに/又は制御プレーン2200を介してMTC−SCとの間で伝えられる。
図25には、移動端末とMMEとの間の通信を提供するNASシグナリング接続に対応する状態に関連し、図20から図24に関して上記で説明した相対的状態を要約する概略的ブロック図を示す。具体的には、新たなECMメッセージ状態が導入され、その状態の特性には以下のものが含まれる。
・制御プレーン上でのSMS又はNASメッセージの転送だけがサポートされ、ユーザプレーンはサポートされない。
・最後に分かっているUEのeNBアドレスが記憶され、MMEがこの状態にある期間中に、後で到着するパケットをルーティングするために利用され得る。
・S1ベアラ又はトンネルは構成されない
・RRC接続は存在しなくても良く、存在する任意の無線機能は限定され得る(例えばASセキュリティ、ハンドオーバが構成されない)
・この状態の期間は非常に短い場合がある
・MMEにおけるECMアイドルからECMメッセージ接続への状態の変更は、
メッセージ転送トランザクション内でのパケットの到着によって暗黙的に
トリガされ得る。
・ECMメッセージからECMアイドルへの状態の変更は、
eNB<−>MMEルーティング情報の最後のアップデートの時期が或る期間を超えている
単一のメッセージ転送の完了、メッセージ対話内の既存のメッセージ転送の完了、及び/又は既存の全てのメッセージ対話の完了
非活性タイマ
によってトリガされ得る
・十分に新しいルーティング情報が存在しない場合、又はネットワークによって開始されるメッセージトランザクションが新規の場合、MMEはUEの位置を見出すためにページングを行う必要があり得る。
・UEは任意選択的にMMEに「拘束」されても良く、特にUEは、セルを変更するときセルアップデートをMMEに提供するようにシグナリングによって構成され得る。このシグナリングを呼び出す決定は、単位時間当たりのページングメッセージの量が或る量を超えることによって、及び/又はショートメッセージ対話の頻度が高くなる場合にトリガされ得る。
・UEの位置についての記憶済みの知識が不正確であり、より具体的には最新でなく古い場合がある。この問題は、UEがもはやキャンプしていないeNBにMMEがパケットを転送することに起因するパケット損失から、NASやPSMなどの上位層が回復することを要求することにより対処することができる。或いは、例えばMMEが上述の方法に従って最後に分かっているeNBアドレスをルーティング目的で使用する場合、RANがパケット損失を防ぐための移動管理解決策を提供することができる。
図25内の点線によって示すように、MME NASがECMメッセージ接続状態にある間、RRC状態は、採用される無線解決策に応じて及び先に述べたように、RRCアイドル状態又はRRCメッセージ接続状態にそれぞれ異なるようになることができる。ECM接続状態は、最も一般的にはRRC接続状態に関連する。
UEがどのeNBにキャンプしているのかに関するMME内のルーティング情報は、以下の幾つかの手段によってアップデートすることができる。
・MMEによって行われるページングへの応答
・MMEを通過する、移動体から生じる任意のパケット/メッセージ内にルーティング情報を含める
・セルの変更が生じるたびにセルアップデートをMMEに送信するようにUEを構成する
・セルの変更が生じる場合にeNBがMMEに通知する。これはRANがRRCメッセージ接続拘束状態にある場合に可能であり得る。
結論
概して、本発明はLTE環境内で有利に実装できるので、本発明をLTE環境内で説明してきたが、本発明はLTE環境に限定されず他の任意の適切な環境内で実装することができる。
本発明の例に様々な修正を加えても良い。本発明の実施形態は、機能を落とした端末に関して広く定めてきたが、携帯電話などの従来の端末を含む任意の適切な端末が本開示によりショートメッセージを送受信できることが理解される。
更に、解説を簡略化するために、及び明瞭にするために、ネットワークの要素ごとに1つのノードだけを示し論じた。しかし、各ノードが複数あっても良いことを当業者なら理解されよう。例えば、移動体ネットワークは複数のeNB、MME、S−GW、及び/又はP−GWを含むことができる。
本発明の様々な更なる態様及び特徴を添付の特許請求の範囲の中で定める。本発明の範囲から逸脱することなく、上記の実施形態に様々な修正を加えることができる。例えば本発明の実施形態は、他の種類の移動体通信ネットワークとの応用を見出し、LTEに限定されることはない。

Claims (36)

  1. 1台又は複数の通信端末との間でデータパケットを通信するための移動体通信ネットワークであって、
    無線アクセスインターフェイスによって前記通信端末との間でデータパケットを通信するための無線ネットワーク部分を形成する複数の基地局と、
    前記無線ネットワーク部分の前記基地局との間で前記データパケットを通信するように構成されるコアネットワーク部分とを含み、前記コアネットワーク部分は、前記基地局の1つ又は複数に結合され、前記コアネットワークによって伝えられるデータパケットをルーティングするために、前記通信端末が接続する前記基地局の指示を受信し記憶するように構成されるモビリティマネージャを含み、前記基地局の第1の基地局は、
    前記通信端末の1台からショートメッセージデータパケットを受信するように構成され、前記ショートメッセージデータパケットは、前記ショートメッセージデータパケットを前記モビリティマネージャに伝えるためのコンテキスト情報を提供し、前記モビリティマネージャは、
    前記ショートメッセージデータパケットを受信し、
    前記パケットのコンテンツに基づき前記ショートメッセージデータパケットを送信した前記通信端末を識別し、
    前記通信端末が接続する前記第1の基地局の指示を前記ショートメッセージデータパケットから決定し、
    前記ショートメッセージデータパケットを送信した前記第1の基地局の指示を前記通信端末の識別情報に関連して記憶する
    ように構成され、前記移動体通信ネットワークは、
    前記通信端末にダウンリンクデータパケットを伝える試みに関連して、前記通信端末が第2の基地局に接続を変更したことを識別し、
    前記通信端末に伝えるために前記ダウンリンクデータパケットを前記第2の基地局に送信する
    ように構成される、移動体通信ネットワーク。
  2. 前記通信端末が前記第1の基地局に接続しているという前記モビリティマネージャ内の指示を使用して、前記通信端末に伝えるために前記ダウンリンクデータパケットを前記第1の基地局に伝達し、
    前記第1の基地局が前記ダウンリンクデータパケットを前記通信端末に成功裏に伝達できないことを検出し、
    前記通信端末が前記第2の基地局に接続していることを検出し、
    前記通信端末が前記第2の基地局に接続していることを検出した後、前記ダウンリンクデータパケットを前記第2の基地局を介して前記通信端末に伝達する
    ように構成される、請求項1に記載の移動体通信ネットワーク。
  3. 前記モビリティマネージャは、
    前記通信端末が前記第1の基地局に接続しているという前記指示が前記モビリティマネージャ内に記憶されている時間を決定し、
    所定の時間が経過した後、前記通信端末が接続している前記第1の基地局の前記指示を除去し、
    前記ダウンリンクデータパケットを前記通信端末に配信する試みがなされるとき、前記通信端末が接続している前記基地局の指示を前記モビリティマネージャが有さないことを検出し、
    前記ダウンリンクデータパケットを前記通信端末に配信するために、前記通信端末が前記第2の基地局に接続していることを検出する
    ように構成される、請求項1に記載の移動体通信ネットワーク。
  4. 前記モビリティマネージャが、前記第2の基地局から前記通信端末にページングメッセージを伝送し、それにより前記通信端末が前記第2の基地局に接続していることを検出することにより、前記通信端末が前記第2の基地局に接続していることを検出するように構成される、請求項1、2、又は3に記載の移動体通信ネットワーク。
  5. 前記通信端末が無線リソース制御メッセージ接続状態にある、請求項1から4の何れか一項に記載の移動体通信ネットワーク。
  6. 前記通信端末が、無線リソース制御メッセージ接続解放状態、又は無線リソース制御メッセージ接続拘束状態にある、請求項1、2、3、又は4に記載の移動体通信ネットワーク。
  7. 前記通信端末が、
    前記移動体通信ネットワークの前記基地局の前記第1の基地局に接続し、
    前記無線ネットワーク部分の前記第1の基地局に前記ショートメッセージデータパケットを伝達し、
    前記データパケットの伝達が、前記基地局の第2のものを介すとより良く伝えられることを検出し、
    前記第2の基地局に再接続し、
    前記第2の基地局に再接続した後、前記第2の基地局からページングメッセージを受信する
    ように構成される、請求項6に記載の移動体通信ネットワーク。
  8. 前記第1の基地局が、
    前記ダウンリンクデータパケットが前記第1の基地局から前記通信端末に伝達できないと判定し、
    前記第2の基地局を介して前記移動端末にページングメッセージが送信されるように調整し、
    前記移動端末が前記第2の基地局に接続しているという指示を受信した後、前記第2の基地局が前記データパケットを前記移動端末に伝えることができるように、前記ダウンリンクデータパケットを前記第2の基地局を介して前記通信端末に伝達する
    ように構成される、請求項7に記載の移動体通信ネットワーク。
  9. 前記第1の基地局が、隣接基地局リスト内の1つ又は複数の基地局に前記ページングメッセージを送信する、請求項8に記載の移動体通信ネットワーク。
  10. 前記モビリティマネージャが、
    前記第2の基地局を介して伝えられる第2のショートメッセージデータパケットを前記通信端末から受信し、
    前記通信端末が前記第2の基地局に接続していることを前記第2のショートメッセージから決定し、
    前記第2の基地局の指示を前記第2の基地局の識別情報に関連して記憶することにより前記通信端末の前記位置の前記指示をアップデートする
    ように構成され、前記移動体通信ネットワークは、
    前記モビリティマネージャを用いて、前記通信端末に関連して記憶される前記第2の基地局の前記識別情報から、前記通信端末が前記第2の基地局に接続していることを検出し、
    前記通信端末に伝えるために前記ダウンリンクデータパケットを前記第2の基地局に送信する
    ことにより、その後のダウンリンクデータパケットを前記通信端末に送信するように構成される、請求項1又は3に記載の移動体通信ネットワーク。
  11. 前記通信端末が、無線リソース制御メッセージ接続拘束状態、無線リソース制御メッセージ接続解放状態、又は無線リソース制御アイドル状態にある、請求項10に記載の移動体通信ネットワーク。
  12. 前記通信端末にデータパケットを伝達しようと試みるとき、前記第1の基地局が前記ダウンリンクデータパケットを記憶し、
    前記通信端末が前記第2の基地局に接続していることを検出した後、前記第1の基地局が、前記通信端末に伝えるために前記ダウンリンクデータパケットを前記第2の基地局に伝達するように構成される、
    請求項1から11の何れか一項に記載の移動体通信ネットワーク。
  13. 前記ダウンリンクデータパケットが、前記第1のショートメッセージデータパケットの前記受信の肯定応答である、請求項12に記載の移動体通信ネットワーク。
  14. 前記ショートメッセージパケット内で提供される前記コンテキスト情報は、前記通信端末が前記移動体通信ネットワークの前記モビリティマネージャに接続したときに前記移動体通信ネットワークにより前記通信端末に与えられた前記通信端末の識別情報を含む、請求項1から13の何れか一項に記載の移動体通信ネットワーク。
  15. 前記通信端末の前記識別情報が、一時的な移動加入者識別番号である、請求項14に記載の移動体通信ネットワーク。
  16. 前記モビリティマネージャが、前記移動通信端末が再選択した前記第2の基地局のアップデートを提供する情報を、前記移動通信端末又は前記基地局の少なくとも一方に要求するように構成される、請求項1から15の何れか一項に記載の移動体通信ネットワーク。
  17. 前記通信端末によって再選択されている前記第2の基地局の前記アップデートを提供する前記情報が、非アクセス層メッセージとして前記通信端末によって伝えられる、請求項16に記載の移動体通信ネットワーク。
  18. 無線アクセスインターフェイスによって1台又は複数の通信端末との間でデータパケットを通信するための移動体通信ネットワークの無線ネットワークの一部を形成する基地局であって、前記移動体通信ネットワークは、前記無線ネットワーク部分との間で前記データパケットを通信するように構成されるコアネットワーク部分を含み、前記コアネットワーク部分は、前記コアネットワークによって伝えられるデータパケットをルーティングするために、通信端末が接続する第1の基地局の指示を受信し記憶するように構成されるモビリティマネージャを含み、前記基地局は、
    前記通信端末の1台からショートメッセージデータパケットを受信することであって、前記ショートメッセージデータパケットは、前記ショートメッセージデータパケットを前記モビリティマネージャに伝えるためのコンテキスト情報を提供する、受信すること、
    前記通信端末にダウンリンクデータパケットを伝送しようと試みること、
    前記通信端末が第2の基地局に接続を変更したので、前記ダウンリンクデータパケットが前記通信端末によって受信されていないと検出すること、及び
    前記通信端末に伝えるために前記データパケットを第2の基地局に送信すること
    を行うように構成される、基地局。
  19. 前記基地局は、前記通信端末が前記第2の基地局に接続しているという指示を前記モビリティマネージャから受信するように構成される、請求項18に記載の基地局。
  20. 前記基地局が、前記モビリティマネジメントエンティティから指示を受信することに応じて、前記通信端末にページングメッセージを伝送するように、及び前記通信端末が前記第2の基地局に接続しているという指示を受信した後、前記通信端末に伝えるために前記ダウンリンクデータパケットを前記第2の基地局に送信するように構成される、請求項18又は19に記載の基地局。
  21. 移動体通信ネットワークのコアネットワークの一部を形成するモビリティマネージャであって、前記移動体通信ネットワークは、1台又は複数の通信端末との間でデータパケットを通信するための無線アクセスインターフェイスを提供する無線ネットワーク部分を形成する複数の基地局を含み、前記モビリティマネージャは、
    前記コアネットワークによって伝えられるデータパケットを受信するために、通信端末が接続する第1の基地局の指示を受信して記憶し、
    前記ショートメッセージデータパケットを受信し、
    前記パケットのコンテンツに基づき前記ショートメッセージデータパケットを送信した前記通信端末を識別し、
    前記通信端末が接続する前記第1の基地局の指示を前記ショートメッセージデータパケットから決定し、
    前記ショートメッセージデータパケットを送信した前記第1の基地局の指示を前記通信端末の識別情報に関連して記憶し、
    前記通信端末が第2の基地局に接続を変更したことを識別し、
    前記通信端末に伝えるためにダウンリンクデータパケットを第2の基地局に伝達する
    ように構成される、モビリティマネージャ。
  22. 前記通信端末が前記第1の基地局に接続しているという指示を取得し、
    前記通信端末に伝えるために、前記ダウンリンクデータパケットを前記第1の基地局に伝達し、
    前記第1の基地局が前記データパケットを前記通信端末に成功裏に伝達できないことを検出し、
    前記通信端末が前記第2の基地局に接続していることを検出し、
    前記通信端末が前記第2の基地局に接続していることを検出した後、前記ダウンリンクデータパケットを前記第2の基地局を介して前記通信端末に伝達する
    ように構成される、請求項21に記載のモバイルマネージャ。
  23. 前記通信端末が前記第1の基地局に接続しているという前記指示が記憶されている時間を決定し、
    所定の時間が経過した後、前記通信端末が接続している前記第1の基地局の前記指示を除去し、
    前記ダウンリンクデータパケットを前記通信端末に配信する試みがなされるとき、前記通信端末が接続している前記基地局の指示を前記モビリティマネージャが有さないことを検出し、
    前記データパケットを前記通信端末に配信するために、前記通信端末が前記第2の基地局に接続していることを検出する
    ように構成される、請求項21又は22に記載のモビリティマネージャ。
  24. 前記モビリティマネージャが、前記第2の基地局から前記通信端末にページングメッセージを伝送し、それにより前記通信端末が前記第2の基地局に接続していることを検出することにより、前記通信端末が前記第2の基地局に接続していることを検出するように構成される、請求項21から23の何れか一項に記載のモバイルマネージャ。
  25. 前記第2の基地局を介して伝えられる第2のショートメッセージデータパケットを前記通信端末から受信し、
    前記通信端末が前記第2の基地局に接続していることを前記第2のショートメッセージから決定し、
    前記第2の基地局の指示を前記第2の基地局の識別情報に関連して記憶することにより前記通信端末の前記位置の前記指示をアップデートし、
    前記通信端末に関連して記憶される前記第2の基地局の前記識別情報から、前記通信端末が前記第2の基地局に接続していることを検出し、
    前記通信端末に伝えるために前記ダウンリンクデータパケットを前記第2の基地局に送信する
    ように構成される、請求項21から24の何れか一項に記載のモバイルマネージャ。
  26. 移動体通信ネットワークを使用して1台又は複数の通信端末との間でデータパケットを通信する方法であって、前記移動体通信ネットワークは、無線アクセスインターフェイスによって前記通信端末との間でデータパケットを通信するための無線ネットワーク部分を形成する複数の基地局と、前記無線ネットワーク部分の前記基地局との間で前記データパケットを通信するように構成されるコアネットワーク部分とを含み、前記コアネットワーク部分は前記通信端末の位置を保持するためのモビリティマネージャを含み、前記方法は、
    前記基地局の第1の基地局において、前記通信端末の1台からショートメッセージデータパケットを受信するステップであって、前記ショートメッセージデータパケットは、前記ショートメッセージデータパケットを前記モビリティマネージャに伝えるためのコンテキスト情報を提供する、受信するステップと、
    前記パケットのコンテンツに基づき前記ショートメッセージデータパケットを送信した前記通信端末を識別するステップと、
    前記通信端末が接続する前記第1の基地局の指示を前記ショートメッセージデータパケットから決定するステップと、
    前記ショートメッセージデータパケットを送信した前記第1の基地局の指示を前記通信端末の識別情報に関連して記憶するステップと、
    前記通信端末にダウンリンクデータパケットを伝える試みに関連して、前記通信端末が第2の基地局に接続を変更したことを識別するステップと、
    前記通信端末に伝えるために前記データパケットを前記第2の基地局に送信するステップと
    を含む、方法。
  27. 前記通信端末が前記第2の基地局に接続を変更したことを識別する前記ステップが、
    前記通信端末が前記第1の基地局に接続しているという前記指示を前記モビリティマネージャから取得するステップと、
    前記通信端末に伝えるために、前記ダウンリンクデータパケットを前記第1の基地局に伝達するステップと、
    前記第1の基地局が前記ダウンリンクデータパケットを前記通信端末に成功裏に伝達できないことを検出するステップと、
    前記通信端末が前記第2の基地局に接続していることを検出するステップと、
    前記通信端末が前記第2の基地局に接続していることを検出した後、前記データパケットを前記第2の基地局を介して前記通信端末に伝達するステップと
    を含む、請求項26に記載の方法。
  28. 前記通信端末が前記第1の基地局に接続しているという前記指示がモビリティマネージャに記憶されている時間を決定するステップと、
    所定の時間が経過した後、前記通信端末が接続している前記第1の基地局の前記指示を除去するステップと、を含み、
    前記通信端末が前記第2の基地局に接続しているので、前記第1の基地局が前記ダウンリンクデータパケットを前記通信端末に成功裏に伝達できないことを検出する前記ステップが、
    前記ダウンリンクデータパケットを前記通信端末に配信しようと試みるステップと、
    前記通信端末が接続している前記基地局の指示を前記モビリティマネージャが有さないことを検出するステップと、
    前記データパケットを前記通信端末に配信するために、前記通信端末が前記第2の基地局に接続していることを検出するステップと
    を含む、請求項26又は27に記載の移動通信システム。
  29. 前記データパケットを前記通信端末に配信するために、前記通信端末が前記第2の基地局に接続していることを検出する前記ステップが、
    前記第2の基地局から前記通信端末にページングメッセージを伝送し、それにより前記通信端末が前記第2の基地局に接続していることを検出することにより、前記通信端末が前記第2の基地局に接続していることを検出するステップ
    を含む、請求項26、27、又は28の何れか一項に記載の方法。
  30. 前記通信端末が無線リソース制御メッセージ接続状態にある、請求項26から29の何れか一項に記載の方法。
  31. 前記通信端末が、無線リソース制御メッセージ接続解放状態、又は無線リソース制御メッセージ接続拘束状態にある、請求項26から30の何れか一項に記載の方法。
  32. 前記通信端末が前記移動体通信ネットワークの前記基地局の前記第1の基地局に接続するように調整するステップと、
    前記ショートメッセージデータパケットを前記第1の基地局に伝達するステップと、
    前記通信端末によるデータパケットの前記伝達が、前記基地局の第2の基地局を介すとより良く伝えられることを検出するステップと、
    前記通信端末を前記第2の基地局に再接続するステップと、
    前記第2の基地局に前記通信端末を再接続した後、前記ダウンリンクデータパケットを受信するための前記通信端末を識別するページングメッセージを前記第2の基地局から受信するステップと
    を含む、請求項26に記載の方法。
  33. 前記第1の基地局が、
    前記ダウンリンクデータパケットが前記第1の基地局から前記通信端末に伝達できないと判定し、
    前記第2の基地局を介して前記移動端末にページングメッセージが送信されるように調整し、
    前記移動端末が前記第2の基地局に接続しているという指示を受信した後、前記第2の基地局が前記データパケットを前記移動端末に伝えることができるように、前記ダウンリンクデータパケットを前記第2の基地局を介して前記通信端末に伝達する
    ように構成される、請求項32に記載の移動体通信ネットワーク。
  34. 前記第1の基地局が、隣接基地局リスト内の1つ又は複数の基地局に前記ページングメッセージを送信する、請求項33に記載の移動体通信ネットワーク。
  35. 添付図面に関して本明細書で先に十分説明した移動体通信ネットワーク、又はインフラ設備。
  36. 添付図面に関して本明細書で先に十分説明した通信方法。
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