JP2014501514A - チリダニアレルギーの治療のための低アレルゲン性ポリペプチド - Google Patents

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Abstract

本発明は、配列番号9または7に示すアミノ酸配列を含むポリペプチドに関する。本発明はさらに、該ポリペプチドをコードする核酸、医薬組成物、およびワクチンに関する。

Description

本発明はIgE媒介性アレルギーの免疫療法の分野に関し、特にチリダニ(HDM)アレルギーの免疫療法に関する。より具体的には、本発明はHDMアレルギーに対する新規な組換え低アレルゲン性ワクチンの設計に関する。
チリダニ(HDM)は、鼻炎、アトピー性皮膚炎、および喘息などのアレルギー性疾患の発症に関連する最も重要なリスク要因の1つであり(1,2)、世界中で50%を超えるアレルギー患者がHDMアレルギーに罹患している(3)。
これまでに23種の異なるタンパク質がHDMアレルゲンとして確認および同定されている(4,5)。ヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides pteronyssinus)由来のグループ1アレルゲンおよびグループ2アレルゲンは、IgE反応頻度が80%を超える臨床的に最も重要なHDMアレルゲンであり(6〜9)、ダニおよびダニの糞中に高濃度に含まれている(10,11)。
アレルゲン特異的免疫療法(SIT)は、長時間効果が持続する、原因アレルゲンのみを標的とした疾患修飾療法である(12〜16)。SITは、疾患誘発アレルゲンの投与量を徐々に増加させることに基づく療法である。現在、SITは天然アレルゲン抽出物を用いて行われている。しかしながら、最近のいくつかの研究では、花粉、動物のフケ、およびチリダニ由来の低品質な天然アレルゲン抽出物によって、SITの臨床的有効性が制限されている可能性が明らかになっている(17〜19)。さらに、SITはアレルギー患者に重篤な副作用を誘導することがあるため、幅広い適用、特にチリダニアレルギーへの適用が制限されている。
SITの安全性および有効性を向上させるため、組換え低アレルゲン性誘導体を設計する様々な努力がなされてきた。その結果、グループ2ダニアレルゲンの低アレルゲン性誘導体がいくつか開発されており、免疫療法に適していることが示されている(20〜26)。これに対して、グループ1ダニアレルゲンの低アレルゲン性誘導体はわずかに存在するのみであり、その特性も明らかにされていない(27,28)。
低アレルゲン性誘導体を用いた治療戦略の大部分は、Der p 1アレルギーまたはDer p 2アレルギーのいずれかしか治療することができないが、Der p 1およびDer p 2の両方のアレルゲンに反応するHDMアレルギー患者は50%を超えている(29)。ハイブリッド分子は1分子中にすべてのT細胞エピトープが含まれているという利点を有するが、これまでの研究において、ハイブリッド分子はこの分子を構成するより小さな個々の分子と比較してより強力かつより迅速なIgG応答を誘導することが示されている(30,31)。
国際公開第2009/118642(A2)号パンフレットには、アレルゲンであるDer p 1およびDer p 2のフラグメントから構成された低アレルゲン性ハイブリッドタンパク質が記載されている。同様の記載はAsturiasら(2009), Clinical & Experimental Allegry 39, 1088-1098によっても開示されている。しかしながら、Asturiasにより記載された誘導体の1つであるQM1は、天然アレルゲンとほぼ同じIgE反応性を示した。Asturiasにより記載された第2の誘導体であるQM2はIgE反応性が低減されているが、この誘導体を用いた免疫化によって、アレルゲンDer p 1に特異的なIgG抗体が誘導されたことは示されていない。さらに、抗QM2 IgG抗体による、Der p 1とDer p 2との混合物とチリダニアレルギー患者IgEとの結合に対する平均阻害率は20%未満であった。
Bussieresら(2010), International archives of allergy and immunology 153/2, 141-151には、ヤケヒョウヒダニ由来のアレルゲンDer p 1およびDer p 2を構築する組換え融合タンパク質に関する研究が記載されている。これらの誘導体は、Der p 1およびDer p 2が有するアレルゲン活性がまったく低減されていないか、あるいはDer p 1およびDer p 2が有するアレルゲン活性がせいぜい10分の1程度低減したのみであった。また、これら誘導体を用いた免疫化によって、アレルギー患者IgEの結合を阻害するアレルゲン特異的IgGが誘導されるか否かについては調査されていない。
Chenら(2008), Molecular Immunology Volume 45, Issue 9, 2486-2498には、遺伝子操作によってDer p 2のアレルゲン性を低減した研究が記載されている。この誘導体は、Der p 1を含まずDer p 2のみを含むため、Der p 1アレルギー患者の治療に用いることはできない。
本願発明者らは、ハイブリッド技術を用いてHDMアレルギー免疫療法用の低アレルゲン性混合ワクチンを構築した。構築された2種のモザイクタンパク質はそれぞれ、Der p 1由来フラグメントとDer p 2由来フラグメントとからなる。一方の構築物は、2種の野生型アレルゲンが元来有するアミノ酸配列を含むものであった(Der p 2/1C、本明細書においてDp 2/1Cとも呼ぶ)。他方の構築物は、システイン残基がセリン残基で置換されたものであった(Der p 2/1S、本明細書においてDp 2/1Sとも呼ぶ)。これら2種のモザイクタンパク質は、IgE反応性およびアレルゲン活性がほとんど完全に欠失していることを特徴とする点で、Asturiasにより記載されたQM1やBussieresにより記載された誘導体とは異なるものである。これら2種の誘導体(すなわち、Der p 2/1CおよびDer p 2/1S)はいずれも、Der p 1配列要素をすべて含む点でChenにより記載された誘導体とは異なるものである。これら2種の誘導体(すなわち、Der p 2/1C、Der p 2/1S)それぞれによって誘導されたIgG抗体は、2種のアレルゲンDer p 1またはDer p 2とアレルギー患者IgEとの結合を阻害したが(表1)、このような阻害作用はAsturiasによって作製されたQM2により誘導されたIgGでは示されていない。
予想外にも、システイン残基がセリン残基に置換された点のみにおいて異なるDer p 2/1Sによって誘導されたIgG抗体は、Der p 1とアレルギー患者IgEとの結合を、Der p 2/1Cを用いた免疫化により誘導されたIgG抗体の2倍を超える程度で阻害した(実施例6および表1のデータを参照)。したがって、本発明は、Der p 2/1Sのアミノ酸配列を含むポリペプチド、またはDer p 2/1Sのアミノ酸配列と実質的に同じアミノ酸配列を含むポリペプチドに特に関する。
本発明の第1の態様は、配列番号9または7に示すアミノ酸配列を有するポリペプチドである。
本発明の別の態様は、本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドである。
本発明のさらなる別の態様は、本発明のポリヌクレオチドを含むベクターまたはプラスミドである。
本発明のさらなる別の態様は、本発明のポリペプチド、本発明のポリヌクレオチド、または本発明のベクターもしくはプラスミドと、薬学的に許容される希釈剤または賦形剤とを含む医薬組成物である。
本発明のさらなる別の態様は、アレルギー、好ましくはチリダニアレルギーの予防および/または治療のための本発明のポリペプチドの使用である。また、本発明は、アレルギー、好ましくはチリダニアレルギーの予防用および/または治療用薬剤の製造のための本発明のポリペプチドの使用にも関する。
本発明のさらなる別の態様は、アレルギー性疾患の治療および/または予防が必要な個体に治療有効量の本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドを投与することを含む、アレルギー性疾患の治療および/または予防方法である。本発明のさらなる別の態様は、アレルギー性疾患の治療および/または予防が必要な個体に治療有効量の本発明の医薬組成物またはワクチンを投与することを含む、アレルギー性疾患の治療および/または予防方法である。
Der p 2/1モザイクタンパク質をどのように構築したのかを示す図である。アミノ酸配列(aa)1〜84、aa 85〜143、およびaa 144〜222(1.1、1.2、および1.3)を含むDer p 1由来の3つのフラグメントと、aa 1〜53およびaa 54〜129(2.1および2.2)を含むDer p 2由来の2つのフラグメントとを、1.3、2.2、1.2、2.1、1.1の順序で再構築した。Dp 2/1Cは、Der p 1およびDer p 2元来のアミノ酸配列を含み、このアミノ酸配列は12個のシステイン残基(破線)を有する。Dp 2/1Sについては、システイン残基をセリン残基で置換した。 コドンを最適化したDNA配列であるDer p 2/1C(B)およびDer p 2/1S(C)のアミノ酸配列を示す。 Der p 2/1Cモザイクタンパク質およびDer p 2/1Sモザイクタンパク質を発現させたもの(レーン1)ならびにこれらを精製したもの(レーン2)を含むクーマシー染色SDS−PAGEゲルを示す(A)。また、精製したDer p 2/1CおよびDer p 2/1Sを還元条件下(レーンr)および非還元条件下(レーンnr)で分離したもの、ならびに分子マーカー(レーンM)を含むクーマシー染色SDS−PAGEゲルを示す(B)。 nDer p 1モザイクタンパク質、rDer p 2モザイクタンパク質、およびDp 2/1モザイクタンパク質の遠紫外線CDスペクトルを示す。これらタンパク質の遠紫外線CD分析の結果は、所定の波長(x軸)における平均残基楕円率(y軸)で表す。 nDer p 1、rDer p 2、およびモザイクタンパク質Dp 2/1のIgE反応性を示す。nDer p 1、rDer p 2、2種のDp 2/1モザイクタンパク質、およびBSAをドットブロットし、21名のHDMアレルギー患者(患者1〜21)の血清、非アレルギー者の血清(NC)、および血清を含まない緩衝液(BC)について上記のタンパク質に対するIgE反応性を試験した。結合したIgEは、125I標識抗ヒトIgE抗体によって検出し、オートラジオグラフィーで可視化した。 Der p 1、Der p 2、およびモザイクタンパク質Der p 2/1のアレルゲン活性を示す。8名のダニアレルギー患者から得られた好塩基球を、様々な濃度のnDer p 1、rDer p 2、Der p 2/1C、およびDer p 2/1Sで刺激した(x軸)。CD203cの発現はFACS分析によって測定し、刺激指数(SI)(y軸)として示した。 Der p 1、Der p 2、およびモザイクタンパク質Dp 2/1でウサギを免疫化することにより誘導されたIgG抗体の応答を示す。nDer p 1、rDer p 2、Der p 2/1C、およびDer p 2/1Sで免疫化する前(図中:前)および免疫化後(図中:免疫化後)にウサギから血清を得て、ドットブロットしたnDer p 1、rDer p 2、モザイクタンパク質Der p 2/1、またはBSAに対するIgG反応性を試験した。結合したIgG抗体は、125I標識ロバ抗ウサギIgG抗体で検出した。
表1は、ウサギ抗Der p 1抗血清、ウサギ抗Der p 2抗血清、またはウサギ抗Der p 2/1抗血清による、nDer p 1またはrDer p 2とアレルギー患者のIgEとの結合阻害を示す。結果はIgE結合阻害率(%)で示す。
本発明のポリペプチド
本発明のポリペプチドは、配列番号9に示すアミノ酸配列を含むか、または配列番号9に示すアミノ酸配列と実質的に同じアミノ酸配列を含む。「実質的に同じ」とは、配列番号9において1〜5個のアミノ酸が置換されているが、実質的に同じ生物学的活性を有する変異体を指す。
本発明のポリペプチドは、必ずしも上記アレルゲン由来のアミノ酸配列のみからなる必要はない。フラグメント間(Der p 1またはDer p 2由来の連続したアミノ酸配列のフラグメント)に外来配列(例えばスペーサー配列)を挿入することが可能である。また、本発明のポリペプチドは、宿主細胞において発現させたポリペプチドの精製を容易にするタグ配列を含んでいてもよい。本明細書において「タグ」とは、提供される上記のポリペプチドの検出または精製に用いることができる特徴的なアミノ酸配列を指し、タグ配列は本発明の組成物の本質的な機能に寄与することはない。タグ配列としては、FLAGタグ、ヘマグルチニン(HA)タグ、mycタグ、およびポリヒスチジンタグが挙げられるが、これらに限定されない。他のタグも当業者には公知である。タグとしては、Ni2+キレートクロマトグラフィーによる精製を可能とするヘキサヒスチジンタグが好ましい。さらに、宿主細胞において発現させた本発明のポリペプチドの1位のアミノ酸に外来メチオニン残基が含まれていてもよい。このようなメチオニン残基は、ポリペプチドのN末端部分が内部アレルゲンフラグメントまたはC末端アレルゲンフラグメントである場合に存在することが多い。さらに、提供される上記のポリペプチドにおいて、ポリペプチドの本質的な活性に寄与しないN末端アミノ酸、C末端アミノ酸、または中間アミノ酸が欠失していてもよい。
本発明の低アレルゲン性ポリペプチドは、N末端からC末端の方向に記載された以下の構造(I)〜(VIII):
(I)Met−X−tag、
(II)Met−X、
(III)X−tag、
(IV)Met−tag−X、
(V)tag−X、
(VI)tag−X−tag、
(VII)X、および
(VIII)Met−tag−X−tag
(式中、MetはN末端メチオニン残基、Xは配列番号9に示すアミノ酸配列、tagはペプチドタグ配列(例えば(His))である)
のいずれか1つを含むか、またはこれらの構造のいずれか1つからなっていてもよい。
上記タグ配列は、通常5〜15アミノ酸長である。
本発明のポリペプチドは、配列番号7および9からなる群から選択されるアミノ酸配列からなっていてもよい。
IgE反応性の測定
本発明のポリペプチドは、Der p 1および/またはDer p 2よりもIgE反応性が低減されていることが好ましい。広義において「IgE反応性」とは、物質がIgE抗体と結合する能力を意味する。より具体的には、本明細書において「IgE反応性」は、本発明のポリペプチドのフラグメントが由来するアレルゲンの1つ以上に対してアレルギーを有する個体から得られたIgE抗体に本発明のポリペプチドが結合する能力を指す。
IgE反応性は、(1)Der p 1およびDer p 2の1つ以上に対してアレルギーを有する個体の血清IgEと、(2)本発明のポリペプチドとの結合の程度を求めることにより測定してもよい。この測定は参考文献(26)に記載された方法によって行ってもよい。
あるいは、Der p 1およびDer p 2の1つ以上に対してアレルギーを有する個体から単離したヒト好塩基球におけるCD203cの発現を分析することにより、IgE反応性およびアレルゲン活性を求めてもよい。実施例4および参考文献(32)を参照されたい。
T細胞反応性の測定
本発明のポリペプチドはT細胞反応性を有することが好ましい。本明細書において「T細胞反応性」は、物質がT細胞レセプターに特異的に結合する能力を指す。より具体的には、「T細胞反応性」は、本発明のポリペプチドがT細胞の増殖を誘導する能力を意味する。
本発明のポリペプチドのT細胞反応性は、(1)本発明のポリペプチドのフラグメントが由来するアレルゲンの1つ以上に対してアレルギーを有する個体から単離した末梢血単核球(PBMC)を提供し、(2)PBMCに含まれるT細胞の増殖の程度を求めることにより測定することができる。Ballら(2009),Allegry 64:569-80を参照されたい。
防御IgG応答の誘導
本発明のポリペプチドは、本発明のポリペプチドのフラグメントが由来するアレルゲンの1つ以上に対してIgG応答を誘導する能力を有することが好ましい。IgG応答は、(1)非ヒト哺乳類(例えば、マウス、ラット、またはウサギ)を本発明のポリペプチドで免疫化し、(2)本発明のポリペプチドのフラグメントが由来するアレルゲンの1つ以上に特異的なIgG抗体の非ヒト哺乳類における産生量を測定することにより求めてもよい。測定されるIgG抗体はIgG1抗体であることが好ましい。工程(2)はELISAアッセイを用いて行うことが好ましい。実施例5を参照されたい。
本発明のポリペプチドは、防御性IgG応答を誘導する能力を有することが好ましい。防御性IgG応答は、(1)本発明のポリペプチドを用いて非ヒト哺乳類(例えば、マウス、ラット、またはウサギ)を免疫化することにより得られたIgG抗体を含む組成物を提供し、(2)本発明のポリペプチドのフラグメントが由来するアレルゲンの1つ以上に対してアレルギーを有する個体から得られたIgE抗体を含む組成物を提供し、(3)上記IgG抗体含有組成物が上記アレルゲンの1つ以上と上記IgE抗体との結合を阻害することができるか否か、および/またはその阻害の程度を測定することにより求めてもよい。
上記の測定はELISAアッセイを用いて行うことが好ましい。例えば、本発明のポリペプチドのフラグメントが由来する野生型アレルゲンをELISAプレートに固相化してもよい。次いで、前処理したELISAプレートと上記IgG抗体含有組成物とを接触させ、IgG抗体を固相化アレルゲンに結合させてもよい。洗浄後、上記IgE抗体含有組成物をELISAプレートに接触させる。洗浄後、IgE抗体量を求める。実施例6を参照されたい。
本発明のさらなる態様
本発明はさらに、本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに関する。遺伝コードの縮重のため、単一のポリペプチドが多数の異なるポリヌクレオチド分子によってコードされうる。本発明のポリヌクレオチドは、宿主細胞における発現によりポリペプチドを得るための発現構築物であることが好ましい。この発現構築物は当該技術分野で一般に知られている構成成分をさらに含んでもよく、このような構成成分として、プロモーター配列、抗生物質耐性因子をコードする遺伝子、複製起点などが挙げられる。本発明のポリヌクレオチドは配列番号10に示す核酸配列を含むことが好ましい。本発明のポリヌクレオチドは配列番号8に示す核酸配列を含むことがより好ましい。
本発明はさらに、本発明のポリヌクレオチドでトランスフェクトまたは形質転換した細胞に関する。好適な細胞としては、真核細胞および原核細胞が挙げられる。真核細胞のトランスフェクションは当該技術分野において公知の方法により行ってもよく、このような方法としては、リン酸カルシウムによるトランスフェクション、エレクトロポレーション、リポフェクションなどが挙げられる。
本発明はさらに、本発明のポリペプチド、ポリヌクレオチド、または細胞を含む医薬組成物またはワクチンに関する。本発明の医薬組成物は、緩衝剤や塩類溶液などの薬学的に許容される担体または希釈剤の1以上をさらに含んでいてもよい。本発明の医薬組成物はワクチン組成物であることが好ましい。特定の実施形態においては、本発明の医薬組成物は水酸化アルミニウムなどのアジュバントをさらに含んでいてもよい。
本発明はまた、本発明のポリペプチドの調製方法に関する。本発明の調製方法は、本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを提供すること、該ポリヌクレオチドを宿主細胞に導入すること、得られた宿主細胞を本発明のハイブリッドポリペプチドの発現条件下において培養すること、および宿主細胞から発現産物を回収することを含む。本発明のポリヌクレオチドは当該技術分野で公知の方法により調製してもよい。本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドをPCR技術を使用して調製することが好ましい。
本発明はさらに、アレルギー性疾患、好ましくはチリダニアレルギーの治療用および/または予防用薬剤を調製するための、本明細書に記載のポリペプチド、ポリヌクレオチド、または細胞の使用に関する。このような薬剤は、I型アレルギーに対するDNAベースワクチン接種に直接用いることができるワクチンをコードするポリヌクレオチドから構成されていてもよい。免疫療法において現在日常的に用いられているような、I型アレルギー性疾患を治療するための経口製剤、舌下製剤、または非経口製剤を調製するために、本発明の組換えポリペプチドまたは合成ポリペプチドを使用してもよい。このような製剤としては、舌下免疫療法用製剤、および注射免疫療法用のアジュバント結合ハイブリッドポリペプチドが挙げられる。可能な適用としては、細胞をベースとした免疫療法なども挙げられ、この療法に用いられる細胞は、例えば樹状細胞または他の抗原提示細胞であってもよい。これらの細胞はインビボにおいて形質転換されて抗原を発現する。好適なベクターで形質転換したオルソロガスな細胞を用いることが好ましい。
適用の一態様は、アジュバント結合ポリペプチドの皮下注射であってもよい。別の可能性として、本発明のポリペプチドを経口投与または経鼻投与して、該ポリペプチドの構成成分に対する免疫寛容またはアネルギーを誘導することができる。上述した用途に適用可能な製剤はすべて、当業者に公知の基準(アジュバントの用量および用法)に従って調製することができる。
本発明はさらに、ワクチン予防接種または寛容誘導に用いる薬剤を調製するための、本明細書に記載のポリペプチド、ポリペプチド、または細胞の使用に関する。ハイブリッドポリペプチドの予防的投与とは、個体、好ましくはI型アレルギーに罹患したことのない子供にハイブリッドポリペプチドを投与し、このハイブリッドワクチンの構成成分に対する免疫寛容、アネルギー、もしくは不応答状態、または防御免疫を誘導することを意味する。このような状態への誘導は、確定診断されたアレルギー性疾患の治療を目的とした様々なプロトコルによって達成してもよい。この予防的な治療は、本明細書に記載のポリペプチドまたはポリヌクレオチドを用いて行ってもよい。
さらなる別の実施形態において、本発明は、試料中のアレルゲン性タンパク質に対する抗体を検出するための、本明細書に記載のポリペプチドの使用に関する。この抗体は、IgM抗体、IgE抗体、IgG抗体、またはIgA抗体であってもよい。抗体の濃度は体液から得られた試料を用いて測定してもよい。試料は動物由来またはヒト由来であってもよい。このような試験は、固相に固定化されたポリペプチドまたは液相に存在するポリペプチドに基づいて行ってもよい。このような試験として、ELISA、ウエスタンブロッティング、固相化ポリペプチドを試料中の特異的抗体に結合させる他の試験などが挙げられる。あるいは、抗体を含有する液体にポリペプチドを直接加え、例えば競合免疫アッセイなどにおいて特異的抗体を吸着させてもよい。
本発明のポリペプチドは、T細胞増殖試験などの細胞試験に使用してもよい。
以下の実施例により本発明をさらに説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されない。
実施例1:Der p 2/1モザイクタンパク質の構築
Der p 2/1モザイクタンパク質を構築するため、Der p 1由来の3つのフラグメント(1.1 aa 1〜84;1.2 aa 85〜143;1.3 aa 144〜222)と、Der p 2由来の2つのフラグメント(2.1 aa 1〜53;2.2 aa 54〜129)とを、1.3、2.2、1.2、2.1、1.1の順序で再構築した(図1A)。2種のDer p 2/1モザイクタンパク質をそれぞれコードする2種の合成遺伝子は、C末端にヘキサヒスチジンタグを付加し、かつ大腸菌(ATG biosynthetics、ドイツ、メルツハウゼン)における発現のためにコドンを最適化して合成した。一方の遺伝子は、Der p 1およびDer p 2元来のアミノ酸配列をコードするDNAを含み、この配列は12個のシステイン残基を有していた(Dp 2/1C)(図1B)。他方の遺伝子は、システイン残基をセリン残基で置換した(Dp 2/1S)(図1C)。これらの合成遺伝子を発現ベクターpET17bのマルチクローニング部位のNdeI/EcoRIフラグメントにクローン化し、DNA配列をシークエンシング(ATG biosynthetics)により決定した。
実施例2:Der p 2/1モザイクタンパク質の発現および精製
Der p 2/1構築物を含有する発現ベクターを大腸菌株BL21(DE3)に導入して形質転換させた。培養液250ml中において、OD600=0.8、37℃、4時間の条件下で0.5mMイソプロピル−β−チオガラクトピラノシド(IPTG)で誘導することによりタンパク質を発現させ、4℃下で4000×g、15分間遠心分離を行い、細胞を採取した。250mlの培養液から得られた細菌ペレットを、25mMイミダゾールおよび0.1%(v/v)トリトンX−100を含む溶液(pH7.4)10ml中に再懸濁した。凍結/融解サイクル(−70℃/+50℃)を3回繰り返して細胞を溶解し、DNaseI 1μgとともに室温で10分間インキュベーションすることによりDNAを分解し、細胞残渣を遠心分離(4℃、10,000×g、30分間)にて除去した。6M塩酸グアニジン、100mM NaHPO、10mM Tris−Cl、pH8において室温で4時間可溶化した封入体画分のペレットからDp 2/1Cモザイクタンパク質およびDp 2/1Sモザイクタンパク質を得た。不溶性残渣を遠心分離(4℃、10,000×g、15分間)にて除去し、変性条件下で2種のモザイクタンパク質をNi−NTA樹脂アフィニティーカラム(キアゲン、ドイツ、ヒルデン)で精製した。
上記2種の組換えタンパク質を90%を超える純度で含有する複数の画分を、10mM NaHPO(pH4.7)に対して透析し、タンパク質の終濃度をBCAタンパク質アッセイキット(ノバジェン、メルク、ドイツ、ダルムシュタット)で測定した。
実施例3:Der p 2/1モザイクタンパク質の特性解析
純度および分子質量を図2Aに示すSDS−PAGEによって調整した。2種のモザイクタンパク質のいずれにおいても、約37kDaにはっきりとしたバンドが認められた。これらのモザイクタンパク質の重合挙動に関する情報を得るために、還元条件下および非還元条件下でSDS−PAGEを行った(図2Bに示す)。還元条件下においては、β−メルカプトエタノールを含有する試料緩衝液を使用し、試料を95℃で5分間煮沸した。非還元条件下においては、β−メルカプトエタノールを含有しない試料緩衝液を使用した。還元条件下では、2種のDer p 2/1モザイクタンパク質は単量体タンパク質として出現した(図2B、レーンr)。これに対して、非還元条件では2種のDer p 2/1モザイクタンパク質は凝集体を形成したが、Der p 2/1SよりもDer p 2/1Cにおいてより多くの凝集体の形成が見られた(図2B、レーンnr)。
タンパク質のフォールディングを分析するため、10mM NaHPO(pH4.7)中のnDer p 1、rDer p 2、Der p 2/1C、およびDer p 2/1S(タンパク質濃度:0.1mg/ml)について、光路長0.2cmの長方形石英キュベットを用いて円偏光二色性(CD)測定を行った。分解能0.5nmおよび走査速度50nm/分の条件下で190〜260nmにおいてスペクトルを記録し、3回の走査により得られた値を平均した。対応する緩衝液(10mM NaHPO、pH4.7)を用いて同一条件下で得られたベースラインスペクトルを差し引くことにより、最終的に得られたスペクトルを補正した。結果を所定の波長における平均残基楕円率(θ)として表す。nDer p 1のCDスペクトルにおいては、最小値が208nmおよび222nmに見られたことから、nDer p 1はα−ヘリックスを多く含むことが示された(図3)。rDer p 2のCDスペクトルにおいては、β−シート構造に典型的な最小値215nmおよび最大値197nmのCDスペクトルが示された(図3)。Der p 2/1CのCDスペクトルとDer p 2/1SのCDスペクトルは非常に類似しており、最小値が215nmにブロードに出現し、最大値が195nmに示され、典型的な混合α/β−フォールドのCDスペクトルを示している(図3)。
実施例4:Der p 2/1モザイクタンパク質のIgE反応性およびアレルゲン活性
Der p 2/1モザイクタンパク質に対するダニアレルギー患者のIgE反応性を図4に示すドットブロット分析によって試験した。2μlのnDer p 1、rDer p 2、および2種のモザイクタンパク質(Der p 2/1CおよびDer p 2/1S)、ならびに対照としてBSA(各0.1mg/ml)をニトロセルロース膜ストリップにドットブロットした。ドットブロットしたタンパク質に対する21名のダニアレルギー患者および2種の対照(NC:非アレルギー者、BC:緩衝液対照)のIgE反応性を文献(26)の記載に従い測定した。すべてのアレルギー患者がnDer p 1およびrDer p 2に対してIgE反応陽性を示したが、そのうちの3名の患者のみ(患者1、8、および19)がDer p 2/1Cに対してIgE反応性を示し、2名の患者(患者1および8)がDer p 2/1Sに対して弱いIgE反応性を示した。それ以外の患者はすべてDer p 2/1CおよびDer p 2/1Sのいずれに対しても検出可能なIgE反応性を示さなかった。非アレルギー者(NC)の血清または血清非含有緩衝液(BC)を用いた場合、ドットブロットしたいずれのタンパク質に対しても反応性は見られなかった(図4、レーンNCおよびBC)。いずれの患者も対照タンパク質であるBSAに対してIgE反応性を示さなかった(図4)。
8名のHDMアレルギー患者から得られた好塩基球を上記2種の野生型アレルゲンまたは2種のDer p 2/1モザイクタンパク質で刺激し、好塩基球におけるCD203cの発現を測定することにより、2種のDer p 2/1モザイクタンパク質のアレルゲン活性と上記2種の野生型アレルゲン(nDer p 1およびrDer p 2)のアレルゲン活性とを比較した(図5に示す)。インフォームドコンセントを行った後、8名のダニアレルギー患者からヘパリン添加血液試料を採取した。様々な濃度(0.04〜400nM)のnDer p 1、rDer p 2、Der p 2/1CおよびDer p 2/1S、ならびに対照としてモノクローナル抗IgE抗体(1μg/ml)またはPBSを使用して、好塩基球を15分間刺激した(37℃)。CD203cの発現を文献(32)の記載に従って測定した。この分析から、0.4nM〜400nMの濃度の野生型アレルゲンnDer p 1およびrDer p 2はいずれも、試験したすべてのHDMアレルギー患者においてCD203cの発現の強力なアップレギュレーションを誘導したが、400nMまでの濃度のDer p 2/1Cモザイクタンパク質およびDer p 2/1Sモザイクタンパク質では関連性のあるアップレギュレーションは見られなかったことが示された。抗ヒトIgE抗体を陽性対照として用いたところ、いずれの患者から得られた好塩基球においてもCD203c発現のアップレギュレーションが誘導されたが、緩衝液のみではこのようなアップレギュレーションは見られなかった(データ示さず)。
実施例5:2種のDer p 2/1モザイクタンパク質によるウサギの免疫化
上記2種のモザイクタンパク質が特異的Der p 1抗体および特異的Der p 2 IgG抗体を誘導できるか否かを示すため、ウサギをDer p 2/1CまたはDer p 2/1Sで5回免疫化した(200μg/注射)。最初の免疫化においてはCFAをアジュバントとして用い、残りの4回の免疫化にはIFAをアジュバントとして用いた。これとは別に、完全フロイントアジュバント(CFA)を1回使用し、残りの2回には不完全フロイントアジュバント(IFA)を使用して、ウサギをnDer p 1またはrDer p 2で3回免疫化し(200μg/注射)、2種の野生型アレルゲンに対して特異的なIgG抗体を産生させた。いずれのDer p 2/1モザイクタンパク質も、Der p 1またはDer p 2に特異的なIgG抗体を誘導することができた(図6)。対照として、抗Der p 1ウサギ血清および抗Der p 2ウサギ血清を用いた。抗Der p 1ウサギ血清は、ドットブロットしたnDer p 1のみに陽性反応を示したが、抗Der p 2ウサギ血清はrDer p 2および上記2種のDer p 2/1モザイクタンパク質のいずれにも陽性反応を示した(図6)。ウサギ血清はいずれも、対照タンパク質であるBSAには反応性を示さなかった(図6)。
実施例6:ウサギ抗Der p 2/1C抗体およびウサギ抗Der p 2/1S抗体による、nDer p 1またはrDer p 2とアレルギー患者IgEとの結合阻害
ELISA競合実験において、モザイクタンパク質Der p 2/1によって誘導されたIgG抗体を用いることにより、nDer p 1またはrDer p 2とHDMアレルギー患者IgEとの結合を阻害できるか否かを調査した。
マキシソープELISAプレート(Nunc)をnDer p 1またはrDer p 2(PBS中0.5μg/ウェル)を用いて4℃で一晩かけてコーティングした。次いで、PBST(0.05%[v/v]Tween20含有PBS)で2回洗浄し、ブロッキング緩衝液(1%[w/v]BSA含有PBST)を用いて室温で3時間かけてブロッキングした。ウサギ抗nDer p 1抗血清、ウサギ抗rDer p 2抗血清、ウサギ抗Der p 2/1C抗血清、およびウサギ抗Der p 2/1S抗血清(0.5%(w/v)BSA含有PBSTで1:20に希釈)ならびにこれらに対応する免疫化前の血清(0.5%(w/v)BSA含有PBSTで1:20に希釈)を上記プレートに添加し、4℃で一晩インキュベートした。洗浄後、ダニアレルギー患者血清(0.5%(w/v)BSA含有PBSTで1:10に希釈)とともにプレートを4℃で一晩インキュベートした。文献(33)の記載に従い、0.5%(w/v)BSA含有PBSTで1:2500に希釈したHRP結合ヤギ抗ヒトIgE抗体(KPL、米国メリーランド州ゲイザースバーグ)を用いて結合したヒトIgE抗体を検出した。IgE結合阻害率(%)は、100−(ODs/ODp)×100より求めた。ODsはウサギ免疫血清とともにプレインキュベーションした後の吸光度を表し、ODpは免疫化前の血清とともにプレインキュベーションした後の吸光度を表す。
ウサギ抗Der p 1抗体による患者IgEとnDer p 1との結合阻害率は、49.1%〜91.8%(平均74.9%)であった。ウサギ抗Der p 2/1CによるnDer p 1結合阻害率(すなわち、0〜48.7%;平均24.1%)およびウサギ抗Der p 2/1SによるnDer p 1結合阻害率(すなわち、31.9〜66.0%;平均49.9%)は、ウサギ抗Der p 1による結合阻害率よりも低かった。ウサギ抗Der p 2抗体を用いた場合、患者IgEとrDer p 2との結合阻害率は50.3%〜92.9%(平均73.9%)であった。ウサギ抗Der p 2/1Cによる阻害率(すなわち、56.9〜93.4%;平均78.1%)およびウサギ抗Der p 2/1Sによる阻害率(すなわち、73〜93.3%;平均86.1%)は、ウサギ抗Der p 2抗体による阻害率とほぼ同等であった(表1)。
実施例7
当業者であれば、実施例1〜6において上述したものに相当する低アレルゲン性ポリペプチドをDer p 1の変異体およびDer p 2の変異体から調製できることは明らかであろう。種々のDer p 1イソアレルゲンおよびDer p 2イソアレルゲンの受託番号を以下の表に示す。
これらのアイソフォームのアミノ酸配列および核酸配列は、配列番号1〜4に示したものとわずかな置換により異なる。したがって、当業者であれば列記したイソアレルゲンに基づいて構築物を容易に提供することができる。
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Claims (15)

  1. 配列番号9に示すアミノ酸配列を含むポリペプチド。
  2. (I)Met−X−tag、
    (II)Met−X、
    (III)X−tag、
    (IV)Met−tag−X、
    (V)tag−X、
    (VI)tag−X−tag、
    (VII)X、および
    (VIII)Met−tag−X−tag
    (式中、Xは配列番号9に示すアミノ酸配列であり、Metはメチオニンであり、tagはペプチドタグ配列である)
    からなる群から選択される構造を含む請求項1に記載のポリペプチド。
  3. 前記X−tag構造からなる請求項2に記載のポリペプチド。
  4. 前記タグが配列番号11に示すアミノ酸配列からなることを特徴とする請求項2または3に記載のポリペプチド。
  5. 配列番号7に示すアミノ酸配列を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリペプチド。
  6. 配列番号7に示すアミノ酸配列からなる請求項5に記載のポリペプチド。
  7. 野生型Der p 2よりもアレルゲン活性が低いことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリペプチド。
  8. アレルギー性疾患の治療または予防に使用するための請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリペプチド。
  9. 前記アレルギー性疾患がチリダニに対するアレルギーであることを特徴とする請求項8に記載のポリペプチド。
  10. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。
  11. 配列番号8または10に示す核酸配列を有する請求項10に記載のポリヌクレオチド。
  12. 請求項10または11に記載のポリヌクレオチドを含むベクターまたはプラスミド。
  13. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリペプチド、請求項10もしくは11に記載のポリヌクレオチド、または請求項12に記載のベクターもしくはプラスミドと、薬学的に許容される希釈剤または賦形剤とを含む医薬組成物。
  14. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリペプチド、請求項10もしくは11に記載のポリヌクレオチド、または請求項12に記載のベクターもしくはプラスミドと、必要に応じてアジュバントとを含むワクチン。
  15. 請求項10もしくは11に記載のポリヌクレオチド、または請求項12に記載のベクターもしくはプラスミドを含む宿主細胞。
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