JP2014504929A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、抽出装置、特に、紅茶又はコーヒーを抽出する抽出装置に関する。
紅茶やコーヒーは、通常、インフュージョン抽出、すなわち茶葉またはコーヒー粉末を熱湯に浸すことによって淹れられる。抽出した飲料から使用済みコーヒーの滓や茶葉を分離する際には、様々な装置が使用可能である。例えば、フレンチプレスでは、プランジャに嵌合したメッシュフィルタを使用して、抽出物から使用済みコーヒーの滓を分離する。ルーズリーフティーを抽出する場合には、伝統的に茶こしを使用する。よく使用される茶こしとして、浸出中に抽出物から茶葉を分離する網籠が知られている。プレスおよび網籠は、使用後に空にして洗浄する必要がある。
本発明は、インフュージョンにより紅茶やコーヒーを抽出する抽出装置を提供するものである。また、本発明は、便利で、製造のための費用対効果が良好で、使い方が簡単な、使い捨ての抽出装置を提供することを目的とする。
本発明は、一態様では、ハンドル部および浸出部を備える抽出装置であって、浸出部を圧縮または圧搾する圧搾手段を有する。
浸出部は弾性的に変形可能な構成が好適であり、浸出部は可逆的に変形可能な構成がより好適である。
また、浸出部はフレームを有する構成が好適であり、このフレームが三角形フレーム又は円形フレームである構成がより好適である。
圧搾手段は、浸出部のフレームの少なくとも一部に係合する細片、ストラップ、フィルム又は紐を有する構成が好適である。
フレームは三角形状であり、使用の際において、圧搾手段は、圧搾手段の操作によって、三角フレームの頂点と対向する縁部が前記頂点と接近および離間するように、前記頂点に対向する縁部と係合させる。
ハンドル部は、細長い構成が適切であり、管状体として形成されることが好適である。
一実施形態では、浸出部は、ハンドル部と一体的に形成され、圧搾手段は、ハンドル部を通して延伸するよう配置された作動体を有する。したがって、抽出装置は、ハンドル部に対する作動体の引張動作によって浸出部が圧縮するように構成されている。
他の実施形態では、圧搾手段は、ハンドル部と一体的に形成され、浸出部は、ハンドル部を通して延伸するよう配置された作動体と一体的に形成される。このように構成することよって、抽出装置は、ハンドル部に対する作動体の押圧動作によって浸出部が圧縮するように構成されている。
好適な実施形態では、抽出装置は、紙にて形成され、より好ましくはワックス紙または耐水紙にて実質的に形成される。
好適な実施形態では、圧搾手段は、紙にて形成され、より好ましくはワックス紙または耐水紙にて形成される。
圧搾手段は、係止手段を有する構成が好適である。また、係止手段は、少なくともハンドル部と係合するための突出部を有する構成が好適である。より好適には、突出部は、返し、フラップおよびスタッドのいずれかである。
一実施形態では、少なくとも1つの返しは、第1配置状態では圧搾手段と面一になり、第2配置状態では圧搾手段から突出する。第2配置状態では、返しとハンドル部とが係合される構成が好適である。
一実施形態では、抽出装置は、ルーズリーフティー、ブロークンリーフティー、ファニングスまたはコーヒー粉末を収容する多孔質袋で包装されている。多孔質袋は、浸出部によって保持される構成が好適である。一実施形態では、多孔質袋は、接着片を用いて浸出部に固定される。
抽出装置は、粉ミルク、砂糖、人工甘味料およびそれらの混合物のいずれかを収納するための少なくとも1つのコンパートメントを有する構成に適応できる。少なくとも1つのコンパートメントは、ハンドル部の外壁または作動体内に設けられる構成が好ましい。
次に、本発明の上記態様および他の態様について、例示目的でのみ、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、ハンドル部10、浸出部11および圧搾手段としての圧搾片12を有する抽出装置を示している。ハンドル部10は、把持端部20および撹拌端部21を有する中空形状である。浸出部11は、ハンドル部10の撹拌端部21と接合されている。圧搾片12は、浸出部11およびハンドル部10に係合されている。特に、圧搾片12は、浸出部11の縁部14に係合され、また、ハンドル部10の撹拌端部21の開放基部に挿入保持されている。圧搾片12は、撹拌端部21から把持端部20まで延伸されている。把持端部20は、密封先端部を有し、圧搾片12を係合するためのスリット36が前記密封先端部に隣接して配置されている。
浸出部11は、通常、三角形状のフレーム22を有する。茶葉またはコーヒー粉末を収容する多孔質袋40は、フレーム22にて保持されている。多孔質袋40には、多孔質袋40をフレーム22に取り付けるための接着片39を有する。フレーム22は、上部頂点15と2つの下部頂点30,31を有する。上部頂点15は、ハンドル部10の撹拌端部21に接合されている。上部頂点15の反対側には縁部14が配置されている。
圧搾片12の一端部は、浸出部11の一部を覆うループを含む。特に、ループは、フレーム22の縁部14の一部を覆う。圧搾片12の他端部は、把持可能な作動体としての摘み13を有する。摘み13は、スリット36から突出する。複数の突出部としての返し37の形状の係止手段が、圧搾片12に設けられている(図3aおよび図3b)。具体的には、返し37は、この返し37が圧搾片12と同一平面状となる第1配置状態と、圧搾片12から外側に突出する第2配置状態とに変形可能である(図3a)。第2配置状態では、圧搾片12を折曲することにより返し37が突出する。
圧搾片12は、摘み13を縁部14と直行する方向に引いてフレーム22から離隔するように操作される。フレーム22は、可逆的に変形可能であり、特に、圧搾片12を操作することにより、縁部14が上部頂点15に接近するように移動できるとともに、縁部14が上部頂点15から離間するように移動できる。縁部14を上部頂点15に向けて移動させると、フレーム22内に保持された多孔質袋40が圧搾される。引張力を摘み13から解放すると、圧搾片12が緩み、フレーム22が摘み13を引っ張る前の圧搾されていない状態に復元する。
特定の実施形態では、ハンドル部10は、一盛りの粉ミルク、砂糖または人工甘味料(又はそれらの混合物)のいずれかを収納するための少なくとも1つの収納コンパートメント(図示せず)を有する。収納コンパートメントはハンドル部10の外壁に形成されることが好ましい。
本発明の抽出装置は、多孔質袋40に茶葉またはコーヒー粉末を収容して、この多孔質袋40を浸出部11内に保持した状態で、包装するものとする。抽出装置を使用する際は、浸出部11(および浸出部11に保持された多孔質袋40)を熱湯の入ったカップに沈めて、ハンドル部10を使用して撹拌して浸出する。浸出中、インフュージョン過程を進行させるために、摘み13を(多孔質袋40を圧搾するために)引っ張ったり、解放したりする。飲料を淹れ終わると、本装置を湯から取り出して、摘み13を引っ張り、液体を多孔質袋40から圧搾する。摘み13を数回引っ張ったり、解放したりして、さらに紅茶またはコーヒー液を多孔質袋40から圧搾する。本装置を捨てる前に、摘み13を引っ張って、返し37をスリット36と隣接するように配置させる(図3aおよび図3b)。返し37の1つとハンドル部10とを係合させて、この最終的な係止位置にて摘み13を保持する。
本発明の抽出装置は、工場組立て装置として販売される使い捨て製品を提供する目的で製造される。本装置は、紅茶またはコーヒーを何回も抽出するようには意図していないため、ハンドル部10および浸出部11を、紙、好適にはワックス紙または耐水紙にて形成できる。その結果、抽出装置は、簡単に費用効率よく製造できるだけでなく、そのままリサイクルできる。さらに、飲料を淹れ終わると、抽出装置および多孔質袋を、単一装置として廃棄できる。
第2の実施形態に係る抽出装置50について、図5ないし図8で説明する。この実施形態は「押して圧搾する」操作を提供するように構成されているが、構造は、概ね第1の実施形態と同様である。ハンドル51は圧搾手段としての圧搾片52と一体的に形成されている。浸出部のフレーム53は、ハンドル51内を通る圧搾用の作動体54と一体的に形成されている。作動体54およびハンドル51のいずれも、適宜、管状に形成される。図5と図6との比較、また図7から分かるように、圧搾用作動体54を押下げることで、フレーム53の下縁部がフレーム53内にセットした多孔質袋55に対して引上げられるため、多孔質袋55は、圧搾片52によって保持された状態で、フレーム53の下部に対して圧縮される。
図5ないし図7に示すように、抽出装置50に関するこの実施形態は、ハンドル51の対応する位置に形成された開口部61と係合可能なように、作動体54に形成された複数の突出部としてのスタッド60で構成される係止手段を有することが好ましい。
図8に示すように、管状の作動体54は、砂糖若しくは粉ミルク若しくは粉末クリームまた2種類の混合物を収容するため、キャップ又はシール62で密封可能な容器状に形成されるか、このような容器を有する構成が好ましい。当然ながら、この容器は粉末材料を保持するために、下端部に栓を有する構成にしてもよい。
10
ハンドル部
11 浸出部
12 圧搾手段としての圧搾片
13 作動体としての摘み
14 縁部
15 上部頂点
37 突出部としての返し
40 多孔質袋
50 抽出装置
51 ハンドル部
52 圧搾手段としての圧搾片
53 フレーム
54 作動体
55 多孔質袋
60 突出部としてのスタッド
11 浸出部
12 圧搾手段としての圧搾片
13 作動体としての摘み
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15 上部頂点
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40 多孔質袋
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51 ハンドル部
52 圧搾手段としての圧搾片
53 フレーム
54 作動体
55 多孔質袋
60 突出部としてのスタッド
Claims (19)
- ハンドル部および浸出部を備えた抽出装置であって、
浸出部を圧縮または圧搾する圧搾手段を有する
ことを特徴とする抽出装置。 - 浸出部は、弾性的に変形可能である
ことを特徴とする請求項1記載の抽出装置。 - 浸出部は、可逆的に変形可能である
ことを特徴とする請求項1または2記載の抽出装置。 - 浸出部は、フレームを有する
ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一記載の抽出装置。 - フレームは、三角形フレームまたは円形フレームである
ことを特徴とする請求項4記載の抽出装置。 - 圧搾手段は、少なくとも浸出部の一部に係合する細片、ストラップ、ループ、フィルムおよび紐のいずれかを有する
ことを特徴とする請求項1ないし5いずれか一記載の抽出装置。 - フレームは、三角形状であり、
圧搾手段は、使用の際に圧搾手段の操作によって三角形のフレームにおける頂点とこの頂点に対向する縁部とが接近および離間するように、前記縁部に係合される
ことを特徴とする請求項6記載の抽出装置。 - ハンドル部は、細長い構成である
ことを特徴とする請求項1ないし7いずれか一記載の抽出装置。 - ハンドル部は、管状体として形成される
ことを特徴とする請求項8記載の抽出装置。 - 浸出部は、ハンドル部と一体的に形成され、
圧搾手段は、ハンドル部を通して延伸するよう構成された作動体を有する
ことを特徴とする請求項1ないし9いずれか一記載の抽出装置。 - 圧搾手段は、ハンドル部と一体的に形成され、
浸出部は、ハンドル部を通して延伸するよう構成された作動体と一体的に形成される
ことを特徴とする請求項1ないし9いずれか一記載の抽出装置。 - 圧搾手段は、係止手段を有する
ことを特徴とする請求項1ないし11いずれか一記載の抽出装置。 - 係止手段は、ハンドル部と係合するための少なくとも1つの突出部を有し、
この突出部は、返し、フラップおよびスタッドのいずれかである
ことを特徴とする請求項12記載の抽出装置。 - 返しは、圧搾手段と面一になる第1配置状態と、圧搾手段から突出する第2配置状態とに変形可能である
ことを特徴とする請求項13に記載の抽出装置。 - 紙にて形成される
ことを特徴とする請求項1ないし14いずれか一記載の抽出装置。 - ワックス紙および耐水紙のいずれかにて形成される
ことを特徴とする請求項15記載の抽出装置。 - ハンドル部は、粉ミルク、砂糖、人工甘味料およびそれらの混合物のいずれかを収納するためのコンパートメントを有する
ことを特徴とする請求項1ないし16いずれか一記載の抽出装置。 - 浸出部には、多孔質袋および濾過袋のいずれかが保持されている
ことを特徴とする請求項1ないし17いずれか一記載の抽出装置。 - 多孔質袋および濾過袋のいずれかは、ルーズリーフティー、ブロークンリーフティー、ファニングスおよびコーヒー粉末のいずれかを収容する
ことを特徴とする請求項18記載の抽出装置。
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