JP2014500594A - 装着型ヘッドライトデバイスおよび関連の方法 - Google Patents

Abstract

装着型ヘッドライトデバイスおよび関連の方法を提供し、これらは、冷却空気を受け取るための照明器具ベントを内部に備えたハウジング（１４）と、ハウジング内に包含された光源とを含み得る照明器具（２０）を含み得る。空気移動装置（３０）は、照明器具ベントを通した冷却空気の取り込みを促進するために、照明器具の外部に配置され得る。排気チューブ（１８）は、照明器具および空気移動装置（３０）に接続されることにより、照明器具および空気移動装置間の冷却空気のエアフローを促進し得る。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、２０１０年１１月１７日に出願された米国仮特許出願第６１／４１４，７３９号および２０１１年３月２２日に出願された米国特許出願第１３／０６９，２８８号の便益ならびに優先権を主張するものであり、本明細書において、これらの開示内容全体を援用する。

技術分野
本明細書に開示される発明の内容は、概して、ユーザの頭部に装着されて、補助的な光を提供するヘッドライトに関する。特に、本明細書に開示される発明の内容は、発光ダイオード（「ＬＥＤ」）デバイスなどの光源を利用する装着型ヘッドライトデバイスおよび方法に関する。

背景
既存の外科用ヘッドライトは、一般的な手術中に外科医に十分な照明を提供するために、例えば最低でも約４００ルーメンのかなりの量の光を必要とする。外科用ヘッドライトはまた、首や頭部の疲労が最小限に抑えられるように、軽くなければならず、一般的には、例えば４００グラム未満の重さである。両条件を満たすために、ほとんどの製造業者は、以下の構造を利用している：遠隔のキセノン光源を、頭部装着部分に取り付けられた照明器具に光エネルギーを送る光ファイバーケーブルに光学的に結合させる。照明器具は、光を集束させ、照明器具から４００ｍｍ離れた地点で、一般的に直径１２０ｍｍの明るい光のスポットを生じさせる。この構造には幾つかの欠点がある。第１に、外科医は、大型の光源につながれるため、彼または彼女の動きが拘束される。第２に、光源は、手術室の貴重な場所を塞いでしまう。第３に、光源は、一般的に、約３８０Ｗの電力を消費する。第４に、キセノンランプは、高価であり、定期的に交換する必要がある。一般的な寿命は、約６５０時間である。第５に、光ファイバーケーブルは、高価であり、壊れやすく、かつ定期的に交換する必要がある。第６に、追加の光学部品およびアセンブリが、紫外線および赤外線を除去するために必要となる場合がある。

ＬＥＤは、電力（ワット）印加によって光を発する半導体デバイスである。白色光ＬＥＤ技術は、１つのＬＥＤが１２００ルーメンほども生じさせることができるまでに進歩している。この点で、ＬＥＤは、外科用ヘッドライトの照明器具に適した光源である。ＬＥＤ外科用ヘッドライトは、光出力および重量の条件を満たすことができる。しかしながら、ＬＥＤの問題は、それらが、対処が必要な熱を生じさせる点であり、多くの用途においてＬＥＤがもたらす主な課題の１つは、ＬＥＤによって生じた熱を放散および／または除去することである。半導体接合部温度が推奨最大温度を超えないように、余分な熱が除去される必要がある。さらに、ＬＥＤの接合部温度が高くなるにつれて、効率も低下する。ＬＥＤの光出力は、その最大熱接合部温度によって制限を受け、そのため、ＬＥＤを損傷することなく、またはその動作効率を低下させることなく光出力を増加させるためには、熱を迅速かつ効率的に伝達する必要がある。

重量および光出力の期待を満足させる改良されたヘッドライトデバイスおよび方法がいまだ必要とされている。

概要
本開示の目的は、例えば外科的処置用などの新規のヘッドライトデバイスおよび方法を提供することであり、これらのデバイスは、光出力、有効性（効率）、信頼性および寿命を維持するために効率的に冷却される。別の目的は、光出力の増強した小型のＬＥＤ照明器具光学系を提供することである。

現在開示の発明の内容の数個の目的を上述し、これらは、現在開示の発明の内容によって、全てまたは部分的に達成されるが、以下に最も良く示される添付の図面と関連して説明が進むにつれて、他の目的が明らかとなるであろう。

図面の簡単な説明
当業者に対する最良の形態を含む本発明の内容の完全かつ実施可能な開示を、添付の図面の参照を含み、明細書の残りの部分により具体的に記載する。

本明細書に開示される発明の内容の一実施形態によるヘッドライトデバイスの一実施形態の斜視図を示す。 図１のヘッドライトデバイスの実施形態の分解図を示す。 本明細書に開示される発明の内容による、ＬＥＤ照明器具の一実施形態の斜視図を示す。 本明細書に開示される発明の内容による、別のＬＥＤ照明器具の実施形態を示す。 内部構造を示すための図４ＡのＬＥＤ照明器具実施形態の長さに沿った断面図を示す。 内部構造を示すための図４ＢのＬＥＤ照明器具実施形態の長さに沿った断面図を示す。 図４Ｂの照明器具実施形態の内部構造の概略断面図である。 本明細書に開示される発明の内容による、発光ダイオードパッケージの一実施形態の分解図を示す。 図７の発光ダイオードパッケージの実施形態に使用されたプリント配線基板（「ＰＣＢ」）の一実施形態に積層され得る熱伝導板の一実施形態の斜視図を示す。 図７の発光ダイオードパッケージの実施形態に使用されたＰＣＢの一実施形態の斜視図を示す。 本明細書に開示される発明の内容による、照明器具の一実施形態に使用され得る光学的構造または構成の一実施形態の斜視図を示す。 本明細書に開示される発明の内容による、光源の温度制御に使用され得る構成要素の一実施形態の概略図を示す。

詳細な説明
これより、本発明の内容を詳しく説明し、その１つまたは複数の例を図面に示す。各例は、発明の内容を説明するために提供されたものであり、制限として提供されたものではない。実際、ある実施形態の一部として図示または記載された特徴を別の実施形態で用いることにより、さらに別の実施形態を生み出すことができる。本発明の内容は、このような修正および変更を包含するものとする。

上記のように、例えば発光ダイオード（ＬＥＤ）などの発光デバイスを利用可能な、装着型外科用ヘッドライトなどの改良型ヘッドライトおよび方法を本明細書に開示する。本明細書に開示されるような装着型ヘッドライトデバイスにおけるＬＥＤの使用は、従来のキセノンベースの装着型ヘッドライトに勝る利点を持つ。例えば、本明細書にさらに詳細に開示されるように、ＬＥＤヘッドライトは、ユーザが装着する携帯型バッテリーパックによる電力供給が可能であり、その結果、移動の自由が許される。また、ＬＥＤを照明器具に組み込むことが可能であるので、ＬＥＤヘッドライトは、遠隔の光源を必要としない。さらに、ＬＥＤヘッドライトは、例えば、キセノン光源によって利用される電力の約５％（２０Ｗ）のみを消費し得る。有利なことに、ＬＥＤの寿命は、駆動電流および動作温度に応じて、例えば最大５０，０００時間となり得る。最後に、ＬＥＤヘッドライトは、光ファイバーケーブルを必要とせず、白色光ＬＥＤは、有利なことに、大量の紫外線または赤外線を生成しない。

図１および図２は、本明細書に開示される発明の内容の一部の実施形態によれば、概して１０で示される装着型ヘッドライトデバイスを示す。概して１０で示されるヘッドライトデバイスは、照明器具２０を含み得る。図１および図２に示されるように、ヘッドライトデバイス１０は、任意で、概して１２で示される頭部装着部分を含んでいてもよく、照明器具２０は、頭部装着部分１２に取り付けられる。従って、ヘッドライトデバイス１０は、例えば、限定されることはないが、外科的または医療処置を容易にするために、補助照明、特に、影のできない同軸照明が望まれる、または必要とされる場合に、外科医の頭部に装着されて、外科的および医療処置のために補助的な光を提供できる医療機器である。ヘッドライト１０の対象ユーザは、例えば、内科医、外科医、および医療または外科的援助を提供する他の訓練を受けた、資格のある医療専門家であり得る。対象患者は、処置を行う者が追加の照明が必要であると考える外科的または医療処置を受ける個人であり得る。

頭部装着部分１２は、プラスチックでもよく、１つまたは複数のデバイスに取り付けられて、１つまたは複数のデバイスの位置付けをしっかりと行うように構成されてもよく、ユーザの頭部に装着されるように適合させることができる。一般的に、ヘッドバンドとして構成され、ヘッドバンドと呼ばれる。頭部装着部分１２は、ユーザの頭の頂部（または頭頂部）上に載置できるアーチを形成可能なオーバーヘッドストラップ１２Ａおよび１２Ｂを含み得る。頭部装着部分１２は、ユーザの頭部にフィットするように調節可能となり得る。例えば、ラチェットノブなどのアジャスター１２Ｃを用いて、オーバーヘッドストラップ１２Ａおよび１２Ｂの相対的位置を調節することができる。例えば、アジャスター１２Ｃを第１の方向に回すと、オーバーヘッドストラップ１２Ａおよび１２Ｂは、互いに近づくように引き寄せられて、より小さな頭の頭頂部に適応できる。アジャスター１２Ｃを第１の方向とは逆の第２の方向に回すと、オーバーヘッドストラップ１２Ａおよび１２Ｂは、互いに押し離されて、より大きな頭の頭頂部に適応できる。

頭部装着部分１２は、後面ヘッドバンド部分１２Ｄおよび前面ヘッドバンド部分１２Ｅを含んでいてもよい。図１および図２に示されるように、後面ヘッドバンド部分１２Ｄは、２つのストラップ１２Ｄ_１および１２Ｄ_２を含んでいてもよく、後面ヘッドバンド部分１２Ｄはまた、調節可能であってもよい。後面ヘッドバンド部分１２Ｄは、ユーザの頭の大きさに適合するようにストラップ１２Ｄ_１および１２Ｄ_２の位置を相対的に調節するために使用できるアジャスター１２Ｆを含んでいてもよい。例えば、アジャスター１２Ｆを第１の方向に回すと、ストラップ１２Ｄ_１および１２Ｄ_２は、互いに近づくように引き寄せられて、より小さな頭に適応できる。アジャスター１２Ｆを第１の方向とは逆の第２の方向に回すと、ストラップ１２Ｄ_１および１２Ｄ_２は、互いに押し離されて、より大きな頭に適応できる。従って、ユーザの頭頂部および頭の大きさの両方の調節機能を備えて、頭部装着部分１２は、ユーザの頭部に快適に沿うことができる。頭部装着部分１２は、ユーザの額、後頭部、および頭頂部にそれぞれパッドを当てるために、前面ヘッドバンド部分１２Ｅ、後面ヘッドバンド部分１２Ｄ、およびオーバーヘッドストラップ１２Ａおよび１２Ｂに交換可能／使い捨て発泡体パッドセットを利用してもよい。ヘッドバンドパッドは、マジックテープ（登録商標）システムを介して、ヘッドバンドに取り付けられてもよい。

概して２０で示される照明器具は、頭部装着部分１２の前面ヘッドバンド部分１２Ｅに沿って配置され得る。例えば、概して２２で示されるコネクタを用いて、照明器具２０をユーザ頭部の両目の間に位置付けることができるように、前面ヘッドバンド部分１２Ｅに対して照明器具２０を保持することができる。コネクタ２２は、図２の例に示される締結具２２Ｂによって前面ヘッドバンド部分１２Ｅに強固に取り付けることが可能なコネクタ基部２２Ａを含み得る。コネクタリンク２２Ｃは、一方の端部でコネクタ基部２２Ａに回転可能に接続され、照明器具２０上では、コネクタ受け具２２Ｄに回転可能に接続されてもよい。コネクタ受け具２２Ｄは、接続リンク２２Ｃを用いた回転可能な接続により、コネクタ基部２２Ａに対して移動可能であるので、照明器具２０は、頭部装着部分１２に対して、および使用中ではユーザの頭部に対して移動可能である。一部の実施形態では、１つまたは複数のリンクを使用してもよい。例えば、コネクタリンク２２Ｃは、一方の端部でコネクタ基部２２Ａに回転可能に接続され、照明器具２０上では、コネクタ受け具２２Ｄに回転可能に接続された第２のリンク（不図示）に回転可能に接続されてもよい。このような実施形態では、照明器具２０の回転の増加が達成可能となり得る。従って、照明器具２０の位置および配向は、ユーザの力で調節可能となり得るが、目的とする用途の間中、固定を維持することができる。

照明器具２０は、照明器具２０の構成要素を収容するための照明器具ハウジング２４も含み得る。照明器具ハウジング２４は、照明器具２０の外側レンズ４２（図３）から遠位となり得る上端に、ベントチューブ２６などの１つまたは複数のベントチューブを含み得る。ベントチューブ２６を用いて、照明器具ハウジング２４の外へと熱気を放出または送り出すことができる。例えば、特に図２に示すような頭部装着部分１２は、コントローラボード１４Ａを保持できるコントローラハウジング１４を含み得るコントローラ１３も含んでいてもよい。コントローラハウジング１４は、エアフローを生じさせることが可能なファンなどの空気移動装置３０も収容し得る。従って、ヘッドライトデバイス１０の能動的冷却システムは、１つまたは複数の可撓性部分である、あるいは、１つまたは複数の可撓性部分を含み得る１つまたは複数の排気チューブ１８と、排気ファンなどの空気移動装置３０を備えたコントローラハウジング１４とを含み得る。コントローラ１３は、他の適切な場所に配置されてもよく、頭部装着部分１２に取り付けられていなくてもよい。一部の実施形態では、単一の排気チューブ１８を設けることにより、照明器具２０内を通って照明器具２０から離れるエアフローを促進することができる。例えば、単一の排気チューブ１８は、頭部装着部分１２の側面に沿って、または頭部装着部分１２の上部にわたって伸びてもよい。

排気チューブ１８とは分離した頭部装着部分を備えたヘッドライトデバイス１０を説明したが、一部の実施形態では、排気チューブ１８などの排気チューブは、頭部装着部分を含んでいてもよい。このような実施形態では、排気チューブ１８は、ユーザの頭部上に照明器具２０および制御装置ハウジング１４を十分保持できるほど強固となり得る。照明器具２０を排気チューブ１８に接続することにより、照明器具２０から排気チューブ１８へのエアフローの通過が可能となる一方で、排気チューブ１８に対して照明器具２０を調節可能にすることができる。

コントローラハウジング１４は、後面ヘッドバンド部分１２Ｄの上で、頭部装着部分１２から外側へ延在してもよく、例えば、Radel（登録商標）の高温UL94 VOエンジニアリング樹脂から作ることができる。コントローラハウジング１４は、コントローラボード１４Ａが存在する後部のみでもよく、あるいは、図２に示す前部および後部の両方でもよい。コントローラハウジング１４は、強固で、かつ空気移動装置３０と流体連通し得るエアフローチューブ１４Ｂを含み得る。制御装置ハウジング１４は、様々な方法で頭部装着部分１２に固定できる。例えば図１および図２に示す実施形態では、締結具１６Ａを含み得るコネクタ１６を用いて、コントローラハウジング１４をオーバーヘッドストラップ１２Ａおよび１２Ｂに固定することができる。図示したように、コネクタ１６は、エアフローチューブ１４Ｂの一部の上にそれぞれ配置されてもよい。１つまたは複数のベントチューブ２６を排気チューブ１８によってエアフローチューブ１４Ｂに接続してもよい。排気チューブ１８が可撓性を持つことにより、頭部装着部分１２に対する照明器具２０の移動を可能にできる。従って、空気移動装置３０によって生じたエアフローにより、１つまたは複数のベントチューブ２６および排気チューブ１８を通って、照明器具ハウジング２４からエアフローチューブ１４Ｂへと熱気を引き寄せることができる。エアフローチューブ１４Ｂから、空気が引き出され、空気移動装置３０を通る。

コントローラハウジング１４は、コントローラハウジング１４内の制御ボード１４Ａおよび空気移動装置３０に電力を供給するために電源に接続可能な電源コネクタ１４Ｃも含み得る。さらに、コネクタ１４Ｃは、電力を照明器具２０に供給することもできる。冷却システムおよび電源システムの両方を以下にさらに説明する。

図３に示すように、照明器具２０は、外側レンズ４２を含み得る。図１、２、３、４Ａおよび４Ｂに示すように、照明器具２０は、照明器具２０内で虹彩絞り６０（図５Ａ、５Ｂ、６、および９を参照）の拡張または収縮の度合いを制御するために照明器具ハウジング２４に対して回転可能となり得る虹彩絞りコントローラ４４も含み得る。虹彩絞りコントローラ４４は、虹彩絞り６０の開口部を制御するための外部ハンドルを含み得る。虹彩絞りコントローラ４４は、虹彩絞りコントローラ４４のグリッピングを向上させるために、例えばＯリングまたは波形ばねによって提供される器具の感触を有し得る。照明器具ハウジング２４は、以下にさらに説明するＬＥＤ光源５０が存在するハウジング部分の下に存在し得る傾斜背部２４Ａも含み得る。ミラー（図９）は、ＬＥＤ光源５０によって生成された光の角度を変えるために、傾斜背部２４Ａの内部上に存在し得る。照明器具ハウジング２４は、照明器具ハウジング２４および傾斜背部２４Ａから外側へ延在する外側レンズハウジング２４Ｂも含み得る。外側レンズハウジング２４Ｂは、内部に外側レンズ４２を備え得る。

照明器具ハウジング２４は、照明器具スカート３１Ａを含み得る吊りリング３１を含み得る。コネクタ受け具２２Ｄは、吊りリング３１から延在することにより、上記のような頭部装着部分１２への接続を提供してもよい。照明器具ハウジング２４は、照明器具ベントも含んでいてもよい。照明器具ベントは、当業者には明らかであるような多くの方法で構築可能である。例えば、照明器具ハウジング２４は、ベントリング３４Ａ（図４Ａを参照）または３４Ｂ（図４Ｂを参照）を含み得る。図４Ａでは、ベントリング３４Ａは、目に見える照明器具ベント３６Ａを備え得る。代替的に、図４Ｂに示すように、ベントリング３４Ｂは、概して３６Ｂで示される照明器具ベントを備えてもよく、照明器具ベント３６Ｂは、照明器具スカート３１Ａが照明器具ベント３６Ｂを覆うことにより、照明器具の正面を見る人にはベント３６Ｂが見えないように構築され得る。吊りリング３１の上で、照明器具ハウジング２４は、既に説明したような１つまたは複数のベントチューブ２６を含み得るベントチューブ部分も含み得る。

図５Ａ、５Ｂおよび６に示すように、照明器具２０は、照明器具ハウジング内に、光源５０、ヒートシンクデバイスまたはヒートシンク５２、および光学系４０（図９を参照、図５Ａ、５Ｂおよび６の虹彩絞り制御装置４４を含む）を含み得る。光源５０は、電球、発光ダイオード（ＬＥＤ）、およびレーザなどの１つまたは複数の異なるまたは同じ光源を含み得る。例示目的で示した実施形態では、光源５０は、ＬＥＤ光源を含み、これは、１つまたは複数のＬＥＤを含み得る。ヒートシンク５２は、吊りリング３１内のヒートシンクチャンバー内に存在し、ＬＥＤ光源５０と熱的に連通し得る。例えば、ヒートシンク５２は、ＬＥＤ光源５０と直接接触してもよく、あるいは、熱伝導材料が、ＬＥＤ光源５０とヒートシンク５２との間に存在してもよい。

上記のように、照明器具２０の冷却システムは、照明器具ハウジング２４内に配置される照明器具ベント３６Ａ、３６Ｂまたは吸気口を含み得る。照明器具ベント３６Ａ、３６Ｂは、ヒートシンク５２上を通過でき、１つまたは複数のベントチューブ２６を通って照明器具ハウジング２４から照明器具２０およびヒートシンク５２の外の離れた場所へと排出され得る冷却空気を受け取ることができる。上記のように、ベントチューブ２６および排気チューブ１８を通る熱を放散および除去するために、空気が引き寄せられ、照明器具ベント３６Ａ、３６Ｂを通って、ヒートシンク上に流れ得る。ここから、ヒートシンクによって加熱された空気が引き寄せられ、エアフローチューブ１４Ｂを通り、空気移動装置３０を通って流れ得る。空気移動装置３０は、照明器具ベント３６Ａ、３６Ｂを通り、空気移動装置３０を通して空気を引き寄せるエアフローを生じさせることにより、加熱された空気をユーザの頭部から離れるように放出できる。本発明の内容の一部の実施形態では、ＬＥＤの冷却は、例えばSunon（登録商標）の１ワットファンを含む空気移動装置３０によって実現可能である。コントローラボード１４Ａは、以下にさらに説明するように、ＬＥＤ光源５０が過熱した場合、それを停止できる熱の遮断を提供できる。ＬＥＤ光源５０の輝度は、ＬＥＤ光源５０に供給される電流を変化させるコントローラボード１４Ａによって制御することができる。

既に説明したように、コントローラハウジング１４は、空気移動装置３０および光源５０の動作の制御および／または調節が可能な、内部に存在するコントローラボード１４Ａも備え得る。例えば、コントローラハウジング１４は、サーモスタット、電源用スイッチ、および空気移動装置３０用スイッチを収容し得る。このような実施形態では、サーモスタットがコントローラハウジング１４内にある場合には、温度センサを光源５０に近接して配置してもよい。ある態様では、図１０に概略的に示すように、サーモスタットＴを光源５０に近接させてもよい。配線５３は、コントローラボード１４Ａおよびコネクタ１４Ｃから、エアフローチューブ１４Ｂ、排気チューブ１８、およびベントチューブ２６を通過して、光源５０へと達することで、ＬＥＤ光源５０に電力を供給し、光源５０からの光出力の制御および調節を行うための連絡を提供できる。

図７、８Ａおよび８Ｂに示すように、ＬＥＤ光源５０は、電気線および電源が投入された際に発光するダイオード（不図示）を含み得るマウンティングパッド上に存在および配置され得るＬＥＤレンズ５０Ａを含んでいてもよい。マウンティングパッドおよび電気線は、ＬＥＤ基部またはスラッグ５０Ｂを形成し得る基板上に存在し得る。プリント配線基板（ＰＣＢ）５４は、ＬＥＤ５０に電気接続され得る。ＰＣＢ５４は、それ自体を通る開口部５４Ａを備え得る。熱伝導板またはヒートシンクパッド５６をＰＣＢ５４に積層してもよい。熱伝導板５６は、ＰＣＢ５４の開口部５４Ａを通って上部に延在し得る凸部５６Ａを含み、ＬＥＤ基部５０Ｂに直接はんだ付けされてもよい。一部の実施形態では、熱伝導板５６および凸部５６Ａは、例えば銅などの導電性金属でもよい。熱伝導板５６は、熱伝導板５６からヒートシンク５２への熱伝達が促進される様式で、ヒートシンク５２に固定され得る。

効率的にＬＥＤ５０から熱エネルギーを伝達するためにヘッドライトデバイス１０で使用され得るＬＥＤ光源５０からの熱伝達の方法は、ＬＥＤ基部５０Ｂからの伝導でもよい。ＬＥＤ光源５０からの光出力は、その最大熱接合部温度によって制限を受け得る。ＬＥＤ光源５０を損傷させる、またはその動作効率を低下させることなく光出力を増加させるために、熱伝達率を増加できるようにＬＥＤ基部５０Ｂにおける熱抵抗を低下させることにより、熱を迅速かつ効率的に伝達できる。銅の凸部５６Ａは、ＰＣＢ５４における開口部５４Ａを通って上部に延在でき、ＬＥＤ基部５０Ｂに直接はんだ付けできることにより、熱抵抗が大幅に低下する。銅の熱伝導板５６から延在する銅の凸部５６Ａに対してＬＥＤ基部５０Ｂを直接はんだ付けすることにより、熱抵抗を大幅に低減できる。一部の実施形態では、照明器具内に配置されるＬＥＤ光源５０およびヒートシンク５２は、互いに熱的に直接接触し得る。ヒートシンク５２から熱を除去するための表面積をより広く設けるために、ヒートシンク５２は、ＬＥＤ光源５０から離れる方向にヒートシンク５２の裏面から延在する複数の突起部５２Ａを含み得る。

ＰＣＢ５４は、分かり易くするために、２枚として、図７、８Ａおよび８Ｂに示されている。熱伝導板５６は、１枚の銅であり、ＰＣＢ業界では一般的なエポキシ積層工程を用いて、ポリアミドまたはＦＲ４基板であり得る基板５４に積層され得る。凸部５６Ａは、ＰＣＢ５４の開口部５４Ａを通って上部に延在し、ＬＥＤ光源５０のＬＥＤ基部５０Ｂに直接はんだ付けされ得る。銅のコアボードに対してＬＥＤはんだパッドを直接はんだ付けすることにより、低い熱抵抗が生じ、その結果、低い接合部温度が生じ得る。この熱冷却設計により、ＬＥＤと熱的に直接接触していないヒートシンクによる冷却を受けるＬＥＤと比較して、より多くの冷却を受けることに応えて、ＬＥＤ光源５０がより多くのルーメンを生成できる。

図９に示される光学系４０は、ＬＥＤ光源５０から効率的に光を捕捉し、装着者の視線に対して少なくともほぼ平行な軸に沿って高品質特性の光を投射するように設計された照明器具内の光学部品の配置を提供できる。これらの高品質特性には、実質的に表面的欠陥（アーチファクト）がなく、影や付随するグレアを制限する方向に明確に定められたエッジを有して投射が可能な、予め定められ、調節が可能な光のスポットサイズを装着者から特定の距離に投射することが含まれ得る。

図５Ａ、５Ｂ、６および９は、本明細書に開示される発明の内容の一実施形態による、ＬＥＤ照明器具光学系４０およびその構成要素を図示している。光学系４０は、ケーラー照明の原理に基づき、１つまたは複数の集光レンズ４３、４５および１つまたは複数の対物レンズ４２、４６を含み、その間に虹彩絞り６０および折り畳みミラー４８を配置し得る。図５Ａ、５Ｂ、６および９に示す実施形態では、第１の集光レンズ４３は、ＬＥＤ光源５０のレンズ５０Ａに隣接して配置されることにより、小型で費用効率の良い構成を維持する。第１の集光レンズ４３は、高屈折率ガラスから作製可能である。第２の集光レンズ４５は、第１の集光レンズ４３の下に隣接して配置されることにより、素子のダブレットを提供できる。第２の集光レンズ４５は、例えば、Schott LaSFN 31または光学的な同等物である高屈折率ガラスも含み得る。収集効率を最大限にするために、第１の集光レンズ４３は、ＬＥＤドームまたはレンズ５０Ａに極めて接近して配置され、メニスカスレンズとして成形されてもよい。この光学設計は、最大限の集光のために、ＬＥＤドームから例えば約０．２５ｍｍの距離に配置される高曲率のメニスカスレンズを特徴とし得る。集光レンズ４３、４５の機能は、ＬＥＤ光源５０から効率的に光を収集し（図９において、線および矢印で表す）、配光が均一で、虹彩絞り６０の開口部の大きさと正確に等しくなり得るビームを用いて、虹彩絞り６０を背面照射することであり得る。

小型で費用効率の良い光学系構成を維持するために、対物レンズは、第１の対物レンズ４６および第２（または外側）の対物レンズ４２を含み、スプリットダブレットを提供し得る。光は、虹彩絞り６０を通過して、折り畳みミラー４８に光を向ける、または集束させる第１の対物レンズ４６に向かい得る。同様に、第１の対物レンズは、高屈折率ガラスを含み得る。光は、ユーザが望む様に集束した光線を提供できる外側対物レンズ４２に向けた角度で、折り畳みミラー４８から反射し得る。第２または外側の対物レンズ４２もまた、高屈折率ガラスを含み得る。第１の対物レンズ４６および第２（または外側）の対物レンズ４２の機能は、高度な光均一性を有し、スポットの内外に好ましくないアーチファクトを持たず、動作距離および虹彩絞りの開口部の全範囲にわたって良好なエッジ定義を有して、所定のスポット直径で、虹彩絞りの開口部の像を投影することであり得る。

図９に示されるように、集光レンズ４３は、ＬＥＤ光源５０からの光を捕捉し、より大きな集光レンズ４５に向けて光を集束させ、集光レンズ４５は、同様に、虹彩絞り６０を通して光を集束させる。スポットの端部において生じる横色収差が最小量となるガラスおよびレンズ曲率の選択に特別な注意を払い得る。照明器具は、例えば約７１％の光学効率の典型的なケーラー光学設計（投射機光学系）を利用することができる。

図９に具体的に示される小型ＬＥＤ照明器具光学系４０は、以下の要素の内の１つまたは複数に関して最適化され得る：（１）広いビーム角と組み合わせた大型のＬＥＤダイ；（２）小型で軽量な照明器具システムの高収集効率；（３）光学系トレーンの簡潔さ（調節可能な虹彩絞りおよび折り畳みミラーを含む最小数の光学部品）；（４）例えば約１６インチの所定の動作距離における、および例えば約１０インチから約２５インチの所定の動作距離の全範囲にわたる、高スポット品質（均一性および光出力）；および（５）ＬＥＤ光源５０の正方形の形状またはその表面構造の「記憶」を持たない投射スポット。

ヘッドライトデバイス１０は、バッテリー駆動式または直接駆動式での使用用に構成され得る。例えば、ヘッドライトデバイス１０は、それぞれ、直接電力およびバッテリー電力用に構成され得る。このようなヘッドライトデバイスは、簡単な外科的、診断的、または治療的処置を行う間の明視化を助ける照明を提供するように設計され得る。

ヘッドライトデバイス１０は、バッテリーまたは直接電源を用いて作動し得る自給式のヘッドライトシステムでもよい。バッテリーパック７６（図２を参照）の使用により、手術室およびその周辺での無制限の移動を可能にする完全な可搬性を外科医に与えることができる。電力は、例えば、医療グレードの１２ＶＤＣで３．０Ａの電源によって供給することができる。直接電源の選択肢７２および７４（図２を参照）は、無制限の動作時間を目的とした主電源として、またはバッテリーシステムに対する予備として使用することができる。１５ＶＤＣの供給により、ＬＥＤ光源５０および空気移動装置３０に電力を供給できる線形電源に電力が供給され得る。

ヘッドライトデバイス１０が充電式バッテリーパックによって電力供給されると、コントローラボード１４Ａは、利用可能な残りのバッテリー電力をモニタリングでき、ユーザに対して、可聴および視覚フィードバックの両方を提供できる。例えば、限定されることはないが、バッテリー７６Ａ上の５つのセグメントのＬＣＤバー表示により、残りの充電状況（０％〜１００％まで２０％ずつ増加）を示す視覚フィードバックをユーザに提供できる。低いバッテリー状態が検出されると、可聴通知をユーザに送ることもできる。充電の残りが約１５分の時点で、１回の３トーンサイクルを鳴らし、概して７６で示される新しいバッテリーパックを挿入できること、または直接電源をヘッドライトデバイス１０に取り付けられることをユーザに知らせるために、３分ごとにそれを繰り返してもよい。

既に述べたような電源に関して、ヘッドライトデバイス１０は、ＡＣライン入力を支援し得る。一部の実施形態では、以下に説明するように、ＡＣ電源は、この電源をＤＣ電源へと変換する変圧器に対して、変圧器に接続されているヘッドライトデバイス１０の電源コネクタ１４Ｃを用いて接続することができる。ＡＣ（壁コンセント）による稼働選択肢には、３つの個別の構成要素である、ＡＣ電源コード７０（図２を参照）と、医療グレードのスイッチング電源と、交換可能な低電圧電源コード（不図示）とが含まれ得る。標準的なＩＥＣコネクタ７０Ａおよびウォールプラグ７０Ｂを用いて医療グレードの電源に接続する、図２に示すような取り外し可能な各国ごとのＡＣ電源コード７０によって、ＡＣ電力を送ることができる。ＡＣ電源コードには、米国／日本、イギリス、ＥＵ、オーストラリア様式のコネクタが含まれ得る。ＡＣ電源コードの長さは、例えば、約８フィート＋／−約２フィートの任意の望ましい長さのものでよい。

一部の実施形態では、コネクタ１４Ｃは、電源のＤＣ出力側となり、ヘッドライトデバイス１０と結合するコネクタを有する２０インチの出力ケーブルを備え得る。このように、電源は、頑丈な低電圧ＤＣ電源コード７２を介してヘッドライトデバイス１０に接続され得る。電源コード７２の長さは、例えば約２０フィートの、ユーザの望む移動を可能にする任意の望ましい長さでよい。低電圧ＤＣ電源コード７２は、コネクタ端部７２Ａおよびコネクタ端部７２Ｂで終端し得る。コネクタ端部７２Ｂは、変圧器７４のコネクタまたは変圧器７４のアンビリカルコード（不図示）にプラグが差し込まれ得る。アンビリカルコードも任意の望ましい長さのものでよい。コネクタ端部７２Ａは、コントローラハウジング１４から延びるコネクタ１４Ｃと電気接続され得る。低電圧ＤＣ電源コード７２は、電気的な安全や伝導性を維持するために、歩行者の行き来や、車輪付きの医療機器が上を転がることによって生じる頻繁な押し潰す力を含む激しい酷使に耐えられるものであり得る。電源からヘッドライトデバイス１０までの低電圧ＤＣ電源コード７２は、コイルへの容易なコイリングを促進するのに十分な可撓性を有し得る。ＤＣ電源コード７２からヘッドライトデバイス１０およびコネクタ１４Ｃへの電気接続は、極性が非特定でもよい。例えば、コントローラ１４Ａは、極性を決定し、どちらの状態でも補償することができる。ＤＣ電気接続は、ロバストで、所定の位置にしっかりと固定され、かつ電気的断続や約３ポンド未満への挿入／保持力の低下を生じさせることなく３０００サイクルが可能であり得る。コントローラ１４Ａは、それ自体に接続されるコネクタ１４Ｃを備え得る。コネクタ１４Ｃは、バッテリーおよびホルスターに接続するためのコネクタで終端する低電圧ＤＣケーブルまたはＤＣ電源ケーブルを含み得る。

さらに、または代替的に、例えば図２に示すようなヘッドライトデバイス１０は、バッテリー７６Ａ、接続ケーブル７６Ｂおよびバッテリーホルスター７６Ｃの他に、充電器（不図示）も含み得るバッテリーシステム７６を含み得る。接続ケーブル７６Ｂは、コネクタ１４Ｃに接続するためのコネクタ７６Ｂ_１で終端する低電圧ＤＣケーブルを含み得る。ケーブル７６Ｂおよびコネクタ７６Ｂ_１は、ＡＣ電流をＤＣ電流に切り替えるスイッチング電源に使用されたものと同じものでもよい。バッテリーホルスター７６Ｃにおける回路は、可聴低バッテリー警告機能を提供し得る。トーンの目標音量は、邪魔になることなく、慌ただしい手術室の中で十分聞こえるほど大きく、まだ利用可能なバッテリーの電力レベルを示すことに役立つように、異なるヘルツで異なる時間作動し得る。外部マイクロホンで測定されたトーンは、正弦波に近くなり得る。バッテリー７６Ａは、液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）フュエルゲージなどの充電状態インジケータ７６Ｄを備え得る。充電器（不図示）は、例えば、INSPIRED ENERGY（登録商標）の単一ベイチャージャーでもよい。

ＬＥＤ光源５０の色温度は、使用されるＬＥＤパッケージに基づいて照明器具２０ごとに設定され得る。色温度の多様性は、ＬＥＤ製造業者による標準ビニングによって定義され得る。赤外線含有量は、照明器具から測定された全光出力中の低い割合であり得る。ある態様では、例えば、紫外線含有量もまた、照明器具から測定された全光出力中の低い割合であり得る。ＬＥＤ光源５０の光出力は、使用および照明器具２０内に使用されるＬＥＤパッケージに基づいて異なり得る。例えば、ＬＥＤ光源５０の光出力は、ある態様では、全出力で、約３５０ルーメン以上であり得る。

虹彩絞り６０は、異なる数の絞り羽根を備えることにより、虹彩絞り６０の拡張または収縮の調節機能を提供できる。虹彩絞り６０は、例えば、様々な照明スポット直径を提供できる１０〜１２の絞り羽根の虹彩絞りでもよい。照明器具の大型スポットのピーク照度は、ユーザの好みおよび照明器具２０に使用されたＬＥＤパッケージに応じて異なり得る。照明器具の大型スポットのピーク照度は、手術に十分使用できるほど明るくなり得る。このスポットは、知覚可能な暗い中心部分を有利に持たないことが可能である。照明器具２０のこの設計は、照明スポットの内外において、好ましくないアーチファクトを最小限に抑えることができる。通常の動作距離（約１６インチ）におけるヘッドライトのスポット品質およびスポット定義は、光源調光器の全可動域を通して維持することができる。

ヘッドライトデバイス１０は、光源５０によって生成される光の強度レベルの異なる設定を含み得る。ユーザのニーズに応じて、光強度レベルの広範な設定を用いることができる。例えば、ある態様では、ヘッドライトデバイス１０は、４つの位置を持つロータリースイッチ（オフ、低、中、および高）（不図示）を備え得る。このようなスイッチは、頭部装着部分１２に配置され、ユーザの右手並びに助手が簡単にアクセスできる。照明器具２０およびヘッドライトデバイス１０は、過熱が生じた場合に、光強度のレベルを低設定に自動的に切り替えることができる。低設定において過熱が続く場合には、ヘッドライトデバイス１０は、より低いレベルのデフォルトモードに切り替わり得る。コントローラハウジング１４は、ＬＥＤ光源５０を収容する照明器具ハウジング２４を所定の温度に維持するために調整され得るサーモスタット制御の冷却ファンを収容し得る。

例えば、図１０に示されるように、例えばサーモスタットなどの温度センサＴは、ＬＥＤ光源５０の温度を測定または決定するために、ＬＥＤ光源５０に少なくとも隣接して、または接触して配置され得る。温度センサＴは、コントローラ１３および／または冷却ファンなどの空気移動装置３０と電気接続される、または少なくとも通信することができる。あるいは、温度センサＴは、コントローラ１３と電気接続される、または少なくとも通信することができ、コントローラ１３は、空気移動装置３０と電気接続される、または少なくとも通信することができる。温度センサＴによって検出される温度が変化するにつれて、コントローラ１３は、ＬＥＤ光源５０の温度を自動的に制御することができる。例えば、コントローラ１３は、空気移動装置３０の速度、ひいては、それによって生じるエアフローの速度を自動的に制御することができる。さらに、コントローラ１３は、ＬＥＤ光源５０からの光の強度を自動的に制御することができる。これらの手段は、以下にさらに説明するように、ＬＥＤ光源５０の温度制御を容易にすることができる。

ある態様では、ヘッドライトデバイス１０の重量は、約４００グラム以下であり得る（目標重量は約３３０グラム）。パッドを除いたヘッドライトデバイス１０は、一般的な洗浄、および病院で使用される例えば７０％イソプロピルアルコールやCAVICIDE（登録商標）ワイプスである殺菌剤を用いてきれいにすることができる。滅菌は必要ない場合がある。ヘッドライトデバイス１０は、例えば少なくとも３フィートの高さからタイルの床に落とされることを含む、手術室環境における通常の日常的な取り扱いに持ちこたえるように設計することができる。ガウンクリップを各ヘッドライトデバイス１０に装備することにより、電気コードを手術着にしっかりと取り付けることができる。全ての材料は、ラテックスフリーのものでもよい。

ＬＥＤヘッドライトデバイス１０の典型的な使用は、例えば、１回の手術につき平均約１時間を一日につき４回以上、週に約５日間となる場合がある。このような平均的使用の場合、ヘッドライトデバイス１０は、少なくとも３年以上、信頼して使用することができる。ヘッドライトデバイス１０は、１つの照明器具と、任意で頭部装着部分と、２つのバッテリーパックと、１つのバッテリーホルスターと、電源を備えた１つの充電器と、１つのＡＣ電源と、１つのＤＣケーブルと、付属品および交換用部品とを含み得る。

ヘッドライトデバイス１０のコントローラボード１４Ａは、ＬＥＤ光源５０によって生成される光の強度と、冷却ファンなどの、照明器具２０の側面および背面のベント３６Ａ、３６Ｂを通して非常に低い流量で空気を取り込むことにより、必要に応じてＬＥＤ光源５０を冷却する空気移動装置３０を制御するためのソフトウェアを含み得る。ソフトウェアは、例えば、コントローラボード１４Ａ内に存在し得る。バッテリー充電の残りが終わりに近づいている時にユーザに可聴通知を提供できる、バッテリーパック７６内に配置されるソフトウェアも存在し得る。

ソフトウェアは、コンピュータ可読媒体でもよく、ヘッドライトデバイス１０のコントローラボード１４Ａに特定の機能性を与えることができる。ソフトウェアは、小さな温度範囲内までＬＥＤ光源５０の温度をコントローラボード１４Ａが読み取れることを可能にし得る。所定の温度を下回る、例えば氷点下を下回る温度の読み取りによって示されるように、ソフトウェアは、コントローラボード１４Ａによる開回路ＬＥＤ温度センサの検出を可能にできる。例えば所定の温度を上回る温度の読み取りによって示されるように、ソフトウェアは、コントローラボード１４Ａが温度超過状態または短絡したＬＥＤ温度センサを検出できることを可能にし得る。ソフトウェアにより、範囲外の温度状態、例えば、開回路温度センサを示す温度を下回る温度および温度超過状態を示す温度間の範囲外の温度が検出されると、コントローラボード１４Ａが、ＬＥＤ光源５０をヘッドライトデバイス１０の光強度レベルの最低設定を下回る故障状態に置き、ファンを最低速度に設定し、および／または電源を一旦切って入れなおすまではシステムを使用できないようにすることができる。

ヘッドライトデバイス１０の動作温度範囲は、使用されるＬＥＤパッケージや、エネルギー効率および光出力に対する所望のニーズに応じて異なり得る。低い通常動作ＬＥＤ温度範囲においては、ソフトウェアにより、コントローラボード１４Ａが空気移動装置３０を最低速度に自動的に設定することが可能となる。中程度の通常動作ＬＥＤ温度範囲においては、コントローラボード１４Ａは、低速から高速まで及び、温度に比例する空気移動装置３０の速度を自動的に変化させることができる。従って、この中程度の温度範囲においては、空気移動装置３０の速度は可変となり得る。過熱が懸念事項となり得る高い通常動作ＬＥＤ温度範囲においては、ソフトウェアにより、コントローラボード１４Ａが、空気移動装置３０の最大速度などの高速に空気移動装置３０を自動的に設定することが可能となり得る。通常の動作温度範囲を上回る高温状態においては、ソフトウェアにより、コントローラボード１４Ａが、空気移動装置３０を最大の性能レベルで動作するように自動的に設定することが可能となり、光源５０は、光強度レベルを最低設定にまで下げることができる。ソフトウェアは、過熱が生じた場合に、コントローラボード１４Ａが光強度のレベルを最低設定に自動的に切り替えられることを可能にできる。この最低設定において過熱が続く場合には、コントローラボード１４Ａは、ソフトウェアを介して、ＬＥＤの最低設定を下回るまで光強度レベルをさらに下げることができる。

ソフトウェアは、コントローラボード１４Ａが、４つの位置を持つロータリースイッチによって選択されるようなＬＥＤ強度を制御できることを可能にし得る。制御の設定は、例えば、オフ、低、中、および高でもよい。バッテリーパック７６またはコントローラボード１４Ａ、あるいはその他の適切な場所にあるソフトウェアは、低バッテリー状態を検出すると、可聴通知を提供することができる。これらの可聴通知は、数およびタイミングに関して異なり得る。例えば、単一の可聴通知が、バッテリーが切れると予測されるまでの所定の推定時間に生じ、この可聴通知は、バッテリーが切れるまで続く。別の例を以下に示す：
残り１５分： １回の可聴通知サイクル
残り１２分： １回の可聴通知サイクル
残り９分： ２回の可聴通知サイクル
残り６分 ３回の可聴通知サイクル
残り３分 バッテリーが完全に放電するまで可聴通知サイクルを繰り返す

例えば、低バッテリー状態が検出されると、以下の通知シーケンスが生じ得る。約１５分の電力が残っている場合に、約１５分（＋／−約１分）の電力が残っていることを示すために、トーンシーケンスを鳴らしてもよい。その後、約１２分の電力が残っている時点で、約１２分（＋／−約１分）の電力が残っていることを示すために、トーンシーケンスを１回鳴らしてもよい。約９分の電力が残っている時点で、約９分（＋／−約１分）の電力が残っていることを示すために、１回目のトーンシーケンスを鳴らし、時間間隔をおいて、２回目に鳴らされるトーンシーケンスが続いてもよい。約６分の電力が残っている時点で、約６分（＋／−約１分）の電力が残っていることを示すために、１回目のトーンシーケンスを鳴らし、時間間隔をおいて、２回目に鳴らされるトーンシーケンスが続き、次に、もう１回の時間間隔および３回目に鳴らされるトーンシーケンスが続いてもよい。約３分の電力が残っている時には、バッテリーが間もなく切れることを示すために、電源がオフにされる、および／またはバッテリーが切れる、あるいは充電または交換されるまで、トーン間に時間間隔を空けてトーンシーケンスを繰り返してもよい。

本明細書に記載したヘッドライトデバイス１０は、能動的冷却システムを備えたＬＥＤ光源を利用し得る。サーモスタット制御の冷却ファンは、照明器具の側面および背面のベントを通して非常に低い流量で空気を引き寄せることができ、静かにＬＥＤを冷却できる。空気は、ベントおよびチューブ、またはダクトのシステムを通して取り込まれ、外科医の後方に静かに排出することができる。ヘッドライトデバイスは、簡単な外科的、診断的、または治療的処置を行う間の明視化を助ける照明を提供するように設計され得る。例えば、上述のように、ヘッドライトデバイスは、新生児の徹照、眼の処置において、または手術前の３か月以内に感光剤（ヘマトポルフィリン誘導体）を与えられた光に敏感な患者に使用することができる。

図面に示し、上に記載した本開示の実施形態は、添付の請求項の範囲内で構成可能な多数の実施形態の例である。これらのデバイスおよび関連の方法は、具体的に開示された構成以外の多数の構成を含み得ることが考えられる。

Claims (28)

1. 冷却空気を受け取る照明器具ベントを含むハウジングと、前記ハウジング内に包含された光源とを含む照明器具と、
   前記照明器具ベントを通した冷却空気の取り込みを促進するための、前記照明器具の外部の空気移動装置と、
   前記照明器具と、前記空気移動装置とを接続することにより、前記照明器具および前記空気移動装置間の前記冷却空気のエアフローを促進する排気チューブと、
   を含むヘッドライトデバイス。
2. 前記照明器具および空気移動装置と通信するコントローラをさらに含む、請求項１に記載のヘッドライトデバイス。
3. 前記コントローラは、コントローラボードおよび前記空気移動装置が内部に存在するコントローラハウジングを含む、請求項２に記載のヘッドライトデバイス。
4. 前記制御装置ハウジングは、前記排気チューブに接続され、前記排気チューブから前記空気移動装置へとエアフローを向けるように構成されたエアフローチューブをさらに含む、請求項３に記載のヘッドライトデバイス。
5. 前記コントローラは、前記光源の温度を自動制御するように動作可能である、請求項２に記載のヘッドライトデバイス。
6. 前記コントローラは、前記空気移動装置の速度および前記光源から生成される光の強度を自動制御することにより、前記光源の前記温度を制御するように動作可能である、請求項５に記載のヘッドライトデバイス。
7. 前記コントローラは、所定の温度範囲に対して、前記空気移動装置を低速に設定するように動作可能である、請求項６に記載のヘッドライトデバイス。
8. 前記コントローラは、所定の温度範囲に対して、低速から高速まで及び、前記温度に比例する可変速度に前記空気移動装置を設定するように動作可能である、請求項６に記載のヘッドライトデバイス。
9. 前記コントローラは、所定の温度範囲に対して、前記空気移動装置を高速に設定するように動作可能である、請求項６に記載のヘッドライトデバイス。
10. 前記コントローラは、所定の温度範囲に対して、前記空気移動装置を高速に設定し、前記光源を前記光の強度レベルの最低設定に設定するように動作可能である、請求項６に記載のヘッドライトデバイス。
11. 前記コントローラは、オフ、低、中、および高の設定の中で、前記光源の強度を切り替えるように動作可能である、請求項５に記載のヘッドライトデバイス。
12. 前記光源は、少なくとも１つの発光ダイオード（ＬＥＤ）を含む、請求項１に記載のヘッドライトデバイス。
13. 前記照明器具は、
    それ自体を通る開口部を備えた回路基板であって、前記ＬＥＤは前記回路基板に電気接続される、回路基板と、
    前記ＬＥＤと熱的に接触するように前記開口部を通って延在する凸部を備えた熱伝導板と、
    前記熱伝導板に熱的に接続されるヒートシンクと、
    をさらに含む、請求項１２に記載のヘッドライトデバイス。
14. 前記照明器具は、
    集光レンズと、
    対物レンズと、
    前記集光レンズおよび対物レンズ間に配置される虹彩絞り制御装置と、
    前記集光レンズおよび対物レンズ間に配置される折り畳みミラーと、
    を含む光学アセンブリをさらに含む、請求項１２に記載のヘッドライトデバイス。
15. 前記集光レンズは、前記ＬＥＤに極めて接近して配置され、メニスカスレンズとして成形される、請求項１４に記載のヘッドライトデバイス。
16. 前記照明器具は、
    第１の集光レンズおよび第２の集光レンズと、
    第１の対物レンズおよび第２の対物レンズと、
    前記集光レンズおよび対物レンズ間に配置される虹彩絞り制御装置と、
    前記第１の対物レンズおよび前記第２の対物レンズ間に配置される折り畳みミラーと、
    を含む光学アセンブリをさらに含む、請求項１２に記載のヘッドライトデバイス。
17. 前記空気移動装置はファンを含む、請求項１に記載のヘッドライトデバイス。
18. 前記排気チューブは、前記照明器具が取り付けられる頭部装着部分を含む、請求項１に記載のヘッドライトデバイス。
19. 前記照明器具および前記排気チューブが取り付けられる頭部装着部分をさらに含む、請求項１に記載のヘッドライトデバイス。
20. 前記空気移動装置は、前記頭部装着部分の後部にあり、前記排気チューブは、前記頭部装着部分の側面周りに延在する、請求項１９に記載のヘッドライトデバイス。
21. バッテリーパックをさらに含み、前記バッテリーパックは、前記バッテリーの電力が低くなっている時に、ユーザに警告を出すように動作可能である、請求項１に記載のヘッドライトデバイス。
22. ヘッドライトデバイスの操作方法であって、
    冷却空気を受け取る照明器具ベントを含むハウジングと、前記ハウジング内に包含される光源とを含む照明器具と、
    前記照明器具ベントを通した冷却空気の取り込みを促進するための、前記照明器具の外部の空気移動装置と、
    前記照明器具と、前記空気移動装置とを接続することにより、前記照明器具および前記空気移動装置間の前記冷却空気のエアフローを促進する排気チューブと、
    を含むヘッドライトデバイスを設けるステップと、
    前記空気移動装置によって、前記照明器具ベントを通り、前記光源上に行き、前記排気チューブおよび前記空気移動装置を通るエアフローを生成することにより、前記光源の温度を制御するステップと、
    を含む方法。
23. 前記光源の前記温度を制御するステップは、前記空気移動装置を低速に設定するステップをさらに含む、請求項２２に記載の方法。
24. 前記光源の前記温度を制御するステップは、低速から高速まで及び、前記温度に比例する可変速度に前記空気移動装置を設定するステップをさらに含む、請求項２２に記載の方法。
25. 前記光源の前記温度を制御するステップは、前記空気移動装置を高速に設定するステップをさらに含む、請求項２２に記載の方法。
26. 前記光源の前記温度を制御するステップは、前記空気移動装置を高速に設定し、前記光源を前記光源によって生成される光の強度レベルの最低設定に設定するステップをさらに含む、請求項２２に記載の方法。
27. 前記光源の前記温度を制御するステップは、オフ、低、中、または高の設定の中で、前記光源の強度を切り替えるステップをさらに含む、請求項２２に記載の方法。
28. 前記ヘッドライトデバイスは、バッテリーパックをさらに含み、前記バッテリーパックは、前記バッテリーの電力が低くなっている時に、警告を出すように動作可能である、請求項２２に記載の方法。

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