JP2014503510A - その構造内にグルタミン酸部分を有する葉酸拮抗薬の新規な製造方法 - Google Patents

その構造内にグルタミン酸部分を有する葉酸拮抗薬の新規な製造方法 Download PDF

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Abstract

その構造内にグルタミン酸部分を有する葉酸拮抗薬の新規な製造方法が提供される。グルタミン酸またはそのN置換誘導体のカルボキシル基をシアノメチルエステルとして保護することにより、式(II)の化合物を得、当該化合物を非常に穏やかな条件下で加水分解することにより、葉酸拮抗薬を高い収率かつ高い分析純度および光学純度で得る。
〔化学式〕

Description

発明の詳細な説明
本発明は、一般式(I):
Figure 2014503510
(ここで、
Mは、Na、K、1/2Ca++またはl/2Mg++からなる群から選ばれる、一価または二価のカチオンであり;
Rは、
Figure 2014503510
であり、
はカルボニル基であり;
およびRは、同一であるかまたは異なっており、かつ、
(i)アミノ基によって任意に置換されていてもよい直鎖状または分岐鎖状の飽和または不飽和のC〜C20のヘテロアルキル基;
(ii)アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミン基、ニトロ基、チオール基、スルホキシ基およびスルホン基からなる群より選ばれる1種類以上(任意に置換されていてもよく、および/または、任意に更なる環を形成していてもよい)によって任意に置換されていてもよい芳香族または脂肪族のC〜C18の炭化水素環;および、
(iii)アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミン基、ニトロ基、チオール基、スルホキシ基およびスルホン基からなる群より選ばれる1種類以上(任意に置換されていてもよく、および/または、任意に更なる環を形成していてもよい)によって任意に置換されていてもよい芳香族または脂肪族のC〜C18の複素環;
から選ばれ;
およびRは一緒になって、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミン基、ニトロ基、チオール基、スルホキシ基およびスルホン基からなる群より選ばれる1種類以上(任意に置換されていてもよく、および/または、任意に更なる環を形成していてもよい)によって任意に置換されていてもよい芳香族または脂肪族のC〜C18の複素環を、形成していてもよい)
を有する、その構造内にグルタミン酸部分を有する葉酸拮抗薬またはその塩の、新規な製造方法であって、
下記の式(II)
Figure 2014503510
(ここで、Rは式(I)と同様である)
の化合物を、溶媒中の酸または塩基と反応させる工程を包含し(compressing)、かつ、
式(II)の化合物は、グルタミン酸もしくはN置換グルタミン酸またはこれらの塩を、クロロアセトニトリル(chlorocetonitrile)と反応させることにより得られる、方法に関する。
式(I)の化合物は、特に、多数の周知の葉酸拮抗薬の骨格を構成し、これらにおけるRは、例えば、
Figure 2014503510
である。
このような複素環芳香族骨格を含む葉酸阻害剤は、一般的に「葉酸代謝拮抗物質」と呼ばれる一群の代謝拮抗物質に属する。このような複素環芳香族骨格を示す葉酸代謝拮抗物質としては、メトトレキサート(Rは(III)である)、ペメトレキセド(Rは(IV)である)、プララトレキサート(Rは(V)である)およびラルチトレキセド(Rは(VI)である)が挙げられる。
これらの薬剤は、鍵酵素であるチミジル酸合成酵素およびジヒドロ葉酸還元酵素の作用を阻害することにより奏効し、各種制癌剤(antitumor agent)および抗腫瘍剤(antineoplastic agent)としての臨床的有用性が見出されている。これらの薬剤は、酵素の機能を阻害することにより、プリン合成およびピリミジン合成の両方を阻害し、細胞死をもたらす。これらの薬剤は、癌細胞のような急速に分裂する細胞に対して、非常に強い毒性を有する。
原薬の光学的に純粋な形態を製造する新規な方法は、原薬の品質を向上させることができる。
式(II)の化合物は、シアノメチルエステルとして保護されている上記葉酸代謝拮抗物質の前駆体を包括しており、グルタミン酸部分におけるシアノメチル基を、塩基性剤(basic agent)または酸性剤(acidic agent)を用いて脱保護することにより得ることができる。
米国特許第4,067,867号には、周知の強力な葉酸のアンタゴニストであるメトトレキサートを調製することが記載されている。メトトレキサート合成の最終工程では、DMF中において、ジエチルN−[p[[(2−アミノ−3−シアノ−5−ピリジニル(pyrizinyl))メチル]メチルアミノ]ベンゾイル]グルタミン酸とグアニジン(quanidine)酢酸塩とが反応して、メトトレキサートジエチルエステルが得られた。精製後、化合物が完全にラセミ化合物であることが判明した。
ドイツ特許第2,824,011号には、メトトレキサートの合成における前駆体である、p−(N−メチル−N−ホルミル)−アミノベンゾイル−L−グルタミン酸の調製が開示されている。合成の最終工程では、ホルミル基が塩基性条件下で除去される。分子のグルタミン酸部分がラセミ化するおそれがあるため、ホルミル基の除去を、強アルカリ性条件かつ高温下で長時間の反応により行うことはできなかった。
米国特許第4,136,101号には、メトトレキサートの合成における中間体であるN−(p−アミノベンゾイル(aminobezoyl))グルタミン酸亜鉛から、ジアルキル(p−メチルアミノベンゾイル(methylaminobezoyl))グルタミン酸を調製することに関して記載されている。この特許には、中間体の亜鉛塩の結晶性質により、他の金属塩よりも混じりけがない、と記載されている。例えば、N−(p−アミノベンゾイル(aminobezoyl))−L−グルタミン酸亜鉛の純度が約80%〜90%であるのに対し、対応するジナトリウム塩の純度は約55%〜70%である。この特許において、メタノール、エタノール、2−プロパノールおよび1−ブタノールのような低級アルコールが溶媒として用いられ、無水条件下で気体のHClを用いて処理されることにより、対応するエステルが得られる。これは良い手法のように思われるが、エステル部分の加水分解の際にグルタミン酸部分がラセミ化するおそれが依然として存在し、また、このプロセスは腐食性気体であるHClと高価な無水アルコールとを併用するので大規模な合成には適さない。
この他にも、中間体としてのN−(p−アミノベンゾイル(aminobezoyl))−L−グルタミン酸またはその塩から直接メトトレキサートを調製することに関する特許および論文が存在するが、この場合、得られる粗メトトレキサートは純粋ではなく、何回も結晶化させる必要がある。これらのプロセスは収率を著しく低下させる(例えば、J. Am. Chem. Soc. 1949, 71, 1753によれば、収率は6%未満であり、米国特許第3,989,703号によれば、収率は7%である)。
上記文献によれば、高い分析純度および光学純度を有するメトトレキサートを高収率で生成することは困難である。葉酸拮抗薬の調製のための新しい合成経路を開発する必要性が、依然として存在する。
式(II)とは異なるアルキルエステルを有する化合物のいくつかは、対応する式(I)の葉酸代謝拮抗物質の合成における中間体として用いられ、活性な原薬またはその塩を得るために、高温かつ強い塩基性条件下における加水分解により脱保護される必要がある。しかしながら、これらの条件下では、グルタミン酸部分のアルファ炭素においてラセミ化が生じるおそれがあり、また、分解生成物が形成される。葉酸拮抗薬を得るための結合反応においてグルタミン酸またはその金属塩が用いられる場合、上述の通り、収率が非常に低くなる。
それゆえ、本発明の目的は、式(II)の化合物から式(I)の葉酸拮抗薬を、非常に穏やかな反応条件下で、高い分析純度および光学純度かつ高収率で製造するための新規な製造方法を記述することにある。
今回、驚くべきことに、葉酸拮抗薬の合成における中間体である式(II)のグルタミン酸化合物のカルボキシル基の保護に、シアノメチル基を用い得ることが見出された。
シアノメチルエステルは、非常に穏やかな反応条件下で除去され得、ミスアシル化されたトランスファーRNAの調製の際の非天然アミノ酸とジヌクレオチドとの結合反応におけるリビング基としてさえ機能し得る(Arslan et. al. J. Am. Chem. Soc. 1997, 119, 10877)。
式(II)とは異なるアルキルエステルをグルタミン酸の金属塩から(例えば亜鉛塩から)得るためには、高価な無水アルコール中で反応を行う必要があり、酸源として、大規模合成には不便な、非常に腐食性の高い気体のHClが使用される。
本発明の別の目的は、グルタミン酸の金属塩またはそのN置換誘導体を出発物質として、極性溶媒中でクロロアセトニトリルと反応させることにより、式(II)の化合物またはそのグルタミン酸部分を有する中間体のシアノメチルエステルが容易に調製され得ることである。
化合物(I)の合成における中間体として用いられるグルタミン酸の金属塩は、純粋な形態で得ることはできない。例えば、メトトレキサートの合成の際、N−(p−アミノベンゾイル(aminobezoyl))−L−グルタミン酸亜鉛の純度が約80%〜90%であるのに対し、対応するジナトリウム塩の純度は約55%〜70%である。
N−(p−アミノベンゾイル(aminobezoyl))−L−グルタミン酸のシアノメチル(cynomethyl)エステルが、本発明における簡易な手順に従って調製および分離されたとき、当該中間体の純度は98%を超える(H−NMR)。メトトレキサートの場合、純粋な中間体との結合反応は、純粋な式(II)の化合物を高収率でもたらす。
本発明のさらに別の目的は、式(II)のシアノメチル基は、非常に穏やかな塩基性または酸性の条件下で加水分解され得、その結果、所望の活性物質またはその塩を高収率かつ高い分析純度および光学純度で得られることである。
シアノメチルエステルは、式(II)のカルボキシル官能基の保護基として働くが、従来用いられたアルキルエステルに比べ、より穏やかなpH値において容易に加水分解される。また、シアノメチルエステルは、化合物(II)を純粋な形態で得ることを可能にし、その結果、純粋な式(I)の葉酸拮抗薬をもたらす。
本発明の一実施形態において、グルタミン酸部分を有する葉酸拮抗薬の前駆体は、極性溶媒中でクロロアセトニトリルと反応するジシアノメチル(dicynaomethyl)エステルとして保護され、その後、他の適切な中間体と結合して式(II)の化合物のような保護された葉酸拮抗薬を生成する。
式(II)の化合物は、対応する式(I)の葉酸拮抗薬の合成における中間体として形成される。後の工程において、式(II)の化合物は、所望の活性な式(I)の化合物を形成するために脱保護される必要がある。
好ましくは、RおよびRは一緒になってフェニル環またはチオフェン環を形成しており、フェニル環またはチオフェン環は、アルキル基またはヘテロ原子を含むアルキル基によって置換されており、アルキル基は、プリンまたはピリミジンのような構造を含む二環または複素環の芳香族環系によってさらに置換されている。
は、カルボニルであることが好ましい。
このような構造を有する化合物は、生物活性を示すことが知られており、したがって、各種製薬のための原薬の合成において興味深い。
本発明の一実施形態において、式(I)の化合物は、抗葉酸活性を示し、様々な種類の癌の処置に用いられる化合物である。当該化合物は、メトトレキサート、ペメトレキセド、プララトレキサートおよびラルチトレキセドからなる群から選ばれることが好ましく、なかでもメトトレキサートおよびペメトレキセドが特に好ましい。
このような化合物は抗癌剤であり、したがって、商業上非常に興味深い。
上記反応に係る更なる実施形態において、安価な市販の材料であるクロロアセトニトリルが、式(II)の化合物またはその前駆体の製造のためのエステル化反応において用いられる。
上記エステル化反応は、極性溶媒中において、より好ましくは、水混和性極性溶媒中において、特に好ましくは、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトンもしくはメチルイソブチルケトン等のケトン(ketono)およびアセトニトリル、またはそれらの混合液からなる群から選ばれる溶媒中において行われる。
この種の反応では、特にDMFが、出発物質またはその塩の溶解度だけでなく収率の点においても、最良の結果をもたらすことが示されている。式(II)のシアノメチルエステル(cyanometester)またはその中間体の形成後、反応混合物に水を加えてもよく、対応するエステルは析出され、ろ過により分離される。
析出は、カラムクロマトグラフィー等のより複雑な精製方法を必要とせず、室温にて混合物を撹拌するだけで作用が可能であることから、形成された式(II)のシアノメチルエステルまたはその中間体を分離させる方法として特に好ましい。
本発明に係る更なる実施形態では、式(II)の化合物のグルタミン酸前駆体を、20℃〜120℃、好ましくは50℃〜80℃の温度にて、クロロアセトニトリルと反応させる。
本発明の別の実施形態では、グルタミン酸またはそのN置換誘導体のシアノメチルエステルを、ハロアルキル基またはカルボキシル基を有する複素環(heterocyclic rigs)を含む他の中間体と結合させることにより、式(II)の化合物を得る。
結合反応は、水または有機溶媒中において行われ、特に極性溶媒が、使用する全ての薬剤の溶解度だけでなく収率の点においても、最良の結果をもたらす。ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドおよび水は、0℃〜100℃、好ましくは50℃〜75℃の温度において、最も適する溶媒であることが示されている。
溶媒として水を用いた場合、pHが約1〜約6の範囲、好ましくは約2〜約5の範囲、特に好ましくは約4.0において、0℃〜60℃、好ましくは0℃〜25℃の温度にて、反応混合物から直接、式(II)の化合物が析出する。
上記の温度範囲において、良い収率を得るためには、0.5時間〜4.5時間、好ましくは1時間、反応を行えばよいことが分かっている。
本発明に係る更なる実施形態では、式(II)の化合物を、金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物または炭酸塩と反応させることにより、式(I)の化合物またはその塩を得る。
加水分解反応は、1当量〜3当量、特に2当量の金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物または炭酸塩の存在下で、水およびアルコールの混合液中で行われる。極性溶媒が、使用する全ての薬剤の溶解度だけでなく収率の点においても、最良の結果をもたらす。シアノメチル基の加水分解は、0℃〜100℃、好ましくは20℃〜25℃の温度にて行われる。
上記の時間範囲において、ほぼ完全な加水分解反応が得られ、これにより、式(I)の化合物またはその薬学的に有用な塩が、高い分析純度および光学純度かつ高い収率で得られることが分かっている。
式(I)の化合物の塩形態は、式(I)の化合物を水に懸濁させ、対応する金属水酸化物を用いてpHを約10に調整し、その後、アセトン等のケトンに添加し、析出させることにより得ることができる。
上述した特徴や後述する特徴は、記載通りの組み合わせだけではなく、発明の範囲から逸脱しない範囲において、他の組み合わせまたは単独で用いられ得る。
以下、実施例によって本発明をさらに例示する。これらの実施例は、本発明の範囲を制限するものではない。
〔実施例1〕
〔N−[4−(メチルアミノ)ベンゾイル]−L−グルタミン酸亜鉛塩からの、N−[4−(メチルアミノ)ベンゾイル]−L−グルタミン酸ジナトリウム塩の調製〕
磁気撹拌器を備える1Lの三角フラスコに、室温にて、500mlの水および50g(0.15mol)のN−[4−(メチルアミノ)ベンゾイル]−L−グルタミン酸亜鉛塩(純度85%)を加えた。0.2MのNaCOを用いて、混合物のpHを8.0に調整した。析出した酸化亜鉛をろ過により分離した。希HClを用いて、溶液のpHを6.2に調整した。減圧下で溶媒を蒸発させ、残留物を、真空下で50℃にて5時間〜6時間乾燥させた。その結果、赤い泡状の、36.1g(0.116mol)のN−[4−(メチルアミノ)ベンゾイル]−L−グルタミン酸ジナトリウム塩を90%の収率で得た。
〔実施例2〕
〔N−[4−(メチルアミノ)ベンゾイル]−L−グルタミン酸ジナトリウム塩からの、ジシアノメチルN−[4−(メチルアミノ)ベンゾイル]−L−グルタミン酸の調製〕
1Lのフラスコに、磁気撹拌器、温度計および凝縮器を備え付けた。当該フラスコに、室温にて、250mlのDMF、30g(0.096mol)のN−[4−(メチルアミノ)ベンゾイル]−L−グルタミン酸ジナトリウム塩および20ml(0.31mol)のクロロアセトニトリルを加えた。懸濁液を60℃にて4時間〜5時間撹拌した。溶液を室温まで冷却し、250mlの水を加えた。混合物を15分間〜20分間撹拌した結果、白い析出物が形成された。固形物をろ過により分離し、20mlの水で洗浄した。固形物を、真空下で50℃にて3時間乾燥させた。その結果、白い固形状の、27g(0.078mol)のジシアノメチルN−[4−(メチルアミノ)ベンゾイル]−L−グルタミン酸を、81%の収率で得た。H−NMRによれば、当該生成物は非常に混じりけがないものであった。
1H-NMR (DMSO) δ 2 07(m, 2H), 2.55(t, 2H), 2.70(d, 3H), 4.45(m, 1H), 4.91(s, 2H), 4.97 (s, 2H), 6.23(q, 1H), 6.53(d, 2H), 7.65(d, 2H), 8.43(d, 1H).
〔実施例3〕
〔ジシアノメチルN−[4[[(2,4−ジアミノ−6−プテリジニル)メチル]メチルアミノ]ベンゾイル]−L−グルタミン酸(メトトレキサートジシアノメチルエステル)の調製〕
1Lのフラスコに、磁気撹拌器、温度計および凝縮器を備え付けた。当該フラスコに、室温にて、143mlの水および10g(0.029mol)の2,4−ジアミノ−6−(ブロモメチル)プテリジン(pteredine)臭化水素酸塩を加えた。当該懸濁液に、室温にて、13g(0.037mol)のジシアノメチルN−[4−(メチルアミノ)ベンゾイル]−L−グルタミン酸を添加した。混合物のpHは2.40であった。混合物を58℃〜62℃まで熱し、その温度にて1時間撹拌した。反応の進行をTLC(EtOAc:MeOH、4:1)により追跡し、反応を完了した。混合物を室温まで冷却し、固形物をろ過により分離した。固形物の塊を15mlの水で洗浄し、真空下で50℃にて5時間〜6時間乾燥させた。その結果、黄色い固形状の、13.2g(0.029mol)のメトトレキサートジシアノメチルエステルを、87%の収率で得た。H−NMRによれば、当該生成物は非常に混じりけのないものであった。
1H-NMR (DMSO) δ 2 08(m, 2H), 2.55(t, 2H), 3.23(s, 3H), 4.46(m, 1H), 4.82(d, 2H), 4.94(s, 2H), 4.98 (s, 2H), 6.82(d, 2H), 7.35(m, 2H), 7.72(d, 2H), 8.30(s, 1H), 8.52(d, 2H), 8.64(s, 1H).
〔実施例3〕
〔メトトレキサートジシアノメチルエステルからの、N−[4[[(2,4−ジアミノ−6−プテリジニル)メチル]メチルアミノ]ベンゾイル]−L−グルタミン酸ジナトリウム塩の調製〕
1Lのフラスコに、磁気撹拌器、温度計および凝縮器を備え付けた。当該フラスコに、160mlのメタノール、80mlの水および1.75g(0.03mol)のKOHを加えた。溶液を、室温にて5分間〜10分間撹拌した。この溶液に、室温にて、10g(0.019mol)のメトトレキサートジシアノメチルエステルを加えた。溶液を室温にて20分間撹拌した。反応の進行をTLC(EtOAc:MeOH=4:1)にて追跡し、反応を完了した。減圧下にて溶液を濃縮した。希HClを用いて、溶液のpHを4.2に調整した結果、黄色い固形物が析出した。この粗メトトレキサートをろ過により分離し、水で洗浄した。濡れたままの塊を75mlの水に懸濁し、2NのNaOHを用いてpHを10に調整した。その結果、透明な溶液が得られた。この溶液に対し、2gの木炭を加え、5分間撹拌し、ろ過した。メトトレキサートジナトリウムを含むこの溶液を、室温にて、500mlのアセトンに撹拌しながら加えた。黄色がかった固形物が得られ、これをろ過により分離した。固形物を真空下で50℃にて8時間〜10時間乾燥させた。その結果、HPLCによる測定値で99.8%を超える純度を有するメトトレキサートジナトリウムが、8.3g(0.017mol、収率89%)得られた。
1H-NMR (D2O) δ 1.88(m, 1H), 1.98(m, 1H), 2.17(m, 2H), 2.89(s, 3H), 4.14(m, 1H), 4.37(s, 2H), 6.53(d, 2H), 7.46(d, 2H), 8.27(s, 1H).
であり、
はカルボニル基であり;
およびRは、同一であるかまたは異なっており、かつ、
(i)アミノ基によって任意に置換されていてもよい直鎖状または分岐鎖状の飽和または不飽和のC〜C20のヘテロアルキル基;
(ii)アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミン基、ニトロ基、チオール基、スルホキシ基およびスルホン基からなる群より選ばれる1種類以上(任意に置換されていてもよく、および/または、任意に更なる環を形成していてもよい)によって任意に置換されていてもよい芳香族または脂肪族のC〜C18の炭化水素環;および、
(iii)アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミン基、ニトロ基、チオール基、スルホキシ基およびスルホン基からなる群より選ばれる1種類以上(任意に置換されていてもよく、および/または、任意に更なる環を形成していてもよい)によって任意に置換されていてもよい芳香族または脂肪族のC〜C18の複素環;
から選ばれ;
およびRは一緒になって、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミン基、ニトロ基、チオール基、スルホキシ基およびスルホン基からなる群より選ばれる1種類以上(任意に置換されていてもよく、および/または、任意に更なる環を形成していてもよい)によって任意に置換されていてもよい芳香族または脂肪族のC〜C18の複素環を、形成していてもよい)
を有する、その構造内にグルタミン酸部分を有する葉酸拮抗薬またはその塩の、新規な製造方法であって、
下記の式(II)
(ここで、Rは式(I)と同様である)
の化合物を、溶媒中の酸または塩基と反応させる工程を包含し(compressing)、かつ、
式(II)の化合物は、グルタミン酸もしくはN置換グルタミン酸またはこれらの塩を、クロロアセトニトリルと反応させることにより得られる、方法に関する。
米国特許第4,136,101号には、メトトレキサートの合成における中間体であるN−(p−アミノベンゾイル)グルタミン酸亜鉛から、ジアルキル(p−メチルアミノベンゾイル)グルタミン酸を調製することに関して記載されている。この特許には、中間体の亜鉛塩の結晶性質により、他の金属塩よりも混じりけがない、と記載されている。例えば、N−(p−アミノベンゾイル)−L−グルタミン酸亜鉛の純度が約80%〜90%であるのに対し、対応するジナトリウム塩の純度は約55%〜70%である。この特許において、メタノール、エタノール、2−プロパノールおよび1−ブタノールのような低級アルコールが溶媒として用いられ、無水条件下で気体のHClを用いて処理されることにより、対応するエステルが得られる。これは良い手法のように思われるが、エステル部分の加水分解の際にグルタミン酸部分がラセミ化するおそれが依然として存在し、また、このプロセスは腐食性気体のHClと高価な無水アルコールとを併用するので大規模な合成には適さない。
この他にも、中間体としてのN−(p−アミノベンゾイル)−L−グルタミン酸またはその塩から直接メトトレキサートを調製することに関する特許および論文が存在するが、この場合、得られる粗メトトレキサートは純粋ではなく、何回も結晶化させる必要がある。これらのプロセスは収率を著しく低下させる(例えば、J. Am. Chem. Soc. 1949, 71, 1753によれば、収率は6%未満であり、米国特許第3,989,703号によれば、収率は7%である)。
化合物(I)の合成における中間体として用いられるグルタミン酸の金属塩は、純粋な形態で得ることはできない。例えば、メトトレキサートの合成の際、N−(p−アミノベンゾイル)−L−グルタミン酸亜鉛の純度が約80%〜90%であるのに対し、対応するジナトリウム塩の純度は約55%〜70%である。
N−(p−アミノベンゾイル)−L−グルタミン酸のシアノメチル(cynomethyl)エステルが、本発明における簡易な手順に従って調製および分離されたとき、当該中間体の純度は98%を超える(H−NMR)。メトトレキサートの場合、純粋な中間体との結合反応は、純粋な式(II)の化合物を高収率でもたらす。
本発明の一実施形態において、グルタミン酸部分を有する葉酸拮抗薬の前駆体は、極性溶媒中でクロロアセトニトリルと反応するジシアノメチルエステルとして保護され、その後、他の適切な中間体と結合して式(II)の化合物のような保護された葉酸拮抗薬を生成する。
好ましくは、RおよびRは一緒になってフェニル環を形成しており、フェニル環は、アルキル基またはヘテロ原子を含むアルキル基によって置換されており、アルキル基は、プリンまたはピリミジンのような構造を含む二環または複素環の芳香族環系によってさらに置換されている。
上記エステル化反応は、極性溶媒中において、より好ましくは、水混和性極性溶媒中において、特に好ましくは、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトンメチルイソブチルケトンおよびアセトニトリル、またはそれらの混合液からなる群から選ばれる溶媒中において行われる。
この種の反応では、特にDMFが、出発物質またはその塩の溶解度だけでなく収率の点においても、最良の結果をもたらすことが示されている。式(II)のシアノメチルエステルまたはその中間体の形成後、反応混合物に水を加えてもよく、対応するエステルは析出され、ろ過により分離される。
〔実施例2〕
〔N−[4−(メチルアミノ)ベンゾイル]−L−グルタミン酸ジナトリウム塩からの、ジシアノメチルN−[4−(メチルアミノ)ベンゾイル]−L−グルタミン酸の調製〕
1Lのフラスコに、磁気撹拌器、温度計および凝縮器を備え付けた。当該フラスコに、室温にて、250mlのDMF、30g(0.096mol)のN−[4−(メチルアミノ)ベンゾイル]−L−グルタミン酸ジナトリウム塩および20ml(0.31mol)のクロロアセトニトリルを加えた。懸濁液を60℃にて4時間〜5時間撹拌した。溶液を室温まで冷却し、250mlの水を加えた。混合物を15分間〜20分間撹拌した結果、白い析出物が形成された。固形物をろ過により分離し、20mlの水で洗浄した。固形物を、真空下で50℃にて3時間乾燥させた。その結果、白い固形状の、27g(0.078mol)のジシアノメチルN−[4−(メチルアミノ)ベンゾイル]−L−グルタミン酸を、81%の収率で得た。H−NMRによれば、当該生成物は非常に混じりけがないものであった。
1H-NMR (DMSO) δ 2.07(m, 2H), 2.55(t, 2H), 2.70(d, 3H), 4.45(m, 1H), 4.91(s, 2H), 4.97 (s, 2H), 6.23(q, 1H), 6.53(d, 2H), 7.65(d, 2H), 8.43(d, 1H).
〔実施例3〕
〔ジシアノメチルN−[4[[(2,4−ジアミノ−6−プテリジニル)メチル]メチルアミノ]ベンゾイル]−L−グルタミン酸(メトトレキサートジシアノメチルエステル)の調製〕
1Lのフラスコに、磁気撹拌器、温度計および凝縮器を備え付けた。当該フラスコに、室温にて、143mlの水および10g(0.029mol)の2,4−ジアミノ−6−(ブロモメチル)プテリジン(pteredine)臭化水素酸塩を加えた。当該懸濁液に、室温にて、13g(0.037mol)のジシアノメチルN−[4−(メチルアミノ)ベンゾイル]−L−グルタミン酸を添加した。混合物のpHは2.40であった。混合物を58℃〜62℃まで熱し、その温度にて1時間撹拌した。反応の進行をTLC(EtOAc:MeOH、4:1)により追跡し、反応を完了した。混合物を室温まで冷却し、固形物をろ過により分離した。固形物の塊を15mlの水で洗浄し、真空下で50℃にて5時間〜6時間乾燥させた。その結果、黄色い固形状の、13.2g(0.029mol)のメトトレキサートジシアノメチルエステルを、87%の収率で得た。H−NMRによれば、当該生成物は非常に混じりけのないものであった。
1H-NMR (DMSO) δ 2.08(m, 2H), 2.55(t, 2H), 3.23(s, 3H), 4.46(m, 1H), 4.82(d, 2H), 4.94(s, 2H), 4.98 (s, 2H), 6.82(d, 2H), 7.35(m, 2H), 7.72(d, 2H), 8.30(s, 1H), 8.52(d, 2H), 8.64(s, 1H).
〔実施例
〔メトトレキサートジシアノメチルエステルからの、N−[4[[(2,4−ジアミノ−6−プテリジニル)メチル]メチルアミノ]ベンゾイル]−L−グルタミン酸ジナトリウム塩の調製〕
1Lのフラスコに、磁気撹拌器、温度計および凝縮器を備え付けた。当該フラスコに、160mlのメタノール、80mlの水および1.75g(0.03mol)のKOHを加えた。溶液を、室温にて5分間〜10分間撹拌した。この溶液に、室温にて、10g(0.019mol)のメトトレキサートジシアノメチルエステルを加えた。溶液を室温にて20分間撹拌した。反応の進行をTLC(EtOAc:MeOH=4:1)にて追跡し、反応を完了した。減圧下にて溶液を濃縮した。希HClを用いて、溶液のpHを4.2に調整した結果、黄色い固形物が析出した。この粗メトトレキサートをろ過により分離し、水で洗浄した。濡れたままの塊を75mlの水に懸濁し、2NのNaOHを用いてpHを10に調整した。その結果、透明な溶液が得られた。この溶液に対し、2gの木炭を加え、5分間撹拌し、ろ過した。メトトレキサートジナトリウムを含むこの溶液を、室温にて、500mlのアセトンに撹拌しながら加えた。黄色がかった固形物が得られ、これをろ過により分離した。固形物を真空下で50℃にて8時間〜10時間乾燥させた。その結果、HPLCによる測定値で99.8%を超える純度を有するメトトレキサートジナトリウムが、8.3g(0.017mol、収率89%)得られた。
1H-NMR (D2O) δ 1.88(m, 1H), 1.98(m, 1H), 2.17(m, 2H), 2.89(s, 3H), 4.14(m, 1H), 4.37(s, 2H), 6.53(d, 2H), 7.46(d, 2H), 8.27(s, 1H).

Claims (19)

  1. 一般式(I):
    Figure 2014503510
    (ここで、
    Mは、Na、K、1/2Ca++または1/2Mg++からなる群から選ばれる、一価または二価のカチオンであり;
    Rは、
    Figure 2014503510
    であり、
    はカルボニル基であり;
    およびRは、同一であるかまたは異なっており、かつ、
    (i)アミノ基によって任意に置換されていてもよい直鎖状または分岐鎖状の飽和または不飽和のC〜C20のヘテロアルキル基;
    (ii)アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミン基、ニトロ基、チオール基、スルホキシ基およびスルホン基からなる群より選ばれる1種類以上(任意に置換されていてもよく、および/または、任意に更なる環を形成していてもよい)によって任意に置換されていてもよい芳香族または脂肪族のC〜C18の炭化水素環;および、
    (iii)アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミン基、ニトロ基、チオール基、スルホキシ基およびスルホン基からなる群より選ばれる1種類以上(任意に置換されていてもよく、および/または、任意に更なる環を形成していてもよい)によって任意に置換されていてもよい芳香族または脂肪族のC〜C18の複素環;
    から選ばれ;
    およびRは一緒になって、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミン基、ニトロ基、チオール基、スルホキシ基およびスルホン基からなる群より選ばれる1種類以上(任意に置換されていてもよく、および/または、任意に更なる環を形成していてもよい)によって任意に置換されていてもよい芳香族または脂肪族のC〜C18の複素環を形成していてもよい)
    を有する、その構造内にグルタミン酸部分を有する葉酸拮抗薬またはその塩の、新規な製造方法であって、
    下記の式(II)
    Figure 2014503510
    (ここで、Rは式(I)と同様である)
    の化合物を、溶媒中の酸または塩基と反応させる工程を包含し(compresing)、かつ、
    式(II)の化合物は、グルタミン酸もしくはN置換グルタミン酸またはこれらの塩を、クロロアセトニトリル(chlorocetonitrile)と反応させることにより得られる、方法。
  2. およびRが一緒になって、フェニル環またはチオフェン環を形成しており、フェニル環またはチオフェン環は、アルキル基またはヘテロ原子を含むアルキル基によって置換されていてもよく、アルキル基は、プリンまたはピリミジンのような構造を含む二環系または複素環系によってさらに置換されていてもよい、請求項1に記載の方法。
  3. がカルボニルである、請求項1または2に記載の方法。
  4. 式(I)の化合物が、抗葉酸活性を示し、様々な種類の癌の処置に用いられる化合物である、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 式(I)の化合物が、メトトレキサート、ペメトレキセド、プララトレキサートおよびラルチトレキセドからなる群から選ばれる、請求項4に記載の方法。
  6. 式(I)の化合物が、メトトレキサートおよびペメトレキセドからなる群から選ばれる、請求項5に記載の方法。
  7. 保護基がエステルである、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 上記エステルがシアノメチルエステルである、請求項7に記載の方法。
  9. グルタミン酸の金属塩またはそのN置換誘導体を出発物質として、極性溶媒中でクロロアセトニトリルと反応させることにより、式(II)の化合物もしくはそのグルタミン酸部分を有する中間体のシアノメチルエステルが容易に調製される、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
  10. エステル化反応が、極性溶媒中において、より好ましくは水混和性極性溶媒中において行われる、請求項9に記載の方法。
  11. 溶媒が、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトンもしくはメチルイソブチルケトン等のケトン(ketono)およびアセトニトリル、またはそれらの混合液からなる群から選ばれる、請求項10に記載の方法。
  12. グルタミン酸またはそのN置換誘導体のシアノメチルエステルを、ハロアルキル基またはカルボキシル基を有する複素環(heterocyclic rigs)を含む他の中間体と結合させることにより、式(II)の化合物を得る、請求項1から11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 式(II)の化合物を産出する結合反応が、水中、または、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等の有機溶媒中において行われる、請求項12に記載の方法。
  14. 上記結合反応が、0℃〜100℃、好ましくは50℃〜75℃の温度において行われる、請求項13に記載の方法。
  15. 式(II)の化合物を、金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物または炭酸塩と反応させることにより、式(I)の化合物またはその塩を得る、請求項1から14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 加水分解反応が、1当量〜3当量、特に2当量の金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物または炭酸塩の存在下で、水およびアルコールの混合液中で行われる、請求項15に記載の方法。
  17. 水とC〜Cのアルコールとの混合液を溶媒として用いる場合に最良の結果が得られる、請求項16に記載の方法。
  18. シアノメチル基の加水分解が、0℃〜100℃、好ましくは20℃〜25℃の温度にて行われる、請求項17に記載の方法。
  19. 式(I)の化合物を水に懸濁し、対応する金属水酸化物を用いてpHを約10に調整し、その後アセトン等のケトンに添加することにより、塩の形態の式(I)の化合物を析出させて取得する、請求項1から18のいずれか1項に記載の方法。
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