JP2014228768A - トナー、及び画像形成装置 - Google Patents

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早紀 今野
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Abstract

【課題】帯電性に優れ、高画質な画像を形成することのできるトナーの提供。
【解決手段】走査プローブ顕微鏡で測定される表面電位の平均値が、−3.0V以上−0.5V以下であり、かつ走査プローブ顕微鏡でトナー粒子の表面電位を測定した際に表面の95%以上がマイナス電位を示すトナー粒子の個数が、80個数%以上であるトナーである。
【選択図】図1B

Description

本発明は、トナー、及び画像形成装置に関する。
近年、電子写真方式の画像形成技術分野では、より高画質のフルカラー画像形成が要求されており、高画質の現像剤の設計がなされてきている。高画質、特にフルカラー画質への要求に対応するために、トナーとしてはますます小粒径化が進み、潜像を忠実に再現することが検討されている。この小粒径化に対しては、トナーを所望のトナー形状及び表面構造に制御することを可能とする手段として、重合法によるトナー製造方法が提案されている。重合法トナーでは、トナー粒子の粒径制御に加えて形状制御も可能である。また、これと併せて粒径を小さくすることにより、ドット及び細線の再現性が良くなり、パイルハイト(画像層厚)も低くすることが可能となり、より高画質化が期待できる。前記トナーは、通常、結着樹脂、着色剤、帯電制御剤、及びその他の添加剤により構成されている。
従来より、良好な帯電特性、経時安定性、及び環境安定性を付与するため、様々な帯電制御剤が提案されている。ただし、フルカラートナー用の帯電制御剤には、有色材料を用いることができないため、色相に影響を与えない無色、白色、又は淡色の帯電制御剤を使用しなければならない。また、カーボンブラックなどの着色用顔料や、トナーの流動性を良くする目的で添加されるシリカ、酸化チタンなどの外添剤によっても、トナーの帯電性が変化することが知られている。
帯電特性が良好なトナーを得るためには、その帯電量を正確に知ることが必要である。トナー帯電量の主な測定方法としては、ブローオフ法、E−SPART法が知られている。
ブローオフ法は、二成分トナーの帯電量を測定するもので、トナーをキャリアから吹き飛ばして分離することにより、分離前のトナーとキャリアの電気的中性条件からズレた電荷を検出する方法である。ブローオフ法では、粒子の集合体としてのトナーの平均の帯電量が得られる。
また、E−SPART(Electrical Single Particle Aerodynamic Relaxation Time)法は、電界中で音波により振動する帯電粒子をレーザドップラ振動計で観測し、電極への水平方向速度から粒子帯電量を、空気振動による粒子の水平方向速度の遅れから粒径を、各々求める方法である(例えば、特許文献1参照)。E−SPART Analyzer法では、粒子の集合体としてのトナーの帯電量の分布が得られる。
帯電制御剤としてのカリックスアレーン誘導体化合物をトナー粒子表面に偏在させたトナーが提案されている(例えば、特許文献2参照)。この提案の技術では、ブローオフ法による測定によって、このトナーの帯電特性が優れていることが確認されているが、このトナーであっても、印刷画像において、白地背景部に現像されるトナーを完全に防ぐことはできていない。そのため、トナーの帯電特性をより精密に評価するためには、粒子の集合体としての帯電量を調べるだけでは不十分であると考えられる。
したがって、帯電性に優れ、高画質な画像を形成することのできるトナーの提供が求められているのが現状である。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、帯電性に優れ、高画質な画像を形成することのできるトナーを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
本発明のトナーは、走査プローブ顕微鏡で測定される表面電位の平均値が、−3.0V以上−0.5V以下であり、かつ走査プローブ顕微鏡でトナー粒子の表面電位を測定した際に表面の95%以上がマイナス電位を示すトナー粒子の個数が、80個数%以上であることを特徴とする。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決することができ、帯電性に優れ、高画質な画像を形成することのできるトナーを提供することができる。
図1Aは、表面電位分布が良好なトナー粒子における表面形状像である。 図1Bは、表面電位分布が良好なトナー粒子における表面電位像である。 図2Aは、逆極性の部分が存在するトナー粒子における表面形状像である。 図2Bは、逆極性の部分が存在するトナー粒子における表面電位像である。 図3Aは、表面上の全ての領域でマイナス電位を示しているが、電位分布の平均値が小さいトナー粒子における表面形状像である。 図3Bは、表面上の全ての領域でマイナス電位を示しているが、電位分布の平均値が小さいトナー粒子における表面電位像である。 図4は、本発明に関する画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 図5は、図4の部分拡大図である。
(トナー)
本発明のトナーは、走査プローブ顕微鏡で測定される表面電位の平均値が、−3.0V以上−0.5V以下であり、かつ走査プローブ顕微鏡でトナー粒子の表面電位を測定した際に表面の95%以上がマイナス電位を示すトナー粒子の個数が、80個数%以上である。
本発明者らは、ブローオフ法、又はE−SPART法で測定した場合に、逆極性の領域に分布がないトナーであっても、印刷画像において地かぶりなどが発生する理由について、考察を行った。マイナス帯電性を持つトナーにおいて、粒子の集合体としての平均的な帯電量がマイナスであっても、トナー粒子表面において局所的にプラスに帯電している部分が存在する可能性がある。そのような場合、プラスに帯電している部分が、感光体上で本来トナーを付着させない部分にも付着してしまうことが予想される。そこで、トナー粒子1つ1つの表面の帯電分布を調べれば、プラス帯電の部分が存在するかどうかが分かると考えた。
本発明者らは、トナー粒子表面の帯電分布の測定方法として、走査プローブ顕微鏡(SPM, scanning probe microscope)のアプリケーションの一つである表面電位顕微鏡(KFM, Kelvin probe force microscopy)を選択した。従来のSPMでは、トナー粒子のような大きな凹凸構造をもつ試料を測定することは困難であったが、近年、フィードバック制御の速度などの改良により、凹凸の大きな試料でも測定が可能になりつつある。
ブローオフ法、又はE−SPART法で測定した場合に、プラス極性の領域に分布がないトナーであっても、印刷画像において地かぶりなどが発生するトナーについて、前記表面電位顕微鏡を用いて、表面電位分布測定を行ったところ、局所的にプラス電位を示す領域が存在するトナー粒子があることを、本発明者らは確認している。
本発明者らは、更に、詳細にトナー粒子の表面電位分布と画質との関係を調べたところ、表面電位の平均値の絶対値が小さすぎるトナーでは、磁性キャリアとの吸着力が低く、低い現像電界でも現像されるトナー量が多くなるため、階調性のある高品位な画像が得られないことがわかった。また、表面電位の平均値の絶対値が大きすぎるトナーでは、磁性キャリアとの吸着力が大きくなり、現像されるトナー量が少なく画像濃度が低下することがわかった。
本発明者らは、トナー粒子の表面で一様にマイナス電位を示し、かつ表面電位の平均値が適度なトナーを実現するためのトナーの製法を検討した。
そして、結着樹脂を含むトナー材料を有機溶媒に溶解又は分散して得られるトナー材料の溶解又は分散液を、樹脂微粒子を含む水系媒体中に添加して乳化又は分散させて乳化又は分散液を得た後、前記乳化又は分散液から前記有機溶媒の一部を除去し、更に帯電制御剤及び結着樹脂を有機溶媒に溶解又は分散した分散液を、前記有機溶媒の一部を除去した乳化又は分散液に添加し、前記乳化又は分散液から前記有機溶媒を除去することによって、トナーを得た。そのような製造方法により、高帯電性を持つ帯電制御剤が、トナー粒子の表面に一様に存在するようになりやすいことを見出した。
前記の製法で調製したトナーのうち、走査プローブ顕微鏡で測定される表面電位の平均値が、−3.0V以上−0.5V以下であり、かつ走査プローブ顕微鏡でトナー粒子の表面電位を測定した際に表面の95%以上がマイナス電位を示すトナー粒子の個数が、80個数%以上であるトナーを用いて印刷を行ったところ、印刷画像において白地背景部に現像されるトナーがなく、良好な印刷画像が得られることが分かった。
以上の検証により、適切な表面電位分布を持つトナーにおいて、帯電性に優れ、高画質な画像が得られることを見出し、本発明に至った。
<トナー粒子の表面電位分布測定方法>
以下にKFMによるトナー粒子の表面の電位分布測定方法について説明する。
測定するトナーをキャリアと混合させて現像剤を作製し、バイアル瓶に入れて1分間手振りで攪拌する。測定対象となるトナー粒子を固定する試料台として、SPM用のステンレス製の試料板上にカーボンテープを付着させたものを準備する。現像剤をパラフィルム(プラスチックパラフィンフィルム)で覆った磁石に付着させ、準備した試料台の上方においてブロアーを用いて現像剤にガスを噴きかけることにより、飛散したトナー粒子を試料台に固定させる。これにより、現像剤から選択的にトナー粒子のみを取り出し、かつ、疎らな状態でトナー粒子を固定することができる。そして、試料板をアースに接続することで、カーボンテープ部分をゼロ電位に定める。
測定に用いるSPM装置においては、カンチレバーをZ方向に稼動させるためのピエゾ素子の可動範囲が7μm以上であることが必要となる。近年のケミカルトナーの平均粒径は3μm〜7μm程度であるため、最低限必要なZ方向のピエゾ素子の可動範囲は7μm程度となる。可動範囲が7μmより小さいと、セッティングしたトナーの上面全体を測定することができなくなってしまう。また、XY方向のスキャン範囲としては、最大で10μm×10μmとし、スキャン範囲内にトナー粒子1個が測定できるように設定する。また、10μm×10μmの領域を256ピクセル×256ピクセルで測定する。
KFM測定においては、各測定ライン上でトナー粒子の表面形状を測定した後、そこから一定の高さリフトさせたライン上で電位測定を行うリフトモードを用いて測定を行う。リフトモードの他に、形状測定と電位測定を同時に行う方法もあるが、特に今回のような凹凸が大きい試料を測定する場合、形状測定用の信号と電位測定用の信号との間でクロストークが発生してしまうため、測定が不安定になり、好ましくない。
形状測定においては、プローブであるカンチレバーをその共振周波数近傍で機械的に振動させるタッピングモードを用いる。
電位測定においては、形状測定の際のカンチレバー振動の中心を基準として、50nm〜150nmリフトさせたライン上で測定を行う。リフト高さが50nmより小さいと、スキャン中に探針がトナー粒子に接触する可能性が高くなるため、好ましくない。一方リフト高さが150nmより大きいと、表面電位が空間的に平均化されて検出されるため、周囲と電位の異なる領域があっても、観測されにくいため、好ましくない。
上記方法を用いて得られた電位分布像において、トナー粒子の表面のみに範囲を設定し、その範囲内で電位分布の評価を行う。
トナー粒子の表面でのマイナス電位を示す領域の割合は、トナー粒子の表面の各測定点のうち、マイナス電位を示す点の数をトナー粒子の表面全体のピクセル数で割った値から求める。表面の95%以上がマイナス電位を示すトナー粒子の個数は、20個のトナー粒子について前記測定を行い求める。
また、トナー粒子の集合体としてのトナーの表面電位の平均値は、トナー粒子の表面の各測定点での電位の平均値を取ることによりトナー粒子1個の表面電位を測定し、その測定を20個のトナー粒子に対して行った結果の平均値から求める。
走査プローブ顕微鏡で測定される表面電位の平均値は、−3.0V以上−0.5V以下であり、−2.0V以上−0.5V以下が好ましく、−1.5V以上−0.5V以下がより好ましい。
走査プローブ顕微鏡でトナー粒子の表面電位を測定した際に表面の95%以上がマイナス電位を示すトナー粒子の個数は、80個数%以上であり、90個数%以上が好ましく、
100個数%がより好ましい。
図1〜図3に測定例を示す。
図1は、表面電位分布が良好なトナー粒子における表面形状像(図1A)及び表面電位像(図1B)を示している。この粒子においては、トナー表面上の全ての領域でマイナス電位を示しており、トナー表面上での電位の平均値は、−0.8Vである。
図2は、逆極性すなわちプラス電位の部分が存在するトナー粒子における表面形状像(図2A)及び表面電位像(図2B)を示している。
図3は、表面上の全ての領域でマイナス電位を示しているが、電位分布の平均値が小さいトナー粒子における表面形状像(図3A)及び表面電位像(図3B)を示している。このトナー粒子における表面上での電位の平均値は、−0.3Vである。
前記トナーは、結着樹脂と帯電制御剤とを少なくとも含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有することが好ましい。
ここで、前記トナーは、トナー粒子の集合体である。前記トナー粒子は、結着樹脂と帯電制御剤とを少なくとも含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有することが好ましい。
<結着樹脂>
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、スチレン・アクリル樹脂、スチレン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ジエン系樹脂、フェノール樹脂、テルペン樹脂、クマリン樹脂、アミドイミド樹脂、ブチラール樹脂、ウレタン樹脂、エチレン・酢酸ビニル樹脂などが挙げられる。また、その他の前記結着樹脂としては、活性水素基含有化合物及び該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体を反応させてなるポリマーなども挙げられる。
これらの中でも、定着時にシャープメルトし、画像表面を平滑化できる点で、低分子量化しても十分な可とう性を有しているポリエステル樹脂が好ましく、ポリエステル樹脂にさらに他の樹脂を組み合わせて用いてもよい。
<<ポリエステル樹脂>>
前記ポリエステル樹脂とは、例えば、下記一般式(1)で表される1種若しくは2種以上のポリオールと、下記一般式(2)で表される1種若しくは2種以上のポリカルボン酸とをポリエステル化したものである。
A−(OH)m ・・・一般式(1)
[式中、Aは、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族基又はヘテロ環芳香族基を表す。mは2〜4の整数を表す。]
B−(COOH)n ・・・一般式(2)
[式中、Bは、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族基又はヘテロ環芳香族基を表す。nは2〜4の整数を表す。]
−ポリオール−
前記一般式(1)で表されるポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン、ビスフェノールA、ビスフェノールA酸化エチレン付加物、ビスフェノールA酸化プロピレン付加物、水素化ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA酸化エチレン付加物、水素化ビスフェノールA酸化プロピレン付加物などが挙げられる。
前記一般式(2)で表されるポリカルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、n−ドデセニルコハク酸、イソオクチルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、イソドデシルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、イソオクテニルコハク酸、イソオクチルコハク酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸等、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキセンジカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、エチレングリコールビス(トリメリット酸)などが挙げられる。
前記ポリエステル樹脂の重量平均分子量Mwとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1,000〜200,000が好ましく、4,000〜6,000がより好ましい。前記重量平均分子量が、1,000未満であると、耐ホットオフセット性能が低下することがあり、200,000を超えると、低温定着性能が低下することがある。一方、前記重量平均分子量が、前記より好ましい範囲内であると、低温定着及び耐ホットオフセット性能の点で有利である。
<<活性水素基含有化合物>>
前記活性水素基含有化合物は、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体が架橋又は伸長反応する際の架橋剤又は伸長剤として作用する。
前記トナーを製造する際のトナー材料中に、前記活性水素基含有化合物及び前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体が含まれることにより、得られるトナーの機械的強度が高まり、樹脂微粒子や外添剤の埋没を抑制することができる。前記活性水素基含有化合物がカチオン性の極性を有する場合には、樹脂微粒子を静電的に引き寄せることもできる。また、トナーの加熱定着時の流動性を調節でき、定着温度幅を広げることもできる。なお、前記活性水素基含有化合物及び前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体は、結着樹脂前駆体であるとも言える。
前記活性水素基含有化合物としては、活性水素基を有していれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体がイソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)である場合には、該イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)と伸長反応、架橋反応などの反応により高分子量化可能な点で、アミン類(B)が好適である。
前記活性水素基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水酸基(アルコール性水酸基又はフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アミン類(B)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ジアミン(B1)、3価以上のポリアミン(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、前記B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ジアミン(B1)単独、ジアミン(B1)と少量の3価以上のポリアミン(B2)との混合物が特に好ましい。
前記ジアミン(B1)としては、例えば、芳香族ジアミン、脂環式ジアミン、脂肪族ジアミンなどが挙げられる。前記芳香族ジアミンとしては、例えば、フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’ジアミノジフェニルメタンなどが挙げられる。前記脂環式ジアミンとしては、例えば、4,4’−ジアミノ−3,3’ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなどが挙げられる。前記脂肪族ジアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどが挙げられる。
前記3価以上のポリアミン(B2)としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
前記アミノアルコール(B3)としては、例えば、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
前記アミノメルカプタン(B4)としては、例えば、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
前記アミノ酸(B5)としては、例えば、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
前記B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、例えば、前記B1〜B5のいずれかのアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)から得られるケチミン化合物、オキサゾリゾン化合物などが挙げられる。
<<活性水素基含有化合物と反応可能な重合体>>
前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体(以下「プレポリマー」と称することがある)としては、前記活性水素基含有化合物と反応可能な部位を少なくとも有しているものであれば特に制限はなく、公知の樹脂等の中から適宜選択することができ、例えば、ポリオール樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、これらの誘導体樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、溶融時の高流動性、透明性の点で、ポリエステル樹脂、即ち、活性水素基含有化合物と反応可能なポリエステル樹脂が特に好ましい。
前記プレポリマーにおける前記活性水素基含有化合物と反応可能な部位としては、特に制限はなく、公知の置換基等の中から適宜選択することができ、例えば、イソシアネート基、エポキシ基、カルボン酸、酸クロリド基などが挙げられる。これらは、1種単独で含まれていてもよいし、2種以上が含まれていてもよい。これらの中でも、イソシアネート基が特に好ましい。
前記プレポリマーの中でも、高分子成分の分子量を調節し易く、乾式トナーにおけるオイルレス低温定着特性、特に、定着用加熱媒体への離型オイル塗布機構のない場合でも良好な離型性及び定着性を確保できる点で、ウレア結合生成基含有ポリエステル樹脂(RMPE)が特に好ましい。
ウレア結合生成基としては、例えば、イソシアネート基などが挙げられる。ウレア結合生成基含有ポリエステル樹脂(RMPE)における該ウレア結合生成基が該イソシアネート基である場合、該ポリエステル樹脂(RMPE)としては、イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)が特に好適である。
前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)との重縮合物である活性水素基含有ポリエステル樹脂をポリイソシアネート(PIC)と反応させてなるものなどが挙げられる。
前記ポリオール(PO)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジオール(DIO)、3価以上のポリオール(TO)、ジオール(DIO)と3価以上のポリオール(TO)との混合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、前記ジオール(DIO)単独、又は前記ジオール(DIO)と少量の前記3価以上のポリオール(TO)との混合物が好ましい。
前記ジオール(DIO)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルキレングリコール、アルキレンエーテルグリコール、脂環式ジオール、脂環式ジオールのアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノール類、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
前記アルキレングリコールとしては、炭素数2〜12のものが好ましく、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどが挙げられる。
前記アルキレンエーテルグリコールとしては、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなどが挙げられる。
前記脂環式ジオールとしては、例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなどが挙げられる。
前記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド付加物としては、例えば、前記脂環式ジオールに対し、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加物したものなどが挙げられる。
前記ビスフェノール類としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどが挙げられる。
前記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物としては、例えば、前記ビスフェノール類に対し、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加物したものなどが挙げられる。
これらの中でも、炭素数2〜12のアルキレングリコール、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物が好ましく、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物と炭素数2〜12のアルキレングリコールとの混合物がより好ましい。
前記3価以上のポリオール(TO)としては、3価〜8価又はそれ以上のものが好ましく、例えば、3価以上の多価脂肪族アルコール、3価以上のポリフェノール類、3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
前記3価以上の多価脂肪族アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどが挙げられる。
前記3価以上のポリフェノール類としては、例えば、トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなどが挙げられる。
前記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物としては、例えば、前記3価以上のポリフェノール類に対し、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加物したものなどが挙げられる。
前記ジオール(DIO)と前記3価以上のポリオール(TO)との混合物における前記ジオール(DIO)と前記3価以上のポリオール(TO)との混合質量比(DIO:TO)としては、100:0.01〜10が好ましく、100:0.01〜1がより好ましい。
前記ポリカルボン酸(PC)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジカルボン酸(DIC)、3価以上のポリカルボン酸(TC)、ジカルボン酸(DIC)と3価以上のポリカルボン酸との混合物などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ジカルボン酸(DIC)単独、又はDICと少量の3価以上のポリカルボン酸(TC)との混合物が好ましい。
前記ジカルボン酸(DIC)としては、例えば、アルキレンジカルボン酸、アルケニレンジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。
前記アルキレンジカルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸などが挙げられる。
前記アルケニレンジカルボン酸としては、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸が好ましい。前記炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸などが挙げられる。
前記芳香族ジカルボン酸としては、炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸が好ましい。前記炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などが挙げられる。
これらの中でも、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸、炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸が好ましい。
前記3価以上のポリカルボン酸(TC)としては、3価〜8価又はそれ以上のものが好ましく、例えば、芳香族ポリカルボン酸などが挙げられる。
前記芳香族ポリカルボン酸としては、炭素数9〜20のものが好ましく、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸などが挙げられる。
前記ポリカルボン酸(PC)としては、前記ジカルボン酸(DIC)、前記3価以上のポリカルボン酸(TC)、及び、前記ジカルボン酸(DIC)と前記3価以上のポリカルボン酸との混合物、から選択されるいずれかの酸無水物又は低級アルキルエステル物を用いることもできる。前記低級アルキルエステルとしては、例えば、メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなどが挙げられる。
前記ジカルボン酸(DIC)と前記3価以上のポリカルボン酸(TC)との混合物における前記ジカルボン酸(DIC)と前記3価以上のポリカルボン酸(TC)との混合質量比(DIC:TC)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、100:0.01〜10が好ましく、100:0.01〜1がより好ましい。
前記ポリオール(PO)と前記ポリカルボン酸(PC)とを重縮合反応させる際の混合比率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記ポリオール(PO)における水酸基[OH]と、前記ポリカルボン酸(PC)におけるカルボキシル基[COOH]との当量比([OH]/[COOH])として、2/1〜1/1が好ましく、1.5/1〜1/1がより好ましく、1.3/1〜1.02/1が特に好ましい。
前記ポリオール(PO)の前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、0.5質量%〜40質量%が好ましく、1質量%〜30質量%がより好ましく、2質量%〜20質量%が特に好ましい。前記含有量が、0.5質量%未満であると、耐ホットオフセット性が悪化し、トナーの耐熱保存性と低温定着性とを両立させることが困難になることがあり、40質量%を超えると、低温定着性が悪化することがある。
前記ポリイソシアネート(PIC)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香族ジイソシアネート、芳香脂肪族ジイソシアネート、イソシアヌレート類、これらのポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプローラクタム等でブロックしたものなどが挙げられる。
前記脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、テトラデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート、テトラメチルヘキサンジイソシアネートなどが挙げられる。
前記脂環式ポリイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。
前記芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、ジフェニレン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルジフェニル、3−メチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルエーテル−4,4’−ジイソシアネートなどが挙げられる。
前記芳香脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
前記イソシアヌレート類としては、例えば、トリス−イソシアナトアルキル−イソシアヌレート、トリイソシアナトシクロアルキル−イソシアヌレートなどが挙げられる。
これらは、1種単独でも使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリイソシアネート(PIC)と、前記活性水素基含有ポリエステル樹脂(例えば水酸基含有ポリエステル樹脂)とを反応させる際の混合比率としては、前記ポリイソシアネート(PIC)におけるイソシアネート基[NCO]と、前記水酸基含有ポリエステル樹脂における水酸基[OH]との混合当量比([NCO]/[OH])として、5/1〜1/1が好ましく、4/1〜1.2/1がより好ましく、3/1〜1.5/1が特に好ましい。
前記混合当量比([NCO]/[OH])が、5を超えると、低温定着性が悪化することがあり、1未満であると、耐オフセット性が悪化することがある。
前記ポリイソシアネート(PIC)の前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5質量%〜40質量%が好ましく、1質量%〜30質量%がより好ましく、2質量%〜20質量%が特に好ましい。
前記含有量が、0.5質量%未満であると、耐ホットオフセット性が悪化し、耐熱保存性と低温定着性とを両立させることが困難になることがあり、40質量%を超えると、低温定着性が悪化することがある。
前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)の1分子当たりに含まれるイソシアネート基の平均数としては、1以上が好ましく、1.2〜5がより好ましく、1.5〜4が特に好ましい。
前記イソシアネート基の平均数が、1未満であると、前記ウレア結合生成基で変性されているポリエステル樹脂(RMPE)の分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体の重量平均分子量(Mw)としては、テトラヒドロフラン(THF)可溶分のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)による分子量分布で、3,000〜40,000が好ましく、4,000〜30,000がより好ましい。前記重量平均分子量(Mw)が、3,000未満であると、耐熱保存性が悪化することがあり、40,000を超えると、低温定着性が悪化することがある。
GPCによる分子量分布の測定は、例えば、以下のようにして行うことができる。
まず、40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させ、この温度でカラム溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を毎分1mLの流速で流し、試料濃度を0.05質量%〜0.6質量%に調整した樹脂のテトラヒドロフラン試料溶液を50μL〜200μL注入して測定する。
分子量の測定に当たっては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。 検量線作成用の単分散ポリスチレン標準試料としては、Pressure Chemical Co.又は東ソー株式会社製の分子量が6×10、2.1×10、4×10、1.75×10、1.1×10、3.9×10、8.6×10、2×10、及び4.48×10のものを用い、少なくとも10点程度の単分散ポリスチレン標準試料を用いることが好ましい。
なお、検出器としてはRI(屈折率)検出器を用いることができる。
なお、必要により反応停止剤を用いて、前記活性水素基含有化合物と前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体との架橋又は伸長反応を停止させることができる。前記反応停止剤を用いると、得られる接着性基材の分子量等を所望の範囲に制御することができる点で好ましい。
前記反応停止剤としては、例えば、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミン等)、又はこれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
前記アミン類(B)と、前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)との混合比率としては、前記イソシアネート基含有プレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、前記アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の混合当量比([NCO]/[NHx])として、1/3〜3/1が好ましく、1/2〜2/1がより好ましく、1/1.5〜1.5/1が特に好ましい。
前記混合当量比([NCO]/[NHx])が、1/3未満であると、低温定着性が低下することがあり、3/1を超えると、前記ウレア変性ポリエステル樹脂の分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
<帯電制御剤>
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、高帯電性を持つ帯電制御剤が好ましい。そのような帯電制御剤としては、下記一般式(I)で表されるカリックスアレーンが好ましい。
ただし、前記一般式(I)中、n及びmは、それぞれ整数であり、n+m=4〜8である。Rは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は−(CH2COOR10基(R10は、水素原子、又は低級アルキル基を表し、pは、1〜3の整数を表す。)を表す。Rは、水素原子、ハロゲン原子、枝分かれがあってもよい炭素数1〜12のアルキル基、アラルキル基、−NO、−NH、−N(R(Rは、低級アルキル基を表す。)、−SOH、フェニル基、アルコキシ基、又は−Si(CHを表す。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、−NH、又は−N(R(Rは、低級アルキル基を表す。)を表す。Rは、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。R11は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は−(CHCOOR20基(R20は、水素原子、又は低級アルキル基を表し、pは、1〜3の整数を表す。)を表す。R12は、水素原子、ハロゲン原子、枝分かれがあってもよい炭素数1〜12のアルキル基、アラルキル基、−NO、−NH、−N(R17(R17は、低級アルキル基を表す。)、−SOH、フェニル基、アルコキシ基、又は−Si(CHを表す。R13及びR14は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、−NH、又は−N(R19(R19は、低級アルキル基を表す。)を表す。R15は、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。ただし、R、R、R、R12、R13、及びR14の少なくとも一つは、ハロゲン原子である。
前記低級アルキル基としては、例えば、炭素数1〜3のアルキル基などが挙げられる。
前記トナーは、前記カリックスアレーン以外の帯電制御剤を含有していてもよい。そのような帯電制御剤としては、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又はその化合物、タングステンの単体又はその化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸の金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記帯電制御剤は、市販品を使用してもよく、該市販品としては、例えば、ニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業株式会社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業株式会社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット株式会社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物などが挙げられる。
前記トナーにおける前記帯電制御剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記トナーに対して、0.01質量%〜5.0質量%が好ましく、0.01質量%〜1.0質量%がより好ましく、0.03質量%〜0.5質量%が特に好ましい。前記含有量が、0.01質量%未満であると、帯電付与効果が十分に得られず、5.0質量%を超えると、トナーの帯電性が大きくなりすぎ、主帯電制御剤の効果を減退させて、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下及び画像濃度の低下を招くことがある。また、トナーの表面性状が悪化し、キャリアを汚染し長期に渡り十分な帯電性を維持することができず、さらに、環境安定性を阻害する恐れもある。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、例えば、着色剤、離型剤、樹脂微粒子、アニオン性界面活性剤、カチオン化合物、無機微粒子、流動性向上剤、クリーニング性向上剤などが挙げられる。
<<着色剤>>
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、黒色顔料、イエロー顔料、マゼンタ顔料、シアン顔料などが挙げられる。これらの中でも、イエロー顔料、マゼンタ顔料、及びシアン顔料のいずれかを含有することが好ましい。
前記黒色顔料は、例えば、ブラックトナーに用いられる。前記黒色顔料としては、例えば、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、非磁性フェライト、マグネタイト、ニグロシン染料、鉄黒などが挙げられる。
前記イエロー顔料は、例えば、イエロートナーに用いられる。前記イエロー顔料としては、例えば、シイ・アイ・ピグメントイエロー(C.I.Pigment Yellow)74、93、97、109、128、151、154、155、166、168、180、185、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエローなどが挙げられる。
前記マゼンタ顔料は、例えば、マゼンタトナーに用いられる。前記マゼンタ顔料としては、例えば、キナクリドン系顔料、シイ・アイ・ピグメントレッド(C.I.Pigment Red)48:2、57:1、58:2、5、31、146、147、150、176、184、269等のモノアゾ顔料などが挙げられる。また、前記モノアゾ顔料に前記キナクリドン系顔料を併用してもよい。
前記シアン顔料は、例えば、シアントナーに用いられる。前記シアン顔料としては、例えば、Cu−フタロシアニン顔料、Zn−フタロシアニン顔料、Al−フタロシアニン顔料などが挙げられる。
前記着色剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記トナーに対して、1質量%〜15質量%が好ましく、3質量%〜10質量%がより好ましい。
前記着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造又はマスターバッチとともに混練される樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン又はその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記マスターバッチは、例えば、マスターバッチ用の樹脂と前記着色剤とを高せん断力をかけて混合し、混練して得ることができる。この際、前記着色剤と前記樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を用いることができる。また、着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶剤とともに混合混練を行い、着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶剤成分を除去する、いわゆるフラッシング法と呼ばれる方法は、着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができるため乾燥する必要がなく、好ましく用いられる。混合混練するには3本ロールミルなどの高せん断分散装置が好ましく用いられる。
<<離型剤>>
前記離型剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、融点が50℃以上の離型剤が好ましく、融点が50℃〜120℃の低融点の離型剤がより好ましい。低融点の離型剤は、前記結着樹脂とともに分散されることにより、離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これによりオイルレス(定着ローラにオイルのような離型剤を塗布しない状態)でもホットオフセット性が良好である。
前記離型剤としては、例えば、ロウ類、ワックス類が好ましい。前記ロウ類及び前記ワックス類としては、例えば、天然ワックス、合成ワックスなどが挙げられる。前記天然ワックスとしては、例えば、カルナウバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス;ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス;オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックスなどが挙げられる。前記合成ワックスとしては、例えば、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス;エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックスなどが挙げられる。また、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド;低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体又は共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等);側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子などを用いてもよい。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記離型剤の融点としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50℃以上が好ましく、50℃〜120℃がより好ましく、60℃〜90℃が特に好ましい。前記融点が、50℃未満であると、前記離型剤が耐熱保存性に悪影響を与えることがあり、120℃を超えると、低温での定着時にコールドオフセットを起こし易いことがある。
前記離型剤の溶融粘度としては、前記離型剤の融点より20℃高い温度での測定値として、5cps〜1,000cpsが好ましく、10cps〜100cpsがより好ましい。前記溶融粘度が、5cps未満であると、離型性が低下することがあり、1,000cpsを超えると、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果が得られなくなることがある。
前記トナーにおける前記離型剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0質量%〜40質量%が好ましく、3質量%〜30質量%がより好ましい。前記含有量が、40質量%を超えると、トナーの流動性が悪化することがある。
<<樹脂微粒子>>
前記樹脂微粒子としては、水相中で水性分散液を形成しうる樹脂であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記樹脂微粒子用の樹脂としては、熱可塑性樹脂であってもよいし、熱硬化性樹脂でもよく、例えば、ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、微細な球状の樹脂微粒子の水性分散液が得られ易い点で、ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂及びポリエステル樹脂から選択される少なくとも1種で形成されているのが好ましい。
なお、前記ビニル樹脂は、ビニルモノマーを単独重合又は共重合したポリマーであり、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体などが挙げられる。
また、前記樹脂微粒子としては、少なくとも2つの不飽和基を有する単量体を含んでなる共重合体を用いることもできる。前記少なくとも2つの不飽和基を持つ単量体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(「エレミノールRS−30」、三洋化成工業株式会社製)、ジビニルベンゼン、1,6−ヘキサンジオールアクリレートなどが挙げられる。
前記樹脂微粒子は、目的に応じて適宜選択した公知の方法に従って重合させることにより得ることができるが、前記樹脂微粒子の水性分散液として得るのが好ましい。前記樹脂微粒子の水性分散液の調製方法としては、例えば、以下の方法などが挙げられる
(1)前記ビニル樹脂の場合、ビニルモノマーを出発原料として、懸濁重合法、乳化重合法、シード重合法及び分散重合法から選択されるいずれかの重合反応により、直接、樹脂微粒子の水性分散液を製造する方法
(2)前記ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加又は縮合系樹脂の場合、前駆体(モノマー、オリゴマー等)又はその溶剤溶液を適当な分散剤の存在下、水性媒体中に分散させた後、加熱、又は硬化剤を添加して硬化させて、樹脂微粒子の水性分散体を製造する方法
(3)前記ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加又は縮合系樹脂の場合、前駆体(モノマー、オリゴマー等)又はその溶剤溶液(液体であることが好ましい。加熱により液状化してもよい)中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する方法
(4)予め重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい)により調製した樹脂を機械回転式又はジェット式等の微粉砕機を用いて粉砕し、次いで、分級することによって樹脂微粒子を得た後、適当な分散剤存在下、水中に分散させる方法
(5)予め重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい)により調製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を霧状に噴霧することにより樹脂微粒子を得た後、該樹脂微粒子を適当な分散剤存在下、水中に分散させる方法
(6)予め重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい)により調製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液に貧溶剤を添加するか、又は予め溶剤に加熱溶解した樹脂溶液を冷却することにより樹脂微粒子を析出させ、次に溶剤を除去して樹脂微粒子を得た後、該樹脂微粒子を適当な分散剤存在下、水中に分散させる方法
(7)予め重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい)により調製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を、適当な分散剤存在下、水性媒体中に分散させた後、加熱又は減圧等によって溶剤を除去する方法
(8)予め重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい)により調製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する方法
前記樹脂微粒子の体積平均粒子径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5nm〜50nmが好ましい。
前記体積平均粒子径は、例えば、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(例えば、株式会社堀場製作所製のLA−920)を用いて測定できる。
<<アニオン性界面活性剤>>
前記アニオン性界面活性剤は、前記トナーの製造において、水系媒体の調製に用いる。
前記アニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステル、フルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤などが挙げられる。これらの中でも、フルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤が好ましい。
前記フルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、例えば、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸又はその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(炭素数6〜11)オキシ]−1−アルキル(炭素数3〜4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(炭素数6〜8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(炭素数11〜20)カルボン酸又はその金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(炭素数7〜13)又はその金属塩、パーフルオロアルキル(炭素数4〜12)スルホン酸又はその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(炭素数6〜16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。また、ドデシルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウムなども安価で入手しやすく、安全性にも問題がないため好ましい。
前記フルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤の市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子株式会社製);フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製);ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業株式会社製);メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(DIC株式会社製);エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204(ト−ケムプロダクツ社製);フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
<<カチオン化合物>>
前記カチオン化合物は、前記トナーを製造する際の乳化中に前記樹脂微粒子、及び前記アニオン性界面活性剤と併用して極微の乳化液滴径の発生を防止し、前記帯電制御剤であるカリックスアレーンをトナー表面に集中的に配置するため用いられる。
前記カチオン化合物としては、例えば、アミン、アンモニウム塩などの塩基性化合物が挙げられる。また、ジアミン、トリアミン化合物も好ましい。
これらの中でも、脂肪族、芳香族の第一アミン、第二アミン、第三アミンが好ましく、特に第一アミン、第二アミンがより好まく、ブチルアミン、プロピルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、アニリン、o−トルイジン、p−フェニレンジアミン、α−ナフチルアミンが特に好ましい。
その他、前述の活性水素基含有化合物において例示したアミン類も前記カチオン化合物として用いることができる。
<<無機微粒子>>
前記無機微粒子は、トナー粒子に流動性、現像性、帯電性等を付与するための外添剤として使用する。前記無機微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記トナーの製造する際のトナー母体粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための無機微粒子としては、80nm〜500nmの一次体積平均粒径を有する大粒径の無機微粒子の他にも、小粒径の無機微粒子を好ましく用いることができる。特に、疎水性シリカ、疎水性酸化チタンなどが好ましい。この無機微粒子の一次体積平均粒径としては、5nm〜50nmが好ましく、10nm〜30nmがより好ましい。また、BET法による比表面積としては、20m/g〜500m/gが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、大粒径のもの及び小粒径のものそれぞれがトナーの0.01質量%〜5質量%が好ましく、0.01質量%〜2.0質量%がより好ましい。
<<流動性向上剤>>
前記流動性向上剤とは、表面処理を行って疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止する剤のことであり、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが挙げられる。前記シリカ及び前記酸化チタンは、このような流動性向上剤により表面処理行い、疎水性シリカ及び疎水性酸化チタンとして使用するのが特に好ましい。
<<クリーニング性向上剤>>
前記クリーニング性向上剤は、感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するためにトナーに添加される剤のことであり、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸金属塩;ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合により製造されたポリマー微粒子などが挙げられる。前記ポリマー微粒子は、比較的粒度分布が狭いものが好ましく、その体積平均粒径としては、0.01μm〜1μmが好適である。
前記トナーは、前記結着樹脂を含むトナー材料を有機溶媒に溶解又は分散して得られるトナー材料の溶解又は分散液を、前記樹脂微粒子を含む水系媒体中に添加して乳化又は分散させて乳化又は分散液を得た後、前記乳化又は分散液から前記有機溶媒の一部を除去し、更に前記帯電制御剤及び前記結着樹脂を有機溶媒に溶解又は分散した分散液を、前記有機溶媒の一部を除去した乳化又は分散液に添加し、前記乳化又は分散液から前記有機溶媒を除去することによって得られることが好ましい。そうすることにより、走査プローブ顕微鏡で測定される前記トナーの表面電位分布の平均値が、−3.0V以上−0.5V以下であり、かつ走査プローブ顕微鏡で測定される前記トナー表面上の領域の95%以上でマイナス電位を示す前記トナーの個数が、80個数%以上であるトナーが得られやすくなる。
前記乳化又は分散液から除去される前記有機溶媒の一部とは、前記トナー材料の溶解又は分散液中の前記有機溶媒の1/5〜4/5が好ましく、1/4〜3/4がより好ましく、1/3〜2/3が特に好ましい。
<<重量平均粒径、個数平均粒径>>
前記トナーの重量平均粒径(Dw)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1.0μm〜6.0μmが好ましい。前記重量平均粒径が、1.0μm未満であると、一次転写及び二次転写においてトナーチリが発生しやすくなることがあり、6.0μmを超えると、ドット再現性が不十分になり、ハーフトーン部分の粒状性も悪化して高精細な画像が得られなくなってしまうことがある。
前記トナーの重量平均粒径と個数平均粒径との比(Dw/Dn)が、1.05〜1.25であると、保存安定性、低温定着性、及び耐ホットオフセット性のいずれにも優れたトナーとなりやすい。特に、フルカラー複写機に使用した場合に画像の光沢性に優れる。前記比(Dw/Dn)が、1.05〜1.25であると、二成分現像剤では長期にわたるトナーの収支が行われても、現像剤中のトナー粒子径の変動が少なく、現像装置における長期の攪拌においても良好で安定した現像性が得られる。一成分現像剤ではトナーの収支が行われてもトナーの粒子径の変動が少なくなるとともに、現像ローラへのトナーのフィルミングやトナーを薄層化するブレード等への部材へのトナーの融着がなく、現像装置の長期使用(攪拌)においても良好で安定した現像性が得られ、高画質の画像を得ることが可能となる。
前記トナーの重量平均粒径(Dw)、及び個数平均粒径(Dn)は、例えば、粒度測定器(「マルチサイザーIII」、ベックマンコールター社製)を用い、アパーチャー径100μmで測定し、解析ソフト(Beckman Coulter Multisizer 3 Version3.51)にて解析を行う。
具体的にはガラス製100mLビーカーに10質量%界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩ネオゲンSC−A;第一工業製薬株式会社製)を0.5mL添加し、各トナー0.5gを添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mLを添加する。得られた分散液を超音波分散器(W−113MK−II、本多電子株式会社製)で10分間分散処理する。前記分散液を、前記マルチサイザーIIIを用いて、測定用溶液としてアイソトンIII(ベックマンコールター製)を用いて測定を行う。測定は、装置が示す濃度が8±2%に成るようにトナーサンプル分散液を滴下する。本測定法は粒径の測定再現性の点から濃度を8±2%にすることが重要である。この濃度範囲であれば粒径に誤差は生じない。
本発明ではトナーの乳化終了直前の粒子径及び有機溶媒を除去した後の粒子径は、重量平均粒径(Dw)である。乳化終了直前の粒子径Dw(乳化終了直前)はせん断を与えている状態で少量サンプリングし、直ちに大過剰のイオン交換水で希釈することによって、後に起こる合一の影響を受けない乳化状態の粒子径を測定することができる。また有機溶媒を除去した後の粒子径(Dwトナー化後)は同様に有機溶媒を除去工程後に少量サンプリングし、大過剰のイオン交換水で希釈することによって測定することができる。
<トナーの製造方法>
前記トナーの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、下記工程a〜eをこの順で少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択した、洗浄工程、乾燥分級工程などのその他の工程を含む製造方法が好ましい。
工程a:結着樹脂を含むトナー材料を有機溶媒に溶解又は分散してトナー材料の溶解又は分散液を作製する工程
工程b:前記トナー材料の溶解又は分散液を、樹脂微粒子を含む水系媒体中に添加して乳化又は分散させて乳化又は分散液を作製する工程
工程c:前記乳化又は分散液から前記有機溶媒の一部を除去する工程
工程d:帯電制御剤及び結着樹脂を有機溶媒に溶解又は分散した分散液を、前記有機溶媒の一部を除去した乳化又は分散液に添加する工程
工程e:前記乳化又は分散液から前記有機溶媒を除去する工程
前記工程a〜eを行うことで、帯電制御剤をトナー粒子の表面に一様に存在させることができる。
<工程a>
前記工程aは、結着樹脂を含むトナー材料を有機溶媒に溶解又は分散してトナー材料の溶解又は分散液を作製する工程である。
<<トナー材料の溶解又は分散液>>
前記トナー材料の溶解又は分散液は、トナー材料を有機溶媒に溶解又は分散させて調製する。
前記トナー材料は、結着樹脂を少なくとも含んでなり、更に必要に応じて着色剤、活性水素基含有化合物、活性水素基含有化合物と反応可能な重合体(プレポリマー)、離型剤などのその他の成分を含む。前記工程aにおいてトナー材料として用いる前記結着樹脂、及びその他の成分としては、トナーを形成可能である限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記トナーの説明において例示した前記結着樹脂、前記着色剤、前記活性水素基含有化合物、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体(プレポリマー)、前記離型剤などがそれぞれ挙げられる。
前記トナー材料の溶解又は分散液の調製は、例えば、有機溶媒中に、前記結着樹脂、前記着色剤、前記活性水素基含有化合物、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体、前記離型剤などのトナー材料を、溶解又は分散させることにより行うことができる。
また、トナー材料の中で、活性水素基含有化合物と反応可能な重合体(プレポリマー)以外の成分は、後述する工程bにおける水系媒体の調製において、水系媒体中に添加混合してもよく、或いは、トナー材料の溶解又は分散液を水系媒体に添加する際に、該トナー材料の溶解又は分散液と共に水系媒体に添加してもよい。
前記トナー材料は、結着樹脂前駆体として前記活性水素基含有化合物及び前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体を含むことが好ましく、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体が、活性水素基含有化合物と反応可能なポリエステル樹脂であることがより好ましい。前記トナー材料の液滴中に前記活性水素基含有化合物及び前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体が含まれることにより、得られるトナーの機械的強度が高まり、樹脂微粒子や外添剤の埋没を抑制することができる。前記活性水素基含有化合物がカチオン性の極性を有する場合には、樹脂微粒子を静電的に引き寄せることができる。また、トナーの加熱定着時の流動性を調節でき、定着温度幅を広げることができる。
−有機溶媒−
前記有機溶媒としては、前記トナー材料を溶解又は分散可能な溶媒であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、トナーの造粒時又は造粒後の除去の容易性の点で、沸点が150℃未満のものが好ましい。そのような有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられる。これらの中でも、エステル系溶剤が好ましく、酢酸エチルが特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記有機溶媒の使用量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記トナー材料に対して、40質量%〜300質量%が好ましく、60質量%〜140質量%がより好ましく、80質量%〜120質量%が特に好ましい。
<工程b>
前記工程bは、前記トナー材料の溶解又は分散液を、樹脂微粒子を含む水系媒体中に添加して乳化又は分散させて乳化又は分散液を作製する工程である。
前記工程bにおいて用いる樹脂微粒子としては、前記トナーの説明において例示した前記樹脂微粒子が挙げられる。
<<水系媒体>>
前記水系媒体としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、水、水と混和可能な溶剤、これらの混合物などを用いることができる。これらの中でも、水が特に好ましい。
前記水と混和可能な溶剤としては、水と混和可能であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルコール、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類、低級ケトン類などを用いることができる。前記アルコールとしては、例えば、メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなどが挙げられる。前記低級ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記水系媒体の調製は、アニオン性界面活性剤の存在下で前記樹脂微粒子を水系媒体に分散させることにより行うことが好ましい。前記アニオン性界面活性剤及び前記樹脂微粒子の水系媒体中への添加量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、それぞれ0.5質量%〜10質量%が好ましい。
前記アニオン性界面活性剤としては、前記トナーの説明において例示した前記アニオン性界面活性剤が挙げられる。
<<乳化又は分散液>>
前記トナー材料の溶解又は分散液を水系媒体中に乳化又は分散させて乳化又は分散液を作製する方法としては、前記トナー材料の溶解又は分散液を水系媒体中で撹拌しながら分散させることが好ましい。分散の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知の分散機などを用いて行うことができる。前記分散機としては、低速せん断式分散機、高速せん断式分散機などが挙げられる。前記トナー材料が、前記活性水素基含有化合物と、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体とを含む場合、乳化又は分散の際、これらを伸長反応ないし架橋反応させることにより、接着性基材が生成する。
前記工程bにおける前記水系媒体の使用量としては、前記トナー材料に対して、50質量%〜2,000質量%が好ましく、100質量%〜1,000質量%がより好ましい。前記使用量が50質量%未満であると、前記トナー材料の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られないことがあり、2,000質量%を超えると、生産コストが高くなることがある。
前記乳化又は分散液は、前記乳化又は分散液において、油滴を安定化させ、所望の形状を得つつ粒度分布をシャープにする観点から、必要に応じて分散剤を含むことが好ましい。
前記分散剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、界面活性剤、難水溶性の無機化合物分散剤、高分子系保護コロイド、リン酸カルシウム塩等の酸、アルカリに溶解可能な分散剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、界面活性剤が好ましく、アニオン性界面活性剤がより好ましい。該アニオン性界面活性剤としては、前記水系媒体に含まれる前記アニオン性界面活性剤を用いることができる。
前記難水溶性の無機化合物分散剤としては、例えば、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイトなどが挙げられる。
前記高分子系保護コロイドとしては、例えば、酸類、水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類、ビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、アミド化合物又はこれらのメチロール化合物、クロライド類、窒素原子若しくはその複素環を有するもの等のホモポリマー又は共重合体、ポリオキシエチレン系、セルロース類などが挙げられる。
前記酸類としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸などが挙げられる。
前記水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体としては、例えば、アクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなどが挙げられる。
前記ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類としては、例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなどが挙げられる。また、ビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなどが挙げられる。また、アミド化合物又はこれらのメチロール化合物としては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド酸、又はこれらのメチロール化合物などが挙げられる。
前記クロライド類としては、例えば、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどが挙げられる。
前記窒素原子若しくはその複素環を有するもの等ホモポリマー又は共重合体としては、例えば、ビニルビリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどが挙げられる。
前記ポリオキシエチレン系としては、例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどが挙げられる。
前記セルロース類としては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。
前記リン酸カルシウム塩等の酸、アルカリに溶解可能な分散剤を用いた場合は、塩酸等の酸によりリン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗する方法、酵素により分解する方法等によって、微粒子からリン酸カルシウム塩を除去することが可能である。
<工程c>
前記工程cは、前記乳化又は分散液から前記有機溶媒の一部を除去する工程である。
前記有機溶媒の一部を除去する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、(1)反応系全体を徐々に昇温させて、液滴中の前記有機溶媒の一部を蒸発除去する方法、(2)前記乳化又は分散液を乾燥雰囲気中に噴霧して、液滴中の前記有機溶媒の一部を除去する方法などが挙げられる。
前記乳化又は分散液から除去される前記有機溶媒の一部としては、前記トナー材料の溶解又は分散液中の前記有機溶媒の1/5〜4/5が好ましく、1/4〜3/4がより好ましく、1/3〜2/3が特に好ましい。
<工程d>
前記工程dは、帯電制御剤及び結着樹脂を有機溶媒に溶解又は分散した分散液を、前記有機溶媒の一部を除去した乳化又は分散液に添加する工程である。
前記帯電制御剤及び前記結着樹脂としては、前記トナーの説明において例示した前記帯電制御剤及び前記結着樹脂がそれぞれ挙げられる。
前記工程dにおいて、帯電制御剤及び結着樹脂を有機溶媒に溶解又は分散した分散液を、前記有機溶媒の一部を除去した乳化又は分散液に添加することで、有機溶媒が除去された後に得られるトナー粒子表面に帯電制御剤を一様に付着させることができる。
前記帯電制御剤及び結着樹脂を有機溶媒に溶解又は分散した分散液得る方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記添加の際には、帯電制御剤及び結着樹脂を有機溶媒に溶解又は分散した分散液を、前記有機溶媒の一部を除去した乳化又は分散液に分散させることが好ましい。分散の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知の分散機などを用いて行うことができる。
<工程e>
前記工程eは、前記乳化又は分散液から前記有機溶媒を除去する工程である。この工程によって、不要な前記有機溶媒が除去させる。
前記有機溶媒を除去する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、(1)反応系全体を徐々に昇温させて、液滴中の前記有機溶媒を完全に蒸発除去する方法、(2)前記乳化乃至分散液を乾燥雰囲気中に噴霧して、液滴中の前記有機溶媒を完全に除去してトナー微粒子を形成し、併せて水系分散剤を蒸発除去する方法などが挙げられる。有機溶媒の除去が行われるとトナー粒子が形成される。
<その他の工程>
<<洗浄工程>>
前記洗浄工程は、有機溶媒を除去しトナー粒子を形成した後、形成されたトナー粒子に対しイオン交換水で洗浄を行い、所望の伝導度を有する分散液を作製する工程である。
<<乾燥分級工程>>
形成されたトナー粒子に対し乾燥等を行い、さらにその後、所望により分級等を行う。該分級は、例えば、液中でサイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子部分を取り除くことにより行う。なお、乾燥後に粉体として取得した後に分級操作を行ってもよい。
(現像剤)
本発明に関する現像剤は、本発明の前記トナーを含有する。前記現像剤は、一成分現像剤として使用してもよく、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。中でも、近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンター等に使用する場合には、寿命向上等の点で前記二成分現像剤が好ましい。
前記トナーを用いた前記一成分現像剤の場合、トナーの収支が行われても、トナーの粒子径の変動が少なく、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するためのブレード等の層厚規制部材へのトナーの融着がなく、現像手段の長期の使用(撹拌)においても、良好で安定した現像性及び画像が得られる。
また、前記トナーを用いた前記二成分現像剤の場合、長期にわたるトナーの収支が行われても、現像剤中のトナー粒子径の変動が少なく、現像手段における長期の撹拌においても、良好で安定した現像性が得られる。
<キャリア>
前記キャリアとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、芯材と、該芯材を被覆する樹脂層とを有するものが好ましい。
<<芯材>>
前記芯材としては、磁性を有する粒子であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、フェライト、マグネタイト、鉄、ニッケルが好ましい。また、近年著しく進む環境面への適応性を配慮した場合、前記フェライトとしては、従来の銅−亜鉛系フェライトではなく、マンガンフェライト、マンガン−マグネシウムフェライト、マンガン−ストロンチウムフェライト、マンガン−マグネシウム−ストロンチウムフェライト、リチウム系フェライトが好ましい。
<<樹脂層>>
前記樹脂層の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミノ系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、シリコーン樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記シリコーン樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オルガノシロサン結合のみからなるストレートシリコーン樹脂;アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等で変性した変性シリコーン樹脂などが挙げられる。
前記シリコーン樹脂としては、市販品を用いることができる。
前記ストレートシリコーン樹脂としては、例えば、信越化学工業株式会社製のKR271、KR255、KR152;東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製のSR2400、SR2406、SR2410などが挙げられる。
前記変性シリコーン樹脂としては、例えば、信越化学工業株式会社製のKR206(アルキド変性シリコーン樹脂)、KR5208(アクリル変性シリコーン樹脂)、ES1001N(エポキシ変性シリコーン樹脂)、KR305(ウレタン変性シリコーン樹脂);東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製のSR2115(エポキシ変性シリコーン樹脂)、SR2110(アルキド変性シリコーン樹脂)などが挙げられる。
なお、前記シリコーン樹脂を単体で用いることも可能であるが、架橋反応する成分、帯電量調整成分等を同時に用いることも可能である。
前記樹脂層を形成する成分の前記キャリアにおける含有量としては、0.01質量%〜5.0質量%が好ましい。前記含有量が、0.01質量%未満であると、前記芯材の表面に均一な前記樹脂層を形成することができないことがあり、5.0質量%を超えると、前記樹脂層が厚くなり過ぎてキャリア同士の造粒が発生し、均一なキャリア粒子が得られないことがある。
前記キャリアの粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、重量平均粒径が15μm〜40μmであることが好ましい。前記重量平均粒径が、15μm未満であると、転写工程においてキャリアも一緒に転写されてしまうキャリア付着が起こりやすくなり、40μmを超えると、キャリア付着は起こりにくいものの、高画像濃度を得るためにトナー濃度を高くした場合、地汚れが発生しやすくなる恐れがある。
また、潜像のドット径が小さい場合、ドット再現性のバラツキが大きくなり、ハイライト部の粒状性が悪くなる恐れもある。
前記キャリアの重量平均粒径Dwは、個数基準で測定された粒子の粒径分布(個数頻度と粒径との関係)に基づいて算出されるものである。この場合の重量平均粒径Dwは、次式で表される。
Dw={1/Σ(nD)}×{Σ(nD)}
前記式中、Dは、各チャネルに存在する粒子の代表粒径(μm)を示し、nは、各チャネルに存在する粒子の総数を示す。なお、チャネルとは、粒径分布図における粒径範囲を等分に分割するための長さを示すもので、本発明においては、2μmを採用する。また、各チャネルに存在する粒子の代表粒径としては、各チャネルに保存する粒子の粒径の下限値を採用する。
本発明において、キャリアの粒径分布を測定するための粒度分析計としては、マイクロトラック粒度分析計モデルHRA9320−X100(Honewell社製)を用いることができる。その測定条件は以下の通りである。
[1]粒径範囲:8μm〜100μm
[2]チャネル長さ(チャネル幅):2μm
[3]チャネル数:46
[4]屈折率:2.42
前記現像剤が二成分現像剤である場合の前記トナーの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記キャリア100質量部に対して、2.0質量部〜12.0質量部が好ましく、2.5質量部〜10.0質量部がより好ましい。
(画像形成装置、及び画像形成方法)
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体(以下、「感光体」と称することがある。)と、静電潜像形成手段と、現像手段とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の手段を有する。
本発明に関する画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
前記画像形成方法は、前記画像形成装置により好適に行うことができ、前記静電潜像形成工程は、前記静電潜像形成手段により好適に行うことができ、前記現像工程は、前記現像手段により好適に行うことができ、前記その他の工程は、前記その他の手段により好適に行うことができる。
<静電潜像担持体>
前記静電潜像担持体の材質、構造、大きさとしては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、その材質としては、例えば、アモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体などが挙げられる。これらの中でも、長寿命性の点でアモルファスシリコンが好ましい。
前記アモルファスシリコン感光体としては、例えば、支持体を50℃〜400℃に加熱し、該支持体上に真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、熱CVD(化学気相成長、Chemical Vapor Deposition)法、光CVD法、プラズマCVD法等の成膜法によりa−Siからなる光導電層を有する感光体を用いることができる。これらの中でも、プラズマCVD法、即ち、原料ガスを直流又は高周波あるいはマイクロ波グロー放電によって分解し、支持体上にa−Si堆積膜を形成する方法が好適である。
前記静電潜像担持体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、円筒状が好ましい。前記円筒状の前記静電潜像担持体の外径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3mm〜100mmが好ましく5mm〜50mmがより好ましく、10mm〜30mmが特に好ましい。
<静電潜像形成手段及び静電潜像形成工程>
前記静電潜像形成手段としては、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記静電潜像担持体の表面を帯電させる帯電部材と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光部材とを少なくとも有する手段などが挙げられる。
前記静電潜像形成工程としては、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記静電潜像担持体の表面を帯電させた後、像様に露光することにより行うことができ、前記静電潜像形成手段を用いて行うことができる。
<<帯電部材及び帯電>>
前記帯電部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性又は半導電性のローラ、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器などが挙げられる。
前記帯電は、例えば、前記帯電部材を用いて前記静電潜像担持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記帯電部材の形状としては、ローラの他にも、磁気ブラシ、ファーブラシ等どのような形態をとってもよく、前記画像形成装置の仕様や形態にあわせて選択することができる。
前記帯電部材として前記磁気ブラシを用いる場合、該磁気ブラシとしては、例えば、Zn−Cuフェライト等の各種フェライト粒子を帯電部材として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。
前記帯電部材として前記ファーブラシを用いる場合、該ファーブラシの材質としては、例えば、カーボン、硫化銅、金属又は金属酸化物により導電処理されたファーを用い、これを金属や他の導電処理された芯金に巻き付けたり張り付けたりすることで帯電部材とすることができる。
前記帯電部材としては、前記接触式の帯電部材に限定されるものではないが、帯電部材から発生するオゾンが低減された画像形成装置が得られるので、接触式の帯電部材を用いることが好ましい。
<<露光部材及び露光>>
前記露光部材としては、前記帯電部材により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系等の各種露光部材などが挙げられる。
前記露光部材に用いられる光源としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)等の発光物全般などが挙げられる。
また、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルター等の各種フィルターを用いることもできる。
前記露光は、例えば、前記露光部材を用いて前記静電潜像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
<現像手段及び現像工程>
前記現像手段としては、前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を現像して可視像を形成する、トナーを備える現像手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記現像工程としては、前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を、トナーを用いて現像して可視像を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段は、乾式現像方式のものであってもよいし、湿式現像方式のものであってもよい。また、単色用現像手段であってもよいし、多色用現像手段であってもよい。
前記現像手段としては、前記トナーを摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、内部に固定された磁界発生手段を有し、かつ表面に前記トナーを含む現像剤を担持して回転可能な現像剤担持体を有する現像装置が好ましい。
前記現像手段内では、例えば、前記トナーと前記キャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記静電潜像担持体近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該静電潜像担持体の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該静電潜像担持体の表面に該トナーによる可視像が形成される。
<その他の手段及びその他の工程>
前記その他の手段としては、例えば、転写手段、定着手段、クリーニング手段、除電手段、リサイクル手段、制御手段などが挙げられる。
前記その他の工程としては、例えば、転写工程、定着工程、クリーニング工程、除電工程、リサイクル工程、制御工程などが挙げられる。
<<転写手段及び転写工程>>
前記転写手段としては、可視像を記録媒体に転写する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
前記転写工程としては、可視像を記録媒体に転写する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましい。
前記転写工程は、例えば、前記可視像を、転写帯電器を用いて前記感光体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。
ここで、前記記録媒体上に二次転写される画像が複数色のトナーからなるカラー画像である場合に、前記転写手段により、前記中間転写体上に各色のトナーを順次重ね合わせて当該中間転写体上に画像を形成し、前記中間転写手段により、当該中間転写体上の画像を前記記録媒体上に一括で二次転写する構成とすることができる。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルトなどが好適に挙げられる。
前記転写手段(前記第一次転写手段、前記第二次転写手段)は、前記感光体上に形成された前記可視像を前記記録媒体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有するのが好ましい。前記転写器としては、例えば、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器などが挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、代表的には普通紙であるが、現像後の未定着像を転写可能なものなら、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、OHP用のPETベース等も用いることができる。
<<定着手段及び定着工程>>
前記定着手段としては、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧部材が好ましい。前記加熱加圧部材としては、加熱ローラと加圧ローラとの組み合わせ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せなどが挙げられる。
前記定着工程としては、前記記録媒体に転写された可視像を定着させる工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着工程は、前記定着手段により行うことができる。
前記加熱加圧部材における加熱は、通常、80℃〜200℃が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
前記定着工程における面圧としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10N/cm〜80N/cmであることが好ましい。
<<クリーニング手段及びクリーニング工程>>
前記クリーニング手段としては、前記感光体上に残留する前記トナーを除去できる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナなどが挙げられる。
前記クリーニング工程としては、前記感光体上に残留する前記トナーを除去できる工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記クリーニング手段により行うことができる。
<<除電手段及び除電工程>>
前記除電手段としては、前記感光体に対し除電バイアスを印加して除電する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、除電ランプなどが挙げられる。
前記除電工程としては、前記感光体に対し除電バイアスを印加して除電する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記除電手段により行うことができる。
<<リサイクル手段及びリサイクル工程>>
前記リサイクル手段としては、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像装置にリサイクルさせる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知の搬送手段などが挙げられる。
前記リサイクル工程としては、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像装置にリサイクルさせる工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記リサイクル手段により行うことができる。
<<制御手段及び制御工程>>
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御できる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器などが挙げられる。
前記制御工程としては、前記各工程の動きを制御できる工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記制御手段により行うことができる。
本発明の画像形成装置の一例を図を用いて説明する。
図4に示す画像形成装置は、複写装置本体150と、給紙テーブル200と、スキャナ300と、原稿自動搬送装置(ADF)400とを備えている。
複写装置本体150には、無端ベルト状の中間転写体50が中央部に設けられている。そして、中間転写体50は、支持ローラ14、15及び16に張架され、図4中、時計回りに回転可能とされている。支持ローラ15の近傍には、中間転写体50上の残留トナーを除去するための中間転写体クリーニング装置17が配置されている。支持ローラ14と支持ローラ15とにより張架された中間転写体50には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの画像形成手段18が対向して並置されたタンデム型現像器120が配置されている。タンデム型現像器120の近傍には、前記露光部材である露光装置21が配置されている。中間転写体50における、タンデム型現像器120が配置された側とは反対側には、二次転写装置22が配置されている。二次転写装置22においては、無端ベルトである二次転写ベルト24が一対のローラ23に張架されており、二次転写ベルト24上を搬送される転写紙と中間転写体50とは互いに接触可能である。二次転写装置22の近傍には前記定着手段である定着装置25が配置されている。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26と、これに押圧されて配置された加圧ローラ27とを備えている。
なお、タンデム画像形成装置においては、二次転写装置22及び定着装置25の近傍に、転写紙の両面に画像形成を行うために該転写紙を反転させるためのシート反転装置28が配置されている。
次に、タンデム型現像器120を用いたフルカラー画像の形成(カラーコピー)について説明する。即ち、先ず、原稿自動搬送装置(ADF)400の原稿台130上に原稿をセットするか、あるいは原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じる。
スタートスイッチ(不図示)を押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットした時は、原稿が搬送されてコンタクトガラス32上へと移動された後で、一方、コンタクトガラス32上に原稿をセットした時は直ちに、スキャナ300が駆動し、第1走行体33及び第2走行体34が走行する。このとき、第1走行体33により、光源からの光が照射されると共に原稿面からの反射光を第2走行体34におけるミラーで反射し、結像レンズ35を通して読取りセンサ36で受光されてカラー原稿(カラー画像)が読み取られ、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの画像情報とされる。
そして、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの各画像情報は、タンデム型現像器120における各画像形成手段18(ブラック用画像形成手段、イエロー用画像形成手段、マゼンタ用画像形成手段、及びシアン用画像形成手段)にそれぞれ伝達され、各画像形成手段において、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの各トナー画像が形成される。即ち、タンデム型現像器120における各画像形成手段18(ブラック用画像形成手段、イエロー用画像形成手段、マゼンタ用画像形成手段及びシアン用画像形成手段)は、図5に示すように、それぞれ、静電潜像担持体10(ブラック用静電潜像担持体10K、イエロー用静電潜像担持体10Y、マゼンタ用静電潜像担持体10M、及びシアン用静電潜像担持体10C)と、該静電潜像担持体10を一様に帯電させる前記帯電部材である帯電装置160と、各カラー画像情報に基づいて各カラー画像対応画像様に前記静電潜像担持体を露光(図5中、L)し、該静電潜像担持体上に各カラー画像に対応する静電潜像を形成する露光装置と、該静電潜像を各カラートナー(ブラックトナー、イエロートナー、マゼンタトナー、及びシアントナー)を用いて現像して各カラートナーによるトナー画像を形成する前記現像手段である現像装置61と、該トナー画像を中間転写体50上に転写させるための転写帯電器62と、クリーニング装置63と、除電器64とを備えており、それぞれのカラーの画像情報に基づいて各単色の画像(ブラック画像、イエロー画像、マゼンタ画像、及びシアン画像)を形成可能である。こうして形成された該ブラック画像、該イエロー画像、該マゼンタ画像及び該シアン画像は、支持ローラ14、15及び16により回転移動される中間転写体50上にそれぞれ、ブラック用静電潜像担持体10K上に形成されたブラック画像、イエロー用静電潜像担持体10Y上に形成されたイエロー画像、マゼンタ用静電潜像担持体10M上に形成されたマゼンタ画像及びシアン用静電潜像担持体10C上に形成されたシアン画像が、順次転写(一次転写)される。そして、中間転写体50上に前記ブラック画像、前記イエロー画像、マゼンタ画像、及びシアン画像が重ね合わされて合成カラー画像(カラー転写像)が形成される。
一方、給紙テーブル200においては、給紙ローラ142の1つを選択的に回転させ、ペーパーバンク143に多段に備える給紙カセット144の1つからシート(記録紙)を繰り出し、分離ローラ145で1枚ずつ分離して給紙路146に送出し、搬送ローラ147で搬送して複写機本体150内の給紙路148に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。あるいは、給紙ローラ142を回転して手差しトレイ54上のシート(記録紙)を繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。なお、レジストローラ49は、一般には接地されて使用されるが、シートの紙粉除去のためにバイアスが印加された状態で使用されてもよい。そして、中間転写体50上に合成された合成カラー画像(カラー転写像)にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転させ、中間転写体50と二次転写装置22との間にシート(記録紙)を送出させ、二次転写装置22により該合成カラー画像(カラー転写像)を該シート(記録紙)上に転写(二次転写)することにより、該シート(記録紙)上にカラー画像が転写され形成される。なお、画像転写後の中間転写体50上の残留トナーは、中間転写体クリーニング装置17によりクリーニングされる。
カラー画像が転写され形成された前記シート(記録紙)は、二次転写装置22により搬送されて、定着装置25へと送出され、定着装置25において、熱と圧力とにより前記合成カラー画像(カラー転写像)が該シート(記録紙)上に定着される。その後、該シート(記録紙)は、切換爪55で切り換えて排出ローラ56により排出され、排紙トレイ57上にスタックされ、あるいは、切換爪55で切り換えてシート反転装置28により反転されて再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録した後、排出ローラ56により排出され、排紙トレイ57上にスタックされる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。「部」は、特に明示しない限り「質量部」を表す。「%」は、特に明示しない限り「質量%」を表す。
(製造例1)
<未変性ポリエステル(低分子量ポリエステル)の合成>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物67部、ビスフェノールAプロピオンオキサイド3モル付加物84部、テレフタル酸274部、及びジブチルチンオキサイド2部を投入し、常圧下、230℃にて8時間反応させ反応液を得た。次いで、得られた反応液を10mmHg〜15mmHgの減圧下にて5時間反応させて、[未変性ポリエステル]を合成した。得られた[未変性ポリエステル]は、数平均分子量(Mn)が2,100、重量平均分子量(Mw)が5,600、ガラス転移温度(Tg)が55℃であった。
(製造例2)
<帯電制御剤分散液の調製>
ビーカー内に表1で示した帯電制御剤を5部、前記[未変性ポリエステル]15部、及び酢酸エチル30部を仕込み、ビーズミル(「ウルトラビスコミル」;アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/s、及び直径0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填した条件で3パスして[帯電制御剤分散液A1]〜[帯電制御剤分散液C]を調製した。[帯電制御剤分散液A1]〜[帯電制御剤分散液C]中の帯電制御剤の平均粒子径(分散径)は500nm以下であった。
表1中の略号の意味を以下の表2に示す。
上記表1に示す帯電制御剤A1〜A5及びCは、下記一般式(I)で表されるカリックスアレーン誘導体である。また、表1に示す帯電制御剤Bは、下記一般式(I)を非環状構造にしたフェノール誘導体縮合物である。
表1に示す帯電制御剤A2〜A5、及びBにおけるR、R、R、R、R11、R13、R14、R15は、水素原子である。帯電制御剤A1、及びCにおけるR11、R13、R14、R15は、水素原子である。
m+nの値はLC−MS法によって求めた。すなわちピーク面積の平均値より平均分子量を求め、仕込み組成比より推定される平均ユニット分子量で除した値である。
なお、表1に示すカリックスアレーン誘導体、及びフェノール誘導体縮合物は、特許第2568675号公報などを参考にして合成した。
(実施例1)
<トナー材料の溶解液又は分散液の調製>
<<マスターバッチ(MB)の調製>>
水1,000部、及びカーボンブラック(「Printex35」;デグサ社製、DBP吸油量=42mL/100g、pH=9.5)540部、及び前記[未変性ポリエステル]1,200部を、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製)を用いて混合し混合物を得た。得られた混合物を二本ロールで150℃にて30分間混練した後、圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕して、[マスターバッチ]を調製した。
<<プレポリマーの合成>>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部、及びジブチルチンオキサイド2部を仕込み、常圧下で、230℃にて8時間反応させた。次いで、10mmHg〜15mmHgの減圧下で、5時間反応させて、[中間体ポリエステル]を合成した。得られた[中間体ポリエステル]は、数平均分子量(Mn)が2,100、重量平均分子量(Mw)が9,600、ガラス転移温度(Tg)が55℃、酸価が0.5mgKOH/g、水酸基価が49mgKOH/gであった。
次に、冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル]411部、イソホロンジイソシアネート89部、及び酢酸エチル500部を仕込み、100℃にて5時間反応させて、[プレポリマー](活性水素基含有化合物と反応可能な重合体)を合成した。得られた[プレポリマー]の遊離イソシアネート含有量は、1.60%であり、[プレポリマー]の固形分濃度(150℃、45分間放置後)は50%であった。
<<トナー材料相の調製>>
ビーカー内に前記[未変性ポリエステル]100部、及び酢酸エチル130部を撹拌し溶解させた。次いで、カルナウバワックス(分子量=1,800、酸価=2.5、針入度=1.5mm(40℃))10部、前記[マスターバッチ]10部、及びイソホロンジアミン0.3部を仕込み、ビーズミル(「ウルトラビスコミル」;アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/s、及び直径0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填した条件で3パスして原料溶解液を調製し、前記[プレポリマー]を40部添加し、撹拌した後、[トナー材料相](トナー材料の溶解又は分散液)を調製した。
<樹脂微粒子Aの調製>
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業株式会社製)16部、スチレン83部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部、及び過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分間で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[樹脂微粒子分散液A]を得た。[樹脂微粒子分散液A]の分散粒子の体積平均粒径(株式会社堀場製作所製のLA−920で測定)は、42nmであった。
<水系媒体相の調製>
水660部、前記[樹脂微粒子分散液A]1.25部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%の水溶液(「エレミノールMON−7」;三洋化成工業株式会社製)25部、及び酢酸エチル60部を混合撹拌し、乳白色の液体([水相])を得た。
<乳化又は分散液(帯電制御剤分散液の添加前)の調製>
[水相]150部を容器に入れ、TK式ホモミキサー(プライミクス株式会社製)を用い、回転数8,000rpmで撹拌し、これに前記[トナー材料相]100部を添加し、10分間混合して乳化又は分散液([乳化スラリー1])を調製した。
得られた[乳化スラリー1]を少量サンプリングし、大過剰のイオン交換水で直ちに希釈し、粒子径Dw1を測定した。Dw1は、4.8μmであった。
<有機溶媒の部分除去>
脱気用配管、撹拌機及び温度計をセットしたフラスコに、前記[乳化スラリー1]を100部仕込み、撹拌周速20m/分間で撹拌しながら30℃にて12時間減圧下、脱溶剤し、ガスクロマトグラフィーにより脱溶剤量を監視しながら50%量の有機溶媒を除去した。
<乳化又は分散液(帯電制御剤分散液の添加後)の調製>
<有機溶媒の部分除去>を行った後、再度TK式ホモミキサー(プライミクス株式会社製)を用い、回転数8,000rpmで撹拌し、前記[帯電制御剤分散液A1]を[トナー材料相]100部に対し0.4部加え、10分間混合して乳化又は分散液([乳化スラリー2])を調製した。得られた[乳化スラリー2]を少量サンプリングし、大過剰のイオン交換水で直ちに希釈し、粒子径Dw2(Dw乳化終了直前2)を測定した。Dw2は4.9μm〜5.0μmであり、Dw1と比べて僅かに大きいことが分かった。そのため、帯電制御剤分散液は乳化され[乳化スラリー1]の粒子表面に付着したと考えられる。
<有機溶媒の完全除去及び帯電制御剤の分散体の融合>
脱気用配管、撹拌機及び温度計をセットしたフラスコに、前記[乳化スラリー2]を100部仕込み、撹拌周速20m/分間で撹拌しながら30℃にて12時間減圧下、脱溶剤し[脱溶剤スラリー]とした。得られた[脱溶剤スラリー]を60℃で1時間加熱し、帯電制御剤の分散体を融合させた。
<洗浄・乾燥>
前記加熱後の[脱溶剤スラリー]全量を減圧濾過した後、濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合、再分散(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数3,000rpmにて10分間)した後濾過する操作を3回行った。得られた濾過ケーキを順風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmのメッシュで篩い、トナー母体粒子を得た。
<外添処理>
トナー母体粒子100部に対して、平均粒径100nmの疎水性シリカ0.6部と、平均粒径20nmの酸化チタン1.0部と、平均粒径15nmの疎水性シリカ微粉体0.8部とをヘンシェルミキサーにて混合し、トナーを得た。
<キャリアの作製>
次に、トナーの評価に用いたキャリアの具体的な作製例について説明する。本発明で用いるキャリアは、これらの例に限定されるものではない。
−キャリア原料−
アクリル樹脂溶液(固形分50%) 21.0部
グアナミン溶液(固形分70%) 6.4部
アルミナ粒子[平均粒径0.3μm、固有抵抗1014(Ω・cm)] 7.6部
シリコーン樹脂溶液 65.0部
[固形分23%(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]
アミノシラン 1.0部
[固形分100%(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]
トルエン 60部
ブチルセロソルブ 60部
上記キャリア原料をホモミキサーで10分間分散し、アルミナ粒子を含むアクリル樹脂及びシリコーン樹脂の被覆膜形成溶液を得た。
芯材として焼成フェライト粉[(MgO)1.8(MnO)49.5(Fe48.0:平均粒径;25μm]に前記被覆膜形成溶液を芯材表面に膜厚0.15μmになるようにスピラコーター(岡田精工株式会社製)により塗布し乾燥し被覆フェライト粉を得た。
得られた被覆フェライト粉を電気炉中にて150℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き106μmの篩を用いて解砕し、キャリアを得た。
結着樹脂膜厚測定は、透過型電子顕微鏡にてキャリア断面を観察することにより、キャリア表面を覆う被覆膜を観察することができるため、その膜厚の平均値をもって膜厚とした。こうして、重量平均粒径35μmのキャリアAを得た。
<2成分現像剤の作製>
上記トナーと上記キャリアAを用い、キャリア100部に対しトナー7部を容器が転動して攪拌される型式のターブラミキサーを用いて均一混合し帯電させて2成分現像剤を作製した。
[トナー粒子の表面電位分布の測定]
トナー粒子の表面電位分布は、走査プローブ顕微鏡装置(アサイラム・テクノロジー製、MFP−3D)を用いて、表面電位顕微鏡(KFM)測定モードにより測定した。カンチレバーは、OMCL−AC240TM−B2(オリンパス株式会社製)を用いた。
以下にKFMによるトナー粒子の表面の電位分布測定方法について説明する。
測定するトナーをキャリアと混合させて現像剤を作製し、バイアル瓶に入れて1分間手振りで攪拌した。測定対象となるトナー粒子を固定する試料台として、SPM用のステンレス製の試料板上にカーボンテープを付着させたものを準備した。現像剤をパラフィルム(プラスチックパラフィンフィルム)で覆った磁石に付着させ、準備した試料台の上方においてブロアーを用いて現像剤にガスを噴きかけることにより、飛散したトナー粒子を試料台に固定させた。これにより、現像剤から選択的にトナー粒子のみを取り出し、かつ、疎らな状態でトナー粒子を固定することができた。そして、試料板をアースに接続することで、カーボンテープ部分をゼロ電位に定めた。
測定に用いるSPM装置においては、カンチレバーをZ方向に稼動させるためのピエゾ素子の可動範囲が7μm以上とした。また、XY方向のスキャン範囲としては、最大で10μm×10μmとし、スキャン範囲内にトナー粒子1個が測定できるように設定した。また、10μm×10μmの領域を256ピクセル×256ピクセルで測定した。
KFM測定においては、各測定ライン上でトナー粒子の表面形状を測定した後、そこから一定の高さリフトさせたライン上で電位測定を行うリフトモードを用いて測定を行った。
形状測定においては、プローブであるカンチレバーをその共振周波数近傍で機械的に振動させるタッピングモードを用いた。
電位測定においては、形状測定の際のカンチレバー振動の中心を基準として、50nm〜150nmリフトさせたライン上で測定を行った。
上記方法を用いて得られた電位分布像において、トナー粒子の表面のみに範囲を設定し、その範囲内で電位分布の評価を行った。
トナー粒子の表面でのマイナス電位を示す領域の割合は、トナー粒子の表面の各測定点のうち、マイナス電位を示す点の数をトナー粒子の表面全体のピクセル数で割った値から求めた。表面の95%以上がマイナス電位を示すトナー粒子の個数は、20個のトナー粒子について前記測定を行い求めた。
また、トナー粒子の集合体としてのトナーの表面電位の平均値は、トナー粒子の表面の各測定点での電位の平均値を取ることによりトナー粒子1個の表面電位を測定し、その測定を20個のトナー粒子に対して行った結果の平均値から求めた。
表3に測定条件を示した。また、表4に測定結果を示した。
[画像の評価]
株式会社リコー製デジタルフルカラー複写機imagioColor2800を用いて、現像剤について、A4サイズ、画像面積7%の画像チャートをテスト画像として1,000枚ランニング試験を実施した。1,000枚目の画像について、ルーペを用いて観察し、白色部分の地かぶりの程度についてランク評価を行った。
ランクとしては、以下のとおりである。評価結果を表4に示した。
◎:地汚れがない
○:地汚れが軽度に発生しているが、許容できる
△:地汚れが発生しており、許容できない
×:地汚れが激しく発生
(実施例2〜3、比較例1〜2)
実施例1において、帯電制御剤分散液を、表4に示す帯電制御剤分散液に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナー及び2成分現像剤を得た。実施例1と同様にして、トナー表面電位分布の測定及び画像の評価を行った。結果を表4に示した。
(比較例3)
<トナー材料相の調製>
ビーカー内に前記[未変性ポリエステル]100部、及び酢酸エチル130部を、攪拌し溶解させた。次いで、カルナウバワックス(分子量=1,800、酸価=2.5、針入度=1.5mm(40℃))10部、前記[マスターバッチ]10部、及び前記[帯電制御剤分散液C]1.16部、及びイソホロンジアミン0.3部を仕込み、ビーズミル(「ウルトラビスコミル」;アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/s、及び0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填した条件で3パスして原料溶解液を調製し、前記[プレポリマー]を40部添加し、攪拌した後、[トナー材料相](トナー材料の溶解又は分散液)を調製した。
<水系媒体相の調製>
水660部、前記[樹脂微粒子分散液A]1.25部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%の水溶液(「エレミノールMON−7」;三洋化成工業株式会社製)25部、及び酢酸エチル60部を混合撹拌し、乳白色の液体([水相])を得た。
<乳化又は分散液の調製>
[水相]150部を容器に入れ、TK式ホモミキサー(プライミクス株式会社製)を用い、回転数8,000rpmで攪拌し、これに前記[トナー材料相]100部を添加し、10分間混合して乳化又は分散液([乳化スラリー3])を調製した。
得られた[乳化スラリー3]を少量サンプリングし、大過剰のイオン交換水で直ちに希釈し、粒子径Dw3を測定した。Dw3は、4.8μmであった。
<有機溶媒の除去>
脱気用配管、攪拌機及び温度計をセットしたフラスコに、前記[乳化スラリー3]を100部仕込み、攪拌周速20m/分間で攪拌しながら30℃にて12時間減圧下、脱溶剤し、[脱溶剤スラリー]とした。得られたスラリーを少量サンプリングし、大過剰のイオン交換水で希釈し、粒子径Dw4を測定した。Dw4は、5.3μmであった。
<洗浄・乾燥>
前記加熱後の[脱溶剤スラリー]全量を減圧濾過した後、濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合、再分散(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数3,000rpmにて10分間)した後濾過する操作を3回行った。得られた濾過ケーキを順風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmのメッシュで篩い、トナー母体粒子を得た。
<外添処理>
トナー母体粒子を100部に対して、平均粒径100nmの疎水性シリカ0.6部と、平均粒径20nmの酸化チタン1.0部と、平均粒径15nmの疎水性シリカ微粉体を0.8部とをヘンシェルミキサーにて混合し、トナーを得た。
得られたトナーを用い、実施例1と同様にして、2成分現像剤を作製した。
得られたトナー及び2成分現像剤について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表4に示した。
(比較例4)
比較例3において、[帯電制御剤分散液C]を用いない以外は、比較例3と同様にして、トナー及び2成分現像剤を作製した。
得られたトナー及び2成分現像剤について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表4に示した。
(実施例4〜6、比較例5)
比較例3において、[帯電制御剤分散液C]を表4に示す[帯電制御剤分散液]に代えた以外は、比較例3と同様にして、トナー及び2成分現像剤を作製した。
得られたトナー及び2成分現像剤について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表4に示した。
(実施例7、比較例6)
実施例1において、乳化又は分散液(帯電制御剤分散液の添加後)の調製の際に、[トナー材料相]100部に対して加える[帯電制御剤分散液A1]の添加量を、表4に示す量に変えた以外は、実施例1と同様にして、トナー及び2成分現像剤を作製した。
得られたトナー及び2成分現像剤について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表4に示した。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 走査プローブ顕微鏡で測定される表面電位の平均値が、−3.0V以上−0.5V以下であり、かつ走査プローブ顕微鏡でトナー粒子の表面電位を測定した際に表面の95%以上がマイナス電位を示すトナー粒子の個数が、80個数%以上であることを特徴とするトナーである。
<2> 結着樹脂及び帯電制御剤を含有する前記<1>に記載のトナーである。
<3> 帯電制御剤が、下記一般式(I)で表されるカリックスアレーンである前記<2>に記載のトナーである。
ただし、前記一般式(I)中、n及びmは、それぞれ整数であり、n+m=4〜8である。Rは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は−(CH2COOR10基(R10は、水素原子、又は低級アルキル基を表し、pは、1〜3の整数を表す。)を表す。Rは、水素原子、ハロゲン原子、枝分かれがあってもよい炭素数1〜12のアルキル基、アラルキル基、−NO、−NH、−N(R(Rは、低級アルキル基を表す。)、−SOH、フェニル基、アルコキシ基、又は−Si(CHを表す。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、−NH、又は−N(R(Rは、低級アルキル基を表す。)を表す。Rは、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。R11は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は−(CHCOOR20基(R20は、水素原子、又は低級アルキル基を表し、pは、1〜3の整数を表す。)を表す。R12は、水素原子、ハロゲン原子、枝分かれがあってもよい炭素数1〜12のアルキル基、アラルキル基、−NO、−NH、−N(R17(R17は、低級アルキル基を表す。)、−SOH、フェニル基、アルコキシ基、又は−Si(CHを表す。R13及びR14は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、−NH、又は−N(R19(R19は、低級アルキル基を表す。)を表す。R15は、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。ただし、R、R、R、R12、R13、及びR14の少なくとも一つは、ハロゲン原子である。
<4> 結着樹脂を含むトナー材料を有機溶媒に溶解又は分散して得られるトナー材料の溶解又は分散液を、樹脂微粒子を含む水系媒体中に添加して乳化又は分散させて乳化又は分散液を得た後、前記乳化又は分散液から前記有機溶媒の一部を除去し、更に帯電制御剤及び結着樹脂を有機溶媒に溶解又は分散した分散液を、前記有機溶媒の一部を除去した乳化又は分散液に添加し、前記乳化又は分散液から前記有機溶媒を除去することによって得られる前記<2>から<3>のいずれかに記載のトナーである。
<5> 離型剤を含有する前記<1>から<4>のいずれかに記載のトナーである。
<6> 離型剤の融点が、50℃以上である前記<5>に記載のトナーである。
<7> 静電潜像担持体と
前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を現像して可視像を形成する、トナーを備える現像手段とを有し、
前記トナーが、前記<1>から<6>のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成方法である。
10 静電潜像担持体
61 現像装置
特許第2686358号公報 特開2011−123346号公報

Claims (7)

  1. 走査プローブ顕微鏡で測定される表面電位の平均値が、−3.0V以上−0.5V以下であり、かつ走査プローブ顕微鏡でトナー粒子の表面電位を測定した際に表面の95%以上がマイナス電位を示すトナー粒子の個数が、80個数%以上であることを特徴とするトナー。
  2. 結着樹脂及び帯電制御剤を含有する請求項1に記載のトナー。
  3. 帯電制御剤が、下記一般式(I)で表されるカリックスアレーンである請求項2に記載のトナー。
    ただし、前記一般式(I)中、n及びmは、それぞれ整数であり、n+m=4〜8である。Rは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は−(CH2COOR10基(R10は、水素原子、又は低級アルキル基を表し、pは、1〜3の整数を表す。)を表す。Rは、水素原子、ハロゲン原子、枝分かれがあってもよい炭素数1〜12のアルキル基、アラルキル基、−NO、−NH、−N(R(Rは、低級アルキル基を表す。)、−SOH、フェニル基、アルコキシ基、又は−Si(CHを表す。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、−NH、又は−N(R(Rは、低級アルキル基を表す。)を表す。Rは、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。R11は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は−(CHCOOR20基(R20は、水素原子、又は低級アルキル基を表し、pは、1〜3の整数を表す。)を表す。R12は、水素原子、ハロゲン原子、枝分かれがあってもよい炭素数1〜12のアルキル基、アラルキル基、−NO、−NH、−N(R17(R17は、低級アルキル基を表す。)、−SOH、フェニル基、アルコキシ基、又は−Si(CHを表す。R13及びR14は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、−NH、又は−N(R19(R19は、低級アルキル基を表す。)を表す。R15は、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。ただし、R、R、R、R12、R13、及びR14の少なくとも一つは、ハロゲン原子である。
  4. 結着樹脂を含むトナー材料を有機溶媒に溶解又は分散して得られるトナー材料の溶解又は分散液を、樹脂微粒子を含む水系媒体中に添加して乳化又は分散させて乳化又は分散液を得た後、前記乳化又は分散液から前記有機溶媒の一部を除去し、更に帯電制御剤及び結着樹脂を有機溶媒に溶解又は分散した分散液を、前記有機溶媒の一部を除去した乳化又は分散液に添加し、前記乳化又は分散液から前記有機溶媒を除去することによって得られる請求項2から3のいずれかに記載のトナー。
  5. 離型剤を含有する請求項1から4のいずれかに記載のトナー。
  6. 離型剤の融点が、50℃以上である請求項5に記載のトナー。
  7. 静電潜像担持体と
    前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を現像して可視像を形成する、トナーを備える現像手段とを有し、
    前記トナーが、請求項1から6のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成装置。
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