JP2014506153A - シクロデキストリン錯体を含む吸収性物品 - Google Patents

シクロデキストリン錯体を含む吸収性物品 Download PDF

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Abstract

シクロデキストリンと、前記シクロデキストリンと錯化した少なくとも2つの成分と、を含むシクロデキストリン錯体を含む吸収性物品であって、前記少なくとも2つの成分とは、
a)メントール系化合物、及び
b)イオノンである。
本発明の吸収性物品は、その使用に伴う悪臭を防ぐのに有効であり、使用前に、知覚できる臭気を示さない。

Description

本発明は、シクロデキストリンと、両方とも前記シクロデキストリンと錯化したメントール系化合物及びイオノンと、を含むシクロデキストリン錯体を含む吸収性物品に関する。
個人衛生用吸収性物品は当該技術分野において既知である。典型例としては、生理用ナプキン、パンティライナー、タンポン、陰唇間物品、成人用失禁物品及び乳児用おむつが挙げられる。そのような物品は、通常、尿及び経血などの、人体により排出された体液及びその他の滲出物を吸収し保持するために使用される。通常、このような滲出物は、悪臭性があり不快なものとして認識されている。したがって、吸収性物品における悪臭を制御及び低減させるための方法及び材料が開発されてきた。芳香剤物質は、悪臭生成分子の一部を捕捉できるシリカ又はゼオライトなどの成分と並んで、吸収性物品中でこの目的のために広く使用されてきた。しかしながら、芳香材料の使用は、使用前の製品に圧倒されるほどの香料の匂いをもたらす傾向があり、これは一部消費者によっては許容できない場合がある。それゆえ、吸収性物品の製品に組み込むための、改善された悪臭抑制組成物の提供が今もなお切望されている。
知覚可能な臭気を使用前の吸収性物品に付与せず、かつ消費者が吸収性物品を一般的に着用している期間にわたり悪臭制御利益を効率的にもたらす悪臭制御技術を開発する必要性が未だに存在する。
本発明は、シクロデキストリンと、前記シクロデキストリンと錯化した少なくとも2つの成分と、を含むシクロデキストリン錯体を含む吸収性物品に関し、前記少なくとも2つの成分は、
a)メントール、メンチルアセテート、メンチルラクテート、メンチルプロピオネート、メンチルブチレート、メントン、ミントテルペン、ラエボカルボン、シス−3−へキセノール&シス−3−へキセニルアセテート、及びそれらの混合物から選択されるメントール系化合物、並びに
b)
1−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)ペント−1−エン−3−オン、
4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−3−ブテン−2−オン、
4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−3−ブテン−2−オン、
5−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)4−ペンテン−3−オン、
(E)−4−(2,2−ジメチル−6−メチリデンシクロヘキシル)ブト−3−エン−2−オン
及びそれらの混合物から選択されるイオノンである。
本発明の吸収性物品は、使用前に匂いを全く又はほんの少ししか示さない。使用の際、体液はシクロデキストリン錯体に接触し、シクロデキストリン内で錯化した成分を効果的に放出して、体液に伴う悪臭を低減させる。本発明は、吸収性物品が消費者により一般的に着用されている期間中、臭気を持続的に制御することができ、これは、日中は通常約4時間、夜間は通常約8時間である。
本発明は、体液を本発明の吸収性物品に接触させる工程を含む、尿、経血、及び/又は糞便などの体液に伴う悪臭を低減させる方法に更に関する。
本発明の吸収性物品の平面図。 図1の吸収性物品の断面図。
「吸収性物品」は、尿、経血、及び糞便などの体滲出物を吸収し、封じ込める用具を指す。用語「使い捨て」は、本明細書において、一回の使用後、洗濯する、ないしは別の方法で吸収性物品として修復する又は再利用することを意図しない、吸収性物品を記述するために使用される。吸収性物品の例としては、おむつ、幼児トレーニングパンツ、成人失禁用衣類、及び生理用ナプキン、パンティライナー、タンポン、陰唇間用具、痔パッドなどの女性用衛生衣類、などが挙げられる。
吸収性物品、並びにトップシート、バックシート、吸収性コアなどの構成要素及びそれらの構成要素の任意の個々の層は、身体に面する表面と衣類に面する表面とを有し得る。本明細書で使用するとき、「身体に面する表面」とは、着用者の身体に向けて又は身体に隣接して着用されることが意図された物品又は構成要素の表面を意味し、「衣類に面する表面」はその反対側であり、使い捨て吸収性物品が着用されたときに、着用者の下着に向けて着用される又は下着に隣接して配置されることが意図される。
吸収性物品
本発明のほとんどの吸収性物品(タンポンなど体内で使用するものは除く)は、通常、トップシートと、バックシートと、トップシートとバックシートとの間に配置される吸収性コアと、を含む。
吸収性物品のトップシートは、着用者の皮膚及び毛に適合し、柔らかい感触であり、非刺激性であることが好ましい。更にトップシートは、液体透過性であり、液体(例えば、経血及び/又は尿)がその厚みを通して容易に浸透可能なものである。好適なトップシートは、織布材料及び不織布材料(例えば、繊維の不織布ウェブ)、孔あき成形熱可塑性フィルム、孔あきプラスチックフィルム、及びハイドロフォーミングされた熱可塑性フィルム等の高分子材料、多孔質発泡体、網状発泡体、網状熱可塑性フィルム、並びに熱可塑性スクリム等の広範囲の材料から製造されてよい。好適な織布及び不織布材料は、天然繊維(例えば、木質繊維若しくは綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、若しくはポリエチレン繊維などのポリマー繊維)、又は天然繊維と合成繊維との組み合わせからなるものでよい。トップシートが、不織布ウェブを含む場合、ウェブは、多くの既知の技法により製造され得る。例えば、ウェブが、スパンボンドされるか、毛羽立てられるか、湿式載置されるか、メルトブローされるか、水流交絡されるか、上記の組み合わせ等を施されてもよい。
バックシートは、液体(例えば、経血及び/又は尿)に不透過性であり、好ましくは薄いプラスチックフィルムから製造されるが、その他の可撓性の液体不透過性材料を使用することもできる。本明細書で使用するとき、用語「可撓性」は、順応性があり、人間の体の一般的な形状及び輪郭に容易に適合する材料を意味する。バックシートは、吸収性コアに吸収、保持された排泄物によってベッドシーツ、パンツ、パジャマ及び下着といった吸収性用品に接触する用品が汚れることを防止するものである。バックシートはまた、液体不浸透性でありながら蒸気浸透性(「呼吸可能」)であることができる。バックシートは、織布材料若しくは不織布材料、ポリエチレン若しくはポリプロピレンの熱可塑性フィルム等のポリマーフィルム、又はフィルムコーティングされた不織布材などの複合材料を含んでもよい。
バックシートは、着用したときにその物品がユーザの股部とパンティとの間の適所に留まるように、その表面、具体的には吸収性物品から外側に面する表面に装着されたパンティ締結手段を含むことができる。そのようなパンティ締結手段は、例えば、Velcro(登録商標)などの1層の接着剤又は機械的手段あるいはその組み合わせであり得る。接着剤が存在する場合、通常は、使用前の接着剤を保護するために剥離紙も存在する。
バックシート及びトップシートは、それぞれ、吸収性コアの衣類面及び身体面に隣接して置くことができる。吸収性コアは、当該技術分野において周知の取り付け手段などの任意の方法によってトップシート、バックシート、又は双方に接合することが可能である。吸収性コア全体の一部が、トップシート、バックシート、又は両方にくっつけられていない、本発明の実施形態が想像される。
吸収性コアは、当業者に周知の任意の材料から形成され得る。こうした材料の例としては、多プライの捲縮セルロース塊、毛羽立てられたセルロース繊維、エアフェルトとしても既知である木材パルプ繊維、織物繊維、繊維の混合物、繊維の塊又は芯、繊維のエアレイドウェブ、ポリマー繊維のウェブ及びポリマー繊維の混合物が挙げられる。その他の好適な吸収性コア材料には、ポリウレタンフォーム又は高内相エマルション(「HIPE」)フォームなどの吸収性フォームが挙げられる。好適なHIPEフォームは、米国特許第5,550,167号、米国特許第5,387,207号、米国特許第5,352,711号、及び米国特許第5,331,015号に開示されている。
幾つかの吸収性物品では吸収性コアは比較的薄く、厚さが約5mm未満、約3mm未満、又は約1mm未満であることができる。厚さは、当該技術分野において既知のいずれかの手段によって、1.72kPaの均一な圧力下にある間に、パッドの長手方向中心線沿いの中間点の厚さを測定することによって、決めることができる。
吸収性コアは、当該技術分野において既知の、AGM繊維を含む吸収性ゲル材料(AGM)などの超吸収性材料を含むことができる。したがって、吸収性コアは、超吸収性材料を含む層を構成する。
吸収性物品は、例えば、トップシートと吸収性コアの間に、第2のトップシート又は捕集層などの、他の追加の構成要素を含むことができる。第2トップシート又は捕集層は、カード法レジンボンド不織布、エンボスされたカード法レジンボンド不織布、嵩高カード法レジンボンド不織布、カード法エアスルーボンド不織布、カード法サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布などの、薄層又不織布を含むことができる。第2のトップシート又は捕獲層には、例えば、木材パルプ、木綿、羊毛などの天然繊維の他に、ポリ乳酸繊維などの生分解性繊維、及びポリオレフィン(例えば、ポリエチレン及びポリプロピレン)、ポリエステル、ポリアミド、合成セルロース(例えば、RAYON(登録商標)、Lyocell)、酢酸セルロース、バイコンポーネント繊維などの合成繊維、並びにそれらの混合物を含む、様々な繊維が使用され得る。第2のトップシート又は捕獲層の坪量は、所望の用途により変えることができる。
吸収性物品は、典型的におむつに見られるサイドカフ、典型的に生理用ナプキンに見られるサイドウイング又はサイドフラップなどの、構成要素を更に含むことができる。
吸収性生理用タンポンは、通常は円筒形に圧縮された吸収性繊維を含むプレジットにより作られる、膣内で使用するための吸収性物品である。タンポンは、自立形状を有し指で入れることができる「デジタルタンポン」であっても「アプリケータタンポン」即ちアプリケーターを使用して入れるタンポンであってもよい。タンポンはまた、膣からの抜き取りを容易にするための抜取紐を備えてもよい。
本明細書における吸収性物品は、好ましくは1回使用の使い捨てである。
本明細書の吸収性物品は多くの場合、複数のユニットが入ったパッケージで商品化されており、パッケージは、プラスチックフィルム又はボール紙の箱であることが多い。商用パッケージ内に入った単一のユニットは、個々に包装されていてもされていなくてもよい。
本発明のシクロデキストリン錯体は、吸収性物品の様々な場所に配置することができる。シクロデキストリン錯体は、トップシート若しくは吸収性コアの衣類に面する側若しくは身体に面する側、又はバックシートの身体に面する側に配置することができる。好ましくは、シクロデキストリン錯体は、吸収性コアに、また好ましくは、吸収性コアの身体に面する側に配置される。悪臭抑制組成物は、それが吸収性物品中に存在する場合には、第2トップシート若しくは捕集層の衣類面側又は身体面側などの他の構成要素の上に配置することもできる。
特定の実施形態では、本発明のシクロデキストリン錯体は、吸収性物品の吸収性コアよりも身体に面する表面に近い吸収性物品の1つの層、又は超吸収性材料(例えば、吸収性ゲル化材料(「AGM」))を含む層に配置される。シクロデキストリン錯体がシクロデキストリン錯体の成分を効果的に放出するためには、該錯体は水分と接触する必要がある。シクロデキストリン錯体を吸収性物品に組み入れると問題が存在するが、それは、吸収性コア及び/又は超吸収性材料などの、吸収性物品のその他の構成要素が、そこに含まれる水分など体液に対して強い親和性を有するからである。吸収性物品が経血又は尿などの体液に攻撃されると、上述のようにシクロデキストリン錯体は、体液に含まれる水分に関して吸収性コア及び/又は超吸収性材料と競争する。吸収性コア及び/又は超吸収性材料は、水分に対して強い親和性を有し、吸収性コア及び/又は超吸収性材料が体液と接触すると、吸収性コア及び/又は超吸収性材料は、体液の水分を効果的に「閉じ込める」ことによってシクロデキストリン錯体に接触するのが可能な水分の量を低減させ、シクロデキストリン錯体の成分を放出して、臭気制御利益をもたらす。シクロデキストリン錯体を、吸収性物品の吸収性コアよりも身体に面する表面に近い吸収性物品の1つの層、及び/又は超吸収性材料を含む1つの層に配置させた場合、シクロデキストリン錯体は、好ましくは体液が吸収性コア及び/又は超吸収性材料と接触する前に、体液と接触することができる。これは、シクロデキストリン錯体のより効果的な放出をもたらし、臭気制御利益を改善する。
シクロデキストリン錯体
本明細書で使用するとき、用語「シクロデキストリン」は、約6〜約12個のグルコース単位を含有する置換型又は非置換型シクロデキストリンであって、例えば、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン及び/又はこれらの誘導体及び/又はそれらの混合物のような任意の既知のシクロデキストリンを包含する。例えば、本発明のシクロデキストリン錯体は、β−シクロデキストリン、α−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピルα−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリン、メチル化−α−シクロデキストリン、メチル化−β−シクロデキストリン、及びそれらの混合物からなる群から選択されるシクロデキストリンを含み得る。
「シクロデキストリン錯体」とは、IUPAC Compendium of Chemical Terminology 2nd Edition(1997)の意味内の「包接錯体」を意味し、ここでシクロデキストリンはホストであり、錯化された成分は「ゲスト」である。
シクロデキストリンと錯化する成分は、多くの異なる成分から選択されることができる。
本発明のシクロデキストリン錯体は、シクロデキストリンと、前記シクロデキストリンと錯化した少なくとも2つの成分と、を含み、前記少なくとも2つの成分は、
a)メントール、メンチルアセテート、メンチルラクテート、メンチルプロピオネート、メンチルブチレート、メントン、ミントテルペン、ラエボカルボン、シス−3−へキセノール&シス−3−へキセニルアセテート、及びそれらの混合物から選択されるメントール系化合物、並びに
b)
1−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)ペント−1−エン−3−オン、
4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−3−ブテン−2−オン、
4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−3−ブテン−2−オン、
5−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)4−ペンテン−3−オン、
(E)−4−(2,2−ジメチル−6−メチリデンシクロヘキシル)ブト−3−エン−2−オン
及びそれらの混合物から選択されるイオノンである。
いくつかの実施形態では、
c)メチルジヒドロジャスモネート、メチルジャスモネート、ユーカリプトール、テトラヒドロリナロール、フェニルエチルアルコール、ヘキシルイソブチレート、リナリルアセテート、ベンジルアセテート又はそれらの混合物から選択される第3の成分が存在する。
部類(a)の成分は全て、主な役割が、嗅覚受容体を抑制する悪臭をマスキングすることである化合物である。これらの材料は、使用されると、鼻が悪臭を感知する機能を大幅に低減させ得る。嗅覚の阻害は、選択される材料の揮発性性質のため可能であるが、これは、吸収性物品のシクロデキストリン錯体から放出され、これは次いで、普通は吸収性物品の幾分近い範囲、例えば物品の0〜10メートル以内(これは本発明の範囲を制限することを全く意図していないが)にある消費者の鼻へと通常の呼吸によって吸い込まれる。言うまでもなく、嗅覚受容体の阻害は一時的なものである。部類(a)の成分の第2の効果は、悪臭のある成分の蒸気圧を変更することにより悪臭の印象を低減させて、悪臭をマスキングすることである。
部類(b)の成分は全て、主な役割が、アンモニア系悪臭などの悪臭と化学的に反応することである化合物である。アンモニアは、経血又は尿などの体液の吸収に伴う悪臭の一成分である。例えば、アンモニアは、尿の分解が原因で、尿吸収に使用される吸収性製品中に多量に通常存在する。アンモニア及びその誘導体は、アルデヒド及び/又はケトンと反応してイミンを形成することができる(いわゆるシッフ(Schiff)塩基反応による)。
Figure 2014506153
この反応は酵素及び/又は弱酸性のpH 4〜5によって触媒作用を受ける。温和な酸性条件は、ヒドロキシ中間体のプロトン化して水の除去を可能にするために必要である。
部類(b)の成分は、イオウ系成分由来の悪臭のマスキングにも意外に有効である。悪臭のあるイオウ系化合物は、通常、月経液の分解により生成されるため、生理用ナプキン又はパンティライナーなどの生理用吸収性物品においては、その制御が特に重要である。その作用機序は、現在は完全には理解されていないが、部類(b)の成分が、とりわけイオウ系化合物に由来する悪臭の知覚の抑制において鼻粘膜及び鼻受容体に対して特定の効果を有すると考えられている。
部類(a)及び(b)からの成分の組み合わせは、本発明特有の背景において特に有効であるが、それは、両部類の化合物が、心地良く強度の弱い臭気を有し、更に重要なことは、シクロデキストリンと効果的に錯化でき、かつシクロデキストリン錯体が尿又は経血などの水性液体と接触した際に、迅速に放出されることができるからである。
その上、部類(a)の成分によりもたらされる一般マスキング効果と、部類(b)の成分によりもたらされる悪臭のあるイオウ系化合物に対する特定のマスキング効果との組み合わせは、経血を吸収するのに使用される吸収性物品においてその組み合わせをとりわけ有効にする。
いくつかの実施形態では、成分(a)及び(b)とともに第3の成分(c)がシクロデキストリン錯体として存在する。
部類(c)からの成分は、シクロデキストリンにより十分に錯化され、かつ水性液体と接触すると非常に迅速に放出される揮発性材料である。それらの存在により、吸収性物品は、悪臭に対する優れた一般マスキング効果を有する、特に非常に揮発性の化合物を放出させることにより、悪臭のある液体の攻撃に対して、より迅速に反応でき、それらの蒸発速度を減速させるその他の悪臭のある化合物の蒸気圧を低減させる。
全ての実施形態において、他の追加成分がシクロデキストリン錯体として存在し得る。
いくつかの実施形態では、成分(a)、(b)及び存在する場合は(c)は全体で、シクロデキストリンと錯化した全成分の50重量%超、又は70重量%超、又は80重量%超に相当するのが好ましい(重量は、錯化されていない形態で測定される)。
シクロデキストリン錯体として存在することができる好適な追加成分は、具体的にはその他の芳香成分及び反応性成分を含む。いくつかの実施形態では、追加成分の少なくとも一部が、以下に詳述されるリストd)及びe)から選択される。
芳香成分は通常、香水の分野で使用されて、美学的に心地良い匂いを有する組成物を提供する。反応性成分は、アンモニア系悪臭(上記シッフ塩基反応を参照)又はイオウ系悪臭などの悪臭に反応できる成分(即ち、「悪臭反応性成分」)、並びに悪臭をマスキングする及び/又は嗅覚受容体に反応して消費者の鼻による悪臭の知覚を阻害する成分(即ち、「悪臭マスキング成分」)を含む。好適な反応性成分は、例えば米国特許出願第2008/0071238 A1号及び国際特許公開WO 2007/113778 A2号に記載されている。
イミン(シッフ塩基)反応が可能な多くのアルデヒド及びケトンは、不快な臭気及び/又は人間の嗅覚を撹乱できるほどに強い臭気を有し、並びに/あるいは非常に揮発性が高いので製品中で安定していない。したがって、そのような悪臭を制御するために、選定されたアルデヒド及びケトンが使用される。悪臭を制御するための好適なアルデヒド及びケトンの例は、シッフ塩基反応によりアミン化合物と反応でき、かつ不快な臭気を有さないアルデヒド及びケトンである。好適な反応性成分には、
d)ヘキシルシンナミックアルデヒド、α−アミルシンナミックアルデヒド、p−アニスアルデヒド、ベンズアルデヒド、シンナミックアルデヒド、クミンアルデヒド、デカナール、シクラメンアルデヒド、p−t−ブチル−α−メチルジヒドロシンナムアルデヒド、4−ヒドロキシ−3−メトキシシンナムアルデヒド、バニリンイソブチレート、2−フェニル−3−(2−フリル)プロプ−2−エナール、エチルバニリンアセテート、バニリンアセテート、ヘプタナール、ラウリルアルデヒド、ノナナール、オクタナール、フェニルアセトアルデヒド、フェニルプロピルアルデヒド、バニリン、サリチルアルデヒド、シトラール、2,4−ジヒドロキシ−3−メチルベンズアルデヒド、2−ヒドロキシ−4−メチルベンズアルデヒド、5−メチルサリチルアルデヒド、4−ニトロベンズアルデヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、5−エチル−2−チオフェンカルバルデヒド、5−メチル−2−チオフェンカルバルデヒド、2−チオフェンカルバルデヒド、アサロンアルデヒド、5−(ヒドロキシメチル)−2−フルアルデヒド、2−ベンゾフランカルボキサルデヒド、トリメトキシベンズアルデヒド、プロトカテキュアルデヒド、ヘリオトロピン、4−エトキシ−3−メトキシベンズアルデヒド、3,4,5−トリメトキシベンズアルデヒド、3−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−メトキシシンナムアルデヒド、3−5−ジメトキシ−4−ヒドロキシシンナムアルデヒド、2−8−ジチアノン−4−3n−4−カルボキサルデヒド、ソルビンアルデヒド、2,4−ヘプタジエナール、2,4−デカジエナール、2,4−ノナジエナール、2,4−ノナジエナール、(E,E)−,2,4−オクタジエン−1−アール、2,4−オクタジエナール、2,4−ドデカジエナール、2,4−ウンデカジエナール、2,4−トリデカジエン−1−アール、2−トランス−4−シス−7−シス−トリデカトリエナール、ピペロニリデンプロピオンアルデヒド、2−メチル−3−(2−フリル)アクロレイン、2,4−ペンタジエナール、2−フルフリリデンブチルアルデヒド、3−(2−フリル)アクロレイン、ピルブアルデヒド、エタンジアール、及びそれらの混合物からなるd)群から選択される反応性成分が挙げられる。
その他の好適な悪臭マスキング及び芳香成分には、以下のリストe)にあるもの:
e)カンファー、p−メンタン、リモネン、クレゾール、リナロール、ミルセノール、テトラヒドロミルセノール、ジヒドロミルセノール、ミルセン、シトロネロール、シトロネリル誘導体、ゲラニオール、ゲラニル誘導体、ムゲタノール、オイゲノール、ジャスマル、テルピネオール、ピナノール、セドレン、ダマスコン、βピネン、シネオール及びその誘導体、ノナジエノール、エチルヘキサナール、オクタノールアセテート、メチルフルフラール、テルピネン、ツジェン、アミルアセテート、カンフェン、シトロネラール、ジヒドロクマリン、ジヒドロミルセニルアセテート、ゲラニオール、ゲラニアール、イソアミルアセテート、エチル、及び/又はトリエチルアセテート、パラクレゾール、パラシメン、メチルアビエテート、ヘキシル−2−メチルブチレート、ヘキシル−2−メチルブチレート、及びそれらの混合物が挙げられる。
この材料には、これらの異性体形、ジアステレオマー形及びエナンチオマーが含まれる。有利にも、一般に上述の材料は、非常にわずかな特有の臭いしか有さないが、高度の悪臭マスキング及び/又は嗅覚受容体阻害を示す。
特定の成分に関しては、同じ成分が、悪臭反応性成分、悪臭マスキング成分、及び/又は芳香成分の両方であると見なすことができる場合がある。
いくつかの実施形態では、本発明の吸収性物品は、シクロデキストリン錯体としてのリストa)、b)、c)、d)及びe)の成分に加えて、錯化されていない形態で同じリスト又はその他の芳香剤成分からの成分を含んでもよい。
しかしながら、本発明では、吸収性物品は使用前に容易に気付く匂いを(又は非常に少しの匂いしか)示さないのが好ましい。結果として、その他の芳香化合物が存在せず、シクロデキストリン錯体がシクロデキストリンと錯化していない遊離成分を少量しか有さないのが好ましい。好ましい実施形態のうちの少なくともいくつかによると、シクロデキストリンと錯化される成分の割合は、約75%超、約90%超、又は約95%超である。これらの成分錯化レベルは、錯体形成プロセス自体に直接関連すると理解すべきであり、即ち、この割合は、シクロデキストリン錯体を介して第1の割合の成分を付加し、第2の割合の純成分を付加する製剤設計を示さない。
シクロデキストリン錯体は、当該技術分野において周知の様々な方法で形成されることができる。例えば、Procter & Gamble Companyの米国特許第5,543,157号には、シクロデキストリン錯体の形成方法が記載されている。
シクロデキストリン錯体の形成方法の一例として、溶媒(例えば、水、又は錯化される有機化合物に好適な有機溶媒)、未装填のシクロデキストリン粒子、及び錯化される必要がある有機化合物を容器に入れ、その後、ある時間にわたって混合して、シクロデキストリン分子の「空隙」の中に有機分子を装填させる。混合物は、例えば、コロイドミル及び/又はホモジナイザーを使用した加工などで、更に加工されてもされなくてもよい。次に、得られた混合物又はスラリーから溶媒を実質的に除去して、例えば、噴霧乾燥を介して、シクロデキストリン錯体粒子を得る。しかしながら、異なる製造技術は、異なる粒子/錯体特性を付与することができ、これは、特定の用途及び条件に依存して、吸収性物品において望ましいものになる場合もあり、望ましくないものになる場合もある。いくつかの実施形態では、シクロデキストリン包接錯体の粒子は、ポリシロキサンキャリアの中への包接前には低レベルの水分しか有さず、典型的には粒子の約20重量%未満、又は粒子の約10重量%未満、又は粒子の約6重量%未満である。シクロデキストリン及び有機化合物の包接錯体のスラリーの噴霧乾燥は、上述の好ましい水分レベルを有するシクロデキストリン粒子及びシクロデキストリン錯体を作製することができる1つの製造技術である。シクロデキストリン錯体もまた既知の技術及び押出プロセス(混練)を用いて得ることができるが、得られた材料は通常、より高い湿分及びより低い錯化効率を有する。Procter & Gamble Companyの米国公開特許第2008/0213191 A1号は、シクロデキストリン錯体を調製するための好ましい技術の詳しい要旨を提供している。
シクロデキストリン錯体は、様々な方法で、及び様々なパターンで、吸収性物品に塗布することができる。例えば、シクロデキストリン錯体がキャリアに分散している場合、シクロデキストリン錯体を含有する分散液は、縞模様に使用できるスロットアプリケーター、模様による塗布のための空気補助アプリケーター(噴霧、らせん状、S字状、微細繊維、omega(登録商標)、signature(登録商標)及びこれらに類するもの)などの従来の接着剤塗布装置を用いて塗布することができるが、それはこれが、流体獲得に影響を与えないやり方で(すなわち、材料が膣開口部に対応して塗布されない婦人用ケア物品において)悪臭制御材料を配置できるようにし、大きな空隙空間を有する模様が両側への流体浸透をも可能にするからである。模様による塗布もまた有用であるが、それはこれが正確な塗布を可能にし、その結果、物品の様々な層を結合する接着剤との接触を回避するのが容易になるからである。
シクロデキストリン錯体は、粉末の形態で塗布されてもよいし、キャリアに組み込まれてローションとして塗布されてもよい。シクロデキストリン錯体をキャリア内に分散させて分散液を形成し、その分散液を吸収性物品に塗布してもよい。キャリアは、ポリシロキサンオイル、鉱油、ワセリン、ポリエチレングリコール、グリセリン(glyercin)など、及びそれらの混合物からなる群から選択されることができる。キャリアは、シリコーングリコールコポリマー(Dow Corning 190 FluidとしてDow Corningから市販)などのポリシロキサンオイルが好ましい。
シクロデキストリン錯体は通常、吸収性物品1つにつき約10〜約5000ミリグラム、吸収性物品1つにつき約20〜約1000ミリグラム、吸収性物品1つにつき約30〜約500ミリグラム、又は吸収性物品1つにつき約70〜約300ミリグラムの量で吸収性物品中に配置される。
図1は、本発明による生理用ナプキンなどの吸収性物品を示す。図2は、図1の(i)により表される線に沿った、同じ吸収性物品の断面図である。吸収性物品(10)は、トップシート(20)と、バックシート(30)と、吸収性コア(40)と、第2のトップシート(50)と、吸収性コア(40)の身体に面する表面に塗布された本発明によるシクロデキストリンの2つのスパイラル(60)と、を含む。したがって、シクロデキストリン錯体(60)は、吸収性物品(10)の吸収性コア(40)よりも身体に面する表面に近い吸収性物品(10)の1つの層に配置される。
本発明は、尿、経血、及び/又は糞便などの体液に伴う悪臭の低減方法を更に包含し、体液を本発明の吸収性物品に接触させる工程を含む。好ましくは、本方法は、経血に伴う悪臭を低減させる。
(実施例1)
これは、シクロデキストリン錯体が、吸収性物品の第2のトップシートの衣類に面する側に配置される、本発明の吸収性物品の一例である。
シクロデキストリン錯体を、以下のように調製する。緩やかに攪拌される容器の中で、以下の成分を順に加えて、気泡を作らずに流体の上部に動きを作り出す:55グラムの蒸留水、41グラムのβシクロデキストリン(公称12%の水分を含有する)、及び4グラムの、以下の表1の成分混合物。
Figure 2014506153
Firmenichより入手可能
得られたスラリーを30分間攪拌し、次いでコロイドミル(Gaulinミル)に通過させる。溶液のレオロジーは錯化が生じるにつれて粘稠なスラリーに変化する。次に、スラリーを、約195℃の入口温度及び約98℃の出口温度にて、ノズル噴霧乾燥を介して乾燥させる。得られたシクロデキストリン錯体は、シクロデキストリン錯体の約5重量%の含水量を有する粉末であり、シクロデキストリンと錯化する成分の含有量は、シクロデキストリン錯体の約8重量%〜約9重量%である。シクロデキストリン錯体は、約2%未満の、シクロデキストリンと錯化されていない成分を有する。
Fater SpA(Italy)から市販されている生理用ナプキンLINES PETALO BLU CON ALIを入手する。生理用ナプキンの剥離紙包装を取り外し、生理用ナプキンを平らな折り畳まれていない形状に開く。次いで、生理用ナプキンを1つの長手方向側部に沿って切る(他方の長手方向側部を完全なまま残す)。トップシートを第2のトップシート(「STS」)から分離させる。STSの衣類に面する側に、50ミリグラムのシクロデキストリン錯体を、STSの中心の3cm×8cmの領域に適用する(スパチュラを使用してシクロデキストリン錯体を均一に適用する)。生理用ナプキンを元の順及び向きで再び組み立て、切られた長手方向側部に沿って新たに熱封止する。
(実施例2)
これは、シクロデキストリン錯体が、キャリアとともに処方され、吸収性物品の第2のトップシートの衣類に面する側に配置される、本発明の吸収性物品の一例である。
シクロデキストリン錯体を、実施例1に記載されるように調製する。40グラムのシクロデキストリン錯体を、ミキサー内の60グラムのシリコングリコールコポリマー(Dow Corning 190 Fluid)に攪拌しながらゆっくりと加えて、均質の分散液を得、これを攪拌下で維持する。
Procter & Gamble Companyからの生理用ナプキンであるAlwaysウルトラレギュラーを長手方向側部に沿って切る(他方の長手方向側部を完全なまま残す)。トップシートを第2のトップシート(「STS」)から分離させる。STSの衣類に面する側に、Dow Corning 190 Fluidとシクロデキストリン錯体とを含有する170ミリグラムの分散液を、図1に示されるものと似た2つの薄いスパイラルに塗布する。生理用ナプキンを元の順及び向きで再び組み立て、切られた長手方向側部に沿って新たに熱封止する。

Claims (15)

  1. シクロデキストリンと、前記シクロデキストリンと錯化した少なくとも2つの成分と、を含むシクロデキストリン錯体を含む吸収性物品であって、前記少なくとも2つの成分が、
    a)メントール、メンチルアセテート、メンチルアセテート、メンチルラクテート、メンチルプロピオネート、メンチルブチレート、メントン、ミントテルペン、ラエボカルボン、シス−3−へキセノール&シス−3−へキセニルアセテート、及びそれらの混合物から選択されるメントール系化合物、並びに
    b)
    1−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)ペント−1−エン−3−オン、
    4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−3−ブテン−2−オン、
    4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−3−ブテン−2−オン、
    5−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)4−ペンテン−3−オン、
    (E)−4−(2,2−ジメチル−6−メチリデンシクロヘキシル)ブト−3−エン−2−オン
    及びそれらの混合物から選択されるイオノンである、吸収性物品。
  2. 前記シクロデキストリン錯体が、前記シクロデキストリンと錯化した少なくとも3つの成分を含み、前記第3の成分が、
    c)メチルジヒドロジャスモネート、メチルジャスモネート、ユーカリプトール、テトラヒドロリナロール、フェニルエチルアルコール、ヘキシルイソブチレート、リナリルアセテート、ベンジルアセテート又はそれらの混合物から選択される増進化合物である、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記シクロデキストリン錯体が、以下のリスト:
    d)ヘキシルシンナミックアルデヒド、α−アミルシンナミックアルデヒド、p−アニスアルデヒド、ベンズアルデヒド、シンナミックアルデヒド、クミンアルデヒド、デカナール、シクラメンアルデヒド、p−t−ブチル−α−メチルジヒドロシンナムアルデヒド、4−ヒドロキシ−3−メトキシシンナムアルデヒド、バニリンイソブチレート、2−フェニル−3−(2−フリル)プロプ−2−エナール、エチルバニリンアセテート、バニリンアセテート、ヘプタナール、ラウリルアルデヒド、ノナナール、オクタナール、フェニルアセトアルデヒド、フェニルプロピルアルデヒド、バニリン、サリチルアルデヒド、シトラール、2,4−ジヒドロキシ−3−メチルベンズアルデヒド、2−ヒドロキシ−4−メチルベンズアルデヒド、5−メチルサリチルアルデヒド、4−ニトロベンズアルデヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、5−エチル−2−チオフェンカルバルデヒド、5−メチル−2−チオフェンカルバルデヒド、2−チオフェンカルバルデヒド、アサロンアルデヒド、5−(ヒドロキシメチル)−2−フルアルデヒド、2−ベンゾフランカルボキサルデヒド、2,3,4−4トリメトキシベンズアルデヒド、プロトカテキュアルデヒド、ヘリオトロピン、4−エトキシ−3−メトキシベンズアルデヒド、3,4,5−トリメトキシベンズアルデヒド、3−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−メトキシシンナムアルデヒド、3−5−ジメトキシ−4−ヒドロキシシンナムアルデヒド、2−8−ジチアノン−4−3n−4−カルボキサルデヒド、ソルビンアルデヒド、2,4−ヘプタジエナール、2,4−デカジエナール、2,4−ノナジエナール、2,4−ノナジエナール、(E,E)−,2,4−オクタジエン−1−アール、2,4−オクタジエナール、2,4−ドデカジエナール、2,4−ウンデカジエナール、2,4−トリデカジエン−1−アール、2−トランス−4−シス−7−シス−トリデカトリエナール、ピペロニリデンプロピオンアルデヒド、2−メチル−3−(2−フリル)アクロレイン、2,4−ペンタジエナール、2−フルフリリデンブチルアルデヒド、3−(2−フリル)アクロレイン、ピルブアルデヒド、エタンジアール、及びそれらの混合物からなる群から選択される、反応性成分、並びに
    e)カンファー、p−メンタン、リモネン、クレゾール、リナロール、ミルセノール、テトラヒドロミルセノール、ジヒドロミルセノール、ミルセン、シトロネロール、シトロネリル誘導体、ゲラニオール、ゲラニル誘導体、ムゲタノール、オイゲノール、ジャスマル、テルピネオール、ピナノール、セドレン、ダマスコーン、βピネン、シネオール及びその誘導体、ノナジエノール、エチルヘキサナール、オクタノールアセテート、メチルフルフラール、テルピネン、ツジェン、アミルアセテート、カンフェン、シトロネラール、ジヒドロクマリン、ジヒドロミルセニルアセテート、ゲラニオール、ゲラニアール、イソアミルアセテート、エチル、及び/又はトリエチルアセテート、パラクレゾール、パラシメン、メチルアビエテート、ヘキシル−2−メチルブチレート、ヘキシル−2−メチルブチレート、及びそれらの混合物からなる群から選択される悪臭マスキング成分、から選択される、前記シクロデキストリンと錯化した1つ以上のその他の成分を含む、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. シクロデキストリンにより錯化された全ての成分を考慮したときに、前記成分のa)及びb)、及び存在する場合はc)も合わせて、全錯化成分の50重量%超、好ましくは70重量%超、より好ましくは80重量%超を示している、請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記シクロデキストリンが、α−シクロデキストリン及びβ−シクロデキストリンからなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  6. 前記シクロデキストリン錯体がポリシロキサン油に分散して、分散液を形成し、前記分散液が、前記吸収性物品に塗布される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  7. 前記吸収性物品が、
    トップシートと、
    バックシートと、
    前記トップシートと前記バックシートとの間に配置される吸収性コアと、を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  8. 前記バックシートが、その表面に装着されたパンティ締結手段を含む、請求項7に記載の吸収性物品。
  9. 前記吸収性物品が、生理用ナプキン又はパンティライナーである、請求項7〜8のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  10. 前記吸収性物品が、前記トップシートと前記吸収性コアとの間に配置された材料の層を更に含み、前記シクロデキストリン錯体が、前記トップシートと前記吸収性コアとの間に配置された前記材料の層上に配置された、請求項7〜9のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  11. 前記トップシートと前記吸収性コアとの間に配置される前記材料の層が、第2のトップシートである、請求項10に記載の吸収性物品。
  12. 前記第2のトップシートが、身体に面する表面と衣類に面する表面とを有し、前記シクロデキストリン錯体が、前記第2のトップシートの前記衣類に面する表面上に配置される、請求項11に記載の吸収性物品。
  13. 前記吸収性物品が、抜取紐を備える生理用タンポンである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の複数の吸収性物品を含む、パッケージ。
  15. 経血を請求項1〜13のいずれか一項に記載の吸収性物品に接触させる工程を含む、経血に伴う悪臭を低減させる方法。
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