JP2014503663A - 水中油型エマルション - Google Patents

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Abstract

本発明は脂肪アルコールに基づく水中油型エマルション、および水性組成物のための消泡剤または脱気剤としてのその使用に関する。かかる水中油型エマルションは、少なくとも95%が、以下の成分からなる: a) 油相の合計質量に対して50〜80質量%、殊に55〜75質量%、および特に60〜70質量%の、少なくとも16個の炭素原子、殊に16〜20個の炭素原子を有する少なくとも1つのアルカノール、ここで、16〜18個の炭素原子を有するアルカノールの割合は、成分Aの合計量に対して少なくとも80質量%、殊に少なくとも90質量%、特に少なくとも95質量%、または少なくとも99質量%である、 b) 油相の合計質量に対して1〜10質量%、殊に2〜8質量%、特に3〜6質量%の少なくとも1つのさらなる成分B、前記成分Bは、C12〜C36−アルカンカルボン酸とポリグリセリンとのエステル、およびC12〜C36−アルカンカルボン酸とC12〜C36−アルカノールとのエステル、並びにそれらの混合物から選択される、 c) 油相の合計質量に対して10〜49質量%、殊に20〜40質量%、特に25〜35質量%の少なくとも1つのさらなる成分C、前記成分Cは、50℃且つ1013mbarで液体であり、常圧で200℃を上回る沸点を有し、並びに25℃且つ1013mbarで、水中での溶解度が0.1g/l未満である有機物質から選択される。

Description

本発明は脂肪アルコールに基づく水中油型エマルション、および水性組成物のための消泡剤または脱気剤としてのその使用に関する。
多くの工業的な工程において、その内容物に基づき発泡傾向がある水溶液および懸濁液を取り扱わなければならない。これらの発泡は、工程の実施を困難にするので、可能な限り低く保たれるか、それどころか回避されなければならない。発泡性の水性組成物についての例は、洗剤含有組成物、サポニン含有組成物、浄水場における廃水、タンパク質含有組成物、例えば大豆抽出物、および殊に紙料懸濁液、例えば木材パルプおよび/またはパルプ含有懸濁液、殊に製紙産業において紙、厚紙またはボール紙の製造のために使用されるものである。
融合した気泡から永続的に後から形成される泡の形成の他に、この系の中に閉じ込められている、微細に分散し、安定した形で存在する空気が問題であることが判明している。従って、同様に、この系の空気含有率の減少が特に重要である。
これらの理由に基づき、発泡性の水性組成物に、それを取り扱う際、および一部はその製造の際に既に、いわゆる消泡剤および/または脱気剤が添加され、前記消泡剤および/または脱気剤は、少ない使用濃度で既に、望ましくない発泡を抑制し、閉じ込められた空気の含有量を減らすか、または既に生じた泡を破壊する。
従来技術から公知の消泡剤は、多くの場合、水中油型分散液もしくはエマルションに基づく水性の組成物であって、その油相が少なくとも1つの疎水性物質、例えば鉱油、シリコーンオイル、ポリアルキレンオキシド、それと脂肪酸とのエステル、およびそれと長鎖アルコールとのエーテル、天然油脂および/またはオイル、ワックス、エステルワックスまたは長鎖アルコールを含有する、前記組成物である。チーグラー法による長鎖アルコール製造の際またはオキソ合成の際に生じる蒸留残留物の使用についても多数報告された(例えばEP−A149812号参照)。
US4950420号から、製紙産業用の消泡剤であって、10〜90質量%の界面活性ポリエーテル、例えばポリアルコキシル化グリセリンまたはポリアルコキシル化ソルビット、および10〜90質量%の、多価アルコールの脂肪酸エステル、例えばポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコールのモノエステルおよびジエステルを有する前記消泡剤が公知である。
EP−A531713号およびWO94/08091号は、水中油型エマルションに基づく製紙産業用の消泡剤であって、その油相がアルコール脂肪酸エステル、蒸留残留物、炭化水素とポリグリセリンエステルとの組み合わせを含有する、前記消泡剤を記載している。
DE2157033号は、水性エマルションに基づく消泡剤であって、二価〜三価のアルコールおよびパラフィンオイルのC12〜C22−アルカノールおよび/またはC12〜C22−脂肪酸エステル、もしくはC12〜C22−脂肪酸を含有する前記消泡剤を記載している。
Joshiらは、Colloids and Surfaces A: Physicochem. Eng. Aspects 263 (2005) 239−249内で、脂肪アルコールに基づく消泡剤の作用は、その凝集状態に依存することを確認している。その作用は、それが部分的に溶けている場合に最高である。そのことから、専門の業界において、混合物として、純粋な物質よりも広い溶解範囲を有する脂肪酸アルコールの混合物を使用する必要性が生じる。
先行技術においては、消泡剤の作用は多くの場合、液体表面の発泡を抑制する能力がどれだけ高いかについて測定される。しかし、特に製紙産業においては、製紙の際に生じる水性液体中、とりわけ紙料懸濁液中の空気含有率を下げることも重要である。同様に脱気剤としても作用できる消泡剤は、従来技術にはほとんど記載されていない。公知の消泡剤は、殊に50℃未満の温度、例えば20〜<50℃の範囲における脱泡作用に関しては、多くの場合、望ましいこととして残されている。
本発明の課題は、水性組成物用の、殊に水性紙料懸濁液用の消泡剤としておよび脱気剤としても、高い有効性を有する組成物を提供することである。
この課題およびさらなる課題は、油相の少なくとも95%が以下の成分からなる水中油型エマルションによって解決される:
a) 油相の合計質量に対して50〜80質量%、殊に55〜75質量%、および特に60〜70質量%の、少なくとも16個の炭素原子、殊に16〜20個の炭素原子を有する少なくとも1つのアルカノール、
ここで、16〜18個の炭素原子を有するアルカノールの割合は、成分Aの合計量に対して少なくとも80質量%、殊に少なくとも90質量%、特に少なくとも95質量%、または少なくとも99質量%である、
b) 油相の合計質量に対して1〜10質量%、殊に2〜8質量%、特に3〜6質量%の少なくとも1つのさらなる成分B、
前記成分Bは、C12〜C36−アルカンカルボン酸とポリグリセリンとのエステル、およびC12〜C36−アルカンカルボン酸とC12〜C36−アルカノールとのエステル、並びにそれらの混合物から選択される、
c) 油相の合計質量に対して10〜49質量%、殊に20〜40質量%、特に25〜35質量%の少なくとも1つのさらなる成分C、
前記成分Cは、50℃且つ1013mbarで液体であり、常圧で200℃を上回る沸点を有し、並びに25℃且つ1013mbarで、水中での溶解度が0.1g/l未満である有機物質から選択される。
成分Aはとりわけ、本質的に、少なくとも16、殊に16〜20個の炭素原子を有する非分枝のアルカノール、即ち、少なくとも16、殊に16〜20個の炭素原子を有する飽和アルコールからなり、ここで、16〜18個の炭素原子を有するアルコールの割合は、成分Aの合計量に対して少なくとも80質量%、殊に少なくとも90質量%、特に少なくとも95質量%、または少なくとも99質量%であり、且つ、少なくとも80%、殊に少なくとも90%、および特に少なくとも95%が直鎖である。かかる直鎖のアルカノールを、以下の式:
H−(CH2n−OH
[式中、nは少なくとも16の整数、殊に16〜20の範囲の整数を表す]
によって記載できる。アルカノール、殊に16〜18個の炭素原子を有する直鎖アルカノール、殊に16または18個の炭素原子を有するものの割合は、本発明によれば、成分Aの合計質量に対して少なくとも80質量%、殊に少なくとも90質量%、特に少なくとも95質量%または少なくとも99質量%である。成分Aとして適したアルコールの例は、パルミチルアルコール(セチルアルコール)、1−ヘプタデカノール、ステアリルアルコール、アラキンアルコール(n−エイコサノール)、ベヘンアルコールおよびそれらの混合物である。好ましくは、成分Aは、少なくとも80%、殊に少なくとも90%、および特に少なくとも95%が、パルチミルアルコール、ステアリルアルコール、またはそれらの混合物からなる。
本発明によれば、成分Aは、炭素原子が18個より多いアルコールを成分Aに対して20質量%未満含有する。有利には、成分Aは、炭素原子が18個より多いアルコールを、成分Aに対して10質量%未満、殊に5質量%未満、特に1質量%未満、または0.5質量%未満含有する。
同様に好ましい実施態様においては、成分Aとして、パルチミルまたはステアリルアルコール、またはそれらのアルコールの混合物を使用する一方で、成分Aは、炭素原子が18個よりも多いアルコールを含まない(成分Aに対して0.5質量%未満)。
油相における成分Aの割合は、本発明によれば、油相の合計質量に対して50〜80質量%、好ましくは55〜75質量%、殊に60〜70質量%である。
成分Bは、アルカンカルボン酸とポリグリセリンとのエステル、アルカンカルボン酸とアルカノールとのエステル、およびそれらの混合物から選択される。
アルカンカルボン酸とポリグリセリンとのエステルとは、12〜36、殊に16〜30、特に18〜24個の炭素原子を有する少なくとも1つの脂肪酸でエステル化されたポリグリセリンのことであると理解される。ポリグリセリンのエステル化のために考慮される脂肪酸は、飽和脂肪酸および不飽和脂肪酸およびそれらの混合物であってよい。ポリグリセリン混合物のエステル化のために適した脂肪酸は、有利には、12〜36、殊に16〜30、特に18〜24個の炭素原子を有する飽和脂肪酸から選択される。適した飽和脂肪酸についての例は、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、およびモンタンワックス酸である。適した不飽和脂肪酸についての例は、オレイン酸、ヘキサデセン酸、エライジン酸、エイコセン酸、ドコセン酸、例えばエルカ酸またはブラシジン酸ブラシジン酸、並びに多重不飽和酸、例えば、オクタデセンジエン酸およびオクタトリエン酸、例えばリノール酸およびリノレン酸、並びに上記の飽和および不飽和カルボン酸の混合物である。好ましくは、ポリグリセリンを、殊にパルチミン酸、ステアリン酸およびベヘン酸およびそれらの混合物から選択される18〜24個の炭素原子を有する飽和カルボン酸でエステル化する。特別な実施態様において、ポリグリセリンエステルは、ベヘン酸でエステル化されたポリグリセリンである。
ポリグリセリンエステルのエステル化度は、ポリグリセリン中のヒドロキシル官能基の数に対して、通常、20〜100%、有利には60〜100%である。
好ましいポリグリセリンエステルは、殊に、ポリグリセリンの合計質量に対してそれぞれ15〜40質量%ジグリセリン、30〜55質量%のトリグリセリン、および10〜25質量%のテトラグリセリンを含有するポリグリセリン混合物のエステル化によって得られるものであり、ここで、ジグリセリン、トリグリセリンおよびテトラグリセリンの合計質量は、少なくとも60質量%、殊に少なくとも80質量%である。殊に、エステル化のために、以下の組成の混合物が使用される:
0〜10質量%のグリセリン、
15〜40質量%のジグリセリン、
30〜55質量%のトリグリセリン、
10〜25質量%のテトラグリセリン、
0〜15質量%のペンタグリセリン、
0〜10質量%のヘキサグリセリン、および
0〜5質量%のより高縮合のポリグリセリン。
殊に、ポリグリセリンエステルは、前述のポリグリセリン混合物と、18〜24個の炭素原子を有する少なくとも1つの飽和カルボン酸とのエステル化によって得られるものであり、ここで、該カルボン酸は殊に、パルチミン酸、ステアリン酸およびベヘン酸およびそれらの混合物から選択される。
本発明による組成物において、ベヘン酸と、0〜10質量%のグリセリン、15〜40質量%のジグリセリン、30〜55質量%のトリグリセリン、10〜25質量%のテトラグリセリン、0〜15質量%のペンタグリセリン、0〜10質量%のヘキサグリセリンおよび0〜5質量%のより高縮合のポリグリセリンからなるポリグリセリン混合物とのエステル化によって得られるポリグリセリンエステルが特に好ましい。
エステル化のために使用されるポリグリセリン混合物は、例えば、高温でのグリセリンのアルカリ触媒縮合によって(例えばFette, Seifen, Anstrichmittel, 88. Jahrgang, No.3,101〜106ページ (1986)参照)、またはDE−A3842692号に従ってグリセリンとエピクロロヒドリンとを酸触媒の存在下、高温で反応させることによって得られる。しかし、該混合物は、純粋なポリグリセリン成分、例えばジグリセリン、トリグリセリン、およびテトラグリセリンを互いに混合することによっても得られる。
アルカンカルボン酸でエステル化されたポリグリセリンは、例えばEP531713号およびWO94/08091号から公知である。それは典型的には、ポリグリセリン、殊に先述のポリグリセリン混合物を、望ましい脂肪酸または脂肪酸混合物、またはそのエステル形成誘導体、例えばそのC1〜C4−アルキルエステルで、公知の方法によってエステル化することによって製造される。この場合、通常、酸性のエステル化触媒、例えば硫酸、p−トルエンスルホン酸、クエン酸、亜リン酸、リン酸、次亜リン酸、または塩基性の触媒、例えばナトリウムメチレートまたはカリウム−tert−ブチレートの存在下で作業する。
成分Bとして、さらに、C12〜C36−アルカンカルボン酸とC12〜C36−アルカノールとのエステルが考慮に入れられる。それについて、少なくとも1つの、有利には飽和の、一価〜二価、有利には一価の、12〜36、殊に16〜30、特に18〜24個の炭素原子を有するアルカンカルボン酸と、C12〜C36−アルカノールとのエステル化によって得られる物質であると理解される。エステル化のために適したアルカノールは、好ましくは飽和、直鎖、且つ一価〜二価、殊に一価である。それらは、12〜36、殊に16〜30、特に18〜24個の炭素原子を有する。アルカン酸アルキルエステルの混合物を使用することもできる。アルカン酸アルキルエステルについての適した例は、パルチミン酸パルチミルエステル、ステアリン酸ステアリルエステル、アラキン酸アラキルエステル、ベヘン酸ベヘニルエステル、およびリグノセリン酸リグノセリルエステルである。C12〜C36−アルカンカルボン酸とC12〜C36−アルカノールとの好ましいエステルは、ベヘン酸ベヘニルエステルおよびステアリン酸ステアリルエステルおよびそれらの混合物である。
好ましい実施態様において、成分Bは、アルカンカルボン酸とポリグリセリンとの先述のエステル(以下でポリグリセリンエステルとも称する)の少なくとも1つ、殊に、好ましいまたは特に好ましいとして記載されるポリグリセリンエステルの少なくとも1つを含む。好ましい実施態様において、成分Bは、先述のポリグリセリンと、18〜24個の炭素原子を有する飽和カルボン酸の少なくとも1つとのエステル化によって得られる先述のポリグリセリンエステルの少なくとも1つを含み、ここで、該カルボン酸は、殊にパルチミン酸、ステアリン酸、およびベヘン酸およびそれらの混合物から選択される。特に好ましい実施態様において、成分Bは、ベヘン酸と、0〜10質量%のグリセリン、15〜40質量%のジグリセリン、30〜55質量%のトリグリセリン、10〜25質量%のテトラグリセリン、0〜15質量%のペンタグリセリン、0〜10質量%のヘキサグリセリン、および0〜5質量%のより高縮合のポリグリセリンからなるポリグリセリン混合物とのエステル化によって得られる先述のポリグリセリンエステルの少なくとも1つを含む。
好ましい実施態様において、成分Bは、成分Bの総質量に対して少なくとも80質量%、殊に少なくとも90質量%、特に少なくとも95質量%が、または排他的に、先述のポリグリセリンエステルの少なくとも1つ、殊に、好ましいまたは特に好ましいとして記載されるポリグリセリンエステルの少なくとも1つからなる。特に好ましい実施態様において、成分Bは、成分Bの総質量に対して少なくとも80質量%、殊に少なくとも90質量%、特に少なくとも95質量%が、または排他的に、先述のポリグリセリンと、18〜24個の炭素原子を有する少なくとも1つの飽和カルボン酸とのエステル化によって得られる先述のポリグリセリンエステルの少なくとも1つからなり、ここで、該カルボン酸は殊に、パルチミン酸、ステアリン酸およびベヘン酸およびそれらの混合物から選択される。特に好ましい実施態様において、成分Bは、成分Bの総質量に対して少なくとも80質量%、殊に少なくとも90質量%、特に少なくとも95質量%が、または排他的に、ベヘン酸と、0〜10質量%のグリセリン、15〜40質量%のジグリセリン、30〜55質量%のトリグリセリン、10〜25質量%のテトラグリセリン、0〜15質量%のペンタグリセリン、0〜10質量%のヘキサグリセリン、および0〜5質量%のより高縮合のポリグリセリンからなるポリグリセリン混合物とのエステル化によって得られる先述のポリグリセリンエステルの少なくとも1つからなる。
油相における成分Bの割合は、本発明によれば、油相の合計質量に対して1〜10質量%、好ましくは2〜8質量%、殊に3〜6質量%である。
本発明による水中油型エマルション中に含有される成分Cは、50℃且つ1013mbarで液体であり、常圧で沸点が200℃を上回り、例えば200〜400℃の範囲、殊に少なくとも250℃であり、且つ、25℃且つ1013mbarで水中で本質的に不溶性であり、即ち、水中での溶解度が0.1g/l未満である、1つまたはそれより多くの有機物質である。適した物質は、炭化水素、および脂肪酸のトリグリセリドであって、殊に12〜22個の炭素原子を有するものである。成分Cは、成分Cの合計質量に対して有利には少なくとも80質量%、殊に90質量%、特に95質量%が1つまたはそれより多くの炭化水素からなり、前記炭化水素は、殊に非芳香族の、即ち脂肪族または脂環式であり、且つ、少なくとも200℃、好ましくは少なくとも250℃、例えば200〜400℃の範囲、または250℃〜400℃の範囲の沸点を1013mbarで有し、例えば液体パラフィン、ホワイト油、軟化パラフィン、またはその他の市販の鉱油である。
油相における成分Cの割合は、本発明によれば、油相の合計質量に対して10〜49質量%、好ましくは20〜40質量%、殊に25〜35質量%である。
水性エマルション中で油相を安定化するために、本発明によるエマルションは、有利には、少なくとも1つの界面活性物質を含有する。本発明によるエマルションは、少なくとも1つの界面活性物質を、通常、油相に対して0.1〜10質量%の量で、殊に0.5〜5質量%の量で含有する。
表面活性物質としては、水性の系の中で疎水性部分または液滴を安定化することが知られている原則的に全ての物質、例えばアニオン性乳化剤、カチオン性乳化剤、両性乳化剤、および/または非イオン性乳化剤、並びに水溶性イオン性ポリマーおよび非イオン性ポリマー、有利には、イオン性両親媒性コポリマーであって、カチオン基またはアニオン基を有し且つその分子量が乳化剤とは異なり通常1000ダルトンを上回るものが適している。界面活性物質は、当業者にとっては充分に公知である(例えば、Ullmanns Encyclopedia of Industrial Chemistry, 第五版, A9巻, 297〜339ページ)。適したアニオン性乳化剤についての例は以下である:
高級脂肪酸の塩、殊にナトリウム塩およびアンモニウム塩、
6〜C22−アルキルフェノール、例えばノニルフェノールまたはオクチルフェノールの硫酸化エトキシ化生成物の塩、殊にナトリウム塩およびアンモニウム塩、
4〜C22−アルキルアリールスルホネートの塩、殊にナトリウム塩およびアンモニウム塩、
ナフタリンのスルホネートの塩、殊にナトリウム塩およびアンモニウム塩、
スルホン化C8〜C22−アルキルジフェニルオキシドの、殊にビススルホン化C8〜C22−アルキルジフェニルオキシド、例えばビススルホン化ドデシルビフェニルオキシドの塩、殊にナトリウム塩およびアンモニウム塩、
ナフタリンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合物、またはナフタリンスルホン酸とホルムアルデヒドとウレアとの縮合物の塩、殊にナトリウム塩およびアンモニウム塩、
並びに、ジ−C4〜C20−アルキルスルホスクシネートの塩、殊にナトリウム塩およびアンモニウム塩;
適した非イオン性乳化剤についての例は以下である:
有利には5〜50の範囲のエトキシ化度を有する、アルコキシ化C6〜C22−アルキルフェノール、
エトキシ化不飽和油、例えば、30〜40のモル当量のエチレンオキシドを有するヒマシ油の反応生成物、および
エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドと、通常、12〜20個の炭素原子を有する脂肪族アルコール、例えば脂肪アルコール、多価アルコール、アミン、並びにカルボン酸との付加生成物。
本発明によるエマルションは、有利には、少なくとも1つの乳化剤を、殊に少なくとも1つのアニオン性乳化剤を、油相に対して0.1〜10質量%の量で、殊に0.5〜5質量%の量で含有する。特別な実施態様においては、本発明による乳化剤は、C6〜C22−アルキルフェノールの硫酸化エトキシ化生成物の塩、殊にナトリウム塩およびアンモニウム塩から選択されるアニオン性乳化剤の少なくとも1つを含有する。
表面活性アニオン性ポリマーについての例は、アクリル酸のホモポリマー、メタクリル酸のホモポリマー、アクリル酸とメタクリル酸とのそれぞれ任意のモル比でのコポリマー、アクリル酸とマレイン酸とのそれぞれ任意のモル比でのコポリマー、メタクリル酸とマレイン酸とのコポリマー、ポリビニルスルホン酸、ポリアクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリル酸とアクリルアミドまたはメタクリルアミドとのコポリマー、メタクリル酸およびアクリルアミドまたはメタクリルアミドのコポリマー、または、例えばモル質量1500〜300000を有する上記のポリマーのアルカリ金属塩およびアンモニウム塩である。
好ましいアニオン性界面活性ポリマーは、両親媒性の酸基含有コポリマーであって、
(a) 疎水性のモノエチレン性不飽和のモノマー、および
(b) モノエチレン性不飽和カルボン酸、モノエチレン性不飽和スルホン酸、モノエチレン性不飽和ホスホン酸、またはそれらの混合物、
並びに、随意にそれとは異なるモノマー(c)を、重合導入して得られるもの、並びにかかるコポリマーの塩、殊にナトリウム塩およびアンモニウム塩である。
疎水性のモノエチレン性不飽和モノマーについての例は、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、C2〜C18−オレフィン、モノエチレン性不飽和C3〜C5−カルボン酸と一価アルコールとからのエステル、ビニルアルキルエーテル、ビニルエステルまたはそれらの混合物である。前記の群のモノマーのうち、有利には、イソブテン、ジイソブテン、スチレンおよびアクリル酸エステル、例えばエチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレートおよびsec−ブチルアクリレートを使用する。
モノマー(b)についての例は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、フマル酸、イタコン酸、ビニルスルホン酸、2−アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、アクリルアミド−プロパン−3−スルホン酸、3−スルホプロピルアクリレート、3−スルホプロピルメタクリレート、スチレンスルホン酸、ビニルホスホン酸またはそれらの混合物であり、ここでアクリル酸、メタクリル酸およびマレイン酸並びにそれらの無水物が好ましい。
両親媒性コポリマーのモル質量は、通常、1000〜100000であり、有利には1500〜10000の範囲内である。アニオン性両親媒性コポリマーの酸価は、通常50〜500、有利には150〜350mgKOH/g(ポリマー)である。
本発明による組成物を安定化するための界面活性ポリマーとして、さらに、以下が考慮に入れられる:
・ 5〜40質量部のN−ビニルホルムアミドと、モル質量500〜10000を有する100質量部のポリアルキレングリコールとのグラフトポリマー、
・ 両性イオン性ポリアルキレンポリアミン、
・ 両性イオン性ポリエチレンイミン、
・ 両性イオン性ポリエーテルポリアミン、または
・ 両性イオン性架橋ポリアルキレンポリアミン。
N−ビニルホルムアミドとポリアルキレングリコールとのグラフトポリマーは、例えばWO−A−96/34903号内に記載されている。グラフトされたビニルホルムアミド単位は、随意に10%まで加水分解されていてよい。グラフトされたビニルホルムアミド単位の割合は、ポリアルキレングリコールに対して有利には20〜40質量%である。有利には、2000〜10000のモル質量を有するポリエチレングリコールを使用する。
両性イオン性ポリアルキレンポリアミンおよび両性イオン性ポリエチレンイミンは、例えばEP−B112592号から公知である。かかる化合物は、例えば、ポリアルキレンポリアミンまたはポリエチレンイミンをまず、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドでアルコキシル化し、且つ、そのアルコキシル化生成物を、引き続き、例えばメチルブロミドまたはジメチルスルフェートで4級化し、次に、その4級化されたアルコキシル化生成物をクロロスルホン酸または三酸化硫黄で硫酸化することによって得られる。両性イオン性ポリアルキレンポリアミンのモル質量は、例えば1000〜9000、有利には1500〜7500である。両性イオン性ポリエチレンイミンは、有利には2000〜1700ダルトンの範囲のモル質量を有する。
有利には、本発明による組成物は少なくとも1つのアニオン性界面活性物質を含有する。これは、有利には上記のアニオン性乳化剤、上記の酸基を有する水溶性ポリマー、およびそれらの混合物から選択される。
本発明によるエマルションを安定化するために、該エマルションが、油相に対して0.05〜8質量%、殊に0.1〜5質量%の、少なくとも1つの酸基を有する水溶性ホモポリマーまたはコポリマー、有利にはそれらの塩、および随意に少なくとも1つのアニオン性乳化剤を含有すると有利であることが判明している。該乳化剤は、好ましくは同様に、油相の総質量に対して0.05〜5質量%の量で使用される。殊に、少なくとも1つのアニオン性乳化剤および上記の酸基含有水溶性ポリマーの少なくとも1つを含有するエマルションが有利である。
本発明によるエマルションは、油相の他に、さらなる分散成分として、20μm未満、有利には0.1〜10μmの範囲の粒径(質量平均粒径)を有する微細に分割された、事実上水不溶性の、不活性充填材を含有できる。望まれるのであれば、本発明によるエマルションは、それらのさらなる不活性充填材を、水中油型エマルションの油相の質量に対して、例えば0.1〜50質量%、有利には1〜35質量%の量で含有する。適した不活性充填材は、とりわけ、無機の充填材、例えばカオリン、チョーク、ベントナイト、タルク、硫酸バリウム、二酸化ケイ素、ゼオライト、または有機の充填材、例えばウレア−ホルムアルデヒド顔料、メラミン−ホルムアルデヒド顔料、および微結晶セルロースであり、ここで、不活性の無機の充填材は、例えばトリアルキルシリルハロゲン化物での処理によって疎水化されていてもよい。油相とは異なり、これらの不活性充填材は温度100℃で固体である。本発明の好ましい実施態様において、エマルションは、成分A、BおよびCとは異なる、微細な、事実上、水不溶性の不活性充填材を含有しない。
本発明による水中油型エマルションの固形物含有率は、通常、水中油型エマルションの合計質量に対して10〜50質量%、殊に15〜45質量%、特に20〜40質量%の範囲である。
多くの場合、本発明によるエマルションは、それぞれの使用に必要な粘度を調節するために、1つまたはそれより多くの増粘剤を含有する。原則的に、水中油型系の増粘のために公知の全ての増粘剤が使用可能である。天然の増粘剤、例えばポリサッカリド、カラゲーン、トラガント、アルギン酸塩、デンプン、カゼイン塩、変性有機ポリマー、例えばカルボキシメチルセルロース、合成の増粘剤、例えばポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、並びに殊に、アクリルアミドとエチレン性不飽和カルボン酸、殊にアクリル酸との、および随意にコモノマーとのコポリマーがこれに含まれる。これらの増粘剤はEP−A149812号内に記載され、ここでその開示が参照される。さらなる適した増粘剤は、Warren. B. Shapiroのレビュー文献、Oil−in Water−Emulsions, Cosmetics & Toiletries, Vol. 97, 1982, 27〜33内に挙げられている。いわゆる会合性増粘剤、例えば、疎水性相互作用の原理によって水相中で高分子のネットワーク構造を構成する疎水変性ポリウレタン、疎水変性セルロースエーテルが特に好ましい。会合性増粘剤は当業者にとって、例えばJ.Bielemann, Additives for Coatings, Wiley−VCH Weinheim 2000から公知であり、且つ、例えば名称RHOPLEX(登録商標)およびPRIMAL(登録商標)TT 935 (Rohm & Haas社、米国)として市販されている。本発明の好ましい実施態様においては、エマルションは増粘剤を含有しない。
本発明によるエマルションはさらに、多くの場合、耐久性をもたせるために、さらに、市販の殺生剤、例えばホルムアルデヒド、イソチアゾリン化合物、例えばArch Chemicalsから名称PROXEL(登録商標)として販売されている製品、およびThor Chemie GmbHから名称ACTICIDE(登録商標)として販売されている製品を含有する。
本発明によるエマルションを製造するために、通常、水相中に油相を乳化させる。このために通常、水相中に、油相の成分A、BおよびC、および随意に1つまたはそれより多くの界面活性物質の溶解物を含有させ、混入する、即ち、乳化する。その混入もしくは乳化を、通常、油相の融点を上回る温度で、例えば55〜100℃の範囲の温度で行う。その混入は、エマルションの製造について公知のとおり、エマルションの成分を大きな剪断勾配に供する装置、例えば分散機を使用することによって生じる。特に安定な水中油型エマルションを得るために、水相中での油相の乳化を有利には界面活性物質の存在下で実施する。
水相中で油相を乳化することによって、水中油型エマルションが得られる。これは通常、製造直後に、300〜3000mPa・sの範囲の粘度を有する(ブルックフィールドに従って25℃で、例えばスピンドル4を用い、1分あたり20回転で測定)。
水中油型エマルションの平均粒径(液滴の直径の質量平均)は、光散乱を用いて20℃で測定して、通常、25μm未満、有利には0.1〜15μm、殊に0.5〜10μmの範囲である。
本発明による水中油型エマルションを、例えば食品産業、デンプン産業における、浄水場における、または製紙産業における、水性媒体の泡の除去もしくは脱気のための消泡剤および/または脱気剤として使用できる。ボーリング孔溶液としての、および製紙産業における、殊にパルプ蒸解、パルプ洗浄、紙料の粉砕、製紙、および製紙用の顔料の分散の際の使用が好ましい。特に、本発明による水中油型エマルションは、製紙産業において紙料懸濁液の脱気剤として使用される。この場合、製紙におけるヘッドボックスの脱気剤としての使用が特に好ましい。
該水中油型エマルションは、消泡剤または脱気剤として、通常、発泡性の水性液体100部あたり0.01〜2質量部の量で、好ましくは発泡性の液体100部あたり0.02〜1質量部の量で、殊に発泡性の液体100部あたり0.05〜0.5質量部の量で使用される。
本発明によるエマルションの利点は、殊に20〜50℃の範囲の温度で発揮される。
以下の実施例によって本発明をさらに説明するが、これに限定されると理解すべきではない。
物理化学的調査方法
水中で乳化された油相の液滴の平均粒径(質量平均粒子直径d50)を、Beckmann社のコールターカウンターを用いて測定した。
粘度を、回転粘度計ブルックフィールドRVT型式、スピンドル4を用いて、1分あたり20回転で、25℃で測定した。
固形物含有率を、試料を乾燥キャビネット内、110℃で、質量一定になるまで保管した後に再計量することによって測定した。
平均空気含有率を、透明なプラスチック製の容器に、泡が立つ紙料懸濁液0.1%(木材パルプ)それぞれ10lを5分間、ポンピングして測定した。その後、該材料懸濁液中に形成される空気量を、空気測定装置(例えば、Conrex社のSonica装置によるインピーダンス法に基づく、または例えばCidra社のSonatracによる音速測定に基づく)によって検出した。脱気剤の有効性を判断するために、脱気剤の添加後5分の平均空気含有率を示した。
消泡剤の不在下で紙料懸濁液を5分間ポンプ循環する場合、平均空気含有率4容積%が得られた。それぞれ5mg/lの有効な脱気剤を紙料懸濁液に添加することによって、この値は明らかに低減し、それが脱気剤の有効性についての度合いを意味する。
紙料懸濁液の温度は、試験に応じて、30℃または40℃であり、ここで、該温度は5分間の試験の間、±1℃に一定に保たれた。この技術的事項(Terminologie)において、紙料懸濁液の平均空気含有率が少ないほど、消泡剤がより有効である。
実施例内に示される部は、質量部である。
以下で成分Aとして使用されるC16/18−脂肪アルコールは、32質量%が直鎖のC16−アルコールからなり、67質量%が直鎖のC18−アルコールからなり、且つ、1質量%が直鎖のC20−アルコールからなる。この混合物の溶融範囲は、51〜52℃である。
比較例において成分Aとして用いられたC20+−アルコールは、3質量%の直鎖C18−アルコール、45質量%の直鎖C20−アルコール、25質量%の直鎖C22−アルコール、15質量%の直鎖C24−アルコールおよび12質量%のより高級なアルコールからなる。この混合物の溶融範囲は、45〜54℃であった。
成分Bとして使用されるポリグリセリンエステルは、27%のジグリセリン、44%のトリグリセリン、19%のテトラグリセリン、および10%のより高縮合のポリグリセリンからなるポリグリセリン混合物と、ベヘン酸とのエステル化によって製造された。エステル化度は60%であった。
成分Cとして使用される炭化水素(パラフィン)は、38℃の融点を有する。
界面活性物質としては、以下が利用された:
無機乳化剤としての、25Mol/Molのエチレンオキシドでエトキシ化されたイソオクチルフェノールの硫酸半エステルのナトリウム塩;
70質量%のアクリルアミドと30質量%のアクリル酸とからの、K値270を有するアニオン性コポリマー。
実施例1
油相の成分をまず、温度110℃に加熱し、次に、分散機を用いて80℃に暖められた水相に混入する。
油相は、エマルションの総質量に対して、以下の組成を有した:
・ 20部のC16/18−脂肪アルコール、
・ 9部のパラフィン、および
・ 1部のポリグリセリンエステル。
水相は、エマルションの総質量に対して、以下からなる:
・ 68.3部の水、
・ 1部のアニオン性乳化剤、
・ 0.5部のアニオン性コポリマー、および
・ 0.2部の苛性ソーダ。
このエマルションの物理的特性および脱気作用を表2に示す。
表1に示される実施例および比較例は、類似の方式で製造された。量のデータは、エマルションの合計質量に対する質量%である。水相の組成は、全ての実施例において、実施例1の水相に相応した。このエマルションの物理的特性および脱気作用を表2に示す。
表1:
Figure 2014503663
表2: 消泡剤の物理化学的特性および脱気作用
Figure 2014503663

Claims (12)

  1. 水中油型エマルションであって、油相の少なくとも95%が以下の成分からなる:
    a) 成分Aとして、油相の合計質量に対して50〜80質量%の、少なくとも16個の炭素原子を有する少なくとも1つのアルカノール、
    ここで、16〜18個の炭素原子を有するアルカノールの割合は、成分Aの合計量に対して少なくとも80質量%である、
    b) 油相の合計質量に対して1〜10質量%の少なくとも1つのさらなる成分B、
    前記成分Bは、C12〜C36−アルカンカルボン酸とポリグリセリンとのエステル、およびC12〜C36−アルカンカルボン酸とC12〜C36−アルカノールとのエステル、並びにそれらの混合物から選択される、
    c) 油相の合計質量に対して10〜49質量%の少なくとも1つのさらなる成分C、
    前記成分Cは、50℃且つ1013mbarで液体であり、常圧で200℃を上回る沸点を有し、並びに25℃且つ1013mbarで水中での溶解度が0.1g/l未満である有機物質から選択される、
    前記水中油型エマルション。
  2. 成分Aが本質的に非分枝のアルカノールからなる、請求項1に記載の水中油型エマルション。
  3. 成分Aの少なくとも80%がパルチミルアルコールおよびステアリルアルコールおよびそれらの混合物から選択される少なくとも1つのアルカノールからなる、請求項1または2に記載の水中油型エマルション。
  4. 成分Bの少なくとも80%が少なくとも1つのC18〜C24−アルカンカルボン酸とポリグリセリンとのエステルから選択される、請求項1から3までのいずれか1項に記載の水中油型エマルション。
  5. ポリグリセリンエステルがポリグリセリンとベヘン酸とのエステル化によって得られたものである、請求項4に記載の水中油型エマルション。
  6. 成分Cの少なくとも80質量%が脂肪族炭化水素油からなる、請求項1から5までのいずれか1項に記載の水中油型エマルション。
  7. エマルションの固形物含有率が10〜50%の範囲である、請求項1から6までのいずれか1項に記載の水中油型エマルション。
  8. 質量平均粒径が0.5〜10μmの範囲である、請求項1から7までのいずれか1項に記載の水中油型エマルション。
  9. 水性組成物中での消泡剤または脱気剤としての、請求項1から8までのいずれか1項に記載の水中油型エマルションの使用。
  10. 水性紙料懸濁液用の脱気剤としての、請求項9に記載の水中油型エマルションの使用。
  11. 製紙のヘッドボックス内での脱気剤としての、請求項10に記載の水中油型エマルションの使用。
  12. 20〜50℃の温度範囲での、請求項8から11までのいずれか1項に記載の水中油型エマルションの使用。
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